フレ「ンダは流石に助からなかったってわけよ」(91)

フレ「偶然通りがかった蛙っぽい顔の医者のおかげで助かったわけよ」

蛙顔の医師「流石に下半身の機能のほうは完全に死んでいてね。冥土帰しなんて言われている私でもどうにもならなかった」

フレ「えーっと……私は一生このままなの?」

蛙顔の医師「クローン技術による部位再生、高性能の義肢を使うという選択肢はあるが、どちらも下半身全域となるとコストの問題がね……」

フレ「………」

蛙顔の医師「レベル5の能力者にあらゆる物質を自在に作り出す能力の者がいるらしい。彼なら君の失われた下半身を作り直してくれるかもしれないな」

フレ「本当!それならンダも復活でフレンダ完全復活も夢じゃないってわけよ」

フレ「とは言っても……」

ワイワイガヤガヤ

フレ「流石に個室病室にしてほしかったわけよ……」

一方通行「あァん?なんだこの愉快な体の生き物は?」

フレ「えっ?なんで一位がこんなところに……」

一方通行「定期健診だ。オレもこの病院に通院してるからな」

フレ「あぁ、その松葉杖飾りじゃなかったってわけ」

一方通行「しっかしオモシレェことになってんなお前」

フレ「麦野にやられたってわけよ……」

一方通行「ぷっ……アハハハハハっ、仲間にヤラレたのかよ!」

フレ「流石の私も落ち込んでるわけよ……」

フレ「そうだ、二位の未元物質の所在とか知らない?」

一方通行「ぶっ殺した」

フレ「えっ?」

一方通行「肉片撒き散らしてお前より愉快な姿になってたぜ」

フレ「えっ?」

一方通行「じゃあな」

フレ「えっ?」






フレ「えっ?」

ンダの墓


フレ「無事退院できたのはいいけど……」

ピッピッピッ

フレ「車イスに付いてる機械の音が五月蝿いってわけよ……」


回想

蛙顔の医師「とりあえず、人工臓器をコンパクトにして車イスに取り付けたものを作った。あと、君は学校に行ってないみたいだね。キチンと障害者保証の申請をするには学校に通わないといけないよ?介護施設のしっかりとしたところに転入するのをオススメさせてもらうよ」




フレ「今更学校なんて……」

舞夏「あなたがフレンダさんかー」

フレ「今日からよろしくってわけよ」

舞夏「私も毎日来るわけじゃないけど、よろしくねー」

フレ(中学生のくせになれなれしいってわけよ)

舞夏「困ったことがあったら何でも言ってねー」

フレ(キチンとお客様として対応してほしいわけよ)

舞夏「あっ、そうだ!今から常磐台に行かないといけないんだった。ごめんねー、他の子にあなたの事御願いして私いくねー」ウィーン

フレ「………なんで清掃用ロボットに乗ってるの?私への当て付け?」

フレ「はぁ……皆良くしてくれるし、特に困ることはないんだけど……」

フレ(第二位が死んだ今、フレンダ復活は絶望的ってわけよ)

土御門「おっ、本当にいたのか」

フレ「………」

土御門「舞夏に聞いた通りだな。面白い事になってるな」

フレ「わざわざ笑いにきたってわけ?」

土御門「第二位なら生きてるぜ」

フレ「えっ?」

土御門「今のお前より悲惨な状況だが、確かに生きてはいる」

フレ「じゃ、じゃあ!私は元に戻れるの?」

土御門「それはわからねえな。おそらくお前の探せるような場所にはいねえから」

フレ「………」


フレ(能力者を探すっていうなら、最適な人を知ってる……二位が生きてるなら希望は潰えてないってわけよ)

フレ「とは言っても……アイテムに戻ったら間違いなく麦野はいるわけで……」

フレ(フになったら生きていける自信はないってわけよ……)

御坂「ん?えっ?」

フレ「あっ」

御坂「どういうこと?えっ?何?どうしたの?」

フレ「まぁ、色々と……」

御坂「火薬の扱い間違えたとか?どうしてそんな体に……」

フレ(たしか……三位なら麦野とも対等に戦えていたような……)

御坂「御愁傷様、あなたとは色々あったけどもう過去のことは水に流しましょう?それじゃあ私、友達と約束が」

フレ「ま、待って!」

御坂「なに?」

フレ「あなたにこんな事頼める義理が無いのはわかってるんだけど……」

御坂「だから、何?」

フレ「私を助けてほしいってわけよ!」

御坂「………」

フレ「………あー、流石に無理っ」

御坂「いいわよ。何をすればいいの?」

フレ「えっ?でも私は」

御坂「過去のことは水に流すと言ったでしょ?で、あんた困ってる。何をすればいいわけ?」






御坂「えっ、あれと戦わなきゃいけないの?」

フレ「見つからなきゃ大丈夫ってわけよ」

御坂(……簡単に他人の事情に首突っ込むもんじゃないわね。あいつもいつもこんな感じなのかな?)

カラカラカラ

御坂「なんで私があんたの車椅子押さなきゃいけないのよ。電力なら私が充電できるのに」

フレ「隠密行動にモーター音はバレやすいってわけよ」

ピッピッピッ

御坂「じゃあこの機械の音も消したら?」

フレ「私が死んじゃうじゃないの」


浜面「ふ、ふふふふ、フレンダ!?」

フレ「浜面!」

浜面「おまっ、死んだんじゃ……その体」

フレ「見ての通りってわけよ……」

御坂「誰?」

フレ「ああ、そっか、浜面は初対面ってわけね」

フレ「最初に出会ったのが浜面でよかった。麦野とだったら大変なことになってたわけよ」

浜面「で、どうしたんだ?わざわざ戻ってきたってことは何か理由があるんだろ」

フレ「単刀直入に言うと滝壺を呼んできてほしいんだけど」

浜面「滝壺かぁ……今は麦野達と一緒にいるんだが」

フレ「大丈夫、こっちに第三位の超電磁砲様がいるんだから」

御坂「えっ、やっぱり戦わないといけないの?」

フレ「浜面が上手くやってくれるならそれで問題ないってわけよ」

浜面「まぁ、何とかやってみるけど……」

御坂「で、ここで待ってればさっきのが滝壺さんってのを連れてきてくれるわけね?」

フレ「そういう算段ってわけよ」

浜面「フレンダァああああ!」ダッダッダッ

滝壺「浜面っ急いで」ダッダッダッ

フレ「予定より早い。浜面の割には仕事が早いって」

御坂「……何か様子可笑しくない?」

ドゴォン

麦野「浜面ァ!何たくらんでんだ!」

フレ「あー……」

浜面「ゼェゼェ……悪いフレンダ」

麦野「追い詰めたよ、浜面ぁ?…………ん?」

フレ「……やっほー麦野」

麦野「生きてたのかフレンダ」

フレ「なんとか……」

麦野「じゃあ今度は四分割にしないとなぁ」

フレ「ひっ……」

御坂「ちょっと待ちなさい」

麦野「あ?なんで第三位が……フレンダァ?お前は裏切るのが趣味かなんかなのか?」

フレ「………」

御坂「仲間にこんなことする奴に裏切りがどうとか言ってほしくないわね」

麦野「表のお嬢様に裏のことをとやかく言ってほしくないね」

御坂「そこのあんた、ここは私にまかせて皆を連れて逃げて」

浜面「あっ、おう」

フレ「超電磁砲……」

御坂「レールガンじゃなくて、私の名前は御坂美琴よ。友達だったら名前で呼んでね」

フレ「友……それって」

浜面「フレンダ、滝壺行くぞ」

フレ「ちょっ、流石に一人で麦野の相手は無謀って」

浜面「オレらがいても足手まといだろ、急ぐぞ」




御坂「ふぅ、ヒーローってのも大変なのね」

麦野「逃げられたんなら仕方ないなぁ……」

御坂「見逃してあげたんでしょ?」

麦野「違うね。フレンダなんかよりよっぽど相手にしたい奴を見つけただけよ」

御坂「あいつじゃないけど、不幸って叫びたい気分だわ……」

浜面「ハァハァ……流石に車椅子押してだとキツいな」

滝壺「……浜面大丈夫?」

フレ「どちらかと言うと私のほうが大丈夫じゃないってわけよ……チューブとかチューブとか外れるかと思った……」

浜面「とりあえず、ここまで来れば大丈夫だな。あとは第二位を探すだけか」

フレ「滝壺、御願いできる?」

浜面「大丈夫か?あまり薬は使ってほしくないんだけどな」

滝壺「大丈夫。あまり無理しないようにするから」

フレ「浜面、滝壺、ありがとう……」

浜面「いいって、仲間だろ俺達」

浜面「滝壺、大丈夫か?」

滝壺「……うん、休めばなんとか」

フレ「滝壺のおかげで第二位の居場所はわかったけど」

浜面「窓の無いビル……どうやって入ればいいんだよこんなとこ……」

ピピピピ

フレ「超電磁……美琴から電話が」

浜面「流石レベル5、麦野相手に逃げられたのか」

フレ「もしもし、大丈夫?」

御坂「はぁはぁ……なんとかね、もう絶対にアレとは戦いたくないわ」

フレ「あはは……第二位の居場所はわかったんだけど問題が」

黒子「この中にテレポートですの?」

御坂「おねがい。転移場所の見えないテレポートが危険なのはわかってるんだけど……黒子にしかこんなこと御願いでさかないの」

黒子「任せてくださいまし。一度私一人で中の様子を確かめてきますから待ってて下さいまし」シュンッ


浜面「第三位の人脈はすげぇな……」

御坂「どちらかと言うと友達は少ないんだけどね……」

フレ「量より質ってわけよ、頼れる友達がいるのは何よりの宝ってね」

御坂「じゃあ私が困ったときは、あんたにも頼らせてもらうわよ」


シュンッ

黒子「準備完了ですの。なかに入る準備ができましたわ」

アレイスター「計画外の事が起こったな」

土御門「嘘いえ、この程度のことじゃ、プランの順番がちょっと変わるだけじゃねえか」




御坂「えっと、第二位ってコレなの?」

冷蔵庫「………」

滝壺「間違いない」

浜面「第二位って、こんなんだっけか……」

フレ「第一位に体を吹っ飛ばされたってわけよ」

食蜂「で、私におねがいってわけぇ?」

御坂「あんたにだけは仮を作りたくなかったんだけど」

食蜂「御坂さんが頭を下げてくれるのなら勿論受けるわぁ☆」

浜面「うわぁ、今日だけで麦野以外のレベル5三人にあっちまったよ」

フレ「私なんて六位七位以外全員にあってるわけよ」

食蜂(それにしても意外。御坂さんが裏側のこと知ってるなんて知らなかったわぁ、こっちの半分の子達も暗部の人たちみたいだしぃ)

食蜂「じゃあ、冷蔵庫になった第二位と会話しちゃうゾ☆」ピッ

フレ「で、どうだった?」

食蜂「オッケーだって」

フレ「本当!」

食蜂「ただしぃ、色々準備が必要だって。他人の体を作るとなるとちゃんと機能するものじゃないといけないらしいしぃ」

御坂「準備ってどんな?」

食蜂「この子のパーソナルデータを私がこの冷蔵庫に教えないといけないみたい」

フレ「も、もちろんやってくれるってわけね」

食蜂「ふふふっ、御坂さんが誠意のこもった御願いしてくれるならね」

フレ「美琴、もちろん……」

御坂「だぁあああああっ、土下座でもなんでもしてやるわよっ!」

一週間後


そこには、元気に走り回るフレンダの姿が

フレンダ「もう二度と仲間を裏切るようなことはしないってわけよ」


彼女は、現在学園都市で普通の学生として生活をしている


お わ り

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