P「俺が引き抜き!?」黒井「ウィ」(274)

P「おはようございまーす…なんだこの騒ぎは」

真 「あ、プロデューサー!」

律子「プロデューサー殿!これは一体どういうことなんですか!?」

P「うおおっ朝っぱらから皆集まってどうしたんだ?」

春香「プロデューサーさん!引き抜きですよ、引き抜き!」

P「へぁ?」

真 「プロデューサーが961プロに移籍するって本当なんですか!?」


P「ははっ何を言ってるんだ真、そんなアホは話が…」

  「今日も情けない顔をしているな負け犬プロデューサー」

P「ぐ、その聞きなれた嫌味な発言は…」

真美亜美「961プロのおじさん!」

黒井「おじさんじゃない!流石高木のところのアイドルは教養も無いな」

P「黒井社長…こちらに出向いてくるなんてどうしたんです?」

黒井「フン。それはだな…」

伊織「ちょっとあんた!勝手に移籍なんて決めてどういうつもりよ!」

響 「うぎゃー!プロデューサーが辞めちゃったらハム蔵達のご飯代がなくなっちゃうぞ!」

黒井「ええい騒々しい!ここでは落ち着いて話も出来ん…そこのお前、客室に案内しろ」

雪歩「ひぃっ!ぷ、ぷろでゅーさぁ…」

P「このままじゃ埒が明かないし仕方が無い。俺も準備したらすぐに行くから案内してやってくれ」

雪歩「はいぃ…で、ではこちらへ…」

黒井「ウィ。丁重にもてなすことだ三流アイドル」



律子「で、プロデューサー殿?説明していただけますか」

P「そんなこと言っても俺にも何がなんだか…寝耳に水すぎて訳がわからん」

真 「プロデューサーのことなのに知らないんですか?」

P「そうなんだが…ん、そういえば音無さんと社長は?」

律子「社長は知りませんけど小鳥さんはそこで縮こまってますよ」

小鳥「ピヨ…」

P「音無さんは何か知ってます?なんか俺移籍するみたいなんですけど」

春香「っていうか小鳥さんが言ってたんですよ。プロデューサーさんが移籍するって」

真美「こーいうの晴天の絶壁って言うんだよね?千早お姉ちゃん!」

千早「くっ」

P「それを言うなら晴天の霹靂な…まぁ黒井社長を待たすと何を言われるかわからないし、とりあえず行ってくる」



伊織「本人が知らないってどういうことよ小鳥!」

小鳥「ピィ…」

響 「これはなんくるなくないぞ…いやなんくるなくなくないのか?」

雪歩「ど、どうぞ…お茶ですぅ」

黒井「ご苦労。へたれプロデューサーはまだこないのか?全くセレブな私に無駄な時間をかけさせるとは」

雪歩「プ、プロデューサーはへたれなんかじゃ…」

黒井「この私に意見するのか?四流アイドル」

雪歩「ないですぅ…」

P「お待たせしました。雪歩もありがとう、あとは俺だけでいいから下がってくれ」

雪歩「はぃ…あの、失礼しますぅ」

黒井「セレブな私を待たせるとはいい度胸をしてるじゃないか貧乏暇無しプロデューサー」

P「はぁ…毎度の失礼な発言はいいんですけど、今日はどうされたんです?俺の妙な噂に関係してるんですか?」

黒井「ノンノン。噂とは間違った物言いだな。貴様の移籍は確定事項だ」

P「話が飛びすぎですよ…そもそも本人や社長の許可無しでそんなこと通ると思ってるんですか?」

黒井「高木となら話はついている」

真「雪歩!あいつに変なことされなかった!?」

雪歩「だ、大丈夫だよ真ちゃん…ちょっと怖かっただけだから」

律子「961プロが来たのはやっぱりプロデューサーの移籍関係なのかしら」

雪歩「私はすぐ退室したので何も…こ、こんな無能で四流な私は穴掘って…」

伊織「はいはい穴掘るなら公園に行ってね。とりあえず現状をまとめましょうか…小鳥!」

小鳥「ピェ!じゃ、じゃあこのボードにまとめるわね…」

・美人事務員小鳥ちゃんが出社したら見覚えの無い書類を見つけた
・内容はプロデューサーさんの961プロ移籍に関する内容だった
・社長は朝から姿を見せてない
・プロデューサーさん自身も事態を把握していない

小鳥「書類もあるけど見る?というかプロデューサーさんは移籍と言っても…」

伊織「見るに決まってるじゃない。さっさと貸しなさいよ!」

小鳥「ピヨヨ…」

伊織「ふむん、私じゃよくわからないわね。律子わかる?」

律子「私も内部の書類はよくわからないけど…移籍の確認と…これ移籍って言っても期間を設けてある?」

小鳥「そ、そうなんですよ!別にプロデューサーさんが765プロを辞めるってわけじゃ」

伊織「ならさっさとそう言いなさいよ!このから揚げ!」

小鳥「ピヨピヨ…」

春香「つまりどういうことなんですか?」

真「プロデューサーが辞めるなんてボク納得できませんよ!」

ドサッ

美希「ハニーが辞める…?え?え?」

伊織「このタイミングで来るなんて狙いすぎよあんた…」

P「961プロへ出向、ですか?」

黒井「ウィ。高木のヤツからの申し出でな。貴様を我が961プロで働かせたいそうだ」

P「出向って765の社員のまま961へ行くということですよね?なんで社長はそんなことを…」

P「そもそも黒井社長は俺なんかを迎え入れる気なんですか?今度は何を企んでるんです?」

P「それに他のアイドル達はどうするんだ?律子一人で回るはずないじゃないか…一体なにを考えて…」

黒井「質問はひとつずつにしたまえ。考えることは後にしてとりあえず私の話を聞いたらどうだ」

P「は、はい…すみません取り乱して」

黒井「ではまず結論から言おうか。貴様と貴様のプロデュースするユニット3人は来週から961プロに所属する」

P「俺だけじゃなくてあいつらも!?」

黒井「所属と言っても出向扱いだ。期間は半年間、目標はIU…アイドルアルティメイトを獲ることだ」

黒井「IUのことは知っているな?」

P「アイドルアカデミー賞と同じくトップアイドルの第二の登竜門と呼ばれる賞…ですよね」

黒井「そうだ。貴様達は先日のフェスで我が事務所最強を誇るジュピターに敗北した」

P「…」

黒井「まぁ通過点のフェスなどどうでもいい。とにかくそこで貴様達は完敗しIAを諦めた」

P「…はい」

黒井「こちら側の機材の故障にも関わらず敗北したのだ。心が折れるのも無理は無い。所詮貴様達の実力はその程度なのだ」

黒井「だがそれも現時点での話だ」

P「現時点…?」

黒井「貴様はプロデューサーをいう職業に就いてまだ半年足らずらしいな。その程度の経験では私達に負けるのも必然」

P「あの、言ってる意味がよく…」

黒井「あの日の夜高木から連絡があってな。アイツ何を血迷ったか貴様を961プロで鍛えてやってほしいと言い出した」

黒井「前々から思っていたのだが765プロにはプロ意識が足りない。芸能界は学生の部活動ではないのだ」

黒井「高木もそのことは気にしているらしくてな、このままではお前を伸ばせないと感じたらしい」

P「そこで961プロに行き学んでこいと?」

黒井「ウィ。敗戦プロデューサーにしては察しが良いな」

黒井「このまま腐っていく765プロを見るのも悪くはないんだがな。考えてみると成程面白そうじゃないか」

黒井「高木が成し得なかった貴様の教育を私がするのだ。成長したお前を見る度にアイツは悔しがるぞ」

黒井「それに忌々しいが高木の眼は確かだった。これだけの原石を磨かずに投げ出すのは惜しい」

P「確かにあいつらは優秀でまだまだ伸びると思いますが…」

黒井「私の言う原石とは貴様のことだ石ころプロデューサー」

P「え?」

黒井「貴様は根性無しの負け犬だが中々見所はある。あの鳴かず飛ばずのアイドルをここまで育てたのだからな」

黒井「今回最大の目的は貴様のレベルアップなのだよ。理解できたかね?ユニットはあくまでおまけだ」

P「俺の…レベルアップ…」

黒井「ジュピターを任せるのも考えたんだがな。全てが新しくなると貴様も戸惑うだろう」

黒井「それにあいつ等は私の最高傑作だ。今の貴様が手を入れてもデメリットしかない」

黒井「あとはその怠け癖の矯正だな」

P「は、はぁ」

美希「嘘なの!ハニーがここから出て行くなんて!嘘っぱちでこっぱちなの!」

響 「うぎゃー!どうしてこうなったさー!」

春香「だからまだ私達もよくわかってなくて…」

ガチャッ

伊織「出てきたわ!」

黒井「では荷物をまとめて備えておきたまえ」

P「はい…」

美希「ハニー!961プロに行くなんて嘘だよね?ハニーは美希のこと見捨てたりしないよね?」

真 「プロデューサー…」

黒井「フン。相変わらず仲良しごっこを続けているな」

真 「なんだとっ!」

黒井「質の低い事務所に所属しているアイドルもやはり相応ということだハーッハッハハ!」

亜美「おじさんさっきから何なのさ!」

黒井「お…まぁいい。これで私は失礼する。後はそこの低能プロデューサーに聞くがいい、アデュー!」

P「皆…」

律子「まず確認します。今回の騒動は事実ですか?」

P「あぁ…俺の知らないところで話が進んでいた」

律子「わかりました。じゃあ皆に明日にでも説明してもらいます。いいですね?」

伊織「ちょっと律子!なんで今聞かないのよ!」

雪歩「い、伊織ちゃん…プロデューサーも疲れてるみたいだから…」

伊織「っ…わかったわよ…悪かったわね」

律子「とにかく今日は皆解散!他の子も現場から直帰してもらうから」

春香「プロデューサー…」

P「悪い…必ず話すからさ。俺自身混乱してるんだ」

千早「…行きましょう春香」

律子「さて、これで私と小鳥さん、プロデューサー殿だけですね」

小鳥「ピヨ…」

P「二人には話しておかないとな。俺も整理するのに精一杯だが」

律子「ということはやっぱり…」

P「あぁ、俺…とユニット3人は来週から961プロに行くことになる」

律子「来週!?急展開すぎますよ!」

小鳥「プロデューサーさんも知らなかったということは社長が話を?」

P「そうです。俺を鍛えなおすのが目的で社長のほうから打診したらしい」

律子「社長のほうからって…一体あの人何を考えて」

高木「そこから先は私が話そう」

P「社長…」

律子「帰ってらしたんですね。どちらまで?」

高木「ついさっきまで961プロにね。そこでアイドル達とすれ違ったがまぁ酷い顔だったよ」

小鳥「そりゃそうですよ…」

高木「もう黒井から話は聞いていると思う。まず君達の了解を得ずに進めてしまったことを許して欲しい」

高木「まず反対されるだろうと思ったし、じっくり話を詰める時間もなさそうだったからね」

律子「時間…?どういうことですか?」

高木「彼とアイドル達は961プロに渡りIU受賞を目指してもらう」

小鳥「IUってあの、IAと同時期に開かれるあの?」

高木「そうだ。IAとは期日の関係上重複出場は現実的でないが、今すぐ行動を起こせば申請自体は間に合うと思ってね」

高木「残念ながらIAを獲るという目標は達成できなかった。だが君にはそこで終わってほしくないのだよ」

律子「…」

高木「君は原石だ。磨けばまだまだ光ることができる…残念ながら私では研磨までは上手く出来なかったがね」

高木「そこで961プロに行けばと考えたんだ。私と奴では良い意味でも悪い意味でも環境が大違いだからな」

高木「律子君に質問しよう。765プロにあって961プロにないものとは何かな?」

律子「…絆、でしょうか。私達とアイドル達の繋がり…それが961プロには欠けていると思います」

高木「そうだな。じゃあ反対に765プロにないものは何だと思う?」

律子「それは…」

P「プロ意識」

小鳥「え?」

P「黒井社長はそう言っていました」

高木「その通りだ」

律子「プロ意識って…社長は私達がお遊びでやってるとでも思っているんですか!?」

小鳥(…)

高木「あくまで961プロと比べると、だよ。君達が遊び感覚で仕事をしているなんて思ってはいない」

高木「私が考えるに私達に足りないものはハングリー精神だと思っている」

高木「君達とアイドル達はよくやってるよ。だがそれは事務所内ではということだ」

高木「他の環境と比べるといささか温すぎるのだよ…ここは」

高木「やるだけやろう。ダメだったらそれでもいい最後まで頑張ろう」

高木「そんなものは遊びでしか通用しない。ここは社会の場なのだから」

律子「そんな…私達そんなつもりじゃ…」

高木「黒井なら仲良し倶楽部とでも皮肉るのだろうな」

P「っ…」

高木「私はそれでもいいと思っている。結果以外に残るものもあると思うからね」

高木「だが君は別だ」

P「俺が…」

高木「私は君の資質は凄いものだと思っている。この私がティンときたんだから間違いない」

高木「君の才能をここで潰してしまうのは余りにも惜しいのだよ」

高木「黒井も君自身のことはいたく買っていたしな。流れるように話は進んだよ」

P「それで俺を961プロに?」

高木「あぁ。半年間みっちり鍛えてもらうよう頭を下げたよ」

高木「ジュピターとの対戦以降君はどうも腑抜けてしまっているようだからね。いい薬になるだろう」

高木「あとわかっているとは思うが、あくまで765プロの社員として961プロに行くのだから必ず戻ってきてくれたまえよ!」

高木「後は…必要書類は音無君が回してくれるだろうから君は安心して準備を進めたまえ」

小鳥「ピヨッ!?」

高木「皆に、特にユニットメンバーにはしっかり説明しないといけないしな。大変だよ君ぃ」

P「は、はぁ…」

高木「それでは、今日もランキングどっとっぷTVの時間だよ!」

律子「放送日今日じゃないです…」

高木「そ、そうか…」

小鳥「ピヨヨ…」

高木「とにかく君達も疲れただろう?戸締りは私がするからもう帰って休みたまえ」

P「961プロか…」

P(移籍なんて考えたこともなかった。そんな余裕もなかった)

P(IAがダメでも皆とこれからも楽しくやっていこう程度に思っていたけど…)

P「俺は…」



美希「ハニー!」

P「美希は今日も元気だな。おはよう皆」

春香「プロデューサーさん!おはようございます!」

美希「ミキも961プロに行く!ハニーとお別れなんて絶対や!」

あずさ「美希ちゃん…」

P「そのことなんだが…っと美希はちょっと離れてくれるか」

美希「ミキも移籍するの許してくれないと離れないの!」

伊織「あんたはいい加減に…!」

P「いいよ。一緒に行こう」

千早「は?」

真 「え…」

律子「…」

美希「ハニー…!」

P「皆揃ってるしな。今のうちに言っておく」

P「俺と美希、響、貴音は来週から961プロに移籍するんだ」

やよい「えーーー!!!」

真美「そ、そんな…兄ぢゃん…」

貴音「なんと…一体どういうつもりなのですか。あなた様」





P「ということだ」

千早「スキルアップのために…良かった。ここを辞めるわけではないんですね?」

P「あぁ。半年経ったらちゃんと帰ってくるよ」

響 「なぁ貴音、IUってなんだ?」

貴音「IAと双璧をなす頂上へ至る道とでも言いましょうか」

響 「あぁ自分完璧だからわかるぞ。ラストダンジョンだな」

P「みたいなもんだ。なぁ、俺達はジュピターに負けてIAを諦めてしまったよな」

貴音「そうですね…」

響 「そんなことないぞ!自分いつだってダンスやってるからな!」

真 (そのネタもう飽きたよ)

P「はは、そうだな。響はいつだって一生懸命だ!俺とは大違いだよ」

やよい「うっうー!プロデューサーは毎日頑張ってると思いますー!」

あずさ「そうですよ~私達の大好きなプロデューサーさんはいつでも一生懸命だったじゃないですか」

P「ありがとうございます…だけどあのフェス以来、俺はどうにも腑抜けていたらしい」

P「そこで社長が黒井社長に頼んでくれたんだ。俺達を鍛えてくれってな」

P「俺も正直どうかと思ったけどな、違う環境でプロデューサー業をしてみるのもいいかもと思ったんだ」

P「こんな機会二度と無いだろうし正直なところ俺はやってみたい」

貴音「共に頂上を目指す身なのです。私はどこまでも、あなた様について行きます」

春香「プロデューサーさん…」

伊織「…なによそれ…何なのよそれ!」

やよい「い、伊織ちゃん?」

伊織「あんたはっ!私達よりっ!自分のほうが大切ってわけ!?いいご身分ねプロデューサー様は!」

P「伊織…」

伊織「あんたが出て行ったらやよい達はどうなるのよ!律子に全部任せる気?あんた765プロ潰すつもり!?」

伊織「昔はともかく今は皆それなりに売れてるのよ?あんたそれを律子に押し付けるっていうの?冗談じゃないわ!」

伊織「みんなも何か言ったらどうなのよ!」

響 「う…自分…」

千早「私は…」

千早「私はプロデューサーの移籍に賛成です」

伊織「千早…?」

千早「プロデューサーや社長の言うことは極論です。極論ですが一理あります」

千早「私達はプロなんだから。プロに求められるのは結果のみよ」

千早「それを追求するための努力なら否定はしないわ」

春香「千早ちゃん…」

千早「ファンの皆やスタッフの方々は過程なんて見てくれない」

千早「自己満足で終わるのならそれでもいいかもしれない。でも私達はそうじゃない」

雪歩「そ、それに…プロデューサーは半年でまた戻ってくれるんですよね?」

P「あぁ、それは間違いないよ。黒井社長も言っていた」

雪歩「だったら…だったら私も我慢できると思います。プ、プロデューサーのためなんですから」

伊織「雪歩まで何言ってんのよ…」

律子「プロデューサー業務ならまぁ半年ちょっとなら私だけでも回ると思うわ」

律子「さすがにずっと一人じゃ限界がきますけどね…崩壊しない程度には保てると思います」

P「すまないな、律子」

真美「兄ちゃんは真美達のこと嫌いになったんじゃないんだよね?」

亜美「アイソ→尽かしちゃったんじゃないよね?」

P「当たり前だろ。俺が帰ってきたらお前達もビシバシしごいてやる!」

真美「なら寂しいけど…クラス替えみたいなもんだよね!いまなまの別れってやつじゃないならいいや!」

P「今生な、その気になればいつでも会えるんだ。大丈夫だよ」

亜美「兄ちゃんは大人ですなー老けてますぜ」

伊織「…」

伊織「あずさや真は…?あんた達もそれでいいわけ…?」

真 「伊織…うん。ボクも完全に辞めるんじゃないなら」

真 「これって強化合宿みたいなものだしね。へへっ一皮剥けたプロデューサーに会うのも楽しみかも」

あずさ「私はプロデューサーさんがそう決めたのならもう何も言いません」

伊織「やよい…」

やよい「わ、私はよくわからないけど、プロデューサーが行きたいならいいかなーって…」

伊織「なによそれ…私一人悪者みたいじゃないのよ…」

P「伊織…その、ごめんな?」

伊織「いいわよもう…私ちょっと出てくるから。用があったら電話して頂戴」

やよい「伊織ちゃん…」

春香(私だけ呼ばれてないんだけど…)

春香「あ、あの!私も」

美希「ミキはハニーと一緒に居られたらどこだっていいの!一生ついていくの!」

P「はは、美希は変わらないな」

春香「私もついていきますよ!」

P「よし、じゃあ湿っぽい話はやめだ!今日のスケジュールを決めるぞ!」

春香「はい!プロデューサーさん!レッスンですよ、レッスン!」

黒井「ということで、765プロのプロデューサーがうちに来る」

羅刹「あのプロデューサーが…フン、面白そうじゃねーか」

北斗「へぇ…楽しくなりそうじゃない。いつから来るんです?」

黒井「来週からだ。お前達に直接関わることだから前もって伝えておく」

翔太「あのプロデューサーさん、僕達見てプロデュースしたくなったりしてね!」

羅刹「そりゃねーだろ…それにうちは直接的なプロデュース業なんてないしな」

北斗「そうそう。他所は他所、うちはうちで程ほどに頑張ろう」

黒井「あとはプロジェクト・フェアリーのメンバーもこちらに来ることになっている」

羅刹「げっ!あいつらも来んのかよ…」

北斗「それは素敵ですね社長。ますます楽しみだ」

翔太「んん?なんで冬馬くんは嫌がってるの?」

羅刹「嫌がってるわけじゃねーよ!俺…あいつ苦手なんだよ…背の高い面妖なやつ…」

北斗「貴音ちゃんが?良い子じゃないか」

羅刹「なんか言ってることよくわかんねーし妙な威圧感あるし…」

翔太「ははっ!冬馬くんもしかしてびびってるの?面白ーい!」

羅刹「びびってなんかねーよ!苦手なだけだ!」

黒井「とにかく!お前達も舐められないようにな。以上だ」

羅刹「了解だ社長。どんなやつらが来ようが俺達は楽勝、だぜ!」

北斗「はいはい…スマートに行けばいいんだけどね。それじゃ社長、チャオ☆」

翔太「またねークロちゃん!」

黒井「まったく…あいつら実力は一流なんだがな…」


P「また負けた…なぜだ…本気でやってるのに」

貴音「此度も良いじゃんけんでした。ふふ、ふふふ」

響 「明日は自分と勝負だからな!プロデューサー!」

美希「明日はミキの番だって思うな。目を瞑っても勝っちゃうの!アハっ」

響 「なら明後日は自分とだぞ!とっておきのモノマネを用意しとくから覚悟しとくさー!」

P「楽しみにしてるよ…さ、今日もお疲れ様。帰ってゆっくり休んでくれ」

貴音「ではプロデューサー。お疲れ様でした」

響 「美希ー!二十朗まで競争さー!」

美希「ミキ的には喫茶店のほうがいいの…」

貴音「では参りましょうか」

P「ふぅー今日も一日お疲れ様俺…っと」

美希「あ、ハニー」

P「ん?まだ居たのか、どうした?」

美希「でこちゃんにもお話聞いてあげてね」

美希「あの後会えなかったしきっと落ち込んでると思うの」

美希「ハニーの力で、でこちゃんをハニーフラッシュ!なの。アハっ」

P「あぁ、心配してくれてありがとうな美希」

美希「ハニーのためならなどうってことないの!それじゃミキ行くね」

P(電話しても1回も出てくれなかったしなぁ…どうしたものか)

P「机周りの整理でもしながら考えるか」



P「今日はここまでかな」

律子「プロデューサー殿。こんな遅くまでお疲れ様です」

P「なんだ律子か…気づかなかったよ、お疲れ」

律子「なんだとは随分な挨拶ですね。まぁ疲れてるのはわかりますけど」

P「はは、申し訳ない…」

律子「移籍の話、問題なく進んでよかったですね」

P「そうだな。皆良い子でよかったと思うよ」

P「ただ…」

律子「伊織ですね」

P「あぁ。朝以来話せてないんだ、電話も繋がらない」

律子「あれだけ癇癪起こしたんだし恥ずかしいんでしょうね」

小鳥「ふふ、伊織ちゃんも可愛いとこありますねぇ」

P「あ、いたんですか音無さん」

小鳥「ピヨ…」

P「まぁ帰ったらもう一度かけてみますよ」

律子「そうしてください。後引きずったらアレですし」

小鳥「よ、よーしじゃあこれから3人で飲みにいきましょうか!飲み会ですよ、飲み会!」

P「いや、今日は疲れたし伊織のこともあるんで遠慮しときますよ」

律子「私まだ未成年です」

小鳥「ピィ…」

小鳥「と、ところで社長見かけませんね」

P「色々と調整してくれてるんでしょうね…ありがたいですよ」

P「じゃ、二人ともお疲れ様。」

律子「伊織のこと頼みましたよー」

小鳥「明日ならいけるかな…?ピヨピヨ…」

P「はは…じゃあ…」



伊織「随分遅かったじゃないの」

P「い、伊織?お前事務所の前で何やってんだ」

伊織「あんた待ってたに決まってんでしょ」

P「中に入ればよかったのに」

伊織「今日は顔合わせられないわよ…」

P「うーん…とりあえずどこか店入るか」

伊織「いいわ。すぐ済む用事だし」

P「それなら電話出てくれても良かったじゃないか。心配だったんだぞ」

伊織「こういうのは直接言う主義なのよ。あの、プロデューサー…」

伊織「朝のことは悪かったわ。ごめんなさい」

P「伊織…あ、頭上げてくれよ別に怒ってないからさ」

伊織「本当?でも私は怒ってるわ。あんたは勿論社長にもね」

P「マジかよ…どうすればいいんだ?」

伊織「どうもしないでいいわよ。私の気が済むまで変わらないんだから」

伊織「これは私のけじめよ。決意表明とでもいうのかしら」

P「けじめ…?」

伊織「私は765プロを否定なんてしない。ここで必ずトップになってみせる」

伊織「あんたはあんたの望む道を進むがいいわ。私はその結果の更に上に行くだけ」

P「伊織…」

伊織「それだけよ。今週まではよろしくね。将来有望なプロデューサーさん」

P「あぁ…俺も伊織に追いつけるように頑張るよ」

伊織「ふん、それじゃさよなら」

P「あ、送って…」

伊織「いいわよ、気持ち悪い」

P「うぐっそうか…」

伊織「じゃあね」

P(こうして伊織との話は終わってしまった)

P「ごめん美希…ハニーフラッシュできなかったよ」



社長「今日もお疲れ様諸君。知ってると思うが今日を最後にプロデューサー君はここを離れ961プロの元へ行く」

社長「なに、これでお別れというわけではないんだ。彼の成長を願って欲しい」

春香「ぶろでゅーざーざん…お別れでずよ…お別れ…」

P「春香、俺が帰ってくるまでに転ぶのは1日2回くらいにまでは減らしておいてくれよ」

春香「ヴぁい…ヴぁい…」グスグス

真 「プロデューサー!半年後より女の子らしくなったボク見ても驚かないでくださいね!」

P「ははっ真は今でも十分女の子らしいよ。無茶なトレーニングは控えるようにな?」

やよい「あの、プロデューサー!暑くても寝るときはタオルケットくらい使ってくださいね!扇風機はタイマーで…」

P「ありがとうな、やよい。風邪引かないように気をつけるよ」

千早「頑張ってくださいねプロデューサー。私にはまだ貴方という翼が必要なんです」

P「あぁ。必ず戻って今以上にサポートできるようにするよ」

P(それぞれ俺を快く送り出してくれた…伊織を除いて)

律子「それにしても伊織ったら何処行ったのかしら…プロデューサー殿とのお別れがあるのに」

P「いいんだよ。伊織にも思うところがあるんだろう」

P「それより響達はお別れの挨拶とかないのか?随分あっさりしてるけど」

響 「自分達は昨日お別れカラオケパーティしたからな!問題ないさー!」

小鳥「昨日は盛り上がったわねぇ…途中から記憶ないけど」

あずさ「音無さんは酔ってましたもんね~」

亜美「あずさお姉ちゃんも相当だったよ…」

あずさ「あらあら~」

P「はは、それじゃ一安心だよ」

P「それじゃ、帰るか」

美希「ミキ、今日は帰りたくないなー?」

雪歩「だ、だめだよ美希ちゃん…」

P「はいはい。途中まで一緒に帰ろうな」

貴音「打ち上げらぁめんというのも有りではないでしょうか」

P「無しだな」

貴音「面妖な…」

P「それじゃ、皆律子の言うことよく聞くんだぞ!特に真美亜美!」

亜美「それが兄ちゃんの最後の言葉になるとは…」

真美「真美達はまだ…、ま、まだ知る…うぅ…」グス

P「おいおい泣くなよ…これくらいなんくるないさー?」

響 「うぎゃー!自分のアイデンティティを奪うなよー!」

真美「兄ちゃん…」

P「うおっ抱きつくなって…恥ずかしいだろ?」

美希「あー!ずるいの!ミキも抱きつくの!」

亜美「ミキミキに続けー!」

あずさ「あらあら~じゃあ私も~」

小鳥「プロデューサーさん!ハーレムですよ、ハーレム!」

P「ちゃかさないでください…ほら、歩けないだろ」

美希「このまま駅までレッツゴー!なの!アハっ!」

春香「めそめそしてたら出遅れた…」

雪歩「私も…穴掘っても掘りきれないよぉ…」

P(こうして最後まで騒がしく765プロとの生活は終わった)

P「さて…ここが961プロ…資本金9おく6せん100まん…すげぇ…」

黒井「ウィ。今日も貧相な顔つきだなへっぴりプロデューサー」

P「あ、黒井社長!えぇと今日からお世話になります!よろしくお願いします!」

黒井「ノンノン。先に言っておくが私は貴様達を歓迎などするつもりはない」

P「え…?」

黒井「高木の手前教育などと言ったがな。私はお前達を手助けすることはない」

黒井「必要と感じたことは教わるのではなく盗め。でないといつまでも負け犬根性が染み付いたままだぞ」

黒井「ま、不憫な貴様の顔に免じて業務マニュアルと研修、歓迎会くらいはしてやるがね。ではついてきたまえ」

P「あ、ありがとうございます…」

黒井「さて、貴様のユニットは既に到着して事務所にいる。後で会いに行くがいい」

黒井「ではこれからの説明だが…まずIUとはどういうものか話しておこう」

P「よろしくお願いします!」

黒井「ウィ。まぁIUと言ってもやることは単純だ。アイドルを育てフェスで勝ち抜く。以上だ」

P「え?オーディションでランク上げたり思い出打ち放題とかじゃないんですか?」

黒井「私にもわかる言語で喋ってくれよ寝言プロデューサー」

黒井「IAの場合一定期間のランキングチャート上位がノミネートされそこから選考されるのは知っているな?」

P「はい」

黒井「私のジュピターは間違いなく運命のランキングでTOPを飾りそのまま大賞を取りに行くだろう」

P「…」

黒井「だが貴様達が目指すIUにはランキングなどは関係ない。全てその場の実力勝負なのだ」

P「出たとこ勝負ですか」

黒井「ウィ。負ければそこで終わり、勝てば次のフェスまで一定の期間が設けられる仕組みだ」

黒井「恐らくだが最大で3回戦ほどの数になると思え」

P「…意外と少ないんですね」

黒井「IUに参戦するだけでも相当な力が必要だからな。ふるいは既にかけられているのだよ」

黒井「最後に、我がジュピターもIUを狙っている。せいぜい努力することだ」


P「ジュピターが!?でも彼らはIAを目指してますし、二冠なんて聞いたことないですよ!」

黒井「だからこそ達成する価値があるのだ。常に最上の結果を目指すのが私達だろう?」

P「た、確かにそうですが…」

黒井「話は以上だ。さっさとその疲れた顔でアイドル達に会いに行け」

黒井「あぁ忘れていたが。961プロにいる間は765プロ関係者とは一切連絡を取るな。これは高木も同意の上だ」

P「わかりました。失礼しました…」

P「しかしジュピターも参戦とは…俺達どうなるんだろう」

羅刹「よう。765のプロデューサー」

P「ん?あ、君は…鬼ヶ島羅刹!」

羅刹「ヶしか合ってないじゃねーか!俺の名前は天ヶ瀬冬馬だ!」

P「そ、そうだ。天ヶ瀬冬馬!…でも君の名前羅刹になってるぞ」

羅刹「はぁ?何言って…うおっ!翔太のやつまたいじくりやがったな!」

冬馬「ふぅ、これでいい…おい」

P「あぁ、これから961プロで働くんだけど…話は聞いてるのか?」

冬馬「大体はな。なんだ仲良しごっこじゃ勝てないからってうちに泣きついてきたそうじゃねーか」

寝たか

チャオ☆

寝落ちしてたごめんぬー

P「…」

冬馬「何回でも言ってやる。力こそパワーなんだ。どんな相手でも圧倒的力で捻じ伏せる!これが俺達のやり方だ」

翔太「冬馬くん、それ言うなら力こそ正義なんじゃないの?」

冬馬「翔太も来たか…ってお前!また俺の名前かってにいじっただろ!やめろよな!」

翔太「ごめんごめんっ反省してまーす!」

北斗「俺もいるんだが…やれやれ。ご機嫌いかがかなプロデューサーさん」

P「思った以上に馴染めそうで安心してるとこだよ」

冬馬「ちっまぁいい…社長から聞いてると思うがIU、俺達も出るから」

翔太「また僕達に負けて泣きべそかかないようにね!」

冬馬「それじゃ行くか。今日も楽勝、だぜ!」

北斗「待てよ冬馬。お嬢さん達に挨拶したいんだけど…行っちゃったよ。仕方ないな」

北斗「それじゃ、チャオ☆」

P「あぁ、またな」

P(ジュピターは俺の想像とはちょっと違ったユニットなのかもしれない)

P「さ、美希達に会いに行くか」

P「マニュアルだけじゃ場所の把握が難しいな…おはようございます…」

美希「あ、ハニーなの!ハニィィィイ!」

P「おごっ!タ、タックルはやめろ…朝飯が飛び出そうだ…皆来てるな」

貴音「おはようございます。プロデューサー」

響 「事務所が変わってもファイトだぞー!」

美希「ハニー!美希遅刻しないでちゃんと来たよ、偉い?」

P「当然かな…」

美希「そんなのってないの!なでなでしてほしいな!」

P「はぁ…こんなとこ黒井社長が見たらまた嫌味言われそうだ…」

黒井「見ているんだがな。萎びたプロデューサー」

P「はわっ!びっくりしましたー!」

響 「なんだそれ…」

黒井「まぁ今日くらいは見逃してやる。それよりも今日の予定を伝えに来た」

P「今日の予定って、黒井社長自慢のジュピターはいいんですか?」

黒井「あいつらは勝手に営業に行き勝手に勝利をもぎ取ってくる。無能な貴様達と違ってなフーッハッハッハ!」

貴音「それで、予定とは?」

黒井「フン、つまらん奴だ…貴様達に聞くがIU出場に向けて何か準備を進めてあるのか?勝算はあるのか」

P「そんなの、決まってますよ!いくぞ!」

響 「友情!」

貴音「努力!」

美希「勝利なの!」

Pこれが、俺達プロジェクト・フェアリーです!」

4人(決まった…)

黒井「…」

黒井「ノンノンノン…」

P「え?」

黒井「ノンノンノンノン…」

美希「おじさん壊れちゃったの。アハっ」

黒井「おじさんじゃない!貴様達は一体なんのためにここに来たのだ!ここまできて今更精神論を持ち出すのか!」

P「何って…IUで勝つために…」

黒井「それがわかっていながら具体策も無く友情だの努力だの言ったのか!」

貴音「勝利は問題ないのですね」

黒井「ウィ。勝利こそ全て…過程や方法などってそんなこと今はいい!」

P「じゃあ、一体何なんです?」

黒井「例えば現状を大きく変えたいなら新曲だ。貴様達次の曲をリリースする予定はあるのか」

響 「ないぞ!」

黒井「じゃあ衣装はどうだ。自身の気持ちの切り替えにも繋がる重要な要素だ」

美希「ないの!」

黒井「貴様達本当に何も考えずに来たのか…遠足じゃぁないんだぞこれは」

P「そ、そのへんも考えますよ…明日くらいから!」

黒井「明日では遅い!そんな腑抜けたことを抜かすから貴様達は万年負け犬なのだ!」

貴音「あの、そろそろお昼の時間ですが…一旦休憩を挟んでは?」

黒井「認めん!」

貴音「なんと手厳しい…」

黒井「もういい…貴様達に新曲と衣装を用意させた。調整しておけ…」

P「え、新曲…?フェアリーにですか?」

黒井「そうだ…好きに使え…セレブな私はこれからTV局に観光に行ってくる…」

P「それって営業なんじゃ…」

黒井「いちいちうるさい奴だ!いいからさっさと準備をしろ!フェスは待ってはくれんのだ!」

P「は、はい!」

黒井「高木はなぜこうなるまで放っておいたのだ…理解できん…ぶつぶつ」

響 「なんか勝手に怒鳴って勝手に行っちゃったけどどうしたんだ?」

貴音「新曲が手に入ったのですよ。響」

響 「おぉ!これでまたヘビ香達に餌買ってやれるぞ!」

美希「ハニィお腹減ったのーおにぎり食べたいな」

P「し、新曲…衣装まで…ふふ、ふふふ」

美希「ハニーまで壊れちゃったの…あふぅ」

P「さて3人が着替えてる間に曲を確認してるわけだが」

P「オーバーマスターか…今までにない曲調だなこれは!」

P「売り込むにはまずオーディションだが…いきなり全国にいくよりまず西あたりを攻めるか」

P「オーディションに行ってからは営業とレッスンを交互かな…曲に慣れきったら全国で出演させよう」

貴音「お待たせしました。あなた様」

P「貴音、仕事中はプロデューサーって呼べって…おぉ」


響 「自分この衣装すごく気に入ったぞ!」

美希「ミキ的にもオッケーなの!」

P「いいなこれは…うん、いい」

P「心なしか響のバストが増えてみるな」

響 「うぎゃー!この変態プロデューサー何言ってるさー!」

貴音「びよんどざすたーず。という名称とのことです」

P「曲とかけてるのかな…?黒井社長もなかなか粋なことしてくれるじゃないか」

P「よし、皆聞いてくれ。今回黒井社長が用意してくれた新曲だが」

美希「ミキもう歌詞覚えちゃったの。あふぅ」

響 「自分まだチェックしてないのに…」

P「とりあえず今週はレッスン漬けだ。その後各自で曲をマスターしてくれ。仕上がり次第売り込みに行くぞ」

P「俺は営業に行ってくるから顔を合わせる機会は少ないと思うけど」

美希「えぇー!ハニーと一緒じゃないとやる気でないのー!」

P「そんなこと言ってくれるなよ…リーダーなんだし、しっかり頼むぞ?」

美希「頑張ったらギュってしてくれる?」

P「IU獲れたらいくらでもしてやるさ」

美希「ならミキもがんばっちゃうの!」

P「よろしくお願いします!」

TV曲の偉い人「なんだか君の顔見るのも久々だねーフェアリーには期待してたんだから頼むよ」

P「よろしくお願いします!!」

レコード会社の偉い人「相変わらず貴様のところの四条はいいな…やはり手を打つべきか」

P「よろしくお願いします!!!!」

映像会社の偉い人「うんうん、じゃあPVの撮影日時だけど…」



P「はぁーここ数週間すごい働いた気がする…誰にも頼れないってのは辛い…」

P(765プロの皆が恋しい…雪歩のお茶と春香のクッキーが食べたい…皆寂しがってないかな…)

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

春香「はぁーあープロデューサーさんいつ帰ってくるのかなー」

真 「IUが始まってすらないんだからまだまだかかるだろうね」

春香「プロデューサーさんーウサギは寂しくなると死んじゃうんですよー」

千早「それは迷信よ」

真美「あぁ!ピヨちゃん2000なんだから先落ちしないでよー!」

小鳥「そ、そんなこと言ったって相手の攻撃がよ、避けっピイイイ」

真 「はぁ…律子は竜宮にかかりきりだし段々仕事は減ってるし」

真 「早く帰ってきてくださいよ…プロデューサー」

雪歩「皆お茶が入ったよ。春香ちゃんのクッキーもあるし一緒に食べよう?」

真美「いやっふ→!この瞬間を待っていたんだぁ!」

やよい「うっうー!このクッキー弟達に持って帰ってもいいですかー?」

春香「プロデューサーさんとクッキー食べたいなぁ…」

P「あぁ聞こえるよ春香…俺も一緒にクッキーが…ぶつぶつ…」

黒井「んん?マヌケな声が聞こえたと思ったらろくでなしのゾンビ顔プロデューサーじゃないか」

P「あ、黒井社長…今日も営業ですか?」

黒井「ノンノン。何度言えばわかるんだ貴様は。セレブな私は今日も繁華街で人物チェックのあと観光だ」

黒井「ところで貴様達のユニットの調子はどうだ。961プロが噛んでいるのだから相応の成長はしてるのだろうな」

P「えぇ、まだ最終調整とまではいきませんが大したものです。彼女達とあの曲すごくマッチしてますよ」

黒井「それはそうだろう。なんせこの宇宙一のスーパーセレブ黒井社長が用意したのだからなハーハッハッハ!」

P「ほんと凄いですよ…俺だけの力じゃ彼女達をあそこまで引き上げるのは無理でした」

P「社長やあなたは俺に目をかけてくれているみたいですけど、自分じゃとても…」

黒井「貴様の場合実力よりも、その腐った性根と怠け癖が一番の問題だな」

P「随分な言い方ですね…そういえばジュピターはどうです?最近見かけませんが」

黒井「貴様が出払っているからだろう。何も問題は無い」

P「そうですか」

黒井「…IU初戦だが恐らく来週頭に発表がある。覚悟しておけ」

P「え…情報はギリギリまで伏せられているんじゃ?」

黒井「961プロを甘く見ないことだ。対戦相手までは教えん。初戦敗退するような貧弱なユニットを預かってはいないからな」

黒井「ではセレブな私は繁華街まで足を運ぶとしよう。人物観察はいい息抜きになるからな。アデュー!」

P「弱ったな…来週になるとは。もう地方オーデションは諦めていきなり全国に売り出すしかないな」

竜馬「おい」

P「とりあえず明日にでも一度4人で話を詰めるか…」

竜馬「おい!」

P「うわっ驚いた…って天ヶ崎竜馬じゃないか!」

竜馬「ちょっとずつ間違えてんじゃねえ!俺は天ヶ瀬冬馬だ!」

P「あ、そうだ冬馬…君またいじられてるぞ」

竜馬「なに!?くそっあいつらくだらないことしやがって!」

冬馬「ふぅ…こうして顔合わせるのも久々だな。営業か何か?」

P「あぁ、全国走り回るのは疲れるよ。冬馬は一人なのか?」

冬馬「あぁ。俺達は仲良しユニットでもないからな。独自で動いて独自で仕事を取ってくるんだ」

P「その様子じゃ上手くいってるみたいだな」

冬馬「当然!この程度の営業なんか楽勝、だぜ!」

P「はは、961に来てから冬馬達の印象も大分変わったよ」

冬馬「な、なんだよ…俺は裏で汚いことをする765プロが気に食わないだけだ。あんた自身に恨みはねぇ」

P「汚いこと?一体なんの話だ?」

冬馬「今のあんたに話しても意味ねーよ。じゃ、俺行くから」

P「あ、あぁ…気をつけてな」

P(汚い?765プロが…?一体なんの話だ)

P(とにかく今はIUのことだけを考えよう!)

P「皆おはよう!さっきも少し触れたが、IU初戦が来週にも始まるらしい」

貴音「ついにこの時がきたのですね。私高揚してきました」

響 「来週でも今日でも自分達はいつでも完璧さー!」

P「皆随分気合入ってるな。やっぱり961プロの力は大きいのかな」

貴音「それもありますが、私達のために骨を折っているプロデューサーを見ているとやる気も出るものです」

響 「自分完璧だけど、プロデューサーの姿見てたらもっと完璧になろうって思ったんだぞ!」

P「俺ってそんなに普段頑張ってなかったのか…ところで美希は?」

美希「あふぅ…あ!ハ、ハニー!おはようなの!」

貴音「ここ数日あなた様の姿を見かけないので美希も気が緩んでいたのですよ」

響 「ハニー分が足りないってうるさかったぞ」

P「燃費悪すぎだろ…本番までにはしっかり調整してくれよ?」

美希「合点承知なの!」



P「さて、今日はIU初戦だ!皆気合いれていくぞ!」

貴音「はい!」

響 「どんな強敵でもなんくるないさー!」

美希「普通に頑張って普通に勝っちゃうの!」

北斗「おや、これは朝から幸先がいい。フェアリーの皆じゃないか」

P「北斗か、他の二人も来ているのか?」

北斗「ええ。今日は俺達IU準決勝戦ですからね」

響 「ジュピターは今日勝てばあとは決勝かー自分もはやく勝ち進みたいぞ」

貴音「油断はいけませんよ響。大事な初戦を前に気の緩みは禁物です」

響 「わ、わかってるよ!」

P「ま、君達も油断なんてしないとは思うが頑張れよ」

冬馬「朝からご挨拶だな。765のプロデューサー」

貴音「天ヶ瀬冬馬…」

冬馬「な、何だよまだ何も言ってねーだろ…睨むなよ…」

翔太「相変わらず貴音さんにはへっぴり腰なんだねー冬馬くん!」

P「二人とも、おはよう。今日は準決勝だってな」

冬馬「あぁ。どんな相手だろうと俺達は楽勝、だぜ!」

翔太「冬馬くんそればっかりだねー。プロデューサーさん達は今日が初めて?」

P「あぁ、しかし対戦相手がまだわからないのは不安だな…」

北斗「そろそろ発表されるみたいですよ。ホラ☆」

P「大層な電光掲示板だな…っと相手は新幹少女か。彼女たちも出てるとはな」

冬馬「はっなんだこりゃ!ふざけんじゃねーぞ!」

美希「茶髪ロンゲが何か騒いでるの」

P「フェス前に揉め事はやめてくれよ…一応見に行くか」

冬馬「おいプロデューサー!見ろよあれを!」

P「あれって君達の対戦相手か…あれは…え?」

律子「あ、プロデューサー殿!」

亜美「兄ちゃーん!お久しぶりぶり→!」

P「おま、律子に亜美?もしかしてジュピターの相手は…」

伊織「そう。あいつらの相手は私達竜宮小町よ」

あずさ「お元気でしたか~プロデューサーさん~」

冬馬「こんな場所にこいつらがいるなんてな…気分が悪くなるぜ」

P「伊織…あずささんも」

伊織「暫くぶりね。まぁあんた達の顔なんて見たくなかったけど」

あずさ「伊織ちゃんったら~ダメよ?そんなこと言っちゃ」

伊織「ふん…」

律子「プロデューサー殿も無事にIU参戦されたんですね」

P「あぁ、というか律子達がいることに驚いたよ」

律子「えぇ、話せば長くなるんですけど…」

伊織「律子。こいつらと話してる時間なんてあるのかしら」

律子「っとそうだった!それじゃプロデューサー殿お互い決勝で会いましょうね!」

あずさ「それではプロデューサーさん~後ほど~」

P「え、えぇ…」

響 「なんだなんだ?何で律子達がいるんだ?」

貴音「プロデューサー。先ほどここで律子嬢の姿を見たのですが…」

P「…本物だよ。彼女達竜宮小町もIUに出てるみたいだ」

貴音「なんと。それはまこと、よきことですね」

P(しかしなんで今更?竜宮小町は過去のフェスで冬馬一人に完敗してから活動は控えていたのに…)

P(いや、何を馬鹿なことを。俺達と同じじゃないか!復活したんだ、何か手を使って)

P「やっぱり新曲かな…」

美希「ハニー?どうしたの?」

P「悪い、まだ開始まで時間あるよな?ちょっと出てくるから!」

響 「ちょっとプロデューサー!何考えてんの!?」

P「すぐ戻るから待っててくれ!」

P(ここ数週間ランキングは確認してないがSMOKY THRILLは俺が765プロを離れた時点で50位を下回っていた)

P(もともと地力のあるユニットなんだ。何をきっかけに復活するかわからない)

P「竜宮小町とジュピターの会場はここか…」

ワアアアアーーーーーーー!!

P「な…嘘だろ…?」

P(竜宮小町のところには観客が詰め掛けている。震度10なんてものじゃない)

P「冬馬…」

P(ジュピターの前には女性ファンが数人いるだけで…後は…)

P「一体何が…?竜宮はどんな手品を使ったんだ」

P「くそっもう時間だ。フェアリーのところに行かないと」



冬馬「はは…ざまぁねえや…」

翔太「冬馬くん…」

北斗「…」

冬馬「あいつら、俺が叩き潰した時とは全く違ってやがった…何があったんだ」

北斗(妖精さん達を慰める予定が慰められることになりそうだな…残念)

P「悪い!遅れた!」

響 「やっときたぞ!」

美希「ハニー遅いよーもうすぐ始まっちゃうの」

貴音「今回は間に合わせたので良しとしましょう」

P「ほんとすまない…さ、相手は懐かしの新幹少女だ。万が一ということもあるし気を抜くなよ」

「「「はいっ!」」」

美希「それじゃ気合入れていくのー!」

貴音「三!」

響 「2!」

美希「1!」

「「「えい!えい!おー!」」」

P「ターッチ!」

響 「空気読んでくれよな…」

P「す、すまん」

P(さてフェスが始まった)

P「この程度の相手なら俺が指示しなくても勝ってくれるだろう」

P「彼女達を信じて俺は敵情視察だ!」

黒井「待てそこのひよっこプロデューサー」

P「く、黒井社長!来てたんですね」

黒井「あぁ。最低なものを見せられたよ。全くあいつらは」

P「そのジュピターですけど…あの、調子悪かったんですか?」

黒井「そんなことはない。ジュピターは常にベストコンディションだった」

P「じゃあ何で!竜宮小町はそんなに凄かったんですか?」

黒井「少なくとも今のジュピターよりはな。不愉快な連中だ」

黒井「たかがスーパーブレークの結果と侮っていたが中々手強いらしい」

P「そうだ、彼女達も新曲出してるはずなんだ。一体どんな曲なんです?」

黒井「どっとっぷTVに毎週のように出てるが…これがデモテープだ」

P「『七彩ボタン』…」

黒井「どうやら高木の隠し玉らしい」

P「社長のですか」

P「そういえば、さっき見かけましたけど、衣装も変わってましたね」

黒井「条件は貴様達と同じ。今の知名度からするとフェアリーがやや不利といったところか」

黒井「しかしとんだ誤算だ。我が最強を誇るジュピターがまさか準決勝ごときで敗れるとはな!」

黒井「これでIUは失ったも当然。二冠の夢は潰えたわけだ」

黒井「全く使えんやつらだ。961プロが765プロに負けるなど許されん」

冬馬「そうだな。俺達は口先だけだった」

黒井「冬馬か…残りの二人はどうした」

冬馬「さぁな。俺の知ったことじゃない」

黒井「私は負け犬の面倒をこれ以上見る気はない。その意味がわかるな?」

冬馬「あぁ…ジュピターは今日限りで解散だ。世話になったな、社長」

P「と、冬馬!お前何言って…」

黒井「ノンノン。何を寝ぼけたことを言っているのだ冬馬よ」

冬馬「え?」

黒井「IUはお前達の力が足りなかったがIAノミネートにはまだ時間がある。弱音を吐く暇があったらさっさと鍛えなおして来い」

冬馬「社長…」

冬馬「すまねぇ。恩に着る」

黒井「つまらんことは言うな。結果だけ残せばそれでいい」

P「黒井社長…」

黒井「先に戻っている。アデュー!」

美希(ミキ達フェス終わったんだけど…ハニーったら何してるの)

貴音(何やら重要な話の様子。暫く様子を見ましょう)

美希(はぁいなの…)

冬馬「おいあんた」

P「あぁ、残念だったな…ジュピター」

冬馬「そんなこと今はどうでもいい。竜宮小町のことだ」

P「彼女達がどうしたんだ?」

冬馬「あいつら…とんでもないぜ。鬼気迫ってた」

P「穏やかじゃないな」

冬馬「あのでこっぱち…961プロよりうちが優れてることを証明するだの息巻いてたが」

P「伊織か…」

冬馬「名前なんてしらねーがな。負けた後だと痛感するぜ…」

北斗「俺達にはチームワークとやらが欠けてるらしいですよ」

P「北斗、それに翔太も」

翔太「今まで僕達好き勝手に動いてたからねーツケが回ってきたのかも」

冬馬「力を追及してきた俺達が負けたんだ。認めるしかねーよな」

翔太「そうそう。これから僕達も仲良くやっていこーよ!」

北斗「ま、俺も仲良しごっこはそんなに嫌じゃないけどね」

翔太「それほんと!?じゃあじゃあ今からさっそく次の作戦会議しよーよ!」

冬馬「そういうことだ、プロデューサー。俺達次はIA大賞を目指す。あんた達も気合入れろよ」

北斗「それじゃ俺達はこれで。チャオ☆」

翔太「待ってよー!クロちゃんも誘って4人で行こうよ!ねぇってばー!」

P「ジュピター…あの調子ならIAはきっといけるさ。頑張れよ」

美希「…ハニー…もういい?」

P「おぉ?って美希か!あれ、フェスはどうしたんだ?」

響 「そんなのとっくに自分達の勝利終わっちゃったぞ…見てくれなかったんだな」

P「ご、ごめんな…ちょっと込み入った事情があって」

貴音「あなた様」

P「ん?」

貴音「皆の夕食代で手を打ちましょう」

P「はい…」


貴音「なんと。律子嬢達も新曲を携えて参戦していたのですね」ズルズル

P「あぁ、全くの計算外だったよ」

美希「っていうか竜宮小町の曲って七彩ボタンでしょ?ここ最近ずっとランクインしてるの」モグモグ

P「俺961に来てからは営業してるか寝てるかだったから全くチェックしてなかったよ…」

響 「プロデューサーとしてどうなんだそれ…」

貴音「あの、あなた様…替え玉をしても?」

P「好きなだけするといい」

響 「でもまさか伊織達もIUに出てるとはなー自分びっくりさー」ムグムグ

貴音「恐らく伊織が言い出したのでしょう」ズルズル

響 「なんで伊織ってわかるんだ?」

貴音「とっぷしーくれっとです」

美希「ハニー!ミキのために毎日ラーメンを作ってほしいなっ」

P「めんどくさい」

美希「あふぅ」

貴音「今日はご馳走さまでした」

P「祝勝会と考えたらこれくらい安いもんだよ。まだ2戦残ってるしな」

響 「じゃあ自分このまま帰るさー!皆お疲れ様!」

美希「ばいばいなの」

P「タクシー拾わなくていいのか?」

響 「なんくるないさー!じゃなー!」

P「貴音はどうする…ってもういない。相変わらず不思議な子だ」

美希「ねぇハニィミキ少し休みたいな?」

P「家に帰ったら好きなだけ休め。ほらタクシー拾ってやるから」

美希「そんなのってないの!」

P「はぁ疲れた…家に帰るとほっとするな」

P(竜宮小町は気になるけど765プロとの接触はNGなんだよなぁ)

P「とりあえず七彩ボタン聴きながら対策でも練るか」



P「なんだよこれ…箱にも収録しろよ…」

P「っといかんいかん疲れが溜まってるな」

P「曲は確かに凄いな。社長の隠し玉というのも頷ける」

P「だけどこれは…どうしたんだあいつら」

P「気づいてる子もいると思うんだが」

P「うーん…」

P「結局何も解決しないまま2戦目が終わってしまった」

美希「ハニーさっきの対戦相手なんて名前だっけ?ミキ全然憶えてないの」

P「ん?なんだっけ…魔王ナンジャラスだったかな。まぁ負けた相手より決勝の相手を考えないとな」

響 「決勝で思い出したけど今日あずさに会ったぞ」

美希「えぇー羨ましいの!ミキも久しぶりに皆でお喋りしたいな」

響 「決勝で会おうなって言ったら微妙な顔されて行っちゃったんだ。自分何か悪いことしたのかな…」

美希「お腹でも痛かったのかなって思うな」

響 「それじゃ仕方ないさー」

貴音「…」

P「貴音は何か心当たりあるか?」

貴音「いえ…今日はどこのらぁめん屋へ行こうかと考えておりました」

美希「ミキ的にこれ以上ラーメン食べたらちょっとピンチなの…」

春香「千早ちゃん!いよいよ次は決勝だよ、決勝!」

千早「そうね」

真 「あれ、あんまり興味なさそうだね」

千早「そうでもないけれど…」

春香「私はやっぱりプロデューサーさんに勝って欲しいなぁ。えへへ」

真美「真美はどっちにも勝ってほしいなー」

やよい「うっうー!どっちも応援できるように両手にうちわ持って行きますー!」

真 「てかさ、ボク達…最近一日中事務所にいない?」

雪歩「ホワイトボードが雪のように真っ白だね…」

千早「竜宮小町の大切な時期なんだから仕方ないわ」

真 「それにしたってレッスンすらしてないのはおかしいよね。自主トレのみって何だよ…」

小鳥「みんなー!今日のおやつはプリンよぉー!」

真美「Yahoo!!」

雪歩「お茶淹れてきますぅ」

真 「はぁ…」

律子「本日はどうもありがとうございました!」

TV曲の偉い人「IUにも出てるのに竜宮小町は凄いねぇ。これからもヨロシクね」

「「「ありがとうございましたー!」」」

律子「次は…や、やっと終わりだわ…ちょっと電話してくる…」

あずさ「さすがにヘトヘトね~」

伊織「何言ってんのよ。事務所に戻ったらビデオ見ながら決勝にむけて勉強会するわよ」

亜美「うあうあー!もう亜美疲れちったよー!」

あずさ「ねぇ伊織ちゃん、ちょっとくらいなら休憩したってバチは当たらないと思うわよ~?」

伊織「もう決勝まで時間がないのよ?あんた達ここで気を抜いて負けてもいいっていうの?」

亜美「…もう亜美は別にどっちでもいいかなーって思ったり…」

伊織「なんですって」

あずさ「まぁまぁ伊織ちゃん」

亜美「だ、だって勝っても負けても765プロの勝ちっしょ?なら別にこんな練習しなくても兄ちゃん達と」

伊織「全っ然違うわ!」

亜美「ひっ!」


伊織「あいつらが勝ったら今までの私達が否定されるのよ!」

伊織「そんなの認めない、765プロが間違ってるなんて思わない。それを証明するためにここまで来たのよ!」

伊織「仲間のことを疎かにするようなユニットに負けるなんてそんなの許されないわ!」

あずさ「で、でも伊織ちゃん、プロデューサーさん達だって頑張ってるのよ?」

伊織「…もういいわ。このまま話しても平行線よ。私先に戻るから」

亜美「いおりん…」

あずさ「あらあら~亜美ちゃん大丈夫?可愛い顔が台無しよ~ほら一緒に帰りましょ」

亜美「うん…ケーキ食べたい…」

あずさ(こんなにバラバラで仲間や絆を語る資格あるのかしら…)

あずさ「プロデューサーさん…私どうすればいいんでしょう…」

P「ただいま戻りました」

美希「すっごく疲れたのーもう動けないのーついでにお腹がパンパンなのー」

貴音「ちゃぁしゅう丼はまこと美味でしたね」

冬馬「よう。フェアリーとプロデューサー」

P「冬馬か。君も今戻ってきたのか?」

冬馬「いや今日はオフだから自主トレにな。もう一人は?」

貴音「響のことなら失踪した家族を捜索中です」

冬馬「そ、そうか…悪かった」

P(ブタ太のことなんだけどな)

冬馬「来週はIUの決勝だな」

P「あぁ、相手にとって不足無し。全力でぶつかるだけだよ」

冬馬「へっあの時のフェスとはえらい違いだぜ。こんなに根性あるとはな」

冬馬「765プロに負けた俺から仲間がくだらねーとか、仲良しごっこがどうだの言うつもりはねぇ」

冬馬「今のあんた達は961プロの名前も背負ってるんだ。負けんなよ」

美希「そこの人頭打っちゃったのかな」

貴音「面妖な…」

冬馬「そこの人じゃねえ!俺は天ヶ瀬冬馬だ!」

冬馬「ちっじゃあ俺行くから」

P「気合入ったよ。ありがとうな」

美希「あの人良い人か悪い人かわかんないの」

P「純粋なんだよ彼は」

響 「お、皆待っててくれたのか!待たせてごめんなー!」

貴音「響、ちゃあしゅうは無事見つかったのですね」

響 「チャ、チャーシュー!?ブタ太のことを言ってるのか!?」

美希「ミキ的にはトンカツでもいいって思うな」

響 「ブタ太は家族なんだぞ!食べたりしないからな!」

ブタ太「こいつら目がマジだ…」

P「さて、冬馬も言ってたが来週IUの決勝だ」

美希「これに勝てば念願の、なの!ハニー覚悟しててね!」

P「?あぁ頑張ってくれよ」

響 「やれることは全部やったんだし後は歌って踊るだけさー」

P「そのことなんだがな。皆に提案がある」

貴音「今になって、ですか?」

P「あぁ、無茶は承知なんだが…」

律子「皆、明日はフェアリーが相手の決勝よ!」

伊織「やっとあいつを見返すことができるのね。腕が鳴るわ」

亜美「…」

あずさ「あの、伊織ちゃん」

伊織「余計なことは言わないで頂戴。今は勝つことに集中したいの」

あずさ「ごめんなさい…」

律子「なんだかギクシャクしてるわねぇ。明日までになんとかしときなさいよ、じゃ今日は解散!」

亜美「バッドコミュニケーションってレベルじゃないよ…りっちゃん…」

あずさ「じゃあ皆で帰りましょうか~あら伊織ちゃんは?」

亜美「さっさと帰っちゃった」

あずさ「あ、あらあら~はぁ…」

P「今日はIU決勝戦だ!」

響 「そんなの言われなくたって皆知ってるぞ!」

P「そ、そうだよな。とにかくチバリヨー!」

響 「おぉ!やるなプロデューサー!」

貴音「今日は美希も時間通りですね」

美希「さすがに最後くらいはビシっとしないと見捨てられちゃうの」

P「よし、じゃあ出発だ!」



P(皆は衣装合わせ中だ)

  「プロデューサーさん!」

P「何奴っ」

春香「私ですよ、私!天海春香です!」

P「おぉー久しぶりだな!元気してたか?」

春香「プロデューサーさんがいないと元気カラッポですよぉえへへ」

P「皆も来てるのか?」

春香「はい!今日は765プロ全員で観戦なんですよ!」

千早「お久しぶりです。プロデューサー」

P「千早か。相変わらずだな」

千早「ええ」

春香「千早ちゃん、他の皆は?」

千早「あっちで応援の準備してるわ…春香、そういえばあなた呼ばれてたわよ」

春香「え?なんだろ…ちょっと行ってくるね。プロデューサーさん、頑張ってくださいね!」

P「ありがとなー」

千早「まぁ、嘘なんですけど」

P「嘘!?千早がそんなこと言うなんてどうしたんだ」

千早「竜宮小町のことでお話があります」

大好きです

千早「プロデューサーは今の竜宮小町をどう思いますか?」

P「…それを聞いてどうするんだ?」

千早「どうもしませんよ。プロデューサーとしての意見を聞きたいだけですから」

P「凄い力をつけてると思うよ。七彩ボタンを完全にモノにしてる」

P「PVの時点ではダンスも問題ない。息の合った完成度の高いユニットになったな」

P「ただ…」

千早「ただ?」

P「伝わってこないんだ」

P「アイドルはファンを笑顔にさせるのが仕事だろ?だけどあいつらの歌は、何ていうか」

千早「自身も観客も見ていない。別の何かに執着している」

P「そんなとこかな…」

千早「十分です。ありがとうございました」

P「なんだか面接されてる気分だったよ」

千早「どうしても聞いておきたかったので」

千早「でも安心しました。プロデューサーはやはりプロデューサーだったんですね」

P「そう簡単に変わったりはしないさ」

千早「見違えましたよ、まるで初めて出会った時のようです」

P「…移籍前の俺ってそんなにダメだったのか?」

千早「ふふっ想像にお任せします」

千早「それでは私はこれで。伊織達の指導よろしくお願いします」

P「あぁ、その辺りも考えてるよ。皆によろしくな」

P「さ、そろそろ皆集まってるかな?」

P「準備はできてるな」

美希「この衣装懐かしいの!ちょっと楽しみになってきたって感じ」

響 「うわっハム蔵そんなとこに入っちゃだめだぞ!」

貴音「それにしても決勝戦で曲を変えるとは思い切ったことをするのですね」

P「あぁ。俺も最初はオーバーマスターのままでいくつもりだったんだが」

P「どうも教育が必要なやつがいるようでさ」

P「貴音には迷惑かけるが二人をサポートしてやってくれ」

貴音「承知しました。あなた様」

P「皆聞いてくれ」

P「今回の相手は知っての通り竜宮小町だ。ジュピターを破ってここまで勝ち抜いてきた」

P「実力という意味では俺達と五分だと思うが、今回もリラックスしていこう」

響 「リラックスって…竜宮小町相手にそんな調子でいいのか?」

美希「ハニーはミキ達が負けてもいいってこと?浮気なんて許せないの」

P「別に負けろとは言ってないさ。今回の目標はずばり、全力で楽しめ!」

響 「楽しむって、歌って踊って皆を喜ばせる?」

美希「キラキラすることって思うな」

P「それでいいよ。自分達の思うように動いてくれ」

響 「そんなのいつも通りだぞ!誰が相手でもなんくるないさー!」

美希「ハニー今日はちゃんと見てくれるんだよね?」

P「う、ごめんな。今日はしっかり美希達を見守るからな!」

美希「それならぴっかぴかに輝いちゃうの!でこちゃんなんかに負けたりしないの!」



伊織「久しぶりね」

P「あぁ。まさかIU決勝で当たるとは思わなかったよ」

伊織「あんたに見せてあげるわ。765プロは961プロに劣ってないってことをね」

律子「伊織!またかってに飛び出して…ちょっとは皆のことも考えなさいよ!」

伊織「はいはい、それじゃあプロデューサー。せいぜい健闘することね」

律子「ちょっと伊織…!はぁ~なんでこうなっちゃったんだろう」

P「律子も大変そうだな」

律子「あぁプロデューサー殿…あなたがいない間にうちはもうガタガタですよ…早く戻ってきてもらわないと」

P「もう暫くの辛抱さ。IUが終わればすぐ元通りになるよ」

律子「そうだといいんですけどね。今からあずささんを探してこないと…それじゃプロデューサー殿!」

P「あぁ、そっちも頑張れな」

黒井「久々の仲間との再会はどうだった。へなちょこプロデューサー」

P「黒井社長…来てくれたんですね」

黒井「ノンノン。別に貴様達の応援に来たわけではない」

黒井「それにしても貴様…今回は楽曲と衣装を変更したらしいな」

P「えぇ。少し思うところがありまして…勝手な判断をしてすみません」

黒井「好きにしろと言ったはずだ、責任は全てお前が持て」

黒井「しかしオーバーマスターと比べると少々力不足だと思うが?」

P「そうかもしれません。ですが765プロとして竜宮小町と対するうえでこれがベストだと判断しました」

P「ある人が言っていました。観客やスタッフには過程は関係ない。結果が全てだと」

黒井「その通りだ」

P「だから俺は、黒井社長の言う仲良しごっこを続けて最高の結果を出そうと思います」

黒井「…それが961プロで学んだお前の答えなのか」

P「黒井社長には感謝してますよ。環境に甘えてた俺をここまで立て直してくれたんですから」

黒井「くだらん世辞はいい。もう貴様の顔など当分見たくもない」

P「はい。お世話になりました。黒井社長」

黒井「さっさと行け!」



黒井「…結局あいつは骨の髄まで高木の765プロに侵食されていたようだ」

冬馬「何しょぼくれた顔してるんだよ社長」

黒井「ジュピターか…無能な社員が辞めて喜んでいたところだ」

北斗「その割には随分と世話を焼いていたようですが」

翔太「クロちゃんツンデレだからねー!」

黒井「やかましいぞ!フン、お前達も後学のために見ておくんだな。仲良しごっこの集大成らしい」

北斗「それはいい経験になりそうだ。後輩的な意味では見逃せない」

冬馬「そうだな…行こうぜ。社長」

黒井「私はもう引き上げる。お前達だけで見てこい」

翔太「クロちゃん行っちゃったね」

北斗「あのプロデューサーに思うところでもあるんだろう。俺達には関係ないさ」

冬馬「じゃあ行くか。見せてもらうぜプロデューサーの答えってやつをな」

北斗「しかし冬馬はその私服なんとかならなかったのか?」

冬馬「あん?別に着れりゃ何だっていいだろ」

翔太「ちょっとアキバっぽいよね!ははっ冬馬くん臭ーい!」

冬馬「く、臭くねーよ!なんで距離取ってんだよ!」

ギャーギャー…

スタッフ「そろそろ準備してください!それと隣では竜宮小町がスタンバイしてますよ!」

P「頼むぞ、皆!」

貴音「皆で頂点へと至るための大きな一歩です」

美希「律子、さん達が相手でもなんくるないさーなの!」

響 「あ、自分の台詞とるなよぉ!」

P「気合入れていくぞ!」

貴音「三!」

響 「2!」

美希「1!」

「「「「トップアイドル!」」」」

  やったー!

雪歩「あ、美希ちゃん達が来たよ」

春香「美希ー!頑張ってー!」

真美「お姫ちーん!気合いっぱつー!」

やよい「うっうー!響さんファイトですー!」

真 「そういえば千早さっきどこ行ってたの?」

千早「ちょっとね」

小鳥「竜宮小町の皆も出てきたわよ!」

真美「あずさお姉ちゃーん!亜美ー!がんば→!」

やよい「うっうー!伊織ちゃんがんばってー!ゲホッゲホ!」

雪歩「ああっやよいちゃん大丈夫?こ、これゆっくり飲んでね」

やよい「うー…ありがとうございますー」

春香「プロデューサーさーん!頑張ってくださいー!!」

真「プロデューサーはステージにいないよ…」

伊織(?あいつらの衣装…961の曲を使わないつもりなのかしら)

亜美「いおりん!始まるよ!」

伊織「え、ええ!わかってるわよ!」

君が触れたから七彩ボタン♪全てを恋で染めたよ…


美希「それじゃこっちもいくのー!READY!!」

真 「オーバーマスターじゃないんだ」

春香「プロデューサーさん!READY!!ですよ、READY!!!」

ARE YOU READY I'M LADY 始めよう♪

貴音「やれば出来るー!」

響 「きっとー!」

美希「ぜったーい!」

 「「「私NO.1!」」」

亜美(いいなーあっちは…めっちゃ楽しそうだよ…)

あずさ(比べてこっちは…)

春香「お客さん、フェアリーのほうに流れてってるね」

千早「でしょうね」

真 「うーん…竜宮はなんか気合が空回りしてるのかなぁ」

千早「心のこもってない歌で観客を魅了できるわけないわ」

やよい「うぅー伊織ちゃん…」

真美「ゆきぴょん!どう責任とってくれるのかね!」

雪歩「え、え、こ…こんな無責任でひんそーでちんちくりんな私は穴掘って埋まっておきますぅ?」

真 「疑問文で聞かれても…」

小鳥「ピヨ…ビール切れちゃったピヨ…」

P「よしっ!これでうちの勝利はほぼ確定だ、後は…!」

律子「あ、プロデューサー殿…はは、完敗ですよ」

P「それより今の曲が終わったらすぐアンコールが始まるよな!?」

律子「え、えぇ。普通はそうなるでしょうね…それが何か?」

P「竜宮小町貸してくれ!6人でアンコールだっスタッフには既に話してある!」

律子「は…6人って、セクステットライブですか!?そんな無茶な!」

P「無理を通して道理をぶっ壊すのが俺達765プロだろ!頼む律子!」

律子「そんなの聞いたこと無いんですけど…あぁもう!好きにしてください!」

P「ありがとう!3人が戻ってきたらこっちに寄こしてくれ!」

律子「3人が了解しなかたらどうするつもり…いえ、断るはずないか」

伊織「完敗ね」

あずさ「伊織ちゃん…」

伊織「結局私達はジュピターと同じだったのね…相手に勝つために力をつけただけ」

伊織「そんなんじゃファンはついてきてくれないわ…ごめんなさい皆」

律子「そんなあなた達に朗報よ」

伊織「律子…」

律子「プロデューサー殿の計らいでアンコールに招待されてるんだけど、どうする?」

あずさ「あらあら~プロデューサーさんったら…」

亜美「いおりん!」

伊織「死体に鞭打つとはこーいうのかしら…全く最低な男ね」

伊織「いいわよ、どうせなら私達の歌であいつら食っちゃうわ!行くわよあずさ、亜美!」

亜美「やったー!」

あずさ「うふふ、楽しくなりそうね~」

P「やったぞ!これでIUはお前達のものだ!」

響 「違うぞプロデューサー!自分達4人の結果だぞ!」

貴音「あなた様の力添えが無ければここまで来るのは到底不可能でした…まこと感謝いたします」

美希「ご褒美ゲットなの!これで春香達に一歩リードできるの!」

P「ご褒美なんて後でいくらでもやるさ!さぁ後はアンコールだぞ」

亜美「兄ちゃーーん!突撃→!!」

P「オウフッ!あ、亜美か…よく来てくれたな」

あずさ「今日はありがとうございました~最後にもう一度お付き合いよろしくお願いしますね~」

伊織「ふん」

P「あずささんに伊織…ありがとう。来てくれて嬉しいよ」

伊織「負けたんだから仕方が無いわ。その代わりゲストに主役を食われても文句言わないでよね!」

P「あぁ、お手柔らかに頼むよ」

P「それじゃ曲はさっきと同じREADY!!だ!美希、頼んだぞ!」

美希「あーらほらさっさなの!それじゃ気合いれるのー!」

「「「「「「765プロ、ファイトー!」」」」」」



冬馬「うおっあいつら負けた竜宮と組んでアンコールやんのかよ…」

北斗「もしジュピターで同じことが起こったら冬馬はどうする?」

冬馬「アホらしい。そんな仲良しごっこやってられるかよ」

冬馬「って今までの俺なら言うんだがな。あいつら見てるとそれだけじゃダメなんだろうな…」

翔太「でもでも冬馬くんがフリフリ着てあんなの歌うのはちょーっと痛いよね!」

北斗「別のファン層は獲得できるかもしれないけどな」

冬馬「いちいち突っ込むんじゃねーよ!黙って聴いとけ!」

北斗「やれやれ…俺達はまだまだみたいですよ。プロデューサーさん」



高木「それではプロジェクトフェアリーの勝利と竜宮小町の健闘を称えて!」

  かんぱーい!

春香「プロデューサーさん!お酌ですよ、お酌!」

P「あぁ、ありがとう…なぁ美希離れてくれないと飲めないよ」

美希「ハニー言ったの!IU獲れたら好きなだけギュってしていいって!」

P「ご褒美がどうとか言ってたのはそれだったのか…気づかなかった…」

美希「今日から一週間くらいはずっと離れないのー!んーなのー!」

春香「プロデューサーさん!なんこつですよ、なんこつ!」

小鳥「ほらほら律子さんもグイっといきましょうよ!」

律子「だから私は未成年…あぁもう亜美は髪いじるのやめなさい!」

やよい「うっうー!この枝豆長介達に持って帰ってもいいですかー?」

響 「ブタ太ー!出て来ーい!自分が悪かったさー!」

真美「ひびきんのブタはお姫ちんがさっき食べてたよー」

響 「嘘だよな!?チャーシューって言ってたのは本気でブタ太を狙ってたのか!?ブタ太ーー!!」

小鳥「ピェエエエエエエエイ!」

あずさ「あらあら~テーブルが回って見えるわ~」

P「じゃあ全員タクシーで送るから別れてくれー」

真美「お腹ん中がパンパンだZE」

雪歩「うぅ…苦しいですぅ…」

春香「ゆ、雪歩大丈夫?無理に食べさせるから…」

亜美「めんごめんご」

響 「ブタ太…どこ行ったんだ…」

律子「後ろに3人乗ってねー」


あずさ「千早ちゃん~隣失礼するわね~」

貴音「千早はどうぞ真ん中へ」

千早「最悪の配置だわ」

小鳥「ピヨ…気持ち悪い…」

真 「小鳥さん吐くなら外出てくださいよ!」

社長「それじゃあ諸君明日は全員オフにしてあるからゆっくり休みたまえよ!音無君は出社だけどね」

小鳥「ピェ…ォップ…オロロロロロ」

真 「ひいいいいい!」

P「伊織達はタクシーいいのか?」

伊織「私とやよいはこのまま私の家まで行くわ。迎えもすぐくるから心配ないわよ」

やよい「うっうー!今日はお父さんがいるのでお泊り許してもらえましたー!」

P「はは、よかったな。…美希、そろそろ腕が痺れてるんだが」

美希「今日はテコでも動かないの。戦車持ってきてもダメなの二人で歩いて帰るの」

P「はぁ…仕方ないな。じゃあ伊織達は迎えくるまで店で待っとけよ。俺と美希はもう帰るから」

やよい「お疲れ様でしたプロデューサー!」

伊織「あの…」

P「そうそう伊織はフェスで負けた責任で一週間事務所のトイレ掃除な」

伊織「はぁ!?そんなの聞いてないわよ!」

P「どうせ765プロ同士で争うなら何かあったほうが面白いだろ?ちなみに発案者は音無さんだ」

伊織「あの手羽先女…覚えときなさいよ」

P「悔しかったら今度の定例ライブで俺達に勝ってみるんだな」

伊織「…上等じゃない。今度こそあんたらをコテンパンにしてやるから!」

美希「ミキ今日は帰りたくないなー」

P「楽しみにしてるよ…ほら美希もアホなこと言ってないで行くぞ」



P「今日はオフなのに自然と足が事務所に向いてしまった」

P「961プロに預けてた荷物は全部こっちに送ってくれてるらしいが…」

P「音無さんと適当に話でもして暇つぶししようかな」

ガチャ

春香「プロデューサーさん、おはようございます!」

P「うおお春香!?今日はオフのはずだろ?」

真 「ボクもいますよー」

やよい「おはようございまーす!」

貴音「なんと全員揃ってしまいましたね」

千早「毎日がオフみたいなものでしたから」

真美「事務所で時間潰すのが日課になっちゃったもんねー」

小鳥「ピヨピヨ…書類が減らない…」

真美「生気が無いトリガラのようだ」

響 「…」

雪歩「お茶ですぅ」

P「あ、あぁありがとう」

律子「私達は今回の反省会のつもりで元々出てくる予定だったんですよ」

亜美「貴重なオフが…めっちゃ寝れると思ったのにー!」

あずさ「でも気楽に事務所に居られるのはいいわね~」

春香「それよりプロデューサーさん!美希と一夜過ごしたってホントなんですか!?」

真美「え”っ」

美希「ふふん。なの」

雪歩「ええぇぇええ!?そ、そんな…」

美希「ミキは女の子から女にランクアップしたの。これでハニーはミキのものなの」

P「あぁゴネるから俺の家に泊めただけだ。俺もすぐ寝たし早朝すぐ帰したよ」

雪歩「ね、寝たなんて…うぅ~」

春香「不潔ですよ、不潔!」

P「何を勘違いしてるんだこの子らは」

伊織「あら、あんたも来たのね」

P「伊織…すごい格好だな…」

千早「滅多に見られませんよこんな水瀬さんは」

伊織「同情するなら代わりなさいよ!宇宙一のスーパーアイドルがゴム手袋してトイレ掃除なんて!」

小鳥「はいはい敗残の将はなんとかかんとか~ピヨヨ~♪」

亜美「あ、いおりん臭いからソファーに来ちゃダメだよー」

伊織「むきーー!!」



冬馬「相変わらず仲良しごっこやってんのな」

亜美「うあうあー!あまとうがなぜここに!」

P「ん、冬馬じゃないか。どうしたんだこんなとこまで」

冬馬「送り忘れた荷物を持ってきてやったのと社長から、あんたんとこの社長へ伝言だ」

冬馬「『こちらが半人前プロデューサーを見てやったのだから今度はお前が冬馬を預かれ』だってさ」

律子「なにそれ!横暴すぎるわ!」

雪歩「ひぃぃ…ぷろでゅーさぁ…」

冬馬「今日は荷物返しに来ただけだから、詳しい説明はまた社長達がするんじゃないの。それじゃ」

P「お、おい!…行っちゃったよ」

美希「ミキはハニーが居れば何だっていいって思うな」

真美「あまとうを我らの手下にするのはどうかね亜美君」

亜美「あまとうパン買って来いよ!ダッシュな!ってやってみたい!」

貴音「天ヶ瀬冬馬には一度焼きを入れねばなりませんね」


P「一息つけると思ったのにまだまだ忙しくなりそうだな…」

おわり

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