穏乃「玄さんに彼氏が居る疑惑ですか!?」(124)

宥「う、うん…。もしかしたら…、居るのかもしれない」

灼「心当たりあるような…」

穏乃「全然気付かなかったなー。いい事じゃないですか」

晴絵「くっそ…、玄に先越されたかー。あんた達、恋人居ないの?」

灼「当然だよ、ハルちゃん!」バン

穏乃「恋愛とか、考えた事もありません」

宥・灼(憧ちゃん…)

晴絵「女子校だしな。憧がどっかの男子高校生に告白されてるのは見た事あるぞ」

穏乃「へぇー、聞いた事無いな」

晴絵「5秒くらいで断わってた。まぁ、憧は普通にモテる」

宥「へぇー、うらやましいですね」

灼(阿知賀で一番スペックが高いのは、宥さんなんだけどね…)

晴絵「灼、心当たりって?」

灼「いや、普通に携帯眺めてる時間が多くなったとか、なんかボーとしてる時間が多くなったみたいな」

宥「あぁ、うん。それは家でもそうだよ。前は、私の居る前で携帯でお友達とお喋りしてたのに、わざわざ部屋に電話しに行ったり…」

穏乃「うーん、怪しいな。携帯なんか、憧からしかメール来ないし、朝と晩しか見ませんけど」

灼・宥(はぁ…)

晴絵「ふむ…、先月、ラインを教えてくれって私の所に来たな」

穏乃「ラインって何ですかー?美味しいんですか?」

晴絵「携帯のアプリだよ。穏乃って、スマホじゃないよな?」

穏乃「小学生の時に買って貰った携帯ですけど」スッ

灼「うわっ…、ボロボロ」

晴絵「携帯変えるのも今は高いからなぁ。ポイントいっぱい貯まってそうだけど」

穏乃「ポイントでラーメン食べれますか?」

晴絵「ははは、穏乃は食べ物ばっかりだな」

灼「得する事もあるよ。クーポンアプリとか。うちもやってる」

宥「穏乃ちゃんが好きなラーメン屋さん、確か携帯見せたら、チャーシューを一枚増量だよ」

穏乃「ホントですか!?」キラキラ

灼「憧と一緒に携帯見に行っといで。憧は最新機種とか詳しいから」

穏乃「はい!」

宥(良かったね、憧ちゃん)

晴絵「まぁ、話は戻すけどラインってのはアプリ」

穏乃「アップルですか」

晴絵「めんどくさいからそこは飛ばす。憧に聞け。このラインって言うのがあれば、無料通話が出来るんだ」

穏乃「なるほど、無料通話」ウンウン

灼「普通に電話したら、無料通話って一時間くらい?まぁ、携帯をよく使う人には便利なアプリだと思うよ」

穏乃「へぇー、私には必要無さそうですね。友達はみんな近所に居ますし。喋りたくなったら、走ればいいですし」

宥「電話代もそこまで高くなってないから、多分使ってるのかな?」

晴絵「まぁ、私が教えたしな。最初、誰と話すんだろって思ったけど…」

灼「もう黒なんじゃない?玄だけに」

宥「あったかくない…」ブルブル

穏乃「別に彼氏の一人や二人いいじゃないですか。部活、休んでるわけじゃないし」

晴絵「…敗北感ってない?私、もう五年も恋人居ないんだけど」

灼「」ガタッ

宥「そう言えば…」


回想

宥『うぅ…、寒いけどたまには洗濯しなきゃ…』ブルブル→いつも玄に任せてる

宥『早く終わらせて、炬燵に入りたい』

宥『あれ…?黒猫ちゃんのTシャツ?こんなの買ったかな…』

宥『うーん、お父さんのかな?いや、それは絶対ない。こんなオシャレなシャツを着る人じゃないし。じゃあ、玄ちゃんの?サイズ違うのに?』

宥『まぁいいや…。畳むのは玄ちゃんに任せよう』ポイポイ

宥『炬燵にストーブに暖房、待っててね~』ルンルン



宥「そんな事がありまして」

晴絵「ふむ、宥が見た事無いTシャツか…」

灼「サイズが違うってどう言う事かな?本人が買えば間違えないよね?」

穏乃「誰かが買って、プレゼントしたんじゃないですか?」

晴絵「おおっ、穏乃冴えてるな。なんでわかったの?」

穏乃「憧がプレゼントしてくれるジャージは、いつも小さいからです。お股が少し見えてしまって…」

灼(確信犯か…)

晴絵「いいなー、プレゼント。私なんか、初めてのプレゼントにガンプラ貰ったよ(笑)」

宥「ガンプラ?」

晴絵「ガンダムのプラモデル。なんか金色にピカピカ光ってるの。暇潰しに作ったらってさ」ケラケラ

晴絵「ってかさ。もう聞けばいいじゃん」

穏乃「そうですよ。恋人出来たの?って」

灼「うーん、なんかねぇ…」

宥「報告されるまで待ちたいと言うか…。姉としては、妹に先越されるのが複雑でもあります」

晴絵「宥は浮いた話ないの?」

宥「私、この中で一番知り合い少ないと思います」グスン

晴絵「宥は三年生になって部活始めたしなぁ…」

宥「一年二年とクラスでも浮いてましたから」

穏乃「きっと大学でいい出会いがありますよ!」

灼(白糸台のあの人は…。まぁ、いっか)

晴絵「じゃあ、女子会しようか」ポン

穏乃「いいですねー。ラーメン食べましょう、ラーメン」

灼「ラーメン屋で恋話はちょっと…。ガクト行こう」

宥「ファミレスガクトだね。最近、新しく出来たね。玄ちゃんにメール送っとくね」ポチポチ

通天閣


パシャパシャ

玄「うーん、こんな感じかな」

憧「今更なんで通天閣なんて撮るのよ?」

玄「話のネタにしようと思って。あぁ!?デジカメじゃ、見せれないよー」

憧「パソコンから送れば?相手の携帯に」

玄「そんな事出来ますのだ?」

憧「出来るわよ。メールが重くなるから、あんまりオススメしないけど」

憧「まぁ、携帯で撮ってそのまま送りなさいよ」

玄「それがいいね。もう一枚」カシャ

憧「デジカメなんて持ってたんだ」

玄「全国大会の最終日に一緒に買ったんだよー」


----------移動中----------


憧「さぁ、天王寺に着いたわよ」

玄「おおっ…ここが天王寺」

憧「最近、キューズモールも出来て色々あるのよ。まぁ、私に任せといて」

玄「宜しくお願いしますのだ。予算は一万円です」

憧「おっけー」ヒラヒラ

憧「ここが300円ショップね。値段の割にいい小物が揃ってる」

玄「ほぅほぅ」

憧「無印とロフト。まぁ、高校生だと一番無難かもね」

玄「ふぅーむ」

憧「ミオの化粧品売り場。って、あんまり化粧は必要ないと思う」

玄「キレイになりたいですのだ!」





憧「たこ焼き屋山ちゃん。奢りね」ハムハム

玄「お任せあれ!」

憧「そしてここの裏にあるのが…、玄が大人になる場所」

玄「ファ!?」

憧「まぁ…、行くか行かないかは…、玄次第ね」

玄「あわわわわわ///」

玄「な、中はどうなってますのだ!?」

憧「知らないわよ。入った事ないのに…。晴絵に聞きなさい」

玄「聞けません///」



玄の携帯「絶望的に君はきれいさ~♪反転する世界のプラトニック愛し合おう~♪」ブーブー


玄「お姉ちゃんからメールだ」

玄「ガクトで夜ご飯食べるから、出来たら来なさいって」

憧「シズが居るか聞いて」ハムハム

玄「居るよ。阿知賀女子麻雀部のみんなって書いてるし」

憧「参加確定。電車調べよっと」ポチポチ



憧「もう買いたい物ない?阿知賀戻るけど」

玄「ありがとうございました。このお礼は…、いつか…」

憧「ふふっ、いいわよ。ライバルが一人減ったしね。これくらい…」

玄「ライバル?」ウーン

ファミレスガクト

晴絵「ドリンクバーで粘る事一時間、これ…かなり恥ずかしいな…」

穏乃「えっ、何でですかー?」チューチュー

灼「ハルちゃんが気にする事無いよ」ゴクゴク

宥「暖かい飲み物いっぱい」ホカホカ

晴絵「大人になったらわかるよ」



憧「お・ま・た・せ」

玄「ふぃー、都会は疲れましたのだー」

晴絵「まぁ、好きな物頼みなよ。記念だ」

憧「記念?」

晴絵「阿知賀女子、初のリア充記念」

灼(ハルちゃん、ストレートに行ったなー)

玄「あはは、バレてましたか」

晴絵「さて、全部白状して貰おうかな。多分、飲まなきゃやってられなくなると思うから…」


晴絵「店員さーん、とりあえず生中ねー」

店員「はーい」





晴絵「がははははは、そうかそうか。全国大会で知り合ったんか」ヒック

穏乃「肉、うめえぇぇぇぇぇぇぇぇ」ガツガツ

玄「は、はい。初めは怖そうな人だと思ったけど、なんだか家庭的で話が合って」

憧「男なのに家庭的?変なヤツねー」

玄「雑用係らしいです。私も、ずっと雑用してたしね。誰も居ない麻雀部で」

宥「もっと早く言ってくれれば、玄ちゃんが一年生の時から麻雀部に付き合ったのに」

晴絵「初めてのお付き合いが遠距離恋愛かー。大変だなこりゃ」ヒック

灼「ハルちゃん、飲み過ぎ…」

晴絵「私なんか望と付き合ったのが初めてだったから、毎日ヤりまく…」

憧「ぶつっっっっっっっっっっ!?!?!???!!」

穏乃「憧、汚いよー」


灼「そんなオカルトありえない!」バンバン

晴絵「で、明日大阪でデート?わたしゃ、仕事ですよ!」ヒック

玄「が、頑張って下さい」

灼「ま、まぁ…、大人だし多少の経験があっても…、リードして貰えると考えれば…」カタカタ

憧「あの人、大阪まで何で来るの?夜行バス?電車?飛行機?」

玄「友人の車で来るって言ってたよ。ほら、私達もお世話になった…」


晴絵「鶴賀の部長かー」ヒック

ワハハカー

京太郎「すいません、大阪まで送って貰って」

蒲原「ワハハー、お安い御用だぞ。三人でガソリン代と高速代を分けたら、かなり安上がりだしな」

衣「ふみゅー」zzZZZ…

京太郎「天江さん、寝ちゃってる…」

蒲原「衣は子供だからなー。もう寝る時間だぞ」

京太郎「じゃあ、俺が話し相手になりますね」

蒲原「ワハハ、助手席の仕事はドライバーと喋る事。私が眠くならないように頼むぞ」

京太郎「はい」

蒲原「ほぅ、阿知賀のドラゴンロードとお付き合いか。ワハハ、めでたい」

京太郎「美人っすよねー。あと、おもち…ゲフンゲフン」

蒲原「君がおもち好きなのは、有名だぞー。私と衣はないからなー。ワハハ」

京太郎「す、すいません。蒲原さんと天江さんは、なぜ大阪に?」

蒲原「ただの旅行だよ。私が受験生で、たまには気晴らししたいからな」


衣『吉本新喜劇と言うのを見に行こう!』


蒲原「ってわけさ」

京太郎「ありがとうございます。助かります。俺もお金とかあんまり余裕ないですから」

蒲原「ワハハ、いいって事よ。さぁ、もうすぐ関西に入るぞ」

翌日

玄「行って来ます!」

宥「うん、いってらっしゃい。玄ちゃん、輝いてるね!」

玄「恋する乙女は無限大なのです!」



長野のカラオケ

美穂子「恋はきっと生命(いのち)のエネルギー♪甘く熱い感情のつぼみを咲かせるため輝くパワーを♪神様が与えてくれたんです、ah~☆恋が叶うように」

久「上手い上手い」ヒューヒュー

優希「次は私だじぇ!知らぬがー、仏ほっとけなーい」


和「優希、元気出たみたいですね」ヒソヒソ

咲「う、うん。最近、落ち込んでたけど…。良かったね、女子会して」ヒソヒソ

天王寺

玄「待ち合わせはここなのです。路面電車が走ってるから、目立つ場所です」






衣「おおっー、電車が街中を走ってるぞー」キラキラ

京太郎「すごいですねー。こんなの初めて見た」キラキラ

蒲原「…」ウトウト


プープー

蒲原「はっ…!?」

玄「京太郎君、遅いなぁ…」


「おい、人身事故だって!」

「路面電車と車が正面衝突だってよ!?車はもうペシャンコだぞ!?」

「ツイッターで呟くぜー」

「俺、スレ立てるわ」


玄「事故?まさか…、まさかねぇ…」



天王寺の路面電車には気をつけましょう


終わる

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年10月01日 (火) 16:06:24   ID: 492nJWD2

最後ザマァ!

2 :  SS好きの774さん   2016年05月12日 (木) 09:05:26   ID: 61h52WXq

マザァ!

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