憂「お兄ちゃーん」(855)

憂「朝だよ、起きて」

唯「あと5分…」

憂「もう、今日から高校生なんでしょ?」

唯「じゃあ延期で…」

憂「お兄ちゃん遅刻しちゃうよぉ」

唯「ぐー」

唯「ごちそうさま」

憂「ちゃんと噛んで食べないと体に悪いよ」

唯「いや、美味いからつい」

憂「ありがとう。でもそう言われると尚更味わって欲しいなぁ」

唯「…」

憂「じーっ」

唯「…仕方ないなぁ」

憂「えへへー」ニコーッ

唯「行ってきま」

憂「行ってきまーす」

ガチャッ

和「おはよう、唯に憂ちゃん」

憂「和さん、おはようございます」

唯「よ」

和「憂ちゃん、昔みたいにちゃん付けでいいわよ」

唯「高校も和と一緒かぁ」

憂「嫌なの?」

唯「いや何か、変わり映えしないなぁって」

和「面倒くさいから和と同じとこにするー、って言ったの唯でしょ」

唯「だっけか」

憂「お兄ちゃん…」



唯「クラスも一緒じゃん」

和「すごい偶然ね」

唯「ていうか、一年生に男俺だけじゃん」

和「すごい偶然ね」

唯「…」

和「共学になったのあまり知られてないのかしらね」

唯「…なんで離れるんだよ」

和「…なんだか視線が痛くて」



唯「ただいま…」

憂「おかえりお兄ちゃ…元気ないね」

唯「聞いてくれよマイシスター」

憂「ええっ 男子お兄ちゃんだけなの!?」

唯「俺さっそくぼっちだよ…」

憂「の、和ちゃんは?」

唯「逃げるように生徒会に入った…」

憂「和ちゃん…」

翌日の放課後

唯「和のヤツ、クラスでは優等生ぶりで人気者、課外活動では生徒会で学校の中心グループか…」

唯「かたや俺ときたら未だにクラスメイトと正面から話した事もない…」

唯「早いとこ何か人の輪に入らないと完全にぼっちになっちまう…!」

唯「そうだ! クラスから攻めるのは止めて、部活に入ろう!」

唯「同じ部活の奴がクラスメイトなら自然と話に加われるかも」

唯「駄目だー!!」

唯「運動部は話すら聞いてくれねーし、文化部は百合百合な空気漂ってるか女の溜まり場で入りずれぇっ」

唯「終わった…ぼっちモード確定だ…」



~♪


唯「…ん?」

唯「懐かしいな…翼をください、か」


いま、私の願い事が

叶うならば 入部がしたい

世の人のように 和のように

普通の生活 させて下さい



バンッ

唯「この大空にーっつーばさーを広ぉげーっ」

律「」

澪「」

紬「」


唯「あ」

律「に、入部希望…なのか?」

唯「そ、そうです…」

紬「やったわね!りっちゃん!」

律「あ、ああ…」


律「どうして歌いながら入ってきたの?」

唯「ちょっと演奏に感情移入してしまって…」

紬「何か悲しい事があったの?」

唯「むしろ入学してから悲しいことしかなかったよ」

紬「お茶をどうぞ」

唯「あ、ありがとう…」



唯「美味しい…」

紬「お口に合って良かったー」

律「折角仲間になったんだ、これまでの経緯聞くぜ」

唯「あ…」


唯「その前に、隅でうずくまってる人は…?」

律「あ」

律「澪ー、固まってないでこっちこいよー」

澪「」

律「あー、突然の乱入に驚いてフリーズしてる」

紬「澪ちゃんはちょっと繊細なの」

唯「ちょっとじゃないよね?」

澪「ハッ」

紬「気が付いたみたいね」

律「澪、新しい仲間が出来たぞ。自己紹介しよーぜ」

澪「無理っ」

律「何ィ!?」

紬「どうして?」

澪「だって…」


澪「男の人と話するの…恥ずかしいし」

律「…」

律「男とな…?」

紬「え、今?」

律「ウチの学校唯一の男子かー」

紬「なんだか凄い人と友達になったみたい」

唯「友達…!」ジーン

澪「…」モジモジ

律「いつまでモジモジしてんだ澪」

澪「し、してないって」

律「人見知りは昔からだけど、今は別な理由っぽいな」ニヤッ

澪「り、律!」


唯「?」



律「じゃあ改めて自己紹介な」

紬「キーボードの琴吹紬。ムギって気軽に呼んでね」

澪「あ…秋山澪。ベース担当…よろしく」

律「澪は本当に照れてるだけだから気にしないで」

澪「律!」

唯「あはは…」

律「そして私がドラム担当、部長の田井中律だ。よろしく」

唯「こちらこそ、よろしく」

律「ところで、唯の楽器は?」

唯「楽器?」

紬「りっちゃん、あんなに伸びのある歌声だったんだもの、きっとボーカルよ」

唯「ボーカル?」

澪「ギターだとバランスがいいな」

唯「バランス?」

律「唯がセンターに立つときっと目立つぜー」

紬「軽音部の人気もうなぎ上りね」

唯「ああ、このぶ軽音部っていうのか」

律「じゃあ明日は楽器見に行くか!」

紬「同級生とお買い物…!」

唯「学校生活だ…やっとまともな学校生活が送れる…!」

澪「男の人と買い物…」プシューッ



律「…そんな大層なことじゃないぞー」



唯「ただいまー」

憂「お兄ちゃんおかえりなさい」

唯「おうマイシスター」

憂「お兄ちゃん、今日はなんだか嬉しそうだね」

唯「分かるか!」

憂「そんなにニコニコされたら誰でも分かるよー」

唯「そりゃあ誰にでも分かるようにしてるから当然だ」

憂「で、何があったの?」

唯「俺、部活に入ったんだよ」

憂「へー! 何部?」

唯「軽音部」

憂「お兄ちゃん楽器出来るっけ?」

唯「いや、全然」

憂「えっ」

唯「えっ」

唯「明日の放課後楽器見に行くんだー」

憂「何かやりたいのあるの?」

唯「うーん」

唯「ドラムとキーボードとベースはいるんだ」

憂「じゃあ残るは…」

唯「…」




唯「!」


唯「サックス」

憂「ギターにしとこうよ…」

放課後


律「野郎共! 楽器屋に行くぞー!」

紬「私、みんなと寄り道して帰るのが夢だったの!」

律「安い夢だなー」

澪「…」ジッ


唯「…ん?」

澪「!」プイッ

律「澪が一番子供っぽいな…」

ウィーン

「いらっしゃいませ」

唯「ここが楽器屋…」

律「おい澪、レフティだぞ」

澪「! どこっ」

唯「あ、ちょっと」



唯「行ってしまわれた…」

唯「楽器って高いなぁ…予算内で買えるのはこの辺か」

唯「…何が向いているとか、どれがいい奴なのかさっぱりわからない」

唯「弾ける訳でもないし、ここは誰か探して…」



唯「あ…」

律「澪、初心者放っておいちゃ駄目だろ」

澪「ハッ」

律「…実は一番駄目な奴かも知れない…」

澪「そ、そんなこと…」

紬「あっ あれ唯君じゃない?」



唯「…」


澪「本当だ」

律「何してんだ?」

律「おーい、唯…」


唯「…」ダダッ


律「あれ!?」

澪「出てっちゃったぞ」

紬「どうしたのかしら」

律「…私のせいじゃないよな?」

紬「唯君遅いわね」

律「帰ったのかな…」

澪「…もう少し待とう」

律「お、避ける仕草をしていた澪さんが信じて待つと!」

紬「どんな心境の変化でしょうか!」

澪「二人ともっ」

律「澪が怒ったー」

紬「あ、あれっ」

澪律「ん?」

ウィーン

唯「ハァ…ハァ…」タッタッタッ

「お客様、店内で走るのはご遠慮」

唯「ください」

「えっ」

唯「ギター…ゼェ…ゼェ、下さい…!」

バッ

「お、お客様、お支払いは品物を確認してから…」




澪「何してるんだろう」

律「よく見えないな」


                    __

                   ´     ` ̄ `丶、
               /              \
              /   /        \     ヽ
                /  .:/  /
             i  /  :/   /       :i    │
             | ;'  :/  /_|: |  │ :|:.     |  まあまあまあまあまあまあ!
             | .:| :::| ∠二イ |  厶 :|:::.  | │
             | .:| :::|/ x.=ミ |八 人_∨| :::. |  j
             j:/| :Y〃,人)ト  ∨ x=ミ j:::::::: |

             八|.::/八弋Yソ     r人)i}}:::::::/ ,′
            /| :::V /) 、、、      弋Yソ厶イ: /
           / ノ ::::| { {       '  、、、 r'f゙} | j/
         /⌒{ :::{.  ト、   (^つ     | j | |│
         /::.::.::.:八 ::ハ   マ丶、     _ ィ/ ' /_:|
        {::.::.::.::.::.:∨ハ.   Y >‐ァ7::/  /::.::`ヽ
         j::.::.::.::.::.: V⌒ヽ ノ /笊´ /Y    /:.::.::.::.:ノ
       /〉::.::.::.::.∨::.::.::.:∨V ハハ∨:人_/⌒V::.::∧

      / ::(:.::.::.::.::./:.::.::.::.::. ∨し}{J V::/.::.::.::.::∨〈:八
      .::::::::〉:.::.:/:.::.::.::.::.:0::}-r介‐〃:.::.::.::.::.:.::.{.::.:フ \

    / ::::::::/::/:.::.::.::.::.:::0:.:;イ::.l」Vl」:{::0::.::.::.:.::.::. V〈::::::.  ヽ
    {  ::::〃イ:.::.::.::.::.:.::.::.:,イ:::|::.::.}::.::.∧:.:0::.::.::.:.::.::ヽ:ヽ::::.  )
    ヽ :::::ゝ、::.::.::.:.::.::.::. /::.|::::|::.0::.:/:::人::.::.::.:.::.::.::.::.:∨〉:::/


まだ残ってた!?

寝落ちしてごめんなさい
仕事終わったら書きます
後、ホモスレにはならないのでご了承下さい

お待たせしました!
もう少しで仕事終わります!

>>1

                 _ .. -―- ´、       - ‐`- 、
                 , ' ´                 -、 ヽ
               / イ /   /       ヽ     ヽ. ',
               レ / ′   ィ ⌒!ヽ   |   ⌒ヽ ヽ   ト..!     (⌒⌒)
               ∧│    ∧ ハ    ハ.   l     i  |:. : :\    \/
  ┏┓┏━━┓     ./∧ |    レ/⌒ \  | ゝ´⌒ヽ  i  |: V: : :ヽ        ┏━┓┏━┓
┏┛┗┫┏┓┃    .': : : Nヽ  イ  rハ  ヽ|  rハ  V'′ |: :i:l: : : : ',      ┃  ┃┃  ┃
┗┓┏┫┗┛┃┏━ l: : : : :イ ゝ__ ゝ ヒン      ヒV  / , |: : :l: : : : :!━━━┓┃  ┃┃  ┃
┏┛┗┫┏┓┃┃  l: : / / ハ///// __’__ //// / / ∧: :' : : : /     ┃┃  ┃┃  ┃
┗┓┏┻┛┃┃┗━ V  { 人l     l/    |   /イ  ハ::V: : / ━━━┛┗━┛┗━┛
  ┃┃    ┃┃ (⌒⌒)    V  ゝ.   |    │ ー 'イ  , '_ノ /イ          ┏━┓┏━┓
  ┗┛    ┗┛ \/      ゝ.__\  ゝ ____ノ   / / :::::::::::ハ    (⌒⌒)  ┗━┛┗━┛
                  r'ーr ⌒- ⌒ヽ r、_ _イイ:::::::::::::::::: i  ',   \/
                 r フ' ⌒    _ iヽ |ー┐__ _ :::::::: i   ヽ

唯「こ、このギターを…!」

「かしこまりました。ではカウンターの方へ…」



紬「ギターを買うみたいね」

澪「それは見れば分かるけど、でも何で走ってたんだ?」

律「金を下ろしに行った…とか?」

澪「なるほど…、でも走る必要は無いんじゃないか?」

紬「スッゴく欲しいのがあったのよー」

律「でもそう簡単に手が出る額じゃないぞ」

「ではお会計、15万7500円です」

唯「えっ」

唯(ぜ、税別表示だったのか!?)

「…お客様?」

唯「え、えと…」

唯(財布の中…残り300円ちょっとしかない…)

唯「あ、あの…」




紬「じゃあこれで」

「16万円、お預かりします」

唯「…え」

唯「ムギ…」

律「税別表示見逃すなんて抜けてるなぁ」

澪「そういう律も、初めてドラム買った時消費税忘れて私が立て替えたじゃないか」

律「そだっけ」

澪「そーだよ」

唯「律、澪…」

紬「唯君、本当にこのギターを気に入ってくれたのね。はい」スッ

唯「あ、ありがとう。…立て替えてくれた分は後で必ず」

紬「いいのよ」

唯「いや、よくないだろ」

紬「この店、ウチのお父さんが経営しているの」

律「ええっ」

澪「そうなのか!?」

唯「で、でもムギに出してもらうのには変わりないし…」

「でしたら、こういうのはどうでしょう」

「紬お嬢様にうかがいましたが、今日からギターを始められるんですよね」

唯「は、はい」

「では、当店からそのお祝いとして消費税分サービスさせていただきます」

紬「というのはどう?」

唯「!」

唯「…ありがとう」

「お値段の事に拘わらず、メンテナンス等々何でもご相談に乗りますので、今後とも当店をよろしくお願いします」

唯「お世話になりました」

律「私達も相談に乗るからな」

紬「これから一緒に頑張りましょう」

澪「明日、入門書持ってくるよ」

唯「みんな…ありがとう!」


律(今の笑顔かわいかった)

紬(キュンってしちゃった)

澪(い、今の笑顔は反則だよぉ)

店員(お、男ですよね…?)



コンコン

憂「はーい」

ガチャッ

唯「じゃーんっ」

憂「あ! ギターだ!」

唯「どうだ? 決まってるか?」

憂「うん! かっこいいよ」

唯「ぎゅいいいいいん!」チャカチャカ



チュンチュン…

憂「お兄ちゃん、朝…」ガチャッ

憂「ギター抱いて寝てるっ」

唯「ぐー」

憂「しかもよく見ると掲げた手で天を指すポーズっ」

唯「べいべー…ムニャ」



和「あら、おはよう」

唯「おはよう」

和「…何、その大きな鞄」

唯「ギター」

和「ギター? 唯が?」

唯「ああ、部活始めたから」

和「何部?」

唯「軽音部」


和「ウチの学校に軽音部なんてあったかな…」

唯「えっ」

ガラガラッ

唯「律、いるか?」


「あ、男子だ」

「え、何の用事?」

「田井中さんを呼んでるみたいよ」

「しかも下の名前でっ」


律「唯のヤロー!」ズカズカ



唯「あ、律! おま」

律「あ?」ギロッ

唯「何だか知りませんがすみませんでした部長様」

律「全く、ただでさえ男子少ないのに誤解を招くぞ」

唯「ごめん、そういう可能性を見いだしていなかった(クラスでの扱い的に)」

律「で、何の用事だ?」

唯「あ、部活の事なんだけど」

律「うん」


唯「軽音部って実在するの?」




律「パードゥン?」

放課後…

澪「じゃあ人数が集まったものの、律が申請を忘れてたから部として認められてない、と」

唯「あと、顧問もいないと駄目らしいんだ」

澪「顧問か…」

唯「音楽の先生が望ましいけど、駄目なら空いてる先生を当たるしかないかな」

澪「そうだよな…」

律「…」紬「…」

澪「…二人ともどうしたんだ?」

紬「いやー」

律「澪はいつから唯と普通に喋れるようになったのかなー、と」

澪「!?」

唯「律が変な事言うからまたうずくまっちゃったぞ」

律「だって澪をからかうと楽しいんだもんっ」

紬「りっちゃんったらー」

律「あはは…、しかし顧問かー」

唯「前まで誰がやってたか、何かに載ってないかな」

紬「本棚に昔の名簿とかあるかも知れないわね」

律「どれ…アルバムみっけ!」

唯「どれどれ」

紬「見せて見せて」

唯「結構人数いるなー」

紬「衣装も派手なのが多いわねー」

律「いつの時代のバンドだよっ」ププッ

唯「あ、こっちはガールズバンドっぽい衣装だ」

紬「衣装一つでこんなに印象変わるのね」

律「あ、この衣装澪に着せたいな」

澪「真面目にやれー!!」

律「うおっ!? びっくりしたーっ」

唯「復活してたのか…」

澪「全く、みんな危機感が足りないぞ」

唯「ご、ごめん」

律「そーゆー澪もさっきまでうずくまってたけどな」ボソッ

紬「あったわ、軽音部の名簿」

澪「よし、今の先生達と照らし合わせよう」




澪「前の顧問の先生は既に学校にいないみたいだな」

律「じゃあやっぱり手当たり次第か…」

唯「軽音部の先輩なら学校にいるみたいだけどね」



律澪「え、そうなの?」



「山中先生さようならー」

さわ子「気をつけて帰るのよー」



律「さわ子先生ー」

さわ子「あら、私に何か用事?」

澪「先生はどこかの部の顧問をやってるんですか?」

さわ子「ええ、吹奏楽部の顧問を」

紬「私達、軽音部の顧問もお願いできませんか?」

さわ子「軽音部…」ピクッ

さわ子「ごめんなさい、掛け持ちはちょっと…」

唯「でも先生、軽音部のOGですよね」

さわ子「!」

さわ子「ど、どうして?」

澪「昔の名簿見たら先生の名前があったんです」

さわ子「…」

さわ子「私、名前だけ貸してたから実際は軽音部は幽霊だったのよー」

律(そう避けるかっ)

澪(軽音部に関わりたくない理由があるのか…?)

律(ムギ、何か起死回生の手は無いか?)

紬(お、お茶とお菓子じゃ駄目よね…)

澪(流石に釣られないだろうな)


唯「あれ? そうなんですか?」

さわ子「そうよ、私バンドとかは…」

唯「この写真の人、山中先生だと思ったんだけどなぁ」ペラ

さわ子「!!」



澪「なるほど…」

律「軽音部は先生にとって黒歴史だったんだ…」

さわ子「にしても、平沢さん、よく私だってわかったわね」

律「本当だよな、メイクしてるから気付かなかったよ」

唯「さっきのガールズバンドのに山中先生によく似た人がいたから、ギターの人の写真持ってったんだ」

澪「カマを掛けたのか」

紬「すごいわ、唯君」

さわ子「一本とられたわね…」



律「掛け持ちだけど、さわちゃん先生が顧問に快くなってくれたぞっ」

紬「やったねっ」

澪「思いっきり脅してたろ…」

唯「なんかすみません」

さわ子「いいわ…、不思議なことに、心が少し軽くなったし」

澪「なんだかんだで結構いい時間だな」

律「今日も練習無理かー」

澪「律は忘れる前に申請出してこい」

律「わ、わかってるって」


澪「すいません、こんな部で…って、先生?」


さわ子「あら、このお茶美味しいわね」

唯「ですよね、茶葉もですけどムギの入れ方もきっと上手いんですよ」

紬「うふふ、ありがとう」


澪「しっかり釣れてるーっ」



唯「え…F」ジャラン

唯「F…なにこの記号」

憂「お兄ちゃーん、ご飯できたよ」

唯「ああ、今行く」



唯「モグモグ」

憂「ギター楽しい?」

唯「…んく、楽しいってか、かっこいい」

憂「かっこいい?」

唯「だってさ……タタタッ…この光沢、それとこのっ」

憂「わ、わざわざ持ってこなくてもいいよぅ」

唯「そう?」ジャカッ



憂「お兄ちゃん、朝だよー」ガチャッ

唯「ぐう」

憂「今日もギターと寝てる」クスッ

憂「ほら、起きないと遅刻するよっ」グイッ

バサッ

憂「!?」

憂「ギターを抱いて寝てると思ったら…」

憂「ギター持ってジャンプしてる時のポーズだこれっ」


唯「いぇあ」

5限目


唯「体育の授業暇だなぁ」

唯「女子と一緒に授業するのはキツいだろうっていう先生の配慮なのは分かるけど、体育の自習って…」

唯「…部室行こう」




唯「ふんふんふんふーん」ガタッ

唯「ふんふふんふーん」カチャッ

唯「ふふんふーふーん」ジャラッ

チャカチャカチャカチャチャ

唯(ああ…ギターかっこいいなぁ…)

唯(音楽なんて全然興味なかったけど、こんなかっこいいギターあると何か弾きたくなるよな)

唯(クローゼットにしまってたMD探して持ってきちゃったよ)

唯(お気に入りの曲聞きながらギターいじるの楽しいなぁ)

唯(…まだコードの練習だけど)


チャカチャカジャカジャンチャガジャンジャ



キンコンカンコン

律「終わったー」

澪「今日こそは練習しような」

紬「澪ちゃん、唯君に教えてあげないとね」

澪「な、なんで私ばかり」

律「だって私ドラムだしー」

紬「キーボードだしー」

澪「うう…」

ガチャッ

唯「ぐぅ」

律澪紬「…」

紬「そういえば、唯君だけは体育自習なんですって」

澪「それで部室に…」


律「こいつ…寝てるぞ」

紬「でもギター持ってるわ」

澪「イヤホン着けて音楽聞いてるな」

律「あ、顔に被ってるのギターの入門書だ」


律澪(サボってるのか練習してるのかどっちだー!?)

唯「せんきゅっ」



澪「で、練習している内に寝てしまったと」

律「どうやったら練習中に寝落ちして顔に本被るんだよ」

唯「あはは…」

紬「はいお茶」

律「サンキュー」



律「うん、美味しい」

紬「お茶菓子も出すわね」

澪「いつも悪いな」

律「あむ」

澪「で、何か掴めた?」

唯「あー…、ん?」

澪「ギターの練習の話」

唯「えと…、あ、あれを弾けるようになったよ」

澪「え、何々」

紬「もうコード覚えたの?」

律「ひょっとして、すごい努力家なのか」


唯「んんっ」

チャッチャカチャッチャカチャカチャカチャカ

唯「ギリギリギリギリジンj」

律「はいストップストップ」

明日も仕事あるんでそろそろ寝ます
こんなんでよけれは明日仕事終わってから続き書きます
今日ほど遅くはならないと思うんで


保守、支援thxでしたノシ

申し訳ないですが仕事長引いて遅くなりそうです
保守してくれてる皆さんすみません

昨日より帰りが遅いとは…胸が熱くなるな

お待たせしました
再開します

キンコンカンコン


ガチャッ

律「お待たせー!」

紬「あ、りっちゃん」

澪「何してたんだ?」

律「ちょっとなー」

澪「…?」


ベーンッ

唯「…違うかな」


律「唯は練習中か?」

澪「新しい和音の研究らしい」

律「基礎練習しろよっ」

ジャーンキィイィイィンズダダダダダカダドドン…

ベーンッダガドンッ


紬「今のよかったんじゃない?」

律「私が本気を出せばこんなもんよっ」

澪「だな、今の演奏は走ってなかったし」

律「いつもそうしろ、って声が聞こえる」

澪「わかってるなら直せ」

ムグググググ

唯「まぁまぁ二人共…」

紬「すぐこうなっちゃうのよね」

唯「いつも遠慮のない会話なんだよね」

紬「ケンカする程仲がいいっていう見本ね」

律「そうなんだよ! 仲がいいんだよ!」
唯「うわっ!? びっくりした…」


律「ムギはともかく、唯はまだ遠慮がある」

澪「そりゃ…男女だし、遠慮ぐらい普通…」

律「ていっ」ピシッ

澪「あいたっ」

律「ギターに興味を持って没頭するのもいい。…だが私達はチーム、音楽以外でも仲間意識を育むべきだ」


紬「りっちゃんがもっともらしい事を言ってる…」

澪「ここまでは建て前、本音はこれからだぞ」


唯「それじゃあ、俺はどうすれば?」

律「安心しろ平沢隊員、私がステージを用意した」



律「合宿をやるぞー!!」



唯「えっ」

澪「合宿…?」

律「そ、同じ釜の飯を食って友愛を深めるのだ」

紬「もしかして、お泊まり会?」

律「お泊まり会じゃない! 合宿だ合宿! 確かに泊まり有りだけど練習もするんだぞ!」

唯「泊まり!?」

律「逃げちゃ駄・目・よ、唯ちゅわん」

澪「それで遅れて来たのか…ッ」

律「ふふーん」つ【許可証】

律「皆の者、決戦は今週末土日だ! 遅れを取るな!」

紬「おー!」

澪「男の人とお泊まり…」プシューッ

唯「ンンッ あの、隊長殿」

律「なんだね、平沢隊員」

唯「合宿ってやっぱり学校の構内でやるんですか?」

律「バカモノ! 合宿といえば山に海に大自然の…」


律「自然の…」


唯澪紬「…?」

澪「で、結局海なの?山なの?」

紬「海?」

唯「山?」

律「え、えと…」



律「ムギの別荘!」

唯「別荘!?」

澪「律、考えてなかったなら正直に言うんだ。それに、いくらムギでも別荘までは流石に」

紬「いいけど、どの別荘?」

澪「あるの!?」

律「しかも複数!?」



憂「合宿?」

唯「そう、軽音部の合宿」モグモグ

憂「へー、何人ぐらい参加するの?」

唯「4人」パクパク

憂「そっかあ」

唯「寂しい?」

憂「そ、そんなことないよっ たった2日だし」

唯「バレバレだぞ、マイシスター」

憂「…お兄ちゃんは何でもお見通しなんだね」フッ

唯「コロッケが真っ黒になるまでソースかけてたらそりゃ分かるわ」



澪「どうしよう…男子と合宿とか恥ずかしいよ」

澪「律の事だから唯も同じ部屋で寝る事になるだろうし…」

澪「うう…」


ベビベビベイビベイビベイビベイベ


澪「律からメールだ…」


件名:non title
本文:ハレンチ女子高生


澪「律ーッッッ!!!!」




ディーアゴスティーニッ

律「澪、返信速すぎ」ププッ

律「これは楽しい合宿になりそうだな」パタン





律「前髪…下ろして集合場所行こうかな」



紬「佐々木! 今週末の予定の変更は済んだ!?」

「二件程日程調整が…」

紬「再来月まで待たせなさい!」

「お嬢様! Bランクまでの別荘は予定が…」

紬「優先度の低い予定をCに落として確保なさい!」

「清掃業者を入れる件はいかがしますか?」

紬「40秒で手配なさい!」

パラパーッパッパッパッパッパッパッパッパラパーッ

紬「りっちゃんからメールだー」

「お嬢様」

紬「佐々木ッ! 後になさい!」

週末

澪「お、ムギ」

紬「おはよう、澪ちゃん」

澪「早いな、まだ10分前なのに」

紬「そういう澪ちゃんだってー」

澪「実は緊張であまり寝れなかったんだ」

紬「私も楽しみであまり眠れなかったわー」

澪(…ハイになってるのかな、会話が微妙にずれてる)

紬「?」ニコニコ

律「おっまたせー!」

澪「5分の遅刻だな」

律「待った?」

澪「だから5」

紬「ううん、今来たところなの」

律澪「…」

紬「私、これ一度言ってみたかったのー」

律「さ、さいですか」



憂「お兄ちゃん、今日から合宿何でしょ?」ユサユサ

唯「むにゃ」

憂「集合時間に遅れるよ?」ユサユサ

唯「ぐう」

憂「もーっ …お兄ちゃん、アイスだよー」

唯「…あいす」グイッ

憂「きゃっ」

ボスンッ

唯「…」ギュッ

憂「お、お兄ちゃん…」ドキドキ

唯「…このあいす…ぬるい」

憂「!」


バチンッ


唯「ありがとう憂、おかげでギリギリ間に合いそうだよ」

憂「本っっっっっ当にごめんなさい!」

唯「俺は感謝してるんだから、気にしない気にしない」

唯「じゃ、留守をよろしく」


憂「…」

憂「いってらっしゃーい!」



紬「唯君、遅いわね」

澪「寝坊か?」

律「携帯出ないし…何してんだ!?」



唯「みんなー!!」タタタタッ


律「唯!」

澪「…なんか顔腫れてるな」

紬「今朝、何があったのかしら」



唯「間に合ったぁ」ヘター

律「正直ヒヤヒヤしたぞ」

紬「でも間に合ってよかったわね」

澪「しかし、その顔といい遅刻といい、今朝何があったんだ?」

唯「いやー、ちょっと寝坊してしまって」

澪「それは分かるけど、顔と何か関係あるのか?」

唯「ああ、妹がビンタで起こしてくれてね」

律「どんな妹だ」



紬「…」コクリコクリ

律「ムギの奴、寝ちまったぞ」

澪「興奮して眠れなかったらしいからな」

律「ふっふっふっ」ウイーッ

澪「寝顔を撮るのはかわいそうじゃないか」ニヤニヤ

律「記念記念」ニヤニヤ


律「寄りかかられた平沢唯さん、感想を一言」

唯「すごく…いい匂いです」


パシャッ



紬「ごめんなさい、あまり寝てなくて」

唯「いいって」

(いい香りだったし…)
律V

唯「変なモノローグ入れないでくれ…」

律「唯が言ったんだろー」

唯「ばっ! あれは俺の類い希なるサービス精神が…」

紬「匂い…気に入らなかった?」

唯「! …いや、いい匂いでした」

紬「よかったー! この香水、控えめなんだけど男の人は気になっちゃうかなって心配してて…」


澪「ムギの方が何枚も上手だな」

律「そだな」



紬「ここがウチの別荘」

律「でっけー!?」

紬「ごめんなさい、もう少し大きいのを用意したかったんだけど…」

澪「まだ大きいのがあるのか…」

律「ウチより余裕でデカいぞ…」

唯「次元が違いすぎる…」

紬「みんなー、はやくはやく!」

唯「到着ー」

澪「一息ついたら早速」

律「海行くぞー!!」バッ

澪「練習だよ! 水着になるな!」

紬「私もー」バッ

澪「ムギまで…。唯もいるんだから少しは」

唯「呼んだ?」バッ

澪「お前まで水着になるなぁぁぁ!?」

唯「ごめん、海を見たら嬉しくてつい…」

律「澪ー、いつまで照れてんだよ」

澪「だって…あんな近距離で……」ブツブツ

律「まーた始まったよ」

紬「どうする?りっちゃん」

律「…よし、雨の港作戦だ」

律紬唯「…」

唯「もしかして天の岩戸作戦?」

律「そう、たぶんそれ」

律「外で楽しそうに遊んでいれば、寂しがり屋の澪は必ず出てくる」

紬「澪ちゃんの性格を熟知したりっちゃんならではの作戦ねっ」

唯「結構ポピュラーだし、単にはやく遊びたいだけのようn」ムグッ

律「早速作戦開始だ!」

一時間後

律「あー泳いだ泳いだ」

グーッ

律「あ」グーッ

紬「もうお昼だし、ご飯にしましょ」

律「賛成ー!」



紬「そういえば、澪ちゃんって来た?」

律「わ、忘れておっあ!?」

ドゥンドゥンドゥドゥッドゥードゥドゥーッ

澪「…ふう」


唯「やっぱり澪は上手いなぁ」


澪「!」

唯「よくそんな滑らかに指動くよなぁ」ベーベッベィン

唯「うっ」ベッベィッ

唯「この」ベインッッ

唯「…コツを教えて下さい」

澪「唯…」



ドゥドゥドゥドゥーンッ
ジャガジャガジャッジャーンッ

澪「うん、そんな感じ」

唯「本当! ありがとう」

澪「唯は飲み込み早いし、すぐ上手くなるよ」

唯「いやー、照れるな」



澪「遊びに行かなかったの?」

唯「行ったよ、行ったけど楽しくなかった」

唯「なんてーのかな…、枠が四つあって、三つは楽しいで埋まってる」

唯「でも一つは空っぽなんだ。一個でも欠けたら最高に楽しめない、つまんないんだ」

唯「だからこっち来ちまった」


澪「…でも、私とじゃ2つ空っぽなんじゃ」

ジャカッ

唯「この秘密特訓は加点法です。減点法は採用していませんっ」ジャカジャンッ

澪「…」ポカーン



澪「ふふ…、なにそれっ」ニコッ

唯「さてさて、指があったまってる内にもう一回」

グーッ

唯「あ」グゥーッ

澪「ふふっ お昼にしようか」

唯「いや、まだ全然」グゥ


「おーい! 澪ー! 昼にしよーぜ!」


澪「わかったー!」

澪「ほら、行こう」

唯「あ、待ってくれよ」



澪「ほら! じゃんじゃん流してこいよ!」

律「澪ー! お前も食べてばかりいないで流す係やれー!」


紬「私、一度流しそうめんやってみたかったのー」

唯「や、これは俺も初めてだ」


律「ちっ、澪の奴いやにゴキゲンだな…。やっぱり食い気にはかなわないのか!?」

澪「んふふ、おいしい!」

思ったより進行遅い…orz
早くあずにゃん出したいのに


明日も仕事なんで寝ます
お付き合いいただきthxです



澪「昼も食べたことだし、そろそろ」

律「スイカ割りするか!」

澪「…」

律「れ、練習ですよねー」

澪「ご飯食べた後だし、スイカ割りはもう少し後にしないか?」

律「へ?」

澪「それよりビーチバレーしよう!」


律「…急に元気になったな」

紬「きっと、いいことがあったのよー」ニコニコ

紬「そーれっ」ポーン

澪「ほいっ」ポーン

唯「はいっ」ポーン

律「食ぅらえーッ!」

バシーッ

唯「ぐあはっ」

ドテッ


澪「お、おい律」

律「いやあ、ごめんごめん」

紬「大丈夫?」

律「男だもん、大丈夫だよな?」

唯「うい…律コーチ」

律「アターック!」

バシッ

唯「ぐへっ」

律「打つべしっ」

バシッッ

唯「たわばっ」

律「チェストーッ」

バシーンッ

唯「あぎっ」


澪「お、おい律…」

唯「律、もう一本」

律「それでこそ私の教え子だ!」

澪「唯…」

紬「ここ何部だっけ?」

律「お前を我が渾身の一撃で葬ろう…」

澪「バレーボールでどうやって葬るんだよ」


紬「とすっ」

律「アタァァァァックッ!」

唯「今だっ」

バッ

紬「飛んだ!?」

澪「ブロックだと!?」

律「!」


…ポスッ

唯「おいおい、顔面ブロック覚悟で飛んだのに打たないとか恥ずかしいだろ」

律「へっ!? ああ、悪い…」

澪「まさかブロックされると思ってなかったから、律もびっくりしたんだな」

律「そ、そうなんだよー。いきなり目の前に現れるからさ」

紬「敵味方でお見合いって珍しいわね」

律「おみっ!?」

澪「味方なら結構あるけどな」

唯「向き合って何もせず着地って、想像すると結構間抜け…」

律「うわあああああああああ」バシャバシャッ

澪「うお!? 律!?」

唯「余程俺に負けたくなかったのかな…」

紬「りっちゃんって泳ぎも得意なのね」



澪「いい眺めだなー」

紬「そう言ってもらえると嬉しいわ」

澪「大体想像はついてたけど、露天風呂かぁ」

紬「りっちゃんも早くこないかな。私、みんなでお風呂入りたかったのー」

澪「しかし、唯はこの広い風呂に一人で入るのかー」

紬「ちょっと寂しいかもね」

律「んじゃ、私も風呂いってくる」

唯「ごゆっくりー」ヒラヒラ

律「寂しいか?」

唯「仕方ないじゃん、男子俺だけだし」

律「なんなら、明日はみんなで水着入浴するか」

唯「いいってー」

律「いや、恥ずかしがってるようじゃ駄目だからな!」



唯「律、無理しなくていいって」

律「…え」

唯「澪はさ、俺が男だから遠慮遠慮、できるだけ距離を置くじゃん」

律「澪はな、引っ込み思案で恥ずかしがり屋だからなぁ」

唯「律はその逆…のつもりなんだろ?」

律「いや、私は唯が男だからって遠慮しないぞ」

ポン

律「んっ」

唯「案外律はしっかり者だからな、俺にも気をつかってくれてんの分かるよ」

律「あ、私は本当に…ただのガサツな女で」

唯「いいって、律がちゃんと女の子なのわかってるから」

律「女っ」

唯「俺が挫けない程度に距離置いてくれていいんだよ」

律「…ありがと」

夜勤前倒しではじまるorz
申し訳ないんだけどいってきます
そのまま通しなんで明日も夜っス

今度時間ある時に書きためて立て直すから落としてくれて大丈夫ですっ(水曜あたり)

遅くなりましてすいません。続き投下します。

男子浴場

唯「ふぅ・・・こんな大浴場独り占めってのも悪くないなあ」

聡「あ、あのっ!」

唯「ん~?君は・・・えーと(誰かに似ているような)」

聡「えっと、おれ、田井中聡っていいます・・・」

唯「田井中!?・・・ってことは律っちゃんの!?」

聡「はい・・・弟です」

唯「そっか。でも今日はなんで?こっそりついてきたの?」

聡「はい、、お姉ちゃんが・・・最近ちょっと調子悪いみたいで・・・」

唯「心配になっちゃった?」

聡「はい」

唯「聡君はやさしいね・・・」

聡「え・・・」ドキッ

唯「俺、さ・・正直、とりかえっこで、軽音部の全員と付き合おうって思ってたんだ」

聡「え!そ、そんな・・・」

唯「だって、目の前にケーキがあったらさ、美味しそうなケーキがあったら」

唯「誰だって食べたくなるだろ?」

チュ・・・

聡「うええっ!?」

聡「ちょ・・ちょっと!?冗談でしょ!?」

唯「はは・・中学時代に俺、和と付き合ってたことが合ってさ」

唯「憂が居ない時はいつも・・・こうやって、してもらってたよ」

聡「嫌だあっ・・・姉ちゃん!姉ちゃん!」

唯「ぷはっ!騒ぐなよ。・・・ちぎられたい?」

聡(うぐっ・・・姉ちゃん・・・)

バレバレだけど偽者でした。


即興で書いたけどやっぱり難しいですね・・・保守代わりになれたなら幸いです

お待たせしました
再開します

今日は限界まで書きます

澪「このシャンプーいいな」

紬「でしょ? 洗った後の髪の艶が」

ガラッ

律「うおっ 広!」

澪「律、やっと来たか」

紬「危なくのぼせるところだったわ」

律「みんなで風呂入るのが夢だったのよー、とか言ったりして」

紬「すごい! りっちゃん超能力者?」

律「えっ」

澪「…ムギの夢ってわかりやすいからな」

律「で、何の話をしてたんだ?」

紬「シャンプーの話」

澪「ムギのシャンプー使ってみたんだけど、ほら、髪がこんなに滑らかに」シャランラ

律「へぇ…」



律「ちょっと私にも使わせてよ」

澪「!」

紬「いいわよ」

律「サンキュ」

チャプン


澪「律がなんか変だ」

紬「そう?」

澪「律がシャンプーの話に興味を持つなんて…」

紬「別に普通じゃないかしら」

澪「さっきはシャンプーの話を軽くスルーして露天風呂で泳ぐ!とか言い始める流れだった」

紬「随分具体的な予想ね」

澪「それが…」


律「んーんー、んんんー」ワシャワシャ


澪「あんなにシャンプーを堪能して…」

紬「私は嬉しいけど、澪ちゃんは何が気に食わないの?」

澪「だって、いままで私がシャンプーに限らず美容とかの話題振っても、律は全然興味持たなかったのに…」

紬「いいじゃない、これから話題が合うんだから」

澪「…」

紬「女の子してるりっちゃん、きっとすごくかわいいわぁ」パァァ

澪「律が女の子、ねぇ…」


律「私は前から女の子ですけどっ」


澪「うわああ!?」

紬「りっちゃん、いつのまに」

律「澪があんまり力説するから割と最初から」

澪「」

律「澪ー、好き放題言ってくれるじゃない?」

澪「だ、だって律が美容に興味持つなんてちょっとした事件だし」

律「ひどっ」

紬「でも本当にどんな心境の変化なの?」
律「…」



律「な、何でもねーよっ」クルクル

澪「律が髪を人差し指を絡めて」

紬「乙女チックー!」

律「ああもう! 」

唯「律が風呂に行ったら賑やかになったな」

唯「そだ、憂にメールでもしようかな」カチャッ

唯「うい、ごはんたべた?…と」ポチポチ



デッデッデーッデッデッデデーッ


唯「お、早い早い」

唯「友達のとこに遊びに行ったのかー」

ポチポチ

唯「送信っ」

デッデッデーッ

唯「お、写真付き」

唯「ははっ 楽しそうじゃん」


律「何が楽しいんだ?」


唯「あ、律」

キットヤッテクルーッソイヤッ

憂「お兄ちゃんだ」

「何て返ってきた?」

憂「楽しくやってるようで何よりだ。こっちも楽しくやってるよ」

「部活の合宿だっけ」

憂「うん」

憂「あれ、画像付きだ。受信…と」



憂「ええっ!?」

「な、何?」チラッ

「急にどうしたのよ」チラッ



「おっと、これは」

憂「お兄ちゃんが…女の人侍らせてる」

「憂の口から侍らせるとか聞きたくなかったな」

「そんだけ動揺してるのよ」

唯「…あれ、返信来ないな」

澪「唯、いつまでメールしてるんだ」

律「練習するぞ!早く来いよー!」

唯「わかったー!」

パタン


唯「よし、やるぞ!」ギュイイィイィインッ

律「唯は基礎からな」

唯「…はい」



唯「ふーっ いいお湯だったー」

唯「やっぱり練習の後の風呂は最高だね!」

ガチャッ

唯「牛乳牛乳…」


澪「あ、唯おかえり」

紬「布団敷いておいたから」

唯「…ああ、ありがとう……?」

律「唯の布団はそっち端な」

唯「わかっ…た……」


唯「って一緒の部屋!?」

律「そうだけど?」

唯「さも当たり前のようにっ」

澪「ああ、掛け布団の上を歩くなよ」

唯「ご、ごめん…って澪がこの状況を容認した!?」

紬「私、みんなでお話しながら寝るの夢だったのー」

唯「それはなんとなくわかる」

唯「結局」

バサッ

唯「こうなってしまった」

律「就寝ー」

カチッ



紬「私、川の字で寝るのが夢だったの」

唯「いや、一画増えてるから」

保守ありがとうございます
寝落ちしてすいませんでした

今日こそ早く帰ります!

唯(というか…)

唯(何で布団くっついてんだよ…)

唯(隣のムギはいいって言ったかもしれないけど、俺の精神衛生上良くないっ)

唯(しかもこの沈黙…! 女の子らしくお話でもしてくれればその隙に寝れるのに)
律「くかー…くかー…」

唯(律は速攻寝てるし…)

唯(でもあのムギが黙ってるとは思えない)


紬「ねえ、澪ちゃん」

唯(きた! 澪には悪いけど、俺の安眠の為にムギに付き合ってやってくれ)



澪「むにゃ…」

唯(澪ー!!)

紬「…」

紬「ねえ、唯君」

唯「…」

紬「…寝ちゃった?」

唯「…」

紬「…」



紬「ふう…なんだかあっついなー」

パサッ

スルスル

唯「…!?」

唯(ムギの奴、何してるんだ!? まさか脱いでるのか!?)

唯(狸寝入りしている手前、目を開ける訳にもいかないし…)

唯(九九の7の段でも唱えながら寝るんだ!俺!)

紬「ふう…汗かいちゃった」

唯(しちいちがしち、しちにじゅうし…)


紬「ブラも窮屈ね」パチン


唯(しちしちがしち、しちしちがしち…あれ?)

唯(ブラも外したって事は…パンツだけ?)

紬「私、足冷えやすいから靴下は履こうかしら」

唯「oh…」

紬「え?」

唯「…」

紬「寝言かぁ」


唯(危なかった…)

唯(神様、私になんという試練をお与えになられたのですか…)


唯(…)



唯(開け!新世界!)クワッ

紬「へいらっしゃい♪」ズビシッ

唯「」



唯「ぎゃああああああああああ」

澪「唯…うるさい」ゴロッ



紬「やっぱり起きてたんだー」

唯「め…目潰しも一度やってみたかったのか?」

紬「目潰しは違うけど」

紬「唯君とお話したいなーって」

唯「あはは…じゃあムギが眠るまで付き合うよ」

紬「やったぁ!」

唯「…」

紬「…」

唯「ムギ?」

紬「ん?」

唯「話したかったんじゃないの?」

紬「うん」

唯「…」

紬「…」

唯「もしかして、話題考えてなかったの?」

紬「そうなのよー」

唯「オイ」

紬「どうしてだろ、いざ話すってなると上手く喋れないの」

唯「じゃあどうして喋れないな徹底討論しよう」

紬「唯君…天才?」

唯「や、冗談だけど」

紬「えー、私徹底討論も一度やってみたかったの」

唯「後幾つ夢あるんだよ!」

紬「ヒミツ」

紬「ごめんなさい、わざわざ起こしたのに…」

唯「あー…、あれだ」

唯「話題用意しとこうなんて思わなくていいからな?」

紬「え?」

唯「さっきはああ言ったけど、話題を用意しとくってなんか自然じゃないよな」

紬「うん」

唯「仲良くなれば会話なんか自然に生まれるって」

紬「! じゃあまずは仲良くならないとねっ」

唯「あれ? でも沢山会話して仲良くなるってこともあるし…」

紬「…あれ?」

紬「じゃあ手っ取り早く仲良くなりましょ!」

唯「どうやって?」

紬「こうやって」


プチッ

唯「えっ」


シュルッ

唯「ちょっ」

パサッ

唯「おい、まさか!」



律「部内恋愛は禁止だー!」

澪「エロスはいかんだろ!」

紬「ダブルコセガレ♪」ズビシシッ


澪律「」



唯「woo…」



澪「…いつから気付いてたんだ?」

紬「割と最初からよ♪」

律「結局みんなムギに踊らされていたのか…」

紬「人聞きの悪い事言わないでよー」

唯(本当は目潰ししたいだけなんじゃなかろうか)

紬「さ、みんなでお話しましょ♪」



澪「で、その店が駅前にあるんだけどな」

紬「あ、私行ってみたい」

澪「じゃあ今度3人で行くか」

律「え、私も?」

紬「行きたくないの?」

律「わ、私はガラじゃないからなぁ」

澪「私は唯の事を言ったんだぞ」

律「え"」

澪「本当は行きたいんだろー?」

律「澪ぉぉぉ」カァッ

紬「そうならりっちゃんも素直に言えばいいじゃない」

律「だ、だって…」

唯(話始めればやっぱり女の子な話題で持ちきりだな)

唯(いい感じに盛り上がってるし、ムギも御の字だろ)

紬「ね、唯君」コソッ

唯「ん?」

紬「さっきはごめんね、それとありがとう」

唯「や、気にしなくていいって」



紬「さっきの続きはいつか、ね」ボソッ

唯「えっ」



紬「あ! 私もそれ持ってるー」


唯「え、紬さん、続きって」



澪「唯、起きろ」

唯「…ん」

紬「合宿だよ、寝てたら損だよ…」

唯「あと5分…」

律「なーにが後5分だ、もう朝だっつーの」

唯「じゃあ10分…」

律「延びてる延びてる…」

澪「布団ひっぺがすぞー」グッ

澪「…っん、掴んで離さない…」

律「スッポンかよ」

紬「私にやらせて」

律「ムギが?」

澪「ビクともしないぞ」

律「澪の馬鹿力で駄目なんだぞ?ムギj」
澪「誰が馬鹿力だって?」ギュウウウッ

律「ミオシャンジャアリマヘヌ」パシパシ



紬「私、布団ひっぺがすのが夢だったのー」

澪「ムギほど夢見がちな高校生もいないな」

律「夢見がちって、使い方合ってるのか?」

紬「いくぞーっ」

律「いけいけー」

澪「思い切りやっちゃえ」

紬「ちょいやー!」バサッ

律澪「おおっ」

ズルッ



紬「えっ」

律澪「スッポンだったー!?」

澪「まさか唯ごとひっぺがすとは…」

紬「夢敗れたわ…」

律「ムギ的には許されないんだ、アレ…」


唯「憂…寒いよ」


澪「…憂?」

紬「唯君の妹さんかな」

律「この状況でも妹の名前しか出てこないとは…」



唯「今日で合宿も終わりかー」ベベン

律「土日だけだとちょっと短いなー」

唯「最低でも3日は欲しいな」ベベン

紬「そうねー、夏休みにもう一回やりたいわねー」

唯「その折には澪に宿題見せてもらおー」ベベン


澪「見せない。後そのベベンって何だよ」

唯「宿題見せてくれたら教える」ベベン

律「しかし、最初乗り気じゃなかった唯が最初に名残惜しむとはなー」

唯「こんなに楽しいなら最初からテンション上げてけばよかったよー」

澪「そうだな、遊んだ分みんなのモチベーション上がって練習もはかどったし」

紬「甘酸っぱい思い出もあったし」

澪律唯「!?」カアッ


紬「また合宿しようね!」ニコッ



ガタンゴトン


唯「楽しかったなー、合宿」



律「くかー…」

澪「むにゃ…」

紬「すー…すー…」



唯「みんな器用に寄りかかるよな…暑い…」

律「くかー…」←左肩

澪「むにゃ…」←右肩

紬「すーすー…」←膝枕

唯「誰もいない車両で助かった…てか他のシート使え!」



ガチャッ

唯「ただいま」

憂「…」

唯「憂、ただいm」

憂「お兄ちゃん」

唯「は、はい」

憂「軽音部って、女子ばっかりなんだ」

唯「あ、ああ」

憂「何で黙ってたの?」メラッ

唯「ひい!?」

唯「お、落ち着け憂」

憂「これが落ち着いていられますか!」

唯「だ、だって前に学校に俺しか男子いないって言ったじゃん!」

憂「…」

唯(収まった…?)



憂「お兄ちゃんのドスケベ!」ダッ

唯「ええっ」

翌日


和「唯、おはよう」

唯「オハヨウゴザイマス」

翌日


和「唯、おはよう」

唯「オハヨウゴザイマス」ズーン

和「ど、どうしたのよ」

唯「イヤチョットネ」

ガチャッ

憂「あ、和ちゃんおはよう」

和「おはよう」

唯「ウイ…」

憂「ぷいっ」

唯「ウワアアアアアア」

和「け、喧嘩したんだ…」



唯「」グモーッ

律「なんだ? この湿っぽい物体は」

澪「かろうじて唯の名残はあるな」

紬「風水的によくなさそうだね」

唯「」ズモーッ

和「ああ、唯ね、今妹と喧嘩中らしいの」

澪「事もなげにプライベート情報を提供だと…?」

律「何故私達より唯に詳しいんだ!」

紬「これは強力なライバルの予感!」

和「…軽音部は唯にぴったりだわ」

唯「」


澪「へぇ、唯の幼なじみ」

和「ええ、幼稚園からの腐れ縁でね」

律「私と澪みたいだな」

紬「りっちゃん達も幼稚園から?」

澪「私達は小学校からかな」

紬「じゃあ和ちゃん達の勝ち?」

澪「どうでもいいけど、審査基準年数だけか」

律「どうでも良くない! 私と澪以上の仲ってどんなだよ!」

紬「レベルしムグッ」

和「や、本当にただの古い知り合いだから」

唯「」


律「何がきっかけなんだ?」

和「人に話す程の事じゃないんだけど…」
紬「私聞きたいなー」

和「あ」

キンコンカンコン

澪「二人とも、戻るぞ」

スタスタ…


和「そんなに唯が気になるのかしら」

キンコンカンコン


唯「」

澪「まだ死んでる…」

律「ほっとけ、今回のターゲットは別だ」

紬「和ちゃん、一緒にご飯食べていい?」

和「いいけど、あなた達も物好きね」

律「軽音部ですから!」

澪「言ってて悲しくないか?」

和「なるほど…」

澪「アンタも失礼だな」



憂「のどかちゃん、おままごとしよう」

和「いいよ」

憂「じゃあわたしおかーさん」

和「わたしはおとーさん」

憂「じゃあこどもやくは…」

和「だれかつれてこないと」

憂「だいじょうぶ」



憂「おにーちゃーん」

和(あ、おなじくみのこだ)

唯「よんだ?」

憂「おままごとしよう」

唯「しかたないな」

憂「おにーちゃんはこどもやくだからいつもどおりにしてて」

唯「わかった」



和「ただいま」

憂「おかえりなさい」

憂「ごはんにしますか?おふろにしますか?」

和「ごはんにする」

憂「はい」

唯「おかーさん、あいすたべたい」

憂「もうすぐごはんができるからがまんなさい」

和「ゆい、ただいま」

唯「おとーさんおかえり」

唯「おかーさん、あいす」

憂「ゆいちゃん、めっ」

唯「むーっ」

和(…こどもだ)



和「最初はそんな感じだったわ」

澪「じゃあ憂ちゃんの方が先なんだ」

和「ええ。憂とは頻繁に遊んでたけど、唯とはあんまり遊んだりしてないわね」

律「友達の兄弟とは結構仲良くなったりするんじゃないか?」

和「でも唯ったら兄なのに憂に面倒みられてるのよ?」

紬「なんだか意外」

澪「いや、たまに垣間見えるだろ」

律「うん」

紬「でも学校生活では結構しっかりしてるんじゃない?」

澪「この間の中間テストも乗り切ったらしいし」

律「部活でもたまに助けられてるし」

和「まぁ…中学ぐらいから多少マシになったわね」チラッ


唯「」


和「本当に多少ね」



キンコンカンコン

「真鍋さんまだ帰らないの?」

和「うん、今日私日直だから日誌書いてから帰るわ」

「わかった、じゃあまた明日」

和「また明日」



ガタッ   スタスタ

和「いつまで死んでるの」スパンッ

唯「いてっ」

唯「あれ、みんなは…」

和「帰ったわよ。もう放課後なのよ?」

唯「なんと」

和「全く…しっかりしなさいよ」

唯「面目ない」

和「ほら、部活行きなさい」

唯「あいよ」ガタガタ



唯「和」

和「なに?」

唯「サンキューな」

ガラッ

和「やれやれ」

和「…これでよし、と」

和「さて、私も帰ろ」

ガラッ

律「あれ、和しかいないんだ」

和「…今日はとことん軽音部に縁があるわね」

澪「唯は?」

和「部活に行ったけど…?」

紬「入れ違いになったのかしら」



和(もしくは憂と仲直りしに行ったわね)

憂「…」スタスタ

憂「…はぁ」スタスタ


ザッ


唯「…」

憂「あ…、お兄ちゃん」

唯「憂」

憂「な、何? 私急いで晩御飯の支度しないといけないの」スタスタ

ガシッ

憂「!」

唯「話し合うぞ」



憂「わ、私は話し合うことなんか何にもないんだけど…」

唯「俺はある。その為に部活を休んできた」

憂「え…、でもお兄ちゃん部活楽しみに」

唯「してる。してるけど、だからと言って憂をないがしろにはしたくないから」

憂「あ…」

唯「憂、すまなかった。合宿だって俺浮かれてた」

憂「お兄ちゃん…」

ギュッ

憂「あ…」

唯「憂はしっかり者だけど寂しがり屋だからな」ナデナデ

憂「お、お兄ちゃんっ」

唯「…寂しかったろ」

憂「…」



憂「うん」キュッ



ガチャッ

唯「遅れやしたー!」

律「遅い!」

澪「遅すぎる!」

紬「もう下校時刻よ」

唯「遅刻してすいませんでした!一曲、一曲だけやらして! この通り!」パンッ

律「…仕方ないな」

唯「ありがとう! いいってよ!」


憂「失礼します…」

澪律紬「えっ」

律「え、誰?」

唯「妹、ほら時間ないよ」

澪「妹さんが何故ここに?」

唯「演奏聞かせたいから、ほらいくよ」

紬「えっ」


唯「STAY AWAY」

ジャーン…

ズンダッダッダガダッダッダカッカズンダッダカダガタンッ

唯「自由のー下にー生まれーたぁーwoo…」

ズガダガダンッ


パチパチパチ

憂「すごいです!」

律「ありがとうー」

唯「結構間違えたけどね」

澪「いつもは歌わないからな」

憂「そうなんですか?」

紬「憂ちゃんが来たから張り切ったのよー」

唯「あはは…」

憂「…」

憂「お兄ちゃん、本当に頑張ってるんだね」

唯「ああ、今は短い曲すらおぼつかないけどな」

澪「短いとは言ってもラルクはギターソロが難しいからなぁ」

律「しかも油断すると踊り始めるし」

紬「気持ちは分かるんだけどね」



唯「憂、俺この軽音部が気に入ってるんだ。ギターっていうやりたいことも見つけたし、最高のメンバーもいる」

唯「兄ちゃん頑張るからさ、応援してくれないかな」


憂「…うん、お兄ちゃん、頑張ってね!」

律「んじゃー解散」

唯「みんな、今日はありがとうね」

澪「気にするな、なかなかいい演奏だったし」

紬「唯君の歌も聞けたし♪」

唯「その話はいいって…」

律「今度カラオケもいいな」

紬「カラオケ! 行ってみたい!」

唯「帰るよ! おつかれ」

澪「おつかれー」


憂「あの」

律「何?」

憂「今後ともお兄ちゃんをよろしくお願いします」ペコ

紬「もちろん」

律「任せろっ」

澪「憂ちゃんも、今後ともよろしく」



憂「いい人達だね」

唯「だろ? 俺、入部して良かったって素直に思ってるもん」

憂「みんなかわいいし、ねっ」ニカッ

唯「…そういうこと言ってんじゃない」

憂「あ、否定はしないんだ」

唯「憂」

憂「あははっ」



憂「ね、手繋いで帰ろうよ」

唯「…」


唯「ん」スッ

憂「えへへ」キュッ

今日はここまでです
ちょっと休みズレたけど、明日仕事終わったら木曜日休みなんで頑張ります

落ちても同じスレタイで再開するんで無理に保守んなくて大丈夫です


※着メロ

唯→スモーク・オン・ザ・クオーター
澪→スリル
律→ディアゴスティーニのCM
紬→使用人…じゃなく必殺仕事人
憂→あんたの花道

日付変わるまでに間に合わなかった…
再開します

今日は徹夜でいく所存です



キンコンカンコン

律「もうすぐ夏休みだなー」

澪「最近そればかりだな」

律「だって楽しみじゃん!」

澪「通知票渡されるのも楽しみなんだ?」

律「うぐ…、そう言う澪は楽しみじゃないのかよ」

澪「…まぁ楽しみだな」

律「夏休みにやりたい事リスト作ってるのに落ち着いてますなぁ」

澪「!?」

律「にゅふふふふふ」

唯「夏休み、か」ジャカジャッ

唯「今年は部活も始めたし、アツい夏になりそうだ」ジャワーン

唯「夏の合宿は文化祭を意識してるだろうし」ジャカッ

唯「バリバリギターを弾けるな!」キュィィィィン

ガラッ

さわ子「平沢君、アンプを使うのは放課後にしましょう…?」ニコォ

唯「は、はいっ」

放課後


ガチャッ

律「おーす」

澪「ムギ、早いな」

紬「うん!」キラキラッ

律「なんだかムギが輝いてるぞ」

澪「どうしたんだ?」

紬「もうすぐ夏休みじゃない? 夏休みに何しようかなって考えたら…もうワクワクが止まらなくて」キラキラッ

澪「あはは…小学生じゃあるまいし」

紬「いいえ、今年の夏休みが今までの夏休みを遥かに凌駕する楽しさなのは間違いないわ」ググッ

紬「ほら、やりたい事リストも作ったし!」ジャーン

澪「!」

律「お揃いじゃーん」

唯「みんな、揃ってるかー」ガチャッ

律「一番最後に来た奴の台詞じゃないだろー」

澪「律も同じノリだけどな」

唯「いやー、ごめんごめん」

唯「これ作ってたら遅くなっちゃって」ペタ

澪「そ、それは!」

律「軽音部でやりたい事リストー!?」

紬「おおっ」

唯「今から計画しましょう、部長」

律「…で、三者三様のリストを提出してくれた訳だ」

紬「自信作ですっ」

律「…予算とかも考慮しながら選んでいくからな」

律「なんで私がアウェイなんだよ…」ボソッ

澪(軽音部入ってから律がなんだか真面目になった気がする)

律「えー、じゃあ同意見のから話し合うぞ」

律「えー、まずは夏休み合宿」

澪「これはやるべきだろ」

紬「前回大成功だったし」

律「じゃあ決定…」

さわ子「ちょっと待った」



澪「えっ」

律「さわちゃん…いたんだ」

さわ子「いました! 失礼な」

唯「律が呼んだのにな」

さわ子「あなた達、引率も無しに合宿する気?」

律「え、引率って必要なの?」

さわ子「当たり前でしょ」

澪「律…」

律「え、いやー…」

さわ子「それに前回って…、私は聞いてないわよ」

律「ぜ、前回はただのレクリエーションだったんだよ! 練習して、BBQして、解散!みたいな」

さわ子「へぇ…、じゃあこの平成2○年軽音部アルバムの写真は何?」

律「げっ」

さわ子「全く…他の部はともかく、あなた達軽音部は気をつけないと問題が大きくなりやすいんだからね」

澪「…どういう事です?」

さわ子「軽音部は、男子がいるからよ」

唯「…俺がいるから?」

紬「先生!」ガタッ

さわ子「落ち着いて、別に平沢君を差別してる訳ではないの」

澪「でもその言い方は…!」

さわ子「ごめんなさい、今はあなた達の顧問としてではなく、学校の教員として話をするわ」

さわ子「学校側も、男子の応募者がこんなに少ないとは思っていなかったから、平沢君の受け入れ体制がうやむやなまま新学期を迎えてしまったの」

さわ子「先生方も、最初はクラスの中で浮いてる平沢君を気にかけていたんだけど、部活を始めて徐々に溶け込んでいくのを見て、安心したの」

さわ子「その矢先、少数の男女合同合宿を軽音部が行ったことが分かって、職員の間で問題視されたの」

澪「そんな! 私達は確かに引率の先生と行きませんでしたけど、その他の何も問題行動は起こしてません!」

さわ子「そう、あなた達は問題無く合宿を終えた」

さわ子「結局、あなた達が問題を起こさなかった事で、様々な意見があったけど、今回はお咎め無しという事になったの」

律「ホッ」

さわ子「でも、二度目はないから」キッ

律「は、はいっ」


さわ子「学校側も平沢君に期待しているの。共学化の未来は平沢君に掛かっているわ」

唯「俺に…」

澪「なんだか大事になってきたな」

紬「なんだか…ドラマチック」

バタンッ

澪「さわ子先生行っちゃったな」

律「言いたい事言って、一緒に考えてくれないのかよー」

唯「…」

律「唯、黙ってないで何か対策案出せよー」

唯「…そうだ!」

紬「何々?」

律「妙案が浮かんだのか?」

唯「練習しよう!」

律「がっくし!」

澪「唯、今はそれどころじゃ…」

唯「いや、まず練習、特訓が必要だよ」

律「このままだと、軽音部がなくなるだけじゃなく、唯の在学も危ういかもしれないんだぞ」

唯「大丈夫、上手くいくって」

紬「澪ちゃん、りっちゃん、まず唯君の話を聞きましょう」

律「…むう」

唯「学校側は問題を起こしてなかったから、合宿での規則違反に目を瞑ってくれたんだろ?」

澪「そう言ってたな」

唯「だったら、普通に練習…規則を守って課外活動をするのは大丈夫、セーフティーだ」

律「でも、学校側の期待に応えないと規則違反の話を蒸し返してくるかもだぞ」

唯「だからこそ、夏休み中に練習して二学期の文化祭に備えるんだ」

紬「そっか! ライブが大盛況なら軽音部の実績になるわね!」

澪「なるほど…」

紬「私は唯君の案に賛成だな。私達らしさで勝負したいの」

律「始めてのライブが生きるか死ぬかの舞台か…燃えてきた!」

澪「…」

紬「…澪ちゃん?」

澪「そ、そんな大舞台…怖い」

律「澪! 今からそんな事言っててどうする!」

澪「だ、だって」ガクガク

唯「澪…」

唯「律、さっきムギは自分たちらしさで勝負したいって言ってただろ?」

律「あ…」

唯「俺達は俺達らしく、楽しく演奏できたらそれでいいんじゃないかな」

律「…そだな」


律「澪」ポンッ

澪「ひっ」ビクッ

律「プレッシャーかけてごめんな」ギュッ

澪「…あ」

紬(りっちゃん…とってもナイスよ)ポッ

澪「唯、ムギ、それに律、取り乱してごめん」

律「や、私も悪かった」

紬「でもこれでみんなの意志が一つになったわね」

律「しかし、今日の唯はどこか一味違うな」

澪「言う事がみんな的確だし」

紬「苦境の中で真価を発揮するタイプなのかしら」



唯「」プシューッ

律「あ、オーバーヒートしてる」

…夏休み

唯「あははははは!」ミョーン

律「…さっきからアレばっかだな」

紬「変に気負って根詰めるよりいいんじゃない?」

律「や、もう少し根詰めた方がいい、絶対」

唯「あははははは!」ミョイーン



澪「…できた」

律「お、先生、詩が書けましたか」

澪「やっぱりまだできてない」

律「逃げるなよぅ」

律「ほら、恥ずかしがらずに貸してみろよ」サッ

澪「あ!」


ふわふわ時間(タイム)

君を見てるといつもハートDOKI☆DOKI

揺れる思いはマシュマロみたいにふわ☆ふわ



律「…」

律「だれを想像して書いたんだ? ん?」
澪「ナンノコトヤラ」

律「ムギはこの詩どう思う?」

紬「とっても素敵だわぁ」パァァ

律「!?」

律(…いや、夢見がちなムギなら有り得た話だ。しかし)


律「唯、この詩どう?」

唯「どれ…」

律(いくら何でも男の唯には受け入れられまい)


唯「うん、いいんじゃないかな」

律「ほら澪、やっぱりいいって…ええ!?」

律「唯、正気か?」

唯「うん」

律「だってふわふわタイムだぜ?」

唯「いいんじゃない?」

律「…私も納得できるような感想を言ってくれ」

唯「納得するかどうかはわからないけど…」


唯「詩を書く段階で必要なのって、やっぱり気持ちじゃないかな」

唯「ただカッコイイ言葉並べたり、語呂だけ良くした歌詞よりは、歌ってる内に書き手に共感したり、歌の中にある物語の主人公になれる方が俺は好きだな」

唯「ちょっと矛盾するけど、ラップみたいに韻を大切にするのも好きだし、超カッコつけの曲にも好きなのあるんだけどね」

律「…」

唯「…やっぱり駄目かな」

律「ふーっ、全く、唯にはかなわないなぁ」ポリポリ

唯「じゃあ!」

律「これに合った曲、作らないとな」



紬「もう少しベースが目立ってもいいと思うの」

澪「や、私はこのまま控え目な方が…」

律「私もベースはもう少し主張する感じでいいと思うぞ」

澪「そ、そうかな」

律「そうだよ。そっちの方が澪の声が映えると思うし」

紬「逆にサビは…」


唯「あははははははは!」ミョーン

律「…」

澪「まだやってるよ…」



律「続きはまた明日だな」

澪「今日話し合ったイメージに似た曲探してみるよ」

紬「私もー」

律「よし、じゃあ唯から一言」

唯「一日中チョーキングにハマっててすいませんでした」

律「よし、解散」



憂「さっぱりしたー」

チャカチャカヂャカヂャカ

憂「あ、やってるやってる」


ガチャ

憂「お兄ちゃん、お風呂空いたよ」

ヂャッ

唯「ああ、ありがとう」ジャカッ

憂「今は何の曲を練習してるの?」

唯「へへー、オリジナル」

憂「オリジナル? すごいね!」

唯「よせやい」ジャランッ

憂「ねえ、どんな曲なの?」

唯「すまんけど、まだ作り始めなんだ」

憂「でも、今弾いてたよね?」

唯「ああ、今のはみんなの意見を基に勝手に考えた俺のイメージ」

憂「ねぇ、ちょっとでいいから聞かせてよ」

唯「…本当に考え中だからな」

チャカチャカジャッジャッチャカチャッジャカジャッ

唯「君を見てると いつもハートDOKI☆DOKI」

憂「えっ」

唯「しまった」



澪「これとかピッタリじゃないか?」

律「ちょっとテンポ遅くないか?」

紬「じゃあこんな感じならいいかな」

ターラタータタータラタータタータタターターラタター

律「そう、そんな感じ」

澪「あ、確かにいい感じだ」

ガチャッ

唯「おはよー」

律「おーす」

唯「作曲中?」

紬「うん、今サビを考え中」

唯「ベースラインは大分決まってきてるんだ」

律「さっき録音したサンプル聞くか?」

唯「お、聞きたい」

紬「ポチっとな」


デゲデゲデッデデゲデッデゲデ

唯(あ、昨日考えてたイメージにピッタリだ)

デーッデッデゲデデーッデッデゲデデーッデーッデーッデーッ

唯(…見てーてもー気ーづーかーなーいーよねー)

デレデレデゲデゲデレデレデデデゲ
ジャーガジャガッジャッジャーッジャーガジャガ


律「お!」

澪「ムギ! サビいくぞ!」

紬「合点!」



唯「ごめん、つい」

澪「驚いたよ、考えて来てたなんて」

律「むしろ昨日の聞いてたんだな」

澪「一日中笑ってたからな」

唯「面目ない」

紬「で、りっちゃんどうだったかな」

律「澪とムギはもう少し調整してけば形になるな」

紬「途中で上手く被さらなかったものね」

律「問題は唯だな」

唯「やっぱし?」

律「お前がボーカルんとこ喰ってどうすんだよー!」

唯「ああ! だからやけに気持ち良かったのか!」

澪「サビ入りたてのところは良かったのに徐々にエスカレートしてったな」

紬「でも、修正して楽譜に起こせば使えるわよね」

律「そうだな、私も今のメロディーライン好きだし、ボーカルも見直してみようか」

唯「やった!」



ピンポーン

ダッダッダッダッ

ガチャッ

律「よっす澪!」

澪「わ! びっくりした…」

律「練習しようぜ、練習」

澪「練習なら明日も出来るだろ? メリハリは重要だぞ」

律「頼むよ澪、今日も私走り気味だったろ? 夏休み中に癖直したいからさー」

澪「…しょうがないな」

律「サンキュ!」



澪「ほら、また早くなってる」

律「マジで!?」

澪「今日の唯じゃないけど、律もサビに入ると早くなるし、音も強くなるな」

律「テンション上がるとどうしてもなっちまうんだよな…」ダッダカッ

澪「逆に疲れてると丁度いいんだよな」

律「合宿ん時のか? アレ結構きつかったんだぞ」

澪「疲れた状態でいろとは言ってないよ。何かヒントがあると思うんだ」



ジャーンッジャカジャッ

澪「…どうですか?」

さわ子「へー! この短期間にしてはなかなか完成度高いじゃない」

紬「ありがとうございます」

さわ子「キャッチーな曲調だし、文化祭のライブにピッタリね」

唯「やった!」

律「さわ子ちゃんのお墨付きだ!」

さわ子「たーだーし」

唯律「はいいっ」

さわ子「技術的な部分でまだまだ伸びしろがあると思うの」

唯律「ですよねー」

澪「ど、どの辺ですか?」

さわ子「その前にー、これ」ペラッ

唯「チケット?」

さわ子「野外フェスのチケット。たまにはプロの演奏を生で感じましょう」

律「さわちゃん太っ腹!」

紬「なんだか楽しそう!」

さわ子「曲作りもいいけど、息抜きもね。感受性を育てないといい曲は作れないわよ」

律「流石元バンドマンは言うことか違うね!」

さわ子「その過去には触れちゃ駄目よ?」キラッ

律「ひゃいっ」



「はい、紬お嬢様からの指示でして…」

「すみません!無理なのは承知なのですが…」

「度々の日程変更のご無礼、お許し下さい」



「ふぅ、お嬢様も無茶言うよな」

「急遽明日明後日の予定を延期だなんてな」

「で、我らがお嬢様は…」

紬「ん…すーすー」

「疲れてデスクでお休みだ」

「余程部活動が楽しいのだろうな」

「よし、頑張り屋なお嬢様の為に、もう一働きするか!」



唯「わ! すごい人の数だ…」

律「そりゃフェスだからな! 祭りだからな!」

紬「お祭り!楽しみ!」

澪「あれ、先生は?」

律「早速B会場に走ってった」

澪「引率なのに…」

律「次! 私のホルモンの登場だ!前行くぞ前!」ズモッ

澪「ちょ! 律」

紬「あ! 待って!」



唯「あれ、みんなは?」



唯「…ふ、全く仕方ないな…みんな」



唯「…はぐれた」

『チューチューラブラブムニムニームラムラ!』

プリンプリンポロンヌルルレーロレロ!!!!!

唯「うお! あのベースの人踊ってるよ」
唯「ああいうパフォーマンスはやっぱりライブを盛り上げるよなぁ」

唯「俺達にはまだまだ無理だけど、いつかやってみたいな」

『チューチューラブラブムニムニームラムラ』

「プリンプリンポロンヌルルレーロレロ!」

唯「かなり過激な歌詞が多いのに、あんな小柄な女の子にも指示されてるんだ…」

梓「プリンプリンポロンヌルルレーロレロイェー!」

『アニキラバーサーイン』

FOOOO!!!!!

唯「今度は会場中がヘドバンだ! バンドの人達も演奏しながら首振ってる!」

唯「バンドと会場が一帯になる…これがライブ!」

梓「ちょっと、そこのあなた!」

唯「へ?」

梓「ブツクサ言ってないで、次サビ終わったらヘドバンして下さい!」グルグル

唯「何ー?聞こえなーい」

『アネキラバーサーイン!』

梓「Fooooo!!!!!!」グルグル

唯(あの子、目が回ってたみたいだけど、大丈夫かな)

『マキシマムザホルモンでしたありがとうー!!!』

ウオオオオオオオォォ…!!!


唯「く、首が痛い…イチチ」

唯「あれ、さっきの子、謎のポーズ取ったまま動かないな」



唯「もしもし、キミ」

梓「…」

唯「おーい」ポン

ドサッ

梓「」

唯「…死んでる」



梓「…んん」

唯「あ、気が付いた」

梓「あれ…私のホルモンは…」

唯「焼き肉の夢見てたの?」

梓「違います!マキシマムザホルモン!バンドの名前!」

唯「ああ!あのマイク食べちゃうバンドか」

梓「そうそう…って、あなたはホルモン素人の人」

唯「何その微妙な不名誉さの呼び名」



律「うう…首が…」

澪「私までムチウチだよ…」

紬「あ、唯君だ」



唯「あ、みんな」

律「はぐれるなよー、心配したぞ」

澪「ホルモンの演奏が終わってから気付いたんだけどな」

紬「あれ? そっちの子は?」

唯「ホルモン? が終わった後、立ったまま気絶してたから避難させた」

律「何!? お前も腹ペコか!」

澪「ムチウチなのに元気だなぁ」



梓「へぇ…軽音楽部の方なんですか」

唯「桜ヶ丘高校なんだけどね」

梓「あ、私のウチの近くです!」

律「へえ! じゃあ文化祭のライブに来てよ」

梓「文化祭ですか」

紬「そう、ライブに向けてオリジナルの曲を製作中なの」

梓「オリジナルなんて…レベル高いですね」

澪「そ、そうかな?」

梓「ちょっと興味が出てきました。ライブ、行ってみますね」

紬「ありがとうー」

律「よし! そろそろ次見に行くか、縁があったらまた会おう!」

澪「ライブ、来てくれよ」

唯「体調に気をつけるんだよ」



梓(桜ヶ丘高校って女子校じゃないっけ?)

梓(すごくボーイッシュな人なのかな)

頭回らなくなってきたんで寝ます…
起きたら再開しますが、落ちてたら書きためて立て直します
終わるかな…

あずにゃんのキャラ痛過ぎるだろw

>>800
熱狂的腹ペコ(ホルモンファン)って事で見逃してやって下さいww
次出る時にはまともになってる…筈

ゆっくり保守


保守時間目安 (休日用)

00:00-02:00 40分以内                   __
02:00-04:00 90分以内            _□.--‐<´ヽ`、
04:00-09:00 180分以内         ,.-"`: :.|___\  ヽ、_ノ
09:00-16:00 80分以内         /: : : :,ヽ、\/l`ヽ、  \
16:00-19:00 60分以内         /::/: :〆、 ,×l/:l : l : ̄ヘ<
19:00-00:00 30分以内       |/|: :/●  ●|_!_l_l=:-:‐i´

                  .,-、  |: :|@   @|::|=|: : : : l
保守時間の目安 (平日用)  ;|!:::::::`ヽ、|!_ ⌒  _/:/ : : : : : l
00:00-02:00 60分以内    |!:::::::::::::::::∥r:‐t-t//::ヽ, : : : : : l

02:00-04:00 120分以内     ヾー──'‐(::|×|:::ト==l: : : : : : l
04:00-09:00 210分以内       ./: : : : :ノ:|×|:::|:::::::|: : : :l : : l
09:00-16:00 120分以内      /: :/: : :._}=ェ==|:::::::::ゝ、: :l : : :l

16:00-19:00 60分以内      /: :/|:.__/:::/:/:/ヘ|:::::::::::ノ: : l: : : l
19:00-00:00 30分以内.     /: :/,|/_/_/_/_/∧_l_lエ´ヘ、:l l: : : l
                  /: :/ゝ、/_/_/_/_/_l_l_ヘ_ヘ_ヘ,.ゝl : : :|
                   ̄      .|:×|:×|      ̄ ̄
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                         .ヽ_人_ノ


しゅ



さわ子「ミンナー、フェスハタノシカッタカナ?」

律「…」

さわ子「プロノエンソウハイイシゲキニナッタロウシ、ホンバンキタイシテルワヨ」
澪「…」

さわ子「フェスハカエルマデガフェスダカラネ、ヨリミチセズカエルノヨ」

唯「…なんで上向いてしゃべってるんですか?」

さわ子「ムチウチナノヨ」



紬「パフォーマンス?」

澪「おいおい、私たちじゃ演奏中にそんなことする余裕ないぞ」

唯「や、そんな大した事じゃないんだけど、会場と一つになるような一工夫ができたらなって」

律「ふむ」

紬「みんなも一緒にー! みたいな?」

唯「そうそう」

澪「でも私たちの曲ってオリジナルだから会場がノってくるの難しいんじゃないか?」

唯「でもさ、一緒に手拍子なら出来るんじゃないかな」

紬「手拍子?」

唯「イントロで律がリズム取るみたいに、みんなで手拍子してさ」

律「お! いいねー」

澪「なんかライブっぽいな!」

律「よし、それ採用!」



和「あ、憂。買い物?」

憂「うん、晩御飯の買い物。和ちゃんは学校に用事?」

和「生徒会だからね。今から桜高祭の準備しておかないといけないの」

憂「大変だねー」

和「好きでやってることだから」

和「そういえば、唯達はライブやるのよね」

憂「みたいだね。この前もライブ見に行って本番の参考にするって言ってたし」

和「毎日学校来て練習してるみたいだしね」

憂「ライブ、成功するといいね」

和「…そうね」

憂「…」


憂「そうだ、久しぶりにウチで晩御飯食べて行かない?」

和「え、でも」

憂「いいからいいから」



憂「手伝ってもらってごめんね」

和「いいのよ。お客さんって仲じゃないじゃない」

憂「ありがと」

和「どういたしまして」

憂「和ちゃんとこうやって一緒にいるのって久しぶりだよね」

和「そうねー、中学の時はそこまで間が開かなかったのに」

和「相変わらず憂の世話してるの?」

憂「世話っていう程じゃないよ」

和「駄目よ、甘やかしちゃ」

憂「別に甘やかすとかそんなんじゃ…」

和「やれやれ」



憂「和ちゃんこそ、お兄ちゃんの事放っておいていいの?」

サクッ

和「え」

憂「和ちゃん!血!血が!」

和「あ、痛っ」



和「憂が変な事言うから…」

憂「ご、ごめん」

和「全く、私と憂はそんな関係じゃないって昔から言ってるでしょ」

憂「受験受かるように毎日勉強教えに来てたのに?」

和「うーいー?」

憂「なんでもないです!」



ガチャッ

唯「ただいまー」

憂「お帰りなさい」パタパタ

唯「ん? 和が来てるのか」

憂「よくわかったね」

唯「靴が一足多いからな」

憂「あ、なるほど」

唯「着替えてくるわ」タンタン


憂(でも普通は靴見て誰のかわからないよね)

タンタン

唯「お、いい匂い」

憂「もうすぐできるから席についてて」

唯「ほーい」ガタッ

和「アンタも何か手伝いなさいよ」

唯「お、いらっしゃい」

和「軽く流すな」

唯「お前が飯食べに来るなんていつ以来だ?」

和「だいぶ前。いいからご飯よそいなさい」カチャッ

唯「へー」



和「憂、ごちそうさま」

憂「また一緒に食べようね」

唯「送っていこうか?」

和「いいわ。すぐそこだし」

憂「気をつけてね」

和「ありがとう、おやすみなさい」

バタン

憂「楽しかったね」

唯「そうだな」

チャカチャカジャカジャカ
ジャー カチャカチャ

憂「お兄ちゃん」

唯「ん?」

憂「お兄ちゃんと和ちゃんって、その…」

唯「俺と和が?」

憂「あの…」



唯「多分、憂が想像してるようなのじゃないよ」

唯「俺と和はお互いに空気のような物なんだよ」

憂「ちょっと酷いね」

唯「存在感の空気じゃないぞ。お互い必要としてるけど普段は有り難みがわからないってこと」

憂「やっぱりちょっと酷いかも」

唯「あれ」

ガチリア充じゃねえかw
いくら唯ちゃんでも……あれ?許せる



唯「あづいー…」ゴロゴロ

憂「はい、お兄ちゃん麦茶」

唯「うむ、大義である」

グビグビ

唯「ぷぁーっ!」

唯「…あぢい」ダラーッ

憂「本当にあっついね…」パタパタ

憂「せっかくのオフなのに遊びに行かないの?」

唯「えー?」ゴロン

憂「中学の時の同級生さん達とか」

唯「あー、あいつらか…元気かな」

憂「春休み以来遊んでないんじゃない?」

唯「言われてみれば」



唯「でも今日は暑いからいいや」ダラーン

憂「ああっ まただらけちゃった」



唯「夕方になってちょっと涼しくなってきたし、出掛けてくる」

憂「えっ、今から?」

唯「俺、スロースターターだから」

憂「もう、あまり遅くなっちゃ駄目だからね」

唯「大丈夫、散歩程度だし」

憂「気をつけてね」



唯「…ククッ」

唯「…ぶふっ」

唯「ひっ…ひひっ」プルプル

「…お兄さん、うるさい」

唯「だ、だってファミ通町内会って面白いじゃん」

「同意を求めないでよ…。確かに面白いけど」

唯「だってほら、集団下校だって、ぷふっ」

聡「立ち読みなんだからもう少し遠慮しろよ!」

聡「お兄さんのせいで追い出されたじゃん」

唯「やー、ごめんごめん」

聡「はぁ…せっかくの暇つぶしが…」

唯「お詫びに何か奢るよ」

聡「じゃあゲーセンがいいな。丁度協力プレイできるし」

唯「あれ、対戦とかじゃないんだ」

聡「すぐ終わったら暇つぶしになんないじゃん。長く遊ぶならガンシューだよ」

唯「よし、じゃあそれにしよう」

聡「よし、今日はスポンサーもいるし、サイレントヒルクリアするぞ!」

唯「スポンサーって俺?」

聡「当たり前じゃん。頼んだぜ、相棒」

唯「え、これ俺もやるの?」

聡「二人で騒ぎながらやるのがいいんだよ」

唯「…よし、どっからでも来い!」

聡「撃てって!もう来てるって!」ガンガンッ

唯「うわっ!? キモい! くんな!」ガンガンガンッ

唯「死んだァー!」

聡「早く復活しろって! 三角野郎つええ!」ガンガンッ

唯「ええい!500円ぐらい予め入れとくわっ」チャリチャリチャリーン

唯「墜ちろォォォ!」ガンガンガンガンッ

聡「止まれぇぇぇぇ!」ガンガンガンガンッ

△「…」

ズバァァァァッ

唯聡「ぎゃああああああああ」



聡「なんでバッドエンドなんだよ…」

唯「今月の小遣いが…」

聡「ありがとうお兄さん、超楽しかったよ」

唯「あはは…そりゃ良かった」

デッデッデーッデッデッデデーッ
ナミダーノリユーヲシッテルカー

唯「電話だ」

聡「俺も」

ピッ

憂「お兄ちゃん!遅くなっちゃ駄目って言ったじゃない!」律「聡!どこほっつき歩いてんだ!さっさと帰ってこい!」

唯聡「はい…」キーン

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