透華「ねんどろいど原村和ですわ」(116)

衣「わーい! ノノカの人形だー!」ピョコピョコ

智紀「良かったね、衣…」

衣「うむ! 衣はノノカの人形で遊んでくるぞー」

透華「うふふ。喜んでもらって何よりですわ」

透華「…」

透華「さて、では私も開封するとしましょうか」


透華(ねんどろいど原村和…舐るように味わわせていただきますわ!)
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透華「しかし、こう見ると壮観ですわね…」

透華「私、にっくき原村和のねんどろいどを300個も買ってしまいましたのね」

透華「…」

透華「まあ別に問題ないですわね。龍門渕家の財産を以てすればなんてことないですの」

透華「それに複数個ないと様々な用途に対応できませんもの」

透華「保存用・観賞用・布教用・家宝用・お守り用・それから使うy…ではなく椅子にしてやる用」

透華「舐る用・踏みつける用・甚振る用・罵る用…あの巨乳娘を余すことなく蹂躙できるのですわ」

透華「おーっほっほっほ! 見ていなさい原村和!」

透華「あなた(のねんどろいど)を散々な目に遭わせてやりますわ!」

透華「では…」ゴクリ

透華「私の永遠のライバルであり憎たらしい乳を持つ原村和…あなたを踏みつけてやりますわ!」

透華「それっ」グイッ

透華「おーっほっほっほ! どうです原村和!」グリグリ

透華「この私に足蹴にされる気分はどうですの!? この私に服従するがいいのですわ!」ゲシッゲシッ

透華「その下品な巨乳が歪む姿は見ていて実に滑稽ですわね!」

透華「おーっほっほっほ! あなたの上に立つのは実に気持ちがいいですわ! おーっほ…」バキッ

透華「…」

透華「…」チラッ

透華「いやああああああああ! 原村和の腕が折れてしまいましたわ!」

透華「ハギヨシ! ハギヨシ早く来て下さいですの!」パチン

ハギヨシ「龍門渕家が開発した最新式接着剤で修理しております」スッ

透華「ほっ…。良かったですわ」

透華「原村和…あなたの腕が折れたのを見て、私失神するかと思いましたのよ…?」

透華「そ、それにあなたは私の下僕なのですから! 私の許可なく腕を折ったりしたら許さなくってよ!」

透華「…」

透華「とにかく無事に帰って来て良かったですわ…原村和」

透華(あまり踏みつけすぎるのもよくありませんわね。下僕の扱いは大変ですわ)

透華「あら? 気のせいかところどころ汚れていますわね」

透華(まあ私が散々踏みつけたせいなのですけど…)

透華「この私の前でそのような醜い姿を見せるなんて言語道断ですわ」

透華「今すぐお風呂に入って綺麗にしてやりますの!」

透華「♪~」

透華「綺麗になりましたわね、原村和」

透華「あなたが美しくなければ私としても張り合いがありませんもの…もちろん私の方が美しいのですけどね!」

透華「…」

透華「原村和…ねんどろいどのあなたは笑顔が足りない気がしますわ」

透華「女性は笑顔の時が一番輝く…と、誰かが言っていましたのに」

透華「…」

透華「原村和…」

透華「私、あなたの笑顔が見たいのですわ…」

透華「私に…私だけに微笑んで下さいまし…」

透華「はっ! …私ったら思ってもないことを言ってしまいましたわ」

透華「湯船に浸かり過ぎて逆上せてしまったのかもしれませんの。まったく、原村和のせいですわよ!」

透華「…」

透華「私を困らせる下僕にはお仕置きが必要ですわね!」

透華「それでは…」

透華「ここはお風呂場…水責めにしてやりますの!」

透華「…」

透華「…」

透華「…」

透華「空しくなってきましたわ…」

その頃――

マホ「わーい! 和先輩のねんどろいどですー!」

裕子「良かったな、マホ」

マホ「はい! これで和先輩にぐっと近づきました!」

裕子(…いや、麻雀の実力は何も変わらないんだけど)

マホ「和先輩、私のこと見守っていて下さい」

裕子「本人に言いなよ」

マホ「毎日朝夕拝みますー」

裕子「ねんどろいどって神様か何かなの?」

マホ「お供え物はペンギンがいいんでしょうか」

裕子「どこで猟ってくるんだ」

透華「…そう、ですわよね」

透華「ねんどろいどの原村和に何をしても本物の原村和がどうなるというわけではありませんの」

透華「…」

透華「と、とはいえこれを使えば原村和を倒すイメージトレーニングは出来るハズですわね!」

透華「そう…これはねんどろいど。色々なカスタマイズが出来るアイテム」

透華「これを使い、私に敗北し悔しがる原村和の姿をイメージしてやるのですわ!」

透華「おーっほっほっほ!」

透華「まずはこれですわ…ねんどろいど『柏崎星奈』」
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透華「彼女の悔しがる顔のパーツを原村和にセット…すると」

透華「悔しがる原村和の完成ですわ! おーっほっほっほ!」

透華「どうですの原村和! 私に敗北したのがそんなにも悔しいんですのね!」

透華「さらにさらに…ねんどろいど『王子』を置きますわ」
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透華「これはなんとなーく私に似ているところがありますの。なので原村和の隣に置くと…」

透華「私を前に悔しがる原村和の図がよりリアルに再現されましたわ!」

透華「おーっほっほっほ!」

透華「なんだか楽しくなってきましたわね」

透華「そういえばこの胸…ねんどろいどなので分かりづらいものの、やはり巨乳ですわ」

透華「この巨乳も剥ぎ取ってやりますの!」

透華「こういう時はやはりねんどろいど『牧瀬紅莉栖』ですわね」
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透華「原村和の頭を牧瀬紅莉栖の胴体にセット…完璧ですわ」

透華「おーっほっほっほ! 原村和を貧乳にしてやりましたわ!」

透華「なんてみすぼらしい貧乳なのかしら! あなたにはそれがお似合いですわ!」

透華「おーっほっほっほ!」

透華「…」

透華「…↓」チラッ

透華「…」ズーン

透華「この牧瀬紅莉栖のパーツ…照れ顔のパーツもありますのね」

透華「…まあ原村和パーツにものぼせ顔なるものがあるのですが」

透華「ちょっとだけ…ちょっとだけですわ」

透華「ねんどろいど『ハクア』の照れ顔を原村和にセット…」
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透華「…」ポッ

透華「かわいい…ですわね」

透華「…」

透華「原村和…私、あなたのこと…」ドキドキ

透華「…」

透華「~~~~~~~~っ///」

透華「はあ、はあ…こ、これはいけませんわね」

透華「原村和が私を前にして照れ顔だなんて…胸が高鳴って爆発しそうですわ」

透華「はっ! …私ったらまた変な方向に…!」

透華「そうですわ。原村和は私の生涯の敵…もっと苦しめてやるべきなのですわ!」

透華「そう、このねんどろいど『赤座あかり』のように…」
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透華「この虚脱感! 私に敗北し虚ろになった感じがいいですわね!」

透華「おーっほっほっほ!」

透華「…」

透華「この赤座あかりの顔…これはゆるゆり本編で吉川ちなつに襲われた後の顔なのですわよね」

透華「つまり、事後…」

透華「私と、原村和の…」ポッ

透華「だ、だだだだだダメですわ! 原村和とわ、わわわ私がキス…キス!? なんてするわけないですの!」

透華「…」

透華「キス…ねんどろいど『楪いのり』の顔が使えそうですわね」
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透華「…」

透華「~~///」

透華「そ、そしてこの後…顔はのぼせ顔に戻して、ねんどろいど『エルキュール・バートン』…」
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透華「足を開いて…」ドキドキ

透華「その後はお腹が膨らんで…」ドキドキドキドキ

透華「…」

透華「原村和…子供ができましたのね…」

透華「…」

透華「…」

透華「はっ! わ、私ったらなんてはしたない妄想をして…!」

透華「恥ずかしい…ものすごく恥ずかしいですの…!」カアアアアア

透華「…」

透華「原村和…///」


ハギヨシ「失礼します、お嬢様」ガチャッ

透華「ほあっ!? は…ははははハギヨシですの? い、一体何の用かしら」

ハギヨシ「阿知賀女子の新子憧様からお電話です」

透華「阿知賀の…? 一体何の用ですの?」

その頃――

煌「ねんどろいど原村和…すばらです!」

姫子「そいが最近話題になっとうねんどろいどかー」

美子「デフォルメされてて可愛い」

仁美「今後の咲-Saki-キャラ立体化への足掛かりとなる一歩たい」

哩「うむ。私たちも立体化できるよう頑張らんとな」

姫子「すぐにねんどろいどとまで言わんから何か欲しいですよね!」

煌「プライズやなのコレが狙い目ですね!」
http://www.mediafactory.co.jp/mfhobby/nanokore/saki/collection/index.html

透華「…はい、もしもし?」

憧『あ! 龍門渕さん? お久しぶりです、阿知賀の新子です』

透華「久しぶりですわね。今日は何の用ですの?」

憧『龍門渕さんにお願いがあるんです』

透華「お願い?」

憧『そう――』

憧『ねんどろいど『原村和』を発売停止にして下さい!』

透華「は?」

憧『あれを手に入れてから可愛い可愛いペロペロしたいしずがおかしくなっちゃったんです!』

憧『あれは害悪なんです! 是非とも龍門渕家の力で発売停止、即座に回収して下さい!』

透華「意味が分かりませんわ」

少し前――

穏乃「やった! ついに和のねんどろいどが届いたぞ!」

穏乃「えへへ…和ぁ」

憧「」

穏乃「これがあれば少しだけ…和が近くにいる気がするよ」

憧「あ、あの…しず?」

穏乃「よーし! 今日からずっと和と一緒だ!」

憧「」

穏乃「遊ぶんだ――和で!!」

憧「あわわわわわわわわ」

憧『ということなんです』

透華「はぁ…」

憧『あの微妙に出来が悪いような気がしなくもないレズピンねんどろのせいでウチの可愛いしずが…しずが…!』

憧『あたしにだけ優しくて純粋なしずを取り戻したいんです! よろしくお願いします!』

透華「お断りしますわ」

憧『はい! ありがとうござ…え?』

透華「よく分からないのですが高鴨穏乃の豹変?はねんどろいど原村和のせいではないのではなくって?」

透華「第一龍門渕家の力は確かに絶大ですが私はグッスマとは何の関連もないんですのよ?」

憧『くっ…!』

憧『で、でも…! このままじゃしずが…!』

透華「…高鴨穏乃は…きっと寂しいのですわ」

憧『え…?』

透華「あなたたちの関係は知っています。小学生の時、共に遊び共に走り…大好きだった友人」

透華「そんな原村和と自身の無気力が理由で会わなくなり…そしてこれといった挨拶もなく別れてしまった」

憧『…』

透華「再び彼女に会いたいと思った時から現在まで…高鴨穏乃の後悔や寂寥はきっと大きく膨れ上がっている」

透華「高鴨穏乃は外面では明るく振舞ってはいますが、本当は寂しくて切ない想いをしているのでは?」

憧『しず…そうだったんだ』

透華「家の中でくらい自由にさせてあげたらどうですの?」

憧『龍門渕さん…そうですね!』

憧『家の中でくらい、高校生にもなって一人人形遊びなんて痛いことしてても悪くないですよね!』ブツッ

高校生にもなって一人人形遊びしてる痛い人「…」

高校生にもなって一人人形遊びしてる痛い人「…それ、私のことですわね」

高校生にもなって一人人形遊びしてる痛い人「…思い返せばあまりにも恥ずかしいですわ」

高校生にもなって一人人形遊びしてる痛い人「足蹴にしたりお風呂に入れたり着せ替えたり…」

高校生にもなって一人人形遊びしてる痛い人「これに独り言を重ねてるのですから酷いものですわ」

高校生にもなって一人人形遊びしてる痛い人「…」

高校生にもなって一人人形遊びしてる痛い人「原村和…原村和のせいですの」フルフル

高校生にもなって一人人形遊びしてる痛い人「原村和…どこまで私の人生を狂わせるんですの!」

ハギヨシ「失礼します、お嬢様」ガチャッ

透華「…今度は何の用ですの?」

ハギヨシ「お客様が来ております」

透華「客…ですの? 一体誰が――」


衣「ノノカ! 一緒に遊ぼう!」

和「ええ。もちろんですよ」


透華「」バタン

透華「…」

透華「原村和――!?」

その頃――

豊音「わーい! 原村さんのねんどろいどが届いたよー!」

塞「へぇ…」

白望「良かったね、豊音」

エイスリン「ネンドロイド? Figure?」

豊音「そうだよー、フィギュアだよー。ちっちゃくてちょー可愛いでしょー?」

胡桃「…胸は大きいけどね」

豊音「TVで見てた人が身近にいると思うとちょー感動だよー」

豊音「箱に入れたまま大事に飾っておこうかなー。それともパーツ替えて遊ぼっかなー」

白望「人形遊びしてる豊音は可愛いわね」

透華「ど、どうして原村和が…」フルフル

ハギヨシ「衣様がお呼びしたようです」

透華(こ、これは…マズいですわ)

透華(今この部屋には300個にも及ぶねんどろいど原村和が…本人に見られたら間違いなくヒかれてしまいますの)


和『うわぁ…龍門渕さんって高校生にもなって一人人形遊びしてる痛い人だったんですね』

和『しかもあんなことやこんなことまでして…幻滅しました。二度と私の前に現れないでください』


透華(いやあああああですわ!)

透華(今すぐ…今すぐに片付けないといけませんの!)

透華「ハギヨシ!」パチン

透華「今から私が原村和を引きつけます…その間にあなたはこの部屋のねんどろいどを全て彼女に見つからないところに隠すのです」

ハギヨシ「かしこまりました」スッ

透華「は、原村和…ようこそ我が龍門渕家へ」

和「龍門渕さん。どうも、お邪魔しています」ペコリ

衣「トーカも一緒に遊ばないか?」

透華「い、いえ…そんなことより」

衣「?」

透華「お風呂が沸いていますの。せっかくだから入って行きませんの?」

和「お風呂、ですか…?」

衣「まだそんな時間じゃないぞー?」

透華「いいんですの! そ、そう…わざわざ原村和のために超高級入浴剤まで使ってしまったのですわ!」

透華「だから断る権利などないのです! ほら行きますわよ!」グイグイ

衣「トーカ? なんだか様子がおかしいぞー?」

透華(…お風呂を片付けさせなかったのは正解でしたわね)

透華(と、浴室に誘導したのはいいのですが…)

衣「わーい、ノノカとお風呂だー」

和「龍門渕さんの家のお風呂は凄いですね」ヌギッ

透華(さっき要らないことを考えていただけに彼女の裸は刺激が強すぎますわ!)

透華「…」チラッ

和「龍門渕さん? 入らないんですか?」バイーン

透華「~~~~~///!」ブッ

透華(ああ、もう…! ねんどろいどの原村和よりずっと綺麗ですわ!)

透華(ハギヨシ…! 早く片付けるのですわっ…!)

衣「♪~」

和「はい。洗い終わりましたよ、衣さん」

衣「うむ! では衣は先に湯船に浸かって待っているぞ!」

和「ええ。私も身体を洗ってすぐに行きます」

透華「…」ポー

和「龍門渕さん?」

透華「は、はははは原村和!? どうしましたの!?」ビビクン

和「い、いえ…身体を洗うわけでもなくずっと動いていなかったので何かあったのかと」

透華「そ、そんなことはありませんわよ!? さ、さあ衣? 身体を洗ってあげるからいらっしゃい」

衣「?? 衣はもうノノカに洗ってもらったぞー?」

透華「へ? そ、そうでしたの…」

透華(そ、そんなことにすら気付かないなんて…原村和を意識しすぎですわ!)

衣「ノノカに身体を洗ってもらうのはとっても気持ち良かったぞー」

和「そうですか? そんなに喜んでもらえてとても嬉しいです」

衣「そうだ! トーカもノノカに洗ってもらったらどうだ?」

透華「へ」

和「そうですね。なんだか顔が赤くて調子が悪いみたいですし…」

透華「ええええええええええええっ!?」

透華(な、なななんですって!?)

和「とは言っても他人に身体を洗ってもらうのは抵抗がありますよね…調子が悪いのなら更衣室までお連れしますけど」

透華「い、いえ!? 調子も悪くないので是非ともお願いしますわ!?」

透華「私の身体…洗って下さいまし!?」

透華(って何を言ってるんですの私はー! 流れに任せてとんでもないことを言ってしまいましたわー!)

透華「…///」

和「頭、流しますね」

透華「は、はい…ですの///」

透華(もう鼻血を止めるので精一杯ですわ…。その肢体や濡れた髪や少し赤い顔…とにかく彼女の身体全体が刺激的すぎますの)

和「目は瞑っておいて下さいね?」

透華(それに彼女の手…綺麗で、繊細で、優しくて…麻雀を打っている時とは違う彼女の温もりを感じますの)

透華(そして何より…)

和「どうですか? 髪…気持ち良かったでしょうか」ポヨン

透華(時折当たる胸…! これは本当に恐ろしいですわ…!)ドキドキドキドキ

透華(ああ、原村和…)

透華(やっぱり…ねんどろいどよりも本物のあなたの方がずっとずっと、素敵ですわ…)

衣「さっぱりしたな」

和「良いお湯でしたね」

透華(片付け…さすがに終わってますわよね?)

衣「ノノカ! お風呂もあがったし衣の部屋で遊ぼう!」

和「はい。沢山遊びましょうね」

衣「トーカも一緒に遊ばないかー?」

透華「へ? 私も…ですの?」

透華(念には念を…時間を稼ぐため原村和を見張っておく必要がありますわね)

透華「分かりましたの。私もお付き合いしますわ」


智紀「ハギヨシ、お疲れ…」

ハギヨシ「全く疲れてなどいませんよ。片付けならお嬢様が浴室に入る直前までには終わらせています」

智紀「300個のねんどろいどを5分足らずで外の倉庫に片付けたと?」

その頃――

照「…」

淡「…テルのばーか」

菫「まったく…お前たちはおもちゃ一つで何をケンカしてるんだ。子供か?」

淡「だってだってテルが悪いんじゃん! 私のねんどろいど返して!」

照「…それは部室に持ってくるようなものじゃない」

淡「でも! だからって壊すことないじゃん! ねんどろいどはなかなか再販しないのにー!」

照「…」

菫「照の言い分はもっともだが確かに壊すのは酷いな。どうして壊したんだ?」

照「その子を見ると…イラつくから」

淡「は?」

照「そのピンク…私の大事な妹に手を出してる気がする。絶対許さない」

菫「妹はいないんじゃなかったのか」

衣「ここが衣の部屋だぞー」

透華(衣がいるとはいえ湯上りの原村和と狭い部屋で一緒…! き、緊張しますわ///)

和「…あれは」

透華「あれ、とは――?」

透華「あ―――――!」


衣「これかー? これはノノカのねんどろいどだぞ」

透華(しまったああああああああああああああああああああですわ! 衣が持っている分を忘れていましたの!)

衣「ノノカ、ねんどろいど化おめでとう! 衣はこのねんどろいどずっと大切にする!」

和「衣さん…なんだか照れますね///」

透華「…」カタカタ

透華(確かに…衣の持っているねんどろに関してはハギヨシに指示していませんでしたわね…)

和「けど、そうですね…。衣さんのような優しい人に大切にしてもらえるととても嬉しいです」

衣「うん! ノノカだと思って大切に遊ぶぞ!」

和「はい、ありがとうございます。…本当に照れますね///」ペコリ

和「なんというか…自分がこのようなグッズになって知り合いが買ってくれるというのはものすごく不思議な感じです」

衣「そんなものかー? 衣はアルターのときはそんな風には感じなかったぞ?」

衣「それに今回のねんどろいどは安くて可愛い。きっと多くの人の手に渡るのだろうな」


衣「トーカも沢山買っていたしな!」

和「え?」

透華「」

和「龍門渕さんが私のねんどろいどを…ですか?」

衣「うん。ノノカのねんどろいどを沢山持っていたのを見た」

透華「」

和「…」

衣「部屋をのぞいたら何やら楽しそうに遊んでいたぞ」

透華「」

和「私のねんどろいどで…ですか?」

衣「うん」

透華「」


透華(ああ…まさか衣に見られていたなんて)

透華(もう、全部終わりですわ…。原村和に顔を見せることができませんの…)

和「…」

和「あの…龍門渕さん」

透華「はい…ですの」

和「とても言いづらいことなんですが」

透華(言い辛いこと…私に幻滅したということですわね)


透華「そう、ですわよね…高校生にもなって一人人形遊びしてる痛い人間なんて気持ち悪いですわよね…」

透華「しかもその人形はあなたをモデルにしたもの。あなたがヒいてしまうのも無理はありませんわ」

透華「私…もうあなたの前には現れませんの」

和「え…?」

透華「さよならですわ、原村和――」

透華「…はあ、はあ」バタン

透華「300個ものねんどろいど…こんなところに片付けていましたのね」

透華「…」

透華「ねんどろいど原村和…現実の原村和と会えなくなった今、私の心の拠り所はこれだけですのね」

透華「…」

透華「原村、和…」

透華「私…本当はあなたのことが――」


和「龍門渕さん! …ようやく見つけました」バタン!

透華「え…? 本物の原村和…?」

和「…すごいですね、この数…。ざっと数百個はありますね」

透華「…」

透華「何をしに来ましたの? 私を笑いに来ましたの? …それとも、私にまだ言い足りない罵言がありますの?」

和「…」

和「そんなことはありませんよ。私はただ、龍門渕さんにお話しないといけないことがあるだけで――」


和「龍門渕さん、私…ヌイグルミを抱いていないと眠れないんです」

透華「…」

透華「は?」

和「そのヌイグルミというのがエトペン…試合の時にも持ち歩いている子なんです」

透華「は? それが一体なん…ですの?」

和「龍門渕さんがねんどろいどで遊んでいると聞いて…少し安心してしまったんです」

透華「え…?」

和「エトペンがないと眠れない私。とても子供っぽいですよね?」

和「先輩にも笑われてしまいましたし…ずっと悩んでいたんです」

和「だから、龍門渕さんのことを聞いて少し親近感を感じてしまって…すみません」

透華「…」

和「でも龍門渕さん、私は少し子供らしいところがあっても悪いことではないと思うんです」

和「もちろん少しずつ直していった方がいいんだとは思いますが無理をするようなことではないですし」

和「私は龍門渕さんがねんどろいどで遊んでいても何もおかしくないと思いますよ」

透華「原村和…」

和「それに実は龍門渕さんが私のねんどろいどを持っていると聞いてとても嬉しいんです」

透華「え、えええっ?」

和「だって…龍門渕さんのような優しい方に持って頂けるのはとても光栄なことですから」

透華「~~っ///?」

透華「わ、私が…優しい!?」カアアアア

和「ええ。衣さんや沢村さんたちを見る目はとても優しいですから」

透華「は、は…///」

和「龍門渕さん、恥ずかしいので言いづらいんですが…」


和「私のねんどろいど、ずっと大切にしてくれると嬉しいです」

透華「は…はい! ですわ!」

透華「原村和…感謝しますわ。そのように言ってくれたのはあなただけですの」

和「そうですか? …やっぱり恥ずかしいですね」

透華「…///」

和「あの、龍門渕さん…ねんどろいどともう一つ、お願いしてもいいですか?」

透華「なにかしら? あなたの言うことなら何でも聞きましてよ?」

和「これからは龍門渕さんのことを、『透華さん』とお呼びしてはダメでしょうか」

透華「え…?」

和「今まで私たちはインハイの予選を争った『対戦相手』…もしくは衣さんを通じての『知り合い』でした」

和「けど今はそんな感じではない気がするんです。今は…そう」


和「お友達になりませんか――透華さん」


透華「…」

数日後――

透華「♪~」

透華「ねんどろいど和…今日も一段と可愛いですわね」

透華「…」

透華「今日は本物の和と遊びに行く予定なのですわ。何かお土産を買ってくるので待ってて下さいまし」

透華「…」

透華「和…私、あなたのことが――」


透華(あの日以来、私は和に少しだけ素直になれるようになりましたの)

透華(けど、一番素直な言葉だけは今も言えないまま)

透華(だから今は…私はねんどろいどの和にだけ、その言葉を伝えるのですわ…)

優希「おおっ! 咲ちゃんの家にもねんどろいどのどちゃん置いてあるのかー」

咲「うん。可愛くて安いし…和ちゃんがグッズ化したものだからね」

優希「そっかー。私も家にあるじぇ!」

咲「けどね…。和ちゃんのねんどろいどだけじゃ寂しいよね」

優希「確かにそうだなー」

咲「こんなこと自分で言うのは恥ずかしいし分をわきまえろって言われたらそれまでなんだけどさ」


咲「いつか私や優希ちゃんもねんどろいど化して欲しいなあ…」

咲「そうしたら、和ちゃんの隣に置いて楽しめるのにね!」


カンですよー

狩宿巴ちゃんのねんどろいどが欲しいです

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