P「アイドルたちから招待状の返事きませんね…」(286)

P「事務所で結婚報告したときはみんな喜んでたのに」

小鳥「き、きっとアレですよ!」

小鳥「郵便局でちょっとした手違いがあってこないだけ…」

P「全員分ですか?」

小鳥「…多分」

小鳥「それかみんな忙しいからハガキを見てないのかもしれませんし」

P「確かにそれはあるかもしれませんね」

小鳥「ですよね!」

P「まぁまだ日はありますし気長に待ちましょう」

小鳥「はい」

P(まぁ、それとなく聞いてみるか)

…次の日

P「うーっす」

春香「おはようございます、プロデューサーさん!」

P「お、今日も早いな」

春香「早くプロデューサーさんに会いたくて…」

P「俺に?あぁ、仕事のことで聞きたいことがあるのか」

春香「違いますよ!プロデューサーさんと2人っきりでいれる時間だから」

P「は?」

P「何言ってんだお前」

春香「そのままの意味ですけど」

春香「早くくればプロデューサーさんを独占できますから」

春香「あんなことやそんなこと…」

P「いやいやいや、俺婚約してるしあんなことやそんなことなんてないぞ?」

春香「プロデューサーさんはあんな女のどこがいいんですか?私の方が!」

P「音…小鳥さんはそんなこと言わないから」

春香「!」

春香「い、今のは無しです!小鳥さんは綺麗ですからね、でも私の方が…」

P「はいはい、春香のことは好きだぞー」

P「仕事仲間としてな」

P「あ、そう言えば招待状の返事出してくれたか?」

P(思い切りダイレクトに聞いてしまった…)

春香「…」

春香「今日出しますので待っててください」

小鳥「おはようございまーす」

春香「…チッ」



小鳥「春香ちゃんから返事が来ましたよ!」

P「やっと1人か」

P「ん?でもなんでハガキで出したのに封筒で返ってくるんだ?」

小鳥「さぁ?じゃあ開けてみますね」

小鳥「…っ」

P「どうしました?」

小鳥「…カミソリが」

P「大丈夫ですか!?」

小鳥「なんとか、傷は浅いです」

P「よかった…」

小鳥「あっ、春香ちゃんの返事は参加でいいみたいですよ」

P「何をのんきに、いいんですか?カミソリをいれた相手なんですよ!?」

小鳥「いいんです、大切な事務所の仲間がきてくれるんですから」

小鳥「それにこのままだと社長しかきませんから」

P「…小鳥さん」



P「春香!」

春香「なんですか?」

P「あの封筒はどういうことだ?」

春香「返事を返しただけですけど」

P「カミソリ入りの封筒なんていらないぞ!小鳥さんが怪我したんだぞ?」

春香「カミソリ入り?何を言ってるんですか?」

P「とぼけるな」

春香「え?とぼける?ホントになんのことだか…え?えっ?」

P「本当に入れてないんだな!」

春香「はい!このリボンにかけて」

P「そうか、ならわかった」

春香「じゃあ私はいきますね」

P「…」

千早「おはようございます」

P「おう、おはよう」

千早「プロデューサー」

P「どうした?」

P「ん?なんかお前いつもと様子が違わないか?」

千早「き、気付いちゃいましたか?」ポヨン

P「…」

P「あぁ、明らかに胸がいつも以上だな」

千早「朝起きたら成長していたんです!」

P「そうか、女性の身体は神秘だな」

千早「私もビックリです」

P「ちなみにいくらだった?」

千早「そんなに高くありませんよ」

P「パッドって高くないんだな」

千早「はい、思たよりは…はっ!」

P「…」

千早「…」

千早「…ですよね」

千早「結局は胸なんですよね!」

千早「わかってました…くっ」

P「何のことだ」

千早「プロデューサーが音無さんを選んだ理由です」

P「違うけど」

 
千早「どうせ、どうせ私の平べったい胸じゃ……」ブツブツ

P「千早?」

千早「そっか……あはは、そっかぁ……」ブツブツ

P「千早?」ユサユサ

千早「分かりました」ニコッ

P「へ?」

千早「全部、分かりました。」ニコッ

P「そ、そうか」

千早「では私はこれで。 準備がありますので」ニコニコ

P「? あ、ああ」



千早「そっかぁ……そうだよね……」

千早「あの胸がいけないんだ……」

千早「うん」

千早「切っちゃえばいいんだ」

───

小鳥「はぁ、寒いですねぇ」

P「冬ですからね」

P「でも、ほら」

 ぎゅっ

小鳥「ふあっ!?」

P「手をつなげば、あったかいでしょう?」

小鳥「……////」

 テクテク



小鳥「あ、はい、もう、この辺で大丈夫です」

P「そうですか? 家まで送りますよ」

小鳥「でも、何だか悪いですし……」

P「遠慮しないでください もう、結婚する仲なんですから」

さっきカルーアに>>1いたぞ

 
小鳥「いえ、決めたんです 結婚するからこそ、甘えちゃいけないって」

P「小鳥さん……」

小鳥「えへへ、それで初めて、プロデューサーさんと対等だなって思うんです」

小鳥「そしたら、胸張って、プロデューサーさんのお嫁さんになれるかな、って」 ニコ

P「小鳥さん……」

 ぎゅっ

小鳥「ふあぁっ……プ、プロデューサーさん……////」

P「……分かりました。 でも、気をつけてくださいよ」

小鳥「えへへ、分かってますよ それじゃあ、おやすみなさい」

 テクテク



小鳥(うう……強がっちゃったけど、やっぱり怖いなぁ……)

 テクテク

 
小鳥「……」テクテク

 バッ

??「………」

小鳥「っ!?」

??「…」ギラッ

小鳥「え、え……ナ、ナイフ……」

??「……」ジリジリ…

小鳥「い、や……いやぁぁ…ムグ…」

??「……」ガシッ

小鳥「ムググ…むー……」ジワ…

??「……」 ギラッ

小鳥(もうダメ……プロデューサーさん……!)ポロ…



P「こら!!! 何してるッ!!!!」

??「ッ!!」

 
??「チッ……」 ダッ

小鳥「ケホッ……ゴホッ」

P「小鳥さん!! 大丈夫ですか!?」

小鳥「プ、プロデューサーさん……どうしてここに……?」

P「やっぱり送ってあげようと思って……この辺り、暗いですから……」

小鳥「……うぅ……プロデューサーさぁん……」ギュッ ポロポロ…

P「小鳥さん……」ナデナデ

P「何もされませんでしたか?」

小鳥「はい。 でも、ナイフで……」

P「! 上の服が切れてるじゃないですか!」

小鳥「あ、はい……でも、幸い血は出てないので……」

P「通り魔でしょうか……近くの交番に寄って帰りましょう…… 今夜は僕の部屋に来てください」

小鳥「はい……」グス

 
P「立てますか?」

小鳥「は、はい……キャッ!?」

P「おっと」 ガシッ

小鳥「あはは、こ、腰が抜けちゃって……」

P「僕に掴まってください、ほら」

小鳥「は、はい……////」

小鳥「……あれ?」

P「? どうしました?」

小鳥「あ、いえ、何でも……」

小鳥(長い髪の毛……?) ヒョイ

 
───

P「ふぁぁ……」

小鳥「ダメですよー、プロデューサーさん、しゃきっとしないと!」

P「でも、昨日寝かせてくれなかったのは小鳥さ……」

小鳥「ピヨッ!? さ、さあ開けますよ!」 

 ガチャッ

P「おはようございまーす」

小鳥「おはようございます」

春香「あ、おはようございます……」

千早「おはようございます……」

春香「あれ? 今日は二人一緒に通勤ですかぁ?」 ジトッ

P「あ、あはは……色々と事情があってな」

千早「……」

小鳥「あはは……さ、仕事仕事……」コソコソ

千早「……コソコソしないで、胸を張りなよ……胸を」

小鳥「えっ……?」

千早「いえ、何でも」 ニコッ

P「千早ー 打ち合わせするぞー こっち来ーい」

千早「はぁい♪ プロデューサーっ」 タタタ

小鳥「………」



P「ここの振り付けをー……」

千早「プロデューサー」

P「んー?」

 ぎゅっ

P「っ!? 千早っ!?」

千早「もうちょっとだけ……このままで……」 ギュゥ…

まだー?

P「……千早」

千早「私は……」ギュッ

P「やめるんだ、こんなことしたって俺の気持ちは変わらない」

千早「それでも私は……」

P「やめるんだ」

千早「プロデューサー……」

P「なぁ千早、今のお前が本当の千早か?」

千早「えっ……」

P「仕事に対して真面目な千早はどこに行ったんだ」

P「正直俺は、こんなことされて辛いよ。だって婚約者がいるんだ」

P「でもそんなこと、いまここで吐いたってしょうがない。仕事だから耐えてるんだ、それなのに」

千早「私は……」

P「後は言わなくてもわかるだろ? これ以上仕事の話がしたくないなら、今日はもうやめにしよう」

千早「……」

P「お前のためでもあるんだ、千早」

千早「……」

P「千早」

千早「わかりました」

P「そうか……それじゃあ」

千早「これからはもう私一人で」

P「……え?」

千早「失礼します」

P「お、おい千早! なんなんだ一体……」



小鳥「……どこかで見たことあるのよね、この髪の毛」

千早「音無さん」

小鳥「ち、千早ちゃん」

千早「ねぇ、音無さん」

小鳥「ど、どうしたの?」

千早「それはこっちのセリフですよ、どうしてそんな怯えてるんですか?」

小鳥(青い長い髪の毛……ま、まさか)

千早「音無さん……いえ、小鳥?」

小鳥「い、いや……」

千早「どうしてそんな……私、何かしましたか?」

小鳥「や、やめて……私は何もしてない……」

千早「私だって何もしてませんよ?」

小鳥「ね、ねぇ千早ちゃんお願い! 元の千早ちゃんに戻って!」

千早「元の……ってまるで私が変わってしまったかのような……」

千早「心配しなくても……大丈夫ですよ」

小鳥「ち、千早ちゃん?」

スッ

千早「もう、一人で十分なんです」

小鳥「い、いやあぁ!!!」


伊織「ちょっと、何してるの?」

小鳥「い、伊織ちゃん!?」

千早「……」

小鳥「ち、千早ちゃんに襲われそうに……」

伊織「何それ、千早本当なの?」

千早「……えぇ」

伊織「え? ちょ、ちょっとどういうことよ」

千早「水瀬さんには関係ない……それに」チラッ

小鳥「ひっ……」

千早「……もうこの人を襲うなんてことはしないから」


小鳥「た、助かった……」

伊織「千早、どうしたのよ……」

小鳥「ありがとう、伊織ちゃん」

伊織「別に私は何もしてないわ、でも気をつけなさいよね」

小鳥「え、えぇ……え、えっと」

伊織「ん? どうかした?」

小鳥「その、伊織ちゃんには招待状届いた?」

伊織「招待状? えぇ、受け取ったわ」

小鳥「それで……返事なんだけれど」

伊織「あら、送ってなかったかしら? もちろん出るわ」

小鳥「ほ、本当!?」

伊織「何言ってるのよ、当たり前じゃない」

小鳥「い、伊織ちゃん……う、うぅ……」

伊織「な、何泣いてんのよ! こんなとこで、そんな恥ずかしいでしょ!」

小鳥「大丈夫……今、事務所誰もいないし……」

伊織「全くもう……そこまで想われてるなんてね」

小鳥「えぇ……だからこそ、今千早ちゃんたちが怖いの……」

伊織「確かにあの様子、気を付けた方がよさそうね」

小鳥「もしかしたら伊織ちゃんたちにも何か……気を付けてね?」

伊織「えぇ大丈夫よ」



P「はぁ……春香といい千早といいどうなってるんだ」

P「しかしおかげでと言ったらあれだが仕事がなくなった……」

P「……小鳥さん、大丈夫かな」

P「下手に俺と一緒にいるのもよくないんじゃないか……いや、でもそんなこと」

P「とりあえず行くか」


千早「プロデューサー」

P「……千早、帰ったんじゃなかったのか」

千早「いえ、音無さんに伝えてきたんです」

P「……どういう意味だ、まさかまた」

千早「少し脅かしただけです、最も邪魔されちゃいましたけど」

P「……」

千早「私はもう、諦めました。プロデューサーがなびくことはないんだって」

千早「私は、ずっと一人ぼっちのままなんだって」

P「そんなことない、俺だって千早のこと大切に思ってるし、それに事務所の仲間だって……」

千早「そんな薄い関係なんてどうでもいいんです。心と心で通じ合えるのは、プロデューサーだけだと思ってたのに」

千早「でももう、これで終わりですから」

P「……なんだよそのナイフは」

千早「正直あの人はどうでもいいんです、私はプロデューサーに認められたかった」

千早「それができないなら、永遠に誰のものにもならなければ、私も一人ぼっちじゃない」

P「めちゃくちゃだ」

千早「そんなことありません!」

P「千早、お願いだそのナイフを離してくれ」

千早「脅しだと思ってますか? 本気ですよ?」

P「……千早」

千早「……抵抗したら、次は音無さんを狙います」

P「……なぁ、千早」

千早「何を言っても無駄ですから。ただひとつ、私の愛を受け入れてくれるなら」

P「それはできない」

千早「ならもうプロデューサーは……必要ない!!」ザッ

P「や、やめろ……!」

グサッ

P「……あれ?」

伊織「間に合ってよかった……」

千早「どう、して……」

P「い、伊織!?」

伊織「大丈夫、そういう防犯グッズなのよ……このっ!」

千早「きゃぁ!」

カラン

伊織「アンタ、自分が何をしたかわかってるの?」

千早「どうして……どうして邪魔するの……」

伊織「これはね……れっきとした犯罪よ!!」

千早「それでも……私は」

伊織「……ダメね、今応援を呼んでるからそこで反省なさい」

千早「嫌、私は……プロデューサー……」

P「……」

伊織「さてと……アンタは大丈夫なの?」

P「あ、あぁ……なんてことない」

伊織「でも、念には念を入れた方がいいわね……」

P「いや大丈夫だって」

伊織「いいから」

P「……すまん」

伊織「……いいのよ」

P「……伊織は、大丈夫なのか?」

伊織「何がよ」

P「その……招待状、がさ」

伊織「あぁ、小鳥からも聞かれたわ。しつこいのよ、アンタたち」

P「ほ、本当か……」

伊織「返事は送るの忘れちゃったわ、だって当日のこと考えたら……でしょう?」

P「ま、まあ楽しみだが、いやまさかそこまで喜んでくれるとはな」

伊織「当たり前じゃない、そんなの」

P「でも、俺だって同じ気持ちだ。それまで……できるだけ小鳥さんには危害が加わらないようにしないと」

伊織「小鳥に?どうして?」

P「あ、うん……それが逆恨みみたいでな」

伊織「……私にはわからないわ」

P「だろう? いや、流石伊織だよ……」

伊織「……べ、別に」

P「……悪い、頼みがあるんだ。もしよかったら、小鳥さんの護衛を頼めないか?」

伊織「え?」

P「俺がいても、あいつらは何をしでかすかわからない」

P「そりゃ、疑いたくはないが……ここまでされると、俺も不安で」

伊織「……まあいいわ、アンタがそこまで言うなら」

P「本当か!?」

伊織「えぇ、もちろんよ」

P「助かるよ……それじゃ、俺はこれで。伊織も気を付けてな」

伊織「待って」

P「うん?」

伊織「その……大丈夫?」

P「うん?」

伊織「今の千早みたいなことがあったわけだし」

P「うーん、大丈夫じゃないか? 流石にあいつらも、そこまでは」

伊織「でも、もしもってことがあってからじゃ遅いのよ?」

P「……確かに悲しむ、だろう。でもそうならないように俺だって全力は尽くすさ」

伊織「尽くすって言って、さっき危ない目にあったばかりじゃない」

P「……そう、なんだけどさ」

伊織「もしよかったら、アンタのことも私が……」

P「あぁ、うん。流石にそこまで迷惑はかけられないから、気持ちだけ受け取っておく」

伊織「でも……」

P「本当、伊織には感謝だ。俺はお前みたいなアイドルを持てて幸せだ」

伊織「……」

P「それじゃ……えっ?あ、がっ……う、うぅ……」

バタッ――

幸せにしてあげて!

少し待ってくれ
完走する気はあるんだ

 リレーってのも面白いな

P「……ん」

伊織「起きた、プロデューサー?」

P「伊織……? ここは……」

伊織「うちよ、安心して」

P「どうして……」

伊織「だから言ったでしょう? 私がアンタを守るって」

P「ありがとう……いや、でもどうして俺、ここに」

伊織「連れてきてあげたのよ、アンタあのままじゃ危ないもの」

P「いや、でもほら流石に大げさっていうか」

伊織「まだ甘いこと言ってるわけ? アンタ一回命狙われたのよ?」

P「あ、まあ……でもさ、家なら鍵かけておけばいいことだし……それと」

伊織「何よ」

P「……家を留守にするのは、あれだろう? 一応同棲してるわけだし」

伊織「どういうこと?」

P「というか、俺の荷物とかどこに行った? 持ってきてくれたんだろう?」

伊織「持ってきたわよ、ほら」

P「おぉ、すまんすまん」

伊織「それで、どうしたいのよアンタは」

P「できれば、帰らせて欲しい。いや、伊織の好意は本当、重々受け止めた。ありがたすぎて、言葉じゃ返せないくらいだ」

P「一応、こういうことになってる以上さ、小鳥さんと当日の話もしたいし……」

伊織「小鳥と?」

P「ないとは思うが当日乗り込まれたりしたら大変だし……でも小鳥さんはできるだけ多くの人に来てほしいって言ってる」

P「その辺の、式当日の話をもう一回な」

伊織「どういうこと? それならここですればいいじゃない」

P「いや、だって小鳥さんまでここに呼ぶわけにはいかないだろ」

伊織「小鳥小鳥って、そこまで小鳥の意見を聞く必要がある?」

P「いや、何を言ってるんだ……だって式は……」





伊織「私と、プロデューサーの式でしょう?」

伊織まで!

P「なっ!?」

伊織「何を驚いてるのよ、でも確かに驚いたわ。いきなり招待状が送られてきたときは」

P「い、伊織……?」

伊織「小鳥がセッティングしてくれたのよね、全くたまには仕事するじゃない」

伊織「本当は私が世界中の有名人を呼んでパーッとやってもいいんだけど」

伊織「そこはまあ……アンタが選んだところで納得してあげるってことよ」

P「……」

伊織「それで当日? 大丈夫よ、護衛なら数百人用意するわ。なんてたって人生一度の式だもの」

伊織「プロデューサーのためなら……私は……」

P「伊織……」

伊織「何? まだ要望がある?」

P「いや、そのだな……」

伊織「はぁ、どうしても帰りたいってわけね? いいけど、護衛を付けるわよ?」

伊織「あんなことがあったんだし、どうなるかわからないもの」

P「ち、違う、というか……一体何が起きてるのか、俺の方も……」

伊織「……私は絶対に許さないから」

P「え?」

伊織「アンタのこと……私のプロデューサーのことを傷つける奴を、絶対に」

P「い、伊織……」

伊織「だから安心して? 私が絶対に守るわ。そのかわり……これ以上ないくらい、私のことを幸せにしてね?」

伊織「……こんな時じゃなきゃ、言わないんだから」

P「……」

P(どう、すれば……い、いやまて!)

P「ち、千早は!?」

伊織「え? あぁ、あの殺人未遂ね。どうもしてないわ」

P「そ、そうか……」

伊織「ただ、拘束してあるわよ? プロデューサーが望むなら、今すぐ存在をなかったことにすることもできる」

P「えっ?」

伊織「私としてはね、このまま水も食べ物も与えずに、プロデューサーに刃を向けたことを死ぬまで後悔させたいところだけど」

P「や、やめてくれ! それは、やめてくれ……」

伊織「全くもう……アンタは少し甘いのよ」

伊織「……そういうところも、嫌いじゃないけど」

P「……とりあえず、俺を家に帰してくれ」

伊織「そう? いいわ、でも」

P「護衛も、今はいらない……」

伊織「でも……」

P「大丈夫だから! ……その、伊織のこと、俺も想ってる」

伊織「……えぇ」

P「だから今は、その日まで俺のこと信じて待っててくれないか?」

伊織「……当たり前でしょ?」

P「ありがとう、ただ危なくなったら……また、助けてくれると嬉しい」

伊織「もちろんよ、アンタと私は……その……」

P「……婚約者、だからな」

伊織「あ、当たり前のこと言わないでよ!バカ!」

P「あ、うん……それじゃ」

――

小鳥「伊織ちゃんは、普通みたいでよかった……」

小鳥「でも、千早ちゃんがあんな……」

響「あれ? ……あっ」

小鳥「ひ、響ちゃん?」

響「……」ダッ

小鳥「えっ? ちょ、ちょっと!」

小鳥「……行っちゃった、一体」

--

小鳥「あっ……」

P「はぁ……あっ」

小鳥「……プロデューサー、さん」

P「小鳥さん、よかった……無事で」

小鳥「ぷろ、でゅ……」ジワッ

P「いや、ここだとマズイ……家に入りましょう」

小鳥「う、そ……」

P「……本当です」

小鳥「だから伊織ちゃんは、あんなに千早ちゃんのこと……」

P「きっと小鳥さんのことは、発案者ってだけで……」

P「同棲してるってばれたら……何をされるか」

小鳥「どうして……みんな、どうして……」

P「とにかく、式当日には他の知り合いも来ます、下手な真似はできないでしょうから」

P「当日まで……できるだけおとなしく」

小鳥「プロデューサーさん、私……」

P「大丈夫……俺が絶対に守ってみせます」

小鳥「……はい」





貴音「……」

――

――
P「……おはようございます」

律子「あら、プロデューサー」

P「律子、か」

律子「どうしたんです、そんなやつれたような」

P「……招待状、読んでくれたか?」

律子「あっ! それはもちろん! ただちょっと時間の折り合いがつかなくて出すの忘れてました、すみません」

P「あ、いやそういうことならいいんだ……が」

律子「はい?」

P「いや、それだけなら……いいんだ」

律子「あら、そうですか」

雪歩「おはようございます……あっ」

律子「雪歩、おはよう」

雪歩「おはようございます……律子さんと……」

P「……おはよう、雪歩」

雪歩「は、はい……」

雪歩「……」

P(雪歩には……聞けそうもない)

律子「あ、そういえば雪歩は招待状、読んだ?」

雪歩「ふぇっ!?」

P「……」ドクン

律子「おめでたいわよね、でもまさか二人がなんて、プロデューサーもやってくれますよ」

P「あ、あはは……」

雪歩「……」

P「ゆ、雪歩……?」

雪歩「……読みましたよ」

P「そ、そうか、その……返事がなくて、だな」

雪歩「……ごめんなさい」

P「い、いやいいんだ! その、都合とかってものがあるだろうし!」

雪歩「……私」

P(律子め余計なことを……しかしこれで律子は大丈夫ってことか……)

律子「さてと、私はちょっと竜宮の方があるので」

P「え?」

律子「え? なんですか?」

P「あ、い、いや……」

律子「それじゃ、よろしくお願いしますね。雪歩も頑張って」

雪歩「は、はい」

P「り、律子……」

バタン

P「……」

雪歩「……」

P(まずい、雪歩はあの反応だ、どう考えてもダメなパターンだ……って、雪歩!?)

ジリッ

雪歩「……プロデューサー」

P「な、なんだ……?」

雪歩「……私」

P「……!」

『千早「……必要ない!!」』


P「!! や、やめっ!!!」

ギュッ

P「……え?」

雪歩「プロデューサー……」

P「ゆ、雪歩……?」

雪歩「……ごめんなさい、私」

P「あ、い、いやあの……」

雪歩「招待状読んだら……どうしてか、辛くなって」

雪歩「今までこんな……こんな気持ちになったことなんてなかったのに……」

雪歩「男の人が苦手なはずなんです……なのに、どうしてか……」

P「雪歩……」

雪歩「プロデューサーお願いです……私に、触ってください……」

雪歩「頭の中が……プロデューサーで……私、もう」

P「……」

スッ

雪歩「あっ……」

P「ごめん、嬉しいけどそれには答えられないと思う」

雪歩「どうして、ですか……」

P「小鳥さんと婚約するからさ」

雪歩「知ってます……でも」

P「雪歩がこんな風になるなんて驚いた……でも、もう決めたことなんだ」

雪歩「私……わたしっ……」

P「……俺も仕事がある、それじゃ」

雪歩「待って!!」

P「……」

雪歩「……くださいぃ」

P「雪歩、あのさ……」

雪歩「ギュッてしてください……」

P「……」

雪歩「ダメダメな私で……いつも迷惑ばかりかけて……」

雪歩「それでも、私がここまで頑張ってこれたのはプロデューサーのおかげで……」

雪歩「もう、プロデューサーのことしか考えられなくて」

雪歩「だから!」

P「……それは、無理だ」

雪歩「どうして……ですか」

P「だから……」

雪歩「私が、ダメダメなアイドル、だからですか……」

P「違う、雪歩は」

雪歩「ならどうすれば私はプロデューサーに」

P「違う! そういうことじゃ、ないんだ……」

雪歩「私は……」

P「……一度だけ、そうしたらもう、こんなことはしないって誓ってくれ」

雪歩「えっ……本当、ですか?」

P「あぁ」

雪歩「……はい」

P「……おいで、雪歩」

雪歩「プロデューサー……」

ギュッ

雪歩「あぁ、ぷろでゅーさぁぁ……」

P「……

--

雪歩「……」

P「……もういいだろう」

雪歩「待って……」

P「もう10分以上このままだ……雪歩」

雪歩「ダメです……私……」

P「……すまん」スッ

雪歩「あっ、嫌! プロデューサー待って! 待ってくださいっ、私は、私はプロデューサーじゃなきゃ!!」

P「なぁ、雪歩……」

雪歩「いや、いやぁ……見捨てないでください、プロデューサー……」

P「……」

雪歩「プロデューサーが、いなくなったら、私……」

P「いなくならないさ、でもこうしてると……そうなっちゃうかもしれない」

雪歩「どっちも嫌なんです!」

P「わがままを言わないでくれ」

雪歩「わがままでいいんです! 私のこと、嫌いでもいいんです!」

雪歩「私のこと、見ててくれれば……プロデューサー……」

P「……勘弁してくれ」

雪歩「いや、嫌です!!」

P「雪……」

ガチャッ

やよい「おはようございまー……あれ? あっ、プロデューサー! と、雪歩さん?」

P「やよい……おはよう」

やよい「雪歩さん、ど、どうしたんですか!?」

P「いや……そのなぁ」

やよい「雪歩さん、痛いところでもあるんですか!」

雪歩「違うの……私は、プロデューサー……」

P「ちょうどよかった……やよい、行こう」

やよい「え? で、でも……」

雪歩「う、嘘……嫌! 嫌ですプロデューサー!!」

やよい「ゆ、雪歩さん落ち着いて!!」

P「すまん雪歩……行くぞやよい!」

やよい「あ、は、はい……雪歩さん」

雪歩「ぷろでゅ、さ……なんで、やよい……ちゃん……?」

やよい「……えへへ、笑っちゃいます」

やよい「プロデューサーは私のですよ? 泣けばいいと思ったんですか? 勘違いしないでくださいね?」




やよい「泥棒猫さん」

う、うわあああああああああ!!

バタン…


P「……」

やよい「雪歩さんどうしちゃったんでしょう……?」

P「俺にも正直わからん……」

やよい「……なんていうか、怖かったです」

P「……俺もだよ、というかやよいは……」

やよい「はい?」

P「……普通、だよな」

やよい「何がですか?」

P「あ、いや……その、招待状は見たか?」

やよい「あ、見ました! でも返事がなかなか出せなくて……すみません」

P「いやいやそれはいいんだ、見てくれたってことがわかれば」

やよい「えっと、式はいつでしたっけ?」

P「……1週間後くらいだったかな、なんだかいろいろありすぎて頭が」

やよい「いろんなこと、ですか?」

P「あぁ……千早のこととか、春香のこととか……伊織もって、やよいに愚痴ってもしょうがないか」

やよい「……そうなんですか」

P「すまん、これは忘れてくれ……しかしどうしたものか、事務所があれじゃまともに動けない」

やよい「あの、プロデューサー」

P「うん?」

やよい「よかったら……その話、私に聞かせてもらえませんか?」

P「……あ、いやこれは」

やよい「私も……最近皆の様子が変だなって思ってて」

やよい「なんていうか、みんな悲しそうで……私」

やよい「その、アドバイスとかはできないかもしれないですけど、他の人に話せば楽になるかなって!」

P「……やよいは優しいな」

やよい「え、えへへ……」

P「……大したことじゃない、春香からは軽い嫌がらせ、千早からは……襲われて」

やよい「い、嫌がらせ? な、なんで春香さんが……」

P「知らない……俺はただ」

やよい「……きっとやきもちを焼いてるんです」

P「え?」

やよい「みんな、プロデューサーの結婚が嫌なんですよ!」

P「嫌? 流石にそんなことは……」

やよい「嫌っていうか……きっとみんなプロデューサーのことが好きで」

やよい「さっきの雪歩さんみたいに……だから」

P「……」

やよい「だからって……嫌がらせとかして、プロデューサーのこと困らせるのは許せません……」

P「……うん」

やよい「……泥棒猫」

P「え?」

やよい「あ、なんでもないです! ……それじゃ、私に手伝えることってないですか?」

P「手伝える、こと?」

やよい「はい! プロデューサー、きっとその感じだと小鳥さんも大変そうですから……」

P「……」

P(やよいに逆上するってこともないし……それなら)

P「なら、招待状が届いてるか聞いて回ってくれないか?」

やよい「招待状、ですか?」

P「あぁ、皆都合が悪いのかなかなか返事がなくてな」

やよい「わかりました!」

P「助かるよ、悪いなやよい」

やよい「いえ、プロデューサーの役に立てれば!」

P「よしそれじゃ俺は……小鳥さんを迎えに行くか」

やよい「まだ来てないんですか?」

P「別々に来ることになってな、危ないし」

やよい「なるほど! 流石プロデューサーです!」

P「いやいや、それじゃすまんが、頼むよ」

やよい「はい! それじゃ、また!」


P「……さてと」

小鳥「……プロデューサーさん、そろそろかしら」

スッ

小鳥「!」

小鳥「……誰?」

小鳥「気のせい、かしら……」

スッ

小鳥「いやっ! だ、誰!」

シーン

小鳥「もう、嫌……」

響「……」

小鳥「えっ? きゃぁ!!」

響「……ねぇ」

小鳥「ひ、響、ちゃん?」

響「ピヨ子……小鳥はどうしてそんな顔していられるんだ?」

小鳥「……えっ? そ、そんな顔って……」

響「どうしてそんな、辛そうな顔できるんだ?」

小鳥「ひ、響ちゃん?」

響「プロデューサーと結婚できるのに」

小鳥「あっ、そ、それは……」

響「ねぇ、おかしいよ」

小鳥「や、やめて……こ、こないで」

響「自分ばっかりいい子で……皆泣いてる、辛いって言ってるぞ」

響「なのに被害者みたいにプロデューサーに守ってもらって……」

響「そんな小鳥が、自分は許せない」

小鳥「そ、そんな……ねぇどうして、どうしてなの響ちゃん! あのときは喜んでくれたのに!」

響「あのときはね、でも今は違うでしょ?」

響「そんな小鳥を見てて許せない自分も、そのプロデューサーもどっちも許せない」

響「だから自分は」

P「……何をする気だ」

響「プロデューサー……」

P「お前、言ってることがわかってるのか、響」

響「……他の皆が言えって」

P「え?」

響「そう、他の皆だって思ってるんだ!」

P「な、何を……」

響「悪いのは自分じゃない、それにプロデューサー! 小鳥だって!」

小鳥「ひ、響ちゃん……」

響「勝手に招待状なんて送って、そんなのおかしいと思わないの!? 自分勝手だって、思わないのか!?」

響「一人ずつちゃんと説明してくれれば、もっと皆真面目に聞いたはずだぞ!」

P「い、いやだって事前にそう言う話もしたし、そこじゃみんな許してくれたじゃないか」

響「あれは社長もいたからだぞ! そうだ、そうやって社長まで使って、どこまで汚いんだ!」

P「お、おい響落ち着け!」

響「うるさいうるさい!! 絶対、絶対許さないからな!!」タッ


小鳥「……響ちゃん」

さるさん辛過ぎ書けないので寝る
誰かリレーしてもらってもいいし残ってたら書くわ

俺が最初に書いてたときはやよいはお金の問題で出席できるか悩んでて返事返してないって予定だったのに!
当初のからかなりズレちまってる

なんて日だ!

P「俺が小鳥さんを選んだ理由は胸じゃないぞ?」

千早「嘘ですね」

P「嘘じゃない、もし胸で選んだならあずささんを選んでる」

千早「変態ですね」

P「…酷いな」

P「ってかそれはそうとお前、返事は?」

千早「はい!」

P「その返事じゃなくて」

千早「はい?」

P「いや、だから招待状きたろ?」

千早「?」

千早「…あっ、きました」

P「返事はどうした?無理に出席しろとは言わないが」

千早「あれって返事を返すものだったんですか」

P「ん?あぁ、出席かどうか丸するとかろあっただろ」

千早「あった気がします」

P「ただ返事を返すの忘れてたとかじゃなくて」

P「もしかして、招待状の返事の書き方知らなかったとか」

千早「ち、違います」

千早「仕事のことを考えてたんです」

千早「仕事がはいったら出席できないじゃないですか」

P「ふーん、お前たち全員の予定をみて式の日を決定したから心配はないぞ」

千早「そうですか、なら私は出席で」

P「あ、出欠席はハガキで返してもらっていいか?」

千早「…」

P「冗談だ」



P「ふぅ、やっと2人目」

小鳥「まさか千早ちゃん、返事の書き方知らなかったなんて驚きですね」

P「まだ高校生だし、親元は慣れて1人暮らしだから知らなかったらしいです」

P「みんなに聞くのも恥ずかしくて聞くに聞けなかったみたいで」

小鳥「可愛いですね」

P「ですね」



やよい「おはようございまーす!」

P「おはよ」

やよい「プロデューサー、お話が」

P「どうした」

やよい「あのですね…プロデューサーの結婚式なんですけど」

やよい「いくら家計をやりくりしてもご祝儀が出せそうになくて」

やよい「それでずっと返事返せなくて…」

P「そうか」

やよい「ホントはすっごくすっごく行きたいんです」

P「お金のことはしょうがないよな」

やよい「はい…プロデューサーごめんなさい」

やよい「私は欠席でお願いします」

P「…」

P「やよい…」

やよい「はい?」

P「ご祝儀、いらないぞ?」

P「やよいの気持ちだけで十分嬉しい」

P「もしきてくれるなら形だけ…空の祝儀袋を出してくれればいい」

P「小鳥さんには伝えておくから、な?」

やよい「でも…」

やよい「他のみんなはお金出すのに」

P「いいんだよ気にすんな」

やよい「プロデューサー」

やよい「大好きです!」

P「喜んでもらえてよかったよ」

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