ほむら「さよならの季節に」(147)

-ワルプルギスの夜だったものを目の前にして

ほむら(……終わったのね。これでやっとまどかを救うことができた。)

ほむら(犠牲も……少なくなかったけどね……)

カツカツカツ……

ほむら「マミ…杏子……ごめんなさい…私だけ生き延びてしまって…」

マミ「………………」

杏子「………………」

ほむら「…さやかも、どこかで見ているのかしら……このループでもあなたとは敵対して、結局、あなたを魔女にした……」

ほむら「でもね……あなたも本当は救いたかったんだよ?」

ポロッ…ポロッ……

ほむら「嫌ね……もう、泣かないって、決めたのに」

ほむら「ようやく終わったのに…どうしてこんなに悲しいのかしらね」ポロポロ

ほむら「アァァァァァァァァッァァァァッァァァァァ!!!!!!!!!」

ほむら「……………………」フラフラ....

ほむら(疲れたわね…………)

ドサァ.....

ほむら「しばらく、このがれきの上で…休みましょう…どうせ、しばらくは誰も来ないわ…」

ほむら「……………………疲れたわ」ゴロリッ

ほむら「………………ッん」

ほむら(嫌みなほどに…良く晴れてるわね……。それに……風が気持ちいい……)

ほむら(ふふ…私たちの守った平和……なんてね……)

ほむら(マミなら……そんなこというのかな……)

ほむら「うっ……えぐっ………うっ…うっ………」ポロポロ....

ほむら「やっと……終わったのに……寂しいよぉ……」

ほむら(もう……眠るわ………疲れた……)

ドサァ…

-数時間後
ほむら(………………寒い。)ムクッ

ほむら「………夢じゃないのね。」

ほむら「ふふ……随分寝ていたのに……まだ、何一つ世の中は動いていないのね。それは…あれだけの災害だものね。……そんなヤツに勝てたんだよ……みんな……」

ほむら「…………………………」

ほむら「……そろそろ行かないとね」

スタスタスタ.....クルッ!


ほむら「マミ…杏子……さようなら。」

ほむら「…誰にも知られずに、眠りなさい。私だけは…覚えているから……」

クルッ.....スタスタスタスタ......


ほむら「ねえ…杏子……マミ………貴女たちの眠りはきっと…夢見ることもないのでしょうね…」

ほむら「…貴女たちばかり暗い場所に行かせたりはしないから」

-避難所前
ほむら「…………………………」

カチャカチャ…

ほむら「…やっぱり、もう時間は止められない。これで正真正銘、私は最弱魔法少女になった訳ね。」

ほむら「…最後の仕事をしましょう。」


スタスタスタスタ……



まどか「!!!!!!………ほむらちゃん!!!!!!」

タッタッタッタッタッ.......

まどか「はぁ……はぁ………はぁ…………帰って…来てくれたの?」

ほむら「…ええ、ただいま、まどか」

まどか「!!!!!…お帰り!!!!」ダキッ

ほむら「あっ……………」

まどか「……生きててよかった……本当に………」ギュウ…

ほむら「………ごめんね、まどか」ナデナデ

ほうほう

ほむら「…私ね、まどかしか、救えなかった」

まどか「…うん、QBから聞いてた」

ほむら「ごめんね……みんなで絶対戻ってくるっていったのに…私だけ生き延びてしまって…」

まどか「ううん……ほむらちゃんでも…生きていてくれて…嬉しい」

まどか「ねえ……ほむらちゃん。私…ズルいのかな?みんなに守られてばかりで…それでいて闘いもしないで震えているだけ」

ほむら「…魔法少女の力は自分のためだけにあるの。みんな、自分のために闘ったの。決して貴女が気に病むことでは無いわ。」

まどか「……あのね、私QBから杏子ちゃんとマミさんが死んじゃったこと聞かされたときに…二人を生き返らせようとお願いしたの」

まどか「…でもね、できなかった。……二人が死んじゃったことに怖くなって、私も死んじゃうのかなって思ったら……怖くて何もできなかった」

ほむら「……あなたは、それでいいの。二人もそれを望んではいないから」

まどか「ごめんなさい……みんな………私が悪い子だから……みんな死んじゃった……
」ポロポロ

ほむら「…………………」


パチンッ!!!

まどか「痛っ……………」

ほむら「早く、立ち直りなさい、まどか…」

まどか「ほむら……ちゃん?」

ほむら「あなたが…絶望したら、誰がみんなを悼んであげるの?みんな…あなたのために闘って傷ついて死んだの。」

ほむら「でも、それは、貴女が責任を感じることではないわ。魔法少女になったときから、私たちは人並みには死ねないって決まっているのだから」

ほむら「…でも、みんなには貴女がいるわ。貴女が決して彼女たちを忘れなければ…それは幸せなことなのよ」

まどか「…………………」

ほむら「…でも、それはあなたに重荷を背負わせることになる。自分のために友達が死んだなんて思い、一生、あなたは背負えるの?」

ほむら「…居なくなってしまった人たちのことを自分のせいだと思い込んで、取り乱すあなたが、彼女たちの人生まで背負って生きていけるの?」

まどか「……………………」ポロポロ....

ほむら「………あなたに二つ選択肢をあげる。」

ほむら「一つは……あなたが人生に魔法少女という十字架を背負って生きていくという選択」

ほむら「もう一つは……今までの記憶を消して、ただの一人の少女としてやり直すという選択」

まどか「……え?」

ほむら「……記憶喪失って言葉知っているかしら?」

まどか「…うん」

ほむら「簡単に言えば、魔法を使って魔法少女に関する事柄について蓋をしてしまうの…一種の催眠術のようなものだと思ってもらえればいいわ。」

ほむら「催眠術と違うのは…魔法の力だから決して解けることのないということね。」

ほむら「思い出せない記憶なんて…忘れていることと同じでしょう?」

まどか「………………」

ほむら「おそらく、私たち、魔法少女のことを忘れてしまえば、あなたはまた普通の人生に戻れるわ。優しい家族が居て、友達がいて、将来的には恋なんかもしたりしてね。」

ほむら「…そんな普通な人生を取り戻すことができるわ」

まどか「……………………」

ほむら「…さあ、どうする?まどか。好きな方を選ぶといいわ」

まどか「……そんなの、選べるわけ………」

ほむら「甘えないで、まどか。」

ほむら「この選択をさせることは、いなくなってしまった人たちとの約束だから」

まどか「…みんなの?」

ほむら「ええ…ワルプルギスの夜は非常に強力な魔女だから。誰一人欠くことなく、やり過ごせるなんて私たちは思ってなんて無かったわ」

ほむら「…だから、決めておいたの。もし、誰かが生き残ってまどかと再会することがあるなら、今の選択肢をまどかに決めさせるって」

ほむら「…あなたは、優しすぎる。その優しさが自分までを傷つけてしまうから。きっと、私たちの誰かが死ねば、自分を責めるだろうって。」

ほむら「私たちには無関係な貴女を巻き込んだ責任がある。だから、貴女を幸せにするために…貴女には自分でこの選択肢を選んでもらいたいの」

まどか「…そんな……みんな………」ポロポロ....

ほむら「さあ、選びなさい、まどか。それが貴女ができる闘うこと。そして…貴女のために死んだ人たちへのはなむけよ」

ほむら「…どちらの選択肢を選んでも、残った私が必ず貴女を幸せにするから」

まどか「ほむらちゃん………」

まどか「私はっ…………………!!!!」

またきつい選択を…

……………………

…………

……



-見滝原スーパーセルから半月

まどか「おはよう、パパ」ネムネム

知久「おはよう、まどか」

まどか「ママは?」ネムイメゴシゴシ

知久「タツヤが行ってる。手伝ってやって」

まどか「はぁい」

トタトタトタ………


まどか(今日も一日、楽しいことがあるといいな…!)

マミさん、杏子、ほむらはともかくさやかの記憶無くなったらどうなるん?
4年近くの記憶ごっそり無くなったら…

-通学路

仁美「おはようございます、まどかさん」

まどか「おはよー!仁美ちゃん!!」

トテトテ....

仁美「何だか、最近はまた寒さがぶり返して嫌ですわねぇ…」

まどか「うん、だから、ママを起こすのも最近すごく手強くなってきちゃって」ティヒヒ

仁美「でも、寒い日の朝のお布団ってとても魅力的ですよね?まどかさんのお母様でなくても、朝起きるのはつらいものですわ…」

まどか「うんうん、分かる分かる!暖かいお布団でぬくぬくしていると気持ちいいよねぇ!」

仁美「ええ、それで二度寝や三度寝してしまうと…もう抜け出せませんわ」

まどか「ティヒヒ…お嬢様なのに仁美ちゃんいけないんだ!」

仁美「でも、二度寝のときに夢を見ると…とっても幸せな気持ちになりません?」

まどか「………そうだね」

仁美「あっ…………ごめんなさい。」

まどか「ううう!気にしないで…夢を見なくなったってこと心配されても、私も困っちゃうから」ティヒヒ

仁美「でも………一時期はかなり気にされていたようですし……私が無神経でしたわ…」

まどか「いいよ!大丈夫だよ!!だって、夢を見るかどうかって、無意識に起きているかどうかなんでしょ?」

まどか「いろいろありすぎて…疲れているだけだから……ね?」

仁美「………やっぱりまだ、さやかさんのこと」

まどか「正直…ちょっぴりね。だって一番の親友だったんだもの…忘れろって方が無理なんだよ」

仁美「………ええ。」

まどか「…どうして、いなくなっちゃのかな、さやかちゃん………」

こんな便利な能力あったらQB狩りをやる意味が……

-学校・ホームルーム
和子「今日はみなさんに大事なお話があります。心して聞くように」

ざわ…ざわ……

まどか(ははは…また早乙女先生やっちゃったのかな?)

まどか(………中沢君がまた犠牲になっている。可哀想だな。)

まどか(でも、また、上手く答えてるなぁ……中沢君が先生の彼氏なら喧嘩しないのか)ティヒヒ

和子「それでは、ホームルームを終わりにします。……ああ、そうそう、今日の午後のホームルームではそろそろ席替えしましょうか」

ざわ…ざわ……

和子「中沢君の隣をいつまでも空けておくのもバランスが悪いですからね!…ついでにその机といすももう使わないので、中沢君、昼休みに片付けておいてください」

中沢「えぇ………」

和子「私の話をどうでもいいって顔して答えた罰です」

まどか(可哀想……でも、席替えかぁ…せっかく今は仁美ちゃんの隣で楽しいのになぁ…)チラッ

仁美「…………」パチッ

まどか(ティヒヒ……同じこと考えてる。…また近くになれるといいなぁ)

-放課後
仁美「また、お隣の席になれましたね、まどかさん」

まどか「ティヒヒ…そうだね。私ってくじ運だけは強いのかな?」

仁美「逆に私はくじ運があまりないからまどかさんが羨ましいですわ」

まどか「そうかな?でも、仁美ちゃんはお嬢様だから別にくじ運が弱くてもいいんじゃないかな?」

仁美「はぁ…そんなものですかね?」

まどか「そうそう!そんなものだって!」

ワイワイ…ガヤガヤ…

教師「はい、じゃあ、各自のグループに分かれて帰宅を開始しなさい」


まどか「あー時間が来ちゃったね…さすがにいろんなことあった後だから…集団下校なのは分かるけど…ちょっと残念だね」

仁美「ヒソヒソ…」(何でも…中3生で一人失踪者がでたらしいですの。だから、美樹さんの件もあって…先生たちはピリピリしているようですわ)

まどか「……なんだか、怖いね。誰だか分からないけれども…失踪しちゃった子、無事に帰ってくるといいね」

仁美「ええ…………それじゃあ、まどかさん。また明日」

ああそうか、まどかの隣はもういないのか

ちがう、中沢の隣だった

-まどかの家
まどか「ただいまー!」

知久「おかえり、まどか。今日も少し冷えたね。特製ココア作っておいたから、着替えたら取りにおいで」

まどか「本当?やったー!パパのココア美味しいから私、大好きだよ!」

知久「ほらほら…先に着替えてからだよ。荷物も片付けておいで」

まどか「はあーい!」トタトタトタ………

バタンッ

まどか「う、うーん!!今日も何だかいろんなことがあって疲れたなぁ…」

テクテクテク....カタッ

まどか「…さやかちゃんがいなくなっても私笑顔でがんばれているよ。だから、心配しないでね、さやかちゃん」



知久「はい、まどか。熱いから気をつけて飲んでね?」

まどか「ありがとう、ぱぱ」フーフー……

まどか「はあ……暖かくて美味しい……幸せ」マドマド

知久「ハハハ…それはよかった。」

まどか「ありがとう!パパ」

知久「どういたしまして………まどか、最近、ようやく元気になってきたね」

まどか「……うん、心配かけてごめんなさい」

知久「いいんだよ、大事なお友達が亡くなってしまったら…大人だって悲しい」

まどか「……うん」

知久「でも、生きているってことは、そうした悲しいことも全部ちゃんと受け止めて、それで、またちゃんと前を向いて進まないといけないってことなんだよ」

まどか「…うん、わかるよ。」

知久「まどかは、いい子に育ったね……」ナデナデ

まどか「てぃひひ……」

知久「いいかい、まどか。つらいかもしれないけど、さやかちゃんのことは、ちゃんとまどかが覚えておいてあげるんだよ。」

知久「居なくなってしまった人は、記憶の中にしか居られないから。まどかまで忘れたら、さやかちゃんひとりぼっちになってしまうからね」

まどか「うん……そのつもりだよ。ずっとさやかちゃんのこと覚えているつもり。大切な友達のこと…私は決して忘れたりしないから」

知久「まどかは詢子さんに似て強い子だね」

まどか「…なんだか、ママに似ていると言われると嬉しいな」

知久「まどかは、ママと同じで芯はしっかりしているから…きっとどんなことがあっても大丈夫だろうなって思えるよ。」

まどか「うん…私、ちゃんと頑張れるから、心配しないで。」

知久「うん…まどかは強い子だ。………さ、まどか。ココアが冷めてしまわないうちに飲んじゃいなさい」



まどか(私にとって、さやかちゃんが居なくなったことはとてもとても悲しいことでした)

まどか(大好きなさやかちゃんのこと…何も分かっていなかったんだなって思うととてもとても悲しくなりました)

まどか(でも……さやかちゃんはいつでも私に元気をくれた優しい女の子だったことを思い出すと…)

まどか(早く元気にならないといけないと思うのです)

まどか(いっぱいいっぱい…周りに心配かけちゃう私は、本当は悪い子なのかもしれません)

まどか「う……ううん…………」

ガサガサ……

まどか「…誰かいるの?」

ヒョイッ…

まどか「!!!!………なに……あなた……?」

???「驚いた……君には僕が見えるのかい?」

まどか「え……あなたは…いったい……?」

???「ふーん……---の催眠は---のとは違って不完全だったのか、まあ、付け焼き刃で教えてもらったのでは、そんなものか。……その方が僕にとっては都合がいいのだけれどね」

まどか「え…?え……?」

???「残念ながら…今の君を相手にしても、二束三文の得にもならないね。悪いけど、もう少し様子を見させてもらうよ、鹿目まどか」

まどか「…あなた、私を知っているの?」

???「僕の名前はキュウべえ!……また、いつか会おう」

ヒョイッ

まどか「あ……待って……って…頭が…痛っ……」ドサァ…

---(さようなら、まどか。)

---(…私たちは、あなたの幸せを守るわ)

---(………………)

---(……もう、声も聞こえてないかしら)

---(でも、最後に一言だけ……まどか、私ね…あなたのことが……………)


……………………

…………

……




まどか「待って!!!!!!」ガバァ!!

チュンチュンチュン.....

まどか「…夢オチ?」

まどか「…どこまでが夢だったんだろ?」

一つだけ突っ込むと、その用法なら二束はいらない

-通学路
まどか「おっはよー!仁美ちゃん!!」

仁美「あら…おはようございます。まどかさん」

仁美「今日は少し元気ないみたいですね…」

まどか「ははは……ばれちゃうんだね。」

仁美「空元気なのがバレバレですわよ?どうしましたか?」

まどか「…久しぶりに夢を見たんだけど、その夢が何だかよく分からなくて」

仁美「それはそれは……どんな夢でしたの?」

まどか「うーん…それが覚えているんだけど、上手く言えない…口に出そうとすると消えちゃうんだよねえ…」

仁美「まあ……ずいぶん気疲れしているのですね…それは」

まどか「そんなこと……無いと思うんだけどなぁ……」

仁美「…あまり無理なさらないでくださいね」

まどか「……うん」

まどか(まわりのみんなの優しさが胸に痛いのです……心配かけちゃうような悪い子なのかなって)

-放課後
まどか「今日は集団下校なしだって!仁美ちゃんどこか寄り道して帰ろうっか?」

仁美「ごめんなさい、まどかさん。今日はお稽古がありまして……」

まどか「そっか……じゃあ、私もまっすぐ帰ろうかな」

仁美「ええ…すみません、この埋め合わせはいつかしますから」

まどか「ティヒヒ…楽しみにしてる!」



まどか(はあ……………)トボトボ....

まどか(何だか一人で帰るのも久しぶりだな……いつもさやかちゃんが居たし…最近はずっと集団下校だったし…)

まどか(……一人でこうやって歩いていると、やっぱり…寂しいかな)


まどか(なんで…私が独り生き残っているんだろ……)


まどか(さやかちゃんでなくて………私が死んじゃえば良かったのに…)

???「だったらいっそ、死んだほうがいいよね」

(死んだ方が良いかな…)

???「そう、死んじゃえばいいんだよ」

(死んで…しまえば……はっ!?」

まどか「ここ…どこなの!?」

ガサゴソガサゴソ……

まどか「なに………あれ……」


シンジャオウ?ミンナデイッショニシンデシマオウヨ?
キキキキケケケケケキキキキケケケケケ

まどか「い……嫌だ……助け……て?」

ヤダヤダミンナイッショウニシンデシマッテラクニナロウヨウ?

まどか「嫌だ…!やめ…やめて!!!!」

???「お…て……ん!!」

まどか「……う……うん…」

???「起きて!!!!」

まどか「……ううん」ムクッ…

まどか「……私…どうしたの……?」

???「やっと……目を覚ました?」

まどか「…ここは?…それに、あ、あ、あ…化け物たち……」

???「大丈夫、もう使い魔も魔女もいないよ?」

まどか「使い魔……?魔女…?」

???「悪い奴らは……わたしが…ゆまがやっつけたよ!おねえちゃん!」

まどか「………え…あなたが?」

ゆま「うん、魔女って悪い奴らは私たち魔法少女が倒すんだよ?」

まどか「え?え?え?」

ゆま「もう……頭悪いね、おねえちゃん」

まどか「ティヒヒ……」

保守

ゆま「…というわけなの!」

まどか「うーん……信じられないような、信じられるような……」

ゆま「おねえちゃんはもう少しのところで魔女に食べられちゃっていたところだね」

ゆま「ぎりぎりわたしが間に合ってよかったね…」

まどか「ははははは………でも、ええとあなたは…?」

ゆま「ゆまでいいよ!」

まどか「…ゆまちゃんは、あんな怖い奴らと闘っているの?」

ゆま「……魔法少女だからだよ。」

まどか「どういうこと…?」

ゆま「…魔法少女に関わらせるなってゆーのがキョーコの言いつけだから、言わないよ」

まどか「…きょーこ?」

ズキンッ…

まどか「……杏子?」

ゆま「うん!すッごくカッコイイ、魔法少女なんだよ!ゆま、大好きなの」

まどか「魔法少女の…杏子ちゃん…」ズキンッ

まどか「ねえ………その、杏子ちゃんって……今、どこにいるのかな?」

ゆま「……………ない」

まどか「ゆまちゃん…?」

ゆま「わかんない……」

まどか「どうして……?」

ゆま「キョーコ…私をひとりにしないっていったのに…もう、ずっと帰ってきていないの…」

ゆま「…キョーコ……ゆまのことキライになったのかな…」ヒック

まどか「ゆまちゃん……」

ゆま「キョーコね、ワルなんとかの夜って、魔女倒しに行くって行ったきり…ずっと帰ってこないの」

まどか「…ワルい魔女?」

ゆま「うん…キョーコ…強いから…きっと生きてると思う。だから、こうやって魔女を倒し続ければ、キョーコに会えないかなって……思うの!」

まどか「…ゆまちゃんは強いね」

ゆま「うん!小さいからって馬鹿にしないでね!」

まどか「…でも、ゆまちゃん、お父さんやお母さんは心配しないの?」

ゆま「…ゆまのおとうさんとおかあさんは、魔女に食べられちゃったから」

まどか「…そう、ごめんね……悪いこと聞いちゃった………」

ゆま「ううん、おとうさんもおかあさんもゆまのこといじめるから別にいいんだ。それより…キョーコがいなくて……寂しいよ」

まどか「……ねえ、普段はどうやって生活しているの?」

ゆま「キョーコの家だよ?」

まどか「今は独りで…?」

ゆま「……うん」

まどか「…ねえ、ゆまちゃん。もし良かったら、きょう…こちゃん?が見つかるまで、うちに…来ない?」

ゆま「いいの?」

まどか「うん……パパとママには……なんとか、言い訳考えるから!!」

ゆま「えへへ……何だか……嬉しい……」

まどか「私、鹿目まどか。今日は、魔法少女のことや…杏子ちゃんのこと…もっと聞かせてね?」

ゆま「うん、いいよ!」

まどか(何だろう…私、たぶん、魔法少女について知っている気がする…)

まどか(それに……きょうこって名前……しっかりと…杏子って知ってる気がする…)

まどか(………頭が痛い)

まどか(ゆまちゃんと…居れば、何か分かる………のかな?)



まどか「うーん…家に着いたのはいいけど……どうやって言い訳しよう…」

ゆま「おねえちゃん困ってる?」

まどか「そ…そんなことないけど…なんて言ったらいいかなって?」アセアセ

ゆま「…じゃ、キョーコに習った魔法でどうにかする?」

まどか「そ、そんなことできるの?」

ゆま「えへん!ゆまだって魔法少女なの!!」

まどか「じゃ…じゃあ……なんだか騙すのは気が引けるけど……)

まどか(どうしても…一緒に居た方がいい気がするし…)

まどか「お願い、ゆまちゃん……お手柔らかにね」

ゆま「任せておいて!!!」

ほむぅ

考えたら魔女も魔法少女もいなくなったわけではないもんな

詢子「おお!ゆまかぁ!久しぶりだなぁ!!何?一人でここまで来たのか?その年で偉いもんだな!」ナデナデ

ゆま「えへへ……」テレテレ

まどか(うわぁ……本当に幻術ってあるんだ……パパもママもなぜかゆまちゃんが私たちの親戚ってことで信じ込んでいる)

詢子「まどかが同じくらいの歳の時は、知久さんの姿が見えないだけで大泣きしたってのにな!」

知久「ははは…そういえば、そんなこともあったね!」

まどか「ちょ…ママ!パパ!そんな恥ずかしいこと言わないでよ!」

ゆま「ゆまは、おねえちゃんと違ってすごいんだもん!」

まどか「…ゆまちゃん」

詢子「ああ、そうだな。ゆまは強い子だ!」

知久「ゆまちゃんの部屋は……まどかと一緒でいいかな?」

まどか「あ…うん、そのほうが都合がいいしね」

知久「都合?」

まどか「あ……なんでもない、こっちの話!また、あとでね!」ドタドタ

-まどかの部屋
バタンッ

まどか「…まさか、ここまで簡単にいくなんて思っていなかったよ」アセアセ

ゆま「えへん」

まどか「ゆまちゃんってすごい……ねえ、じゃあ、そろそろ詳しく教えてくれないかな…杏子ちゃんのこと」

ゆま「うーんとね……杏子ってすごい魔法少女なんだよ!」

まどか「そうなんだ?どのくらいすごかったの?」

ゆま「このあたりの魔法少女の中ではもうダントツに強いよ!それにすっごく優しいの」

まどか「へえ…あんなに怖いお化けみたいなのをやっつけるから、てっきり怖い人なのかなって思っていたけど…」

ゆま「キョーコは全然怖くないよ!とってもやさしい!……でも、キョーコのところに時々来ていた魔法少女の人は……優しくない」

まどか「誰か来ていたの?」

ゆま「一人は金髪のおねえちゃん。確かキョーコは…マミって呼んでたよ!」

まどか「ま…み……」ズキッ…クラッ…

ゆま「おねえちゃん!!!」

まどまど

まどか「痛っ……大丈夫……なんでもない、ちょっと今日頭痛するだけだから…」

ゆま「わたしの魔法は回復魔法だから治してあげようか?」

まどか「ううん…大したことないから大丈夫。それよりお話し聞かせて?」

ゆま「うん……それでね、そのマミって人はね、昔からキョーコと知り合いだったみたいなの」

ゆま「でも、最近までは仲が悪かったみたい。だから、ゆまね、一度その人のスカートめくってやったの!」

まどか「あはは…そんなことしたら困ってたでしょ?」

ゆま「うん、泣かせた!」

まどか「もう…ゆまちゃんったら……」

ゆま「でもね…最近キョーコ、そのマミって人と仲直りしたみたいだよ。それで、二人で悪い魔女倒すんだって言ってた」

まどか「…それからマミさんにはゆまちゃんはあったの?」

ゆま「ううん…マミって人も確かいなくなっちゃったみたい…」

まどか「…そうなんだ」

ゆま「そういえば、マミって人はおねえちゃんと同じ服着ていたよ?」

まどか「……え?この服と同じ服…?」

ゆま「うん」

まどか(……ということは、見滝原中学校の生徒……?)

まどか「そういえば………」

ゆま「どうしたの、おねえちゃん?」


ダダダダダダダ........



まどか「ゆまちゃん…この写真の人?」

バサァ…

ゆま「!!!!…うん、この人だよ!!…新聞に写真載っているって…何かこの人悪い子としたの…?」

まどか「ううん…違う違う……」

まどか(やっぱり……うちの生徒なんだ……)ズキッ…

まどか「…痛っ」

ゆま「おねえちゃん…やっぱり魔法使ってあげようか…?」

まどか「…大丈夫だから」

まどか(…ああ、私この巴マミさん…知ってる。前に新聞で見たときには何も思わなかったのに……どうしてだろう……今なら…覚えている気がする…)

まどか(…行方が分からなくなっているから…ゆまちゃんのところにも行っていないんだね)

まどか(……きっと、もう二人とも……死……!!!!!!)

グラッ……

ゆま「おねえちゃん!!!!」


まどか(あれ………なんで…わたし…天井見ているんだろ……頭痛い……)

……………………

…………

……



---(あなたは、私たち魔法少女のことを覚えていてくれるって…前にも言ってくれたよね)

---(私ね…嬉しかったよ……まどかの優しさがとても嬉しかった…)

---(でも、その優しさは、私たち魔法少女に向けちゃダメ)

---(あなたは、あなたで普通の人生を送りなさい……)

---(私の願いは『あなたとの出会いをやり直すこと』)

---(………もう、十分、やり直し……できたよね?)

---(あなたを魔法少女にしないという約束も守れたし)

---(あなたを守れる私にも…なれたから……)

---(……だから、さようなら、まどか)

……

まどか「---ちゃん…………」

ゆま「おねえちゃん!!」

まどか「……---ちゃん、行かないで…………」

ゆま「おねえちゃん!!!!!」

まどか「ん…………」ムクリ

ゆま「おねえちゃん、大丈夫!?」

まどか「……私は?」

ゆま「突然倒れるから、すごく心配したよ?」

まどか「そっか……頭痛くて倒れちゃったんだ…」

ゆま「おねえちゃんまで…どこかいなくならないでよ?」

まどか「…大丈夫だよ」ナデナデ

ゆま「えへへ……」

ゆまへの根回しはしてなかったのね

まどか「ねえ……ゆまちゃん」

ゆま「なあに?」

まどか「……私も、ゆまちゃんと同じみたい」

ゆま「どうゆうこと?」

まどか「私も誰か探さなくちゃいけないみたい」

ゆま「…おねえちゃんも?」

まどか「…誰かに会いたくて、そんな気がするの」

まどか「…私も杏子ちゃん探すの手伝うから……ゆまちゃんも私の誰かさんを探してくれる?」

ゆま「…うん。いいよ。二人で探せばすぐだよね?」

まどか「ティヒヒ…そうだね!何だか…とっても会いたくなって来ちゃった」

ゆま「…おねえちゃんは誰に会いたいの?」

まどか「それは……」

まどか「もちろん……

まどか「------------------」ズキッ

ゆま「………?」

まどか「あれ…?おかしいな……」

まどか「-------------------」ズキズキ…

ゆま「……おねえちゃん?」

まどか「はは……名前も言えない……誰かさんみたい……」

まどか(……なんで、思い出せないんだろ。それに…とても、悲しいなって…)

まどか「ごめんね…ゆまちゃん。なんだか、いろいろあって疲れちゃったみたい…今日はもうお風呂入ってご飯食べて…ゆっくりしよう?明日はおやすみだから…朝から町内を探しに行こう?」

ゆま「…おねえちゃん、無理、してない?」

まどか「うん……大丈夫……ちょっと、疲れちゃっただけだろうから…」

まどか(ねえ……私が会いたいのは……誰なのかな?)

まどか(とっても大切な……一番大好きで…最高の友達…だった気がする…)

まどか(それなのに……なんで思い出せないのかな?)

QB「……これは面白いことになってきたと思わないかい?」

QB「一度鹿目まどかから失われていた、魔法少女としての素質が蘇りつつある」

QB「彼女が魔法少女たちの記憶を無くしたときに、一緒に彼女の素質までなくなってしまっていた…」

QB「人間は自分の目に見えることしか信じようとしないから、記憶がなくなり、『そんな非現実なものはない』と強く思い込んでいる状態では、魔法少女になりようはなかった…」

QB「けれども、まどかの記憶と素質は徐々にではあるけど蘇りつつある。結局、---の催眠が不完全だったと言うことなんだろうね」

???「貴方はそんなつまらない話を私のところにしに来たのかしら?」

QB「君は彼女に強い興味を持っているの知っているから、こうして教えてあげているんじゃないか」

???「あら…そう……自分で彼女の記憶を蘇らせ、素質を蘇らせようと魔女をけしかけたくせに…」

QB「…それに、君にはもう結末が視えているんだろう?

???「…………………」

QB「沈黙は肯定と受け取るよ……僕にとって都合の良い結末であることを期待しているよ」キュップイ

???「くっ………」

-次の日の朝
ゆま「まどかー!行くよ!!早く早く!!」

まどか「ま、まってよ!ゆまちゃん!慌てなくても大丈夫だから!!」

ゆま「早く!早く!!」

タタタタタタタ……

まどか「ああ!走っていっちゃった……待ってよぉ……!」


まどか(今日は…ゆまちゃんと街を探してみようと思っています)

まどか(…まゆちゃんがずっと探していたくらいだから、そう簡単に見つかるとは思わないけど…)

まどか(何かしたいってこんなに強く思ったのは初めてだから…)

まどか(一生懸命頑張りたい…な)

ゆま「おねえちゃん!遅いってばぁ!!」

まどか「ごめんごめん、今行くから待っててよ!」

ゆま「今日はどこにいくの?おねえちゃん?」

まどか「あの…まみ…さんってうちの中学校の先輩だから…私たちがよく遊びに行っているところを探してみようかなって」

ゆま「キョーコ探すんじゃないの?」

まどか「だって、ほら、一緒に居るかもしれないでしょ?杏子ちゃんとマミさん」

ゆま「そーなのかなあ…?」

まどか「うん!きっとそうだよ!」

ゆま「……そうだとしたら、ゆまを放っておいて許せないな!また、マミにはお仕置きしてやるもん!」

まどか「ははは…手加減してあげなきゃダメだよ?」


まどか(なんでだろう……杏子ちゃんとマミさんって…一緒に居るんじゃないかなって気がするんだ)

まどか(ゆまちゃんから聞いている限りだとそんなに仲良くなさそうなのにね)

まどか(でも…二人が一緒に楽しそうにしているところ…何となくイメージできちゃう)

ああ、なるほど……俺得展開期待

-中学校の近くの喫茶店
まどか「ゆまちゃんは……紅茶よりジュースの方がいいかな?」

ゆま「ゆまだって大人だから紅茶飲めるよ!」

まどか「はは……じゃあ、一緒にミルクティ飲もうか?」

ゆま「うん!」

チャクセキ

まどか「どう?ゆまちゃん、キョーコちゃんいる?」

ゆま「……いない、かな」

まどか「…そっか」

ゆま「そんなにカンタンに見つかるなんて思ってないよ?もうゆまだってさんざん探してるんだから!」

まどか「…そうだよね」

ゆま「だから……ゆっくり探そう?おねえちゃん。おねえちゃんに買ってもらったミルクティ美味しいよ?」

まどか「ティヒヒ…ありがとう。」

ゆま「…そういえば、マミのくれた紅茶も同じくらい美味しかったな」

まどか「…そうなんだ?…見つかったら一緒にごちそうしてもらおうね」

-中学校の近くのケーキ屋さん
ゆま「わあ…このケーキ美味しそうだね?」

まどか「ティヒヒ…ゆまちゃんもそう思う?ここのケーキってとっても美味しいの」

まどか(……あれ?)

ゆま「どうしたの…おねえちゃん……?」

まどか「…ううん、私ここのお店のケーキを食べたこと無かったと思うんだけどな。でもなんで美味しいって知っていたんだろ……?」ズキッ

まどか「痛っ……」

ゆま「おねえちゃん……」

まどか「大丈夫…せっかくだから食べ行こ?きっと美味しいはずだから」

ゆま「……うん。でも、おねえちゃん、無理したらダメだよ?」

まどか「我慢できなくなったら…ゆまちゃんに助けてもらうよ!」

ゆま「うん!まかせておいて」エヘン

まどか「頼りにしているよ!」

-学校の近くの路地裏
ゆま「あぁ…結局、一日中探したけれど見つからないか…」

まどか「うーん…まだ1日目だしね…見つかるまで一緒に頑張るから…ね?」

ゆま「……………………」

まどか「ゆまちゃん?」

ゆま「うん!ありがとう!まどか!今日は一日一緒にいてくれて楽しかった!!」

まどか「ティヒヒ…どういたしまして!私も…久々に楽しかったよ」

まどか「…さやかちゃんが死んじゃってから、こうやって誰かと楽しくお出かけするなんて…しばらくしていなかったから」

まどか「……会いたい人も確かに居るけど、ゆまちゃんとふたりでこうしているのも楽しいね!」

ゆま「うん!」

ゆま「…ねえ、おねえちゃん?」モジモジ

まどか「なに?ゆまちゃん?」

ゆま「…手、つないでいい?」

まどか「…うん」

ギュウ

ゆま「えへへ……温かいや……」ニギニギ

まどか「うん、温かいね……」ギュウ…


まどか「……そろそろ暗くなってきたし帰ろっか?」

ゆま「うん…そうだね!」


カツカツカツ……


???「…お待ちください。」

まどか「……誰!?」クルッ

ゆま「……………オリコ」

織莉子「あら………かわいいだけの役立たずさん」

ゆま「………………役立たずじゃない」ギリッ

織莉子「私はあなたと喧嘩するつもりはないわ……じゃれあうなら…」

キリカ「私が遊んであげるよ!!」ヘンシン!!

ゆま「くっ………」ヘンシン!!

キリカ「ほらほら!おちびちゃん!!そんなにのろのろしてる!すぐに!殺っちゃうよ!!」

ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!!

ゆま「うっ……」

まどか「ゆまちゃん!!」

織莉子「……鹿目まどかさん。大丈夫…あの子の命までは奪いませんわ。ただ、ちょっと二人でお話しするのに邪魔だったから」ゴゴゴゴゴゴ…

まどか(う……こ…怖い……?)

織莉子「そんなに怖がらなくてもいいですよ?今のあなたに危害を加える気は全くないですから」

まどか「…どう……いう………こと?」

織莉子「あなたが知る必要は無いわ……ただ、今日は忠告しに来たの」

織莉子「鹿目まどか。貴女は自分の人生が、貴いと思う?家族や友達を、大切にしてる?」

まどか「え…?……う…うん」

織莉子「…そう、なら、今の生活で満足していることね。決して、何かを思い出そうなんてしないことね」

まどかとおりこ勢の絡みとか俺得

まどか「…どういうこと?」

織莉子「…好奇心は猫をも殺すわ」

まどか「……!!」ビクッ

織莉子「興味を持つなと私が言ったということを理解してもらえなかったかしら…」ゴゴゴゴゴ…

まどか「うっ………」ヘナヘナ…

織莉子「…そう、いい子ね。分かってくれたのね」

コツコツコツ…

まどか「や……こないで………」

織莉子「……忠告が無駄にならないことを祈っているわ」


………………………………………

織莉子「貴女にとって、三回目の同じ忠告が…無駄にならないことをね」ニコッ

………………………………………


織莉子「キリカ!帰りましょう。これ以上、ここに用事は無いわ」

キリカ「!!!!!!……なんだ!残念!もう少し、遊べたのに!」

ゆま「………………痛っ!!」

まどか「ゆま……ちゃん?」

ゆま「……おねえちゃん?大丈夫?」

まどか「…ゆまちゃんも……その傷は……大丈夫?」

ゆま「回復は得意だから………」

まどか「…………………」

ゆま「へへ……やっぱりキョーコの言うとおりだった…」

まどか「ゆまちゃん?」


ゆま「一般の人を魔法少女に巻き込んだらダメだって……」

ゆま「…それなのにゆまったら………おねえちゃんが優しいから、甘えちゃってた」


まどか「ゆまちゃん!」

ゆま「バイバイ、まどか。一日だけど……楽しかった!」シュタッ!!!

まどか「…ゆまちゃん!!!!!」

-まどかの家
まどか「……………………」

知久「おかえり、まどか…帰ったらあいさつくら……まどか!どうしたんだ!その格好は!?」

まどか「あ………うん……転んじゃって………」

知久「怪我はないかい!?」

まどか「うん……大丈夫。ちょっとショック受けちゃっただけだから…」

知久「……何か、隠していないか?まどか」

まどか「…大丈夫、パパやママを心配させること……絶対にしないから」

まどか「…私ね、パパやママが大切だから……今のままの生活がいいの…」

まどか「……だから、絶対に、危ないことしないから…」ポロッ…

知久「…うん、わかった。もうすぐご飯にするから、着替えておいで…」

まどか「うん……」

-まどかの部屋
まどか「…………私、最低だ」

まどか「…心のどこかで、ゆまちゃんが居なくなって」

まどか「また、普段の生活が戻ってくるのかなって…期待している……」

まどか「もう…怖い思いしたくないって…」


えぐっ………えぐっ………ポロポロ……


まどか「私……なんて悪い子なんだろ……」

まどか「もう……嫌だよ………誰か、助けてよぉ……」


まどか「………---ちゃん」

-魔女の結界の中
ほむら「………終わりよ」

ドカーン……

ほむら「……時間停止が使えなくなって、随分並の魔女にも苦労するようになってしまったわね」

QB「……とはいえ、その辺りの魔法少女よりよほど凶悪な戦闘能力だと思うけどね」

ほむら「インキュベーター……何しに来たの?」ギロリ

QB「やれやれ…君にとって重要な情報を持ってきたというのに、そのように敵意を向けられてはね。話だけでも聞く気は無いのかい?」

ほむら「…何?」

QB「鹿目まど……」ダダダダダダダ

ほむら「…二度とその名前をおまえが口にするなと行ったはずよ?」

QB「…やれやれ、無駄だと知っていて、なぜ僕を殺したんだい?話が先に進まないじゃないか」

ほむら「……まどかに契約を勧めても無駄なはずよ。あなたの目論見はつぶしたはずだから」

QB「その通りだよ、暁美ほむら。君の催眠のおかげで、僕たちにとっての財産を失うところだったよ…」

ほむほむ生きてたか

ほむら「……だった?」

QB「君は、催眠を使うことによって、まどかから魔法少女の記憶を完全に消し去り、魔法のような非合理的な存在を否定することを、まどかの心に植え付けた」

QB「そのおかげで、まどかの魔法少女としての素質に見事に栓をされてしまった。」

QB「よく、君たち人間が『自己暗示』というもので、自らのポテンシャル以上のことを引き出すという話は聞くけど…」

QB「まさか、それを逆に利用して、自身の可能性を押さえ込むなんて考えつきもしなかったよ」

ほむら「研究不足ね…感情というものがわからないから、貴方たちにはトラウマだとか…そういうものは理解できないでしょうから」

QB「そうかもしれないね…けれども、やっぱり僕には理解できないな、感情なんてもの。未来永劫の幸せを願うときに…感情なんて不安定なものを信用しきってしまうのは愚かにしか見えないよ」

ほむら「………どういう意味?」

QB「催眠なんて所詮ごまかしだ。本質的には、潜在的には記憶がなくなったわけでは無い。」

ほむら「まさか…」

QB「ここからは君たちの方が得意だろう?仲間を思う気持ちだとか、絆を懐かしむ思いだとか…強ければ強いほど……ごまかしなんてきかないんだろ?」

ほむら「馬鹿に……するな!!!!!!」ダダダダダダダダ…

ほむら「………はぁ……はぁ………はぁ………」

QB「だから、無駄だと言っているだろ?さすがに僕としても、無駄に残基を減らされるのは好ましくはないよ」

ほむら「…まどかの催眠が切れかかっているのね?」

QB「客観的に見れば、そういうことになるね。」

ほむら「……たった、半月で切れちゃうなんてね。せめて…まどかが大人になるまで持ってくれれば……魔法少女にならないで済むというのに」

QB「…なるほど。魔法少女になる資格があるのは思春期の少女だけ。だから、君ははじめから、催眠が切れることを前提に…」

ほむら「…そうよ、まどかの契約の時間切れを狙ったのよ。杏子ならともかく…私の付け焼き刃の催眠では、永続的な睡眠なんてはじめから無理だから」

ほむら「せめて…まどかがすべてのものごとを受け入れられるくらい成長するまでは…と思ってた」

QB「……目論見が外れたというのに、なんで君はそんなに嬉しそうなんだい?」

ほむら「………記憶を消されても、それでも私たちのこと……思い出してくれる友達がいる」

ほむら「……嬉しくないわけがないじゃない」

ほむら「自分で裏切るような真似をして……勝手にまどかの目の前と…文字通り記憶からも消えて…逃げ出したのに…」

ほむら「それなのに…覚えていてくれることが……嬉しくないわけ……ない!」

ほむら「まどか………」



…………………………………………

まどか(私は…ほむらちゃんのこと、ずっと覚えている!)

…………………………………………



QB「やれやれ…自分たちで面倒なことをしておいて、勝手に喜ぶなんて、理解に苦しむよ」

ほむら「……とはいえ、あなたたちの目論見をつぶすために、まどかには私たちのことは忘れていてもらうわ…」

QB「どうするつもりだい?」

ほむら「……何もしないわ。」

QB「どういうことだい?」

ほむら「催眠は、相手の意識に穴を開けてそこに別に意識で塞ぐようなものよ。そして、その時、意識に穴を開けるのには鍵が必要なの」

QB「なるほどね…その鍵を持っている限り、まどかの意識から記憶があふれ出すことはないというわけだね」

ほむら「ええ……そして、それは本人にとって大切なものを鍵にすればするほど…強力な催眠になるの。」

QB「その鍵は君が持っているというわけだね」

ほむら「…そういうことね。」

QB「その鍵は何なのだろうね?」

ほむら「無駄よ、モノではないから私の隙を突いて、まどかのところに持って行こうなんて真似できないわよ」

QB「やれやれ…僕たちが基本的に君たちの行動には不干渉なのは君も知っているだろう?僕たちの都合の良いように立ち回りはするが、君たちに対しては物理的に何か影響を与えるのはルール違反だ」

ほむら「…だからといって、手の内を見せる気はないわ」

ほむら(そう…だって、まどかの催眠の鍵は…)


………………………………………
…………………
………

ほむら「さあ、選びなさい、まどか。それが貴女ができる闘うこと。そして…貴女のために死んだ人たちへのはなむけよ」

ほむら「…どちらの選択肢を選んでも、残った私が必ず貴女を幸せにするから」

まどか「ほむらちゃん………」

まどか「私はっ…………………!!!!」

まどか「私は、みんなのこと忘れない!!みんなのことを覚えて生きていく!!」

ほむら「……そう、やっぱりあなたはそういうのね」

まどか「…居なくなったみんなだけじゃない!!ほむらちゃんと……これから一緒に仲良くなりたいよ……」

まどか「全部…終わったんだよね?私なんかのために…ほむらちゃんが苦しむこと…もう、ないんだよね?」

ほむら「……『私なんか』ってなんて言わないで………貴女だったから……私は頑張れたんだから…」

まどか「…だったら、私。ほむらちゃんと……せめて、ほむらちゃんと…一緒に幸せになりたい。」

ほむら「………ありがとう。まどか」

ほむら「……でも、さようなら。」ドスッ

まどか「うっ……」

ほむら「…ごめんね、まどか。手荒なまねしてしまって…。」

まどか「…ほむら…ちゃん?」

ほむら「…あなたが、私たちのことを忘れないというのであれば、無理矢理にでも記憶を消すって…もう、決めていたの」

ほむら「…もし、貴女が記憶を消して欲しいと頼んだのであれば、ラクだったのにね」

まどか「……………うう」ガクッ

ほむら「さようなら、まどか。」

ほむら「…私たちは、あなたの幸せを守るわ」

ほむら「あなたは…私たちの希望……つらい思いをさせて…ごめんなさい」

ほむら「……もう、声も聞こえてないかしら」

ほむら「でも、最後に一言だけ……」

ほむら「まどか、私ね…あなたのことが…」

siehomu

そこの台詞はそういう意味か、どっちにしろほむらは決めてたと





「大好きだったよ」





まどか「---ちゃん!!!!!!!!!」ガバッ

キョロッ…キョロッ……

まどか「はぁ………また……思いだせなかった……」

まどか「…なんでだろ……あってこともない子の言葉のはずなのに…」

ポロッ……ポロッ……

まどか「…涙が出るほど………嬉しいや…」

まどか「ひっく……ひっく………えぐっ……えぐっ………」

まどか「ねえ!あなたは誰なの……!?」

まどか「わたし……あなたに会いたいよ……」

まどか「---ちゃん!!!」

QB「なるほどね……鍵はやはり君自身か……」

ほむら「………………」

QB「沈黙は肯定と受け取るって…教えなかったかな?」

ほむら「……まどかをつけ回したな、インキュベータ」

QB「そりゃあ、以前ほどの才能はなくても、今のまどかだった、十分魔法少女としての才能はあるからね。インキュベータとして、才能のある子を監視するのは仕事だからね」

ほむら「……この外道が」

QB「褒め言葉として受け取っておくよ、暁美ほむら」

QB「…もう一つ、君に教えてあげたい情報があるんだ」

ほむら「……なに?」

QB「君たちがやっとの思いで倒した…ワルプルギスの夜だけれども」

QB「彼女の正体は何だか知っているかい…?」

ほむら「…魔女の複合体」

QB「そう…だから、だからワルプルギスの夜は一が全体で全体が一なんだ」

ほむら「……何が言いたいの?」

QB「…見滝原にまたワルプルギスの夜が来る。」

今から読むお

ほむら「ば……馬鹿な………。私たちが……ヤツは倒したじゃない!?」

QB「うん、確かに君たちはワルプルギスの夜は倒したよ?」

QB「でも、ワルプルギスの夜はそもそもが魔女の集合体みたいなモノだから…魔女がいる限りいくらでも復活する」

QB「君たち人類の歴史が幾たびも災害でリセットされていることからすれは当然推測できる事実だよね?ほむら」

ほむら「ッッッ……だからといって!こんな短期間にワルプルギスの夜が生まれるなんて!!」

QB「……以前、君に話したはずだよね?因果の数ほど魔力は強くなるって……」

QB「そうだよ、ほむら。君のお手柄だよ。君は、ワルプルギスの夜のたびに時間を巻き戻していた……当然、因果の特異点となったまどかが膨大な素質を身につけた…」

QB「それと同時に、時間遡航の起点となるワルプルギスの夜も……君が時間を繰り返すだけ強力になっていったはずだ。」

ほむら「…まさか」

QB「その通りだよ、魔女としての素質が強大になったワルプルギスの夜は、容易に多くの魔女を自分自身に取り込み…復活できるサイクルが早くなった…」

ほむら「じゃあ……私の…やってきたことは………」

QB「無駄だね。ワルプルギスを倒すには、存在そのものを断ち切るような力が必要になるから…それこそ、神でもなければ無理なんじゃないかな?」

ほむぅ……

ほむら「クッ……………………」

QB「また、ワルプルギスの夜は強力な魔法少女を優先的に駆逐しようとするからね。まどかの才能に引き寄せられて、何度でも見滝原に現れるだろうね」

QB「まあ、気休めを言うのであれば、以前ほどの威力はないよ。巴マミと佐倉杏子がいれば、問題なく倒せる規模さ」

QB「でも、ほむら……君はどうなのかな?時間なんて特異な魔法に特化しすぎて、君は攻撃面では何もできなかったはずだよね…」

ほむら「……うるさい」

QB「おやおや…怒らせてしまったようだね。僕はそろそろ退散するよ」キュップイ


QB「…そうそう」

ほむら「……まだ、何かあるの?」ギロリ

QB「美国織莉子がまどかと接触したようだよ。」

ほむら「織莉子……ですって?」

QB「どうするかは…君に任せるよ」

ほむら(………くっ、何もかも最悪じゃない。)

ほむら(いったい何をどうすればいいというのよ!)

ほむら(ワルプルギスの夜を乗り越えた……未来ってこんなにつらいモノなの…!?)

ほむら(ねえ!私は、まどかが幸せなら…それでいいんだよ?)

ほむら「なんで、神様はそれさえも許してくれないの!?私の幸せはいらないから、まどかの幸せを叶えてあげてよ!!!!!」


ほむら「はぁ……はぁ………」

カチャ…

ほむら「…ソウルジェムが濁ってる。」

カチッ………シュゥゥゥゥ…

ほむら「…まだ、絶望するわけにはいかない。何度でも、私はまどかを救う……それまでは、魔女になんてなるモノか!」

ほむら(でも……こんなに先の分からない日々が……つらいなんて思わなかった…)

ほむら(私って…ドジでグズだったんだなって……思い出すわ)

ほむら(まどかぁ………)

ワルプル倒せば解決じゃないもんな

それにしても完全に寝るタイミングを逸した
他に合間レス入れる人いるなら後で読むか……

まどか「……………すみません」

シーン…

まどか「…留守なのかな?」

まどか「すみませーん!!」

ガチャリ…

まどか「あ………」

まどか「…突然、お邪魔してごめんなさい」

まどか「でも…どうしても、お話ししたくて……」




織莉子「待っていたわ……鹿目まどか……というよりも、貴女が来ること識っていたわ」

キリカ「ま、とりあえず、入りなよ!おまえじゃ何もできないから、私も別に心配してない!」

まどか「……お邪魔します」

織莉子「…紅茶で良かったかしら?」

まどか「…はい」

まどか「……………………」


織莉子「ここにあなたが来たと言うことは、私の忠告を聞く気はないということね」

まどか「……はい」

織莉子「私は、貴女くらい殺すことは躊躇いはないわ。正直、こうやって目の前に来てもらえると、手間が省けて助かる……そこまで思っているわよ?」

まどか「…私、今までも怖くて……足がすくんでしまっているんですけど……それでも、思い出さなければならないって気がして……」

織莉子「やめておきなさい……それは、貴女の幸せを望んだ人の本意ではないわ」

まどか「……何か知っているんですか?」

織莉子「そうね……識っているというところかしら?」

まどか「???」

織莉子「…私の能力は、未来予知。まあ、現在における…という修飾語があった方が正しいわ」

まどか「………私について何か見えるんですか?」

追い付いた支援

だが寝る

なら俺も寝るわけにはいかないじゃないか

織莉子「なかなかよい質問ね……。いいわ、まずは、昔話からしてあげる」

……………………

…………

……



まどか「……私って、そんな魔女になるんですか?」

織莉子「ええ…それはもう最悪ね…。すべての生命を根こそぎ奪っていく…」

まどか「…………」

織莉子「…だから、私は貴女を殺そうと思ったわ。いいえ…今でも、貴女を殺さなければならないと思っているわ」

キリカ「織莉子、そいつ、殺す?」

まどか「……!!」ゾゾゾゾ…

織莉子「…やめなさい、キリカ。今はその必要は無いわ」

まどか「………………」

織莉子「あなたは、自分にとって辛い話聞きたい?」

織莉子「そう……なら、教えてあげるわ」

まどか「……本当…ですか?」

織莉子「でも、私からではなくて……」


ドドドッドドドドドーーーン!!!!!

まどか「きゃあああああああああ」


織莉子「ちょっと礼儀知らずな…貴女のお友達から直接聞いてちょうだい」

ほむら「……まどかに手を出すなと忠告したはずよ、織莉子?」

織莉子「…せめて、玄関から入ってこれないのかしらね」

ほむら「……………………」ガチャリ

キリカ「織莉子!!!!」

織莉子「…別に私をこのまま打ち抜いても構わないけど。貴女は自分のお友達の前でそんなことできるのかしら?」

ほむら「……?」

まどか「あ………あ………?」

ほむら「!!!!!!」

6時ごろには終わるかな
支援しておくよ

>>85の前にこれが入らないとダメだ……ちくしょう、ミスった。

まどか「え………」

織莉子「もっというのであれば……あなたを魔女にしまいと思って、今の貴女を作り出した人たちの気持ちを踏みにじってまで、自分のワガママを貫く自信おありかしら?」

まどか「…私は」

織莉子「前にも言ったわよね?自分の今の人生が尊いなら、今の自分から変わろうなんて馬鹿な真似はよしなさいと」

織莉子「今の貴女は、自分の今の人生を否定しようとしているようなものよ。今のあなたにその覚悟はあるのかしら?」

まどか「……………」

織莉子「その覚悟がないならやめておきなさい。貴女の現在を贈ってくれた人の気持ちに答えることなんてできないから。」

まどか「私は………」

織莉子「何かしら?」

まどか「…私は、まやかしの楽しさが幸せなら、それが間違いだって言い張れます」

まどか「…何度傷ついたって、何度苦しんだって……」

まどか「本当の自分と向き合うのが…本当の幸せなんだって…そう言い張れます」

どんまい
まどかは本当の土壇場になると強い子

さるさんなくなってよかったと思うよ支援

だが寝る

まどか「ほ……ら…ん…?」

ほむら「しま………」

まどか「…むら…ん?」

フラフラ....

ほむら「!!!!!まどか、危ない!!!!」

ガバッ…

まどか「ん………」

ほむら「……まどかっ!!!!」

ダキッ……!!!!

まどか「……ほむらちゃん…」

まどか「……やっと、会えたね。ほむらちゃん」

ほむら「…まどか!……まどか!!」

まどか「……ティヒヒ。ほむらちゃん、ズルイよ…。別れ際に『大好き』だなんて。」

まどか「……私が返事言えないじゃん」

ほむら「……まどか」

まどか「…大好きだよ、ほむらちゃん。今までも……そして、これからも」

ほむら「まどか!!!!!」



ダキッ…



まどか「…ごめんね、私。ずっと、ほむらちゃんのこと…忘れていたみたい…」

ほむら「ううん……私が…そうしたんだもの……。ごめんね…まどか…」

まどか「………またあえて嬉しいよ」



ギュウッ…


織莉子「……人の家で随分見せつけてくれますね」

キリカ「私の愛も、織莉子への愛も、有限で無限!負けないよ!?」

織莉子「ふふ…ありがとう、キリカ。貴女が大好きよ」

ほむら「……どういうことなの?織莉子。少なくとも、貴女はまどかの敵でしかなかったわ」

織莉子「ええ…鹿目まどかが世界を滅ぼす魔女になる限り…私は、どんな手段でも、彼女を殺すわ。貴女が、譲れないように私も譲る気は無い」

ほむら「………………」ガチャリ

織莉子「……打つつもりのない脅しは時間の無駄よ?」

ほむら「…妥協点はないわね。だとしたら、なぜ、まどかを殺さないの?そればかりか、魔法少女の力を蘇らせるような真似までして」

織莉子「…………………」

ほむら「答える気は無いのね」

織莉子「いえ……あなたには辛い話だと思って」

ほむら「……ワルプルギスの夜が来るということかしら?」

織莉子「ええ……お仲間を死なせておいたから、もっとショックを受けると思ったのだけど」

ほむら「……私の…私たちの目的は『まどかを守ること』だから。何度だって、まどかを守るわ」

まどか「……ほむらちゃん」

織莉子「…ワルプルギスの夜が来ても、彼女が魔女になる未来が…視えなくなった」

一瞬ほむらって思いだしそうなのを
しまむらに誘導しようとしているように見えた

ほむら「…どういうことかしら?」

織莉子「私が識っていた未来では、鹿目まどかはワルプルギスの夜を倒すために、魔法少女となり、力を使い果たして魔女になる……」

織莉子「でも…いつの頃か、鹿目まどかが魔女になる未来が視えなくなった」

ほむら「…ずいぶん、いい加減な能力ね」

織莉子「…少なくとも、この能力は魔法少女がらみを除けば絶対。……未来が視えない理由としては二つ考えられるわ」

ほむら「……………………」

織莉子「一つは、暁美ほむら。貴女という存在のイレギュラー。貴女の因果の意図は、膨大な「因」に対して「果」が明らかに少なく…不安定だから、予知が難しい」

ほむら「…時間遡航の副作用というところかしらね。原因となるような時間軸はいくつも私は束ねているはずだから」

織莉子「もう一つは鹿目まどか。貴女は暁美ほむらと逆に「果」の可能性が極端に多い……。これは、結局、鹿目まどかの持つ魔法少女の素質の大きさによって…」

織莉子「つまり、貴女がどのような願いをするかによって…未来が変わってしまうような力を持っているということ」

まどか「…………でも、私は魔法少女になる気は無いよ?…みんなが命がけで守ってくれたのに、今更…約束破れないよ」

ほむ

織莉子「…それはそれで、世界のためには一番助かる選択肢であるわ。

織莉子「ただ……今度来る相手がワルプルギスの夜となると…本当に、それで済むのかしらね。鹿目まどかに倒させるのが一番じゃないかしら?」

ほむら「!!!!!……ワルプルギスの夜は私が倒す」

織莉子「…時間停止も使えなくなった、最弱の魔法少女の貴女が?一人で?」

ほむら「っ………やって見せるしかないじゃない」

キリカ「勇気と蛮勇は違うって、話、しらないのかな?もう少し、君は頭良さそうだけど?」

ほむら「…蛮勇なんかじゃ、ない」

織莉子「やめなさい…キリカ。…………ただ、キリカの言うことが間違えじゃないことくらい理解できているでしょ…」

ほむら「………………」ギリッ

織莉子「魔法少女としては最強クラスの二人と相打ちのワルプルギスの夜を、最弱の貴女一人で倒せるつもり?」

織莉子「しかも、今回の貴女は、お得意の統計もないわよね?この時間軸は…初めてなんだから」

ほむら「……っなんとか……するっ!」

織莉子「それを蛮勇というのよ、暁美ほむら」

ほむら「……………………」

織莉子「…そして、それが、『生きる』ということよ。何が正しくて何が間違いかなんてやってみなきゃわからない…」

織莉子「貴女はもう…あの、時間軸から外に出ているのよ?自分の頭で考えて生きなさい!!」

ほむら「………………」

まどか「……ほむらちゃん」

ほむら「……ふふふ」

織莉子「どうしたのかしら?」

ほむら「…何度もまどかを殺して、そのたびに憎んだ貴女に励まされるなんて妙な気分ね」

まどか「…ほむらちゃん!」

ほむら「……何を言われたって、私は、私の生きたいようにするわ」

織莉子「随分、自分勝手ね。ワルプルギスの夜が来たら、私たちだって無事じゃ済まないのに」

キリカ「そうだーそうだー!」

ほむら「…どうしろと?」

織莉子「貴女方の未来を側で見させてもらいますわ」

ほむら「……………何のつもり?」

織莉子「単純に……あのインキュベータの思惑から外れてやりたくなっただけよ」

ほむら「……そう、気にくわないけれども」

織莉子「…共闘ね」

ガシッ

キリカ「私もやるからね!ね!織莉子のためなら、私も頑張るから!」

まどか「…みんな………」

ほむら「……ねえ、まどか?」

まどか「…なあに?ほむらちゃん」

ほむら「貴女は自分の人生が、貴いと思う?家族や友達を、大切にしてる?……もし、そうなら……今からでも引き返して…」

まどか「あ…だから…三回目…」

ほむら「…?」

織莉子「………」ニコニコ

まどか「ううん、なんでもない………ほむらちゃん。それでも、私、一緒に行くよ。」

まどか「…もう、みんなのこと忘れちゃうのは嫌なんだ。どんなに辛くても、どんなに悲しくたって……みんなといることが大切なんだって」

まどか「どんなときでも言い張れるもん」

ほむら「…そっか………まどかは、いつでも…強いね」

まどか「ティヒヒ…ほむらちゃんと…一緒だからだよ!」

キリカ「いいね!愛の力ってヤツだよね!うんうん、それは強い!」

まどか「愛の…///」

ほむら「力だなんて///」

ほむら「…それじゃあ、今度はワルプルギスの夜のときに…会いましょう」

織莉子「ええ…未来が変わって視えない限りね」

ほむら「………期待してるわ」

まどか「あ………」

ほむら「…どうしたの?まどか?」

まどか「…ほむらちゃん、ちょっと、一カ所付き合ってもらっていい?」

ほむら「…構わないけど?どこ行くの…?」




まどか「……隣町の教会」

ほむ

-廃屋の教会
まどか「…もしもーし?」

ほむら「杏子が…いなくなってから……さらに荒れがひどくなった…」

まどか「ゆまちゃーん!!居たら返事して!」

ほむら「………織莉子たちがいるなら、ゆまもいるはずだものね」

まどか「ゆまちゃーん!!」

テクテクテク…

ゆま「………………………」

まどか「ゆまちゃん!!」

ゆま「…おねえちゃん」

まどか「…ごめんね、ゆまちゃん。私が弱くて……傷つけちゃって……」

ゆま「ううん……おねえちゃんにあえて……嬉しい」

ゆま「……おねえちゃんは、友達に会えたんだね…」

まどか「…うん。そして、杏子ちゃんのことも…思い出したよ…」

ゆま「キョーコ!?おねえちゃん!キョーコのこと知ってるの!?」

まどか「……うん、実はね………」

ゆま「う……うそ…だよね………おねえちゃん」

まどか「…………」フルフル

ほむら「…杏子のソウルジェムの器よ」ポイッ

ゆま「あっ!」パシッ…

ほむら「……杏子の形見よ。あなたにはそれを持つ資格あるんじゃないかしら」

ゆま「う…う……キョーコ………」

まどか「…ゆまちゃん」

ほむら「あなたも魔法少女なら、魔法少女のなれの果てを受け入れなさい…」

ゆま「やだ…やだ……キョーコ………」

ほむら「…甘えるんじゃないわよ。自分の願いのために力を得て、自分の願いのために死ぬ…それが魔法少女よ」

ほむら「……自分の死に様が誰かを悲しませるのでは、杏子だって安らかに眠れはしないわ…」

ゆま「……ううううう」

ほむら「……杏子の覚悟を受け入れてあげなさい。そして…覚えていて下なさい。あの子がどうしたかってこと……」

あんあん……

ゆま「………わたし、ちゃんと魔法少女として闘うよ」

ほむら「そう……いい子ね」

ゆま「キョーコが、おねえちゃんを助けるために闘ったなら、私もそのために闘うよ!」

まどか「ダメだよ!!!……私なんかのために……」

ゆま「ううん…私がそうしたいから、そうするの!…だから、おねえちゃんは自分のことだけ、考えていてね」

まどか「ゆまちゃん…」

ほむら「………それが、魔法少女という生き方だから。」

ほむら「……ごめんね、まどか」

まどか「…ほむらちゃん?」

ほむら「…何でも無いわ……帰りましょう?」




ほむら(おそらく…織莉子とキリカとゆまが居たところで…時間停止のない私たちでは、ワルプルギスの夜には勝てない…)



ほむら(それに……中途半端に倒したところで……何度でも復活するのでは…意味が無い)



ほむら(ワルプルギスの夜を根本から断ち切るには……)

ほむら(一つだけ…よね……可能性があるとしたら……)





ほむら(ごめんね…まどか………)






ほむら(こんどこそ……本当にさようなら)


……………………
…………
……
-ワルプルギスの夜・襲来
ほむら「…来たわね」

織莉子「ええ………」

キリカ「でっけー!ものすごくでかいぞ!!」

ほむら「あら……それでも、私たちが前に倒したのに比べればカワイいものだわ」

キリカ「はへー……すげえな、それ」

ゆま「……キョーコは本当に強かったもん」

ほむら「ええ…杏子もマミも強かった」

ほむら「…一番弱い、私が生き残ってしまったのも皮肉ね…」

ほむら「…でも、ここで全部終わらせてやるから」

織莉子「……じゃあ、行きましょう。」

キリカ「よし!私、やっちゃうよ!!!!」ダッシュ

ほむら「続くわよ!!!」

タタタタタ……

ワルプルvsおりこ勢か期待

だが寝る

-数十分後
ほむら「くっ………………こんなはずじゃ……」

ゆま「……………」グッタリ…

ほむら「ゆま!しっかりしなさい!!」

キリカ「……たはは…参ったね………こんなに強いなんて……」

織莉子「未来を視ても…何度視ても……まったく攻撃が分からない………なんなの、こいつは……」

ほむら「……なんでよ!!なんでも、まどかばかり……幸せになれないの!?」

ほむら「………………」フラッ

織莉子「……何をするつもり?」

ほむら「……杏子が昔、見せてくれたことがあるの」

ほむら「…ソウルジェムをありったけ暴走させれば、ものすごい威力を発揮できるってこと!!」

ゆま「ダメだよ!ほむら!!!!」

ほむら「…あなたたちに頼めた義理ではないけど……まどかのことよろしくね」

シュタッ!!!!

織莉子「暁美さん!!!!」

ほむら「ワルプルギスの夜、私の命と引き替えに…いい加減、まどかを解放しなさいぃぃぃ!!!!」

織莉子「ダメェェェェェェ!!!!」





キラキラキラキラ………


キュィィィィィィィィィィィィィン!!!!!!!!!!



ズドドドドドドドドドンンンンン!!!!!!!!!


ゆま「あ、あ、あ……ほむらが………」


ほむら「…………………」



ズドンッ……

ゆま「ほむらぁぁぁ!!!……ソウルジェムは!?」

織莉子「……砕け散ってる………」

ゆま「そ…そんな………」

キリカ「!!!!!!!!!……織莉子……あれ……」



ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!!!!!!!」



織莉子「…そんな、無傷だななんて………」

ゆま「……こんなのって…あんまり……だよ」





まどか「……………ほむ…らちゃん?」

ほむぅ……

織莉子「鹿目まどか…!!」

ゆま「おねえちゃん…………」

まどか「……え、うそ………でしょ?」

ほむら「……………」

まどか「ほむらちゃん!!!!」

ほむら「………………」ユサユサ

ほむら「……………」



まどか「そんな…………」

織莉子「……まどかさん。」

QB「やっと、イレギュラーが消えたのかい?これで僕も仕事しやすくなるか?」

ゆま「キュウべえ!!!!!」

QB「さあ、まどか。本当にほむらを救いたいなら、僕に願うといい。君ほどの素質があれば、それくらいの願い、造作もない」

織莉子「…だめよ、鹿目まどか。もし、貴女がここで魔法少女となるというのであれば、この場で殺す」

QB「おや…いいのかい?ワルプルギスの夜を倒せる可能性があるのは…まどかだけだよ?」

織莉子「くっ……でも……」

まどか「……大丈夫だよ、織莉子さん。お願いが叶って、ワルプルギスの夜を倒した後に、私のソウルジェム……砕いてくれればいいから…」

ゆま「そんな……でも、ほむらはそんなこと望んでない!?」



まどか「…ゆまちゃん、でも、私ね、もう、決めたの」


まどか「…結果的にそれが、ほむらちゃんを苦しめることになったとしても」


まどか「……絶対に大丈夫だから」


まどか「…だから、私を信じて!!!」

-ワルプルギスの夜・撃破
織莉子「……信じられない。一撃で…あのワルプルギスを倒してしまうなんて」

ゆま「…うん。」

まどか「……ごめんね、みんな。もう……残り時間、無いみたい」

織莉子「……ソウルジェムを」

まどか「…はい」

織莉子「不思議なものね。あなたを恐れていたことは何が何でも貴女を殺すつもりで居たのに…」

織莉子「…こうなると、殺すことに躊躇いが出てしまうなんてね」

まどか「ごめんね……でも、私、魔女になって、この世界をめちゃくちゃにしちゃうなんて嫌なんだ……」

織莉子「……わかったわ」

キリカ「オリコの手、汚したくない。私が…やるよ!」

織莉子「ダメよ……あなたにはあなたの…役割があるように、これは私の役割」


織子「さようなら、鹿目さん」

パリンッ………


fin?

QB「やあ、また、僕なんだ。」

QB「インキュベータとしては、ここで物語が終わってくれると、非常に喜ばしい」

QB「けれども…君たち人間たちは、どうして一個の個体の生死を特別視したがるのかな」

QB「わけがわからないよ」

QB「でも…僕の仕事は一つさ。君たちが魂を対価に、奇跡を望むなら、その奇跡を叶えるよ」

QB「作者的にはここで終わりでもいいとは思っているようだけど…10分の休憩をするようだから、君たちに意見を聞こうというわけさ」

QB「さあ、どうする?僕と契約して、物語の続きを見るかい?それとも、この正史で終わらせるかい?」

またお前かww契約はできんが続きを見るぜ

だが寝る

そして、新事実…>>59の前にこれが抜けてる…

織莉子「じゃあ……さようなら、鹿目まどかさん。もう二度と何かを思い出そうなんてしないことね」

キリカ「バイバイ!織莉子が殺すなっていうから、今日は殺さない!またね!」


キリカ「…鹿目まどか殺っておかなくてよかったの?」

織莉子「ええ…今の段階では脅威たり得ないもの。さすがに魔法少女の素質があると言うだけで、人殺しはしたくないわ」

キリカ「私がやるから!織莉子には迷惑かけないのに!」

織莉子「あなたにも、訳もなく人殺しはして欲しくないの。それに…派手にやればやるだけ面倒なことも多くなるわ」

織莉子「少なくとも、鹿目まどかは今の状態では並の魔法少女にしかなれないから、世界を滅ぼすような魔女にはならないわ。」

織莉子「それに…ワルプルギスの夜もいない間は、彼女が本調子で魔法少女になったとしても、彼女の魔力を枯渇させるような魔女はいないもの…」

キリカ「ふーん、何だか、面倒、だね!」

織莉子「それに………切り札は最後までとっておくものだからね」

キリカ「何か…視て、識っているんだね?」

織莉子「ふふ…どうでしょうね?」



これがないと…ラストへの前振りにならないorz

俺は起きてるぜ

体力が持たないっつーなら仕方がないけど、俺は続きを観たい

睡眠時間を対価にして続きを見たい

……無理するなよ?

時間が時間だから意見は少なくなりそうだけど
少なからず見てるやつは、続きがあるなら書ききって欲しいと思ってるだろうな

俺の魂と引き換えにとっととカケ太郎

なかなか追い付かないからレスできなかっただけで途中から読んでたぜ

…………………
……

ほむら(……疲れた。)

ほむら(死ぬって意外に疲れたままなのね…)

ほむら「……まぶしい…………」


ほむら「………ここは?」

ゆま「あ、ほむら!!!ようやく気がついたんだね!?」

ほむら「ゆ…ゆま……?あなたまで…死んでしまったの…?」


ゆま「……ううん、逆だよ。ほむらが生きてるの……」

ほむら「え……私は確かに………ソウルジェムを……」

ゆま「………おねえちゃんの祈り……だよ」

ほむら「……まさか………まどか……」

ゆま「……」コクリ

ほむら「まどかは……どこ………?」

ガチャリ…

織莉子「……暁美さん、目が覚めました?」

ほむら「まどかはどこなの!?」

織莉子「約束通り、魔女になる前に、ソウルジェムを砕かしてもらいましたわ」

ほむら「っ!!!!!」ガバッ

ほむら「痛っ………」

織莉子「…まだ動かない方がいいですよ。いくら魔法少女とは言え、一度は体がばらばらになっているわけですから…」

ほむら「…あなた………まどかを……!!!!絶対に許さない……」フラフラ…

織莉子「あなたは…まどかさんを守るといって、まどかさんの気持ち全く分かってないですね」

ほむら「なにをいうのよ………」

織莉子「……自分の魂を対価にしてまで貴女を救いたいと思っているのに…あなたはその気持ちを見ないふりした」

織莉子「違いますか?」

ほむら「……そんなことは……ない」

織莉子「だから…あなたは、まどかさんの祈りを…受けてそんなに動揺するのではないのですか?」

ほむら「……違う…………違う……」

ポロッ………ポロッ……

ほむら「私は……まどかと……一緒にいたい……そんな未来を望んだの……」

ほむら「…だから、まどかのいない未来なんて…嫌だよ…」


織莉子「…なら、なんでまどかさんが、同じ気持ちだって分かってあげなかったの?」

ほむら「…それは…………」

織莉子「あなたって、自分勝手ね。うちのキリカも大概だけど…あなたも…ね」



カチャリ…


マミ「…そろそろ可哀想だし、許してあげましょうか?」

ほむら「……え?」

ほむら「……巴さん?な……なんで?」

マミ「…鹿目さんの魔力なら、一人二人生き返らせるのは造作、ないでしょ?」

ほむら「…それじゃ……杏子も?さやかも?」

マミ「…ええ。みんな、居るわよ」

ほむら「………みんな…か……でも、まどかは…………」




カチャリ


まどか「………ほむらちゃん?」




ほむら「!!!!!!!…まどか!!!」

タタタタタタッ…ダキツキ!!

まどか「わ、わ、わ、………ほむらちゃん」

ほむら「…まどか……よかった、……本当によかった……」

まどか「うん…うん………」

ほむ?

……………………
…………
……

ほむら「……でも、どうして……助かったの?」

まどか「それはね………」

キリカ「私の魔法だよ!」

ほむら「……どういうこと?」

キリカ「私の魔法は、時間遅効だ。だから、まどかの祈りを遅効した……まあ、考えたのは織莉子だけどな!」

ほむら「………?」

織莉子「つまり……鹿目さんが魔法少女になってから、彼女の祈りを有効にしたってこと…」

まどか「…私ね、キュウべえに『私の友達みんなが幸せになる未来を見せて』ってお願いしたの」

ほむら「……だから、マミや杏子が……。でも、どうして…あなたは?」

織莉子「ワルプルギスを倒し、鹿目さんのソウルジェムを砕いた後に…鹿目さんの願いを有効にした」

ほむら「でも!……それでも、まどかは!!」

マミ「…鹿目さんの願いは『友達の幸せ』よ?……鹿目さんのいない未来で一人、幸せになれない人が居るじゃない……」



ほむら「……まさか、そんな奇跡みたいなことなんて………」


まどか「だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから」

まどか「きっとほんの少しなら、本当の奇跡があるかもしれない。そうでしょ?ほむらちゃん」


ほむら「……まどか!!!」


ダキツキ……


まどか「やっと…二人でちゃんと幸せになる未来…見つけられたね…ほむらちゃん」

ほむら「……まどかぁ」ポロポロ

まどか「嬉しいときは…笑顔になろう?」

ほむら「……うん!」

まどか「やっと……本当のほむらちゃんに出会えた…かな?」


ほむら「…うん」




---だから、言わせてね、まどか





大好きだよ。



さようなら、今までの私…


もう二度と来ることない…めくるめく日々へ

いま……私ひとり


さようなら


ほむら「さよならの季節に」 完

終わった……

東の空はすでに白みだしたというのに…いったい、自分は何をやっているのだろう?

太陽は私たちを祝福してくれなかったというのか…。


なお、タイトルは同名の合唱曲より。
前回ほど、元ネタが生かせてないし、針忘れがあったりとぐだぐだ……

次回は、きちんと頭の働いてる時間にやる………

とりあえず、保守してくれた人…ありがとう。

また、ほむらが合唱曲つぶやいているの見つけたらよろしく…

曲貼っておくよ
乙でした

ttp://www.youtube.com/watch?v=1QK75b3hWvc

おつ

乙乙乙

深夜から早朝までお疲れ様でした
なんかほっこりとした良い気分になりました(*´ω`*)
そして そのまま…… 寝むりへと…zzz

おつかれさん
久しぶりに良い話と巡り会えたよ

もう眠れないっていう契約付きでな

乙!
ちょっとおりこ組に興味湧いたから本買ってみるかな

乙でした
そういや本編まどかも魔法少女になってから願いを叶えてたな
まああっちは永遠に自分で仕事をするわけだから特殊か

にしてもゆっくり貼れるとは言え何でこんな時間に
だから寝る

QB「僕と契約してスレ保守をしてよ!」

QB「君たちにSSを提供する代わりに、DATおちと戦う、スレ保守人になってもらってるんだ」




QB「…睡眠時間?真夜中にスレ立てれば早朝までかかるのは自然の摂理だ」

QB「SSを保守する対価に睡眠時間が削られるなんて…当たり前のことだよ」

QB「やれやれ…どうして君たちは睡眠時間にこだわるんだい…訳がわからないよ」


…ゴメンなさい、わるふざけ。今度こそ寝る

おやすみー

乙乙

乙!

乙でした〲

よむほ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月23日 (月) 16:53:54   ID: eeHDmjsE

キリカの能力をそう使うとは…!
鬱じゃない記憶喪失ものというのもSSでは珍しい気がしました

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