マミ「キュゥベえを預かってほしいの」 ほむら「………」(371)


ほむら「……私にこれを預かれというの?」

QB「きゅっぷい!」

マミ「二週間後に、全国模試があるのだけれど」

マミ「それが高校選考の最後の資料になりそうなのよ」

マミ「だから勉強に専念したくて……」

マミ「その間、キュゥベえのお世話もおろそかになりそうだから、誰かに預けたいの」

ほむら「………」


ほむら「どうして私なのかしら?」

ほむら(正直家にもあげたくないのだけど)

マミ「鹿目さんや美樹さんはご両親がいらっしゃるでしょ?」

マミ「他の人にこの子の姿は見えないから、難しいかなって」

マミ「佐倉さんはその日暮らしだし……」

マミ「そこで、同じひとり暮らしの暁美さんならどうかと思ったの」

ほむら「………」

マミ「ダメ……かしら?」

俺「おらぁ!ちゃんと咥えろ!」
QB「ん・・・・んぐ・・」


ほむら(引き取ったことにして、外に放り出す?)

ほむら(いえダメね、すればたぶんまどかのところへ……)

ほむら(……案外、契約を防ぐという意味ではいいかもしれない)

ほむら「……わかったわ」

マミ「本当!?」パァァ

ほむら「ただし、うちのしつけは厳しいわよ?」

マミ「うちでも躾けてあるから、粗相はないと思うわ」


マミ「ありがとう、暁美さん」

ほむら「………」


帰路


QB「意外だなぁ。君が引き取るだなんて」

QB「君は僕を嫌っているから、真っ向から断ると思ったんだけど」

ほむら「できることならそうしたかったわ」

ほむら「あなたと暮らすだなんて想像もしたくない」

ほむら「ただ、まどかとの契約を防げるという利点があったから、引き取ったまでよ」

QB「流石、二手三手先を読んでいるね」

ほむら「その二手三手先を考えている淫獣を出し抜くには、その考えを見抜くしかないもの」


ほむほーむ

QB「ここが君の家か」

ほむら「何回も勝手に入ったことあるでしょうに」


ほむら「喉が渇いたわ」トトト…

ほむら「あったあった、牛乳牛乳」ガチャ

ほむら「………」ゴキュゴキュ


QB「………」

ほむら「……何よ」

QB「無駄な努力というものだ」

ほむら「ケンカ売ってるのかしら?」


ほむら「早速家主にケンカを売るとはいい度胸ね」

QB「僕はただアドバイスをしただけさ」

QB「無駄なことは省き、合理的にするのが一番いいだろう?」

ほむら「あなたに生活のことをとやかく言われる筋合いはないわ」

QB「やれやれ、せっかく無駄を省こうとしてあげたのに」

ほむら「余計なお世話というものよ」


ほむら(わかっていたけど、一々ムカつくわこの淫獣)

ほむら(こいつの待遇、どうしてやろうかしら……)


ほむら(まぁいいわ。後で考えましょ)


ほむら「先に宿題を済ませて、と」ガサゴソ

ほむら「……この量ならそうかからないわね」

QB「宿題かい?」ピョコ

ほむら「勝手に机の上に乗ってこないで」

QB「いいじゃないか、減るもんでもないし」

ほむら「私の気力が減るの」

ほむら「いいからあっちに行ってなさい」

QB「やれやれ、わかったよ」ピョン


ほむら「ここのXが2で」

ほむら「ここが3よね」

ほむら「よし終わったわ」

ほむら「……もう夕方。意外に手間取ったわね」

ほむら「そろそろ夕食の準備でもしましょう」

ほむら「今日の夕食はどうしようかしら……」


ほむら「……そういえばキュゥベえはどこに行ったの?」


ほむら「まさか勝手に家の中を漁っているんじゃないでしょうね?」

ほむら「どこにいるの?」

ほむら「出てきなさい、インキュベーター」

ほむら「……返事はなし、と」

ほむら「別の部屋にいるのかしら?」

ほむら「まず鍵をかけている部屋は除外―――」


ほむら(いや、奴は壁なんて通り抜けることができる)

ほむら(だとしたら……)ガチャ


QB「やぁ、暁美ほむら」

ほむら「……やはりそこにいたのね」

QB「僕がここにいちゃ悪いのかい?」

ほむら「大いに問題があるわ」

ほむら「すぐにその部屋から出て行きなさい」

QB「ほう、その様子だとこの部屋にはキミが知られてはマズイものがあるのかな?」


ほむら「………」ガシ!

QB「やっぱりね」ズルズル…

ほむら「黙りなさい。戻るわよ」グイグイ

QB「戻るのはいいけど、扱いがひどくないかい?」ズルズル


ほむら(魔力を使って一部の部屋を封印しておきましょう)

ほむら「……と、それより夕食を作らないと」

QB「ご飯かい」

ほむら「ええ、そうよ」

QB「今日のメニューは何かな?」

ほむら「適当に、家にある材料で作るわ」

ほむら「……て、あなたも食べるつもり?」

QB「違うのかい?」

ほむら「あなたの分まで作ってる余裕なんてないわ」

ほむら「別に死なないのでしょう?ならご飯話でいいわね」

QB「そ……」

QB「それはあんまりだ!」ガタッ!


ほむら「何?淫獣のくせして食い意地を張るつもり?」

QB「食事というものは生物が栄養を外部から摂取するのに必要な行動だ」

QB「僕らだって、この個体の維持には少なからずも必要なんだよ!」

QB「たとえ栄養がなくなってもスペアを取り換えればいい話だけど、もったいない」

ほむら「私にとってはあなたに食材を使うことの方がもったいないのだけど」

ほむら「……巴マミはどうしていたの?」

QB「ちゃんと僕の分も作ってくれてたよ!」

QB「ちゃんと僕のサイズに合うように材料も小さく切ってくれて……」

ほむら(あの人の事だから予想はできてたけど、やっぱりね)


QB「………」ジー

ほむら「………」

ほむら「……仕方ないわね」

QB「!」

ほむら「これで我慢しなさい」ポイ

QB「きゅぷ?」



QB「スティック状の……これはなんだい?」

ほむら「特定栄養調整食品、カロリーメイトよ」

QB「………」


QB「これはないよ……」モシャモシャ

ほむら「そう言いつつも食べるのね」トントントン…

QB「小麦が主材料な物……」モシャモシャ

QB「これはどちらかというとお菓子じゃないか!」モシャモシャッ!

ほむら「あら、あなたが言った“必要最低限の栄養摂取”ならそれでも行えるじゃない」

QB「きゅぷ……」

QB「……それとこれでは話が違う!」


ほむら(こんな淫獣見たことないわ……)


QB「きゅっぷい……」

QB「まさか夕食が、たったこれだけとはね……」


トントン……グツグツ……


ほむら「適当に作った寄せモノだけど……」

ほむら「いただきます」ホムホム

QB「なんという差だろう……」

QB「マミのご飯が懐かしいよ……」

ほむら「………」


ほむら「………」ホムホム…

QB「まみぃ……」

ほむら「………」ホム…


スタッ……カチャカチャ…

ほむら「………」ヨセヨセ

QB「……?」

ほむら「はい」スッ

QB「これは……君の料理かい?」

ほむら「……それでも食べてなさい」

ほむら「目の前でそんな仕草をされたら、おいしいものも食べられないわ」


QB「ごはん!」キュップ!

QB「きゅぷきゅぷ!きゅぷきゅぷ!」モグモグ

ほむら「………」

ほむら(なにがこの外的生命体を動かしたのかしら……)


ほむら(しかし、面倒なことをしたわね)

ほむら(これじゃこれからコイツの分まで作らなきゃいけないじゃない)

ほむら(……どれくらい食べるのかしら?0.5人分?一人分でいいの?)

ほむら(………)

ほむら(はぁ……やれやれだわ)



ほむら「ごちそうさま」

QB「きゅっぷい!」

ほむら「お皿洗うから退いてちょうだい」

QB「わかったよ」


QB「ねぇ、ほむら」

ほむら「なにかしら?」カチャカチャ

QB「ごはん、おいしかったよ!」キュップイ!

ほむら「………」

ほむら「……そう」 …カチャカチャ

フラグたった!


~~~~~~~

『そんでな~』

『なんやそれ、マジ勘弁やわ』

『わっはっはっは!』


ほむら「………」

QB「こんなものを見て、君は“楽しい”と感じるのかい?」

ほむら「まさか……暇つぶしに見ているだけよ」

QB「これで暇がつぶれるのかい?」

ほむら「……正直、つぶれないわね」


QB「しかし、人類の“お笑い”というものは興味深いね」

QB「うまくいけば、たった数口喋っただけで相手の感情を意図した方向に引き出せる」

QB「これをうまく使えば、魔法少女の魔女化もたやすいかもしれないね」

ほむら「そんなうまくいくものじゃないわ」

ほむら「だいたい、感情を知らない生き物に、漫才ができるとは思えないわよ」

ほむら「せいぜいその捻くれた話術で頑張りなさい」

QB「可能性がゼロとは限らないじゃないか」

QB「研究をすれば、それなりにできるかもしれないよ?」

ほむら「あなたがそんなことを考えていること自体がお笑いね」


ほむら「……ところで気になったのだけど」

ほむら「巴マミのところでもこういう番組を見ていたの?」

QB「いや、彼女はあまりそういうものはみないね」

QB「いわゆるバラエティ番組というのかな?この類を見るのは稀だ」

ほむら「へぇ」

QB「彼女はドラマや映画などを見ることが多かったね」

ほむら「たとえば?」



QB「何でもない少年が突然何かに目覚めるとか……」

ほむら「ああ、そういう……」

性に目覚める少年のドラマ……ごくり


QB「君はそういう娯楽物を見たりはしないのかい?」

ほむら「あまりテレビは見ないわね」

ほむら「まぁ、本や漫画は読むけど」

QB「それは意外だなあ」

QB「何を読んでいるんだい?」

ほむら「そうね……」




ほむら「ジパ〇グとか戦〇自衛隊とか読んでたわ」

QB「なるほど、ある意味で君らしいね」

マミさんは朝の魔女っ娘アニメもみてそうだなw
だがそれがいい


ほむら「……と、そろそろ夜遅くなったわね」

ほむら「明日も学校だし、早く寝ないと」

ほむら「お風呂に入りましょ」スック


QB「お風呂かい?」

ほむら「ええ」スタスタ

QB「そうかい」トコトコ





ほむら「……なに当たり前のようについてきているの?」ギリギリギリ…

QB「~~~~っ!!」ペチペチペチ!

>>60
マミ「いけない!ジュエルペットはじまっちゃう!!」


ほむら「………」パッ

QB「うぅ……死ぬかと思ったよ」

ほむら「スペアがあるのだから死んでもいいじゃない」


ほむら「で、どうしてついてきているのよ」

QB「だってお風呂に入るんだろう?」

QB「お風呂に入るためについていくことの何がいけないんだい?」




ほむら「……巴マミは?」

QB「? 一緒に入れてくれたよ?」

ほむら(少し甘やかし過ぎじゃないのかしら……)


ほむら「とにかく、私は入れないわよ」

QB「お風呂に入れないのかい……?」

ほむら「………」

QB「………」


ほむら「……はあ」

ほむら「私が上がった後、勝手に入るなりしなさい」

ほむら「おぼれても知らないけど」

QB「きゅっぷい!」


ほむら(……私も人の事言えないわね)



ザパァ……


ほむら「ふぅ……」チャプ…

ほむら「まさか、あの淫獣を預かることになるなんてね」

ほむら「しかも二週間……」

ほむら「今日一日でさえ、この疲労感よ?」

ほむら「しかも何気に食い意地張っていたリ、風呂に入りたがったり……」

ほむら「しかも……私もそれに乗せられてるし……」

ほむら「どうなるのかしらね、この二週間」ブクブクブク


ほむら「ふぅ、いいお湯だったわ」

QB「おかえり、ほむら」

QB「それじゃ、次は僕が入っていいんだね?」キュプキュプ

ほむら「勝手にしなさい……」

QB「じゃあ行ってくるよ!」キュプダッシュ!

ほむら「……わけがわからないわ」


ほむら「まぁいいわ。後はもう寝るだけだし」

ほむら「っと、その前に牛乳牛乳……」

ほむら「………」ゴキュゴキュ

ほむら「それじゃ、寝ましょうか」ガラッ


翌朝

ホムラチャ!アサダヨ! ホムラチャ!オキテ!

ほむら「マドカァーマドカァー……」

ほむら「……は!」

ほむら「朝ね。おはようまどか」

ホムラチャ!アサダヨ!

ほむら「そうねだ、朝だね」

ホムラチャ!オキテ!

ほむら「ええ、今起きるわ」ポチ


ほむら「今日もいい目覚めね」

ほむら「それじゃ、用意を――」グニ

ほむら「……?」

ほむら(布団の中の何かを踏んだような……)




QB「痛いよほむら……」ノソ

ほむら「………」

QB「おはよう、ほむら」

QB「どうしたんだい?そんな顔をして―――」





QB「……きゅぷぷ」

ほむら「はぁ……はぁ……」

ほむら「どうしてあなたがここにいるのよ……」

QB「どうしてって……ここは寝室だろう……?」

ほむら「どうして私の寝室にいるのかを聞いているの」

QB「寝るために……決まっているじゃないか……」

ほむら「まさか巴(ry」

QB「いっしょに(ry」

ほむら(巴マミいいいい!)


ほむら「はぁ……無駄に暴れたせいで朝食を作る力もなくなったわ」

QB「なんだって!?」

ほむら「どうやらその食い意地は相変わらずのようね……」

ほむら「だけどお断りよ。朝は簡単に済ませるわ」

ほむら「お昼も売店で買いましょう」ゴソゴソ

ほむら「はい、これ食べなさい」


QB「またカロリーメイトか……」キュプキュプ…

ほむら「自業自得なのだから、我慢しなさい」ホムホム

QB「きゅぷ……」


通学路

ほむら(通学路が長く感じる……)

まどか「あ、ほむらちゃん!」

ほむら「おはよう、まどか」

まどか「あれ?なんかフラフラしてるみたいだよ?」

まどか「だいじょうぶかな?」

ほむら「心配してくれてありがとう、まどか」

ほむら「ちょっと疲れているだけ……大丈夫よ」


ほむら(あなたの顔を見れただけで、みるみる疲れが取れていくから……)ホムムーン


学校

キーンコーンカーンコーン

さやか「うおっしゃー!お昼だ!」

まどか「やっと半分終わったね」

さやか「それじゃ、いつも通り屋上で食べますか!」

まどか「うん……あれ?ほむらちゃんどこ行くの?」

ほむら「今日お弁当を作ってないのよ」

さやか「おや珍しい」

ほむら「だから下の売店で買ってくるわ」


売店(別名:戦場)

「どけー!」

「おすなばかー!」

ほむら「こんでるわね……」

ほむら「普通に並んでても周りから押されるし……キツイわ」

ほむら「あら?あれは……」



マミ「きゃっ!ごめんなさい」

「い…いえいえ。むしろありがとうございまッス!」

マミ「……?」

これはお礼を言わざるを得ない


ほむら「巴マミ」

マミ「あら、暁美さん……あっ、ごめんなさい」

ほむら「………」

ほむら「あなたも売店で?」

マミ「ええ」

マミ「夜遅くまで勉強して、朝早く起きてるから、作る暇がなくて」

マミ「暁美さんは?」

ほむら「いろいろあって、朝時間がね……」


マミ「そうそう」

マミ「キュゥベえ、迷惑かけてないかしら?」

ほむら「今のところはね」

ほむら(ホントはアクシデントばかりなのだけど……)

マミ「そう、よかったわ」

ほむら「でもね、巴マミ」

ほむら「あまり甘やかしすぎない方がいいわ」

ほむら「そうしないと、手が追えなくなるほど図々しくなる」ホムーン

マミ「わ…わかったわ」ティロ…


屋上

ほむら「お待たせ」

マミ「遅れてごめんなさい」

さやか「おっ、やっと来ましたかー」

まどか「それじゃ、食べようよ」

QB「きゅっぷい!」



ほむら「ちょっと待ちなさい。どうしてあなたがここにいるの?」

QB「ご飯だからだよ」


ほむら「何を当たり前のように……」

QB「ここに来ればマミのご飯が食べられると思ってね」

QB「マミ!今日のご飯はなんだい?」キュプキュプ

マミ「ごめんねキュゥベえ。今日は売店のお弁当なの」

QB「きゅっ……ぷい……?」



さやか「ねぇまどか、キュゥベえってあんなキャラだっけ?」

まどか「え、えっと……」

ほむら「大丈夫。それが当然の反応よ」


~~~~~~~~~~~~~

帰宅 ほむほーむ

ほむら「ふぅ……」トサッ

QB「おかえり、ほむら」

ほむら「……そういえばあなたがいるのだったわね」

QB「ひどいなぁ、昼にもあったじゃないか」

ほむら「マミの弁当が売店のと知った瞬間、文句垂れながら帰って行ったわね」

QB「当たり前だよ!」

QB「コンビニ弁当をお昼にするなんて邪道だよ」

ほむら「ちょっと表に出なさい。今の発言は全国のコンビニ弁当愛用者を敵に回したわ」ジャキ


~~~~~~~~~~~

ほむら「………」ホムー…

QB「………」

ほむら「キュゥベえ、なにか一発芸でもしなさい」ホムン

QB「無茶を言うね……」

QB「暇なのかい?」

ほむら「ええ、やることが無くて暇なの」

ほむら「だから何かして家主を楽しませなさい」

QB「いきなり言われても無理だよ」


ほむら「………」ジー

QB「……?」

ほむら「………」ジー

QB「僕の顔に何かついているのかい?」

ほむら「……あなたの耳毛って、長いわよね」

QB「僕のチャームポイントの一つさ」

ほむら「淫獣のくせしてチャームポイント(笑)とはね」

QB「なんか今ものすごく君を魔女化させたい衝動に駆られたよ」

ほむら「おめでとう。感情を手にしたかもね」


ほむら「………」ジー

ほむら「………」ニギニギ

QB「僕の耳毛がどうしたんだい?」

ほむら「暇つぶしにいじってるだけよ」

QB「そうかい」

ほむら「しかし見れば見るほど長いわ」

ほむら「聞こえなくなったりしないの?」

QB「今のところそういう心配はないね」


ほむら「そういえばこの耳毛って動かせるのよね」

QB「そんなこともできたね」

ほむら「どこかの時間軸で美樹さやかが契約した時伸ばしてたわ」

ほむら「ただ……胸に手を伸ばすというのはどういうことなのかしら?」

QB「契約する際、ソウルジェムを作る際に機能するからね」

ほむら「私が契約するときはそんな動作なかったのだけど」

QB「………」

ほむら「どういうこと?」

QB「……今の僕に聞かれてもわからないよ」


ほむら「この輪っかは……」スポ

ほむら「あ、とれたわ」

QB「取れたんだね」

ほむら「あなたも知らなかったの?」クルクル

QB「今までそんなことされなかったし、知る必要性もなさそうだったしね」

ほむら「自分の体の事を知らないってどうなのよ」ポーイ

ほむら「よく飛ぶわね」スポ

ほむら「えい」ポーイ

QB「僕の輪っか……」


ほむら「輪っかがなくなったら、なんか急にマスコットぽさがなくなったわね」クルクル

ほむら「ただ耳毛の処理をしていないネコみたい」クルクル

QB「返しておくれよ」

ほむら「面白いからもうちょっと貸しなさい」クルクルポーイ

QB「ああ、また投げて……」

ほむら「壊しはしないから大丈夫よ」

ほむら「……多分」

QB「なんだかあてにならない多分だね」

ほむら(……今度輪投げセットでも作りましょうか)ホム


ほむら「耳毛ふさふさ」ホムホム

QB「やれやれ、こんなのに興味を持つなんてわけがわからないよ」

ほむら「契約対象の気を引くためにこの姿になったんじゃないの?」

QB「それもそうなんだけどね」

QB「それらは統計から求めただけであって、いまだに理由は謎のままさ」

ほむら「そうなの」グイーン

QB「伸ばさないでよ、痛いよほむら」ブチ!


ほむら「あ」

QB「あ」


ほむら「片方がちぎれてしまったわ」プラーン

QB「暁美ほむら……君は何て事を……」

ほむら「………」

ほむら「不格好ね」クスッ

QB「片方だけだなんてバランスが悪すぎるよ!」

ほむら「これ、意外に売れそうかも……」

QB「他人には見えないから売れないと思うよ」

ほむら「それもそうね」


ほむら「それより、その猫に成り損なったモノはどうしましょうか」

QB「僕の耳毛……」


風呂場

バン!バン!


ほむら「スペアを取り換えることで、万事解決しました」

QB「やれやれ……」

ほむら「でも、これで輪っかが増えるわ」クルクルクルクル

QB「僕の輪っかで遊ぶのはやめておくれよ」

ほむら「いやよ」クルクル

QB「真っ向から断られてしまったよ……」


ほむら「……!」ホムーン!

QB「魔女だ!」

ほむら「そういえば巴マミは勉強中なのよね」

ほむら「なら私が行くしかないわ」スクッ

QB「君と魔女退治に行くのは初めてかな?」ピョン

ほむら「勝手にあなたがついてきているだけでしょう?」

ほむら「後勝手に肩に乗らないでちょうだい」シッシッ

QB「やれやれ、わかったよ」


魔女結界

使い魔「キシャー!」

ほむら「………」ドドドドド!

使い魔2「キシャシャー!」

ほむら「………」バン!バン!

魔女「ガオー」

ほむら「………」ピン!ポイ!

ドカーン!





QB「鮮やかなお手並みだね、ほむら」

ほむら「それほどでもないわ」ファサ

ほむら「グリーフシードはどこに落ちたのかしら……」

QB「手榴弾と一緒に飛んで行ったんじゃ―――」


QB「ほむら!後ろに使い魔が!」

ほむら「!?」サッ!

ドンドンドン!

使い魔3「ギャギャー……」グシャ


ほむら「はぁ……はぁ……」

ほむら(間一髪だったわ)

QB「危なかったね、ほむら」

ほむら「………」


ほむら「……そうね」ファサ

カツコツ……

QB「………」

ペタペタ……


夜 ほむほーむ

トントン……ジュージュー

ほむら「………」

QB「………」キュプキュプ


ジュー…コトッ

ほむら「ご飯よ」

QB「きゅっぷい!」

QB「今日はオムライスか」

ほむら「悪いかしら?」ホムホム

QB「いやいや、いいじゃないか」キュプキュプ


ほむら「ごちそうさま」

QB「きゅっぷい!」

ほむら「それじゃ、洗いましょ」

ほむら(コイツ何気にご飯粒一つも残してない……)



ほむら「それじゃ、私はお風呂に入ってくるわ」

QB「その後に入っていいんだよね?」

ほむら「……勝手にしなさい」

QB「わかったよ!」

俺も勝手にほむほむのお風呂の残り湯にあやかりたい


ザバァ

ほむら「……不覚だわ」

ほむら「まさか、あの淫獣に背中を守られるだなんて」

ほむら「というか、私を助けたことが意外だわ」

ほむら「だってあいつにとって私は、まどかの契約の障害でしかないのに」

ほむら「………」

ほむら「いくら考えたって無駄ね……」ブクブクブク



ほむら「とにかく、もう一度鍛えなおしましょう」


翌日 休日

廃墟

QB「それで僕に協力しろと?」

ほむら「ええ」

QB「やれやれ……」

QB「いいだろう。魔法少女の育成も僕の仕事だ」スッ

ワラワラ……

QB1「さぁ暁美ほむら」

QB4「合計二十匹の僕の個体全てに」

QB19「そのおもちゃの銃で対抗して見せてよ!」ザッ

ほむら「………」ジャキ


~~~~~~~

ほむら「はぁ……はぁ……」

QB「驚いたね」

QB「一度魔力で強化した体とはいえ、魔法なしで挑むとは……」

QB「しかも僕ら全員ヒットという功績を残してね」

ほむら「私を……あまりなめない方がいいわ……」

QB「君の銃器の扱いとしつこさは重々承知していたつもりだけどね」

QB「これは意外だったよ」


「なんだってこんなところでへたばってんだい?」


ほむら「佐倉杏子……」

杏子「よ」

QB「やぁ、佐倉杏子」

杏子「一人と一匹だなんてめずらしいじゃん」

ほむら「私だって好きでこんなやつといるわけじゃないのよ」

杏子「まぁまぁ、疲れてるようだし落ち着きな」

杏子「くうかい?」ガサッ

ほむら「……ええ」


杏子「へぇ、あのアンタがねぇ」

杏子「時間的にも一番のベテランだってかい?」

ほむら「その言い方やめてもらえないかしら?」ポリポリ…

QB「本当にあれは危なかったよ」


QB「それより杏子、僕の分はないのかい?」

杏子「えー……なんでお前にやんなきゃいけないのさ」

QB「ひどいよ杏子……」


QB「ねぇーあんこー」

杏子「あーもうしつけーぞ!後あんこじゃねえ!」


ほむら「………」

ほむら「……これ食べてなさい」スッ

QB「いいのかい?」

ほむら「誰もいないとはいえ、あんまり騒がないでちょうだい」

QB「きゅっぷい!」シャクシャク



杏子「アンタ、変わったな」

ほむら「………」


杏子「じゃーなー」



ほむら「今日も疲れたわ」

QB「魔力使わずにあんなに走るからだよ」

ほむら「もったいないじゃない」

ほむら「それに、いざという時のために備えないと……」

QB「用心深いね、君は」

ほむら「あなたみたいにスペアがあるわけじゃないもの」スポ クルクル

QB「あ、僕の輪っか!」


~~~~~~~~

ほむほーむ

ほむら「………」ボスッ

QB「やっぱり疲れたのかい?」

ほむら「やはり無理をしすぎるのもよくないわね」

ほむら「もう今日はお風呂に入って寝るわ」

QB「あれ?晩ご飯は?」

ほむら「バナナで我慢しなさい」ポイ

QB「あ……あんまりだよ……」

        __〃^ミ、__,,,,....,,,,_
    /⌒{{=ミィ幺圭圭圭圭ミ≧z..、
   ⌒>《_≧{≫'''" ̄  ~`'''寺圭ミ℡、  ←オシャレなベレー帽
   / ((>''"         / ``寸圭心、
  /ィ .//  /      ノ    `寸ミ沁  ←頼れる理想の先輩
   ∨ /  ,:'   / / ヽ  `:,   ゙寸l私
   / /  斗‐‐// /  ⌒ト、i !   Ⅵ仞  ←明晰な頭脳
   / /  ,'  ∠  {/  二,,, i i }   }  }少゙
   { {  { { ,ィi然     テ斧≧jノ} j!  j!  }  ←眩しすぎる金髪
    弋 人i {!i.)ll}       わ戔心 ;  /  ノ
    \ rハ弋ソ     弋;;;;;;タノ /^)ノ  ←癒しのタレ目
    f⌒「{{_{゙i⊃      ⊂ニ/彡,斗‐'"⌒}
    辷弋::::::ト.、_ `ー ''   _,.ィ/  -―__〉  ←聞く者を魅了するお姉さんボイス
   }⌒ヽrミニ彡}<∀/>ニ、/ ,.ィ<孑''"~}

   ニ二>j /仁ニ(7ー-┐ \ミァ"_,.ャ≦ }  ←マミマミしたい美乳

  /   __〈 { f彡イf゙{ {\/ _/ ( (__`'''" ̄`ヽ
 { 〃 ̄ } ゝ_,,.::jj \>`ヒ o],,.._`ー‐''"⌒ヽ  }  ←円環の理に導く縦ロール
  `(    `ー//:::〃`iトミ/〈 '⌒{-┴-...,,_  ノノノ
     / ̄ヾ::〃;;斗=〈≦i  `<~、,,} ''"´  ←モデル体系をひきたてるコルセット
   ∠.:.:.:.:.:./.:`'"/.:.:.:.:i.:.:.j   _{_
   (ヾ/`ミメ.:.:.:./孑三ミ}.:.:.\〃il㌢ミ}  ←白魚のような繊細な手
   `^{::::::`ミ三ヾノl  レ辷ニ彡(/⌒"
     `"`ー<l、_ノiΠl辷}}==ヨ} }  ←逆さ吊りでも鉄壁ガードのスカート
            l:;l:;l:;代辷彡>"⌒''"
          {ヽ/{_}ト ̄  ←絶対領域が作り出す素敵空間
            l::::::::ll::{
             }f^Lll::l  ←能力はリボン。拘束からマスケット銃まで多彩
            j__ノ^゙}
             ゝ_ノ  ←使い魔も一撃で潰す魅惑のヒール


~~~~~~~~~

翌日

ホムラチャ!アサダヨ! ホムラチャ!オキテ!

ほむら「………」

ホムラチャ!アサダヨ! ホムラチャ!オキテ!

ほむら「……ぁぅ」

ホムラチャ!アサダヨ! ホムラチャ!オキテ!

ほむら「………」ドサ

ホムラチャ!アサダヨ! ホムラチャ!オキテ!

ホムラチャ!アサダヨ! ホムラチャ!オキテ!


リビング

QB「きゅぷあぁ~」ノビー

<ホムラチャ!アサダヨ! ホムラチャ!オキテ!

QB「やれやれ、またほむらの目覚ましか」

<ホムラチャ!アサダヨ! ホムラチャ!オキテ!

QB「……おかしいな。いつまでたってもほむらが起きてこない」

<ホムラチャ!アサダヨ! ホムラチャ!オキテ!

QB「ほむら、朝だよ。遅刻するよ」キュプキュプ

<ホムラチャ!アサダヨ! ホムラチャ!オキテ!

QB「ほむら……?入るよ?」

QB「………」スス…


QB「ほむら、起きないと学校に遅れ……」

ほむら「………」ホム゙-…

QB「ほむら!?床に伏せてどうしたんだい!?」

ほむら「きゅぅ……べぇ……?」

QB「これは……人間の風邪の症状だ」

QB「昨日の過激な運動が仇になってしまったね」

QB「しかしどうしよう……僕には世話ができない」

QB「きゅぷ……」

仕方ない
俺が汗を拭いてやるか


QB「まどかー!まどかー!」

QB「……まぁ届くわけないよね」

ほむら「………」シュー…

QB「助けを呼びに行くのもいいけど、放っておくのも危険だ」

QB「どうにかして応急手当でもしておかないと」


QB「まずはちゃんとしたところに寝かせよう」

QB「流石にベッドの上は無理だから、この下に布団を引いて」ズルズル

QB「ごめんよほむら」

QB「それきゅーっぷい!きゅーっぷい!」ズルズル…


ほむら「はぁ……はぁ……」ズルズル

QB「よし、所定位置に運んだら布団をかぶせよう」

QB「きゅーっぷい!きゅーっぷい!」バサッ

QB「本当は汗を拭かなきゃいけないんだけど、さすがにそこまでは無理だ」

QB「あとは人に任せよう……」

QB「今協力を要請できるのは、まどかとマミ、さやかぐらいか……」

QB「まだ学校は始まってない、間に合うかな……」ダッ!

ほむら「………」


~~~~~~~~~~~

ほむら「はぁ……はぁ……」

ドタバタドタバタ……

ほむら「だれか……きてる……?」

まどか「ほむらちゃん!大丈夫!?」

ほむら「まど……か……」

まどか「待っててね。今着替えさせてあげるから……」

ほむら「どうして……」

まどか「頭のタオルも変えてあげるから、じっとしててね」

ほむほむの汗ぺろぺろ


~~~~~~~~~~

「だいじょうぶなのかい?」

「うん。朝に比べたらお熱も下がってるよ」

「一晩寝たら、元気になるんじゃないかな?」


ほむら「……はっ!?」ガバッ!

まどか「わわっ!」

QB「起きたかい、暁美ほむら」

まどか「おはよう、ほむらちゃん」

QB「まどか、もう夕方だよ」


ほむら「私は……」

まどか「うん。ほむらちゃん風邪引いちゃって、朝倒れちゃったんだって」

ほむら「でも、どうしてまどかが……」

まどか「キュゥベえが知らせてくれたの」

ほむら「こいつが……?」

まどか「朝学校に行く途中に突然飛び出してきて……」

QB「きゅっぷい!」

まどか「うぇひひ、とにかく間に合ってよかったよ」

ほむら「……?」


ほむら「でもそれじゃ、まどか学校は……」

まどか「うぇひひ……自主休学かな?」

まどか「学校の出席の時はいなかったし、お休み扱いだよ」

ほむら「キュゥベえ、こうなることを予測した上でまどかを連れて来たの?」

QB「仕方なかったんだよ」

QB「そうじゃなきゃ、君の容態はさらに悪化していた」

ほむら「それでも他に手はあった―――」ガシ


まどか「ほむらちゃん!」マドッ!

ほむら「!?」ホムッ!?

さやかは何してるんだろ


まどか「どうしてほむらちゃんがいま元気なのかわかる?」

ほむら「それは……まどかが看病をしてくれたから……」

まどか「それもあるけど、もっと前のお話」

まどか「早く治ったのは、キュゥベえがいろいろしてくれていたからなんだよ?」

ほむら「キュゥベえが?」

まどか「私が来たときにはもうね、お布団が引いてあって、ぬれタオルが頭に載せてあったんだ」

ほむら「………」ピト…

QB「お尻にネギ挿したのも僕だよ」


まどか「ほむらちゃんの家の水場、どれも高いよね?」

まどか「それなのにキュゥベえはわざわざ汲んで来てたんだよ」

まどか「この処置が無かったら、ほむらちゃんはまだお布団の中で苦しんでたかもしれないよ?」

QB「………」

ほむら「………」

ほむら(どうして、こいつがそんなことを……)

ほむら(あなたにとって私は単なる障害でしかないじゃない)

ほむら(なのに……)

ついでに前にも挿しといたよ


まどか「ね、ほむらちゃん」

まどか「私にだけじゃなくてキュゥベえにもお礼、言おう?」

ほむら「………」

ほむら「……いやよ」プイ

ほむら「まどかだって知ってるでしょう?」

ほむら「こいつは目的達成の事だけしか考えない」

ほむら「そのためなら、人を魔女にすることだっていとわない奴らなの」

ほむら「これだって、きっと何かを計算した上での行動―――」

尿瓶で下の世話したのも僕だよ

QB「まどかが風邪を治す願いで契約してくれなかった…」


まどか「それでもだよ!」

ほむら「!」ビクッ!

まどか「それでも……ほむらちゃんのために、キュゥベえはしたんだよ?」

まどか「もしかしたら、ほむらちゃんの言ってることが正しいかもしれない」

まどか「ほむらちゃんがどうしてキュゥベえを嫌っているのかもよくわかる」

まどか「でもやっぱり、敵でもしてくれてよかったことにはちゃんとお礼をしなきゃ……」

ほむら「………」


ほむら「………」クルッ


ほむら「……キュゥベえ」

ほむら「その……」


まどか「………」マドマド

マミ「………」ティロティロ

さやか「………」サヤサヤ


ほむら『ありがとう……』ボソ

QB「え?」

ほむら「今回の件は感謝すると言ったの!」ホムン!

溜まってた洗濯物洗ったのも僕だよ

>>170
ギャラリーwwww
てか杏子…


まどか「ちゃんと言えたね!ほむらちゃん!」ダキッ!

ほむら「わわっ!まどかっ///」

マミ「ふふっ、いいもの見せてもらっちゃった」

さやか「ほむらも可愛いな~」コノコノ

ほむら「巴マミに美樹さやか!?今までどこに?」


さやか「いやー、二人で風邪薬買いに行ってたんだけどさ」

さやか「なんか戻ってきたら面白いことになってたからさぁ」

マミ「あの雰囲気を壊すなんてできないわよ」

ほむら「~~~~!」


杏子「リンゴ剥いたよ」ガチャ

ほむら「佐倉杏子!?」

杏子「なんだよ、来ちゃ悪かった?」

杏子「あ、勝手に台所使わせてもらったよ」コト

ほむら「あ、ありがと……」

杏子「昨日、あんたの様子見てちょっと心配になってさ」

杏子「来てみたらこれ、皆で看護パーティだもんなぁ」

マミ「もう佐倉さん、そんな風に言わないの」

杏子「はいはい」

宮子「風邪の看病ならまかせてよっ!!」


ほむら「あれ……というかこのシャツ……」

ほむら(寝間着と違うような……)

まどか「あ、えっとねほむらちゃん……」

ほむら「まどか!?まさか―――」

まどか「汗でびしょびしょだったから、お……お着替えしておいたよ///」

ほむら「//////」プシュードサ…

まどか「あわわ、ほむらちゃん!?」


さやか「あっはっは!ほむらもヘタレだなぁ」

杏子「風邪より今の熱の方がたけーんじゃねえの?」

冷蔵庫の中身全部食べたのも僕だよ

便秘気味みたいだったから全部吸い出しry


~~~~~~~~~

まどか「それじゃあ、今晩はこのお薬を飲んでね」

杏子「栄養あるもん、いろいろ置いとくよ」

ほむら「みんなありがとう……」

マミ「それじゃあまたね、暁美さん、キュゥベえ」

さやか「まったねー」

バタン

ほむら「やっと静かになったわ」

QB「そんなこと言っている割には楽しそうだったじゃないか」

ほむら「うるさいわね……」


QB「容態はどうだい?」

ほむら「……おかげさまでだいぶ楽になったわ」

ほむら「でもまだ起き上がるまでは無理そう」

QB「なら安静にしておくといい」

QB「風邪を患った人間の体というものはどうも弱いからね」

ほむら「そうさせてもらおうかしら」


QB「しかし、これでまたまともなご飯が食べられないよ」

ほむら「ホント、あなた食い意地が張っているわね」

QB「生物として当たり前の事なんだよ」


ほむら「ならそこにあるもの食べなさい」

ほむら「私食欲ないから食べていいわよ」

QB「それはダメだ」

QB「風邪をひいているときは、体のエネルギーがいつもより消費されている」

QB「常に体力をつけておかないとね」

QB「さらにいうと、消化にいいものを食べるといい」コトッ


ほむら「……あなた、魔法少女の勧誘よりも栄養士の方が向いているわね」

QB「冗談を言えるほど回復してきたようでよかったよ」


ほむら「………」ホムホム

ほむら(杏子って意外に料理上手いのね)

QB「ほむらー。ここのカロリーメイト勝手に食べていいかい?」

ほむら「好きにしなさい」ホムホム…

ほむら「ごちそうさま」

ほむら「あ……」フラ

ほむら(いけない……また眠気が……)

QB「ほむら、眠いのかい?」

ほむら「先に……寝かせてもらうわ」モゾ

QB「そうか」


QB「おやすみ、ほむら」

ほむら「……おやすみなさい、キュゥベえ」

少し休憩

風邪薬「俺放置っすかwwwwww」

>>195
QB「ご……ご飯に混ぜるタイプだから大丈夫だよ!」


~~~~~~~~~

ほむら「ん……」

ほむら「……あ、朝」

ほむら「今何時かしら……」


時計「ウェヒヒ 10ジダヨ」

ほむら「………」

ほむら「完全に遅刻だわ……」


QB「おはよう、ほむら」

ほむら「おはようきゅーべー」ドタバタ

QB「風邪はもういいのかい?」

ほむら「もう治ったわ」

ほむら「今はそれどころじゃ―――」フラッ


ドタッ!ドサッ……

ほむら「うう……」ムクリ

QB「まだ本調子じゃないようだね」


ほむら「この程度、どうってことないわ」クラ…

ほむら「学校へ行かなきゃ……」

QB「あ、そうだ」

QB「まどかから手紙を預かってるよ」スッ

ほむら「………っ!」バシッ!

QB「大丈夫、中身は読んでいない」

ほむら「………」


ほむら(まどかからの手紙まどかからの手紙まどかからの手紙……)ドキドキ

ペリ

ペロ


ほむらちゃんへ

明日の学校は大事を取ってお休みしてね。
これはクラスの保健係の特権だもん。逆らっちゃだめだよ?
今日の分のお薬は棚に置いてます。詳しい場所はキュゥベえに聞いてください。
あと魔女退治もダメだよ?杏子ちゃんにお願いしてるから大丈夫だからね。

それじゃ、次に会う時は元気になっててね!



ほむら「まどか……」ホロリ

QB「手紙を読んで涙する……」

QB「一体どんなことが書いてあるのかが気になるよ」

>>206
時制がおかしかった

明日の学校は大事を取ってお休みしてね。

今日の学校は大事を取ってお休みしてね。


ほむら「みせないわよ?」

QB「元からそんな期待はしてないさ」

ほむら「……あら、追伸があるわ」


P.S.

昨日はあえて言わなかったけど、あの目覚ましは何かな?
良かったら教えてほしいなって



ほむら「………」サーッ…

ほむら「………」ガクホムガクホム

QB「……やれやれ」

BA☆RE☆TA


ほむら「うぅ……」

ほむら「一体まどかにどう説明すれば……」

QB「せっかく収まった熱が、知恵熱として再発しそうだよ」

ほむら「ああ、せっかくまどかといい雰囲気になれたというのに……」

QB「他の人もいたけどね」

ほむら「そうやって一々突っ込まないでちょうだい……」


ほむら「あぁ……」

QB「やれやれ……」


ほむら「とりあえずご飯とまどかのお薬を飲みましょう」

QB「わざわざ“まどかの”をつける必要はないと思うけどな」

ほむら「まどかがくれた薬だからいいのよ」

QB「買ったのはマミとさやかだよ?」

ほむら「……っ」

ほむら「さ……最後に棚に入れて知らせてくれたのはまどかだからいいの!」

QB「そこまでしてまどかに執着するのかい?」

QB「さっきまで恐怖の対象だったというのに……」

ほむら「今だってそうよ……」ホムゥ

座薬「チョリーッスwwwww」

ほむら「」

な展開マダー?

まどか「ただいまー」

知久「どうだった?お友達の容態は?」

まどか「うん!すっごい効いたよ!長ネギ!!ありがとうパパ!」

QB「風邪の時はネギを入れるといいらしい」

ほむ「それは迷信よ」

QB「モノは試しやってみようよ」コロン

ほむ「玉ねぎ…だと」


ほむら「昨日杏子が作ってくれたやつね」

ほむら「はい、あなたの分も」

QB「いいのかい?ありがとう」キュプキュプ

ほむら「落ち着いて食べなさい」ホムホム

QB「……ふむ、佐倉杏子もなかなかやるね」

QB「まさかホームレスの杏子がここまでできるとは思わなかったよ」

ほむら「最近バイトを始めたって言ってたわ」

ほむら「それのおかげかもね」

QB「へぇ」ホムホム


ほむら「ほむぅ~っ」ノビー

ほむら「まど薬飲んだら楽になった気がするわ」

QB「単なる市販の風邪薬だけどね」

ほむら「そういう風にサラッと言わないでちょうだい」

ほむら「……さて、それじゃあ始めましょうか」

QB「なにをだい?」



ほむら「明日の弁解内容検討会議よ」

QB「まだ気にしていたんだね」

ほむら「あなた口先だけよかったわよね?手伝いなさい」

QB「やれやれ……」

ティムポに向かって言ってると考えれば…


翌日

ほむら「あ、まどか。ちょっといいかしら……?」

まどか「なにかな、ほむらちゃん?」ニコニコ

ほむら「その……昨日と一昨日の事、ありがとうね?」

まどか「うん、いいんだよほむらちゃん」ニコニコ

まどか「そしてほかに言いたいことあるんだよねほむらちゃん?」ニコニコ

ほむら「えと、その……」

            
ほむら(アシスタントキュゥベえ!)


キュゥベえ(やぁ、読んだかい?)

ほむら(この状況を打開しなさい)

キュゥベえ(相変わらず無茶ぶりをするね、君は)

ほむら(いいから早くしなさい)

キュゥベえ(やれやれ、仕方ないな)

キュゥベえ(僕の言った通りにするんだ。いいね?)

ほむら(わかったわ)

キュゥベえ(それじゃあ、最初は……)


ほむら「その……ね?目覚ましの事なんだけど……」

まどか「うんうん、それで?」ニコニコ

ほむら「あ、あなたの声が入っていたのは……」

まどか「なにかな?なにかな?」

ほむら「実は私……」




ほむら「わたし、あの声じゃないと起きれない体質になっちゃったのよ」

まどか「………」


ほむら「へ……変な意味じゃないの!」

ほむら「そう……私が魔法少女になった時の副作用みたいなもので……」

キュゥベえ(ほむら!?この状態で下手に嘘をつくと……)

まどか「へぇ……」


まどか「もういいよ、ほむらちゃんなんて知らないもん」

まどか「ほむらちゃんのばかぁ!」ダッ!

ほむら「ああっ!まどか!」



さやか「どっちもどっちですよね」

マミ「ヤキモキするねぇ……」

杏子「なんだよー。すっぱり言っちまえばいいじゃん」


ほむら「うぅ……」

キュゥベえ「だから言っただろう?僕の言うとおりにすると」

ほむら「だって……」

マミ「今ならまだ間に合うわ暁美さん!」ティロッ!

ほむら「巴マミ……」

マミ「誤解は早いうちに解くのが一番よ」

マミ「さぁ、はやく!」

ほむら「は……はい!」タッ!



キュゥベえ「マミ、勉強するって言ってたのにこんなことしてていいのかい?」

マミ「後輩の恋路を整える方が大事なの」


ほむら「はぁっ……はぁっ……」

ほむら「まどか……」

まどか「なにかな、ほむらちゃん……」

ほむら「さっきはその……」

まどか「……しらないもん」

ほむら「おねがい、聞いて」

ほむら「私ね、さっき嘘ついてた」

まどか「………」


ほむら「本当にあなたの声を入れてた理由は……」

まどか「理由は……?」

ほむら「あ……あなたのこ……」シュウウウ

まどか「………」マドマド

ほむら「………」シュワアアア



ほむら「あなたのこえが好きだからなの!」ホムン!

まどか「………」



さやか「あのへタレほむらー!」

キュゥベえ「とっさに台詞を入れ替えてしまったね」

あなたの肥が好きなの!
これはスカトロ来るでぇ~


まどか「……はぁ」

まどか「もういいよ。ゆるしてあげる」

ほむら「まどか……?」

まどか「どうあっても、ほむらちゃんは私の友達なんだよね」

ほむら「え、ええもちろんよ!」

まどか「……はぁ」

ほむら「???」



さやか「だめだこりゃ」

マミ「これからに期待しましょう」


帰路

ほむら「まどかとも仲直りできたし、万事解決」

ほむら「一応事態は収拾で来たわ」

キュゥベえ「やれやれ、君があそこまでヘタレだとは思わなかったよ」

ほむら「だいたい何考えているのよ」

ほむら「どう考えてもあの台詞はこ……告白じゃない!」

キュゥベえ「言わせてもらうと、あそこであのまま僕の言葉を続けていた方が成功率は9割を上回っていたよ」

キュゥベえ「それを君が下手に変えたせいで……」

ほむら「どんな確率論よ……」

キュゥベえ(感情を理解できない僕でも、二人の関係はよくわかってるのになあ……)


スーパー

「いらっしゃいませー」


QB「何か買うのかい?」

ほむら「ええ、もちろんよ」

ほむら「いろいろあって、冷蔵庫の中空でしょうから」

QB「そういえば佐倉杏子が『材料すくね―』って言っていたね」

ほむら「となるとほとんど使われているとみていいわね」

QB「だろうね」


ほむら「お肉はこれと……」

ほむら「いえ、こっちのほうが安いわ」ホム…

QB「それは外国産だよ?」

ほむら「学生が国産だとか気にしている余裕はないわ」

ほむら「すこしでも安いものを買わないと」

ほむら「……というかあなたの食費が加算されたせいでこうなってるのよね」

QB「それはないと思うなぁ」

QB「まともに僕の分の料理を作ったのって、ほとんどないじゃないか」

ほむら「あら、流石に食べ物のことは覚えてるのね」


ほむほーむ

ほむら「ふぅ、重たかったわ」

QB「お疲れ様だね」

ほむら「今日はいろいろあったもの」

ほむら「……それじゃ、ご飯を作りましょうか?」

QB「来たよ来たよきゅっぷいタイム!」

ほむら「ホント、食い意地の張っている淫獣ね」

QB「その呼ばれ方も久しぶりのような気がするよ」


トントン……グツグツ……

ほむら「~♪」

QB「何を作っているんだい?」

ほむら「さぁ、なんでしょうね?」

QB「教えてくれよ」

ほむら「食い意地張っているなら、材料や調理法で当ててみたら?」

ほむら「それとも、当てれる自信がない?」クスッ

QB「残念だが挑発は無意味だよ」

ほむら「つまんないわね」



QB「……ふむ、これはなんだろう?」


QB「これは……!」

ほむら「はい時間切れ」

ほむら「回答聞いときましょうか?」

QB「カレーだね!これは」

ほむら「……正解」コト

QB「すごいよほむら!この香り、この色!」

ほむら「褒めてもカレー以外は出てこないわ」

QB「一体何のカレーだい?」

ほむら「普通の市販のカレーに、ちょっと手を加えただけよ」スッ



『虚淵食品 イヌカレー』


QB「すごく……怪しい名前だね」

ほむら「こんな名前だけど、味は保証するわ」

ほむら「さ、たべましょう」

QB「そうだね、早く食べよう!」

ほむら「いただきます」

QB「きゅっぷい!」キュプキュプ


ほむら「ん、我ながらうまくできた気がするわ」ホムホム

QB「うん、おいしいね」キュプキュプ


~~~~~~~

ほむら「ごちそうさま」

QB「きゅっぷい!」

ほむら「それじゃ、お皿洗いに行ってくるわ」カチャカチャ

QB「お願いするよ」



ザー

ほむら「………」カチャカチャ

ほむら(たまには、こういうのもいいわね)


ほむら「洗い物終わりっと」カチャ

QB「お疲れ様だよ、ほむら」

ほむら「ふぅ」トサ

ほむら「お風呂に入るまでのこの時間、なかなか暇なのよね」

QB「そういえば、そういう時間だったね」

ほむら「またあなたで遊ぼうかしら?」スポ

QB「僕の輪っかがそんなに気に入ったのかい?」

ほむら「なんだかおかしいのよね。これ」クルクル

ほむら「ほっ」ポイ


ゴミ箱「ゴール!」カラン

QB「やめておくれよ……」


ほむら「そうだわ」トットット…

ほむら「こういう時間に武器を生産しておきましょう」ゴソゴソ

QB「君の魔法では武器の生成ができなかったんだったね」

ほむら「銃器には限りがあるし、手製爆弾でも備蓄しておかないと」

ほむら「パウダーはこっちに、パイプはこっちで……」ホムホム

ほむら「そしてこの中に入れて……」ホムホム


QB「ここをこうすれば、爆発エネルギーの効率が上がるよ?」ピョイ

ほむら「あら、そうなの?」ホム

QB「パイプの材質を変えればさらに……」


~~~~~~~~~~

QB「……ほむらー?」

ほむら「マドカァーマドカァー……」

QB「机の上だというのに、すっかり眠ってしまったね」

QB「きゅーっぷい、きゅーっぷい……」ファサ

QB「目覚ましはいつも設定されてるからいじらなくていいかな?」

ほむら「マドォ……」

QB「それじゃあおやすみ、暁美ほむら」ソッ…

飯食ってくる

   ┏━┓      ┏━┓          ┏━┓    ┏━━━━━┓┏━┓  ┏━┓
┏━┛  ┗━┓  ┃  ┃      ┏━┛  ┗━┓┃          ┃┃  ┃  ┃  ┃
┃          ┃  ┃  ┃      ┗━┓  ┏━┛┗━━━┓  ┃┃  ┃  ┃  ┃
┗━┓  ┏━┛┏┛  ┃      ┏━┛  ┗━┓        ┃  ┃┃  ┃  ┃  ┃
┏┓┃  ┃┏┓┃  ┏┛      ┗━┓  ┏━┛        ┃  ┃┃  ┃  ┃  ┃
┃┃┃  ┃┃┃┃  ┃  ┏━┓┏━┛  ┗━┓        ┃  ┃┗━┛  ┃  ┃
┃┃┃  ┃┃┃┃  ┗━┛  ┃┃   ━ ┏━┛    ┏━┛  ┃    ┏━┛  ┃
┗┛┗━┛┗┛┗━━━━━┛┗━━━┛        ┗━━━┛    ┗━━━┛

このほむらちゃんほしい

>>276
牛乳を返しなさい


数日後

ほむら「今日はデパートの方に買い物に行きましょう」

QB「わざわざ遠くに行くのかい?」

ほむら「たまにはいいでしょ?」

QB「別に反対はしないさ」

ほむら「まぁ、あなたが反対したところで、私が行くのは変わりないのだけど」


デパート内部

QB「ここがデパートか」

QB「人が多くてなかなか歩きづらいね」

ほむら「せいぜいがんばって避けることね」

QB「ひどいなぁ」

ほむら「というかあなた、その気になれば人も通り抜けることできるんじゃない?」

ほむら「壁を抜けれるんだし……」

QB「その発想はなかったよ」


ほむら「まずは食料品区画でいろいろ買って……」

ほむら「あ……」

QB「どうしたんだい?」

ほむら「ケーキ屋なんて、久しぶりに見た気がして」

ほむら「最近ケーキと言えば巴マミお手製を食べるのが多かったから」

QB「彼女は時間があれば洋菓子作りをしていたね」

QB「流石の僕も食べきれなかったことがあったよ」

ほむら「ホント、その栄養はどこへ行っているのかしら」ギリギリ…


QB「ほむら、背中からなんか出てきそうだよ」

ほむら「この前食べたカレーのせいね」


QB「ケーキの話をしていたら久しぶりにマミのケーキが食べたくなったよ……」

ほむら「………」

ほむら「ちょうどいいわ、あの店のケーキを買いましょう」

QB「ほんとかい!?」

ほむら「私自身、思い出したらケーキを食べたくなったし……」

QB「それがいいね!」

ほむら「……食べ物のことになったら急に元気になったわコイツ」


QB「さぁ、行こうよほむら!」

ほむら「はいはい……」


ほむほーむ

ほむら「ついたわ」

QB「ケーキ!ケーキ!」

ほむら「少しぐらい静かにできないのかしら?」

QB「ケーキ↓……」

ほむら「……あなた、絶対感情を持ってるわよね?」

QB「まさか……ありえないよ」


ほむら(客観的に見ても絶対持っているわよ)

ほむら(……まさか、食べ物のことに関してだけだったり?)


ほむら「ケーキ1ホール……大きすぎたかしら?」

QB「そんなことはないと思うよ」

QB「いざとなったら僕が食べよう」

ほむら「その必要はないわ」

ほむら(私だって、その気になればこれくらい食べるわよ)

QB「早く開けてよ!」

ほむら「あせらないで……」ガサゴソ

QB「お皿!お皿!」

ほむら「……アンタは犬なの?」


モリツケ モリツケ

ほむら「できたわ」

ほむら「それじゃ、食べましょうか」

QB「きゅっぷい!」キュプキュプ

QB「うん、おいしいじゃないか!」キュップイ!

ほむら「ええ、そうね」

ほむら「久しぶりのケーキはおいしいわ」

ほむら(……今度また、皆で巴マミの家に遊びに行くのも悪くないわね)


QB「全体に広がったクリーム」キュプキュプ

QB「中にあるフルーツのみずみずしさ」キュプキュプ

QB「なかなか腕のいいパテシェが作ってるようだね」

ほむら「なかなか上から目線の評価ね」

QB「きゅぷきゅぷ!」キュプキュプ

ほむら「………」


ほむら「………」ソー

ほむら「いただき」プス

QB「僕のいちご!?」キュプァ!?


ほむら「………」ホムホム

ほむら「おいしいわね」ニヤ

QB「暁美ほむら……君は何ということを……」

ほむら「取られる方が悪いのよ」

QB「これはケーキの因果に対する反逆だ!」

QB「それならこっちにだって考えがあるよ」パカ!

ほむら「背中を開いてどうしようというの?」


QB「きゅっぷい!」ポロ

ほむら「回収したグリーフシード?」

QB「さっきのいちごの代わりを貰えないなら、ここで孵化させちゃうよ!」キュポウン!

ほむら「悪質すぎる仕返しね」


ほむら「ごちそうさま」 ←結局自分のを一個あげた

QB「きゅっぷい!」


ほむら「……しまったわ」

QB「どうしたんだい?」

ほむら「ノリで買って、その勢いで食べてしまったから晩御飯前という中途半端な時間に食べ終わったわ」

ほむら「これじゃ晩御飯が食べられないわね」

QB「仕方ないね。ケーキだもん」

ほむら「生活スケジュールが崩れるわ……」


翌日 学校 3年生教室


マミ(落ち着くのよマミ。Do your bestよ)

「テスト初めー!」

マミ(最初のテストは国語)

マミ(漢字は……容易く撃破ね)

マミ(次に来るのは評論……)

マミ(傍線部参照して……これが答えね)

マミ(古文もちゃんと復讐したから楽勝よ♪)ティロ


マミ(次に数学!)

マミ(小問は使い魔感覚でやって……)

マミ(三平方の定理で大概の図形は乗り切る!)ティロン!


マミ(次は英語ね)

マミ(単語はしっかり予習してるし、バッチリね)

マミ(意味も大概知ってるのが多いし、この問題はラッキーね)

マミ(関門は長文だけど、まずは題名から……)


『イギリスと紅茶と世界』


マミ(よし!興味ある話題だから掴みは良好)

マミ(なになに?『紅茶と言えばイギリスのティータイムを思い浮かべがちですが)

マミ(実はイギリスではお茶の葉が取れません)

マミ(ではなぜイギリス=紅茶なイメージがあるかというと……』)

マミ(この文、おもしろいわね)

マミ(国語も数学もよかったし、もう何も怖くないわ!)





「試験終了!筆記用具置け!」

マミ「あ、あら?いつの間に!?」

マミ(長文の問題とけてないわよ!)


帰路

QB「マミのテストは今日だったかな?」

ほむら「ええ、三年生の模試ね」

ほむら「巴マミ、うまくやってるかしら……」


QB「……?」

ほむら「どうしたの?」

QB「どこかでソウルジェムが著しく濁っている気配がする」

ほむら「あなたにそんな気配感じ取れたの?」

QB「いや、よくわかんないけどそんな気がしただけさ」

ほむら「そう」


「にゃーん」


ほむら「あら、エイミー」

QB「エイミー?知ってる猫かい?」

ほむら「ええ、少しいろいろあってね」

ほむら「ほら、足のところに少し傷跡があるでしょ?」

ほむら「これがエイミーと他の猫の見分け方よ」

QB「へぇ」

エイミー「にゃーん」

ほむら「元気そうで何よりだわ」


QB「よく君に懐いているようだけど」

ほむら「……事故にあいそうなところを助けたのよ」

ほむら「もっとも、完全にはできなくて、少し傷跡が残ってしまったのだけれど」ナデナデ

エイミー「にゃあ」

QB「なるほど、命の恩人というわけか」

エイミー「にゃ……」

ほむら「あら?どうしたの?」


エイミー「フシャー!」ブルブル!

QB「わわっ!」


エイミー「シャーッ!」ヒュ!ヒュッ!

QB「わわっ!やめてくれよ!」

ほむら「あなた、嫌われているようね」

QB「僕の姿が見えているとでもいうのかい!?」

ほむら「メス猫だし、あり得るんじゃないかしら?」

QB「人間じゃないのに、そんなことあるはずないよ!」タッタッ

エイミー「シャーシャッ!」

ほむら「あらあら」クスクス

QB「見てないで助けてよ!」タッタッタ!


ほむら「それじゃあね、エイミー」

エイミー「にゃーん」


QB「ぜぇぜぇ……ひどい目にあったよ」

ほむら「動物の直感か何かで、あなたの奥の黒い部分が分かったんじゃないかしら?」

ほむら「犬や猫には人間が見ることできないものが見えるっていうじゃない?」

QB「仮にそれが正しくても、僕たちの事が見えるなんて……」

QB「全く、わけがわからないよ」


ぽつ……ぽつ……

QB「おや?」


ザアアアアアア……

ほむら「いきなり降ってきたわね」バサッ

ほむら「午後予報は曇りだったけど、折り畳み傘持ってきててよかったわ」

QB「用意がいいね」

ほむら「備えあれば憂いなし、よ」


ザアアアア……

QB「おっと……」ピョイ

QB「しかし、こうも水たまりが多いと歩きづらいなぁ」

ほむら「飛び越えればいいんじゃないかしら?」

QB「無茶を言うね……」

QB「自分の体長の倍もある水たまりがざらにあるんだ」

QB「下手したら泥沼の中に落っこちてしまう」

QB「安全な迂回路を見つけるのに手間取るよ……」

ほむら「………」


ほむら「………」スッ

QB「どうしたんだい?いきなりしゃがみこんで」

ほむら「………」バサッ

ほむら「このタオルで足拭いてから肩に乗りなさい」

ほむら「こうすれば雨にも濡れないし、水たまりも関係ないでしょ?」

QB「それは助かるよほむら」ゴシゴシ

QB「よっと」ピョイ

ほむら「………」


ほむら「濡れてないかしら?」

QB「うん、雨漏りもないしちゃんと傘の中に入ってるよ」

ほむら「そう、ならいいわ」

QB「しかし君の方は細いね」

QB「ちょっとしたバランスの配分ミスで落ちてしまいそうだ」

ほむら「……落ちても二度は拾わないわよ?」

QB「それはないよほむら……」


~~~~~~~~~

翌日 通学路

ほむら「………」

QB「今日で僕はマミの家に帰るんだね」

ほむら「そうね、そうなるわね」

QB「僕としては、マミの料理が懐かしいよ」

ほむら「そう……」

QB「マミのお菓子も久しぶりにたべたいし」

ほむら「その食い意地は相変わらずなのね」

最後の最期でさるさんこわい……


QB「でも……」

ほむら「……?」


QB「君と過ごした二週間も悪くなかったよ」

ほむら「………」

QB「君の意外な一面も知れたし、おいしい料理も食べられた」

QB「あのカレーは、もう一度食べたいものだね」

ほむら「………」



ほむら「……気が向いた時に、また作るわ」


QB「本当かい?」

ほむら「気が向いた時に来ればいいわ……」


ほむら「私も、案外悪いとは思わなかったわ」

ほむら「あなたに背中を守られたり、看病されたり悔しいことも多々あったけど」

ほむら「悪くは……なかった」

QB「そうかい、それはよかったよ」


マミ「暁美さーん」

ほむら「どうやらここでお別れのようね」

QB「そうみたいだね……」

マミマミ


QB「やぁ、マミ」

マミ「キュゥベえ、おはよう」

ほむら「……それじゃあ、たしかにそいつは渡したわよ」

マミ「あ、暁美さん待って!」

ほむら「?」

マミ「実はね、もう一つお願いがあるんだけど……」

ほむら「何かしら?」





マミ「もう少し、キュゥベえを預かってくれないかしら?」

ほむら「」


ほむら「二週間という約束だったのだけど?」

マミ「それが、英語で大きく落としちゃって……」


 先生『こりゃあいかんなぁ。スピードが足らん』

 先生『巴、お前はもう少し早く読むようにしろ』


マミ「こういわれちゃったのよ……」

ほむら「………」

マミ「だからもう少し根を詰めて勉強したいの」

マミ「ダメかしら……?」


ほむら「………」

QB「………」


ほむら「……いいわよ」

マミ「本当!?ありがとうね」

マミ「金銭面とかでなら、少しぐらいならお支払できるから……」

ほむら「その必要はないわ」ファサ

マミ「え?」



ほむら「案外、コイツとの生活も悪くないし」

おわり

ちょっと切なかった

きゅっぷい!きゅっぷい!

昼ごろ立てて、終わりが夜だよ
本当はこんなに長くするつもりじゃなかったんだ
書いてるうちに話を広げすぎるし、途中(>>225-242とか)変になっちゃったし

とりあえず言いたいことは
ほむQいいよね!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月26日 (木) 18:09:04   ID: RwYQa6Za

これは良いほむQ

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