八幡「やはり俺のシンクロ率は間違っている」アスカ「は?」 (274)





マヤ「シンクロ率0%、パイロット拒絶されています!!」

リツコ「ありえないわ」




初号機「………」グイッポイッ


エントリープラグ「」ザクッ




マヤ「エントリープラグ強制排出されました!」

リツコ「誰がそんな命令出したの!!」バンッ

マヤ「エヴァ初号機の独立行動です!」

リツコ「ありえないわ」



八幡「……だから、言ったじゃねぇか…」




“俺にエヴァのパイロットなんて無理だって”






SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1389882643

ガイル×エヴァです。

旧劇(八幡以外全員エヴァキャラ)と、新劇(八幡意外にもガイルキャラ有)の2パターンあります。

今回は旧劇です。


 強い衝撃の後、エントリープラグ内の液体……えっとLCLだっけ、それが抜けていくにつれ、人体の尊厳を取り戻すように心臓や肺が活発に動き出す。

 頭に血が昇っていく感覚からして、エントリープラグは斜め後ろに立っているかもしくは刺さっているのだろう。こんな時どうやって出れば良いのか分かんない。だって、初心者だもの。


 とにかく、あいつらもこれでよく分かっただろう。


 人生において何一つとして誇れるものがなく、むしろ誇るものが何一つなくても生きてこられたことが誇りである比企谷八幡が。

 誰かと合わせることを望もうが望ままいが他人から拒絶されるのがデフォのこの俺が。




 あんな良く分からない紫色した鎧の巨人と心を通わせるなんて無理な話なんだ。




 ここで、事の起こりへと遡ってみる。

 そう、それは少し前、俺がこの街へとやってきたところから始まる。



 

八幡「………」

八幡(なんだよこれ。あっちから呼びだしておいて約束の時間を破るなんておちょくってんのか、おい)

【ミサトさんのブロマイド】

八幡(……ま、まぁ、この写真に免じて少しだけは待ってやらないでもないがな///)



―――キキィッ!!



八幡「うわっ、青のスポーツカーだ逃げろ!!」ダッ

八幡(スポーツカーってだけで俺とは対極的な人間確定なのに、さらに青とかもう八幡外生命体に違いない!)

ミサト「ちょ、ちょっち待ってよ八幡くーん!」オーイ

八幡「すみませんすみません! 俺は八幡なんて人知りません!!」ダダダッ

ミサト「………え?」

ミサト「もー、ダメじゃない。こんな美人なお姉さんを前に逃げ出しちゃ」アハハ

八幡「……うす」

ミサト「あれぇ? 照れてるのぉ?」グイグイ

八幡(うわぁ、出たよ妖怪年下キラー……自分に自信があるから弱気な相手に対してグイグイ来るその姿勢……まじで苦手なんすけど!!)

ミサト「あはは、私は葛城ミサト。階級は一尉よ。……って分かんないか」アハハ

八幡「ははっ」

ミサト「え、今あなたが笑うとこ?」

八幡「……すんません」

ミサト「変わってるわねー。流石は司令の息子なだけあるわね」

八幡「………うす」

八幡(そういうの思春期の子は一番気にするだろうがぁ!! こいつマジで気を使うってことしらねーの!?)

ミサト「久しぶりにお父さんと会えてうれしいでしょー」

八幡「………」

八幡(だからそういうこと言うなってこいつ……)





使徒「………」





ミサト「えっ?」



―――ドォォォォォンッ!!



ミサト「くっ!!」

八幡「うわぁああああああ!」



ミサト「大丈夫だったぁ?」

八幡「は? んなわけないでしょ」

ミサト「えっ」

八幡「あ、い、いえ、口の中に砂が入りました」

ミサト「そいつはけっこう、それじゃあ行くわよ」

八幡(こいつ……ねぎらう気がないなら聞くなよ)クソッ

ミサト「せーの!」

八幡「くっ」

八幡(ほんと、呼び出した上にひっくり返った車を押させるなんて舐めてんのか?)ア?

ミサト「何?」ジッ

八幡「いえ、何でもないです」

八幡(やっぱリア充の眼力には勝てない……)

ネルフ


八幡「………」

ミサト「あ、そうだ。お父さんからID貰ってない?」

八幡「……これですか?」

ミサト「それじゃ、これ読んでおいて」

八幡「……は?」

ミサト「は?」ギロッ

八幡(うわー、こえーーーっ)サッ

ミサト(この子時々生意気ね……)

八幡「……これを渡されたということは俺も何かやらされるんですか?」

ミサト「………」

八幡「そりゃそうですよね」ハァ…

ミサト(本当にこの子で大丈夫なのかしら……)





ミサト「道に迷った」

八幡「あんた本当に偉い人なのかよ……」ハァ…

ミサト「あ?」

八幡「嘘ですごめんなさい」

リツコ「………」

ミサト「あらリツコ……」

八幡(うわ、白衣にハイレグ水着って変態だっ、変態がいる!!)

リツコ「あなたが八幡君?」

八幡「は、はい……」

ミサト「司令に似て生意気なのよー」

八幡「あんたに言われ……「あ?」

リツコ「子供に睨み効かせるなんてあなた馬鹿なの?」

ミサト「……あう…」

八幡(ざまぁみやがれ)

ミサト「………」ギロッ

八幡「ごめんなさいごめんなさい」

リツコ「ミサト!」

ミサト「ぶーぶー」

暗闇


八幡「真っ暗なんですけど……」


――パチッ。


初号機「」

八幡「………は?」


 何これ。

 ガンダム好きな八幡君でも、赤い液体のお風呂に入った角付きのロボットなんて見たことない。

 この手引きに書いてるのか?

リツコ「その本を読んでも載ってないわよ。最重要機密だもの」

ミサト「これはねエバーよ」

八幡「エバー?」



―――パッ。



八幡「……お、親父」

ゲンドウ「……乗れ」

ミサト「な、何を!? まさかこの子に!? 無茶です!」

八幡「え……え?」


 乗れ?

 無茶です?

 何言ってるんですか?

 俺はこの後、親父との気まずい会話の後に人手不足だからとか言われて雑用を任されるんじゃないの?


リツコ「比企谷八幡君」

八幡「………?」

リツコ「あなたが乗るのよ」

八幡「ふぇ!?」

ミサト「無茶よ! レイでも七カ月はかかったのよ!」

八幡(よし、いいぞ。俺の事をいくらけなしても良いから、安全な所へ連れて行ってくれ!)

リツコ「座っていれば良いの。それ以上望みません」

ミサト「しかし……」

八幡(いける! お前ならいける葛城ミサト! がんばれがんばれ俺がロボットものの主人公みたいにパイロットなんてできる器じゃないことはほんの少しのやり取りでも理解しただろ!)

リツコ「今は使徒撃退が最優先事項です。誰でも良いからわずかでもシンクロできる人間が必要。分かってるはずよ葛城一尉」

ミサト「分かったわ」

八幡「分かるなよおい」

ミサト「は?」

八幡「嘘ですごめんなさい」

リツコ(この子、ちょっと気弱すぎないかしら)

八幡「………」




 俺は考えた。あらゆる側面から。



 まず、命の危険。

 これはおそらくあの化物と戦うという点から言っても、かなりの危険を伴うはずだ。あれがガンダムだったとしても乗ったのがニュータイプの説明書だけでガンダムを動かせる天才パイロットだからこそできたことで、俺みたいなモブ谷君はあっさりと破壊されるのがオチだ。


 次に、選択権。

 単に親父の命令と言うのなら拒否をすれば良いだけだ。元々俺の事を捨てたクソ親父なんかに義理だてする必要はないし、例え勘当されたとしても今まで通りの生活に戻るだけだから問題ない。……が、あのクソ親父は曲がりなりにもここのお偉いさん。こんな兵器を隠し持っているような組織のお偉いさんってことは俺を闇に葬り去ることも可能……。


 次に、正義感。

 確かに俺は卑屈を抱いて生まれたような男ではあるが、多少の良心は持っている。いや、誰よりも苦境に立たされてきたからこそ、人の痛みを知っているし、誰かに同じ痛みを味あわせたくないとも思う。正義感の観点だけで言えば俺は人類のために戦っても良いと思う。


 最後に、使命感。

 これが誰にでもできること、志願制のパイロットであるならば俺は間違いなく拒否をしていた。これが唯一無二の決戦兵器ならば、技術力も体力も精神力も俺を上回っている人間がやるべきだし、そんな人間はいくらでもいる。
 だが、どうやらこのロボット……エバーを乗りこなせる人間は俺しかいないようだ。これに乗らなければ多くの人間が死ぬ。逆言えばこれに乗るだけで多くの人間が助かる。その権利を俺が握っている。



 やれやれ、本当にいつだって俺とは無関係に人生ってものは決まっていく。

 次に生れた時はどうか幸せな青春ラブコメの主人公をやりたいもんだ。

 大きく深呼吸をしろ。前を向け。

 クソ親父に向かって、威風堂々真っすぐ言ってやるんだ!


八幡「俺は!!」

ゲンドウ「………」




八幡「お断りします!!」ドゲザッ




リツコ「」

ミサト「」

ゲンドウ「」

八幡「いやだって死ぬのはこえーし、俺しか乗れないって言っても、どうせ本当はいるんでしょ? ただ司令の息子だからって選ばれただけなんでしょ?」

ミサト「……こいつ」ワナワナ

リツコ「………」

ゲンドウ「……レイを呼べ」

ミサト「しかしっ! レイはまだ!!」

リツコ「他に誰がいるというの?」

ミサト「………」

八幡(レイ?)

ミサト「レイをよこして!!」

八幡「あ、あの……」

ミサト「邪魔よ」ドンッ

八幡「あう」ドサッ

八幡(あるぇ? 俺、なんかおかしいこと言ったかな~?)




レイ「………」ガラガラ




八幡「……は?」

レイ「………」グググッ

八幡「いや、いやいや、怪我だらけじゃねぇか」

レイ「……はぁはぁ…」グググッ




―――ドゴォオオオンッ!!




レイ「きゃっ……」ドサッ

八幡「!!」



天井「」グラグラ



ミサト「危ない!」

八幡「うわぁあああああ!」

八幡(し、死ぬ!?)





初号機「………」シーン





八幡「助けねーのかよっ!!」サッサッ

ミサト(すごい、落ちて来た鉄骨を華麗に避けている……)

リツコ「ありえないわ! あんな動き!!」

八幡「お、おい! あんた!!」ダッ

レイ「……はぁはぁ…」

八幡「………」

八幡(……何でこんな怪我だらけの人間にやらせんだよ…)

レイ「………はぁはぁ…」

八幡「………」

八幡(くそ……何を考えている…俺がこいつのために戦う義理があるのか…?)

レイ「………」ハァハァ

ゲンドウ「………」

八幡「……くそっ」





八幡「葛城さん、俺を……乗せてください」





ミサト「八幡くん!!」

八幡「はは……でも、俺にこいつを動かせるとは思えないですよ」

ミサト「大丈夫! エバーとシンクロさえさせれば何とかなるわ!」

八幡「………」




―――そして、俺は……エヴァ初号機に拒絶されて、強い衝撃によりムチウチ状態となった。




八幡「……知らない天井だ」

八幡(くそ……だから言ったじゃないか)

ミサト「八幡君、やっほー」

八幡「……笑いに来たんですか」

ミサト「いいえ、笑う訳ないじゃない」

八幡「えっ」

ミサト「結果はどうあれ、あなたは戦った。それは誇るべきことだわ」

八幡「………」アゼン

ミサト「意外そうな顔ね。私が責めると思った?」

八幡「……だって、役に立たなければ価値はないじゃないですか…」

八幡(そうだ。紙幣や商品と同じように、人間にも価値がある。価値が高ければ大事に扱ってもらえ、低ければぞんざいに扱われる…)

ミサト「八幡君」ジッ

八幡「……っ」ビクッ



ミサト「あなたはもっと自分を認めてあげるべきよ」



八幡「………」

ミサト「えっ、八幡君一人で!?」

上官「そうだ」

八幡「はい、分かりました」

ミサト「えっ、八幡君はそれでいいの!?」

八幡「ええ、一人の方が楽ですから」

八幡(本当に、心の底から、誰かがいるより……)

ミサト「………よしっ」

八幡(何のよしだよ……嫌な予感しかしない…)

ミサトの家

八幡「うわ……」

ミサト「何よー、それ」

八幡「あ、う、えーっと……なかなかワイルドな部屋……ですね」

ミサト「あはは、ちょーっち散らかってるけど気にしない気にしない」

八幡「………」

ミサト「それじゃあ食事にしましょっか」

八幡「この汚い部屋で?」

ミサト「あ?」

八幡「すみませんすぐ準備します」サッサッ

ミサト「どう? 楽しいでしょ。誰かと食事をするっていうのは」

八幡「……え、えぇ」ヒクッ

ミサト「あなた、正直者ね」

八幡「……すみません」

ミサト「八幡君、じゃあ当番を決めるわね」

八幡「えっ」

ミサト「それじゃあじゃんけんするわよ!」

八幡「えっ」

ミサト「まずはゴミ出しからね! 私はグーを出すからね!」

八幡「えっ」

ミサト「………」ギロッ

八幡「ひっ」

ミサト「じゃんけんぽん!!」グーッ

八幡「ひっ」チョキ

ミサト「にひーっ、悪いわねー♪」

八幡「………」




ミサト「ぜーんぶやってくれるなんてありがとねー八幡君♪」



八幡「ひどい……」

ミサト「さて、今日からここはあなたの家なんだから、なーんにも遠慮なんていらないのよっ♪」

八幡「は?(どの口が言ってんの?)」

ミサト「は?(殺すわよ?)」

八幡「は?(はい、ごめんなさい許してください)」




お風呂

八幡「………下着…」ガラッ

ペンペン「ぎゃーっ」

八幡「………おじゃまします」

ペンペン「ぎゃーっ(遠慮すんな)」

八幡「………」チャプ

八幡(ふっ、普通の奴なら驚いて裸で葛城さんの前に飛び出すだろうが、あいにく俺は筆箱にゴキブリが入っていること数百回、ランドセルに大量のミツバチがいること数十回なんだよっ)




八幡「……せめて、戦いたかったな」チャプ




ネルフ

リツコ「ありえないわ」

マヤ「でも、実際にエントリープラグなしで、



 初号機は使徒を倒しました」



リツコ「分かってる……分かってるけど」

マヤ「あれは暴走なのでしょうか」

リツコ「エントリープラグを排出した後、無傷で使徒を破壊した。ATフィールドを侵食した上に的確にコアを打ち抜くその判断……どう考えてもエヴァ単体では不可能よ」

マヤ「これから先、八幡君はパイロットのままなんですか?」

リツコ「ええ、仮説にすぎないけど比企谷君の意思の残滓は初号機内に残っていた可能性があるわ」

マヤ「でも、それじゃあ……」

リツコ「あくまで可能性よ。それに、パイロットなしで勝てるなら安全で良いじゃない」

マヤ「……そう…ですね」




リツコ(……そんな訳ない。人間の乗っていないエヴァなんて“使徒”と一緒よ)




マヤ「……八幡君…」

八幡の部屋

八幡「………」



――コンコン。



ミサト「入るわよ。八幡君」

八幡「………」

ミサト「改めて言うけど、あなたは人に褒められる立派なことしたわ。


……この街を守ってくれて…ありがとう」


八幡「! ………」




 その日、俺は泣いた。怖かったからか、悔しかったかは……分からない。




続く。。。

ネクストエピソード


ミサト「エヴァの訓練、学校、同居と状況に流されるままただ繰り返す八幡君」

ミサト「だが、友達ができない原因はきっと彼の卑屈な根性にあった」

ミサト「さらにエヴァのパイロットであることがばれ、彼に対する妬みや嫉みはエスカレートした」

ミサト「執拗なイジメに八幡君の心の闇は深まるばかり」

ミサト「そんな彼を、冷ややかな目で見つめる男が一人」




ミサト「ネクストエピソード“やはり俺の学校生活は苛められている”」




ミサト「さぁて、次回もサービス(主に八幡君への睨みつけ)しちゃうわよんっ♪」

ちょっと離れます。

少しエヴァ側に近づけ過ぎかな。

ここからは少しオリジナル臭くなっていきます。

続きー。

トウジ「ワシはお前を殴らなあかん!」ポキポキ

八幡「は? ぶふっ!」ドサッ

ケンスケ「まぁ、トウジの妹さんがあんたの乗ってるロボットのせいで入院してるんよ。だから勘弁してやってくれ」

八幡「……なんだよ…それ……」クッ

トウジ「………」テクテクテク

ケンスケ「………」テクテクテク


八幡「ふざけんな……」クソッ


八幡「………」


【机に大量の落書き】


八幡「………」テクテク

クラスメイト<プーックスクス

八幡(エヴァのパイロットってだけでこの扱い……そりゃあれのせいで死んだ奴もいるだろうけど…)ゾウキン

八幡「………」フキフキ

クラスメイト<プハッ!!

八幡(こいつらのせいじゃない……悪いのは…この日本の状況だ…)ゴシゴシ

ヒカリ「………」ゴシゴシ

八幡「えっと……」

ヒカリ「ヒカリ。洞木ヒカリよ」

八幡「……そうか、邪魔だからどっか行ってくれ」

ヒカリ「えっ!?」

八幡「俺は別に誰かの助けなんて必要としてない。だから……」

ヒカリ「あなた……」

クラスメイト<ヒャーッ、サスガパイロットサマ!

クラスメイト<ヒカリーアンナヤツホットケッテー!

八幡「………」ゴシゴシ

八幡(俺は知っている。苛められっ子を助けて苛められるミイラを)

トウジ「………」

八幡(俺は知っている。苛められっ子を助けなくても苛められる苛められっ子を。……俺だ)

ケンスケ「……やれやれ」

八幡(俺は知っている。本当の悪は苛めることでも苛められることでもない)



八幡「自分を見失うことだ」ボソッ



レイ「比企谷君」

八幡「綾波?」

八幡(今話しかけないで欲しいなぁー)

レイ「今から訓練があるわ。来て」

八幡「………おう」

クラスメイト「………」

ネルフ

初号機「………」グイッポイッ

エントリープラグ「」ゴンッ

初号機「………」


マヤ「シンクロ率0%! 意味がありません!」

リツコ「……どうすればいいの…」

ミサト「ねぇ、本当にあの子サードチルドレンなの?」

リツコ「………」




八幡「……意味あるのか…これ……」




更衣室


八幡「………」



 嫌いだ。

 意味がないことが嫌いだ。

 結果の伴わない行為。

 無駄な努力。



 なぜか。



 それは、卑怯な逃避だからだ。

 逃げること、それ自体は何もカッコ悪いことじゃない。

 自身の考えに基づいて合理的に判断したのだから、立ち向かうのと同等に自分を信じた結果だ。

 だが、それが無駄だと知りつつ頑張ることは、自分を信じていないだけでなく少なからず他人に迷惑をかける。特にこういう大人数が関わっている出来事に対して努力をすればそれに期待する人間が出てくるのも当然だ。



ミサト「八幡くーん、今日は残念だったわねぇ」

八幡「……残念…ね」フッ

ミサト「なによぉ、その顔」

八幡「………」

八幡「残念って言うのは、何かに対して悔しい思いが出す言葉なんですよ」

ミサト「なら、あってるじゃない」

八幡「そうですか? 俺ならこの言葉を贈りますけどね」

ミサト「?」




八幡「やっぱり駄目みたいね。もうやめましょう」




ミサト「………」

八幡「少しでも光が見出せるならその言葉もありだろう。だが、俺は何一つ、それこそ寝返りすら打てていない状況だ。それなのに残念? はっ、俺を馬鹿にするの――」パシンッ

八幡「えっ……」ジンジン

ミサト「………」ギロッ

八幡「うっ……」ビクッ

八幡(相変わらずこえーーーっ)




ミサト「子供みたいなことを言うのはやめなさい」




八幡「っ!!」カァ///

ミサト「赤くなるってことは自覚があるってことかしら」

八幡「………」

ミサト「あなたがいくら自分の評価を底辺に置こうとね、ネルフはあなたを中心に回っているの」

八幡「……っ」

ミサト「分かる? 私達はあなたに戦略的価値を見出し、期待し、行動している。あなたがそれにビビって逃げ出したいと言うのなら私たちも納得できる部分はあるけど、そうやって子供みたいに言い訳をしている限り、誰も納得はしないしあなたの話を聞くことはないわ」

八幡「………」

八幡(そんなことは分かっている。分かっているけど……)

ミサト「努力しなさい」

八幡「………」

ミサト「もっと一生懸命に、気合いを入れて、男らしく、やり抜くの」

八幡(うわぁ……俺の嫌いな言葉ベストテンに入る言葉ばかりだぁ)

ミサト「それでも、どうしても無理だったら―――」ギュッ

八幡「ふぇ?」

八幡(甘い……香り?)ポーッ///




ミサト「私が一緒に謝ってあげるから、ねっ」ニコッ




八幡(やっぱりこの人は苦手だ……けど…)

八幡「年の割におっぱいやわらぐふぇっ!」ドゴォッ

ミサト「あらあらぁ、女性に年の話は……な・し・よ・ね?」ゴゴゴゴゴ

八幡「は、はい……」




初号機「………」



マヤ「シンクロ率0.001%! 強制射出ありません!」

ミサト「よっしゃぁあああああ!」ガッツポ

リツコ「まるで使徒に勝ったかのようね」

ミサト「なぁに言ってんのよ! リツコ! あの八幡君がシンクロ率0%の八幡君が、エバーに乗れたのよ!」

マヤ「確かに……ちょっと感慨深いものがありますね」グスッ

リツコ「あら、あなた八幡君に?」

マヤ「ち、違いますよっ/// 私は!!」

リツコ「私は?」

マヤ「……な、なんでもないです…///」モジモジ



八幡『あのー、楽しい女子会の所悪いですが、この後どうすれば良いんですかねぇ」



女子達「あ、あはは……」

冬月「伊吹君に好きな人がいるようだぞゲンドウ」

ゲンドウ「ああ……問題ない」




―――ビーッビーッ!!




一同「!?」

マヤ「パターン青! 使徒です!!」

リツコ「八幡君! そのまま行くわよ!」

八幡『は?』

ミサト「司令、構いませんね!?」

ゲンドウ「ああ……問題ない」

ミサト「エバー初号機、発進!!」




初号機「………」バシュッ




地上

初号機「………」ガションッ

八幡「……さぁて、どうすれば…」

使徒「………」ウニョウニョ

八幡「なんだあのスリッパみたいなの……」

ミサト『あれが使徒よ! あの触手に気をつけて!』

八幡「そんなこと見たら分かるっつーの……。専門家なんだから、もっと具体的に指示出せよ……」グイグイ

初号機「………」

八幡「指示出されても一緒か」

使徒「………」ビシュッ




八幡「だって全く動かないもん☆」




初号機「………」グッ

八幡「あれは!?」

初号機「………」ジッ




トウジ「………」アワワワワ

ケンスケ「………」ガクガク




八幡「あいつら……たしか…」

八幡(何でこんな所に!?)

マヤ「初号機動き始めました!」

リツコ「あれは……初号機の手元をアップして!」



【初号機に掴まれるトウジとゲンドウ】



マヤ「初号機、一般人を二名エントリープラグへ突っ込みました!」

リツコ「ありえないわ!」

ミサト「八幡君……あなたなの?」

八幡『あー……なんか勝手にやってます』

リツコ「比企谷君! 今すぐ二人を排出して!」

八幡『は?』

ミサト「リツコ!?」

リツコ「分からないの!? ただでさえシンクロ率が低いのに、関係のない人間が混ざれば間違いなくシンクロ率は0%になるわ!」

ミサト「そんなっ!」

マヤ「そ、そんな……シンクロ率が……」

リツコ「ほらみな―――」




マヤ「シンクロ率が上昇しています!!」




リツコ「なんですって!?」ビクッ

ミサト「どうなってるの……」

トウジ「これが……エヴァの中なんか……」

八幡「……うるさい、黙ってろ」

ケンスケ「すげー……けど…」

使徒「………」ウニョウニョ



トウジ&ケンスケ「「こえぇええええ!」」ガクガクブルブル



八幡「くそっ、とりあえずどうにかして動いてくれ!!」グイッ

初号機「………」ガションッ

八幡「えっ……」

トウジ「う……」

ケンスケ「動いた!?」

ミサト『八幡君! 残り時間一分! 逃げて!!』

八幡(逃げる……そうだ、逃げないと……)

使徒「………」ウニョウニョ

トウジ「………」ガクガク

ケンスケ「………」ブルブル

八幡(だけど……“逃げることに意味がある”のか?)

八幡「……逃げちゃダメだ…」ボソッ

トウジ「は?」

八幡(そうだ。……誰かがやらないと…)グイッ




初号機「ヴォオオオオオオッ!!」ガションガション!!




マヤ「初号機、使徒に向かって走り始めました!!」

リツコ「なんですって!?」

ミサト「八幡君!!」

マヤ「残り時間50秒!!」




八幡「………」グイッ



初号機「ヴォォオオオオ!!」ブゥンッ

使徒「………」バスッ

八幡「くっそぉおおおおお」グイッ

初号機「ヴォォォォオオオッ!」ガガガガガガガガガガッ




マヤ「残り時間20秒!」




八幡「あぁああああああ!」グググググッ

トウジ「お前……」

ケンスケ「比企谷……」

マヤ「残り時間10秒!」

八幡(なんだよ……)

初号機「ヴォオオオオッ!!」ガガガガガガッ

八幡(俺今……“頑張ってる”のか?)

マヤ「8!」

八幡「は、はは……」

トウジ(笑っとんか……?)

八幡「………」グスッ

マヤ「6!」

八幡(死ぬのは怖い……失敗するのも怖い)

マヤ「5!」

八幡「でも……でもっ」

マヤ「4!」

八幡「俺は……」

ケンスケ「比企谷っ! 頑張れ!」

八幡(俺は……)

初号機「ウォオオオオオオオッ!!」グググググッパリッ

八幡「できることをやらないでヘラヘラしてる自分を見るのが、一番こえーーーんだよぉおおおお!!」グイィィィッ!!

使徒「」バリンッ



―――ブシュゥゥゥゥゥゥゥッ!!



マヤ「使徒沈黙……初号機の勝利です!!」

ミサト「よっしゃぁああああ!」

リツコ「………」

リツコ(全く素直に喜べない結果ね……)


冬月「皮肉だな」

ゲンドウ「………」

冬月(自分のためにしか生きられなくなったお前に当てつけるような結果だなゲンドウ)



翌日 学校


八幡「………」

【落書きされた机】

八幡「………」ゴシゴシ

八幡(大丈夫。今の俺は耐えられる……)ゴシゴシ

ヒカリ「………」ゴシゴシ

八幡「お前……」

ヒカリ「洞木」

八幡「えっ」

ヒカリ「洞木ヒカリよ。ちゃんと覚えてね」ゴシゴシ

八幡「あ、ああ……」

クラスメイト<ホントヨクヤルヨネー

クラスメイト<モシカシテスキナンジャネ

クラスメイト<ソレイジョウスルトイジメチャウゾッ

八幡「お、おい……いい加減にしないと…」

ヒカリ「私も苛められる?」

八幡「………」

ヒカリ「だからあんなこと言ったんだね。やっさしー」クスクス

八幡「……っ」

ヒカリ「でも、余計なお世話」

八幡「!」ビクッ

ヒカリ「私は私が正しいと思ったことをするし、それを止める権利は誰にもない」

八幡「………そうだな」ゴシゴシ

ヒカリ「分かればよろしい♪」ニコッ

クラスメイト「おい、洞木――」ガシッ

クラスメイト「えっ?」

トウジ「………」ゴゴゴゴゴゴ

クラスメイト「」

数日後。

八幡(結局、委員長の洞木とクラスでも発言力の強いトウジが味方についたことにより、俺への直接的なイジメはなくなった)

ケンスケ「まぁ、俺らも止めなかったのは悪かったしなぁ」

トウジ「なんもしてへん癖に偉そうに言うなや」

八幡「………」

トウジ「……比企谷、ちょっと屋上来いや」

八幡「?」



屋上



トウジ「ワシを一発殴れ!」

八幡「は?」

ケンスケ「やってやれよ比企谷」

八幡「いや、そんな趣味ねーって……」

トウジ「ワシの気がすまんのやっ!」

八幡「………」グイッ




―――バキッ!!




トウジ「おっしゃ、これで俺らは友達やっ、なっ八幡」

八幡「え、やだよ」

トウジ「」

八幡「……いつ死ぬか分からん奴と友達になる必要はねーよ」

ケンスケ「……お前…」

ネルフ


マヤ『それじゃあ、頑張ってね』

八幡「は、はいっ」

ミサト『LCL注入!』

八幡「ぐっ……」ガポッ

八幡(当分これには慣れそうにないな……)


ミサト『エントリープラグ挿入!』


八幡(挿入ってエロいな……)



初号機「………」イラッグイッ

八幡「えっ?」



マヤ「シンクロ率……-44%です」ガクッ



初号機「………」ポイッ

エントリープラグ「」ゴンッ




八幡「や、やはり俺のシンクロ率は……間違っている」ガクッ




続く?

これはこれで綺麗な終わり方かもしれない。

続きをするにせよしないにせよ、今日はここまでです!

ありがとうございます!

今日は忙しいので、続きは12時回ってからになります!

1:30から始めます!



 若者――特に学生にとって、逃げることは恥である。


 他者との同意のない競争、一方的な嫉妬などの負の感情による敵意は、忘れることで発散されるがその“しこり”は必ず残る。


 いわゆる降伏である。


 一度降伏してしまえば、なかなか覆すことは難しい。特に降伏したことを認められない頑固で愚かな男子高校生はそれ以上先に進めずに立ち止まるか、方向を変えて再び歩くしかない。

 だが、いつだって背中には相手――負けを認めてしまった相手がこちらを見ているし、それに気づかないふりをするためには俯いて歩くしかない。



 つまり、青春とは逃避であり、同時に逃避からの逃避である。



「相手のいない場合は……“何から”の逃避なんだ?」




 電車に揺られながら、俺こと比企谷八幡は逃避からの逃避に対して逃避を重ねる。




 どこまでも、空は青く心は曇っていた。





 

ネルフ

ミサト「あらー、おかえりなさい~」

八幡「………」

ミサト「何か言いたいことはある?」

八幡「……いえ、何もないっす」

ミサト「家出ごっこは楽しかったかしら?」

八幡「……特に…」

ミサト「………」

八幡「ご迷惑おかけしました。これから先は心入れ替えて働きます」

ミサト「……は?」ギロッ

八幡「え、な、何で……」

ミサト「あなた、自分のしたことが分かってるのかしら?」

八幡「………」

ミサト「何に対して逃げたかったのか知らないけど、



覚悟のない人間はネルフに必要ないわよ」



八幡「………」ヘヘ…

ミサト「何笑ってるのよ!」ガンッ

八幡「………っ」ビクッ

ミサト「………」シマッタ…

八幡「……お、お世話になりました…」ペコリ

ミサト「………」ポリポリ

リツコ「で、本当にこれで良かったと思ってるの?」

ミサト「………」

リツコ「あなたはあの子の保護者でしょ「分かってる……」

ミサト「分かってるけど……」

ミサト(あの子の目……まるでこっちを見透かしてるような…)

リツコ(……子供ね…)ハァ…

駅前

八幡「………」

トウジ「おい八幡!」

八幡「行きましょう」

黒服「いいのか?」

八幡「逆に残る理由がありますか?」

黒服「……行くぞ」

ケンスケ「比企谷!!」

トウジ「逃げんなや!」

八幡「………っ」ピクッ

八幡(分かったような……)

黒服「どうした?」

八幡「……いえ」

ケンスケ「そんな全てを諦めたような目して、この先幸せに生きられるのかよ!!」

トウジ「俺はまだお前に借りを返せてへんぞ!!」

八幡「………」

黒服「行くぞ」

八幡「………はい」

トウジ「くっそぉおおおっ!」

ケンスケ「………」

八幡(逃げんな……か)

八幡「俺は……」

黒服「ん?」

八幡「………」

黒服「それでは、俺達は行くが問題はあるか?」

八幡「……ない、です」

黒服「………」スタスタスタ




八幡(俺……は…)








―――キキィィィッ!!




ケンスケ「ぐはっ」ドンッ

トウジ「ぎゃんっ」ドサッ



ミサト「八幡君!!」



八幡「へっ?」

ミサト「私はあなたから逃げない!」

八幡「!!」



――到着する電車。



八幡「………」

八幡(俺から……逃げない…)

ミサト『結果はどうあれ、あなたは戦った。それは誇るべきことだわ』

八幡(俺は……逃げ…)



――誰から?



八幡(俺は……)




ミサト「………遅かった…か…」

ケンスケ「えっ……」ドクドクドク

トウジ「八……幡?」ドクドクドク

ミサト「!?」




八幡「………」ポリポリ



ミサト「八幡……君」エヘヘ

トウジ「そ、それはええとして……」ドクドク

ケンスケ「……救……急車…」ピクピク

ミサト「……あ…」


車内。

ミサト「……それで、どうして残る気になったの?」

八幡「………」

ミサト「だんまり…か」

ミサト(男の子だものねぇ……恥ずかしいのかしら…)

八幡「俺は……」

ミサト「!」

八幡「俺は……逃げることが悪いだなんて一度も思ったことないです」

ミサト「………」

八幡「逃げることを怖れて逃げないことの方が……悪い。そう思って……ました」

ミサト「それで?」

八幡「……でも…、なんだか……気持ちが悪い」

ミサト「気持ちが悪い?」

八幡「気持ちの置きどころがないというか……、これを放置しておけば俺は俺じゃなくなる……そんな気がしただけです」

ミサト「ふーん……難しい事考えるのね」

八幡「………」



ミサト「要は自分から逃げたくなくなっただけでしょ」



八幡「自分……から…」

ミサト「今日は八幡君に料理作ってもらうからね」

八幡「は?」

ミサト「あ?」

八幡「作らせていただきます」

ミサト「よろしい♪」

ミサト(結局、思春期ってことかぁ)ウンウン

八幡(なんか一人で納得してるし……)

ネルフ


マヤ「八幡君、シンクロ率0.01%です!」

一同「おおっ」

ミサト「八幡君……」


八幡『まぁ……こんなもんすね』ヘヘッ


リツコ「それじゃあ、動かしてもらえる?」

八幡『………』

一同「………?」

八幡『動きません…』

ミサト「まぁ、シンクロ率0.01%ってことは0に等しいってことだものねぇ……」

八幡『………』

ミサト(それでも……0じゃない)

八幡(0じゃないんだ……)

翌日


八幡「………」

ミサト「何見てるのー?」

八幡「……いえ」

ミサト「……そんな心配してください~って顔、あなたには似合わないわねー」

八幡「っ……じゃ、じゃあいつもはどんな顔してるっていうんですかね」

ミサト「腐った魚のような目」

八幡「………」

リツコ「お父さんが気になるのかしら?」

八幡「……いえ、ただ、あの手の火傷……いつの間にって…」

ミサト「お菓子作りでも失敗したんじゃない? クッキー作ってる時とか」

八幡「………ぷっ」

ミサト「あーっ、今笑ったでしょ!」

八幡「そんなバカなことを考える葛城さんに笑っただけですよ」

ミサト「ミ・サ・ト」

八幡「み……ミサト…さん」

リツコ「あれはね、ミサトが来る前に零号機の起動実験の時に火傷を負ったのよ」

八幡「零号機……ということは綾波ですか?」

リツコ「ええ、そうよ。熱のこもったエントリープラグのハッチを無理やりこじ開けたから」

八幡(親父が……綾波を助けるために無理やり?)

八幡「ありえねーだろ……」ハァ?





楽しそうに喋る綾波とゲンドウ。




八幡「………は?」

八幡(なんだよその顔……)


翌日 学校 プール。


綾波「………」

八幡「………」ジーッ

クラスメイト<ヒキタニクンコッチミテルー

クラスメイト<キャーエヴァハラマサレルー

クラスメイト<キモーイ

八幡「………」

八幡(おめーじゃねぇよブス……)

綾波「………」ボーッ

ケンスケ「ふーん、八幡様は綾波が御所望ですかー」ニヤニヤ

トウジ「やっぱお前も男の子なんやな」ニヤニヤ

八幡「……ちげーよ」

ケンスケ「じゃあなんだよ?」

八幡「ただ……あいつ、友達いねーのかと思って」

トウジ「誰かさんみたいに苛められることはあらへんけど、誰かと喋っとる所も見たことあらへんな」

ケンスケ「ちょっと暗いもんな」

トウジ「性格悪いんちゃうか?」

八幡「………」



リツコ「これ、レイに渡してもらえるかしら」

八幡「へ?」

ミサト「あらー、若い者同士いいわねー」ニマニマ

八幡「……うるさいおばは――」シュバッ

八幡「へっ?」タラーッ



―――壁に突き刺さるフォーク。



ミサト「前に言ったわよねぇ?」ニコニコ

八幡「は……い…」

リツコ(彼の命を守るためにはミサトから引き離すのが一番かしら……)

後日 綾波の家の前


八幡「……あれ? インターホンが鳴らない」スカスカッ

八幡(これは……どうすれば…)

八幡「………扉の前に置いておけばいいか」ガチャッ

八幡(開いてる……)スタスタ

八幡「これよくよく考えるとやばいよな……」



レイ(裸)「………」フキフキ




八幡「お願いします訴えないでください」ドゲザ

レイ「………」

レイ「………」スタスタスタ

八幡「………」ドゲザ

レイ「………」イソイソ

八幡「………」ドゲザ

レイ「………」イソイソ

八幡「………」ドゲザ

レイ「………」スタスタ

八幡「………」ドゲザ

レイ「………」ガチャリ

八幡「………」ドゲザ





八幡「あっるぇ~?」




八幡(俺の存在は無視ですか。虫ですか俺?)タタタッ


ネルフ入口


レイ「………」スッ

―――ビーッ!

レイ「……?」スッ

―――ビーッ!

八幡「………」スッ

―――ピッ!

レイ「………」

八幡「これ……渡そうと思って」

レイ「………」パシッ

八幡(俺……嫌われてんのか?)

エレベーター

八幡「それにしても、よく親父と仲良く話せるな」

綾波「……お父さんのこと嫌いなの?」

八幡「はっ、好きとか嫌いとかそんなのはとっくに超越したね。あれはただの生物学的に血が繋がっているだけの存在。……お互いにそう思ってるはずだ」

綾波「………」

八幡「……な、なんだよ…」

綾波「………」ドスッ

八幡「ぐふぅ……」

八幡(ひざ蹴り……)

綾波「お父さんの事」バキッ

八幡「ごえっ…」

八幡(右フック)

綾波「悪く言わない方が良いわ」パシンッ

八幡「いたいっ!」

八幡(平手打ち……)ジンジン

綾波「お父さんのこと悪く言わない方が良いわ」パシンッ

八幡「………」ジンジン

綾波「お父さんの事「すみませんでしたぁああ!」ペコリッ



綾波「………」



八幡(怖い……)

マヤ「相変わらず0.01%を越さないですね」

リツコ「でも、心なしか比企谷君の表情は柔らかいような」

ミサト「レイとSMプレイでもしたんじゃなーい?」

マヤ「えすえむ……///」

リツコ「あなた……」ハァ…



八幡(ここにいる方が落ち着けるなんてな……)



冬月「なぁゲンドウ。どうするんだ?」

ゲンドウ「問題ない」

冬月(まぁ、彼のおかげで“使徒が現れるタイミングが分かる”という利点もあるが……)

ゲンドウ「……初号機を発進させろ」

冬月「……使徒か」

ゲンドウ「ああ」




マヤ「しかしっ、初号機は動けません!」

リツコ「上層部はそうは考えてないわ」

マヤ「えっ?」

ミサト「前回の成功がある限り、今回も“成功しないとは限らない”。それだけで十分なのよ」

リツコ「………」

ミサト「エヴァ初号機、発進!!」

病院。

八幡「………」コシューッコシューッ

八幡(分かってたことだ! 分かってたことだ!!)

八幡(あいつら一万分の一で“やっと動ける”兵器に頼るなんてバカじゃねぇの!?)



――ブゥン!



レイ「比企谷君」

八幡「ひっ」

レイ「何を怯えてるの?」

八幡「い、いえ、なん……っ」ズキッ

レイ「次の作戦が決まったわ。これは新しいプラグスーツ」

八幡「は? ……まだ俺に頼るのかよ…」

八幡(あいつら……本当に世界を守る気あるのか…?)

レイ「……あなた、エヴァに乗りたくないの?」

八幡「……そりゃあ、誰だって死にたくねーだろ…」

レイ「それなら、私が乗るわ」

八幡「えっ」

レイ「赤木博士に言って書き変えて貰うわ」

八幡「………」

レイ「じゃあ」テクテクテク

八幡「………」

ミサト「ヤシマ作戦よ! かっこいいでしょー」アハハ

八幡「いや、そんなことはどうでもいいんですが…」

リツコ「問題は多いわ。けど……やるしかない」

レイ「………」

ミサト「発射は男の子の方が得意だと思うけれど、動けないあなたは盾になってもらうわ」

八幡「た……て?」

リツコ「ええ、文字通り、使徒のエネルギー攻撃を受け止める役よ」

八幡「」

レイ「それじゃあ私は……」

リツコ「ええ、あなたは零号機に乗ってもらうわ」

レイ「……そう…」

八幡「いや、ていうかそれ、俺が乗る必要あんの?」

リツコ「ええ、先の説明覚えてるかしら」

八幡「成功しない可能性というやつですか?」

リツコ「今回はただでさえ成功する可能性が低いわ」

ミサト「少しでも……それがたった0・01%でも……ね」

八幡「………」

更衣室。

八幡(死ぬ、今回は絶対死ぬ)ガクガクブルブル

レイ「………」バシュッ

八幡「綾波は怖くないのか?」

レイ「……あなたは怖いの?」

八幡「こえーだろ普通。死ぬかもしれないんだぞ」

レイ「………そう」

八幡(え……慰めてくれないの?)

レイ「………」

八幡(でも……俺が守らない限り……レイは死ぬ…)

八幡「いや、やっぱ俺には無理だろ……」

待機中。


八幡「………」

レイ「………」

八幡(綺麗な月夜を見上げながら、俺は考える)

レイ「………」

八幡(人はこれから死ぬことを知った時、何をするだろうか)

レイ「………」

八幡(自暴自棄になる? 茫然と過ごす? いや、どちらも違う)



八幡「人は残り時間の短さを知った時、強く“後悔”する」



レイ「何を言っているの?」

八幡「綾波、お前、やり残したことはあるか?」

レイ「………」

八幡(その目。俺には分かる。



“何が欲しいのか分からない目”だ)



八幡「……お前、欲しいものとかないのかよ」

レイ「……ないわ」

八幡「食べたい物は?」

レイ「……ないわ」

八幡「会いたい人は?」

レイ「……………」

八幡(少なからず人との繋がりを欲しているのか……)

八幡(もしここでこいつが死んだら、誰ひとり友達がいない人生だったのか……)

レイ「………」

八幡(まぁ、しかし、上辺だけの希薄な友人につきまとわれるより、その方が幸せか……)

レイ「………」

八幡(だけど……、俺にはトウジとケンスケという不本意ではあるが友人ができた。……こいつは一人で死ぬのか? 誰も泣いてくれる人間はいないのか?)

レイ「………」

八幡(それなら……エヴァに乗っても何一つできることない俺にできることは…)






八幡「なぁ綾波、俺と友「ごめんなさい、それは無理」





八幡「」






レイ「大丈夫。あなたは私が守るから」





八幡「………」

レイ「だから、その場の雰囲気で友達を造る必要なんてない」

八幡「そ……それじゃあ、お前は……何のためにエヴァに乗るんだよ…」

レイ「……絆、だから」

八幡「絆?」

レイ「……私には、これしかないから」

八幡「………」

レイ「だから、気を使わないで大丈夫」

八幡「綾波……」




レイ「さよなら」




八幡「………」

決戦の前に少し離れます!

エヴァすま機(盾)「………」

八幡「こんな鉄板ぐるぐる巻きで初号機を盾にするくらいなら、最初から盾を使ってくれませんかねー」

ミサト『なーに言ってんのよ♪ 男のでしょ? シャキッとしなさいっ』

八幡「………」



レイ『……私には、これしかないから』



八幡「んだよ……それ」

八幡(本当にあいつに必要なもの……それは…)




リツコ『レイ、あなたのシンクロ率も決して高いものではないわ。照準は自動だけど、集中して』

レイ「はい」

レイ(あの時、彼は何を言おうとしたのだろう……つい断っちゃったけど…)


八幡『なぁ綾波、俺と友――』


レイ「とも? ……共食い?」

レイ(想像中……)

レイ「断って良かった……」ホッ

リツコ『レイ! シンクロ率下がってるわよ!』

レイ「………っ」アワアワ



作戦司令室

ミサト「0・01%の男と本番でシンクロ率を下げる女……心配だわ」

リツコ「あら、弱気ね」

ミサト「そりゃー、進退決まるんだから心配もするわよぅっ」

リツコ「ふふ、そうね」

ミサト「………///」

ミサト(どうか……死なないで…八幡君、レイ!)

マヤ「ポジトロンライフル充電完了!」

リツコ「いけるわ!」

日向「目標に高エネルギー反応!」

リツコ「なんですって!?」

ミサト「発射!!」




レイ「………っ」クイッ

零号機「………」グイッ




―――バシュゥゥゥゥゥゥンッ!!




八幡「あれは……なんだ?」

ラミエル「ファーーーッ!」




―――バシュゥゥゥゥゥゥゥンッ!!




八幡「!?」

八幡(綾波!!)

マヤ「初号機シンクロ率急上昇! 40、41……72!?」

リツコ「ありえないわっ」

ミサト「八幡君!!」




初号機「グォオオオオオオオオッ!!」バチバチバチ

八幡「ぐっ………ぐぁ…」ブルブルブル

八幡(身体が……熱いっ)




レイ「比企谷君……?」

レイ(なぜ、私をかばうの……)




初号機「………」ガクッ




ミサト「第二射急いで!!」

日向「ヒューズを交換!」

リツコ(彼とエヴァを繋ぐ“行動原理”は一体何なの!?)

マヤ「初号機シンクロ率依然として70台をキープ!」

ミサト「………」

ミサト(どうするミサト……今からレイと八幡君を交代? いや、間に合わない……)




リツコ「何をしてるの八幡君!!」

ミサト「えっ!?」




初号機「グォオオオオオオオオッ!!」バシャバシャっ

八幡「これしか……ねぇだろっ!!」グググッ



ラミエル「ファーーーーッ!」バシュッ



初号機「グォオオオオオオオッ!!」バチバチバチ

八幡「ぐ……そ……」グググッ





ミサト「ATフィールド!?」

リツコ「ありえないわ!?」

リツコ(あの大出力を防御するATフィールドなんて本当にありえない!!)




冬月「これもシナリオ通りか?」

ゲンドウ「………」



初号機「グォオオオオオオッ!」ドォォンッ

八幡「うわぁあああああ!」




レイ「………っ」カチッ




―――バシュゥゥゥゥゥンッ!!




ラミ○エル「」ドサッ



ミサト「よっしゃぁああああ!」ガッツポ!

エントリープラグ内

八幡「……はぁはぁ…」

八幡(思考が追いつかない……今どうして……えっと…)



―――バシュゥゥゥ!!



八幡「………?」ポーッ

レイ「………」ハァハァ

八幡「……あや…なみ?」

レイ「………」

八幡「……えっと…」

八幡(今、何してたんだっけ……)



レイ「なんで……」



八幡「?」

レイ「何で私をかばったの?」

八幡「かば……った?」

八幡(俺が……かばった?)

レイ「私は……そんなことされて…どんな顔していいか分からない……」

八幡「……は?」

レイ「………」

八幡(いやいやいや、落ち着け八幡。これ勘違いパターンだからな。相手の言葉に惑わされるな。女子は好意がなくても好意がある風な言葉を言うからな? しかも平気でな?)




八幡「……別に、何食わぬ顔で余計なお世話だったけどとか言っとけばいいんじゃね?」




レイ「………」

八幡「………」





レイ「何で私をかばったの?」

八幡「そ、それは……」






レイ「余計なお世話だったんだけど?」ギロッ

八幡「ごめんなさい」







 こうして、綾波と俺の関係は近づくこともなく遠のくこともなく終わった。

 世の中の女子に夢見る男子所君。

 いいか、どうかこの事だけは覚えておいて欲しい。



 可愛いと思った女子は大概振り向いてくれない。

(比企谷実戦調べ)


更衣室外

ミサト「お疲れ二人とも」

八幡「はい……いいですね指令室でガッツポーズとるだけの仕事は…」ゲッソリ

ミサト「あら、ずいぶんと言うようになったわね」グリグリ

八幡「ぎぎぎ、ぎぶっぎぶっ」グェッ

レイ「失礼します」ペコリ

ミサト「あらレイ、何だか嬉しそうね?」

八幡「………?」



レイ「……初めて余計なお世話を貰ったから…」ニコッ



八幡「………」ポリポリ///

ミサト「………ん?」

八幡「いい加減放してもらえませんかねぇ。その一生使いどころのない胸があたぐふぁっ!」ゴフッ

ミサト「……八幡くぅん? 言って良い事と悪い事……身体で知りたいのかなぁ?」ゴゴゴゴゴ




八幡「俺の保護者がミサトさんなんて……間違っている…」ドサッ




続く?

やっぱり受け受けで絡ませるのは難しいな。シンジ君は綾波に対して積極的だったし。

と言う訳で、ジェットアローンはまぁ特に見せどころもないので飛ばして、次から本番に入ります!

先に言っておくと、瞬間、心、重ねてまでがエヴァメインです。そっから、もし続きを書いたとしてもガイルメインになります!

では、続きは明日いきます!おやすみなさい!

八幡が別キャラに…
八幡は手のひら返しで話しかけてくるような奴は友達だと思わないだろ
由比ヶ浜や材木座でさえまだ友達だと思われてないのに
それと八幡は何か言われたときとかも「っ…」ってなるよりも黙る方がしっくりくると思う
もともと感情をよく表に出すタイプじゃないし

長文すまん
でもここをなおした方がこれじゃない感は減ると思う

碇司令も比企谷ゲンドウになってるのかな?

おはようございます!

>>1がこの話はアスカの後に来るものだと思ってたばかりにキャラ崩壊を招いて申し訳ない……。

>>127ゲンドウも比企谷になってます! そのせいで冬月先生もゲンドウと呼んでます。

>>121気をつけます!



少しだけ続きー

ネルフ

ミサト「……ややこしい事態になったわね」

リツコ「全く……」

マヤ「でも、本人も悪い所はありますよね」

日向「確かに、何の成果もない癖にあんな態度とって、この前のシンクロ率も暴走の類だったんでしょう?」

リツコ「ええ……本人はそんなことをしていないって」

ミサト「………」

ミサト(レイを助けたってバレるのが恥ずかしいのかしら?)

リツコ「とにかく、彼は初号機のパイロットなんだから、私達が何とかしないと」



ミサト「よーし、比企谷八幡イジメ撲滅作戦開始よ!」



冬月「思い出すなゲンドウ」

ゲンドウ「………苛められた事実は、ない…」

冬月(セミナーの飲み会をはぶられていた事実、知っているぞゲンドウ)

ネルフ 廊下

八幡「………」テクテク

職員<ナンデアイツアンナエラソウナノ?

職員<シンクロリツイマダ0ラシイヨ

職員<0.01ッテキイタケド?

職員<ソレ0ジャネーカ

職員<タシカニ、アハハ

八幡「………」テクテク



職員「おい、無視すんなよ」ガッ

八幡「………」

更衣室 外


八幡「………」

レイ「………」

八幡「………」スッ

レイ「怪我してるわ」

八幡「……関係ない」

レイ「……そう」

八幡「………」


八幡(そうだ。関係ないんだ……)テクテク


マヤ「シンクロ率0%……ダメです、拒否されました」

ミサト「………」ハァ…

リツコ「やはり、彼には無理なのかしら……」

マヤ「でも、上からは彼を続投するように言われてるんですよね」

リツコ「それはそうだけど、さすがに0%が続くようなら……」

日向「あ、エントリープラグ放り投げられました」

マヤ「ていうかあれ、普通に暴走ですよね」

リツコ「そこに触れてはダメよ」



ミサト「………」



八幡の部屋


八幡「………」

八幡(学校では表立ってイジメはなくなったものの、陰口は依然として続いている。ネルフでは一部の職員に殴られたり野次られたりする)


 ――俺のシンクロ率が低いからか?


 違う。職員にだって分かってるはずだ。

 ネルフの目的はあくまで使徒を倒すこと、エヴァはそのための手段であり、極論で言えば爆弾でも良い。

 ならば、なぜ?


 答えは簡単、皆“ストレスがたまっている”のだ。


 俺が華麗にエヴァを乗りこなし、爽やかに笑う美少年であれば人々はきっとストレスのはけ口を変えたはずだ。そもそもストレスすら軽減されたかもしれない。

 それ自体は別に良い。そんなことは慣れてるし命がけの仕事でストレスも溜まるだろう。



 だが、どうして俺を使い続ける?



 効率の悪い充電池を使い続ける意味はあるのか?



八幡「そろそろ潮時だな……」

ミサト「それは受理できないわ」

八幡「えっ」

ミサト「事情が変わったのよ」

八幡「いやいや、あん時は簡単に捨てたじゃないっすか」

ミサト「あのね、あなたの都合で動けるほどネルフには余裕がないの」

八幡(知るかよ……)

ミサト「そもそも、使徒を倒せなければサードインパクトが起きて日本が吹っ飛ぶのよ? あなたに逃げ場なんてないわ」

八幡「じゃあ滅びて良いのでお家に返してくぶふぇっ」パシンッ

ミサト「あのねぇ八幡くぅん、



そんな子供染みた発言を許容するほど私も甘くはないわよ?」ニコッ



八幡「………」

ミサト「分かったらシンクロ率上げる方法でも考えておきなさい」

八幡「………」コクリ

ミサト(誰かが厳しくしないと……)

八幡「しねっしねっしねっ!」ガコガコガコ

初号機「………」ダダダダダッ



マヤ「シンクロ率40%です……」

リツコ「一体何が……?」

ミサト「………」ムフーンッ

ミサト(やっぱ彼には大人の指導が必要だったのよ!!)ニパーッ



八幡「………くそっ…」

八幡(世界なんて……こんな世界なんて…)



ミサト「八幡君、今日から新しいパイロットが来るから」

八幡「俺はお役御免って訳ですか?」

ミサト「んな訳ないじゃなぁい。新しいエヴァも一緒よ」

八幡「……そっすか…」

ミサト「しかも、とーーっても可愛い女の子よ?」

八幡「………」

ミサト「あら、興味ないって顔ね~。あ、やっぱ美人なお姉さんじゃないと満足できなくなっちゃったかしらぁ」

八幡「ははっ、朝から清々しいくらいふざけたじょうだっ!?」ゴキッ

八幡(あ、足が!?)ウゥ…

ミサト「仲良くしてあげてね♪」ニコッ

八幡「………」

ネルフ


アスカ「久しぶりね! ミサト」ニコッ

八幡「………」

ミサト「ええ、元気だった?」

アスカ「もちろんよ! ……で、こいつが噂の役立たずって訳?」

ミサト「サードチルドレンの比企谷八幡よ」

八幡「……うす…」ペコッ

アスカ「ふーん、腐った目をしてるドブね」

八幡「おい、今さりげに俺をドブ扱いしなかったか?」

アスカ「日本語も不自由なの? 可愛そうな奴ね」

八幡「こいつ……」

ミサト「あらあら、さっそく仲良しね」ニコッ

アスカ「はぁ?」

八幡(絶対こいつとは相いれない……絶対に…)

いったんここまで! 続きは夜になります!

いくら本人が態度変えたからってネルフ職員の対応が悪化しすぎだろ

>>141 ネルフの職員は最初からあんまり八幡に期待してなかった感じです! 見た瞬間に(あ、七光りか…)って思っちゃったみたいです!
ここからがメインの話になります!

では、急に離れるかもしれませんが続きいきます!

ネルフ待合室

八幡「………」ゴクゴク

アスカ「ちょっとナナヒカリ」

八幡「……ナナヒカリってのは俺の事か? それとも新種の米のことか?」

アスカ「はぁ? 何を訳の分からないことを言っているのよ! 私もジュースが飲みたいんだけど!」

八幡「………は?」

アスカ「………」

八幡「好きなの選べばいいじゃねぇか。うれしいことに全部タダだぜ」

アスカ「……はぁ~~~~、これだから日本人はどれだけ経済的に自立しても猿のままだって馬鹿にされるのよね」

八幡「おい、お前どれだけ広範囲からの超長距離射撃を兼ね備えてるんだ?」

八幡(普通人を馬鹿にするのに、国際的なネタまで仕込むか?)

アスカ「もういいわよっ! バカ!」ピッ


【コーラ】ゴトンッ


アスカ「あぁ!? あんたのせいで間違えたじゃない!」

八幡「……思ったジュースも買えない方が猿じゃねーのか…」ボソッ

アスカ「うっさいっ!」ゲシッ

八幡「あぶふぇっ!」ビシャッ

夜 ミサトの家。

ミサト「そうよー、今日から三人で暮らすのよん♪」ニコニコ

八幡「……これがいわゆるサードインパクトであった…」

アスカ「あ?」

八幡「わーい、うれしーなー。お互い全く関わりなく暮らせたらもっとうれしーなー」

アスカ「それはこっちの台詞よ!」ゲシゲシッ

八幡「このっ、暴力猿!」

アスカ「うっさい腐ったドブのようなドブ!」

八幡「それはもはやドブじゃねぇか!!」

アスカ「あんた自分がドブじゃないとでも思ってたの!?」ゲシゲシ

ミサト「ほーんと、仲良いわねー」ニコニコ



八幡&アスカ「「なんか年寄りくさい」ぶふぇっ!?」ドサッ



ミサト「八幡くぅん、なんか言ったかなー?」ゴゴゴゴゴ

八幡「な、何でおれだけ……」ピクッピクッ

アスカ(ざまぁ見なさい)プププ

お風呂

八幡「あーー……染みるぅ…」

ペンペン「ぴぎゃぁああ!」ジャバァ

八幡(ここだけが俺の癒しの空間になってしまった……)

八幡「つーか、思春期の男女を布一枚仕切るだけで同じ部屋にするかね普通」

八幡(唯一の持ち物であるウォークマンに入れたYES!プリキュアが音漏れしたらどうするんだよ……)

ペンペン「ぴぎゃぁああ!」ゴシゴシ




―――ガララッ!




アスカ「………」

八幡「………」ウゲ…

アスカ「………」ピシャッ

八幡「………」

<ミサトー護身用の拳銃とかないのー!

八幡(これ以上ここにいたら絶対に殺される…)ガクガクブルブル

ちょっとスカットしたいな|ω・`)チラッ

八幡&アスカの部屋

アスカ「ん」ミギテ

八幡「は?」

アスカ「ん」ブンブン

八幡「何?」

アスカ「決まってんじゃない、見物料よ」

八幡「は?」

アスカ「アスカ様の裸を見られたんだから、それくらい当然でしょ?」フンッ

八幡「………はい」100エン

アスカ「はぁ? あんたバカァ?」

八幡「お前の裸なんてそんなもんだろ。葛城さんならまだしもな」

アスカ「なっ……」プルプル

八幡「ガキの癖に大人ぶふぇっ!」ゴスッ

アスカ「死ねっ! 死ねっ! 死ねっ!」ゴスゴスゴスッ

八幡「ちょ、マジでっ、死ぬっ」




ミサト(私も加持とよくやったわね~)ウンウン






数日後 ネルフ

八幡(あいつにバカにされるのだけは勘弁だ……)ガチャガチャ

アスカ(ぜーーったいに負けないんだから!)ガチャガチャ



マヤ「両名ともシンクロ率30%オーバーです!」

リツコ「すごいわね」

ミサト「ふふーん、私の神采配のおかげねっ」

日向「でもまさかチルドレンの二人を同じ部屋に住まわせるなんて」

マヤ「ビッ……経験豊富な葛城一尉にしか思いつかないことですね!」

ミサト「ふふーん、まぁね~」

リツコ(ミサト……あなたそれで喜んでいいの?)



―――ビーッビーッ!!



マヤ「パターン青、使徒です!」

一同「!!」

ミサト「八幡君! アスカ! 今すぐいけるわね!」


八幡「えっ」

アスカ「もちろんよ!」

アスカ(実戦でこいつとの差を見せつけてやるんだからっ!)

使徒「………」ジャバジャバ

アスカ「あれが使徒ね。変な形っ」

八幡「ていうか、実戦でこんな動かせるの初めてだからどう戦えばいいのやら」

アスカ「ふんっ、ナナヒカリは黙ってみていればいいのよっ!」

八幡「んじゃ、そうさせてもらうわ」


初号機「………」ピタッ


アスカ「はぁ? あんたバッカじゃないのっ!?」

八幡「お手並み拝見」

八幡(これぞ、高みの見物の振りをして楽をする作戦だ。まぁいきなり実戦も正直自信ないしな)フフン



マヤ「初号機、シンクロ率が大幅に下がっていきます!」



八幡「えっ」ガコガコ

初号機「………」



アスカ「なーんだっ、動けないだけじゃない!」

使徒「………」

アスカ「やっぱりアスカ様がいなければネルフも駄目みたいね!」バッ

アスカ「たぁあああああ!」

弐号機「………」ズバッ


使徒「」


八幡「すげぇ、蹴りで真っ二つ……に?」


使││徒「」ウニョン


アスカ「はぁ!?」


使徒「…」ジャバンッ

使徒「…」ジャバンッ


八幡「分裂した!?」



ミサト『アスカ! いったん退却して』

アスカ「はっ、冗談でしょ!?」グイッ

弐号機「………」バッ

使徒「………」ガシッ

アスカ「は? ――きゃぁああああ!」

弐号機「ぐはっ」ドゴォンッ



八幡「惣流!」グイッ

初号機「ぐぉおおおっ!」バシャンバシャンッ


マヤ「初号機シンクロ率40%台まで回復!」

リツコ「………!」

ミサト「八幡! 弐号機回収を最優先!」

リツコ「マヤ、あとで初号機のシンクロ率と初号機の行動、それに八幡君の言動をデータに出しておいて」

マヤ「わかりました」

リツコ(比企谷君……あなたまさか…?)

ミサト「……というわけで、使徒の活動を6日間抑えている間、二人にはユニゾン攻撃を成功させるための特訓をしてもらいます」

八幡「は?」

アスカ「こいつとぉ!? 冗談でしょ!?」

ミサト「使徒のコアは二つ、同時に破壊しないと片方が残ってるだけで再分裂するわ」

アスカ「だからって、こんな心を通わせることを神様からお預けくらった奴とできるわけないじゃない!」

八幡(おいおい、とうとう神様まで引っ張り出したのかよこいつ……)

ミサト「できないというのなら、レイと八幡君でやってもらうわ」

八幡「へっ?」

レイ「分かりました」

アスカ「や、やらないなんて言ってないじゃない!」

八幡「それじゃあ二人ともやる気があるようなので、俺は――」

ミサト「八幡?」ガシッ

八幡「アイアンクローは勘弁願いタタタタタタ!!」

ミサト「や・る・わ・ね?」

八幡「」


 こうして、ユニゾンの特訓は始まった。


ミサト「今日から一緒の服、一緒の食事、一緒の行動をとってもらうわ」

アスカ「はぁ!? じゃあ、こいつと一緒に風呂に入れっていうの!?」

ミサト「ちゃんと水着を用意してます」ジャン

アスカ「最悪……」ジトーッ

八幡「………」

アスカ「想像すんな変態……」ギロッ

八幡「し、してないっ」

アスカ「動揺してんじゃん! ばかっ!」


クラスメイト<クスクス、二人付き合ってたんだぁ

クラスメイト<惣流さん趣味悪-い

クラスメイト<まぁ、外人さんだしねー


アスカ「………」

八幡「怒らねーのか?」

アスカ「はっ、アンタは家畜と付き合ってるって言われて怒るの? そんなの不毛だわ」

八幡「いや、その発言に怒りたいのだが……」


クラスメイト<クスクス


アスカ「………」プルプル

八幡「………」

エヴァに搭乗してのユニゾン特訓


八幡「くっ……」グイグイ

アスカ「バカっ! そっちじゃないでしょ!」

八幡「は? なんでそっちにうわっ!」


初号機弐号機「」カラミアイ




ミサト「アンタたちやる気あんのっ!?」

八幡「………」

アスカ「………」

ミサト「はぁ……、今日からダンスで特訓するから」

八幡「へ?」

アスカ「は?」


ミサト「ほら1・2、1・2」パンパンッ

アスカ「………」サッサッ

八幡「………」サッサッ

ミサト(個々の動きは優秀なのよねー。八幡君は意外だけど……)

ミサト「今から、お互いの動きに合わせるわよー、1・2・3ハイっ!」

アスカ「きゃっ」ドンッ

八幡「ぐえっ」ドサッ

ミサト「………」ハァ…

ミサト「ためしにレイと八幡君でやってみなさい」

八幡「はぁ」

レイ「はい」




八幡レイ「」カラミアイ




八幡「………」

ミサト「そこニヤニヤしない」

八幡「し、しとらんわっ」アセアセ

アスカ「………」ムゥ…

ミサト「……次はアスカとレイ」



アスカ「………」ウーン

レイ「………」



ミサト(悪くはないんだけど……これじゃあ、一番中途半端だわ…)



八幡「………」

学校 お昼休み

クラスメイト<クスクス

アスカ「は、はぁい、あーんして?」プルプル

八幡「お、おう……」プルプル

ケンスケ「どうしたどうした!?」

トウジ「とうとう二人付き合ったんか!? なんやそれならそうと早く言えやー」


アスカ「付き合ってない!」ガァッ!


トウジ「お……おう…」ガクガク

ケンスケ「すみません……」ブルブル



クラスメイト<なんかもう気持ち悪いねー

クラスメイト<目障りだからやめてほしいわ



アスカ「………」プルプル

八幡「………」

特訓三日目。


マヤ「ユニゾンシンクロ率8%、絶望的です……」

リツコ「かと言ってレイと比企谷君は2%、レイとアスカは30%……」

ミサト「八方ふさがりね……」

日向「作戦を変えた方がいいのでは?」

ミサト「………」




八幡「………」

アスカ「絶対……やってやるんだから…」



 俺は知っている。


 これは、友達の友達の話なのだが、小学生のころの話だ。

 そいつはクラスの雰囲気に馴染めず、一人ぼっちで給食を食べていた。

 それを見かねた先生は、ある日、一人の女の子をそのぼっちと食べるようにすすめた。

 小学生と言えば、案外頼まれたことに対して強い責任感を持つもの。少女はぼっちと毎日給食を食べるようになった。

 それから数日後、少女は突然泣き始めた。

 ぼっちは聞いた。


『え、なんか辛いことあるの? 相談のるけど?』


 殴られた。




八幡(つまり、本心でない同調ほど不幸を産むものはないってことだ)



 ―――だから俺は、自身でも最も最低最悪だと思われる方法を取ることにする。



八幡「惣流」

アスカ「何よ」



八幡「俺はお前の事が大嫌いだ」



アスカ「………は?」

八幡真骨頂キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!

八幡「俺はお前とユニゾンすると想像しただけで吐き気が催すくらいお前が嫌いだ。暴力的で、人を馬鹿にして、自分勝手なお前が嫌いだ。



だから、お前と同調して戦う気は一切ない」



アスカ「………」プルプル

ミサト「ちょっと八幡!!」

八幡「作戦があります」

ミサト「……え?」





リツコ「考えたわね」

マヤ「同調の反対はまた同調……」

ミサト「シンクロ率を-100%にすれば、同調してるのと一緒って、そんな訳ないと思うだけど……」

リツコ「問題はその状態でどうやって攻撃するかよね」

ミサト「なんかそれも作戦があるんですって」

マヤ「はぁ、なんか珍しいですね。八幡君が自分からそういうの進言してくるって」

日向「だからこそ、やってみる価値はある……」

リツコ「まだ2日あるわ。作戦を練り直しましょう」

ミサト(八幡……あなたはそれでいいの?)

八幡(もちろん、そんな作戦など全くない)

八幡(だが、今のままやってても、ユニゾンが成功する可能性は皆無だし、なによりシンクロ率も下がる一方だ)

八幡(……しかし、万が一、いや億が一の話だがあいつに〝少しでも俺に対する前向きな感情”があったなら、プランBで行く)

八幡(なければ、プランAだ)

八幡「だから今はドイツ語の辞書を引く」ペラペラ


アスカ「……アンタ、ドイツ語の辞書なんて出して何してんのよ」

八幡「………」ペラペラ

アスカ「どうせ、ドイツ語で私の事をバカにしようって魂胆でしょうけど、あんたにドイツ語が喋れる訳ないじゃない!」プルプル

八幡「………」ペラペラ

アスカ「なんとか言いなさいよ!」

八幡「……パンツ、見えてるぞ」

アスカ「/////」ブンッ

八幡「ごふっ」ドスッ

八幡(つま先……蹴り…)ドサッ

アスカ「………ほんとバカ…」グスッ

八幡「………」

ミサト「はぁ? こんなダンスを練習するの!?」

八幡「……惣流にも絶対に覚えさせてほしい、です」コクリ

ミサト「……まぁ、あなたの作戦を採用したからには言うことを聞くけど……」

ミサト(この子、私以上に無茶苦茶ね……)

八幡「後は、俺のシンクロ率だけか……」



ネルフ 初号機プラグ内



八幡(………初号機。お前生きてるんだってな)

八幡(今まで、何でおれの言うことを聞いてくれなかった?)

八幡(俺が人類最強のぼっちだからか? ぼっちは嫌いなのか?)

八幡(だけど……、頼む。今回だけは言うことを聞いてほしい)

八幡(なんでかわかんないけど、あいつがプライドを踏みにじられるのだけは見たくないんだ……)





マヤ「初号機シンクロ率急上昇、50、51、60を超えてます!」

リツコ「……ふーん、やっぱりね」

マヤ「やっぱり?」

リツコ「今は言えないわ。比企谷君の作戦に支障が出るといけないから」

マヤ「………?」

本番 前日 八幡&アスカの部屋


アスカ「ねぇ八幡」

八幡「………」

アスカ「あんた、誰かと分かりあった事ってある?」

八幡「は? それは俺に対する嫌味か?」

アスカ「……私は、ない」

八幡「………」

アスカ「でも、弐号機の中にいると、なんだかわかんないけど、ママに抱きしめられてるような、全てを理解してくれてそうな気持ちになるの」

八幡「……気のせいだろ」

八幡(俺が初号機に乗り続ける理由と同じか……)

アスカ「気のせいでも、私は弐号機に乗り続けたい。だから、明日はあんたがどんな作戦を用意していようが関係ない。最後に勝つのは、


この惣流・アスカ・ラングレーよ」


八幡「………あそ」

アスカ「あんた私の事嫌いって言ったわよね」

八幡「ああ」

アスカ「ich hasse Sie」

八幡「………」




八幡(分かってるよ、惣流……)





当日


使徒「」カチン

使徒「」コチン


ミサト『いい、最初は予定通りユニゾン特訓の動きで行くわよ! 途中で八幡君が合図を出したら、お互い練習したダンスで行く。良いわね』


アスカ「ふん、分かってるわよミサト」

八幡「………」



使徒「………」パキィンッ

使徒「………」パキィンッ


ミサト『始めなさい!!』



八幡「初号機、八幡、いきまーーーす!」グイッ

アスカ「はっ、何よそれ、だっさ!」グイッ

初号機「グォオオオオオッ!」バシャンバシャンッ

弐号機「………」バシャンバシャン

八幡「ぐっ……」

初号機「………」ズザザッ

アスカ「こなくそっ」グイッ

弐号機「………」ズザザッ



マヤ「やはり、全然ユニゾンになってないですね」

リツコ「逆に少しばかり同調してしまってるわ」

ミサト「八幡君……」



アスカ「八幡! あんた作戦があるんでしょ! どうするのよ!」

八幡「………」

アスカ「八幡!」




八幡「お前、他人と分かり合えたことがあるかって言ったよな」




アスカ「はぁ? 今それどころじゃ――」

八幡「ねぇよ!! ゼロだよ! 気持ちはいつも一方通行だよ!」

アスカ「………」

ネルフ内部


八幡『誰かと仲良くしたいと思えば殴られる!』

職員「………」


指令室


八幡『誰かのために動けば気色悪がられる!』

日向「………」

八幡『相手は俺の事を見ちゃいない! 見ようともしてくれていない!』

リツコ「………」チラッ

ゲンドウ「………」

八幡『それでも、だからって自分の気持ちを押し殺してまで楽(弐号機)にすがるのか!? 俺は嫌だ!』

ミサト「八幡君……」

八幡『たとえ自分のすべてを奪われようと、プライドをズタズタにされようと、



俺は俺の道を歩み続ける!! 絶対にだ!!』



マヤ「シンクロ率……87%…」

リツコ「あの子は……人のために動くときだけ、シンクロ率が上昇している」

ミサト「えっ、そうなの?」

リツコ「それは、別にいい人だからとか、そんな単純な事じゃなくて、


彼は彼の望む以外の事をこなせるほど、器用じゃないのよ」


ミサト(望むこと以外……)

アスカ「じゃあどうすればいいのよ! 私の事を分かってくれる人なんてこの世にいなかったら!?」

八幡「分かって欲しいなら分かってもらえる人が見つかるまで探せ! 無理やり着地点を探すな!」

アスカ「そんなの苦しいだけじゃない!」

八幡「だったら、それを伝えろ! 苦しいので助けて下さいって手を伸ばせ!」

アスカ「そんなの!! 出来るわけないじゃない……」

八幡「できる!!」

アスカ「何でわかるのよ!!」




八幡「俺がお前の気持ちを理解できたからだ!!」




アスカ「!!」

八幡「だから、この世にいない訳じゃない! 俺の事が嫌いなら探せ!」

アスカ「あんた……あの時の言葉…」

八幡「探して探してどうしても見つからなかった時は、その時は――」





八幡「Ich liebe dich immer und ewig」





アスカ「!!!!!?????」ボッ///

八幡「さぁやろうぜ! 見苦しくて気分最悪の社交ダンスを!!」

アスカ「!?!?!?!?!?」コンラン




ミサト「八幡君、あれ理解できてるのかしら」

リツコ「たぶん、できてないわね」

使徒殲滅後。

八幡(死にたい……////)


八幡『永遠に君を愛するよ!』


八幡(あるぇ? 友達になりましょうじゃなかったのぉ!?)

アスカ「………」ゲシッ

八幡「いたっ……そ、惣流!?」ビクッ

アスカ「……ん」ポカリ

八幡「……お、おう…」スッ

アスカ「あれ、本当?」

八幡「あ、え、いや、えーっと……」オロオロ

アスカ「………」

八幡「……バカにしてくれてけっこうだ…」オテアゲ

アスカ「………」クルッ

八幡「……?」




アスカ「Glaub' ich an Deine Liebe」




八幡「は? 今何て?」

アスカ「なんでもないわよバカっ!!」ドガッ

八幡「ぐへぇ!?」ドサッ

後日。。。



八幡「………」

初号機「………」



マヤ「シンクロ率0.001%です」

リツコ「以前より下がってるわね」

ミサト「謎だわ」

アスカ「バッカじゃないの」フンッ

アスカ(ふ、ふん、仕方ないから同情してカレーでも作ってあげようかしら……)

ミサト「あれ? アスカデレた?」

リツコ「デレたわね」

マヤ「デレましたね」

アスカ「デレたって言うなぁああああ!」ウガーッ



八幡(やっぱあれだけ動けたんだし、きっとネルフの機械が壊れてるんだ。きっとそうだ)

八幡「やはり、俺のシンクロ率は間違っている」

アスカ「は?」

ミサト「あ?」

リツコ「は?」

マヤ「え?」

八幡「嘘ですごめんなさい」

初号機「………」ドゲザ


マヤ「あ、シンクロ率100%」


一同「えっ?」


完?

一応、本編はこれで終わりです!

八幡のテンションがハチャメチャでごめんなさい!

ありがとうございます!

一応この後の流れは、

八幡とエヴァキャラのラブコメ(多少シリアスあり)



もう一回最初からで今度は八幡以外のガイルキャラも登場させるエヴァンゲリオン

の2パターンあります!


上だと主に学校での展開になり、下だと基本ギャグになると思います!


安価で決めます!


多数決 >>190まで

1続編
2新編

1

べ、別に両方書いてもいいんだからねっ

それでは、続編で行きます!

>>192 どうやらガイルssは相性が良いみたいなので、次は別のクロスに行くかもです! 思いつかなかったら両方いきます!


八幡「は?」

アスカ「ほ、本気で言ってんの?」



ミサト「ごっめーん、ちょっち出張で帰ってこれないから、これから二人暮らしよろしくねん♪」



八幡「………」

アスカ「………」


二人「………」


ミサト「あ、そうそう♪ さすがに二人だと上層部から怒られそうだし、八幡の妹さん呼んでるから♪」ジャーネー

八幡「………マジ?」

小町来るか!?(ガタッ

アスカ「……妹、いたんだ」

八幡「あ……ああ、いたらしい」

アスカ「何で曖昧なのよ! あんたの存在は単細胞生物かっ!」

八幡「惣流の俺をけなす語彙がどんどん増えていくことに恐れすら抱いてきた……」

アスカ「……アンタ…」

八幡「ん?」

アスカ「い、一緒に住んでる女の子をファーストネームで呼ばないなんて、それでも男なのっ!?///」

八幡「……それは呼んでほしいということなのか?」

アスカ「……だって、キモいんだもん」フンッ

八幡「ラングレー」

アスカ「はぁ!?」

八幡「違うのか?」

アスカ「日本にいるんだから、素直にアスカって呼びなさいよ!」

八幡「へーへー、アスカ様アスカ様」

アスカ「………」プルプル

八幡「怒ってんのか?」

アスカ「……怒ってないっ///」プンッ

八幡「???」

アスカ(Ich liebe dich immer und ewig)ボソッ

八幡「あ?」

アスカ「なんでもないって言ってるでしょ!」ブンッ///

八幡「おまっ、調味料を投げるな! あれ痛いんだぞ!」

学校

八幡「え……俺が…ですか?」

平塚「うむ、今は使徒もいなくて暇なのだろう?」

八幡「いや、それは……そうですが…」

平塚「綾波はぜひやりたいと言ったそうだ」

八幡「へっ!? あ、あの綾波が!?」

平塚「ああ、私も驚いたがな」

八幡「……マジかよ」


平塚「じゃあ、奉仕部を頼むぞ」ポン


八幡「………」

奉仕部 部室

八幡「………」ガラッ

綾波「………」

八幡(マジでいる……。机や椅子のない教室の中心に1人椅子だけを出して悠然と座っている…)

綾波「………」

八幡(夕日に照らされてほのかに赤く染まった頬は、普段感情を表に出さない綾波を照れさせているようで俺の心臓はだんだんと……って、落ち着け俺っ)

八幡「あ、綾波?」

綾波「………」

八幡「お、おす……」

綾波「………」




綾波「……依頼の人…ですか?」




八幡「俺をそんなに記憶から抹消したいのかよ。泣いちゃうぞ」

八幡「………」

綾波「………」ボーッ

八幡「………」

綾波「………」ボーッ

八幡「な、なぁ綾波……」

綾波「……?」

八幡「…えっと……」



綾波「依頼の「それはもういいよ!?」



八幡「お前、なんだって奉仕部なんてやろうと思ったんだ?」

綾波「………」

八幡「いつだって他人に興味がないって顔してたのに」

綾波「………」

八幡「奉仕部なんて本当にやりたかったのか? 嫌だったら今からでも――」

綾波「やる」

八幡「えっ」

綾波「奉仕部やる」

八幡(何でその口調?)



綾波「悔しかった……から」


八幡「悔しい?」

綾波「あの時、比企谷君と弐号機の人が使徒を倒した時」

八幡「ああ、あれか。あれのどこが?」

綾波「あなたの言ってること、何一つ理解できなかった」

八幡「……そ、そうか…」

八幡(そういわれると地味に心に響くな……)

綾波「私は他人を求めたことなんてない。ただエヴァに乗るだけ。それだけだった」

八幡「………」

綾波「でも、それじゃあ、あの使徒は倒せない。……倒したのは、分からないことを言うあなたと弐号機の人」

八幡(アスカは名前すら覚えられてないのかよ……)

綾波「だから、平塚先生に相談した」

八幡「えっ」

綾波「平塚先生は前から私に喋りかけてくれたから」

八幡「へぇ……」

八幡(さすが、年齢重ねてるだけはあるな。あの綾波をここまで行動させるんだからな……)

綾波「だから、勝負」

八幡「へ?」





綾波「私と、どっちが奉仕部にふさわしい人間か、勝負」




八幡「いや、奉仕なんて勝負するもんじゃ……」

平塚「話は聞いたぞ!」ガラッ

八幡「ひっ、年齢のこと言ってごめんなさい!!」

平塚「何の話だ?」ゴゴゴゴゴ

八幡「い、いえっ、なんでもないです!」ブンブンブン

平塚「そうか。てっきり比企谷には自殺願望があるのかと思って心配したぞ」ハッハッハ

八幡「」ガクガクブルブル

平塚「勝負なら、できる!」

八幡「えっ」

平塚「一応、私の知り合いで悩みを抱えている子には、ここで悩みを解決に導いてくれると宣伝しておいた」

八幡「なんでそんな余計な――」

平塚「あ?」ギロッ

八幡「うわーさすがせんせいびじんなだけじゃないんですねー」

平塚「び、美人なのは関係ないとして……/// そういう訳だから、どっちが依頼人に対して上手く解決に導いてやれるか勝負するんだな」

綾波「分かりました」

八幡「………」



平塚「ああ、くれぐれも勝負に熱くなって、依頼人の気持ちをないがしろにするんじゃないぞ」



八幡「はー、なんだか妙なことになったなー」

綾波「私負けないから」

八幡「俺の負けで良いんだけど」

綾波「負けた方は全裸であの時の踊りをしてもらう」

八幡「よし、絶対に勝つ」

八幡(もちろん、自分の名誉のためだ。綾波の裸ダンスが見たいなんて最低な考えじゃないぞって誰に弁明してるんだ?)





――ガララッ




八幡「!?」

綾波「………」

??「奉仕部ってここであってるのかしら?」

八幡「………」

綾波「………」





アスカ「って、あんたたちだったの?」ウェ……




八幡「そりゃ心からこっちの台詞だ」

綾波「……依頼の…人?」

アスカ「私を覚えてないっていうの!?」

綾波「覚えているわ」

アスカ「あったりまえでしょ!」

綾波「弐号機の人」

アスカ「覚えてないじゃない!」

綾波「弐号機の人」

アスカ「むきーーっ! 八幡も何とか言いなさいよ!」

八幡「俺なんて存在すら忘れられてたんだぞ」

アスカ「それは存在感とシンクロ率が重なっているあなたの所為ね」

八幡「マジで泣くぞ」



アスカ「それより、依頼よ! 依頼!!」



八幡「は? 俺たちだって知っても依頼すんのか?」

アスカ「当ったり前じゃない! ……まぁ、少し恥ずかしいけどねっ」///

八幡(俺だったら知り合いに悩みなんて……って知り合いいなかったわははは……はは…)




俺と綾波とアスカの関係は間違っている

第一話『人の造りしもの(クッキー)』



こんな感じで始まります!

続きは12時過ぎてからになります! では!


エヴァの原作をよく知らないんだが
アスカは性格がキツイ川崎という認識でいいのか?

暇な人は>>1のオリジナルをどうぞ。
男「俺が勇者!?」女神「そうです」
男「俺が勇者!?」女神「そうです」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389629873/)

>>208 アスカはアスカだと思います!(小並感?)

続きー

八幡「は? クッキー?」

アスカ「うん、作り方教えて」

八幡「綾波知ってるか?」

綾波「………」フルフル

八幡「俺も知らない。はい、却下また来週~」

アスカ「………」プルプル

八幡「いやー、勝負はお預けだなー」

綾波「残念だわ」

アスカ「………」プルプル

八幡「ん? なんだ、まだ用があるのか?」

アスカ「バカ八幡!!」ゲシゲシ

八幡「あうっ……い、痛いっ!!」

アスカ「………」グルル…

八幡(威嚇してくるアスカ可愛い……っといかんいかん。見た目に騙されてはいけない最たる例じゃないか)

綾波「……クッキー、作りましょう」

アスカ「えっ?」

八幡「綾波……お前…」



綾波「大丈夫、あなたは死なないわ」



八幡「いや、それフラグ建っちゃうからね?」

アスカ(八幡とお菓子作り……)モウソウチュウ…///

家庭科室


八幡「綾波……」

綾波「……何?」

八幡「お前、それ何を入れようとしてるの?」

綾波「クッキーを砕いた物よ」

八幡「………?」

綾波「クッキーを砕いた物よ」

八幡「繰り返さなくて分かる。俺が言いたいことは山ほどあるが、



なぜクッキーを砕いた物と他に材料があるんだ?」



綾波「クッキーを造るからよ」

八幡「???」

綾波「………?」

二人「……えっ?」



アスカ(なんだか良い雰囲気でムカつくわっ)コネコネ



八幡「おっ、アスカはなかなか良い出来だな」

アスカ「は、はぁ!? ほ、誉めても何も出ないわよっ///」

八幡「………あそ」

アスカ「………///」コネコネ

八幡「綾波……百歩譲ってクッキーを砕いた物に材料を混ぜることは許そう」

綾波「……どうかした?」

八幡「それ……小麦粉だよな」

綾波「クッキーを造るのだから……」

八幡「いや、それは分かってるが……」

綾波「比企谷君……もしかしてクッキーの作り方知らないの?」

八幡「おい、もしかして俺との会話全部ドブに捨てちゃったの?」

綾波「大丈夫。私は一人でも生きていけるもの」

八幡「さらりと俺との離別宣言しやがったな……。しかも、それなら何で奉仕部やってんだよ」

綾波「あなたに勝つためよ」

八幡「完全に手段と目的反対になってるじゃねぇか。お前絶対人類補完計画推奨するわ」



アスカ「………」イライラ

アスカ(何よバカ八幡の奴、ファーストのことばっかり気にかけて!)バンバンッ



八幡「………」

一時間後。。。


―――チーン!


アスカ「できた!」

綾波「………」ワクワク

八幡「……なんだ…これ…」


【レイが作った普通の丸いクッキー】

【アスカが作ったハートのクッキー】


八幡「ふ、普通じゃねぇか……」ガクガク

アスカ「はぁ!? アンタばかぁ!?」

綾波「何を言っているの比企谷君。私たちはクッキーを作りに来たのよ」

八幡「そ、そうだったな……」

八幡(普通のクッキーを作るのにクッキーを砕いた粉を入れたりしねーよ!)



試食。



アスカ「………」パクッ

レイ「………」パクッ

八幡「………」

アスカ「普通のクッキーね」

レイ「所々硬いわ」

八幡「そりゃ、クッキーを砕き切れてないんだろ……」

アスカ「………」

八幡「で、依頼としてはクッキーを完成させるっていうことはやり遂げた訳だが……」

アスカ「……でも、ダメ。もっと美味しくなくっちゃ!」

アスカ(じゃないとファーストに勝てない!)

八幡「……お前はプロのクッキー職人になるのか? クッキーババアなんて呼ばれちゃうぞ。クリックの地獄だぞ」

アスカ「違うわよバカ! 私はあん……」ハッ

八幡「あん? こんな所で何を言いだしぐはっ」ドサッ

アスカ「はぁはぁはぁ///」

綾波「見事なストレートだわ」パチパチパチ

八幡「……で、お前は何のためにクッキーを作ってんだよ。それが分からねーと依頼が完遂できないだろ」

アスカ「………」プルプル///

八幡「?」




アスカ「か、加持先輩に渡すためよっ」カァ///



八幡「……はぁ」

綾波「………」

アスカ(な、何言ってるのよ私は!!)

八幡「そうか……それなら…」フム

綾波「私に任せて欲しい」

八幡「えっ?」

アスカ「ファーストが? 何か良い案があるの?」

綾波「………」コクリ





アスカ(全身リボンでラッピング)「………」プルプル///



綾波「できた」

八幡「………ぷっ」

アスカ「ふっざけんじゃないわよ!!」ビリビリ

綾波「私を食べて、と言うと良いらしいわ」

アスカ「誰から聞いたのよ!!」

綾波「ミサト」

アスカ「あんの年増ぁああああ!」

八幡(持ってて良かった録音機)

綾波「だめ?」

アスカ「だめに決まってるじゃない!」

八幡「………はぁ、やっぱ俺の出番だな」

アスカ「八幡?」




八幡「30分後、またここに来い」




アスカ「……?」

綾波「分かったわ」

30分後


八幡「ほれ、食ってみろ」

アスカ「もう焼けたの?」パクッ

綾波「………」パクッ


アスカ「なんか所々硬いわね」ジャリジャリ

綾波「………」ジャリジャリ


八幡「感想は?」


アスカ「でも、ま、まぁ悪くないんじゃない///」フンッ

アスカ(八幡の手作りクッキー///)

綾波「まぁまぁね」



八幡「それ、綾波の作ったクッキーだぞ」



アスカ「えっ」

綾波「そう」


八幡「結局、手作りって言うのは見た目や味じゃねーんだ」


アスカ「?」

八幡「これは俺の友達の友達の話なんだが……」

八幡「――とまぁ、つまり、ただ消しゴムを拾う行為でも嫌われ者が拾うかイケメンが拾うかで相手の嬉しさは違うっていうことだ」

アスカ「あんた……可愛そうな奴ね」

八幡「おい……俺の友達の友達「だってあんた友達いないじゃない」

八幡「ぐっ……これだから気を使うことを知らない外国育ちは……」

綾波「比企谷君」

八幡「?」

綾波「あなたの友達の友達のところからもう一度――」

八幡「綾波はまた今度な」

綾波「分かったわ」

アスカ「………じゃあ」

八幡「?」




アスカ「八幡は、私からクッキー貰ったら……嬉しい?」モジモジ///




八幡「」

八幡(落ち着け俺、騙されるな。ATフィールドを全開にしろ……)ハァハァ

アスカ「ねぇ、答えてよ」クイクイ

八幡(思春期の男の子がして欲しい女子の仕草ベスト10に入る上目遣い袖クイクイするなぁあああ! 勘違いするだろぉおおお!)

八幡「……お、おお、嬉しいかなぁ…」ヒクヒク

アスカ「きもっ」

八幡「………」

アスカ「……ほんとにキモいわね八幡♪」ニコッ

八幡「………?」

綾波「………」

夜 八幡の部屋。

八幡「……奉仕部か…めんどくせーな」

八幡(別に使徒がいなくなった訳じゃねーのに……)

アスカ「八幡」

八幡「ん?」

アスカ「………」ガラッ



八幡「は?」

八幡(は、裸にリボンをラッピングした痴女が俺の前に現れやがったぁあああ!!)コンラン



アスカ「……嬉しいの?」

八幡「あ、あうあう……」パクパク

アスカ「……私、誰かに喜んでもらったことなんてないから……どうしたらいいか分かんない」

八幡「……アスカ…」

アスカ「………」ポイッ

八幡「……クッキー?」

アスカ「……///」プイッ

八幡「俺に……くれるのか?」

アスカ「わ、分かりなさいよっ、男の子でしょ!」

八幡「………」ガサガサ



【アスカが齧ったハート型のクッキー】



八幡「お前、これ食べさし……」

アスカ「要らないの!?」ギロッ

八幡「要ります」パクパク

八幡(普通にうまい……)モグモグ

アスカ「ねぇ八幡」

八幡(さっきの格好のままでいてくれてもよかったのに……いや、ダメだろ)

アスカ「ねぇ!」グイッ

八幡「は、はい……///」

アスカ「キス……しよっか」ドキドキ

八幡「………」

アスカ「………」

八幡「………」

アスカ「何で何も言わないのよ」

八幡「……お前はしらねーんだよ」

アスカ「知らない?」

八幡「男の子が勘違いしやすくて、裏切られると粉々に砕け散るってことを」

アスカ「………」

八幡「だから、一時の気の迷いやノリでそういうことを言うんじゃ――」グイッ

八幡(え……?)



アスカ「………んっ///」チュッ



八幡「!?」

アスカ「……バカ八幡」スッ

八幡(女の子に寄りかかられた何これ良い匂いすぎてヤバい死ねる)

アスカ「どっちが勘違いさせたのよ」

八幡「えっ」

アスカ「あの時の台詞」

八幡「……あ」

アスカ「例え嘘でもね……勘違いする女の子だっているのよ」ギュッ

八幡「お、おい……」

アスカ「ねぇ八幡」

八幡「な、なんだよ……」ドキドキドキドキ




アスカ「私が八幡の事が好きって言ったら、どうする?」ボソッ




八幡「………」アウアウ

アスカ「もう一回……今度は八幡から…」スッ

八幡(目を閉じないでください可愛すぎます……)


八幡「ほ、本当にするぞ」

アスカ「男の子なら確認するんじゃないわよ」ンッ

八幡「………」ドキドキドキ

アスカ「………」ドキドキドキ

八幡「………」スッ





小町「やっはろーーーーっ!」ガラッ





八幡アスカ「」

小町「」

リビング。


小町「いやーーっ、ごみぃちゃんがこーんな可愛い人と抱き合ってるなんて、小町驚きだよー」ニャハハ

アスカ「//////」ウツムキ

八幡「の、ノックくらいしろよ……」

小町「なぁに言ってんの、ノックも電話もちゃーんとしたけど無視したのお兄ちゃんじゃない」プリプリ

八幡「あ……マジだ」

アスカ「あ、アンタ気付きなさいよ!」

八幡「お前が裸で――あ」



小町「は・だ・か・で?」ニマニマ///



アスカ「だぁあああ! 忘れなさいバカ八幡!!」ゴスゴスッ

八幡「そうやってくっついたら良い匂いで余計思い出すんだよバカ!」

アスカ「い、良い匂い!?/// へ、変態!!」

小町「いやー、なんか小町の居場所ないみたいですねー」

八幡「ま、待て小町、お前がいないと俺は――」

アスカ「俺は……何よ?」ジトーッ

八幡「」




綾波「大丈夫、私がいるもの」




三人(どっから入ってきた……)

小町「えっ、なんですかゴミィちゃんって二股かけてたんですか?」ニヤニヤ

綾波「違うわ小町」

小町「えっ、いきなり名前呼びですか嬉しいですレイお姉様!」ギューッ

綾波「私はただ人の気持ちを知るためにいるだけ」ナデナデ

小町「気持ちですか?」

八幡「小町、綾波は変わってるんだ。気にするな」

小町「いやー、今のお兄ちゃんポイント低いよー。レイお姉さまだって女の子なんだから、優しくすれば喜びますよー」ナデナデ

綾波「////」ギューッ

八幡「さすが妹様……」

アスカ「あなた達本当に兄妹なの……?」



小町「それじゃあ、四人仲良くしましょうね♪」ニコニコ


 こうして、俺とアスカと綾波と小町のヘンテコな同居生活は始まった。

 アスカの気持ちを知ってしまった今、いつか答えを出さなければならないことは分かっているが、


アスカ「ファースト、それとって」

綾波「はい」ソース

アスカ「はぁ!? 目玉焼きには醤油でしょ!? それでも日本人!?」

小町「小町はマヨネーズ派です!」

綾波「大丈夫。あなたは今日からソース派になるから」キリッ

アスカ「もしまずかったらあんたの目玉焼きに醤油かけるからね」パクッ

綾波「………」

アスカ「美味しい……」

小町「新発見ですねっ! アスカお姉ちゃん♪」

アスカ「お、お姉ちゃん……///」

八幡「………」


 あまりに居心地が良すぎて、保留にしようとしている俺がいた。


八幡「シンクロ率……100%って奴か…」

アスカ「は? いきなり何言ってんのキモい」

綾波(比企谷君は罵られるのが好きなのね)

綾波「比企谷君、あなた気持ち悪いわ」

小町「いやー、今のは小町もフォローできないよぉ」

八幡「」



 やっぱり、近いうちに家を出ることになると思う。



完?

やっぱりやればやるほど蛇足になっちゃうなぁ。

風呂入ってきます!

やっぱり微妙なので、新劇(ガイルキャラ出演)の方をやってみようと思います! それも無理なら終わります!!


登場人物


碇役:比企谷八幡

レイ役:雪ノ下雪乃

アスカ役:三浦優美子

ミサト役:平塚先生


あれ……ビッチさんの居場所が…ない

んー、なんか話ができないのでこれは今日はここまでにしますー。

前作のss叩かれまくってるのが分かっててまとめを見に行ってしまう。ランキングが上がってる所が笑える。

なんかまた叩かれるようなオリss書いてきます!では!

おはようございます!

ちょっと今後の展開を考え直して、また報告します!

もしかしたら、ベリーハードでやり直すかも?

どうしても八幡をシンジ君の位置に置くと、そのポジションの重要性から八幡の良さが活かされなくなってしまう……
主人公彩ちゃんで行くか……

配役は
レイ=八幡ですか?

>>248 その場合はネルフ職員にぶち込む可能性が
もしくはシンジ君と八幡君のダブルヘッダーか……


 人生には、流れがある。

 流れの良い時は何をやっても上手くいく。

 流れの悪い時には何をやっても上手くいかない。



 果たしてそうだろうか。



 流れの良い時にも悪いことは起きているだろうし、

 流れの悪い時も良いことは起きているだろう。



 結局のところ、それは気分次第なのだ。



 つまり、俺こと比企谷八幡が何をやっても上手くいかないのは、

 〝気分が乗っていないだけ”なのである。締め。



シンジ「比企谷君、何言ってんの?」

八幡「いや、人生について考えてた」

シンジ「そ、そうなんだっ」

八幡「………」

シンジ「……あ、あのさっ」

八幡「無理に気を遣わなくても良いぞ」

シンジ「あ、ご、ごめん……」

八幡「………」

シンジ「ほんとにごめんっ」

八幡「………」



八幡「やはり俺のシンクロ率は間違っている」シンジ「ご、ごめんっ」



こんな感じで始めようと思います。

格納庫

シンジ「ま、真っ暗だよ!?」

八幡「………」


――ぱっ。


初号機「………」デデーン

シンジ「う、うわぁ!」

八幡「………」


ミサト「これはね、エバーよ」


シンジ「え、エヴァ?」

八幡「………」


ゲンドウ「……シンジ、久しぶりだな」

シンジ「と、父さん!?」

八幡「………」

ゲンドウ「初号機発進準備」

リツコ「発進準備急いで!」

八幡「………」

ミサト「誰がのるの!? レイはまだ!?」

リツコ「たった今届いたじゃない」




リツコ「二人も」









八幡「ふぇ?」






やっはろー。

新しい八幡様に目覚めたので、そのスレ立てようと思ったのですが、とてつもないシリーズが中々HTML化してもらえなくてスレ立てすぎって言われたので、ここに仮置きさせてください。

そして、こいつはHTML化してもらいます! 読んでくれてありがとうございました!


八幡「やはり俺の嗜虐心は間違っている」結衣「しがくしん?」



 人生にはまるで、誂えたようなキッカケが訪れる時がある。

 それは、進学を決める時であったり、彼女を作る時であったり、挫折する時であったり……。


 ボッチ界の正統王子であるこの比企谷八幡にもキッカケはある。


 まぁこの場合はキッカケというより、強制スイッチに近かったが。

 一言でいうと、兄妹喧嘩だ。

 小町との些細な喧嘩。立場の弱い兄がたまに起こす反逆。

 ほとんどの場合は小町大明神に勝てるはずもなく屈伏してしまう。



 ――だが、この時ばかりは違ったのだ。


 
 

全くエヴァとは関係のない新スレです。

八幡「やはり俺の嗜虐心は間違っている」結衣「しがくしん?」
八幡「やはり俺の嗜虐心は間違っている」結衣「しがくしん?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1390325217/)

このスレはHTML化の申請出してます。
またいつか設定を練り直して挑戦します!では!

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