赤沢「えっ?江藤さんがグレた!?」(129)

桜木「はい…もう手がつけられないぐらいに…」

風見「とにかく、教室へ」

赤沢「わかったわ」

~教室~

江藤「あー!ムカムカするわー!」

ガンッ ガタンッ

恒一(江藤さんが机蹴り倒した…怖っ)

江藤「おい!辻井、川堀、パン買ってこいや!」

辻井「えっ」

川堀「な、何で俺らが…」

江藤「いいから買って来い!」ガンッ

恒一「うわっ!」

恒一(あぶなっ!も、もう少しで直撃するところだった…)

江藤「あ…」

恒一「…?」

江藤「ご、ごめん。怪我なかった?」

恒一「え……あ、うん。何とか」

江藤「…ふんっ」

恒一「?」

江藤(よかった…榊原くん無事で)

江藤「おら!ボサッとしてないでさっさと行ってこんかいカスども!」

川堀「ひいいっ」

辻井「い、行って来ます!」


ガラッ

赤沢「…」

佐藤(江藤に何が…)

江藤「てめぇ何ガンつけてんだよコラァ!」

佐藤「ひぃ!」


赤沢「…なるほど。これはひどいわね」

桜木「朝からずっとこの調子なんです…」

風見「昨日までは普通だったのに…」

小椋「泉美、何とかしてよ!私たちには手におえないっ」

赤沢「やるだけやってるけど…」

江藤「おい慰謝料出せよ慰謝料」

佐藤「わ、私は何も…」

赤沢「いい加減にしなさい、江藤さん」

江藤「あぁ!?」

赤沢「一体どうしたのよ…あなたはそんな子じゃないでしょ?」

江藤「うるせー!引っ込んでろバカ沢」

赤沢「この…人が下手に出てれば…」ワナワナ


恒一「江藤さん、とりあえず落ち着こうよ…ね?」

江藤「…」

赤沢(あ、大人しくなった…)

赤沢(何だったのかしら…)

久保寺「はい、それでは授業を始めますぞ」

江藤「ふぁ~あ」ガンッ

久保寺「…江藤さん、机に足を乗せるのはやめなさい」

江藤「うるせぇな!この陰険メガネ野郎!私の好きなようにさせろや!」

久保寺(何だこの子…)

恒一(江藤さん本当にどうしちゃったのかな…)チラッ

江藤「…」

江藤「……//」

江藤「…オイ望月」グイッ

望月「な、何?」ビクビク

江藤「席変われよ」

望月「や、やだよ…」

江藤「いいから変われっつってんだろ!」

望月「わ、わかったよ」

恒一(うわ…隣に来た……)

久保寺「江藤氏、教科書ぐらいは出しなさい。いいですね?」

江藤「はいはい、わかりやりたよーと…」

江藤「あ、教科書持ってきてねぇや…」

恒一「…」

江藤「…」

恒一(ま、まさか…)

江藤「オイ」

恒一「は、はい」

江藤「教科書見せろ」

恒一「わ、わかった…」

江藤「あーいいや。私がそっちの机にくっつけてるから」ガコッ

恒一(ひぇぇ…来た…)

江藤「ま、どーせ教科書なんか見ないけど。はははっ」

恒一「は、はは…」

江藤「ふぁ~あ…にしても眠いなー」

恒一(いっそ寝ててほしいくらいだ)

江藤「寝るわ」

恒一「う、うん」

江藤「…」ウトウト

恒一(これで静かになるな…)

江藤「…」コクンッ

恒一「え…」

江藤「zzz」

恒一(うわわ…僕の肩に頭のっけて来た…)



赤沢「…」ギリッ

恒一「え、江藤さん、江藤さん」ポンポンッ

江藤「んー?」

恒一「もう授業終わったよ?」

江藤「あー…あんがと。ふぁ…よく寝た」

恒一「…ねえ、聞いてもいい?」

江藤「ん?」

恒一「何で…その…いきなり不良っぽくなったの?」

江藤「…知りたい?」

恒一「え…」

恒一(み、耳元で囁かれると照れるな…)

江藤「教えるわけねーだろ」コツン

恒一「痛っ」


川堀「姐さん、パン買って来ました!」

辻井「牛乳も買って来ました!」

江藤「おせーよ」

恒一「ふぅ…ひどい目にあった」

鳴「大変だったね」

恒一「何とか午前は持ちこたえたけど、午後からはどうなることやら…」

鳴「耐えるしかないのかもね」

恒一「他人事みたいに」

鳴「ふふっ」

恒一「また、屋上で食べようか?」

鳴「うん」

江藤「…ん?」

川堀「どうしました姉御」

辻井「肩揉みなら任せてください!」

江藤「ちげーよ、触んじゃねえ!」パシッ

辻井「す、すみませんっ」

江藤「オイ、榊原の野郎どこに行きやがった?」

川堀「榊原くん?」

辻井「そういえば、さっき見崎さんとどっかに行ったけど…」

江藤「…気にいらねぇ」

江藤「川堀、辻井、望月、行くぞ」

川堀「えっ、どこにですか?」

江藤「榊原を探しに」

望月「何で僕まで…」

江藤「いいから行くぞ野郎ども」

ゾロゾロ


杉浦「早速、舎弟を作り上げたみたいね…」

小椋「どうするの泉美。このままじゃ…」

赤沢「…」

鳴「榊原くん、これ」

恒一「このお弁当…もしかして見崎が作ったの?」

鳴「うん」

恒一「へぇ。上手にできてるじゃん」

鳴「食べてみる?あげよっか?」

恒一「いいの?」

鳴「いいよ」

俺はシルポートを許さない

ごめん誤爆

ガチャッ

川堀「あっ!いましたよ、姐さん」

辻井「ボコボコにしてやりましょう!」

江藤「てめぇ!」ボコッ

辻井「痛い!な、何で?」

江藤「いいから行くぞ」



鳴「あ…江藤軍団だ」

恒一「うわ…こっち来る」ビクビク

江藤「…何してんの?」

恒一「何って…弁当食べてるんだけど」

鳴「…」

江藤「…」ギリッ

江藤「榊原、面貸せよ」

恒一「えっ」

恒一「何?」

江藤「何じゃねーだろ」

恒一「?」

江藤「お前、私の舎弟だろ?」

恒一「えっ、そうなの?」

江藤「そうだよバカ」

恒一「えー…やだよ…」

江藤「やだ……?」

江藤「…」ジワッ

恒一「わわっ、ちょっと、泣かないでよっ」

江藤「ッ!泣いてねぇよ!」

恒一「わかったよ、舎弟になるよ」

江藤「…ほんと?」

恒一「うん…」

江藤「…ずっとそばにいてくれる?」

恒一「ずっとは無理だけど…」

江藤「……んな事分かってるわ!ものの例えで聞いてんだよ!」

恒一「わ、わかったよ」

江藤「ん…じゃあ、行こう」

恒一「どこに?」

江藤「教室」

ガラッ

江藤「…」

恒一・望月・川堀・辻井「…」


風見「手下が増えてる…」

桜木「とうとう榊原くんまで毒牙に…」

赤沢「…」

江藤「お前を探し回ったせいで疲れたわ」

恒一「ご、ごめん」

江藤「肩、揉めよ」

恒一「うん」モミモミ

江藤「あは…//」

恒一「え?」

江藤「な、何でもねえよ!いいから続けろ!」

恒一「わかった」モミモミ

江藤「ん……あ…」

恒一(時折変な声出すのやめてくれないかなぁ…)

江藤「榊原」

恒一「は、はい?」

江藤「…恒一って呼んでもいい?」

恒一「えっ?別にいいけど…」

江藤「こ、恒一」

恒一「ん?」

江藤「//」

赤沢「江藤さん、いいかしら」

江藤「あん?」(せっかくいいところだったのに邪魔しやがって…)

赤沢「授業態度といい、舎弟作るのといい、恥ずかしくないわけ?」

江藤「あ?やんのかテメー」

赤沢「…恒一くんも、江藤さんの肩揉む必要なんてないわよ?」

恒一「え…うん」

江藤「オイ恒一、何手放してんだよ」

恒一「え…ごめん」モミモミ

赤沢「恒一くん!」

恒一「どうすりゃいいのさ」

赤沢「恒一くん、こんな奴とつるまない方がいいわよ!」

恒一「いやでも…」

赤沢「ほらっ、こっち来て」グイッ

恒一「おわっ」

江藤「てめぇ人のもの何奪おうとしてんだよコラ」グイッ

恒一「はわわっ」

赤沢「恒一くんはあなたのものじゃない!!」



赤沢(やだ…思ったより声通っちゃってる…恥ずかしい)

江藤(ははぁん…こいつ…)

江藤「お前、恒一のこと好きなんだろ?」

赤沢「!!」

江藤「あははっ、顔赤くしちゃって。泉美たんかわゆいでちゅねぇーwww」

赤沢「べ、別にそんなんじゃ…!」

江藤「でもごめんね…恒一は私の大事な舎弟なの。渡せない」

江藤「ね?恒一…」

恒一「え…いや、ちょっと…」

江藤「…」チュッ

恒一「~!//」

赤沢「な、何してんの…?」

江藤「ふふっ。悔しい?」ギュッ

恒一(うわわっ、江藤さんの胸が顔に…//)

赤沢「く、悔しくなんかない!早く恒一くんから離れなさい!」

江藤「だから渡さないって言ってんでしょ?物分りの悪い女だなぁ」ギューッ

恒一「はわわっ//」

赤沢「ぐぬぬっ」

柿沼「もう…もうやめて!!」


赤沢「!?」

江藤「!」

恒一「柿沼…さん?」(いたんだ…)



柿沼「私が…私が悪いの!」

赤沢「どういう事?柿沼さん…」

柿沼「江藤さんがこうなったのは、私のせいなの!」

江藤「や、やめろ!言うな!」

柿沼「私が…、私が昨日の放課後、江藤さんにビーバップハイスクール貸したから…」

赤沢「?」

柿沼「だからきっと…江藤さんはその漫画に影響されて…」

恒一「…そ、そうなの?」

江藤「…//」

江藤「う……う…うわぁぁぁぁんっ!」ダダッ

小椋「あっ、逃げた」

赤沢「とりあえず追うわよ!」

中尾「てやんでい!」

杉浦「合点承知のすけ!」



恒一「なんなんだ?」

柿沼「榊原氏も早く!」

恒一「えっ?」

柿沼「江藤さんを救えるのは…あなたしかいない!」

恒一「は?」

~屋上~

鳴「ひとりでお昼ごはんは寂しいなー…」

ガチャリ

鳴「ん?」

江藤「うえぇぇん!」

鳴「え、江藤さん?」

赤沢「お待ちなさい!」

中尾「待ちやがれぃ!」

鳴「えっ?えっ?」

江藤「放してよ!」

赤沢「させるか!」

江藤「ここから飛び降りて私は死ぬ!」

中尾「そう死に急ぎなさんな、まだ若いのに」

江藤「うるさいっ!はなせぇー!」


バンッ

恒一「江藤さん!」


江藤「恒一……?」

江藤「こ、来ないで!」

恒一「…」ツカツカ

赤沢「恒一くん…?」

恒一「江藤さん」ギュッ

江藤「ふぇ…?//」

恒一「死ぬなんて…言わないでよ…」

江藤「え…?」

恒一「江藤さんが死んじゃったら、舎弟の僕はどうすればいいのさ」

江藤「こ、恒一…//」

中尾「…どうやら、俺たちの出る幕じゃなかったみたいっすね」

赤沢「そうみたいね…」


江藤「恒一…//」

恒一「江藤さん…」

赤沢「見て、あの赤い夕陽を!」

中尾「うおお!すげぇ綺麗だなぁ!」

小椋「まるで…そう、榊原くんと江藤さんを祝福するような…」

杉浦「なんて素敵なヴァーミリアン・スカイなのかしら」

久保寺「よぉし!みんなであの空へと羽ばたこう!」

赤沢「先生!」

恒一「江藤さん!」

江藤「恒一!」

久保寺「みんな私についてきなさい!」バッ

キーンコーンカーンコーン

赤沢「あ、チャイムだ」

恒一「教室に戻ろう」

江藤「そうね」

久保寺「えっ」

三神「先日、久保寺先生があんな事になってしまって…」


恒一「ううっ…先生…何でこんなことに…」

江藤「うわぁぁん!先生死んじゃったよぉ!」

赤沢「これも…現象なのね」

中尾「現象怖ぇ!」

赤沢「えっ?今度は佐藤さんがグレた!?」

桜木「はい…かなり凶暴になってます…」

赤沢「柿沼さん」ギロッ

柿沼「すみません…」



あらあら

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