京子「京子×京子?」(119)

歳納(鏡を見ると何時も思う…)

歳納(サラサラな長い髪…)

歳納(綺麗な目、スラリとした鼻筋)

歳納(吸い付きたくなるような唇…)

歳納(そして華奢な身体…)

歳納(…貴女に触れて体温を感じたい…)

歳納(貴女の匂いを嗅ぎたい…)

歳納(貴女に抱きしめて欲しい…)

歳納(この鏡の硬い表面が、何時も、何時も恨めしい…)

~廊下~

歳納「あら、結衣じゃないの」

結衣「あ、きょ、京子…」

歳納「こうやって喋るのは久しぶりね、あかりたちは?」

結衣「うん、久しぶりに喋るね…私達…。あ、あかり達は、もう部活に行ってる…」

歳納「貴女達、まだあの部活を続けているの?」

アンソロネタだね

歳納「…ねえ、結衣」

結衣「…な、なに」ビクッ

歳納「何時までも娯楽部に留まってないで、生徒会に来たらどうかしら」

歳納「あんな部活に拘っていても…」

結衣「ご、ごめん!急ぐから!」ダッ

歳納「結衣…」

~生徒会室~

歳納「こんにちわ、少し遅れてしまったわね」ガラガラ

綾乃「と、歳納京子…!は、早かったわね!」サササッ

櫻子(お、お菓子隠せ!)ササツ

ひま(わ、判ってますわよ!)サササッ

歳納「……副会長、確かに私は貴女のクラスメートで友達でもあるけど…」

歳納「生徒会では私は会長なのだから、呼び捨てはまずいと思うわ」

歳納「示しが付かないもの」

綾乃「ご、ごめ…いや、すみません…会長…」

歳納「それと、私が来るまでに隠れてお菓子を食べるのはやめなさい」

櫻子(ギクッ)

ひま(ギクッ)

歳納「冷蔵庫はお菓子を保管する為に置いてる訳じゃありませんし…」

歳納「こんな事では引退した前会長に申し訳が立ちませんよ」

一同「……はい」ショボン

歳納(あら、言い過ぎたかしら…)

歳納「副会長」

綾乃「は、はい!」

歳納「生徒会室でお菓子を食べるのはいけない事だけど…」

歳納「その代わりといっては何ですが、今度、お休みの日に美味しいお菓子屋さんに連れて行って上げるから」

歳納「それまで我慢できるわよね?」ニコッ

綾乃「あ、は、はい!頑張ります///」

歳納(ふぅ…)

~京子宅~

歳納「さて、予習復習も済んだことだし…そろそろ寝ようかしら」

歳納(その前に、何時もの日課を…)

歳納(はあ…鏡に映る私…本当に可愛らしい…)

歳納(どうして私は1人なのかしら…もう1人居たら、抱きしめてあげられるのに…)

歳納(会いたい…切実に会いたい…そして抱きしめたい…)

歳納(指を絡めあって唇を合わせて吐息を感じあって…)


ムズムズ


歳納「ん……ぁ……ああ、可愛いわ、私…可愛いの…」カガミスリスリ

歳納「私、大好き…私が一番好き…会いたい…会いたいよぉ…」カガミチュッチュッ

~翌朝~

歳納「ん、…あのまま寝てしまったのね…」

歳納「あら、もうこんな時間…急いで学校に行かないと」

??「うーん…」モゾモゾ

歳納「……え」

京子「ふぁぁぁぁぁぁ!よく寝た…」ムニャムニャ

京子「何か1ヶ月くらい寝てた気分だなあ」ノビー

歳納「 」

書き貯めてた分が尽きました
また書き貯めるつもりですが、他に思いつく人が居るなら乗っ取ってくだしい

京子「って、私、全裸…?」ポー

京子「ぱ、ばしゃまぱじゃま…あれ」

歳納「……」ジー

京子「……」ジー

京子「おはよう!」

歳納「…!」ドキューン

歳納(何、この可愛らしいヒト)

歳納(髪は長くてサラサラで綺麗な目をしてて可愛い唇してて)

歳納(これは、ひょっとして…私…?)

歳納(もう一人の…私?)

歳納(鏡の神様が、私の願いを聴いてくれたのかしら…)

京子「あ、あのー、そのトメィトパジャマ、ひょっとして私のじゃ…?」

歳納(綺麗な声…それに小首を傾げるあの仕草…)

歳納(不安そうに下がった眉、ちょっと開いた唇)

歳納(鏡の中じゃなく、現実でこれを見れるなんて…)

歳納「そう、ごめんなさいね、このパジャマは貴女の物だったの」

歳納「じゃあ、お返ししないとね…」

京子「え、わ、ちょ、脱がなくていいって///」アワアワ

歳納「そうは言っても、貴女は裸だし…」

歳納「風邪をひいてしまっては、可哀そうだわ」

歳納「私は他の物を着るから、このパジャマは貴女が、着なさい?」

京子「う、うん、何かごめんね…」ゴソゴソ

歳納(服の着方が、子供っぽくて可愛い…)ムズムズ

歳納(それに、さっきの焦っていた顔の可愛らしさときたら…)ソワソワ

京子「わー、暖かい」

歳納(私が着ていた物を、この子が着てる…私の体温で温まってくれてる)ドキドキ

歳納(直接、温めてあげたい…この子を抱きしめてあげたい…)

歳納(けど、確かめる事が幾つかあるわ)

歳納(この世に現れた、唯一の私、慎重に、大切に扱わないと…)

歳納(嫌われてしまっては、元も子もない…)

歳納「あの、失礼だけど、貴女、自分の名前を覚えてる?」

京子「え、そりゃ当然覚えてるよ、私は京子!よろしく!」フンゾリ

歳納「名前は京子…じゃあ、苗字は?あと、ここが何処か判る?」

京子「正直、良く判らん!」カラッ

京子「えーと、真面目な話、多分この部屋は私の部屋だと思うけど、自信はないです」

京子「苗字も、思いだせないし、何人かの人の顔は思いだせるけど…」

京子「え、この人達…誰だっけ…」クラッ

歳納「もういいわ、無理をして思い出さなくても…」スッ

京子(うわっ、抱きしめられた…あれ、なんだろ)

京子(この人の胸の中、凄く、安心できる…)スリッ

歳納(……!)

歳納(京子からも、体重預けてきてくれた…)

歳納(心地よい重さ…もっと、もっとこの子の重さを感じていたい…)

歳納(けど…)

歳納「京子、私の事は歳納と呼んでちょうだい」

京子「とし、のう…何か、聞き覚えがある名前~」

歳納「深く、考えなくてもいいわ」

歳納「そして、ごめんなさい、ここは貴女の部屋じゃなくて、私の部屋なの…」

京子「え、そ、そうなんだ…見覚えあったんだけどなあ」ガックリ

歳納(私と違って、喜怒哀楽が激しい…どの顔も、可愛いわ…)

歳納(もっといろんな顔を見てみたい…泣き顔とかも…いいえ、いけないわ、それは…)

歳納「貴女は、記憶を失ってるようだから」ナデ

歳納「思いだすまでココに居てくれていいわよ」ナデナデ

京子「と、歳納ちゃんって、優しいよね、ありがとう!///」ナデラレ

歳納「そ、そんな事はないわよ、当たり前の事よ」ドキュドキュ

歳納(…出来れば名前で呼んでもらいたいけど…混乱させてしまう物ね…)

歳納(今は、こうして彼女を私の部屋に留めておいて…)

歳納(後の事は、ゆっくりと考えましょう…)

歳納(この子の髪の感触…凄く滑らか…ずっと触っていたい…)

京子「~♪」ナデラレ

歳納「京子、ちょっといいかしら」

京子「ん?なになに?」クルッ

歳納「私は、今から、学校へ行かなくてはいけないの」

京子「がっ、こう?」

京子「そ、そうだ、私も学校へ行かないと…」フラッ

歳納「いいえ、いいのよ、いいの、京子」ガシッ

歳納「貴女は記憶喪失なのだから、学校へは行かなくていいの」

京子「そ、そなの?」

歳納「ええ、だから、私の部屋で大人しく待っていてくれる?」ナデ

京子「うん、いいよ~!じゃあ、ゴロゴロして待ってるから…」ナデラレ

京子「早く帰ってきてね!歳納ちゃん!」ニコ

歳納(……今日、学校休んで一日中この子を抱っこしていたい……)ムラッ

歳納(けど、私は曲りなりにも責任ある生徒会長の立場にいる者…)

歳納(安易に学校を休むことなんてできない…)

歳納(名残惜しいけど…仕方ないのよ…)

歳納「じゃあ、行って来るから…京子」

京子「いってらっしゃい!歳納ちゃん!」ブンブン

京子「お土産はラムレーズンでお願いします!」

歳納「ふふ、判ったわ」クスッ

~昼休み~

~生徒会室~

歳納「~♪」

綾乃「か、会長、今日は随分と機嫌がいいですね?」

歳納「あら、そうかしら、何時もこんなものだったと思うけど…」

櫻子(今日はお菓子食べてても怒られなかったしね)

ひま(仕事ミスっても、叱られませんでしたわ)

歳納「ああ、そういえば綾乃」

綾乃(あれ、普段、生徒会室内では副会長って呼んでるのに…)

綾乃「はい、なんでしょう、会長」

歳納「貴女、ラムレーズンを沢山売ってるお店、知らないかしら」

綾乃「……!?」

綾乃「か、会長?ラムレーズン、食べるんですか!?」

歳納「そんなに驚かなくても、アイスくらい食べるわよ」

綾乃(ラムレーズンを食べる歳納京子…ひょっとして、頭打つ前の人格が戻ってきてるんじゃ…!?)

綾乃「じゃ、じゃあ、放課後、お店に案内しますよ!」

歳納「お願いね」ニコ

~廊下~

歳納「あら、あかりじゃない、久しぶりね」

あか「きょ、京子ちゃん、お久しぶり…!」

歳納「今日も放課後は部活かしら?頑張ってね」

あか「……え?」

歳納「~♪」

歳納(ああ、早く放課後にならないかしら、早く帰って京子の顔が見たいわ…)

歳納(京子の顔を思い浮かべるだけで、こんなにも幸せな気持ちになるだなんて…)

~放課後~

~お店~

綾乃「ここのお店なら、ラムレーズンが安いですから沢山購入できますよ、会長」

歳納「もう、綾乃ったら、生徒会以外の場所では名前で呼んでくれていいのよ?」

綾乃「え、あ、はい、歳納京子…」

歳納「敬語も、めっ」

綾乃「……!?」

綾乃(今日の歳納京子、何だか、可愛い…///)

歳納(さて、取りあえず20個ほど購入して行こうかしら…)

歳納(京子、喜んでくれるかしらね)

~京子宅~

歳納「ただいま」

歳納「京子、いる?アイス買ってきたわよ」


シーーーーーン


歳納「…京子…?」


シーーーーーーーーン


歳納「……」ゾクッ

歳納(まさか、現れた時みたいに突然消えちゃったとかじゃ…ないわよね?)

歳納「……京子!」ダッ

~京子部屋~

歳納「京子!」

京子「ムニャムニャ」zzzz

歳納「きょ、京子…」

歳納(よ、良かった…ちゃんといるわ…)

歳納(というか、私、まだ京子が現れて半日しか経ってないのに)

歳納(京子の事が頭の大半を占めるようになってる…)

歳納(多分、私は、もう、京子がいないと…生きていけない…)

京子「むにゃむにゃ、めちゃイボイボ…」zzz

歳納(京子…可愛い寝顔…)クスッ

歳納(無防備な姿…)

歳納(私が着ても大して似合わなかったトマトパジャマが…)

歳納(京子が来たら、まるで聖女の衣みたい…)

歳納(可愛いわ、本当に、好きよ、愛してる、京子…)チュッ

京子「むー……」ムクッ

歳納「おはよう、京子」

京子「あー、歳納ちゃん、おかえり!」グシグシ

京子「ふぁぁぁぁぁ、良く寝た…」グー

歳納「ふふふ、晩御飯、出来てるわよ」

京子「ほほう、今日の晩御飯はなんでしょうな、結衣!」

歳納「……え?」

京子「私、またパスタが食べたーい♪」

歳納(聞き間違え…かしら…)

歳納「京子はパスタが食べたいのね、じゃあ明日はパスタにしましょうか」

歳納「今日は、シチューにしてみたの」

京子「うわっ!本格的…歳納ちゃん、料理上手いんだなぁ」

歳納「クスッ、ありがとうね」

歳納「ほら、冷めないうちに召し上がれ」

京子「いっただっきまーす♪」

京子「あ、あつっ!」

歳納「京子…!大丈夫…?」フキフキ

京子「あ、ごめん…ちょっと焦って食べすぎちゃった…」

京子「と、歳納ちゃん、自分で拭けるよ///」

歳納「そう?焦らなくてもいいから、ゆっくり食べてね」

京子(歳納ちゃん、本当に優しいなあ///)

京子(それに私と違って大人っぽいし…憧れちゃう///)モグモグ

京子(けど…)

京子「ぷはー!お腹一杯…!ごちそうさまでした!」

歳納「お粗末さまでした…冷凍庫の中に、ラムレーズンがは入ってるから」

歳納「食器を洗い終わったら、一緒に食べましょう?」

京子「うそ!?買ってきてくれたの!?冗談だったのに!」ガバッ

歳納「京子に言われたら、何でもしてあげるわよ」

京子「ちょ、歳納ちゃん///」

京子「ラムレーズン、うめー!」モグモグ

歳納「ええ、美味しいわね」

歳納(まあ、京子と一緒に食べるものなら何でも美味しいんだけど…)

京子「…歳納ちゃんはさ、どうして私に、こんなに良くしてくれるの?」

歳納「…朝も言ったわよね、困ってる人を助けるのは当たり前の事よ」

京子「…嘘」

歳納「……」

京子「記憶を失ってても、判るよ」

京子「普通なら、多分、私を病院に連れて行って、それで終わりだと思う」゙

京子「けど、歳納ちゃんは、私が不安にならないように、色々としてくれる」

京子「家に住まわせてくれるし、ご飯も作ってくれるし、アイスも買ってきてくれる」

京子「それは、凄く感謝してるんだけど…理由がない親切は…不安になるんだ」

京子「ねえ、歳納ちゃん、どうしt」

歳納「…!」ガバッ

京子「…!」ゴロン

歳納「どうしてなのか…知りたい…?」

京子「と、歳納ちゃん、どうしたの…」

京子(歳納ちゃん…私の上に乗って…顔が…近い…)ドキドキ

歳納「簡単なことなの、私は、貴女を好きになった、それだけ」

歳納「好きになった人を大切にするのは、当たり前の事…でしょう…?」

京子「そ、そんな、今朝あったばかりなのに…」ドキドキドキ

歳納「いいえ、違うの、京子」

歳納「私はずっと貴女を見てきた」

歳納「生まれた時から貴女を見てきた」

歳納「手が届かない場所にいる貴女に」

歳納「ずっと恋焦がれてきたの…」

京子(歳納ちゃんの…顔が…私の顔に近づいて…)ドキドキドキドキ

歳納「ずっと、こうしたかった…」

歳納「こうして、体温に触れたかった」

歳納「吐息を感じたかった」

歳納「流れる髪に触れて、肌に指を滑らせ、唇にキスをしてあげたかった」

京子「…!」

歳納「…」チュッ

京子(と、歳納…ちゃんの唇が…私の頬に…)

歳納「京子、私は、貴女を愛しているの」

歳納「貴女が私の事をどう思っていたとしても…それは変わらないわ」

歳納「それを、貴女が私を受け入れてくれるまで…私はずっと我慢する」

歳納「……だから、今のキスの分は、謝っておくわ…」

歳納「ごめんなさい」

京子「と、歳納ちゃん…」ポーッ

歳納「さあ、お風呂に入って、もう寝ましょう」

京子「……」

~お風呂~

京子(歳納ちゃん、私の事をあんなに大切に思ってくれてたんだなあ…)ジャバー

京子(多分、私が記憶を失う前は居ごく親しい、家族みたいな存在だったんだろうと思う)ゴシゴシ

京子(けど…全然思いだせない)

京子(いや、親しいイメージはあるんだけど…どうしてだろう、私との関係が思い浮かばない…)

京子(歳納ちゃん、ごめんね…)ザブーン

~お風呂2~

歳納(京子に、言っちゃったわ…愛してるって…)ジャバー

歳納(嫌われてない…かしら?変な子だって思われてたなら…嫌…)ゴシゴシ

歳納(ふぅ…)ザブーン

歳納(…さっきまで、このお風呂に京子が裸で入ってたのよね…)

歳納(………)

歳納(湯で赤く火照った京子の裸……)ブクブクブクブク



京子「歳納ちゃん?ずっと入ってるみたいだけど…大丈夫?」

京子「と、歳納ちゃん!ちょ、のぼせちゃったの!?しっかりして!」

歳納「まさか、この歳でお風呂でのぼせてしまうなんて…不覚だわ」

京子「うん、大人っぽい歳納ちゃんがのぼせてたのにはビックリした」クスクス

歳納「あら、京子、それは傷つくわ…もう再起不能かもしれない…」

京子「あ、じょ、冗談だって!誰だって失敗はあるよね!」

京子「それに、そういう失敗をする方が、人間味があって、可愛いと思う///」

歳納「京子……ありがとう…」

歳納「えっと、京子」

京子「なに?歳納ちゃん」

歳納「ベッドは一つなんだけど…私がソファで寝るから京子はベッドで寝てちょうだい」

京子「いや、一緒に寝ればいーじゃん」

歳納「え、けど…それは…」

京子「女の子同士だし、構わないって」

歳納「京子、私が貴女を愛してるって言ったの、覚えてる?」

京子「勿論!」

京子「けど、歳納ちゃんは私が受け入れてくれるまで、我慢してくれるって言ったよね!」ニコー

歳納「……そうね」

歳納(京子の笑顔には、勝てないわ…)

歳納(明日の朝まで、我慢できるかわからないけど…)

歳納(何とか持ちこたえてみましょう…)

京子「じゃあ、歳納ちゃん!」

歳納「ええ、京子」

2人「「おやすみ!」」



消灯



一時閉幕

個人的には>>5がメチャクチャ気になる
どのアンソロだろ

あと続きは要望があれば明日の夜にでも

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