霞「いわとかすみ、7しゃいです」小蒔「まあ」(103)

小蒔「…」

春「…」

ともえ「かすみちゃん、いっしょにおやつ食べよう?」

かすみ「うん。れいぞうこにあんみつがあるはずだからとってくるね」

初美「どうしてこうなったんですかー…」

霞『マズいわっ…! 何か変なモノが降りてきたみたい…っ!』

巴『今すぐ祓います! じっとしてて下さい!』

霞『ダメ…これ、抑えられないっ…!?』

巴『くっ…!』


春「という感じ」

小蒔「つまりいつもの神様と違うモノが降りてきてしまった、ということですね」

初美「それで何かが暴走して霞と巴は精神的にも肉体的にも幼児退行してしまったというのですかー」

小蒔「にしても…」チラッ


かすみ「おいしいね、ともえちゃん」

ともえ「買っておいてよかったね」


小蒔「かわいいですね」ニッコリ

初美「確かに奇乳BBAでない霞とモブパシリでない巴は可愛いですがそれどころではありませんよー」

春「もうすぐインターハイなのにこれはマズい」

小蒔「そ、そうですよね!」

初美「どうやら記憶にも影響が出ているようですし、もしこのままなら大変なことになりますよー」

春「そもそも今の二人は麻雀を打てるのか」

小蒔「打てなかったらどうなっちゃうんですか!? 失格ですか!?」

春「多分…。うちには補欠もいないし」

初美「第一この二人がいなかったら今日のおやつも晩御飯も用意する人がいませんよー!」

小蒔「ええっ!?」ズガッ

春「そんなことになったらインハイに行く前に飢え死にする」フルフル

初美「でしょう? 早くどうにかしないと…!」

ともえ「おなかすいたね、かすみちゃん」

かすみ「ばんごはんは何かしら」

初美「…」

小蒔「…」

春「できた」

初美「できた、って…これ冷凍うどんですよねー」

春「」コクリ

小蒔「仕方ありませんよ…。私たちは料理なんて殆どできませんし包丁や火を勝手に扱う訳にはいきません」

初美「ごめんなさいですよー。巴、霞、今日はこれで我慢してください」

かすみ「どうしてあやまるの? はつみお姉ちゃん」

ともえ「そうだよ。わたしおうどんすきだよ、はつみお姉ちゃん」

初美「初美お姉ちゃん!?」

初美「あ、あの…もう一度呼んでもらえますかー?」プルプル

かすみ「はつみお姉ちゃん??」

ともえ「どうしたの? はつみお姉ちゃん」

初美「ふほおおおおおおおおおおおっ!?」グネグネ

春「な、何…?」

小蒔「初美ちゃんまでおかしくなっちゃいました…?」

初美「お、お姉ちゃんだなんて呼ばれたのは生まれて初めてかもしれませんよー…」ドキドキ

初美「これまでこの容姿のせいで散々テニヌのあれと比較されたり妹だ子供だと言われてきましたがこれは…!」

ともえ「おうどんおいしいね、はつみお姉ちゃん」

初美「うわあああ! なんだかこそばゆい響きですよー!」ゴロゴロ

初美「そして…気持ちのいい響きですよー」トクン

春「…」

春「霞さん、巴さん、そのうどんを作ったのは私」スッ

かすみ「そうなの? 春お姉ちゃんはおりょう理がとくいなのね」

ともえ「春お姉ちゃんはすごいや」

春「春お姉ちゃん…」ポッ

初美「心躍る響きですよねー」

春「うん…。私もお姉ちゃんなんて呼ばれたのは初めて」ドキドキ

小蒔「わ、私も呼んで欲しいです!」

小蒔「ほら霞ちゃん、巴ちゃん、小蒔お姉ちゃんですよー」

かすみ「ひめさま?」

ともえ「なんですか? ひめさま」

小蒔「なんで私だけ姫様なんですかー!?」ガーン

小蒔「うぅ…」シクシク

初美「記憶が混乱しても姫様が姫様であるということは身体の最深部に叩きこまれてるみたいですねー」

春「長年の賜物」

小蒔「全然嬉しくありません!」

小蒔「けど…」

かすみ「ひめさま、はみがきしてくるね」

ともえ「あとでし上げをおねがいします」

小蒔「かわいいのでアリです」ニッコリ

初美「ですねー」ポワー

春「いっそのことずっとこのままでもいい」ポワワーン

春「…わけがなかった」ズーン

初美「お腹すきましたよー…」

小蒔「今日はおやつも抜きだったので何かお夜食が欲しい気分です…」

ともえ「すぅ…すぅ…」

かすみ「zzz…」

初美「冷蔵庫の中には大人霞が買ってた餡蜜がまだ残ってるみたいですねー」ゴクリ

春「…!!」

小蒔「で、でも…今は幼児化しているとはいえ霞ちゃんの餡蜜を勝手に食べるのは」

春「どんなお仕置きが待っているか想像も出来ない」カタカタ

初美「けど…巴がああなっている以上おやつを作ってもらうこともお金をもらって買いに行くことも不可能」

初美「私たちには…この餡蜜しかないんですよー」

春「…」ゴクリ

初美「んん…」チュンチュン

ともえ「はつみお姉ちゃん。おきてよ、朝だよ」ユサユサ

かすみ「春お姉ちゃんもおきて」

春「…もう朝?」

小蒔「ふみゅぅ…」

ともえ「じん社のおそうじにちこくしちゃうよ」

初美「ふむ…子供は起きるのが早いですねー」ヤレヤレ

春「大人にしか分からないこの朝の辛さ」フゥー

ともえ「??」

小蒔「zzz…」

かすみ「もう、お姉ちゃんたちはおねぼうさんなんだから。お姉さんなのに子どもみたい」

かすみ「おそうじおわったよ、はつみお姉ちゃん」

初美「お疲れ様ですよー」

春「二人が働き者で本当に助かる」

かすみ「それで、あさごはんはまだ?」

初美「え? 今日の朝ご飯は…」

春「…!」

小蒔「zzz」

かすみ「お姉ちゃん、あさごはんまだなのー?」

初美「朝ご飯…誰が作るんですかー?」

春「…」

小蒔「zzz」

かすみ「おなかすいた…」

小蒔「ごめんなさい…。私たちが不甲斐ないばかりに」

春「こんなことならもっとちゃんと巴さんたちの手伝いをしておくんだった」

初美「ですねー…。お姉ちゃんと呼ばれておきながら期待に応えられないのはキツいですよー」

かすみ「だめだめ、ないちゃだめ。ひめさまだってあさごはん食べてないんだからかすみもがまんしないと」

小蒔「うっ…」グサッ

春「(;_:)」

初美「え、えーっと…」

かすみ「そういえばまだおやつに買っていたあんみつがあるはずだわ。あれを食べましょう」

初美「!!」ビクッ

春「あ…それは」

小蒔「わ、私たちが昨日食べてしまったんです…」

かすみ「え…?」

かすみ「うぅ…」グシュ…

かすみ「うわぁぁぁん! ひめさまとお姉ちゃんがわたしのおやつとったぁぁぁぁ」

初美「うわわわー! な、泣かせちゃいましたよー!」

小蒔「ごめんなさい! 霞ちゃん! この通りです!」ペコリ

かすみ「うわぁぁぁ…ひめさまがとったぁぁぁぁ…」

初美「あの霞が泣いてますよー。よく考えると信じられない光景ですねー」

春「目に焼き付けておいた方がいいかもしれない」

小蒔「二人とも霞ちゃんを慰めて下さい!」

ともえ「…なかないで、かすみちゃん」スッ

かすみ「ともえ…ちゃん?」

ともえ「あさごはん、作ってきたよ」ニコッ

小蒔・初美・春「!?」

ともえ「あんまりおいしくなかったらごめんね」

かすみ「そんなことない! ともえちゃんのおりょう理とってもおいしい!」

春「いつの間に…」モグモグ

初美「これも長年の経験が身体に染みついていると言うことでしょうかー?」クチャクチャ

小蒔「単に巴ちゃんは7歳のころからちゃんと料理ができていたということかもしれません…」ズズズ

かすみ「おみそしるも玉子やきもみんなおいしい! 今どわたしにもおりょう理教えてね」

ともえ「うん!」

初美「それと比べて私たちは…」

春「お姉ちゃん失格」

小蒔「…霞ちゃんたちが元に戻ったらちゃんとお手伝いしましょう」

小蒔「あ、おかわりおねがいします」

ともえ「はい、ひめさま」

かすみ「ともえちゃん、二人でおふろそうじしよ?」

ともえ「うん! ぴかぴかにしようね」

初美「…本当に可愛いですねー」グダー

春「あの怒ると怖い二人とは思えない」ボリボリ

小蒔「ですよね。なんだか見ていて癒されてしまいます」

春「…」

小蒔「…」

初美「いやいや、早く元の姿に戻って欲しいとは思っているんですよー?」

春「そ、それはもちろん」ビクッ

小蒔「で、ですよねー」

春(ともえさんお持ち帰りして一緒にお風呂入りたい)

小蒔(かすみちゃんお持ち帰りして一緒にお布団に入って寝たいです)

初美(そうして、こんな感じで日々は過ぎ…)

春(私たちは霞さんと巴さんを戻せぬまま、その日を迎えてしまった)

明星「なんで中学生の私が顧問代わりなんですか…」

小蒔「ごめんなさい…。私たちでは色々な手続きがさっぱりで」

明星「まあいいですけど…。巴さんの手帳に綺麗に纏めてあったし」

ともえ「あきせお姉ちゃん、いっしょにがんばろうね」

明星「…とっても可愛いですし」ポッ

かすみ「とうきょうにしゅっぱーつ!」

ともえ「おー!」

小蒔(2度目のインターハイが始まります)

哩「ん? あれは…」

姫子「あれは永水女子! 同じ新幹線に乗ってたとか…」

煌「私たち新道寺を上回るすばらな実力を持つシード校ですね」

哩「…ちょっと挨拶しとくか」

哩「失礼、私は福岡代表・新道寺の白水まい…!?」

かすみ「なんでしょうか?」

ともえ「おきゃくさんですね。お茶をどうぞ」

初美「どこかで見たと思ったら新道寺の部長さんですよー」

哩(ん? なんで小学生が3人も混じっている…?)

哩(永水には爆乳石戸霞と並乳狩宿巴がいたはず…だがこれはなんだ?)

小蒔「??」

哩(何を狙っているとか永水女子…! やはり侮れん…!)

明星「それでは今後のスケジュールを発表します」

春「はい」

明星「いや、中学生の私が発表してることに疑問符を持って下さいよ…」

初美「??」

かすみ「ひめさま、わたしはでぃずにーらんどに行きたい」

ともえ「わたしはお買いものがしたいなぁ…」

小蒔「明日は自由行動にしましょう!」ガタッ

明星「明日はインハイの開会式があるので全員出席です」

初美「ええー?」

春「霞さんと巴さんの言うことが聞けないの?」

小蒔「ひどいです」

明星「なんで私が悪いみたいになってんですか!?」

かすみ「そうよ。あきせお姉ちゃんはわるくないわ」

ともえ「わたしたちがわがまま言ったのがいけないの。あきせお姉ちゃんごめんね」

明星「え…? いや、べつにいいんですよ」

ともえ「ほんと!? あきせお姉ちゃんだーいすき!」

春「…」

初美「…」

小蒔「…」

春(ギルティ)

小蒔(これはいけませんね)

初美(私たちの妹をかっさらう気ですねー! そうはさせませんよー!)

小蒔・初美・春(明星(ちゃん)…!)ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

明星(マズい。なんか変な病気をこじらせてる人たちがいる…)

衣「ジュンー! はやくはやくっ!」

純「まったく…お子様なのはタッパだけじゃないのなー――――!?」

豊音「…」

純「うっわ…デカっ。何もんだ」

衣「ジュンだって今の人に比べたら子供だー」

純「いやいや、俺よりデカい女って滅多にいないって…」

純「お前よりちっこいティーンも見たことないけど―――――!!???」

かすみ「ともえちゃん、はやくはやくー」

ともえ「まってよ、かすみちゃん。きんちょうして走れないよう」

純「…」

衣「い、今の二人に比べたら衣だって大人だぞ」

純(始めて出会う自分より小さな高校生?に衣も畏怖を感じている…一体全体何もんだ?)

明星「――というわけで、2回戦は戦力を温存します」

初美「大方理解できましたけど…それで2回戦を勝ち抜けるんですかー?」

春「巴さんと霞さんは普段の半分の実力もない。しかも霞さんは攻撃モードもできない」

明星「それはそうなんですけどここで使うと最後まで持たないんですよ」

明星「第一、春さんと私じゃ姫様の神様ローテーション崩すのは無理ですよ」

初美「姫様に去年のような無理をさせるわけにもいきませんしねー…」

明星「それと、これまでみなさんを助けてくれた巴さんの対策データがありません」

明星「ほとんどノーデータでの対戦ですが地力でどうにか勝ち抜いて下さい」

春「それはキツいかも…」

初美「ま、まあどうにかなりますよー。姫様が寝てさえくれれば…」


小蒔「ごめんなさい…少し寝てました。けどここからは全力であたらせてもらいます!」パチリ

初美「姫様ァー!」

小蒔「ごめんなさい」-24300

初美「い、いえ…。こんなものですよー」

明星(霞さんと巴さんの分も頑張ろうと眠れなかったのが裏目に出た…姫様で稼げないのは苦しい)

ともえ「つぎはわたしの出ばんですね! がんばってきます」

かすみ「がんばってね! ともえちゃん!」


まこ「ワカメー」

由子「のよー」

白望(あの人たちからは異様なオーラを感じない…。あれじゃエイスリンに勝てないよなぁ)

ともえ「どきどき。よーし、がんばる!」

白望「…」

白望「早く帰って寝た方がいいかも」

エイスリン「ウゥ…」

由子「あれ? もう次鋒戦終わっちゃったのよー!?」

まこ「…」

ともえ「ありがとうございました…」フルフル


ともえ「わたしの出ばん…きづいたらとばされちゃった」

ともえ「どうせわたしは目立たないんだ…。わたしなんて…」

ともえ「わぁぁぁぁぁぁん… ぐすっ…かすみちゃぁん…」

かすみ「…わたしは見てたわよ、ともえちゃん」

ともえ「え…? かすみちゃん、どうしてここに…」

かすみ「がんばったともえちゃんをおむかえに来たの。よしよし、ともえちゃんはよくがんばったね」

ともえ「うん…! ありがとう、かすみちゃん…!」+30600

優希「…」

咲「ど、どうってことないですよ! 染谷先輩!」

まこ「…キンクリするんはええんじゃが自分が負けてると惨めじゃのう」

和「凄かったですね。インハイで天和なんて始めてなんじゃないですか?」

久「ビギナーズラックを克服したとは言えさすがにアレは回避できないわよねぇ」


明星「やりましたよ! 巴さん!」

小蒔「何があったかよくわからなかったけど本当にすごいです!」

初美「えーっと、天和和了りましたかー? 始めて見ましたよー」

ともえ「えへへ…」

かすみ「つぎは春お姉ちゃんね。がんばって!」

春「うん。私と初美さんでトバして終わらせる」

久「ツモ。4000・8000」

胡桃「ツモ。1300・2600」

洋榎「一緒にされたら困る。格が違うわ」ドヤァッ


春「…ごめん」-10300

明星「ま、まあ相手は格上ですし巴さんの対策データ無しであそこまで渡りあえたのは充分すごいですよ」

春「けど…ちっちゃい巴さんが稼いだ点棒を吐き出しちゃったのは事実。ごめん」

初美「なんの問題ありませんよー。この私が永水にはいますからねー!」

初美「全中王者も愛宕妹も私の敵ではありませんよー!」

初美「あとなんかボンバーマンがいましたけどらっくらく~に6万点くらい取ってきますよー」

和「ツモ。3000・6000」

絹恵「ロン。11600」

塞「ロン。6400」ゴゴゴゴゴゴゴ


初美「…ぐすん」-33300

春「なんか変なことが起きてた?」

初美「よく分かんないけど多分誰かが私のツモを邪魔してきてたんですよー!」

明星「原村和にそんな能力が? それとも愛宕妹ですかね?」

初美「とりあえずあのボンバーマンのしたり顔がムカつきますよー!」

かすみ「みなさん、わたし行ってきますね」

ともえ「がんばって、かすみちゃん! かすみちゃんならきっと勝てるよ!」

明星(この点差で大将は子供霞さん…絶望的すぎる)

かすみ「よろしくおねがいします」ペコッ

恭子(さっきの次鋒のといいこのチビっ子はなんやねん…)

豊音(かわいい)

咲(この子かわいいなあ)

恭子「まったく…本物の石戸霞はもっとこうアレやったはずやで? 別人か? なら反則なんやないか?」

かすみ「え…? わたしは石戸かすみだよ?」

恭子「どこがやねん! どこからどう見ても小学生やないか!」バンッ

咲「ちょ、ちょっと…」

かすみ「うぅ…」グスン

かすみ「そんなにどならないでよぅ…こわいよ…」ウルッ…

豊音・咲「!?」

豊音「ねえ、えーっと…末原さん?」

恭子「ん、何?」

咲「幼女をいじめて楽しいんですか? この子こんなに怖がってるじゃないですか」

かすみ「うん…」カタカタ

恭子「え゙? いや…私はただ反則やないかと思っただけで」

咲「確かにこの可愛さは反則かもしれないけど!」

豊音「だからって怖がらせちゃダメだよー!」

かすみ「お姉ちゃんたち…」

咲「私は咲お姉ちゃん!」

豊音「トヨネお姉ちゃんだよー」

かすみ「さきお姉ちゃん! とよ音お姉ちゃん! かばってくれてありがとう!」

恭子「」

かすみ「でもだいじょうぶだよ。わたしもうなかないもん!」

豊音「それは良い子だねー。今度一緒に海とか行きたいなー」

咲「お姉ちゃんなんて始めて呼ばれた…。姉とかいらないから妹欲しいな」ドキドキ

かすみ「えへへぇ…」

咲「ほらかすみちゃん、あの腐れ熟女なんて気にしないで楽しい麻雀打とうよ」

豊音「うんうん! かすみちゃんと麻雀打つのちょーたのしみだよー」

恭子「…」

恭子(なんやねんこの卓…)

恭子(幼女が一人にロリコン二人。普通の麻雀させてーな)


照「…」ピクッ

菫「妹にはどうやってもなれんぞ」

かすみ「ツモ。16000オールです」

豊音「うわー、やられちゃったー」

咲「かすみちゃんは強いなー」

恭子「いやいやいや! 天和食らったんやで!?」

恭子(次鋒の子といいなんやねんこれは! 1日で2度も天和とかありえへんわ!)


哩「…」

姫子「あれは…リザベってますねえ」

哩「恐らくは狩宿と石戸の長年の経験が身体には記憶されとるとよ」

哩「そいで巫女としての『役割』によって封印されていたあの二人のリンク能力が発動されとる」

姫子「降ろす側と祓う側、コンビとしては最高のもんですからね」

哩(それだけやない…)

ともえ(かすみちゃん、つぎはさきお姉ちゃんのうーそうをポンだよ!)

かすみ「それ、ポンです!」

咲「わわー、鳴かれちゃった~」

ともえ(そしてとよ音お姉ちゃんからロン!)

かすみ「ロン! といとい風ぱいドラ1、8000です!」

豊音「わー、またかすみちゃんか~」

恭子「自分ら真面目にしいや!」


怜「あれは…100巡先まで読んでるかもしれへんなあ」

竜華「あの子ら臨死体験でもしたん?」

怜「よう分からんけど、あんな幼女化してしまうのって相当身体に負担なんやない?」

竜華「はぁ。それに加えて長年の経験が身体には記憶されててリンクしてるって感じやろか」

怜(それだけやない…)

美穂子「あれは愛ね」

未春「愛…ですか」

美穂子「そうよ。あの二人はただ隠れていた能力でリンクしているわけじゃない…強い絆で結ばれているのよ」

美穂子「長い年月を共に過ごした二人…二つ巴のように対となる役目を持つ巫女として支えあってきた二人」

美穂子「そんな二人が愛し合わないわけがないわ」

未春「なんだかロマンチックですね」

美穂子「多分あの二人自身、子供になって始めて気がついた感情なんだと思うけど」

未春「へぇ…」

美穂子「私も上埜さんと子供時代に戻りたいわ」

未春「ん?」

美穂子「っていうか上埜さんの子供時代が見たい! 上埜さんと繋がりたい! 上埜さんと未来を見たい!」

未春「キャプテンはまず子供のような純粋な気持ちを取り戻しましょう」

かすみ「ロン! 2600てん!」+61200

豊音「うわ~、やられちゃった」

恭子「…」カタカタ

咲「かすみちゃん強いな~。今度また一緒に打とうね、二人きりで」

初美「そうはさせませんよー! その幼女は私たちの妹です!」バタン

春「不審者は通報する…」

小蒔「かすみちゃんとともえちゃんは私が守ります!」

恭子「…」

恭子(結局このペースにのせられたままやった…)

恭子(妙な和了に翻弄されたんも確かやけどこのロリコン二人が石戸を甘やかしながら打ったんが原因や)

恭子(すんません、善野監督…。負けてまいましたわ)

恭子(けど…それでも私はロリコンになったりしません。私は熟j…あなたのことが一番好きです)

ともえ「かすみちゃん!」

かすみ「ともえちゃん! わたしやったよ! かったよ!」

ともえ「うん! さっきのおかえしにわたしもかすみちゃんをなでてあげるね」

かすみ「えへへぇ…」

豊音「わぁ…」

咲「これは…」ジュルリ

初美「癒されますねー」

春「かわいいは正義」

小蒔「小学生は最高ですね!」

かすみ「ね、ねえともえちゃん…」

かすみ「なでるだけじゃなくて…その…ごほうびにちゅーしてくれない?」

小蒔・初美・春・咲・豊音「!?」

ともえ「え…?」ドキドキ

小蒔「ちゅーというのはもしかしてくちづけのことでしょうか!?」

春「キス、接吻」フルフル

初美「マジですかー!?」

かすみ「うん…。わたしね、たいきょく中にともえちゃんの声が聞こえたの」

ともえ「あ…。じつはわたしもかすみちゃんといっしょにうってるような気がした」

かすみ「その時ね、気づいたの。…わたしはこれまでずうっと、ともえちゃんにたすけられてきたんだって」

ともえ「わたしも…。かすみちゃんといつもいっしょで、楽しかった…!」

かすみ「今までどうしてか気がつかなかったけど、わたしは…」

ともえ「今まで心のおくにしまってたのかな? わたしは…」


かすみ「ともえちゃんのことが、大すきよ」

ともえ「かすみちゃんのことが大すき!」

トシ「これはアレかねえ。王子様のキスで目覚めると言う」

豊音「トシ先生!」

咲「…どっちが王子様?」

初美「わわー! 霞と巴が元の高校生姿に戻りましたよー!」

春「なんだか久しぶり…」

霞「…ええ。長い間迷惑をかけたわね」

巴「ようやく元の姿に戻れました。調子も悪くありません」

小蒔「それは良かったですね!」

小蒔「…良かっ…?」

春「…」

初美「…」

霞「あら? なんなのかしらその不満そうな顔は?」

春「いや、別に…」プイッ

小蒔「子供時代の方が可愛かったとかお姉さん扱いされるのが嬉しいとかではないんですよ!?」

初美「そりゃあ奇乳BBAやモブ眼鏡よりは小学生の方が最高ですよー」

霞「」ブチッ

咲「ですよね」

豊音「わかるよー」

霞「あらあら…?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

初美「ひぃっ!?」

霞「そんなことを言っちゃう子供たちにはお仕置きが必要よねぇ…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

春「うっ…!?」

小蒔「まずいです! 霞ちゃんがものすごく怒ってます!」

霞「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…ゴッ

初美「」グデー

小蒔「と、巴ちゃん! 助けて下さい!」

巴「…そういえば、霞さんが買ってた餡蜜を誰かが勝手に食べていたような」

春「!?」

霞「あら…そういえばそうだったわね」

小蒔「ふ、二人とも…先程までの記憶は残っているんですね」

巴「ええ。子供の私たちに家事をさせてぐうたらしているみんなのことはしっかり覚えています」ニッコリ

春「もしかして…巴さんまで怒ってる?」

巴「まさか。私は怒ってなんかいませんよ。…ただ」

小蒔「た、ただ…?」

巴「今後は しっかりと お手伝いしてもらわないといけませんねぇ…」

小蒔「えええええええぇー!?」

巴「ああそうだ。霞さん」

霞「何かしら? …巴ちゃん」

初美「」ボロッ

巴「インターハイが終わったら温泉旅行にでも行きませんか?」

小蒔「温泉ですか!? 私も行きたいです!」

巴「二人きりで、疲れでも取りに行きましょう」

明星「」ブフッ

霞「ちょ、ちょっと…! ほ、本当にドキドキしちゃうじゃない…!」カアアアアアア

小蒔「あ、あの…」

巴「なので姫様たちはその間の家事を自分たちでして下さいね」ニッコリ

初美「無理に決まってますよー!」スック

春「やっぱり怒ってる…」

小蒔「お二人が旅行に行って私たちは置き去り…」フルフル

巴「明星ちゃん、みんなのお守ありがとう」

明星「いえ。お二人が無事に元に戻れて嬉しいです」

初美「霞ー、巴ー! 本当にごめんなさいですよー! 許して下さいですよー!」

春「この通り…飢え死にはしたくない」

霞「あらあら」

巴「まったく…冗談ですよ。私たちが迷惑をかけたのは事実なのでみんなの失態は水に流します」

初美「巴…!」

春「良かった…!」

霞「…温泉旅行には隙を見て行きましょうね、巴ちゃん」コソッ

巴「…! そうですね」

明星(この後、2回戦を突破した永水は3回戦で姫様の役満が何度も炸裂し余裕で決勝へ)

明星(決勝は流石に苦戦するものの、散々お尻を叩かれた初美さんが活躍し見事優勝を果たしました)

明星(そして…)

霞「大好きよ、巴ちゃん。それに気付かせてくれただけでも子供になれて良かったわ」

巴「ええ…。私もずっとずっと昔から、霞さんのことを愛しています」

明星(子供になっていた二人は今まで以上の大人になり、私たちを見守ってくれています)

明星(姫様も初美さんも春さんも、2人のお手伝いをして大人になる努力を始めたところです)

明星(そんな感じで色々と六女仙の日々は変わって行ったのですが、中でも特に変わってしまったことが一つ)


小蒔「初美ちゃん…小蒔お姉ちゃんと呼んでもいいんですよ?」

春「私は春お姉ちゃん」

初美「年齢的には私の方がお姉ちゃんですよー!」


明星(何かに目覚めてしまった人が何人か出てしまったようです)


カンですよー

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