男「女さんに告白してくる!」 友「無口だし冷たそうじゃね?」 (575)

  
男「わかってないな。そう見えるだけなんだよ多分」

友「そりゃ多分だろうな。まだ会って1週間もたってないんだから」

男「一目惚れなんて初めてだ」

友「だとしても今すぐ告白は早すぎるだろ。もうちょいアピールしてからでも遅くない」

男「そうか…」

友「あぁ。それより兄貴がまた漫画送ってきてくれたから読みに来いよ」

男「いつも友兄さん優しいな。うらやましい」



1年半後

男「よし!今日こそ告白する!」

友「よく今まで我慢できたな…」

男「まぁな。タイミングもなかったし」

友「(……遅すぎてもう俺は……。俺も話すタイミング逃してたんだな)」

友「(それでも、今は男のために言わないでおくか……)」

  
男「女さんのことが好きです!付き合ってください!」

女「……」

女「……」

女「……」

女「……うん。付き合う」

男「ほんとか!!やった!!」

女「お願いがある」

男「もちろん。なんでも言って!」

女「無口だし、感情表現が得意じゃないからそれをわかってほしい」

男「わかった。すぐ読み取れるようになってみせる!」

女「……ありがとう」

  
女友「男君に呼び出されてたのは何だったの?」

女「……」

女友「?」

女「告白された」

女友「ま、まじで?」

女「うん」

女友「告白されても動じないのね女は。男君のこと意識してたの?」

女「ううん」

女「ほとんど会話もしたことない」

女友「それでオッケーしたんだ」

  
女「いい人そうに見えた」

女友「それだけ?まぁ女が良いと思ったならそれで十分か」

女「…うん」

女友「これから楽しみだねー」

女友「でも気をつけなよ?女は押しに弱いからイヤなことはちゃんと断るようにしないと」

女「…わかった」








友「そう落ち込むなよ。俺が飯おごってやるから」

男「なんで振られた前提で話すんだ。オッケーもらったよ」

友「……まじかよ」

男「今の段階では俺のことが好きって事はなさそうに見えたけどな。これから惚れさせてみせる」

  
友「でも付き合ってくのは大変かもな」

男「どういうことだ?」

友「奥手そうだし男がそのペースに耐えられるかな、と」

男「女さんのためなら頑張れる!」

男「つまり愛の力!」

友「……はいはい」



友「(直接言うかメールで言おうか……))」

  
翌日 放課後

男「女さん。一緒に帰らない?」

女「わかった。帰る」

女友「じゃあ私は二人の邪魔しないように部活行こうかな。じゃまた明日」

女「また明日」

男「行こうか」

女「うん」






男「帰りはどこか寄っていくとことかあるの?」

女「……たまに本屋に寄る」

男「じゃあ今から寄ってく?俺も見たいのあるんだ」

女「行く」

  
本屋

男「女さんは小説とか好きなの?」

女「…小説よりは漫画の方がよく読む」

男「そうなんだ。意外」

女「……いけない?」

男「う、ううん。そんなことないよ」

男「(今のは悲しんだ顔か?……確証は持てないけど)」

男「どんなのが好きなの?」

女「悲しくて感動できるのが好き」

女「…………バッドエンドは嫌いじゃない」

男「!!!」

男「……そうなんだ。感動して泣いたりするの?」

女「うん。おかしい?」

男「そんなことない。そういうとこも俺好きだよ」

  
翌日 学校

女友「昨日はどうだったの?」

女「何度も好きって言ってくれる」

女友「男君ベタ惚れだね」

女「一緒にいてしんどくないからうれしい」

女友「しんどくないから楽しいに変わっていけばいいね」

女「…うん。でも」

女友「なに?」

女「ちょっとだけ恥ずかしい」

女友「あー何度も言われるのがね。慣れるよそのうち。んで女も言いたくなるよ」

女「……そうかな」

女友「ま、どれくらいかかるかは誰にもわかんないけどね」


友「……ここにいたか。女さん、ちょっと来てくれる?」

女「……うん」

  
男「(あれ、友と女さんか…?遠くてよく見えんが)」

男「(何話してるんだ。2人で話すほど仲良かったのか…?)」

男「……」

男「……」

男「(まぁ気にしてもしょうがないか)」

男「(どうせ大したことじゃないだろ)」

  
翌日 放課後

男「女さん。ちょっといい?」

女「?」

男「テスト近いし、どっかで勉強しない?」

女「……わかった」

男「ありがとう」

男「(女さんとの会話の中で否定されたこと一度もない気がする。あと名前も呼ばれたことないな…)」

男「(まぁ焦ってもしょうがないよな。気長にいこう)」

男「じゃあ図書館行こうか」

女「うん」


図書室

男「……」カキカキ

女「……」カキカキ

男「……」ジー

  
女「……」カキカキ

男「……」カキカキ

男「……」ジー

女「…?」カキカキ

男「……」カキカキ

男「……」ジー

男「……」ジー

女「……?」

女「なに?」

男「あぁごめん。かわいくてつい」

女「……」

女「ありがとう」カキカキ

  
一週間後 学校

男「前よりテストの点数かなり上がったな」

友「図書室こもってたもんな。よかったじゃん。女さんともいられて」

男「そうだな」

友「つーか社会のあの問題だけ納得いかないんだよな」

男「あー、あの加点問題か」

友「日本に多い名字10位まで書け(順不同)とか訳わからん」

男「友の名字も入ってたな」

友「珍しくともなんともないからな。多い順だと6位くらいなはずだ」

男「前のテストは確か3番目の完全数を書け、だったな」

友「その前は……」

男「日本人が唯一受賞していないノーベル賞は?(通称可)だな」

友「もう雑学だかなんだか分からなくなってきてるような」

男「確かに。テストって教師の色出るよな」

  
女友「前より下がってるような…。女は?」

女「私はほとんど変わらなかった」

女友「あれ?図書室で勉強してたんじゃなかったの?」

女「してた。でも少し集中できなかった」

女友「あー、周りうるさかったんだね」

女「……違う」

女友「ん?聞かないでほしい感じ?」

女「うん」

  
翌日 自宅

男「(先週の土日はテスト勉強ばっかりしてたから特に思わなかったけど)」

男「(休日に女さんと連絡取れないのはさみしいな)」

男「(アドレス交換しときゃよかった……)」



翌日 スーパー

男「(よし、買い物おわりと…)」

男「(あ、バイト情報誌…)」

男「(帰って見てみるか)」


自宅

男「……」ペラ

男「……」ペラ

男「(どれがいいのかもよくわからん)」

  
翌日 学校

男「女さん。今さらなんだけどアドレス交換しない?」

女「わかった」ピッ

男「……あれ。おかしいな。ちょっと携帯の調子悪くて」

男「……」ピピッ

男「あぁいけたか。女さんも届いてる?」

女「うん」

男「休日に連絡取れないのがこれから不便だし、メールか電話で連絡取れるようにしたくて」

女「…うん」

男「あと女さん映画好き?テスト終わったし行かない?」

女「……行く」

これさるっちまう

  
映画館

男「この前漫画から映画化したって聞いて女さんと行きたくて。この原作の漫画は知ってる?」

女「知ってる。でも…」

男「もしかして好みじゃなかった?違うのもやってるしそっちにする?」

女「……漫画の映画化は難しいから」

男「あぁ、基本的にこの形式は評判がよくないのか。どうしようか…」

女「でもこれ観たい」

男「!」

男「じゃあ行こうか。女さんの意見が初めて聞けたのかも。うれしい」

女「そう?」

  
上映中

女「……」

男「……」

女「……」

男「……」

………

……




男「面白かったね。漫画も見てみたくなった」

女「……」

男「?」

男「あれ、もしかして微妙に不満ある?」

女「うん。ちょっとだけ」

男「そっか。じゃあ次は俺のオススメの映画貸そうかな。合えばいいんだけど」

  
翌日 自宅

男「そうだ。映画のことメールしとこう」カチカチ

男『映画のDVD持っていきたいけど好きなジャンルある?』

女『映画も感動できるのが好み』

男『オーケー。明日持ってくよ』

女『うん』



翌日 学校

男「はい、これ」

女「ありがとう」

男「暇な時に観てくれればうれしい。急かさないからゆっくり観て」

女「わかった」

462 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 23:45:19.48 ID:L2svvsuL0
うるせぇな黙ってろよ、今回はてめえらが悪いだろ……イチ書き手として言わせてもらうがな。
SSってのはな、読者に合わせてムリヤリ書くもんじゃねぇんだよ
書き手がこういうストーリーを文に書きたい、って思いを形にする為にあるんだよ
いちいち、お前らの意見がどうかとか、評価がどうとか、感想がどうとか、くっだらねぇ、どうだっていい。
こっちは、書きたい物を書いてんだわ。それを外からグチグチ文句垂れんじゃねぇ。
ストーリーや、エンドが気に食わないってんならテメェで書けや。それが出来るのがSSだろうが。
与えられたもんを食うだけ食って、いい御身分で文句垂れるしか能が無いてめぇらの方がよっぽど家畜だわ


129 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りしますsage2013年09月22日 (日) 09:29:37 ID: P3Yxbp63o

逆に「何かのキャラで再生してる」とかは
その人のイメージを勝手に押し付ける結果になるので好きではないですね
絵師と呼ばれる人たちが勝手にキャラ絵を描いて叩かれてたのと同じなんだよね
同類に声について声優を語るのもあってこれらは荒れる元にもなりますよ
書いてる人が「このキャラはこんなイメージでお願いします」とかなら別ですが……

  
女友「ん、さっき何もらったの?」

女「映画のDVD。貸してもらった」

女友「そうなんだ。なんだか恋人っぽいねー」

女「……ちょっと楽しい」

女友「男君といるのが?」

女「うん。ペース合わせてくれる。安心」

女友「すごい進歩だね。まぁ男君も少しはがっつきたいかもね」

女「……」

  
放課後

男「帰ろっか」

女「…うん」

男「どうかした?」

女「楽しい」

男「!」

男「お、俺も楽しいよ!」

女「うん」

女「……」

女「こんなペースは嫌?がっつきたい?」

男「い、いやそんなことはないよ」

男「女さんのこと好きだから尊重したい。俺ゆっくりで平気」

女「わかった。ありがとう」

  
男「今から予定ある?」

女「…ううん」

男「じゃあ買い食いでもしに行こうか。よく行くとことかある?」

女「今までほとんどしたことない」

男「そっか。女友さんとは遊びに行かないの?」

女「学校の帰りはあんまり。女友は部活あるから」

男「そうだった。部活行ってるんだったね」

男「初めてだとびっくりするかもよ」

女「?」

………

……



男「どう?」

女「……おっきい。びっくりした」

  
男「しかもここのたい焼き安いし種類いっぱいあるのがいいんだ」

女「うん」

男「何味食べる?」

女「……」ジー

女「……」ジー

男「(迷ってる姿もかわいい)」

女「カスタードにしたい」

男「いいねカスタード。俺も好きだ」

女「……」

男「じゃあ俺は…」

女「待って」

男「?」

女「…………二人で半分ずつ食べたい」

  
男「あ、あぁそういうことか。女さん一人じゃ多すぎるな。気づかなかった」

女「…ううん。違う」

男「…じゃあどういう意味?」

女「教えない」

男「なんかちょっとだけうれしそうだね」

女「うん。2つともうれしい」

男「?」



翌日 学校

女友「へー。男君も少しは読み取れるようになってきたんだね」

女「うん。でも女友には適わない」

女友「そんなに褒めてくれるんだ。泣けるね」

女「だって女友はそういうとこもすごいから」

男「どう?」ボロン
女「小さい。びっくりした」

  
女友「ありがとう。男君も私くらいできるようになるよきっと」

女「……うん。私もがんばる」



放課後

女「貸してもらった映画見た。ありがとう」

男「そっか。どうだった?」

女「……目見て」

男「赤いね。はれてるし」

女「…ちょっと泣いた」

女「あと、これ持ってきた」

男「あ、これ前見た映画の原作?」

女「うん。読む?」

男「もちろん!女さんから持ってきてくれるなんてうれしい!」

最近どんでん返しが多いから疑り深くなっちまった

女「…うん。感想聞かせて」

男「もちろん!読んだらメールするよ!」



翌日 自宅

男「そうだ。今日は祝日か…」

男「借りた漫画読もう」ペラペラ

………

……



男「……」ペラ

男「……」

男「(……9巻やばい。前が見えんくらい泣ける)」

男「……」

男「……」ペラ

  
男「一気読みしてしまった。女さんが映画に不満あったのもわかる」

男「しかし漫画で泣くなんて久しぶりだな…」

男「メールしよう」カチカ

男「………ん?」

男「なんだこれ動かなくなった。前から調子悪かったが携帯の寿命ってこんな急にくるのか?」

男「……しゃーない。携帯ショップ行くか」




携帯ショップ

店員「古い機種ですので修理には少し時間をいただかないといけませんね」

男「そうですか。まぁ買い替える気もないし修理してもらうか…」

男「あ。あと中のデータとかって無事かわかりますか?」

店員「そうですね。この場合だと基本的に大丈夫ですが、電話帳のデータはバックアップの分しか取り戻せないかもしれないですね」

男「え、俺バックアップなんてしたことないですよ」

  
店員「自動バックアップ機能がついている機種ですのでほとんどは残っていると思います」

店員「ただ2週間前に最新の自動バックアップをされているはずなので2週間以内に登録されたデータは……」

男「(女さんとアドレスを交換したのは4日くらい前…。また聞かないといけないな)」

男「わかりました。ありがとうございます」

店員「ではこちらが代機です。修理が終わればお電話させていただきます」

男「はい、どもです」







自宅

女「……」ペラ

女「……」カチ

女「……」ペラ

翌日 自宅

女「……」カチ

女「……」カチ

女「(……まだメール来てない)」





翌日

女「……」カチ

女「……」カチ

女「(……きっと読む時間ないんだ)」

  
翌日 放課後

男「女さん。漫画読んだよ。泣いちゃった」

女「……メール」

男「ん?あぁ携帯壊れてさ。メール送れなかったんだ、ごめん。もしかして何か連絡してくれてた?」

女「ううん」

女「……でも、ちょっと」

女「ちょっとだけ……」

男「!」

男「さみしくさせてごめん!」

女「…うん」

男「今日は買い物頼まれてて行くつもりだったんだけど、よかったら一緒に行かない?」

女「……行く」

  
スーパー

男「えーと野菜はこれだけだな。あとは魚か…」

男「女さんは自分で料理とかするの?」

女「…ちょっとだけする」

男「俺料理下手だから、いつか手作り料理食べてみたいな」

女「……」

男「俺ハンバーグ大好きでさー。女さんは何が好き?」

女「……私もハンバーグ好き」

男「ほんとか!カスタードといい食の趣味合うのかな」

女「……貸した漫画。どこで泣いた?」

男「?」

男「そうだなー。俺は9巻あたりが一番泣けたかな」

女「…私も」

男「すごいな。きっと感性あってるんだ!」

  
女「……」

男「もしかしてちょっとうれしい?」

女「……うん」

男「俺も」



翌日

男「コンビニバイト?」

友「あぁやってみねーか?学校からはかなり遠い場所にあるとこなんだけど」

男「なんで急に…」

友「俺も少し前から始めたんだが人手不足らしくてさ」

男「んで俺を誘おうと」

友「そうだな。ちょっと断れなくてさ。頼む!」

男「……やってみるか。バイトしてみたかったのも事実だし」

友「うし、決まりだな。じゃ明日からお願いする」

462 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/25(土) 23:45:19.48 ID:L2svvsuL0
うるせぇな黙ってろよ、今回はてめえらが悪いだろ……イチ書き手として言わせてもらうがな。
SSってのはな、読者に合わせてムリヤリ書くもんじゃねぇんだよ
書き手がこういうストーリーを文に書きたい、って思いを形にする為にあるんだよ
いちいち、お前らの意見がどうかとか、評価がどうとか、感想がどうとか、くっだらねぇ、どうだっていい。
こっちは、書きたい物を書いてんだわ。それを外からグチグチ文句垂れんじゃねぇ。
ストーリーや、エンドが気に食わないってんならテメェで書けや。それが出来るのがSSだろうが。
与えられたもんを食うだけ食って、いい御身分で文句垂れるしか能が無いてめぇらの方がよっぽど家畜だわ


129 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りしますsage2013年09月22日 (日) 09:29:37 ID: P3Yxbp63o

逆に「何かのキャラで再生してる」とかは
その人のイメージを勝手に押し付ける結果になるので好きではないですね
絵師と呼ばれる人たちが勝手にキャラ絵を描いて叩かれてたのと同じなんだよね
同類に声について声優を語るのもあってこれらは荒れる元にもなりますよ
書いてる人が「このキャラはこんなイメージでお願いします」とかなら別ですが……

  
放課後

男「女さん。帰ろう」

女「うん」

男「明日からなんだけどさ、バイトすることにしたんだ」

女「…うん」

男「近くのコンビニなんだけど夕方からのシフトが多いみたいで」

女「……」

男「バイト入ってる日は遊べなくなるんだ。ごめん」

女「……わかった」





友「(兄貴にメールしとくか…)」カチカチ

翌日 放課後

男「じゃあバイト行ってくる」

女「……うん」

男「終わったら連絡する。もう一回アドレス交換しよう」

女「うん」ピッ

男「ありがとう」ピッ

  
バイト

店長「君が友君の紹介で来てくれた男君?」

男「はい!」

店長「じゃあ今日はおおまかな仕事内容を覚えてもらうから店員さんに教えてもらって」

男「わかりました」

店員「んじゃいきますか」

男「はい!」

………

……



店員「どう?」

男「メモは取ってますがすぐに覚えられるかどうか……」

店員「最初はそんなもんだよ。がんばって慣れてってよ」

男「はい」

  
男「……ふー」

店員「今日はこの時間までだからあがっていいよ」

男「ありがとうございます」

店員「あ、あと貼ってあるシフト確認してってねー」

男「了解です」

男「(この店員って人なんか……)」

………

……



自宅

男「想像以上に疲れたな……。徐々に慣れていけばいいけど」

男「メールしよう」

男『バイト終わった!今週の日曜日はバイトないからその日遊びに行かない?』

女『うん。行く』

  
男『どこ行くかは二人でまた決めよう』

女『わかった』



翌日 放課後

男「今度の日曜どこか行きたいところある?」

女「……あのたい焼き食べたい」

男「オーケー。じゃああの周辺歩いて周ろうか」

女「うん」

男「じゃあ俺バイト行ってくるよ」

女「……わかった」

  
バイト

男「……」テキパキ

男「……」テキパキ

店員「飲料の裏は寒いよねー」テキパキ

男「はい。すごい寒いです」

店員「これもそのうち慣れるよたぶん」

男「…そうですか」

店員「んじゃ次行こうか」





店員「スキャンはここで、宅配便はここ。クオカードはここに通して、ファストフードはここね」

男「は、はい」メモメモ

店員「わからなくなったら何回でも教えてあげるからいつでも聞いてよ」

男「ありがとうございます!」

店員「んで、明日は検品やるとこ実際に見せるから少し早めに来てくれる?」

男「了解です」



自宅

男「結局昨日と同じくらい疲れた。研修期間が終わるまではずっとだろうな……」

男「はやく寝よう…」



翌日 放課後

男「ごめん。今日はすぐ行かなくちゃならなくて…」

女「……わかった」




女友「あれ、今日も男君バイト?」

女「うん。明日も」

女友「かなり入ってるねー」

  
女友「でも頑張ってるなら応援してあげないとね」

女「うん」

女「………」

女友「どしたの?」

女「ううん。なんでもない」



自宅

女「……」ペラ

女「……」ペラ

女「(退屈…)」



翌日 自宅

女「……」ペラ

女「……」ペラ

女「(ちょっとさみしい…)」

  
翌日

男「(よし、20分前到着…)」

男「(あとは待つだけだな)」

女「……」

女「……」ツンツン

男「!」

男「女さんか!びっくりした。今来たの?」

女「うん」

男「じゃあ行こうか」

女「……」

男「?」

男「どしたの?」

女「……最近さみしかった」

男「!」

  
男「俺がバイト入って遊べなくなったから…」

女「…ううん。我慢すればよかっただけ」

男「そんなことない!女さんができるならメールも電話もたくさんするし我慢なんてしてほしくない!」

女「ありがとう」

男「俺は女さんのこと好きだから。遠慮してほしくなくてさ」

女「うん。じゃあ今日は」

女「…………手つないで歩きたい」

男「!!」

女「いい?」

男「も、もちろん!」

女「…………あのね、恋人つなぎがいい」ギュッ

男「!!!!」

俺「…………あのね、恋人つなぎがいい」ギュッ

男「!!!!」

  
男「……」ポケー

女「……」

女「……」

女「……」ギュッ!

男「!」

男「やばいやばいうれしすぎてぼーっとしてた」




たい焼き屋

男「今度はどの味にする?」

女「……」ジー

女「……」ジー

女「チョコレートにしたい」

男「了解」

  
女「……おいしい」モグモグ

男「そりゃよかった。全制覇したいな」

女「うん」モグモグ

男「……」

女「欲しい?」モグモグ

男「あーんしてほしかったりして…」

女「……あ、」

男「……」

女「……だめ。恥ずかしい」

男「ごめんごめん、無理言っちゃって」

女「…はい」

男「ありがとう」モグモグ

  
雑貨屋

男「ここの雑貨屋入ろうか。たまに見たりするんだ」

女「うん」

男「きっと気に入ると思う」

……



女「……」ジー

女「……」ジー

男「女さんはアクセサリとかつけたりする?」

女「…好きだけどあんまり持ってない」

男「そうなんだ。そのじっと見てるのプレゼントするよ」

女「……いいの?」

男「うん。女さんに似合うと思う」

女「うれしい。ありがとう」

  
女「……どう?」

男「うん。ばっちり!」




翌日

女友「それでこれ着けてるんだ」

女「うん」

女友「似合ってるよ。かわいい」

女「ありがとう」

女友「この調子じゃもうすぐ女も男のこと好きになるかもね」

女「うまく言えないけどちょっとは……」

女友「男君聞いたら泣いて喜ぶなこれは」

女「でも言わないで。自分の気持ちに自信ないから……」

女友「そっか。いつか確信できるよきっと」

女「…うん」

  
放課後

男「携帯の修理終わったから取りに行ってくる」

女「…私も行く」

男「そうする?じゃあ行きますか」



携帯ショップ

男「じゃあちょっと待ってて。すぐ戻る」

女「うん」

女「……」

女「……」ジー



5分後

女「……」ペラ

男「お待たせ。ってこれ何見てるの?」

  
女「…旅行のパンフレット」

男「そうなんだ。これは…絶景特集か」

女「うん」

男「(いつか行ってみたいな…)」

男「あ」

男「ネックレス着けてきてくれたんだ。うれしい」

女「うん。女友にも褒められた」

  
翌日

男「じゃあバイト行ってくる」

女「…うん」



翌日 放課後

男「今日もすぐ行かないと。でも土日はバイトないから女さんが空いてる日遊びに行こう!」

女「……うん」



翌日 放課後

男「行ってくる。最近バイトばっかりでごめん!」

女「………」

  
自宅

女友「ふふ。それでさみしくて電話してきたの?」

女「…うん」

女友「夕方からのバイトだとほとんど会えないか」

女「うん。でも話してちょっとすっきりした」

女友「いいことじゃん」

女友「女は男君にドキドキしたりすることないの?」

女「……それはまだあんまり」

女友「(男君攻めていくタイプじゃないのかなー)」

女友「まぁさみしく思ってるのは事実なんだし自分から甘えてみたりすればドキドキするかもよ」

女「…甘える?どうやって?」

  
女友「たとえば抱きついてみたりキスねだったり…」

女「!」ブンブン

女友「見てなくても首振ってんのが分かるよ」

女「だって急には…」

女友「タイミング次第でなんとでもなるもんだよ」

女「……うん」

女友「次のデートはいつなの?」

女「土日どっちか遊ぶ」

女友「(明日と明後日…)」

女友「明日だけ買い物行かない?」

女「うん。一日だけなら」

女友「よし、決まりね」

  
翌日 放課後

男「明日と明後日は遊べるけどどっちの日にする?」

女「明日は用事ある…」

男「じゃあ明後日にしようか」

女「うん」

男「駅前に集合にしよう。行きたい場所あるんだ」




翌日

女友「ここなら一日あっても周りきれないくらいあるね。行こう」

女「…うん」

女友「あと少し明るい服着ても女はかわいいと思うんだけどなー」

女「ありがとう」

  
女友「これとかどう?」

女「スカート短い」

女友「スタイルいいんだから強調しないともったいないよー」

女「……うん」

女友「ささ、試着室行って行って」

女「わかった」





女「(やっぱり短い)」

女「(……また褒めてくれるかな)」

女友「ばっちりでしょー?」

女「わからない。どう?」スッ

女友「いい感じだね。男君びっくりするよきっと」

女「……うん」

  
翌日 駅前

男「(よし、20分前到着)」



30分後

男「(ん?なかなか来ないな。まさか事故にでもあったんじゃ…!)」

男「!」

女「…遅れてごめんなさい」

男「俺もほとんど待ってないから大丈夫」

男「ていうかこの服かわいいね。このスカートも初めて見る」ジー

女「……これ着るか迷ってた」

男「だから遅れたんだ」

女「…恥ずかしくて」

男「恥ずかしがらなくても似合ってるんだから自信持ってほしい!」

女「!」ドキドキ

  
男「うんうん」ジー

女「……ありがとう。でもあんまり見つめないで。恥ずかしい」

男「あぁごめんね」

女「…うん」

男「じゃ向かいますかね」

男「(言わなかったけどネックレス着けてきてくれてるのがすごいうれしい…)」




1時間後 水族館

男「到着っと。ここには来たことある?」

女「ううん。初めて」

男「かわいい動物もいっぱいいるから女さんも楽しいと思う!」

女「うん。楽しみ」

  
男「これがオオサンショウウオか。おっきいなー」

女「…すごいおっきい」

男「こっちのいっぱい重なってる!」

女「すごい。なんか苦しそうに見える」

男「こっちはカエルとサンショウウオかな」

女「カエルかわいい」

男「目ぱっちりしてるね」

女「うん。つつきたい」ジー

男「たしかにプニプニはしてそう」

女「……このカエルずっとこっち見てる」ジー

男「……」

女「……ぜったい負けない」ジー

女「……」ジー

カエル「……」ジー

  
女「……さっきのは引き分け」

男「(何今の勝負。わけわからんがかわいい)」

男「次はペンギンか」

女「このちっさいペンギンかわいい」

男「そのままコガタペンギンって名前みたいだ」

女「…みんな泳ぎに行かない」

男「泳いでるとこ見たいね」

女「うん」

男「このまま進めば泳いでる水槽のとこ行けるみたいだね」

女「…進む」




男「お、この辺から一気に暗くなってる」

女「……うん」

男「少ないライトアップでも綺麗だ」

  
女「(女友が言ってたタイミング…)」

男「暗いから危ないな。手つなごう」ギュッ

女「!」

女「……うん」ギュッ

男「(今のは…)」

男「(今のはかなり自然だったはず…!)」




女「……綺麗」

男「うん。このイワシとかって他の魚に食べられないのかな」

女「……飼育員に怒られる」

男「ん?だから食べないでいるの?」

女「うん」

男「(発想がかわいい)」

  
女「……うそ。冗談」

男「女さんが冗談言ってくれるとは……」

女「…ダメ?」

男「ううん。楽しい!」




男「ここに泳いだペンギンが来るはずなんだけど…」

女「…うん。見たかった」

男「そうだね」

女「……!」

男「あ、来た来た!」

女「すごいはやい…」

男「かわいい顔してるのにね」

女「うん」

男「ふー、見れて良かった」

  
男「あ、肉まん売ってる」

女「うん。いっぱい種類ある」

男「どれ買いたい?」

女「アザラシの食べたい」

男「おーけー」




男「おいしい?」

女「……うん」モグモグ

男「それは良かった」

女「……」

女「……」

女「…………あーん」

男「!」

  
女「食べない?」

男「た、食べる!」パクッ

女「顔食べちゃった」

男「やばいうれしすぎる。女さん好き!」

女「……うん」




男「あっと言う間に最終コーナーだ」

女「うん。お土産買う」

男「いっぱいあるねー」

女「クジラのぬいぐるみある」

男「ほんとだ。一番おっきいの天井まであるよ!」

女「……おっきい」

男「ぬいぐるみはたくさんあるね」

女「どれにしよう」

  
女「……」ジー

女「……」ジー

男「何見てるの?」

女「……ミニオオサンショウウオ」

男「小さいのか大きいのかわかんないな」

女「これ買いたい」

男「うん。かわいいし携帯とかにも付けられそうだ」

女「……」ギュッ

男「!」

女「…………おそろい」

男「い、いいの?」

女「うん。一緒に付ける」

男「よし、買ってくる」

女「……一緒に買う」

  


男「長いこといたから暗くなっちゃった」

女「……」

男「女さん楽しめた?」

女「うん。すごい楽しかった」

男「なんか泣きそう」

女「他にも言いたいことある」

男「なに?なんでも言ってほしい!」

女「いっぱいしゃべるから聞いてて」

男「うん」

女「朝遅刻してごめんなさい」

女「服のこと褒めてくれたときドキドキした」

女「知らないとこに連れてきてくれてうれしかった」

女「泳いでるペンギン見られてよかった」

心があたたまるのでも股間があたたまるのでもきゅっとせつなくなるのでもなんでもいいよ

開幕エロとかマジキチなら荒れないけど情が沸いちゃうとこうなる感じ

  
女「カエルもかわいかった」

女「アザラシの肉まんおいしかった」

女「あーんってした時恥ずかしかった」

女「手つないでくれてうれしかった」

女「おそろいのストラップ買えてよかった」

女「いつも私のペースに合わせてくれてありがとう」

女「まだまだいろんなところ行きたい」

女「もっといっぱい話せるようになりたい」

女「私がさみしい時は我慢しなくていいって言ってくれたから、」

女「これからは私が我慢させないように頑張る」

女「告白された時はいい人に見えたから断らなかったけど」

女「今は…」

女「今は違う」

女「…………男君のこと好き」

  

こっからか

男「…………」

男「…………」

男「…………」

女「?」

男「俺も大好きだ!!!!」

女「……うん。うれしい」ポロポロ

男「俺もっといろんなとこ連れてく!!」

男「で、もっと楽しませる!!んでもっと感動させて泣かせてみせる!!」

女「…ありがとう」グスッ

男「だからこれから改めてよろしくお願いします!」

女「……こちらこそよろしくお願いします」

  
翌日

女友「えらいえらい」ナデナデ

女「そう?」

女友「自分から好きって言えるようにまでなるなんて」

女「うん」

女友「いやーよかった。でもまだ何にもしてないんだよね?」

女「……うん」

女友「ま、順調なんだから焦らずやっていきゃいいし」

女「わかった」

女「(…メールで報告しよう)」カチカチ

  
放課後

女「今日はバイト?」

男「うん。ほんとに人出足りないらしくて」

女「わかった。行ってらっしゃい」

男「(女さんから話しかけてくれるなんて数えるほどしかなかったのに…!)」

男「うん。行ってくる」





バイト

店員「とりあえず研修はこの時間で最後みたいだね」

男「はい。今日もよろしくお願いします」

店員「おっけ。やりますか」

男「……」ジー

店員「?」

  
4時間後

店員「一応全部の説明は終わったかな。なんか分かんなかったとこある?」

男「……いえ。今は覚えるのがやっとで」

店員「店長には言えないけどコンビニって楽だから大丈夫よ」

男「そうですか。少し安心しました…」



1時間後

男「じゃ俺あがります」

店員「うん。おつかれー」

男「お疲れ様です」

店員「……」

男「あの…」ジー

店員「?」

男「俺の勘違いかもしれないんですけど何かうれしいこととかありました?」

  
店員「どしたのいきなり」

男「なんとなくです」ジー

店員「まぁあったって言えばあったかな」

店員「んでさ、私の顔になんか付いてる?」

男「そういうわけではないんですが…」

店員「あ、もしかして私がかわいいから見つめてたのー?」ニヤニヤ

店員「私結婚してるから落とすの難しいよきっと」

男「(……結婚してるのか)」

店員「うれしそうに見えたのは今度旦那に旅行連れてってもらう約束したからかな」

男「そうですか。あと落とす気はありません。すみません」

店員「告白してないのに振られたようで微妙にショック」

店員「(でもこの子すごい観察力だな……。それか私の顔が相当緩んでたか)」

店員「まぁもう一つうれしかったこともあるし」

男「そうなんですか」

  
翌日 放課後

男「女さん帰ろー」

女「うん」




男「あと一週間でテストだね。ついこの前中間やったのに」

女「うん。はやい」

男「また一緒にテスト勉強しようか」

女「わかった。でも…」

男「?」

女「勉強してるとき顔見つめるの禁止。集中できない」

男「……はい」

女「…………勉強終わったら禁止にはしないから」

男「!」

男「よし!」

  
男「明後日は祝日だしその日に図書館とか行く?」

女「そうする」

男「たしかあそこには自習スペースがあったはず」

女「うん」

男「じゃあまた駅前に集合にしようか。次は電車使わないけど」

女「わかった」



翌日 放課後

女友「今日部活なくなっちゃってさー」

女友「今から遊びに行かない?男君バイトだったよね?」

女「うん。行く」

女友「どこ行こうかな。行きたいとこある?」

女「カラオケ行きたい」

女友「いいね。行こう」

  
カラオケ

女「たった一つの 想い貫く」

女「難しさの中で僕は」

女「守り抜いて 見せたいのさ」

女「かけがえのないものの為に」


……



女友「焦がれるまでっ!!」

女友「妖精たちと 夏をしたくなる!」

女友「熱い欲望は トルネイド!!」

女友「出すもの出して 素直になりたい!!」

女友「キミとボクとなら It’s All Right!!!」

女「……」パタパタ

女友「いや風起こさなくていいから」

  
夜 自宅

女「(のどいたい。歌いすぎた)」

女「(会うまでに治ってほしい…)」

女「(メール来てる)」カチカチ

男『13時に集合で。お昼は一緒に食べよう』

女『うん。明日は遅れない』

女「(……準備してから寝よう)」



翌日 11時

女「……」パチクリ

女「(もうこんな時間。きっと昨日いっぱい遊んだから疲れたんだ)」

女「(のどはやっぱりまだ少し痛い)」

女「(……水飲みたい)」スタスタ

女「(あったあった)」

  
自宅

男「(ふー。準備完了。集合まで2時間はあるな。積んでる本でも読もうか…)」

男「どれを読むか。うーん」ピリリリ

男「!」

男「女さんから電話だ。なんだろ」

男「もしもし。どうしたの?」

女「……私の家知ってる?」

男「?」

男「う、うん。知ってるけど…」

女「誰もいないからすぐ来てほしい」

男「え、え、どゆことですか女さん。それにこんな朝から押しかけていいんですか」

女「……待ってる」ガチャ

男「(切られた……。まさか事故とか事件にあってるのか。慌ててるようには聞こえなかったけど)」

男「(とりあえず行くしかないか)」

  
男「ここだな」ピンポーン

女「……」ガチャ

女「中入って」

男「お、お邪魔します」

女「だれもいないよ。部屋来て」

男「……?」


自室

女「……」ポンポン

女「横に座って」

男「(お、女さんのベッド…!)」

女「はやく」

男「は、はい」

女「よしよし」ナデナデ

男「!」

  
女「……今押し倒しても誰も見てないよ」

男「!」

女「……どこからさわりたい?」

男「!」

女「逆?私にさわってほしいの?」

男「!」

女「さっきから同じ反応ばっかり。なんで?」ツンツン

男「(おかしいおかしいおかしいおかしいおかしい!!)」

男「(どうなってんだよこれ!女さんの人格がエロ同人みたいに!)」

女「なんかすごいあつい。服脱ぎたい」

男「ス、ストップ!」

男「脱ぐなら俺出て行くから!」

女「…別にいいのに」ツンツン

男「(これもしかして……!)」

  
男「女さん、もしかして…」

男「よ、酔ってる?」

女「……」

女「水飲みたくてリビング行ったの。コップに水あったから飲んだら」

女「水じゃなくてお父さんが昨日飲んでたお酒だったみたい。ふふ」

男「……そうだったのか」

女「咳き込んでほとんど飲んでないから平気。テンションもいつものまま」

男「全然違う!」

男「(……こういうって急性アルコール中毒の心配ないのか?)」

男「女さん具合悪くなったりはしてない?」

女「うん。大丈夫」ギュッ

男「!」

男「こんな感じになるのか…」

女「……あのね」

  
女「お酒飲んじゃったあと、お風呂入ったんだ」

男「(お風呂って酔いが進むんじゃ……いやそれは運動だったか?)」

女「それでね、今日会えるのわかってたけど」

女「はやく会いたくて家呼んじゃった。ごめんなさい」

男「それはもちろんうれしいんだけど」

女「ほんと?やった」

女「……こんな私いや?」

男「そんなことないけどびっくりしたというか」

男「…酔ってるし勢いだけでやっちゃいけないと思うから」

女「…んー」

女「でもこんな時でも男君以外は絶対いや」

女「私、男君が好きだから」ニコッ

男「あ、ありがとう。かわいいのは変わらないか」

男「(それにこのパターンは酔いさめた後……)」

  
1時間後

女「………」

男「そんな落ち込まないで女さん」

女「だ、だって…」

男「しょうがないよ酔ってたんだから」

女「うぅ……」

女「恥ずかしい!取り消したい!」

男「まぁまぁ」

女「ごめんなさい男君。朝早くから家呼んで心配かけて」

女「あ、あと変なことばっかり言って……」ドキドキ

男「もう何回も謝られたからいいんだって。俺も会いたかったんだし」

男「(理性で本能抑えるのはとんでもなく辛かったが)」

女「……ほんとにごめん。お詫びしたい」

男「また今度ね」

  
男「とりあえずお昼になったしご飯食べに行く?」

女「……ハンバーグある」

男「え、まじで?食べていいの?」

女「……うん」




男「煮込みハンバーグか。うまそう」

女「お味噌汁と卵焼きも作る」

男「いいの?」

女「もともと今日のお弁当に入れるつもりだったから。一緒に食べたくて」

男「じゃあハンバーグも女さんが作ってくれたやつ?」

女「うん。前に食べたいって言ってたから」

男「ありがとう!覚えててくれてうれしい!」

女「ちょっと待ってて」

  
男「いただきます!」

女「いただきます」

男「おいしい!」モグモグ

女「ありがとう」モグ

男「新婚みたいだ」

女「……うん」

………

……



男「ごちそうさま」

女「ごちそうさま」

男「おいしかったよ。洗い物くらいはやらせて」

女「……ありがとう。一緒にやる」

  
男「女さんの部屋に漫画いっぱいあったね」

女「……うん。覚えてるんだ」

男「あぁごめん。でも結構長い時間いたから」

女「散らかってたしごめんなさい」

男「ううん。普通にキレイだと思ったよ」

女「ありがとう。漫画はお姉ちゃんが持ってたのもらったから」

男「女さんお姉さんいたんだ」

女「うん。10歳以上離れてる」

男「そっか。見たことないけど美人なんだろうな。会ってみたい」

女「………………」

男「?」

女「……なんでもない」

男「(……微妙に不機嫌っぽい?)」

  
男「そろそろ図書館行く?」

女「……行く」



図書館

男「……」カキカキ

女「……」カキ

男「……」カキカキ

女「……」カキ

男「……」カキカキ

女「……」カキ

  
2時間後

女「……男君」

男「ん?」

女「……耳貸して」

男「う、うん。なに?」

女「……」

女「……」

女「……すき」コソコソ

男「いきなりなにっ!」ビクッ

女「……静かにしないと怒られるよ」コソコソ

男「そうだけど…」

男「(耳に息がかかるから…)」

女「……だいすき」コソコソ

男「!」

あぁ友の兄貴は
女の姉貴の旦那なのか!
友は女の義理の兄弟になるから話すの渋ってたんだな!

  
1時間後 外

女「(すっきりした)」

男「ふー。疲れた。勉強以外でも疲れた」

女「……」

男「ごめんな女さん。後から気づいたよ。お姉さん褒めてたのに」

男「女さんかわいい。大好き」

女「ありがとう」

女「お姉ちゃんにまで嫉妬してごめんなさい。ちょっと悔しかった」

男「そっか。そういう一面があるって知らなかった」

女「(これって漫画でよくあるめんどくさい女だ…)」

女「(反省しないと…)」

女「(嫉妬しない唯一の方法を試そう……)」

>>291の霊圧が消えた

  
一週間後

女友「テストどうだった?」

女「いつも通り。でも満足」

女友「そうなんだ。良いことあったの?」

女「うん」

女「やっとね…」





男「図書館まで行って勉強したのにあんまり上がってないな」

友「そりゃ残念」

男「でもこの前女さんから初めてデート誘ってもらったんだよ。テストどころの騒ぎじゃないんだ」

友「へー。どこ行くんだ?」

男「教えてくれなかったんだよ」

  
友「内緒か。俄然楽しみだな」

男「あぁバイトの休みも取ったしばっちりだ」

男「(それに一泊って言ってたから遠い場所なのか)」





放課後

男「じゃあ俺バイト行ってくる」

女「次の土日のデート忘れないで」

男「もちろん。誰よりも楽しみにしてる」

女「私も」

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翌日 バイト

男「あれ、やけに土日のシフトに友が入ってるな……」

店長「男君もそうだけど店員さんも休みたいって言ってね」

店長「土日は友君と私で頑張るんだ」

男「そうでしたか。なんかすみません」

店長「いいんだ。帰ってきたらビシバシ働いてもらうから」

男「(なんてまぶしい笑顔だ!)」

男「では今日はあがります。おつかれさまです」

店長「はい、おつかれさま」

  
翌日

男「おはよ女さん。今日は寒いね」

女「うん。でも寒くても大丈夫」

男「そうなんだ」

女「行けばわかる」




3時間後

女「着いた」

男「旅館か」

女「ここ、温泉街が有名」

男「そうなんだ。ここ初めてきた…」

女「チェックインする」

男「うん」

  
男「部屋広い…」

女「眺めもよくてよかった」

男「あとでちゃんと料金払うからね」

女「うん。一緒に払う」

男「これからどうする?夕飯までにはまだ時間あるみたいだけど」

女「……」

女「……」

女「…………いちゃいちゃする」

男「!!!」

女「……うそ。冗談」

男「……」

男「そ、そうだよね。ははは」

男「(落ち着け落ち着け。女さんの部屋に入っても耐えた男なんだ俺は!)」

男「(これしきのことで理性が負けるはずがない!!)」

  
女「観光できるところもあるから浴衣で外行く」

男「おーけー」



観光街

男「すごい、みんな浴衣だ」

女「うん」

男「人気あるんだね。ありがとう連れてきてくれて」

女「男君と行きたかった」

男「もちろん俺もだよ。あそこの店入ってもいい?」

女「うん」



店内

男「あ、これ」

女「カエルがいる」

  
男「このがまぐちかわいい」

女「見て、この口いっぱい開く」パカパカ

男「(無邪気な……)」

女「ここの店カエルいっぱいいる」

男「ほんとだ」

女「この置物のカエル目があっち向いてる。かわいい」

男「かわいいな。どれも欲しくなる」

女「……うん」ジー

男「……」ジー

女「……」ジー

男「……」ジー

女「……もう。私ばっかり見てる」

男「あぁごめん」

女「……恥ずかしい」

  
旅館

男「かなり歩いたね」

女「うん」

男「女さん、足疲れてない?」

女「……」

女「……」

女「じゃあマッサージしてくれる?」

男「!!」

女「うそ、冗談」

男「ふ、ふふ」

女「!」ビクッ

男「女さん。怖がらなくていいよ。ご飯食べに行こう」

男「(あああああああああああああああああああ!!!!からかってるのか誘ってるのか!!なんなんだああああああああ!!!!)」

  
2時間後 部屋

男「(おかしくなりそうで夕食の味もわかんなかった)」

女「(……これじゃただからかってる風にしか見えない)」

女「(あと一歩勇気があれば……)」




男「そろそろお風呂入りに行こうか」

女「……部屋にね」

男「?」

女「…………二人で入れる露天風呂があるの」

男「!!!!!」

男「(いや落ち着け落ち着け。またうれしくて冗談言ってるだけ)」

女「男君と一緒に入りたい」

男「うぅああぁうあう」

女「こ、こわれた」アセアセ

  
女「男君?大丈夫?」

男「大丈夫じゃないんだ」

女「……?」

男「なんか幻聴だと思うんだけど女さんが一緒にお風呂入りたいって聞こえてさ」

男「俺疲れてるんだ。いや浮かれてるのか。ははは」

女「幻聴じゃない。お風呂行きたい。洗ってほしい」

男「まじですかまじですかいやそりゃうれしいんだけど急にすぎませんかまたお酒でも飲んだんですか」

女「飲んでない。好きだからいろんなことしたい。これは本当」

女「ドキドキして嫉妬して初めてデート誘って、一緒にお風呂入りたいの」

女「……順番おかしい?」

男「いえ、至極真っ当な順序であると思われます」

女「えへへ。よかった」

男「やばいやばいお風ろ場まで理せいでおさえられるかどうかわたしにはわかりません」

  
女「……でもその前にね」

女「抱きしめてほしい。さみしかったから強く」

男「……」ポケー

女「男君!しっかり!」

男「はい!」

女「よかった」

男「俺うれしい。女さんにこんなことまで言ってもらって」ギュッ

女「……うん。まだまだ強く」ギュッ

男「わかった」ギュッ

女「ま、まだ、よわ、い。くるしい、くらい、がいいっ」ギュッ

男「じゃ、じゃあ望み通り」ギュッ

女「しっと、しないゆいっ、いつの、ほうほう」ギュッ

男「…?」ギュッ

女「……う、うぅ…、ねぇおとこ、くん。だいすき、わたし、のこと、めちゃくちゃにシて」

  
男「(やばいやばいやばいかわいすぎる)」

男「(でも、あれだけはさすがに…!)」パッ

女「な、なんではなしちゃうの」ケホッケホッ

男「ふー」

男「女さん。キスしよう」

女「!」

女「……」

女「……」ポロポロ

女「……そっか。やっぱり順番おかしかったんだ」

女「私急ぎすぎて忘れてたのかな」グスッ

男「俺もいろいろすっ飛ばすとこだったからいいんじゃない?」

女「えへへ。ありがと」

  
30分後

女「……男君激しかった」ドキドキツヤツヤ

男「(……キスだけでこんなに時間を使ってしまうとは)」



男「どうする?今から露天風呂行く?」

女「ううん。自販機で飲み物買いたい。のど乾いちゃった」

男「そうしようか」

女「(……男君やけに冷静。賢者モードってのはキスしただけでなるのかな。初めて知った)」ドキドキ




旅館内

男「あ、あった。何買う?」

女「うーん……」


スタスタスタスタ
  

  
男「?」

女「!」

スタスタ

男「あれ…?あの二人って…」


男「!!」

男「店員さんと友兄さん!!」

店員「男君と妹!?」

友兄「男君と女さん!」

女「お姉ちゃんと旦那さん…!」


男「!?」

店員「!?」

友兄「……」

女「……」

  
男「店員さんって女さんのお姉さんで、旦那さんが友兄さんだったんだ……」

店員「男君って妹の彼氏だったんだ……」

女「……」

友兄「……」

男「女さんはもちろん知ってたんだよね?友兄がお姉さんの旦那だって」

女「……うん。でも友君に内緒にしてくれって言われて」

男「そうなんだ」

男「(なんなんだ友の奴、言ってくれてもいいのに)」

店員「友兄は妹と男君が付き合ってたの知ってたの?」

友兄「まぁ知ってたね。男君は僕の弟の昔からの友達でさ」

友兄「もうイメージ的にはバイト先の後輩って感じだろうけど」

店員「そうね…」

友兄「んで弟に何も言うなって口止めされてたわけ」

男「最初名字が友と一緒って思ったけど別に珍しくないもないからスルーしてた…」

  
店員「いやー妹の彼氏がこの子なのか」

店員「男君ネタバラシしてあげるよ」

男「?」

店員「前にうれしいことあった?って聞いてくれたでしょ」

店員「あれは妹が彼氏に好きってちゃんと言えたってメールしてくれたんだよ」

男「!」

女「な、なんで言うのお姉ちゃん…」

店員「ははは、こうやって旅行来るくらい順調なんだしいいじゃん」

男「そうか、顔見て感じたのは女さんにちょっと似てるからか。なるほど…」

友兄「まぁ性格は全然違うけどね」

男「そうなんですか」

友兄「家族同士の集まりだと女さんは可愛くちょこんと座ってるのにこの嫁ときたら……」

女「ふふふ」

店員「ふん!」

  
男「でも店員さんもかわいいですよ」

友兄「?」

男「バイトしてる時友兄さんが旅行に連れてってくれるのすごいうれしそうに話してましたし」

店員「な、なんで言うのかな!」

友兄「そうだったんだ。かわいいやつめ」

店員「うぅ……」

女「……」ギュッ

男「?」

女「またお姉ちゃんのことかわいいって言った」

男「あぁごめんごめん。女さんが一番なのはわかってる」

友兄「いや男君うちの嫁さんのほうがかわいいよ」

男「……ふふ」

友兄「……ふふふ」

予想厨で再生厨で文盲か

  
女「こわいね。お姉ちゃん」

店員「……たしかに。ちょっと離れようか」スタスタ

女「うん」スタスタ



店員「で、どこまでいったの?」

女「!」

女「いやまだなんにも」

店員「ってことはキスしかしてないんだ」

女「なんでわかったのお姉ちゃん」

店員「今わかった」

女「……!」ポカポカ

店員「(やはりかわいい。あとでいろいろ実践的なアドバイスあげよう)」

店員「はい、これでジュース買ってきなよ」

女「うん」

  
…………

……



店員「いつまで言い合ってんのよ、まったく」

友兄「あぁごめん。なんか熱くなっちゃって」

店員「はいはいありがと」

男「あ、もしかして女さんが漫画好きなのって友兄さんが漫画とか貸してたんですか?」

男「今でも友に漫画送るくらいだし」

友兄「ううん。僕が嫁さんの漫画趣味の影響受けたんだ」

店員「そそ。友兄が染まっていったの」

男「へーそうなんですか」ジー

女「ん?」

男「俺もこれから女さんに影響受けまくるんだと思って」ジー

店員「そうかもね。将来が楽しみ」

  
部屋

女「(……またお姉ちゃんに嫉妬しちゃった。あの方法じゃ弱いんだ……)」

女「……」ゴクゴク

男「なんか情報が多すぎて疲れた」

女「ジュース飲む?」

男「貰おうかな」

女「……口移しで飲ませてあげようか?」

男「うん」

女「…え、ほんとに?」

男「女さんが提案したんだから」

女「(お姉ちゃん、相手がドキドキするだけで終わらなかった場合はどうするの…)」

  
30分後

女「うぅ…きもちいい」

男「………」

女「も、もうこの旅行中はキスだけで終わりにしたい」

男「わかった。楽しみは次に残そう」

男「(あらゆるところで抜いてて助かった)」

女「でもこれからは抜くのも禁止する」

男「えっバレてたのか!」

女「今わかった」

男「……!」

男「いつからそんな策士に……」

女「ちょっと前から」

女「……次は我慢してもらう。私が全部管理する」

  
二日後 学校

男「なぁ」

友「やあ男君」

男「やあじゃないんだって。なんで隠してたんだよいろいろ」

友「だって女さんが俺の義妹になるって言ったら嫉妬で殴られそうな気がしたから」

男「んなことしねーよ!!!」

友「後からだと何とでも言えるからな」

男「それはそうだけど…」

友「ほんとにタイミングが見つからなくてさ。お前が女さんに告白した半年くらい前に兄貴が結婚したんだよ」

男「そんな最近だったのか…」

友「そう。最初に一目惚れした時は俺もマジで何にも知らなかったんだ」

友「たぶん女さんも結婚する少し前に知ったんじゃないか?」

男「……」

  
友「土日に君らのせいで大量に働いたんだから許してくれよ、ははは」

男「まぁそれは助かったし感謝してる」

男「普通にさみしいから隠し事はやめてほしかっただけだからさ」

友「そうだな。俺も罪悪感あったんだ。すまん」





放課後

女「男君。たい焼き食べに行く」

男「あぁ行こうか」



たい焼き屋

男「今日はどれにする?」

女「白あんがいい」

男「おーけー」

もう7時間も経つからな
さるんないといいが

  
女「やっぱりおっきい。白あんもいっぱい入ってる」

男「うん。おいしい?」

女「……声出さないでね」ナデナデ

男「ちょちょっ女さん、ここ外だよどこ触ってるの!」コソコソ

女「……じゃあ家行く」



自室

女「部屋入って」

男「お、お邪魔します」

女「……ベッドで横になって」ナデナデ

男「!」

女「どうやって触ってほしい?」

男「え、えと」

女「それとも口がいい?」

  
男「!」

女「さっきの白あんくらいたっぷりだしてほしいな」シコシコ

男「うぅあうああ」

女「舐められるのもすき?」ペロペロ

男「す、すきっ」

女「はやく私にかけて。遠慮しなくていいから」ペロペロ

男「うぅ、もう、出そうっ」

女「……」パッ

男「ん?なんでやめるの…」

女「イかせてくださいって目見てお願いして」ナデナデ

男「イ、イかせてくださいっ!」

女「ふふ。よくできました」シコシコ

男「うぅ!」ビクッ

女「…あーん」

ご褒美きた

  
女「顔にもべったり…」

男「……」

女「いっぱい出た…」ペロ

男「……」

女「ん?」

女「あれ、反応ない?」

男「……」

女「……気絶してる」

女「(うーん。お姉ちゃんからのアドバイスは役に立ったのかどうかよくわからなかった……)」

女「(今度は私が考えた方法で気持ち良くさせてあげたい…)」

女「(私色にちゃんと染まってほしい)」

女「(ふふ。でも男君いい顔してた)」

女「(よし、今からお姉ちゃんのアドバイス抜きで抜いてあげよう)」


おわり 以下数年後?

  
数年後?

女「(どうやって伝えればいいんだろう……)」

男「ん?何を伝えるの?」

女「前に旅行のパンフレット見たの覚えてる?」

男「うん。あの絶景特集だっけ」

女「……覚えてるんだ」

男「……?」

男「あぁそうだな。何年も前の事なのにすぐ思い出せたな……」

女「それで見た絶景の場所行きたい」

男「絶景か。どこにする?」

女「華厳の滝」

女「三段璧」

女「東尋坊」

女「……どこでもいい」

  
男「なんとなく名前は聞いたことあるな」

男「じゃあ東尋坊にしようか。日本海側行ったことないし」

女「うん。……男君ほんとにすごくなった」

男「もう女友さんより分かるようになったな多分」

女「きっとそうだと思う」

男「んじゃ出発しようか」



4時間後 夜

女「着いた」

男「夜だしもう真っ暗で景色はほとんど見えないか」

女「今日は近くに泊まる」

男「そうしよう」

男「……あそことかいいんじゃない?」

女「うん」

  
旅館

男「やっぱこういうとこは良いね。前に旅館来たの思い出す」

女「うん」

女「あの旅行帰ってきてから私の部屋に遊びに来たじゃない?」

男「そうだったね」

女「そこで私色に染めたいなって思ったんだ」

男「?」

男「俺ずっと女さんのこと大好きだけど……?」

女「ありがとう」

女「でももっと一緒になりたくて」

女「無理なら無理で考えはあるから大丈夫」

男「そう?よくわかんないけど女さんが大丈夫ならいいか」

女「うん。ありがとう男君。私も好き」

  
女「写真撮りたい」

男「うん。カメラ入れてたかな…」

女「私持ってきた」

男「さすが女さん」

男「じゃあここに置いてセルフタイマーセットして…」

女「後ろから抱きついて」

男「おーけー」


カシャッ!


男「どれどれ…」

男「うん。女さんかわいく写ってる」

女「よかった」

男「もう一枚撮る?」

女「ううん。うまく撮れてるなら一枚でいい」

  
男「夕食行く?バイキングみたいだけど」

女「うん。でも私ほとんど食べないかもしれない」

男「そう?無理しないでね」

女「大丈夫。無理はしてない」



1時間後

男「ふー。おなかいっぱい。ごちそうさま」

女「ごちそうさま」

男「結局あんまり食べてなかったけど平気?」

女「うん。もう寝るだけだから」

男「たしかに出歩けそうなとこはないかもね」

男「じゃ部屋戻ろうか」

  
男「そろそろ10時か。長旅で疲れたしもう寝る?」

女「うん」

女「それでね、明日4時半くらいに起きて景色見たい」

男「そんな早くに見に行くの?」

男「まだ日の出前じゃない?」

女「うん。30分以上時間ある」

男「……まぁ行きたいならそうしよう」

男「アラームセットしとこうか」

女「ありがとう」

男「じゃあおやすみ」

女「おやすみなさい」

  
男「朝だ。いやまだこの時間だと深夜か?」

女「おはよう」

男「おはよう」

男「じゃあ外行く?」

女「うん」

男「その恰好寒くない?」

女「ううん。大丈夫。ネックレスも着けてるから」

男「?」

男「それならいいけど」

男「俺はもう一枚着ようかな…」

  
東尋坊

男「やっぱりまだ暗いね」

女「……」

男「?」

女「うん。暗い」

男「あ、せっかくだからカメラ持って来ればよかった。きっといい景色撮れる」

女「いいよ。持ってこなくて」

男「ん?いらない?」

男「まぁ俺も女さんがいればいいんだけど……」

女「……」

女「……」

女「……」

女「……あのね」

女「私色に染めたいんだ」

ですよね

>>447
終わってからにしようまずは見届けよう

  
女「夕食はいらなかった。もうすることもほとんどないから」

女「ずっと行きたかったんだ。絶景」

女「一緒に来てくれるならどこでもよかったんだけど」

女「念のためというか。保険というか」

男「どしたの女さんさっきから」

男「言ってる意味があんまり……」

女「少し明るくなってきた。もっと先まで行きたい」

男「う、うん…」

女「……」

女「……」

女「……きっと」

女「きっと感動するよ」

  
男「さすがにこれ以上は危ないって」

女「?」

女「そう?」

男「……うまく言えないけどなんか女さんおかしくない?」

女「いつからおかしいんだろう」

女「……」

女「……」

女「……」

女「あのね男君」

男「?」

女「私、バッドエンドって嫌いじゃないんだ」

男「!!」

女「だから」

女「……ここから一緒に飛び込みたい」

えっ




えっ

  
男「!?」

男「そ、それは漫画の話じゃないの!?」

男「自分から望むなんておかしい!」

女「……」

女「……やっぱり順番おかしいのかな」

女「でも感動すると思う」

女「……」

女「……それでも男君はイヤ?」

男「当たり前だ!飛び込むなんて間違ってる!」

女「……」

女「……」

女「……そうなんだ」

女「でも保険かけててよかったのかな」

男「そ、それはどういう…!」

  
女「こんなに綺麗な景色だと一生忘れないと思う」

女「本当は二人で一緒に終わりたかったけど……」

女「イヤなら私だけ飛び込むからしっかり見てて」

女「ちゃんと目に焼き付けて、一生忘れないで」

女「……」

女「……」

女「前にも旅館で試して成功したと思った」

女「けど、強く抱きしめられるだけじゃまだまだ弱いって気づいたの」

女「これが、私が考えた……」



女「嫉妬しない唯一の方法だから」

  
  
  

  
男「ま、待って!!」

女「そんなに大声出さなくてもまだ飛び込まない」

女「最期にすることあるから大丈夫」

女「……男君キスして」

女「それだけしてくれたら怖くない」

男「キスしたら飛び込むって言うなら絶対にしない!!」

女「……意外と強情なんだ」

女「私がお願いしてるのに」

女「じゃあいいよ。勝手にしちゃうから」

男「なっ!?」

女「……んっ」

女「……やっぱり最期だと思うと今までと違う気がする」

女「今までありがと」スタッ

男「!!!!!」

  
女「(ん?)」シコシコ

男「うぅあぅああぁ……」

女「(なんか男君苦しそう)」ペロペロ

男「うう……」

女「(さっきから寝言ばっかりだし)」ニギニギ

女「(よく知らないけど2回連続でやるのって気持ちいいはず…)」シコシコ

女「(お姉ちゃんが持ってた漫画はそんな感じだったし)」ペロペロ

女「(男君はやく起きないかな。変な夢でも見てそうだし)」ツンツン

男「ううぅ」

女「(また言ってる)」ペロペロ

女「起きて男君」シコシコ

女「うーん」ペロペロ

男「……!!!」ガバッ

女「……起きた」シコシコ

ご褒美きた

えっ




えっ

確かに?ついてたわ

  
男「…………………………」ジー

女「?」

男「…………め、目の前に女さんがいる……!!!」

女「消えた方が怖い」

男「ああああああああああ!!!!よかったああああああああ!!!!!」ギュッ

女「わ、わわっ」ギュッ

女「どうしたの?やっぱり怖い夢見てた?」

男「もう……もう絶対に絶景なんて行かない!!!!!」ギュッ

女「……もしかして男君泣いてる?」

男「うあああああああ!!!!」

男「今考えたらおかしいと思うとこいっぱいあったのに!!」

男「心の声は聞こえるし!!!」

男「場所決めた瞬間に出発できたし!!!」

  
男「朝になったとき寝てた感覚みたいなのもなかったし!!」

男「話の途中で動けなかったし!!」ギュッ

女「……よくわからないけど怖かったんだ」ナデナデ

男「ほんとに、ほんとによかった……!」ギュッ!!

女「……くっ、くるし、いよ、おとこくんっ」

男「もう嫉妬なんてさせない!」ギュッ

女「!」

女「ち、ちがうっ!……わ、わたしのどりょくが、た、足りないのを……人のせいにしてた、だけだから」

女「わ、わたしが、がんばるっ……もっともっとすきにっ、なってもらう……!」ケホッケホッ

女「だからっ……はなさ、ないで」ギュッ

男「もちろんだあああああああああ!!!!」ギュッ

女「……う、うぅ…あ、ありがと……おとこくんだいすきっ」ギュッ



おわり

おもしろかった乙

女「悲しくて感動できるのが好き」
女「…………バッドエンドは嫌いじゃない」

これ見て悲恋を予想してて友と義理でも兄弟になったというのが確定したところでハムレットを疑ってたから
予想を裏切られてほんとおもしろかった

おつー
前の恋人料金の人?

  ○○○
  ○ ・ω・ ○ がおー
   ○○○
  .c(,_uuノ

              ○。  ○
    ミハックシュ   ○    o   ○
    ミ `д´∵° 。 o ○
  .c(,_uuノ  ○ ○   ○


          >>1 ○○○○
                 ○

    ∧∧         ○
    ( ・ω・)       ○    ○
  .c(,_uuノ      ○○○○○

>>517
女「はやく今月分の恋人料金払って」なら私です

>>523
おお、あれもあんただったのか

あれもハッピーエンドだったな
確かに読み返してみるとそっくりだわ

>>524-527
いろいろ見抜かれて恥ずかしい限りです
また見かけたらよろしくお願いします

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年03月11日 (金) 12:10:30   ID: AW0ikGp2

めっちゃいいなw
女かわいい

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