門番「俺はこの門を守る」 (5)


【昔々、とある王国がありました】

【元は幾つもあった国が1つとなり、強固な壁と鉄壁の門を作り上げました】

【彼等は外の世界の魔物を恐れ、勇者を見つけ出し、魔王を倒す事を考えました】

【数百年を費やした結果、王国は姫を守る為に覚醒した勇者を発見】

【魔物達を恐れる日々から開放される時は目の先、人間達は歓喜し、そして勇者を送り出しました】

【しかし彼等は気づいてしまったのです】




【魔物と唯一対等に戦える勇者無しで、この国は果たして魔王が倒されるまで無事でいられるのか?】




【これは、そんな兵士達に24時間で起きた出来事なのです】



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門番「………」


【雲行きが怪しい】

【私が最初に感じた異変は、それだけだった】

【それ以外には何も無かった】

【そう、何も私には見えなかったのだ】


門番2「門番、交代しよう」

門番「ああ、もう日暮れなのか…今日はずっと雲行きが怪しかったから分からなかった」

門番2「疲れたろ、食事を騎士団が1ヶ月分運んできてくれた…食べてくると良い」

門番「お前は?」

門番2「僕は先週、一食頂いたからね…あと2ヶ月は食事しなくても大丈夫だ」

門番「そうか、なら休ませてもらう」

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