アスカ「賭けよ!シンジ!」(115)

シンジ「え?」

アスカ「時代は賭賭よ!私達もするのよ!賭け!」

シンジ「な、何を賭けるんだよ」

アスカ「そうねぇ~物をやりとりするのもつまんないし…
一度の絶対命令権を賭ける…ってのはどうかしら」

シンジ「!!」ガタッ

シンジ「なにで賭けるの?」

アスカ「うわっ目の色が変わった…エッチなこと想像したんでしょ!この変態!」

シンジ「ありが……茶化さないでよっ!!それで…賭けの方法は?」

アスカ「次のシンクロテストってのはどう?」

シンジ「え」ビク

アスカ「あら~どうしたのかしらぁ?もしかしてビビッてるわけ?」

シンジ「ち、違うよ」

アスカ「なら決まりね♪」

シンジ「」

アスカ(シンジのシンクロ率は私に遠く及ばない。これを機に従順なパシリに…)

アスカ「フヒッ」

シンクロテスト当日

シンクロ率

シンジ     97.8%

アスカ     81.2%

アスカ「」

アスカ「……え?」

シンジ「フヒッ」

リツコ「す、凄いわね、今日のシンジ君」

マヤ「なんというか気迫が…鬼気迫るって正にこれですね」

レイ「碇君、心なしか目が赤い気がする」

アスカ「」



ロッカールーム

アスカ「な、なにしたのよアンタ!!」

シンジ「え?シンクロテストだけど」ニヤニヤ

アスカ「違うわよ!普段はシンクロ率もっと低いじゃない!!」

シンジ「そうだっけ?そんなことより…」

アスカ「!!」ビク

アスカ「わ、分かってるわよ!あんたの命令聞いてやるわよ!ほらっさっさと言いなさいよ!」

シンジ「……んーそのーやっぱいいよ。なんか悪いし」

アスカ「」

アスカ「…はぁ?」

アスカ「あんたふざけてんの?」
ドンッ

シンジ「」ビクッ

アスカ「馬鹿にするのも大概にしなさいよ!…これは私が言い出した事、この私が自分の意見を曲げる訳ないでしょ!!」

シンジ「…ホントにいいの?」

アスカ「さっきからそう言ってるでしょ!」

シンジ「じゃあ…………てよ」ボソ

アスカ「え……もっかい言って」

シンジ「明日一日プラグスーツで過ごしてよ」

アスカ「……………え?」

シンジ「自分の意見は曲げないんだよね?アスカ。」ニヤニヤ

アスカ「くっ…当然よ!!明日だけよ!!」

シンジ「うん。折角の休日なのにありがとう」

アスカ「……でも肝心のプラグスーツはどうするのよ。持出し厳禁よ」

シンジ「え?アスカが持って帰るんでしょ?」

アスカ「なっ!?」

シンジ「もしばれても僕よりアスカが持ってる方が自然でしょ?それに自分の意…」

アスカ「わかったわよ!!もうそれ以上言わなくていいから!」

シンジ「そう?じゃ先に帰ってるよ」

アスカ「」

アスカパンチ!ドンッ

翌日

アスカ「………ほら着たわよ」

シンジ「…これだ!」

バンッ!!

アスカ「ひっ」ビク

シンジ「僕はこれが見たかったんだよアスカ!!
身体のラインが丸わかりな卑わ…
もとい!非日常的なデザインの塊!そう!プラグスーツ!!
それが日常風景に溶け混んだらどうなるのか?どうなるのか!?」

バンバンバンッ!!

アスカ「な、なによ」ブルブル

シンジ「普段はシンクロ率が低い?
すぐ近くにそんなエロスーツを着た子がいるんだよ!?
集中出来なくてあたり前じゃないか!!」

バンバンバンッ!

アスカ「ひぃ…もうやめて…」ブルブル

シンジ「でも大人はわかってくれないんだ…ミサトさんもリツコさんも父さんも!!皆
僕の気持ちをわかってくれないんだ!!」

アスカ「ママぁ…助けてよママぁ…」

シンジ「ゼェ…ゼェ…ハッ!?ご、ごめん…つい鬱憤が…」

アスカ「」ブルブル

シンジ「ア、アスカ?驚かしちゃったらごめん」

アスカ「」

シンジ「アスカ?アスカぁ!!目を覚ましてよ!何時もみたいに僕を馬鹿にしてよ!!」

ユサユサ

アスカ「…ハッ!?」

シンジ「気が付いて良かった。今日はミサトさんも遅いって言ってたし安心だね」

アスカ「えっう、うん」

シンジ「…」
じー

アスカ「な、なによ」

シンジ「い、いや冷静になるとやっぱりその格好は…その…刺激的だなって///」
じー

アスカ「なっ!?変なこと言わないでよ!恥ずかしくなるじゃないの!」ソワソワ

シンジ「ご、ごめん」チラッチラッ

アスカ「うーもういい!もう脱ぐ!!」

シンジ「!?待って!!」

アスカ「なによ!もう充分目に焼け付けたでしょ?これ以上は耐えらんない!!」

シンジ「アスカ…違うんだ。僕はアスカが傷つくのは嫌だし羞恥心に負けたなら脱げばいいと思う」

アスカ「ふ、ふん」

シンジ「でもそれはアスカが許さないと思う」

アスカ「はぁ?」

シンジ「ここで脱いだら自分の意思を曲げたことになるよ。考えてみてよ!冷静になった時にアスカがその事実を許せると思う?」

アスカ「そ、それは…」

シンジ「アスカはそんな弱い自分が許せずに、その事を思い出しては傷つくんだ!
そんなの嫌なんだよ!」

アスカ「シンジ…」

シンジ「アスカ…逃げちゃ駄目だ」

アスカ「……うん。わかったわ、ありがと…シンジ」

シンジ「フヒッ」

アスカ「え?なんか言った?」

シンジ「い、いや何も?」

アスカ「そう?にしてもあんたに説教されるなんて私もヤキが廻ったもんね~」

シンジ「そ、そんなつもりじゃないよ!」

アスカ「ふふっ分かってるわよ」

アスカ「…でも少し嬉しかったな。あんたが私の事を考えてくれてるみたいで」

シンジ「え…?」

アスカ「す、少しだけよ//」モジモジ

シンジ「う、うん//」

シンジ「それでア、アスカ?その…プラグスーツでモジモジされると…凄く…刺激的というか…興奮するというか」

アスカ「な!?このエッチ馬鹿変態!!もういい!もう脱ぐ!!」

シンジ「ありが……アスカ!!」








シンジ「ゼェ…ゼェ」

アスカ「ハァ…ハァ…今のやり取り何回目よ……」

シンジ「ゼェ…軽く四回は繰り返してるよね…」

アスカ「……あーあほらし…落ち着きましょ」

シンジ「…うん」

ネルフ本部

ミサト「ぬわぁんですって!?アスカのプラグスーツが足りない!?」

リツコ「ええ、マヤにクリーニングを頼んだのだけれど…マヤ?」

マヤ「ええ…数が合わないんです。こんなの初めてで……きっと誰かが盗んだんですよ…」ブルブル

ミサト「そんな……防犯カメラは?」

リツコ「駄目ね。盗難に遭ったと思われる時間帯、更衣室付近のカメラ映像が全てダミーに差し替えられているわ」

ミサト「そんな…」

リツコ「正に血の気が引く行為ね。犯人は保身の術を持っているから質が悪いわ」

マヤ「女の敵ですね!犯人がネルフに居ると思うと…気がおかしくなりそうです」

ミサト「胸糞悪い事してくれるわね。なんとしても捕まえるわよっ!」

ミサト「それで他の二人のスーツは大丈夫なの?」

マヤ「レイには被害が出てないです!シンジ君は…まだ確認できてません」

ミサト「ま、シンジ君は大丈夫でしょ」

リツコ「そうね」

マヤ「でも彼…女性職員の間では中々の人気ですよ?」

ミサト「…」

リツコ「…」

司令室

冬月「…………碇……その格好はなんだ?」

ゲンドウ「プラグスーツだ」

冬月「それは見ればわかる。……何故それを着ているのかと聞いている」

ゲンドウ「私は父として息子の気持ちをもっと理解する必要がある。普段これを着用しているシンジの目線になる事でなにか得られるものがあるはずだ」

冬月「……よりによってシンジ君のプラグスーツを着んでも…嫌でも視界に入る此方の身にもなれ…
…他にマシな方法は無かったのか?」

ゲンドウ「MAGIの発案だ」

冬月「……」

リビング

アスカ「…」

シンジ「…」ソワソワ

アスカ(…なんか…プラグスーツで過ごすのも慣れたわね…といっても彼奴は相変わらずだけど。…よくよく考えると、シンクロテストの度に見られてるんだから過度に恥ずかしがるのも馬鹿らしいわね。……でも……なんか…つまんないな)

シンジ「あ、あの!アスカ」

アスカ「!?」ビク

アスカ「な、なによ」

シンジ「あのさ……僕に命令権…ってまだあるの?」ソワソワ

アスカ「はぁ!?あんたバカぁ!?一度きりって言ったでしょ!」

シンジ「そ、そうだよね!今のは忘れて!」

アスカ「……」

アスカ「……言ってみなさいよ」ボソ

シンジ「へ?」

アスカ「聞くだけ聞いてあげるから言ってみなさいなよ!!」

シンジ「!?」

シンジ「アスカ!!ありがとう!」

アスカ「聞くだけよ!!」

シンジ「うん。…じ、じゃあ…」

アスカ「……何よ?」

シンジ「…腹筋…して欲しいんだ」

アスカ「…へ?腹筋?」

シンジ「うん。アスカにして欲しいんだ。駄目…かな?」

アスカ「い、嫌よ!休日に筋トレなんて!思春期の乙女がすることじゃないわ!」

シンジ「そっか残念だな……恰好いいと思ったんだけどな……アスカなら様になると思ったんだけどな……」

アスカ「…」

アスカ「……少しくらいならやったげるわよ」ボソ

シンジ「少しくらい!?汗かくくらいしないと意味ないだろ!?」
(ホント!?…少しでいいよ!)
バン!

アスカ「ひぃぃ」

アスカ「な、なによ…」ビクビク

シンジ「ご、ごめん!…腹筋なんだけど…10回位お願いできる?」

アスカ「たかが10回?はんっそんなのお茶の子よ!!」

シンジ「あ、このマット使って!」スッ

アスカ「……用意周到ね」

アスカ「じゃあやるわよ」

シンジ「う、うん」

ゴロン

アスカ「ふっ…1……2…」

シンジ「!?アスカ!?なにやってんだよ!?」ドン

アスカ「な、なによ!?あんたが腹筋しろって言ったんじゃない!!」

シンジ「違うよ!そうじゃないよ!
僕が言いたいのはそんなことじゃないよ!」ドンドンドン!

アスカ「床ドンするのはやめなさいよ!」バンバンバン!

シンジ「アスカだって床バンバンしてるじゃないか!って僕が言いたいのはそんなことじゃないんだよ!なんであんなに速く腹筋するんだよ!?」

アスカ「はぁ!?腹筋ってそんなもんでしょ!」

シンジ「……へ?…本気で言ってるの?」

アスカ「ええ、勿論」

シンジ「そんな事で腹筋が鍛えれるわけないだろ!?」ドン!

アスカ「こちとら鍛える為に腹筋してるんじゃないわよ!」バン!

シンジ「じゃあなんで腹筋してるんだよ!」ドンドン!

アスカ「あんたが命令したんじゃないの!」バンバン!

シンジ「……あ……その…なんかごめん…
…でも折角腹筋するんだからトレーニングの意味も込めてゆっくりやって欲しいんだ。
その方が効くし…アスカの為になるから…」

アスカ「……私の為ってもう充分鍛えてるわよ…
…でも其処まで言うならやったげるわよ」

シンジ「ほ、ほんと!?ありがとう!」ニコ

アスカ「……ふんっ//」

アスカ「じゃあ……最初からやるわ。
ふっ………1…」

シンジ「速い!!」

アスカ「くっ……うるさいわね……2………スゥ………ふっ……3……」

シンジ「」ゴクリ

アスカ「…4……………ふっ…ッ…5……な…かなか…キツイわね…6」

シンジ「うっくっ」ハァハァ

アスカ「ん……んんっっ……七ぁ…」はぁはぁ

シンジ「アスカ…いいよ…頑張って!」ハァハァ

アスカ「んぅ……っく…ぅ…ぅう8ぃ!……」はぁはぁ

アスカ(何よ…これ……思ってたのより全然キツイじゃない!
……でも…嫌じゃ…ない……寧ろ…な、なんなのよこの気持ち!)

シンジ(プラグスーツに滴り落ちる汗…唯でさえ嫌らしい光沢なのに汗で濡れて…
いや…待てよ……それだけじゃない!…プラグスーツの中はきっと蒸れかえって…
…う…くっ…なんだこれ!?収まれ収まれ収まれ~!)

アスカ「…く…ふ……ぅ…ぅぅん…んんん!き、きぃうぅ!」ハァハァ


アスカ(な、なんなのよ!!この気分!!今まで味わったことのないわ…や、病みつきになりそう……)


シンジ「あ、あああああ」ガクガク

シンジ(アスカの周りが汗でちょっとした水溜りに……飛び込みたい…今すぐ飛び込みたい!)

アスカ「ふ…くぅ……ん…んくっ…ん!んんん!…っじ……じゅうんん!」プルプル

シンジ「……アスカぁ…う!?」ガクン

バタ

アスカ「んん!?ちょっと!?倒れて来ないでよ!!」

シンジ「ごめん…体に力がはいらないんだ……蹴って!!」ハァハァ

アスカ「な、なに言ってんのよ…私も…力が……!?あんたなんか臭うわよ!離れなさいよ」ハァハァ

シンジ「そ、そんなこと言われても」ハァハァ

ミサト(……結局手掛かりは掴めずか……着替えだけ取って本部に戻らなきゃ。
今日は泊まりがけよ!絶対捕まえてやるんだから!
……それはそうとシンちゃんやアスカを脅かしちゃお♪)ソローリ

ガチャ

ミサト「たっだい………」

シンジ・アスカ「ハァハァ」ダキ

ミサト「」

ミサト「ぬわぁーにやってんのよあんたたちぃ!!」








リツコ「で、賭けに負けたアスカがプラグスーツを持出した、と」

アスカ「そ、そうよ……う…うぅぅ///」カァァ

ミサト「しっかしシンジ君もおっとこのこねぇ~そんな命令するなんてぇ」ニヤニヤ

シンジ「か、からかわないでくださいよっ!///」

ミサト「にしてもこれで一件落着かぁ~人騒がせなカップルねぇ?」

シンジ・アスカ「なっ!?////」

リツコ「……なら監視映像のダミーは一体なんだったのかしら…」

マヤ「大変です!シンジ君のプラグスーツが一つ足りません!!」

シンジ「………え?」

こんな遅くまで見てくれた人ありがとう。
背筋コメくれた人ごめんね

シンジ「………僕のプラグスーツ着てなにしてたの?父さん…」

ゲンドウ「こ、これはだな…」アセアセ

シンジ「言い訳は聞きたくないよ!!」

ゲンドウ「………済まなかったな、シンジ」

ゲンドウ「私にできる償いならばなんだってする…どうか…許してはくれないだろうか」

シンジ「なら……してよ」

シンジ「背筋してって言ってるんだよ!!」

ゲンドウ「300ぅ………7ぁ………300ぅ……」

シンジ「速いって言ってるでしょ!何回言わせるんだよ!」ゲシゲシ

ゲンドウ「ぐふぅ…」

ゲンドウ(ユイ……シンジはお前に似て強く逞しく育ったぞ……)

シンジ「なにぼーっとしてるのさ!父さん!」

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