モバP「都市伝説」(214)

口裂け女




その日ボクはお仕事の帰りでした

幸子「あー今日もボクは完璧でしたね」

幸子「早く帰って宿題しなきゃ…?」

女「……………」


気づくと目の前に道をふさぐように女の人が立っていました


幸子「あの、どうかしましたか?」

女「……………」

幸子「そこにいられるとボク通れないんですけど」




女「ワタシってキレイ?」

幸子「え」

女「ワタシってキレイ?」

幸子「あのー?」

女「ワタシってキレイ?」

幸子「……………」

女「ワタシキレイ?」


何を聞いてもその人は私は綺麗と繰り返すだけです

しかし大きなマスクで顔のほとんどを隠しているので

ボクにはその人がキレイがどうかが解りませんでした

女「ワタシ、キレイ?」

幸子「うーん、そうですね」

女「……………」

あまりにも何度も聞くので適当に返すわけにもいきません

だからボクはこう答えました



幸子「ボクはカワイイですよ!」
ドヤァ


女「ワタシキレ…は?」

幸子「ボクはカワイイです」

女「いやそうじゃなくてね、ワタシってキレ」

幸子「ボクはカワイイんですよ!」
ドヤァ

女「………………」

幸子「ボク、カワイクないでしょうか?」

女「…質問に質問で答えるなって学校で習わなかったしら?」

幸子「………………」

女「………………」

女「はあ、そうね、可愛いんじゃない?」

幸子「っ!ふふふ…解ってるじゃないですか!」

女「うん、そうね、それで私ってキレ」

幸子「そんなお姉さんには特別ですよ!」
ゴソゴソ

幸子「はい、これを差し上げます」

女「ちょ、ちょっとだから人の話を」

幸子「実はボクアイドルやってるんですよ!まあこんなにカワイイから当然ですが」

幸子「で、これはこの間スカイダイビングした時のDVDです」

女「(今のアイドルってスカイダイビングをする物なのかしら)」

幸子「お姉さんはボクを知らなかったみたいですからね、コレを見てぜひボクのファンになって下さい」

女「あっ…そ、そう…ありがとう」

幸子「礼ならいりません、可愛いボクはファンサービスも怠らないアイドルの鏡ですから!」

女「(もうファンにされてる)えっと…その、でもね私…そういうつもりじゃなくて」

幸子「ではボクは宿題があるので!夜も遅いからお姉さんも気をつけてくださいね」

女「…ええ」


スタスタスタスタ クルッ


幸子「あっ、それとお姉さんが綺麗かどうかですけど」

女「ッ!ど、どう…あなたにはワタシがどうミエルかしら…?」

幸子「そんなの解りませんよ、顔、見えないんですから」


女「……………」

幸子「でもお姉さんが自分の事を綺麗と思っていないのは解ります」

女「っ!?」

幸子「…こういう事には敏感なんですよボク」

幸子「お姉さん…誰かにカワイイと聞く前にもっと大事な事忘れてます」

女「そ、それは…?」

幸子「ほかのどんな人よりも、まず自分で自分をカワイイと思う事ですよ!」
ドヤドヤァ

女「あ───」

幸子「ふふ、まずは自信を持つのが一番です」

幸子「それさえ解れば誰だってボクみたいにカワイクなれますよ」

幸子「じゃ今度こそさようなら」



女「……………ワタシで…ワタシを」



………
……




事務所

P「幸子ーちょっと話がある」

幸子「はい?どうかしましたかプロデューサーさん」

P「お前充ての届け物の事なんだけどな」

幸子「あ、ひょっとしてファンレターやプレンゼントが多すぎて事務所に入りきりませんでしたか?」

幸子「人気者は辛いですね、しかしコレも人気アイドルの証でしょうか」

P「…量自体は普段通りささやかな量だよ、それよりほら」

幸子「ぐぬぬ…って何ですかコレ?飴みたいですけど始めて見ます」

P「べっこう飴だ、お前の世代じゃ知らないかもな」

妖怪飴くれ「飴!?」

P「お前じゃねえ座ってろ」

P「それはお前のファンからの物だと思うんだが…うーん」

幸子「何ですかその煮え切らない言い方、ボクのファンからなんでしょう?」

P「…その飴以外はファンレターも何も無い、荷物の中にこの飴だけポツンとあったんだ」

幸子「何かの拍子でコレだけ落ちたのでは」

P「いやそれも無い、事前にちひろさんが確認してるからな」

P「さらに言うなら危ない物とかも同時に除いてる」

P「だから大丈夫なのは間違いないんだが…不思議な事もあるもんだ」

幸子「そうですか残念です、この飴…結構気にいったのに」

P「まあその気持ちを大事にすればいい、ちゃんと食べてやれば満足してくれるさ」

幸子「はい、おいしく頂きますよ」

妖怪飴くれ「飴ェ…」

P「お前宛てのはもう自分で全部食ったろうが」

妖怪飴くれ「世界はどうしてこうも杏に冷たいのか」

P「はいはい、それじゃ今日もお仕事といこうか、ところで幸子スカイダイビングのオファーがあちこちから着てるんだけどな…」

幸子「はいいい!?いやいやいやいやもうボク二度とあんな事しませんよ!!」

P「とぼけちゃってえ───」

幸子「何ですかそのニヤけた顔は!ボクはアイドルであって芸人では無いと何回言えば───」

妖怪飴くれ「何でもいいから飴頂戴よ…ねえ…飴おいてってってば───」









「………………頑張ってね」



口裂け女 おわり

紫鏡




あるところにA子という少女がいた

その子にはとてもとても大事にしている鏡があった

それはもう鏡を覗かない日は無いと言うほどの入れ込み具合で

何をするのも一緒で肌身離さず持っていたそうだ

しかしそんなある日…彼女はその鏡を失くしてしまった

あれだけ大事にしてたのに一体何処へ、必死に彼女は探したが見つからない

そして彼女は気づいてしまった…そう





P「というわけで、その少女は鏡の中に引きずり込まれてしまったんだ…」

幸子「……………」
ガタガタガタガタ

P「だがこの話はここからが本題なんだ、この話を聞いてしまった奴はな?」

小梅「……………」
ドキドキ

P「紫鏡という言葉を20歳まで覚えていると…」

小梅「お、覚えてると…?」

P「不吉な事が起こる、同じように鏡に引きずり込まれたりだとかなあァッ!!!」
ドーン

幸子「ひっっっっ!?!?」
ガタンバタン

幸子「ははっははは、あああ相変わらプロデューサーさんは子供だましがお好きですね!」

幸子「だだだだだってそれならプロデューサーさんが平気な事にせせせ説明ががが」

P「俺は20過ぎてからこの話聞いたんだよなー」

幸子「」

幸子「」

凛「幸子大丈夫?汗が凄いよ」

幸子「ボクはカワイイカワイイから大丈夫ボクカワイイボク天使カワイイカワイイカワイイカワイイ」

凜「…プロデューサー、ちょっと驚かしすぎじゃない?」

P「いやー幸子は驚かしがいがあるからついな」

凜「あのさぁ」

P「しかし凛、そういうお前も手汗かいてないか?」

凜「っ!こ、これは、プロデューサーの声でちょっと驚いただけだよ」

凜「っ!こ、これは、プロデューサーの声でちょっと驚いただけだよ」

P「まあ、そういう事にしてやろうかククク」

凜「…すっごい腹立つんだけどその顔」

P「はっははは、そういうお前もいい顔にしてるぞ…ん?」
クイクイ

小梅「他は…?ねえ、ほ、他には?」
ドキドキ

小梅「も、もっと…ふ、不吉な事とか血なまぐさいお話、して」

P「小梅、お前が目を輝かせてくれるのは嬉しいんだけど…何か複雑だ」

P「じゃあ次は───」



???「きゃー!怖すぎですよプロデューサーさん!」

菜々「こんな話するなんて酷いですよもー」

菜々「ナナ今夜は怖くて眠れないっ!」
キャピッ



P「」

幸子「子供騙し子供騙し子供騙し」
ブツブツブツブツ

凜「あっ」

小梅「?」

P「奈々さん大丈夫ですか?俺やりすぎましたね、本当にすいませんでした」

奈々「え゛っ…ちょ…ど、どうしたんですかそんな敬語使わないでくださいよ!」

P「いえそんなこと、本当申し訳ありません」

奈々「そ、それより緊急緊急!エマージェンシーです!ウサミン星に救援要請っ☆ミュンミュンミュンミュン」

凜「(うわぁ)」

小梅「???」

P「要請は届きましたか…?」

菜々「…届きませんでした」

菜々「今はその…電波の調子が悪いみたいです、ナナ大ピンチ!」

菜々「このままじゃ夜も怖くてすやすやできないかもですっ☆プロデューサーさんに責任取って貰おうかなっアハッ」

P「いや私プロデューサーですから無理っスよ」

菜々「いけずですねーもうっ!このっ!」
グリグリ

P「僕どうしたらいいんでしょうかね?(胸当たるのがちょっと気持ちいい)」

小梅「(お話…まだかな)」

P「…………………」

菜々「………………」

凛「………………」

菜々「そ、それじゃナナウサミン星に直接電話…あ、いえ直接通信を」

P「あ、はい、どうぞ」

菜々「では…」

幸子「ナナさん!!」

凛「えっ?」



幸子「もし怖いのならボクが特別に付き合ってあげてもいいですよ!」

幸子「ボクはカワイイ上に優しいですからね!」

幸子「奈々さんのために今日は特別にお泊り会をしましょう!」

………
……




幸子「…………?」

菜々「幸子ちゃん…」
ギュー

幸子「あ、あの?どうしてボクは菜々さんに抱きしめられているのでしょう?」

P「さーお仕事お仕事」

凜「頑張ろっか、肩の力も抜けた事だし」

小梅「プロデューサーさん…つ、続きは?」

P「また今度にな、もう時間だ」

小梅「………うん」

P「むくれるなって、暇なときに好きなだけ話してやるよ」
ナデナデ

小梅「あ…は、はい…えへへ」

凜「…………」
チラチラ

菜々「うぅ(あ゛あ゛、癒される)」
ナデナデ

幸子「そ、そろそろ恥ずかしいんですけど…奈々さーん?聞いてますかー?」



紫鏡 おわり

100キロババア





ヴーーーーーーン

ブロロロロロロ…

李衣菜「うっひょー風が気持ちいいねー!」

夏樹「…危ないから騒ぐな」

李衣菜「この気持ち─正にロックッ!」

夏樹「はいはい」



その日アタシはだりーをケツに乗せて走っていた

単車の機嫌も良く、だりーはいつもの調子で

普段と何一つ変わらない日だったんだ

100キロと言ったら……

真鍋いつき「たくみぃぃ!?」
向井拓海「こんなもんでいいかな……
 めんどくさいけど、いっちょやるか……(キンコンキンコン」
真鍋いつき(こんな所でキンコン鳴ってる~!?)

ブロロロロロ

李衣菜「……………」

夏樹「ん?どうかしたか?急に静かになったけど」

李衣菜「あー…えっとさ…」

夏樹「何だ、今更怖くなったとか?まあ今結構速度出てるしなー」

李衣菜「違う…」

夏樹「じゃあ何だよ」

李衣菜「寒い」
ブルブル

夏樹「………………」

李衣菜「それとお手洗いにも行きたいかなーって」

夏樹「もっと厚着しろってアタシ言ったよな?今の季節ただでさえ寒いんだから」

李衣菜「風を…感じたかったんだ…っ」
キリッ

夏樹「アホ」

李衣菜「酷いっ」



だりーのアホさに呆れつつも

適当なところで休んでやる事にしたアタシは

道を引き返す事にした…けど

タタタタタタ…

「ァァァァァ…」



夏樹「何だ、アレ」

李衣菜「うん?」


ミラーに写るそれを見て、驚愕した


李衣菜「どうしたのさ?何か面白い物でも見えるの?」
クルッ




ババア「シャアアアアア!!!」

タタタタタタ

李衣菜「」

後ろに鬼のような形相の婆さんがいた、走ってた


ババア「シャアアアアア!!!!!」
タタタタタタ


李衣菜「…っぎゃあー!!?何コレー!?」

夏樹「アタシが知るかああああああ!!!!」

李衣菜「お、おばあちゃん?!すんごいダッシュしてるよあのおばあちゃああああん!!!!」

夏樹「見てるから解る!後耳元で叫ぶな!」

ババア「グギャアアアアアアアア!!!!!」
タタタタタタタタ

当然アタシは飛ばしたが

婆さんもさらに加速しどんどん距離を詰めて来た

…人間みたいな奴が走って単車に追いつくとか

気味が悪いったらありゃしねえよ全く

ババア「シャアアアアア!!!!」
タタタタタタ


李衣菜「あわわわわっ!?ど、どうしたらいい!お、お経でも唱えようかっ!」

夏樹「頼むから静かにしてくれって!」

李衣菜「…………ね、ねえなつきち…もし追いつかれたら…な、何されるのかなあ?」

夏樹「知らん!ただ絶対ロクな目に合わないだろうな!」

夏樹「(しかしだりー乗せたままじゃこれ以上速度は出ねーし…どうしたら)」

ババア「シャアアアアア!!!!!」
タタタタタタ


そう悩んでる間にも婆さんとアタシ達の距離はさらに縮まる

嫌な汗と鼓動が体に響いて今はもう事故らないようにするだけでも精一杯だ


李衣菜「うわぁ…もう私あのおばあちゃんの顔のしわ数えれそう」

夏樹「クソっ…もうどうしようもないのか…っ」

李衣菜「お母さんお父さん、私、ロックなアイドルになれなかったよ」

夏樹「勝手に諦めんな!アタシもだりーもこんな所で死ぬわけ…ん?」


…ブロロロロロ

そして気づいた、婆さんの後ろにまた違う何かがいる事を

夏樹「(婆さんと会ってからは何故か他の車も人も見かけなくなったのに)」

李衣菜「え?アレは…」

ババア「シャアアアア…?」
タタタタタ


婆さんも異変に気づいたのか後ろをチラチラ振り返る

アレは…そうアタシの記憶に間違いなければ


夏樹「Pさんの車?…助けに来てくれたのか!」

だりー「でも何かおかしいよ、窓から誰か乗り出して…い、いや、腰掛けてるぅ!?」

なつきち「何ィ!?こんな速度で箱乗りとかいったい何考えてんだ!」

ババア「ギャアアア!」
バッ


すると婆さんが急に方向を変えた

Pさんの車を襲う気で───間に合わない!夏樹「…っ!ぶつかる!」

李衣菜「危ない!」



ババア「シャアアアアアアア!!!」

???「…………」
スッ

夏樹「くっ!?」

李衣菜「きゃあああ!?」





K「破ァ!」
ドンッ

ババア「グアアアアアア」
シュウウウウ…

夏樹「へ?」

K「やれやれ、間に合ったみたいだね」

P「…そうみたいですね」

K「危機一髪っといった所だが…本当に良かった」

…………?

えっと…今、アタシの見間違い出なければ


夏樹「な、なあだりー」

李衣菜「……………」

夏樹「…今さ、手からその…ビームが」

李衣菜「海外帰りの木場さんだ!」




夏樹「は?」

………
……



P「お前ら怪我は何処もないか?」

李衣菜「全然平気です!それより木場さんロックでしたよー!カッーコイイ!」

木場「ふっ、そんな心配するまでも無いみたいだね」

P「ありがとうございました、木場さん」

木場「なに仲間を守るためなら容易い事さ…それよりすまなかった」

P「はい?」

木場「君のスカウトの機会を消してしまった事さ」

木場「それとも今消し飛ばした子は君の好みには合わなかったかな?」

P「ははは、追いついた相手の首を狩る系女子は流石に簡便ですよ」

木場「ほう?これは驚いた、君にも扱えない女子がいるとは」

P「……………」

木場「…………」

P・木場『HAHAHAHAHA』


李衣菜「ロックッ!」
ゾクゾク

木場「お前木場さんが手から光弾出した事疑問に思わないの?」

あ、最後のは

夏樹「お前木場さんが手から光弾出した事疑問に思わないの?」

夏樹「もう何か頭痛くなってきた」

李衣菜「えっ…」

夏樹「ごめん、少しそっとしておいてくれ」

李衣菜「な、なつきち…どうしたの?」

P「李衣菜、なつきはあんな化け物に追われてたんだ、ショックを受けるのも無理は無い」

李衣菜「っ!」

木場「…すまない、私がもっと早くに助けにこられたら」

なつきち「(どっちかというとPさん達の変z…超人ぶりのショックの方がでかい)」


だりー「…大丈夫だよ」
ギュッ

メモ帳から移してるのでたまに名前変だけど許して下さいお願いします

李衣菜「もう怖くない…私はここにいるよ?」

夏樹「(何か感動できないなあ)」

P「オイオイ俺は仲間外れか?」
ギュー

夏樹「Pさん…(セクハラじゃね?)」

木場「ふふふ」
ギュー

木場「木場さんまで…(筋肉すげえ)」

李衣菜「だって私たち」

P・木場・李衣菜「「「仲間だもんげ!」」」


夏樹「……………」

夏樹「海外帰りって凄い、改めてそう思った」


100キロババア おわり

お風呂

【7:46】佐久間からの着信で起床。
  「家の前にいる」等とほざいてやがる。おかげで寝起きが悪い。
【8:02】朝食で使った油の容器にカブトムシが入ってた。
  気にせず捨てた。今まで気づかなかったことに腹が立つ。
【8:36】出勤。ダルい。家を出る時に電話が鳴る。うるせぇシカトだ。
【9:07】車で走っていると、後ろから茜がダッシュで追いかけてくる。
  アクセル全開で振り切る。アクビが出た。
【9:30】デスクに向かっている。下を見るとリボンを巻いた手がオレの足をつかんでいる。
  振りほどき蹴りを入れる。大人しくなった。
【10:39】窓際に立ち外を眺めていると、相葉が居て手を振ってきた。こっち見んな、口閉じろ。
【12:24】交差点を歩いてて、すれ違う時に女が「わかるわ」と言ってきた。黙れBBA。
【14:26】携帯に着信記録16件。かけてみる。
  「わたしまゆ・・・「P君ちょっと外回り頼めるかい?」「うっす。」
【16:12】外回りをしていると帽子を被った女の子が声をかけてきた。
  「ボクってカワイイですよね!」右ストレートをいれる。
  うずくまったまま動こうとしない。こっちは急いでるんだよ。
【17:30】「わたし心配になっちゃいますよぉ! プロデューサーさぁん!」うるせぇ黙れ。
【20:32】車で走行中、バックミラーを覗くと身体にリボンを巻いた女がついてきている。
  急ブレーキをかけてバンパーにぶつける。もう着いてこないようだ。
【21:25】帰宅、着信記録が49件。またアイツか。削除。
【21:42】ベッドの下にCuPがいたのでボコって追い出した。大の男が泣くな。
【22:10】佐久間からの電話に出る。
  「わたしまゆ、今あなたの後ろにいるの」後ろは壁だ。
【23:34】着信がしつこく鳴り響く。電話線を抜いた。
【23:58】電話線抜いたのにまだ鳴り響く。壊れているようだ。とりあえずぶっ壊す。
【0:25】就寝。今日一日でかなり疲れた。外から窓をたたくハピ粉中毒者がいる。
  汚れるからやめろ。中指を立てて見せる。日本はいつからこんなに狂ったんだろう。
【2:40】急に目が覚める。金縛りのようだ。
  香港人の女が天井にへばりついて恨めしそうにこっちを見つめている。だが睡魔には勝てない。
【3:20】ガチャ夢だ。しかし俺は夢の中では無敵だ。一人残らずレアメダルにする。

風呂代行はよ

洋子さん早苗さん楓さん向かわせればいいのか

保守ありがとうございました

ベッドの下に




ザザ…ザザ…

ハハハハハーコレデアノシマトハオサラバダー


オイ…ショクリョウハ?ウルセエ!オレダッテハラヘッテンダ!


ナンダコノハコ…アケテ…ウアアアアア!!!ウテウテ!!!ファック!!!


ツイタ…シマダ…ヤット……?コノオト…アアアアアアマタヤツラガアアアア


ブツン

END




P「…………うわあ」

小梅「……・…あは」

P「本当ホラー映画ってハッピーエンドにならんよなあ」

小梅「そ、そういう物…だよ」

P「話自体は結構面白いのもあるのに、たまにはそういうオチでも良くないか?」

小梅「…救いの無い、の、き、嫌い?」

P「まあそりゃなあ(この類のは何度見ても慣れん)」

P「小梅、お前はどうなのさ」

小梅「た、楽しいよ…凄く…う、うふふ…」
クスクス

P「…そう(相変わらずコレ関係の小梅は良くわからん)」

以前怖い話を聞けなかったお詫びがてら

今日は小梅を連れ自宅でホラービデオの上映会である


P「(正直断りたかったけど以前のお詫びに加え)」

小梅『い、嫌なの…?』

P「ってお前に頼まれたら断れる奴なんてこの世界の何処にもいねえよなあ?」

小梅「?」

P「(かわいい)」

P「じゃ、満足しただろうしそろそろ上映会は終わりという事で」

小梅「え…?も、もう終わり?まだいっぱいあるのに…」

P「これ以上は俺のSAN値が無くなりそうんですけどそれは」

P「っていうかその量だとそもそも今日中に終わらないししょうがないって」

小梅「え?」

P「…えっ?その今更って目はもしかして」

小梅「きょ、今日は…朝まで付き合ってくれるんじゃ無い、の?」

P「いや小梅…そりゃ無理だ、アイドルを自宅に泊める事になるだろ?そもそも親御さんがうんと言うわけ」

小梅「お、お母さんには…もう許可貰って、る、今日はプロデューサーさんに、お、お世話になるって」

P「」

P「(やけに荷物が多いと思ったらそういう事か)

小梅「お、お泊りの用意も…ばっちり」
ゴソゴソ

P「わーこの間の冬山の服だー」

小梅「プ、プロデューサーさん、喜んでくれるかなって」

P「うんすっごいうれしいよ、これで帰り道お前を凍えさせる心配も無い」

小梅「………………」
ジー

P「そ、そんな目で見たって駄目だからな!俺はプロデューサーだからそんな誘惑には負けないよ!」

pi・pi・pi!

ゆかり「いま、あなたの家の前にいます」

pi・pi・pi!

智絵里「いま、お風呂場にいます」

pi・pi・pi!

響子「いま、キッチンにいます」

pi・pi・pi!

まゆ「いつもあなたの傍にいます」

PI PI PI 

ゆかり智絵里響子まゆ「いま、あなたのお布団の中にいます」
P「なんだ天国じゃないか」ヌクヌク

>>167
下手なホラーよりよっぽど怖い上に危険である

小梅「……………グスッ」

P「OK解った、好きなだけ泊まれ」

小梅「…っ、あ、ありがとうございます」

P「(まあ…小梅ならセーフだよな、うん明日は休みだしこっそり送り返そう)」

小梅「………あは、じゃあ続き…観よ?」
ゴソゴソ

P「(とはいえ朝までホラー映画はキツい)」

小梅「次は…この、人形の…」

P「(…どうにかしてソレだけは阻止しないと)」

P「こ、小梅!」

小梅「…はい?」

P「やっぱり映画は駄目だ!」

小梅「…え、ええ?」

P「俺の家に泊まるってのはそういう事、ただでさえお前は不健康なんだから」

P「徹夜何て論外!今日くらいは健康的にすごしてもらうぞ!」

小梅「むむ…で、でも」

P「(押しが弱いか…後ひとつ)それに…えーっと…ああ…そ、そうだ!」

P「せっかく小梅と一緒なんだから映画とかじゃなくてさ、ご飯作ったりとか風呂入ったりとか寝たりとか」

小梅「!?」

P「そういう…小梅と色々したいかな俺」

小梅「………あ……え…」

P「……………」

P「(あれ?なんだか凄い事言ってるような)」

小梅「…そ、その…………プ、プ、プロデューサーさん……」

P「すまん、今のは言葉のあやだ、ちょっと口が滑ってだな」

小梅「わ、わかり…ました」

小梅「映画…た、楽しみだったけど………」

小梅「プロデューサーさん…が、わ、私の事…そ、そんなに……あ、う…」

P「(顔真っ赤…こっちが恥ずかしくなってきた)」

小梅「だ、駄目、ば、爆発………う、うん!…ど、どうしても…って言うなら…」

小梅「その…い、いい、です…」

P「そんな無理してくれなくても」

小梅「ううん…わ、私の事…気にかけてくれ、る…知りたいって、思ってくれる…の」

小梅「…う、嬉しいです…無理じゃ、あ、ありません」

P「(何だこの天使)」

P「あ、うん、あ、ありがとうな」

小梅「あ、いえ、そ、その…」

P「………………」

小梅「……………」

P「(この空気…いいね)」

小梅「……っ……ぁ……うう」
チラチラ

P「(そして気まずさの余りにあちこち視線を走らす小梅可愛い)」

小梅「…………→」

小梅「…………←」

小梅「…………↑」

小梅「…………↓」





???「…………」

小梅「…………え」

P「ん?」

小梅「プロデューサー、さん」

P「おうよ、今なら何だって相手してやるぞ!」

小梅「……………」
グイッ!

P「っ!え、えええええ?!そんな展開速すぎるって!」

小梅「こ、こっち!」

P「小梅…まだ俺心の準備が…あれ?」
グイグイ

外まで連れ出されました


P「…?どうしたんだ本当、コンビニでも行くのか?」

小梅「…い、居たんです」

P「居たって…何が?」

小梅「プロデューサーさんの…べ、ベッドの下に」

P「んん?また例の子か?あ、いやそれなら逃げる必要は無いし…」

小梅「違います…あ、あの子じゃなくて…刃物を持った…」

P「なっ!?(都市伝説のアレかっ!)お、大男…?」



小梅「まゆさん、が」

P「」







「何処に行くんですかぁ?」

まゆ「うふふふふ…」


P「は、ははははは」

P「(映画ばかり見てたせいかな、刃物を持って笑う少女と対峙してるのに…現実味が無い)

小梅「え、映画…みたい、だね」

P「そうか奇遇だな俺もそう思ってたところだ」

P「(でもこれは現実、どうにかしてまゆを止めないと)」

まゆ「プロデューサーさん?」

P「おおおお、おう!どうした!ははっ!そんな物もってまゆこそどうしたのさははは」

まゆ「うふ…そんなに慌てないで下さいよぉ」

P「そ、そんな事無いっててて」

まゆ「声が詰まってますよ?…そう、小梅ちゃんみたいに…ねぇ?」

小梅「あ…あ」

P「」

まゆ「小梅ちゃんがプロデューサーさんの家にお泊りって聞いて…ショックでした」

P「(小梅…他のアイドルにも話してたのかよ、他の奴にも誤解解かないといかんな)」

まゆ「本当に…ぃ!」

P「(…ここを乗り切れたらの話だが)」

P「落ち着けまゆ、確かにそれは事実だ、だがそれはビデオの上映会であってだな」

まゆ「そうですねぇ、まゆもそう聞きましたし信じてました」

まゆ「プロデューサーさんが私以外にそんな事するはずないですもんね」

P「お前に手を出した覚えは無いぞ」

まゆ「でもちょっとだけ、本当にちょっとだけですよぉ?確かめてみたくて」


まゆ「お家で見張ることにしたんです」

P「その理屈はおかしい、後お前どうやって俺の家に入ってって聞いてはくれないよねうん」

まゆ「何も無ければそれで良かったんです」

まゆ「なのにぃ」

カチッ キュルルルル


P「(テープレコーダーまで…)」

『せっかく小梅と一緒なんだから映画とかじゃなくてさ』

『ご飯作ったりとか風呂入ったりとか寝たりとか』

『そういう…小梅と色々したいかな俺』

P「わあ」

小梅「あ…や、止めて…うう」

まゆ「……………ギリッ」

まゆ「ご両親に許可まで頂いた…?」
キラン

P「ああ、逃れられない」

まゆ「うふ…うふふふふ…まゆが、いるのに…プロデューサーさんたらぁ…」
カツ…カツ…

小梅「あ、あは…ほ、本当に映画…みた、い」

P「まだ笑えるお前に乾杯、さて、それじゃ映画みたいに」

まゆ「お仕置きが必要みたいですねぇ♪」
シャキン

P「逃げるんだよおおおおお!!!!!」
ヒョイ  ダダダダダダダダ

小梅「あ、あわわ…!?」

まゆ「あはははははっはははははははっはははっははははははっは!!!!」
タタタタタタタタタ

………
……



まゆ「どうして逃げるんですかプロデューサーさん??何処ですかぁ?まゆはここですよぉ?
…あは、何処に逃げたって無駄なんだからぁ愛の力でまゆはプロデューサーさんと繋がってますし逃れられるはずもありません
おしおきにご褒美にうふ、うふふふううふ楽しみですねぇ絶っ対見つけてあげますよぉ?」

P「あははははは…た、楽しいなあ、ヘヘヘヘ…」

小梅「う、うん…凄い、ね」

P「なんだあ?余裕だなあ小梅…サイコホラー映画っぽい逃走劇がてきて楽しいってかヒャハハハ

小梅「…ち、違う」

P「ああん?小梅さぁん?じゃ一体何が楽しくて笑えるんだこの状況で…泣きたいぞ俺は」

小梅「………ち、痴情の、縺れ」

P「え?」



小梅「れ、恋愛映画…の…と、と、逃避行する……主役とヒロイン…か、かな…えへへ」

P「……………」

小梅「…は、恥ずかしい…爆発」

P「ふっ」
ギュー

小梅「あ……」

P「あざとい事言いやがって…かわいいじゃねえか」
ナデナデ

小梅「……………うふ、ふ」

P「ここまでされたら、頑張るしかないじゃない」

P「そんじゃま派手にいこうか!…あっそうそう小梅」

P「─恋愛映画ならハッピーエンドで終わらしてもいいよな?」

小梅「…うん!」




ベッドの下に  終わり

支援や保守、ありがとうございました
すべて終わりです、小梅が大好きです

怪談関係のネタが溜まったらまた似たようなの立てるかもしれないのでその時はよろしくお願いします

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