後輩「先輩大好きです!!」 男「へ?」 (48)

後輩「ずっと前から好きでした!」

男「……ん?」

後輩「入学した当時からずっと先輩の事を見てました!」

男「お、おう」

後輩「もう一目惚れでした! 校内で迷っていて、半べそかいてた私に笑顔で手を差し伸べてくれた時に好きって気持ちが確信へと変わりました!」

男「そ、そうか……」

後輩「先輩ひょろっこくて、全然強くなれないのに柔道部で一所懸命に汗を流す姿に毎日胸がときめきました!」

男「それって貶してない?」

後輩「マネージャーとして入部した私に色々教えてくれた時に感じた先輩の汗の匂いは最高でした!」

男「やだこの娘こわい」

後輩「だけど……先輩には彼女さんがいました……」

男「……」

後輩「わ、私は必死に諦めようとしました! 彼女さんが居ると知った日から毎日涙で枕を濡らしました!」

男「……」

後輩「先輩が幸せならそれでいい……そう思って必死に耐えました……」

男「……」

後輩「知ってます……? 私って結構モテるんですよ? ……諦めようとした日から何回か告白されました……」

男「……」

後輩「……だけど私は全部断りました!!!」

男「……え?」

後輩「だって先輩を越えるような人がいなかったんです! もう私の目には先輩しか映ってないんです!」

男「えぇ……」

後輩「だから……ずっと好きでした……好きだったんです……だけど諦めるのを諦めました!」

男「わぉ……」

後輩「先輩に彼女さんがいても私は諦めません! けど邪魔するつもりもありません! じっと待ちます!」

男「……あのね」

後輩「これは決意表明です! 私の気持ちは揺るぐ事はありません! 鋼の心です! ダイヤモンドです! ダイヤモンドは砕けない!」

男「だからね……」

後輩「ここまでが私の宣戦布告でした! なにか質問はありますか?」

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男「……あ、終わった? えっとね……まずどこから話したらいいか……」

後輩「いいですよ! いくらでも待ちます! 放置プレイばっちこい!」

男「……俺……彼女と別れたんだ……」

後輩「…………え?」

男「だから別れたんだって……」

後輩「えっと……その……は?」

男「俺・彼女と・別れた。 OK?」

後輩「…………」

男「……後輩?」

後輩「……スプリングハズカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアムッ!!!!!!!!!!!!!!」

男「後輩!?」

後輩「本当ですか!? 嘘じゃないですよね!? もし嘘だったら先輩が大事にしてる押し入れの中のフィギュア達の首をちょん切りますからね!!!?」

男「なんで俺が隠してる事知ってるの!? 隠し場所まで!!? お前家来た事ないよね!!?」

後輩「そんな事はどうでもいいんです!!! それより別れたって本当ですか!!!?」

男「どうでもよくないだろ!!! ……別れたのは本当だ……」

後輩「よっしゃ! 先輩が悲しむ顔見るの辛いけど己の喜びが勝っちゃったからよっしゃ!!」

男「すっげぇ馬鹿にされてる気分だ」

後輩「馬鹿になんかしてません! 寧ろ愛してます!」

男「……」

後輩「……で、いつ別れたんですか……? 私が監s……見てる限りじゃそんな素振り無かったんですが……」

男「監視って言わなかったか今?」

後輩「言ってません。 大丈夫。 落ち着いてください」

男「お前が落ち着け。 ……別れたのは……昨日の夜だ……」

後輩「……因みになんで……?」

男「……俺にメールがきたんだよ彼女から……それがな……」

後輩「ふんふん」

男「内容はな……『たっ君次いつ会える♥ もう私我慢できないよ…(///∀///) 次会った時はいっぱいエッチしようね(๑≧౪≦)♥』 って……」

後輩「……」

男「知ってると思うけど俺はたっ君じゃない。 俺の本名にかすりもしない。 ってかあいつとセックスした事ない」

後輩「……」

男「俺は直ぐにメールを返した。 『たっ君って誰だよ? お前浮気してんのか?』 って」

後輩「……」

男「そこから直ぐに電話きたよ。 そしたらあいつなんて言ったと思う?」

後輩「……」

男「……たっ君ってのは友達の名前で間違えちゃっただけだってさ……だけどそんな嘘信じられるかって俺キレたのよ」

後輩「……」

男「そしたらあいつが泣き出してな。 ごめんなさい、ちょっとした気の迷いだったんだって……」

後輩「……」

男「……気の迷いなんかであんなメールかよって更に俺キレちゃってさ……そのまま携帯切って、流れるような着信拒否設定。 そのままメールアドレスも変えましたとさ。 めでたしめでたし」

後輩「……」

男「……こんな感じだ」

後輩「……先輩……彼女さんの住所教えてください」

男「……え?」

後輩「彼女さんって今日学校来てないですよね? だから住所教えてください」

男「ちょ、ちょっと待て」

後輩「大丈夫です。 証拠は残さないようにしますんで」ニコッ

男「待て待て落ち着け!」

後輩「先輩が裏切られて私が落ち着いていられるわけがないじゃないですか!!!!」

男「いいから落ち着けって!!!」

後輩「許さない……絶対に許せない……あのアマ……!」ギリッ

男「……あのな……俺の為に怒ってくれるのはすっげぇ有難い……だけど、もうあいつとは関わりたくないんだ……頼む……」ペコッ

後輩「…………頭を上げてください先輩……分かりましたから……」

男「そ、そうか……有難う……」

後輩「……辛かったですよね先輩……泣いてもいいんですよ……私の胸で!!」

男「いや、遠慮する」

後輩「酷いっ! ……冗談はさて置き……わ、私は先輩が好きです……つ、付き合ってください!!!!」

男「…………ごめん……無理だ……」

後輩「わ、別れたばかりですもんね! すみません! 私返事は何時までも待ちますから!!!」

男「いや……そうじゃなくて……俺さ……もう恋愛したくないんだよ……」

後輩「……え?」

男「もう裏切られるのは嫌なんだ……こんな思いしたくないんだ……ならさ……最初から人を好きにならなきゃいいって思ってさ……」

後輩「……」

男「……だからさ。 後輩の気持ちは有難いけど諦めt」

後輩「待ちます」

男「……え?」

後輩「私、待ちます。 いくらでも待ちます。 先輩の気持ちが落ち着くまでずっとずっと待ち続けます」

男「だ、だけど……」

後輩「一途と言えば後輩ちゃんです!! 私は初恋を簡単に諦められる程やわな女じゃありません!!!!!」

男「……」

後輩「先輩がまた人を好きになれるまで待ちます! 例え先輩がその時に別の人を好きになったとしても私は構いません! ずっと待ち続けます!!!」

男「どうしてそこまで……」

後輩「先輩が好きだからです! 愛してるからです! それ以上はあっても以下ではありません! それに……先輩の辛そうな顔は見たくないんです……」

男「後輩……」

後輩「だから私はずっと先輩の傍で待ち続けます! サポートし続けます! 専属のマネージャーです!」

男「……」

後輩「因に私の心と体と唇は先輩の名前で永久的に予約済みです! ばっちこい!!」

男「……お前はそれでいいのか……?」

後輩「当たり前田のクラッカーですよ! だから言ったじゃないですか! 先輩は私の初恋の人なんです! 私は初恋の人と最後まで結ばれ続けて墓場まで行く予定なんです! お婆ちゃんの教えです!」

男「……」

後輩「……先輩は気にしないでください。 私が好きでやる事ですから」ニコッ

男「…………分かった。 だけど期待はするなよ。 俺は頑固者だからな」

後輩「はいっ! 先輩をずっと笑顔にし続けますよー!!!!」

男「……ふふっ……ははは! 本当にお前は変わった奴だな!」ケラケラ

後輩「ふふっ。 やっぱり先輩の笑顔大好きです♪ ずっとその表情でい続けてくださいね♪」

男「おう。 そこは約束してやるよ。 ……だけど付き合ったりとかは約束出来んがな……」

後輩「心得ております! それじゃあ柔道の練習行きますよ!!!」グイッ

男「うぉ! そんな引っ張んなって!」タタタッ


―――部活終了後―――


後輩「お疲れ様でしたー!」

男「お疲れ様でしたー!」

先輩「おう、二人共お疲れさん。 気を付けて帰れよー……あと男」

男「は、はい! なんですか?」

先輩「なんか今日は練習に身が入ってなかったが……どうした? なんかあったのなら相談に乗るぞ?」

男「す、少し風邪気味なだけで……大丈夫です! 明日にはいつも通りの俺に戻ってます!」

先輩「そっか……うし、分かった! それじゃあまた明日な!」

男「はい! それじゃあお先です!」

後輩「お先です!」




後輩「じゃあ帰りましょう先輩! え?私の家ですか? やだなぁ先輩……実は今日親が居ないんですよ……だから……だ、大丈夫d」

男「一人で何喋ってるんだお前」

後輩「予行練習です。 いつ! 何処でも! 先輩が! 私を! 受け入れて! くれても! いいように!」

男「お前元気だな……羨ましいわ……」

後輩「それだけが取り柄ですので!」

男「まったく……」


?「ね、ねぇ……」

男「ん? …………なんだよ。 なんか用かよ……」

後輩「お前…………今更先輩の前によく堂々と顔出せたな腐れビッチが!!!!」

?「な、なによあんた!!」

男「落ち着け後輩! ……で、今更俺になんか用かよ……女」

女「……少し話しがしたくて……」

後輩「先輩はお前とは話したくないってよ! バーカバーカ!!」

男「後輩!!!」

後輩「す、すみません……少し黙ってます……」ショボン

男「……後輩じゃないけど……お前と話す事なんて一切無い」

女「だ、だけど私も謝りたくて!」

男「……謝る? 謝ってどうするんだ?」

女「え……その……仲直り出来たらって……」

男「……仲直りなんてする気もない。 じゃあもういいか? 行くぞ後輩」スタスタ

後輩「は、はい! ……じゃあねビッチさん! もう現れんな!」タタタッ

女「………」




男「……」スタスタ

後輩「先輩! 待ってください!」タタタッ

男「あ、おう……」ピタッ

後輩「先輩……あ、あの……」

男「……気を使わなくていいぞ……」

後輩「は、はい……その……元気出してください! 私でよければ幾らでも抱きついてもらっても構いませんから! カモン!」

男「……」

後輩「あわよくばそのままホテルへGOだなんて思ってませんから! 下心? なにそれ美味しいの?」

男「……プッ……ははっ……」

後輩「え!? わ、笑うとこありました!?」

男「ははっ……お前面白いわ……ありがとな。 なんか元気出てきた」

後輩「な、なんか腑に落ちませんが……先輩が笑ってくれて私も嬉しいです!」

男「あぁ、これからも頼むな」

後輩「そ、それは告白ととって宜しかったのでしょうか!!!? 取り敢えず今から役所へ行きましょう! 婚姻届!!!!」

男「落ち着け。 俺はまだお前と付き合うつもりはない」

後輩「ショボンヌ……でも“まだ”って事は可能性があるって事でいいんですよね!? ねっ!!?」

男「……わからんな」

後輩「ショボンヌ……」

男「取り敢えず帰るぞ。 送ってってやるから」

後輩「……送り狼って素敵やん?」

男「……」スタスタ

後輩「まってくださーい!」タタッ


―――翌日(朝)―――

男「行ってきまーす」ガチャ

後輩「先輩! おはようございます!」

男「……何故ここに居る……?」

後輩「朝一緒に登校するって夢だったんですよ! さぁ! 行きますよ!」

男「はぁ……朝からテンション変わらないのなお前……」

後輩「先輩の顔見たら何時もの二倍増しですよ! ましましです!」

男「胃がもたれそうだ……」

後輩「大丈夫ですか!!? バファリンありますよ!!! 半分は優しさ!! もう半分は私の愛情たっぷりです!!」

男「……」スタスタ

後輩「あぁん! まってくださーい!」タタッ






―――学校―――


後輩「それじゃあ私は悔しくも悲しくも別の階なので……また休み時間に!!! でわでわ!!!」タタタッ

男「おーう……本当に嵐みたいな奴だなあいつ……まぁいいや、教室行こ」スタスタ




ワイワイガヤガヤ

男「おはよー」ガラガラ


シーン……


男「ん……?」

友「お、おい男……」

男「ん、なんだ友。 ってかいきなり静まり返ってどうしたんだよ……?」

友「いや……お前……浮気して女さん泣かせたって本当か……?」

男「…………は?」

友「朝からその話題で持ちきりでよ……なんか後輩ちゃんって娘が浮気相手だとか……」

男「……俺は浮気なんかしてねぇよ……」ギリッ

友「だ、だよな! 根も葉もない噂だよな!!」

男「すまん友……ちょっとカバン預かってて……」

友「え、いいけど……どした?」

男「ちょっと女の教室行ってくる」タタッ

友「え!? ちょ!!?」






男「……」ガラガラ


アレッテオトコクンジャナイ……
 ウワキスルトカ……オンナチャンカワイソウ……

   ヒソヒソ ヒソヒソ


男「……女は何処だ?」


シーン……


男「何処だって聞いてんだよ!!!」


……ダッサ


男「おい、今言ったの誰だ」

女友「私よ。 なにしに来たの浮気男。 女ショックで学校休んでるんだよ? よく学校来れたよねあんた」

男「俺は浮気なんかしてねぇ!!!!」

女友「はぁ? 何言ってんのあんた。 女は泣きながら私に相談してきたんだよ! 嘘ついてんじゃないよ!!」

男「第一あいつだよ! 浮気したのは!!!」

女友「さいってー……女が嘘付くはずないじゃん。 なに被害者ヅラしてんだよ!」

男「ふざけんな!! 俺は!!」

女友「絶対許さないから……二度とあんたが学校に来れないようにしてやる……!」


カエレー!
 モウクンナウワキオトコ!
  カエレカエレー!


男「くっ……!」タタッ







―――男の教室―――



ヒソヒソ……
 ヒソヒソ……


男「……」

友「なぁ男……」

男「……ん? なんだ……?」

友「俺は信じてるからな! お前はそんな奴じゃないって!」

男「あぁ……ありがとな……」

友「礼なんていらないっての! 俺とお前は友達! OK!」

男「……嬉しいよ……けど……」

友「けどもなにもねぇっての! 取り敢えず今日の放課後カラオケでも行こうぜ! 歌ってスッキリよ!」

男「……すまん今日は部活が……」

友「そ、そっか! そうだよな! 仕方ないな!」

男「……無理して俺を元気付けようとする事ないぞ」

友「そんな事……」

男「……大丈夫だ。 俺は何時も通り元気だからよ!」

友「……そっか。 なら俺も何時も通りに戻るわ!」

男「おう。 そうしてくれ」

友「そんじゃ何時も通りノート見せて。 また忘れちまってよ」

男「お前……何時も通りでもそれはそれで問題だな……」

―――昼休み―――


友「よっし! んじゃ昼飯くおうz」

後輩「先輩! 男先輩はいますか!!?」

友「うぉ!!!? なんだあの子!!!!」

男「あいつ……」

後輩「あ! 先輩みっけ!! ちょっと来てください! 子宮に……間違った! 至急に! はよっ!」

友「お、男……あの子お前の知り合いか?」

男「あぁ……後輩……話題に上がってる俺の浮気相手にされてる奴だ……」

友「あの子が……」

後輩「先輩! 早く!!」

男「ちょっと行ってくるわ……」スタスタ

友「お、おう……」




―――校舎裏―――


後輩「先輩聞きましたか!!!?」

男「俺が浮気をしたって事にされてる話だろ? そして相手がお前になってるっていう」

後輩「あのアマ……一回痛い目見せないと……」

男「ほっとけ。 どうせすぐ収まるさ」

後輩「で、ですが!!! 先輩はなんも悪くないのに……!」

男「大丈夫だ。 ところでお前は大丈夫なのか? クラスで変な目で見られてないか?」

後輩「こんな時にまで私の心配をしてくれる先輩優しい! 抱いて!」

男「落ち着け」

後輩「私はいつでもクール&ビューティです! ……まぁ私のクラスでは問題ないですよ。 そんな根も葉もない噂で揺らぐほど私の信頼は薄っぺらくないですから!」

男「そうか……良かった」

後輩「そんな事より今は先輩の事です! まさか……変な事にはなってないですよね……?」

男「大丈夫だ。 俺も友人には恵まれてるから」ナデナデ

後輩「せ、先輩……私の頭を初めて撫でて……」ジーン……

男「ま、取り敢えず暫く様子見だな。 いつか周りも飽きるだろうよ」

後輩「せ、先輩……」

男「ん? なんだ?」

後輩「頭だけではなく私の胸部! 下腹部も是非撫でていただきたく!!」

男「……」スタスタ

後輩「あぁん! 待ってくださいせんぱーい!!!」タタタッ

―――放課後―――


友「よっし終わり! そんじゃ俺は帰る! また明日な男ー!」タタタッ

男「おう、じゃあな。 ……よし、俺も部活へ……」

後輩「呼ばれて飛び出て後輩ちゃん!」

男「呼んでないぞ」

後輩「私には聞こえました! 先輩の心の声が……」

男「遠い目をしてるんじゃねぇよ」


ヒソヒソ……
 アノコガウワサノ……


男「……ほら、部活行くぞ」グイッ

後輩「キャッ……もう先輩ったら……そんな乱暴に……でも嫌いじゃない!」フーフー

男「……」スタスタ

後輩「……先輩?」







―――廊下―――

男「……」スタスタ

後輩「……先輩……そろそろ手を……」

男「……あ、すまん……」パッ

後輩「……あ、あの先輩……」

男「ん? どうした?」

後輩「やっぱり噂が……」

男「あ、そろそろ行かねぇと間に合わねぇ! 急ぐぞ後輩!」タタタッ

後輩「あ……」

―――部活終了―――


男「お疲れ様でしたー!」

先輩「おう。 ……ところで男……あのな……その……」

男「あ、噂の事ですか? 俺はやってませんよ……噂も嘘っぱちです」

先輩「そ、そうだよな! お前が浮気出来る程器用じゃねぇのは柔道部の中じゃ常識だったな!」

男「はははっ。 そうですよ! 俺はそんな器用な事できませんよ!」

先輩「……けど俺らの学年まで噂来てるってのは相当だぞ? 大丈夫か?」

男「大丈夫ですよ! 心配いりませんって!」

先輩「そうか……まぁ、無理はすんな! それじゃあ明日……は休みだったな。 それじゃあ次の練習でな!」

男「はいっ! お先失礼しまーす!」







男「……」スタスタ

後輩「先輩お疲れ様です! タオルいりますか!? それとももっと汗かきますか!? 私とくずつほぐれつの発汗運動しますか!!?」

男「……いらねーよ……」スタスタ

後輩「き、キレがないですねー……」スタスタ

男「ちょっとな……疲れてるんだ……」スタスタ

後輩「そうですか……」スタスタ

男「……」スタスタ

後輩「……」スタスタ

男「……」スタスタ

後輩「……あ、あの……」スタスタ

男「……ん? なんだ?」スタスタ

後輩「わ、私は先輩の味方ですからね! 絶対に裏切ったりしませんからね!」

男「……あぁ。 ありがとな……」スタスタ

後輩「はい……」スタスタ

―――翌日―――


男「そんじゃ行ってきます」ガチャ

後輩「グンモーニング先輩!」

男「……やっぱりいたか……はい、おはよう」

後輩「先輩現る所に後輩ちゃんありです!」

男「もしもし警察ですか? 今目の前にストーカーが」

後輩「ストップ! 私はストーカーなんかじゃありません! 愛の追求者です!」

男「はいはい。 ほら、行くぞ。 お前とコントしてたら遅刻しちまう」

後輩「夫婦漫才でもいいんですよ? ゆくゆくは私と先輩は夫婦になるわけですから! さぁ! 初夜と行きましょう! いざ愛の逃避行!」

男「……」スタスタ

後輩「あぁん! 先輩ステイ! まってー!!」タタタッ






―――学校(下駄箱)―――

後輩「先輩の競歩に合わせてたら私の体重が減った気がします!」

男「良かったな。 ダイエット成功だ」

後輩「もうっ! 女の子にそんな無神経なこと言ってたらモテませんよ! 私からはモテモテですけどね! アイラブユー!」

男「はいはい……っ!」

後輩「ん? どうしました先輩?」

男「い、いや……なんでもない……」スタスタ

後輩「あれ? 先輩! 靴履かないんですか!? 裸足じゃ汚れちゃいますよ!」

男「……」タタッ

後輩「なんで靴履かないんだろう……って! こ、これ……! ……先輩の靴がズタボロに切り裂かれて……」

友「あれ? 後輩ちゃん。 どうしたの? ここ二年の下駄箱だよ?」

後輩「あ……先輩の友達の……すみません……名前を知りません……」

友「あ、俺は友って言うんだ。 よろしくねー」

後輩「こちらこそ宜しくお願いします……じゃなくて! これ見てください友先輩!」

友「なになにー……って……うわ……こりゃひでぇ……」

後輩「あ、あの……先輩……男先輩ってイジメられてるんですか……?」

友「え!? これって男のなの!?」

後輩「はい……」

友「って事は昨日のあの噂の所為か……くそっ!」

後輩「……やっぱり……あのアマ……!」ギリッ

友「……あのさ後輩ちゃん……」

後輩「直に乗り込んで八つ裂きにしてやろうか……それとも闇討ち……」ブツブツ

友「こ、後輩ちゃん?」

後輩「……え? なんですか?」

友「あのさ……少しの間、男に近付かないでくれないかな……?」

後輩「……はい?」

友「いやね……今男の傍に後輩ちゃんが居たらちょっと……」

後輩「……貴方も……男先輩を傷付ける敵ですか……?」ユラァ

友「ち、違うから! 目のハイライト戻して!!」

後輩「……じゃあなんでですか?」

友「あのね……今話題に上がってるのは男と女さんだけじゃなくてね……後輩ちゃんも関わってるんだよ?」

後輩「……先輩の浮気相手って事にされてるんですよね……?」

友「そう……だから今一緒に居ると……余計に被害が出ちゃうと思うんだ。 男の身にも、後輩ちゃんの身にも」

後輩「け、けど!」

友「少しだけでいいんだ。 我慢しててくれ……男は俺が出来る限り守るから」

後輩「……友先輩……」

友「人の噂は七十五日っていうだろ? だから皆もすぐ忘れるって!」

後輩「……はい……分かりました……け、けど近況報告はしてくださいね! 私のメアド教えますから!」

友「分かった。 ……ほんといい子だね後輩ちゃん……男が羨ましいよ」

後輩「口説いても無駄ですよ? 私は男先輩しか見えてませんし」

友「ははっ。 口説いてなんかいないって。 それじゃあなんかあったら連絡するから。 じゃあね!」タタタッ

後輩「なんかあってからじゃ遅いんです! 一日十回は連絡してください!!」

友「はいはーい」タタッ




後輩「……」





―――教室―――

友「おっす! おはよう男!」

男「あ、おう……おはよ……」

友「……見たぞ……お前の上履き……」

男「そっか……」

友「あと……後輩ちゃんとも少し話した。 ……お前に近付くなって」

男「……え?」

友「別に意地悪じゃないぞ! その……今一緒に居たら後輩ちゃんにまで余計な被害行くだろ?」

男「あ……そうか……そうだよな……」

友「……今のところ被害は上履きだけか?」

男「……ジャージが無くなってた。 あとは机の落描き」

友「マジか……けど落描きっていってもなんもないじゃん」

男「消した。 お前が来る前に雑巾で」

友「そっか……」

男「おう……」

友「……俺や後輩ちゃんはお前の仲間だからな……なんかあったら頼ってくれよ」

男「おう……ありがとな……」








それから俺にたいするイジメは止む事が無かった。

持ち物が隠される、壊される、無視に机への落描き。

朝机の上に花瓶が置かれてる事もあった。

クラスの皆は俺を居ないものとし、陰口なんて当たり前。

唯一の支えは友の存在だった。

毎日笑顔で挨拶してくれた。

毎日休み時間は一緒に居てくれた。

毎日昼飯は一緒に食べてくれた。

部活の先輩は俺に厳しく、時には優しく、何時も通り接してくれた。

後輩も毎日のようにメールをくれた。

励ましの言葉……たまに下ネタが混じってるが、俺はそれにも癒された……そして少しづつ後輩に心惹かれていった……。

苦痛の中の癒しが俺の支え。

……そう……思っていた。

クラスメイト「あ、あの男君……」

男「……え? 俺?」

クラスメイト「は、話しがあるんだ……少し校舎裏まで来てくれないかな……?」

男「……いいよ。 今?」

クラスメイト「う、うん。 じゃあ僕は先に行って待ってるから……」タタッ

男「……(普段は話しかけて来ないクラスメイトが話しかけてきた……それに友が居ないタイミングを見計らって……罠か……いや……考えてても仕方ないな……行こう……大丈夫だ……もし罠でも少し痛い目にあうだけ……問題ない……)」


スタスタ













―――校舎裏―――


男「……」

女友「来たね。 ありがとねクラスメイト、お疲れ様」

クラスメイト「……はい」タタタッ

男「……なんの用だ?」

女友「なにその反抗的な目……全然反省の色が見られないんだけど?」

男「反省もなにも俺はなにも悪い事してないからな」

女友「てめぇ……! ……はぁ……もういいや。 先輩! こいつやっちゃってください!」

DQN「お、こいつか女ちゃん裏切った浮気男ってのは」

DQN2「ひょろっけーwwww殴ったら折れそうじゃんwwwwww」

男「精神的にやれなかったから次は暴力か……本当にクソだなお前」

女友「クソ野郎はどっちだ! お前の所為で女がどれだけ苦しんだか知ってんのか!」

男「知らねーし知りたくもねーな」

女友「こいつ……先輩! ボコボコにしちゃって!」

DQN「「分かったwwwww」」

男「ガハッ……くぅ……」

DQN「もういいっしょwwwこれ以上は俺疲れるから嫌だwwwww」

DQN2「俺もwwwwwもうボロボロっしょこいつwwwwww」

男「て、てめぇら……覚えとけよ……」

DQN「まだ舐めた口聞ける元気残ってんのかよこいつwwwwしぶてぇwwwww」

女友「……あんたさ。 友って奴に助けられてるからそんな余裕でいられるんでしょ?」

男「……知るかバカ」

女友「へぇ……後輩にも良くしてもらってるみたいね」

男「……」

女友「ははっ! 黙っちゃったwww」

男「友や後輩にも手を出したらただじゃすまねぇぞ……」

女友「おーこわw ……大事なんだねその二人」

男「てめぇ……」

女友「友って奴はあんたを守ってるんだよね? 優しいねー。 後輩はあんたを大好きなんだってね。 浮気相手だもんねー」

男「……なんだよ。 なにが言いたい……」

女友「……その二人に裏切られたらさぞショックでしょうねーwwww」

男「……は?」

女友「ねぇー…知ってる? 友と後輩の関係」

男「……どういう事だよ」

女友「知らないんだーwww可哀相wwwwwじゃあ写真見せてあげるねwwwwほらwwwww」ピラッ

男「……こ、これって……」

女友「友と後輩のツーショット写真wwww街中を仲良さそうに歩いてたよー笑いながらwwwwwあんたがイジメられてる間にねwwwwww」

男「……」

女友「この時だけじゃなくて週に何回も会ってるみたいよwwww可哀相wwwwあんた可哀相wwwww仲間はずれ可哀相wwwwww」

男「……くぅ……」

女友「えwwwwあんた泣いてんのwwwwうっわwwwwwキモいwwwwwwww」

男「うぅ……」

女友「……ほんとキモい。 あーあ、しらけちゃった。 もう帰ろう」スタスタ

DQN「え? もういいの? じゃあ遊び行こうよwwwwカラオケーwwww」

DQN2「俺も俺もwwwwww」

女友「行こ行こwwwwwパーっと盛り上がろwwwww」スタスタ

男「……友……後輩……どうして……」ポロポロ



―――――
―――
――








友「おーい! 男ー!! ……ったくどこ行ったんだよあいつ……」

後輩「友さん! 男さん見つかりました!?」

友「いや……何処にも居ない……電話にもでねぇし……」

後輩「そうですか……あ、すみません! あの、男って人どこ行ったか知りませんか!?」

クラスメイト「え、あ、あの……」

友「あれ? クラスメイトじゃん」

後輩「知ってる人ですか?」

友「あぁ、俺達のクラスの奴だよ。 んでクラスメイト。 男見なかった?」

クラスメイト「あ、あの……その……」

後輩「……なにか知ってますね?」

クラスメイト「いや、その……」

友「おい……知ってる事教えてくれ」

クラスメイト「ぼ、僕はなにも……ヒャゥ!!」

友「お、おい止めろ後輩ちゃん!」

後輩「……男先輩は何処ですか……?」グイッ

クラスメイト「く、苦しい……は、はなし……」

友「止めろ! 離してやれ!」

後輩「チッ……」パッ

クラスメイト「カハッ……ハァハァ……ゲホッ」

後輩「もう一度聞きます……男先輩何処ですか……?」

クラスメイト「ヒッ! お、教えます! 教えますからもう止めて!」ガクガク

友「まったく……で、男は何処だ?」

クラスメイト「その……校舎裏に……女友さんに呼び出してこいって言われて……」

後輩「ッ……!」ダッ

友「お、おい後輩ちゃん! クラスメイト! 今度詳しく話聞くからな!」ダダッ












―――校舎裏―――


後輩「先輩! 先輩何処ですか!!!?」

友「男ー! 返事してくれ!!!」

後輩「何処ですかー!!! ……あれ? これ……」

友「どうしたの後輩ちゃん?」

後輩「これって私達ですよね……?」

友「……マジかよ……もしかして男にこれを……」

後輩「……」ビリッ

友「こ、後輩ちゃん……?」

後輩「友先輩……少し早めましょう……もう十分じゃないですか……」

友「……あぁ……男に謝んないとな……勝手にしてた事を……」

後輩「それだけじゃないです……」

友「おう……分かった……それじゃあ明日な……」

後輩「……はい」

―――男宅―――

男「……」

男(……後輩……友と付き合いだしたんだな……知らなかったな……友も全然言ってくれないしな……)

男(俺一人だけか……知らなかったの……結局こうなるのか……裏切られて……いいように使われて……)

男「……もう……誰を信じれない……」


ピンポーン


男「……誰だよ……」ノソッ





ガチャ


男「はい……どなた…………女……?」

女「……」

男「……今更何しに来やがった……」

女「あ、あのね……私……男がイジメられてるの知らなくて……」

男「よく言うわ……お前が全部差し向けたんだろ?」

女「ち、違う! 私は女友に少し相談しただけなの……だけど女友が勝手に暴走しちゃって……」

男「……今更信じれるかよそんなの」

女「うん……都合が良すぎるかもしれない……だけど私も本当に反省したの…………ねぇ……もう一度やり直せないかな……私達……」

男「……お前の事を信じれるわけ無いだろ……」

女「女友には謝らせる! 他の男にはもう一切会わない! もう絶対に浮気なんてしないから! ねぇ……もう一度チャンスをください……大好きなの……まだ大好きなの……」ポロポロ

男「…………少し時間をくれ……明日返事をする」

女「あ、ありがとう……!」

男「……明日の放課後、屋上に来てくれ」

女「わ、分かった! 待ってるから! いい返事期待してる! 男……愛してる……」

男「……」ガチャバタン






男「……明日か……」

―――翌日―――


後輩「せんぱーい! せんぱーい!!!!」ピンポンピンポン

後輩「……居ない……もう学校行ったのかな……少し話したかったのに……」トボトボ




男「……」ギリッ





―――学校―――

後輩「先輩の靴は無い……先輩……ん?」


?「おはよー!」

?「おはよー! どう? 上手くいった?」

?「うんうん! 男多分OKするよ!」

?「マジでww良かったじゃんwwwwまったくあんたは……浮気するならバレないようにしろって前も言ったじゃんwww」

?「ついうっかりねwwけど今回はマジだから! 絶対男は手放さないし!」

?「あんた前もそう言ってたよねwwwwって言いながらキープ君何人いるのよwwww」

?「今回は少ないよwww前の奴は危ないから切って今は三人かなwww」

?「少なくねぇしwwwwほんと無駄な力使ったわwwww先輩呼び出してまでボコってさwwwwwそのあとお礼でヤったんだけどマジ下手くそで股痛いってwwwww」

?「ごめんってwww今度イケメン紹介するからwwww」

?「約束よwwww」

?「OKwwwOKwwwww男マジ少し泣き落としかけたらコロッといったわwwwwちょろすぎwwwwこれはOKしかもらえないねwwwwこれで男の童貞ゲットwwwwwwww」

?「あんたマジ鬼wwwwwwひっでぇwwwwww」

?「あんたもでしょwwwww」

?「だねwwwww」


後輩(物陰)「あいつら……!」ギリッ












―――男宅―――

男「……そろそろ時間だな……行くか……」ノソッ

―――放課後(屋上)―――


男「……」

女「お、男……来てくれたんだね……」

男「あぁ……で……返事だったな……」

女「う、うん……」

男「………一晩考えたんだ……裏切られてよ……誰も信じれなくなってな……そんな時にお前がまた現れた」

女「……」

男「……一瞬お前が俺の癒しに見えたんだ……」

女「男……」

男「それでな……考えた結果な……俺はお前と……」


「ちょっとまtt」


男「やっぱり寄りは戻せない!」


「ったー……はい?」

男「……やっぱり現れたな後輩……それに友」

友「俺はおまけですかそうです」

後輩「あれー……バレてましたかー……」

女「な、なんであんた達が!!! それに寄りを戻せないってどういう事!!!!」

後輩「あんたが浮気するようなビッチだからですよ。 このビッチ!」

男「裏切られた事を簡単に許せる程俺は器の大きな男じゃないって事」

女「だ、だけど後輩だって友と付き合って男を裏切ったじゃん!」

男「それは……ショックだったよ……けどさ……別に俺と後輩は付き合ってるわけじゃないし……そりゃ少しずつ好きになってたのにいきなり友と付き合ってるって聞かされた時は本当に裏切られた気分だった……」

女「じゃ、じゃあ!」

男「だけどそれでお前とまた付き合うかってのはまた別の話だ」

女「く……」

後輩「……じゅーだーいはっぴょー!!!!!!!」

友「ぱふぱふ!!」

女「……は?」

男「な、なんだよ……」

後輩「まず一つ目! 私と友先輩は付き合っておりません!!」

友「彼女いない歴=年齢です!」

男「……は?」

女「な、なわけないじゃん! あんなに仲良さそうに歩いてたじゃん!!」

後輩「二つ目ー! 女……ビッチさんは嘘をついていまーす!!!」

友「ウソツキヨクナイ!」

女「な、何言ってんのあんた!」

後輩「まず何故学校を休んでた筈のあんたが私と友先輩が街を歩いていた事を知ってるのでしょうか!」

友「でしょうか!!」

女「そ、それは女友が教えてくれて……」

後輩「じゃあなんでその時にでも『浮気をしたのは自分だ!』って女友のクソ野郎に話さなかったんでしょうか!!!」

友「でしょうか!!!」

女「そ、それは……てかなんであんたがそんな細かく知ってんのよ!!!」

後輩「……それでは証人の方々に入場していただきましょー!!」

友「カモン!!!」


ゾロゾロ


女「お、女友……それに先輩……」

後輩「はい! こちらが証人の方々です! そして入場を手伝ってくれた柔道部の皆様です! 拍手!!!」パチパチパチ

友「よっ!!!」パチパチパチ

柔道部先輩「鍛えてないからこんな弱っちくなっちまうんだ」

男「こ、これはどういう事ですか……?」

後輩「それでは証言をどうぞ! はい! 女友!!」

女友「ヒッ……わ、私は女に言われて男をイジメました……」ガタガタ

後輩「お・と・こ・さ・ん」

女友「お、男さんをイジメてました! 本当にすみませんでした!!!」ガタガタ

女「お、女友……なんで……」

後輩「はい! 続いては社会のゴミクズ! DQN!!!」

DQN「お、俺は女友に言われて男……さんを殴りました! 本当にすみません!」ビクビク

DQN2「お、俺も同じくです!! 終わったらヤらせてくれるって女友に言われたので……」オドオド

後輩「……はーい! これで証言の方を終わりたいと思います!! なにか言いたい事はありますか、ビッチ!」

女「な、なんで皆……」

後輩「それは柔道部の皆様にご協力頂いたからでございますー! 武力を行使しましたー! そしたら見事ゲロってくれましたー! 後輩ちゃん頑張った!!」

柔道部先輩「後輩の悩みは俺らの悩み! なんで相談しなかった男!!」

男「す、すみませんでした!!!」

女「こ、こんなのおかしい……!! こいつらが勝手にやった事で私は悪くない!!!!」

後輩「まだ粘りますかこのクソアマ…………それじゃあ次の証人の方どうぞ!!!」

友「オーライ! カモン!」

?「……」

女「え……たっ君……なんで……?」

後輩「はいっ! ビッチの浮気相手でありもう一人の被害者であるたっ君さんでーす!」

友「イケメン! 氏ね!!!」

たっ君「……女は俺に大好きって言ってくれた……だから俺は女を信じてたんだ……後輩さんと友さんに真実を聞かされるまでは……」

後輩「はいっ! それでは説明の方を宜しくお願いします友先輩!!」

友「ガッテン!! 実はですね……俺と後輩ちゃんは男に黙って女の浮気相手を探していました!! 後輩ちゃんの情報網を使って!!! その結果巡り合えたのはこの方たっ君!!!」

男「……え?」

友「男ごめんな……勝手に復讐する計画立てちまって……」

男「えっと……じゃあ後輩とお前は……」

友「付き合ってねぇよ!! 彼女欲しいよこの野郎!!!!」

後輩「こほん……友先輩……説明をはよ」

友「あ、はい。 えっとですね。 たっ君から話を聞いたところ、どうやらたっ君はなにも知らなかったらしく、いきなり女から連絡が無くなったからなんだろなーなんだろなーと思っていたら……そこに現れた我ら! そこで状況を話したところ腹が立ったらしく、今回証人として来てくれました!」

たっ君「本当に腹が立っています……そして本当にごめんなさい男さん……」

男「い、いや……君が謝る事は……」

後輩「それでですね。 もっと調べてみたらホコリが出るわ出るわ。 この女実は他にもキープ君と称した男が他にも三人いるそうです!!」

たっ君・男「……は?」

女「え、ち、違う!! そんなのデタラメよ!!!」

後輩「あれあれー、朝自分で言ってた事も忘れたんですかー? 若年性アルツハイマーですかコノヤロー」

女「あ、あんた聞いてたのね!!!」

男「……」

たっ君「もういいや……呆れた……俺帰る……」トボトボ

後輩「お疲れさんでーす!」

友「でーす!」

女「……」

後輩「……それで何か言い逃れはありますか?」

女「……なんなのよあんた……なんで私の邪魔するのよ!!!!」

後輩「先輩が大好きだからじゃボケエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!!!!!!」

女「ヒッ!」

後輩「私の大好きな人を裏切り、傷付け……おまけにイジメやがった……そしてのうのうと『寄りを戻そう』だ……ふざけんな腐れビッチ!!!!!!!」

女「……」

後輩「あんたが真人間で先輩を幸せにしてたなら私は引き下がったけど……蓋を開ければ只のクソ野郎だった……そんな奴に先輩と付き合う権利なんかない!!! 死ね!!! 氏ねじゃなく死ね!!!!!!」ポロポロ

男「後輩……」

後輩「あんただけは絶対に許せない!!! 先輩が許そうと絶対に私は許さない!!!! 死ぬまで追いかけて後悔させ続けてやる!!!!!」ポロポロ

男「後輩!!! もういい!!」ギュッ

後輩「ッ…せ、先輩……」

男「もういいんだ……だからもう泣くな……」ギュウ

後輩「で、ですけど……こいつは……ヒック……」

男「そんな奴放っておけ……今は俺だけを見てろ……」

後輩「ヒック……うぅ……先輩……」ギュウ

男「よしよし……有難うな後輩……」ナデナデ

友「ええ話やなー……」

DQN・DQN2・女友「……」ソロソロ

友「……どこへ行く」ギロッ

DQN・DQN2・女友「「ヒッ!!」」

友「先輩達、そいつら見張っててください……もう少し待ってろ……処分は決まってるからな」ニヤァ

DQN・DQN2・女友「」ガクガク

男「後輩……俺は……」

後輩「あ、少し待っててください」

男「え? これいい場面じゃない? なんで?」

後輩「その続きは私から言います! いえ! 言わせてください!! ……だけどその前に……ねっ♪」

女「……え?」

後輩「このまま綺麗な話で終わってお前らが悪役が罰せられる描写もなく終了なんて都合がいい話あるはず無いでしょう?」ニコニコ

女「えっと……」

後輩「叩けばホコリがいっぱい出てきたって言いましたよね? ……それって男遊びだけだと思います?」ニヤニヤ

女「え……え?」

後輩「飲酒、喫煙、窃盗、傷害、深夜徘徊、売春……心当たりはお有りかしら?」ニヤニヤ

女「」

後輩「そこで傍観してるあんた達も!!!」

DQN・DQN2・女友「「ヒィ!」」

後輩「学校側には通達済みですから……それに親御さんや警察にも♪」

DQN・DQN2・女友・女「」

後輩「敵に回した相手が悪かったですねぇ……後輩ちゃんを舐めるでないよ!!!!!!」

DQN・DQN2・女友・女「」

後輩「よっし……それじゃあ職員室に運んであげてください柔道部の方々!!」

柔道部達「「おーう」」ズルズル

DQN・DQN2・女友・女「」ズルズル

後輩「……あ、友さんもお疲れ様でした。 少し席を外してくださいな」

友「あ、はい……」スタスタ

後輩「ふぅ……これにて一件落着!!!」

男「……」ポカーン

後輩「……先輩?」

男「……あ、あぁ……凄いなお前……」

後輩「褒めないでください濡れる/////」

男「良かった何時もの後輩だ」ナデナデ

後輩「あぅ……それはずるいです……へへ……」テレテレ

男「……それじゃあさっきの続き行くか!」

後輩「あ、は、はい!!! ……えーと……へへっ……」

男「おいおい、あんま焦らすと俺から言うぞ」

後輩「す、ストップ!! まだ慌てるような時間じゃない……落ち着け……」

男「お、おう……」

後輩「すー……はぁー……よしっ!」

男「……」

後輩「先輩は私にとって太陽で……」

男「ちょっと待って」

後輩「はい?」

男「ちょっと恥ずかしいからもっとストレートに」

後輩「そ、そうですか? じゃあ……」

男「……」

後輩「……校内で迷っていた私を助けてくれた先輩……一目見た時から惹かれていました……それから私は先輩をずっと見てきました。 その時見た優しい笑顔、真剣な表情……外見だけじゃなくて優しい心を持った人だって事を知りました……」

男「うん……」

後輩「先輩が柔道部に入っている事を知って、私はもっと先輩を知りたくてマネージャーになりました。 そこにも優しい先輩はいました……そこでどんどん先輩を好きになっている事に気付けました……」

男「うん……」

後輩「今回の件でも優しい先輩はいました。 自分の事よりも私を心配してくれた先輩……照れ隠しで変な事を口走っても受け流してくれる先輩……」

男「あれ照れ隠しだったんだ」

後輩「そんな先輩がですね……その……グスッ……」

男「……後輩……」ギュッ

後輩「せ、先輩が……」ポロポロ

男「頑張れ……後輩……」ギュウ

後輩「……ず、ずっと好きでした!! これからも大好きです!! 私と付き合ってください!!!」

男「……後輩……」

後輩「せ、先輩……んっ……」

男「……ぷはぁ……これが返事じゃ……臭すぎるかな?」

後輩「……ずるいです……こんなの……」ギュウ

男「ごめんな……好きだぞ後輩……」ギュウ

後輩「先輩……」

男「ん? なんだ?」







後輩「先輩大好きです!!」

男「俺も大好きだよ」





















おわりおわり

くぅ疲れてない

本当に疲れてない いや マジで

すっきりさっぱり短く簡単に書いた

ムダが無いっていいね

悪役が懲らしめられてヒロイン主人公が結ばれるってだけの短調なのも素敵やん?

取り敢えずビッチとヤリチンとモテる奴は滅びろ

NTRとか浮気する奴も死ね! 氏ねじゃなくて死ね!


じゃあの

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月12日 (木) 21:39:52   ID: caTPOsrb

泣いた

2 :  SS好きの774さん   2015年11月17日 (火) 19:33:52   ID: UkMMHIiW

最後の「くぅ疲れた~じゃあの」までの著者のコメントに同意を隠しきれない。久しぶりにいいssに出会った。ありがとう。

3 :  SS好きの774さん   2018年04月20日 (金) 08:40:05   ID: LPSoB96V

この男は人の扱い方がゴミ
きっと社会に出てクレーマーにあたってもなあなあにして後で大問題に発展させたりしそう
生きる能力0だね

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