京子「メガネっ娘改造計画!」(108)





綾乃「は……はぁ?」

千歳「メガネっ娘……うちのこと?」




京子「いや、千鶴のことだよ?」

京子「どうしても千鶴にかわいい格好させたいんだよっ!!」



綾乃「……で、なんで私たちのところに?」

千歳「千鶴なら今の時間、図書室におると思うで?」

京子「いや、私が直接そんなこと言っても……殴られるだけだし……」ショボーン

京子「千歳や綾乃経由なら千鶴も話を聞いてくれると思うんだ」

綾乃「まぁ、たしかに」

千歳「けど、ただ『かわいい格好して』って言うても恥ずかしがってやってくれんと思うで……?」

京子「大丈夫!その辺りは私にも考えがあるから!」


京子「前にみんなでデートごっこしただろ?あの時みたいに、4人でデートするんだよ」

千歳「4人?」

綾乃「もしかして私たちも……」



京子「もっちろん!私と千鶴、綾乃と千歳に分かれて、あとは私がデート中に無理矢理かわいい格好させるから」

綾乃「い、嫌よっ!なんで私たちがあなたの意味不明な好奇心のために時間を割かなきゃいかないのよ!?ねぇ、千歳もそう思うでしょ?」

千歳「ま、まぁ……うちは……」



京子「……千歳千歳、耳貸して耳」コソコソ


千歳「ん、なにぃ?」


コショコショコショコショ……


千歳「!?」

千歳「……んな、なんでその事を……!」


コショコショコショコショーリ……


千歳「……わかったで……しゃーない、うちも協力しといたろかっ!!」グッ

綾乃「千歳……鼻血……」


綾乃「仕方ないわね……千歳が参加するなら私も手伝ってあげるわよ」ハァー

京子「ほんと!?やったぁ!ありがとう二人とも!」ダキッ

綾乃「きゃっ!……きゅ、急に抱き着いてきたりしないでよっ!は、離れなさいよ!///」カァー

千歳「……」


京子「じゃ、次の土曜日、みんなで街に集合なっ!詳しい時間とかはあとでメールするから!」

千歳「うちは千鶴を誘ってみるわ!」

綾乃「けど、千鶴さんが行きたくないって言ったら……」

京子「大丈夫大丈夫!千鶴も確実に参加してくれるから!……ね、千歳?」

千歳「……///」

綾乃「その自信はどこから……」



~帰宅時間~


綾乃「ねぇ、千歳……」

千歳「どしたん?」

綾乃「土曜日のこと、なんで急にやる気出し始めたのよ?」

千歳「えっ、別に、何も……」アセッ

綾乃「歳納京子から何か耳打ちされてたけど……」

千歳「なんも、なんも関係ないでっ!うちも千鶴のかわいいなった姿、見てみたいなぁって思っただけやでっ?」

綾乃「そう……それならいいんだけど」



千歳「……」



~土曜日~


タッタッタッ

京子「ごっめ~ん!遅れた~!」アセアセ

綾乃「なんで主催者が一番遅れてくるのよっ!」

千鶴「……」



京子「……千鶴ちゅっちゅー!」ガバッ

千鶴「うざい……抱き着いてくんな!」

京子「もう、千鶴はつれないなぁ……」


京子「じゃじゃーん!皆のもの、このクジを引くのじゃ~!」


スススッ


千鶴「姉さんと杉浦さん……姉さんと杉浦さん……」ボソボソ

綾乃「……引いたわよ」

千歳「じゃあ、一斉に見ようかぁ」


バッ



綾乃・千歳

京子・千鶴




千鶴「……よっしゃ」グッ

綾乃「まぁ、分かってたけどねぇ……」ボソッ

千歳「綾乃ちゃん、これも歳納さんのためやで……?」

綾乃「わかってる……わかってるけど……」




京子「じゃあ、このカップルでデート!18時に、またこの大時計の前で集合なっ!」


千歳「じゃあ、行ってくるわ~」

綾乃「頑張ってね……歳納京子」シュン

千鶴「姉さん……幸せになるんやで……」ダバー

京子「よしっ……千鶴、行こう」



~京鶴組・午前10時~


京子「……」

千鶴「……」

京子「……手……繋いでもいい?」

千鶴「いやだ」

京子「そっか……」シュン



千鶴「……なんだ、いつものお前なら無理矢理でも手を繋ぎに来るのに」

京子「あ、ああ……やっぱデート中だし、相手の嫌がることはしたくないしさ……」

千鶴「らしくないな」

京子「千鶴には、嫌われたくないんだよ……」


千鶴「……べ、別に……嫌いになんかならない……」ボソッ



京子「えっ……?」

千鶴「なっ、なんでもない!!///それより、デートってどこ行くんだよ?」

京子「う~ん……どこ行きたい?」

千鶴「おい……お前が言い出したことなんだから、それくらい決めておけよ……」

京子「ごめん……千鶴の行きたいとこ聞いてから決めようって思って……」シュン



千鶴「……あああああっ!なんなんだよ!さっきっからいつも能天気なお前らしくないことばっかり!」

千鶴「……私は特に行きたいところなんてないから、お前が決めろよ!」

京子「……うん」



~綾ちと組・午前10時~


綾乃「はぁー……」

千歳「綾乃ちゃん……」

綾乃「あ……ごめんなさい!せっかく千歳とデート中なのに、溜息なんかついて……」

千歳「いや、いいんやで……歳納さんのことが気になるんやろ?」

綾乃「べ、別に歳納京子のことなんて……!!///」

千歳「ふふっ、別にうちら2人なんやから隠す必要ないやん」



綾乃「……うぅ///」カァー

千歳「……照れる綾乃ちゃんも、かわええなぁ」ニコッ


綾乃「……っ!?///」

綾乃「ななな、何言ってるのよ!!かわ、かわ、かわいいって……///」

千歳「せっかくのデートやし、普段言えんようなこともどんどん言うてくでー」ニコニコ

綾乃「……///」



綾乃「けど……歳納京子と千鶴さんはともかく、私たちまでデートする必要あったのかしら……?」

千歳「うちとデートするの……嫌やった?」

綾乃「そ、そんなこと、あるわけないでしょっ!……ただ、私たちが一緒にデートする意味がよくわからないって言うか……」



千歳「……」

うん、かわいい


千歳「ま、せっかくのデートやし楽しまんと損やで!」

綾乃「……それもそうね」

綾乃「じゃあ、どこにいきましょうか……無難に本屋さんとか?」

千歳「うち、綾乃ちゃんと一緒に行きたいとこあんねん」

綾乃「本当?じゃあ、そこにいきましょうか」



~京鶴組・午前11時~


千鶴「……」

京子「もう!せっかく2人で撮る初めてのプリクラなんだから、もっと明るく!」

千鶴「だ、だって……プリクラなんて初めて撮るし……」



京子「ほらほらっ、笑って笑って!」ムニョーン

千鶴「ひたひかあ、ひっはうな……」


京子「あっははは!これ見てみろよー!千鶴、変な顔になってるしー!」アハハ

千鶴「ばっ、バカ!お前がほっぺた引っ張るからだろうが……///」

京子「らっくがき~らっくがき~♪」カキカキ



『二人はらぶらぶっ!!』



千鶴「はぁ!?は、恥ずかしいからこんなん書くなっ!///」ケシケシ

京子「いーじゃんよぉ……せっかくのデートなのにぃ……」ブーブー

いいね



~綾ちと組・午前11時~


綾乃「……で、千歳が来たかったっていうのは……」

千歳「うわぁ~///」キラキラ

綾乃「ねぇ……本当にここ……なの?」

千歳「これは……!むっちゃ美味しそうやん!買おかなぁ~」キャッキャ



綾乃「女子中学生が二人して、漬物屋さんに入るなんて……なかなか無いわよね」

千歳「うちにとっては、この漬物全部が宝物に見えるで~!」


綾乃「ははは……千歳が楽しそうでなによりね……」

千歳「あ、ごめんな……綾乃ちゃんにはつまらん場所やね……」

綾乃「そんな、別に構わないわよ……私もこういう店に入ったことなかったし、新鮮だわ」フフッ

千歳「そう言ってもらえてよかったわぁ」ホッ

綾乃「それに……私、千歳の好きな事とか物とかあまり深くは知らなかったから、新しい顔を見れて楽しい」ニコッ




千歳「!!」ドキッ


綾乃「いっぱい買ったわね……」

千歳「まぁ、うちのだけやない、綾乃ちゃんにあげる分もあるから」

綾乃「えっ、そんな、千歳がせっかく買ったんだし……もらえないわ」

千歳「いいんよ、だって綾乃ちゃんにあげるために買うたんやから」

千歳「それに、綾乃ちゃんにはうちのことをもっともっと知ってもらわんとな!」ニコッ



綾乃「!!」ドキッ

綾乃「じゃ、じゃあ、ありがたくいただくわ……///」



千歳「そろそろお昼やね……食べたらどこ行こうか?」

綾乃「あ、今度は私が行きたいところがあるんだけど、いいかしら?」

千歳「ええよええよ~、漬物屋に付き合ってもろうたし」



~京鶴組・午前11時30分~


京子「うまいっ!」テーレッテレー

千鶴「……」チュルチュル

京子「……」ジーッ

千鶴「な……なんだよ、そんなに見つめてきて……」

京子「……いやぁ、千鶴って麺類が似合うなって」

千鶴「あぁん?」ギロッ

京子「別にバカにしてるわけじゃないんだから、睨むなよぉ」



京子「なんか、黙々とうどん啜ってるのがかわいいんだよねー」

千鶴「か、かわいい!?///」

京子「うん、かわいい」

千鶴「……からかってないで、お前も早く食べろよ……伸びるぞ///」カァー


京子「そっちのスープ美味しそうだね!一口ちょーだい!」

千鶴「ん……」ゴトッ

京子「」アーン

千鶴「……」イラッ

京子「」アーン

千鶴「ほら」



京子「ッあっっっつ!!あっちぃ!!」

千鶴「……」ニヤリ

2組ともいい感じだ

あやちとと聞いて飛んで来ました


京子「普通、熱い食べ物はフーフーするだろがっ!舌やけどしたし!」

千鶴「食べさせてやっただけありがたく思え」ドヤァ

京子「うわっ、そのしたり顔ムカつくぅ……」



京子「ほらっ!今度は私のあげるから、千鶴口あけろよ……!」グイグイ

千鶴「むーうー……」ムググ

京子「くそぅ、意地でも口閉じるか……そんな千鶴には……こうだっ!」



チュッ



千鶴「!?」

京子「やった!やってやった!!わっはっはーぶべぼっ」ドカーン

千鶴「つ、次やったら殴るからなっ!!///」カァー

京子「もう……殴っとる……」ガクリ


千鶴「お前、私の嫌がることはやらないんじゃなかったのか?」

京子「別に嫌がってなかったし……千鶴もまんざらじゃないでしょ?」ケロリ

千鶴「そんなわけ……あんな状況で……ファーストキス奪われて……///」カァー

京子「ふっふっふ……」




うどん屋店主「∵」


俺得と聞いて



~綾ちと組・午後0時~


綾乃「ごめんなさいね……あんまりお店とか知らないから、お昼ファミレスになっちゃったけど」

千歳「そんな気にせんでええって、ファミレスやと好きなもん食べれるし」



綾乃「今頃、あの2人は何してるのかしら……」

千歳「案外、仲良うやっとると思うで?」

綾乃「そうかしら……?何故だか、千鶴さんだけが大変な目にあっている気がするのだけども……」

店主www


綾乃「歳納京子は……」

千歳「どしたん?」

綾乃「歳納京子は……千鶴さんのことが……好きなのかしら?」

千歳「……」

綾乃「……知ってるのね」

千歳「……いや、うちはなんも知らんで」

綾乃「相変わらず、嘘が下手なんだから……」フフッ



千歳「……ごめん」

千歳「せやけど、せっかくのデートやし、綾乃ちゃんには嫌な思いしてほしくはなかったんや……」


綾乃「……最近ね、よく『なんで歳納京子の事が好きなんだろう』って考えるの」

綾乃「そりゃ、出会ったばかりの頃は歳納京子のことが頭の中から消えなくて、会うだけでテンパっちゃったりもしたわ……///」

綾乃「けど、最近はちゃんと喋れるようにもなったし……なんだか『好き』っていうのが薄れてきちゃったみたいで……」

綾乃「今日もね、最初こそ千鶴さんが羨ましかったんだけど、すぐ『あの二人は上手くいってるかな』ってことばかり考えていて」

綾乃「私は……もしかしたら歳納京子と恋人になりたいんじゃなくて、何でも話せる親友になりたいんじゃないかなって……」



千歳「……」

綾乃「あ、私一人でしゃべりすぎね!ごめんなさい」アセアセ

千歳「いや……ええんよ、綾乃ちゃんの気持ち知れて、うちも嬉しいし」ニコッ


千歳「けどうちには……なんとも言えんわ」

千歳「ただ、綾乃ちゃんの悔いが残らんようにせんと」

千歳「綾乃ちゃんの幸せが、うちの幸せやし……な」



綾乃「……あの2人、上手くやってるといいわね」フフッ

千歳「そうやね……歳納さんなら、きっと千鶴の心も振り向かせるんとちゃうかなー」

綾乃「千鶴さんも歳納京子の毒牙にかかってしまうのね……」



~綾ちと組・午後1時~


千歳「へぇ~……綾乃ちゃんと服買いにきたの初めてやけど、こういう店に来るんやねぇ」フムフム

綾乃「服のデザインもたくさんあるし、なにより価格がリーズナブルなとこがいいのよね~」



千歳「で、今日は何を買いに来たん?春物?」

綾乃「ううん、今日はせっかくだし『千歳改造計画』をね……」


千歳「えっ……うち?」

綾乃「普段着なさそうな服を選んで……試着してもらって……それで……」ウフフ…

千歳「綾乃ちゃん……目が怖いんやけど……?」ガクブル



【千歳ファッションショー中……】



綾乃「はぁー……千歳は何着させてもかわいいわね……」ウットリ

千歳「そ、そうなん……?///」

綾乃「イメージ通りのフワッフワなワンピースを着させても……ちょっとタイトなジーンズを穿かせても……あああ、全部かわいい!」キラキラ



千歳「綾乃ちゃん、キャラがブレとるで……」

ほう……千歳改造とな……


綾乃「ごめんなさい……けど、なんだか着せ替え遊びしてるみたいで、テンション上がっちゃうわね」

千歳「もう……それなら次は、うちが綾乃ちゃんの服を選んだるからな!」

綾乃「えええ……恥ずかしい……///」



千歳「さぁ!早くこれに着替えるんやぁ!」ババーン

綾乃「ちょ……それ……下着……///」



~京鶴組・午後1時~


京子「さぁて、ご飯も食べたし……次はどうしよっか?」

千鶴「私は特に……」

京子「次は千鶴の行きたいとこに行こうよ!」



千鶴「うーん……じゃあ……」


千鶴「姉さんから聞いたんだが……お前は参考書を選ぶのが上手いらしいな」

京子「まぁ、テスト前にはいつも一夜漬けだから、読みやすくて使いやすい参考書選びはよくやってるよ」

千鶴「私も勉強用にほしいから……オススメを教えてくれ」



京子「おっけー!じゃあ、本屋さんにレッツゴー!」


…………………


京子「ええと……英単語を覚える時はこれで、長文問題をやる時はこれが解説くわしくていいよ」

千鶴「……」ジー

京子「な、なに?そんなに見つめて……何か付いてる?///」



千鶴「……いや、普段のお前もこのくらい真面目ならいいのになって」

京子「おぅおぅ、今サラっと普段の私を馬鹿にしたな~?」

千鶴「けど、本当に使いやすそうだ……これ買おう」ペラペラ


千鶴「……歳納は……好きなやつとかいるのか?」

京子「えっ!?な、なな、なにを急に……///」

千鶴「私から見ても、お前は本当にモテる……だからこそ、お前自身は一体誰が好きなんだろうと思って」

千鶴「……杉浦さんか?それとも船見さん?……もしや姉さん!?」

京子「ち、ちがうし!!///」

千鶴「じゃあ誰が……」



京子「そんなことどうでもいいだろっ!///それより、数学はこれが……」


千鶴「……さっきみたいなことは、誰にでもいつでもやるんだろう?」

京子「さっきって……」

千鶴「その……キスを……///」



京子「誰とでもなんてやらねーよっ!!恥ずかしくてできねーし!!///」

千鶴「じゃあ、なんで私に……?」

京子「あーっ!もうその話終了!!///」

京子「よし、これとこれ買ったら今度は私に付き合ってもらうからなっ!///早く行こっ!」タタッ



千鶴「あっ……」

千鶴「……///」



~綾ちと組・午後3時~


千歳「見て見て綾乃ちゃん、このサングラスおっきいで~!」

綾乃「すっごいわね……いかにも成金マダムみたいな……」

千歳「なんやねんそれ~」アハハ



綾乃「千歳には……こういう色のフレームが似合うんじゃないかしら?」

千歳「あっ、これもええねぇ……かわいいわ」


千歳「綾乃ちゃん、これかけてみ?」

綾乃「え、私?……メガネは似合わないわよ」

千歳「いやいやそんなことないて……ほらほら」



綾乃「ど、どうかしら……///」

千歳「……!!」ブシッ

綾乃「ああ!鼻血が!」



千歳「メガネ綾乃ちゃんの破壊力……凄すぎやで……」ハァハァ


…………………


綾乃「ねぇ、私のことはともかく、千歳は誰か好きな人いないの?」

千歳「えっ!?ええと……おらんと言うたら嘘になるけど……///」

綾乃「誰誰!?私も知ってる人?」

千歳「それ言うたらすぐ分かるから……ノーヒントや///」



綾乃「もう、私の話の時はあんなにイキイキとしてたのに……千歳も案外恥ずかしがりやね」フフッ

綾乃「けど……千歳が誰を好きになろうと、私は全力で応援させてもらうわ!だって千歳は私のこと、いつもいつも応援してくれてるものね!」グッ



千歳「う、うん……綾乃ちゃんの応援なら心強いわぁ……」



~京鶴組・午後3時半~


京子「さぁ!今日のメインイベント!千鶴にかわいい格好させちゃうよ~!」ワーイ

千鶴「えっ……かわいい格好させる?私を?」

京子「そりゃ、千鶴にかわいい格好してってんでも、普通は恥ずかしがってやってくんないだろ?」

千鶴「だからって!……こ、こんなかわいいお店に連れてこなくても……///」



京子「じゃあ、これ着てみようか……」ホイッ

千鶴「さ、早速……」

千鶴「……ってこんな丈の短いスカートはけるかあっ!!///」


…………………


京子「……じゃあ次はこれ付けてメガネ外して」ホイッ

千鶴「もう何枚着たかわかんないんだが……」

京子「大丈夫大丈夫!ぜーんぶ、京子ちゃんの携帯に残してあるから~」パシャリ



千鶴「即刻、全部消せ……!」ワナワナ

京子「きゃ~、千鶴ちゃんこわい~!」キャッキャ


千鶴「ふぅ……ようやく終わった」

京子「うーん……」カチャカチャ

千鶴「どうした、私の写真は全部消したか?」

京子「今その写真見てるんだけどね……」カチャカチャ

千鶴「だから、恥ずかしいから消せって……!///」



京子「……やっぱりかわいいわ、千鶴は」ウンウン

千鶴「はぁ!?私が、か、かわいい!?お世辞もほどほどにしとけよ///」


京子「ほんとかわいいって!だってこれとか……」

千鶴「……かわいくなんかない」

京子「京子ちゃんが太鼓判押すかわいさだよ~?もっと自信持てって」

千鶴「……だって、私は姉さんみたいにかわいくできないし……愛想も悪いし……声も低いし……」シュン



京子「……私はさ」

京子「そんなところがかわいいと思ってるんだよね~……それじゃだめかな?」

千鶴「……///」



京子「……具体的に言うと、まずこの釣り目がかっこいいじゃん?あと、クールなところもよくて……けど、実はすっごく優しくて、誰よりも周りに気を配れて……」ペラペラ

千鶴「わかったからもう止めろ!!恥ずかし過ぎて死にそうだから!!///」


千鶴「……けど、その……ありがとう……な……///」カァー

京子「千鶴がデレた!!」パァー

千鶴「デレてねぇ!!///」ウガァー




千鶴「ほら、もう集合時間になるから、帰るぞ?」

京子「もうそんな時間か!?早いな~」

京子「あの2人、上手く行ってんのかなぁ……」

千鶴「……」スチャッ


ダラー


京子「ち、千鶴!ヨダレ垂れてる!」

千鶴「垂れてないから」キッパリ

京子「いや垂れてるし」


千鶴「……」スタスタ

京子「……ねぇ、最後にさ、手繋いでいいかな……?」スタスタ

千鶴「……」スタスタ

千鶴「……ん」ピタッ

京子「えっ」

千鶴「……んっ!///」

京子「繋いでいいの……?」

千鶴「いいから……はやく///」

京子「……うん!」ギュッ




京子「あ……時間ないところ悪いんだけど、集合場所とは逆方向行くよー」ヒキズリー

千鶴「お、おい!どこ引っ張ってくんだよっ!」ヒキズラレー

京子「内緒!それに、綾乃たちには遅れるってメール打っておくから大丈夫だよ」ズルズル



千鶴「わかった!わかったから一旦手を離せー!///」

京子「やーだよー!」エヘヘッ



~綾ちと組・午後5時30分~


千歳「綾乃ちゃ~ん!暖かいもん買うてきたで~!」タタタッ

綾乃「ありがとう……けど、ちょっと早く集合場所に着きすぎたわね……」ブルブル



千歳「……こうしとったら、手寒くないやろ?」ギュ

綾乃「あ……///は、恥ずかしいわ……///」

千歳「別に女の子同士が手繋いどったって、なんも恥ずかしいことあらへんよ」ニコニコ


綾乃「なんだかカップルがいっぱい集まってきてるわね……」

千歳「まぁ、みんなこの大時計目当てやろうけどね」フフッ

綾乃「ん?この時計に何かあるの?」



千歳「あんね……この大時計、6時になると音楽が鳴って、仕掛けが動くねん」

千歳「そん時に、この時計の下で愛を誓い合ったカップルはずっと上手くいくっちゅう話みたいやで……」

綾乃「それでこんなカップルが……」


千歳「……歳納さんと千鶴はちょっと遅れるらしいで……」

綾乃「ええっ、ほんと!?じゃあ私たちもどこか温まれる場所に移動しましょうか」

千歳「……ちょっと待ちぃ、せっかくやし、この時計見てこうや……」

綾乃「……それもそうね」




綾乃「あともうちょっと……」ドキドキ

千歳「……」




千歳「……綾乃ちゃんっ!!!」

綾乃「ひゃいっ!?」ビクッ

千歳「うち……うち……っ!」

ドキドキ



~京鶴組・午後6時~


千鶴「おい、だからどこまで引っ張って……あっ……」

京子「うわあああ……綺麗……」キラキラ




京子「……千鶴とデートしたら、絶対に一緒に観ようと思ってたんだよ、このイルミネーション」

千鶴「……」ポワーン

京子「あっ、ちょうどいいとこにベンチあった!あそこに座って観ようぜ!」

千鶴「あ、ああ……」


千鶴「……」ポワポワ

京子「どうしたんだよ、急に黙りこんじゃって……」

千鶴「いや……これがすっごく綺麗だから……なんだか上手く言葉が出なくてな……」

京子「よかった……喜んでもらえてるみたいで」テヘヘ




京子「それでさ、ついでに聞いてほしい話があるんだけどさ……」

千鶴「なんだ……?」ポンヤリ




千歳「うち……!」


京子「私……」







「綾乃ちゃんのことが、ずっと好きやったんや!!!」


「千鶴のこと、好きなんだ……」





♪~♪~♪♪~


綾乃「……え?」

千歳「だから……綾乃ちゃんのことが……好きって……///」



綾乃「あ、ああ、友達としてよね?ね?」

千歳「違う……綾乃ちゃんのこと愛してるっちゅうことや……///」

綾乃「……うはぁ……///」プシュー、バタン

千歳「あっ、綾乃ちゃん!」ワタワタ



♪♪~♪♪♪~♪~


千鶴「……!!」

千鶴「……本気か?」

京子「流石の私だって、こんな時までふざけないって……」

千鶴「……そうか」フフフッ



京子「なんだよー……こんなロマンチックな雰囲気でマジ告白したのに、鼻で笑うなんて……」

千鶴「なんだかお前らしくなくって、つい……な」フフフッ

京子「……もう///」


千鶴「……で、私にどうしてほしいんだ?」

京子「え……その……お付き合いを……///」

千鶴「……だが断る」ボソッ

京子「えっ……」



千鶴「……なんて言って、お前と出会った頃の私なら、今の告白もスッパリ切り捨てるんだろうな」

京子「……なんだよぉ、マジビビったじゃん」ハァー

千鶴「歳納……」



チュウ




京子「」

千鶴「ひ、昼の時のお返しだ……///」




京子「あ……ああ……あ……///」ワナワナ

千鶴「どうした、動揺しすぎで声も出ないか?」フフフッ

京子「お返しってことは……つまり……///」

千鶴「……どうとでも取ってくれ///」




京子「私も千鶴を殴り飛ばしていいってことだよねっ!?///」

千鶴「……とりあえず落ち着け」



♪~♪~♪~♪♪~


綾乃「……はっ!あ、あまりの衝撃に一瞬気を失ってたわ」

千歳「綾乃ちゃん……」



綾乃「……///」

綾乃「その……わ、私なんかでいいの……?///」

千歳「綾乃ちゃんやからいいんや……!」

綾乃「もしかしたら、歳納京子のこと……引きずっちゃうかも……」

千歳「うちが歳納さんのことなんか忘れさせたる……!」



綾乃「千歳……///」


リンゴーン……リンゴーン……



綾乃「あ……時計から人形が出てきた……」

千歳「ほんまやね……あ、人形同士で……キスしとる……///」

綾乃「もう……なんて空気の読める時計なのかしら……///」



綾乃「千歳……」

千歳「うん……綾乃ちゃん……」ウルウル

綾乃「私も……あなたのことが好きよ……///」

千歳「んっ……」




チュッ




だばー

ええのう


♪~♪♪~♪~♪~


京子「ちっづるー!ちゅっちゅー!!」ギューッ

千鶴「おいこらっ!調子に乗んなっ!!///」バキィ

京子「グーパンとか……いたひ……」ホロリ

千鶴「せっかくいい雰囲気なのに……お前はもうちょっと空気をだな……」

京子「うるさーい!私は千鶴っいちゃいちゃしたいだけなんだよーっ!」ガバッ


ギュッ


京子「えっへへ……千鶴、あったかい……///」

千鶴「おまっ……きょ、今日だけだかんな……///」

京子「千鶴~!好き好き!だぁい好き!!」スリスリ



千鶴「……私も好きだよ……京子///」ボソッ


♪♪~♪♪~♪♪♪~


綾乃「……///」

千歳「……///」

綾乃「こんな人混みの中で……き、キス……しちゃった……///」

千歳「みんな時計や彼氏彼女見とったし、うちらなんか見てないって……///」

綾乃「そっか……そうよね……///」




千歳「せやから綾乃ちゃん……もっかい……///」ウルウル

綾乃「え……」




チュー




千歳「んっ……んは……じゅる」ギュッ

綾乃「あっ……ちとひぇ……ちとひぇえ……///」チュッチュッ

千歳「あやのひゃ……しゅ、しゅき……しゅきやで……んっ」ベロチュー

綾乃「わたひもっ……わらひもだいしゅき……ちとへがだいしゅきっ……」レロレロ




綾乃「……っぷはぁ……はぁ……はぁ……」

千歳「……」トローン


千歳「あっ……だめや……気持ち良すぎて身体に力がはいらへん……///」

綾乃「私も……初めてのキスなのに……こんな……///」




千歳「きっとまだ誰も見とらんやろ……だから……///」

綾乃「うん……ちとせぇ……///」



チュッチュー!





周りのカップル「∵」

バカップルめww


♪~♪~♪~……


京子「ごめんごめ~ん遅れた……って、ええっ!?///」

千鶴「姉さんと杉浦さんが……激しいキス……」タババァー




カップル『おい……なんだあの子、ヨダレがマーライオンみたいな勢いで出てるぞ……?』

千鶴「出てるけど……出てましぇん……」ダバダー


京子「くっそー!こっちも負けるもんか!千鶴!」

千鶴「……今いいとこだか、んぐぅ!?」



チュー



千鶴「むぐっ!?ん~!!ん~!!///」

京子「ちぢゅる~、ん!ちゅぱ……ちゅるる」

京子「んへへ……ちぢゅるのよだれげっちゅう……んっんはっ……」チュッチュ

千鶴「……ひょうこ……ひょうこぉ///」





カップル「∵」

2組揃ってww






カップル「∵」




カップル「おまけに続く」







~おまけ1・帰り道~




千鶴「家まで送ってくれて……ありがとな///」

千歳「今日はほんま楽しかったわ~!ほななぁ~」


京子「おうっ!また明日!」

綾乃「千歳……帰ったら電話するから……///」

カップルwwwwww


千歳「あっ……綾乃ちゃ~ん!!」

綾乃「ん……何ーっ?」



千歳「綾乃ちゃんのこと、世界で一番愛しとるよ~!!ほなまた明日な~!!」バイバイ

綾乃「……もう、ばか///」テレテレ



京子「なにぃー!こっちも負けてられん!千鶴ぅ~!!」

千鶴「……」

京子「大好きだぁ~っ!!ばいばーい!!」ブンブンッ

千鶴「近所迷惑だから早く帰れっ!!///」カァーッ


京子「ちぇー、素直じゃないんだから千鶴は……」

綾乃「ふふふっ」

京子「な、何がおかしいんだよ?///」

綾乃「いや……さっきあなたが叫んだとき、千鶴さんすっごく嬉しそうな顔してたから……」フフッ



京子「そっか……それならいいや///」エヘヘッ


京子「しっかし、まさか綾乃が千歳と付き合いだすとはねー」

綾乃「そ、そういうあなただって、千鶴さんに告白するだなんてビックリしたわよ……///」

京子「私は前々から好きだったんだからいいだろー」



京子「……それより、綾乃はてっきり私のことが好きなんだと思ってたのになぁ」ニヒヒ

綾乃「は、はぁ!?そんなわけ……///」



綾乃「……///」

最近千歳が可愛く見えてつらい

SSで千鶴見たの久しぶりだな


京子「ま、知ってたんだけどねー」

綾乃「わ、私は……そりゃあ、あなたのことがす、すす、好き……だったけど……」

京子「だけど?」

綾乃「あなたと同じくらい、千歳のこともずっと好きだったのよっ!///」




京子「……ふぅん、妬いちゃうなぁー……」ボソリ

綾乃「な、なによ……?」

京子「なーんでもっ!それより、次はいつ集まろっか?」ワクワク

綾乃「え、またこれやるの……?」

京子「そりゃもちろん!次は遊園地デートかなぁ……」



綾乃「か、勝手に続編のフラグ立てないでよねっ!!」アセアセ



~おまけ2・学校にて~


千鶴「……」スタスタ

京子「あっ!ちっづる~!!ちゅっちゅー!!」ダッ

結衣「おいバカっ……千鶴さんに迷惑だろ!」

京子「んちゅ~!!」ダッ

千鶴「……」ジー




チュッ



結衣「!?」

千鶴「……っぷはぁ……」ジーッ


京子「え……?」


京子「……ってマジで学校でキスする奴があるかぁっ!!///」

千鶴「え……?本当にキスしてほしいのかと思ったんだが」

京子「恥ずかしいだろがっ!めっちゃ恥ずかしいだろがっ!!///」カァー

千鶴「ちゅっちゅ言いながら走ってくるのもどうかと思うがな……」



京子「ああもう……恥ずかしすぎて死にたい……///」





結衣「∵」


…………………


向日葵「おかしいですわ……この時間、生徒会室に鍵がかかっているだなんて……」

櫻子「おーい、職員室にも鍵なかったぞー!」タッタッタッ

向日葵「ええっ?ますますおかしいですわね……」

櫻子「マスターキーも今誰かに貸してるらしいから、開けらんないね」

向日葵「せっかく学校で櫻子といちゃいちゃできる、いい場所でしたのに……」


櫻子「しょうがないから、どっか別の空き教室探そ?」

向日葵「そうですわね……早く見つけていちゃいちゃ――」


ガタンッ


向日葵「!?……中に誰かいるのかしら……?」ノゾキー

向日葵「……あぁっ!擦りガラスだからよく見えませんわっ!」

櫻子「ひまわりぃ~!早く行くぞ~!!」

向日葵「もう!……わかりましたわ、今行きますわー!」タッタッタッ




綾乃「……んちゅっ……んはぁ……///」チュッ

千歳「あやのひゃん……いま、しゅっごいどきどきしとったやろぉ……ちゅっちゅぱ」

綾乃「しゃ、しゃいごに鍵かけたの……ちとせだったからぁ……見つかるんじゃないかって……あんっ///」

千歳「……っぷはぁ……あの2人も、昼休みはここで毎日いちゃいちゃしとったんかな……」アハハ

綾乃「あっ……そんなこといいからぁ……キスしてぇ……んちゅ」



千歳「……あの2人には綾乃ちゃんのこんな姿、見せられへんなぁ……はむちゅ」チュー





りせ「……///」

西垣(松本と生徒会室でいちゃいちゃしてたら、なんかとんでもない場面に遭遇してしまったぁー!!)アセアセ



おしまう

乙!

乙乙

支援乙でした

念願のあやちとがようやく書けてよかった!
あと個人的に京鶴はおしとやか、綾ちとは激しいイメージ

西垣ちゃんは職権乱用でマスターキー、綾乃ちゃんは普通に生徒会室の鍵を借り、さくひまは適当に音楽室でいちゃいちゃしてんじゃないでしょうか

ふぅ…

乙やでー

乙乙

おつ

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