モバP「ときめきメモリアルverCG」 (635)

P「アイドル達と夢の学園生活…」

P「年齢設定は全員15歳から…」

P「いや、まさか」

P「CGプロと573の夢のコラボレーションで」

P「こんなゲームが発売される日が来るとはな…」

P「しかし子ども組、大人組関係無く登場キャラクターは全員15歳からの高校3年間か…」

P「……」

P「とりあえずプレイしてみるか…」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1381160279

もしもアイマスがときめきメモリアルだったら
そんな内容です

765verがあるので、まずはそちらを読んでもらえたら話の流れがつかめるかと思います


攻略キャラクターは765の時と同じく14人でいこうと思います
>>1の趣味で相葉ちゃん、ちひろさんは最初から入れておきます

攻略キャラクター12人を決めるので>>3-14までで一人の名前を指定してください(属性問わず)

しまむらさん

キャラクター把握しました
基本的1キャラのストーリーを一気に書き溜めてから更新となるので、まったり更新となると思いますが気長に付き合っていただけたら嬉しいです

今日はキャラ決めだけということで次回から本編に入ります
最初は柚編から更新をしていこうと思います
しばらくお待ちください

>>10
1人1キャラということで千枝ちゃんは把握ですが島村さんは今回はごめんなさい…
1人繰り上げで光まで書きます

プロローグだけ投下します

P「ニューゲームと…」カチカチッ…

柚『へへっ♪アナタのお名前、教えてよ♪』

P「おおっ、柚の声だ!」

P「そういえば登場アイドルの声優は全て本人が担当しているんだったな」

P「なんて贅沢なゲームだ…」

P「名前はモバ プロっと…」カチッ…

柚『あだ名はー?』

P「プロ…で良いか…」カチッ…

柚『これで良いのー?』

P「はい」カチッ

ロード中…

P『俺の名前はモバ プロ』

P『今日から私立CG学園に通うことになる新入生だ』


P「おっ、プロローグ始まった」


P『なんでもこの高校には毎年アイドルクラスの女の子が多く入学してくるらしい』

P『そんな高校に晴れて入学出来て今は幸せな気持ちでいっぱいだ』


P「そりゃ攻略対象キャラがCGプロダクションのアイドルともなれば、そうなるよな」

P「俺だって今のプロデューサー業をやれてて幸せだよ」

P『おっ、クラス表の掲示板が貼り出されているな…』

P『えっと…俺のクラスは…』

?『アタシのクラスはーっと』

P『…お?』

?『…ン?』

P『……』

?『……』

?『…へへっ♪』

?『…!』

P『(可愛い…!)』

P『(髪型のぱっつんボブも似合ってるし何より笑顔が愛くるしいぞ…)』

P『(流石CG学園…噂に違わないな…)』

?『掲示板見てるってことはアナタも新入生だよね!』

?『アタシも新入生だよーっ』

P『あ、うん。俺も新入生』

?『うんうん!そうだよねっ!』

柚『アタシ、喜多見柚!』

柚『アナタのお名前なんてーの?』

P『あっ、俺、モバプロ』

柚『プロクンかー!良い名前だねっ♪』

P『ははっ、ありがとう』

P『(うーん、人懐っこい子だな)』


P「人懐こくて、お転婆な子だぞ」

柚『プロクン、クラスは何組なのー?』

P『あぁ、ちょうどこれから探すとこで…』

P『…って、A組に名前があった』

柚『A組かー……って、アタシもA組に名前あった!』

P『…あっ、ホントだ』

柚『……』

柚『…へへっ♪』

柚『もしかしてアタシたちの出会いって運命的?』

P『えっ…』ドキッ…

柚『…なんてね♪』

柚『でも、アタシたちきっと気が合うよね?』

柚『だからこれから3年間、仲良くしよーね!』

P『……』

P『あぁ、喜んで』

P『さて…教室に着いたわけだが…』

P『うん』

柚『…!』

柚『…へへっ♪』フリフリ…

P『(喜多見さんが手を振ってる…)』

P『(振り返しておこう)』フリフリ…

P『(しかし、まぁ)』

P『(喜多見さんがアイドル並に可愛いってのもあるかもしれないが)』

P『(いまいちパッとしないクラスだな…)』

P『(せめて担任の先生が美人とかなら、まだ…)』

ガラッ…

ちひろ『はい♪みなさん、席についてくださいねっ♪』

P『!!』

P『(美人だ!)』

P『(なんで教師をやってるんだってぐらいに美人だ!!)』

ちひろ『新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます♪』

ちひろ『私が今日からあなたたちの担任になります、千川ちひろです♪』

ちひろ『担当教科は数学です』

ちひろ『みなさん、仲良くしてねっ♪』

モブ『先生、質問でーす』

ちひろ『はい、なんですか?』

モブ『先生は彼氏いるんですかー?』

ちひろ『先生が彼氏いるのかどうかを知るにはガチャが一番♪』

モブ『…えっ?』

ちひろ『職員室まで来てくれれば一回300モバコインで回せますよ♪』

モブ『……』

P『……』

P『(…ガチャってなんだ?)』

キンコンカーンコーン…

P『(さて…帰るか…)』

柚『プロクン、一緒に帰ろーよ♪』

P『喜多見さん』

柚『ストーップ!』

P『えっ?』

柚『その喜多見さんって呼び方、距離を感じちゃうなー』

柚『アタシのことは柚って呼んでほしいなっ!』

P『うーん、柚がその方が良いのならそうするよ』

柚『おっ、適応力高いねっ♪』

P『それじゃあ、帰ろうか柚』

柚『うんっ♪』

柚『ねー、プロクン』

P『どうしたの?』

柚『CG学園の伝説って知ってる?』

P『伝説?』

柚『うんっ!』

柚『卒業式の日に伝説の樹の下で女の子から男の子に告るって成功すると…』

柚『伝説の鐘が鳴り響いて、そのカップルは永遠に幸せになれるんだって!』

柚『ねぇねぇ?柚に告られたいでしょ?』

P『でも、結局俺が振ると伝説は成就しないんだよな』

柚『あーっ、イジワルだー!』

P『あははっ』

P『(こうして柚と楽しく下校した)』

ここまでがプロローグになります

キャラクターの攻略順ですが安価順、ちひろ、相葉ちゃんという順で進めていこうかなと思っています

それでは改めて柚編まで今しばらくお待ちください

4月

P『(さてと、帰ってゲームでもするか!)』

P『(…あっ、柚がいるぞ)』

P『……』

P『(あんな可愛い子とせっかく同じクラスになれたんだし、もっと仲良くなりたいよな…)』

P『柚!』

柚『ン?』

柚『おっ、プロクン!今から帰るのー?』

P『あぁ、良かったら一緒に帰らないか?』

柚『おっけ♪ちょうど一人だったから、声かけてもらえて良かったかなっ♪』

P『良かった。それじゃあ帰ろう』

柚『はい、プロクン!これっ!』

P『ん?なんだこの紙切れ?』

柚『アタシの電話番号だよーっ』

柚『かけてきてくれるよね?』

P『かけても良いのか?』

柚『もーっ、よかないなら最初から渡さないって!』

P『それもそうか』

柚『いやープロクン、なかなか面白い人だからさ!』

柚『だから今度どっか連れてってほしいなーってね』

P『わかったよ。近いうち連絡するよ』

柚『おっ!』

柚『へへっ♪約束だよん♪』

P『(柚の番号を手に入れたぞ!)』

P『(今度の休みの日にでも電話してデートに誘ってみるか…)』

5月 その1

P『さて、今日は何をしようかな?』

P『……』

P『そうだよな』

P『せっかく電話番号も教えてもらったんだ』

P『デートに誘わないほうが失礼だよな!』

trrrrrrrrr…

ガチャ…

柚『はーい、喜多見でーす』

P『もしもし?』

柚『おっ!その声はプロクン!』

柚『へへっ♪よくかけてきてくれたねー♪』

柚『もしかしてデートのお誘いとか?』

P『あっ、柚か?』

P『えっとさ…』

P『今度の日曜日に一緒にショッピング街に行かないか?』

柚『おー、ホントにデートのお誘いなんだー』

柚『へへっ♪これって青春ってやつ?』

柚『あ、日曜日だよね?うん、いいよー』

P『あっ、ホントか?』

P『じゃあ、今度の日曜日に駅前広場で待ち合わせってことで良いかな?』

柚『おっけ♪楽しみにしてるよー♪』

P『(よしっ!)』

5月 その2

P『(柚はまだ来てないかな…?)』

柚『おっ、早いねー』

P『柚』

柚『ごめん、もしかしてアタシ待たせちゃった?』

P『いや、俺も今来たところだよ』

柚『そっか!なら安心だ♪』

柚『それじゃ、行こっか♪』

P『うん、行こう』

柚『今日はどこに行くのー?』

P『まずはブティックでウィンドウショッピングでもどうだ?』

柚『あー、いいねー!それじゃそうしようっ!』

柚『はーいはーい、しつもーん!』

P『ん?どうした?』

柚『プロクンがアタシとおそろの服装にするなら、どんな服装にするー?』

P『そうだなぁ…』

P『このパーカーとかどうだ?』

柚『おっ、これはなかなかポイント高いよっ!』

柚『ねぇねぇ、これ買っちゃって一緒にフードかぶろっか♪』

P『(よしっ!バッチリ好印象を与えたみたいだぞ!)』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

柚『今日は最高に楽しかったなー♪』

柚『朗報っ。柚のことまたデートに誘っていいよ!』

P『良いのか?』

柚『誘っていいったら誘っていいの!』

P『なら、また誘うよ』

柚『…へへっ♪』

柚『あ、途中まで一緒だよね?おしゃべりしながらかえろっ♪』

6月 その1

P『今日は体育祭だ!』

柚『そろそろアタシたちの二人三脚だねー!』

P『よろしくな、柚』

柚『うんっ!』

柚『プロクン!やるからには勝つっきゃないよね!』

P『そうだな。いっちょ暴れてくるか!』

柚『おーっ♪』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

柚『いぇーい♪大勝利!!』

P『俺たち、息ピッタリだったな』

柚『もしかしなくてもアタシたちってナイスコンビ?』

P『ははっ、かもな』

柚『へへっ♪』

柚『じゃあ来年もパートナーよろしくぅ♪』

P『んー…同じ組だったらな』

柚『そこはほら!ちひろセンセがどうにかしてくれるって!』

P『(そんなに権力あるのか、あの人…?)』

P『(こうして高校生活最初の体育祭は終わりを迎えた)』

6月 その2

P『(さて、帰るか…)』

P『(おっ、あれは柚)』

P『(よし…)』

P『柚!』

柚『おっ!プロクン!』

柚『へへっ♪アタシも帰るとこだよっ!』

P『それなら一緒に帰らないか?』

柚『おっけ♪二人で帰ったほうが面白いもんねー絶対』

P『良かった。じゃあ帰ろうか』

柚『うんっ♪』

P『そういえばもうすぐ期末テストだなー…』

柚『うー…そんな話つまんないよー!』

P『柚は勉強嫌いか?』

柚『キライかキライでいうと大キラーイ!』

P『相当嫌いなんだな…』

柚『基本的に教科書は全部机の中に置いてきてるしー』

P『…テスト前でも持ち帰らないのは大物だな』

柚『そんなことよりっ♪テスト終わったら遊ぼーねー♪』

P『そうだな。テスト終われば夏休みだしな』

P『(…などということを話ながら下校した)』

7月 その1

P『さて、期末テストだ!』

P『……』

P『…ちょっと浮かれすぎてたか』

P『赤点をくらってしまった…』

柚『プロクーン…』

P『…柚。どうした?珍しく元気ないな…』

柚『プロクンこそ…』

P『……』

柚『……』

P『もしかして…』

柚『仲間っ?』

P&柚『やったー!!』

P&柚『…どうしよう』

ちひろ『補習です♪』

P&柚『うぅ…』

P『(こうして補習を受けることになってしまった…)』

P『(でも、柚がいてくれるだけまだ助かった…って言っていいのかな…)』

7月 その2

P『補習で一週間潰してしまった…』

P『そういわけで今日からが夏休みだ!』

P『……』

P『…今度から勉強しよう』

P『とは言っても、学生たるもの遊びも大切だよな!』

P『柚を誘ってどこか行くか!』

trrrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

柚『おっ!その声はプロクンだね♪』

柚『電話、待ってたぞ♪』

P『あっ、柚か?』

P『えっとさ…』

P『今度の日曜日、良かったら一緒に中央公園でも行かないか?』

P『噴水の辺りを散歩すると気持ちいいと思うぞ』

柚『お散歩かー。たまには良いかもねっ♪』

柚『うん、大丈夫だよー♪』

P『そっか、良かった』

P『じゃあ、日曜日は中央公園前で待ち合わせってことで良いかな?』

柚『了解了解♪楽しみにしてるねっ♪』

P『(よしっ!)』

8月 その1

P『(さてと、そろそろ時間だけど…)』

柚『プーロクンっ♪』

P『おっ、柚』

柚『おまたっ♪さっ、いこっ♪』

P『うん、行こうか』

柚『今日は涼しくて良かったねー』

P『そうだな、絶好の散歩日和だ』

P『せっかくだから並木道の方も歩いてみないか?』

柚『あっ、いいよー♪』

柚『並んで歩こっか♪』

P『うん、そうだな』

柚『こうやって並んで歩いてるとさー、アタシたちって恋人同士に見える!って思う!』

P『見た目だけなら美男美女か?』

柚『うんうん♪周りの視線を全部集めちゃうねっ♪って自分で言っちゃう?』

P『ははっ』

P『まぁ、残念ながら中身は違うけどな』

柚『……』

P『…柚』

柚『プロクン…実はアタシ、キミのこと…』

P『ゆ、柚…?』

柚『……』

柚『…なーんて♪本気にした?』

P『…おい』

柚『へへっ♪それじゃ噴水の方にもレッツゴー♪』

P『(…本気でドキドキした)』

P『(こうして俺は柚との散歩を堪能した)』

8月 その2

P『……』

P『…はっ!?』

P『そうか…昨日は花火大会の日だったのか…』

P『せっかく女の子との距離を縮めるチャンスだったのに…』

P『ちゃんとスケジュールはこまめにチェックしないとな…』

P『くそーっ!来年こそは女の子を誘うぞ!』

9月

P『今日から新学期だ!』

柚『うー…』

P『どうした、柚?新学期そうそう浮かない顔して?』

柚『前髪失敗したから学校行きたくないって言ったらお母さんに怒られたー…』

P『…?』

P『別にいつもと変わらないぱっつんボブじゃないか?』

柚『むっ!それは聞き捨てならないって!』

柚『ほらよく見て!切りすぎてるでしょ?』

P『…わからん』

柚『あうー…憂鬱だー…』

P『(柚は前髪に大きなこだわりを持っているようだ…)』

10月 その1

P『さてと、10月で秋も本番だ!』

P『柚じゃないけど、そろそろパーカーを羽織っても良い季節だな』

P『……』

P『ホントにお揃いのパーカーでも買いに行くか?』

trrrrrrrrr…

ガチャ…

柚『おっ、プロクン!』

柚『へへっ♪電話、嬉しいなっ♪』

柚『今日はなーに?』

P『あぁ、柚』

P『えっとさ…』

P『良かったら今度の日曜日にショッピング街に行かないか?』

P『そろそろ秋物の服が欲しいから付き合ってほしくて』

柚『おっ、アタシのセンスを試したいってことだね!』

柚『うん!行く行くー!』

P『それなら日曜日は駅前広場で待ち合わせってことで』

柚『はーい、楽しみにしてまーす』

P『(よしっ!)』

10月 その2

P『さてと、柚は…』

柚『プロクン、ここだよーっ』

P『おっと、柚。もう来てたのか』

P『待たせちゃったか?』

柚『そんなことはどうでもいいって!』

柚『それより早くいこっ!アタシ、もう待ちきれないよー』

P『(いつからここにいたんだろうか…)』

P『(でも、俺とのデートを楽しみにしててくれたって解釈すると嬉しいな…)』

P『よし、それじゃあ行くか』

柚『うんっ♪』

柚『プロクン、秋物の服がほしーって言ってたよねー?』

P『そうだな。10月入ってからって今更な気もするけど』

柚『それなら、やっぱパーカーでしょ!』

P『やっぱり柚ならそうくるか』

柚『色は何色が良いのー?』

P『もうパーカーで確定なのか…』

P『うーん…赤とか?』

柚『じゃあ、これっ!柚とおそろにしよっ!』

P『えっ?柚も赤で良いのか?』

柚『プロクンが良いって言ったから良いのっ』

柚『ちゃんと今度のデートには着てきてよっ♪』

柚『なんなら髪型も柚とおそろにしちゃう?』

P『いや…そこは遠慮しておくよ』

P『(柚はペアルックとか恥ずかしがらない子なんだな…)』

P『(お揃いは嬉しいけど俺はちょっと恥ずかしい…)』

P『(こうして柚の見立て?でパーカーを購入した)』

11月

P『今日は文化祭だ!』

P『せっかくだから誰かと一緒に見てまわりたいな…』

P『あっ…』

P『柚!』

柚『おっ、プロクン!柚になにかご用かなー?』

P『良かったら一緒に文化祭、見てまわらないか?』

柚『あっ、いいよー!プロクンとなら楽しーだろうし♪』

柚『どこいくのー?』

P『そうだな。手芸部でも行ってみようか』

P『手芸部はお手製の装飾品とかを売ってるんだな』

柚『おっ、これとかパーカーに付けたらカワイイかも!』

柚『裕美チャン、これいくらー?』

裕美『あっ、柚ちゃん。いらっしゃいませ』

裕美『それは300円だよ』

柚『安い!プロクン、買って!』

P『おい』

裕美『ふふっ…』

P『まぁでも、俺から誘ったわけだし…これぐらいは…』

柚『おー!プロクンは話せるねー♪』

P『それじゃあ、これ1つ』

裕美『あ、ありがとうございますっ』

P『文化祭、どうだった?』

柚『楽しかったねー♪』

柚『毎日が文化祭だったら良いのにっ!』

P『ははっ、毎日だったら流石に飽きるんじゃないのか?』

柚『うーん…確かに毎週日曜日も文化祭っていうのは…』

P『そういう考えか…』

P『あっ、ところでさ?』

柚『ン?なーに?』

P『あの手芸部の女の子って知り合いだったのか?』

柚『あ、うん!関裕美チャン!』

柚『同じ中学だったんだー。可愛かったでしょ?』

P『確かに可愛かったな…』

柚『あーっ、浮気者ー!』

P『誰が浮気者だ』

P『(こうして高校生活最初の文化祭は終わりを迎えた)』

12月

P『今日はクリスマスだ!』

P『…っていっても予定が無い』

trrrrrr…

P『おや…電話なんて珍しいな…』

P『はい、もしもし!』

ちひろ『クリスマスに一人なら遊園地が一番♪』

P『ち、ちひろ先生!?』

ちひろ『こんにちは♪』

ちひろ『モバくん、今はお暇ですか?』

P『え…』

P『あの…俺、何かしました…?』

ちひろ『もー!別にお説教の電話じゃありませんよ!』

ちひろ『これから遊園地でもどうかな、って思いまして♪』

P『遊園地…ですか?』

ちひろ『はい♪』

P『…ちひろ先生と?』

ちひろ『あら?先生と二人きりの方が良かったですか?』

P『えーと…?』

ちひろ『柚ちゃんも誘ってありますよ♪』

P『えっ、柚ですか?』

ちひろ『それでご予定の方は?』

P『あっ、はい!行きます!』

ちひろ『ふふっ、それじゃあ現地集合でお願いしますね♪』

P『(とりあえずすぐに準備して行くか)』

P『すいません…遅くなりました…』

ちひろ『いえいえ♪時間ピッタリですよ♪』

P『そっか…良かった…』

ちひろ『もしかして走って来たの?』

ちひろ『お疲れならスタミナドリンクを今なら50モバコインで…』

P『いえ、結構です』

ちひろ『残念…』

柚『プロクン、やっほーい!』

P『柚』

柚『へへっ♪今日は楽しもうねー♪』

P『あぁ、そうだな』

ちひろ『ふふっ、それじゃあ入園しましょうか♪』

ちひろ『じゃあ、まずはメリーゴーランドに乗りましょう♪』

ちひろ『モバくん、どんな感じで乗りたいですか?』

P『えーと…』

柚『ピョコン!』

P『お?どうした柚?』

柚『むっ!』

柚『もーっ、どうしたじゃないよー!』

ちひろ『ふふっ、柚ちゃんはプロデューサーくんと乗りたいみたいね♪』

P『え…』

柚『……』

P『…一緒に馬車でも乗ろうか、柚』

柚『…!』

柚『へへっ♪プロクンが乗りたいならいいよー♪』

~~~♪

~~~♪

~~~♪

柚『高校生にもなってメリーゴーランドってどうなのかなーって思ったけど』

柚『うん!良かった!わりと!』

P『確かに悪くはなかったな』

柚『プロクンが隣にいたからかなー?』

P『俺は柚と一緒だったから楽しかったよ』

柚『お…』

柚『…へへっ♪アタシもそーかもっ』

ちひろ『あらあら、仲良しね♪』

柚『はーい♪仲良しでーす!』

P『……』

ちひろ『…プロくんは照れ屋さんですね♪』

P『…やめてくださいよ』

ちひろ『じゃあ、次は観覧車に乗りましょう♪』

ちひろ『プロくん、どんな感じで乗りたいですか?』

P『そうですね…』

P『…柚、一緒に乗ろうか?』

柚『乗るっ!』

P『そんな感じで』

ちひろ『はい♪わかりました♪』

P『先生はどうするんですか?』

ちひろ『私は良いんですよ』

ちひろ『私は引率みたいなものですから♪』

P『(うーん…悪い気もするけど…良いのかな?)』

~~~♪

~~~♪

~~~♪

P『おっ、CG学園が見えるぞ』

柚『おー、ホントだ!ちっこいねー!』

柚『……』

柚『…へへっ♪』

P『ん?どうした柚?』

柚『いやーアタシたちは入学式に出会ったばかりだけどさー』

柚『こうして聖夜も一緒に遊ぶほど仲良くなれたのが、なんか嬉しいなって♪』

P『柚…』

柚『プロクン、来年も柚と一緒に遊んでねっ!』

P『あぁ、もちろん!』

柚『いやー!今日はイイ一日だったなっ♪』

ちひろ『楽しんでもらえたようでなによりです♪』

柚『またいつかこのメンバーで遊びにいきたいなー』

P『でも、ホント楽しかったです』

P『ちひろ先生、誘ってくださってありがとうございました』

ちひろ『そんな!良いんですよ♪』

ちひろ『私はガチャさえ回してもらえれば♪』

P『…え?』

ちひろ『…なーんてね♪』

P『(冗談に聞こえなかった…)』

P『(こうして高校生活最初のクリスマスは終わりを迎えた)』

1月

P『謹賀新年ですよ!謹賀新年!』

P『さてと、年賀状は…』

P『おっ、柚から年賀状が届いてたぞ!』

P『せっかくだから初詣に誘ってみようかな?』

trrrrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

柚『おっ、プロクン!あけおめー!』

柚『どしたのー?柚に何かご用かな?』

P『明けましておめでとう』

P『新年の挨拶のついでと言うのもなんだけど良かったらこれから一緒に初詣に行かないか?』

柚『おっ、イイねっ!誰か誘ってくれないかなーって思ってたんだぁ』

P『ホントか?じゃあ神社の前で待ち合わせで良いか?』

柚『おっけ♪すぐ準備していくからねっ!』

P『(よし!俺も準備して行くか!)』

P『さてと、柚は…』

柚『やっほ!』

P『あぁ、柚』

柚『へへっ♪新年から柚のことを誘うなんて暇人だねっ♪』

P『そう言いつつ来てる柚は暇人じゃないのか?』

柚『アタシ?』

柚『うーん…アタシも暇人かぁ♪』

P『ははっ。それじゃあ暇人同士仲良くお参りにでも行こうか?』

柚『はーい♪』

柚『ねぇねぇ、おみくじは引かないのー?』

P『そうだな、引いてみようか』

柚『そうこなくちゃね♪』

P『(えーと…今年の運勢はと…)』

P『(大吉!今年の俺は一味違うぜ!)』

P『(柚はどうだったのかな?)』

柚『どうだったー?』

P『大吉だったよ。柚は?』

柚『いいなー!アタシは小吉だってー』

柚『ちょっとパッとしないなぁ…』

P『うーん、これから良くなっていくって考えたら結構良いんじゃないのか?』

柚『おー!なーる!』

柚『つまり来年は中吉で、再来年は大吉ってことだねっ♪』

P『(いや…それは約束出来ないけど…)』

柚『今日はありがと!』

柚『キミのおかけで新年から幸先の良いスタートを切れたって感じ♪』

P『いやいや、俺も楽しかったし』

P『こちらこそ今日は来てくれてありがとな』

柚『へへっ♪』

柚『…プロクン』

P『ん?』

柚『今年もよろしくっ♪』

P『あぁ、こちらこそよろしくな』

P『(今年も1年、頑張るぞ!)』

2月

P『(今日はバレンタインだ!)』

P『(この1年…この日の為に頑張ってきたと言っても過言じゃない!)』

P『(さて…来るなら来い!)』

柚『ハッピーバレンタイーン♪』

P『おっ、柚』

柚『柚の義理チョコ宅配便だよー♪』

柚『ってわけで、ハイっ♪嬉しいでしょ?』

P『嬉しいけど、そんな堂々と義理チョコって言われると複雑だなぁ』

柚『誰からも貰えなくて、くらーい顔するよりずっと良いと思うけどなっ♪』

P『(うーん、それは確かに…)』

3月

P『さてと、今日はホワイトデーだ』

柚『トリック・オア・トリート♪』

柚『お返しくれなきゃイタズラするぞっ♪』

P『それはハロウィンだ』

P『大丈夫、ちゃんと用意してるから』

P『はい、これ』

柚『わーい♪マシュマロー♪』

柚『プロクン、あとで一緒に食べよっ!』

P『(良かった。喜んでくれたみたいだ)』

ここで中断します

前回の765verは1人のストーリー3年間を丸々投下という形をとってましたが今回は更新が滞らないように1年毎に区切りを付けて投下をしていきたいと思います
次回柚編2年目まで今しばらくお待ちください

4月

P『さて、今日から2-Aだ!』

P『誰か知っている顔はいるかな?』

P『柚!』

柚『おっ!その声はプロクンだねっ!』

柚『これはもしかしてまた同じクラスってヤツかな?』

P『みたいだな』

P『また1年間、よろしくな』

柚『へへっ♪こちらこそっ♪』

P『そういえば担任はまたちひろ先生みたいだな』

柚『そーなんだ?』

柚『なーんか今年も楽しくなりそうだねー!』

P『そうだな』

P『(今年も柚と同じクラスになった)』

5月

P『今日の体育は自習か…』

P『(うーん…サッカーやらバスケやらみんな勝手に始めてるけど…)』

P『(俺はどこに混ざろう?)』

柚『プーロクンっ♪』

P『お?柚?』

柚『ねぇねぇ、今忙しー?』

P『残念ながら忙しいんだ」

柚『えっ?なにしてんの?』

P『この自習の時間、なにをやろうかなと考えている最中なんだ』

柚『おっ♪つまり忙しいぐらい暇人なんだねっ♪』

P『そうとも言うな』

柚『じゃあ、柚とバトミントンしようよ!』

P『バトミントン?』

柚『うんっ!アタシ、バトミントン好きなんだー』

P『俺、バトミントンそんなに上手くないぞ?』

柚『ウマいとかヘタはどうでもいいよ』

柚『柚はプロクンと一緒に遊びたいんだー』

P『柚…』

P『(くそっ…いじらしいじゃないか…)』

P『しょうがない。忙しいけど今日は柚に付き合ってやるか』

柚『わーい♪』

柚『柚のショット、しっかりと受け止めてねっ♪』

P『(こうして体育の時間、俺は柚とバトミントンをして遊んだ)』

P『(勝負は意外と白熱して俺も柚も有意義な時間を過ごせたなってと思う)』

P『(やっぱり柚と遊ぶのは楽しいな)』

6月

P『今日は体育祭だ!』

P『(さてと、柚が借り物競争に出場してるわけだが)』

P『(おっ?こっちに来るぞ!)』

柚『プロクン、プロクーン!』

P『なんだ!?メガネか!?』

柚『1000円貸してっ!!』

P『なに言ってるんだ、お前!?』

柚『だってー!そう書いてあるんだもんっ!』

P『……』

P『(用意したの、ちひろ先生だな…)』

P『とりあえず体操着姿の俺に頼むのはどうかと思うぞ』

柚『あーそっかー』

柚『すいませーん!誰か1000円貸してくださいなーっ!!』

P『(…教育上よろしくないと思うのは俺だけだろうか)』

P『(こうして高校生活2年目の体育祭は終わりを迎えた)』

7月 その1

P『もうすぐ期末テストか…』

P『……』

P『テストも良いけど、女の子との仲を進展させるのも大切だよな!』

trrrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

柚『あー、電話くれて嬉しいなっ♪』

柚『今日はなーに?』

P『あぁ、柚』

P『えっとさ…』

P『テストが終わったら一緒にカラオケでも行かないか?』

柚『おー、いいねーカラオケ!』

柚『一緒にいこー♪』

P『おっ、ホントか?』

P『それじゃあテスト休みに駅前広場で待ち合わせで良いか?』

柚『はぁい♪楽しみにしてるねっ!』

P『(よしっ!)』

7月 その2

P『(おっと、柚がもう来てるぞ)』

柚『プロクン、こっちこっち!』

P『ごめんな、待たせちゃったか?』

柚『んーん♪平気だよっ♪』

柚『待ってるだけでも結構楽しかったり♪』

P『それでもごめんな。今度からはもっと早く来るよ』

柚『もーっ、そんな良いってばー』

柚『そんなことより早く遊ぼうよー』

P『そうだな、行くか』

柚『うんっ♪』

柚『リクエストに応えるよー♪』

柚『柚になに歌ってほしっ?』

P『王道のラブソングなんて聴きたいな』

柚『ラブソングかー!』

柚『じゃあプロクンの為だけに特別に歌っちゃおう!』

柚『……』

柚『…うーっ!自分で言っててなんか照れる!』

P『(そう言われると、俺も照れる…)』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

柚『へへっ♪やっぱりプロクンと遊ぶの楽しー♪』

P『俺も楽しかったよ』

柚『ねっ!ねっ!一緒に帰ろっ!』

P『そうだな。帰ろうか』

8月

P『今年の俺は一味違うぞ!』

P『やはり夏といえば花火大会だろう!』

P『さてと…俺が誘うのはもちろん…』

trrrrrrr…

ガチャ…

柚『はーい!喜多見でーすっ』

P『あぁ、柚。俺、モバ』

柚『わー、プロクンだ♪』

柚『へへっ♪なぁに?』

P『これから一緒に花火大会でも行かないか?』

柚『花火大会かー!いいねっ!喜んで行くっ♪』

P『それじゃあ河川敷公園で落ち合う形で大丈夫か?』

柚『おっけ♪飛んでいくねー!』

P『(よし!俺も出かける準備をするか)』

P『(柚はまだ来てないかな?)』

柚『へへっ♪おまたーっ♪』

P『おぉ、柚』

P『浴衣着てきたんだな』

柚『どうどう?柚の浴衣姿カワイイ?』

P『バッチリ似合ってる。可愛いよ』

柚『…へへっ♪』

柚『…嬉しいな』

P『(柚、はにかんでて可愛いな)』

P『おっ、そろそろ花火が打ち上がるぞ』

ヒュー…パーン!パーン!

柚『うーん…綺麗だなぁ…』

P『柚と一緒に見れて嬉しいよ』

柚『アタシもだよ…』

柚『…てへ。なんか照れちゃう』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

柚『今日は最高の一日だったなっ♪』

柚『誘ってくれて、ありがとっ♪』

P『いやいや、そんな』

柚『へへっ♪それじゃあ一緒に帰ろー♪』

9月

P『今日から修学旅行だ!』

P『そういえば行き先ってどこだっけ?』

P『……』

P『あぁ、そうだ。京都・奈良だったな』

P『それじゃあバスに乗って出発だ!』

P『(初日はクラスで団体行動だ)』

柚『あっ!』

柚『舞妓さーん、はいからさーん♪』

P『へー、着物体験なんて出来るんだな』

柚『柚も着物、似合うカナ?』

P『柚なら何を着ても似合うよ』

柚『へへっ♪ありがとっ!』

柚『じゃあ、来年の初詣は晴れ着なんか着ちゃおうかなっ♪』

P『(晴れ着姿の柚か…可愛いだろうな…)』

P『さて、明日は自由行動の日だな』

柚『へへっ。ちょっといいかなー?』

P『おっ、柚。どうしたんだ?』

柚『えとね、明日の自由行動なんだけどさ』

柚『柚と一緒にまわろっ?』

P『あぁ、いいぞ。俺も誘おうと思ってたところだったんだよ』

柚『ホントっ!?へへっ♪以心伝心だーっ♪』

柚『じゃあ明日の朝はロビー集合でいいかなっ?』

P『あぁ、了解』

柚『それじゃ、また明日ねっ!』

柚『オヤスミー♪』

P『(柚と自由行動か。楽しみだな)』

P『さてと…柚は…』

柚『おっはよん♪』

P『おはよう、柚。今日も良い笑顔だな』

柚『へへっ♪愛くるしいでしょ?』

P『うーん…ちょっと見飽きてきたな…』

柚『あーっ!イジワルやだー!』

P『ははっ』

柚『うー……へへっ♪』

P『よし。それじゃあ行こうか?』

柚『ン♪そだね!』

柚『気合いいれていこーっ!』

柚『プロクーン…』

P『どうした?』

柚『シカにせんべい取られたー…』

P『…シカせんべいだから良いんじゃないのか?』

柚『ムリヤリ奪うのはよくないっ』

柚『あのシカには感謝の気持ちが足りないって思う!』

P『シカに感謝を求めてもな…』

柚『うー!今度は取られる前にアタシが食べる!』

柚『ねぇねぇ、シカせんべいって、おいし?』

シカ『……』ムシャムシャ…

柚『あー!こらーっ!取るなーっ!!』

P『……』モグモグ…

P『(…味、しないな)』

P『ふぅー…良いお湯だった…』

柚『プロクンっ♪』

P『柚?どうした?』

柚『えっとね、この近くに夜景が綺麗な場所があるって聞いたんだー!』

柚『だから、柚と一緒に…どうかな?』

P『良いね。一緒に行こうか』

柚『…!』

柚『…うんっ!』

柚『うーん♪夜風がきもちっ♪』

P『そうだな』

柚『…修学旅行も、もう終わりかー』

柚『結局修学旅行も、プロクンとずっと一緒だったなぁー』

柚『…へへっ♪なんかいつも変わらないなぁ、アタシたちって』

P『……』

P『確かに変わらないかもしれないけど』

P『俺は柚と一緒に修学旅行を過ごせて楽しかったぞ』

柚『プロクン…』

柚『…うんっ』

柚『アタシも、プロクンと一緒に修学旅行できて良かったー…』ポテッ…

P『(こうして修学旅行最後の夜は終わりを迎えた)』

10月

柚『プロクン、プロクンっ♪』

P『ん?どうした柚?』

柚『トリック・オア・トリート♪』

P『ん?』

P『…あぁ、今日はハロウィンか』

柚『お菓子くれなきゃイタズラするぞっ♪』

P『……』

柚『……』

柚『…持ってないの?』

P『…持ってないな』

柚『…うーっ!』

柚『今日はお菓子をたくさんもらえる日なのにっ』

P『しかしそう唐突に言われてもな…』

柚『お菓子をくれないモバクンなんて、文化祭休みに柚と中央公園に行けばいいんだっ!』

P『……』

P『…えっ?』

柚『行くのっ!?行かないのっ!?』

P『…ま、まぁ大丈夫だけど』

柚『わーいっ♪』

P『えっ?』

柚『じゃあ、文化祭休みは中央公園の前で待ち合わせっ!』

柚『約束破ったらイタズラするぞっ!!』

P『……』

P『(最初から俺をデートに誘うつもりだったのかな…?)』

11月 その1

P『今日は文化祭だ!』

柚『プロクン、プロクンっ』

P『柚。どうした?』

柚『もし暇なら柚といっしょに文化祭まわろー?』

P『あぁ、俺で良ければいいぞ』

柚『へへっ♪やったねっ!』

柚『色んなとこブラブラしよー』

P『そうだな。それじゃあまずは料理部にでも行くか』

P『料理部は創作料理の試食会をしてるのか』

P『柚は料理は作る派か?食べる派か?』

柚『ふふー♪柚は何を隠そう食通女子高生だよっ♪』

柚『優しいプロクンには星5つ、あげちゃうぞ♪』

P『そうかそうか食べる派か』

P『それじゃあ、このいちごパスタ。俺の分も食べていいぞ』

柚『……』

柚『…好き嫌いよくないっ!星1つ!』

P『じゃあ柚も残さず食べないとな』

柚『…アタシの舌、バカにならないといいな』

P『(…なんで生クリームも乗ってるんだ)』

P『(こうして高校生活2年目の文化祭は終わりを迎えた)』

11月 その2

P『今日は文化祭休みだ!』

P『(さてと、柚は…あ、いたいた)』

柚『やっほいプロクン♪』

P『ごめんな、少し遅れたか?』

柚『んーん♪アタシも今来たとこっ♪』

P『遅れなくて良かったよ』

P『それで今日はどうするんだ?』

柚『ンー、これといったプランはないなー』

柚『だからテキトーにブラブラしよーっ!』

柚『並木道とか噴水の近くとか♪』

P『そうだな。そうするか』

柚『おっ、プロクン!あれ見て!』

P『おぉ、落ち葉が絨毯みたいになってるな』

P『地面が見えないぞ』

柚『絨毯かー!良い例えっ!』

柚『そうだっ!せっかくだから寝転んでみる?』

P『おっ、良いな。やってみるか』

柚『もー♪ホント、ノリが良いんだからっ♪』

柚『じゃあ、二人で一緒にせーのっ!でねっ!』

P『よしきた』

柚『それじゃあ…せーのっ!』

ポスン…!

柚『おーっ♪ホントに絨毯みたいにふかふかだーっ♪』

P『思ってたより気持ちいいな』

柚『うんっ♪』

柚『…あっ』

P『ん?どうした?』

柚『あー、うん…』

柚『顔近いなーって…』

P『あっ…』

柚『…へへっ♪』

柚『柚は別にイヤじゃないよ?』

P『(けど、そう言われると意識しちゃうな…)』

柚『そういえば楓ってカエルの手に似てるよねっ!』

P『唐突にムードを壊したな!?』

P『(こうして柚と楓の絨毯を堪能した)』

12月 その1

P『今日は12月2日だ!』

P『さてと、柚はいるかな?』

P『あっ…』

P『柚!』

柚『呼ばれて飛びてて柚ちゃんだよっ♪』

柚『なーに、プロクン?』

P『今日誕生日だろ?』

P『これ、プレゼント』

柚『あー!覚えててくれたんだー!嬉しいーっ♪』

柚『ねぇねぇ、プレゼント開けても良い?』

P『うん。どうぞ』

柚『あっ、カワイイバッジがいっぱいだー!』

柚『制服やパーカーに付けちゃおっと!』

柚『ありがとっ、プロクンっ♪』

P『(良かった。凄く喜んでくれたみたいだ)』

12月 その2

P『もうすぐクリスマスだ!』

P『だけど、予定が無い…』

ちひろ『クリスマスに予定が無いならパーティーが一番♪』

P『わっ!?ちひろ先生!?』

P『えっと…パーティーですか?』

ちひろ『はい♪』

ちひろ『モバくんはCG学園の姉妹校である765学園のことを知っていますか?』

ちひろ『765学園には、あの水瀬財閥の娘さんが通っているんです』

ちひろ『その水瀬財閥がクリスマスパーティーを開催するみたいで、CG学園や765学園の関係者にパーティチケットをお配りしているんですよ♪』

P『へー』

ちひろ『そういうわけで、これパーティチケットです♪』

P『えっ?くれるんですか?』

ちひろ『お代は10セットガチャ1回分で♪』

P『(ぬ、抜け目無い…)』

12月 その3

P『さーて!クリスマスですよ!クリスマス!』

P『ちひろ先生からクリスマスチケットも貰ったし…』

P『多少小奇麗な格好をして行けば大丈夫だろう!』

P『って、思うんですよね?』

新堂『伊織お嬢様のご友人の方でいらっしゃいますか?』

P『あぁ、いえ。僕はCG学園の生徒で…』

P『あっ、チケットも持ってるんですけど』

新堂『拝見させていただきます…』ジッ…

新堂『…失礼致しました。どうぞごゆっくりとお楽しみくださいませ』

P『あっ、どうも』

P『いやー流石に豪華なパーティーだな…』

P『テレビで見るようなお偉いさんの顔まで…』

P『…まぁ、それはともかくだ』

P『俺もパーティを楽しまないとな』

P『誰か知ってる顔はいるかな?』
柚『おっ、プロクンだ!』

P『おぉ、柚。メリークリスマス』

柚『うん、メリクリー♪』

P『柚も来てたんだな』

柚『せっかくの聖夜なんだしねっ!』

柚『派手に楽しまないと損でしょっ♪』

P『ははっ、確かにな』

P『それにしても豪華なパーティーだな』

柚『うんっ!料理も美味しいしっ♪』

P『オススメは?』

柚『うーん』

柚『どれも美味しくてまだ決めかねてるんだよねー』

柚『だからプロクンも一緒に食べ歩こっ♪』

P『よしきた!食い尽くすか!』

柚『おーっ♪』

P『(こうして高校生活2年目のクリスマスは終わりを迎えた)』

P『謹賀新年ですよ!謹賀新年!』

P『さて、謹賀新年ときたら初詣だが…』

ピンポーン

P『おや?誰だろう?』

ガチャ…

柚『へへっ♪あけおめー♪』

P『柚?どうしたんだ?』

柚『これから柚と一緒に初詣なんて、どーかな?』

P『あぁ、良いぞ。ちょうど暇してたんだ』

柚『やったねっ!道連れゲーット♪』

P『じゃあ、ちょっと準備するから待っててくれ』

柚『うんうん♪ごゆっくりー♪』

P『お待たせ』

柚『おー、はやーい♪』

P『さて、行くか』

P『…って』

柚『ン?どしたの?』

P『そういえば柚、晴れ着だなって思って』

柚『あーうん。…どぉかな?』

P『晴れ着姿も可愛いな』

柚『…!!』

柚『アタシ、プロクンにそうやって言われるの凄く嬉しいっ!』

柚『…へへっ♪』

柚『それじゃ、いこっ?』

P『そうだな』

柚『うーん』

P『どうした?』

柚『初詣は良いけど人ごみはやだな!って思う!』

P『確かに大混雑だな…』

P『はぐれないように気をつけないと…』

柚『……』

柚『でも、アタシは…』ギュッ…

P『…!』

柚『プロクンがいるから迷子の心配はないよねっ♪』

P『柚…』

柚『…手を繋いじゃ、だめ?』

P『……』

P『ダメじゃないよ。離さないようにな』ギュッ…

柚『…!』

柚『…うんっ!』

柚『今年もおみくじ引こー引こー♪』

P『そうだな。気を引き締めるには良いよな』

柚『そういうわけで…ていっ!』

柚『…おぉっ!』

P『どうだった?』

柚『中吉だ!』

P『去年は小吉だったよな』

柚『ってことは来年は大吉だね♪』

P『再来年は?』

柚『…超吉?』

P『前向きだな…』

柚『気が付けば高校生活もあと1年とちょっとなんだねー』

P『早いものだよな』

柚『アタシたち、高校卒業しても一緒に遊んだりできるかなー』

P『うーん、柚がいないと物足りなくなりそうだから俺から遊びに誘うかもな』

柚『あー、それはあるある!』

柚『アタシも気づいたらプロクンに電話してそー!』

P『心配なさそうだな』

柚『うんっ♪』

P『(先のことはわからないにしても…)』

P『(柚と疎遠になるなんて想像もつかないよ)』

P『(さて、今年も1年頑張るか!)』

2月

P『さて、今日はバレンタインだ!』

柚『へへっ♪ちょっといいかなー?』

P『やぁ、柚』

柚『……』

P『…?』

柚『えっとね、頑張って作ってみたんだ』

P『…!』

P『もしかして、チョコか?』

柚『でも、義理チョコ配る時に胸にしまってたら、ちょっと溶けちゃった…』

柚『せっかく初めての手作りだったのにな…』

P『柚…』

P『…柚、知ってるか?』

柚『えっ?』

P『チョコは溶けかけが一番美味しいんだぞ?』

柚『プ、プロクン…』

P『チョコ、ありがとな』

P『今、食べても良いかな?』

柚『…うんっ!』

柚『どうぞ召し上がれっ!』

P『(柚からの手作りチョコか…これは凄く嬉しいぞ!)』

3月

P『今日はホワイトデーだ!』

P『さてと、柚はいるかな?』

P『おっ…』

P『柚?』

柚『あっ、プロクンっ♪』

柚『へへっ♪柚にご用?』

P『これ、ホワイトデーのお返しのクッキー』

P『チョコ、美味かったよ』

柚『あ、ありがとーっ!』

柚『今日はイイ一日だったなぁー♪』

P『そんな大げさな』

P『(喜んでもらえたみたいで良かった)』

ここで中断します

次回は柚編3年目、エンディングになります
今しばらくお待ちください

また質問、要望などはお気軽にどうぞ

4月 その1

P『ついに最上級生か…』

ちひろ『ええ。最後の1年ですね』

P『ちひろ先生…』

ちひろ『柚ちゃんとはとっても仲良しですね♪』

ちひろ『あの日の出会いは偶然じゃなくて運命だった…』

ちひろ『そう思えたら良いですね♪』

ちひろ『そういうわけで今年も私が担任です!』

ちひろ『最後まで面倒見てあげますから残り1年もよろしくね♪』

P『さて、担任は変わらずともクラスは変わった…』

P『誰か知っている子は…』

P『あっ…』

P『柚!』

柚『おっ!プロクン見っけ♪』

柚『今年も同じクラスだー♪』

P『3年間一緒だな、俺たち』

柚『そうだねー♪』

柚『…へへっ♪』

P『どうした?』

柚『この1年、プロクンと過ごす時間は大切にしたいなーってね!』

P『(俺もそう思うよ)』

4月 その2

P『(そうだよな)』

P『(この学校での生活もあと1年しか無いんだよな)』

P『(俺もそろそろ進路を考えなくちゃいけない時期だよなぁ…)』

柚『プーロクンっ♪』

P『(大学進学か就職か…)』

柚『柚と遊んでー♪』

P『(うーん…流石に大学は出ておいた方が良いか…?)』

柚『……』

柚『…うーっ!』ペシペシ

P『…ん?』

P『おっ?柚、どうした?』

柚『……』ムスー…

P『…?』

P『なに怒ってるんだ?』

柚『…怒ってないもん』

P『いや、怒ってないもんって言われても…』

P『(…そういえば柚は進路、どうするんだろう?)』

P『なぁ、柚?』

柚『…なぁに?』

P『柚は進路、どうするんだ?』

柚『えっ?』

柚『しんろって進路?』

P『うん』

P『流石にそろそろ考える時期だろ?』

柚『ンー…』

柚『…プロクンはどーするの?』

P『俺か?今、ちょうど悩んでてな…』

P『まぁでも、大学進学が無難かなぁ』

柚『……』

柚『…じゃあ、アタシも大学進学カナ!』

P『えっ?』

P『じゃあ…って、今決めたのか?』

柚『うんっ♪』

P『…そんな簡単に決めて良いのか?』

柚『……』

柚『…うーっ』

柚『いいのっ!』

柚『だって同じ進路だったら、これからも一緒に遊べるじゃんっ!』

P『…!』

P『柚…』

柚『アタシ、バカだけどお勉強頑張るよ』

柚『だから…プロクンと一緒の大学に行きたいな…』

P『……』

P『だったらこれからは図書室で勉強したりで…』

P『遊び以外でも一緒にいることが多くなるな』

柚『…!』

柚『プロクン…』

P『一緒の大学目指して、残り1年頑張るか!』

柚『…!!』

柚『…うんっ!!』

柚『じゃあ、まずは息抜きで今日の放課後は遊びいこーっ♪』

P『おいおい…』

P『…まぁ、いいか』

P『最初から飛ばし過ぎても疲れるだけだしな』

柚『そーそー♪』

柚『何事もまずは楽しむことからでしょ♪』

P『全く…柚らしいな』

柚『へへっ♪』

P『…そういえばさ』

柚『ン?』

P『さっきは何を怒ってたんだ?』

柚『……』

柚『…しーらない♪』

P『ええっ?』

柚『いいじゃんいいじゃん♪』

柚『…怒る理由なんて無くなっちゃうほど嬉しいことがあったんだから』ボソッ…

P『えっ?』

柚『なーんでもないっ♪』

P『(…柚、なんて言ったんだろう?)』

P『(こうして俺は柚と一緒に同じ大学を目指すことになった)』

5月 その1

柚『プロクン、プロクン♪』

P『あぁ、柚。どうした?』

柚『最近この近くにさ、室内プールが出来たの知ってる?』

P『へぇ、室内プールか。そりゃいいな』

柚『でしょでしょ♪』

柚『だから連休初日に柚と一緒にいこっ♪』

P『連休初日か?良いぞ』

柚『へへっ♪そーこなくちゃ♪』

P『じゃあ連休初日はバス停前で待ち合わせってことで良いか?』

柚『うんうん♪楽しみだなぁ♪』

P『(ホント、楽しみだな)』

5月 その2

P『(さてと、柚は…)』

P『(お、いたいた)』

P『お待たせ、柚』

柚『おー、プロクン♪』

柚『全然待ってないよー柚もイマきたとこ♪』

P『遅刻しないで良かったよ』

柚『遅刻したら奢らせるけどアタシはずっと待ってるから安心してよ♪』

P『(うーん…優しい…のか?)』

柚『それじゃ、いこっ!』

P『そうだな』

柚『みんなスタイルいいなー…いいなー!』

P『俺は柚ぐらいのスタイルが好きだぞ』

柚『えーっ?アタシ、平均的だよー?』

P『普通ぐらいがちょうど良いんだよ』

柚『うーん…』

柚『…でも、プロクンがそう言ってくれるならいっか♪』

柚『あっ!でもジロジロ見るのはダメだぞっ!』

柚『照れるから!』

P『(そう言われると逆に見たくなってしまうものなんだけどな…)』

P『(こうして柚と室内プールを楽しんだ)』

6月

P『今日は体育祭だ!』

P『(さて、体育祭の締めといえばフォークダンス!)』

P『(次は…柚とか)』

柚『おっ…』

柚『…へへっ♪』

柚『たまにはこういうのも良いよねっ!』

P『そうだな』

柚『ちゃんと踊れるぅ?』

P『任せろ。この日の為にステップだけは完璧にしておいた』

柚『…それ、なんかキモいって思う!』

P『うっ…』

P『(こうして高校生活最後の体育祭は終わりを迎えた)』

7月

P『期末テストですよ!期末テスト!』

P『さて、結果は…』

P『…おおっ!』

P『全教科平均点を上回っているぞ!』

柚『プーロクン♪』

P『やぁ、柚』

柚『聞いて聞いて!アタシ、1個も赤点無いよっ♪』

P『おっ、やったな』

P『同じ大学に向けて、また一歩前進って感じだな』

柚『うんっ!』

柚『じゃあ、まずは頑張ったゴホービってことでどこか遊びいこっか♪』

P『そうだな、そうするか!』

P『(俺も柚もこの調子をキープ出来ればいいな)』

8月

P『今日は花火大会だ!』

P『さてと、今年も…』

ピンポーン

P『おや?誰だろう?』

ガチャ…

柚『こんばんわー♪』

P『柚?どうしたんだ?』

柚『花火大会のお誘いだよーっ♪』

柚『一緒にいこっ♪』

P『ちょうど良かった。俺も誘おうと思ってたところなんだよ』

柚『ホントー?へへっ♪タイミングばっちり♪』

P『それじゃあ、行こうか?』

柚『うんっ♪』

柚『花火大会ってさ、なーんかこうドキドキするよねっ♪』

柚『アタシ、今から胸ドキドキだよーっ!』

P『そんなにもか』

P『よし、俺が確かめてやろう』

柚『あっ、エッチだ!今、おっぱい触ろうとしたでしょっ!』

P『いや、まさか俺がそんなこと…』

柚『ううんっ!絶対に触ろうとしたぁ!』

P『(わりと良い印象を与えたみたいだぞ)』

P『(こうして高校生活最後の夏休みは終わりを迎えた)』


P「…えっ?「わりと良い印象」…?」

9月

P『今日から新学期だ!』

ちひろ『おはようございます♪進路相談の時間ですよ♪』

P『あっ、お願いします』

ちひろ『あなたの進路は大学進学♪』

ちひろ『柚ちゃんも大学進学♪』

P『そうですね』

ちひろ『終わりです♪』

P『えっ!?終わりですか!?』

ちひろ『はい♪』

P『(相談になってない…)』

10月

P『さて10月だ!』

ちひろ『みなさん、おはようございます♪』

ちひろ『今日はみなさんに大切なお知らせがありますよ』

ちひろ『今年の文化祭はクラスで出し物をすることに決定しました!』

P『また唐突な』

ちひろ『そういうわけなので、みなさんで話し合って出し物を決めましょう!』

ちひろ『何か意見がある人はいますか?』

P『(出し物か…)』

柚『(出し物かー…)』

ちひろ『…はい!じゃあ喫茶店をすることに決定!』

ちひろ『みんなで力を合わせて頑張りましょうね♪』

柚『へへっ♪賛同してくれて、ありがとプロクンっ♪』

P『喫茶店か…制服とかあるのかな?』

柚『おっ?プロクンはどんな制服がお好み?』

P『うーん…メイド?』

柚『じゃあ、プロクンが何か食べたくなったら柚がご奉仕してあげるっ!』

柚『それ以外はみんなが作る役で柚は食べる役♪』

P『こらこら』

P『(柚のメイド服か…可愛いだろうな…)』

11月

P『今日は文化祭だ!』

柚『ちひろセンセ!この制服すっごく可愛いよっ!』

ちひろ『ふふっ♪喜んでもらえて嬉しいです♪』

柚『見て見て、プロクンっ!これすっごくかわいいよー♪』

P『うん、かわいいかわいい』

柚『うー…感情こもってなーい!』

P『(照れくさくて素直に可愛いなんて言えないよ…)』

柚『ほらっほらっ!』

P『ゆ、柚…みんな見てるからちゃんと接客を…』

ちひろ『うふふ♪』

柚『ほら、ちゃんとかわいいって言ってー!』

P『あとで言ってやるから接客しろー!』

P『(こうして高校生活最後の文化祭は終わりを迎えた)』

12月 その1

P『期末テストだ!』

P『…よし!バッチリだ!』

P『柚はどうだったかな?』

柚『プロクン、テストどーだった?』

P『良い感じだったよ。柚は?』

柚『アタシもイイカンジ♪』

柚『…プロクン』

P『ん?』

柚『一緒の大学、行けるよねっ?』

P『柚…』

P『あぁ、もちろん』

柚『へへっ♪』

12月 その2

柚『プロクン、ちょっと良いかなー?』

P『柚?どうした?』

柚『プロクンは今年のクリスマスってどーするの?』

P『んー…まだ特に予定は決めてないな…』

柚『ホント?』

柚『じゃあアタシと一緒にスキー行かない?』

P『スキーか…』

P『良いな、一緒に行こうか』

柚『やったね♪』

柚『…へへっ♪内心ちょっとドキドキしてた!』

P『じゃあ、当日はCG駅の前で待ち合わせ良いか?』

柚『うんっ!楽しみにしてるねっ!』

P『(柚と過ごすクリスマスか…楽しみだな…)』

12月 その3

P『今日はクリスマスだ!』

P『(さてと、柚との約束の時間までもう少しだな)』

P『(そろそろ家を出るか…)』

P『(…っと)』

P『(危ない危ない、柚へのクリスマスプレゼントを忘れるところだった)』

P『(…よし。クリスマスプレゼントも用意したし…)』

P『(いざ、CG駅へ!)』

柚『プロクン、こっちこっち!』

P『おはよう、柚』

P『今日は気持ちよく晴れて良かったな』

柚『そだね!』

柚『へへっ♪柚は晴れの日が一番好きダナ♪』

P『ははっ、柚らしいな』

P『おっと、そろそろ電車の時間だな』

柚『おっ、乗り遅れるのはまずいね!』

柚『それじゃ、いこーいこー!』

P『そうだな』

柚『このウェア、かわいいでしょー!』

P『あぁ、柚に良く似合ってるよ』

柚『へへっ♪ありがとっ!』

シンシン…

柚『…ありゃ?』

P『ちょっと雪が降ってきたな』

柚『雨じゃないから大丈夫だって!』

柚『それよりもほらっ!早く滑ろうよー!』

P『よーし…!』

ビュオォォォッ…!

P『…っと、吹雪いてきたな』

P『柚!危ないから、これ以上滑るのはやめておこう!』

柚『うーっ…おでかけした時は良い天気だったのにー…』

柚『でも、しょうがないねー…』

P『動けるか?ほら、掴まれ』

柚『あっ、ありがとー…』ギュッ…

P『(しかし、かなりの勢いだな…)』

P『(電車が止まってなければいいんだけど…)』

P『…あちゃー。やっぱ電車止まってるか…』

柚『えー!?』

P『すいません、電車の復旧までどれぐらいかかります?』

駅員『あー、現在復旧の目処が立っていない状態で…』

駅員『申し訳ありません。しばらく待合室の方でお待ちいただけますか?』

P『そうですか…わかりました』

P『柚、とりあえず待合室の方で待とう?』

柚『うん…』

P『柚、ほらホットゆずレモン』

柚『あっ、ありがとっ…』

柚『あちちっ…』

柚『…へへっ。あったかーい♪』

柚『プロクンのはなーに?』

P『ブラックコーヒー』

柚『おおっ、おっとなー♪』

P『ホントは砂糖ミルクたっぷりじゃないと飲めないんだけど間違えて買っちまった…』

柚『あはは、ドジだー♪』

P『うるせっ』

柚『……』

柚『…ごめんね』

P『なにが?』

柚『アタシが雪降ってからも滑ろーなんて言うから…』

P『気にするなよ』

P『どうせ電車は止まってたよ』

柚『でも…』

P『今日は楽しかったよ』

柚『あっ…』

P『誘ってくれてありがとな』

柚『プロクン…』

柚『…うんっ』

柚『柚も…良い思い出になったな…』

柚『……』

P『…柚?』

柚『あっ、ごめ…』

柚『てへっ…ちょっと眠たくなっちゃって…』

P『眠ってていいよ。電車が動いたら起こすから』

P『ほら、肩』

柚『…ありがと』

柚『じゃあ、おことばに…あまえて…』コテッ…

柚『…んぅ』

P『……』

P『(…さてと)』

P『(寝てる間にクリスマスプレゼント、渡しておくか)』

柚『……ん、んんっ』

P『おっ、柚。起きたか』

柚『……電車は?』

P『もうすぐ動くみたいだぞ』

柚『そか…よかった…』

柚『…って、アレ?』モフモフ…

柚『これ…ニット帽…?』

P『缶バッジ付きのニット帽。洒落てるし、あったかいだろ?』

P『俺からのクリスマスプレゼントだ』

柚『…プロクン』

柚『ありがとぉ…?』

P『おっ、電車もう発車するみたいだな』

P『さてと…行くか!』

柚『うんっ!』

>>160
文字化けしたので訂正

柚『……ん、んんっ』

P『おっ、柚。起きたか』

柚『……電車は?』

P『もうすぐ動くみたいだぞ』

柚『そか…よかった…』

柚『…って、アレ?』モフモフ…

柚『これ…ニット帽…?』

P『缶バッジ付きのニット帽。洒落てるし、あったかいだろ?』

P『俺からのクリスマスプレゼントだ』

柚『…プロクン』

柚『ありがとぉ…///』

P『おっ、電車もう発車するみたいだな』

P『さてと…行くか!』

柚『うんっ!』

P『ふぅ…無事に帰ってこれたな』

柚『もう雪も止んだみたいだねー』

P『家まで送るよ、柚』

柚『…!』

柚『…うんっ』

柚『……一緒に帰ろっ♪』

P『(こうして高校生活最後のクリスマスは終わりを迎えた)』

P『謹賀新年を迎えて、そして2月…』

柚『…プロクン』

P『…柚』

柚『これからも柚といーっぱい遊ぼうねっ!』

P『あぁ、そうだな!』

ちひろ『お二人とも、志望校合格おめでとうございますっ♪』

ちひろ『今なら合格記念ガチャがなんと一回200モバコインで…』

P『あっ、大丈夫です』

ちひろ『残念です…』

P『(卒業しても、柚とは同じ進路を歩むんだな…)』

P『……』

―――そして、時は流れ


P『3月1日…卒業式…』

P『今日、最後の制服…』

P『この道を歩くのも最後になるんだな…』

P『……』

P『…行こう』

P『卒業式も終わっちゃったな…』

柚『プロクンっ』

P『柚?どうした?』

柚『ねぇ、これからちょっとアタシに付き合ってくれないかなっ?』

P『俺に何か用があるのか?』

柚『うんっ』

柚『えっと、教室だと言えないからさっ』

柚『アタシに付いてきてほしいな?』

P『わかった。どこに行くんだ?』

柚『…へへっ♪』

柚『付いてきてくれればわかるって!』

~~~~~~~~~~~~~

P『ここって…』

柚『…うん。そーだよ』

柚『伝説の樹の下っ』

P『…柚』

柚『あっ!今は何も言わないでほしいなっ!』

柚『…アタシのお話しを聞いて?』

P『…わかったよ』

柚『へへっ、ありがと』

柚『えーと、なにから話そっかな…』

柚『…うん』

柚『アタシたちが出会ってさ、もう3年経つんだよね』

柚『入学式の春…クラス掲示板を見ていたキミの隣にアタシがいて…』

柚『それからもう…3年なんだね』

柚『アタシね、今でこそあの入学式の日は運命的だったなって思うんだ』

P『えっ?』

柚『だって、卒業式の今日までアタシたち、あの日からずっと一緒だった』

柚『同じ大学にも行けるわけだし…』

柚『アタシ、嬉しいんだ』

柚『また色々な季節をキミと一緒に過ごせることが…』

P『柚…』

柚『キミと過ごしたこの3年間、ホントに楽しかった』

柚『だって、プロクンは面白い人だし優しいしねっ!』

柚『でも、それを当たり前のことだって思ってたの』

柚『…ううん。ホントは当たり前のことじゃないってわかってたのかも』

柚『近くにいすぎて気づいて無かっただけかもしれないな』

柚『ただ仲良しな友達とは違うんだってこと…』

柚『だけど、アタシがそう思っているだけでさ』

柚『…キミはアタシのことどう思っているのかわからない』

P『……』

柚『…ねぇ、プロクン』

柚『こんな質問覚えてるかな?』

P『…質問?』

柚『……』

柚『ねぇねぇ♪柚に告られたいでしょ?』

柚『…ってね』

P『…入学式の帰りの時か』

柚『そーそー♪』

柚『…プロクン』

柚『アタシね、キミの気持ちが知りたいな』

柚『アタシのこと、キミにどう映っているのか知りたいの』

柚『これからも同じ学校なのに…』

柚『一緒に遊ぶって約束したのに…』

柚『…今までの関係が壊れちゃうのかもしれないけど』

柚『アタシはもう…』

柚『今までの関係じゃ、満足出来ないのっ』

柚『今まで以上の関係になれることを信じて…』

柚『だから思い切って言っちゃうんだっ!』

柚『アタシ、キミのことが好きっ』

柚『…大好きっ!!』

P『柚…』

P『…ありがとう、柚』

P『俺も…俺も柚のことが大好きだよ』

柚『えっ…ホ、ホント…?』

P『あぁ』

P『いつから好きだったのか忘れちゃったよ』

P『けど、柚の笑顔、明るくてひたむきなところ…』

P『一緒にいて楽しいところ…』

P『もしかしたら入学式のその日から、柚のこと好きだったのかもしれないな』

P『そうやって考えると、やっぱりあの入学式の日は運命だったんだなって、そう思うよ』

柚『プ、プロクン…』

リンゴーン!リンゴーン!

P『あっ…伝説の鐘…』

P『…2つの伝説の祝福だな』

柚『…そんなのどーだっていいよっ!』ガバッ…!

P『おっと…!』

柚『伝説なんかに頼らなくても、アタシはずっとプロクンのことが大好きっ!』

柚『大好きだよっ!!』

P『…あぁ、そうだよな』

P『伝説は俺たちの中にあれば良いんだから』ギュッ…

柚『うんっ…うんっ!』


―――アタシ、バカだけどさ

―――ずっと、プロクンのこと大好きだよ

―――ずーっと、プロクンのこと愛してるよっ

           /             \//\ \//////∧
            /       (:::゚)     \//\ \/////
          /   |\            \//\ \ /
         (:゚) |_ノ           (: : : :)  \//\/
        /     _. -─-  ._         ∨/∧
       ./: ゙)   /:.:.:./:.:.:.: ト、.:\           ヽ//|
      /     /:/:.:.:〃 .:.:.: | ,:.:.:.:.\        ∨    END
     ./   ./:.:.:.|:.:.:.:||:.l.:.:.:.:.| |:.:.:.:.:.:||\         ‘,
     | /  /:.:.:.: |__||:.|___| l≦こ´  |:\       ‘,
     |.゙ ./:.:.|.:.:.:| ⌒`       ,  __,|:.:.:.:\ 〉   〉
.    八| /| :. |.:.:.:|xチ筑r       '⌒ ̄´|:.:.:.:|:|:|     /
      :|.〈 :| :. |.:.:.《 弋zソ         : :|:. ||:lノ    ./
      :|  :|:.:|:|.:.:.:| : :    、      /:.:./イ___/
     八 ゙|:.:ト|.:.:.:ト、      __ノ  /:.:.///    \
       \ヽ|:|.:.:.:|ベ> 。   て_:ノ  _,/:.:./ ̄/       ヽ
.          \.',:.: |  \:.:> 。. _,ノ/:.:,.′ /         |
           ハ:.:ト、_ ゙ー‐ )/ //゙\/           〉
           ハ:|ノ|_ノ)__/:/ 《氷》:/[          〈
           /\\ : \:/《由》'ヽ:/ :|          ト.
    ___   /}:ノ>rー‐く : : : \. /_ノ| /     ノ |
  ./   ヽ. `Vイ.:l |: : \ ノ\: : : :∨.: : :|/          .ノ
. / ̄/ ̄ヽ|   | |ノ |: :_/|   | : /| : : :/        /i
///    | /l人 ノ.: : .: .:|   レi : :/\/|           :|
  /   .//  /゙  \___>ー'′|: /  /`|        /  |
._/   / /  /   / °|     :|/─/_|       ./   :|

柚編終了です

次回は千枝編1年目を投下予定です
1キャラ終了に今回ぐらいのペースが予想されますが、どうか気長にお付き合いいただけたら嬉しいです

次回投下まで今しばらくお待ちください

5月 その1

P『(今日は体育祭に向けてのクラス合同体育の日だ)』

P『(CG学園の体育祭の目玉といえば組別対抗男女混合二人三脚)』

P『(男女混合ともなるとペアの組み合わせは教師とかが勝手に決めてしまうのがスムーズにいきそうなものだが…)』

P『(パートナーは自分で声をかけて見つけろというのが、この学校の凄いところ)』

P『(まぁ、二人三脚は息を合わせてナンボだしコミュニケーションを図るという意味ではわからなくも無い気がする…)』

P『(さて…俺も早いところパートナーを見つけないとな…)』

P『……』

P『(断られたりしたら立ち直れなそうだ…)』

?『あ、あの…っ』

P『(俺と同じことを思っているのか他の男子もなかなか踏み出せずにいるみたいだな…)』

P『(いっそ女の子の方から来てくれれば…)』

?『…あのっ!』

P『…え?』

P『え、えっと…?』

?『あ、す…すいませんっ』

?『…二人三脚のパートナーって、もう決まってますか?』

P『い、いや…まだだけど…』

P『……その、もしかして』

?『…はい。もしかして、ですっ』

?『一緒に組みませんか?』

P『……』

P『俺で良ければ喜んで』

P『(大人しそうで、ショートヘアが可愛い女の子…)』

P『(まさに願ったり叶ったり!)』

P『(…もしかして俺って結構イケてるのか?)』

?『よ、よかったぁっ~…』

?『ありがとうございますっ』

P『いやいや、むしろ俺が感謝したいぐらいで…』

?『あの、千枝……じゃなくてっ…』

千枝『わたし、B組の佐々木千枝です!』

P『俺、A組のモバプロ』

P『よろしくね、佐々木さん』

千枝『あっ、はいっ…♪』

千枝『えへへ…見た目通りやさしい人でよかったっ』

千枝『ホントは怖い人だったら、どうしようって泣きそうだったの…えへへっ』

P『俺?優しい?』

千枝『はいっ』

千枝『ペアを自分で見つけるなんて千枝には無理って思ったんだけど…』

千枝『あなたは雰囲気からやさしそうで…』

P『ほう…』

P『俺は癒し系だったのか…』

千枝『くすっ♪自分で言っちゃうの?』

P『実は癒し系がウリなんだ』

千枝『ふふっ、おもしろーい♪』

千枝『あなたに声をかけて、よかったなっ』

千枝『一安心♪』

P『……』

P『(うーん、大人しそうな印象があったけど結構反応が良い子だな…)』

千枝『あのっ、モバくん』

P『あ、なにかな?』

千枝『その~…こうしてお知り合いにもなれたし…』

千枝『二人三脚だけの関係じゃなくて…』

千枝『これからの学校生活、千枝となかよくしてね☆』

P『俺で良ければ、喜んで』

千枝『ありがとうっ♪』

千枝『あ、じゃあ…』

千枝『あとで電話番号…交換しようねっ♪』

P『(こうして俺は佐々木千枝ちゃんと二人三脚のペアを組むことになった)』

P『(二人三脚のペアどうこうよりも彼女と知り合えただけでパートナーを自分で見つけるやり方は称賛に値するな)』

5月 その2

P『それじゃ、今日もパートナーよろしくね』

千枝『うんっ。こちらこそ♪』

千枝『たくさん練習して、本番で失敗しないようにしなきゃっ…』

P『まぁ、無理せず気楽にやろうよ』

P『学校行事は楽しんだもの勝ちだって』

千枝『それでいいのかなぁ?』

P『うん』

P『無理して身体壊したりしたら元も子も無いしね』

千枝『あっ…』

千枝『…えへへっ』

P『ん?』

P『どうしたの?』

千枝『やっぱりモバくんはやさしいなって♪』

P『え、どうして?』

千枝『だって勝ち負けよりも先に、千枝のこと気遣ってくれるんだもんっ♪』

P『(間違いとは言わないけど、そこまで感激されるほどのことじゃないと思うけどな…)』

千枝『でも、初めての体育祭だし…千枝、いっしょうけんめい頑張りたいな』

千枝『だから、モバくんっ』

千枝『無理のないペースでいっしょにがんばろうっ♪』

P『佐々木さん…』

P『…そうだな。それじゃあまずはゆっくり息を合わせて歩いてみようか』

千枝『うんっ♪』

P『(佐々木さんは何事にも一生懸命なんだな)』

P『(…どうせなら本番は勝って彼女を笑顔にさせてあげたいな)』

6月

P『今日は体育祭だ!』

P『さて、そろそろ二人三脚の時間だね』

千枝『ううっ…ドキドキしちゃうよ~…』

P『……』

P『大丈夫だよ』

千枝『えっ?』

P『ちゃんと俺がキミのペースに合わせるから』

P『二人で頑張ってゴール目指そう』

千枝『モバくん…』

千枝『…うんっ♪』

P『(…さて、そんなわけでいざ本番を終えたわけだけど)』

千枝『モバくんっ♪』

P『ん?』

千枝『えへへっ、やったー♪』

P『うん。練習通り出来たね』

千枝『うん♪』

千枝『…ありがとう、モバくんっ♪』

P『こちらこそ』

千枝『えへっ』

千枝『あ、その…二人三脚終わっちゃったけど…』

P『うん。これからも仲良くしようって約束してたよね』

千枝『…!』

千枝『うんっ!』

千枝『やくそく破ったら、千枝…』

千枝『泣いちゃうんだからっ♪』

P『(こうして高校生活最初の体育祭は終わりを迎えた)』

7月 その1

P『佐々木さんか…』

P『あんな可愛い子が俺に懐いてくれている…って言い方はおかしいか…』

P『でも、悪い印象は持たれては無いよな?』

P『よし…』

trrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

千枝『あっ、モバくん…!』

千枝『えへへ…電話ありがとうっ』

千枝『千枝になにかご用ですか?』

P『あっ、佐々木さん?』

P『えっとさ…』

P『夏休みになったら一緒に海なんてどうかな?』

千枝『えっ?』

P『7月になって海開きもしたしさ』

千枝『えっと…』

千枝『…はいっ!行きますっ』

P『ホント?良かった』

P『じゃあ、夏休み初日はCG駅で待ち合わせで良いかな?』

千枝『うんっ。千枝、待ってるからねっ♪』

P『(よしっ!)』

7月 その2

P『今日から夏休みだ!』

P『(なんて浮かれてたらちょっと早く着いちゃったかな)』

千枝『あっ、モバくんっ』

P『やぁ、佐々木さん』

千枝『早いんだねっ。千枝、待たせちゃったかなぁ?』

P『俺も今来たところだから平気だよ』

千枝『そうなんだ?よかった♪』

P『さてと、それじゃあ行こうか?』

千枝『うんっ♪』

千枝『えっと…モバくん、泳がないの?』

P『俺?実は波打ち際で遊んでるのが好きなんだ』

千枝『あっ、ほんとう?』

千枝『えへへっ、実は千枝も泳いだりするよりも貝殻とか集めたりする方が好きなのっ』

P『そうなんだ?』

P『じゃあ、今から一緒に集めるとしようか』

千枝『うん♪』

千枝『一番キレイな貝殻はモバくんにあげるね♪』

P『(バッチリ良い印象を与えたみたいだぞ!)』

P『(さてと、CG駅に戻ってきたぞ)』

千枝『あの、今日は誘ってくれてどうもありがとうっ!』

千枝『すっごくすっごく楽しかったよ!』

P『そう言ってもらえたら嬉しいよ』

P『また、誘ってもいいかな?』

千枝『もちろん!千枝、待ってるからね?』

千枝『きっと誘ってね?』

P『うん。近いうちにまた』

千枝『えへへっ。たのしみっ♪』

千枝『あっ、途中まで一緒に帰りましょ?ねっ?』

8月 その1

P『……』

P『近いうちに誘うって言ったもんな』

P『佐々木さんも待ってるって言ってくれたし…』

P『この前のデートで距離もグッと縮まったはずだ!』

P『よし…』

trrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

千枝『わぁ、モバくん♪えへへ、なぁに?』

P『あっ、佐々木さん?』

P『えっとさ…』

P『今度の日曜日、良かったら一緒に遊園地に行かない?』

千枝『遊園地?楽しそうっ♪』

千枝『うんっ。千枝、行くよ♪』

P『あっ、ホント?』

P『それじゃあ日曜日はバス停前で待ち合わせで大丈夫かな?』

千枝『うん!今から楽しみにしてるから♪』

P『(よしっ!)』

8月 その2

P『(さてと、佐々木さんは…)』

千枝『モバくんっ』

P『おっと佐々木さん、早いね』

千枝『えへへ…楽しみだったからちょっと早くお家出ちゃって…』

千枝『…子どもっぽいかな?』

P『そんなことないよ。楽しみな気持ちは俺だって同じだし』

千枝『えへっ、そう言ってくれるとうれしいなっ♪』

P『それじゃあ、行こうか?』

千枝『うんっ♪』

P『さてと…なにから乗ろうか?』

P『……』

P『…って、あれ?佐々木さん?』

千枝『みてみてっ!このうさぎさんかわいいー♪』ぎゅーっ

うさぎ『……』ぴーす!

P『……』

P『(うさぎの被り物に夢中になってる…)』

千枝『ねぇねぇ、モバくんも一緒にうさちゃんピースしよう?』ぴーす!

P『え、ええっ?』

うさぎ『……』ぴーす!

P『……』

P『(くそっ…中身はきっとおっさんのくせに男の俺にも愛嬌を振りまきやがって…)』

P『(断りづらいじゃないか…!)』

P『…こほんっ』

P『う、うさちゃんピース!』ぴーす!

千枝『ふふっ♪モバくんもかわいー♪』

P『(くうっ…!佐々木さんが喜んでくれているから良いけど恥ずかしいぞ…!)』

うさぎ『……』

うさぎ(ちひろ)『…結構可愛いところあるんですね♪』ボソッ…

P『!?』

千枝『…?どうしたの?』

P『あ、いや…』

P『…ちひろ先生?』コソッ…

うさぎ(ちひろ)『はいっ♪』

P『…なにしてるんですか?』

うさぎ(ちひろ)『……』

うさぎ(ちひろ)『教師のお給料って結構シビアなんですよね…』

P『…アルバイトですか』

うさぎ(ちひろ)『あっ、良かったらナイトパレードもどうぞ♪』ぴーす!

P『…新学期、ガチャ回しますね』

うさぎ(ちひろ)『ううっ…お気遣いありがとうございます…』

千枝『うさぎさんとお話してたの?』

P『あぁ、ちょっとね…』

千枝『?』

P『そ、そうそう!今日はこの後、ナイトパレードがあるんだって!』

千枝『えっ?ナイトパレードっ!?』

P『うん。せっかくだから見ていかない?』

千枝『うんっ、見るっ!』

千枝『えへへっ、すっごく楽しみっ!』

P『それじゃあ、パレードの時間まで他の乗り物で遊ぼうか』

千枝『うん♪』

P『(こうして俺は長い時間、佐々木さんとの遊園地デートを楽しんだ)』

P『(パレードもとても綺麗で、まるで夢の世界に迷い込んだかのように幻想的だった)』

千枝『キラキラしてロマンチックだね…』

千枝『……』

千枝『あの、千枝たちって、こうして並んでると…』

千枝『…う、ううんっ。なんでもないっ』

千枝『…ねぇ、モバくん』

千枝『またいっしょに、来ようね?』

9月

P『今日から新学期だ!』

P『(まぁ、新学期初日だからすぐに下校することになるわけだけど…)』

P『(おっ、あれは佐々木さん…)』

P『……』

P『(佐々木さんとは夏の間に随分と仲良くなれた気がする…)』

P『(少し呼び方を変えても良いんじゃないか?)』

P『(…よし)』

P『…千枝ちゃん!』

千枝『わっ…?』

千枝『あっ、モバくんっ…♪』

千枝『ぐ、偶然だねっ!千枝も帰るところだよっ』

P『それなら良かったら一緒に帰らない?』

千枝『もちろんオッケーですっ♪帰りましょうっ』

P『良かった。なら、帰ろうか』

千枝『うんっ!』

千枝『……』

千枝『…あ、あの…?』

P『ん?どうしたの?』

千枝『千枝も、名前で呼んでも良いの?』

P『えっ?』

千枝『プロくん、って…』

P『あー、うん。俺は全然問題ないけど…』

P『ていうか、俺も千枝ちゃんって呼んで良かったのかな?』

千枝『あ、うんっ』

千枝『むしろうれしいかなって…えへへっ』

P『そっか、なら良かったよ』

千枝『じゃあ、これからは千枝もプロくんって呼ぶねっ♪』

P『うん』

P『(こうして千枝ちゃんと楽しく下校した)』

11月

千枝『ねぇ、プロくん?』

P『やぁ、千枝ちゃん』

P『どうかした?』

千枝『あっ、大した用じゃないんだけど…』

千枝『……』

千枝『紅葉狩りって…なにを狩るのかなぁ…?』

P『えっ…?』

P『…も、もみじ?』

千枝『もみじって、狩るものなの…?』

P『……』

P『ちょっと図書室、行ってくる』

千枝『あっ、千枝もっ!』

11月

P『今日は文化祭だ!』

P『せっかくだから誰か誘って見学したいが…』

千枝『おはよう、プロくんっ♪』

P『あっ、千枝ちゃん。ちょうどよかった』

千枝『えっ?千枝になにか用事だった?』

P『良かったら一緒に文化祭まわらない?』

千枝『あ、うんっ♪喜んでっ』

千枝『えへへ、プロくんが一緒なら楽しいよね!きっと!』

P『そっか、良かった』

P『それじゃあ吹奏楽部にでも行ってみよう』

P『うちの吹奏楽部ってマーチングバンドもやるんだな』

千枝『わぁ…!』

千枝『あの、バトンをくるくる回すの千枝も練習すればできるかな?』

P『出来る出来ないはともかく、千枝ちゃん似合そうだよね』

千枝『えっ?そうかな?』

P『うん。きっとカワイイと思うよ』

千枝『えへへ…ありがとうっ』

千枝『でも…かわいいよりはキレイって言われたいなぁ…』

P『(それほど大差は無いと思うけど…)』

P『(うーん…乙女心は複雑だな…)』

P『(こうして高校生活最初の文化祭は終わりを迎えた)』

12月

P『今日はクリスマスだ!』

P『…っていっても予定が無い』

trrrrrr…

P『おや…電話なんて珍しいな…』

P『はい、もしもし!』

ちひろ『クリスマスに一人なら遊園地が一番♪』

P『ち、ちひろ先生!?』

ちひろ『こんにちは♪』

ちひろ『モバくん、今はお暇ですか?』

P『え…』

P『あの…俺、何かしました…?』

ちひろ『もー!別にお説教の電話じゃありませんよ!』

ちひろ『これから遊園地でもどうかな、って思いまして♪』

P『遊園地…ですか?』

ちひろ『はい♪』

P『…ちひろ先生と?』

ちひろ『あら?先生と二人きりの方が良かったですか?』

P『えーと…?』

ちひろ『千枝ちゃんも誘ってありますよ♪』

P『えっ、千枝ちゃんですか?』

ちひろ『それでご予定の方は?』

P『あっ、はい!行きます!』

ちひろ『ふふっ、それじゃあ現地集合でお願いしますね♪』

P『(とりあえずすぐに準備して行くか)』

P『すいません…遅くなりました…』

ちひろ『いえいえ♪時間ピッタリですよ♪』

P『そっか…良かった…』

P『…ところで』コソッ…

ちひろ『どうしました?』

P『…今日はうさちゃんじゃないんですか?』

ちひろ『…今日ぐらいは、ねぇ?』

P『(ねぇ?と言われても)』

千枝『あっ、プロくん!おはよう♪』

P『あぁ。おはよう、千枝ちゃん』

千枝『えへへっ。みんなでクリスマスなんてワクワクするね♪』

P『うん、そうだね』

ちひろ『ふふっ、それじゃあ入園しましょうか♪』

ちひろ『じゃあ、まずはメリーゴーランドに乗りましょう♪』

ちひろ『モバくん、どんな感じで乗りたいですか?』

P『えーと…』

P『千枝ちゃん、どれか乗りたいのある?』

千枝『えっ?』

千枝『……』

千枝『じゃあ…千枝といっしょに白馬に乗ってくれる?』

P『あ…うん…』

P『俺で良ければ…』

ちひろ『…青春ですね♪』

P『…やめてくださいよ』

~~~♪

~~~♪

~~~♪

千枝『千枝、高校生にもなってメリーゴーランドって子どもっぽいかなって思ってたの』

P『かな、ってことは今は違う印象を持ってるってこと?』

千枝『うん!なんだかオトナっぽいって!』

P『どうして?』

千枝『だってぇ…』

千枝『…白馬に男の子と女の子が二人きり、だよ?』

千枝『だから、オトナの乗り物なのっ♪』

P『……』

P『(オトナの乗り物…)』

P『(いや、深い意味は…うーん…)』

ちひろ『じゃあ、次は観覧車に乗りましょう♪』

ちひろ『モバくん、どんな感じで乗りたいですか?』

P『そうですね…』

P『千枝ちゃん、一緒に乗ろうか?』

千枝『う、うんっ!』

千枝『…えへへっ』

P『そんな感じで』

ちひろ『はい♪わかりました♪』

P『先生はどうするんですか?』

ちひろ『私は良いんですよ』

ちひろ『私は引率みたいなものですから♪』

P『(うーん…悪い気もするけど…良いのかな?)』

~~~♪

~~~♪

~~~♪

千枝『じーっ…』

P『ん?どうしたの?』

千枝『……』

千枝『…えへっ♪』

千枝『見てるだけっ♪』

P『……』

P『(千枝ちゃんって的確に男がドキドキするような言動を…)』

P『(…もしかして小悪魔気質?)』

千枝『……』

千枝『…あのね、プロくん』

P『ん?』

千枝『ホントは千枝…ドキドキしちゃって…』

千枝『なにを話したら良いのかわからなくなっちゃって…』

千枝『ごめんね?退屈だったよね…?』

P『千枝ちゃん…』

P『(…俺は何をしてるんだ)』

P『(クリスマスに観覧車で男女が二人…)』

P『(こういう時こそ俺がリードしなくちゃいけない場面だろう!)』

P『…千枝ちゃん』

千枝『え?』

千枝『あっ、な、なにかな?』

P『えっとさ、上手く言えないんだけどさ』

P『会話とかが無くてもイヤにならないっていうか…』

P『俺も千枝ちゃんがいるだけでドキドキして…』

P『それだけで嬉しいって思えるからさ…』

千枝『あ…』

P『だから、緊張とかしちゃっても自然なままでいよう?』

P『俺たち二人、同じ気持ちなんだからさ』

千枝『プロくん…』

千枝『…うんっ♪』

千枝『ありがとう…♪』

千枝『今日の遊園地、すっごく楽しかったです!』

ちひろ『楽しんでもらえたようでなによりです♪』

千枝『またいつかこのメンバーで遊びにいきたいです♪』

P『でも、ホント楽しかったです』

P『ちひろ先生、誘ってくださってありがとうございました』

ちひろ『そんな!良いんですよ♪』

ちひろ『私はガチャさえ回してもらえれば♪』

P『…え?』

ちひろ『…なーんてね♪』

P『(冗談に聞こえなかった…)』

P『(こうして高校生活最初のクリスマスは終わりを迎えた)』

1月

P『謹賀新年ですよ!謹賀新年!』

P『さてと、年賀状は…』

P『おっ、千枝ちゃんから年賀状が届いてたぞ!』

P『せっかくだから初詣に誘ってみようかな?』

trrrrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

千枝『あっ、プロくんっ』

千枝『えへっ、あけましておめでとうございます♪』

P『明けましておめでとう』

P『新年の挨拶のついでと言うのもなんだけど良かったらこれから一緒に初詣に行かない?』

千枝『あっ、いいね!』

千枝『千枝で良かったらよろこんで♪』

P『ホント?じゃあ、後ほど神社の前で待ち合わせで良いかな?』

千枝『はいっ!了解です♪』

P『(よし!俺も準備していくか!)』

P『さてと、千枝ちゃんは…』

千枝『あっ…ここですっ!』

P『ごめん、千枝ちゃん。お待たせ』

千枝『ううん。それよりもちゃんと会えてよかった…』

P『あ、そういえば千枝ちゃん晴れ着姿だね』

千枝『は…はい……どうですか?』

P『帯のところにうさちゃんがいるね。お洒落だな』

千枝『あっ、気づいた?これ、お気に入りなの♪』

千枝『えへへ、プロくんは目の付け所が違うねっ♪』

千枝『でも、ちゃんと千枝の晴れ着姿も褒めてほしかったな…』

P『あ、ご、ごめん…』

千枝『……』

千枝『…えへっ、冗談♪』

千枝『さぁ、お参りにいこう?』

P『(千枝ちゃんも冗談なんて言うんだな…)』

P『(やっぱり小悪魔気質?)』

P『(まぁ、何にせよ今年も1年頑張るか!)』

2月

P『(今日はバレンタインだ!)』

P『(この1年…この日の為に頑張ってきたと言っても過言じゃない!)』

P『(さて…来るなら来い!)』

千枝『あのっ…いま、良いかな?』

P『千枝ちゃん。どうしたの?』

千枝『え、えっとね…!』

千枝『つ、作ったの、これ!あ、あげるっ!』

P『えっ、これって…もしかして…』

千枝『はいっ!もしかして、ですっ!』

千枝『千枝の初めて…もらってくださいっ!』

P『…!?』

P『ちょ、千枝ちゃん…その言い方は誤解を…!』

千枝『じゃ、じゃあ…またねっ!』ダッ…!

P『あっ、千枝ちゃん!?』

P『(…ここで一人にされるのは、ちょっと)』

P『(チョコは嬉しいけど、周りの視線が痛い…)』

3月

P『さてと、今日はホワイトデーだ』

P『千枝ちゃんはいるかな?』

P『あっ…』

P『千枝ちゃん!』

千枝『あっ…ち、千枝にご用?』

P『これ、ホワイトデーのプレゼント』

P『チョコ、美味しかったよ』

千枝『わぁ…うれしいっ…!』

千枝『チョコレート…あげてよかった…』

千枝『このプレゼントは千枝だけの特別なんだよね…』ギュッ…

千枝『ありがとう…一生大切にします…』

P『あ、クッキーだから出来れば食べてほしいかな…』

P『(良かった。凄く喜んでくれたみたいだ)』

ここで中断します

思ったより時間かかって申し訳ない
色々試行錯誤してたら結局高校生でも千枝ちゃんだった

それでは次回千枝編2年目まで今しばらくお待ちください

4月 その1

P『さて、今日から2-Aだ!』

P『誰か知っている顔はいるかな?』
P『おっ…』

P『千枝ちゃん!』

千枝『あっ…』

千枝『プロくんっ。おんなじクラスなんだね♪』

P『うん。これから1年よろしくね』

千枝『こちらこそ~』

千枝『えへへっ…実はおんなじクラスになれたらなぁって思ってたんだぁ』

千枝『それが叶うなんて…まるで魔法みたい…』

P『あははっ、そんな大袈裟な』

ちひろ『つまりそれを叶えた私は魔法使いってことですね♪』

P『!?』

P『(千枝ちゃんと同じクラスになった)』

4月 その2

P『そういえば4月中旬までお花見シーズンなんだよな』

P『……』

P『…桜並木を歩きながらデートなんて中々洒落てるんじゃないのか?』

P『うん!思い立ったが吉日!』

P『千枝ちゃんをデートに誘おう!』

trrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

千枝『あっ…』

千枝『電話しようかなって思ってたの、千枝から…』

千枝『えへへ…なぁに?』

P『あっ、千枝ちゃん?』

P『えっとさ…』

P『今度の日曜日、良かったら一緒に中央公園に行かない?』

P『ちょうど桜のシーズンだしさ』

千枝『うんっ!もちろんおっけー!』

千枝『千枝もその日、どこか一緒におでかけしたいなって思ってたのっ』

P『ホント?良かった』

P『それじゃあ日曜日は中央公園の前で待ち合わせで良いかな?』

千枝『了解ですっ♪今から楽しみだなぁ…』

P『(よしっ!)』

4月 その3

P『(おっ、千枝ちゃんもう来てるぞ)』

千枝『あっ、プロくんっ…♪』

P『お待たせ』

千枝『ううん、平気っ』

千枝『千枝も今来たところだよっ♪』

P『(うーん…ホントはもっと長い間待ってた気がするな…)』

千枝『えーと、今日は並木道のお散歩で良いのかな?』

P『うん。満開の桜が綺麗だと思うよ』

千枝『そうだねっ♪楽しみっ』

P『よし。それじゃあ、行こうか』

千枝『んっ…』

P『ん?どうしたの?』

千枝『桜の花びらが口に入っちゃった…』

千枝『ほらっ…』

P『あ、ホントだ』ひょい…

千枝『あっ…』

千枝『…あぅ///』

P『はい、取れたよ』

P『…って、千枝ちゃん?』

千枝『……』

千枝『…プロくんって、ちょっと大胆…?///』

P『…えっ?』

P『……』

P『(確かに…)』

P『(男が女の子の口の中に指を持っていく行為って…)』

P『ご、ごめん…!千枝ちゃん…!』

P『今のはやましい気持ちはこれっぽっちも…!!』

千枝『千枝も…』

千枝『もう少し、大胆な方が良いのかな…?』

P『……』

P『…いや、俺の理性が保てなくなるから今のままで』

千枝『?』

P『(こうして千枝ちゃんと桜並木の散歩を楽しんだ)』

P『(なんで桜を見に来て、こんな官能的な気持ちになってるんだろ、俺…)』

5月

P『(あー…まだ5月だってのに暑いなー…)』

P『(シャツのボタン、もう一個外すか…)』

ピンッ…

P『…げっ』

P『(あちゃー…ボタン飛ばしちゃったよ…)』

P『(えーと…あ、あった)』ひょい…

千枝『…ボタン、大丈夫?』

P『えっ?』

P『…千枝ちゃん』

P『もしかして…見てた?』

千枝『えっ?』

千枝『……』

千枝『…えへっ♪』

P『あー…ははっ…』

P『恥ずかしいところ見られちゃったな…』

千枝『ボタン、どうするの?』

P『んー、まぁ、家に帰ってから付けるつもりだけど』

P『どうして?』

千枝『……』

千枝『えへっ♪』

P『?』

P『……』

P『(いや、まさか…)』

千枝『…よしっ!』

千枝『はい、出来ましたよっ♪』

P『あ、ありがとう』

P『まさか千枝ちゃんが学校にソーイングセットを持ってきてるだなんて思いもしなかったよ』

千枝『えへへっ。千枝ね、お裁縫が趣味なの♪』

P『へぇー、通りで手際も良いわけだ』

P『千枝ちゃんは家庭的な良いお嫁さんになれるね』

千枝『えっ…』

P『ん?』

千枝『……』

千枝『…良いお嫁さん?』

P『あっ…その…』

千枝『…ううん、いいの』

千枝『プロくんがどんな気持ちで言ったのか、千枝にはわからないけど…』

千枝『千枝は、嬉しいからっ…』

P『千枝ちゃん…』

千枝『そ、それじゃ、またねっ!』タッ…

P『あっ…』

P『……』

P『(本心だけど、本気に取られちゃうと言葉に詰まっちゃうな…)』

P『(まだまだ青いな…俺…)』

6月 その1

P『今日は体育祭だ!』

P『さて、千枝ちゃん』

千枝『なぁに?』

P『ところで、この玉を見てくれ』

P『コイツをどう思う?』

千枝『……』

千枝『すごく…大きいな…』

P『大玉転がしの玉って、近くで見るとデカいよなぁ…』

P『(俺は今年の体育祭で大玉転がしに出場した)』

P『(千枝ちゃんに振った質問に深い意味は無い)』

P『(こうして高校生活2年目の体育祭は終わりを迎えた)』

6月 その2

P『さて、今日は6月7日だ!』

P『千枝ちゃんはいるかな?』

P『あっ…』

P『千枝ちゃん!』

千枝『あっ、プロくんっ…♪』

千枝『千枝に、ご用ですか…?』

P『うん、会いたかった』

千枝『そ、そんなっ…』

千枝『ど、どうしようかなっ…///』

P『まぁ、前置きはさて置いて…』

P『はい、これ』

千枝『えっ?』

千枝『えっと…?』

P『まぁ、開けてみてよ』

千枝『…?』

千枝『わぁっ…かわいい髪留めっ』

千枝『あの…これって…』

P『ハッピーバースデー、千枝ちゃん』

千枝『…!!』

P『千枝ちゃんのイメージ的に、やっぱりうさぎの髪留めが良いかなって思ったんだけど…』

P『どうかな?』

千枝『…うれしいっ』

千枝『千枝の誕生日を覚えててくれてるだけで嬉しいのに、こんな素敵な…』

千枝『ずっと…ずっと大切にするねっ…』キュッ…

千枝『…ありがとうっ!』

P『(良かった。凄く喜んでもらえたな)』

7月 その1

P『今日から夏休みだ!』

P『ふむ…』

P『来週は神社で縁日があるんだな』

P『これは千枝ちゃんを誘うしかないだろう!』

trrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

千枝『プロくんっ♪えへ、うれしいなっ…♪』

千枝『今日はどうしたの?』

P『あっ、千枝ちゃん?』

P『えっとさ…』

P『来週の日曜日に良かったら縁日に行かない?』

P『近くの神社で開催されるみたいだよ』

千枝『わぁっ!楽しそうっ』

千枝『うんっ♪一緒に行こうっ!』

P『良かった』

P『それじゃあ日曜日は神社の前で待ち合わせで良いかな?』

千枝『うんっ!忘れたりしないでね?』

P『(よしっ!)』

7月 その2

P『さてと、千枝ちゃんは…』

千枝『こ、こんばんはっ…♪』

P『千枝ちゃん、こんばんは』

千枝『良かった…無事に会えて…』

千枝『人がいっぱいで、もしかしたら見つけられないんじゃないかなって思っちゃった…』

P『うーん…祭りだから仕方ないにしても確かに凄い人ごみだな…』

千枝『……』

千枝『…あの、プロくん?』

P『ん?どうしたの?』

千枝『あの…その…』

千枝『…そのね』

千枝『はぐれたりしたら、大変だから…』

千枝『手を繋いで歩きましょ…?』

千枝『…ねっ?』

P『えっ…』

P『あー…うん…』

P『…そうだね』ギュッ…

千枝『あっ…』

千枝『…えへへっ♪』

千枝『今日の千枝、ちょっと大胆かな…///』キュッ…

P『(発言はいつも大胆…っていうのは言わないでおこう…)』

P『(しかし千枝ちゃんの手…小さくてあったかいな…)』

P『(こうして縁日は千枝ちゃんと手を繋ぎながら色々な屋台を巡った)』

千枝『今日はとってもとっても楽しかったよっ♪』

千枝『また、来年も二人で来れたらいいな…』

P『うん。また一緒に行こうね』

千枝『…はいっ♪』

P『さてと、もう時間も遅いな…』

P『家まで送るよ』

千枝『あっ…』

千枝『うんっ…お願いします…♪』

8月

P『……』

P『…はっ!?』

P『そうか…昨日は花火大会の日だったのか…』

P『7月の縁日だけで満足してしまっていた…』

P『せっかく女の子との距離を縮めるチャンスだったのに…』

P『ちゃんとスケジュールはこまめにチェックしないとな…』

P『くそーっ!来年こそは女の子を誘うぞ!』

9月

P『今日から修学旅行だ!』

P『そういえば行き先ってどこだっけ?』

P『……』

P『あぁ、そうだ。京都・奈良だったな』

P『それじゃあバスに乗って出発だ!』

P『(初日はクラスで団体行動だ)』

千枝『あっ、みてみてっ!』

千枝『着物の着付け体験できるんだって♪』

P『へぇー』

P『着物で観光出来るなんて乙だなぁ』

千枝『ふふっ♪ホントだねっ』

千枝『機会があれば千枝もプロくんとお揃いの着物で…』

千枝『…えへっ♪』

P『(着物デート…そういうのもあるのか…)』

P『(今度来た時には予約して…って、気が早すぎるか?)』

P『さて、明日は自由行動の日だな』

千枝『プロくんっ』

P『千枝ちゃん、どうしたの?』

千枝『あのー…』

P『?』

千枝『え、えっとね…』

千枝『明日の自由行動なんだけど…その…』

千枝『千枝と一緒に…過ごしませんか?』

P『俺で良いなら喜んで。誘ってくれて嬉しいよ』

千枝『ほ、ほんとうっ?』

千枝『良かった…』

千枝『えへへっ…断られるんじゃないかなって内心ドキドキしてたの…♪』

千枝『じゃあ、明日はロビーの前で待ち合わせで大丈夫?』

P『うん。了解』

千枝『それじゃあ、また明日ねっ』

千枝『おやすみなさい…♪』

P『(千枝ちゃんと自由行動か。楽しみだな)』

P『さてと…千枝ちゃんは…』

千枝『うぅ~…おはようっ…』

P『……』

P『…なんで涙目なの?』

千枝『あのねっ…お友達が夜中に寝ぼけて千枝の頭にキックしてきて…』

千枝『まだ痛くてっ…くすん…』

P『…よしよし』ナデナデ…

千枝『…あ』

千枝『えへへっ…もう平気っ♪』

千枝『さぁ、行こう?』

P『うん。そうだね』

P『(寝てる時に蹴りだなんて災難だったな…)』

P『(でも、元気を取り戻してくれたみたいで良かった)』

千枝『そうだっ、プロくんお土産ってどうする?』

P『あー、お土産かぁ』

P『今のうちに買っちゃおうか?』

千枝『うんっ。そうしようか♪』

千枝『あ…あの…』

千枝『千枝…プロくんとお揃いのお土産が欲しいな…なんて…///』

P『おっ、この木刀なんて良いと思わない?』

千枝『……』

千枝『…木刀を喜ぶのは男の子だけだよ、プロくん』

P『じょ、冗談だよ…』

P『(千枝ちゃんの冷めた目…ちょっと死にたくなるな…)』

P『(反省…)』

P『ふぅー…いいお湯だった…』

千枝『あの…ちょっと良いかな?』

P『千枝ちゃん。どうしたの?』

千枝『えっとね…この近くに夜景の綺麗な場所があるって聞いて…』

千枝『それで…もし良かったら千枝と…』

P『良いね。一緒に行こうか?』

千枝『…!』

千枝『うんっ…♪』

千枝『修学旅行も、もう終わりなんだね…』

千枝『なんだかあっという間だったなぁ~…』

P『そうだね。あと1週間ぐらい期間が欲しいよね』

千枝『くすっ、ホントにそう思うなっ♪』

千枝『もっと色んなとこに行ってみたいもんっ』

千枝『だから、また来たいな…京都…』

P『……』

P『今度はお揃いの着物を着て、だね』

千枝『…!』

千枝『…うんっ!』

千枝『また一緒に、行こうね?』

千枝『だってプロくんとおでかけするの、楽しいからっ…♪』

P『(こうして修学旅行最後の夜は終わりを迎えた)』

10月

千枝『プロくん、トリック・オア・トリート♪』

P『おっ?』

P『あぁ、今日はハロウィンか』

千枝『えへへ、別にお菓子貰う気もいたずらする気もないんだけどねっ♪』

千枝『千枝、プロくんに聞きたいことがあるのっ』

P『聞きたいこと?』

千枝『うん!』

千枝『えっとね、千枝がもしも仮装するならどんな格好が似合うと思う?』

P『ふむ…千枝ちゃんの仮装か…』

P『……』

P『…小悪魔かな』

千枝『えっ?小悪魔?』

P『うん』

千枝『…千枝って、わるい子?』

P『あ、いや…そういう意味じゃ…』

千枝『千枝…わるい子じゃないです…』

P『(…ま、マズイ…失言だったみたいだ…)』

千枝『……』

千枝『…なんてね♪』

P『えっ?』

千枝『えへっ、いたずらしちゃった♪』

P『……』

P『(やっぱり小悪魔だった…)』

11月

P『今日は文化祭だ!』

千枝『あの、プロくんっ』

P『やぁ、千枝ちゃん』

千枝『えっと、文化祭の予定ってもう決まってる?』

千枝『まだだったら…千枝と一緒に過ごしませんか?』

P『もちろん。一緒にまわろうか』

千枝『あっ、良かった…♪』

千枝『えっと、じゃあどこから見てまわる?』

P『そうだな…手芸部にでも行ってみようか』

P『今年の手芸部は体育館でファッションショーか』

P『(しかしメインはウェディングドレス姿ときたか…)』

P『(まるで本当の純白の花嫁だな…)』

P『(思わず目を奪われてしまう…)』

千枝『ステキ…』

千枝『千枝も…いつか、あんな姿になれたなら…』

P『……』

P『(その姿を間近で見ることが出来たなら…)』

千枝『…ん?どうしたの?』

P『…いや、なんでもないよ』

千枝『?』

P『(…なんてな)』

P『(こうして高校生活2年目の文化祭は終わりを迎えた)』

12月 その1

P『もうすぐクリスマスだ!』

P『だけど、予定が無い…』

ちひろ『クリスマスに予定が無いならパーティーが一番♪』

P『わっ!?ちひろ先生!?』

P『えっと…パーティーですか?』

ちひろ『はい♪』

ちひろ『モバくんはCG学園の姉妹校である765学園のことを知っていますか?』

ちひろ『765学園には、あの水瀬財閥の娘さんが通っているんです』

ちひろ『その水瀬財閥がクリスマスパーティーを開催するみたいで、CG学園や765学園の関係者にパーティチケットをお配りしているんですよ♪』

P『へー』

ちひろ『そういうわけで、これパーティチケットです♪』

P『えっ?くれるんですか?』

ちひろ『お代は10セットガチャ1回分で♪』

P『(ぬ、抜け目無い…)』

12月 その2

P『さーて!クリスマスですよ!クリスマス!』

P『ちひろ先生からクリスマスチケットも貰ったし…』

P『多少小奇麗な格好をして行けば大丈夫だろう!』

P『って、思うんですよね?』

新堂『伊織お嬢様のご友人の方でいらっしゃいますか?』

P『あぁ、いえ。僕はCG学園の生徒で…』

P『あっ、チケットも持ってるんですけど』

新堂『拝見させていただきます…』ジッ…

新堂『…失礼致しました。どうぞごゆっくりとお楽しみくださいませ』

P『あっ、どうも』

P『いやー流石に豪華なパーティーだな…』

P『テレビで見るようなお偉いさんの顔まで…』

P『…まぁ、それはともかくだ』

P『俺もパーティを楽しまないとな』

P『誰か知ってる顔はいるかな?』

千枝『あっ、プロくんも来てたんだねっ』

P『おっ、千枝ちゃんも来てたんだ』

P『メリークリスマス』

千枝『えへへ、メリークリスマス♪』

P『千枝ちゃん、パーティドレス似合ってるし、可愛いね』

千枝『ほんとう?うれしいなっ♪』

千枝『プロくんも今日はビシっと決まっててかっこいいよ!』

千枝『あ…今日はっていうか…』

千枝『…いつも、かっこいいって思ってるんだけど』

千枝『えへへっ…♪』

P『じゃあ、美男美女同士ってことで…』

P『このあとのダンスのパートナー、お願いしても良いかな?』

千枝『もうっ、すぐ調子に乗っちゃうんだからぁ』

千枝『だけど、千枝で良いなら喜んでっ!』

千枝『でも千枝、ダンスってちゃんと踊ったことないから…』

千枝『やさしくエスコート…してね?』

P『(こうして高校生活2年目のクリスマスは終わりを迎えた)』

1月

P『謹賀新年ですよ!謹賀新年!』

P『さて、謹賀新年ときたら初詣だが…』

ピンポーン

P『おや?誰だろう?』

ガチャ…
千枝『新年あけましておめでとうございますっ♪』

P『やぁ、千枝ちゃん。明けましておめでとう』

P『わざわざ訪ねてくるなんてどうしたの?』

千枝『あのね、初詣に行きたいんだけど、どうせならプロくんと一緒がいいなって思って…』

P『もちろん。誘ってくれて嬉しいよ』

千枝『ほんと?』

千枝『わーい、やったっー!』

P『じゃあ、ちょっと準備してくるよ』

千枝『うんっ。ゆっくりでいいからね?』

P『さてと、神社に着いたわけだけど凄い人ごみだな…』

千枝『……』

千枝『…千枝、はぐれたりしないか心配』ソワソワ…

P『……』

P『手、繋ごうか?』スッ…

千枝『あっ…』

千枝『…うんっ♪』ギュッ…

千枝『えへへっ…いきなりお願いが叶っちゃった…♪』

千枝『今年も良い1年になりそうっ』

P『(ホント、そうなるといいな)』

2月

P『さて、今日はバレンタインだ!』

千枝『あの、プロくんっ!』

P『やぁ、千枝ちゃん』

千枝『あのね…これ受け取って…チョコだよっ…』

P『おおっ…!?』

P『すごく…大きいです…』

千枝『そ、そのぶん…その…愛情がたっぷり…』

P『えっ?』

千枝『…って、きゃーっ!はずかしい~~~!!』ダッ…!

P『ちょ、千枝ちゃーん!?』

P『……』

P『(これは少しずつ味わって食べよう。うん)』

3月

P『今日はホワイトデーだ!』

P『(去年はクッキーを一生大切にするって言われたものだから…)』

P『(今年は形のあるものを用意したぞ!)』

P『あっ、千枝ちゃん。ちょっと良いかな?』

千枝『プ、プロくんっ。な、なぁに?』

P『これ、ホワイトデーのプレゼント』

P『うさぎのキーボルダーなんだけど』

千枝『わぁ、かわいいっ♪』

P『それでその…』

千枝『?』

P『俺とお揃いだったりするから、良かったら…』

千枝『あっ…』

千枝『…うんっ!』

千枝『千枝、このうさちゃん…お部屋に大事に飾っておくねっ…』ギュッ…

P『いや、付けてもらえたら嬉しいんだけどな…ははっ…』

P『(でも、喜んでもらえてなによりだ)』

ここで中断します

柚も千枝ちゃん最初から好感度高い気がするけど気のせいです

次回は千枝編3年目、エンディングを投下予定です
今しばらくお待ちください

4月 その1

P『ついに最上級生か…』

ちひろ『ええ。最後の1年ですね』

P『ちひろ先生…』

ちひろ『千枝ちゃんとはとっても仲良しですね♪』

ちひろ『千枝ちゃんは優しいあなたのことが大好きです』

ちひろ『いつまでも人を思いやる、その優しい気持ちを忘れないでね♪』

ちひろ『そういうわけで今年も私が担任です!』

ちひろ『最後まで面倒見てあげますから残り1年もよろしくね♪』

P『さて、担任は変わらずともクラスは変わった…』

P『誰か知っている子は…』

P『あっ…』

P『千枝ちゃん!』

千枝『プロくんっ♪』

千枝『えへへ…最高にハッピーだねっ』

P『ハッピー?』

P『なにか良いことでもあったの?』

千枝『また同じクラスなんだよっ。ハッピーだよっ!』

P『そっか。俺たち2年連続同じクラスなんだよね』

千枝『そうだよ!……プロくんはハッピーじゃないの?』

P『え?俺?』

P『あー、うん。俺もハッピーかな?』

千枝『えへっ、そうだよねっ♪』

P『(なんか照れくさいけど、千枝ちゃんが喜んでるなら良いか)』

4月 その2

P『さてと、帰るか…』

千枝『プロくんっ』

P『お、千枝ちゃん。どうかしたの?』

千枝『えへっ、待ってたんだぁ』

千枝『千枝と一緒に帰りませんか?』

P『もちろん。こちらこそ待ってましたって感じかな』

千枝『ほんと?』

千枝『よかったぁ…言ってみるもんだね♪』

P『それじゃあ、行こうか?』

千枝『うんっ!』

千枝『えっと、もうすぐGWだよねっ』

P『そうだね。今年のGWはどう過ごそうかなぁ』

千枝『……』

千枝『…その』

P『ん?』

千枝『もし良かったら、GW初日に一緒に森林公園に行ってほしいなって…』

P『森林公園?』

千枝『…ダメですか?』

P『いいよ。一緒におでかけしようか』

千枝『あっ、良かったっ…♪』

千枝『えへへ…千枝、公園でプロくんと一緒にしたいことがあったのっ』

P『一緒にしたいこと?なんだろう?』

千枝『それは当日までナイショです♪』

千枝『GW初日、忘れないでね?』

P『(俺としたいこと…なんだろうな…)』

P『(とりあえず、GW初日は千枝ちゃんとデート)』

P『(忘れないようにしないとな)』

5月

P『高校生活最後のGWですよ!』

P『さてと、千枝ちゃんは…』

千枝『あっ、プロくんっ♪』

P『お待たせ、千枝ちゃん』

千枝『今日は来てくれてありがとう!』

P『いやいや、俺も楽しみにしてたしさ』

千枝『えへっ、そう言ってもらえると千枝うれしいなっ』

P『えーと、森林公園で俺としたいことがあるんだよね?』

P『スポーツか何か?』

千枝『えへへ…』

千枝『千枝に付いてきてくれればわかるよ♪』

千枝『…ほら、これっ!』

P『おー、手漕ぎボートか』

P『森林公園の景色を楽しむにはうってつけだね』

千枝『うんっ!』

千枝『一緒に乗ってくれる?』

P『もちろん。断る理由は無いよ』

千枝『良かったっ♪』

P『えーと、30分、300モバコインか』

P『それじゃあ、借りてくるよ。すいませーん』

千枝『あっ、千枝もお金払いますっ』

P『あぁ、いいよ。千枝ちゃんと一緒ならこれぐらい安いもんだよ』

千枝『そ、そんな…』

P『ねっ?』

千枝『……』

千枝『…ありがとう♪』

千枝『…わぁ!プロくん、漕ぐのとっても上手!』

P『そうかな?』

千枝『うんっ!』

千枝『えへ、プロくんってやっぱり頼りになるな♪』

P『そんな大袈裟な』

P『しかし、今日は良い天気で良かったね』

P『空気も景色も良いし…最高だな』

千枝『ほんとだねっ』

千枝『ずっとココにいても良いって思うぐらいだよ』

P『そうだね』

千枝『ふふっ♪』

P『いやーこんな良いスポットがあるだなんて知らなかったな』

P『千枝ちゃん、今日は誘ってくれてありがとう』

千枝『う、ううんっ』

千枝『千枝は、プロくんと一緒にボートに乗りたかっただけだから…』

P『じゃあ、お互いにありがとうってことで良いのかな?』

千枝『プロくん…』

千枝『ふふっ、そうかもっ♪』

千枝『……』

千枝『…ねぇ、プロくん?』

P『ん?どうしたの?』

千枝『こうして、二人でボートに乗ってて…』

千枝『ち、千枝たちって…どういう関係に見えるのかな…』

P『えっ?』

千枝『あっ、いや…そのっ…』

千枝『えっと…』

P『…うーん』

P『周りから見れば恋人同士…かな?』

千枝『あっ…』

千枝『や、やっぱり…そうかな…』

P『まぁ、俺と千枝ちゃんじゃ月とすっぽんだけどね』

千枝『そ、そんなことっ!』ガタッ…!

千枝『プロくんは凄くステキな男の子だよっ!』

P『ち、千枝ちゃん…いきなり立つのはちょっと危ないかも…』

千枝『あっ…ご、ごめんなさい…!』

千枝『……』

千枝『あ、あのね、プロくん…』

千枝『この森林公園のボートにはジンクスがあってね…』

P『ジンクス?』

千枝『うん…』

千枝『こ、この公園のボートに乗った…』

千枝『か、カップルは…その…ずっと…』

千枝『だから、千枝っ…!!』

ピピピピッ…!

千枝『…あっ』

P『…っと、タイマーが。もう時間か…』

P『えっと、ごめん。もう一度言ってもらってもいいかな?』

千枝『……』

千枝『…ううん』

千枝『それを言うのは今じゃないんだと思う…』

P『え?』

千枝『それに…』

千枝『ジンクスなら、卒業式にもあるしねっ…♪』

P『卒業式?』

P『(卒業式のジンクス…CG学園のか?)』

P『(なんか聞いたことあるような無いような…)』

P『(でも、それってボートに関係あるのか?)』

千枝『さぁ、戻ろう♪』

千枝『……』

千枝『(…千枝の気持ち)』

千枝『(きっと、もう一度…)』

6月

P『今日は体育祭だ!』

千枝『プロくん♪』

P『千枝ちゃん、パン食い競争お疲れ様』

千枝『えへっ、ありがとうっ』

千枝『あっ…そうだ…』ゴソッ…

P『ん?』

千枝『はい、あーん、だよ♪』スッ…

P『……』

P『…え?』

千枝『千枝と、あんパンはんぶんこ♪』

千枝『あーん♪』

P『(こ、これは…男なら誰でも一度は憧れる甘酸っぱいシチュエーション…!)』

P『(し、しかし…)』

柚『ほー…』

ちひろ『あらあら…♪』

P『……』

P『(し、視線が痛い…)』

千枝『…プロくん?』

P『……』

P『あ、えっと…俺、食ってすぐに運動すると腹痛くなっちゃうからさ…』

P『そのあんぱんはあとで食べてもいいかな?』

千枝『あっ…ごめんね…』

千枝『千枝、気が利かなくて…』

P『いや、そんな…』

千枝『じゃあ、あとで一緒に食べようね♪』

P『う、うん』

柚『…ヘタレだ』

ちひろ『…ヘタレですね♪』

P『…ぐっ』

P『(こうして高校生活最後の体育祭は終わりを迎えた)』

7月

P『しっかし、毎日暑いなー…』パタパタ…

ちひろ『あら?』

ちひろ『こーら、モバくん。だらしがないですよっ』

P『あっ、ちひろ先生…』

P『……』

ちひろ『どうしました?』

P『まるで教師みたいですね』

ちひろ『一応教師ですけど』

ちひろ『ほら、シャツのボタン。もう一個とめましょう』

P『あっ…あとでやっておきます…』

ちひろ『男の子のあとでやっておくはガチャよりあてになりません』

ちひろ『ほら、先生がとめてあげますから』スッ…

P『じ、自分でやりますって…』

P『……』

P『…はっ!?』

千枝『……』じー…

P『や、やぁ…千枝ちゃん…』

千枝『…!』

千枝『…やっぱりオトナの人が良いんだ』

P『え?いや、これは…』

千枝『…ふんっ』ぷいっ

P『…!!』ガーン

ちひろ『…あら?』

ちひろ『…あらあら♪』

ちひろ『余計なおせっかいだったみたいですね♪』

P『えっ?』

ちひろ『それじゃあ、私はこれで♪』スッ…

P『え、えっ?』

P『……』

P『…あの、千枝ちゃん?』

千枝『……』

千枝『…なぁに?』ムスッ…

P『あー…なんて言ったら良いんだろ…』

P『俺はちょっと説教受けてただけっていうか…』

千枝『…えっ?』

P『ほら…上のボタン外してるから、だらしがないって…』

P『だから、ちひろ先生がとめようとして…』

P『それだけのことで…』

千枝『……』

千枝『…もうっ』

千枝『プロくんったら、だらしがないよ♪』

千枝『千枝が、とめてあげるねっ♪』スッ…

P『あはは…ありがとう…』

P『(…俺がちひろ先生と話しててヤキモチ妬いてくれたのかな?)』

P『(なんにせよ機嫌が直って良かった…)』

8月

P『今日は花火大会だ!』

P『さてと、今年は…』

ピンポーン!

P『おや?誰だろう?』

ガチャ…

千枝『えへへ、こんばんは♪』

P『千枝ちゃん、どうしたの?』

千枝『今日は花火大会だから一緒に行きたいなって思って…』

千枝『お時間はありますか?』

P『うん。俺もちょうど誘おうかと思ってたぐらいだよ』

千枝『良かった…うれしいなっ♪』

P『それじゃあ行こうか?』

千枝『うんっ♪』

千枝『花火、とっても楽しみっ♪』

P『花火って打ちあがる前からドキドキするよね』

千枝『ほんとにそう!』

千枝『えへへ、おんなじ気持ちだねっ♪』

P『ふふっ、そうだね』

P『おっ…そろそろ打ちあがるな…』

ヒュー…パーン…!パーン…!

千枝『…わぁっ』

千枝『……』

千枝『…また一つ、ステキな思い出が出来ちゃったな』

P『俺も、一緒に見れて良かったなって思うよ』

千枝『…うんっ』

千枝『ねぇ、プロくん…』

千枝『手、繋ぎましょう…?』

P『(こうして高校生活最後の夏は花火大会と共に終わりを迎えた)』

9月

P『今日から新学期だ!』

ちひろ『おはようございます♪進路相談の時間ですよ♪』

P『あっ、お願いします』

ちひろ『千枝ちゃんは可愛いですね♪』

P『そうですね』

ちひろ『終わりです♪』

P『えっ!?終わりですか!?』

ちひろ『はい♪』

P『(相談になってない…)』

10月

P『さて10月だ!』

ちひろ『みなさん、おはようございます♪』

ちひろ『今日はみなさんに大切なお知らせがありますよ』

ちひろ『今年の文化祭はクラスで出し物をすることに決定しました!』

P『また唐突な』

ちひろ『そういうわけなので、みなさんで話し合って出し物を決めましょう!』

ちひろ『何か意見がある人はいますか?』

P『(出し物か…)』

千枝『(出し物ー…)』

ちひろ『…はい!じゃあ演劇をすることに決定!』

ちひろ『みんなで力を合わせて頑張りましょうね♪』

P『演劇かー。意見が通って良かったね千枝ちゃん』

千枝『うんっ♪賛同してくれてありがとう!』

P『何かやりたい役でもあるの?』

千枝『あ、うん…』

千枝『ステキな衣装着て…その…』

P『ヒロイン役か。千枝ちゃんにはピッタリだね』

千枝『そ、そうかな…?』

千枝『えへへっ…千枝、いっぱい練習するね!』

千枝『プロくん。上手に出来たら千枝のこと褒めてね?』

P『(ところで題目は何になるんだろう?)』

11月

P『今日は文化祭だ!』

千枝『うぅ~…本番が近づいてきたら、なんだか緊張してきちゃった…』

P『千枝ちゃん…』

P『大丈夫だよ、千枝ちゃん』

千枝『えっ?』

P『たくさん練習したんだし…それに…』

P『俺も付いてるからさ』

千枝『…!』

千枝『プロくん…』

千枝『…えへっ』

千枝『なんだか大丈夫な気がしてきちゃった♪』

P『おっ、良い笑顔だ』

千枝『えへへっ♪』

P『よしっ!それじゃあ頑張っておいで!』

千枝『うんっ!』

千枝『千枝、プロくんがいるなら怖くないよ!』

P『いや、しかし…』

千枝『ぜんたーい進めっ♪』

P『(演劇とはいったけど、まさかミュージカル調だとは思いもしなかったな)』

千枝『歌いながらバトンをくるくるー♪』

P『(…うん)』

P『(千枝ちゃん、自信を持って演技が出来てるな)』

P『(アイドルや女優顔負けだよ)』

P『(これは大成功と言って良いんじゃないか!)』

千枝『ぜんたーい止まれ!1、2、3♪』

千枝『…プロくんっ!』

P『お疲れ様、千枝ちゃん。最高だったよ』

千枝『ありがとうっ♪』

千枝『えへ、今でもまだドキドキしてるんだけど凄く楽しかったよ!』

千枝『衣装もステキだったし、それに…』

千枝『プロくんが近くで見ててくれたから安心できたの…』

P『千枝ちゃん…』

千枝『ねぇ、プロくん…その…千枝…』

P『うん。キレイだったよ』

千枝『…!』

千枝『うれしいな…』

千枝『えへへ…今年は最高の文化祭になっちゃった…♪』

P『(俺もそう思うよ)』

P『(こうして高校生活最後の文化祭は終わりを迎えた)』

12月 その1

千枝『プロくん、ちょっと良いかなっ?』

P『やぁ、千枝ちゃん』

P『どうしたの?』

千枝『あの…』

千枝『……』モジモジ…

P『?』

千枝『こ、今年のクリスマス…!』

千枝『予定って、ありますか…?』

P『えっ?今年のクリスマス?』

P『うーん…今のところ、特には…』

千枝『…!!』

千枝『じゃ、じゃあっ…!』

千枝『クリスマスは千枝と一緒に…遊園地に行きませんかっ?』

P『遊園地か。いいね、一緒に行こうか』

千枝『ほ、ほんとっ?』

P『うん』

P『また一緒に行こうって約束もしてたしね』

千枝『よ、よかったぁ~…』

千枝『えへ…二人きりのクリスマスなんだね…』

P『あ…』

千枝『じゃ、じゃあ…!当日はバス停の前で待ちあわせねっ!』

千枝『千枝、楽しみにしてるからっ!』ダッ…

P『……』

P『(二人きりのクリスマスか…)』

12月 その2

P『今日は千枝ちゃんとクリスマスデートだ!』

P『さてと…』

千枝『あっ、ここだよっ!』

P『千枝ちゃん、メリークリスマス』

千枝『うん、メリークリスマスっ♪』

千枝『うれしいなっ…クリスマスに、で、デートなんて…///』

P『相手が俺で良かったの?』

千枝『……』

千枝『あなたじゃないと…』

千枝『だって、あなたは千枝の特別…』ボソッ…

P『えっ?』

千枝『な、なんでもないよっ…!』

千枝『あっ、ほら!もうバス来るみたいっ!』

千枝『……ねぇ、プロくん』

千枝『今日は楽しもうね♪』

P『……ふぅ、もうすっかり暗くなっちゃったな』

千枝『ほんとだね…』

千枝『楽しい時間はあっという間って感じだなぁ…』

千枝『…あのね、プロくん』

P『ん?』

千枝『千枝、最後に一緒に大観覧車に乗りたいな…』

P『観覧車か。いいね』

P『今日は天気も良いし観覧車から見る夜景は絶景だろうね』

千枝『…うんっ!きっとそう!』

P『それじゃあ、行こうか?』

千枝『うんっ』

千枝『わぁ…綺麗…』

P『大観覧車のライトアップか…』

P『ホント、鮮やかなイルミネーションだな…』

千枝『まるで夢の国…』

千枝『魔法にかけられているみたいだよっ…』

千枝『…ねぇ、プロくん』

千枝『プロくんは魔法が使えるなら、どんな魔法が使いたい?』

P『魔法?』

P『うーん……千枝ちゃんは?』

千枝『千枝はね…』

千枝『イマが…覚めない魔法が良いな…』

P『千枝ちゃん…』

P『…魔法が解けたっていいじゃないか』

千枝『…えっ?』

P『イマが終わりを迎えたって…』

P『俺たち二人の関係は、終わるわけじゃないんだから』

千枝『プロくん…』

P『これからもたくさんの思い出を作ろう』

P『夢から覚めても、また、さ』

千枝『……』

千枝『…うんっ。そうだね』

千枝『きっとあなたとなら、また夢のような時間を二人で過ごせるよね?』

千枝『だって、あなたは…』

千枝『千枝にとっての…魔法使いさんだから…♪』

P『(こうして高校生活最後のクリスマスは終わりを迎えた)』

1月

P『謹賀新年ですよ!謹賀新年!』

ピンポーン!

P『おや、誰かな?』

ガチャ…

千枝『えへ、明けましておめでとうございますっ』

P『千枝ちゃん』

千枝『……』

千枝『千枝と一緒に…初詣にいきましょ?』

P『あっ…』

P『うん。一緒に行こうか』

千枝『…!』

千枝『うんっ♪』

千枝『二人なら、きっとお願い事も叶うと思うから…』

P『願い事、もう決まってるの?』

千枝『うん…』

千枝『たった一度でいいの…』

千枝『本当の魔法を、みたいなって…』

P『…えっと?』

千枝『さっ、いこう♪』

P『あ、う、うん』

P『……』

P『(…本当の魔法、か)』

―――そして、時は流れ


P『3月1日…卒業式…』

P『今日、最後の制服…』

P『この道を歩くのも最後になるんだな…』

P『……』

P『…行こう』

P『卒業式も終わっちゃったな…』

ちひろ『モバくん』

P『ちひろ先生?』

ちひろ『はいこれ。千枝ちゃんからの預かりものです♪』スッ…

P『これは…うさちゃんのぬいぐるみ?』

ちひろ『ちゃんと渡しましたからね』

ちひろ『あとは頑張ってくださいね♪』

ちひろ『…うさちゃんぴーす♪』ぴーす!

P『…先生、それ気に入ってるんですか』

P『(あ、このうさちゃん手紙が付いてる…)』

P『(えーと、中身は…)』ガサッ…

P『…!』

P『(…伝説の樹の下で待っています、か)』

~~~~~~~~~~~~~

P『…千枝ちゃん!』

千枝『あっ…』

千枝『プロくん…』

P『えっと…その…』

千枝『……』

千枝『…あのね、プロくん』

P『な、なにかな…?』

千枝『あの…』

千枝『ち、千枝ってすごく子供っぽくて、ワガママだよねっ…』

P『えっ?』

P『いや…そんな風に感じたことは…』

千枝『だって、自分のことを「千枝」って名前で呼んでるし…』

P『まぁ…それは人それぞれ感じ方の違いもあるかもしれないけど…』

P『ワガママっていうのは…』

千枝『ううん。ワガママなんだよ…』

千枝『この高校3年間で…』

千枝『あなたに対しても、こうして欲しい、ああして欲しいってばっかりだったもん』

千枝『…いつでも千枝のことを、見て欲しかったから』

P『千枝ちゃん…』

千枝『こんな子供っぽくて、ワガママな千枝…』

千枝『今は仲良しでも、いつかプロくんに嫌われるんじゃないかって…』

千枝『千枝、不安になったことがいっぱいあったし…』

千枝『千枝もそんな自分がイヤだなって思ってた…』

P『……』

千枝『…でもね、今思うとね』

千枝『千枝、変われたなって思うの』

千枝『昔の千枝は臆病で、自分の意見もちゃんと言えなくて…』

千枝『だけど、あなたに対しては怯えたりしないで、自分の気持ちを素直に言えた…』

千枝『きっと…初めて会った時に魔法をかけてもらったんだって、そう思うの』

千枝『だからね、今は子供っぽくてワガママな千枝でも好きだって思える』

千枝『…ううん。大好き』

千枝『だって、今なら勇気を出して言えるもんっ』

千枝『ドキドキはするけど、怖くはない…』

千枝『この勇気も、あなたがくれた魔法なんだって思う…』

千枝『だから、ずっと言いたかったこと…卒業式の今日に…』

千枝『この伝説の樹の下で…今、言うね』

千枝『千枝、あなたのことが好き…』

千枝『…大好きですっ!』

P『千枝ちゃん…』

P『…ありがとう、俺も千枝ちゃんのこと大好きだよ』

千枝『あっ…』

P『俺は、実際にそう感じたことは無いんだけどさ』

P『実は千枝ちゃんが子供っぽくて、ワガママな子でも良いよ』

P『俺は…』

P『今まで一緒にいた千枝ちゃんのことが好きだから…』

千枝『プロくん…』

千枝『うれしい…うれしいよっ…!』

リンゴーン!リンゴーン!

千枝『…!!』

P『伝説の鐘が…』

P『…本当の魔法、見ることが出来たね』

千枝『…鳴ってほしかったの』

千枝『だけど…ホントに鳴るなんてっ…!』

P『…信じることもまた、魔法だね』

千枝『うんっ…』

千枝『…プロくん』

P『ん?』


―――千枝に魔法をかけてくれてありがとう

―――千枝、何もお返しできないけど

―――あなたのこと、ずっと大好きだよ

      /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>.

      /:::::::::::::::::_:_:::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::\
     /::::::::::::::::::::ミ、!!!!:/ \::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.    /::::::::::::::::::::::::::゙○     ヽ:::::ト::::::::::::::::::::::',
   ,..:::::::::::::::::::゙ミ@       ',:::l l:::ハ:::::::::::::::::!
   ,'::::::::::::::::::::::::/  ―― 、   !/ i:/ !:::::::::::::::l
   !:::::::::::::::_::: :/ ., ィ==、     .__ l/l:::::: :::::|
   |:::::::::/ ヽi  ",゚:::。:ミi           \!:::::::::::ト、
   |::::::::l    ゙  ゞ:::シ      ィ.ヽ i!:::::::::::!ヾ   END
   |:::::::::ヽ ッ     xxx        /゚:::i! ! /::::: :::/
   !:l::|::::::::≧、           .  ヾシ /:::::::::/
   ヾリ、:::::::::::::ヽ           xxx /:::::::::/
     ヾハ:::;ヘ::ト..   ヽ   ,    /::::::::::i
       ヾヾ  | >.    ̄     /::::::/!::l
  / ̄ ̄ ̄ ̄ヽ´   >-  ― イ/:!::::/ !::l
 i         \     ゙― /シ /シ  i/
 i!    ,     ` ー- ―一 "    \

千枝編終了です
結局最後までいつもの千枝ちゃんでした

次回更新時は美世編1年目を投下予定です
今しばらくお待ちください

5月

P『ふわぁっ…』

P『…ねむっ』

ちひろ『モバくん、眠たそうですねー』

ちひろ『エナジードリンクでもいかがです?』

P『ちひろ先生…』

P『お気遣いは嬉しいですが持ち合わせが…』

ちひろ『これはマイエナジードリンクなのでプレゼントですよ♪』

ちひろ『はい、どうぞ♪』スッ…

P『……』

ちひろ『…?どうしました?』

P『ちひろ先生が優しい…』

ちひろ『私をなんだと思ってるんですか?』

ちひろ『それにしても昨夜は夜更かしさんですか?』

ちひろ『教師として、ちょっと関心はしないですね』

P『いやぁ…ちょっと深夜放送のレース番組に釘づけになっちゃってたら…』

ちひろ『あら?モバくんはレース番組とかお好きなんですか?』

P『うーん…好きか嫌いかで言えば好きな方ですね』

P『とは言っても、全然詳しいわけじゃあないんですけどね』

ちひろ『でも、そう言った話をするぶんには全然OK?』

P『まぁ…問題は無いですけど…』

P『もしかしてちひろ先生、レース番組好きなんですか?』

ちひろ『んー、好きなのは私じゃありませんね』

P『はい?』

ちひろ『彼女にちょっとあなたの話をしておきます♪』

ちひろ『良かったら仲良くしてあげてね♪』

P『……』

P『(彼女って、誰…?)』

P『(さて、帰るか…)』

?『こんにちわっ!』

P『へ?』

?『あなたがモバくんかな?』

P『俺は確かにモバだけど…』

P『…えっと?』

?『あっ、ごめんなさい…』

?『まずはあたしの自己紹介をしないとダメだよね!』

美世『はじめましてっ!』

美世『あたし、C組の原田美世です!』

P『はぁ…原田さん…』

P『(なんだ…?このボーイッシュで可愛い子は…?)』

P『(俺、こんな子と接点あったか?)』

美世『あのね、ちひろ先生から話を聞いたんだけど…』

美世『あなたってレース番組が好きってホント?』

P『……』

P『…あぁ』

P『(この子が今朝、ちひろ先生が言ってた『彼女』のことか…)』

P『(予想外に可愛くて、それと結びつかなかった…)』

P『(さて、わざわざ俺に紹介するぐらいだからな)』

P『(よっぽどレース番組が好きなんだろう)』

P『(けど…)』

P『好きだけど、あくまで見てるぶんにはってだけで専門用語とか詳しいことは知らないよ?』

P『(俺は実際、昨日たまたま深夜番組に釘づけになったってだけだしな…)』

P『(彼女の話相手になるには…)』

美世『詳しくなくても全然オッケーだよー!』

P『…!』

美世『少なからず興味を持ってるってだけで、あたしとしてはうれしいなっ♪』

美世『レースにしても、そうなんだけど…』

美世『あたし、クルマやバイクが趣味で中々みんなと話が合わなくて…』

美世『あっ…もちろん趣味って言っても、まだ15歳だから乗ってるわけじゃないよ?』

P『へぇ…』

P『なんか女の子なのに珍しいね』

美世『ホントっ。女の子なのにねっ』

P『あっ…ごめん…今のは…』

美世『あっ、いいよいいよ!』

美世『オトコっぽいのは自分でよくわかってるしね!』

P『……』

ちひろ『『良かったら仲良くしてあげてね♪』』

P『……』

P『…えっと、原田さんだっけ?』

美世『あ、うんっ』

美世『原田美世だよ!』

美世『好きに呼んでもらって構わないよ!』

P『じゃあ…美世ちゃん』

美世『うんっ。なにかな?』

P『そのさ、良かったら俺に聞かせてよ』

美世『えっ?』

P『君の知ってるクルマやバイク…』

P『それにモーターレースの話も』

美世『…!』

P『夢中になれるってことはさ』

P『それだけの良さがあるってことだよね』

P『だから色々と教えてほしいな』

美世『モバくん…』

美世『…うんっ!』

美世『覚悟しておいた方がいいよ?』

美世『あたし、趣味の話になるとフルスロットルで駆け抜けちゃうんだからっ♪』

P『ははっ、スリップしないように気を付けるよ』

美世『ふふっ♪』

P『あっ、じゃあ良かったらこれから一緒に帰らない?』

美世『もちろん!』

美世『あたしのスピードにちゃんとついてきてよね♪』

P『……へぇ。子どもの頃に見た赤いスポーツカーがきっかけで今の趣味を?』

美世『うんっ。一目で恋しちゃったんだ♪』

美世『あたしの初恋なのっ♪』

P『あぁでも、わかる』

P『俺も小さい頃は爆死戦士課金ライダーがバイクで走る姿に釘づけになったもんだ』

P『とにかくカッコイイったらなんの』

美世『そう!そうだよねっ!!』

P『おぉっ!?』

美世『やっぱりクルマやバイクの何を重視するかといえば、まずはカッコよさ!』

美世『あたしもカッコイイのが好きっ!』

P『うーん、そうだよな』

P『やっぱり見た目が良いから走った時の姿が映えるんだよな』

美世『……』

P『…ん?』

P『どうかした?』

美世『あっ…そのね』

美世『ちょっとうれしくなっちゃって…』

美世『あたしの話をちゃんと聞いてくれるのが…』

美世『あたし、趣味の話になるとついオーバーヒートして周りの空気をバーストさせちゃってばかりだから…』

P『そう言われても俺も話してて普通に楽しいからなぁ』

美世『あ…』

P『そういうわけで会話の続きを…』

美世『……』

P『…美世ちゃん?』

美世『…あたしも、普通の女の子なのかな』ボソッ…

P『えっ?』

美世『…ううん。なんでもないっ』

美世『ねぇ、モバくん?』

P『?』

美世『良かったらこれからの学校生活…』

美世『あたしと一緒に並走してねっ♪』

P『(こうして俺は原田美世ちゃんと知り合い、そして楽しく下校した)』

P『(並走…とりあえず友達ってことでいいのかな?)』

6月 その1

P『今日は体育祭だ!』

P『さて、そろそろ100m走か…』

美世『コンディションはどう?』

P『美世ちゃん』

美世『あたし、違う組だけど…応援しちゃうっ!』

美世『レッドゾーン、振り切っちゃえっ♪』

P『あぁ、ありがとう!頑張るよ!』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

P『…余裕のウイニングラン!』

P『ってわけで、1位だ!やったぜっ!!』

美世『独走なんてカッコイイねっ♪』

美世『サインちょうだいっ!なんて♪』

P『(美世ちゃんの応援のおかげだな)』

P『(こうして高校生活最初の体育祭は終わりを迎えた)』

6月 その2

P『さて、帰るか…』

P『(おっ、あれは美世ちゃん…)』

P『(よし…)』

P『美世ちゃん!』

美世『あっ、モバくん』

美世『どうしたの?』

P『今、帰り?良かったら一緒に帰らない?』

美世『いいよー。ナイスタイミングだねっ』

P『そっか、良かった。じゃあ帰ろうか』

美世『うん!』

P『あのさ、美世ちゃん?』

美世『ん?なーに?』

P『もし良かったら、今度一緒に遊びに行かない?』

美世『えっ?あたしと?』

P『うん。どうかな?』

美世『うーん…たまにはいいかな?』

美世『うんっ。あたしで良ければ喜んで♪』

P『ホント?良かった』

美世『じゃあ、番号交換しておこっか!』

美世『お誘い、楽しみにしてるねっ♪』

P『(美世ちゃんの番号を手に入れたぞ!)』

P『(今度の休みの日にでも、電話してみるか)』

7月 その1

P『さて、せっかく美世ちゃんと番号交換をしたわけだし…』

P『早速、デートに誘ってみるとするか!』

P『けど、どこに誘うのが良いんだろう?』

trrrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

美世『あっ、モバくん』

美世『今、ちょうどヒマだったの♪どうしたの?』

P『あっ、美世ちゃん?』

P『えっとさ…』

P『今度の日曜日、良かったら一緒にゲーセンでも行かない?』

美世『ゲームセンター?』

P『うん。どうかな?』

美世『うーん。普段行かないから良いかも』

美世『趣味の幅も広がるかもしれないし♪』

P『じゃあ、日曜日は駅前広場で待ち合わせ良いかな?』

美世『了解っ!本番までにメンテは万全にしておくね♪』

P『(よしっ!)』

7月 その2

P『さてと、美世ちゃんは…』

美世『お待たせー!』

P『やぁ、美世ちゃん』

美世『早いんだねっ。もうアクセル全開?』

P『まぁね。今日のデート、楽しみにしてたから』

美世『ふふっ、調子良いんだからっ』

美世『でも、あたしも楽しみにしてたよ♪』

美世『飽きさせない展開、期待してるから♪』

P『ははっ、期待に応えられるように頑張るよ』

P『それじゃあ、行こうか?』

美世『あっ、うんっ』

美世『あたし、ゲームセンターってあんまり来ないんだけど、どうやって遊べばいいのかな?』

P『大丈夫。美世ちゃんにピッタリのゲームもあるから』

美世『あたしにピッタリのゲーム?』

P『うん。ほら、カーレースゲーム』

美世『…!カーレース…!!』キラキラ…

P『(目の色が変わった…)』

美世『あたし、それやってみたいな!』

P『よしきた。一緒にやろう』

美世『うんっ!』

美世『ここにお金を入れれば良いんだよね?』

P『そうそう』

美世『アクセル、ブレーキ、ギア…』

美世『…よしっ』

美世『トップスピードで駆け抜けるよ!!』

P『(まぁ、初めてだろうし俺は適度に…)』

美世『アクセル全開っ!』ギュンッ…!

P『…!?』

美世『えへっ、スタートダッシュ決めちゃった♪』

美世『モバくん、付いてきてよね!』

P『……』

P『…よぉーし!』ギュンッ…!

美世『……一気に引き離しちゃった♪』

美世『カーレースってゲームで体験してみても面白いね♪』

P『……』

P『…負けた』

P『(このゲーム、わりと自信あっただけにショック…)』

美世『うふふっ。あたしのドライビングテク、華麗だったでしょ?』

美世『…なんてね♪』

P『……』

P『(まぁ、でも)』

P『(美世ちゃんも喜んでくれているみたいだし、別にいいかな)』

美世『今日はホントに楽しかったなー!』

美世『心のメンテはもうバッチリって感じっ♪』

P『楽しんでもらえたようでよかったよ』

P『また、誘ってもいいかな?』

美世『もちろん!』

美世『あなたの知ってるコースに、もっとあたしを連れて行ってほしいな♪』

P『うん。また近いうちに誘うよ』

美世『うんっ。待ってるから、あたし!』

美世『あっ、まだ時間あるよね?少しお話ししてから帰らない?』

P『うん、そうしようか』

7月 その3

P『今日から夏休みだ!』

P『うーん、せっかく仲良くなれたんだし…』

P『美世ちゃんを誘ってどこに行きたいな』

trrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

美世『あっ、モバくんっ』

美世『元気そうだね♪今日はなにかな?』

P『あっ、美世ちゃん』

P『えっとさ…』

P『8月の最初の日曜日に一緒に海でも行かない?』

美世『夏の海かー』

美世『うん、いいよ。一緒に泳ぎにいこっか♪』

P『良かった』

P『じゃあ、8月最初の日曜日はCG駅で待ち合わせで大丈夫かな?』

美世『オッケー!遅れないように飛ばしていくねー!』

P『(よしっ!)』

8月 その1

P『(さてと、美世ちゃんは…)』

美世『モバくんっ』

P『やぁ、美世ちゃん』

美世『今日は最高のコンディションって感じだね♪』

P『海に行くには最高の天気になってよかったね』

美世『うん!思わず夏空にジャンプしちゃうっ!』

美世『さぁ、早く行こうっ』

P『うん、そうだね』

美世『えへっ、きっと待ちきれなくなると思ったから下に水着を着てきちゃった♪』

P『おおっ…美世ちゃん、スタイル良いね』

美世『えっ?』

美世『そ、そうかな…?』

美世『あたしとしては、もっとスマートな流線型に…』

P『いや、出るとこ出てる方が女の子は魅力的だよ』

美世『な、なんか照れちゃうな…』

美世『でも、そう言ってもらえると自信つくな!ありがとっ!』

P『(バッチリ良い印象を与えたみたいだぞ!)』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

美世『今日がもう終わるね』

美世『すごく楽しかったよ!』

美世『また誘ってね?』

P『うん。もちろん』

美世『ふふっ、待ってるからね♪』

美世『それじゃあ、途中まで一緒に帰ろう?』

8月 その2

P『……』

P『…はっ!?』

P『そうか…昨日は花火大会の日だったのか…』

P『せっかく女の子との距離を縮めるチャンスだったのに…』

P『ちゃんとスケジュールはこまめにチェックしないとな…』

P『くそーっ!来年こそは女の子を誘うぞ!』

9月

P『今日から新学期だ!』

美世『もう秋になるねー』

P『美世ちゃんは、秋と言えばなんの秋?』

美世『あたし?』

美世『んー、どちらかといえば芸術の秋かな?』

P『へぇー。芸術に興味があるんだ?』

美世『ほら、窓から見えるあの車のフォルム…』

美世『あの曲線美…まさに芸術的だなぁ♪』

P『…なるほどね』

10月

P『ん~…』ペラッ…

P『(美世ちゃんと仲良くなってから俺も結構クルマやバイクに興味を持ったから、いっちょまえにモーターマガジンなんて読んでみてるけど…)』

P『(こういうのって見てるだけでも中々面白いものだな)』

P『(美世ちゃんが普段、フォルムや色について語ってるのも頷けるよ)』

P『(そういえば美世ちゃんって、もうすぐ誕生日だったっけ)』

P『(やっぱり免許は取るのかな?)』

美世『モバくん、こんにちわっ!』

P『おっと、噂をすればなんとやら』

美世『えっ?』

美世『もしかして、あたしに何か用事だった?』

P『あーいや、そういうわけじゃないんだけさ』

美世『…あっ、そのモーターマガジン!新刊だねっ!』

P『うん。ちょうどこれ読んでた時に美世ちゃんが来たもんだから』

美世『それで噂をすればってことね。納得♪』

P『ところでうちのクラスまで来てどうしたの?』

P『俺に用事?』

美世『あ、うんっ』

美世『ごめん、数学の教科書貸してもらえない?』

美世『持ってくるの忘れちゃって…』

P『あ、うん。どうぞ』スッ…

美世『ありがとっ!助かるな♪』

P『あっ、ところでさ?』

美世『ん?』

美世『なーに?』

P『美世ちゃん、もうすぐ誕生日だけどやっぱり単車の免許取るの?』

美世『それはもちろん!』

美世『ドラッグスター、SR…』

美世『今からどれに乗ろうかなって思案中♪』

P『あっ、やっぱり取るんだね』

美世『免許を取って、マイバイクを買ったらモバくんを最初に後ろに乗せてあげるねっ♪』

P『うん、楽しみにしてるよ』

P『(美世ちゃん、活き活きしてるな)』

P『(よっぽど自分の愛車を持つことが楽しみだったんだな)』

11月 その1

P『今日は文化祭だ!』

P『せっかくだから、誰か誘って見学したいが…』

美世『モバくん、おはようっ!』

P『おっ、美世ちゃん。おはよう』

P『ちょうどよかった』

美世『あれ?あたしに何か用だった?』

P『良かったら一緒に文化祭まわらない?』

美世『あっ、いいよ!一緒にいこう♪』

P『そっか、良かった』

P『じゃあ、写真部にでも行ってみようか』

美世『撮った写真をプロマイドにして、プレゼント!』

美世『凄いサービスだねっ』

P『確かに…けど、自分のプロマイドはあまり欲しくないな…』

美世『あたしは衣装とかあれば欲しいかもっ』

美世『良いメモリアルになりそう♪』

P『衣装って、例えば?』

美世『もちろんキャンペンガール原田美世のセクシーピンナップ!』

美世『ポスターにしても良いかな!なんてっ♪』

P『……』

P『(ほ、欲しい…)』

P『(こうして高校生活最初の文化祭は終わりを迎えた)』

11月 その2

P『今日は11月14日だ!』

P『さて、美世ちゃんはいるかな?』

P『あっ…』

P『美世ちゃん!』

美世『あっ、なんだか会える気がしてたんだ♪』

美世『どうしたの?』

P『今日、誕生日だよね?』

P『これ、誕生日のプレゼント』

美世『あっ、交通祈願のお守り!』

P『美世ちゃんのバイクの後ろ、期待してるからね』

美世『…!』

美世『…うんっ!』

美世『ありがとっ!うれしいな…』

P『(良かった。凄く喜んでくれたみたいだ)』

12月 その1

P『んー…今日は良い天気だ…』

ブロロンブロロン…

P『…ん?』

キィッ…!

?『おはようっ!』

P『…え?』

P『(な、なんだ…?)』

P『(バイクに乗った女の子にいきなり声をかけられたぞ…!?)』

?『……』

?『…もうっ!メット外さないとわからないの?』スッ…

P『あっ…』

美世『ちゃんと声でわかってほしかったかな?』

P『美世ちゃん…』

美世『えへへっ、免許取ってそのままマイバイクも購入したんだっ♪』

美世『って言っても、お金のほとんどはお父さんに出してもらったんだけどねっ』

P『いきなりだったからわからなかったよ…』

P『でも、免許取れたんだね。おめでとう』

美世『うん!ありがとっ!』

美世『それより、はいっ!』ポイッ…

P『おっと…!』ポスッ…

P『…ヘルメット?』

美世『後ろ乗って?遅刻しちゃうよ?』

P『あ…』

P『…安全第一で頼むよ?』スッ…

美世『まっかせて♪』ブロロン…

P『(約束、覚えててくれてたんだな…)』

P『(こうして今朝は美世ちゃんのバイクの後ろに乗って登校した)』

P『(肌を撫でる冷たい風が心地よかった)』

12月 その2

P『今日はクリスマスだ!』

P『…っていっても予定が無い』

trrrrrr…

P『おや…電話なんて珍しいな…』

P『はい、もしもし!』

ちひろ『クリスマスに一人なら遊園地が一番♪』

P『ち、ちひろ先生!?』

ちひろ『こんにちは♪』

ちひろ『モバくん、今はお暇ですか?』

P『え…』

P『あの…俺、何かしました…?』

ちひろ『もー!別にお説教の電話じゃありませんよ!』

ちひろ『これから遊園地でもどうかな、って思いまして♪』

P『遊園地…ですか?』

ちひろ『はい♪』

P『…ちひろ先生と?』

ちひろ『あら?先生と二人きりの方が良かったですか?』

P『えーと…?』

ちひろ『美世ちゃんも誘ってありますよ♪』

P『えっ、美世ちゃんですか?』

ちひろ『それでご予定の方は?』

P『あっ、はい!行きます!』

ちひろ『ふふっ、それじゃあ現地集合でお願いしますね♪』

P『(とりあえずすぐに準備して行くか)』

P『すいません…遅くなりました…』

ちひろ『いえいえ♪時間ピッタリですよ♪』

P『そっか…良かった…』

ちひろ『もしかして走って来たの?』

ちひろ『お疲れならスタミナドリンクを今なら50モバコインで…』

P『いえ、結構です』

ちひろ『残念…』

美世『モバくんっ』

P『やぁ、美世ちゃん』

美世『クリスマスにみんなで遊ぶのって楽しそうだなって思って来ちゃった♪』

美世『寒くてもターボ全開!今日は遊びつくしちゃおう♪』

P『うん、そうだね』

ちひろ『ふふっ、それじゃあ入園しましょうか♪』

ちひろ『じゃあ、まずはメリーゴーランドに乗りましょう♪』

ちひろ『モバくん、どんな感じで乗りたいですか?』

P『えーと…』

P『美世ちゃん、一緒に乗らない?』

美世『うん、いいよっ』

美世『でも、メリーゴーランドかぁ』

P『あっ、やっぱり恥ずかしかったりする?』

美世『ちょっとねっ』

美世『この馬車に乗って、真冬のチェイスとかできたら面白そうだけど…』

P『それはもはやメリーゴーランドじゃないね…』

~~~♪

~~~♪

~~~♪

美世『うーん、やっぱりちょっと恥ずかしかったかな?』

P『まわりは親子連れや、小さい子どもばっかりだったしね』

美世『そうだね。あたしたち浮いちゃってたかな』

美世『こういう乗り物はたまちゃんなら似合いそうだけど…』

P『たまちゃん?』

美世『あっ、たまちゃんって知らない?』

美世『あたしと同じクラスの女の子なんだけど…』

美世『それはもう、ちっこくってかわいいのっ♪』

P『へぇー』

P『(どれぐらい小さい子なんだろ?)』

P『(まぁ、美世ちゃんはわりと背が高いほうだし、言っても150㎝前半くらいかな?)』

ちひろ『じゃあ、次は観覧車に乗りましょう♪』

ちひろ『モバくん、どんな感じで乗りたいですか?』

P『そうですね…』

P『美世ちゃん、一緒にどうかな?』

美世『たまには静かな乗り物もいいかもねっ』

美世『うん。一緒に乗ろう♪』

P『そんな感じで』

ちひろ『はい♪わかりました♪』

P『先生はどうするんですか?』

ちひろ『私は良いんですよ』

ちひろ『私は引率みたいなものですから♪』

P『(うーん…悪い気もするけど…良いのかな?)』

~~~♪

~~~♪

~~~♪

P『うーん、良い眺めだ…』

美世『……』

P『…ん?』

P『美世ちゃん、どうしたの?気分でも悪い?』

美世『あっ、ううんっ』

美世『そういうわけじゃないの…』

美世『なんていうか、その…』

美世『静かだから…二人っきりなの意識しちゃって…』

P『あ…』

美世『ご、ごめんね!変なこと言ってるよねっ!』

P『……』

P『いや、そんなことないよ』

美世『…えっ?』

P『俺も女の子と二人で観覧車って、嬉しい反面、結構緊張しちゃってるしさ…』

美世『…!』

美世『そ、そっか…』

美世『あたしのこと…女の子として、見てくれてるんだ…』

美世『……』

美世『…そ、そのね。モバくんっ』

P『な、なにかな?』

美世『あたしって、アピールとか下手で…女の子らしくしようと思っても出来ないかもしれないけど…』

美世『少しづつ慣れていきたいなって思うから…』

美世『もし良かったら、来年も遊びに…ううん…』

美世『デートに…誘ってくれる?』

P『…!』

P『もちろん。俺からお願いしたいぐらいだよ』

美世『…!』

美世『…ありがとうっ!』

美世『これからもよろしくね……プロくんっ///』

P『こちらこそ』

美世『んーっ!今日は本当に楽しかったー!』

ちひろ『楽しんでもらえたようでなによりです♪』

美世『素敵なクリスマスプレゼントをありがとう、ちひろ先生!』

P『でも、ホント楽しかったです』

P『ちひろ先生、誘ってくださってありがとうございました』

ちひろ『そんな!良いんですよ♪』

ちひろ『私はガチャさえ回してもらえれば♪』

P『…え?』

ちひろ『…なーんてね♪』

P『(冗談に聞こえなかった…)』

P『(こうして高校生活最初のクリスマスは終わりを迎えた)』

1月

P『謹賀新年ですよ!謹賀新年!』

P『さてと、年賀状は…』

P『おっ、美世ちゃんから年賀状が届いてたぞ!』

P『せっかくだから初詣に誘ってみようかな?』

trrrrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

美世『あっ、プロくん♪』

美世『明けましておめでとっ!どうしたの?』

P『あぁ、美世ちゃん。明けましておめでとう』

P『新年の挨拶のついでと言うのもなんだけど良かったらこれから一緒に初詣に行かない?』

美世『うんっ!いいよー!』

美世『いっしょにお参りしよっ』

P『ホント?じゃあ神社の前で待ち合わせで良いかな?』

美世『うん!じゃあ、すぐに準備して行くねっ』

P『(よし!俺も準備して行くか!)』

P『さてと、美世ちゃんは…』

美世『あっ、こっちこっち!』

P『やぁ、美世ちゃん』

美世『すごい人だねー。バイクで来なくて正解だったな』

P『バイクやクルマは停める場所に困りそうだね』

美世『それに境内も乗り入れ禁止だろうしねっ』

P『(それはそうだろう…)』

美世『ところでプロくんは何をお願いするの?』

P『俺?うーん、恋愛成就?』

美世『えっ…プ、プロくんって、そういう女の子がいるの…?』

P『いや、言ってみただけ』

美世『…!』

美世『な、なんだ…そうなんだ…』

P『?』

P『そういう美世ちゃんは?』

美世『あたし?』

美世『あたしはもちろん交通安全祈願かなっ!』

美世『やっぱり日常生活は安全第一よね♪』

P『じゃあ俺も交通安全祈願にしておこうかな』

美世『えっ、それでいいの?』

P『また近いうちに美世ちゃんのバイクの後ろにお世話になるだろうし』

美世『もうっ、調子良いなー』

美世『まぁでも、シートはプロくんの為に空けてあるしねっ♪』

美世『良ければこのあと、ツーリングでも行かない?』

P『おっ、いいね。お供するよ』

美世『ふふっ、決まりだねっ♪』

P『(さて、今年も1年頑張るか!)』

2月

P『今日はバレンタインだ!』

P『(この1年…この日の為に頑張ってきたと言っても過言じゃない!)』

P『(さて…来るなら来い!)』

美世『プロくん、ちょっといいかな?』

P『美世ちゃん、どうしたの?』

美世『はい、これっ!普段の感謝の気持ちっ♪』スッ…

P『おっ、バレンタインチョコか。嬉しいな』

美世『……』

美世『…えへへ。なんか照れくさいなっ』

美世『じゃ、じゃあねっ!』タッ…

P『あっ…』

P『……』

P『(これは味わって食べよう。うん)』

3月

P『さてと、今日はホワイトデーだ』

P『美世ちゃんはいるかな?』

P『あっ…』

P『美世ちゃん!』

美世『あ、プロくん!』

美世『えへへ、なにかな?』

P『これ、チョコのお返し。美味しかったよ』

美世『あっ、わざわざありがとっ』

美世『期待とかしてなかったから凄くうれしいなっ♪』

美世『わぁっ、かわいいっ!クルマの形したクッキーだ!』

美世『もったいなくて食べられないよ♪』

P『(良かった。喜んでもらえたようだ)』

ここで中断します

美世、かわいいですよね

次回更新時は美世編2年目を投下予定です
今しばらくお待ちください

4月 その1

P『さて、今日から2-Aだ!』

P『誰か知っている顔はいるかな?』

P『おっ…』

P『美世ちゃん!』

美世『あ、プロくん!』

美世『ちょうど声をかけにいこうかなって思ってたの』

P『そうなんだ?なにか用事だった?』

美世『んー、用事ってわけでもないんだけどさ』

美世『ほら、おんなじクラスになったわけだし…』

美世『これからよろしくね!…の挨拶!なんて♪』

P『ははっ、わざわざご丁寧に』

P『こちらこそよろしくね』

P『(美世ちゃんと同じクラスになった)』

4月 その2

P『うーん…春もうららか…』

P『(だいぶ暖かくなってきたなぁ)』

美世『プロくん』

P『お、美世ちゃん。どうしたの?』

美世『ねぇ、今度の日曜日って空いてる?』

P『日曜日?多分、平気だよ』

美世『ホント?』

美世『じゃあ良かったらいっしょに中央公園に行かない?』

P『(おっ、散歩のお誘いなんてナイスタイミングだな)』

P『いいね。最近暖かくなってきたし』

美世『あっ、よかった♪』

美世『じゃあ日曜日は中央公園前で待ち合わせで平気?』

P『うん、大丈夫だよ』

美世『決まりだね!あたし、楽しみにしてるから♪』

P『(日曜日は美世ちゃんとデートか…楽しみだな)』

4月 その3

P『さてと、そろそろ時間だけど…』

P『(美世ちゃん、遅いな…)』

美世『ごめーん!おまたせー!』

P『あぁ、美世ちゃん…』

P『…って、えっ?』

シャー…キィッ!

美世『サイクリングの服装を選ぶのに手間取っちゃって…』

P『(マ、マウンテンバイク…?)』

美世『…って、あれ?プロくん、自転車は?』

P『いや歩きで来たっていうか…』

P『そもそも普通に散歩でもするものだと…』

美世『……』

美世『…あっ!?』

美世『も、もしかしてあたし…』

美世『サイクリングしよう!…って言ってなかった!?』

P『多分、一緒に中央公園に行こう、ってだけだね…』

美世『あー…そっかぁ…』

美世『そそっかしいなぁ、あたしって…』

美世『今から自転車取りに行くの、大変だよね?』

P『うーん…ちょっと時間かかっちゃうかな…』

美世『そうだよね…』

美世『ごめんね…あたしったらホントガサツで…』

P『美世ちゃん…』

P『……』

P『けど、デートが出来ないってわけじゃないよね?』

美世『えっ?』

P『ほら、二人で押して歩こうよ』

P『今の季節なら、まだ桜が綺麗だよ』

美世『プロくん…』

美世『…うんっ』

美世『…いっしょに、歩こう///』

P『でも、今日は風も気持ちいいし絶好のサイクリング日和でもあったね』

美世『あっ!もうっ、イジワル!…ふふっ』

美世『…ありがとうっ』

P『(こうして美世ちゃんと自転車を押しながら桜並木の道を散歩した)』

5月

P『(さて、帰るか…)』

P『……』

P『(なんだか雲行きが怪しいな…)』

ポツポツ…

P『…げっ』

ザー…

P『マジかよ…』

P『(今日の天気予報、雨降るなんて言ってたか?)』

P『(いや、言ってないだろ)』

P『(…って、文句言ったところで天気が変わるわけでもないよな)』

P『(仕方ない…走って…)』

美世『あれ?傘、無いの?』

P『えっ?』

/                              \            \
ヾ                     ____    \            ',

 \                 , イ::::::::::::::::::::::::::::`丶、  \            ト、
   ヽ               /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\  \           ゚。
     ヽ            /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\,ィ ゝ、          ゚。
      \           /::::::::::::::::::::::,イヾ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ   \
       ゚。       /:::::::/::::/i:;:::/ | ゙,:::::∧::::::::::::::::::::::::::::::',    ゞ

        ゚。      ,イ:::::::i::::√|::/ !  i:::/¬:::::::,':::::::::::::::::::::::',    ´\
               i {::::::|::/  j/    |/  |::::/:::::::::::::::::::::::::::',      ヽ、
          ゚。  / 乂:::Ⅳ了カ     孑心/i::::::::::::::::::::::::::::::',       ヽ
          ゛vィ   i:::::::|  ヒワ      ヒ炒㍉::::::::ム::::::::::::::::::i        ゝ、
            `ヽ  |:::::::|   ,     `¨ /::,ィ::/ i::::::::::::::::::|
               レ::::!          /::/j/ /:::::::::::::::::::|

               |:::::::::'.   、 _   ,/:イ__,ィ:::::::/::::::/!:::!
               |i{ヘ:::::::\       i{/ ャ:::::/::::::/i::::,イ j/
               ゝ ゝ、ト:::\      , イ:::/:::/ |::/
               // _≧=㌃ ̄   |∠ イ  j/

              //  /:: _丿 _r―一':: :: ::]
            // ,_イ| / /   /o^i:: :: :: ::: ,へ~゙''<
          /⌒〉 /:: :: :: :j/ ,′  /::/:: |:: :: ::/:: :: 丶、 ~゙''<         i|   /
      /二二ヽ/) i:: :: :: / /   l:: i:: :ヽ_/:: :: :: :: :: ::\    ~゙''<     i|  /

  / 7 / ‐-、_j┘/  y:: ,イ /  / |:: |:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: l        ~゙''< ii /
  i i′ |,ィ⌒ヽ_}_ノ // ヽj./_∠,_|o:| .:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: |           ヾf′

  ヽ`ー‐' /  「 /:: /    fG})    |:: |:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :|
   `ー一ヘ   { 「:/     ̄´     |:: |:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :|
      / |  /〕 |::1            i:o|:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :|
.     〈_,|_/:: :| |::ト、            !:: !:: :: :: :: ゝ、:: :: :: :: :: ::|
     ヽ:: :: :: :: :7il :|::::ゝz_‐ュ__    |:: |:: :: :: :: :: :: ',:: :: :: :: :|
      }:: :: :: :: :/:: V:::::Ⅴ    ̄ ̄""|:: |:: :: :: :: :: :: /i:: :: :: :: !
      ゝ、__ノ:: :: :|:::::::‘,       |o:|:: :: :: :: :: :: i 〉:: :: :: :: ∧
       乂:: :: :: :: ::!::::::::::',      |:: |:: :: :: :: :: :: ヘ:: :: :: :: :: ∧
        \:: :: :: :|:::::::::::i       |:: |:: :: :: :: :: :: :: }:: :: :: :: :: ヘ
          \:: :: |:::::::::::|         i:: |:: :: :: :: :: :: :: ヽ:: :: :: :: :: ::|≫ァ
            `ー|:::::::::::|      |o:|:: :: :: :: :: :: :: :: \`ー―一'´7
             |:::::::r′      |:: |:: :: :: :: /:: :: :: ::‘,.:: :: :: ::/
             |:::::::〉         |:: |:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ヘ:: :: ::

美世『良かったら、いっしょに入る?』

P『美世ちゃん?』

P『あれ?今日はバイクじゃないの?』

美世『うん。天気予報で午後から雨降るかもって言ってたし』

美世『雨の日はスリップが怖いから念のためね』

P『えっ?雨降るって言ってた?』

美世『言ってたよー』

P『…ウソだー』

美世『こんなことでウソついてどうするのー?』

P『それはごもっとも…』

P『(俺の視た『川島瑞樹の明日の天気がわかるわ』が悪かったのか?』

美世『それよりも傘、どうする?』

P『あ、えっと…』

P『良いのかな?』

美世『帰り道一緒だし、あたしは平気だよ♪』

P『……』

P『(俺は相合傘になっちゃうことを言ったつもりだったんだけど…)』

P『(まぁ、でも美世ちゃんが気にしないならお言葉に甘えて…)』

P『じゃあ、お願いしようかな?』

美世『うんっ』

美世『あ、じゃあ傘は持ってもらっても良い?』

P『うん、もちろん』

美世『ありがとっ』

美世『それじゃ、いこっか♪』

ザー…

美世『雨、結構強いねー』

P『そうだね』

P『美世ちゃんがいなかったら今頃俺は濡れ鼠だったな』

P『ホント、助かったよ』

美世『ふふ、タイミングが良くてなにより♪』

美世『……あっ』

P『ん?どうかした?』

美世『プロくん、肩が濡れてるじゃない…』

P『あぁ、ちょっとだけね』

P『でも、これぐらいはなんてことないよ』

P『(美世ちゃんを雨にあてるわけにもいかないしね)』

美世『だめだよ!』

P『えっ?』

美世『それじゃあ、傘に入れた意味がないじゃない!』

P『いや、そんなこと…』

P『むしろ肩だけで済んで助かってるかなって』

美世『だーめっ!』ズイッ…

P『おっと…!?』

美世『ほ、ほら…』

美世『こうやってくっついたら…濡れないよね…?』ピトッ…

P『…!』

P『(美世ちゃん、顔が真っ赤だ…)』

P『(もしかして相合傘のこと…意識してたのか…)』

P『…あっ』

美世『え?』

美世『ど、どうしたの…?』

P『あぁ、うん。ちょっと動かないでね』スッ…

美世『きゃっ…?』ワシャッ…

美世『…プロくん?』

P『髪、ちょっと濡れてたからさ』

美世『あっ…拭いてくれたの…?』

P『ごめんね、いきなり』

美世『……』

美世『…ううん』

美世『…優しいなぁ///』

美世『ね、もう少しくっついて歩こう…?』

P『(こうして雨の帰り道を美世ちゃんと一緒に歩いた)』

6月 その1

P『今日は体育祭だ!』

P『(さて、美世ちゃんが借り物競争に出場してるぞ)』

P『…お?』

美世『いくよーたまちゃんっ!』

珠美『承知です!』

珠美『して、美世さん。その紙にはなんと書かれているのですか?』

美世『……』

珠美『……』

美世『ゴールまでフルスロットルだよー!』ダッ…!

珠美『あっ!?誤魔化したぁ!?』ダッ…!

P『……』

P『(彼女が噂のたまちゃんか…)』

P『(…確かにちっちゃいな)』

珠美『珠美はちびっこちゃうし!』

P『(こうして高校生活2年目の体育祭は終わりを迎えた)』

6月 その2

ザー…

P『今日も雨か…』

P『(梅雨だから仕方ないけど、よく降るな…)』

P『(こう朝から天気が気分も憂鬱に…)』

美世『おはようっ!』

P『お、美世ちゃんおはよう』

P『今日も歩きなんだね』

美世『雨の日に走るのはまだちょっと怖いからねー』

美世『でも、雨の日は雨の日で歩いて通学するのも悪くないかなっ!』

美世『こうやって歩いてて気づくこともあるからね』

P『気づくこと?』

美世『うん。ほら、そこの紫陽花』

美世『キレイだよね!』ニコッ

P『…!』

P『うん、そうだね』

P『(雨の日も悪くない…かな)』

P『(少なくとも憂鬱な気分は晴れたぞ!)』

7月

P『期末テストですよ!期末テスト!』

美世『どうだった?』

P『うーん、可も無く不可も無く』

P『赤点は無かったよ』

美世『なら、一安心だね♪』

P『美世ちゃんはどうだった?』

美世『聞いて!あたし、学年で一人だけ100点の教科があったの!』

P『えっ!?そりゃ凄いな!』

P『なんの教科?』

美世『家庭科!』

P『家庭科!?』

美世『あたし、こう見えて裁縫や洗濯の知識って凄いの♪』

美世『機械いじりで手先は器用になったし、油で服を汚すのもしょっちゅうだしね!』

P『…なるほど』

8月

P『今年の俺は一味違うぞ!』

P『やはり夏といえば花火大会だろう!』

P『さてと…俺が誘うのはもちろん…』

trrrrrrr…

ガチャ…

美世『はい、原田です』

P『あっ、美世ちゃん?』

美世『あ、プロくんっ♪』

美世『電話来るかなって、ちょっと期待してたんだ♪』

P『美世ちゃん、今って時間ある?』

P『良かったらこれから花火大会にでも行かない?』

美世『あっ、いくいく!気になってたんだけど、どうしようかなって思ってたんだ♪』

P『それじゃあ河川敷公園で落ち合う形でも大丈夫かな?』

美世『うん!トップスピードで落ち合おう!』

P『(よし!俺も出かける準備をするか)』

P『さてと、美世ちゃんは…』

美世『お待たせー!』

P『やぁ、美世ちゃん』

美世『うーん!この熱気っ!』

美世『燃えるね、真夏の夜の花火大会!!』

P『夜とはいえ、まだまだ暑いね』

P『水分補給はこまめにしないとね』

美世『うん、そうだねっ!』

P『おっ…』

美世『ん?』

美世『どうかしたの?』

P『いや、美世ちゃん浴衣着てきたんだなって思って』

美世『あっ、うん…』

美世『あたしだって、一応女の子だし…』

P『バッチリ似合ってるね。可愛いよ』

美世『ほ、ホント?』

美世『あたしって、こういうの似合わないって自分で思ってたんだけど…』

美世『でも、プロくんがそう言ってくれるなら信じられるかもっ!』

P『(バッチリ良い印象を与えたぞ!)』

P『おっ、そろそろ花火が打ちあがるな』

ヒュー…パーン!パーン!

美世『キレイだね…』

美世『これって今だけの景色なんだよね…』

P『そんな景色を美世ちゃんと一緒に見れて良かったよ』

美世『…あたしも』

美世『キレイな花火…あなたの横顔…』

美世『心のメンテは…万全かなっ♪』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

美世『楽しかったな、今日。時間が過ぎるのは早いねっ』

美世『結構遅い時間になっちゃったな…』

美世『その…家までいっしょじゃ、ダメ…?』

9月

P『今日から修学旅行だ!』

P『そういえば行き先ってどこだっけ?』

P『……』

P『あぁ、そうだ。沖縄だったな』

P『それじゃあ飛行機に乗って出発だ!』

P『(初日はクラスで団体行動だ)』

美世『こ、これが首里城…!!』

P『(美世ちゃん、首里城に食いついてるな)』

美世『朱色の鮮やかな外観…』

美世『思いきりあたし好みだな!』

P『(そっか。美世ちゃんは赤系が好きなんだっけ)』

P『……』

P『(世界遺産にも適用されるんだな…)』

美世『写真とっとこ!写真っ』

P『さて、明日は自由行動の日だ』

美世『プロくん、初日お疲れ様ー!』

P『やぁ、美世ちゃん』

美世『ねぇ、明日の予定ってもう決まってる?』

P『自由行動の?実はまだ決まってないんだ』

美世『あ、それじゃあ明日はあたしと一緒に行動しない?』

美世『どうかな?』

P『いいよ。俺で良ければ喜んで』

美世『良かった♪プロくんを誘う為にあたし、予定空けておいたんだからっ!』

P『じゃあ、明日はロビーの前で待ち合わせでいいかな?』

美世『うん!大丈夫だよ!』

P『それじゃあ、また明日ね。おやすみ』

美世『うんっ。おやすみなさい!』

P『(美世ちゃんと自由行動か。楽しみだな)』

P『さてと…美世ちゃんは…』

美世『おはようっ!』

P『おはよう、美世ちゃん』

P『…って、おぉ?』

美世『ん?どうしたの?』

P『いや…気合いの入った格好だなぁって思って…』

P『(学校指定のジャージ…それは良い…)』

P『(下に着てるのは白のタンクトップ…)』

美世『あ、あー…』

美世『…もしかして、この格好じゃ一緒に歩くの恥ずかしい?』

P『あ、いや…』フイッ…

美世『…!』

美世『ご、ごめんね!すぐ制服に着替えてくるからっ!』ダッ…

P『あ…』

P『……』

P『(タンクトップのせいで胸が強調されて目のやり場に困る…とは言えないよな…)』

美世『…出かけにエンストしちゃってごめんね』

P『いや、大丈夫だよ』

P『だから、そんなに気にしないで?』

美世『うん…』

P『(参ったな…すっかり落ち込んじゃったみたいだ…)』

美世『…あたしってさ、昔からこうなんだよね』

P『えっ?』

美世『クルマとかバイクが趣味で、服装にも疎くって…』

美世『だからさ、男の子の前でもいつもの自分のままでいちゃって…』

美世『…ごめん。ただの言い訳だねっ』

美世『けど、こんなあたしなんかのことを嫌いにならないでいてくれたら…』

P『……』

P『…嫌いになるわけないじゃないか』

美世『えっ?』

P『その…下品な言い方になっちゃうかもだけどさ…』

P『俺がさっき目を背けたのは、タンクトップのせいでつい美世ちゃんの胸を見ちゃって…』

P『目のやり場に困ったからっていうか…』

美世『え…』

美世『そ、そうなの…?』

P『…君のことを女の子として意識してるから』

美世『…!』

P『ありのままの美世ちゃんで俺は魅力的だと思ってるからさ』

P『だから、自分なんかなんて言わないでよ?』

美世『プロくん…』

美世『…うんっ』

美世『ありがとう…』

美世『ありのままのあたしのことを、そう言ってくれて嬉しいな…///』

P『美世ちゃん…』

美世『…あ、でもっ』

P『ん?』

美世『…胸は、あんまり見ちゃイヤっ』

美世『……エッチ♪』

P『ふぅー…良いお湯だった…』

美世『プロくんっ』

P『美世ちゃん、どうしたの?』

美世『えっとね、せっかく沖縄まで来たんだしもう少し景色を楽しみたいなって思って…』

美世『だから今から一緒に夜景でも見に行かない?』

P『お、いいね。修学旅行最後の思い出作りといこうか』

美世『あ、じゃあ決まりだね!』

美世『それじゃあ行こう?…一緒にねっ♪』

美世『潮風が気持ちいいな…』

美世『あたし、波音って結構好きかもっ』

美世『まぁ、もちろんエンジン音の方が好きなんだけどねっ♪』

P『海岸線をバイクで走ったら気持ちいいだろうね』

美世『あっ、それいいな!』

美世『今度、近くの海岸線をバイクで流しにいこっか!』

P『そうだね。その時は是非誘ってほしいな』

美世『もちろんっ!』

美世『……』

美世『…ねぇ、プロくん』

P『ん?』

美世『あたしってね、全然モテないんだっ』

P『えっ?』

美世『だって、趣味は男の子っぽいし、女の子らしくって言われてもわからないし…』

P『……』

美世『だからね…』

美世『プロくんが、ありのままのあたしでも魅力的って言ってくれた時はホントに嬉しかった…』

美世『プロくん、いつもあたしの話にイヤにならないで付き合ってくれてありがと』

美世『良かったらこれからもあたしのこと、女の子として見てくれたらうれしいな…』

P『……』

P『そんなの…当たり前じゃないか』

美世『…ありがとう』

美世『いつも感謝ばかりしちゃってるね、あたし…』

P『(こうして修学旅行最後の夜は終わりを迎えた)』

10月

美世『あ、あの…ちょっと良いかな?』

P『ん?美世ちゃん、どうしたの?』

美世『……』

P『…?』

P『…あれ?』

P『(なんだかいつもと雰囲気違うような…)』

美世『その…今日ちょっとだけお化粧してみたんだけど…』

美世『変じゃないかな…?』

P『…あぁ』

P『(言われてみれば薄いルージュが引いてあるな…)』

P『うん。全然変じゃないよ』

美世『ホ、ホント?良かったー…』

美世『あたし、お化粧って今まで興味無かったからさっ』

P『ってことは、最近になって興味を持つようになったんだ?』

美世『う、うん』

美世『だって…あなたの前ではもっと女の子らしく…』ボソッ…

P『俺はスッピンの美世ちゃんも可愛いって思うけど、化粧してる美世ちゃんも綺麗だね』

美世『え…あ…』

美世『……』

美世『ま、またねっ!』ダッ…!

P『…あれ?』

11月 その1

P『今日は文化祭だ!』

美世『プロくん、今良いかな?』

P『やぁ、美世ちゃん。どうしたの?』

美世『あのね、文化祭あたしと一緒にまわらない?』

美世『どうかな?』

P『うん。俺で良ければ』

美世『あ、良かったっ♪』

美世『一緒がいいなって思ってたから…』

P『そう言ってもらえると嬉しいよ』

P『じゃあ、科学部にでも行ってみようか』

P『科学部は自作ロボットの試運転を公開するんだって』

美世『ロボットかぁ』

光『ファイナルフュージョンっ!!』

美世『バイクやクルマに変形したりもするのかな?』

P『うーん、せいぜい歩行が限界だと思うんだけどなぁ』

美世『そっかぁ』

光『よし!歩行開始だ!』

美世『でも、あのフォルム…なかなかの曲線美だよねっ!』

美世『人型にしておくのはもったいないなぁ』

P『確かに……あ、こけた』

美世『メンテが足りなかったのかな?』

光『くっ…ここまでか…!』

P『(まぁ、これはこれで面白いな)』

P『(こうして高校生活2年目の文化祭は終わりを迎えた)』

11月 その2

P『今日は11月14日だ!』

P『さて、美世ちゃんはいるかな?』

P『あっ…』

P『美世ちゃん!』

美世『あ…』

美世『ど、どうしたの?』

P『今日、誕生日だよね?』

P『これ、良かったら使ってよ』

美世『あ、嬉しいなぁっ…』

美世『あたし、これからはずっとこれを使うね!』

美世『ありがとっ!』

P『(良かった。ライダーグローブ、凄く喜んでくれたみたいだ)』

12月 その1

P『もうすぐクリスマスだ!』

P『だけど、予定が無い…』

ちひろ『クリスマスに予定が無いならパーティーが一番♪』

P『わっ!?ちひろ先生!?』

P『えっと…パーティーですか?』

ちひろ『はい♪』

ちひろ『モバくんはCG学園の姉妹校である765学園のことを知っていますか?』

ちひろ『765学園には、あの水瀬財閥の娘さんが通っているんです』

ちひろ『その水瀬財閥がクリスマスパーティーを開催するみたいで、CG学園や765学園の関係者にパーティチケットをお配りしているんですよ♪』

P『へー』

ちひろ『そういうわけで、これパーティチケットです♪』

P『えっ?くれるんですか?』

ちひろ『お代は10セットガチャ1回分で♪』

P『(ぬ、抜け目無い…)』

12月 その2

P『さーて!クリスマスですよ!クリスマス!』

P『ちひろ先生からクリスマスチケットも貰ったし…』

P『多少小奇麗な格好をして行けば大丈夫だろう!』

P『って、思うんですよね?』

新堂『伊織お嬢様のご友人の方でいらっしゃいますか?』

P『あぁ、いえ。僕はCG学園の生徒で…』

P『あっ、チケットも持ってるんですけど』

新堂『拝見させていただきます…』ジッ…

新堂『…失礼致しました。どうぞごゆっくりとお楽しみくださいませ』

P『あっ、どうも』

P『いやー流石に豪華なパーティーだな…』

P『テレビで見るようなお偉いさんの顔まで…』

P『…まぁ、それはともかくだ』

P『俺もパーティを楽しまないとな』

P『誰か知ってる顔はいるかな?』

美世『こんばんわっ!』

P『やぁ、美世ちゃんも来てたんだ』

美世『えへへ、たまにはこうしてクリスマス気分を味わってもいいよね♪』

P『ははっ、そうだね』

美世『それよりも、どうかな?』

P『ん?なにが?』

美世『もぅ、あたしの衣装だよー!』

P『あぁ、ごめんごめん…』

P『…少し大胆なドレスだけど』

P『美世ちゃんにはよく似合ってるよ』

美世『あ、ありがとう!』

美世『あたし、こういうの着ても変じゃないように結構体型には気をつかってるの♪』

P『(確かに見事な流線型ボディだ…)』

P『さて、そろそろプレゼント交換の時間だな』

P『まぁ、ランダムだから欲しいものが貰えるわけじゃないけど…』

P『どうせ貰えるなら彼女の…』

P『さて…俺へのプレゼントは…』ガサッ…

P『…これは、ミニカー?』

美世『プロくんっ』

P『美世ちゃん』

P『……』

P『ねぇ、美世ちゃん?』

美世『ん?なあに?』

P『美世ちゃんってクリスマスプレゼントに何を選んだ?』

美世『あたし、ミニカー!』

P『やっぱり、そうだったか』

美世『え?』

P『(凄く確率低いのに当てられるなんてツイてるな俺)』

P『(こうして高校生活2年目のクリスマスは終わりを迎えた)』

1月 その1

P『謹賀新年ですよ!謹賀新年!』

P『さて、謹賀新年ときたら初詣だが…』

ピンポーン

P『おや?誰だろう?』

ガチャ…
美世『新年明けましておめでとうございます!』

P『美世ちゃん。どうしたの?』

美世『新年の挨拶とくれば初詣のお誘いに決まってるじゃない♪』

美世『一緒にどう?』

P『いいね。ちょうどヒマしてたんだ』

美世『良かった♪断られてたら、あたし一人だったよー』

P『じゃあ、ちょっと準備してくるから待っててね』

美世『うん!ゆっくりでいいからね!』

P『お待たせ』

美世『全然待ってないよー』

P『そっか』

P『あ、そういえば美世ちゃん晴れ着だね』

美世『あ、うん!』

美世『今日のあたしは新モデル!なんてね♪』

P『バッチリ似合ってるし、ホントに新車みたいだよ』

美世『ほ、ホント?』

美世『良かった…着てきた甲斐があったな…』

P『それじゃあ、行こうか?』

美世『うんっ』

美世『うーん…』

P『どうしたの、美世ちゃん?』

P『なんだか歩き方がきごちないけど?』

美世『あ、うん…』

美世『慣れない格好してるものだから、チューニングがちゃんとされてなくて…』

美世『ちょっと歩きづらいかな…』

P『あ、そうなんだ…』

P『うーん…』

美世『……』

美世『ねぇ、プロくん?』

P『ん?』

美世『たまには思いきり優しくされたいな…なんて…』

P『美世ちゃん…』

P『……』

P『お、俺の腕に捕まって歩きなよ…』

美世『…!』

美世『…うんっ♪』ギュッ…

P『(うおぉ…これは嬉しいけど恥ずかしいぞ…)』

美世『あたしだって、女の子なんだからこれぐらい良いよね?』

美世『ね!プロくん♪』

P『(けど、こう腕組みされると今度は俺の方がぎこちなく…)』

P『(まぁでも…役得と思えば…)』

P『(新年から煩悩全開だな、俺…)』

P『(なんにせよ、今年も1年頑張るか!)』

1月 その2

P『ふぁぁっ…』

P『(うーん、天気は良いけど今日も眠い…)』

ブロロンブロロン…

P『お?』

キィッ…!

美世『おはようっ!』

P『おはよう、美世ちゃん』

美世『だらしがない顔してるよー?』

美世『お疲れ気味なのかな?』

P『疲れというより、寝不足気味かな?』

美世『しょうがないなー』

美世『じゃあ、あたしのとっておきのコレで目をさましちゃう?』

P『え?』

P『(とっておき…?)』

P『(なんだ…?キスでもしてくれるのか…?)』ドキドキ…

美世『はい、ミントのガム!スーッとするよ!』

美世『最近、運転する時には欠かせないんだ♪』

P『……』

美世『あれ?もしかしてミント苦手だった?』

P『美世ちゃん、俺に一発ビンタしてくれないかな?』

美世『え、ええっ!?』

美世『そ、そういうのが好きなの…?』

P『変な想像した自分に喝をいれたいからさ…』

美世『…?』

P『(こうして俺は美世ちゃんにビンタされた)』

P『(もちろん全力じゃなくて優しく触れるぐらいの強さだった)』

2月

P『今日はバレンタイデーだ!』

美世『プロくんっ』

P『やぁ、美世ちゃん』

美世『ね、疲れてない?』

P『え、疲れ?』

P『うーん…強いて言うなら勉強疲れ?なんて』

美世『じゃあ、疲れてる時には甘い物だね♪』

美世『はいっ』スッ…

P『あ、バレンタインチョコか。嬉しいよ』

美世『プロくんが疲れてるときはあたしがいつだって癒してあげる!』

美世『これ食べて、明日からも頑張ろうね♪』

P『(なんだかその台詞だけで疲れが一気に吹き飛んだ気がするぞ)』

3月

P『さて、今日はホワイトデーだ』

P『美世ちゃんはいるかな?』

P『おっ…』

P『美世ちゃん、ちょっと良いかな?』

美世『あ、プロくんっ』

美世『ど、どうしたの?』

P『これ、ホワイトデーのマシュマロ。チョコ美味しかったよ』

美世『あ、嬉しいなっ♪』

美世『あのね、お返し期待してたんだよ?』

P『そうだったんだ。ちゃんと渡して良かったな』

美世『だって、あなたから貰えるものなら…』ボソッ…

P『え?』

美世『な、なんでもないっ』

美世『じゃ、じゃあね!』ダッ…

P『(…なんて言ったんだろう?)』

ここで中断します
投下ペースが遅くなって申し訳ない
もう少し早められるように頑張っていきます

次回は美世編3年目、エンディングを投下予定です
今しばらくお待ちください

4月 その1

P『ついに最上級生か…』

ちひろ『ええ。最後の1年ですね』

P『ちひろ先生…』

ちひろ『美世ちゃんとはとっても仲良しですね♪』

ちひろ『あの日、あなたに美世ちゃんを紹介して良かったです♪』

ちひろ『あとはあなた達の関係が友情なのか愛情なのか、その結果を出すだけです』

ちひろ『そういうわけで今年も私が担任です!』

ちひろ『最後まで面倒見てあげますから残り1年もよろしくね♪』

P『さて、担任は変わらずともクラスは変わった…』

P『誰か知っている子は…』

P『あっ…』
P『美世ちゃん!』

美世『あっ、プロくん!』

美世『…えへへ、良かった♪』

P『良かった?何かいいことでもあったの?』

美世『うんっ!』

美世『クラス替えで離ればなれになっちゃって寂しくなるなって思ってたんだけど…』

美世『今年もあなたと同じクラスになれて良かったなっ♪』

P『(そう言ってもらえると感激するなぁ…)』

4月 その2

P『…はぁ』

P『(なんか最近イライラすることが多いな…)』

P『(3年生になって、進路のことを考えるようにもなったから…)』

P『(自分でも気づかないうちにストレスためこんでたのかな…)』

P『(…帰って早く寝よう)』

ブロロンブロン…

キィッ…!

P『…ん?』

美世『…ねぇ、プロくん?』

P『あ…美世ちゃん…』

P『(っと、いけないいけない…)』

P『(美世ちゃんの前で元気の無い俺は見せられない…)』

P『ど、どうかした?』

美世『……』

美世『…良かったら一緒に帰ろうかなって思ってね!』

P『一緒に?うーん…』

P『(バイクに乗っけてもらえれば息抜きにはなるかな…?)』

P『…うん。一緒に帰ろうか』

美世『…良かった!』

美世『じゃあ早く後ろに乗って!』

P『えっ?』

美世『急いで!間に合わなくなっちゃうよ!』

P『う、うん…』スッ…

美世『…よしっ!』

美世『安全第一で飛ばしていくよっ!』

P『…えっと、どこか寄りたいとこでもあるの?』

美世『……』

美世『…秘密♪』ブロロン…!

P『(…なんだろう?)』

P『(でも、美世ちゃん。どこか嬉しそうだな…)』

ブロロンブロン…

キィッ…!

美世『…ふぅ』

美世『間に合ったー!』

P『(…丘の上公園?)』

P『(こんなとこに何の用だろうか?)』

美世『…ねぇ、プロくん』

美世『見て?』

P『え?』

P『……あっ』

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P『…綺麗な夕日だ』

P『それに、あたり一面不思議な色で…』

美世『この場所の春にしか見れない光景なんだよ!』

美世『子どもの頃からのお気に入りなんだ♪』

P『うん…これは俺も気に入りそうだよ…』

P『でも、どうして急に俺にこの景色を?』

美世『……』

美世『…少しは息抜きになったかな?』

美世『最近、元気無かったように見えたから…』

P『…!!』

P『(そうか…美世ちゃんは俺が最近沈んでいたのに気づいていて…)』

P『(それなのに…俺は…)』

P『…ごめん、美世ちゃん』

美世『あたしは謝られるようなこと、された覚えないよ?』

P『…そっか、そうだね』

P『ありがとう、美世ちゃん』

P『おかげですっかり心がメンテナンスされたよ』

美世『…!』

美世『…そう言ってもらえて良かったっ♪』

美世『さっ、暗くなる前にそろそろ帰ろう?』

美世『家まで送っていくよっ!』

P『うん、お願いしようかな』

美世『まっかせて♪』

P『(こうして俺は美世ちゃんに綺麗な夕日を見せてもらった)』

P『(あの一瞬だけで日頃のストレスが全て吹き飛んだ気がするぞ!)』

P『(美世ちゃんには感謝しないとな)』

4月 その3

P『もうすぐGWだ!』

P『さて、今年は如何にして過ごそうか…』

美世『プロくん、ちょっと良いかな?』

P『やぁ、美世ちゃん。どうしたの?』

美世『あのね、GWの初日なんだけど良かったら一緒に映画を観に行かない?』

美世『あたし、観たい映画があるんだっ』

P『映画か…たまには良いな』

P『うん。一緒に行こうか』

美世『あっ、良かった♪』

美世『じゃあ、あたしチケット買っておくからGW初日は空けててねっ!』

P『うん、了解』

P『(日曜日は美世ちゃんと映画か。楽しみだな)』

5月

P『さてと、美世ちゃんは…』

美世『…あっ!』

美世『プロくん、ここだよー!』

P『お待たせ、美世ちゃん』

美世『うーん…確かに待ったなぁ…』

P『あ、あれ?俺、時間間違えてた?』

美世『あっ、ううん!』

美世『あたしが楽しみにし過ぎててマッハで待ち合わせ場所に着いちゃっただけ!』

P『なんだ、てっきり大遅刻しちゃったのかと思ったよ』

美世『えへ、勘違いさせてごめんねっ♪』

美世『それじゃあ、行こう!』

P『(レーシング・スピーダー…)』

P『(美世ちゃんらしいチョイスのカーレース映画だ)』

P『(テーマは「夢のチカラを信じる少年の為に」)』

P『(映画のレースは本物のレースの迫力には劣ると思ってあまり期待しないで見ていたが…)』

P『いやー、面白かったな』

美世『ホント!最高だったねっ!』

P『レースの迫力だけじゃなく、ライバルに勝つ爽快感…』

P『全体を通して熱い映画だったね』

美世『そして夢を信じる親子関係…』

美世『あたし、ちょっと感動しちゃった…』

P『(確かに心にしみる映画だったな)』

P『(こうして俺は日が暮れるまで美世ちゃんと映画の感動を分かち合った)』

6月

P『今日は体育祭だ!』

P『……』

P『…つ、疲れた』

P『(いつも思ってるけど、なにもこんな蒸し暑い時期に体育祭なんてやるもんじゃないよな…)』

美世『プロくん、お疲れ様♪』

美世『って、あれ?ガス欠気味?』

P『あぁ、美世ちゃん…』

P『ちょっと張り切り過ぎたかな…』

美世『オーバーヒートしちゃったのかな?』

美世『じゃあ、水分補給しないとねっ!はいっ!』スッ…

P『あ、ありがとう…んくっ…』ゴクッ…

美世『それ飲んで、午後からもフルスロットルで行こう♪』

美世『あっ、全部飲んじゃって良いからねっ!』

P『(…ふぅ。生き返った)』

P『(…あれ?)』

P『(今のってもしかして間接…)』

P『……』

P『(別の意味でオーバーヒートしそうだ…)』

P『(こうして高校生活最後の体育祭は終わりを迎えた)』

7月 その1

美世『プロくん、プロくんっ』

P『やぁ、美世ちゃん。どうしたの?』

美世『海行こう!海!』

P『唐突だね!?』

美世『ほら、前に今度海岸線をバイクで流しに行こうって約束したじゃない!』

P『…あぁ、そういえば』

P『(修学旅行の夜にそんな話をしてた気がするぞ)』

美世『それで夏休み初日にでもどうかなって』

P『うん。その日は予定無いし大丈夫だよ』

美世『良かった♪決まりねっ!』

美世『じゃあ、当日はあたしが迎えに行くから、ちゃんと家にいてね?』

P『二度寝しないように心がけるよ』

P『(夏休み初日か…今から待ち遠しいな…)』

7月 その2

P『今日から夏休みだ!』

P『さてと…そろそろ約束の時間かな?』

ピンポーン!

P『あ、はーい』

ガチャ…

美世『おはようっ!』

P『おはよう、美世ちゃん』

美世『ちゃんと起きてたねっ!えらいえらい♪』

美世『準備は出来てる?』

P『うん、すぐに出れるよ』

美世『じゃあ、早速夏の海を駆け抜けちゃいますかっ!』

P『よしっ!行くか!』

ブロローン…!

美世『…プロくん、見てっ!』

P『えっ!?なに!?』

美世『ほらっ!!右っ!!』

P『(右…?)』

P『…おおっ』

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P『(海ってこんなにも綺麗なものだったのか…)』

P『(どこまでも果てしなく続いていて…吸い込まれそうだ…)』

美世『プロくーん!!』

美世『海の向こうにはどんな街があるのかなー!!』

美世『このまま行っちゃおうかー!!』

P『俺はどこまでも付き合うよー!!』

美世『よしっ!決まりー!!』ブロン…!

P『(こうして俺たちは一日中、バイクで走り続け景色を楽しんだ)』

P『(実は俺も美世ちゃんも服の下に水着を着ていたんだけど、それも今日のデートの内容を考えれば良い笑い話だ)』

8月

P『あー…日が落ちても蒸し暑い日が続くなー…』

ピンポーン!

P『…おっ?こんな時間に誰だろう?』

ガチャ…

美世『こんばんわっ!』

P『美世ちゃん?こんな時間にどうしたの?』

美世『あのね、今日って近くの神社で縁日やってるんだって!』

美世『だから一緒にどうかなって!』

P『おぉ、縁日か。いいね』

P『喜んでお供するよ』

美世『さっすがプロくん♪スローダウンを知らないノリの良さっ!』

P『よし、それじゃ早速行こうか?』

美世『うんっ!』

美世『ねぇ、プロくん』

美世『せっかく縁日に来たんだし、なにかしていかない?』

P『うーん、そうだなぁ』

P『…よし、かたぬきでもやろうか!』

美世『あっ、いいねっ!』

美世『すいませーん!バイクかクルマの型ってありますかー!』

親父『お、姉ちゃんと兄ちゃん、やるかい?』

親父『バイクもクルマもあるぜ』

P『美世ちゃん、どっちが良い?』

美世『うーん…じゃああたしクルマ!』

P『なら、俺はバイクでやろうかな』

親父『上手く出来たら景品やるから頑張れよっ!』

P『よーし…』

P『……』

親父『かーっ!兄ちゃんはぶきっちょだなー』

P『(途中で割ってしまうとは無念だ…)』

美世『おじさん、あたしのはどうかな?』

親父『おぉっ!姉ちゃんの方はやるじゃねーかっ!』

親父『クルマの景品は、アンタのもんだ!持っていきなっ!!』

美世『わぁっ!アメ車みたいにワイルドなリモコンカー!』

美世『プロくん、見て見てっ♪』

P『よ、予想以上に豪華な景品だ…』

P『お、おじさん!もう一回!』

親父『おっ、リベンジするかい!』

美世『頑張って!ドライブ感が大切だよっ!』

P『(お、思いっきりってことか?)』

P『(結局、俺は2回目のチャレンジも失敗に終わった…)』

P『(そりゃ思いっきりやれば割れるに決まってるよな…)』

P『(こうして高校生活最後の夏はかたぬきの残骸と共に終わりを迎えた)』

9月

P『今日から新学期だ!』

ちひろ『おはようございます♪進路相談の時間ですよ♪』

P『あっ、お願いします』

ちひろ『美世ちゃんに抱いている感情に答えは出ましたか?』

ちひろ『早く答えを出さないと…』

P『だ、出さないと…?』

ちひろ『美世ちゃん、バイクになっちゃいますよ?』

P『ええっ!?』

ちひろ『終わりです♪』

P『えっ!?終わりですか!?』

ちひろ『はい♪』

P『(相談になってない…)』

10月

P『さて10月だ!』

ちひろ『みなさん、おはようございます♪』

ちひろ『今日はみなさんに大切なお知らせがありますよ』

ちひろ『今年の文化祭はクラスで出し物をすることに決定しました!』

P『また唐突な』

ちひろ『そういうわけなので、みなさんで話し合って出し物を決めましょう!』

ちひろ『何か意見がある人はいますか?』

P『(出し物か…)』

美世『(出し物かー)』

ちひろ『…はい!じゃあファッションショーをすることに決定!』

ちひろ『みんなで力を合わせて頑張りましょうね♪』

P『まさか美世ちゃんからファッションショーなんて意見が出るなんて思わなかったよ』

美世『意外だった?でも、そうでもないよ』

美世『こういう時にしか着れない衣装ってあると思うし♪』

P『ってことは、なにか着たい衣装があるんだ?』

美世『うんっ!前にも話したかもしれないけどっ!』

P『(…なんだっけ?)』

11月

P『今日は文化祭だ!』

P『ところでちひろ先生?』

ちひろ『はい、なんでしょう?』

P『あの、クルマってちひろ先生の愛車ですか?』

ちひろ『私だってクルマぐらい乗れますよ』

P『でも、赤いスポーツカーって…』

ちひろ『今日の為だけに用意しました♪』

P『ええっ!?』

ちひろ『いや、もちろんレンタカーですよ?』

P『あぁ…ビックリした…』

ちひろ『…でも』

P『でも?』

ちひろ『生徒の為とはいえレンタル代って結構バカにならないんですよね…』

P『…今度ガチャまわします』

ちひろ『ううっ…モバくんは優しいですね…』

P『(そんな裏話を聞いてしまったらなぁ…)』

P『(しかし、そのスポーツカーと…)』

美世『フルスロットルだよーっ!!』

P『(キャンペンガールの美世ちゃんの相性の良さときたら)』

P『(今日一番に会場が盛り上がってるな)』

P『(…こうして見るとホントにアイドルみたいな子だよな、美世ちゃん)』

P『(そんな彼女と仲良くしている俺)』

P『(なんか誇らしくなるな…)』

P『(こうして高校生活最後の文化祭は終わりを迎えた)』

12月 その1

美世『ねぇ、プロくん』

P『ん?どうしたの、美世ちゃん?』

美世『えっとね、今年のクリスマスも水瀬家で開催されるパーティって行く?』

P『水瀬家のパーティ?』

P『そうだなぁ。特に予定も無いし、行くつもりかな』

美世『そっか!』

美世『じゃあ、良かったら一緒に行かない?』

美世『あたし、話したいことたくさんあるんだ♪』

P『俺で良ければ喜んで。一緒に行こうか』

美世『ホント?嬉しいなっ!』

美世『じゃあ、当日は河川敷公園で落ち合う感じでも良い?』

P『うん、楽しみにしてるよ』

美世『あたしも今から楽しみっ!』

P『(美世ちゃんと過ごすクリスマスか…楽しみだな…)』

12月 その2

P『今日はクリスマスだ!』

P『(さてと、待ち合わせの時間までもうすぐだし、そろそろ家を出るか…)』

trrrrrrrrr…

P『ん?誰だろう?』

P『もしもし?』

美世『もしもし?あたし原田っていいますけど…』

P『美世ちゃん?どうしたの?』

美世『あ…プロくん…?』

美世『……』

P『…美世ちゃん?』

美世『…あのね、今日って一緒にパーティ行く約束してたよね?』

美世『その…』

美世『あたし、冬休み入ってすぐにちょっとバイクで転んじゃって…』

P『えっ!?それって大丈夫なのか!?』

美世『あ、うん。病院に行って検査したんだけど、足を捻挫しただけで済んで…』

P『そっか…大怪我とかしたわけじゃなくて良かった…』

美世『でも、まだ出歩くのはちょっと…』

美世『だから、今日のパーティはあたしのことは気にしないで楽しんできて?』

P『そんな…!』

美世『…約束破っちゃってごめんなさい。それじゃあ…』

P『……』

P『(美世ちゃんのいないクリスマスなんて…)』

P『……よしっ!』

P『(……原田オート。ここか)』

原田父『…ん?』

原田父『ウチに何か?』

P『…っと』

P『(…美世ちゃんのお父さんかな?)』

P『夜分遅くに申し訳ありません』

P『僕、美世さんの同級生のモバと申しますが…』

原田父『…あぁ、君がモバくんか』

P『え?僕のこと、知ってるんですか?』

原田父『知ってるもなにも美世からよく話は聞いてるよ』

原田父『学校でクルマやバイクの話が出来る友達が出来たってね』

P『美世ちゃんが…』

P『(なんか照れるな…)』

原田父『美世は小さい頃から、クルマやバイクに夢中でね』

原田父『友達はいれど、周りとは話が合わなくて…』

原田父『学校に行ったり友達と遊んだりするよりも、家で俺の仕事を見てる方が好きだなんて言うもんだから…』

原田父『親としては複雑な心境だったよ』

P『……』

原田父『けど、高校に入ってからは学校に行くにも休みの日に遊びに行くにもどこか楽しそうで…』

原田父『それに美世から友達の話をされたのは高校生になって初めてだったよ』

原田父『それだけ良い友達に巡り会えたんだなってね…』

P『…そうですか』

P『(美世ちゃん…いつも明るく振舞っているけど…)』

P『(ホントは今までの自分自身に悩んでいたんだな…)』

原田父『…うん。噂通りの好青年じゃないか』

原田父『こんな場でお願いすることでも無いと思うけど…』

原田父『これからも美世のことをよろしく頼むよ』

P『……』

P『はい、もちろんです』

原田父『…ありがとう』

原田父『…っと、長話が過ぎたね。美世に用事かな?』

P『あ、はい』

P『バイクで転倒したと聞いて、お見舞いに…』

原田父『そうか。わざわざこんな日にすまないね』

原田父『美世なら自分の部屋にいるから、顔を見せてあげてくれ』

原田父『きっと喜ぶよ』

P『ありがとうございます。お邪魔します』

コンコン…

美世『あ、はーい』

美世『どうぞー』

ガラッ…

P『おじゃましまーす』

美世『…えっ!?』

美世『ぷ、プロくん…?』

P『お見舞いにきたよ』

美世『ど、どうして…?』

P『どうしてもなにも…』

P『一緒に過ごす約束してたからね』

美世『あ…』

美世『…ごめんなさい』

P『どうして謝るの?』

美世『だって、せっかくのパーティだったのに…』

P『パーティは重要じゃないよ』

美世『えっ?』

P『こういう日ってどこで過ごすかより、誰と過ごすかだと思うから』

美世『プロくん…』

P『…メリークリスマス!』

美世『…!!』

美世『…うんっ!』

美世『メリークリスマスっ♪』

P『ははっ、やっと笑ってくれた』

美世『だ、だってぇ…///』

P『さてと、早速だけどプチパーティと洒落こもうか』ドスッ…

美世『え、これって飲み物とケーキ…?』

P『水瀬家のパーティのような豪華なものじゃないけどね』

P『とりあえず雰囲気だけはね』

美世『……』

美世『…ううん』

美世『あたしにとっては大きなパーティ会場で過ごす以上に…』

美世『豪華で…最高のクリスマスだよ…』

P『……なるほど』

P『飛び出してきた子どもを避けて転倒したわけか…』

P『美世ちゃんがバイクで転倒したなんて聞いた時、信じられなかったけど納得がいったよ』

美世『子どもに怪我が無かったのが不幸中の幸いだったかな』

美世『あたしもまさかバイクで転ぶ日が来るなんて思ってもみなかったよー』

P『でも、ホントに二人とも大事に至らなくて良かった』

P『足、無理せずにゆっくり治してね』

美世『うんっ。ありがとっ!』

P『…さてと、俺はそろそろ帰ろうかな』

美世『あ、もうそんな時間なんだ…』

P『流石に女の子の家に泊まるわけにもいかないしね』

美世『……』

P『それじゃあ、お大事にね』

美世『あ、ま、待ってっ!』

P『ん?どうしたの?』

美世『えっとね…』

美世『…ちょっとこっちに来てもらっても良い?』

P『…?』スッ…

美世『もっと近くに…』

P『こんなもん?』スッ…

美世『うん…』

美世『……動かないでね?』

P『えっ?』

ちゅっ…

P『……』

P『…美世、ちゃん』

美世『……』

美世『…ほ、ほっぺたなら!…ね?』

P『…う、うん』

美世『お、送っていってあげられないのが残念だけど…』

美世『き、気を付けて帰ってねっ!』

P『……』

P『(思わぬハプニングはあったけど…)』

P『(ホントに最高のクリスマスになったな…)』

P『(こうして高校生活最後のクリスマスは終わりを迎えた)』

1月

P『謹賀新年ですよ!謹賀新年!』

ピンポーン!

P『おや、誰かな?』

ガチャ…

美世『明けましておめでとうございますっ♪』

P『美世ちゃん』

美世『あのね、これからウチに来て一緒におせちを食べない?』

P『えっ?』

美世『お父さんがプロくんも連れてきなさいってうるさくって!』

P『おじさんが…』

P『……』

美世『あっ、もちろん忙しかったら無理に…』

P『いや、喜んで行かせてもらうよ』

美世『ホントっ?嬉しいな♪』

美世『お母さんや弟にもモバくんのこと、紹介したかったから♪』

P『な、なんか恥ずかしいな…』

美世『恥ずかしくなんてないよー!』

美世『さっ、行こうっ!』スッ…

P『あ…』

P『…うん!』ギュッ…

美世『…えへへっ♪』

美世『今年もよろしくねっ///』

―――そして、時は流れ


P『3月1日…卒業式…』

P『今日、最後の制服…』

P『この道を歩くのも最後になるんだな…』

P『……』

P『…行こう』

P『卒業式も終わっちゃったな…』

美世『プロくん』

P『美世ちゃん、どうしたの?』

美世『あのね、一緒に帰ろう?』

P『あぁ、いいよ。一緒に帰ろうか』

美世『良かったっ』

P『じゃあ、帰ろうか?』

美世『あ、ちょっと待って?』

P『ん?』

美世『帰る前に、ちょっと一緒に行ってほしい場所があるのっ』

P『行ってほしい場所?』

美世『うんっ』

P『それって、寄り道ってこと?』

美世『寄り道とは違うかなっ』

美世『だって、今から行くのはフィニッシュラインだからっ!』

P『ふ、フィニッシュライン?』

美世『さぁ、行こうっ!』

美世『この高校生活のフィニッシュラインを越えにねっ!』

P『?』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

P『ここは…』

P『(伝説の樹の下…)』

美世『……』

美世『…ごめんね?こんな場所に付き合わせちゃって』

P『…いや、大丈夫だよ』

美世『…ありがとっ』

美世『あたしの気持ちを全部伝えるなら、この場所だって決めてたの』

美世『正直、信じられないけどねっ』

美世『今、あたしがこの場所にいるなんて…』

P『……』

美世『ねぇ、プロくん。あたし、あなたに凄く感謝してるんだよ』

美世『クルマやバイクに詳しいわけじゃないのに、いつもあたしの話をイヤにならないで聞いてくれて…』

美世『クルマやバイクばっかりのあたしを色々なとこに誘ってくれて…』

美世『…あたし、高校生になって初めて学校が楽しいって思えた』

美世『友達と話すこと…遊ぶことが…心から楽しいって、そう思えたの』

美世『あ、別に高校生以前が苦痛だったとか、そんな深刻なことじゃなくてね』

美世『あたしって、ほら。周りとちょっとズレてたから…』

P『…それは』

美世『ううんっ。わかってるの』

美世『あたしは普通の女の子とは違ってたんだって…』

美世『でも、構わなかった』

美世『だって、あたしはクルマやバイクが好きだから』

美世『クルマやバイクを見てるだけで、幸せだったから』

美世『…だけど、いつの間にか』

美世『もっと色々な遊びを知りたい』

美世『もっと色々な話をしたい』

美世『…女の子らしくなりたい』

美世『女の子らしい、あたしを見てもらいたい』

美世『…変わっていったの、あたしの世界が』

美世『不思議とイヤじゃなかった……ううん…』

美世『嬉しかった…』

美世『クルマやバイクと同じぐらいに楽しいことって、たくさんあったんだって』

美世『そのことに、あなたは気づかせてくれたの』

美世『そして…』

美世『誰かを好きになるっていう気持ちの暖かさも…』

美世『最近はもう、いつもあなたのことばかり考えてる』

美世『あなたにそばにいてほしい』

美世『あなたの為に、もっと綺麗になりたい』

美世『今のあたしは、あなたがいるからあたしでいられるのっ!』

美世『だから、あたし……あなたのことが大好きっ!!』

P『美世ちゃん…』

P『ありがとう。俺も美世ちゃんのことが好きだよ』

美世『あっ…』

P『俺も君に教えてもらったこと、救われたことはたくさんある』

P『美世ちゃんには感謝の気持ちでいっぱいだよ』

美世『プロくん…』

美世『ずっと…ずっと伝えたかったの…』

美世『好きだって気持ちも…感謝の気持ちも…!』

美世『ありがとう…』

美世『あなたは灰色のあたしの世界に彩りを与えてくれたんだよ…』

リンゴーン!リンゴーン!

P『伝説の鐘が…』

P『……ぶっちぎりでゴールって感じかな?』

美世『うーん…まだラストスパートかなっ!』

P『えっ?まだ何かあるの?』

美世『…えへへっ』

美世『……ピットインっ!』ガバッ…!

P『おっと…!』ギュッ…


―――アクセル全開は望むところだけど…

―――やっぱり心も身体も…

―――まずはメンテナンスが必要よね♪

              ____

              , イ::::::::::::::::::::::::::::`丶、
             /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
           /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
            /::::::::::::::::::::::,イヾ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
         /:::::::/::::/i:;:::/ | ゙,:::::∧::::::::::::::::::::::::::::::',

         ,イ:::::::i::::√|::/ !  i:::/¬:::::::,':::::::::::::::::::::::',
         i {::::::|::/  j/    |/  |::::/::::::::::::::::::::::::::',
         乂:::Ⅳ了カ     孑心/i::::::::::::::::::::::::::::::',
         i:::::::| ヒワ      ヒ炒㍉::::::::ム::::::::::::::::::i    END
          |:::::::|   ,     `¨ /::,ィ::/ i::::::::::::::::::|
         レ::::!          /::/j/ /::::::::::::::::::|

         |:::::::::'.   、 _   ,/:イ__,ィ:::::::/::::::/!:::!
         |i{ヘ:::::::\       i{/ ャ:::::/::::::/i::::,イ j/
         ゝ ゝ、ト:::\      , イ:::/:::/ |::/
             _≧=㌃ ̄   |∠ イ  j/

             /:: _丿 _r―一':: :: ::]
          ,_イ| / /   /o^i:: :: :: ::: ,へ
          /:: :: :: :j/ ,′  /::/:: |:: :: ::/:: :: 丶、
        i:: :: :: :/ /   l:: i:: :ヽ_/:: :: :: :: :: ::\

          y:: ::,イ /  /|:: |:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: l
       // ヽj/_∠,_|o:| .:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: |

      /:: /    fG})   |:: |:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :|
      「:/     ̄´    |:: |:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :|
      |:1           i:o|:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :|

美世編終了です
まだまだ先は長いですが書いてて楽しいのでフルスロットルで頑張っていこうと思います

次回は茄子編1年目を投下予定です
今しばらくお待ちください

4月 その1

P『うーん、今日は良い天気だ!』

P『(こういう清々しい朝は何か良いことが起こりそうな予感がするぞ)』

P『(早起きは三文の徳とも言うしな)』

P『(よし!ちょっと運試しにそこの当たり付きの自販機で…)』ガサッ…

P『……』

P『あ、あれ…?』ガサゴソ…

P『……』

P『(さ、財布が無い!?)』

P『(家に忘れたか…?いや、持って出た記憶はあるぞ…)』

P『ってことは落とした?』

P『……』

P『うおぉぉぉいっ!?三文どころの損害じゃないぞ!?』

?『あの~』

P『こうしちゃいられん…今来た道を引き返して…』

?『お財布落としましたよ~』

P『でも、もう誰かに拾われてネコババを…』

P『あぁ…なんで朝っぱらこんな不幸に…』

P『……』

P『…あの?』

?『はい?』

P『もしかして、俺に話しかけてくれたりしてます?』

?『はい♪』

?『お財布を落としましたよ?』

?『はいっ♪』スッ…

P『……』

P『……あ』

P『ありがとうございますっ!!!』

?『いえいえ~♪』

P『(な、なんて良い人なんだ…!)』

P『(落ちている財布をネコババせず、ちゃんと持ち主に返してくれるなんて…!)』

P『…って、おや?』

?『おやおや?』

P『その制服…CG学園の…』

P『(ていうか、よく見たら凄い美人だ…)』

P『(例えるなら、まるで…)』

?『あなたの幸運の女神様になれましたか?』

P『そう、女神様…』

P『……えっ?』

?『……』

?『なんちゃってー♪』

?『でも、幸せな気持ちにはなれましたよね?』

P『そ、それはもちろん…』

?『それはなによりっ♪』

P『(……今のはお茶目なのか?)』

P『(なんだか不思議な子だな…)』

?『あなたもCG学園の学生さんですよね?』

P『あ、う、うん…』

茄子『私、鷹富士茄子っていいます♪』

茄子『ナスじゃなくて、カコですよ~♪』

P『……』

P『(す、凄い名前だ…)』

P『えっと、俺は1-Aのモバプロです』

茄子『あなたも1年生なんですか~♪』

茄子『私も1年生で、D組です♪』

P『あっ、同級生だったんだ』

茄子『私があなたのお財布を拾ったのも、きっと何かのご縁ですっ』

茄子『良かったら仲良くしてくださいねっ♪』

P『あ、いえ。こちらこそ』

P『むしろ俺の方からお願いしたいぐらいで…』

茄子『それは良かったですっ♪』

茄子『きっとこの出会いは素敵な出会いになりますよ~』

茄子『だって私、運の良さには自信がありますからっ♪』

茄子『笑う門には福来る…』

茄子『今日も1日、笑顔で頑張りましょうね!』

P『……』

P『うん、そうだね』

P『(ことわざなんてアテにならないもんだとさっきまで思っていたけど…)』

P『(鷹富士さん……彼女が言うと何故だろうか)』

P『(信じてみたくなるな)』

P『(少なくとも、早起きして良いことはあったわけだしな)』

4月 その2

P『(鷹富士茄子さんか…)』

P『(こう文字に起こしてみると相当縁起が良い名前だよな…)』

P『(さて、知り合いになったのは良いけど彼女のことはまだ全然何もわからないわけで…)』

P『(仲良くしてくださいとは言われたものの、まず何からすれば良いのかわからん…)』

P『(…こういうときは)』

P『ちひろ先生、ちょっと良いですか?』

ちひろ『はいはい良いですよ♪』

ちひろ『どうかしましたか?』

P『えっと、1-Dの鷹富士さんのことについてお聞きしたいことがあって…』

ちひろ『あら、モバくんは茄子ちゃんとお知り合いになったんですね♪』

P『あっ、やっぱりちひろ先生なら彼女のことわかります?』

ちひろ『それはもちろん♪』

ちひろ『……』

P『…先生?』

ちひろ『……彼女にガチャを回された日はもう大変です』

P『えっ?』

ちひろ『えーと、モバくんは茄子ちゃんと仲良くなりたいんですよね?』

P『あ、はい…』

P『(何が大変なんだ…?)』

ちひろ『お金を転がしてみましょう』

P『……』

P『はい?』

ちひろ『500マニーで大丈夫です』

ちひろ『お金を転がしたら、きっと彼女が拾ってくれます』

ちひろ『何故なら、あの子はとても運が良いからです』

P『…それをきっかけに、一緒に帰ったりしろと?』

ちひろ『そしてそこで電話番号を交換出来れば、あなたもたちまちラッキーボーイに♪』

P『……』

P『(ホントに…?)』

4月 その3

P『さて、下校時間だ』

P『……』

チャリーン…

コロコロコロコロ…

茄子『…あら?』

茄子『500マニーが転がってますね~』スッ…

P『……』

茄子『…あっ!』

茄子『モバさん、こんにちわ~♪』

P『こ、こんにちわ…』

茄子『あの~、もしかして500マニーとか落しちゃったりしてませんか?』

P『あ、う、うん…俺のかな…』

茄子『今、そこで拾いましたよっ♪』

茄子『はい、どうぞ♪』スッ…

P『あ、ありがとう…』

P『(…マジかよ)』

P『(偶然じゃ…ないのか…?)』

P『あ…た、鷹富士さん?』

茄子『は~い?』

P『えっと、今帰り?』

茄子『はい、そうですよ~』

P『じゃあ、良かったら一緒に帰らない?』

茄子『ええ、構いませんよ♪』

P『ホントに?良かった』

茄子『誘ってくれて嬉しいです♪』

茄子『私を誘ってくれたあなたには幸せをお届けしちゃいますよ♪』

P『……』

P『うん、期待してるよ』

P『(自分でも、そう言えるほどなんだ…)』

P『(彼女はホントに強運の持ち主なのかもしれない…)』

茄子『それじゃあ、帰りましょうか♪』

茄子『うーん…』

P『…学校を出るなり考え込んだりしてどうしたの?』

茄子『あなたの運勢を上昇する為には何が一番良いのか考えているんです』

P『それって占いみたいなもの?』

茄子『占いじゃないですよー!ちゃんと頭を使って考えているんですっ』

P『ご、ごめんなさい…?』

茄子『ぷんぷんっ!……なーんて、怒ってないですけど♪』

P『……』

P『(やっぱり茶目っ気の多い子なのかな…?)』

茄子『…そうだ!』

P『何か良い答えが出たの?』

茄子『はい♪』

茄子『一緒におでかけしましょう♪』

P『ほう、おでかけ…』

P『……』

P『えっ?』

P『おでかけって、一緒にどこか遊びに行くってこと?』

茄子『はい♪』

P『…デート?』

茄子『デート…』

茄子『…そうですねー!デートですっ♪』

茄子『私とデートしましょう♪』

茄子『そうすればきっと、あなたに幸せが訪れますよっ♪』

P『……』

P『お、お願いします…?』

茄子『はいっ♪』

P『(開運の理屈はわからないけど…)』

P『(こんな綺麗な子からデートに誘われて断る理由なんて無いよな)』

P『(……いや、待てよ?)』

P『(こんな綺麗な子にデートに誘われている時点で、俺って幸せ者なんじゃないのか?)』

P『……』

P『(なんかそれで納得してしまいそうだ…)』

P『えーと、じゃあデートなんだけど、いつが良いかな?』

茄子『そうですね~』

茄子『今度の日曜日なんて、いかかでしょう?』

P『日曜日か。大丈夫だよ』

茄子『決まりですねっ♪』

P『場所はどこが良い?』

茄子『そうですねー…』

茄子『モバさんにお任せしちゃいます♪』

P『うーん…それじゃあ…』

P『カラオケなんてどうかな?』

茄子『カラオケですかー!いいですねっ!楽しみですっ♪』

P『じゃあ、今度の日曜日は駅前広場で待ち合わせで大丈夫かな?』

茄子『はいっ♪忘れないでくださいねっ♪』

P『(こうして俺は鷹富士さんとデートの約束をした)』

P『(もしかして俺は彼女に気に入られたのか…?)』

5月

P『さて、今日は鷹富士さんとデートだ!』

P『えーと、鷹富士さんは…』

茄子『モバさん、ここですよ~』

P『おっと、早いね鷹富士さん』

P『待たせちゃったかな?』

茄子『いえいえ♪私も今ちょうど着いたところですっ♪』

P『そっか。それなら良かった』

茄子『もし遅れたりしても平気ですよ♪』

茄子『そのぶん、私の目覚まし時計が鳴らなかったり、信号につかまったりで…』

茄子『お互いに待つことは無いですからっ♪』

P『(それは幸運と言えるのだろうか…?)』

茄子『それじゃあ、行きましょうか♪』

P『休日なのに待ち時間無しで入れて良かったね』

茄子『これも私の運の良さの賜物ですっ♪』

茄子『本日は宣言通り、あなたに幸せをお送りしますよ~♪』

P『ははっ、待ち時間無しで入れただけでもう充分幸せかなって思ってるけどね』

茄子『ふふっ、本番はここからですよ?』

茄子『今からあなたをお得な気持ちにさせちゃいますからっ♪』

P『(ていうことは、歌声に自信があるのかな?)』

P『(カラオケに来て、まるでアイドルのライブを体験してる気分になれるとか?)』

P『(一体どんな曲を…)』

茄子『えいっ♪そ~し~んっ♪』ピッ…

P『なっ!?この曲は…!?』

http://www.youtube.com/watch?v=QTxZ1dhFYSk

茄子『ふぅ~…』

P『……』

P『(いや、上手いよ…上手いけど…)』

P『(流石にネタに走り過ぎじゃないか…?)』

ジャン!

P『ん?』

ジャラララララッ…!

P『(あぁ、採点機能が入力されてたのか)』

P『(俺、採点ってイマイチ点数が出ないんだよなぁ…)』

ジャン!

P『(さて、鷹富士さんはどれぐら…)』

P『……いっ!?』

茄子『…ふふっ♪』

『100.00』

P『……』ぽかん…

P『ひゃ、100点…』

P『(は、初めて見た…)』

茄子『ふふっ、いかがでした?』

P『す、凄いよ鷹富士さんっ!』

P『俺、100点なんて初めて見て…』

P『うわー…ホントに出るものなんだなぁ…』

P『100点を出せる女の子とカラオケなんて確かに貴重な体験でお得と言っても…!』

茄子『あら♪』

茄子『100点だけで、そんなに喜ばれると私も嬉しくなっちゃいますっ♪』

P『えっ?』

P『だけでって…まだ何かあるの?』

茄子『…♪』チョイチョイ…

P『ん?』クルッ…

P『(張り紙……なんて書かれてる…)』

P『……んっ!?』

『採点で100点を出したお客様のいる部屋は本日の室料、ドリンク完全無料!』

茄子『私、店員の人を呼んできますので画面を消しちゃダメですよ~♪』

バタン…

P『……』

P『お…』

P『(お得過ぎる…!!)』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

茄子『本日はどうでしたか?』

茄子『幸せな気持ちにはなれましたか?』

P『それはもう』

P『まさか、これだけ楽しめてその日の会計がタダだなんて』

茄子『ふふっ、そう言ってもらえて良かったですっ♪』

P『あ、でも…』

茄子『?』

茄子『どうかしましたか?』

P『誘ってもらった身とはいえ…』

P『このまま鷹富士さんに甘えているだけっていうのはなんか悪いなって…』

茄子『そんなーいいんですよー♪』

茄子『私が好きでやったことなんですからっ♪』

P『そうは言われても…』

P『……そうだ!』

茄子『はい?』

P『ごめん、鷹富士さん。ちょっとだけ待っててもらっていい?』

P『すぐに戻ってくるからさ』

茄子『あっ、はい。大丈夫ですよ~』

P『ありがとう。じゃあ、行ってくるよ』ダッ…!

茄子『いってらっしゃーい♪』

P『……お待たせ!』

茄子『全然待ってませんよ~♪』

茄子『…あれ?その可愛らしい紙袋は?』

P『あ、うん』

P『はい、これ』スッ…

茄子『えっ?』

P『今日のお礼』

P『すぐそこのファンシーショップで買ってきたんだ』

茄子『わ、私にですか?』

P『うん。良かったら中身、見てみてよ』

茄子『あ…はいっ』

茄子『……』ガサッ…

茄子『…わぁっ』

                      _ --―´ ̄ ̄≧ト、
                     _ ′_,-、_,-、___  ≧__
                   .// ノ _     _ .(.  ト、_ ヽ
                   |_./ l   _T_____}  .\___ノ
                  r-.| ノー:.´: ハ: : : : : : : :ヽ >{_}<
                 V⌒マ l./⌒ ̄ ̄ ̄⌒\: : i .〈⌒\
                 `ーヘ |:|         |: :|  ゝ、_ノ
                     人.|:|  ┃     ┃  !: | /〈
                     )(⊂⊃ 、 , ⊂⊃|: :!   \⌒i
                    l i >---------イ|: :|   i ヽノ     ./|
                     「ノi: :|        i: :|「ノィ___ノ\   //∨
                 .     人ノ         !ノ

茄子『かわいい…///』

P『気に入ってくれたかな、ニナチャーン人形』

茄子『これ、本当に私に…?』

P『さっきも言ったけど、デートを誘ってくれたお礼』

P『今日は楽しかったよ。ありがとう』

茄子『あっ…』

茄子『……ふふっ♪』

茄子『幸せをもらっちゃったのは私の方でしたねっ♪』ニコッ

P『……』

P『(彼女が見せてくれた、この笑顔…)』

P『(間違いなく俺にとって今日一番の幸せって言っても過言じゃないな)』

P『(彼女の言う通り、ホントに幸せが訪れたな…)』

茄子『…モバさん』

P『ん?』

茄子『今日はありがとうございましたっ♪』

茄子『あなたとデートが出来て、私も幸せになっちゃいましたっ♪』

茄子『また、私とおでかけしてくださいねっ!』

P『もちろん。今度は俺から誘うよ』

茄子『ふふっ、お待ちしてまぁす♪』

茄子『あ、そうだ!良かったら一緒に帰りましょう!』

茄子『その方がお互いの運気を保ったままでいられるのでっ♪』

P『うん。鷹富士さんがそう言うなら、そうしようか』

茄子『はい~♪』

P『(こうして俺は鷹富士さんとデートをした)』

P『(驚かされることは多々あるけど…)』

P『(綺麗で…可愛らしい女の子だよな…)』

P『(これからもっと仲良くなれるといいな…)』

6月 その1

P『今日は体育祭だ!』

茄子『う~、勝てますようにっ』

P『鷹富士さんは何の種目に出るの?』

茄子『あ、モバさんっ』

茄子『私は借り物競争ですよ~♪』

茄子『昔から得意なんですっ♪えっへん♪』

P『(あぁ、なんかわかる気がする…)』

P『(無理難題なお題でも彼女なら…)』

茄子『というわけで、メガネを貸していただけますかモバさん?』

P『お題の先読みっ!?』

ちひろ『茄子ちゃん、それは流石に反則ですよ?』

茄子『あぅ…ごめんなさーい…』

P『(…もはやエスパーだな)』

P『(こうして高校生活最初の体育祭は終わりを迎えた)』

6月 その2

P『もうすぐ期末テストだ!』

P『……』

P『たまには勉強しないとな…』カリカリ…

茄子『あら♪図書室で会うなんて偶然ですねっ♪』

P『やぁ、鷹富士さん』

P『鷹富士さんもテスト勉強?』

茄子『あっ、そういえばもうすぐ期末テストでしたね~』

P『おや?その様子だと、もしかして余裕綽綽?』

茄子『ふふっ、どうでしょう♪』

茄子『でも、私って意外と賢いんですよっ♪』

P『(確かに鷹富士さんって勉強は出来そうな感じだよな)』

P『じゃあ、ここは1つ俺に何かアドバイスでも』

茄子『アドバイスですか…』

茄子『うーん…』

茄子『……』

茄子『…油断は禁物ですっ♪』

P『…それだけ?』

茄子『はいっ♪』

P『(テストの解答はちゃんと見直せってことだろうか…)』

茄子『それじゃあ、私はこれで♪』スッ…

P『あっ、うん。またね』

P『(こうして俺は鷹富士さんに期末テストのアドバイスをもらった…のか?)』

7月 その1

P『期末テストですよ!期末テストですよ!』

P『……』

P『(いや~…危なかった…)』

P『(テストに名前を書き忘れているのに気がつかなかったら危うく赤点をくらうところだったぞ…)』

P『(まさに油断は禁物だな)』

P『(鷹富士さんには感謝しよう)』

茄子『テストの結果はいかがでしたか?』

P『あぁ、鷹富士さん』

P『うん。鷹富士さんのおかげで赤点は免れたよ』

茄子『ふふっ、お役に立てたようで嬉しいですっ♪』

P『鷹富士さんはどうだった?』

茄子『…♪』チョイチョイ…

P『…ん?テスト結果発表の張り紙を見ろって?』クルッ…

P『……うぉっ!?』

『1位 鷹富士茄子』

P『が、学年1位…!?』

P『(そんな人が存在したのか…いや、いるだろうけど…)』

茄子『えっへんっ♪』

P『いや、凄いね。鷹富士さん』

茄子『選択式問題は全問正解でした♪』

P『でも、学年1位ってことは記述問題もほぼ全問正解ってことだよね』

茄子『運だけの女じゃないということです♪』

茄子『見直しちゃいました?』

P『うん、とっても』

茄子『やん♪照れちゃいますっ♪』

P『(運だけに頼らず頑張ってるってことだもんな)』

7月 その2

P『今日から夏休みだ!』

P『そして大変なことに気がついてしまった!』

P『俺、鷹富士さんの電話番号知らないぞ!』

P『……』

P『いや、まだ慌てる時間じゃない』

trrrrrrrrrr…

ガチャ…

ちひろ『はい、千川です♪』

P『あっ、モバと申しますが…』

ちひろ『あら、モバくんですか?』

ちひろ『先生に電話だなんて、どうかしましたか?』

P『えっと…』

P『鷹富士さんの電話番号って教えてもらったりできます?』

ちひろ『もちろん出来ますよ♪』

ちひろ『だって、ときメモですから♪』

P『それは良かった』

ちひろ『ついでに女の子の評価も聞いておきますか?』

P『あ、良いんですか?』

ちひろ『もちろんですよ♪』

ちひろ『だって、ときメモですから♪』

P『でも、お高いんじゃ…?』

ちひろ『初回は無料です♪』

P『次回からはモバコインがかかるんですね…』

P『(こうして俺はちひろ先生に鷹富士さんの番号と評価を教えてもらった)』

7月 その3

P『さて、鷹富士さんの電話番号も教えてもらったわけだし…』

P『今度は俺からデートに誘おう!』

trrrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

茄子『あら?モバさんですか?』

P『あ、鷹富士さん?』

茄子『ちひろ先生からお話しは聞きました』

茄子『お電話お待ちしてましたよっ♪何の御用でしょう?』

P『えっと…』

P『今度の日曜日に、一緒に植物園でも行かない?』

P『どうかな?』

茄子『植物園ですかーいいですねー♪』

茄子『はい、お供しますっ♪』

P『じゃあ、今度の日曜日は河川敷公園前で待ち合わせ良いかな?』

茄子『はい♪』

茄子『きっと素敵な1日になりますよ~♪』

P『(よしっ!)』

8月 その1

P『さてと、鷹富士さんは…』

茄子『モバさん、こっちですよー♪』

P『やぁ、鷹富士さん』

P『おっ…』

茄子『?』

茄子『どうかしましたか?』

P『鷹富士さん、麦わら帽子似合うね』

P『可愛いよ』

茄子『あっ…』

茄子『…ふふっ、ありがとうございますっ♪』

茄子『たまには良いかなって思って、かぶってきて良かった♪』  

P『(ホントに可愛らしいな、鷹富士さん)』

茄子『それじゃあ、行きましょうか♪』

茄子『モバさんはどんな花がお好きですか?』

P『…ナス』

茄子『ナスじゃなくてカコですよ~♪』

茄子『…って、あれ?そういう話じゃありませんでしたね♪』

P『……』

P『(軽く受け流してくれてよかった…)』

P『(キザな台詞なんて、慣れないことは言うものじゃないな…)』

P『(…キザな台詞になってるかどうかすら怪しいけど)』

茄子『今日はとーっても楽しかったです♪』

茄子『何が起こっても幸せって感じな1日でしたっ♪』

茄子『また誘ってくださいねっ!』

P『うん、もちろん』

P『また誘うよ』

茄子『うふ、良かった♪』

茄子『あ、良かったら一緒に帰りましょう!』

茄子『今、お互いの運勢がちょうど上昇している最中なので♪』

P『うん、帰ろうか』

8月 その2

P『……』

P『…はっ!?』

P『そうか…昨日は花火大会の日だったのか…』

P『せっかく女の子との距離を縮めるチャンスだったのに…』

P『ちゃんとスケジュールはこまめにチェックしないとな…』

P『くそーっ!来年こそは女の子を誘うぞ!』

9月

P『今日から新学期だ!』

茄子『食欲の秋ですね~♪』

茄子『美味しい秋ナスの季節がやってきますよ~♪』

茄子『だからナスじゃなくてカコですってば~♪』

P『俺は茄子なら麻婆茄子が好きかな』

茄子『麻婆豆腐とどちらがお好きですか?』

P『うーん…悩むけど麻婆茄子かな』

茄子『きゃっ♪モバさんたら大胆っ♪』

P『いや、やっぱり麻婆豆腐の方が…』

茄子『……私、つらい気持ちって新鮮です』ずーん…

P『そ、そんなガチで落ち込まないで!?』

P『(こうして鷹富士さんを落ち込ませてしまった…)』

P『(けど、あとで麻婆茄子の方が好きだよと言ったらすぐに笑顔になってくれた)』

P『(新学期から喜んだり落ち込んだりと、ユニークな子だ)』

10月

P『さて、帰るか…』

P『お、あれは鷹富士さん…』

P『(鷹富士さんとは最近よく一緒にいるようになったよな…)』

P『(思い切って、呼び方を変えてみるか?)』

P『(よし…!)』

P『…ナスさん!』

茄子『あら、モバさん♪』

茄子『ナスじゃなくてカコですってー♪』

P『…間違えた。茄子さん』

茄子『はいっ♪』

P『……』

P『(よし!大丈夫みたいだぞ!)』

P『今、帰り?良かったら一緒に帰らない?』

茄子『ええ、喜んで♪』

茄子『一緒に帰りましょうっ♪』

P『良かった、じゃあ帰ろう』

P『そういえばもうすぐ文化祭だね』

茄子『そうですね~♪』

茄子『私、茶道部に行ってみたいです♪』

茄子『茶道部は私のクラスのお友達の子が手作り湯呑でお茶をお出しするみたいですよ♪』

P『へぇー、手作り湯呑か』

P『陶芸までしてるだなんて本格的だな』

茄子『その子はおじい様が陶芸家みたいで…』

茄子『是非、茶道部で作品を披露したいってことらしいです♪』

P『なるほど、元々陶芸の心得がある子なんだ』

P『(…ということを話しながら下校した)』

11月

P『今日は文化祭だ!』

P『せっかくだから、誰かと一緒に見てまわりたいな…』

P『あっ…』

P『茄子さん!』

茄子『あら、モバさん♪』

茄子『どうかしましたか?』

P『良かったら、一緒に文化祭見てまわらない?』

茄子『はいっ、いいですよー♪』

茄子『こういうイベントは誰かと一緒にいて楽しむものですからね♪』

P『良かった』

P『じゃあ、茶道部にでも行ってみようか』

P『(茶道部は、お茶とお菓子を出す、所謂休憩所だ)』

茄子『はぁ、お抹茶美味しいですね~♪』

P『うん』

肇『お味のほどはいかがですか?』

茄子『あら、肇さん♪こんにちわ~♪』

肇『こんにちは、茄子さん。遊びに来てくれて嬉しいです』

茄子『美味しいお抹茶ですね~♪』

茄子『きっと、この素敵な器で飲むからなんでしょうね♪』

肇『流石、茄子さんはわかっていただけますか』

肇『茶道は味だけで無く、道具でも楽しむものですから』

肇『それが伝わっているようで嬉しいです…!』

P『(彼女が茄子さんの言ってた、陶芸家の女の子かな?)』

P『(柔らかい微笑み、それでいてしっかりとした雰囲気の子だな…)』

P『文化祭どうだった?』

茄子『素敵な文化祭でした~♪』

茄子『みんながみんな、幸せそうで…』

茄子『その笑顔を見ているだけで、私まで幸せな気持ちになっちゃいました♪』

P『(ホント、最高の文化祭だったな)』

P『(来年もこうなるといいな)』

P『(こうして高校生活最初の文化祭は終わりを迎えた)』

12月

P『今日はクリスマスだ!』

P『…っていっても予定が無い』

trrrrrr…

P『おや…電話なんて珍しいな…』

P『はい、もしもし!』

ちひろ『クリスマスに一人なら遊園地が一番♪』

P『ち、ちひろ先生!?』

ちひろ『こんにちは♪』

ちひろ『モバくん、今はお暇ですか?』

P『え…』

P『あの…俺、何かしました…?』

ちひろ『もー!別にお説教の電話じゃありませんよ!』

ちひろ『これから遊園地でもどうかな、って思いまして♪』

P『遊園地…ですか?』

ちひろ『はい♪』

P『…ちひろ先生と?』

ちひろ『あら?先生と二人きりの方が良かったですか?』

P『えーと…?』

ちひろ『茄子ちゃんも誘ってありますよ♪』

P『えっ、茄子さんですか?』

ちひろ『それでご予定の方は?』

P『あっ、はい!行きます!』

ちひろ『ふふっ、それじゃあ現地集合でお願いしますね♪』

P『(とりあえずすぐに準備して行くか)』

P『すいません…遅くなりました…』

ちひろ『いえいえ♪時間ピッタリですよ♪』

P『そっか…良かった…』

ちひろ『もしかして走って来たの?』

ちひろ『お疲れならスタミナドリンクを今なら50モバコインで…』

P『いえ、結構です』

ちひろ『残念…』

茄子『こんにちわ~♪』

P『茄子さん』

茄子『クリスマスにこうしてみんなで遊ぶことが出来るなんて、なんて幸せなことでしょうか♪』

茄子『さぁ、早く入園しましょうっ!』

茄子『たくさんの幸運が私たちを待っていますよっ♪』

ちひろ『ふふっ、茄子ちゃんたらはしゃいじゃって♪』

ちひろ『それじゃあ入園しましょうか♪』

ちひろ『じゃあ、まずはメリーゴーランドに乗りましょう♪』

ちひろ『モバくん、どんな感じで乗りたいですか?』

P『えーと…』

P『茄子さん、良かったら一緒にどうかな?』

茄子『はいっ、お供しますよ~♪』

茄子『お馬さん、ぱっかぱっか♪』

P『の、ノリノリだね…』

ちひろ『来年の干支がウマだからでしょうか?』

P『…なるほど』

~~~♪

~~~♪

~~~♪

茄子『ひひーんっ!』

P『!?』

茄子『ふふっ、お馬さんのマネです♪』

茄子『とっておきのかくし芸ですよ~♪』

P『(と、とっておきなのか…)』

P『(いや、可愛いけどさ…)』

茄子『他にもあるけど、披露しましょうか?』

P『…例えば?』

茄子『ごわ~んごわ~んごわ~ん』

P『…?』

茄子『…除夜の鐘っ♪』

P『……』

P『(は、反応に困る…)』

ちひろ『じゃあ、次は観覧車に乗りましょう♪』

ちひろ『プロくん、どんな感じで乗りたいですか?』

P『そうですね…』

P『茄子さん、一緒に乗ろうか?』

茄子『はいっ、喜んでっ♪』

P『そんな感じで』

ちひろ『はい♪わかりました♪』

P『先生はどうするんですか?』

ちひろ『私は良いんですよ』

ちひろ『私は引率みたいなものですから♪』

P『(うーん…悪い気もするけど…良いのかな?)』

~~~♪

~~~♪

~~~♪

茄子『今日がクリスマスということは今年ももうすぐ終わりなんですね~』

茄子『モバさん、今年はどうでしたか?良い年でしたか?』

P『そうだなぁ』

P『少なくともCG学園に入学出来て…』

P『茄子さんと出会えて仲良くなれたことは幸せなことだなって思うよ』

茄子『モバさん…』

茄子『…そう言ってもらえて嬉しいですっ♪』

茄子『今年だけじゃなく、来年も再来年も…』

茄子『私、あなたのことを幸せにしてみせますから♪』

P『ってことは、来年以降も仲良くしてくれるってことかな?』

茄子『もちろん♪』

茄子『来年も鷹富士茄子をよろしくお願いしますねっ♪』

茄子『今日は私の想像以上に幸福な1日でした~♪』

ちひろ『楽しんでもらえたようでなによりです♪』

茄子『今年1番の幸福だったかもしれません♪』

P『でも、ホント楽しかったです』

P『ちひろ先生、誘ってくださってありがとうございました』

ちひろ『そんな!良いんですよ♪』

ちひろ『私はガチャさえ回してもらえれば♪』

P『…え?』

ちひろ『…なーんてね♪』

P『(冗談に聞こえなかった…)』

P『(こうして高校生活最初のクリスマスは終わりを迎えた)』

1月 その1

P『謹賀新年ですよ!謹賀新年!』

P『さてと、年賀状は…』

P『おっ、茄子さんから年賀状が届いてたぞ!』

P『せっかくだから初詣に誘ってみようかな?』

trrrrrrrrrr…

ガチャ…

P『もしもし?』

茄子『あら、モバさん♪』

茄子『新年明けましておめでとうございます』

茄子『今年もどうぞよろしくお願いします♪』

P『あぁ、茄子さん。明けましておめでとう』

P『今年もよろしくってことで良かったらこれから一緒に初詣に行かない?』

茄子『お正月といえば、初詣ですよね~♪』

茄子『はいっ♪ご一緒します♪』

P『ホント?じゃあ神社の前で待ち合わせで良いかな?』

茄子『ええ♪おめかしして行きますから楽しみにしててくださいねっ♪』

P『(ってことは、晴れ着姿で来てくれるのかな?)』

P『流石に元日は人の数が半端じゃないな…』

P『さてと…茄子さんを見つけないと…』

P『…おっ!』

P『…茄子さんっ!』

茄子『あっ、モバさん♪』

P『無事に会えて良かった』

P『この人ごみの中ですぐに見つけられるなんてラッキーだな』

茄子『うふふ、見つけてくれてありがとうございますっ♪』

茄子『新年早々、お互いに幸せですね♪』

P『ははっ、そうだね』

P『あっ、そういえば茄子さん、晴れ着姿だね』

茄子『はいっ♪』

茄子『おめでたい日には、それ相応の格好をしませんとね♪』

茄子『私の晴れ着姿はいかかですか?』

P『もちろん思わず見惚れるほど綺麗だよ』

茄子『まぁ、お上手っ♪』

茄子『そんな風に褒められてしまうと顔が熱くなっちゃいますよ~♪』

P『(バッチリ良い印象を与えたみたいだぞ!)』

茄子『それではお参りへ行きましょうか♪』

P『うん、そうだね』

P『あ、そうだ』

茄子『どうかしましたか?』

P『うん、忘れないうちにと思ってね』

茄子『?』

P『今日って茄子さんの誕生日だよね』

P『誕生日おめでとう。これ良かったら』スッ…

茄子『わぁっ♪覚えててくれたんですね♪』

茄子『とっても可愛いリボン…』

茄子『ありがとうございますっ!』

茄子『モバさんは私のことを幸せにしてくれる神様ですねっ♪』

P『そんな大袈裟な』

P『(良かった。凄く喜んでくれたみたいだ)』

茄子『こんな素敵な物を頂いたんですから、私もなにかお礼をしなきゃいけませんね!』

P『誕生日なんだし、気にしなくていいよ』

茄子『そうはいきませんっ!』

茄子『私もあなたに何か幸運を…』

茄子『…ていうわけで、えいっ♪』ギュッ…!

P『うおっ!?』

P『(い、いきなり手を握られたぞ…)』ドキドキ…

茄子『私の幸運をお裾分けですっ♪』

茄子『これでモバさんの今年の運勢は大吉ですよ~♪』

P『あぁ、そういうこと…』

P『(でも、お賽銭を出すよりもご利益がありそうだ…)』

茄子『プロさんのことは今年も私が幸せにしてみせますからっ♪』

1月 その2

P『…zzz』

『モバさん、モバさん♪』

P『…むにゃ』

『一富士、二鷹、三なすび~♪』

P『……』

P『…んあ?』

P『……』

P『…夢か』

P『…さっきの声は茄子さんか』

P『……』

P『…!!』

P『初夢で縁起物が全部揃った…』

P『(確かに今年の運勢は大吉なのかもしれない…)』

2月

P『今日はバレンタインだ!』

P『(この1年…この日の為に頑張ってきたと言っても過言じゃない!)』

P『(さて…来るなら来い!)』

茄子『モバさん♪』

P『やぁ、茄子さん』

茄子『これ、良かったら受け取ってください♪』

P『あっ、もしかしてバレンタインチョコ?』

茄子『ハッピーバレンタインというぐらいですから…』

茄子『想いは込めておきましたよっ♪』

茄子『このチョコレートで幸せになってくれたら嬉しいですっ♪』

P『茄子さんから貰えるだけで、幸せだよ』

茄子『まぁ、そんな♪』

P『(想いを込めたチョコか…なんだか照れるな…)』

3月

P『さてと、今日はホワイトデーだ』

P『茄子さんはいるかな?』

P『あっ…』

P『茄子さん!』

茄子『はーい♪お呼びですかー♪』

P『うん、呼んだよ』

P『ホワイトデーのプレゼント、渡したくてさ』スッ…

茄子『まぁ、わざわざご丁寧に♪』

茄子『あら、かわいい鯛焼きですねっ♪』

茄子『なんだか、おめでタイ気分になっちゃいます♪』

P『(茄子さんなら、そう言ってくれると思った)』

P『(ナイスチョイス、俺!)』

ここで中断します

茄子さんは初書きなので、何かおかしい点とか気づいた点があったら遠慮なく指摘していただきたいです

次回投下時は茄子編2年目を投下予定です
今しばらくお待ちください

ちひろ先生もちゃんと攻略してくれますよね?

4月 その1

P『さて、今日から2-Aだ!』

P『誰か知っている顔はいるかな?』

P『おっ…』

P『茄子さん!』

茄子『あら、モバさん♪』

茄子『もしかして同じクラスになれちゃいました?』

P『うん、そうみたいだね』

P『これから1年よろしくね』

茄子『いえ、こちらこそ~♪』

茄子『でも、1年と言わずに来年も♪』

P『ははっ、来年も同じクラスだったら良いね…って、気が早すぎじゃない?』

茄子『ふふっ、来年の事を言えば鬼が笑うとは言いますけど…』

茄子『最後に笑うのは私ですよ~♪』

P『(ただのクラス替えなのにまるで人生の分岐点みたいだな…)』

4月 その2

P『うーん…今日は良い天気だ…』

P『(こう天気も良くて、暖かいと思わず早めに外に出たくなるよな)』

タッタッタッ…

P『ん?』

茄子『おはようございますっ♪』

P『やぁ、茄子さんおはよう』

P『あれ?うっすら汗かいてるけど走ってきたの?』

茄子『ええ♪』

茄子『歩いていたら遠くにモバさんの姿を見つけたので…』

茄子『つい駆け寄っちゃいましたっ♪』

P『(可愛いこと言ってくれるなぁ…)』

茄子『学校までご一緒しても良いですか?』

P『うん、もちろん。一緒に行こう』

茄子『良かった♪』

茄子『…ふふふっ♪』

P『ん?どうかしたの?』

茄子『早起きは三文の徳と言いますが…』

茄子『こうやってあなたと肩を並べて学校に行ける…』

茄子『ことわざの効果が早速出ちゃいましたっ♪』

P『……』

P『(そういえば、俺が茄子さんと初めて会った時って俺が早起きした時だったんだよな…)』

P『(これから毎日早起きしよう。うん)』

茄子『う~ん…今日はとっても良い天気っ♪』

茄子『きっと今日は幸せな1日になりますよ~♪』

P『うん。俺もそうなる気がするよ』

茄子『うふふっ♪』

P『(こうして茄子さんと肩を並べて登校した)』

5月

P『ってて…』

P『(体育祭の練習でつい張り切り過ぎたな…)』

P『(この歳になって思いっきりこけて、膝を擦りむくことになるとは…)』

P『(さてと、昼休みだけど保健の先生はいるかな?)』

ガラッ…

P『失礼しまーす』

茄子『はーい♪』

P『…えっ?』

茄子『…あら?』

茄子『モバさん、どうかしたんで…』

茄子『…って、いけない!膝から血が出てるじゃないですかっ!』

P『か、茄子さん…?』

茄子『さぁ、すぐに消毒しましょうっ!』

茄子『この椅子の上に座ってください!』

P『う、うん…』

茄子『うぅ…モバさんが怪我をしてしまうだなんて…』

茄子『今日は私の強運が足りていないみたいです…』

P『い、いや…それは流石に関係無いんじゃないかな…』

P『…ところで茄子さん?』

茄子『はい?』

P『どうして保健室に?』

茄子『あら?覚えていませんか?』

P『えっ?』

茄子『私、保健委員です♪』

P『…なるほど』

P『(委員決めの時間は途中で居眠りしてしまったから、まるで覚えてないぞ…)』

茄子『それよりもまずは消毒ですっ!』

茄子『ちょっと染みますよ~』

茄子『ちょんちょん…』チョンチョン…

P『……』

茄子『…大丈夫ですか?』

P『あ、うん。平気』

茄子『良かった♪』

茄子『ちょんちょん…』チョンチョン…

茄子『いたいのいたいのとんでけ~♪』

P『(茄子さんに消毒をしてもらえている時点で…)』

P『(痛みなんて二の次になっちゃったよ)』

茄子『ガーゼを貼って……』スッ…

茄子『はい♪終わりましたよっ♪』

P『あっ、ありがとう』

茄子『いえいえ、そんな~♪』

茄子『それよりも大きな怪我じゃなくて良かったです…』

P『まぁ、ちょっと転んだだけだからさ』

P『心配かけちゃったなら、ごめんね?』

茄子『私なら大丈夫です』

茄子『だけど、私の運が足らないばかりに…』

P『(絶対に関係無いとは思うんだけど…)』

P『(俺のことを幸せにするって言った手前、やっぱりこういう些細な不幸でも気になっちゃうのかな…)』

P『……』

P『いや、俺は今日も茄子さんの幸運の恩恵は受けていたと思うよ』

茄子『えっ?で、でも…』

P『きっと茄子さんの恩恵が無かったら、今頃もっと大きな怪我をしてたかもしれないからさ』

茄子『…!』

P『だから、この程度の怪我で済んだのはやっぱり幸運だよ』

P『ありがとう、茄子さん』

茄子『プロさん…』

茄子『……』

茄子『こちらこそ、ありがとうございます…///』

茄子『…やっぱり今日も素敵な1日でした///』

P『あ、茄子さん。お昼って今から?』

茄子『あっ、はい。当番なので、ここでお弁当を食べるつもりです~』

P『じゃあ、俺今から購買行って何か買ってくるから一緒に食べても良いかな?』

茄子『あっ…』

茄子『はいっ!喜んで~♪』

P『(こうして昼休みは保健室で茄子さんと一緒に昼飯を食べた)』

6月 その1

P『今日は体育祭だ!』

P『さて、お昼休憩の時間だ』

茄子『モバさんっ♪』

P『茄子さん。どうしたの?』

茄子『良かったら私達と一緒にお昼ご飯食べませんか?』

茄子『私、お弁当作ってきたんです♪』

P『えっ?茄子さんの手作り弁当?』

P『食べる、食べる!』

茄子『ふふっ♪現金なんですから~♪』

P『あれ?でも、私達って?』

肇『こんにちは』

P『おっ…』

P『えーと、キミは…』

P『(この子は確か文化祭で…)』

肇『藤原肇です』

肇『昨年の文化祭では茄子さんと一緒に茶道部に遊びにいらしてくれましたよね?』

P『そうだそうだ。陶芸家のお孫さんだっけ?』

肇『あ…ご存じだったんですね』

P『茄子さんから少し話を聞いた程度だけどね』

茄子『もちろんお茶も用意していますから…』

茄子『肇さんが持ってきてくれた、湯呑で飲みましょうー♪』

P『おぉ、それは嬉しいな』

肇『では、お茶は私が…』

茄子『ありがとう、肇さん♪』

P『(こうして茄子さんと藤原さんとで昼食を取った)』

P『(藤原さんは少し堅いイメージがあったけど普通に話せる女の子だったな)』

P『(あと、茄子さんの手作り弁当は美味しかったけど完全にお節料理そのものだった)』

6月 その2

P『ここ1週間の天気はっと…』

P『おっ、来週の日曜日は久々の晴れか!』

P『梅雨明けも近いってことかな』

P『天気が良いなら茄子さんを散歩に誘おう!』

trrrrrrrr…

ガチャ…

茄子『は~い♪』

P『あっ、もしもし茄子さん?』

茄子『カコじゃなくてナスですよー♪』

P『……』

茄子『双子の姉ですよー♪』

P『…えっ!?』

茄子『……ふふっ♪』

茄子『冗談ですっ♪』

P『……』

P『(…ちょっとありそうで信じてしまった)』

茄子『ふふふっ、ごめんなさいっ♪』

茄子『それでご用件はなんでしょう?』

P『あ、うん』

P『来週の日曜日なんだけど良かったら一緒に中央公園でも行かない?』

P『その日は良い天気みたいだから、一緒に散歩でもしようよ』

茄子『良いですね~♪』

茄子『青く澄み切った空の下…』

茄子『きっと幸せな出来事が起こりそうです♪』

P『じゃあ、OKってことで良いのかな?』

茄子『はいっ!もちろんです♪』

P『じゃあ、日曜日は中央公園の前で待ち合わせってことで良いかな?』

茄子『はい♪楽しみにしていますねっ♪』

P『(よし!)』

6月 その3

P『さてと、茄子さんは…』

P『……』

P『(…珍しいな)』

P『(俺がもう着いてるのに茄子さんがまだ来ていない…)』

P『(いや、約束の時間までまだ時間はあるんだが…)』

P『……』

P『(まさか、なにか事故に…!?)』

茄子『お待たせしました~♪』タタッ…

P『……』

P『(良かった…とても元気そうだ…)』

P『って…』

茄子『…うふふっ♪』

            ィ’ ̄≧─-、
             〈/ _...-ァ'' ̄ ̄`ヾt=─-、
          _..-‐ァ/:::::::.:/::::::::::/::::::ヽ:\ \

         / ....../:::::::::/:::::::::::::/:::::::::::!::::::、ヽ |}
       _/......../::::::::::,:':::::::::::/::::/:...   |:::::::::,:::Yノ、
  __..-チ/.........../:::::::::::::/:::::::::::,イ::,イ::::::::::::::::!:...  !.. ゙..∧
  \≠、............/:::::::::::::/___∠'///::::::::::://|::|::... |  ゙ |
    ⌒ヽヽ./':/:::::::::::|,イ/ /' `/::::::::::/,'__!;'|:::::::!.... | !
      し'/::/:: ::::::::Yチ芋ミ寸 レ///'7/\::::|::::::ト、|!

     .//;イ::::: :::::ハ {乂ソ`     ≧z、リ|:/V:::: !...!|
.     /,.イ:/::::::: ::|l::| `ー'‐      かホYx /:::: ,.....|.|
  // //.'::::::: :::ハ|:|       ,  ヾ少ノク:::::: ハ-、|ハ

./ ´  ,'/{::::::::: :::|\::.     _        .':::::: /⌒`'ー'
´    {' `{::|从::ヽ::从   ヽ _`>    //::: イ
        ヾ  _≧Ylリ>、      -=彡' ::://
        ,イ ̄ /// | \__  -r≦_彡:/:/
     , イ{. !   ||,'\. !     /==< ´
    く__| ! |   レ!  ヽ ,r‐ァ‐'チ /    ヽ
     |ヽ|_ヽレ'∧{     / //  _..-‐─|
      ̄| У l ヾゝ__∠..ィチ"  /    '.

        У |  7─‐''´  Y /     ハ
      '    l  /      У-~'⌒y'ー|
      {    _Y´       7     ハ ノ
        .   (::ハ       /      ,'⌒´
      ヽ   ヾ’      '      /
       | \  l\     '    /
      ,' ハ `   \   ′    ハ
       {   ゙.    ヽ. ノ     / 人__
       |   ヽ    /    /, ' ノヾ!、
       |    |、   , '     ,イ  / /::ト、
       |     ハ \/    /  ´ /::::j ヽ

P『(俺が誕生日にあげたリボン…)』

P『(つけてきてくれたのか…)』

茄子『リボンを結んでたら、ほんのちょっぴり遅れちゃいましたっ♪』

茄子『もしかしてお待たせしちゃいましたか?』

P『…いや、全く』

茄子『それは良かったですっ♪』

茄子『…あっ、モバさん見てください!』

P『ん?』

P『…おお』

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 (         . ;::'.:.:.´ .':.;:':.:.:.:.:.:':(⌒: . :    (⌒(⌒: . : . :            ⌒):,'⌒ ⌒):::::
: . : . : . : . :.:.:. ;:':.:.:´ ..':.;:':.:.:.:.:.::'  (⌒: . : . (⌒: . : . : .           : . : . : . :⌒) : .:ヽ

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P『虹なんて久々に見たな…』

茄子『綺麗ですね~♪』

茄子『こんな素敵な虹が見られるなんて今日も幸運に恵まれているみたいですっ♪』

茄子『今日のデートも素敵な1日になりますよ~♪』

P『……』

P『茄子さん』

茄子『はい?』

P『リボン、似合ってるよ』

茄子『…!』

茄子『うふふっ♪ありがとうございますっ♪』

茄子『それじゃあ、行きましょう♪』

P『(こうして虹の空の下、茄子さんとのデートを楽しんだ)』

7月

茄子『私、前から思っていたことがあるんですよね~』

P『ん?どうしたの?』

茄子『学校のスクール水着って、なんだか地味だなぁって』

P『それってビキニとか着たいってこと?』

茄子『いえいえ、そういうわけじゃなくてですね…』

茄子『こう色合いが…』

P『あぁ、色の話か』

茄子『もっと、おめでたい雰囲気にしてもいいかなーって思うんですよね~』

茄子『そう、紅白とか♪』

P『(それってセンター分けされてるのか?)』

8月

P『今年の俺は一味違うぞ!』

P『やはり夏といえば花火大会だろう!』

P『さてと…俺が誘うのはもちろん…』

trrrrrrr…

ガチャ…

茄子『はーい、鷹富士です♪』

P『あっ、茄子さん?俺、モバ』

茄子『あら、モバさん、こんばんわ~♪』

茄子『もしかしてデートのお誘いですか?なーんて♪』

P『うん、これから一緒に花火大会でもどうかなって思ってさ』

茄子『あら、花火大会なんて風流な響きですね~♪』

茄子『喜んで行かしていただきますよっ♪』

P『それじゃあ河川敷公園で落ち合う形でも大丈夫かな?』

茄子『はいっ♪また後ほどお会いしましょう♪』

P『(よし!俺も出かける準備をするか)』

P『さてと、茄子さんは…』

茄子『モバさん♪』

P『やぁ、茄子さん』

茄子『うふふ、私花火大会って好きですよ♪』

P『へぇ、そうなんだ?』

茄子『というよりも、夏の夜空が好きです♪』

P『茄子さんの口から正月以外の季節が出るとなんだか新鮮な気がするな』

茄子『あーっ!私のこと正月だけの女だと思ってませんかー?』ぷくー

P『いやいや、そんなこと…』

P『(季節のイメージは完全に正月だけど…)』

茄子『正月だけが私の季節ってわけじゃないんですよー』

茄子『ほら!浴衣も着てきましたし♪』

P『おっ…』

P『浴衣姿の茄子さんも可愛いね』

茄子『あら…♪』

茄子『うふふ…もっと見てくださいっ♪』

P『(バッチリ良い印象を与えたみたいだぞ!)』

P『おっ、そろそろ花火が打ちあがるね』

ヒュー…パーン!パーン!

茄子『たまやー♪』

P『いつも思ってるんだけど、たまやってどういう意味なの?』

茄子『うーん、これは意味というよりも応援ですね~♪』

P『応援?』

茄子『由来としては、花火師の玉屋さんと鍵屋さんからきています』

茄子『その人たちを応援する掛け声が、たまやーかぎやーなんですよ♪』

P『へぇー』

P『(流石は茄子さん。物知りだな)』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

茄子『今日もとっても素敵な1日でした~♪』

茄子『けれど、もう随分と遅い時間になってしまいましたね~…』

茄子『……一人じゃ寂しいので、一緒に帰りましょう♪』

茄子『…ねっ♪』

9月

P『今日から修学旅行だ!』

P『そういえば行き先ってどこだっけ?』

P『……』

P『あぁ、そうだ。北海道だったな』

P『それじゃあ飛行機に乗って出発だ!』

P『(初日はクラスで団体行動だ)』

P『ふーん、これが小樽運河かぁ』

P『(小樽の名産って甘えびだっけ?)』

P『(…なんだか食べたくなってきたぞ)』

P『正月は甘えびの入ったお節が食いたいなぁ…』

茄子『マメ知識~♪』

P『お?』

茄子『北海道ではお節を正月では無く大晦日に食べるんですよ~♪』

P『えっ?そうなの?』

茄子『都市圏などでは本州と同じ習慣で食べる方も多いみたいですが…』

茄子『都市圏以外では大晦日に食べる地域の方が圧倒的に多いんですよ♪』

P『へぇー』

P『(茄子さんと一緒だと本当に「修学」旅行をしてる気分だ)』

P『さて、明日は自由行動の日だ』

茄子『モバさん、こんばんわ~♪』

P『やぁ、茄子さん』

茄子『明日の自由行動の予定はお決まりですか?』

茄子『良かったら、私と一緒にまわりませんか?』

P『おっ、いいよ』

P『まだ何にも予定決めて無くて、どうしようかなって思ってたところだったんだ』

茄子『うふふ、そう言ってもらえると思っていました♪』

P『待ち合わせは、朝にロビーの前で大丈夫かな?』

茄子『はい♪大丈夫ですよ♪』

P『それじゃあ、また明日にロビーの前ってことで』

茄子『はいっ♪了解です♪』

茄子『それでは…おやすみなさい…♪』

P『(茄子さんと自由行動か。楽しみだな)』

P『さてと、茄子さんは…』

茄子『おはようございます♪』

P『やぁ、茄子さん。おはよう』

P『今日はどんな感じにまわろうか?』

茄子『あっ、モバさん。私今日のプランを考えているんですけど…』

P『あ、ホントに?じゃあ、茄子さんのプランでまわろうか』

茄子『付き合っていただけますか?』

P『もちろん』

茄子『良かった~♪』

茄子『私、モバさんと一緒に行ってみたいと思っていたところがあって♪』

P『(どこだろう?)』

P『ここは…神社…?』

茄子『芽生神社です』

茄子『北海道でも有名な開運、厄除け…』

茄子『あと…』

茄子『……』

P『あと?』

茄子『うふふ、内緒です♪』

P『あっ、気になるなぁ』

茄子『…もうっ♪』

茄子『…鈍感さん♪』

P『えっ?』

茄子『なんでもありませんよー♪』

P『?』

茄子『あっ、モバさん!一緒に絵馬を書きませんか?』

P『絵馬か。そういえば俺、絵馬って書いたことないなぁ』

茄子『じゃあ、修学旅行の記念に♪』

P『そうだな。じゃあ書いてみようかな』

P『願い事を書けばいいんだっけ?』

茄子『そうですね♪』

茄子『あなたなら何をお願いしますか?』

P『俺?』

P『うーん…開運、厄除けならやっぱり無事に卒業出来ますように?』

茄子『ふふっ、ちひろ先生ならなんとかしてくれそうですけどね♪』

P『茄子さんは?』

茄子『私ですか?』

茄子『私は…』

茄子『……』

茄子『…そうですねー』

茄子『私は『ずっと一緒にいられますように』でしょうか』

P『えっ…?』

P『それって…えっと…』

茄子『…うふふ♪』

茄子『一緒にいられることが幸せなら、これも開運のお願いで間違っていませんよね?』

P『……』

P『(俺と一緒に行きたかったって、そういう理由だったのか…?)』

P『(ってことは、この神社って開運と厄除けと…)』

P『(…もう一つは縁結び?)』

P『……』

P『(ヤバイ…顔が熱くなってきたぞ…)』

茄子『効果が出ると良いんですけどね♪』

P『……きっと、叶うよ』

茄子『ふふっ、そうだといいな♪』

茄子『……』

茄子『……本当に』

P『(…茄子さん?)』

P『ふぅー…良いお湯だった…』

茄子『モバさん♪』

P『茄子さん、どうしたの?』

茄子『私、ちょっとお風呂でのぼせちゃったみたいで…』

茄子『これから夜風に当たりに行こうかなって思うんですけど、良かったら付き合っていただけませんか?』

P『あぁ、良いよ』

P『俺も風呂上がりだから、ちょうど良かったかな』

茄子『良かった♪』

P『じゃあ、行こうか?』

茄子『はいっ♪』

茄子『うーん♪北海道の夜はこの季節でも少し冷えますね~♪』

P『でも、湯上りだから俺は少し気持ちいいぐらいかな』

茄子『ふふっ、私もです♪』

茄子『…修学旅行も、もう終わりですね』

P『そうだね』

P『茄子と一緒だったから楽しかったよ』

茄子『…私もですよ♪』

茄子『またいつか、個人的な旅行で来たいです♪』

P『いいね。卒業旅行とかでね』

茄子『……』

P『…茄子さん?』

茄子『…あ、はいっ』

茄子『どうかしました?』

P『…俺の気のせいなのかもしれないけど』

P『今なんだか、寂しそうな表情をしてたから…』

茄子『……』

茄子『…そんなことありませんよ♪』

茄子『私は…いつも幸せですから♪』ニコッ

P『茄子さん…』

P『(いつも通りの笑顔だ…)』

P『(本当に、俺の気のせいだったのだろうか…?)』

茄子『モバさん、今夜は星が綺麗です』

茄子『もう少し眺めてから、戻りませんか?』

茄子『こうして二人で…』

P『…うん。そうだね』

P『(こうして修学旅行最後の夜は終わりを迎えた)』

10月

ピンポンパンポーン

P『お?なんだ?』

『世界レベルの校長のヘレンよ。今更自己紹介をする必要も無いと思うけど』

『全校生徒のあなた達、今から校内の大掃除を始めるわよ』

P『校内の大掃除だぁ?』

『特に中庭担当のあなた達、落ち葉はちゃんと集めるのよ』

ピンポンパンポン

P『……』

P『(な、なんだったんだ…?)』

P『(まぁ、授業が潰れるのは良いことだ)』

P『(適当にやるかね…)』

P『…ふぅ。まぁ、こんなものだろう』

『校長先生、これはよく焼けてますよ~♪』

『流石ね、茄子。やはりあなたも世界レベル…』

P『……ん?』

P『(…なんだかあっちの方で話し声が)』

P『(聞き覚えのある声だけど…)』

P『……』

P『(行ってみるか…)』

パチパチパチパチ…

茄子『秋といえば、焼きナスですよね~♪』

茄子『私はカコですけどー♪』

ヘレン『茄子、あなたも食べなさい』

ヘレン『世界レベルの校長は生徒と対等の立場であらなければならないの』

茄子『では、失礼して…♪』

P『……』

P『なにしてんだ、あんた達』

茄子『あら、モバさん♪』

茄子『モバさんも、おひとついかがですか~♪』スッ…

P『あっ、ありがとう』

P『…じゃなくて』

P『…校長先生?』

ヘレン『何かしら?』

P『もしかして、この為だけに唐突な大掃除を?』

ヘレン『資源を有効に活用してこそ世界レベル…』モグモグ…

茄子『ナス、美味しいですね~♪』モグモグ…

茄子『だから、カコですよー♪』

P『……』

P『……』モグモグ…

P『…うめぇ』

11月

P『今日は文化祭だ!』

茄子『モバさん♪』

P『やぁ、茄子さん』

茄子『おひとりですか?』

茄子『もし良ければ私と一緒に文化祭、まわりましょう♪』

茄子『きっと幸運が訪れますよ♪』

P『茄子さんが言うなら断るわけにはいかないな』

P『一緒にまわろうか』

茄子『はいっ♪』

P『じゃあ、今年も茶道部にでも行こうか』

P『茶道部は今年は料理部との合同なのか』

茄子『このお魚、とっても美味しいです♪』モグモグ…

肇『懐石料理はお茶を出す前にお出しする料理のことを言いますので…』

肇『これが本来の茶道の形と言えるかもしれません』

P『やぁ、藤原さん』

茄子『肇さん、こんにちわ~♪』

肇『モバさん、茄子さん、こんにちは』

肇『今年も遊びにきていただいて嬉しいです』

肇『ちなみに茄子さんが召し上がってる魚は私が釣ったものなんですよ』

P『えっ?藤原さんが?』

肇『ふふっ…私、こう見えても釣りが趣味なんです』

P『へぇー』

P『(陶芸といい、多才な子だな)』

茄子『素敵なお食事にお茶…大満足です♪』

P『(こうして高校生活2年目の文化祭は終わりを迎えた)』

12月 その1

P『もうすぐクリスマスだ!』

P『だけど、予定が無い…』

ちひろ『クリスマスに予定が無いならパーティーが一番♪』

P『わっ!?ちひろ先生!?』

P『えっと…パーティーですか?』

ちひろ『はい♪』

ちひろ『モバくんはCG学園の姉妹校である765学園のことを知っていますか?』

ちひろ『765学園には、あの水瀬財閥の娘さんが通っているんです』

ちひろ『その水瀬財閥がクリスマスパーティーを開催するみたいで、CG学園や765学園の関係者にパーティチケットをお配りしているんですよ♪』

P『へー』

ちひろ『そういうわけで、これパーティチケットです♪』

P『えっ?くれるんですか?』

ちひろ『お代は10セットガチャ1回分で♪』

P『(ぬ、抜け目無い…)』

12月 その2

P『さーて!クリスマスですよ!クリスマス!』

P『ちひろ先生からクリスマスチケットも貰ったし…』

P『多少小奇麗な格好をして行けば大丈夫だろう!』

P『って、思うんですよね?』

新堂『伊織お嬢様のご友人の方でいらっしゃいますか?』

P『あぁ、いえ。僕はCG学園の生徒で…』

P『あっ、チケットも持ってるんですけど』

新堂『拝見させていただきます…』ジッ…

新堂『…失礼致しました。どうぞごゆっくりとお楽しみくださいませ』

P『あっ、どうも』

P『いやー流石に豪華なパーティーだな…』

P『テレビで見るようなお偉いさんの顔まで…』

P『…まぁ、それはともかくだ』

P『俺もパーティを楽しまないとな』

P『誰か知ってる顔はいるかな?』

茄子『こんばんわ~♪』

P『やぁ、茄子さんも来てたんだ』

茄子『忘年会シーズンと言えば私の出番ですよ~♪』

P『(まぁ、確かにクリスマスパーティーも忘年会といえば忘年会か)』

茄子『では、ここで隠し芸を1つ…』

P『いや、歓談の時間だからそれはどうだろう…』

茄子『…だめ?』

P『可愛く言ってもダメ』

茄子『むー…』ぷくー

P『そんな頬を膨らませても…』

P『……はっ!?』

茄子『……』ぷくー…

P『……』

茄子『…ぷはぁ』

茄子『…お餅♪』

P『…茄子さんには敵わないよ』

P『さて、そろそろプレゼント交換の時間だな』

P『まぁ、ランダムだから欲しいものが貰えるわけじゃないけど…』

P『どうせ貰えるなら彼女の…』

P『さて…俺へのプレゼントは…』ガサッ…

P『こ、これは…!?』

P『…昆布巻きプレゼント券?』

茄子『あっ、それは私のプレゼントですよ~♪』

P『茄子さんのプレゼントだったのか』

茄子『うふふ、あなたに当たって、ほら、よろこんぶ♪』

P『……』

茄子『…オホン』

茄子『昆布巻きは学問に幸があるんですよ~♪』

P『(まぁ、でも茄子さんからのプレゼントを引き当てたって思うと喜ばしいことだよな)』

P『(こうして高校生活2年目のクリスマスは終わりを迎えた)』

12月 その3

P『ふー、今年も1年ご苦労様っと!』

P『あとは正月までのんびりだらーんと…』

trrrrrrr…

P『おや?電話だ?』

P『もしもし?』

茄子『こんばんわ~♪鷹富士です♪』

P『茄子さん?どうかしたの?』

茄子『あの、モバさんは大晦日や元旦は何か予定がありますか?』

P『予定?んー、特には無いけど』

茄子『でしたら、一緒に初日の出を見に行きませんか?』

P『初日の出かー』

P『良いね。一緒に行こうか』

茄子『本当ですか?嬉しいです♪』

P『時間はどうしようか?』

茄子『でしたら、大晦日の夜に神社で初詣をしてから行きませんか?』

P『うーん、でも俺たち未成年だけど大丈夫かな?』

茄子『大丈夫ですよ♪ちひろ先生もお誘いしていますので♪』

P『おっ、用意が良いね。それなら大丈夫かな』

茄子『はい♪』

P『待ち合わせはどんな感じ?』

茄子『そうですね~。一応お互いにちひろ先生にお迎えをお願いしましょうか』

P『うん、それが安心だね』

茄子『では、ちひろ先生にもそう伝えておきますので♪』

P『うん。お願いするよ』

P『(茄子さんと初詣か。今から楽しみだな)』

12月 その4

ゾロゾロ…

P『いや、凄い人ごみですね…』

ちひろ『これは結構並びそうですねー…』

茄子『でも、この混雑も参拝の醍醐味ですよー♪』

ちひろ『ふふっ、茄子ちゃんは元気ですねー♪』

茄子『正月は私の季節ですから♪』

P『先生、寒いんで甘酒奢ってください』

ちひろ『じゃあ、それがお年玉ということで良いですか?』

P『えっ?お年玉くれるんですか?』

ちひろ『あげませんよ♪』

P『ですよね』

茄子『でも、甘酒は私も飲みたいですねー♪』

ちひろ『そこに関しては私も同意です。寒いものね』

ちひろ『言われなくても甘酒ぐらいは奢ってあげるから心配しないで♪』

茄子『わーい♪』

P『ちひろ先生が優しい…』

ちひろ『モバくんには、エナドリで良いですかね♪』

P『地味な嫌がらせだ!?』

茄子『でも、本当に寒いですねー…』

茄子『うー…ぶるぶる…』

ちひろ『…モバくん』コソッ…

P『…な、なんです?急に小声で…』コソッ…

ちひろ『こういう時に黙って手を握ってあげるのが、男の子の甲斐性ですよ♪』

P『な、なっ…!?』

ちひろ『ほら、私なら気にしませんから♪』

P『いや、俺が気にしますって…』

P『多分、茄子さんも…』

ちひろ『……』

ちひろ『…繋ぎたいくせにー』

P『うっ…』

ちひろ『それにほら…♪』

P『えっ?』

茄子『……♪』チラッ…

P『…!!』

ちひろ『…期待されてますよ♪』

P『う、うぅっ…!』

P『…か、茄子さん』

茄子『…はいっ♪』

P『……』

P『……』ギュッ…

茄子『…!』

P『そ、その…寒いからさ…』

茄子『…うふふ♪』

茄子『こうやって手を繋げば暖かいですよね♪』

P『う、うん…』

P『(ヤバイ…多分、俺これ今、顔真っ赤だぞ…)』

ちひろ『……』カシャカシャ…!

P『なにカメラで撮ってんだ、あんた!?』

ちひろ『青春の1ページってことで♪』

茄子『照れちゃいますね~///』

P『…もう、なんでもいいです』

P『(茄子さんと手を繋げて嬉しいのは事実だし…)』

ちひろ『あと10分で日付が変わりますねー』

P『日付が変わる前にはお参り出来そうですね』

茄子『……』

茄子『…うふふっ♪』

P『ん?どうしたの、茄子さん?』

茄子『年越しもあなたと一緒…』

茄子『し・あ・わ・せ♪』

P『……』

ちひろ『あー、いいですね。顔真っ赤で初々しい…』カシャカシャ…!

P『撮るなー!!』

茄子『ふふっ♪』

茄子『モバさん♪』

P『ん?』

茄子『今年もお世話になりました♪』

茄子『来年も鷹富士茄子をよろしくお願いします♪』

1月

P『年明けだ!』

ちひろ『明けましておめでとうございます♪』

P『あっ、明けましておめでとうございます』

ちひろ『新年なのでサービスしますよ♪』

P『ガチャはまわしません』

ちひろ『残念…』

P『それよりも茄子さん』

茄子『はい♪』

P『明けましておめでとう。今年もよろしくね』

茄子『はいっ♪こちらこそどうぞよろしくお願いします♪』

P『それと、誕生日おめでとう』

ちひろ『おめでとう、茄子ちゃん♪』

茄子『ありがとうございます♪』

茄子『年が明けたと同時にお祝いの言葉をいただけるなんて…』

茄子『私、今までの誕生日の中で今日が一番幸せですっ!!』

P『茄子さん…』

ちひろ『ふふっ…♪』

ちひろ『はい、これ誕生日のプレゼント♪』スッ…

茄子『わぁっ!素敵なかんざし…』

茄子『でも、これお高かったんじゃ…』

ちひろ『気にしないで良いんですよ♪』

ちひろ『先月、冬のボーナスも出ましたし♪』

P『なるほど』

ちひろ『何がなるほどなんです?』

P『いえ別に』

P『あ、茄子さん。俺からもプレゼント』スッ…

茄子『そんな…モバさんにまでいただけるなんて…』

茄子『……あっ』

茄子『ハートのネックレス…』

茄子『可愛い…』

P『喜んでもらえたようで良かった』

ちひろ『…モバくんが付けてあげましょうよ♪』コソッ…

P『…!?』

P『……』

P『…先生、それはアリですね』コソッ…

ちひろ『ふふっ♪』

P『茄子さん、動かないでね』ソッ…

茄子『えっ…』

茄子『…あ』

茄子『…モバさん///』

P『うん。よく似合ってるよ』

茄子『……』

茄子『うっ…うぅっ…』ぐすっ…

P『え!?ど、どうしたの茄子さん!?』

茄子『お二人とも、いつも本当にありがとうございますっ…』

茄子『今年も1年、最高の年でした…』

ちひろ『あらあら♪』

P『茄子さん…それはまだ気が早いって…』

茄子『いえ、私のことなので今年も最高の年です…』

P『いや…まぁ、うん…』

ちひろ『……』

ちひろ『…さてと!少しお腹も空きましたし屋台で何か買って、日の出の時間までお話しでもしましょうか♪』

P『あ、はい。そうですね』

P『行こう、茄子さん』

茄子『は、はい~…』

ちひろ『……』

ちひろ『(最高の1年…)』

ちひろ『(本当にそうなると良いですね)』

P『(こうして茄子さんとちひろ先生と初詣をし、初日の出を見に行った)』

P『(さて、今年も1年頑張るぞ!)』

2月

P『今日はバレンタインデーだ!』

茄子『モバさん♪』

P『やぁ、茄子さん』

茄子『これ、チョコレートです♪』

茄子『受け取っていただけますか?』

P『もちろん。嬉しいよ』

茄子『ありがとうございます…♪……あっ』フラッ…

P『…!?だ、大丈夫茄子さん!?』

茄子『あ、いえ…平気です♪』

茄子『作る時にちょっと時間がかかっちゃっただけなので…♪』

P『(これ、徹夜で作ってくれたのか…嬉しいな…)』

3月

P『さて、今日はホワイトデーだ』

P『茄子さんはいるかな?』

P『おっ…』

P『茄子さん、ちょっと良いかな?』

茄子『はい、良いですよ~♪』

茄子『ふふっ♪なんだか声をかけてもらえる予感がしてたんです♪』

P『これ、ホワイトデーのお菓子。チョコ、美味しかったよ』

茄子『あら…これは初夢漬ですね~♪』

P『なんか縁起の良い名前だったからさ』

茄子『あなたから贈り物を貰えるだけでも嬉しいのに、こんな大層な物を…』

茄子『本当にありがとうございます♪』

P『(良かった。凄く喜んでくれたみたいだ)』

P『(しかし、世の中にはナスの砂糖漬けなんてお菓子が存在するんだな…)』

ここで中断します

なるべく茄子さんを早めに書き切って12月頭には、りーな編に入れるようにしたいです

次回は茄子編3年目、エンディングを投下予定です
今しばらくお待ちください

>>543
まだ先になりますが、ちひろ先生も必ず攻略します

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