吉良吉影「これが『学園都市』なのかッ!!」 (116)

吉良「なんだこの街は・・・?」
  

  「全体が高い壁で覆われているのか・・・?」

  
  「いや待てよ、聞いたことがあるな・・・」

 
  「完全に遮断され、私のような能力を持った人間が集う都市があると」

  
  「なるほどな・・・ッ!!興味がわいたぞッ!!」

  
  「わたしの求めた平穏な生活がここにあるのかもしれない・・・ッ!!」


(ザッ・・・!!!)

佐天「うーいーはるー!!(バッ」


初春「ひあああああ!!?」


佐天「ふふふ・・・今日も相変わらずの水玉模様!可愛いのう初春はー!!」


初春「やめてください佐天さん!こんな街中でスカートめくらないでください!」


佐天「おやあ?街中じゃなかったらいいのかなあ?(ワキワキ」


初春「そんなわけないじゃないですか!怒りますよ!?」


佐天「んまあ冗談だってーそんな怒らない怒らない・・・ってあれ?白井さんだ」


初春「あ、ほんとだ。白井さーん!!」

黒子「あら、お二人共、ここで何をしていますの?」


佐天「これから初春と宿題を一緒にやろうかなーって・・・」


初春「あれ?腕章・・・?今日ジャッジメントの仕事ありました?」


黒子「いいえ、固法先輩からこの付近で爆発があったと聞いて駆けつけましたのよ」


佐天「爆発ー!?あの虚空爆破事件みたいなヤツですか!?」


黒子「それが・・・まだなんとも・・・最近多発しているらしいのですが・・・」


黒子「まあなんにせよ今回の通報はいたずらの様ですわね・・・」

―――――――――――――


吉良「なんなんだここは・・・平穏に暮らせる場所と思ったが・・・」


吉良「まずここに入った時点で平穏じゃない攻撃を受けたぞ・・・ッ」


吉良「だがこの街・・・一見して『悪くない』・・・」


吉良「この私が平穏に暮らすには明らかに賑やかすぎるが・・・」


吉良「まず治安が良さそうだ、夜に安眠できることがなにより重要だし」


吉良「さらにここには若い女がたくさんいるッ!!」


吉良「綺麗な手をした若い女が・・・ッ!!」


吉良「だがこのペースはマズイ・・・ここに来てからたった3日だというのに『二人目だ』」


吉良「爪も・・・切らなくては・・・」

――――――――――――


御坂「ねえ黒子ー?最近なんかあったの?」


黒子「なんにもありませんわよお姉さま?何か起こってほしいとでも言いたげですわね?」


御坂「い、いやいやいや!違う、違うわよ?でも最近あんたため息多いなーって!」


黒子「あらお姉さま///黒子のことを普段そんなに見つめてらしたの?////」

  「わたくしったら、お姉さまのそんな気持ちに気づかず/////」


御坂「え、いやちょっ違うって・・・」


黒子「我慢なさらないでおでええええさばあああああああ!!!! (バッ」


御坂「言ってんでしょ!!! (ビリビリ!!!」


黒子「いぎゃあああああああああ!!!!!!」

―――――――――――――


初春「―――行方不明?」


固法「ええ・・・一連の爆発事件は全部で4回」

  「それに巻き込まれたと思われる女子生徒2人が死亡、2人が行方不明なのよ」


佐天「そ、それって絶対・・・死んじゃって・・・ますよね・・・?」


固法「そうと決まったわけじゃないわ、でも」

  「私たちもアンチスキルと協力してなるべく早急に探さないと・・・」


御坂「はは~ん、そういうことだったのね・・・」


初春「御坂さん!?いつの間に!」


御坂「黒子が最近なーんか隠してると思ったらこれのことだったのね?」

御坂「死・・・死者がでてるんですか?」


黒子「ガチャ) まったくお姉さまったら・・・だから言いたくありませんでしたのに」


御坂「あ・・・く、黒子・・・」


黒子「わかってますの?今度という今度はきっちんと分かっていただきますわよ?」

  「今回の件は先走らないで、私たちにに任せてくださいまし!」


初春「そうです!今回はいつもより、なんていうか、ヘンなんですよ」

  「佐天さんも気をつけてくださいね?」


佐天「わかってるってー、私みたいなレベル0は帰っておとなしくしてますよー」

佐天「じゃーねー初春ーまたあしたーっ!!」


初春「さようならっ」


佐天「さてと、家に帰ったら宿題やんないと・・・結局今日できなかったし」

  (ジーッ) 

佐天「・・・・え?」


佐天「な、なんか見られてる?・・・よね?」


佐天「・・・は!早く帰んなきゃ・・・!」


吉良「(見つけた!見つけたぞ!スゴく綺麗な『手』だ・・・!)(コソコソ」

  「(平穏な生活のために我慢しなくちゃあいけないのに・・・ッ!!)」

  「(抑えられない・・・ダメだ・・・ッ!!あのセーラー服の黒髪のロングヘアの娘ッ!!)」

  「(もうだめだ!!行くぞッ・・キラークイーン・・・ッ!!)」

  (ガサッ!!)

佐天「きゃああっ!!何なのよこの人っ!!?私の手を!?」


吉良「ハアハアッ、ペロペロクハああああああああ」

  「なんて・・・なんて綺麗な手なんだ・・・ッ!!」

  「持って帰りたいッ!!そうなると『体は邪魔だッ』!!」


佐天「何を・・・やめてよ・・・やめてえええええ!!!」

  (パッ!)


黒子「佐天さん!?あなた!!!わたくしの友達に何をやってらっしゃいますの!!?」


吉良「クッ!!?」

  「(なんだこのアバズレは!?今・・・ッ!!)」

  「(『一体どこから現れたッ!?』)」

  「(何かのスタンド能力かッ!!?・・・マズイことになったぞ・・・!)」

  「(逃げるしかない・・・ッ!!!)」


黒子「逃しませんわよ!! (パッ」


吉良「ぐアあッ?!!? (ズサアアアアア」

  「なんだこの針はッ!!??いつの間に私の腕に『刺さっていた』んだッ!!??」

黒子「ジャッジメントですの。」

  「わたくしの目の前で友達に乱暴を働くなど愚かな下郎ですわね」

  「いますぐアンチスキルに連絡しますわ」

  「わたくしが偶然ここを通りかかって本当によかった・・・佐天さん大丈夫ですの?」


佐天「う、うん・・・よかったあ・・・っ」


吉良「う、うぐうッ・・・」


黒子「さて?そこの汚らわしいお猿さんにはたっぷりとお灸を・・・あら?」

  「これは貴方のお財布ですの?」

  「ちょうどいいですわ、身分証明になるものを・・・ (ガサッ」


吉良「(ニヤッ)」

(ボゴボゴボゴボゴッ!!!)

黒子「これは・・!!?まz――――・・・・」

(ドゴオオオオオオオオオ!!!!)


佐天「白井さん!!!!!」

  「白井さん!!大丈夫!?白井さん!!!」


黒子「ええ・・・・大丈・・夫・・・ (ガクッ」


佐天「誰か!!誰か!!白井さんが!!!」


佐天「あ、あれ・・・あの男・・・居なくなった・・・!?」


ピーポーピーポーピーポー・・・・


吉良「クソッあのクソガキさえ・・・・いなければ・・・ッ (ザッザッ」

  「だが危なかった・・・ッ!!なんだったんだあの能力は・・・」

  「もう少し調べる必要があるな・・・」

病室


御坂「黒子っ!!!」


初春「白井さん!!」


黒子「・・・」


御坂「黒子はっ!?大丈夫なんですか!?先生!!」


医者「ああ、命に別状はないようだね?」

  「何らかの爆発に巻き込まれたようだけど」

  「おそらく爆発が体に行き渡る前に爆発物をどこかに瞬間移動させたようだね?」


御坂「そっか・・命は・・・よかった・・・」


初春「佐天さんは?一緒だって聞きましたけど・・・?」

医者「ああ、彼女に怪我はないが、精神的なショックがひどかったみたいだね?」

  「しばらく一人にしてあげたほうが良さそうだね?」


初春「そうなんですか・・・」

  「でも、お二人共生きててくれて良かったです・・・っ」


御坂「そうね・・・これをやったのも例の爆弾事件の犯人なんでしょ・・・?」


初春「そう・・みたいですね」


御坂「仮にもレベル4の黒子にここまでやるなんて・・・」


初春「辺りにいた人たちによると、犯人は佐天さんに乱暴しようとして」

  「それを白井さんが止めたんですが、白井さんが急に・・・」


御坂「そっか・・・何かの能力者には違いないわね」

初春「私・・・悔しいです」

  「友達にこんなことされて・・・私、許せません、こんなの」


御坂「私もよ・・・・・・・初春さん?」


初春「はい?」


御坂「・・いや、黒子と佐天さん、早く元気になるといいね」


初春「はい!」



ーーーーーーーーーーーーーー

吉良「マズイ・・・マズイぞ・・・」

  「顔を見られた可能性が高い・・・」

  「この吉良吉影の平穏の為にはッ!!!目撃者などいてはならないのにッ!!」

  「殺さなければ・・・あのクソメスガキと『綺麗な手の女の子』をッ!!」

ーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーー病室ーーーーーーー

佐天「・・・・はっ!!」

  「(また夢か・・・あの男の・・・はやく忘れたいのに・・・)」


初春「あ!佐天さん!!よかった!起きたんですね!」


佐天「初春・・・んまあ私怪我はしてないからね、ちょっとショックだっただけ」


初春「無理もありませんよ、あんな最低なっ!!」


佐天「え、初春・・・あたしがなにされたか知ってるの?」


初春「は・・・はい・・・○○○を○○○○されて、○○○に○○まで・・・・っ!!!」

  「・・・最悪です!!私怒ってます!!!」


佐天「ち、違うよ・・・初春・・・噂に踊らされすぎ・・」

  「なんかさー急に手を掴んで舐めてきてさー」

  「それで『手を持ち帰るから体はいらないー』みたいなこと言ってきてね?」

初春「も、ものすごい変態ですね・・・」


佐天「そうそう、んでさー白井さんが来てくれて・・・」

  「あ、そういや白井さんってまだ目覚まさないの?」


初春「はい・・・お医者さんはそろそろ大丈夫だろうって・・・」


佐天「そっか、じゃあ私が犯人逮捕のために白井さんの分まで頑張んなきゃね!」


初春「はい!特徴を教えてくれたらすぐに特定できますよ!」

  「学園都市のデータと照合してみます!」


(カチャカチャ)


初春「おかしいですね・・・」

  「佐天さんの教えてくれた情報と一致するような能力者が一人もいません・・・」

佐天「え、うそ?だって私顔もかなりはっきり見たし」
  
  「白井さんを倒すような能力者なんてそんなにいるもんじゃないよね・・・?」


初春「はい・・・ (カチャカチャ) ・・・あ・・・これは!?


佐天「えーなになに?『学園都市に侵入者』?・・・この日付って・・・!!」


初春「はい!爆発事件が起こり始めた2日前です!!」


佐天「じゃあその侵入者が・・・!?」


初春「そうかもしれません!私早速先輩に・・・ (プルルルルルルル!)・・?」


「ガチャ)はい、もしもし?」


御坂「あ、初春さん!!黒子が目を覚ましたわよ!!」


初春「ほんとですか!!今行きます!!」


佐天「あたしも!」

(ガチャ)


初春「白井さん、おめでとうございます!!」


佐天「おめでとー!!」


黒子「あら、ありがとうですの」

  「退院というわけではないんですけれどね」


初春「体の方は大丈夫なんですか?」


黒子「ええ、まあ・・・わたくしとしては」

  「今すぐにあの下郎をマリアナ海溝にでも沈めに行きたいのですけれど」


御坂「ダメって言ってるでしょ?」


佐天「あの・・白井さん、ありがとね・・・あたしを助けて・・・そんな・・・」

黒子「いいえ、お気になさらず。友達を守ろうとしただけですわ」

  「あの下郎が意外と強かったのが誤算でしたけれど」

  「まだ正体はつかめていないのでしたわよね?」


初春「いえ、そのことなんですが・・・」


(カクカクシカジカ)

 
御坂「侵入者ぁ?」


黒子「確かにそれも一理ありますが、妙じゃありませんこと?」


佐天「なにが?」


黒子「学園都市の『外部』から能力者が来た、ということになりますわよ」


御坂「確かに・・・」


佐天「でもあの男の人、絶対おじさんでしたよ、少なくとも10代じゃなかったです」

黒子「それはおかしいですわね・・・しかもあの能力・・・」

  「爆破系能力者は知っていますが、見たことがないタイプでしたわ」

  「まるでわたくしが触れてから作動する爆弾を仕組んだかのような・・・」

  「そんな能力が学園都市にあったとはわたくし・・・」


御坂「触れてから・・・?」

  「あんた『財布』って言わなかった?」


佐天「多分その財布になにか能力を使ったんですよ」

  「白井さんが財布に触れるときあの男が笑ったのが見えた気がしますし」


黒子「そうなると、触れたものに『他人が触れると爆発する』効果を付けるような類の能力でしょうか?」


御坂「厄介ね。割と」

初春「カチャカチャ)・・・学園都市にはやっぱりいないですよ、そんな能力者」

  「さっき、バンクでめぼしい爆破系はひと通り調べましたけど

  「やっぱりいませんでした」


御坂「じゃあやっぱり外部か・・・とにかくその能力ってのに気を付けないと・・・」


黒子「・・・お姉さま?もしや、仇討ちなどとお考えでは?」


御坂「ちちちちちがうわよ、ねえうううう初春さん?」


初春「そそそそそうですよ、いくらその男の人を許せないからって
 
  「復讐しようなんて微塵も・・・」


佐天「うーいーはーるー・・?」


初春「あわわわ、ご、ごめんなさい・・・」


黒子「はあ、残される私たちの身にもなりなさいな・・・」

  「お姉さまだけでなく今度は初春まで・・・」

初春「でも・・・でも私、許せないんです・・・」

  「もう少しで佐天さんや白井さんを失ってたと思うと・・・!!」


御坂「そうよ!!そんな野郎には逮捕されるよりきっついのをお見舞いしないと!」


佐天「でもやっぱり今回は死んでる人もいるんですし・・・」


(プルルルルル!)


初春「あ、私です」

  「はい!固法先輩?え!?不審な事件?」


固法「ええ、しかもあなた達のいる病院のすぐそばでよ・・・!!」


  「叫び声をあげて、人が急に内側から爆発したっていうのを見た人がいるらしいわ」  
  

  「一連の事件と全く一緒。あなたたちも気をつけてね?」


初春「はい・・・はい、分かりました、伝えときます(ガチャ」

(カクカクシカジカ)


佐天「―――この近くにあいつが・・・!?」


御坂「確信はできないだろうけど・・・ちょっと見に行ってくる!!」


初春「わ、私もいきます!!」


黒子「ちょっと!?お姉さま?初春!?」


(バタン!!ダッダッダッダッ)


佐天「あーあ、行っちゃった・・・」

―――――――――――――――――

―――――――――――――――――

吉良「あの現場から緊急搬送される病院はここだな・・・」

  
  「あの男、爆発するときに誰かに見られたか・・・?」


  「どうもこの街に来てから調子がおかしい・・・だがこの街のことも大体さっきの男から聞き出せた」


  「まさかスタンドとは関係がない能力者なんてものが存在するとは思わなかった」


  「あのメスガキは【空間移動(テレポート)】か・・・厄介だが」

  
  「前回の爆発で死んだか、あるいは無力化されたはずだ」


  「あの黒髪の娘はなんの能力だ・・・?」


  「だが、襲われた時に能力を使わなかったということは大したものじゃないんだろう」


  「もうすぐ!!もうすぐだッ!!平穏を取り戻し、この街で生きていくためには・・・」


  「あの2人は殺さなければならないッ!!!!」

―――――――――――――――――


御坂「・・・怪しい人はいないわね・・・」


初春「はい、一応佐天さんに外見の特徴は教えてもらいましたし」


御坂「ねえ、初春さん?」


初春「はい?」


御坂「これが解決したらさ、みんなでケーキ食べに行こっか」


初春「いいですね!私食べたいものいっぱいあるんです!」


(ブッ・・・・)


御坂「・・・え?」


初春「停電ですか・・?」

御坂「大丈夫よ、このくらい」

  「ちょっと待っててね・・・」


(たったったったっ)


(バチバチバチバチバチ!!!)


(パッ)


初春「あ、点いた!」

  「さすが御坂さんですね!!」


御坂「ありがと」

  「でも1階の緊急用電源の作動を早めただけ、他の階の電気はまだ止まってるから」

  「他の階にも行かないと」


―――――――――――――――――

――――――――病院1階―――――――――


吉良「コソコソ)なっ・・・なにィィィィィッ!??」


  「外部電力の供給装置はキラークイーンの爆発で絶ったはずッ!?」


  「緊急用の内部電力じゃあないッ!!!わたしは見たぞ!!」


  「あのガキが電気が『発生させた』ッ!!!」


病人「ザワザワ)おいおいあれ常盤台の【超電磁砲】じゃねえか?」


病人「ザワザワ)え、あのレベル5の!?」


吉良「れ、レベル5ゥゥ!??」


  「この街で上から7番以内の能力者と言っていたな・・・ッ!!!」


  「不運だッ!!そんな奴がここに居るとはッ!!!」

―――――――――――――――――

――――――――病院受付―――――――――



御坂「初春さん、病室見てきてくれないかな?私ちょっと気になることがあって・・・」


初春「あ、はい!」

―――――――病院1階廊下――――――――――

吉良「ハ・・・ッ!!?」


  「あの花飾りの娘の制服・・・ッ!!『あの綺麗な手の女の子と同じじゃあないか』・・・ッ!!!」


  「そういえばあのメスガキとあのレベル5の制服も同じだったッ!!」


  「やはりこの『吉良吉影』は神に愛されているようだッ!」


  「あの花飾りの娘の行く先に、私が殺さなければならない2人がいる・・・ッ!!」


―――――――――――――――――

――――――――病院3階―――――――――
(カツーンカツーン)

初春「なんで急に停電なんか・・・(ガラっ」


黒子「あら、おかえりなさい、それにしてもなんですの?この停電は」


佐天「あれ、初春、ジュースはー?」


初春「買ってませんよっ!」

  「それはそうと、なにも起きませんでしたか?」


黒子「ええ・・・特には・・・お姉さまは?」


初春「なんか停電のことでちょっと気になることがあるとか・・・」

  「・・・でもすぐに戻ってくると思いますよ」

――――――――病院2階階段―――――――――

吉良「この1つ上の階か・・・あの花飾りの娘には花束でも送ってやりたいくらいだ・・・!!」

  「これで探す手間が省けた。あとは女学生の声が聞こえる部屋を探して・・・」

御坂「―――ねえちょっと、あんたさ」


吉良「!!?」


御坂「この上の階に用でもあるの?」

  「まさか・・・私の友達のところじゃないでしょうね・・・? (バチバチバチ!!」


吉良「・・・・・い!!いやッ!!」

  「私はみ、見舞いをしに来たんだッ!!」

  「上の階じゃあないッ、この階の部屋だ・・・!」


御坂「あらそう・・・?おかしいわね・・・・・」

  「この階には今使ってる病室はないはずだけど・・・ッ!!!!」


(バチチチチチチチ!!!!!!)


吉良「クソォォォォォォォッ!!!」

(ズサアアアア!!!)


吉良「なんてデタラメな・・・!」


御坂「電力の供給装置が壊れてたからまさかとおもったけど」

  「こんなに堂々と狙いに来るなんてね・・・」

  「後悔させてやるわ・・・私の友達を傷つけたことを!!」


吉良「(クソガキがッ!!調子に乗りやがってッ!!!)」

  「(だがここは病院・・・あのガキの大切なお友達がいるからには強い攻撃はしてこないはず・・・ッ!!!)」

  「(この街の奴らにはスタンドが見えていない・・・これを利用するッ!!!)」


御坂「くッ・・・こんなところじゃまるで本気が出せないじゃないっ!!」

御坂「病院の廊下の直線の長さは10m強か」

  
  「電気だと医療機器に以上が出るし・・・」


  「射程を10mくらいにして弱めに超電磁砲を使うくらいしかないか・・・!!」

(チャリーン)

吉良「なんだッ!?なぜコインを取り出して・・・?」

(ドゴオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォ!!!!!)

吉良「ぬああああああああああああああああああああアアアアアアッ!!!」

  「危なかったッ・・・?今のはッ!銃とかそういうレベルじゃあないッ!!」

  「当たったら死ぬ・・・ッ!!!」


御坂「外した・・・?くそっ!!」

吉良「(早くこっちに来い・・・ッ、こっちにッ!!)」


(ダッ!)


御坂「ちょっと!逃げんじゃないわよ!!」


(バタン!!)


吉良「『やったぞ』ッ!!」

  「あとは・・・ッ!!」


御坂「あんたねえ・・・こんな部屋にはいって時間稼ぎになるとでも・・・・・はっ!」


  「(そういえば黒子が言ってた・・・触れたものを爆弾に・・・って)」


  「(この状況ならドアノブを爆弾に・・・?)」

御坂「あっぶないとこだったわ・・・でもね、ドアなんて開けなくてもぶっ飛ば―――」

(ドゴオオオオオオオ!!!!)

御坂「ぐはああああっ!!!!」

  「(くっなんで??なにもないところからっ!!?)」

(ズサアアアア!!!!!!)


吉良「フフフフフフフ!!」

  「頭はいいようだねえエエエ」

  「でも無駄なんだよ、違うんだ」

  「君はわたしが目の前にいてもどこに爆弾を仕掛けたか分かりはしない。『そうなっているんだ』」

  「今回は『ただ単に殴っただけ』だがねフフフフフフ!!!!スタンドは見えないもんな・・ッ!!」

  「キラークイーンの射程は短いが2mくらいは離れられるッ」

  「『ドアが独りでに閉まっている』ように見えたら誰だって『内側からドアを閉めてる』と思うだろうッ!!」

  「実際は君に見えないスタンドで外からドアを閉めて・・・ッ!!」

  「部屋の外で待ち伏せをしていたんだがなッ!!!」  

  「自慢じゃあないがキラークイーンはパワーは強いんだ・・・もうまともに動けないだろ・・・ッ」

御坂「くっ・・・なんだったのさっきの・・・見えない何かに思いっきり殴られたみたいに・・・」

  「だめ・・・力が入らない・・・」


吉良「フフフフフフ!!!!じゃあ君を殺してから、お友達を殺しに行こうかなアアアアッ!!」

  「そおお――――」


初春「やめてください!!」

  「・・・なんなんですか!なんでこんなことするんですか!!」


吉良「おおっとォ(カチッ」


  「よく来てくれたね」
 

 「君も殺しておかなきゃあいけないんだったね、『わざわざ来てくれてありがとう』」


御坂「初春さん!!逃げて!!」

初春「だめですっ!御坂さんも一緒に帰るんです!」


  「一緒にケーキ食べようって言ったじゃないですか!!」


御坂「初春さん・・・っ!!」


吉良「フフフ!!!いいじゃあないか!!感動の救出劇だッ!!」


  「さっきこの電気娘に爆弾をしかけた・・・ッ!!誰かが触れた瞬間爆発するようになッ!!」


  「見届けてやろうじゃないかフフフフフフ!!!!!」


御坂「な・・・初春・・・近寄っちゃだめ!!『私自身が爆弾にされたのよ』!!」


初春「関係ありません!御坂さん待っててください!今助けますから!」

――――――――2階の廊下の陰―――――――――

(ヒソヒソ)

黒子「(初春っ!!お姉さま自身が爆弾だなんて!!そんな!!)」


佐天「(白井さん!!初春が任せてって言ったんですから信じようよ!!)」


黒子「(くっ私の能力さえ使えればっ!!・・・おそらくこの体調ですと2回テレポートするのが限度・・!)」


佐天「(だからそのたった2回で全員助かるために初春が頑張ってるんじゃない!)」

  「(このまま無闇にテレポートしても御坂さん自身が爆弾になっちゃってるんだよ!?)」


黒子「(でも・・・初春にこの状況をなんとかできる能力がありますの・・・?)」


佐天「・・・」

―――――――――2階の廊下―――――――――


吉良「フフフ!!言い忘れたが。。。花飾りの君ィ・・・今回触って爆発するのは『この電気娘自身』だ・・・ッ」

  「いいのか・・!?触った瞬間に友達は爆発するぞ・・・?」


御坂「初春さんっ!!やめて、触ったら私・・・!!!」


初春「御坂さん、大丈夫です!!私を信じてください!!」

  「――――――爆弾魔さん!!私は、レベル1で全然強くなんてないですけど・・・・!!」


  「あなたの思い通りになんかさせません!!!」


(スウウウウゥゥゥ)

御坂「初春さん・・・ダメ・・・っ」


吉良「フフフ・・・・!!!『爆発』ッ!!一人目だ・・・ッ!!」


(ポン・・・・)


御坂・吉良「―――・・・・え?」


吉良「爆発がッ!!!起こらないッ!!!!???」

初春「思ったとおりですっ!!私の能力【定温保存-サーマルハンド-】は触ってるものの温度を一定に保つ・・・!」

  「触りさえすれば、爆弾でもなんでも温度は変わりません!!」

  「爆弾だって発火しなきゃ爆発しません・・・『空気』と『燃えるモノ』があっても・・・」

  「温度が30度や40度のまま人体が発火するなんてありえませんから!!」


吉良「このクソガキがッ・・・!!!」


初春「今ですっ!!白井さん!!」


黒子「はいですの!!」

(パッ)

吉良「あの時のメスガキ!!!ま・・・待て!!!」


御坂「黒子!!佐天さん!!あんた達っ!!?」


黒子「逃げますわよ、みんなで」

(パッ)

吉良「な・・・逃げられた・・・このわたしの平穏な生活が・・・・ッ」

  「クソおおおおおお・・・・ッ!!!!!」


吉良「いや、このままじゃあダメだ・・・逃げないとッ!!クソッ!!!!」


  「なんだこの音は・・・?警察か・・・?」


  「警察か来れば爆発を起こしてどさくさに紛れて逃げることも・・・」


  「まずは病院を出ないと・・・ここにいたら人に見られる・・・ッ」   


  (キーッ)

  (ザッ)

  
御坂「あ~ら?病院出ちゃったの?」


吉良「!?」


御坂「さっきはよく知らないけど良くもぶん殴ってくれたわね?」


吉良「くそ・・・逃げなければ・・・」


御坂「まあそんなことどうでもいいんだけどね」

  「私の友達に手ェ出したんだもんね」

  「あんたが病院から出てくれたおかげで、やっと私も本気が出せるわ」

  「さて、覚悟は――――」


  「・・・できてるわよね!!!! (バリバリバリバリッ!!!」

吉良「クソ・・・ッ!!!ナメていた・・・ッ!!こんな化け物みたいな能力者がわんさかと・・・ッ!」


  「これが・・・・」

  
  「これが『学園都市』なのかッ・・・!!!」

(バチバチバチバチ!!!!!!)

(ドゴォォォォおおお!!!!!!!)


吉良「ぐああああああああああああああああああッ!!!!」


(バチバチバチィ!!!!)


――――――――――――――――――――

ファンファンファンファン

「アンチスキルだ」

「まーたお前らか、でかしたじゃん?」

「ほら、さっさとそこにノビてんのもってこい!」

ガチャ

ファンファンファンファン

佐天「まーたおいしいとこは御坂さんがもってくんだなーっあはははは!!」


黒子「一件落着ですわね・・・」


御坂「それにしても初春さんにあんな能力があったなんてねえ」


佐天「なんで隠してたんだよー!!」


初春「別に隠してないですよぉ!!」

  「いつもはアイスがいつまでも溶けないとか、そういうちょっと便利なだけの能力なんですけどね」

  「でも、みんなが無事でよかったです!!」


佐天「まあ今回はみんな死にかけたわけだけどさあっ」

  「やっぱ飽きないよねえ―――――――」




「――――――――――――この街は!!」


初春の能力を活かしてみたかったんだ
ありがとね

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月12日 (土) 16:49:22   ID: SMujfttU

ふざんけんなクソカスが!注意事項に吉良が負けるって書いとけタンカス!

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