京子「夢日記?」(99)

短編+ややシリアス、一時間くらいの予定。

あかり「もう!京子ちゃん酷いよ!」

京子「へへへー、あかりもあかりだぞー」

結衣「あかりいじめるのもいい加減にしとけよ」

ちなつ「結衣先輩の言うとおりです!」

京子「ちぇー」

京子「そういえばさ、昨日面白い夢みたんだよ」

結衣「え?何?」

京子「それがさー、あかりがさー、……」

ちなつ「どうしたんですか?」

京子「それが……」

あかり「……」ゴクリ

京子「忘れちった」

結衣「おいこら」

結衣「話す前にきちんと思い出しとけよ」

京子「でもさー、夢ってすぐ忘れちゃうよねー」

結衣「まあな……」

ちなつ「……」

あかり「もう、私が何だったのか気になっちゃうよ~!」

京子「すまんすまん」

結衣「全く京子は……」

ちなつ「ゆめにっきですよ」

京子「?」

ちなつ「夢日記をかかないと!」

京子「夢日記?」

結衣「突然どうしたの?ちなつちゃん」

ちなつ「夢日記っていうのがあるんです」

あかり「夢の日記?」

京子「そのまんまだなー」

結衣「つまり、夢の日記をつける、と……」

ちなつ「そうです」

あかり「おもしろそうだねえ」

京子「なるほどー、話のネタをメモっとくわけかー」

結衣「お前、夢のなかでもあかりいじめてそうだからなあ……」

あかり「え~!?さすがに酷いよ!」

京子「そんなことないから大丈夫だよ!ほんの少しいじめてるだけだよ!」

あかり「いじめてるじゃん!」

結衣「はあ…」

京子「そうかー、じゃ、ノートでも用意して早速やってみるかなー」

結衣「お前無駄にアグレッシブだよな」

あかり「いじめないでよぉ~」

ちなつ「すぐ忘れちゃうんで、枕元においておいたほうがいいですよ」

京子「おっけー」

結衣「そういえば、枕の中に写真をいれるとその人の夢が見れるとか聞くよな」

京子「なにそれこわい」

ちなつ「……」

あかり「なんだか素敵なおまじないだねぇ」

――夕方 帰り道

京子「じゃ、また明日~」

結衣「おう」

京子「あ、その前に、ノート余ってない?」

結衣「なんだ、いきなり」

京子「いやあ、夢日記のために一つくださらないかと……」

結衣「お前本当にやるつもりなのか……」

京子「なんで?」

結衣「まあいいけどさ……ノートは部屋にいくつか余ってるけど……」

京子「あ、そうなの?じゃ、ついでに泊まってくか!」

結衣「おい、馬鹿言うな」

――PM 10:00

結衣「おい、そろそろ寝るぞ―」

京子「えー、まだ炎の神殿クリアしてないのにぃー!」

結衣「うるさい、泊めてやらんぞ」

京子「かよわき乙女を夜の街に放り出すのですか!?きゃー!」

結衣「おい、かよわき、も、乙女、も当てはまってないぞ」

京子「ひどい」

結衣「ほら、はやく」

京子「ちぇ~仕方ないなー」

京子「あ、夢日記忘れてた―」

結衣「ああ、そんな話もあったな……お前よく覚えてるもんだな」

京子「だっておもしろそうじゃん」

結衣「……お前がおもしろそうにしてると、なんだか私は不安だよ……」

――午後10:04

結衣「じゃ、電気けすぞー」

京子「おう、バッチコイ!」

結衣「消灯に、そんな激しさはない」

京子「優しくしてね……」

パチン

結衣「……」

京子「……」

結衣「……」

京子「……」

――PM10:06

結衣「……」

京子「……ゆい~」

結衣「……」

京子「ねえ」

結衣「……」

京子「おーい」

結衣「……」

京子「うわあああああああああ」

結衣「……」

京子「ちぇ~」

結衣「……」

京子「本当に寝てるの?」

結衣「……」

――10:08

京子「…zzz」

結衣「……」

京子「…zzz」

結衣「……寝たか……」

京子「…zzz」

結衣「まったく、騒がしくて仕方がない」

京子「…zzz」

結衣「……」

京子「…zzz」

結衣「夢日記、か……。」

――AM7:08

京子「…zzz」

結衣「……」

京子「…zっ ……」

結衣「……?」

京子「起床!」

結衣「どんな清々しい起き方だよ」

京子「吾輩、夢日記書くであります!」

結衣「お、おう、活発だな」

京子「ちょっと話しかけないでくださいであります!」

結衣「おう……」

京子「……」

――AM7:13

京子「書けたー、けど書けなかったー…」

結衣「ん?どういうこと?」

京子「見るかい?」

結衣「まあ、見るけど」

京子「結衣のエッチ……」

結衣「まあ、見るけど」

京子「結衣のエッチ……」

結衣「ええと、どれどれ」

7/2 晴れ

でっかいくもがあって、池に人魚がいたので、話しかけて、友達になって、嬉しかった。



結衣「おい、お前4,5分かかってなかったか?

京子「それ以上思い出せんかったー」

結衣「これは酷い」

京子「でもさ、夢ってそんなもんだぜー」

結衣「話しかけて、って何話しかけたの?」

京子「わかんない」

結衣「なんとか思い出せよ」

京子「意外にムズイんだよ」

結衣「……まあ、そんなもんか……」

――放課後

京子「じゃじゃーん」

あかり「夢日記って、作ったんだ」

ちなつ「……」

結衣「それがさー、酷いから見てみなよ」

京子「酷いとかいうなよ!」

あかり「ええと、でっかいくもがあって、池に人魚が……」

ちなつ「これは酷い」

結衣「でしょ、ていうか池に人魚って……」

あかり「ま、まあなんだか可愛らしいよ!」

京子「くっ……あかりにフォローされると胸が痛む……」

あかり「え、なんでぇ!?」

ちなつ「まあ、最初はそんなものです」

京子「だよねー」

結衣「ていうか、最初って、ちなつちゃんもやってたことあるの?」

ちなつ「あ、まあ3日で飽きましたけど」

京子「飽き症のちなちゅかわいいよぉ~」スリスリ

ちなつ「ちょっ…」

結衣「おいこら」ガン

京子「すまなかった」

結衣「ふぅ……」

ちなつ「で、京子先輩は今日も続けるんですか?」

京子「おうよ!」

結衣「京子は3日持つかも不安だが……」

ちなつ「まあ7日間で……」

京子「え?なに?」

ちなつ「いや、なんでもないですよ!」

――帰り道

京子「今日はさすがに帰るわ―」

結衣「当たり前だ」

京子「2日連続は体がもたないからね」

結衣「何をしてるんだよ」

京子「あら、結衣ったら、覚えていないの?昨晩あんなに激しかったのに……」

結衣「じゃあな」

京子「あんなことや、こんなことまでして…」

結衣「じゃ、あ、な!」

京子「…また明日ー」

結衣「おう」

――PM 9:12

京子「さて、夢日記を用意して、と。」

京子「三日坊主じゃつまらないもんね。」

京子「せっかくちなつちゃんが教えてくれたんだし……」

京子「よし、寝るか…」

京子「おやすみー」

パチッ

京子「……」

京子「……」

京子「……」

京子「……」

京子「…zzz」

――AM8:05

京子「……おきた……」

京子「……」

京子「……」

京子「……書かないと……」

京子「……」

京子「……」

京子「……なんか疲れた」

京子「……」

――放課後の教室

京子「そういえばさー、昨日も夢見たんだけど―」

結衣「なんか都合いいやつだな」

京子「普段はあんまり夢みないんだけど、なんでだろ」

結衣「まあ、お前らしいっちゃらしい」

京子「まあ、それはいいんだよ」

京子「昨日は、あんまり良い夢じゃなくてさー」

結衣「悪夢?」

京子「まあちょっとそんな感じ……ほら、これ」

結衣「夢日記か。どれどれ?」

7/3 晴れ

でかいブラックホールに追われて、ずっと逃げた。まわりのみんなが吸われて怖かった。知ってる人がいなくて走り回ったけど、結局どこもいなかった。ビルの屋上から落ちて目が覚めた。


結衣「……なるほどな」

京子「朝起きて、なんか疲れた」

結衣「私もたまに似たような夢みるよ」

京子「お、仲間書い?」

結衣「特にビルから落ちるのはあるなー」

京子「ふわーっとするんだよね」

結衣「で、地面に着く直前に目が覚める」

京子「そうそう」

>>31 京子「お、仲間書い?」→京子「仲間かい?」 修正。 眠いけど、寝ない。さるさん引っかかる可能性が怖い

――放課後 ごらく部室

ちなつ「なるほど」

あかり「わたしも、似たような夢みたことあるなぁ」

京子「お、あかりもか」

結衣「やっぱり夢にも定番っていうのはあるんだな」

京子「ちなつちゃんはー?」

ちなつ「私もたまーにありますね」

京子「ちなみに、私が夢に出てきたことは?」

ちなつ「なくていいです」

京子「否定どころか拒絶!?」

結衣「お前が夢に出てきたら大変だろ」

京子「出てきても、エロいことはしないでね」

結衣「しねえよ」

――帰り道

京子「さて、と。」

結衣「なんだその間は」

京子「一日挟んだけど」

結衣「お前また泊まるつもりか?」

京子「一日挟んだけど」

結衣「あんまり詰めてもなあ……」

京子「……まあそうか」

結衣「お?どうした、いやに素直だな」

京子「いや、特に理由はないんだけどね」

結衣「気まぐれだな…」

京子「私は気まぐれまぐれ~ですぜ~」

結衣「ノリがわからん」

――PM7:50

京子「なんか少しつかれたな」

京子「夕ごはん食べてからねむいし。」

京子「結衣の家に泊まってもいいけどなー」

京子「疲れてると、結衣にも迷惑かかりかねん」

京子「しっかり寝よう」

京子「あと、いい夢見よう」

京子「うわあ、がんばろう」

京子「……寝よう」

京子「夢日記も、きちんと、ね」

京子「ではおやすみー」

京子「……」

パチン

――AM6:45

京子「…zzz」

京子「…zっ!」

京子「……」

京子「……ふぅ」

京子「……」

京子「……書くのか」

京子「…………」

京子「……書こう……」

京子「……ふぅ……」

7/4  曇り

ビルの屋上から飛び降りた。地面にぶつかって、凄く痛かった。



結衣「……これは……」

ちなつ「……」

あかり「……ちょっと酷いね……」

京子「なんか、ネガティブに書きすぎた?」

結衣「大丈夫かお前」

京子「いや、私は全然だいじょうぶだけどさあ」

あかり「凄く痛かったって」

京子「まあ、夢のなかの話だから」

結衣「地面にぶつかっても目が覚めないってのはそうそうないぞ」

京子「いや、ぶつかったすぐ後目が覚めたから」

あかり「今はもう痛くない?」

京子「べ、別に、心配させるために書いてるわけじゃないんだから!」

――帰り道

結衣「お前、大丈夫?なんか今日一日おかしかったけど」

京子「え?おかしかった?」

結衣「なんか無駄に張り切ってるというかさ、それも、いつもより。」

京子「愛する結衣の前だからね、多少は仕方ないさ」

結衣「……いつもどおりかな?」

京子「そのとおり」

結衣「……あのさ」

京子「ん?」

結衣「嫌な夢をわざわざ書く必要はないんだからな?」

京子「今日のは大したことないでしょ」

結衣「…そうか?」

京子「心肺ゴム用!」

結衣「…お前それ好きだよな」

京子「おう!」

眠いからはよ

――PM7:50

京子「今日の夢、なんだったんだろ」

京子「かなり痛かったよ……」

京子「なんか、夢みるのもういやになってきたな……」

京子「良い夢見られればいいんだけど……」

京子「あんまりみんなを心配させたくないし……」

京子「ま、今日は大丈夫でしょ、多分……」

京子「じゃあ、おやすみ…」

パチンッ

>>46 実は俺も相当ねむい+時間over=でもなんとか頑張る

――AM 7:03

京子「…zzz」

京子「…zzz」

京子「…zzz」

京子「…!!!」バッ

京子「ゲホッ、ゲホッ」

京子「ゲホッ、ゲホッ」

京子「ゴッ、ゴホッ…」

京子「ゲホッ……」

京子「…なにこれ……」

7/5  曇り

手足の長い魔物に首を掴まれて、水に沈められた。


結衣「なにこれ」

京子「いや、これはみんなに見せないほうがいいかと思って」

結衣「それでいい」

京子「……結構苦しかった」

結衣「大丈夫なのか?」

京子「うん……」

結衣「お前……夢日記、やめといたほうがいい」

京子「なんで…?」

結衣「いや、だって、なんか明らかにおかしい」

京子「そうかな?」

結衣「今日いつ目が覚めた?」

京子「いつって?」

結衣「夢のなかでいつ目が覚めたのか、書いてないじゃないか」

京子「それは……」

結衣「それは?」

京子「水に沈められてる間に、ふっと。」

結衣「ふっと?」

京子「うん。」

結衣「……」

京子「いつの間にか目が覚めてた」

結衣「……ほんとか?」

京子「…まあ、夢だから。」

結衣「……」

京子「…?」

結衣「……まあいいか……」

――ごらく部室

あかり「えー、今日は夢日記ないのかぁ」

京子「夢を見るとは限らない、それが人生だ」

結衣「人生関係ねえよ」

京子「話は大きくいきましょう!」

あかり「残念だよぉ~……」

ちなつ「……」

結衣「ま、今日は久々にトランプでもやろう」

ちなつ「…あ、トランプですか―!嬉しいです~!」ギュッ

京子「…あ、ちなつちゃん!結衣、ずるい!私が抱きついてもらうんだから!」

結衣「そんなこと言われてもなあ」

京子「…ちぇーっ…」 

――帰り道

京子「結衣ー……」

結衣「ん?」

京子「今日は泊まってもいいかなー?」

結衣「あ、いいけど……って駄目だ」

京子「え、なんで?!」

結衣「今日はまりちゃんが……」

京子「え、そんなの聞いてないよ!」

結衣「悪いな、また明日にしてくれない?」

京子「べ、別にまりちゃんいてもいいけど……」

結衣「まりちゃんの両親も来てるんだよ……」

京子「え、そうなの?」

結衣「おう、すまん……」

京子「ま、まあ仕方ないよね!」

結衣「……すまん」

――PM7:25

京子「死んでも目が覚めないなんて……」

京子「水の中、苦しかった……」

京子「死んだ瞬間、目の前が真っ暗になって」

京子「体中がぎゅうっと締め付けられるみたいになって」

京子「眼の奥がずきずき傷んで……」

京子「突然楽になったかと思うと、凄く寒くなって……」

京子「目が覚めるまで長かった……」

京子「今日…寝られるかな…」

京子「夢日記……一応おいておこう……」

京子「じゃあ、おやすみ……」

京子「……」

パチンッ 

7/6 雨

雨が降ってて、夜の暗い湖が目の前にあった。
覗きこんだら鏡みたいで、私の顔が映ってた。
すごく綺麗で、しずかで、ずっといたいと思った。
ずっといたいと思ったからか、すごく長い時間いたような気がする。



結衣「なんか平和だな」

京子「なにをー、苦しまないとだめなのかー?!」

結衣「そんなこと言ってないぞ!」

あかり「まあまあ、結衣ちゃん、そう怒らずに」

結衣「まあ、怒ってはないけどさ」

ちなつ「……」

京子「なんか、静かなのっていいよね」

結衣「お前には似合わん」

京子「そんな殺生な!」

結衣「じゃあもう少し、普段から静かにしような」

京子「はい、申し訳ないです」

――帰り道

京子「よし、今日は泊まる準備してきたぞー」

結衣「おう、準備万端だな」

京子「ラムレーズンは?」

結衣「……ある」

京子「……この、ツンデレめ」

結衣「うるさい」

京子「よし、私たちの愛の巣にれっつごー!」

結衣「私の部屋なんだが」

京子「結衣のものは俺のもの!」

結衣「そもそも愛なんてない」

京子「……ラムレーズンは?」

結衣「……ある」

京子「……この、ツンデレめ」

結衣「うるさい」

結衣「おいおい、その装備じゃ氷耐性ついてないぞ」

京子「え?雷でいいんじゃないの?」

結衣「氷のブレスを忘れるのはダメだ」

京子「あー、なるほどね、って、全員につけないとだめなやつだ」

結衣「全体攻撃だからな」

京子「えー、めんどーい!結衣やっといて―!」

結衣「お前のセーブデータだろ!」

京子「私のじゃナイナイナイアガラ!」

結衣「…うぐ……」

京子「私風呂はいってくるー!」ダダッ

結衣「……やられた」

結衣「……仕方ないなあ」

京子「あ、覗かないでね」

結衣「覗かないから永遠に入ってな」

京子「ツンデレゆいにゃんだな~」

7/7 豪雨

雨が降ってて、夜の暗い湖が目の前にあった。
覗きこんだら鏡みたいで、だけど私の顔が映ってなかった。
すごく綺麗で、しずかで、ずっといたいと思った。
ずっといたいと思ったからか、すごく長い時間いたような気がする。

――PM 7:07

結衣「京子!京子!」

京子「……」

結衣「京子!京子!」

京子「……」

結衣「京子ぉ…今日ぉ…」

京子「……」

結衣「くそ…」

京子「…」

7/8 (12/1 結衣、代筆。日記と夢日記。)

嫌な予感はあった。死んでも目が覚めないなんて、おかしかったし、どんどん夢が悪い方へ向かってるように思えて、少しこわかった。
でも、平和な夢がこのノートに書かれていた時、ふっと力が抜けて、心配しすぎだったかと、自分を笑う気分だった。
でも、嵐の前の静けさだった。その晩、悲劇は訪れた。
今になって、こうして思い返すと、やはり悔しくてならない。
何がおこったのか、まだわからないこともあるが、なんとか助け出せたんじゃないかと、
自分を責め、私まで自殺してしまっても、おかしくはなかったかもしれないくらい、取り乱していた、当時の記憶がある。
ところで、京子が死んだ夜、救急車を呼んで、午前5:00、疲れ果てた私は、病院で寝た。
その時に見た夢が、このノートの続きのようだと思うので、半分は京子のものとして、ここに代筆しておく。

京子が書いているとおり、夜の暗い湖が目の前にあって、とても美しく、静かだった。雨は降っていなかった。
私が覗きこむと、京子が映っていた。京子、京子、私は涙を流し、手を伸ばそうとした。
京子も私と同じように、手を伸ばしていた。それは鏡のようだった。
しかし、突然京子が消え、いつの間にか私が映っていた。
冷たい湖が手に触れ、私は悲しかった。

7/8 裏

雨が降ってて、夜の暗い湖が目の前にあった。
覗きこんだら鏡みたいで、結衣の顔が映ってた。
すごく綺麗で、しずかで、ずっといたいと思った。
ずっといたいと思ったからか、このまま、ずっとここにいられるような気がする。

7/11 (12/1 結衣代筆。日記。)

そしてこの日、身内だけの簡単な葬式が行われた。京子の家族の対応の早さや、その冷静な働きかたに、
私は冷たさでなく、本当の愛を感じて、余計に辛かった。
あかりとちなつちゃんも呼ばれたし、もちろん来た。
あかりが泣き通しだったのに比べ、ちなつちゃんは無表情を保っていた。私も無表情だった。
しかし、お焼香をあげるときに、何か呟きながら、ちなつちゃんが突然号泣し始めたのだった。

京子の葬式は、本当に小規模だった。明るい性格が、そのときは、余計に暗い影を落としているようだった。

7/12(12/1 結衣代筆 日記。)

葬式のあと、私は娯楽部に二人を呼んだ。もう解散しなくてはならなかったから。
理由は書かずとも分かるだろうと思う。あかりもちなつちゃんも、良く納得してくれた。
私が言わなくても、自然に消滅していただろうが、それは嫌だった。

解散を告げ終わった時、
ちなつちゃんが、私に言った。

「京子先輩は死ぬんだって、実はわかってたんです」

私は驚いた。

「でも、もう防げないんです」

何を言っているのか、良くわからなかった。

ちなつちゃんは、私が全て納得できる程、詳しく話してはくれなかった。
彼女が何度も京子を救おうとした、ということだけ、私には伝わった。

私自身、彼女の話をあまり理解していなかったにもかかわらず、
これほどすんなり受け入れられたかはわからない。
彼女の真剣な話しぶりが、私にそうさせたのだろう。

そして、彼女は最後にこうつけたしたのだった。

「実はまだ、これで終わりではないです」

ということで、
今回の・京子篇はこれで終了。

続いて、京子篇の謎が解明される
・ちなつ篇

京子を救得るか!?
・結衣篇

が残ってますw

明日のPM 9:00から、『ちなつ「夢日記?」』のタイトルでスレ立てて書くんで、その時はまたよろしく。

では、おやすみなさいです。

あ、言い忘れてた






                    「夢には気をつけて」







…ではおやすみ。

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