菫「なに?はやりんの握手会だと!?」(152)

照「ねぇ、菫……引退したことだしどこか遊びに行かないか?」

菫「………」ジー

「\ハッヤリーン/」「はぁーい!はやりの麻雀教室、はっじまるよ~」

菫「えっ?何だって?」

照「………」

照「ほら、部活も引退したことだし今までお疲れ様でしたってことでどこか遊びに行かないか?」

菫「………」ジジー

「はやりマイッチング~」

尭深「先輩方、また部室に遊びに来たんですか……」

照「あ、尭深に誠子……うん、お邪魔してる」

尭深「菫さんは相変わらず、高画質ではやりさんを見れるからってここに来てるわけですね?」

菫「………」ジー

誠子「人に見られるのが恥ずかしいって理由で部室に入室制限かけるし……HAHAHA!ボスには困ったもんデス!」

「なんといいますか!ここで画面の前のお友達にお知らせ☆」

「今度、はやりの握手会をするよ!皆もきてきてきてね~☆」

菫「握手会……」ホゥ

照「へぇ、瑞原プロの握手会ねぇ……」

誠子「ボスを誘って行ってみたらどうです?」

照「え……?」

尭深「ほら、二人で遊びに行きたいって言ってましたし」

照「ふんふむ……」

照「菫、ちょっといい?」

菫「………」ジー

「それではまた来週☆」

菫「照、どうした?」

照「その……なんだ……瑞原プロの握手会に二人で行かないか?」

菫「なんだって!?」

照「だから瑞原プr 菫「行くっ!」

菫「はやりんに会いに行くっ!」

照「」

菫「ずっとこういうイベントに行ってみたかった……でも、一人で行くとなると勇気が足りなくてな」

尭深「大友とか言われるの恥ずかしいですからね」プフ

菫「それにほら……誰かを誘おうにも恥ずかしいし……」モジモジ

誠子「ボス、引退してから丸くなりましたね」

尭深「うん……まるで別人」

菫「だからね……照が誘ってくれてすっごく嬉しい!」

照(……私の知ってる菫はどこいった)

照「でもね、菫の普段の顔じゃ周りの子供たちに泣かれちゃうよ?」

菫「うるさいな、自覚はある」

照「ほら、笑って笑って」ホッペタギュム

菫「ひだだだだだ……」

菫「おまへこそ普段は大概じゃにゃいか」ホッペタギュム

照菫「ぐぬぬぬぬ……」


尭深「……微笑ましい」ズズズ

菫「照、このことは淡には内緒な」

照「え?なんで?」

菫「あいつに話したら弄り倒されるに決まってる」

照「そんなことないと思うけど……」

菫「いや、前に淡にプリキ 淡「こんにちはー!」

淡「あ、テルーにスミレさん!遊びに来てくれたんだぁ」

照「うん」

淡「んで、淡がなんだって?」

照「実はな……」

菫「うぉい!」

淡「あはははは!スミレさん、この歳で牌のおねえさんに会いに行くんだぁ」

菫「くっ……こうなるから嫌だったんだ」

照「その……ごめん」

菫「こんなところにいられるか!私は帰るぞ!」

淡「あ、帰っちゃった……」

淡「へぇ~テルーとスミレさんで遊びに行くんだ」

照「淡も一緒に行きたい?」

淡「……やめとく。テルーと遊びに行きたいけど、テルーはスミレさんと二人きりで行きたいんだよね?」

照「……まぁね」

淡「だったら、今回は淡は我慢するよ」

照「そう……それじゃあ私も帰るよ」

淡「あ、テルー」

照「……ん?」

淡「いっぱい楽しんできてよね!」

照「うんっ!」

当日――


菫「待ち合わせの一時間前に来てしまった……」

菫「昨夜も興奮してあまり寝られなかったし……」

菫「隈とか出来てないよね?はやりんに会うのに恥ずかしくない格好だよね?」

菫「うぅ~今から緊張してきちゃった」

菫「照の奴……まだかな?」ソワソワ

菫「………」ソワソワ

菫「………」キョロキョロ

菫「………」マエガミトトノエ

菫「………」ミダシナミトトノエ



照「なんだあの可愛い生き物」

照「とりあえず淡に写メ送っておこう」

照「か、わ、い、い、ス、ミ、ス、ミ、っと……送信」

照「おまたせっ」

菫「遅いぞ、照!」

照「いや、待ち合わせの時間ぴったりだよ!?」

菫「あ……」

照「なるほどね……菫は一時間前から待ってたのか」

菫「ど、どどどうしてそれを」

照「えっ?ホントだったの?カマかけただけだったんだけと……」

菫「あうあう……」カァァ

菫「そんなことより早く行くぞ」

照「はいはい」


菫(あぁもう!嬉しすぎてにやけちゃうじゃないか!)

菫(はやりんに会えるのもそうだが、何よりあの照が誘ってくれたことがすっごく嬉しい!)

菫(あの照がだよ?麻雀以外何やらせてもダメな照がだよ?どうして誘ってくれたかは分からんが、とにかく嬉しいっ!)

菫(……っと、こんな顔を照には見せられんな)キリッ

照「人がいっぱいだね」

菫「はやりんの握手会だならな。当然だ」

照「でも、私たちくらいの歳の子はいないね」

菫「そうだな……って、あそこにいるぞ?」


霞「あらあら……すごい人ね」

初美「ホントですねー」

初美「大体、何でこんなに人気あるんですかねー?おもちの大きい人は頭わr 霞「はっちゃん……?」

初美「おばさんやめちくり~」


照「菫、何を言ってるんだ?あれはどう見ても親子連れじゃないか」

菫「えっ?」

菫「はやりんまだかな……?」ソワソワ

照「人混みに酔ってきた……」ウプッ


「皆!せーので牌のおねえさんを呼んでね!」

「\ハッヤリーン/」

菫「ハッヤリーン!」

「はぁーい☆」


菫「照、はやりんきた!はやりんきたよ!」

照「そっか……よかったね」

菫「はっやりーん!は、はーっ、ハヤヤーッ!!ハヤーッ!!」

照(病気だ……)

菫「はやりーん!」

「世界一ちょーかわいいよー」


照(瑞原プロが出てきた瞬間、明らかに子供じゃないのが目立ってきたな。うわっ……子供たち引いてる……これが大きな友達か)

照「菫、私は後ろの方で見てるから」

菫「照、はやりんこっち見た!こっち見たよ!?私、ちゃんと笑えてるかな?」

照「………」

照「ふぅ……すごい熱気……」

霞「あらあら?宮永さん?」

初美「チャンピオンが何でこんなとこにいるですかー?」

照「あぁ……永水の石戸じゃないか」


霞「あらあら……お友達の付き添いでここに?」

照「まぁね。そっちは娘さんの付き添い?」

霞「」ピシッ

初美「私たちは姫様の付き添いですよー」

初美「そもそも私はあなたと同い歳ですよー?って、何で抱きついてくるですかー!?」

照「ロリ咲可愛い……」ギュー

霞「あらあら」


霞「しかしすごい熱気ね……小蒔ちゃん大丈夫かしら?」

初美「心配ですよー」

照「あ、菫からメールが……なになに『どうしよう照……私の心をシャープシュートされちゃった』」

照「…………」

照「はいはい削除削除」

照「菫……そろそろ帰ってくるかな?」

小蒔「ただいま戻りました」

初美「おかえりなさいですよー」

霞「小蒔ちゃん、おかえりなさい」

小蒔「あれ?宮永さんもご一緒でしたか。お久し振りです」

照「神代か……個人決勝以来だね」

小蒔「宮永さんもはやりさんのファンだったんですか?」

照「いや、私はただの付き添い」

小蒔「そうですか……」シュン

照「私の友達の方は大ファンみたいだけどね」

菫「照!探したぞ!せっかくはやりんが間近で見れるというのに……仕方のない奴だな」

照「……噂をすれば」

照「おかえり。あれ?そっちの人は?」

菫「あぁ、会場で意気投合した宮守の姉帯さんとエイスリンさんだ。お前と違って話の分かる人達でな」

豊音「ちょー楽しかったよー」

エイスリン「タノシカッタ!」

霞「あらあら……すごい偶然ね」

初美「びっくりですよー」

小蒔「豊音さんとエイスリンさん、お久し振りです」

豊音「あ、神代さんだーちょー久し振りだよー」

エイスリン「ヒサシブリ」

菫「照!見て見て、サイン貰ったの!サイン!」

豊音「私も貰ったよー」

エイスリン「ワタシモ!」

照「そ、そうか……それは良かったね」

豊音「宮永さん!?サインください!サイン!」


小蒔「緊張して何も話せませんでした……」シュン

霞「あらあら……」

初美「ま、予想はしてましたけどねー」

小蒔(この右手ではやりさんと握手しちゃったんですよね……しばらく洗わないでおこう)ホゥ

霞「そうだ。良かったら皆さんでお茶でも飲みに行きませんか?」

初美「いいですねー」

小蒔「それは楽しそうですっ!」

豊音「ちょー行きたいよーエイスリンさんも行くよね?」

エイスリン「ウンッ!」

菫「そうだな……いっぱい叫んできたから何か飲みたいと思ってたところだ」

霞「……決まりですね」

菫「いやー楽しかったな~」ニッコニッコ

照(すっごい顔が弛んでる……)

菫「照もはやりんと握手すれば良かったのに……勿体ないなぁ」ニッコニッコ

照「菫、顔がにやけてるぞ?」

菫「そ、そうかなぁ~?」ニッコニッコ

照「あぁ、ひどい顔になってる」

菫「えっ?嘘……私、顔引きつってた!?」

照「いや、普段と違いすぎるんだよ……」

照(ま、菫が嬉しそうでなによりだが)

お風呂入ってきていい?

おまたせっ!

ハミレス


霞「本日は皆様お疲れ様でした」

「お疲れ様でした~」


菫「今日は柄にもなくはしゃいでしまったな」

豊音「あははー」

小蒔「しかし、間近で見るとやはり違いますね。なにかこう……テレビで見るのとひと味違うといいますか」

エイスリン「オモチドハクリョク!」

菫「実際に話してみてますます好きになってしまったよ。なんといいますか!心が洗われるというか」

豊音「はやりんいいよーちょーいいよー」

初美「あちらは楽しそうですねー」

霞「そうねぇ」


菫「はやりんの手は柔くてすばらだったな」

豊音「ちょーすばらだよー」

エイスリン「スバラ!」

小蒔「握手した瞬間、まさに天に昇るような心地でしたねっ!」

菫「私なんか心をシャープシュートされてしまったよ」

豊音「この温もりをさえあればずっと大安だよー」

初美「なんにせよ、姫様の嬉しそうな顔が見れてよかったですよー」

霞「そうねぇ……私たちが引退してから少し落ち込んでたみたいだったから」

照「そうだったんだ……」

霞「宮永さんのところは?」

照「引き継ぎはあらかた終わってるかな?安心して任せられる後輩がいるしな」

初美「六女仙が3人も抜けたら、うちは来年はどうなってしまうんですかねー?」

エイスリン「ナンノハナシ?」

初美「来年の麻雀部はどうなるんですかねー?って話ですよー」

エイスリン「アッ……」

照「………?」

霞「ふんふむ……」

エイスリン「ライネンダレモイナクナル……」

初美「それはなかなかのなかなかですねー」

豊音「そっか……来年は麻雀部なくなっちゃうかもなんだよねー」

エイスリン「トヨネ!」

豊音「そんなのちょー寂しいよー」

霞「宮守の方は全員引退することになりますからね……」

エイスリン「………」

菫「そう悲観することでもないだろ」

照「菫……少しは空気を読んでよ」

菫「別に後輩に何かを残すために麻雀をしてるわけでもなし、部がなくなったとしても思い出までなくなることはない、そうだろ?」

菫「自分自身が楽しめたならそれでいいじゃないか。そう割り切って考えないと辛いだけだと私は思うがな」

照「菫……」

菫「確かに別れは寂しいものだが、二度と会えなくなる訳でもない。会おうと思えばまたいつでも会えるさ」

エイスリン「ホントニ……?」

菫「あぁ……そう簡単に繋がりは消えんよ。何かで繋がってる限りな」

菫「それは麻雀だったり、絆だったり、はやりんだったり……」

小蒔「うぅ……ぐすっ……菫さん……」

菫「泣くなよ……はやりんにいっぱい元気貰ってきたんだろ?」

小蒔「はい……」

エイスリン「ワタシ……ニュージーランドカエッチャウケド、マタアエルカナ?」

菫「はやりんがニュージーランドでイベント開くなら、私がすぐにでも飛んでいくさ」

エイスリン「ウン!」

豊音「今日のことは一生忘れないよー」

菫「当然だろ?なんたってはやりんと握手出来たんだからな。忘れようものならシャープシュートするならな」

豊音「えへへー」

菫「少なくとも私たちははやりんという名の絆で繋がってるんだ。別れなどあるはずがない」

菫「イエス!はやりん!!」

「イエス!はやりん!!」


初美「部活の話してたはずなのに、いつの間にかよく分からない方向に話が進んじゃってますねー」

霞「はっちゃん、しっ!」


照「繋がり、か……」

帰りの電車――


菫「………」クークー

照「菫、寝ちゃったか……まぁ、あれだけはしゃげば当然だけどね」

照「繋がりがある限り別れなどない、ね……」

照「そんなこと言う癖に、私と咲の時は鬱陶しいくらい手回ししてきたのにね」

照「……でも、菫がいなかったら咲とも仲直りすることなんて出来なかった。意固地で意気地無しの私の背中を押してくれた菫がいなかったら、ずっと咲との繋がりは壊れたままだった」

照「ずっと私の世話を焼いてくれてた菫……」

照「3年間、ありがとね」

菫「電車の中で恥ずかしい独白するなよ……」

照「なっ……菫、起きてたの!?」カァァ

菫(照れる照……)


最後1レス落とす前寝ちゃったぜ槓!

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