弟「僕と姉さんは姉弟……僕と姉さんは姉弟……」ブツブツ…(40)

弟「僕と姉さんは姉弟……」ブツブツ…

弟「僕と姉さんは姉弟……」ブツブツ…

弟「…よし、自己暗示完了」

弟「さて、そろそろ部屋から出るか」ガチャ

姉「弟君♪」ガバッ

弟「」

弟「(僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟……)」ブツブツブツブツ…

弟「姉さん、離れて、動けない」

姉「えー、いいじゃん私弟君の事が好きなんだしー」ギュー

弟「」

弟「(やばい…姉さん可愛すぎる……今日も耐えられるかな……)」

弟「やめてよ、学校に遅刻する」

姉「うーん、じゃあキスしてくれたら離してあげるね」

弟「な……」

姉「ふふ、冗談だよ、早くご飯食べて行こ!」

弟「あ……うん」

弟「(ふぅ……危なかった……)」

姉「さてと、準備も終わったから早く行こ!」

弟「分かってるよ」

姉「よし、出発だ!」ギュッ

弟「……姉さん」

姉「んー?」

弟「その…手を繋がないでくれない?」

姉「……お姉ちゃんが、嫌なの…?」

弟「(そ、そんな目で僕を見ないでくれ……)」

弟「いや、その、人に見られると恥ずかしいしさ……」

姉「いいじゃん、別に」

弟「なんで」

姉「弟君が好きだから」

弟「」

弟「(僕と姉さんは姉弟…僕と姉さんは姉弟……)」

弟「姉さんが良くても僕が駄目なの!」

姉「えー」

弟「もう、僕は行くよ!」バタン

姉「あ……」



弟「………姉さんの手、柔らかかったな………」

弟「(駄目だ、姉さんに惑わされるな、僕)」

弟「(でも……)」

弟「…あぁ……姉さん……」

「よぅ、シスコン野郎!」

弟「!……なんだ、友か」

友「なんだとは、ひどいなぁ」

友「にしても、相変わらず姉ちゃんの事考えてんのな」

弟「そんなわけ……」

友「姉さん姉さん言ってる奴のどこがシスコンじゃないって言えるんだよ」

弟「ぐ………」

友「ん?…ほう、噂をすればなんとやらだぜ」

弟「…え?」


姉「弟くーん!」タッタッタッ

弟「あ……」

弟「(う………姉さんの走る姿が眩しくて直視できない……)」

姉「ハァ……ハァ……全く、お弁当忘れてるよ、はい」

弟「あ、どうも……」

弟「(やばい、姉さんの疲れてる様子がやばい)」

友「おーおー、仲のいい双子だこと、妬けるねぇ」

弟「と、友!」

友「ということで、俺は先行ってるからな」

弟「な!?待て!」

姉「逃がさないよ!」ガバッ

弟「ちょ……」

弟「(姉さんが……背中に抱きついて……)」

姉「ふふ、弟君♪」

弟「(うあぁ、姉さんの胸が僕の背中に当たってる……)」

弟「は、離れ、てよ、姉さん」

姉「嫌」

弟「ひ、人目もあるしさ……」

姉「……二人っきりならいいの?」

弟「え…」

姉「二人っきりの時がいいんなら……今は離れてあげる」

弟「ああもう……分かった、分かったから離れて!」

姉「ふふ、約束だよ?」

弟「はぁ……」

弟「(いつも家では二人っきりの様なものだし……大丈夫だろ)」

姉「じゃあ、学校行こ!」

弟「うん」

弟「(……授業に集中できない)」

弟「(……姉さんの胸が……僕の背中に……)」

弟「……」ボー

友「…おい、お前指されてるぞ」

弟「ひゃい!?」

「はい、この問題の答えは?」

弟「…分かりません」

「全く……ちゃんと授業を聞いてろよ?」

弟「はい……」

友「全く、お前は姉ちゃんの事で頭がいっぱいだからな」ヒソッ

弟「な……何言ってるんだよ、友……」

弟「(結局、授業に全く集中出来なかった……)」

弟「(……姉さん………)」

弟「……駄目だこんなんじゃ……」

弟「(僕と姉さんは姉弟……僕と姉さんは姉弟……僕と姉さんは「弟君!」

姉「一緒にお弁当食べよ!」

弟「あ、うん……でも、どこで食べる?」

姉「うーん……じゃあ、屋上で食べようよ!」

弟「了解」

弟「んで、屋上に来たわけですが……」

弟「(誰もいないとか……)」

姉「ここから見る眺めは最高だね!」

弟「うん……」

姉「それじゃあ、食べようか」

弟「うん」

弟「(屋上で二人揃って弁当を食べるとか……)」

弟「(こんなの……まるで……)」

姉「なんだか、私達恋人みたいだね」

弟「ゲホッ!ゲホッ!」

姉「お、弟君大丈夫!?」

弟「大丈夫……」

姉「そう……あ、そうだ!」

弟「?」

姉「はい、あーん」

弟「……な、な、な」

姉「えへへ、恋人ってこんなことするんだよね」

弟「や、やめろって」

姉「なんでー?……あ、そうか」

姉「パクッ」

弟「……?」

姉「えへへ…いくよー」グイッ

弟「へ…?」





チュッ

という感じのを誰か書いてください

デブな兄しかいない中学生の妄想だけど書いていいの?

弟「…んー!?んー!!」

姉「…プハッ」

弟「ね、姉さん……なにを……」ハァ…ハァ…

姉「ふふ、恋人同士なら口移しぐらいはしないとねー」

弟「僕達は姉弟だよ!?」

姉「いいじゃーん、別にー」

姉「それより……さ」

弟「…なに?」

姉「さっきの約束、覚えてるかな?」

弟「へ?」


姉「二人っきりなら………いいんだよ……ね?」

弟「!!」ゾクゾク

弟「(み…耳元で囁かれて……)」

弟「ま、待って!」

姉「あれぇ?弟君は約束を破るようないけない子だったのかなぁ?」

弟「(僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟…)」

弟「(……よし)」

弟「姉さん、一回落ち着こうよ」

姉「うーん……お姉ちゃんはさっきの弟君との熱い口付けで落ち着けないはぁ…」

弟「(また…耳元で…!)」ゾクゾクゾク

姉「ふふ……弟君……好きだよ」

弟「(駄目だ……このままじゃ……!)」

姉「お・と・う・と・君♪」

弟「(もう……限界……!)」


キーン コーン カーン コーン……


姉「あれ……時間だ」

弟「じ、じゃあ僕先に行ってるから」

姉「あ……」



弟「(はぁ…危なかった……)」

弟「(でも……とうとう姉さんと……キスしてしまった……)」

弟「…………姉さん………」

弟「…」ボー

姉「~♪」

弟「(……姉さん、楽しそうに授業受けてるな……)」

弟「…」ハァ…

友「どうしたい、恋する乙女みたいな溜め息ついて」

弟「何でもないよ…」

友「ほう……何があったんだ」

弟「人の話を聞いてないんだね、君は」

友「また姉ちゃんの事考えてたのかよこのシスコンが」

弟「…だからなんでもないってば」

友「ま、お前が姉ちゃんの事を考えてるのも日常茶飯事だしな」

弟「……」

弟「(…忘れようとすればするほど……)」

弟「(さっきの光景がよみがえってくる……)」

弟「……」

弟「(僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟僕と姉さんは姉弟)」

弟「……よし」

弟「……」モワモワ

弟「ハッ……」

弟「(全くよしじゃないね……)」

弟「………あぁぁ……………」

弟「(とかなんとか言いながら、もう放課後ですか………)」

姉「あれ、弟君?もう帰るの?」

弟「うん、今日部活休みだから」

姉「そう……」

弟「部活、頑張ってね」

姉「ん……」


弟「はぁ……なんで今日に限って……姉さんはあんなに積極的だったのか………」


弟「……結局、今日も姉さんの事しか考えてなかったな……」


「弟さん……」

弟「…?誰、君?」

女「えと、私、女と申します……」

弟「(女って……学校で結構人気のある人じゃないか……)」

弟「はぁ………そんな人が、僕に何か用ですか?」

女「えと……あの……その……」モジモジ

弟「……」

女「じ、じつは、わた、し……あの……」

弟「……大した用じゃないなら帰っていいかな?」

女「え……」

弟「じゃ」

女「あ……」

女「……」グッ

女「あの!……私、あなたのことが好きです!!!」



弟「……は?」

弟「(……え?これって告白されたことになるの?)」

女「あなたの事、ずっと好きでした!」

女「私と、付き合ってください!!」

弟「(……学校でも人気のある人から告白されたのか…)」

弟「(…この人と付き合えば、姉さんの事が忘れられる…かな)」

弟「(……)」

女「……弟…さん…?」

弟「……ごめん」

>>27
弟「そんな人が、僕に何か用ですか?」×

弟「僕に何か用ですか?」○

弟「僕には……他に好きな人がいるんだ」

弟「その人の事を思うと、僕はとても胸が暖かくなる」

弟「自分にとっては、その人が一番大切な人なんだ」

弟「……だから、ごめんなさい、君とは付き合えない」

女「……分かりました」

弟「……」

女「ふふ、ありがとうございました……私、あなたの恋、応援しますよ」

弟「……どうも」

女「…さよなら」

弟「…じゃ」

弟「……僕、どうかしてんのかな」

弟「あんな人を振っちゃうなんて……」

弟「それに……」



弟「その好きな人って、僕が愛してはいけない人じゃないか………」

弟「ただいま……」

弟「(……誰もいないけど)」

弟「…はぁ」

弟「……姉さん……」

弟「僕は……姉さんが……姉さんの事が……好き……なんだよな………」

弟「……でも」

弟「僕と……姉さん……は……姉弟じゃ……ない………か……」

弟「愛し……ちゃ……駄目じゃ………ない…か……」

弟「う……ヒッグ……」

弟「ぼくだって……ねえさんを愛したい……のに……!」

弟「姉さん……姉さん……!」

弟「姉さんばっかり……ずるいんだよ……」

弟「好きだ好きだって……毎日のように………言ってきて…………さ……」

弟「僕だって……姉さんに好きだって伝えたいよ!!」

弟「でも……でも!!」

弟「そしたら……僕たちの何かが壊れてしまいそう……で……!」

弟「……怖いん……だ………」

弟「……う……ぅ………」

弟「……この……気持ちを………我慢する身に……も……なってくれ……よ…………」



「…なんで我慢しなくちゃ……ならないの?」

弟「…姉さ……ん………」

姉「……私は、君の事が好きだよ」

弟「………でも、僕と姉さんは……」

姉「……ねぇ、なんで姉弟が愛し合っちゃいけないのかな?」

弟「……」

姉「…私には、分からない」

姉「お互いに好きなのに、愛しちゃダメなんだよ?」

姉「ましてや………同じ屋根の下で暮らしているんだよ?」

姉「これで好きになっちゃダメなんて、無理に決まっているよ」

姉「……姉弟で愛し合ったらだめなんて、そんなの、大人が勝手に決めたルールだよ」

姉「好きな物は好きでいいじゃない」

弟「………」

姉「……ねぇ、もっと自分に素直になってよ」

弟「………」

姉「……大丈夫、もし弟君が傷付いても、お姉ちゃんが守ってあげる」


弟「………僕は」










弟「……姉さんのことを、女として」



弟「…そして」



弟「姉として」





弟「愛しています」







姉「………うん!」

ギュッ

弟「あ…姉さん」

姉「私も……弟君の事……全てが……大好きだよ」

姉「もちろん、弟としてもね」

弟「…うん!」

ギュッ

姉「…うふふ、初めて弟君から抱いてもらったよ」

弟「……姉さん」

姉「うふふ………いいよ」



チュッ




fin

終わった……
自分は、やさしい兄とか姉とかに憧れます
しかし、つくづく自分って短編を作る方に向いてるんだな……
一つの長編SSを書く合間に、三つも短編を書いてしまうとは
まぁ、自分は今回のお話の姉弟の様な方々がいたら応援したいです、はい


それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました

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