モバP「耳を触らせてくれ」 幸子「は?」 (63)

幸子「いきなり何を言っているんですか? ボクがカワイイからってセクハラはだめですよ」

P「頼むよ、どうしても幸子の耳が触りたいんだ」

幸子「フフーン! ボクの耳もカワイイですからね! でもプロデューサーさんに触らせるほど安くないです!」

P「……どうしてもダメか?」

幸子「どうしてもダメです! 普通に考えて女の子に頼むことでもないですよ?」

P「そっか、じゃあ他の娘に頼むよ」

幸子「そうしてください」

P「……はぁ、カワイイ幸子なら引き受けてくれると思ったのになー」ボソッ

幸子「ん? 今カワイイって――」

P「実は自分のカワイさに自身がないから断ったのかなー」ボソッ

幸子「ちょっと待ってください。そんなことないですよ?」

P「他のカワイイ娘に頼むかなー。きっとその方がカワイイだろうしなー」ボソッ

幸子「さっきから随分と失礼ですねプロデューサーさん! 良いですよ、他の娘にそんなことさせるのも可哀想なので仕方なくボクが引き受けますよ! カワイイボクが! 一番カワイイボクが!」

P「本当か幸子!? やっぱり一番カワイイ幸子に頼んで正解だったよ!!」

幸子「フフーン! ボクがカワイイってことを改めて証明してあげます!」ドヤァ

P(チョロい)

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幸子「それで、耳を触るって言っても何をするんですか? ただ触るだけならすぐ終わりますけど」

P「あぁ、ちょっと耳の構造とか、形が気になってな。鏡で自分のを触ってもよくわからなくて」

幸子「はぁ、そんなの調べればわかるじゃないですか。本当にプロデューサーさんはボクがいないとダメダメですねぇ……」

P「それに、ほら、最近幸子と話してなかっただろ? ちょっと寂しくてな」

幸子「え、あ、ふ、フフーン! やっぱりプロデューサーさんはボクがいないと何もできないんですね! 良いですよ、カワイイボクは寛大ですから!」ドヤァ

P(ちょろい)

P「ありがとな。とりあえず、触っても良いか?」

幸子「良いですよ! ボクの気が変わらないうちにどうぞ!」

P「じゃあちょっと失礼して――」

「良いですよ! ボクの気が変わらないうちにどうぞ!」

 いつもの自身気な顔、跳ねた横髪、ラベンダーアッシュの髪色、少し紅潮する頬、そのどれもこれもが彼女らしい象徴であった。「カワイイ」それが彼女であり、彼女のすべてでもある。

 ソファーに座っている彼女の隣に移動する。

「じゃあちょっと失礼して――」

 そう言いつつ、好奇心を込めた腕を伸ばす。最初から耳に触れようとはしない。好きなモノは最後に取っておくタイプだからだ。

 俺が右手を伸ばすと、幸子はビクリと身体を震わせる。勢いで承諾してしまったものの、いざ直面してしまうとなると慣れず緊張してしまった、といったところだろう。そんな彼女の緊張を和らげるためにも、まずはその跳ねた横髪に触れようとする。

「ぷ、プロデューサーさん、や、やっぱり待――っ」

 彼女が言葉を言い切る前に、その横髪に触れる。濡れた時も、飛んだ後も、いつも跳ねているその横髪は前から気になっていたところだ。下から掬い上げるように触り、手櫛のように撫でる。

「大丈夫、怖がることはない。痛くはしないから」

 その言葉をかけると、いつもの自身気な顔ではなく、不安そうな、恥ずかしそうな顔でぎゅっと目を瞑っている。普段から褒める時に撫でたりはしているのであるが、今回に限っては褒めるためではなくて触れるためのもの、緊張しないわけもなかった。

 数分かそのまま撫でていると、幸子は慣れてきたのか心地良さそうな顔をしてきた。だがまだ真正面から目を合わすのは難しいようで、目は瞑ったままだ。まるで猫をあやすかのように丁寧に撫で、髪を手櫛で梳く。

 ――そろそろ頃合いか、そう思いその指を彼女の小さい耳に持っていく。

「ふぇ!?」

 いきなり耳を触れられ敏感になったのか、ビクンと身体を跳ねさせる幸子。慌てる彼女に何も言わず耳に触れていく。親指と中指で耳たぶを揉み、人差し指で耳の裏を撫でる。あくまでも優しく、だ。

「幸子、目、開けて」

「え、えっ」

 戸惑う幸子を楽しみながら、指で耳介筋をなぞる。親指でなぞり、中指、人差し指で耳の裏をくすぐる。そして小指を伸ばして首筋をつつく。

「目、開けて」

「は、はい……」

 彼女は次第と紅い顔になり始め、開いた瞳は軽く潤んでいた。触っている内に距離も近くなり、その恥ずかしさからか目を合わすのは難しいようだ。ヘリから飛び降りる前を彷彿とさせるその顔は嗜虐心を燻るには十分だった。

「恥ずかしい?」

 率直に聞いてみる。

「ボ、ボクがこれしきで恥ずかしがるわけないじゃないですか!」

 この状況下でも強がる幸子のプロ根性には感服せざるを得ない。乃々にも見習って欲しいものだ。だが何にしろ、顔を紅く染め、目を逸し潤ませるこの構図はなんとも14歳がやるには色気に満ち溢れている。

「そうか、なら良かった。続けるぞ」

 そう言うが早く、次は耳介軟骨を揉む。弾性軟骨と呼ばれるこの部分はその名の通り柔らかく、今や敏感になった幸子にとって穴に近い部位でもあるため刺激は大きいだろう。

 今度は親指と人差し指で揉む傍ら、中指から小指で首筋をくすぐる。触れていると改めて思うのは、やはり彼女は小さいということ。大人の俺の手で首の真後ろまで指が届いてしまうくらいに小さく、接触面積も広くなる故幸子も時折身体を震わせる。

「んっ……あぅ、ふぁっ」

 段々と幸子の口から声が漏れ始め、恥ずかしさのあまり首まで紅く染まっていってしまっている。そろそろ限界かな、と感じると耳に触れるのを一旦止め、そのまま右手を幸子の頬にあてる。

 彼女の頬は熱く、火照っていた。息も荒くなり始め、目はトロンと堕ち始めている。

「ぷ、ぷろりゅーさーさん、もう止め――ひゃっ」

 そう言い切る前に、人差し指で耳の穴を攻める。ただ挿れるだけではなく、探るように回しながら、時々優しく出し入れをする。指先で奥を突くこともあれば、指の腹で全体を撫でるようにもする。

「耳、綺麗にしてるんだな」

「ぁ、あっ、ぷ、ぷろりゅーっ、んぅ、やめ、もうっ、やめぇ……っ」

 既に呂律が回らず、舌っ足らずな声を出す幸子。その声を堪能しながら、中指で耳たぶの裏を擦る。この部分はアゴの骨と頭蓋骨の間で、柔らかい。その部分を優しく押したり、撫でたりくすぐったりする。

 頬にあてたままの掌は時々そのまま柔らかく、未だ子供らしい弾力のある頬を撫でつつ、親指で頬骨をなぞる。

「幸子、目を逸らさないで、目を合わせて」

「……っ」

 その声に一際身体を跳ねさせると、瞳をゆっくりとこちらに向けてくる。その目は羞恥で染まっており、目尻には涙が溜まり始めている。

「ごめんな、幸子がカワイイから、つい」

 そう言いつつも弄る指は止めない。段々と彼女の吐息も荒くなっていく。返事をしようと、だらしなく開いた口は淫靡なものだった。

「んぅ、ボ、ボク……カ、カワイイっ、ですかぁ?」

「あぁ、カワイイ、カワイイよ。一番カワイイ、俺のアイドルだ……」

 親指で目尻の涙を拭うと、彼女は静かに瞳を閉じ、唇を突き出す。そしてそのまま俺は吸い込まれるようにその唇に――。

ちひろ「はいストォォォオオオップッ!!!!!」

幸子「うっひゃぁ!!」ビクゥ

P「あ、ちひろさんお昼休憩終わったんですか?」

ちひろ「えっ、あっ、はい。……って違います! 何やってるんですかプロデューサーさん!」

P「いやぁ、ちょっと幸子の横髪が気になって触っていたんですよー。なぁ幸子?」

幸子「ふぇ? ……あっ、はいそうです! カワイイボクのことが気になってしょうがないというプロデューサーさんに仕方なく触らせていたんです!」

P「ということにしておいてください」

ちひろ「……あんまりそういうことは事務所ではやらないでください。今はそういうことにしておきますから」

幸子「事務所じゃなければ良いんですか?」

ちひろ「違います!」

P「まぁとりあえず幸子は午後オフなので車で女子寮まで送ってきますね」

ちひろ「……ちゃんと帰ってきてくださいね」

P「ご心配なく、ほら行くぞ幸子。置いていくぞ」

幸子「あっ、ボクを置いて行くなんてダメですよ!」

――――――
――――
――

P「ほら、ついたぞ。何モジモジしてるんだ」

幸子「えっ、いや、はい……」

P「明日は午後からラジオの仕事があるから遅れるなよ?」

幸子「……はい」

P「じゃあお疲れ様。また明日な」

幸子「――プロデューサーさん!」

P「……」

幸子「ボクは……カワイイですか?」

P「……何度も言わせるな」

「世界で一番カワイイ、俺のアイドルだよ」


                      END

くぅ疲。わりと自由に書いたら短くてワロタ。

P「耳を触ってみてもいいか?」 小梅「…え?」

小梅「え、えっと…どういうこと…?」

P「いやぁ、小梅ってイヤーカフとかピアスとかつけているだろ? ちょっと気になってな」

小梅「でも…このまえ幸子ちゃんの耳も触ってたって…」

P「そうそう、あいつのも触ったよ。中々楽しめたよ」

小梅「……プロデューサーさんなら…触っても良い、よ…」

P「本当か? 無理してない?」

小梅「だ、大丈夫…。でも今度、一緒に映画…見てね」

P「おう、そのくらいなら任せておけ。小梅とならなんだって楽しめるからな」

小梅「う、うん…」

P「ありがとな」ナデナデ

小梅「んっ…」

P「じゃあちょっと失礼して――」

「んっ…」

 撫でられる彼女は昔と違って血色の良い顔つきをしている。歳相応の幼さ残る笑顔、よく笑うようになったなとも思う。そのショートな髪型、顔の右半分を隠す前髪、そしてブロンドの髪色、そのどれもが愛おしく感じる。

「じゃあちょっと失礼して――」

 彼女の耳に注視すると、13歳とは思えないファッション。普段はピアスも付けているのだが、今日はイヤーカフだけらしい。パンクな装飾を施すその耳は、予想以上に小さく、可愛らしいものだった。

 幸子の時とは違い、いきなり耳に障る。イヤーカフに触れないようにしつつ、まずは耳介筋をなぞる。

「くすぐったくないか?」

「んっ…だ、大丈夫」

 我慢しているようにも見えず、いつもどおりの様子に幸子の狼狽さを思い出し含み笑いをする。その姿を見た小梅は「ど、どうしたの…?」と聞いてくるが、「いや、なんでもないよ」と返す。

「ちょっと移動するか」

 そう言って小梅の手を取り、ソファーに移動する。ぽすん、と小梅も座る。

「あの、小梅さん?」

「え、えへへ……」

 芸能界に出ている社会人――アイドルといえど、13歳の少女には変わりなく、その愛くるしい声と一緒に示されたそれは、甘えの行動。

「小梅、ちゃんとご飯食べてるか?」

「う、うん…レッスンも…あるから」

 142cmといえども、軽いものは軽い。少食気味なのではないか、体調を壊さないか、そんなことを心配するのもプロデューサーの仕事でもある。

「そっか、じゃあ続けるぞ」

 今度は後ろから、といっても距離が近くやりづらい。ここは意を決してみようと思い行動に出る。後ろから抱きかかえるように腕を回す。所謂あすなろ抱きに近い形だ。びくっと先程耳を触った時には見せない驚き方をする小梅。だけども何も文句を言わず身を預けてくる。

 だからといって耳を見れるわけでもなく、己の触覚のみで侵略することになる。いくらこの体勢でも触りにくいこともあり、まずは耳たぶから軽く揉んでいく。今日はピアスを付けていないからか、ピアス穴が目立つ。

「小梅のピアス穴は塞がり易い?」

「う、ううん…大丈夫」

 その言葉を聞いて、ピアス穴を少し弄る。段々とくすぐったくなったのか小梅が身を捩る。太ももの上で動くと刺激が強い……が、我慢しよう。

 右手で小梅の左耳をいじっていると、左手が手持ち無沙汰になる。とりあえず置いておこうと思い小梅のお腹の方に腕を回し抱きしめる。そうすると彼女はその手をぎゅっと握り可愛らしい微笑みをする。

 そろそろ良いかな、と思いつつ、耳の穴に人差し指を挿れてみる。流石にこれには耐えられなかったのか、背筋が震えている。追い打ちをかけるように左手でお腹をさすると、我慢できなくなったのか小梅の小さな口から声が漏れる。

 ただそこからは単調な作業だった。何処が一番感度が良いか、それを人差し指で探るだけの作業。彼女の穴は小さく、俺のモノは挿れづらいのだが、少し強引に突いてみたりする。気を紛れさせるため左手の掌で下腹部を撫で、気を落ち着かせる。

「んっ…、ぁ、ふぁ……」

 頑張って声を押し殺しているが、時折漏れるその声色に興奮を隠すことはできなかった。

「緊張しなくて良い、身体を俺に預けていいぞ。我慢も毒だ」

 そう言われた彼女は、力を抜いたようにもたれかかってくる。首筋まで真っ赤に染まり、手を、指を動かす度に身を捩らせる。

「ぷ、プロデューっ…サーさん…んぅ、はぁ」

「どうした?」

「ひゃぃっ」

 身を持たれかけてきた故か、距離が近くなっていた。あまり大きな声で話すのも可哀想だと思い、空いている小梅の右耳に囁くように呟くと、彼女は大きく震えた。

「お、お腹っ、あ…熱、熱い…んっ、あぁ」

 抱きしめている小梅は火照っていた。身も焦げるような熱さが内から込み上げ、彼女を熱く染めあげているのだろう。熱いというお腹を優しく愛撫しながら耳の穴をぐりぐりと掻き回す。

「ぷ、ぷろでゅー…さーっ、さんぅ、ぁっ、何か…か、堅い…のが…」

「大丈夫大丈夫」

 最後に1つ、落とし所と思いその小さな右耳を啄もうと――。

ちひろ「はいストォォォオオオップ!!」

小梅「ひゃっ」

P「あ、ちひろさんお疲れ様です。もうトレーナーさんとの打ち合わせ終わったんですか」

ちひろ「えぇ、滞り無く……って何やってるんですか!?」

P「いやぁ、寒かったので小梅をホッカイロ代わりに。ぽかぽかして温いんですよ。な、小梅?」

小梅「う、うん…プロデューサーさんに…あ、暖められてた…」

P「ということです」

ちひろ「……はぁ、わかりました。そういうことにしておきますから」

P「すいませんね。とりあえず小梅、お昼休みだ。そろそろ幸子が来るから一緒に食べてこい」

小梅「は、はい…じゃあまた…午後の仕事で…」

P「おう、今日は俺も付いて行くからな」

――――――
――――
――

ちひろ「昨日の幸子ちゃんに引き続き何やってるんですか」

P「アイドルとの交流って大事だと思いません?」

ちひろ「程々にしてくださいね、ホント……」

P「まぁまぁ、そのへんはしっかりしてますから。それよりちひろさんもお昼休憩行っていいですよ」

ちひろ「むぅ、プロデューサーさんも一緒にどうですか?」

P「残念ながら午後の仕事を確認しておきたいので」

ちひろ「そうですか、わかりました。では行ってきますね」

P「ええ、車とカロリーには気をつけて」

ちひろ「ぶっ殺すぞ」

                      END

小梅ちゃんはどこはかとなくえっちぃ。そう思いませんか?

輝子「み、耳触っていい?」 モバP「えっ」

P「ちひろさんも出て行ったし、とりあえず書類確認するかー」

P「えーっと、確かラジオの書類は――ってまたここにいたのか輝子」

輝子「フヒッ!?」

P「いや、驚かなくてもデスクの下にいたらわかるだろそりゃ」

輝子「そ、そうか…流石私の親友だ…フヒヒ」

P「……ちなみに何時からいた?」

輝子「フヒ…朝から」

P「えー、つまり小梅と俺が何してたのかも?」

輝子「……はい」

P「そっかー」

輝子「……プロデューサー」

P「な、なんだ?」

輝子「し、親友として…フヒ、頼みがある」

P「お、おう」

輝子「――み、耳触っていい?」

P「えっ」

P「ど、どういうこと?」

輝子「フヒ、聞いた限り…絆を深める行為だって……」

P「え、あ、まぁそうだけど」

輝子「だ、だから、その……し、親友ともっと…その、仲良くなり……ウォォオオオオゴートゥゥゥヘェェエエエルッ!!!」

机「ゴンッ」

P「あぁ、そんな机の下で暴れるから」

輝子「うぅ…ま、まぁ…フヒ、耳触っていい?」

P「うーん、まぁいいか、いいぞ。俺も輝子と仲良くなりたいからな」

輝子「じゃ、じゃあ――」

「――俺も輝子と仲良くなりたいからな」

 そう放った言葉は本心であった。できれば輝子の耳を触りたいし、輝子の反応も知りたい。普段感情がオーバーするとメタル化してしまうのが、どうなるのか、知的好奇心に溢れる題材だ。

 魂胆としては、適当に触らせた後に触ってやろうと思っている。たかだか15歳程度の愛撫に負けるほど軟ではない。彼女の稚拙な行動をじっくりと楽しんでやろう。

「じゃ、じゃあ――」

 そう彼女が言い、腕を伸ばす。引っ張り上げようと手を握ると、予想以上の力で引っ張られる。

「うぉ!?」

 連れ込まれたのはデスクの下、輝子のスペース。お隣は空きのようだ。中は薄暗く、ジメジメしている(気がする)。なるほど、これはキノコが育ちそうだ。だけれどもデスクの下のスペースなど大人一人と少女一人が入るにはいささか狭すぎる。

「しょ、輝子? ちょっと狭いんじゃないか?」

「大丈夫…この方が近くなれるから……フフフ」

 妖しげな笑みを漏らす輝子。あれ、この娘こんな表情するかなと疑問に思う傍ら、右耳に冷たさを感じる。

「……お前、手ぇ冷たいな」

「フヒ…心が暖かいから」

 軽口を叩きながら彼女は耳を弄る。その動きはやはり熟練されているものではなく、俺を満足させるには経験が足りないものであった。だが、状況を考えるとそうとも言えない。密着した身体。いつも室内では薄着な故、輝子の体躯はしっかりと感じる。

 輝子は体勢を変え、しなだれかかるように俺に乗ってくる。柔らかい、まずそう感じた。吐息がかかる程の距離感。相手が一回り年下といえど、これは恥ずかしい。

「親友、暖かい……フヒヒ」

 正面から彼女が抱きついてくる。いや、首に手を回してくると言ったほうが早いか。

「耳弄るの、やめるのか?」

「や、止めない…」

 そう言うと彼女は俺の首筋に頭を落とすと思うと、はむっと耳を啄む。その瞬間、ゾクリと背筋に電流が走り、声が漏れる。

「お、お前、んっ、何してんだ」

「ほえのほうが…ふひ、ひもひよはほーひゃはら…」

「ばっ、喋りながら、はっ、止めろ」

 一度、輝子が吸血鬼の衣装を着ていた時を思い出した。薄暗い部屋の中、こいつは様になった滑降していた。その名残かとも覆われる現在のシチュエーション。彼女は耳を啄んでいる。

 彼女が口で耳を弄んでいる最中、空いた彼女の手で俺の胸や腹、首筋を撫でる。最早テクニックの問題ではなかった。15歳の、陰気な少女が積極的に愛撫をする。その状況が俺の脳髄を蕩けさせるには十分だった。

 無意識の内に彼女を抱きしめていた。やはり小梅と同じく細い身体つき、少女特有の暖かさ、そして何よりその長い髪の触感は、とても柔らかかった。小さいとはいえ、出ているところは出始めている。その柔らかいものが俺の身体を蹂躙し、淫靡な気分にさせる。

「ひんゆう…ひもひいい?」

「じゅ、十分にっ、な」

 その言葉に満足したのか、更に責めの手を激しくしてくる。耳を啄むだけの口が、舌を伸ばし、俺の穴を蹂躙し始める。脳から足の指の先まで、大きな雷が通ったかのような感覚に陥り、声にならない声をあげる。

 そして数分間その拷問のような、ご褒美のような時間がすぎると、輝子は満足したのか口を離す。そうすると妖艶な笑みを浮かべたまま、首筋、鎖骨、胸とくちづけを繰り返す。

「しょ、輝子、もういいだろ……?」

「フヒ、プロデューサー…キノコと同じように私を愛でても良い」

「何言って……っ」

 そう言うが矢先に、ぎゅっと輝子は抱きついてくる。

「親友だから…もうちょっと遊んでくれても…良いと思うんだ……フヒ、ヒ……」

 あぁそうか、ごめんよ輝子、あんまし構ってやれてなかったか。そう思いながら彼女の頭を撫でる。

「ごめんな輝子、じゃあさ――」

「フヒ?」

 彼女は少し潤んだ瞳で、きょとんとした顔をしている。こんな顔もできるんだな、お前はもっと感情を出しても良いんだぞ。

「――耳、触ってもいいか?」

――――――
――――
――

 こうして触ってみると、星輝子という少女の髪は綺麗なものだった。色合いもさながら、手で梳くだけで心地良い。そんな彼女の頭を撫でながら頬に頬をつける。彼女は冷静になったのか、少し恥ずかしそうにしているが、こちらとしては倍返しをしたい気分でもある。

「し、親友…ちょっと恥ずかしい……」

 そんな彼女の言葉を無視して、左手で腰、臀部と撫でていく。

「輝子はあったかいなぁ」

「うぅ…」

 密着している身体を感じつつも、輝子を撫でていく。恥ずかしさのピークに達するその時まで。そのうち撫でていると、「も、もう」と声を漏らす輝子を見計らい、耳を軽く啄む。

「ひゃっ」

 輝子は舐めるのは良くても、舐められるのは苦手らしい。両手で彼女の身体を愛撫しながら、耳を舐める。耳介筋、耳介軟骨、耳たぶ、耳の裏までところあますことなく舌で蹂躙する。

「んっ…ぁっ、だっ、だめんぅっ」

 ただ、穴を舐めるようなことはせず、その周りを焦らすように舐める。輝子の身体がびくびくと震えあがる。それをぎゅっと抱きしめ、抑えると彼女の息遣いがどんどんと荒くなる。

 内心、彼女はTシャツだけで寒くはないのだろうかと思いつつ背中や腰、脇腹やお腹を撫で回す。薄着故に刺激も強いのだろう。腕の中で輝子は身悶える。

「だ、だめっ、んぅ…し、親友、ぁっ、もうっ」

 そろそろだろう、そう確信して、耳の穴に舌を捩じ込む。腕の中で大きく跳ね、びくびくと震える輝子に興奮を覚えながら穴を弄る。

「ふぁっ、んぅ、熱っ…はぁ、んんっ」

 身体が跳ねる度、どんどんとまくれ上がるTシャツ、素肌が晒される。白く柔らかい肌、そこに指を這わせると、輝子は今までにないほど嬌声をあげ、悶える。

 もう限界と察すると、耳から唇を離す。輝子は息も絶え絶えで、真っ赤でないところはないというくらいには全身が火照っていた。

「だ、大丈夫か輝子?」

 声をかけるととろんと惚けた瞳を向け、輝子は呟いた。

「し、親友の…はぁ、欲しい。んっ、親友の、キノ――」

ちひろ「あれ、プロデューサーさんいないんですかー?」

机「ゴンッ」

P「あぁ、机の下で飛び上がるから……」

輝子「……フ、フヒ」

ちひろ「……そんなところで何やってるんですか」

P「ん? あぁいや、輝子が良い具合にトモダチが育ってきたって言うもので。な、輝子?」

輝子「……」

P「輝子?」

輝子「と、といれ!」

P「あっ、ちょ」

ちひろ「……」

P「……」

ちひろ「ナニやってたんですか?」

P「いえ、ナニも」

――――――
――――
――

P「よーし揃ったなー。今から局行ってラジオ収録だからなー。ちゃんと台本読んでるかー?」

幸子「フフーン! ボクが忘れるわけないじゃないですか!」

小梅「う、うん…大丈夫…だよ」

輝子「フヒ…問題ない…」

P「よしよし、じゃあ車に乗れー」

幸子「……」

小梅「……」

輝子「……」

P「どうしたー?」

幸子「なんで二人共助手席に手を伸ばしてるんですか?」

輝子「フヒ、そういう幸子こそ…」

小梅「ぷ、プロデューサーさん…の隣は、渡さない…」

幸子「!?」

輝子「フヒヒ」

幸子「フ、フフーン! 良いですよ、ボクは大人なので譲ります!」

P(いつもの幸子らしくないことを言ってるぞ)

幸子「だってボクは世界で一番カワイイ”プロデューサーさんの”アイドルですからね!」

輝子「!?」

小梅「え…」

P「何言ってんだ。みんな俺のアイドルに決まってるだろう」

幸子「えっ」

P「いいから乗れ乗れ。聞き分けの悪い子は嫌いだぞー」

輝子「フヒ…小梅に譲る」

小梅「え、えっと、良い…の?」

輝子「私は、その…満足したからな…フヒヒ」

小梅「? あ、ありがと…」

P「よーし乗ったなー。出発するぞー」

「プロデューサーさん!! 結局誰が一番なんですか!!」

「わ、私も…気になる…。あの子も…そう言ってる……」

「フヒ、親友は親友だから…私の一番……フフ」


「えー? あー、そうだな――」



「――耳を触らせてくれた娘、かな」


                   fin.

以上で終わりです。お疲れ様でした。期待に答えられぬレスも何点かあり申し訳ないです。
耳を弄るだけで何人も書けるほどの構成は流石に生まれませんでした。

今日の夜にでもhtml化を依頼してきます故。

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