結衣「京子が戻らない…」(231)

結衣(京子が娯楽部を解散してから1ヶ月、それでも私たちはまだここにいる)

結衣「……」

ちなつ「結衣先輩、元気だしてください」

結衣「うん……」

あかり「あかりが結衣ちゃんのアイドルになってあげるよ!あっかりーん!はーい!イエイ!」

結衣「……」

結衣(あかりもあのまま戻らない…)

あかり「結衣ちゃんどうしたの?最近元気なさ杉だよー?」

あかり「わかった!ダイエットしてるんでしょ!えへへ、あかり頭いいー」

結衣「いや、そういうわけじゃ」

ちなつ「あかりちゃん自重してよ」

あかり「え?あかりはみんなのムードメーカーだよ!京子ちゃんがいなくなっちゃったからがんばらなきゃ!」

結衣「……」

ちなつ「あ、あかりちゃん」

結衣「もう、帰るね」

あかり「えー?結衣ちゃん最近帰るの早いよ!もっとあそぼー」

結衣「べ、勉強もあるし、さ」

ちなつ「わ、私も」

あかり「えーつまんなーい」

結衣「そ、それじゃ」

結衣「はぁ…」

ちなつ「結衣先輩…最近ため息多いですね」

結衣「あ、ごめんねちなつちゃん。ちなつちゃんは関係ないから」

ちなつ「京子先輩…ですか」

結衣「……」

ちなつ「確かに京子先輩、前と性格が真逆になっちゃいましたけど」

ちなつ「でも、慣れれば今の方がいいんじゃないかなって思ってきました」

結衣「ちなつちゃん…」

ちなつ「だ、だって京子先輩、私にすぐべたべたしてくるし…」

結衣「うん、そうかもね」

ちなつ「そ、そうですよ!京子先輩がまともになってよかったじゃないですか!」

結衣「でも…」

ちなつ「え?」

結衣「でも、私は前の京子じゃないといやなんだ!ごめん!」ダッダッ

ちなつ「あ、結衣先輩!」

結衣「はぁ…はぁ…」

結衣「京子…なんで…」

京子「あら、結衣」

結衣「あ、京子…」

京子「どうしたの?息切れして。運動でもしてたのかしら」

結衣「違う…よ」

京子「あ、そっか。うふふ、ダイエットもほどほどにね」

結衣「違う…」

京子「あ、そうそう。茶道部室のことなのだけど」

結衣「え?」

京子「あなたたちもう使ってないわよね?娯楽部は解散したのだから、もう無断占拠しちゃだめよ?」

結衣「……」

京子「これでみんなも勉強に集中できるし、いいことしたわね」

結衣「くっ」ダッダッ

京子「あら?結衣ーダイエットはほどほどにねー」

ガチャ

結衣「ただいま」

シーン

結衣「……」

結衣「京子……」

結衣「ぅ…前みたいに…ぐす…私の家に…来てくれよ…ひっく…」

結衣「ぐす…うぇ…ぅ…」

~翌日~

結衣「あ、京子…」

京子「おはよう結衣」

結衣「おはよう」

京子「最近あなた元気がないわよ?ダイエットもほどほどが一番だと思うわ」

結衣「……」

京子「あ、そうだ聞いて結衣」

結衣「何?」

京子「最近親戚の同い年の子とよくお茶をするのだけど、その子がすごいのよ」

結衣「そうなんだ」

京子「毎日2時間勉強、習い事はピアノにバイオリン、趣味はテニスとすごい努力家なの」

結衣「それは、すごいね」

京子「私も見習わなくちゃと思ってね、これからは私もピアノを初めて、勉強もさらにがんばることにしたわ」

結衣「そう…」

京子「あなたもいつまでも遊んでばかりじゃだめよ」

ガラッ

先生「授業はじめるぞー」

京子「あ、それじゃあまたね」

結衣「うん…」

先生「前回の授業で出した宿題集めるぞー」

結衣「あ…宿題…」

京子「どうしたの、結衣」

結衣「宿題、忘れた」

京子「もう、しっかりしなくちゃだめよ。結衣最近元気ないだけじゃなくて、たるんでるわよ」

結衣「うん…」

結衣「先生、すみません宿題忘れました…」

先生「船見またか?最近どうした?何か悩み事でもあるのか?」

結衣「い、いえ、すみません、明日までにやってきます」

先生「ああ、しっかりしろよ」

結衣「はい…」

キーンコーンカーンコーン

京子「ふう、今日も充実した1日が終わったわね」

結衣「そう、だね」

京子「それじゃあ、私今日ピアノのお稽古があるからお先に失礼するわ」

結衣「うん、じゃあね」

京子「また明日ね」

結衣「……」

結衣(部室、行こう…」

~部室~

あかり「あ、結衣ちゃん」

ちなつ「結衣先輩ー」

結衣「あ、2人ともお疲れ」

あかり「あはは、もーう、そういう結衣ちゃんが一番疲れたかおしてるゾ」

ちなつ「あ、あかりちゃん」

結衣「ちょっとね」

あかり「そんな結衣ちゃんに元気のでるおまじなーい」

結衣「え?」

あかり「結衣ちゃんちょっと目瞑って」

結衣「な、なんで?」

あかり「いいからいいから!」

結衣「こう?」

あかり「うん、そのままでいてね」

結衣「ま、まだ?」

あかり「まってねー」

結衣「……」

あかり「でこぴーん!」ビシッ

結衣「いたっ」

あかり「あははは!あははははは!」

ちなつ「な、なにしてるのあかりちゃん」

あかり「あはは、どう結衣ちゃん?元気でたでしょ!」

結衣「……」

あかり「あれれ?なんでかなー?」

結衣「あ、だ、大丈夫。元気出たよ、ありがとあかり」

ちなつ「結衣先輩大丈夫ですか?」

結衣「うん」

ちなつ「あかりちゃん最低だよ!もう二度とここにこないで!」

あかり「あははは、あはは…え?」

結衣「ちょ、ちょっとちなつちゃん」

ちなつ「もうここにこないでよ!」

あかり「え?あはは、な、なんでちなつちゃん」

ちなつ「あかりちゃん最近うざいの!消えてよ!帰ってよ!」

結衣「ちなつちゃん!」

ちなつ「あ…ご、ごめんなさい」

あかり「あ、あはは…な、なんかごめんね。もうこないから…」

結衣「ま、待って」

あかり「さ、さよならー」ダッダッ

結衣「あかり!」

ちなつ「……」

結衣「ちなつちゃん…なんで…」

ちなつ「ごめんなさい…」

京子「あ、あかりちゃん」

あかり「京子ちゃん」

京子「どうしたの?何だか落ち込んで見えるのだけど」

あかり「う、うん。あかり、結衣ちゃんが元気ないから、何かしてあげなくちゃって思って」

あかり「でもそしたらちなつちゃんに部室にもうこないで!って怒られちゃった、あはは」

京子「うーんよくわからないけど。あかりちゃんが結衣を元気づけようとしたのはわかるわ」

京子「でももうこないで、なんて酷いわね。ちなつちゃんも言い方が…って」

京子「今部室って言ったの?」

あかり「う、うん部室だよ。京子ちゃんが娯楽部解散した後も、実は京子ちゃんが帰ってこないかなって」

あかり「みんなで待ってたんだ!」

京子「そんなのだめよ!」

あかり「え?」

京子「部室の無断占拠、あれほどダメだと言ったはずなのに」

京子「これは早急に手を打つ必要があるわね」

あかり「きょ、京子ちゃん」

~翌日~

結衣「おはよう」

京子「おはよう。1つ聞きたいことがあるのだけど」

結衣「え?何?」

京子「まだ茶道部部室を無断占拠してるというのは、本当かしら」

結衣「な」

京子「本当のようね。娯楽部は解散したはずよ。なんでまだ使っているのかしら」

結衣「そ、それは…」

京子「あの時結衣はわかってくれたのよね。それなのに無断占拠を続けてるなんて、矛盾してるんじゃない」

結衣「べ、別に納得したわけじゃ!」

京子「私から生徒会に茶道部部室を閉鎖してもらうよう頼んでおくから、結衣もこれからは他のことに励みなさい」

結衣「京子…」

京子「あ、授業が始まるわ」

コンコン

京子「失礼します」

綾乃「歳納京子?な、何のようかしら」

京子「茶道部部室のことだけど、まだ旧娯楽部のメンバーが無断使用しているみたいなの」

京子「私からも注意したのだけど、二度とこのようなことがないよう、閉鎖してもらえないかしら」

綾乃「へ、閉鎖?」

京子「ええ。施錠するとかでいいの。そうすればあの子たちも諦めると思うから」

綾乃「と、歳納京子はそれでいいの?」

京子「いいもなにも、もう娯楽部は解散しているのだし、何より無断使用は禁止のはずよ」

綾乃「わ、わかったわ」

京子「それじゃあお願いね、綾乃ちゃん」

綾乃「うん…」

千歳「歳納さん、戻らへんな」

綾乃「ぅ…ぐす…」

結衣(あの後京子の言ったとおり、部室は施錠されて使えなくなっていた)

結衣(もう部室でだらだら過ごすこともなく、学校が終わったら誰も待っていない家に帰るだけ)

結衣(そんな日々が日常となってしまった)

結衣「あ、あかりだ。おーいあかり」

あかり「あ…ゆ、結衣ちゃん」

結衣「今帰り?一緒に帰ろう」

あかり「え、あ、ご、ごめん私櫻子ちゃんたちと帰るから!」ダッダッ

結衣「あ…」

結衣(あの一件以来、あかりは私やちなつちゃんと距離を置くようになってしまった)

結衣「あ、ちなつちゃん」

ちなつ「あ、ごめんなさい結衣先輩。ごめんなさい…」

結衣「い、いいから帰ろ」

ちなつ「はい…」

結衣(ちなつちゃんは自分があかりに酷いことを言ったせいで、結果的に部室が閉鎖されたと思っていつも謝ってくる)

結衣(私たちの関係は、昔と違って離れ離れになってしまった…)

結衣(私には京子しか、京子しかいないんだ…)

結衣「京子…京子…」

結衣(今すぐ会いたい、送信と)

ピッ

結衣「京子…」

かなしーみのー♪

結衣「返信がきた!」

結衣(今勉強中だから無理。明日学校で会うからそこで話して)

結衣「やだよ、やだよ京子、私もう…どうにかなっちゃいそうなの」

結衣(今すぐ会いたい。明日じゃ遅い。どうしても会いたいの)

ピッ

結衣「京子頼むよ…」

むこおーへとー♪

結衣「……」

京子(わがまま言わないで。結衣、少しは人の気持ち考えて)

結衣「ぅ…京子…酷いよ…」

ピッピッピッ……

~翌日~

結衣「京子…」

京子「結衣、あなたね、昨日何考えて…って、ど、どうしたのよその顔」

結衣「京子…酷いよ…あんなに会いたいって言ったのに…」

京子「な、泣いてたの?何か嫌な事があったとか」

結衣「京子、元に戻ってよ…」

京子「え?」

結衣「元に戻ってよ…戻ってよ…」

京子「と、とにかく落ち着いて」

結衣「戻って…よ」バタ

京子「ちょ、ちょっと結衣?!」

結衣「ぅ…」

京子「だ、誰か救急車!」

結衣「う…ん…」

京子「あ、気がついたみたいね」

結衣「あ、あれ?ここは…」

京子「病院よ。あなた倒れたのよ」

結衣「私が…」

京子「でもなんともないわ。お医者さんはただの寝不足だって言ってたから」

結衣「……」

京子「結衣、あなた昨日何かあったの?」

結衣「……」

京子「黙ってちゃわからないわ。昨日何かあったのでしょう」

結衣「別に何も…」

京子「嘘よ。それならあんな泣きはらした顔で、しかも寝不足で学校くるわけないじゃない」

結衣「……ただ」

京子「ただ?」

結衣「寂しかった」

京子「寂しかった?」

結衣「うん…」

京子「どうしたの寂しいなんて。結衣らしくないじゃない」

結衣「気づいたんだ」

京子「え?」

結衣「私が今まで寂しくなかったのは、京子がいてくれたからだって」

京子「結衣…」

結衣「京子がいつもわがままいって、私を困らせて、それでも楽しくて」

結衣「そんな、そんな毎日があったから、私は…私は…」

京子「そう、わかったわ」

結衣「京子…」

京子「これからは、前みたいにとは言わないけど、1日1回メールしてあげるわ」

結衣「……え?」

京子「ね、それで寂しくないでしょう?ふふ、結衣ったら以外に甘えん坊なんだから」

京子「あ、それじゃあ私このあと予定あるから。お大事に」

結衣「ぅ…ぐす…」

結衣(京子、そういうことじゃないよ。私は、前みたいに京子と一緒に遊んびたいんだ)

結衣(どうしたら、どうしたら京子は元に戻るの…)

たどーりーつけるならー♪

結衣「あ、京子」

結衣(今日は突然倒れて驚いたけど、大したこと無くてよかったわ。それじゃあお大事に)

結衣「うぅ…こんなの…京子じゃない…よ」

結衣(どうしたら元に…どうしたら…)

結衣「……今の京子に影響を与えている人…それを消せば…」

結衣(そうだ、メールで京子に影響を与える人について聞いてみよう)

結衣(京子、今のあなたに影響を与えてる人は誰なの?これでよし)ピッ

……

………

結衣「返信…こない」

結衣(教えてよ京子)ピッ

結衣(返事してよ!)ピッ

結衣(なんで返してくれないの!)ピッ

結衣(今京子の家の前にいます)ピッ

結衣(見てるんでしょ!)ピッ

~翌日~

結衣「京子…」

京子「え?結衣体調大丈夫なの?」

結衣「なんで…なんで昨日メールくれなかったの」

京子「なんでって、言ったじゃない。1日1回メールしてあげるわって」

結衣「だから、私からもメールしたじゃないか」

京子「もしかして勘違いしてるんじゃない。1日1回っていうのはそのままの意味よ」

結衣「え?」

京子「1日1回メールしてあげる、だから結衣のその後のメールなんて全然見てないわ」

結衣「そん…な」

京子「だってメールに時間を使うのもったいないじゃない。人生は短いのよ?無駄な時間は削らなくちゃ」

結衣「む、無駄な時間って…」

京子「結衣、あなたもメールばかりしていないで、有意義に時間を過ごしなさい」

結衣「無駄…無駄…無駄…」

結衣「京子」

京子「何?」

結衣「京子は、最近どんな人の影響を受けているんだ」

京子「うーん、そうね…。沢山いすぎて答えにくいのだけれど」

京子「まずは野口英世ね。彼の研究成果はすごいわよ。私も彼のような実績を残したいものだわ」

京子「後は文学では宮沢賢治ね。彼の文学にはいつも感心させられるわ」

結衣「い、いや、もっと身近な人で」

京子「うーん、身近な人…」

京子「それなら川島隆太教授かしら。脳トレばかり騒がれているけど、脳科学に関する研究成果もすごいのよ」

京子「後はそうね…、事業仕分けで有名な蓮舫議員。彼女のようにだけはなりたくないわね」

京子「事業仕分けで未曾有の災害復興に関する予算を減らしたのに、知らん顔でまた大臣になってる」

京子「信じられないことだわ。国民はもっと彼女の責任を追求すべきなのよ」

結衣「そ、そううじゃなくて…。もっと身近な、例えばあかりとか…」

京子「え?あかりちゃん?うーん、影響を受ける…うーん…それはまずない、かな」

結衣「あかり…」

京子「そういう身近な人という意味では、私は結衣、あなたに一番影響を受けたと思うわ」

結衣「…え?わ、私?」

京子「そうよ、子供の頃、よく助けてもらったわよね。結衣の背中を見て育ったようなものだわ」

結衣「きょ、京子…」

京子「今までありがとうね結衣」

結衣「そ、そんな。て、照れるじゃん」

京子「本当に感謝してるわ。でもね結衣」

結衣「何?」

京子「これからはあまり私の邪魔をしないでほしいの」

結衣「……え?」

京子「学校の休み時間とか昼休み、放課後はもちろんのこと、結衣との会話に当てている時間が惜しいの」

結衣「…な、なにそれ」

京子「だって、結衣との会話、全く建設的な内容じゃないから、時間がもったいないわ」

結衣「そ、そんな…」

京子「後メールも返信が来ないからってなんで大量に送るのかしら」

結衣「それは…だって…」

京子「相手の気持も考えない自分勝手な行動は慎むべきよ。ご両親に教わらなかったのかしら」

結衣「だって…」

京子「言い訳はいいわ。今までのことは水に流してあげるから」

京子「ただし今後はやめてちょうだい。休み時間も勉強や読書に当てるから、必要な時以外は話しかけないでね」

結衣「京子…」

京子「さてと、時間がもったいないわ」

今の京子にはもう誰の声も届かない
今の彼女は冷酷な、まるで機械のような人間になってしまった
みんなの知っている「歳納京子」はもういない

そう。「歳納京子」は既に死んでいるんだ

結衣「ま、待って京子」

京子「え?まだ何か用なの?」

結衣「そ、それじゃあ私は、私は京子にとって必要ないって…こと?」

京子「うーん…考えたことなかったわ。そうね……」

京子「確かに、そうね、結衣の言うとおりよ」

京子「結衣はいてもいなくても、というよりいると時間が浪費されるから、いないほうがいいわね」

結衣「……そう」

京子「あ、ごめんなさい気に病まないで。私にとっては必要ないというだけで、他の人にとっては必要と思うわ」

結衣「……」

京子「もういかな。それじゃ」

結衣「……必要、ない…」

この何とも言えない悲しみ…
君と響きあうRPGで金髪碧眼のヒロインが天使化して心を失った時みたいだ

結衣「必要ない…必要ない…」

結衣「はは…あはは…は…」

結衣「それじゃあ私…今まで…勘違いして…」

結衣「はは…」

……

ちなつ「あ、あかりちゃん」

あかり「……」

ちなつ「あの…」

あかり「あ、櫻子ちゃんおはよー!」

櫻子「あかりちゃんおはよー」

あかり「ねえねえ、昨日の火曜サスペンス見た?」

櫻子「うんうん、ヒロインの人、すごい綺麗だったねー」

あかり「そうそう、まるであかりみたいにきらきらしてる人だったねー」

櫻子「え、それはないわ…」

あかり「えー、櫻子ちゃんてば冗談ばっかー、あはは」

櫻子「いや、マジレスなんだけど…」

あかり「あはは、あはははは」

櫻子「はは…」

ちなつ「……」

ちなつ(結衣先輩、2日間連続で学校を無断で休んだらしい)

ちなつ(あかりちゃんと一緒に様子を見に行こうと思ったけど…)

ちなつ(とにかく、体調が悪いのかもしれないから、様子だけでもと思ってここまで来たけど)

ちなつ「……」ピンポーン

シーン

ちなつ「……」ピンポーン

シーン

ちなつ「結衣センパーイ!」ドンドン

シーン

ちなつ「……」カチャ

ちなつ「あいてる」

ちなつ「……おじゃましまーす」

ギイ…ギイ…

ギイ…ギイ…

ちなつ「結衣センパーイ…」

ギイ…ギイ…

ちなつ「どこですかー」ガチャ

ギイ…ギイ…

ちなつ「…………え?」

ギイ…ギイ…

ちなつ「結衣せん…ぱ…」

ギイ…ギイ…

ちなつ「や…や…いやああああああああああああああああああ!」

医者「体に異常があるわけでは特にありません。ただ、精神的なショックで食事もほとんど取っていないようです」

京子「そうですか…」

医者「お会いしますか?

京子「はい」

~病室~

医者「ここです」ガチャ

ちなつ「……」

京子「ちなつちゃん」

医者「それでは私はこれで…」

京子「ちなつちゃん、もう大丈夫。私がずっとそばにいてあげるから」

ちなつ「きょう…こ、せんぱ…い」

京子「大丈夫、もう大丈夫だよ」ギュッ

ちなつ「ぅ…ぐす…うぅ…」

京子(ちなつちゃんと私が好き同士になるのに何が一番邪魔か、それは結衣だ)

京子(あかりはどうでもいいし、結衣さえいなくなれば、ちなつちゃんとの仲はもっと深まるはず)

京子(一番の理想は結衣がいなくなって、それをきっかけにちなつちゃんが私に依存すること)

京子(以前からどうすればと考えていたけど、頭を打って性格が代わった時に結衣が示した反応を見てわかった)

京子(結衣は私に依存していて、結衣のことをどんどん追い詰めてあげれば後は勝手に…)

京子(そこをちなつちゃんにそれとなく発見させれば、後は簡単。ちなつちゃんをゲットできる)

京子(とりあえず結衣を消す方法を試してみたけど、ここまで理想的な展開になるとは思わなかったな)

京子「あーあ、ほんとは性格なんてもう1回結衣に殴られたとき戻ってたんだけどねー」

京子(今日はとても清々しい。これからもきっと清々しい日々が続くだろう。そう思うと自然に顔がにやけてくる)

京子「ふふ…これでちなつちゃんは私のもの…ふふ、うふふ、うふふふふ」

京子「さーてと、今日はパーティしなくちゃ!」

あかり「あ、あかり主役っぽい性格になってもほとんど出番がないー!」

~fin~

11時くらいから眠すぎて限界でした。
また今度元気な時にしっかり何か書きます。
見て頂きありがとうございました。

あかり「主役の赤座あかりです!」
あかり「京子ちゃんいじめちゃうんだからぁ!」
京子「あかりいじめちゃおう」

もよろしくね!

過去作でいかに俺が京子ちゃんを好いているか伝わるはずだ!

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