雪乃「比企谷君、私とデュエルをしなさい」 (46)


放課後 部室

八幡「……は?」

雪乃「聞こえなかったのかしら、私とデュエルをしなさいと言ったのよ。ついに目だけでなく耳まで腐ってしまったようね」

八幡「いや、絶対聞き間違いだと思ったからな……」

八幡(まさか雪ノ下の口からデュエルなんて言葉を聞くとは……)

八幡「一応確認しておくが、遊戯王のことだよな?」

雪乃「そうよ、由比ヶ浜さんからあなたが学校にデッキを持ってきてるのは聞いているわ」

八幡(そういえば、昼休みに遊戯王の話で盛り上がって、ついデッキを見せてしまったんだった)

雪乃「どうせあなたのことだから、対戦する相手もいないのでしょう? そんな可哀想谷君のために、わたしがデュエルしてあげるといってるのよ」

八幡「なんでそんなに上からなんだよ……、ていうか俺にもデュエルする相手ぐらいいるぞ」

八幡(小町と材木座しかいないがな)

雪乃「??、う、嘘はよくないわよ虚偽谷君! まともに人とコミュニケーションを取れないあなたに、デュエルする友人なんているはずないじゃない」

八幡「コミュ力0なのはお前も同じだろうが……」

八幡(なんでこんなに動揺してんだ?)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1465470467


雪乃「コホン、ま、まあいいわ、それよりわたしとのデュエルを受けるのかしら?」

八幡「まあ、デュエルするのはいいけどよ、ここでするつもりか?」

雪乃「そうよ、今日は由比ヶ浜さんがいないし、依頼も来ていない……、だったらやることはひとつでしょう?」

八幡「その理屈は色々おかしいが、まあ、いい、相手になってやるよ」

雪乃「・・、そ、それじゃあさっそく準備をしましょう!、机を向かい合わせにしてちょうだい」ワクワク

八幡(なんか目に見えてテンション上がったなこいつ……、)

八幡「サイドは持ってきてないから、シングルでいいか?」

雪乃「構わないわ、さあ早く始めましょう!」ウキウキ

八幡「わかったから少し落ち着けよ、キャラ変わってんぞ」

八幡(多分デュエルする相手いなかったんだろうなあ……、なんか目がキラキラしてるし)


八幡・雪乃「デュエル・・」


雪乃「先行は譲ってあげるわ、あなたの実力を見せてみなさい!」

八幡(なんかすっげえ楽しそうだな雪ノ下……)

八幡「じゃあ俺からいくぞ、
まずは<宝玉獣サファイア・ペガサス>を通常召喚!」

雪乃「・・、宝玉獣デッキ! ということは……」

八幡「ん? なんだ? なにかあるのか?」

雪乃「い、いえ、早く続けてちょうだい」ワクワク

八幡「? <サファイア・ペガサス>の効果発動!
このカードが召喚、特殊召喚に成功した時、自分の手札、デッキ、墓地から宝玉獣一体を、自分の魔法罠ゾーンに置くことができる!
俺は2体目の<サファイア・ペガサス>をセットする」

八幡「手札から魔法発動! <宝玉の契約>!
自分の魔法罠ゾーンの宝玉獣一体を特殊召喚する! 俺は<サファイア・ペガサス>を特殊召喚!」

八幡「<サファイア・ペガサス>の効果にターン制限はない、よって再び効果を発動する!
デッキから、<宝玉獣ルビー・カーバンクル>を魔法罠ゾーンにセットする」

雪乃「・・ ひ、比企谷君! そのカードの効果を確認してもいいかしら?」

八幡「あ、ああ、いいぞ、ほれ」

八幡(なんでそんなに興奮してるんだ?)

雪乃「ありがとう、……ああ、ルビー……ニャンコ……ふふふ……」

八幡(あー、なるほど、こいつの猫センサーが反応したわけか……、というか宝玉の猫はルビーじゃないんだがな)

八幡「あの、雪ノ下さん、そろそろ進めてもいいですかね?」

雪乃「ちょっと待ってちょうだい、まだ効果確認が終わってないのよ」

八幡(いや、お前さっきからイラストしか目に入ってないだろ)


雪乃「……ふう、了解したわ、
さあ比企谷君、デュエルを続けましょう!」

八幡「お、おう、じゃあ続けるぞ。
俺は魔法カード、<宝玉の導き>を発動する!
自分の魔法罠ゾーンに宝玉獣が二枚以上ある場合、デッキから宝玉獣一体を特殊召喚できる。
俺は三体目の<サファイア・ペガサス>を特殊召喚する!」

雪乃「一ターン目からペガサスが三体も並ぶなんて、流石だわ、積み込み谷君」

八幡「そのあだ名はやめろ!
<サファイア・ペガサス>の効果を三たび発動!
デッキから<宝玉獣コバルト・イーグル>を魔法罠ゾーンにセットする」

八幡「さらにカードを一枚伏せて、これでターンエンドだ」


八幡 LP 8000
手札 1枚
場 サファイアペガサス×3

ルビーカーバンクル
コバルトイーグル
伏せ1枚


雪乃「私のターンね、ドロー・・」

雪乃(初手はあまりよくないわね……)

雪乃「私は<幻影騎士団・ラギットグローブ>を通常召喚!」

八幡(幻影騎士団か、おそらくはSRか彼岸との複合型のはず……。 にもかかわらず通常召喚したということは……)

雪乃「さらに私は……

八幡「召喚成功時! 手札から<増殖するG>を発動! このターン、相手が特殊召喚する度に自分は1枚ドローできる」

雪乃「・・」

八幡「あるんだろ? 手札に<サイレントブーツ>が」ゲス顔

雪乃「くっ、姑息な手を……」

八幡(これでこのターンは派手に動いてこれないだろう、悪いな雪ノ下、俺とてバリアンを守らなければならん)

雪乃「的確なタイミングで増Gを投げてきたわね、さすがだわゴキ谷君」

八幡「俺も仲間みたいに扱うのはやめろ」


雪乃(参ったわね……、ここはバックを固めてターンを回すのが定石なのだけれど、 比企谷君のデッキは宝玉獣、……多少のアドなら与えても問題なく戦えるはず……!)

雪乃「私は手札から<幻影騎士団・サイレントブーツ>を特殊召喚! このカードは自分の場に<幻影騎士団>モンスターがいるとき、手札から特殊召喚できる」

八幡(っ! 構わず動いてきたか……)

八幡「増Gの効果で一枚ドローする」

雪乃「構わないわ、私はレベル3のモンスター二体でオーバーレイネットワークを構築!
エクシーズ召喚・・ 現れなさい!
ランク3、<彼岸の旅人 ダンテ>・・

八幡(雪ノ下がエクシーズ召喚・・ とかいうと違和感ハンパないな……」

雪乃「う、うるさいわよ比企谷君・・、早くドローしなさい!」\\\

八幡(やべえ、声出てたわ) ドロ-


八幡「俺のターン、
手札から魔法カード<ドラゴン目覚めの旋律>を発動! 手札を一枚墓地に送り、デッキから
攻撃力3000以上、守備力2500以下のドラゴン族モンスターを二体まで手札に加えることができる!」

八幡「手札の<宝玉獣エメラルド・タートル>を墓地に送り、
デッキから、<究極宝玉神レインボー・ドラゴン>を二体手札に加える」

雪乃「レインボードラゴン……、それが比企谷君の切り札なのかしら?」

八幡「まあ焦るなって、お楽しみはこれからだぜ、雪ノ下」

雪乃「あなたのエンタメデュエルは、笑顔じゃなくて苦笑いになりそうね、もしくは失笑かしら」

八幡「どういう意味だよ……、
俺は場のペガサス二体でオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!
現れろ! ランク4 <雷光千鳥>!」

雪乃(あなたもノリノリじゃないの)


八幡「<雷光千鳥>の効果発動!
このカードがエクシーズ召喚に成功したとき、相手フィールドにセットされたカードを一枚選択して、デッキの一番下に戻す。
俺は右側の伏せカードを選択する!」

雪乃「そうはさせないわ!
永続罠発動! <幻影霧剣>・・
フィールド場の効果モンスター一体を対象に発動、そのモンスターの効果を無効にし、このカードがある限り、対象のモンスターは攻撃宣言できない!」

八幡「千鳥は止められたか……、
なら手札から魔法発動! <宝玉の契約>!
魔法罠ゾーンにある<ルビー・カーバンクル>を特殊召喚する!」

雪乃(これは止めないと、ルビーの効果で彼に大量展開を許してしまうわね……)

雪乃「カウンター罠発動!、<魔宮の賄賂>・・
相手の魔法罠の発動を無効にする!」

八幡「これも通らないか……、
だが<魔宮の賄賂>の効果で、一枚ドローさせてもらうぞ」

雪乃(これで伏せは全て使いきってしまったわ……、後は比企谷君の引き次第ね)


雪乃「<ダンテ>の素材を一つ取り除いて効果を発動! デッキの上から三枚まで墓地に送り、その枚数×500ポイント攻撃翌力を上げるわ!」

雪乃「私は三枚を墓地に送る。 これによって、<ダンテ>の攻撃翌力はターン終了時まで1500ポイント上がり、2500になるわ!」

雪乃「墓地に落ちたのは、<死者蘇生>、<神の通告> 二体目の<サイレントブーツ>ね」

八幡(墓地肥やしもできて25打点のリカバリー効果持ちのランク3、さらにセルフランクアップもできる……、そりゃ制限になりますわ)

雪乃「バトルフェイズに入るわ!
<ダンテ>で<サファイア・ペガサス>に攻撃!」
LP8000→7300

八幡「永続罠発動! <宝玉の集結>・・
自分の宝玉獣モンスターが戦闘で破壊されたとき、デッキから宝玉獣一体を特殊召喚できる!」

八幡「破壊された<サファイア・ペガサス>は、魔法罠ゾーンに置かれる。そして今発動した<集結>の効果により、デッキから二体目の<ルビー・カーバンクル>を特殊召喚する!」

八幡「<ルビー・カーバンクル>の効果発動!
このカードが特殊召喚に成功したとき、魔法罠ゾーンの宝玉獣カードを、可能な限り特殊召喚できる! 」

八幡「俺は魔法罠ゾーンにある<サファイア・ペガサス>を特殊召喚する!
さらに特殊召喚されたペガサスの効果を発動! デッキから、<宝玉獣トパーズ・タイガー>を魔法罠ゾーンにセットする」

雪乃(まずいわね、完全に比企谷君のペースでデュエルが進んでいるわ……)

雪乃「<ダンテ>は攻撃した後、守備表示になるわ。
メイン2、カードを二枚伏せてターン終了よ」


八幡 LP 7300
手札 二枚

サファイアペガサス×3
ルビーカーバンクル

宝玉の集結
ルビーカーバンクル
コバルトイーグル
トパーズタイガー


雪乃 LP 8000
手札 二枚

ダンテ(素材1)守備
伏せ×2
墓地
サイレントブーツ×2


すいません、順番間違えました


正しくは、7→10→11→8→9の順です


八幡(今引いたカードを使うには、まだ準備が必要だな……)

八幡「俺は魔法罠ゾーンの<宝玉の集結>を墓地に送り、効果を発動!
自分フィールドの宝玉獣カード一枚と、フィールドのカード一枚を選択して、それぞれを手札に戻す!」

八幡「俺が選択するのは、
魔法罠ゾーンの<サファイア・ペガサス>と、お前のフィールドの<ダンテ>の二体だ!」

雪乃「くっ、バウンス効果まで内蔵してるなんて……」

八幡「これでお前の場はがら空きだな、雪ノ下」

八幡「俺は今手札に戻した<サファイア・ペガサス>を通常召喚する!
そして効果を発動!
デッキから<宝玉獣アンバー・マンモス>を魔法罠ゾーンにセットする」

八幡「バトルだ! <サファイア・ペガサス>でダイレクトアタック!」

雪乃「っ・・」LP8000→6200

八幡「メイン2、<ルビー・カーバンクル>を守備表示に変更して、ターンエンドだ」


八幡 LP 7300
手札 3枚
場 雷光千鳥(素材2)
サファイアペガサス
ルビーカーバンクル

ルビーカーバンクル
コバルトイーグル
アンバーマンモス
トパーズタイガー


雪乃 LP 6200
手札 2枚

幻影霧剣(発動済み)

墓地
サイレントブーツ×2
ラギットグローブ

チェイン生きてたら虹龍出てた


雪乃「なかなかやるわね比企谷君。 でも勝負はここからよ!
私のターン! シャイニングドロー・・」

八幡「」

雪乃「このカードは、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、手札から特殊召喚できる!
<SRベイゴマックス>を守備表示で特殊召喚!」

雪乃「そして、<ベイゴマックス>の効果を発動! このカードが召喚、特殊召喚に成功したとき、デッキから他のSR一体を手札に加えることができる!
私は<SRタケトンボーグ>を手札に加えるわ」

雪乃「さらに今加えた<タケトンボーグ>は、場に風属性モンスターがいる場合、手札から特殊召喚できる効果を持っている!」

雪乃「<ベイゴマックス>の属性は風、よって手札から<タケトンボーグ>を守備表示で特殊召喚する!」

八幡(手札消費一枚でレベル3が二体並び、召喚権も残っている……、やっぱベイゴマっておかしいわ)

雪乃「いくわよ比企谷君、
私は二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚・・
現れなさい!
ランク3<蟻岩土ブリリアント>・・」

八幡「このタイミングで<ブリリアント>だと……? どういうことだ、雪ノ下?」

雪乃「すぐにわかるわ……、
私はランク3昆虫族の<ブリリアント>の素材を二つ取り除いて、オーバーレイネットワークを再構築・・ 現れなさい!
ランク5<電子光虫コアベージ>!」


雪乃「素材を一つ取り除いて、<コアベージ>の効果を発動!
相手の守備表示モンスター一体を選択してデッキに戻すわ!」

八幡「デッキバウンスだと……・・」

雪乃「まだ終わらないわ、
手札から<マジック・プランター>を発動!
自分の永続罠一枚を墓地に送り、デッキから二枚ドローできる!
<幻影霧剣>を墓地に送って、二枚ドロー・・」

雪乃「さらに今墓地に送った<幻影霧剣>を除外して、効果を発動するわ!
墓地の<サイレントブーツ>を特殊召喚!」

八幡(いよいよ本領を発揮してきたな……!)

雪乃「いくわよ比企谷君。
私は<幻影騎士団・ダスティローブ>を通常召喚!
そしてレベル3モンスター二体で、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚・・
現れなさい・・
<幻影騎士団・ブレイクソード>!」

雪乃「<ブレイクソード>の効果発動!
自分及び相手フィールドのカードを一枚ずつ選択し、破壊する!
私は、<ブレイクソード>と<雷光千鳥>を選択してそれぞれを破壊!」


雪乃「<ブレイクソード>が破壊されたことで、第二の効果を発動!
墓地にある、同じレベルの<幻影騎士団>モンスター二体を、レベルを一つ上げて特殊召喚できる!」

雪乃「私は墓地の<サイレントブーツ>と、
<ダスティローブ>をレベル4にして特殊召喚する!
そして二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

雪乃「漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う半逆の牙! 今降臨せよ!ランク4、
<ダークリベリオン・エクシーズドラゴン>・・」

八幡(ついに召喚口上まで……、雪ノ下、今のおまえ材木座みたいだぞ…)

雪乃「いくわよ比企谷君、
<サファイア・ペガサス>を対象に、<ダークリベリオン>の効果を発動!
素材を二つ取り除き、対象の攻撃力を半分にし、その数値分を自分の攻撃力に加算する!
”トリーズンディスチャージ”・・」

八幡「くっ、これでリベリオンの攻撃力は…3400……・・」

雪乃「逆に、あなたのペガサスは900まで下がったわ」


雪乃「さあ比企谷君、懺悔の準備はできているかしら?
バトルよ! <ダークリベリオン>で<サファイア・ペガサス>に攻撃!
”半逆のライトニングディスオベイ”・・・・」

八幡「くっ……ペガサスの効果は発動しない」LP7300→4800

雪乃「まだ終わらないわ!
続けて<コアベージ>でダイレクトアタック・・」

八幡「ぐああっ・・」LP4800→2600

雪乃「メイン2、カードを二枚伏せてターンを終了するわ。
ふふふ、ライフも場もすっかり逆転したわね比企谷君。 ここからどうするつもりなのかしら・」

八幡「くそっ、まだまだ、お楽しみはここからだ!」

雪乃「なら見せてみなさい、あなただけのエンタメデュエルを!」

八幡(なんか元キングみたいなこと言いだしたな……)


八幡 LP 2600
手札 3枚

場 なし
ルビーカーバンクル
コバルトイーグル
アンバーマンモス
トパーズタイガー


雪乃 LP 6200
手札 0枚


ダークリベリオン(素材なし)
コアベージ(素材なし)
伏せ2枚

墓地
サイレントブーツ×2
ラギットグローブ
ダスティローブ


八幡「俺のターン、ドロー・・」

八幡(!、よし、これなら……)

雪乃「いいカードは引けたかしら、引き谷君?」

八幡「ああ、まあな。 宝玉デッキの真骨頂を見せてやるよ!」

八幡「俺は魔法カード<宝玉の氾濫>を発動!
このカードは、魔法罠ゾーンの宝玉獣カード四枚を墓地に送ることで発動できる、
フィールド場のカードを全て墓地に送る・・」

雪乃「フィールドのカードを全て……・・」

八幡「驚くのはまだ早いぜ、
さらにこの効果で墓地に送った相手のカードの枚数分だけ、自分の墓地から宝玉獣を特殊召喚することができる!
お前のフィールドには四枚のカードがある、つまりこれが通れば、四体の宝玉獣を特殊召喚できるってわけだ!」

雪乃「なんて凶悪な効果なのかしら……」

八幡「さあどうする? なにかチェーンはあるのか?」

雪乃「くっ……」

雪乃(正直これは賭けだわ……、でもやるならここしかないわね)


雪乃「氾濫の効果にチェーンして、
カウンター罠<マジック・ドレイン>を発動するわ!」

八幡「なにっ・・」

雪乃「このカードは相手の魔法の発動を無効にできる、ただし……、
相手は手札から魔法カードを捨てれば、この効果を無効にすることができる」

雪乃(そう、このカードは相手の手札に魔法があったら無力化されてしまう……、
比企谷君の手札は三枚、その内二枚がさっき加えた<レインボー・ドラゴン>なのは分かっている。
つまり、もしも残りの一枚が魔法カードなら、私は敗北する……」

八幡「……」

雪乃(お願い……、通って……!)


八幡「……俺の手札に、魔法カードは無い」

雪乃(よし・・)

雪乃「なら氾濫の効果は無効にさせてもらうわ!」


雪乃「残念だったわね比企谷君、
せっかくの逆転の切り札も無効にされ、場のカードを全て失った……。
もはやあなたに勝つ手段は残されていないわ!」

八幡「…………それはどうかな?」

雪乃「なんですって? 強がりはやめなさい
比企谷君!
ライフも場も私の圧倒的有利なこの状況を、ひっくり返せるとでも言うつもり?」

八幡「ああ、そうだ!
それに雪ノ下、お前は一つ思い違いをしている」

雪乃「思い違い……ですって?」

八幡「俺がせっせと宝玉獣を集めていたのは<宝玉の氾濫>を使うためだけじゃない……、
そして既に仕込みは完了している!」

八幡「俺は手札から<宝玉獣アメジスト・キャット>を通常召喚!」

雪乃(・・、また猫のカードが・・)

八幡「注目してほしいのはそこじゃないんだけどな……」


雪乃「いえ、これはまさか……・・」

八幡「気づいたみたいだな、
<アメジスト・キャット>を場に出したことで、場、墓地に全て宝玉獣が揃った・・
条件を満たしたことで、手札から宝玉の神を特殊召喚できる!
現れろおおお・・
<究極宝玉神レインボー・ドラゴン>!!」

八幡「まだだ! 俺は手札にあるもう一体の
<レインボー・ドラゴン>も特殊召喚する!」

雪乃「<レインボー・ドラゴン>が一気に二体も……・・
なるほど、あなたの狙いは最初からこれだったというわけね……」

八幡「そういうことだ、
まあ、氾濫も強いカードではあるんだがな……、それでもやっぱり、
俺は自分の切り札を主軸にして戦い、それで勝ちたいんだよ」

雪乃「……なるほど、
それがあなたのエンタメデュエルというわけね?」

八幡「ああ、
俺はこの切り札とともに、このデュエルに勝利する!」


八幡「いくぞ、バトルだ!
一体目の<レインボー・ドラゴン>で<ダークリベリオン>に攻撃・・」

雪乃「っ!」 LP6200→5600

八幡「続けていくぞ!
二体目の<レインボー・ドラゴン>で<コアベージ>に攻撃!」

雪乃「くっ、これでモンスターが全滅……」
LP5600→3800

八幡「さらに、
<アメジスト・キャット>でプレイヤーにダイレクトアタック!」

雪乃「っっ・・」 LP3800→2600

八幡「<レインボー・ドラゴン>は特殊召喚したターンは、効果を発動できない。
俺はこれでターンエンド」


八幡 LP 2600
手札 0枚

レインボードラゴン×2
アメジストキャット


雪乃 LP 2600
手札 0枚

伏せ一枚
墓地
サイレントブーツ×2
ダスティローブ
ラギットグローブ


八幡(よし、盤面を完全にひっくり返すことができた! このまま一気に……!)

雪乃「……ふふ」

八幡「ん?」

雪乃「比企谷君、あなたのデュエル、存分に楽しまさせてもらったわ。
たしかにあなたの戦略は素晴らしかった…」

八幡「ん? それは降参宣言か?
まあ一ターンくらいなら待ってやっても……

雪乃「だがしかし!」

八幡「!」

雪乃「まるで全然!」

雪乃「この私を倒すには程遠いのよねぇ・・」

八幡「」


雪乃「宣言するわ、比企谷君。
私はこのターン、ドローをせずにあなたのライフを0にする!」

八幡「・・ ドローせずに…だと……?」

雪乃「ふふ、どうかしら?
これは私からのファンサービスよ」

八幡(……いくら幻影騎士団の墓地効果が優秀でも、手札0と伏せ一枚でこのターン中に勝利するなんてできるはずがない……」

八幡「どういうつもりか知らないが、それは自分の首を絞めるだけだぞ、雪ノ下」

雪乃「あら、それはどうかしら?」

八幡「……分かった、
それじゃあ、もしお前がこのターンで勝てたら、なんでも一つお願いを聞いてやるよ! ありえない話だけどな!」

雪乃「その言葉、二言はないわね?」

八幡「ああ、デュエリストに二言はない。
その代わり、逆もまた然りだからな」

雪乃「構わないわ、勝つのは私だもの」


雪乃「私のターン!
まずは墓地にある<ラギットグローブ>の効果を発動!
このカードを除外することで、デッキから[幻影騎士団モンスター] または[幻影魔法罠] を墓地に送ることができる。
私は永続罠<幻影剣>を墓地に送るわ」

雪乃「そして今墓地に送った<幻影剣>の効果を発動!
このカードを除外して、墓地から<サイレントブーツ>を特殊召喚する!」

雪乃「さらにリバースカードオープン!
永続罠<リビングデットの呼び声>!
この効果で墓地から<ダスティローブ>を特殊召喚するわ」

八幡「手札0の状態からモンスターが二体並んだか……」

雪乃「場のレベル3モンスター二体で、オーバーレイネットワークを構築!
二体目の<ブレイクソード>をエクシーズ召喚!」

雪乃「<ブレイクソード>の効果は分かっているよね? 比企谷君?
対象は自身とあなたの<レインボー・ドラゴン>よ・・」

八幡「くっ、だがまだもう一体の<レインボー・ドラゴン>が残ってるぞ!」


雪乃「もちろん分かっているわ。
私は<ブレイクソード>の効果を発動!
このカードが破壊されたことで、墓地から
<ダスティローブ>と<サイレントブーツ>をレベル4にして特殊する!」

雪乃「レベル4モンスター二体でオーバーレイネットワークを構築!
二体目の<ダークリベリオン>をエクシーズ召喚!」

雪乃「<レインボー・ドラゴン>を対象に、<ダークリベリオン>の効果を発動!
素材を二つ取り除き、対象の攻撃力を半分にして、その数値分だけ自身の攻撃力を上昇させるわ!」

八幡「くっ、これで<ダークリベリオン>の攻撃力は4500……!
<レインボー・ドラゴン>は2000……!
……だか俺の場には、攻撃力1200の<アメジスト・キャット>がいる……・・」

雪乃「この攻撃が通れば私の勝ちよ。
言ったでしょう? ドローせずにこのターンで終わりにするって」


八幡「…………」

雪乃「たしか……、なんでも一つお願いを聞いてくれるんだったかしら?
まさか、今になって撤回するなんて言わないわよね? 比企谷君?」

八幡「……ああ、撤回はしねえよ、
言っただろ? デュエリストに二言はないんだよ」

雪乃「自分の信念を曲げないその姿勢だけは評価してあげるわ。
これで終わりよ! 私は……

八幡「それに、まだ終わりじゃないからな!
俺は<レインボー・ドラゴン>の効果を発動!」

雪乃「・・ 」

八幡「俺の場に存在する宝玉獣を全て墓地に送り、その数×1000ポイントを<レインボー・ドラゴン>の攻撃力に加算する!」

雪乃「なんですって・・」

八幡「俺が墓地に送った宝玉獣は一体のみ。
よって<レインボー・ドラゴン>の攻撃力は、3000ポイントに上昇する!」


八幡「これで<アメジスト・キャット>は墓地へ送られ、互いの攻撃力の差は1500ポイント、攻撃を受けても俺のライフは残る!
計算が狂ったみたいだな、雪ノ下?」

雪乃「くっ……!」

八幡「お前はこのターン、俺を倒すことはできない!
……つまり、さっきの約束は無効になったってわけだ」

雪乃「……」

八幡(ふう……、危なかったぜ。
……まあ不利な状況に変わりはないが、少なくともこのターンにやられることはない。
まだ勝利の可能性はある!」

雪乃「……比企谷君」

八幡「ん?」


雪乃「そ れ は ど う か し ら」


八幡「は?」

雪乃「私、暴言も失言も吐くけれど、虚言だけは吐いたことがないの。
宣言通り、このターンであなたを倒すわ」

八幡「いや、なに言ってるんだよ?
お前はもう手札も、伏せも、墓地のリソースも全て使い切ったじゃねーか。
これ以上できることなんて……」

雪乃「私は墓地の<サイレントブーツ>を除外して効果を発動!
デッキから、[幻影魔法罠]を手札に加える」

八幡「? どういうつもりだ?
今更罠を持ってきて、なんの意味が……」

雪乃「私が手札に加えるカードは罠じゃない……、速攻魔法よ!
デッキから<RUM-幻影騎士団ラウンチ>を手札に加え、そのまま発動!」

ランクアップマジック
八幡「!! RUMだと!」


雪乃「このカードは、エクシーズ素材の無い闇属性エクシーズモンスターを対象に発動できる!
対象より一つランクの高い闇属性エクシーズモンスターを、対象の上に重ねてエクシーズ召喚する!」

雪乃「私は<ダークリベリオン>でオーバーレイネットワークを再構築!」

雪乃「煉獄の底より未だ鎮まらぬ魂に捧げる半逆の歌! 永遠に響かせ現れよ!
ランクアップ・エクシーズチェンジ!
出でよ! ランク5!
<ダークレクイエム・エクシーズドラゴン>・・


八幡「……嘘だろ、こんなことが……!」

雪乃「いくわよ比企谷君、
素材を一つ取り除いて<ダークレクイエム>の効果発動!
相手モンスター1体の攻撃力を0にする!」

八幡「なに・・」

雪乃「まだ終わらないわ!
さらにこの効果で下げた数値分だけ、<ダークレクイエム>の攻撃力に加算する!」

雪乃「つまりあなたの<レインボー・ドラゴン>は攻撃力0になり、
私の<ダークレクイエム>は元の3000から、さらに3000ポイント攻撃力が上昇するわ!」

八幡「バカな……、攻撃力6000だと……・・」


雪乃「これで終わりよ! 比企谷君・・
<ダークレクイエム>で<レインボー・ドラゴン>に攻撃・・
鎮魂のディザスターディスオベイ!!!」

八幡「ぐあああぁぁぁッ!!」 LP 1600→0


雪乃「ガッチャ・・ 楽しいデュエルだったわ!」


八幡「そんな……、俺の宝玉獣が……!」

雪乃「落ち込んでるところを悪いのだけど、もちろん約束は覚えてるわよね? 比企谷君?」

八幡「ぐっ……!」

雪乃「デュエリストに二言は無いんだったわよね?」

八幡「くそっ! こうなったら煮るなり焼くなり好きにしろ! なんでも聞いてやる・・」

雪乃「ん? 今なんでもするって言ったわよね? なら……」


雪乃「これからも私とデュエルをしなさい、比企谷君」ニッコリ


これで終わりです
途中順番間違えてしまって申し訳ないです

おつ 雪ノ下さんがサイクロンで効果無効にしたりする話だと思いました

乙です

1ターン目に発動した宝玉の導きは発動条件満たしてない

初めの宝玉の契約を使った時点で魔法罠ゾーンの宝玉獣は0になる

新たに召喚されたサファイアペガサスの効果を使っても1枚しかない

よって1ターン目で八幡の反則負け

>>41
違和感の謎が解決した。流石八幡、汚い

YPとして、色々言わせて貰うわ。
まず、プレイング云々はともかくとして、カードテキストも禄に確認しないで良く書けるというその度胸だけは褒めたい。
遊戯王データベースかwikiを3000回見直してくることをお勧めする。
次に作者。お前、遊戯王に夢見すぎ。
片方がファンデッキレベル(しかも、フリーでも殆ど見かけないレベル)に対して、もう一方が環境TOP(次の規制対象候補の最有力)の1つの時点で萎える。
今の環境TOPのデッキは言い方は悪いが、初心者が回しても十分強い
楽しむ遊ぶ前提のファンデッキと勝つ前提の環境TOPのデッキ
最後まで読まなくても結果は自ずと分かるだろうよ。
例え二次創作でもそんなデュエル見て、楽しいか?俺は萎えるね。
序に言えば、その差はプレイングで埋められる差ではなく、後者に蹂躙されるのは分かり切ってるしな。
後、フェイズはデュエルにとっては義務であって、絶対にやらないといけない権利でもある。
それを飛ばせるのは特定のカード効果の処理のみで公式でやったら一発でジャッジキルされるぞ?
タイトル見て思った事も1つ。「ルールとマナーを守って楽しくデュエル」のスローガンが全く守られていない。
「デュエルしなさい」って、それが相手に申し込む態度かと思う。
キャラのあれもあるが、「親しき中にも礼儀あり」と言う言葉を知らないんでしょうねあのまな板貧乳妹は…
正直、リアルでやったら誰も相手にしたくないのは当たり前。
え?原作?バッキャローッ!!アレは本家本元だから許される事だろ
「遊矢「エンタメデュエル・・・」のシンクロ次元編」を読んで来い。あっちの方がお前の作品の3000倍面白いから何回読んでも飽きが来ない。
それかハーメルンでもデュエルの作品が探せばあるから読んで勉強して来い。

序に言うと俺は自分で間違えた事は言った覚えはない。

後、書き忘れた。
最低限のマナーを守れない奴にデュエル処かカードゲーム全般をしてほしくない
後、作中でもデュエルの醍醐味(と思う)駆け引きや読み合いの描写が無くてますます。薄っぺらく見えたよ
まるで誰ノ下さんの胸みたいに……ね?

自演乙

>>43
熱さが伝わってきますな

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年06月10日 (金) 19:23:28   ID: _6Du2lY0

初期の頃に止めたからチェーンやらエクシーズとかさっぱりだわw

2 :  SS好きの774さん   2016年06月11日 (土) 13:08:19   ID: 7DiUJgBO

俺ガイルでやる意味あったのかこれ

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