灰原「ずっと一緒よ、工藤君」【閲覧注意】 (74)

灰原哀中心のコナンSSです。

後半鬱展開が多いのと、【エログロ注意】でお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1381590683

灰原「雨......止まないわね」

こう長雨が続くと気が滅入る。

暗い気分がいつまで経っても晴れはしない。

まるでこの空模様はそのまま私の心みたい。

常に晴れないモヤモヤが消えない。

灰原「良いことなんてこの先ないのかもね」

今でこそこうして今の体にも慣れ生活している。

でも組織の影はつきまとう。

常に不安にかられて生きなくてはならない。

それに、私は孤独だ。寂しさを消しきれない。

阿笠博士や探偵団の子供達。

とても良くしてくれている大切な存在。

でも、彼等でも私の闇は全てはらえる訳じゃない。

本当の意味で私を理解してくれる人なんて、この暗い気持ちを晴れやかにしてくれる人なんていない。

......ただ1人を除いては。

灰原「ハァ、もう今日は昼寝でもしちゃおうかしら」

ピンポーン

灰原「あら、誰かしら」タッタッ

灰原「はーい」ガチャッ

コナン「よう灰原」

灰原「あら工藤君、どうしたの?」

コナン「いや、麻酔銃の調子が悪くてさ。博士に見てもらおうと思ったんだけど」

灰原「そう、でも残念だけど博士は今買い物に出ていないわよ」

コナン「そっか、いつ戻るかな」

灰原「分からないけど、麻酔銃なら預かりましょうか?予備の場所は知ってるから」

コナン「いや、どーせ暇だし待たせてもらうよ。入っていーか?」

灰原「え、ええもちろん。どうぞ」

コナン「じゃ、お邪魔しまーす」

......案外、悪いことばかりでも無いかもね。

コナン「ワリーな、忙しくなかったか?」

灰原「別に平気よ」

コナン「そっか、しっかし雨ひでーよな」

灰原「ええ、明日も休みなんだし明日にすれば良かったのに」

コナン「まあ、暇だったしな。オメーの顔色伺いついでにな」

灰原「え?」

コナン「こう長雨だとまたシケた面してんじゃねーかと思ってよ」ニカッ

灰原「バカね、大きなお世話よ」ドクン

何、この胸の高鳴り......

コナン「お、博士新しいゲーム作ったのか、灰原!暇なら一緒にやんねーか?」

灰原「え?ええ、いいけど」

コナン「おっしゃ、準備するか」

灰原「あ、待ってて。お茶煎れるわ」

コナン「お、ワリーな」

灰原「コーヒーでいいかしら」

工藤君......何故アナタは私の心を見透かすの?

寂しいと思った時に来てくれて、あんな事言うなんて。

工藤君、工藤君......。

そんな工藤君を、私は......。

灰原「あ、もうお湯沸いたかしら」コポコポ

灰原「さて、持っていかなくちゃ」

灰原「工藤君のはこっちでいいかしら」

灰原「工藤君の、飲む方。工藤君の......」
工藤君が飲むコーヒー。

彼と一緒に......。

ツー、ポタンッ

灰原「はっ」

何考えてるの私、工藤君のコーヒーにヨダレ垂らすなんて......。

灰原「取り替えなきゃ」

そう、取り替えなきゃ。

私のヨダレの入ったコーヒーなんて彼に飲ませるわけには......

彼に、飲ませる?

私のを、彼に......。

灰原「お待たせ」

コナン「お、サンキュー」

灰原「アイスコーヒーの方が良かったかしら」

コナン「いや、これでいいよ。ありがとな」スッ

灰原「あ」ドクン

コナン「どうした?灰原」

灰原「あ、熱いから気をつけて」

コナン「あ?ああ、変なヤツだな」ニカッ

......止めるなら今。

ダメよ、あんなの飲ませたら。

私のヨダレなんて、恥ずかしい......

ダメダメダメダメ、止めなきゃ!

コナン「ゴクッ」

灰原「あ......」

コナン「ふう、ウマいなこのコーヒー」

灰原「そ、そう良かったわ」

の、飲んじゃった。あのコーヒー。

私何てバカな事を......。

恥ずかしい。

でも、私のを彼が飲んだって事は。

【間接キス】


キス、キス、キス。

工藤君と、キス。

......何喜んでるの私。ちょっと変だわ。

コナン「どうした?灰原」

灰原「あ、何でもないわ」

コナン「そっか、ならゲームしようぜ」

灰原「え、ええ」

これくらいはいいかしら。

今更遅いし。キス。フフッ。

コナン「だーっ、また負けた!」

灰原「あらあら威勢の割には弱いのね」フフッ

コナン「くっそー、も一回だ!」

灰原「ええ、いいわよ」ニコニコ

コナン「何かオメー今日機嫌いいな」

灰原「え?そうかしら」ニコニコ

コナン「いつもそのカオでいろよ、その方が絶対可愛いからよ」

灰原「か、可愛い?そうかしら////」

コナン「ああ、その方が絶対いいぜ」

灰原「ありがとう、一応受け取っておくわ」

コナン「ったく、そう言う所が可愛くねーんだっつーの」

灰原「あら、普通に答えたつもりだけど」ニコニコ

ああ、楽しい。

何故こんなに気持ちが晴れやかなのかしら。

工藤君。私の心を救ってくれる人。

私を誰よりわかってくれる人。

ホントの気持ちには気づいてもらえないけど。

でもアナタかいてくれたら私は......。

コナン「そーいや博士帰ってこねーな」

灰原「え?あ、そうね」

今はいいじゃない、博士なんて。

暇なんでしょ?

コナン「ま、いーけどよ。暇だし」

灰原「その内帰ってくるわよ」

そうそう、今は私を見て。

他はその時でいいじゃない。

灰原「ちょっとトイレ行ってくるわね」ニコニコ

コナン「おう」

コナン「なんか妙に上機嫌だな?ま、いっかイライラしてるより」

灰原「ふぅ......何か変ね、私」

何かおかしい。

気持ちが妙に高揚してるのか、どこかおかしい。

灰原「らしくないわね」

そう言って覗き込んだ鏡に写る顔は、何とも言えない不安を感じさせた。

まるで自分の顔じゃないような。

ガチャッ

灰原「お待たせ」

コナン「おう、始めっか」

まあ、今はどうでもいい。

楽しい時間を過ごしてるのに余計な事は不要だ。

しばらく後。

コナン「んとにおせーな、博士」

灰原「ホントね」Prrrrr......

灰原「あら、電話」ガチャッ

灰原「はい、阿笠です」

阿笠「おお、哀君か。ワシじゃよ」

灰原「博士?どこにいるの今?工藤君が来て待ってるのよ?麻酔銃の調子が悪いからって」

阿笠「おうそうか、すまんのう。実は発明に必要な道具を買いにちと遠くまで来たんじゃが車が調子悪くてのう」

灰原「また?」

阿笠「すまんが、しばらく帰れんわい。自力で帰るから心配は無用じゃが、晩御飯は悪いが1人ですませてもらえるかの」

灰原「わかったわ、工藤君にも伝えとくわ」ガチャッ

コナン「博士か?何だった?」

灰原「しばらく帰れないそうよ」

コナン「い?!マジかよ?」

灰原「ええ、どうする?待つなら食事用意するわよ?」

そう、そうして欲しい。

ここまで待ったんだからいいじゃない。

コナン「んー、でも蘭が怒るからな」

ピクッ

灰原「そ、そう」

結局そうだ。

私がどう思っても彼は彼女の下に帰る。

帰っちゃう。

私はまた1人。

コナン「また明日来るからよ、博士に伝えといてくれよ」

灰原「ええ」

コナン「どーした?元気ねーな」

灰原「何でもないわ」

そうよね、私の気持ちなんて分かるはずもない。

私がアナタにどんな思いでいるかなんて。

コナン「じゃ、また明日な」

灰原「あ......」

イヤ、帰っちゃイヤ。

灰原「帰らないで」

コナン「え?」

何言ってるの?私?

コナン「どうしたんだよ、灰原?」

分からない。分からないけど帰っちゃうのはイヤ。

灰原「お願い、帰らないで」

コナン「灰原......何かあったのか?」

灰原「いえ、そうじゃないの」

お願い、1人にしないで。

コナン「何か悩み事か?」

灰原「ううん、違うの」

コナン「何か今日変だな、大丈夫か?」

灰原「......」

コナン「なんだったら一回帰って戻ってくるよ、待ってな」

灰原「あ」

お願い、離れないで。

短い時間でも私を1人にしないで。

イヤ、工藤君!離れないでー!

バシュッ

コナン「うっ」プス

コナン「ま、麻酔銃?なんで?灰...原...」ドサッ

灰原「ハァ、ハァ、ハァ」

灰原「......もう後には引けない」

何かが音を立てて崩れた。

私の中の何か、私を律するものが砕け散った。

コナン「ん......ここは?」ボーッ

コナン「何で俺はこんな所に?」ガチャッ

コナン「な?腕も足も手錠で繋がれてる?」

コナン「くそ、この薄暗い部屋はどこなんだ?何故俺はここに?誰が......」

ギイィィ...

灰原「大丈夫?工藤君」

コナン「は、灰原か?良かった、何でか分からないけどこんな所にいて......」

灰原「そう、痛くない?」

コナン「ああ、それより助けを呼ぶか手錠を外してくれ!」

灰原「それは無理ね」

コナン「え?」

灰原「アナタはここにいるの。私と一緒に」

コナン「灰原?一体何を......?」

コナン「待てよ?そう言えば博士の家から帰ろうとしてそれから......まさか、灰原?」

灰原「ええそうよ。私がやったの」

コナン「な、何で?どうしてオメーがこんな事を?」

灰原「何故、か。やっぱり分からないのね」

灰原「いいわ、教えてあげる。ゆーっくりとね」

灰原「ねぇ、工藤君。私があなたにどんな想いを抱いていたか、わかるかしら」

コナン「俺に?」

灰原「最初は、ただ同じ敵を持ち同じ境遇の人間でしかなかった」

灰原「でもアナタを知るうちにどんどん変わっていった」

灰原「あなたの優しさ、強さ、真っ直ぐなまなざし、子供っぽさ、推理オタクな所、いろいろ......」

灰原「それに触れる内、私はどんどん癒やされ、そしてアナタに惹かれた」

灰原「いつしかアナタの存在はどんどん大きくなっていったわ」

灰原「いついかなる時もアナタの顔が浮かびアナタの声を思い浮かべ夢の中までアナタがいる」

灰原「アナタが近づいてくる足音を聞くだけで胸が高鳴る!同じ部屋にいるだけで満たされる!」

灰原「同じ空気を吸うだけで幸せ、アナタの声を聞けは天国にいる気分!アナタの眼差しを向けられるだけで絶頂しそう!アナタに触れられればもうこれ以上の幸せはない!」

コナン「......」

灰原「ごめんなさい、大声出して」

灰原「アナタが暗い世界から私を救ってくれた、地獄から解き放ってくれた」

灰原「アナタは私の全て、私を照らしてくれる太陽」

灰原「そう、私はアナタのおかげで生きていられるの」

コナン「なら、何故こんな事を?」

灰原「アナタが帰るって言ったから」

コナン「え?」

灰原「アナタが彼女の下ふ帰るって言ったから」

コナン「彼女......蘭か?それでこんなことを?」

灰原「いいえ、それは正解ではないわ」

灰原「言ったでしょ?アナタは太陽だって」

灰原「そう、アナタの魅力は太陽のように人を惹きつける」

灰原「彼女はもちろん、博士、探偵団の子供達、服部平次」

灰原「あのFBIですらアナタを信用してる」

灰原「アナタと言う光に照らされてね」

コナン「......」

灰原「でも、アナタが人を惹きつけるほど私に当たる光は少なくなってしまう」

灰原「それは耐えられない」

灰原「私はアナタと言う光を手放したくない、いつでもそばにいたいの、愛していたいの」

灰原「わかるかしら?この狂おしい程の気持ちが?」

灰原「いえ、狂ってかまわない、アナタを愛する喜びに比べたら正気など不要よ!!」

灰原「彼女が引き金になったのはただ単にアナタから受ける光の量が多い人間だからよ、私に取ってはアナタ以外の全ての人間は等しく邪魔でしかないわ」

コナン(目が、イっちまってる)

コナン「何故なんだ灰原、こうなる前に何故言ってくれなかったんだ!」

灰原「言ったところでどうなると言うの?アナタが永遠に私のそばにいてくれると言うの?例え彼女を捨て私の元に来たとしても私をずっと見てくれる保証がどこにあるの?」

コナン「だからってこんな!」

灰原「こんな事は間違い?だから何よ?常識は私を救ってくれる?キレイゴトは私を助けてくれるの?私を救ってくれるのはアナタを愛するこの気持ちだけよ、他に何もないわ!!!」

灰原「世の中なんか知ったコトじゃないわ!私はアナタがいればそれでいいの、神様仏様イエスキリストそんなモノは何も価値がない!私に価値があるのはアナタだけよ!」

コナン「組織はどうするんだ!2人で奴らを倒すんじゃなかったのか!」

灰原「どうでもいい。そんなもの」

コナン「な?奴らはオメーの姉さんの敵なんだぞ?」

灰原「だから?死んでしまった人が私を癒せるの?それともアナタお姉ちゃんを生き返らせられるの?無理でしょ?奴らなんてもうどうでもいい。関わらなければ良いだけの話よ。体も別に戻らなくて良いわ、アナタさえいればね」

一旦中断します。
明日上げる予定です。

コナン「こんな事をして、すぐ周りにバレて終わりだぞ?」

灰原「そんな事ないわよ、私達は戸籍上存在しないんだし変声機と解毒薬があればそれなりの立ち回りは可能よ。この場所だって決して見つからないわ、叫ぼうがどうしようが聞こえはしないし」

灰原「そうなったとしてもその時はその時よ」

コナン「そんな......一体何がオメーをそこまで......」

灰原「あら、まだ私を気遣ってくれるの?ホントに優しいわね。嬉しいわ。そう、アナタは優しいからだから怖い、色んな人に優しいからその内私を忘れてしまいそうで怖いの」

灰原「色々考えたの。どうしたらアナタを私のモノに出来るか。目の前で死ぬ?ダメダメ。一時は悲しんでもその内忘れる」

灰原「じゃあ殺す?ダメよ、アナタの声が聞こえなくなるのはイヤ。その目を見れなくなるのはイヤ」

灰原「クローンやあなたの子供でも作って私だけを愛するように仕込もうかと思ったけどそれじゃやっぱり意味がないし。今のアナタじゃなきゃやっぱりイヤ」

灰原「だからこうしたの」ニィィ

コナン(笑いが完全に狂ってる、でも何故だか見ていると引き込まれそうだ......ダメだしっかりしろ!雰囲気に呑まれるな!)

コナン「こんな事でホントに俺がオメーを愛するとでも思ってんのか?!バカにするなy」

灰原「思ってないわよ?」

コナン「え?」

灰原「アナタにはこれからここで暮らしてもらう。身の回りの世話は全て私がするから心配ししないで」

灰原「食事も下の世話も何もかも、性処理だってする。アナタが快感を感じるなら何でもするわ」

灰原「私もアナタを感じたいしね」

灰原「私はその課程でアナタの中に私を刻み込み永遠のものにすればそれでいい、アナタが私に永遠に感情を向けてくれるならそれでいいの」

灰原「それが愛情だろうが性欲だろうが哀れみだろうが憎しみだろうが何でもいい、私を永遠に忘れない程の何かをアナタが持ってくれれば」

灰原「楽しみだわ、アナタが私にどんな感情を向けてくれるか。想像しただけで興奮する」

灰原「怒りに震え睨みつけるかしら、哀れみの涙を流すかしら。性欲に溺れ虚ろな目で私を見るのか。それともそれ以外?」

灰原「あぁ、たまらない!考えるだけで幸せだわ!」

コナン「灰原......」

灰原「好き」

コナン「え?」

灰原「工藤君が好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き」

灰原「こう言うだけで何て幸せなのかしら、もっと早く言えたら良かったのに」

コナン「まだ間に合う、引き返すんだ。俺はオメーを憎んでない。明日からまた元に戻ってやり直そう」

コナン「オメーの思いにも応えられるようにする、だから」

灰原「バカね、そんな理性的な言葉がでる内はまだまだダメよ」

灰原「私も壊れたんだからアナタにも壊れてもらわなきゃね」

灰原「こっちに来ればアナタも救われるかもね、一切の迷いの無い世界よ?狂気の中は。アナタにもこの幸せをわかって欲しいわ」

コナン「灰原......」グスッ

灰原「あらあら泣かないで、嬉しいけど」ペロッ

コナン「え」ドキッ

灰原「んー、しょっぱい」ニイィ

灰原「私の為に流した涙何だから無駄にしたら勿体無いわ」ペロッ

コナン「や、やめろ灰原、やめ......」

灰原「あら?気持ちいいのかしら?」

コナン「ち、違う!とにかくやめてくれ」

灰原「泣き止んだら自然にやめるわよ」ペロッ

コナン「くっ」

灰原「あら?もう終わっちゃったみたいね」クスッ

コナン「当たり前だ、んなことされたら誰だって」

灰原「感じちゃうかしら」

コナン「ば、バーロ!とにかく今ジタバタしてもムダみてーだから1つ約束しろ!」

灰原「あら、何かしら」

コナン「他の奴らには手を出すな!蘭や博士、歩美達、他の人に危害を加えるな!」

灰原「バカね、そんなのアナタ次第でしょ?反抗するのはかまわないけど逃げようとしたらそうするかもね」

コナン「くっ!」

灰原「それにまだ私をわかってないのね、他人に意識が向く時点でアウトよ。まあ、しばらくはアナタの望み通りにしておきましょうか」

灰原「じゃ、私は食事の支度するから。おとなしくしててね」クスッ

コナン「待てよ、まだ話は!」

灰原「はいはい、後でね。愛してるわ工藤君」バタン

コナン「灰原、灰原ぁぁあ!!」

コナン「何故なんだよ、灰原......」

しばらく後。

灰原「工藤君、ご飯よ」

コナン「......」

灰原「あらあら、今度はだんまりかしら。可愛いわね」クスッ

コナン「......」

灰原「まあいいけど食事はキチンと食べないと逃げることも出来なくなるわよ?」クスッ

コナン「うっせー、第一どうやって食べるんだよ。それに変なもんでも入ってんじゃねーのか?」

灰原「言ったでしょ?お世話するって」

灰原「それに変なものは入ってないわ、心配しないで」

コナン「......わかった」

灰原「じゃ、いくわね」パクッ

コナン「え?」

灰原「んっクチュクチュ」チュッ

コナン「んー!?」ゴクッ

灰原「どう?おいしい?」

コナン「な、何で口移しで」

灰原「食べやすいでしょ?その方が。自然とキス出来るし」

コナン「な」

灰原「次いくわね」パクッ、クチュクチュ

灰原「んー」チュッ

コナン「んー!」チュッ、レロレロ

コナン(し、舌が絡んでくる......すげぇ滑らかだな......)

コナン(ってバカ!やってる場合じゃねぇ!やってる場合じゃ......)

灰原「んっ」クチュ

コナン(ダメだ、動けねぇ......)

灰原「ハァ、どう?」

コナン「き、気持ち......いや、違う!」

灰原「あらあら、強情ね」

コナン「こんなことで......う!?」

灰原「あら、どうしたの?」クスッ

コナン「か、体が熱いっ」

コナン(なんだ?何が?体が熱い!でもAPTX4869の解毒薬とは違う......単純に体が熱い)

コナン「な、何をした?」

灰原「あら、ちょっと筋弛緩剤と興奮剤をね」

コナン「オメー、変なものは入れてないって」

灰原「変なものは入れてないわよ?私にとってはね。あ、私は解毒薬事前に飲んでるから安心して」

コナン「く、そ......体が熱い!力が入らない」

灰原「あらあら、顔にも力が入ってないわね」チュッ

コナン「ん、んー」クチュ

灰原「フフ、気持ちいいわね。キスってこんなに気持ちいいものなのね」

コナン「や、やめてくれ、こんな......」

灰原「あらあら、まだそんなセリフを吐けるのは立派だけど体はそうじゃないみたいよ?」

コナン「え?あ......」ギンギン

灰原「体はコドモでもアソコは違うのね」クスッ

灰原「とりあえずズボンは邪魔ね」スッ

コナン「ひゃ、ひゃめ」

灰原「あら?舌にまで回っちゃったかしら?明日から分量に気をつけるわ」スッ

灰原「工藤君の......おっきいわね」ニコッ

灰原「どうしてあげたらいいかしら。まずは」パクッ

コナン「んあっ!」

灰原「んっ」チュプチュパッ

コナン「う、あ」

灰原「フフ、ひもひいい(気持ちいい)?」

コナン「う、あ」

灰原「フフッ」チュパッチュパッ

コナン(ダメだ、気持ちいい)

コナン(ちきしょう、思考が薄れていくっ)

灰原「んっんっ(カオは正直ね、気持ちよさそうよ?工藤君)」チュッチュパッ

コナン「も、ダメ......うっ!!」ビュルビュル

灰原「んっ......んー」ゴクッゴクッ

コナン「は、灰原......の、飲んだのか?」

灰原「うっ!あああっ!」ガクッ

コナン「は、灰原?大丈夫か?」

灰原「......フフフ、イっちゃった」

コナン「え?」

灰原「なめてるだけでイキそうだったけど、飲んだら我慢しきれなかったわ」

コナン「な」

灰原「これが工藤君の味なのね。おいしいわ」

灰原「ねぇ聞こえる?この音」クチュクチュ

コナン「う、うん」

灰原「私ももう限界なの、工藤君の、挿入てもいいかしら」

コナン「え、あ」

コナン(いれる?何を?なんかもう考えらんねー)

コナン(でも今気持ちよかったし、気持ち良くなれるのかな......)コクッ

灰原「フフッ、ありがと」

灰原「体が縮んでもこういう機能はちゃんと使える点については、神様に感謝しなきゃね」フフフ

灰原「私の初めて、あげる」

灰原「代わりに工藤君の初めてをもらうわね」

灰原「ハァ、ハァ、ハァ」

灰原「挿入ると思うだけでもうイキそう」

灰原「いくね、工藤君」ズッ

コナン「あ、あ」

ブチッ!

灰原「あああっ!」ガクッ

灰原「ハァ、挿入ただけでイっちゃった」

灰原「初めてって痛いと聞いたけどそうでもないわね、凄く......気持ちいい」ハァ、ハァ

灰原「アナタを想って毎日自慰してたからかしら」ハァ、ハァ

コナン(......灰原?何で俺の上に乗ってるんだ?)

コナン(わかんねーけど気持ちよさそうな顔だな......)

コナン(何も考えらんねーけど、気持ちいいしいいや、もう)

灰原「うっ!?」ズッ

灰原「あ、ああ......」

灰原「一回動くだけでイキそう......っ」

コナン(動いたら気持ちよさそうな顔したなあ、こうかな)ズッ

灰原「あうっ!あああっ!」ハァ、ハァ

灰原「う、動いちゃイヤ、もっとゆっくり」ズッ

灰原「あああっ!」

灰原「あ、半ば意識が無いのに......やっぱり本能ね」クスッ

灰原「あ、またイキそう......あああっ!」 

コナン「あ、う......で、る......」ビュルビュル!

灰原「あああっ!な、中に///」ガクッ

灰原「ハァ、ハァ、気持ち良かったかしら、工藤君」

コナン「......」

灰原「フフッ、薬が効き過ぎてダメみたいね」

灰原「でもまだまだコレは始まりにすぎないわ、まだまだこれから」

そう、まだまだこれから。

アナタの体に、細胞に、心に、魂に。

私を刻み込むまで。終わりはない。

灰原「見て、私から流れた血がシーツに染み込んでる」

灰原「これは始まりの合図よ、私とアナタのこれからのね」

時間はたくさんある。

工藤君と一緒にいられる時間はまだまだ。

一緒に堕ちましょう?狂いましょう?

どこまでも2人で。

灰原「あ、また大きくなってきたわね」

灰原「続きをしましょうか」クスッ

その夜、私達の行為は一晩中続いた。

気持ち良すぎてあまり覚えていない。

目覚めた時には彼も意識を失っていた。

翌日。

灰原「目が覚めた?どう気分は?」

コナン「いいわけねーだろ、まだ頭がボーッとするぜ」

灰原「そう、それは悪かったわね。朝ご飯よ」

コナン「いらねーよ、そんな怪しいもん食わねーよ」

灰原「今度はホントに何も入ってないわ、一晩中あんなことして朝からする元気はないわ」

コナン「......なあ、ホントに俺達」

灰原「ええしたわよ?セックス」

コナン「デケー声で言うなよ!」

灰原「別に誰が聞いてるわけじゃなし、今更何を憂うの?」

コナン「いや、あまりに現実味がなくて。すまねぇ」

灰原「おかしな人ね、犯したのはどちらかと言えば私よ?何を謝るの?」

コナン「いや、ただ......」

灰原「ホントに優しいのね、アナタは。でも私にとっては天国に等しい時間だったわ。気にしないで」

コナン「......」

灰原「とにかくホントに何もないから食事にしましょ?ま、食べさせ方は昨日と同じだけど」パクッ

コナン「......」チュッ

コナン「ん......」レロレロ

コナン(やっぱり灰原の舌、気持ちいいな......)

灰原「んんっ」レロレロ

灰原「ハァ、どう?何ともないでしょ?」

コナン「ああ、とりあえずは」

灰原「疑いは晴れたわね、じゃ残りを」パクッ

コナン(口の動きもエロく見える......バカか俺は!しっかりしろ!)

灰原「ふぅ、終わったわね」

コナン「な、なあ、灰原」

灰原「なあに?工藤君」

コナン「あの、逃げないからトイレ行きたいんだけど」

灰原「ああ、そこですればいいわ」

コナン「は?」

灰原「ちゃんとそれ用のシーツは引いてあるしきちんと処理するから大丈夫よ」

コナン「そういう問題じゃねぇ!犬猫みたいに垂れながせってのかよ!?」

灰原「まあ、そうね」

コナン「なっ」

灰原「今それを恥ずかしいと思うのはアナタに羞恥心があるからでしょ?それも取り払ってもらわなきゃね」

コナン「ふ、ふざけんな!ホントに逃げないから頼む!」

灰原「イ・ヤ・よ」クスッ

灰原「今のアナタに自由は無いことを自覚なさい」ニイィ

コナン「そんなっ、クソ!」ガチャガチャ

灰原「無駄よ、手錠もベッドも壊れるシロモノじゃないわ」

灰原「安心してそこでしなさい」

コナン「うわああぁ!!」ガチャガチャ

灰原「そうだ、ついでに良いことしてあげる」スッ

コナン「な、なんだそれ?」

灰原「メガネ型のプロジェクターよ?かけると映像が見えるわ」カチャ

コナン「な、おいこれってまさか」

灰原「ええ、昨日の私達の夜の営みの映像よ。薬で覚えてないでしょ?しっかり目に焼き付けてちょうだい」

コナン「な、そんな」

灰原「あとこれ、ヘッドホン」カチャ

コナン「あ!?これは?」

灰原「私の声よ、まあ喘ぎ声と大好きと愛してるしか入ってないけどね」

コナン「うう、うああぁぁ......」

灰原「しばらくそれを見て、意識に私を焼き付けてちょうだい」クスッ

灰原「あと猿ぐつわもしときましょうか」カチャ
 
コナン「んー!んんー!」

灰原「いい絵ね、しばらくそうしてて。私はやることがあるから」バタン

壊す。彼のプライド、自制心、羞恥心。 

全てを破壊する。  

壊れて最後に残るものはなにかしら。

楽しみね。

コナン「んー!んん!」

コナン(は、灰原......何て気持ちよさそうなカオなんだ)

コナン(とても幸せそうなカオ、妖しいカオだ)

コナン(くっダメだヘッドホンからも音が)

ヘッドホン(好きよ、工藤君。大好き、大好き、大好き、愛してるわ)

コナン(くっ灰原、灰原ぁ!)

コナン(目を閉じても消えない、耳は閉じられない。だ、ダメだ頭の中が灰原で......塗りつぶされていく......)

彼は映像や音の他に便意とも戦っていた。

しかし、徐々に彼の意識は侵食されていった。

羞恥心が屈服するのに、さほど時間はかからなかった。

灰原「工藤くん、どうかしら」ガチャ

灰原「あらあら、盛大にやったみたいね」クスッ

コナン「あ、あ......」

灰原「さ、キチンと処理しないとね」サッ

コナン「うぁ、あ」

灰原「うん、両方出たのね。我慢は良くないわ、いい傾向ね」クスッ

灰原「でもそれ以外の匂いもする。映像に興奮してイっちゃったのね」ニイィ

コナン「あ、は、灰原......」

灰原「何かしら?ヘッドホンとってあげるわ」カチャ

コナン「灰原が」

灰原「私がなあに?」

コナン「き、気持ちよさそう」

灰原「あら、そうなの。アナタはどうなのかしら?」

コナン「き、気持ちいい......」

灰原「フフッ、いい子ね」ナデナデ

コナン「は、灰原......」

灰原「哀よ、哀。言ってごらんなさい」

コナン「あ、哀......」 

灰原「よく言えました、偉いわね」

灰原「それで?工藤君は今何がしたいのかしら?」

コナン「は、灰原と」

灰原「哀よ」

コナン「哀と、キスしたい」

灰原「それだけかしら」

コナン「あ、哀とやりたい」

灰原「そう、わかったわ。素直でいいわね」クスッ

彼の様なタイプはプライドが崩れるともろい。

いい傾向だわ。

でもまだまだ。1日じゃ足りない足りない。

もっと魂を染め上げないとね。

薬にも道具にも頼らず私だけを見る。

そういう風にしなくてはね。

灰原「とりあえず下の処理が先ね」クスッ

コナン「灰原、灰原......」

灰原「哀だってば。そこも直さないとね」

灰原「でも素直な工藤君にはご褒美をあげないとね」

灰原「んっ」チュッ

コナン「ん、んー」チュク

コナン(長いな、ずっと舌が絡んでる)

コナン(気持ちいいや......)

その後一時間位キスは続いた。

灰原「ふぅ、気持ちいいわね」

コナン「灰原......」

灰原「哀よ、何かしら?」

コナン「し、して」

灰原「んーダメ」

コナン「な、なんで?」

灰原「まだまだアナタからは正気が感じられるから、おあずけよ」 

コナン「そ、そんな」

灰原「さ、晩御飯までもう一度こうしてなさい」カチャ

コナン「ん、んー!」

灰原「欲に素直になってきたのは良いことだけどね、また後でね」ガチャ
 
コナン(なんでダメなんだろ?)
 
コナン(あ、哀って言わなかったからかな)

コナン(わからない、また頭がボーッと......)

灰原「さて、しばらくしてどうなったかしらね」ガチャ

コナン「......」

灰原「あらあら、お疲れみたいね」カチャカチャ

コナン「あ」

コナン(誰だっけこの人......)
 
コナン(このキレイな人誰だっけ)

コナン(ああ、そうだ)

コナン「あ、い」

灰原「あら、やっと言えたのね。偉いわ」ニイィ

灰原「じゃあご飯にしましょうか。特製のね」パクッ

コナン「うん」チュッ

コナン(また、体が熱い......)

コナン(もう何も考えられない......)

灰原「ありがとう工藤君、名前で呼んでくれて」

灰原「お礼にたくさん快楽をあげる」クスッ

こんな生活がしばらく続いた。

自我はどんどん失われ快楽に潰されていく。

一週間も経つ頃には、完全にコナンは外のことなど考えなくなっていた。

更に崩壊しつつある理性は生命を保つため彼に幼児退行を引き起こしつつあった。

あくる日。

灰原「工藤君、入るわよ」ガチャ

コナン「あ、哀おはよう」ニカッ

灰原「ええ、おはよう」チュッ

コナン「えへへ」

灰原「どう、気分は?」

コナン「うん、へーきだよ。でも手と足が邪魔だよ。これ取って」ガチャ

灰原「ごめんね、まだ取れないわ。もう少ししたら取ってあげる」

コナン「はーい」シュン

少しずつ目から正気は消えているわね。

でもまだね。今は体が精神を安定させる防衛反応にすぎない。

そろそろ次のステップに進んでもいいかしらね。

灰原「じゃあ私は出かけるわ」

コナン「え?どこ行くの?」

灰原「学校に行くのよ。アナタについては手を打ったからとりあえずいいけど私は病気ってことにしてあるからそろそろ怪しまれるわ」

コナン「じゃあ僕1人?」

灰原「ちょっとの間よ、我慢しなさい」クスッ

コナン「待って、お願いだから1人にしないで!寂しいよ!」

灰原「そうよ、私もそう。でももうすぐ寂しくなくなるわ。じゃあね」

コナン「待って哀、待って!」

灰原「ちゃんと帰るから心配しないで」バタン

コナン「こんな暗い所で1人はやだよ!」ガチャ

コナン「1人にしないでよぉぉ!」ガチャガチャ

それが、私の生きている世界よ。

ゆっくり味わってね。

道具も薬も無く1人でいれば、落ち着きを取り戻して自我を取り戻すかも知れない。

でもね、その時改めて気付くはずよ。

如何にアナタの魂が今傷ついているかがね。

それを自覚したら、アナタはもう逃げられない。

いえ、逃がさない。

もうアナタは私のモノ。それを嫌と言うほど思い知ることになる。

帰って来た時のアナタのカオが楽しみだわ。

コナン「......疲れた」

コナン「そもそも僕なんでここにいるんだっけ?」

コナン「僕は誰だっけ?」

コナン「僕は......」

「工藤君」

コナン「そうだ、工藤......工藤新一だ」

コナン「頭がボーッとしてたけど、だんだん晴れてきた」

コナン「俺は閉じこめられていつの間にかだんだん思考が......」

コナン「くっ、しっかりしなきゃ!ここから出るんだ!」

コナン「そうだ、外に出て俺は!」

コナン「出て......どうするんだ?」

コナン「哀を裁くのか?」

「好きよ、工藤君」

コナン「くっ、頭が」

「愛してるわ」

コナン「やめろ、頭が!消えない、声が消えない!」

「アナタが大好きよ」

コナン「お、俺は......」

「工藤君、愛してるわ」

コナン「うわああぁぁあ!!」

コナン「出来ない、哀を裁くなんて」

コナン「もしそんな事したら、哀の声が聞けなくなる、顔が見れなくなる、触れなくなる」

コナン「何言ってるんだ?俺は?」

コナン「でもダメだ、もう目を閉じてもアイツの顔が浮かぶ」

コナン「意識に声がこびりついている」

コナン「ダメだ、おかしくなりそうだ!」

コナン「でも無理だ、アイツのいない世界なわんてもう考えられない」

コナン「しっかりしろ、自我を保つんだ!」

「工藤君、気持ちいい?」

コナン「っ!!」

コナン「ダメだ考えるな!でも......」

コナン「体にもう感覚が染み付いてる」

コナン「ハハ、思い出すだけで下半身が反応してら」

コナン「もう、どうでもいいや」

コナン「早く帰って来てくれよ、哀」

コナン「一緒にいないともう、気が狂いそうだ......いや狂ったのかも知れねぇ」

コナン「顔が見たい、声を聞かせてくれ!」

コナン「うわああぁぁああ!!」ガチャガチャ

本日はここまで、明日更新します。

コナンの頭の中から次々と色んなものが壊れていく。

阿笠(新一......)

コナン(あれ?このメガネのじいさん誰だっけ?)

「誰でもいいじゃない」

もちろん今はいない灰原の声が響く。

コナン(うん、誰でもいいや)パリン!

歩美・元太・光彦(コナン(くん)!)

コナン(こいつら、誰だったかな)

「ダメよ、こっちを見て」

コナン(そうだ、どうでもいいや)パリン!

服部(何しとんねん工藤!)

コナン(この色黒は?誰だったかな)

「工藤君、こっちを見て」

コナン(うん、知らねー。誰でもいい)パリン!

現れては砕けていく人達。

過去の全てがどうでも良くなる程灰原の呪縛は強かった。

そして......

蘭(新一)

コナン(コイツは......記憶にあるな......)

コナン(何かコイツに言いたいこともあった気が)

「行ってしまうの?彼女の元へ」

コナン(え......)

「私を置いて、行ってしまうの?」

コナン(俺は......)

コナン(行かない)

コナン(ここにいるよ、キミと)

蘭(新......)パリン!

彼の一番の支えが今、崩壊した。

しばらく後。

灰原「さて、彼はどうなったかしら」ガチャ

コナン「あ、哀!帰って来てくれたのか!」

灰原「あら、随分嬉しそうね」

灰原(目の色が大分変わった。やっと入って来たみたいね、私と同じ狂気の世界へ)クスッ

コナン「もう、何処にも行かないか?」

灰原「あらあら、何故そんなことを?外に出たいんじゃなかったの?」

コナン「そんなこともうどうでもいいんだ!哀と一緒にいたい、声を聞いていたい、見つめていたい、見て欲しいんだ」

コナン「もう一分一秒たりと離れたくないんだ、好きなんだ、愛してるんだ」

コナン「お願いだ、離れたくない!一緒にいてくれ!」

コナン「もう、でなきゃ生きられない......哀がいないともう無理なんだよ......」

灰原(やっと......堕ちて来てくれたのね。さて、もう一押し)

灰原「ありがとう、嬉しいわ」

灰原「でも私後悔してるの、アナタにこんな仕打ちをしたことを」

コナン「え?」

灰原「手錠を今外すわ、そして外へ行って」

灰原「私の事は忘れて、幸せになって」ガチャ

コナン「あ......」

灰原「さぁ、アナタは自由よ。好きにすればいいわ」

灰原「さあどうしたの?行って?」

コナン「嫌だ」

灰原「何故?外の様子が気にならないの?博士や彼女たちが今どうしてるか」

コナン「うるせー!そんなものどうでもいいんだ!」

コナン「俺は今灰原哀さえ、オメーさえそばに居てくれればいいんだ!他のヤツなんか知らねー!」

コナン「世界がどうなろうともう知るか!頼む、そばにいさせてくれ」

灰原「じゃあ、誓う?」

コナン「誓い?」

灰原「永遠に私のモノでいるって、誓う?」

コナン「ああ、誓うよ!工藤新一は一生灰原哀に忠誠を誓う!」

コナン「そうすれば一緒に居てくれるんだな?」

灰原「ええ、勿論」クスッ

灰原「じゃあ、証を見せて?」

コナン「証?」

灰原「まあ色々あるけど、とりあえずまずは私を抱きしめて、キスして」

コナン「勿論、喜んで」ギュッ

灰原「嬉しいわ、ずっとこうして欲しかったの。でも手錠があったら出来ないし」

コナン「すまない」チュッ

ようやく、ここまで来たわ。

後は最後の仕上げに彼が耐えられるかどうか。

楽しみね。

灰原「じゃあ次は、アナタの全身を使って私を愛して?」

コナン「わかった!」

灰原「じゃあ、これ飲んで?」

コナン「これは?」

灰原「今まで飲んでた興奮剤よ、もっと強力なの。興奮剤というより媚薬ね」

灰原「今回は、私も飲むから」ゴクン

コナン「わかった」ゴクン

コナン「うっ!」ドクン

灰原「あっ!」ドクン

コナン「ま、まさかコレは」

灰原「そ、そうよ。媚薬も入ってるけどAPTX4869の解毒薬よ」
 
灰原「どうせなら大人の姿で、ね」

コナン「う、うおあぁああ!」プシュー

灰原「うああああっ!」プシュー

コナン「ハァ、ハァ、戻ったな」

灰原「ハァ、ハァ、成功ね」

コナン「うっ!今度は違う感じで体が熱く!」 

灰原「わ、私も......工藤君、もう我慢出来ないわ」ガシッ

コナン「お...れも、もう我慢できね......」ギューッ

それから私は押し倒され、あとは薬が切れるまで獣の用にお互いを求め合った。

ああ、なんて快感なのかしら。

工藤君が私を求めてくれる。

私だけを見て私だけを愛してくれる。

この世にこれ以上の快楽と愉悦があるかしら。

愛してる、工藤君。

何度言っても何回言っても足りないわ。

アナタが欲するならいくらでもこの身を差し出す。

アナタが側にいてくれるなら何でもする。

地獄に落ちてもかまわない。

アナタさえいれば地獄でも天国に変わる。

アナタを失う恐怖に比べれば何も怖くない。

邪魔するものは誰だろうと容赦はしない。

工藤君を奪おうとするものは何であれ......消す。

そうだ、まだ仕上げが残っていたわ。

ま、それは後。今はこの快感に身を委ねましょう。


薬が切れた後、私達は疲れ切って意識を失っていた。

先に目覚めた私は、彼の子供の様な寝顔を眺めていた。

灰原「寝顔はいつ見ても変わらないのね、子供そのもの。本当に可愛らしいわ」

人が見たらきっと彼を見つめる私の目は狂気に満ちているのでしょうね。

でも、私は昔と変わっていない。

ただ常識というサングラスを外したにすぎない。

ただ一点に彼を見るために、私は邪魔なものを捨てた。常識、正気、社会性、その他諸々。

捨ててみてわかった。

そんなものは必要ない。

あればあるだけ邪魔になる。

彼を愛するのに邪魔なら全て払えばいい。

道を進むのにゴミがあって通れなければ誰だってどけるでしょ?

そう、そして彼にもどけてもらう。

私を愛してくれるのに必要ないものは、全て排除してもらう。

私も手伝うが、メインは彼の仕事だ。

それを持ってきっと私たちは完全に取り払えるだろう。

人の皮を。

かろうじて人の体裁を保っているものを。

完全に破壊出来るだろう。

今日はここまで、明日更新します。

コナン「んっ」

灰原「目が覚めた?」
 
コナン「うん、おはよう」

灰原「ええ、おはよう」チュッ

コナン「へへへ」

灰原「ねぇ、工藤君?私を見て?」

灰原「どう想うかしら?今は薬の切れて縮んだ体だけど」

コナン「キレイだよ、ずっと眺めてたい」

灰原「ありがとう。私をずっとアナタのモノにしたい?」

コナン「勿論だ!いつまでも哀と一緒にいたい」

灰原「そう、ならお願いがあるの」

コナン「何?」

灰原「私とアナタが生きるのに邪魔な人達がいるの」スッ

灰原「それを、コロシテホシイノ」ボソッ

コナン「殺す?」

灰原「ええ、そうよ」

コナン「殺せば、哀はずっと一緒にいてくれるのか?」

灰原「ええ、もしそれをしてくれるなら」

灰原「私は永遠にアナタのモノよ」

灰原「出来るかしら?」クスッ

コナン「うん、やるよ!」

コナン「哀がいてくれるなら何でもするよ!」ニカッ

ああ、その目、その笑顔。

とてもいいわ。

澄んだ、迷いのない目。

けれど壊れきった目。

今あなたは私と同じ世界にいる。

勿論アナタだけに手を汚させはしないわ。

フタリデイッショニ、コロシマショウ。

ワタシタチガトモニイキルノニジャマナモノヲ。

コナン「何か今の哀の顔......凄くキレイ」ゾクッ

灰原「ありがとう。そう思えるのはアナタが私を愛してくれるからよ」

灰原「とっても嬉しいわ。工藤君、来て」

コナン「うん」スッ

もうしばし快感に身を委ねよう。

それが済んだ時、仕上げの始まり。

私達自らの手で消し去る。

障害となるものを。

人としての良識や正気を捨て去り、私達は生まれ変わる。

ただお互いを愛すると言う目的のみで生きる、純粋な生命体に。

しばらく後。

灰原「さあ、それじゃあそろそろ行きましょうか」

コナン「ああ、誰を殺すんだ?」ヘラッ

そのゆがんだ笑い、いい感じね。

これならきっと躊躇いも無いでしょう。

灰原「まず最初は......」

同日深夜、阿笠宅。

阿笠「全く、最近哀君は何をしとるのかのう」

阿笠「必要だからと新一の身元を消すのを手伝ってとも言われたが......新一も一体どこへ」

ガチャ

阿笠「ん?」

コナン「......」

阿笠「おお新一!一体今までどこにいたんじゃ!」

コナン「博士」

阿笠「何じゃ?とりあえず話を聞くから座ろうじゃないか、哀君は今おらんがの」

コナン「博士、悪いんだけどさ」

阿笠「ん?」

コナン「俺、博士を殺さなきゃいけないんだ」

阿笠「は?いきなり何を言い出すんじゃ新一......ハッハッハ」

阿笠「冗談がすぎるぞい、全く」

コナン「冗談なんかじゃないんだよぉ、博士」ガチャ

阿笠「な、新一!?」

阿笠「な、何故じゃ?!何故ワシを?!」

コナン「いや、恨みはないんだ。でもさ」

コナン「博士を殺さないとさ、哀が一緒にいてくれないんだよ」

阿笠「何の話じゃ?哀君が一体」

灰原「ごめんなさいね、博士」

阿笠「あ、哀君?」

灰原「博士に恨みは無いんだけどね。寧ろ感謝してるわ」

灰原「でも悪いんだけど、サヨナラよ」

阿笠「な、何故?何故なんじゃ!」

コナン「ワリーな、博士」パシュッ

阿笠「な、ぜ...新...一......」バタン

灰原「とりあえず眠ったわね、後はイスに座らせて麻酔銃を大量に撃ち込んでショック死させましょう」

コナン「わかった」パシュッパシュッパシュッパシュッパシュッパシュッパシュッ

灰原「あらあら、まだ早いわよ」クスッ

阿笠「......」

灰原「うん、心停止。瞳孔も開いてるし。博士はもうこの世を去ったわね」

コナン「これでいいんだよな!褒めてくれる?」

灰原「ええ、偉いわ。よくやってくれたわね」クスッ

コナン「うん、これで終わり?」

灰原「残念だけどまだなの、もう少し頑張ってくれるかしら」

コナン「勿論、何でもするよ。哀が望むなら」

灰原「ありがとう、嬉しいわ」チュッ

ごめんなさいね、博士。

でも仕方ないの。

私に取って最優先で消さなければならないのは組織ではない。

彼を正気に戻す可能性がある人間。

昔から関わっていたり、仲の良かった人間。

例え私達が組織に殺されたとしても、今のまま死ねるなら。

魂が傷つき狂ったまま死ぬならきっとあの世でも一緒にいれるでしょう。

でも彼が正気に戻ってしまったら。

その可能性を断つ。

彼は既に一線を越えた。

正気に戻す事など不可能、と思うけど。

僅かな憂いも消してしまおう。

そして私もまた消してしまおう。

自分に残る僅かな人間性を。

少しずつ手段も過激なものにしていく。

より自分の手で犯行をしていることを自覚出来るように。

麻酔銃でのショック死など、まだまだ軽いものだ。

より残虐になっても躊躇いを見せなくなれば。

それで私の理想が完成する。

楽しみだわ、その時が。

コナン「博士はどうする?」

灰原「放っておきましょ、訪ねてくる人もいないし。麻酔銃の在庫は回収したしデータも消したから変死にしか見えないわ」

コナン「でも昴さんが来るかも」

灰原「ああ、もういないわ」

コナン「え?」

灰原「もうこの世にはいないわ」

コナン「哀が、殺したのか?」

灰原「ええ、工藤君がいなくなったのを訝しく思ったようだけどまさか私が犯人とは思わないでしょうし、油断したのね」クスッ

灰原「彼なら殺気で気づくのが普通でしょうけど、感じられなかったのね。私の殺気」

灰原「まあ当然よね。普通の人が殺気を出せば不自然だけど狂った私にとっては不自然こそ自然体。違和感など感じられるはずもない」

灰原「意外と呆気ないものだったわ。彼の正体には多少驚いたけどそれもどうでもいいことね」

コナン「そっか...何か嬉しいな」ニイィ

灰原「何が?」

コナン「これで同じだろ?俺達」

灰原「ええ、そうよ。私達は人の道から外れた者同士」

灰原「でもアナタと一緒ならそれで構わないわ」

コナン「ああ、俺も......」

灰原「いい子ね」クスッ

まあ、別に捕まることも殺される事も恐れてはいない。

そうなる前に死ぬだけだから。

ただ、標的を消すまではなるべくならスムーズに行きたい。

ブレーキの壊れた車に乗ってる人はきっとこんな気分何でしょうね。

混乱の極み。でもそれを通り越して快感。

どこまで止まらずいけるかしら。

コナン「次は誰を?」

灰原「今日はもう遅いし、明日にしましょう」

灰原「それより頑張ってくれたご褒美をあげるわ、いらっしゃい」

コナン「うん!」

さて、次は......。

最後はもう決めてある。

道中をどういう手順にしていこう。

人殺しの手順を考えているのにこんなに楽しいなんて。

もう立派な殺人鬼ね。私達。

そうだ、なら殺人鬼らしくやりましょうか。

今更躊躇は不要ですもの。

翌日午後。帝丹小学校理科室。

元太「あーあ、理科の実験なんてつまんねーな」

光彦「元太君には集中力ってものが無いんですか?」

歩美「それより哀ちゃんも来ないし、コナン君は突然転校しちゃうし、寂しいよ」

元太「何のあいさつも無しにいなくなるなんてよ!」

光彦「ちょっとガッカリですね」

歩美「きっと何か事情があるんだよ」

小林先生「アナタ達、手が止まってるわよ?」

歩美「あ、ごめんなさい先生」

コナン「理科室を吹き飛ばす?」

灰原「ええ、このスイッチを押せばね」

灰原「探偵団の彼らはあっと言う間に吹き飛ぶわ。痛みを感じる暇も無いでしょうね」

灰原「どう調べても薬品の事故にしか見えないから心配はいらないわ」

灰原「でもアナタがやめたいならやめても」パッ

灰原「あ」

コナン「これを押せばいいんだろ?」

灰原「ええ、そうよ。じゃあ一緒に押しましょう?」

コナン「ああ、せーの!」ポチッ

歩美「コナン君......」カッ!

ドーン!

凄まじい轟音。

理科室のあった辺りは跡形も無く吹き飛んだ。

ごめんなさい、歩美ちゃん。

他の2人だけなら、殺さなくても良かったのに。

アナタの純真さなら、彼を正気に戻しちゃうかも知れないから。

灰原「どう?感想は?」

コナン「別に無いよ。それよりまだあるのか?早く終わらせようぜ!」

灰原「焦らない焦らない。行きましょ」

別に無い、か。

あれほど正義感に燃え仲間を大事にするアナタが仲間を殺して何も無いとはね。

予想以上の壊れ具合ね。

素晴らしいわ。

そんなアナタと一緒にいるだけで倒れそうな程興奮してる。

何だか彼を壊すのを悦んでるのか彼と殺人を犯すのを楽しんでるのか分からなくなって来たわ。

まあ、彼と一緒ならどちらでもいいわ。

灰原「次は今日の夜だけど大丈夫かしら」

コナン「いつでも大丈夫!哀と一緒にいる為だもんな」

灰原「ホントにいい子ね」チュッ

次は、大阪から呼び出した彼を。

これは重要な試金石ね。

今度は目の前で自分の手で犯行を行う訳だから。

彼を相手にやれるかしら。

余計な心配ね。ある意味では彼は私以上の怪物になっている気がする。

善と悪が表裏一体な様に。

崩れたバランスが一気に悪へ傾いた。

そんな気がする。

同時刻、新幹線内。

服部「全く、しばらく連絡つかんと思ったら公衆電話から電話してきてすぐ来いやと?」

服部「しかも誰にも内緒で。こんな平日に呼び出すんやからよっぽどの重要な話なんやろな」

服部「もしそうやなかったらタダじゃ済まさへんぞ工藤!」
 
ジロッ

服部「あ、すんません」

服部(ハァ、ホンマに災難やな)

しかし、本当の災難はこの後に訪れる。

彼にとってあまりに残酷で悲しい現実が。

工藤君と彼との今生の別れが。

同日深夜、堤無津川河口付近。

服部「ったく、地理もよーわからん俺をこんな所に呼び出しよって」

服部「おーい工藤!どこや?」

コナン「よう、服部」

服部「お、工藤!お前何考えとんねん!しばらく連絡よこさんでいきなり呼び出しよって!」

服部「大体なんでこんな時間にこんな目立たん場所に呼び出すんや?これでも学生やからな?オトンとオカン騙くらかすのにどんだけ苦労したか」

コナン「ワリーな、服部。でももう頑張らなくていいよ」

服部「なんやて?」

パシュッ

服部「っ!な、体が、動かへん......」

服部「こ、声も出んようになって来た......」

灰原「どうかしら、気分は」

服部「ア、アンタは......な、何しよった?」

灰原「麻酔銃の成分をちょっと変えた改良品をね。意識はあっても動けないし声も出せないでしょう?」



服部「なっ」

コナン「ワリーな、服部。せっかく来てもらったんだけど、ここでサヨナラだ」ガチャ

服部「な、何を」

コナン「こうしないと、哀が一緒にいてくれないんだ」パスッ

服部「ぐああっ!」

コナン「まだ膝を撃っただけだよ、死にはしないさ」

服部「な、何でこんな事を......」ハァ、ハァ

灰原「ごめんなさい。アナタの存在は私達には邪魔なの」

灰原「アナタが生きていると工藤君が正気に戻ってしまうかも知れないから」

コナン「恨みはないんだけどな、ワリーな、服部」

服部「な、何言うてんねん工藤!」ハァ、ハァ

服部「お前に何があったかはわからんけどな」

服部「俺の知っとる工藤はそんな男やない」

服部「よ、要は女のいいなりになって人殺ししとるんやろ」ハァ、ハァ

コナン「そうだな、他にもやったよ。オメー以外にも」

服部「!」

服部「ま、まさか......」ハァ、ハァ

服部「キチンと見とった訳や無いけど、ニュースでやっとった米花町の小学校で起きた爆発事故は......まさか!」ハァ、ハァ

コナン「そうだよ」

服部「ア、アホか...何のために」ハァ、ハァ

コナン「哀の為だよ」

服部「ふ、ふざけるんやないで」ハァ、ハァ

服部「お前はそんなヤツやないやろ」ハァ、ハァ

服部「真実を導き出し、正義を貫くんが工藤新一と違うんか!」ハァ、ハァ

コナン「うるせーな、哀が不愉快になるだろ」パスッパスッ

服部「ぐああっ!め、目を......」ハァ、ハァ

服部「目を覚ませ工藤!」ハァ、ハァ

服部「今からでも、罪を償うんや」ハァ、ハァ

服部「こ、このままやったら...お前は組織のヤツら以下の屑やぞ」ハァ、ハァ

服部「自分を取り戻せ工藤!」ハァ、ハァ

灰原「目を覚ますか、じゃあ私達の目を見てもう一度言ってご覧なさい」

服部「め、目やと?それで何が......うっ?!」

彼等の目を見て服部は悟った。

人間の目じゃない。

話の通じるモノじゃない。

出血多量で感覚を失いかけた体に、失血のショックとは明らかに異なる悪寒を感じる。

コイツ等は人間じゃない。

人の形をした......化け物だ。

灰原「あの薬を打ってそこまで口が回るのは大したものだけれど、理解してもらえたかしら?」

灰原「私達は、もうアナタの常識の範疇にいない事を」

服部「あ、あ......」ガクガク

服部「ア、アンタのせいか?アンタのせいで工藤は」

灰原「確かに、そうかもね。恨むなら私を恨みなさい」

服部「く、くそっアカン、意識が...」ハァ、ハァ

灰原「どうやら限界のようね、工藤君。終わらせましょう」

コナン「ああ、じゃあな。服部」グッ

服部「く、くそったれ......」ハァ、ハァ

コナン「......真実、か」

服部「え?」

灰原「工藤君?」

目の色が違う、まさか正気に?

いや、何か違う。

コナン「いつか言ったよな?どれだけ信じられないものでも、出来ないものや不可能なものを除いて残ったものが真実だって」

コナン「最初は俺も......いや、オレも狂ったんだと思ったよ。自分がさ」

コナン「でも違ったんだよ」

コナン「頭の中を整理して、何度も考えた」

コナン「そしてわかったんだ」

コナン「こうする事がオレの望み。哀といることがオレの望みだってな」

コナン「壊れていると言えばそうなんだろう」

コナン「だがきっかけはどうあれオレは心から哀を愛してしまった」

コナン「だからオレは何があっても哀の側にいたい」

コナン「哀の望むことは全てしてあげたい。それが人殺しでもな」

コナン「今のオレには、人殺しの罪悪感より彼女の悦んでる顔を見る幸せの方が遥かに勝っちまってるんだ」

コナン「例え許されなくても血みどろの道でもオレは彼女と堕ちていく」

コナン「それが工藤新一の......たった1つの真実だ」

灰原「工藤君......」

工藤君、アナタは......。

コナン「お前の事は忘れない。そしてお前のお陰でオレは狂気の先の自分の真実に辿り着いた」

コナン「ありがとう、服部」

服部「ア、アホ......殺したい位腹立っとんのに」ハァ、ハァ

服部「そんな顔した人間......殴れんやないか」ハァ、ハァ

コナン「ああ、ワリーな」

服部「も、もうええから早よやれや」ハァ、ハァ

服部「あの世で待っとんで、工藤」ハァ、ハァ

コナン「ああ、サヨナラ。服部」パスッパスッ

服部「く...どう...」ニッ

刹那、服部は思った。

どうあっても許せないのに、これでいいかと思った自分がいる。

何故なのかはわからない。

とりあえずあの世で考えよう。

それが服部平次が最期に考えた事だった。

本日はここまで。明日更新します。

灰原「く、工藤君。アナタは」
 
コナン「ん?」

灰原「どっちなの?」

狂っているの?正気なの?服部平次を殺した事を見てもまともとは思えない、けれどあの言動は......。

コナン「さあな、どっちだと思う?」ニッ

灰原「っ!!」ゾワゾワッ

こ、この目......。

今まで見た常人の目とも犯罪者の目とも違う。

組織の人間すら比較にならない深い闇の色。

コナン「自分でもわからねーんだよ」

コナン「でも頭は妙にすっきりしてる」

コナン「気持ちが落ち着いてるんだよ」

コナン「こうして服部を殺しても何も感情が浮かばないんだ。さっきの発言も別にアイツを気遣った訳じゃ無いしな」

灰原「え?」 

コナン「醜く足掻く人間を殺しても気分の悪いだけだしな、死ぬ覚悟に至った人間だけが美しいとは思わないか?」

灰原「は、はい」ゾクッ

なんて静かだけど威圧感のある声。

そして余りに美しい目。

震えが止まらない、恐怖ではなく悦び?

コナン「でも、さっき言ったのは事実だよ」

コナン「オレは哀を愛してる」

コナン「こんなオレだけどどうか地獄まで一緒に来てくれないか。そしてまだ哀が望むなら仕上げをしよう。2人で」

コナン「その標的が地球人類全てだとしても、躊躇いは無いよ。哀と共にどこまでも行くよ」

コナン「愛してる」

灰原「あ、ああ」ゾクッ

工藤君、アナタは突き抜けてしまったのね。

狂気も何もかも突き抜けた領域まで。

恐らく万人が辿り着けない極致まで。

灰原「私は、アナタの領域まで至っていないわ。こんな壊れた私をアナタは愛してくれるの?」

コナン「当たり前じゃないか、いつまでも側にいてくれ」

コナン「さあ、行こう」スッ

灰原「は、はい」ゾクッ

私が間違っていた。

彼を意のままにしようなんて間違っていた。

この人を操る事なんて出来ない。 

私にはこの人の器は計り知れない。

彼を意のままにするのではなく、私が彼の意のままになる。

ああ、震えが激しくなる。悦びに打ち振るえる。

望んだ形を遥かに越えた結果に辿り着けた。

灰原「私は......永遠にアナタについて行きます」

灰原「永遠にアナタのモノです、奴隷です」

灰原「愛しています」

彼になら何をされてもいい。

殺されてもいい。

ああ、私もまた突き抜けたのかも知れない。

彼とは違った形の狂気の先に。

どうか私を支配して。

その圧倒的な存在感で私を支配して。

ああ、今ようやっと本当の意味でアナタしか見えない。

今まで余計なものに振り回されていたのね。

今なら余計な雑念も恐怖もない。

工藤君が好き。

その想い以外は胸中から消えた。

さて、最後の仕上げをしなくては。

この劇にも幕を降ろさないと。

彼も気づいてる。

この一連の流れの終着点がどこなのか。

あそこがある意味始まり。

この狂気の。

そしてこの狂気の終着点は、あそこに他ならない。

毛利探偵事務所、そう彼女こそ。

この劇の幕を降ろす人物だ。

コナン「終わらせに行くか」

灰原「ええ、そして始めるために」

そして私達は闇の中に姿を消した。

数日後、毛利探偵事務所......。

蘭「ふぅ、練習で遅くなっちゃった」

蘭「最近新一から連絡来ないけど、何してるのかな......」

蘭「会いたいなあ、新一に」

蘭「コナン君も、いなくなっちゃったし」ハァ

蘭「とにかく御飯作らなきゃ」ガチャ

蘭「ただいまお父さん、何してるの電気もつけないで」カチッ

蘭「お父さん?何してるの?おと...」ハッ

小五郎「......」

蘭「ま、まさか......お父さん?」

コナン「死んでるよ」

蘭「え?」パシュッ

蘭「あっ......ち、力が......」カチッ

蘭「で、電気が...誰なの?」

コナン「俺だよ」

蘭「し、新一?」

蘭「な、なん...で...しん...い」

コナン「服部の時とは違って舌にも回ったみたいだな」

蘭「は?」

コナン「何のことかわからないか、まあ死体はまだ見つかってないみたいだから仕方ないか」

蘭「?」

コナン「まあいい、手短に話そう。おっちゃんだが俺が殺した」

蘭「え...?」

コナン「そしてワリーが、お前も殺す」

蘭「な......」ガクガク

コナン「まあ声は出ないだろうが助けを読んでもムダだぜ、ポアロの安室ってヤツも邪魔なんで処理したから。色々ホントに邪魔だったんでな」

蘭「な、なんで」ポロポロ

コナン「ん?小さいが声が出るか?意志の力かな」

蘭「何で新一が...こんなことを...本当にあなたは新一なの......?」

コナン「さあ、何でだろうな?今となってはわからないが。でもやらなきゃいけないんだ」

コナン「それが今までの俺との決別だから」

蘭「あなたは...新一じゃあない......新一は...そんな恐ろしい目をしていない!」

蘭「お父さんを返して、新一を返して!」

コナン「出来ない相談だな、それと俺の...オレの名を呼ぶな」

コナン「オレの名を呼んでいいのはこの世に1人だけだ」

蘭「しんい」

コナン「じゃあな、蘭」パスッパスッ

バタン

蘭「......」

灰原「お疲れ様」

コナン「ああ」

灰原「気分はどう?悲しい?」

コナン「別に。ただ」

灰原「ただ?」
 
コナン「絶望しきった死に顔も悪くはないかな」

灰原「そう、良かったわね」
 
ここの空気に触れて一瞬前の彼に戻った気がしたけど、すぐ消えた。

彼女を手にかけた事で、遂に彼は自分を殺し新しい自分になった。

最早彼が今後どうするか分からないし制御出来るとも思えないけど。

永遠についていこう、添い遂げよう。

彼への愛に生きることが私の全てだから。

灰原「行きましょうか」

コナン「ああ」

蘭「......」

コナン「......さよなら、蘭」バタン

その後の彼等の行方はようとして知れない。

だがきっと今もどこかで2人で生きているのだろう。

そう、いつまでも2人で。

灰原「ねぇ?」

コナン「ん?」

灰原「私達......」

灰原「ずっと一緒よ、工藤君」



ご観覧ありがとうございました。
御支援いただいた方にはお礼を言えず申し訳ありませんでした。

拙い話でしたが読んでいただいた方々、本当にありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年01月10日 (金) 01:06:58   ID: 9DxvLxXv

僕みたいな人にはどストライクです 面白かったです 次回作待ってます またこの路線で

2 :  SS好きの774さん   2014年02月05日 (水) 22:00:07   ID: pe3jx7fQ

不覚にも抜いていた

3 :  SS好きの774さん   2014年04月19日 (土) 01:22:47   ID: qDDRoxAT

いーねぇー。

4 :  SS好きの774さん   2014年05月23日 (金) 04:18:11   ID: Cb3gTYew

素晴らしいですな

5 :  SS好きの774さん   2014年07月31日 (木) 11:26:07   ID: nCXsB3Mb

涙出てきた。鬱だわ 服部いぃぃ

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