ジン「ウォッカ、明日の予定は」ウォッカ「明日っすか?」 (39)


~ ~ ~

ウォッカ「明日は…確か夜に○○製薬の幹部からの新薬のデータの受け取りだけでそれ以外は何もなかったはずですが」

ジン「そうか、ならある程度の時間はあるか」

ウォッカ「まあ取引自体遅い時間ですからね。というより兄貴は何か予定でも?」

ジン「ああ、ちょっと野暮用がな」

ウォッカ「へー、どこかへお出かけですかい?」

ジン「……」ギロッ!

ウォッカ「す、すいませんでした。つい出すぎたことを…」

ジン「……ふん」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1384351848

ウォッカ「え、えーと。ここでとりあえず解散で…」

ジン「ああ、それじゃあ俺は明日時間になったらいつもの待ち合わせ場所に直接向かう。それでいいか?」

ウォッカ「へ、ヘイ。了解…」

ジン「よし、それじゃあまた明日な」

ウォッカ「お疲れ様っす!!」

ジン「……」スタスタ

ウォッカ「…ふぅ」

ウォッカ『俺としたことがつい余計なことを聞いちまったな』

ウォッカ『しかしあのときの兄貴の目…マジでやばかった。完全に獲物を見る目だった』

ウォッカ『それにしても、兄貴をそこまでさせる用事ってのはいったい何なんだ…?』

ウォッカ『…いや、無駄な詮索はやめよう。触らぬ神になんとやらってやつだな』


~次の日 米花町某所 ロッカールーム~

ジン「……」ガサガサ

ジン「…よし、これで問題ないだろう」キュッ!

ジン『髪はまとめるぐらいしかできなかったが格好は完全に普段とは違うものにした。まあ、我ながら似合ってないとは思うが』

ジン『そしてサングラス。これで俺の眼光の鋭さも誤魔化せる』

ジン『仕上げに組織から入手した偽造の身分証明書。これで最悪何か事件に巻き込まれたとしても俺はただの一般人として対応できる』

ジン『つまり今、俺と組織とを繋ぐものは何一つなくなったわけだ』

ジン『ここまでする必要もなかったかもしれないが、最悪の事態は想定しないとな』

ジン『そう、こんなことは誰にも知られてはいけない』

ジン『組織の幹部でもある俺が組織に泥を塗るようなことはあってはならないんだ』

ジン『こんなことで足が付くなんてことがあった日には、他のやつらになんていわれるか…』

ジン『…ふっ、まあ俺がそんなヘマをするわけがないがな』

ジン『そう、いつもの仕事と同じように考えればいい』

ジン『あくまで仕事の延長として考えれば何も問題はない』

ジン『任務は完璧にこなす。それが俺だ』チラッ

ジン「さて、そろそろ時間か」

ジン「それじゃあ、行くとするか…」

~ ~ ~

ジン「……」スタスタ

ジン『しかし、俺も酔狂なもんだな』

ジン『まさかあれのためにここまでするとは…まあ、後悔はしていないが』

ジン『それに、例のモノも確実に手に入れておきたいしな』

ジン「っと、着いたか」


MUVIX 米花

魔法少女まどかマギカ〔新編〕反逆の物語 絶賛公開中!


ジン「よし、開演十分前。ちょうどいいな」

※この作品は、劇場版まどかマギカのネタバレが含まれます
ネタバレがいやな方はここで引き返してください
ついでに時間的には公開まもなく(ミニ色紙の時)です。

受付「いらっしゃいませー、今日はどの映画をご覧に?」

ジン「…これだ」ユビサシ

受付「はい、魔法少女まどかマギカ新編反逆の物語でよろしいでしょうか?」

ジン「…!あ、ああ」

受付「かしこまりました。それで、席のほうの指定はございますか?」

ジン「……いや、どこでもいい」

受付「それでは○列の○番はいかがでしょうか」

ジン「…それでいい」

受付「かしこまりました。それでは映画の方お楽しみくださいませー」

ジン「…くそっ、無駄に恥をかいた気分だ」

ジン『あの受付、あそこまで大声で言うことはないだろうが!』

ジン『何のために俺が指を指していたと思っていたんだ。あいつには気遣いというものができないのか!?少しは察しろ!』

ジン『普段なら睨み付けてやれば大人しくなるんだろうが、映画が映画なだけにそれもできんとは…』

ジン『まあいい、障害はクリアした。後は入ってしまえば誰も邪魔をしないだろう』

ジン『…そうだ、入る前に飲み物を用意しておくか』

店員「いらっしゃいませー」

ジン「…オレンジジュース、一つ」

店員「かしこまりましたー」

ジン『ポップコーンは…やめとくか』

店員「こんにちはー、チケットを拝見できますか?」

ジン「……」スッ

店員「…はい!それではこちらが特典になりますねー」

ジン「……」ピッ

店員「それでは正面、第三スクリーンにての上映となります。ごゆっくりどうぞー」

ジン「……よし、特典切れはなかったな」

ジン「…先に確認しておくか」ガサガサ

ジン「…!」チラッ

ジン「まどほむとは、俺もなかなか運がいいみたいだ」ニヤァ

ジン「…さて、後は上映を待つだけか」

ジン『…まどかマギカ、俺が唯一最後まで見たアニメ』

ジン『始めてみた経緯は忘れたが、はじめは正直くだらないものを見てしまったという感覚だった』

ジン『しかし、惰性で見ていくうちに魔法少女たちと何故か自分の立場と重ねるようになっていた』

ジン『特に暁美ほむら。彼女を見ているとついあいつと姿を重ねてしまう自分がいた』

ジン『組織にいまだ縛られているにもかかわらず、それでも必死でもがこうとしているあいつと…』

ジン『…気づいたら俺はどっぷりあの世界観に惹かれてしまっていた』

ジン『まあ今まではアニメだけで済んでいたが、今回のはすべて書き下ろしのシナリオと聞いた』

ジン『しかも主役は暁美ほむら…見に行かないわけにはいかない』

ジン『おかげでかなり大袈裟な事になった気がするが、まあいいだろう』

ビー!!!

ジン「始まるな…」

ジン「…携帯は、電源を切ると」ピッ!

上映中

ジン『…なるほど、主要メンバー全員が魔法少女の世界か』

ジン『そしてナイトメアという化物をまどかたちが倒していくと…まあここまではいい』

ジン『しかし、マミの使い魔が完全にシャルロッテだったりそれ以前に世界観が何か妙だ』

ジン『その証拠に場面のところどころに奇妙なものが写っている。あれはどう見ても魔女の結界にあったようなものだ』

ジン『…まあ、脚本があの虚淵だ。このままハッピーエンドで終わらないのはわかりきってはいるがな』

ジン『…ほう、ほむらはこの奇妙な現象にいち早く気づいたか。流石だな』

ジン『しかしシャルロッテを疑うとは…あまりにもありきたりすぎてどう見ても罠だと思うが』

ジン『っと、ここでマミとの戦闘か。シャルロッテをかばうマミというのもアニメを見てると皮肉に見えるな』

ジン『…流石、全力のマミは強いな。ほむらが圧倒されるとは』

ジン『…ん、ここでさやか?なぜこの時に…というよりなんだその思わせぶりな台詞は』

ジン『マミのほうはマミのほうでシャルロッテが新キャラのなぎさに変身するし』

ジン『…この流れ、もしかしたら…?』

ジン『くそっ!!やはりクロはほむらだったのか!』

ジン『流れ的にそうだろうとは思ったが、まさか最後までインキュベーダーに利用されるなんて哀れすぎだろうが!!』

ジン『…な、まどかのために自分を犠牲に…だと?』

ジン『完全に魔女化してしまったか…一途、というべきだろうか』

ジン『!!ここでさやかたちと繋がる訳か!ほむらを救うために助けに来るとは…』

ジン『おお、インキュベーダーの結界が解けて、まど神が迎えに来たぞ』

ジン『これでほむらも円環の理に導かれてハッピーエンド…ありきたりかもしれんが、まあいい終わり方だな』





ほむら「ようやく、捕まえた…」

ジン『…ん?』




ジン『なっ…なんだ、この展開は』

ジン『いや、ほむらの気持ちもわかるがこれではまどかの意思が…!!』

ジン『馬鹿なっ!いくらなんでもこれはないだろ!!』

ジン『いや、もしかしたらこの後にこれを覆すような展開が…!!』

ジン『展開…が……』

ジン『……』



FIN

男1「いやー、なんというか、すごい展開だったな」

男2「けどこれってどう見てもハッピーエンドじゃないよな」

男1「まあ、まどマギらしいっちゃらしくね」

男2「確かにそうだけどさぁ…」」

ジン「…ぶち」ボソッ

男1「うん?」

ジン「ウロブチィィィィィィィィィィェェェェェェェエl!!!」

男2「な、なんだぁ!?」

ジン「ウロブチィィィィィィィィィィl!!!ナゼダァァァァァ!!!」

男2「うわぁ…」

男1「ないわー」

~その夜~

ウォッカ「……」チラッ

ウォッカ「ちょうど時間だな」

ウォッカ「珍しいな、兄貴が時間に遅れるなんて。いつもは早めに来るのに…」

ウォッカ「まあ昼間何か用事があったみたいだしその件で長引いているのか?」

スタスタスタスタ…

ウォッカ「っと噂をすればか。兄k」

ジン「……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

ウォッカ「 」

ウォッカ「め、珍しいっすね、兄貴がお、遅れてくるなんて」

ジン「……悪かった」

ウォッカ「い、いえ別にいいっすよ!そ、それよりこの後どうしますか?まだ時間ありますしどっかコンビニでも…」

ジン「いやいい。さっさと行くぞ」

ウォッカ「へ、へい!!」

ジン「……」ゴゴゴゴゴ

ウォッカ『や、やばい、兄貴が昨日よりも激しくやばい!』

ウォッカ『もう言葉に表せないぐらいの機嫌の悪さだぞこれ』

ジン「……」ゴゴゴゴゴ

ウォッカ『しかもまったく何も話そうともしねー』

ウォッカ『そんなに昼間の用事で何かあったのか!?っていうより兄貴をここまで激怒させる用事っていったい何なんだよ!!』

ウォッカ『おえっ、考えたくもないな。そんなの』

ジン「……」

ジン『…あんなのってないだろ。あんまりだろ…』

~某所 倉庫街~

ウォッカ「ああっ!?データが用意できないだと!!」

幹部「はい、なにぶんうちの方のセキュリティも厳しくなっておりまして私個人の力ではもう厳しいものがあるんです」

ウォッカ「おいおい幹部さん。ずいぶん悠長な事言ってくれてるけどよ、こっちにはあんたの会社を吹っ飛ばすぐらいの物があるってのは知ってるんだよなぁ?」

幹部「もちろん。だから今日はその交渉をお願いしたいのですが…」

ジン「……」

ウォッカ「話にならねぇな。こっちには交渉するメリットはないってのに交渉するわけなんて…」

幹部「では、そうですね…」

幹部「あなた方の命、というのはどうでしょうか?」ニヤァ

ウォッカ「あぁ!?」

幹部「まあ、こういうことですよ」パチン!

黒服s「「「………」」」ゾロゾロ

ウォッカ「なっ!!」

ジン「…!」

幹部「どうですか、これで少しは考えてくれる気になっていただけましたか」

ウォッカ「て、てめぇ…俺たちにこんなことしてタダで済むと」

幹部「思っていませんよ。しかし、あなたたちの組織と交渉する材料としては十分ですよ」

幹部「ですのでこちらとしてはあなたたちに危害を加えたくはないのです。どうでしょう。ここは大人しく捕まっていただけませんか?」

ウォッカ「…くそっ!」

ウォッカ『ただの製薬会社の幹部だってことで油断していた。完全に包囲されていやがる…』

ウォッカ『黒服は何人いるかは分からないが幹部のヤローの余裕そうな顔から見て相当数いる事に違いない。間違いなくただじゃ済まないな』

ウォッカ『だが、俺が犠牲になれば兄貴だけでも脱出は…!』

幹部「どうです。流石にこの絶望的な状況ではあなたたちでも何もできないでしょう?」

ジン「……!」ピクッ

幹部「さあどうします!!返答は!!」

ウォッカ「…兄貴、ここはひとまずn」バァン!

幹部「……は?」

黒服「ぐふぉぁ!!」バタッ

ジン「絶望だと?この状況が?こんな希望だらけの状況が!?」

ウォッカ「あ、兄貴…?」

ジン「…ふざけてんじゃねぇぞぉぉぉぉ!!!」バンバンバンバン!!!!

黒服「ぐふっ!」バタッ

黒服「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」ドサッ

幹部「…っ!撃て、撃てぇぇぇぇぇ!!!」

黒服s「「「「「はっ!!」」」」」ドガガガガガガ!!!!!!

ジン「ウォッカ、こっちだ」スッ

ウォッカ「へ、へいっ!!」ダッ

~ ~ ~

ジン「…よし、ここならひとまず安全だな」

ウォッカ「け、けどこの後どうしますか?周りは囲まれているみたいですしこのままじゃぁジリ貧ですぜ」

ジン「お前はここから俺を援護しろ、俺が切り込む」

ウォッカ「なっ!?む、無茶ですぜ!いくら兄貴でもあの人数を倒すのなんてのは無茶ですって!」

ジン「なに、こんなのは軽いもんだ」

ジン「こんなのが絶望に入らない事を、やつらに念入りに教える必要があるからな」ニヤァ

ウォッカ「ですが、いくらなんでも…」

ジン「…頼むぞ」ダッ!

ウォッカ「あ、アニキィィィィィl!!!」

推奨BGM http://www.nicovideo.jp/watch/sm17564554

黒服1「見つけたぞ、こっちだー!」

黒服2「一人か、なら簡単に…」

ジン「遅い」ドンドン!!

黒服1「なっ!」ドサッ

黒服2「馬鹿なっ…」ドサッ

黒服s「「「こっちだ!急げー」」」

ジン「馬鹿が、集団で向かってくるなんて…」チャッ

ジン「餞別だ、受けとれ」ポイポイッ!!

黒服3「なんだ、何か投げてきたが…」

黒服4「まずい!伏せr」

ジン「ティロ、フィナーレ…ってな」

チュドドォォォォン!!!!

ジン「…次だ」チャキッ


黒服5「くそっ!一体何処へ行きやがった!」

黒服6「さっきの音からしてそう遠くへは行っていないはずだが…」

黒服5「早く、早く探さないとこっちも危ないってのに…」ドォン!!

黒服7「ぐはぁっ!」バタッ

黒服5「そこか!!」バンバンバンバン!!

黒服6「待て、ちゃんと相手を狙わないと!」ドォン!

黒服5「ぎゃ、あ…」バタッ

ジン「……」スタスタスタスタ

黒服6「う、うわぁぁぁ、!!!くるなぁぁぁぁぁぁ!!!」ズダダダダダダダ!!!!

ジン「…ふん」ドォン!

黒服6「な、何で…あたらない…んだ」ドサッ

ジン「…所詮。銃を持っただけのガキンチョか」

ジン『こんなゴミ、ほむらとは比べ物にならんな』


~ ~ ~

黒服「おい!応答しろ、今の状況はどうなっている!!応答しろ!!」

幹部「何を手間取っているんだ!相手は二人だけなんだぞ!!」

黒服「応答しろ!!応答…くそっ。全部やられたか!!」

幹部「やられた?たった二人にか?このクズどもがぁ!!!」

黒服「っ!幹部様、ここは退きましょう。こうなってしまった以上ここはは危険です」

幹部「何を馬鹿なことを?何のために貴様らに多額の金を支払ったと思っているんだ!!」

黒服「しかし、相手の強さが想像以上です。こちらもまさかたったの二人にここまで苦戦するとは思ってもいませんでした」

幹部「言い訳はいい!!とにかく何処からか応援を呼ぶなりしてさっさと状況を打開せんか!!」

黒服「しかし、このままではいずれこちらg」ドォン!!

幹部「!!!」

黒服「…もう、手遅れです…」バタッ

幹部「お、おい、しっかりしろ、おいっ!!!」ガシッ!

ジン「ようやく、捕まえた…」

幹部「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃ!!!」ガタガタガタガタ

幹部「た、助けてくれ。お願いだ…お願いだぁぁ!」

ジン「見苦しいぞ、幹部さんよ」

幹部「こ、これはその演技、そう演技なんだ!万が一の事を想定してその…」

ジン「演技?こんなゴミたちに銃を持たせてなんて随分派手な演技だなぁ?」

幹部「わ、悪かった。説明もちゃんとしなかったから…そうデータ!ちゃんとこれが終わった後に渡すためのデータも用意してあるんだ」

ジン「ふん、ダミーじゃないだろうな?」

幹部「ま、まさか…ほら、これだ。これに入っている!!」スッ

ジン「…受け取っておこう」パシッ!

幹部「こ、これからはこんな事はしない。ちゃんと取引も守る。何なら条件を上乗せしてもいい!だ、だから…」



ジン「その必要はないわ」

幹部「…へ?」チャキッ




ドォォォォォン!!!

~ ~ ~

ウォッカ「はぁっ、はぁっ…。と、とりあえず目に付いたやつらは全員仕留めたが、兄貴のほうは…」

ジン「…ああ、そうだ。製薬会社のやつが…そう、分かった。それじゃあ後は頼む…ああ」ピッ!

ウォッカ「兄貴!無事でしたか!!怪我のほうは」

ジン「問題ない。それよりここを早く出るぞ。後始末は組織のほうに依頼しといた」

ジン「データのほうもあの野郎が隠し持ってやがったが無事に回収できた。もうここに用はない」

ウォッカ「り、了解しやした!」

ジン「もっとも、このせいで明日からまた忙しくなりそうだがな…」

ウォッカ『あの人数相手に冷静さを保ってられるなんて…さすが兄貴だ』

ジン「…今日はすまなかった」

ウォッカ「な、何がですかい?」

ジン「いや、俺が随分イライラしているように見えただろ?」

ウォッカ「そ、それはその…」

ジン「いや、正直に言ってくれていい。その点でお前には随分気を使わせたみたいだからな」

ウォッカ「まあ、多少気になったぐらいなんで別にそこまでは…」

ジン「それに倉庫での戦闘。怪我がなかったからよかったもののもう少し冷静に判断するべきだった」

ウォッカ「けどあそこで兄貴が切り込んでくれなかったらそれこそ最悪の状況になっていましたって!そんなに気にしないでくださいよ」

ジン「…悪いな」

ウォッカ「そ、それでなんですが…兄貴、今日一体何があったんですか?」

ジン「……」ピクッ

ウォッカ「間違いなく兄貴がイライラしていた原因ってのは今日の用事の件ですよね、よかったら少しだけでも教えていただきたいんですが…」

ジン「……」

ウォッカ「い、いえ、何か言えないぐらい事でしたら別にかまいません、ただ気になっただけですんで」

ジン「あえて言うなら裏切られた、だ…」

ウォッカ「う、裏切りっすか…」

ジン「いや、裏切り自体はあると思っていた」

ジン「それは俺も予想していた事だし、ある程度気持ちの整理もつけてきていたはずだった」

ウォッカ「……」

ジン「けど、予想以上にひどいもんだった」

ジン「流石の俺でもあれは堪えたな…まるで悪夢だよ」

ジン「それでも何とか平静を保とうとしたがあの様だ。全く、情けないもんさ」

ウォッカ「そうだったんすか…」

ジン「…まあ、生きていれば次もあるか」

ジン「それもまた、かなり薄い望みだと分かっているがな…」

~ ~ ~

ジン「俺がこんなこと言える立場じゃないが、ゆっくりと休んでくれ」

ウォッカ「いや、俺の事はどうでもいいですから兄貴こそしっかりと休んでください!!あれだけのドンパチをやってのけたんですから!!」

ジン「ああ、じゃあな…」バサッ

ウォッカ「……」

ウォッカ「裏切り、か…」

ウォッカ「兄貴をあそこまで激怒させる裏切りとなると、やはり組織関係だろう。そうすると俺ができる事は…」

ウォッカ「…今日、兄貴から聞いた事を忘れるぐらいか」

ウォッカ「…ん?兄貴が何か落としていったな」ヒョイ

ウォッカ「なんだこりゃ、なんか小さいが色紙か何かか?一応中身の確認を…」ガサガサ






ウォッカ「       」




END

まどかマギカの映画を見た外人の反応を見たら無性に書きたくなった。

そして何故か外人=ジンで脳j内変換された自分って一体…まあいいや

それではまた 

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