兄「それで俺が走って行ったわけですよ」

先輩「やだーもう兄くんったら」


妹「…また先輩と一緒にいる」

友達「ねーねーどうしたの？」

妹「お兄ちゃんが先輩と一緒にいるの」

友達「ああ、あの二人最近仲良いよね、あんたのお兄さん背も高いしかっこいいし、先輩にお似合いだよね」

妹「そんなわけないよ！」

友達「えっ…どうしたの？」

妹「…ごめん、なんでもない」

妹「あの…先輩お話があるんですが」

先輩「あなたは確か兄くんの妹ちゃん？」

妹「そうです、ちょっといいですか？」

先輩「別にいいけど、どうしたの？」

妹「あの…お兄ちゃんと付き合ってるんですか？」

先輩「なっ何言ってるんだよ、そんなわけないよ」

妹「だって、先輩っていつもお兄ちゃんと一緒にいるし…」

先輩「お兄さん優しいよね、いろいろ手伝ってもらってるんだよ」

妹「それだけですか？」

先輩「うん、それだけ」

妹「そう…よかった」

先輩（それだけじゃないけど…これは僕の一方的な片想いだしね）

妹「んふふ」

友達「最近機嫌いいけどいいことあったの？」

妹「まぁね」

友達「ふぅん、ねぇ今度家に遊びに行っていい？」

妹「別にいいけど、どうしたの？」

友達「いや、前々から遊びに行く約束してたじゃん」

妹「そうだっけ？」

友達「うん」

妹「別にいいけど」

友達「おじゃまします！」

妹「本当に来たの？」

友達「うん…ねぇお兄さんは？」

妹「今日出かけてるよ」

友達「えー、そんな…」

妹「何よ、あんたお兄ちゃん目立てだったの？」

友達「えへへ当たり」

妹「お兄ちゃん目当ての奴なんか家に入れるか、帰れ！」

友達「そんなこと言わないでよ、ちょっと話すだけでもいいじゃんか」

兄「ただいまー」

妹「お帰り」

先輩「おじゃまします」

妹「え？」

友達「こっこんにちはおじゃましてます！」

兄「君は確か妹の友達？」

友達「そうです！」

妹「何で先輩が家に来てるの？」

兄「俺が呼んだんだよ」

先輩「妹ちゃんこんにちは」

妹「…」

兄「どうしたんだよ、先輩の事嫌いなのか？」

妹「そうじゃないけど」

先輩「僕に君を取られたと思ってるんだよ、そんな事ないから安心して」

兄「そうなのか？」

妹「違うもん」

友達「まぁまぁ、立ち話もなんですから中に入りましょうよ」

兄「それもそうだな」

妹「何であんたが仕切ってるのよ！」

妹「…」

先輩「ははは、妹ちゃんあんまり見ないでよ」

兄「？」

友達「お二人はもしかして付き合ってるんですか？」

兄「なっ何言うんだよ！」

友達「だって、最近お二人仲良いじゃないですか」

兄「そっそれは俺がただ先輩の生徒会の仕事を手伝ってるだけで」

先輩「付き合ってないよ」

友達「本当ですか？私たちの間じゃお似合いのカップルだって言われてますよ」

兄「えっそうなのか？」

妹「知らない！」

先輩「そんな、男同士でカップルとかおかしいでしょ」

友達「でも先輩って美人だし、男子からも人気ありますよ」

先輩「まぁたまに僕に告白してくる男の子もいるけどさ」

兄「えっそうなんですか？」

先輩「うん」

兄「そうなんですか…確かに先輩可愛いですもんね」

先輩「本当？君にそう言ってもらえるとうれしいかな」

兄「え？」

友達「えっそれってもしかして」

妹「…」

兄「何だよ」

妹「何でもないわよ」

兄「なら、何で俺の足を踏むんだよ」

妹「踏んでないよ、お兄ちゃんが勝手に私の足の下に足を置いてるだけじゃない」

兄「そんな器用なマネできるか！」

先輩「ははは、仲良いね」

友達「付き合ってないだけで、二人とも両想いなんじゃないですか？」

兄「え？」

先輩「そうなのかな」

兄「そんなわけないだろ！」

友達「えーそうですか？そのように見えますけど」

先輩「そうだよ、片想いだよ、僕のね」

兄「え？」

妹「え？」

友達「お兄さんはどうなんですか？」

兄「いや俺は…先輩の事好きだけど」

先輩「本当？でもそれって友達として好きなだけでしょ？僕は君の事友達としてじゃなく好きなんだけど」

兄「…おっ俺も」

妹「はいはい、この話終了！」

友達「えー、何でよ」

妹「何でもよ！」