真美「兄ちゃんだけ居ればいいの」(67)

P「真美、入るぞー?」

真美「あっ!兄ちゃんおかえり→っ!!」

P「ほら、俺が作ったご飯だぞ」

真美「えへへ→兄ちゃん」

P「こーら、甘えてばっかりいないで食べなさい」

真美「あーん♪」

P「あーん…美味しいか?」

真美「うんっ」

P「じゃあ俺行くから、ここにタイマー置いておくよ」

真美「…早く帰ってきてね?」

P「うん」

亜美「あっ…兄ちゃん…」

P「亜美…」

亜美「真美は…元気だった?」

P「ああ、いつも通り…変わりないよ」

亜美「そっか…良かった」

P「…ごめん」

亜美「謝られても困っちゃうよ」

P「…それでも、言わせてくれ」

亜美「兄ちゃんのせいじゃないよ」

P「いや俺のせいだ」

P「あの日…ハリウッドに行くことを言い出せなかったあの日に…」

亜美「やめようよ」

P「…」

P「真美!すまんっ遅くなった!!」

P「…真美」

真美「…」

P「タイマー、壊しちゃったのか?手、怪我してないか?」

真美「だってこれ、真美にウソついたんだもん」

P「真美、手見せてごらん」

真美「これが鳴ったら兄ちゃんが帰って来るはずなのに、兄ちゃんが帰って来てないのに鳴ったんだよ」

P「ちょっと血、出ちゃってるな…」

真美「舐めて→♪」

P「わかった、舐めてあげるからまず消毒しような」

真美「え→…消毒きらいっ…兄ちゃんがいいっ」

P「消毒してからにしような、いい子だから」

真美「むー…がまんする→」

社長「…疲れているようだね」

P「そんなことありませんよ」

社長「無理はよくないよ」

P「…」

社長「少し思い詰めすぎではないかな」

P「俺には疲れる権利なんてありません」

社長「なあキミ、確かにアメリカ行きを言い出せなかったキミにも責任の一端がある」

社長「けどだからって全てがキミのせいという訳ではないよ」

社長「真美くんがキミに極度に依存していることを我々も知っていながら、何もしなかった」

社長「ただ時が経てば、乗り越えてくれるだろうという、そんな安易な憶測で」

P「あの日…ちゃんと言うべきだったんです」

P「ちゃんと心構えができて、みんなで夢を目指していたあの時に…」

社長「今からでも遅くはないさ」

P「本当に…本当にそうなんでしょうか…」

真美「おかえり→兄ちゃん♪」

P「うん、ただいま」

真美「真美、めっちゃ寂しかったよ→」

P「ははは、わかったわかった…抱きつくなって」

真美「でも兄ちゃん帰ってきたからサイコ→に嬉しいよ→っ♪」

P「よしよし、今ご飯作るからな」

真美「うんっ!その間兄ちゃんの服の匂い嗅いでよ→っと」

P「おいおい、臭いぞ?」

真美「臭くないよ~、大好きな匂いっしょ→♪」

P「美味いか?」

真美「うんっ、今日も兄ちゃんの料理は絶PIN☆だね♪」

P「なら良かった…そうだっ」

真美「ん?何、兄ちゃん?」

P「ほら、春香が作ってくれたクッキー…いっしょに食べよう」

真美「うん…」

P「ほら、あーん」

真美「…」

P「美味しいか?」

真美「…ごめん、わかんない」

P「…やっぱりだめか?」

真美「うん…味しない、わからないよ」

P「大丈夫だよ、真美が悪いんじゃない…ゆっくりまた馴れていこう」

P「そしたら段々外にも出たくなって…前みたいに」

真美「いや!!!」

P「あっ…!?すまん真美っ…やだよな?ごめん…ごめんよ」

真美「また居なくなるの!?また…また兄ちゃんどっかいっちゃうの!?」

真美「やだっ!!やだよっ!!真美やだっ!!そんなのやだっ!!」

P「行かない!行かないよ!真美と居る…ずっと居るよ」

真美「はあっ…はあっ…はあっ…はあっ…」

P「大丈夫…大丈夫…ずっと、真美が許す限り…ずっといっしょだ」

真美「…兄ちゃん」

P「落ち着いたか?」

真美「うん…」

P「よしっお布団敷けたぞ」

真美「と→うっ真美が一番のりっしょ→!」

P「あーあ、せっかく綺麗に敷いたのに」

真美「んっふっふ~兄ちゃんの匂いがするぜ→」

P「そりゃあいつもいっしょに寝てるからな」

真美「えへへ→、真美このお布団好きっ」

P「俺にはちょっと小さいけどな~」

真美「大きさなんて関係ないよ→、兄ちゃんにくっつけて、兄ちゃんの匂いがするだけで大好き~」

真美「でも一番はもちろん兄ちゃんだよ?」

P「はいはい、わかったから寝ような」

真美「えへへ→」

P「…真美、いたずらしないようにって言ってただろう?」

真美「いたずらじゃないよ、兄ちゃんに甘えただけだもん」

P「普通に甘えなさい…」

真美「ええっ!真美フツーに甘えたっしょ→!」

P「朝起きたら顔中舐め回されてたら驚くだろ…」

真美「いやー、大好き過ぎてつい→」

P「犬か!」

P「なあ真美、今度デートしようか」

真美「ホント☆!?行くっしょ→!!」

P「ああ、といっても公園を散歩するだけだけど」

真美「全然オッケーだよ→♪」

P「あはは、すまんな気の利いたとこじゃなくて」

真美「ううん場所なんてどこでもEよ→、兄ちゃんと居るだけでいいんだもん☆」

P「ははは、そうか」

P(本当に、それだけしかないんだな…今の真美には…)

P「真美、クレープあるぞ?」

真美「へえ→…兄ちゃん、なでなで→♪」

P「真美、ほらあの花綺麗だな」

真美「うんそうだね、それより兄ちゃん手繋ご→?」

P「真美、噴水スゴいな!」

真美「それで?兄ちゃんお膝に座らして→♪」

P「なあ、真美」

真美「ん→?なに→?」

P「楽しいか?」

真美「兄ちゃんは?」

P「俺は…楽しいよ」

真美「じゃあ真美も楽しい♪」

P「…」

亜美「そっか、相変わらずなんだね…」

P「外に連れ出したりは…してるんだけどな」

亜美「なーんにもキョーミ無しなんだ?」

P「ああ、なんにも…」

亜美「困っちゃうよね→…ブラコン過ぎてさっ」

P「いや…そんなことは…」

亜美「ほんと…兄ちゃん以外の何にも…」

亜美「嫌いになってくれるなら、まだいいのにさ…」

亜美「関心すら…持ってくんないんだもん」

亜美「……ぐすっ」

P「…」

真美「兄ちゃん疲れたよぉ」

P「家の周りちょっと歩いただけだろ?」

真美「おんぶ…」

P「仕方ないなぁ」

真美「えっへへ~兄ちゃんの背中は真美のとくと→せきだかんね!」

P「怠け者め」

真美「ごめんなちゃい♪」

P「…なあ」

真美「ん→?なあに?」

P「どうして、事務所のみんなとも会いたくないんだ?みんなは仲間だろ?」

真美「仲間…?」

P「ああ、みんなも真美のこと待ってるぞ」

真美「ふーん、それで?それって兄ちゃんとなんか関係あるの?」

P「…」

P「なあ真美、みんなと会ってみようか」

真美「みんなに?」

P「ああ、それでみんながどれだけ真美が戻ってくるのを待ってるか教えたいんだ」

真美「ふーん、兄ちゃんは?」

P「え?」

真美「兄ちゃんは真美に行ってほしいの?」

P「…できれば真美が決めて欲しい」

真美「うーん、じゃあ行かなくていいや…兄ちゃんに甘える時間減っちゃうし」

P「真美…」

真美「えっへへ→兄ちゃんの膝枕ならすぐ寝れちゃうよ~…むにゃzzz」

P「本当に、それでいいのかよ…」

P「真美、今日は亜美が来てるんだ」

真美「そうなんだ→…あはは兄ちゃん負けだね♪」

P「真美、ちょっとゲームやめようか」

真美「うん、兄ちゃんが言うならやめる→」

P「いいか、亜美が来てるんだよ。お前に会いに」

真美「へえ」

P「会いたいよな?」

真美「兄ちゃんは会ってほしいの?」

P「…ああ、会って…前みたいにしてほしいって思う…」

真美「そうなんだ。じゃあ会う」

P(ああ…俺はバカだ)

真美「兄ちゃんが言うならそうする」

P(答えはこうなるって、分かりきっているのに…)

亜美「あ、あの…真美!」

真美「はろはろ→♪おひさ→」

亜美「えっ!?真美…?」

真美「どったの亜美→?元気ないっしょ→」

亜美「…ぐすっ…ううん…えへへ…」

真美「うあうあ→!?なんで泣くのさ→!?」

亜美「真美だっ…真美だよっ…」

真美「あわわ苦しいよ亜美→!?」

亜美「亜美のお姉ちゃんの…真美だよっ…」

真美「何言ってんのさ~あたりまえっしょ→☆」



P「あの真美が…昔みたいに亜美と…!!?」

P「良かったな…亜美」

亜美「んじゃ→たまには連絡してよね!」

真美「もち!任せてっしょ→☆」

亜美「じゃねっ♪真美」

真美「うんっ!亜美も元気でね→!」

P「真美…やっぱりまだ真美は戻れるんだ!真美!!これから頑張って少しずつみんなとも仲直りしていこうな!!」

真美「えへへ→喜んでくれて嬉しいっしょ→☆」

P「ああ!亜美もあんなに喜んで」

真美「ねーねー兄ちゃん、上手くできてた?」

P「…………え?」

真美「頑張ったでしょ→?ほめてほめて→?」

P「な、何を…」

真美「だ→か→ら→!」

真美「お姉ちゃんの真似☆」

P「う…そだ…」

真美「あれ→?兄ちゃんどったの?なんかダメだった?」

P「だって…だって真美はあんなに…」

真美「うん、真美頑張ったよ→」

真美「兄ちゃんに言われたから」

真美「さっきの人に会って→」

真美「それっぽい昔話して→」

真美「兄ちゃんのお願い、ちゃあんと叶えたっしょ→?」

P「う…あ…あ…」

真美「だから→兄ちゃん☆」

真美「明日はずーっと真美のお願い聞く番だよん」

P(ああ…俺はやっぱり)

真美「えへへ→兄ちゃん兄ちゃん♪」

P(もう…いや…ずっと前から…)

真美「好き好き→♪」

P(選択を間違えていたんだ)

真美「むー…なんかぼ→っとしててつまんないっしょ→」

P(俺は…)

P「俺は…もう」

真美「ん?なあに兄ちゃん?」

真美を救えない

社長「そうか…」

P「本当に、すいません…」

社長「海外からの引き抜き…断るということでいいんだね」

P「はい…」

社長「だが、この辞表は受け取らないよ」

P「…恩知らずなのはわかってます、でも」

P「どうか、どうかお願いします」

P「ただいま」

真美「おかえり兄ちゃんっ♪」

P「断ってきたよ」

真美「ほんと?」

P「ああ…よしよし」

真美「えへへ…なでなで…」

P「家でできる仕事も見つけてきたんだ…」

真美「お家でできるの?じゃあ真美、兄ちゃんといつでもずーっといっしょだね☆」

P「ああ…お給料、すごく安くなっちゃうけどな」

真美「ぜーんぜん気にしないよ→♪」

P「真美…」

真美「なあに→?」

P「ごめんな…」

真美「どうして泣いてるの、兄ちゃんだいしょうぶ…?」

真美「兄ちゃんどっか痛いの?」

P「真美…真美…うぅっ…」

真美「よしよし、よしよし」

P「ごめん…ごめん…ごめんな…」

真美「…いいよ、よくわかんないけど、いい」

真美「真美は兄ちゃんが居ればそれでいいよ」

真美「兄ちゃんさえ、居ればいいの」

おちまい☆

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