【オリジナル】須賀さん「安価で女子サッカー部をつくる」 (702)


須賀さんはど田舎に住む少しおバカな15歳の女子高校生。
ある日、テレビ中継していたサッカー女子日本代表の試合に須賀さんはとても熱中していました。

『フリーだ! 大儀見フリーだ!』

須賀さん「オラァ! いけ! 大儀見!!」

『シュウゥゥト!! あーーーッ!! ゴールポストに嫌われたーーーッ!?』

須賀さん「そんなーーーッ!?」





―次の日・度田舎高校―

須賀さん「友ちゃん、昨日のサッカー面白かったね!」

友「え? わ、私みてないよ」

須賀さん「カッコいいよね! なでしこJAPAN!!」

友「そ、そうだね」

須賀さん「それでねサッカーしたくなってさ……」

友「うん」

須賀さん「サッカー部に入ろうとしたら『女子は入れない』とか言われちゃったよ」

友「そうなんだ……残念だったね」

須賀さん「だからさ! あたし達で女子サッカー部をつくろうよ!」

友「女子サッカー部!? って『あたし達』!??」


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須賀さんは女子サッカー部をつくる事にしました。


須賀さん「でも部をつくるにはどうすれば良いんだろう?」

友「確か、部員が代表者を含めた>>3人いて申請すれば良いはずだよ」

須賀さん「>>3人か……あたしと友ちゃんでまず2人だね!」

友「やっぱり私も頭数に入っているんだ……」

6人


部を創設するのに6名の部員が必要だ。


須賀さん「あと4人だね!」

友「どうやって集めるの?」

須賀さん「そうだな……そうだ! >>5>>6でコンマ数字が一番大きい方にしよう!」


女子サッカー部創設メンバー募集案>>5>>6

許可とってポスター貼りと校内放送で呼び掛け

間違えた
安価ずれます。>>7>>8

学内ネットワークのチャット


須賀さん「そうだ! インターネット使って全世界から募集しようよ!」

友「須賀さんなに言ってんの!? 在校生じゃないと意味が無いよ!」

須賀さん「え? そうなの?」

友「学内ネットワークでチャットができるから」





―チャット内―

1:すがさん

 じよしさっかーぶつくりたいですぶいんぼしゅうちゆう

2:名無しさん

 死ね

3:名無しさん

 日本語でおK



須賀さん「死ねって言われた!?」ガーン

友「(須賀さん、コンピュータ苦手なんだね……)」

>>13「ねえ、須賀さん女子サッカー部つくるの?」

須賀さん「あ! 同じクラスの>>13さん。そうだよ! >>13さんもサッカーしようよ!!」

>>13「サッカー観るのは好きなんだけど……ほかの部に入ってるし……」


>>13の名前と部活

寒河江 バイク部


須賀さん「寒河江さんバイク部なんだ……バイク部!?」

友「あるよ、バイク部。でもバイク部って……」

寒河江「うん、部長がエクストリーム失敗して、植物人間になってから無期限の部活動停止中なんだ」

須賀さん「へ、へぇ」

友「それならバイク部が活動再開するまで女子サッカー部をやってみたら?」

寒河江「え?」

須賀さん「ナイスアイデア! そうしようよ寒河江さん!!」

寒河江「女子サッカー部か……うん、良いよ」

須賀さん「やったーー!!」

友「あと3人だね」


寒河江さんを迎えて3名となった女子サッカー部(予定)こんな亀レスでゆくゆくは試合なんて出来るのだろうか?

つづく


―次の日―

須賀さん「おはよー友ちゃん!」

友「おはよう。須賀さん今日も元気だね」

須賀さん「元気だよ! あたしから元気を取ったら何が残るのさ!?」

友「そ、そうだよね」

須賀さん「さあ、今日も部員探しガンバるぞーーッ!!」

友「……」

須賀さん「友ちゃん、『オー!』だよ?」

友「お、おー」

須賀さん「声が小さいよ!」

友「お、オー!(恥ずかしいよ)」

須賀さん「もう一回……オーッ!!」

友「オー!!」

一般生徒「何あれ、やだー」クスクス

友「///」カァァ


―廊下―

須賀さん「ん? あれは……」


ジェシカ「『ニセモノのカミノケモノノケサムライソード』」

川原「せ、せめて五・七・五でね」

ジェシカ「Oh! ゴーシチGoデシタ」


須賀さん「背、高いなぁ」

寒河江「隣のクラスの川原と留学生のジェシカだよ」

友「あ、寒河江さん。おはよう」

須賀さん「おはよー!」

寒河江「おはよ……ねえ、2人を誘ってみたら?」

須賀さん「そうか!」


2人を誘う? 安価↓1、2、3で多数決。


須賀さんは2人を女子サッカー部に誘う事にした。


須賀さん「ヘーイ、彼女達!」

ジェシカ「ナニヤツデスカ?」

須賀さん「??」

川原「『あなたは誰ですか?』と言っています」

須賀さん「あたし須賀さん! 女子サッカー部つくるんだけど2人も入らない?」

川原「唐突ですね……」

ジェシカ「サッカー……ナデシコJAPAN?」

須賀さん「いえす、イエース! ナデシコJAPAN!!」

ジェシカ「そちハ『ヤマトナデシコ』デスカ?」

須賀さん「おーイエー、ソウデース」


寒河江「なんでアイツまで片言になってんの?」

友「さ、さあ」


須賀さん「それで2人とも女子サッカー部に入ってくれるかな?」

ジェシカ「ワタシ、にほんぶんかけんきゅーかいやってマス」

川原「私は俳句部だったのですけど……」

須賀さん「俳句部!?」

友「あるよ俳句部。うちの俳句部インターハイ常連の強豪校だよ。でも俳句部って……」

川原「そう、俳句部は行き過ぎた練習で死者が出たせいで無期限の部活動停止に……」

須賀さん「そ、そうなんだ」

ジェシカ「それでカワハラに『ハイク』ならってマス」

須賀さん「なんとか女子サッカー部に入ってくれないかな?」

川原「私は……ジェシカが入るなら」

ジェシカ「>>24なら、はいってヨカロー」


ジェシカの提案>>24

川原でタイマン

顧問の先生とかコーチにいてもらわないと練習にならないからその確保


ジェシカ「ワタシとカワハラでタイマンデス!」

須・友・寒「え!?(川原を見る)」

川原「ちがッ!? 『かわら』『河原』ですよ!」

ジェシカ「カワハラが(河原で)ワタシに勝てレバ、サッカーシマス」

川原「ちょっと!? わざと言ってない!?」


―河原―

ジェシカ「シュッ! シュッ!!(179cm キックボクサースタイル)」

須賀さん「でけぇ……(158cm 体操着)」ボーゼン

友「ジェシカさん、ガチだね……」

川原「本国で女子キックボクシングジュニアハイのベスト3らしいですよ」

寒河江「……無理だろ」

須賀さん「いや、負けられない! ガンバるぞ!!」


Fight!!

勝負の行方は…… 安価↓2


須賀さん「……」グッ ヒュッヒュッ


川原「須賀さんが顔を隠すように両拳を握って頭を振りだしたわ」

寒河江「あれは……ピーカブースタイル! マイク・タイソンが得意としていた構えだ。頭を振って狙いを定めさせず、急所を隠しつつダッシュから距離を詰めインファイトに持ち込んでリーチの差を埋める作戦か!?」

友「(そういえば、須賀さんの部屋に『はじめの一歩』全巻あったね)」


ジェシカ「シッ!」ビシュッ

須賀さん「くっ」ガッ

ジェシカ「シッ! シッ!」ビシュッビシュッ

須賀さん「ぐうッ!!」ガッガッ


川原「ジェシカの左ジャブで須賀さんが防戦一方だわ!」

寒河江「須賀さん! もっと頭を振るんだ!」


須賀さん「石をぶつけられているみたいに痛い! このままじゃ!」

ジェシカ「いつマデタートルになってるつもりデスカ!?」ギュンッ

須賀さん「ぐあッ!!」ビシィッ


川原「ローキック!?」

寒河江「ガードを上半身に集中させて足を狙ったか!?」



ジェシカ「ウェーイッ! ウェーイッ!!」ビシュッビシュッ

須賀さん「ぐあッ!」ビシィッビシィッ


川原「あぁッ! なんかドージョーチャクリキのハーリック会長みたいな掛け声でローキックの嵐が!!」

寒河江「このままじゃ足をやられてスピードが殺されるぞ!!」

友「いや、須賀さんは……」


ジェシカ「ウェーイッ!!ウェーイッ!!ウェーイッ」ギュンッギュンッギュンッ

須賀さん「ぐ……今だ!」ビシィッビシィッ スカッ

ジェシカ「!?」


川原「最後のローをかわした!?」


須賀さん「オラァッ!!」グオォッ

ジェシカ「ゲフッ!?」ドムッ


寒河江「かわしざまに踏み込んでボディーブロウ!」

友「須賀さんはローキックをわざと受け続けて反撃のタイミングを狙っていたんだよ」


友「終わった! 須賀さんの鉄拳は突進してくる猪すら一撃でKOする威力!」

寒河江「いや、まだジェシカは終わっていない! やはりローキックのダメージで本来の威力が!?」


ジェシカ「ガッデム!!」

須賀さん「うおォォォッ!!」

バキィッッ!!


川原「クロス……」

寒河江「……カウンター」

友「…………」


須賀さんとジェシカ。両者の拳は互いの顔面を捉えていた。
そして、2人は崩れるように倒れた。





須賀さん「ジェシカのローキック……スゴく効いたよ」

ジェシカ「スガさんモいいパンチダッタゼ……」

寒河江「なーに寝たまま語ってんだか」

川原「青春ですね」

友「2人とも鼻血出てるよ」

ジェシカ「スガさん……」

須賀さん「ん? ナニ?」

ジェシカ「ワタシ、Fightしてスガさんから『ヤマトナデシコダマシイ』伝わりマシタ」

須賀さん「あたしもジェシカからメリケン魂を感じたよ」

ジェシカ「ワタシのクニ、サウスアフリカデス」

須賀さん「あれ? そうなの?」

ジェシカ「サッカーしまス」

須賀さん「え!? 女子サッカー部入ってくれるの!? あたし、ジェシカに勝ってないよ!?」ガバッ

ジェシカ「YES」

川原「それなら私も宜しくね」

須賀さん「やっ……たあァァッ!!!」


死闘の末、友情が芽生えたジェシカとその友人、川原を迎えて女子サッカー部(予定)は5名となった。
部創設申請にあと1人まで来たが、>>25の言う通り顧問が必要だとゆう事を、この時須賀さんは気づいていなかった。

つづく


ジェシカは白人なのかな

サッカーとは気狂いと見つけたり

南米って言ってるから褐色系だと思ったけどその辺は自由じゃね

>>34>>35
ジェシカは南アフリカ出身の白人のイメージでやってました。


―次の日―

須賀さん「おはよー! 友ちゃん!」

友「おはよ……キャーッ!! 須賀さん、どうしたのそれ!?」


友が見たのは鼻に大きな絆創膏を張り付け、右足をギプスで固めて松葉杖をつく須賀さんの姿だった。


須賀さん「いやぁ……あの後家に帰ったら足が倍くらいに腫れちゃってさ」

友「病院に行ったんだ?」

須賀さん「うん、お母さんが『すぐ病院にいけ!』って言うからさ……そしたらさ、足折れてるんだって! 鼻も! アハハハ!!」

友「全然笑えないよ……」

担任「おう須賀、なした? そったら大怪我すて……ますか、喧嘩が?」

須賀さん「先生おはよー! 違うよ! 崖で足を滑らせて落ちたんだよ!」

担任「崖から落づた!? おめはふんとに馬鹿だな。気をづけろよ!」

須賀さん「はーい」

友「……」


―トイレ―

ジェシカ「オゥ……」

川原「大丈夫?」

寒河江「あれ? どしたん?」

ジェシカ「サガエ……グモニー」

川原「それが……」


寒河江がトイレに入ると長身を丸めてうずくまるジェシカと心配そうに体を擦る川原がいた。


川原「ジェシカが朝から血尿が止まらないらしくて……」

寒河江「ボディー一発で!? ……マジかよ」

ジェシカ「スガさん……すえオソロシーむすめっこデス……」

川原「それはそうと、サッカー部の女子マネージャーの噂知ってます?」

寒河江「噂?」





―教室―

寒河江「っていう事があってさ」

友「そ、そんな事になっているんだ……」

須賀さん「ジェシカに悪い事しちゃったな……」

寒河江「気にすんなよジェシカも『お互い様』って言ってたし」

須賀さん「それで『噂』って?」

寒河江「ああ、そうそうサッカー部……『男子サッカー部』でいいか。そこの2年の女子マネが部員に虐待されているらしい」

友「ええ!?」

須賀さん「なんだって!?」

寒河江「名前は>>39ってひとらしい」

須賀さん「>>39先輩を助けよう!」

友「その……お節介じゃないかな?」

須賀さん「なに言ってんだよ! 友ちゃん!」

寒河江「上手くいけば女子部に引き抜けるかもしれないしな」


女子マネの名前 >>39


生駒


―サッカー部・部室―

サッカー部員A「生駒、今日も頼むわ!」カチャカチャ

生駒「嫌ぁ……」ブルブル

サッカー部員B「すげ! 黒光りしてるぜ!」

サッカー部員C「おら! さっさとくわえろよ!」

生駒「嫌ッ! 臭い!」ジタバタ

サッカー部員A「暴れんなよ!」ググッ

生駒「むぐゥッ!?」

サッカー部員A「吐くんじゃねー……ッぞ!!」

生駒「んーーーッ!!」

サッカー部員C「生駒ァ……ヨダレ垂らしすぎダロ!」ヒャヒャヒャ

サッカー部員B「お前もホントは好きなんだろ?」アヒャヒャヒャ

生駒「んーーー! んーーー!!」

サッカー部員A「よし、そろそろイクぞ」グググ

生駒「んーーー! んんーーーッ!!」

サッカー部員A「イクぞ、イクぞ、イクぞ……ッ!!」


バッチーーーンッ!!














生駒「痛い!」

サッカー部員B「ゴムパッチン成功!!」

サッカー部員C「イエーーイ」

サッカー部員A「良い様だな! 生駒?」

生駒「うぅ……酷い、ひどいよ」メソメソ


サッカー部員B「さて、次はなにすっかなー?」

サッカー部員C「このストッキングでブサイク面作ってやろーぜ!」

生駒「グス……もう嫌ぁ…………」


もう、生駒のライフはゼロ寸前。その時、彼女を救う声が響いた!


?『そこまでだ! この外道ども!!』


サッカー部員A「だ、誰だ!?」



須賀さん「須賀さんレッド!」ビシッ

ジェシカ「ジェシカイエローデース!」バッ

川原「川原ピンク!」キャローン

友「と、友ブルー……です」オドオド

寒河江「…………寒河江ブラック(小声)」

須賀さん「5人揃って……」

4人 1人『女子サッカー部レンジャー!!』ババーーン





サッカー部員A「…………」

サッカー部員B「…………」

サッカー部員C「…………」

生駒「…………」キョトーン


須賀さん「決まったね」ドヤァ

ジェシカ「みろヨ、あいつラおどろきのまりこえモでないゼ」ハッハー

寒河江「いや、どう考えても私らが盛大に滑ったせいだろ?」

友「だ、大丈夫かな? バレないかな?」

川原「ちゃんと目出し帽をかぶっているから平気ですよ」

寒河江「今さっき名乗ったよね?」

須賀さん「友ちゃん、今のうちに生駒先輩を!」

友「う、うん! さあ、生駒先輩こっちに……」ササッ

生駒「え!? あ、はい……」


サッカー部員A「なんだ、てめーらは!?」

サッカー部員B「おかしな格好しやがって!」

サッカー部員C「生駒はうちのマネージャーなんだよ!」

須賀さん「悪党め……」ポキポキ

ジェシカ「おまえらノあくぎょーザンマイ、おてんとサマガみのがしテモじょしサッカーぶハみのがさネーゼ!」ポキポキ

川原「観念なさい!」キャローン

サッカー部員A「くそ! おまえら、やっ「須賀さんパンチ!」」バキッ

サッカー部員A「」ガクッ

須賀さん「まず、1人」

サッカー部員C「え!?」

サッカー部員B「ちょっ!」


友「生駒先輩、大丈夫ですか?」シヌガイイデス マ,マテ ゴキッ

生駒「はい……あの、あなた方は?」イヤーッ コラマテェ

友「私たちは先輩を女子サッカー部へ勧誘に来ました」エイッ グシャ

生駒「女子……サッカー部?」ウワ,カワハラクギバットトカ,エグスギルゾ ウフフ

友「はい、創部するんです。是非とも先輩には女子サッカー部に入ってもらいたいんです」ダ,ダズゲデグダザイ ギプスキーック ドガァッ

生駒「私に……ですか?」イテーッギプスシテテモ,イテーッ アタリマエダロ アラアラ

友「生駒先輩に、です!」コイツラノアシ,ヘシオッテヤローゼ オゥ,サガエナイスアイディアデス ヤメテーッ

生駒「…………」ベキッベキィッ メキョメキョメキョ アーーーッ

友「その……どうでしょうか?」シーン

生駒「こんな私で良いのなら……よろしくお願いします」

須賀さん「やったーーッ!!」

川原「こちらこそ、宜しくお願いします。生駒先輩」

ジェシカ「トモ! カンユーおみごとデス!!」

友「エヘヘ」

寒河江「これで6人集まったな」

須賀さん「よーし、女子サッカー部の始動だよ!」

一同『オーーーッ!!!!!!』


ついに6人の仲間が集った。女子サッカー部の創部は近いぞ! 頑張れ須賀さん!

つづく


須賀さんは創部申請書を手に職員室にやって来た。

―職員室―

ガラガラッ

須賀さん「せんせーーッ!!」

担任「うお!? 須賀、職員室でそったら大声だすでねえ!」

須賀さん「ごめんなさーい」テヘペロ

担任「そんで、なした?」

須賀さん「女子サッカー部をつくりたいんです!」コレ,シンセイショ

担任「女子サッカー部?」フムフム

須賀さん「なでしこJAPANです!!」

担任「なですこザパンかあ……ん? 顧問の名前が書いでねぇぞ」

須賀さん「こもん!?」





―中庭―

須賀さん「タイヘンだよ!!」ダッダッダッ

友「須賀さん?」

生駒「?」

寒河江「どしたん?」

須賀さん「『顧問』だよ! 顧問の先生がいないと部活動できないって!」

ジェシカ「ナンダッテーーッ!? ……カワハラ『コモン』とはなんゾヤ?」ワッツ?

川原「んー……私達が面倒事を起こしても責任を取ってくれる先生?」

寒河江「それは絶対に必要だな」

生駒「監督として選手の指導とか試合の采配を振るったりする場合もありますよ」

ジェシカ「ナルホド……『プレイングマネージャー』デスネ!」

須賀さん「どうしよう……このままじゃ女子サッカー部がつくれないよ!!」

友「うちの担任の>>48先生に頼んでみたら?」

寒河江「あのおっちゃんか……たしか、手芸部の顧問だったよな」

川原「兼任になりますね」

生駒「新任の>>49先生はどうかな? まだ、どこの顧問になっていないはずだし」

ジェシカ「Oh、シンマイキョーシニハにガかちスギデワなかろうカ?」


担任の名前>>48
新任の名前と性別>>49

佐々木

波照間


須賀さん「担任の佐々木先生と新任の波照間先生か……そうだ!多数決にしよう!」

友「た、多数決?」

須賀さん「あたしたちで多数決をして顧問になってもらう先生を決めようよ!!」

寒河江「必ずしも顧問になるとは限らないだろ?」

川原「大丈夫ですよ。安価は絶対ですし」

生駒「み、見も蓋もないのね」


須賀さん「じゃあ、顧問になってほしいのは……」


須賀さん「>>52せんせー!」
友「>>53先生……かな」
寒河江「>>54先生」
ジェシカ「>>55センセデス」
川原「>>56先生で」
生駒「>>57先生です」


佐々木(おっさん) 波照間(女)で安価。連投有り。

波照間

佐々木

波照間

佐々木

波照間

波照間


生駒「4対2で波照間先生か」

ジェシカ「なぜデスカ!? ササキセンセおもろいヨ!?」

寒河江「まあ、なんつーか……」

川原「訛りすぎて、たまに何言っているのか解らない時がありますので」

友「そ、そうかな? 私は佐々木先生、嫌いじゃないよ」

須賀さん「それじゃ、波照間せんせーをさがそう!」





―廊下―

波照間先生「ハア、今日も失敗しちゃった……まさか地球儀が爆発するなんて……」トボトボ

須賀さん「波照間せんせー発見だよ!!」

波照間先生「え?」

寒河江「確保!」

女子サッカー部『イーーッ!!』

波照間先生「え? え?」

女子サッカー部『わっしょい! わっしょい!』

須賀さん「このまま職員室に突撃だよ!!」

波照間先生「ええぇぇーーーッ!?」


―職員室―

ショイ!ワッショイ!ワッショイ!
ドガシャーーン!!

須賀さん「せんせーーッ!!」

担任改め、佐々木先生「まだ、須賀か!? 職員室のドア壊すな!」

須賀さん「ごめんなさーい」テヘペロ

佐々木先生「今度はなじょすた?」

須賀さん「波照間せんせーが女子サッカー部の顧問に決まったよ!」

波照間先生「え?」

佐々木先生「おお、そがそが……新任で忙すいだろうに波照間先生はふんとに立派だあ」

波照間先生「ええ!?」

須賀さん「これで女子サッカー部できるよね!」

佐々木先生「んだ、そんじゃ波照間先生よろすぐたのんます」

波照間先生「えええ!?」ガーン

須賀さん「みんな! 女子サッカー部の顧問就任を祝して波照間せんせーを胴上げだよ!!」

女子サッカー部「そーーーれ!!!!!!」

波照間先生「キャアァァァーーーッ」


波照間先生は悲鳴と共に職員室の宙を舞った……何はともあれ女子サッカー部の始動だ! 頑張れ波照間先生!!

つづく


―女子サッカー部室(仮)―

須賀さん「んー……」カキカキ

ジェシカ「スガさん、ナニかいてるデスカ?」

寒河江「部員募集のチラシだとさ」

川原「ああ、なるほど」


波照間先生「あの「みなさーん」
生駒「お茶淹れましたよ」

友「あ!? すいません、先輩にお茶汲みなんかさせて……」アセアセ

生駒「こうゆうの好きでやってるだけだから」

川原「まあ! このお茶、おいしいわ」パァァ

寒河江「ズズッ……ホントだ」

ジェシカ「ニホンブンカのかおりシマス」

生駒「良い茶葉があったので」ニコニコ


波照間先生「……その「できたーーッ!!」
須賀さん「みんな! 部員募集のチラシが出来たよ!」

友「『女子サッカー部 部員大募集! 来たれ、未来のなでしこJAPAN!!  入部希望者は1―1 須賀さんまで』」

寒河江「なかなか良いじゃない」

川原「大量にコピーして校内にばらまきましょう」

ガチャ

校長「ん? なんだねチミ達は?」

須賀さん「あ! 校長せんせー、こんにちわ!!」

ジェシカ「Hey! ラッシャイ!!」

寒河江「まだ部室ないんで、ここ(校長室兼応接室)使わせてもらってまーす」

校長「……」

波照間先生「すみません! すみません! すみません!」ペコペコ



女子サッカー部の部員を募集します。未経験者大歓迎!


名前 

学年 

希望ポジション 

身長 

長所 

短所 

備考 



記入例1

名前 須賀さん

学年 1年

希望ポジション FW

身長 158cm

長所 無尽蔵のスタミナ、ターボエンジンを搭載したかのようなダッシュ力

短所 お馬鹿、身長の低さ

備考 女子サッカー部発起人。サッカーをよく知らない。いつも元気、だけどお馬鹿。


記入例2

名前 友

学年 1年

希望ポジション 後ろの方

身長 162cm

長所 ファールを誘いやすい

短所 フィジカルが低い、スタミナ不足

備考 巻き込まれ体質で運動苦手。

※希望ポジションはダブってもかまいません。
 備考欄にはキャラの特長や性格、運動経験など書いてください。
 ぶっちゃけ>>1はサッカーをよく知りません。

名前 朝海 有紗(あさみ ありさ)

学年 1年

希望ポジション FW

身長 173cm

長所
空中戦に強い、瞬発力とポジショニングセンス
ポストプレイヤーとしてのキープ力と視野の広さ

短所
どういうわけかゴール運がない。
根が真面目で、想定外のことに弱い。

備考
小学入学前よりサッカーしてた経験者。
高校入学を期に、勉強に専念するつもりでサッカー部のない高校に入ったが、サッカー部が出来たと聞いて、成績上位をキープすることを親と約束して、結局入部することにした。
元の役割は、前線でボールをキープカもしくはカットして、味方にパスを渡すポストプレイヤー。
シュートすると、なぜかキーパーのファインプレイによく止められるというジンクス持ち。
サッカー引退後に髪を伸ばし始め、今はポニーテールにしている。
長身でスタイルよし。
馬鹿力と言われることを気にしている。
普段は落ち着いた包容力のある、かつ明るい性格。だが、巻き込まれ体質で突っ込み気質が身に付いてしまっている。

>>65
細かい設定書いてるけど今までに選ばれたサッカー部員だけだよ?

>>65>>66
未登場キャラもOKですよ。

引き続き、部員募集中!


更新は21:00から23:00くらいになると思います。


まさかここまで集まるとわ……とりあえずキャラの募集を一時中止します。
たくさんの応募ありがとうございました!

また、一部キャラの設定を変更する事もありますがご了承ください。

もし、あまり集まらなかったら『てーきゅう』みたいにしようかと思っていました。やっぱり『ボクの考えたキャラ』系は集まりやすいんだなぁ……。

>>91
前もって人数決めないとキツイからこれから求める時は人数定めといた方がいいよ


>>92
忠告ありがとうございます。次からはそうしようと思います。


―廊下―

須賀さん「女子サッカー部! 部員募集中だよ!」バサッバササッ

友「ぼ、募集中です」

佐々木先生「須賀! 校内でビラをばら蒔ぐでねえ!」

須賀さん「うわ!? ごめんなさーい!!」


カサッ

朝海「出来たんだ、女子サッカー部……」

朝海「…………」ウズウズ

朝海「……ハ!? ダメダメ! 駄目よ、しっかりなさい、朝海有紗!!」クワッ

女生徒「!?」ビクッ

朝海「高校に入ったら勉強に専念するって決めたじゃない……私はサッカーを辞めたのよ!!」

女生徒「!??」ビクビクッ

朝海「(サッカー第一の生活していた私の成績は常に中の下……の下くらいだったけど今は違う。このままもっと勉強して良い大学入って公務員になるのよ! そうすれば万が一結婚出来なくても安定した生活が出来るはず! そう安定よ、安定こそ私の望み!!)」

朝海「フフフ……」

女生徒「(なに、このひと?)」ススッ


―1年2組―

宮崎「…………」ペラ

ジェシカ「Hay、サキ!」

宮崎「……宮崎(みやさき)って言っているでしょ」ジッ

川原「読書中にすみません。これ、どうぞ」

宮崎「……サッカー?」

川原「はい、このたび創部されまして……良かったらと」

ジェシカ「いしょにサッカーしまショー」

宮崎「どうして私に?」

ジェシカ「ワタシのメはごま「どの部にも入っていないようでしたし」
川原「体育の時、宮崎さんはとても良い動きをしていました。なにか、スポーツとかしていました?」

宮崎「べつに……朝、ジョギングしてるくらい……もう良い? 続き、読みたいんだけど」

川原「はい、失礼しました……女子サッカー部、考えておいてくださいね」

宮崎「ん……」ペラ

ジェシカ「でわ、サキ! おさらばデス!」バーイ

宮崎「み・や・さ・き!」

宮崎「…………」

宮崎「……お姉ちゃん、どうしてるかな?」


―放課後―

女生徒1「東奥さん、バイバイ!」

女生徒2「また明日ねー!」

東奥「う、うん……じゃあね」

東奥「…………あ」

ファイッオー! ファイッオー! ファイッオー!

東奥「部活動……あれ?」


芝生の敷かれていない荒れたサッカーグラウンドで小石を拾う生駒がいた。


生駒「……フゥ」セッセッ

生駒「…………」カチャカチャ

生駒「次は……」

タッ

東奥「あ、あの……」

生駒「……はい?」

東奥「その……手伝います」

生駒「え? ありがとう。それじゃここからそちら側をお願いします」

東奥「はい」

生駒「…………」セッセッ

東奥「…………」セッセッ

生駒「…………」ヨイショ

東奥「…………」カチャカチャ

??「石拾い、おつかれさま」

東奥「!?」ビクッ

生駒「あ……桜乃さん?」

桜乃「わたしも手伝うよ……キミは1年?」

東奥「あ、はい(あれ? もしかして先輩方なのかな?)」

桜乃「感心、感心……よし、グリーンガードだ」ピシッ

東奥「??……有り難うございます……」

生駒「フフッ」


桜乃「まったく……サッカー部はなにやってんだ。あいつらはイエローカードだな! あれ、生駒さんはサッカー部のマネージャー辞めたんじゃなかったっけ?」セッセッ

生駒「はい、でも女子サッカー部に入りました」カチャカチャ

東奥「(女子サッカー部?)」セッセッ

桜乃「え? あったっけ?」ポイポイッ カチャカチャ

生駒「本格始動はまだなんだけどね」ヨイショ

桜乃「そうなんだ……部員、募集とかしてるの?」カチャ

生駒「うん! 絶賛募集中! 桜乃さんもどう?  サッカーしてたんだよね?」セッセッ

桜乃「うん、キーパーだったんだ」カチャカチャ

東奥「えっ! キーパー!?」バッ

桜乃「なんだよぉ……そんなにおかしいのか?」ジッ

東奥「あ!? いや、そんな事は……」アタフタ

生駒「フフッ、おかしいかも」

桜乃「もぉ、信じてないな? 結構すごかったんだから!」プンスカ

生駒「信じてるよぉ」クスクス

東奥「あの……サッカー……」


須賀さん「おーーい!!」タッタッタッ

ジェシカ「ソーリィ、おくれマシターーッ!」タッタッタッ

友「待ってよぉ」タッタッ


東奥「!?」

生駒「あら? みんなが来たわ」

桜乃「女子サッカー部?」

生駒「はい!」

東奥「あの……先輩方」

桜乃「ん? どうしたの」

東奥「その……申し訳有りませんがここで失礼します!!」ダダッ

生駒「あ……行っちゃった。勧誘しようと思っていたのに……」

桜乃「あの身長ならキーパーでも違和感ないんだろうな」

生駒「羨ましい?」

桜乃「そ、そんな事はない……よ?」


―別の日―

朝海「さて、早く帰って今日の復習を……」



桜乃「おーい、須賀」

須賀さん「あ! 桜乃先輩と生駒先輩だ!!」

川原「こんにちは、先輩方」ペコリ

寒河江「ちーす」

友「生駒先輩、桜乃先輩もこんにちは」

ジェシカ「アネサン、オツカレさまデス!」

桜乃「姐さんじゃないから」

生駒「こんにちは」

須賀さん「桜乃先輩が女子サッカー部に入ってくれてうれしーよ!」ブンブン




朝海「(女子サッカー部の連中か……いや、私には関係無い)」

朝海「……関係無いんだから!」クワッ

女生徒「!?」ビクッ




桜乃「ところで、お前らどのポジションをやりたいんだ?」

須賀さん「あたしキャプテン!!」キャプテンスガサン!

ジェシカ「ニンジャデス!」シュリケンシュッシュッ!

川原「それじゃ私は小林一茶を」ヤセガエルー

寒河江「楽してオイシイところをもっていけそうなのが」

友「運動が苦手なのでボールがこない場所が良いです……」

桜乃「…………」アングリ

生駒「その……みんなサッカー未経験らしくて……」アハハ

朝海「サッカーなめんなぁーーッ!!」

寒河江「うわ! なんだコイツ!?」

川原「たしか……3組の人?」

朝海「私がどんな思いでサッカーを……それなのにサッカー部のあなた達ときたら!」ワナワナ

ジェシカ「HAHA、おこるナヨ」

須賀さん「もしかして女子サッカー部に入りたいの!?」

朝海「し、し、知るかーーッ!!」ダッ

タッタッタッ

友「ど、どうしたのかな?」

須賀さん「きっと入部希望者に違いないよ!」

寒河江「……そう思えるお前がスゲーよ」


―2年3組―


宇佐美「聞いて、きいて砂理恵ちゃん」ポヨン

黒滝「お? ヤーマン! 瑠奈、相変わらず巨乳だな!」


男子生徒1「!!」ガタッ

男子生徒2「……」ピクッ


宇佐美「はい、やーまん。砂理恵ちゃんもラスタカラーのニット帽が似合ってるよぉ。あのね、さっき廊下で面白い子がいたんだよぉ」ポヨヨン

黒滝「へぇ、どんなだい?」

宇佐美「なんか、廊下でビラまきながら走っててね佐々木先生に連れてかれちゃったのぉ」ポヨン

黒滝「マジで!? ソイツはBOOMなバットメンだな! アタシと同じバイブスを感じるぜ!!」

宇佐美「『ばっとめん』かは、わかんないけどぉなんか元気でちっちゃい子だったよ……なんかぁサッカーやるんだって」ポヨポヨン

黒滝「サッカー? うち女子のサッカー部とかないじゃん。草サッカーチーム?」

宇佐美「そうじゃなくてぇ……ん……あったぁ! これこれ」フルフル

黒滝「女子サッカー部……1―1須賀さん……アイリー! 良いね! 面白そうじゃん!」

宇佐美「だよねー」ポヨヨン

黒滝「いってみようぜ!」

宇佐美「うんうん」ポヨンポヨン

黒滝「ところで……また胸でかくなってね?」

宇佐美「そうなのぉ、またブラ買いかえなくちゃ……」ポヨポヨン


男子生徒1「(なん……だと!?)」

男子生徒2「(あ、鼻血が……)」


―1年1組―


須賀さん「……木の上でアイロン掛けしてたんだよ!」

寒河江「嘘くせー、なーんか嘘くせー」

須賀さん「いや、ホントだよ! 友ちゃんは信じてくれるよね!?」

友「さすがにそれは……」

須賀さん「なんで!?」ガーン


ガラッ

黒滝「須賀さんって子はいるかい?」

宇佐美「こんにちわぁ」ポヨヨン

男子生徒「は、はい……あそこに」

寒河江「おい、なんか凄ぇ人達がコッチ来るぞ」

須賀さん「きっと入部希望のひとたちだよ!」ワクワク

友「も、もしかしてビラ撒きに迷惑しているとか……」アワワ

宇佐美「ホラホラ、この子だよぉ」ポヨポヨン

黒滝「校内でビラばら撒きまくったんだって?」

友「(やっぱりーーッ!?)」ドウシヨウ!

寒河江「(ってか、隣の人の胸凄ぇぞ!!)」ヤバイ!

須賀さん「はい! あたしがやりました!!」シュビッ

黒滝「…………」ゴゴゴゴ

須賀さん「…………」ワクワク

宇佐美「(おなかへったなぁ)」ポヨーン

寒河江「(マジヤベー、この胸マジでヤベェ!)」ホンモノカ?

友「(須賀さん逃げてー!!)」ドキドキ

黒滝「アイリー! サッカーやるんだろ!?」ニカッ

友「あいりー?」

須賀さん「あいりー! サッカーするよ! もしかして入部希望者なの!?」ガバッ

黒滝「モチロンだぜぇ! お前のバイブスはマジですげぇ! アタシは2―3の黒滝砂理恵だ、一緒にマッシュアップしていこーぜ!!」

宇佐美「ああ! マッシュポテト食べたくなってきちゃったぁ」ポヨポヨ-ン

黒滝「コイツはアタシのブレスレン、宇佐美瑠奈だ! ヨロシク頼むぜ!!」

宇佐美「よろしくねぇ」フルフル

須賀さん「ありがとう! こちらこそよろしくおねがいします! ……やったーーーッ!!」バンザーイ

友「うわ……」

寒河江「……マジかよ(この巨乳さんがサッカーを!?)」ドウナンダヨ!?


―朝海家―

朝海「お父さん! お母さん! お願いがあります!!」

朝海父「お、おう」

朝海母「どうしたの、有紗ちゃん?」

朝海「高校に入ったらサッカーを辞めるという約束を反故させてください! お願いします!!」グオン

朝海はおでこが自分の膝にくっつくほど深いお辞儀をした。

朝海「けっして……決して勉強をおろそかにしません! 成績を下げずに両立させてみせます!!」

朝海父「お、落ち着け。な、頭を上げて……」


朝海「……け、だと?」ボソッ

朝海母「有紗ちゃん?」ハラハラ

朝海父「ど、とうしたんだ?」ドキドキ


ぷちん

朝海「これが落ち着かずにいられるかーーッ!!」クワッ

朝海母「!?」ビクッ

朝海「これからもサッカーから離れた状態であいつらを見掛けるかと思うと頭の血管切れるわァッ!!」グワッ

朝海父「わかった、分かったから! 本当に落ち着いてください!」

朝海「キャプテンはポジションじゃねえんだよ! フィールドにボールが来ない所なんかねぇよ!! 楽して点取れりゃ苦労しないわッ!!! そもそも忍者とか小林一茶ってなんだよ!!?? 意味わからんわァッッ!!!!」

朝海父「息抜きにサッカー良いじゃない!? むしろ息抜きに勉強するくらいでね!!」

朝海母「そ、そうよ、有紗ちゃんは勉強のしすぎでちょっと疲れているだけなのよ!」

朝海「奴等にサッカーの厳しさを教えてくれるわァッ! フフ、ハハハ……アーッハッハッハッハッハ!!」


朝海母「ああ、有紗ちゃんが……」フラッ

朝海父「母さん! 救急車だ! 110番に電話しろ!!」


こうして両親の説得に成功した朝海は、翌日女子サッカー部へ向かうのであった。

つづく


―女子サッカー部仮部室(校長室)―

寒河江「……ボルダリング中にアイロン掛けを始めてさ」

須賀さん「嘘くせー、なーんか嘘くせー」

寒河江「お前も見たんだろ!?」

須賀さん「あたしが見たのは木の上だよ。ボルダリングしながらとか無理だって」ムリムリ

寒河江「な! 友は信じてくれるよな!?」

友「さすがにそれは……ないかな」

寒河江「そんな!?」ガーン

バタァンッ

朝海「何で校長室が部室になってんのよ!? 部室棟を探しちゃったじゃない!!」クワッ

生駒「!?」ビクッ

寒河江「うわ! なんだコイツ!?」

川原「たしか……3組の人?」

朝海「そのやり取りは昨日やったでしょ!?」

ジェシカ「HAHA、おこるナヨ」スマイルスマーイル

桜乃「お、なんだなんだ?」

須賀さん「あ! 昨日の入部希望のひとだ!!」

ギャーギャー

校長「波照間先生、この状況だが……」

波照間先生「その……誠に申し訳ござ……」ペコペコ

校長「ワシって、勝ち組じゃね?」

波照間先生「はい?」キョトン

校長「いや、長年教師生活をしていたけど、ここまで女生徒達に囲まれた事は無かったわけだよ」

波照間先生「はぁ……」

校長「『オープンな校長室』みたいでさ……」

校長「なんか、このままでも良くね?」イェイ

波照間先生「…………」


寒河江「友、さっきの授業ノートとりきってないからさ、見せてくんない?」

友「うん、いいよ」

・・・

桜乃「いくぞー、友!」

友「は、はい!」

・・・

佐々木先生「つぎ……友、37ペーズの英文を訳すでくんろ」

友「えーと……『メイトリックス大佐は……ショッピングセンターで……大量に銃を……』

・・・


友です。みんな私の事を『友』と呼びます。先生方までフレンドリーで『友』と呼んでくれます。まあ、『友』が名前なので当たり前ですが……
最近、私のフルネームをみんな知らないのでは? と、不安になったりする事があります。

―女子サッカー部仮部室―

川原「友さん」

友「はい? なんですか?」

川原「今、女子サッカー部の部員名簿を作っているのですが、その……失礼ですが友さんの苗字って……?」

友「ああ……あはは」

須賀さん「あれ? 友ちゃんなんて苗字だっけ?」

友「須賀さん!?」ガーン

桜乃「おいおい、親友なんだろ?(知らない)」

ジェシカ「ソリャないゼ(知らない)」

須賀さん「え? え?」

友「須賀さん……本当に私の苗字覚えてないの?」ウルウル

須賀さん「も、モチロン覚えているよ……たしか……そう! どこかの県と同じだったよね!?」

友「そう! そうだよ!」

須賀さん「えっと……えっと!!」

友「頑張って……須賀さん!!」


友の苗字(日本の都道府県名)
>>113>>114>>115のコンマ真ん中(2番目に大きい、小さい)の値

山形

滋賀

奈良


須賀さん「……奈良?」

友「す、すがさん?」ウルッ

須賀さん「……じゃなくて滋賀だったかな?」

友「ずがざぁん!?」ブワッ

須賀さん「やまぐ……山形、そう! 山形友だよ!!」ソウダ!

友「そうだよ! 私の名前は山形友だよーーッ!!」ダキッ

須賀さん「あたしが友だちの事を忘れるわけないよ!」ダキッ

友「そうだよね! 須賀さん馬鹿だけど友達の事忘れるわけないよね!!」

須賀さん「あたりまえだよ!!」



寒河江「…………」

桜乃「…………」

川原「『1―1 山形友』っと」カキカキ


私の名前は『山形友』 でも、みんなは親しみを込めて『友』と呼んでくれている。


―1年1組―

ガラッ

谷川「皆さん、ごきげんよう」

男子生徒「愛海様だ! 愛海様がいらっしゃったぞ!」

女生徒「おはようございます! 愛海様!」

ワイワイキャーキャー


寒河江「……なんだありゃ?」

友「谷川愛海さんだよ、クラスメイトの事くらい覚えておこうよ」

須賀さん「あ、谷川さんだ! おはよー! 谷川さーん!!」タッタッタ


谷川「あら、須賀さんごきげんよう。今日も元気ね」

須賀さん「ごきげんよー! 2日ぶりだね!」

谷川「仕事が一段落ついたので」

須賀さん「そうなんだー」


寒河江「谷川って学校来る必要あんの?」

友「ちょ、聞こえちゃうよ」アセアセ


ピクッ
谷川「……須賀さん、わたくし喉が渇きましたわ。これでミルクティーを買ってきてくださらない?」チャリチャリン

須賀さん「あれ? 100円多いよ?」

谷川「お使いの御礼よ、須賀さんも好きなジュースを買いなさいな」ニコッ

須賀さん「いいの!? わーい、ありがとう! じゃ、いってくるね!!」ドヒュン

谷川「…………」ツカツカ


寒河江「…………」

友、「お、おはよう谷川さん」

谷川「ごきげんよう友さん」ニコッ

寒河江「ゴキゲンヨウ愛海サマ、2日ぶりだね」

谷川「ごきげんよう寒河江さん、何故でしょう? 須賀さんと同じ台詞なのに貴女が云うと皮肉にしか聞こえませんわ」

寒河江「気のせいじゃないかな? それよりも須賀さんをパシリに使ってんじゃねぇよ」ゴゴゴゴ

谷川「須賀さんには正当な報酬に基づいた労働をしていただいただけですわ。貴女にとやかく云われる覚えはなくてよ」ゴゴゴゴ

友「(キャーーッ!!)」

寒河江「金払えば良いってものじゃないだろ? これだから金持ちは……」ハンッ

谷川「オツムが弱いのかしら? お友達である貴女がこんないさかいをしている所を須賀さんに見せないように配慮しているのを察してくださらない?」フンッ

寒河江「あぁ!?」グギギ

谷川「なんですの!」ギリギリ

友「(須賀さん、早く帰ってきてーーッ!!)」


『水と油』『犬と猿』 寒河江浩美と谷川愛海は何故か反りが合わず、顔を会わせるたびに口喧嘩をしていた。


つづく

せっかくだから安価

川原の名前 ↓1
ジェシカのファミリーネーム ↓2
生駒の名前 ↓3

ずれたら直下で有効なやつ


桜乃「1度、綾子も見においでよ。絶対面白いからさ」

・・・

―サッカーグラウンド―

弘平谷「……と風音(桜乃)に誘われたものの、結局1週間以上経っちゃったな……あ」

テンッテンテン


友「すいませーん、ボールこっちに蹴ってもらえますかー」モー,ジェシカツヨクケリスギダヨ オー,ソーリーゴメンナサーイ

弘平谷「……よし! それッ!」

バァンッ


弘平谷が蹴ったボールは吸い込まれるように友の足元に落ちていった。


友「わ!? ……凄い」

朝海「あの距離からこんなに正確なパスを……」ゴクリ

黒滝「見たか?」ゴクリ

寒河江「パンツまる見えでしたね……」ゴクリ

ジェシカ「ハジライがアリマセンネ」アーハン?

朝海「何に注目してんのよ!」


須賀さん「猫さんだったよね」アタシモモッテル

川原「ええ、猫さんでしたね」アラ,カワイイ

友「そ、そこまでわかるんだ?」



弘平谷「……まあ、上出来かな」

アリガトーネコパンツノヒトー

弘平谷「…………」

ホントニアリガトー ネコパンツノヒトー!

弘平谷「…………」

カワイイネコサンパンツノヒトー!!

弘平谷「お・ま・え・らァッ! そこを動くなよォーーッ!!」ダッ

ダダダダッ


寒河江「やべぇ!? こっちに来るぞ!!」

黒滝「逃げろ!!」

須賀さん「にげろー!」ワーイ

朝海「何で、私まで!?」ガーン





桜乃「悪いな、遅くなってしまった……って何やってんの?」

生駒「?」

宇佐美「みんなぁ地面に座ってどうしたのぉ?」


遅れてやって来た桜乃達が見たのは、正座をさせられて弘平谷の説教を受ける女子サッカー部の1年生組(と、2年生1名)であった。


桜乃「珍しいね。綾子がそんな怒っているの久しぶりに見たよ」

弘平谷「あ、いや……やむにやまれない事情があって……」

生駒「(みんな、何やらかしたのかしら)」アハハ

宇佐美「みんなぁ、あやこちゃんになにしたのぉ?」ポヨン

生駒「(聞いちゃうんだ!?)」

須賀さん「あのね、ねこぱ「馬鹿!!」
寒河江「ハハハ……な、なんでもないっス」ホントナンデモナイッスヨ

弘平谷「…………」ジトー

桜乃「そ、それでどうかな? うちのチーム」

弘平谷「どうって……まだ着いたばっかりだし……だけど」

桜乃「だけど?」

弘平谷「……逃げ足は速かった」

友「ご、ごめんなさい!」

黒滝「許してくれよぉ」

桜乃「(ホントに何したんだこいつら)」


朝海「あの……でも先輩(弘平谷)のロングパス本当に凄かったです」

弘平谷「え?」

ジェシカ「でもハジライが「先輩は」
川原「サッカーをやっていたのですか?」

弘平谷「まあ……ちっちゃい時から……ね」

桜乃「私と同じ中学でチームメイトだったんだ。綾子のパステクニックは超一流だぞ」

弘平谷「いや、そんなことは……」

友「わ、私もあんなに受けやすいパス、初めてでした!」ミンナムチャクチャダシ

須賀さん「スゴいよ!!」

寒河江「マジすげェッス!」ヨイショ

川原「素晴らしいです」ヨイショ

朝海「是非とも女子サッカー部に入ってください!」

弘平谷「///」

桜乃「私の怪我も直ったしさ……また一緒にサッカーしない?」

弘平谷「…………」

弘平谷「うん!」

須賀さん「やったーーッ!!」バンザーイ








黒滝「でも猫パンツは、ねーよな!」

弘平谷「!??」ガーン


―部活動―

ジェシカ「いきマスヨー!」バシィッ!

ドヒュュン


須賀さん「あー……ボールどっかいっちゃった」

朝海「何やってんのよ!」

ジェシカ「すみマセン! ボールとテくるノデれんしゅーつづけてテくだサイ」ソーリー





ジェシカ「たしか……コチのほうに……ボールどこデスカ?」キョロキョロ

ジェシカ「ありマシタ!…………!?」


なんと、ジェシカはボールの近くで倒れている女生徒を発見した。


三枝「」

ジェシカ「モシモシ? ……Hello?」ユサユサ

三枝「」シーン

ジェシカ「しんデル!?」ガーン

三枝「」

ジェシカ「ま、マサカワタシのけたボールのせいデ!?」ガーンガーン

三枝「」

ジェシカ「こ、このままデワ、ワタシ『ガイコクジンハンザイシャ』になテしまいマス!」オロオロ

三枝「」

ジェシカ「そしタラ、ミンナとサッカーできナイ! ニホンブンカべんきょーできナイ!!」マイガッ

三枝「」

ジェシカ「…………ソウダ! うめてしまエバ……」


ガサッ

川原「ジェシカ……ボール見つかっ……」

ジェシカ「ナナミ!?」

三枝「」

川原「ジェシカ……あなた、人を殺めて……」

ジェシカ「チガウ! ワタシじゃナイのデス!!」ノーッ!

三枝「」

川原「その人、死んで……」

ジェシカ「ころスきワ……ころスきワなかったノデス!!」

ジェシカ「なかったノデスーーッ!!」ダッ

ダダダダッ


川原「……いってしまいました。ちょっとおどかしすぎましたね」

三枝「」

川原「あの、大丈夫ですか?」ペチペチ

三枝「……う、うぅん……」


川原「起きられますか?」

三枝「あ……うん」ヨイショ

川原「すみません、どうやらうちのジェシカがご迷惑をかけたようで」ペコリ

三枝「迷惑?」キョトン

川原「……ボールが当たったのでは?」

三枝「ああ、違うよボクは発作を…………フフッ、どうやら闇の力が暴走してしまったか」ククク

川原「?」キョトン


ガサッ

朝海「ジェシカが凄い勢いで走っていったけど……あれ? 三枝さん?」

三枝「フッ、朝海か……久しいな」

朝海「さっきまで一緒に授業を受けてたでしょ」

川原「あの、朝海さんこの方は?」

朝海「ああ、私と同じクラスの『三枝桂(さえぐさ けい)』さんよ」

三枝「ボクは光を忌みし闇の落とし子、その名も「あっ、私は」
川原「1―2の川原奈々実(かわはら ななみ)です。三枝さん、宜しくお願いしますね」ペコリ

三枝「……フフッ、そうだね。名など所詮は記号、ボクであるのはボクしかいない」ククク


川原「朝海さん、もしかして三枝さんって『厨二病』というやつですか?」ヒソヒソ

朝海「まあ、それもあるんだけど……ね。詳しくは本人に聞いて」ヒソヒソ

川原「『それも』?」


三枝「……ところで、その奇妙な球はサッカーボールかい?」

川原「え? ええ、そうですよ」

三枝「キミたちはそれで遊んでいたのかい?」

朝海「まあ、サッカー部だし……」

三枝「サッカー部!? 女子の!?」バッ

川原「はい、興味がありますか?」

三枝「うん! ハッ……興味がないと云えば嘘になるね。ボクを女子サッカー部まで案内してくれるかい?」

川原「良いですよ」


朝海「…………」


―サッカーグラウンド―

川原「ここですよ。月曜が男女で反面ずつ。グラウンドを女子サッカー部が全面使えるのは火曜と金曜です」

三枝「わぁ……」キラキラ

桜乃「遅かったな……その子は?」

川原「三枝さん、2年の先輩の桜乃風音(さくらの かざね)さんですよ。先輩、こちらは『光を忌みし闇の落とし子』の……」

三枝「ハッ!? ……三枝桂はこの世界で生きていくための仮の名……そう! ボクの名「新入部員!?」
須賀さん「新入部員なの!? あたし須賀さん! ヨロシクね!!」ワーイ

三枝「…………」

寒河江「……なんか、面白そうなヤツだな」

朝海「…………」





三枝「よっ! ハッ!」ポンポォンポン

友「リフティング、上手いね」

三枝「フッ、この程度の事、闇の力を使うまでもないね!」ポンポォン

須賀さん「すげー!」

黒滝「おいおい、スカートのままでリフティングするとパンツ見えちまうぜ」

弘平谷「!!」キッ


朝海「…………」

川原「……あの、朝海さん? どうなさったのですか?」

朝海「え? 別に「キャーーッ!!」
友「三枝さん!?」

須賀さん「三枝さんがいきなり倒れたよ!?」


川原「え!?」

朝海「やっぱり!!」ダッ


つづく

キャラがいっぱいいると話を作るのがやり易い。

亀更新と話がばらばらになっているのはご了承ください。
あと補完しきっていないキャラは

『宮崎、東奥、谷川、佐々木、三枝』

かな? 浪花は他校の選手として出そうかと思ってます。

今週中には補完するのは無理かも……。


女子サッカー部の見学中に突然倒れた三枝桂。彼女のクラスメイトである朝海有紗の不安は的中してしまった。

須賀さん「さえぐささん! さえぐささん!」

友「ど、どしよう……」オロオロ

朝海「落ち着いて……三枝さんが倒れた時に頭とか打ってない?」

寒河江「お、おう……倒れる直前に須賀さんが支えたからな」

川原「朝海さん、これは一体……」

朝海「彼女……持病持ちなのよ」

須賀さん「さえぐささん……え!?」

桜乃「どうした! 須賀!?」


三枝「すぴー」zzz


須賀さん「さえぐささん……寝ちゃってるよ?」





―保健室―

看護教諭「フム……外傷はないね。心配ないでしょう」

波照間先生「ありがとうございます」

須賀さん「心配ないならダイジョーブなの?」

桜乃「いや、大丈夫じゃないだろ」

川原「あの先生、さえぐささんの病気って……」

寒河江「厨二病だけじゃないの?」

波照間先生「うーん……本人の許可なしに先生の口からはちょっと明かせないかな」

朝海「なら、本人から直接聞きましょう……三枝さん、起きて」ユサユサ

三枝「……んあ?」

三枝「…………」ゴシゴシ

須・友・寒・川・桜『…………』

三枝「……フッ、またか……人の身体というのは本当に厄介なものだな」ニヤリ

須・友・寒・川・桜『…………』

三枝「う……」

朝海「三枝さん、みんなに説明しなきゃ駄目でしょ」

三枝「……ボクの闇の力が強大すぎて、仮の器であるこの身体は「みんなにもわかりやすく!」
朝海「……普通に説明して」

三枝「……ボクは『ナルコレプシー』という持病があるのです」シュン

川原「ナルコレプシー……睡眠障害ですね」

須賀さん「なるこ……なにそれ?」

波照間先生「昼間でも突然眠っちゃたりする病気……かな」

須賀さん「あ! あたしもお昼ごはん食べたあと眠くなるよ!」オナジダ!

桜乃「いや、そうゆうのじゃなくてな」

友「感情の急激な変化があると意識を失ったりすることもあるらしいよ?」

寒河江「だからクールキャラ? 装って厨二病やってたのか?」

三枝「それは病気とは関係ない……って厨二ゆーな」


三枝「薬飲めば大丈夫なんだよ……今日はたまたま飲むの忘れただけで……」

朝海「三枝さん、あなたサッカーとか無理よ……」

三枝「!?」ガーン


三枝「……うっ、ふえぇ」ポロポロ


寒河江「あー! 朝海がさえぐささん泣かした!」

須賀さん「いけないんだー!」

寒・須『泣ーかしたー泣ーかした! せーんせーに言ってやろ!』

朝海「ちょ、私は三枝さんを心配して!?」ガーン


川原「あの、先生どうにかなりませんか?」

波照間先生「うーん……薬を飲めば問題ないとは聞いていますが」

看護教諭「まあ、念のために運動部に入ってないだけで体育の授業は受けていますからね」

桜乃「その……私たちもフォローしますから……お願いします!」


ガラッ

校長「話は聞かせてもらったよ」

波照間先生「校長先生!?」

看護教諭「(あ、校長おいしいところを持ってくつもりで聞き耳立ててたな)」


三枝「やっぱり、こんな体じゃサッカーできないのかな?」ヒグッ

校長「三枝くん、最期まで……希望を捨てちゃいかん」ポン

三枝「!?」

校長「あきらめたらそこで、試合終了だよ」パァァ

三枝「校長先生……ボク……サッカーしたいです!」ポロポロ


寒河江「(○西先生かよ!?)」

桜乃「(まるパクりだよ)」

川原「(安○先生のまるパクりですね)」

須賀さん「ねえ、あれってスラ「須賀さん!」
友「い、良い場面(?)だから……ね!」


朝海「もう……仕方ないな」


のちに三枝は語る。あの時の穏やかな笑みを浮かべた校長は、まるで後光を背負った仏様のようだったと……。


―女子サッカー部仮部室―

川原「……それじゃ部員名簿にさえぐささんの名前を……さえぐさ……あのどういう漢字を……」

三枝「フッ、それはあくまでこの世界での仮の名だよ……ボ「はい、仮の名で結構ですよ」
川原「どういう漢字でしょうか?」

三枝「あの……漢数字の『三』に……木の枝の『枝』……」


 『三枝』


寒河江「(……さんし)」

宇佐美「(さんしだぁ)」

弘平谷「(さんしだよね?)」


川原「フムフム、『けい』は?」

三枝「……月桂冠の…………『けい』……」


 『三枝桂』→『桂三枝』


桜乃「(かつらさんし!?)」プルプル

友「(だめ! 笑っちゃ駄目)」プルプル

生駒「(人の名前を笑うなんて最低よ!)」プルプル

須賀さん「?」


三枝「……笑いたければ笑えば良いさ」


黒滝「アイリーーッ!! 『かつらさんし』とかオモシレーーッ!!」ブバッ

三枝「さんしってゆーな!!」ブワッ


桜乃「あれ? そう言えば須賀の名前ってどんなだっけ?」

生駒「私も知りません」

須賀さん「えー、みんなあたしの名前呼んでるじゃん」ブー

友「アハハ……」

弘平谷「? ……あ」


無事、三枝の入部が決まった。歓喜に沸き立つ女子サッカー部……ジェシカが自首したという報せを聞くまでは。

つづく


―女子サッカー部2年生会議―


桜乃「キーパーが足りない!」

生駒「ああ……」タハハ

宇佐美「キーパー? かざねちゃんがいるよぉ?」ポヨヨン

弘平谷「宇佐美さん『風音のほかにキーパーがいない』という意味ですよ」

黒滝「確かに控えがいないと不安だぜ」

桜乃「いや、控えとはいわずレギュラーを狙っていけるようなキーパーが欲しいな」モチロンユズルツモリハナイケド

弘平谷「……ジェシカをキーパーにしてみたらどうだろう?」

桜乃「いや、あいつはラフプレーに走る傾向がある。……ゴールエリア内でファールなんか取られたら……」

生駒「……接触するたびにPKになっちゃうね」

桜乃「下手したらいきなりレッドカードだ」


一同『…………』


生駒「須賀さんはどうかな? 反応速度とか人間とは思えない時があるよ」

宇佐美「すがさんがキーパーかぁ……なんかぁ、フリスビーに飛びつく犬みたいだねぇ」ポヨポヨン

桜乃「須賀は馬鹿すぎる。あいつにDFラインの指示とか出来るとは思えないよ」

黒滝「それはお前のスタイルだろ? 須賀さんならスゲェ事をしそうだぜ! 最前線で攻撃に参加するとかさ」

弘平谷「ゴールほったらかしにして?」


一同『…………』


桜乃「……1人心当たりがある」

宇佐美「誰なのぉ?」ポヨン

弘平谷「寒河江?」

桜乃「いや、部外者だ」

生駒「それって……」





―昼休み・食堂―

須賀さん「最近、気になるひとがいるんだ」ハフゥ

寒河江「ブーーッ」ブバッ

朝海「きたなッ!? 何すんのよ!」ベチョベチョ

寒河江「ゲホッ……わりぃ」

友「(す、須賀さんが恋!?)」シラナカッタ

川原「どんな方ですか?」

ジェシカ「ワタシもキにナルひと、キにナルヨ」

三枝「興味深いね」

須賀さん「ほら、あのひと」


須賀さんの視線の先には女生徒達に囲まれて立ち往生している、これまた女生徒がいた。しかし、こちらは他の生徒より頭1つ飛び抜けて背が高い。


川原「ああ、東奥さんですね」

友「女の人だよ!?」スガサンニソンナシュミガ!?

寒河江「まあ、どこにいても目立つからな」

ジェシカ「ワタシもしってマス」

三枝「1―4 東奥要(あちおく かなめ)校内一背が高い女。綺麗な顔立ちだが身長が高すぎるせいか男子より……と、いうか女子に絶大な人気を誇る……」

三枝「また、運動神経もとても良く綺麗な顔立ちも相まって運動部だけでなく文化系の部からも引く手あまた……バスケ部、バレー部はもとより、ソフト、テニス、卓球、ゴルフ、陸上、水泳、乗馬、柔道、剣道、空手、テコンドー、ボクシング、レスリング、相撲、カラリパヤット、演劇、文芸、将棋、囲碁、ルービックキュー部、一発勝部、映研、漫研、落研、数研、鉄研、哲研、宇佐美瑠奈非公式ファンクラブ等々……だが、今のところどの部にも所属していない」

寒河江「身長もルックスも関係ない部が混じっていないか?」

朝海「ねえ、それよりも気になる部があるんだけど」

川原「よくそんなに調べられましたね?」

三枝「フフ……噂話を統合してみただけさ」

須賀さん「すごいよね! どうしたらあんな大きくなるんだろ?」

友「さ、さあ?」ア,キニナルッテソーユーイミネ

ジェシカ「Oh! アレはサクラノセンパイじゃネーデスカ?」


ヤア,ヒサシブリダナ!

エ?? キョロキョロ

ココダ! キヅケヨ!

エ!? エ??


川原「……東奥さん、足元にいる桜乃先輩に気付いていませんね」

寒河江「桜乃先輩ちっちゃいからな」

三枝「声は聞こえども姿は見えず……フフッ、東奥さん不思議がっているね」

寒河江「……東奥に用でもあんのかな?」

須賀さん「きっと、大きくなる『ひけつ』を聞きたいんだよ! あたしもいってくる!」ガタッ

友「あっ!? 須賀さん……行っちゃった」


ココダヨ! グイグイ

ア!? サクラノ?センパイ?

ナンダ? ワタシハセガタカイデスアピールカ? ワタシノヨウナチビハメニハイラナイノカ!? レッドカードダスゾ!!

イ,イエ ケッシテソウユウワケデハ

コンニチワー! アタシニモセガタカクナルヒケツヲオシエテクダサイ!

ウワッ!? スガ! ジャマスルナ!!

サクラノセンパイバッカリズルイ! アタシニモオシエテヨ!!

ナンノハナシダヨ!?

ア,アノ スイマセンガシツレイシマス タタッ

ア!? 


川原「……逃げられましたね」

朝海「逃げられたわね」


桜乃「まったく……須賀のせいで東奥に逃げられたじゃないか!」プンスカ

須賀さん「だってぇ……」

黒滝「勧誘には失敗したみたいだな……お前らジュースな!」ヒトリガチダゼ!

弘平谷「風音ならやってくれると思ったんだけどな……」

宇佐美「もー、かざねちゃんにはガッカリだよぉ」ポヨン

桜乃「お前ら……賭けをしていたな!?」

生駒「アハハ……私は成功する方に賭けてたんだよ?」


朝海「こんにちは、先輩方」

川原「もしかして東奥さんをサッカー部に勧誘しようとしていたのですか?」

宇佐美「そうそう、かざねちゃんがねぇキーパーがほしいって」ポヨヨン

桜乃「私のクラスに東奥と出身中学が同じやつがいてな。どうやら東奥は中学時代ハンドボールでキーパーをやっていたらしい」

生駒「それも全国大会優勝だって! 凄いよね」

友「全国優勝……日本一じゃないですか!?」スゴイ!

寒河江「だったらなんでハンドボール部に入部しないんスか?」

三枝「アレ? うちってハンドボール部あったかな?」


2年生組『…………』


ジェシカ「どーしたデスカ?」

黒滝「……いや、お前らが入学する前まではあったんだよ……ハンドボール部」

宇佐美「県大会で優勝争いするくらいには強かったんだけどぉ……」ポヨン

桜乃「春休み中に行方不明になった」

須賀さん「行方不明!?」

弘平谷「その……合宿に行くためハンドボール部員が乗ったバスが謎の光に包まれて……忽然と消えたらしい」

1年生組『(なにそれーーッ!?)』



朝海「そ、それで東奥さんはどの部にも入ってないんですね……」

桜乃「他の部も彼女を狙っているが是非ともうちに欲しい!」

川原「ですが、見た感じ東奥さんはかなり奥ゆかしい方のようですね」

三枝「勧誘攻撃にドン引きしていたね」

友「……うーん、それなら……」


―数日後―

桜乃「……と、ゆうわけで今日から1週間、体験入部をする事になった東奥要さんです。はい、みんな拍手!」パチパチヒューヒュー ヨロシクー!

東奥「よ、よろしくお願いします」ヨロシクー! ガンバローネ!

生駒「よろしくね」ニコニコ


川原「なるほど、本入部ではなく仮入部という形で重く考えさせず、なおかつ他の部との接触を断ってじわじわと東奥さんを籠絡する作戦ですね。さすが友さんです」サクシデスネ

友「そ、その通りだけど人聞きが悪いよ川原さん」

弘平谷「しかし、仮入部とはいえよく受けてくれたね。彼女人見知りなんでしょ?」

友「そこは生駒先輩にお願いしました。以前、一緒にグラウンドの石拾いをしていたのを思い出しまして」

弘平谷「へえ……確かに生駒さんにお願いされると断りづらいかも」

川原「なんか『守ってあげたい』と思わせる雰囲気がありますものね」





桜乃「東奥! 右側空きすぎだぞ!」

東奥「ハ、ハイ!」


バスケ部「……くっ、近づけない!?」

・・・

桜乃「裏のスペース、入って来るぞ!」

東奥「ハイ!!」


カバディ部「勧誘できないじゃないか!?」

・・・

ジェシカ「カナメ、かえりにアンミツくいだおれマショー!」

東奥「う、うん」

三枝「ボクもお供するよ」


プロレス同好会「く!? 先を越されたか……」

・・・

桜乃「良い判断だぞ! 東奥!!」

東奥「ハイ! ありがとうございます!!」


鉄道研究会「……おのれ! 女子サッカー部!」



寒河江「……なんか、熱血だな」

生駒「アハハ……やっぱり運動部のノリが合っているのかな?」

須賀さん「桜乃せんぱいが生き生きしてるよ!」

弘平谷「同じポジションだし、後進を育てる喜びを感じているのかもね」

友「部のみんなとも馴染んできたみたいだし良い感じですね」


―1週間後―

東奥「みなさん、1週間ありがとうございました」

生駒「そ、それでどうかな? サッカー部は……」

東奥「はい、やっぱり私はスポーツが好きなんだと思いました。そしてサッカーがとても好きになりました」

友「それじゃ……?」

東奥「私も女子サッカー部に……」

>>146「チョットまったーーッ!!」

須賀さん「だれだ!?」

>>146「ズルいぞ、女子サッカー部! 私達だって東奥さんを狙っていたのに! こうなったら東奥さんを賭けて>>148で勝負だ!!」

東奥「え!?」

須賀さん「望むところだ!!」

桜乃「ああ! もう少しなのに! わかった受けて立つぞ!!」

東奥「あの……私サッカー部に……入ろうかと……」オロオロ



友「す、須賀さん……」

弘平谷「風音まで……」

黒滝「……なんか、勝負する必要なくね?」

川原「当の東奥さんが置き去りにされてますね」


>>146 部活名
>>148 なんの勝負?

女子ボディビル部

ヒルクライム


弘平谷「女子ボディビルディング部の細井真知代(ほそい まちよ)部長!?」

細井「東奥さんは我ら女子ボディビル部が注目していたボディビルダー!」

東奥「あの……私ボディビルダーでは……」

細井「彼女の下腿三頭筋をもっと鍛えてやりたい!」

須賀さん「そうはいかないぞ! あちおくさんは、あたしたちとサッカーするんだ!!」

細井「ならば私とヒルクライム勝負だ!」

須賀さん「のぞむところだ!!」


女子サッカー部(須賀さん以外)『(なんで!?)』


校長「話しは聞かせてもらったよ」

三枝「校長先生!?」

校長「勝負の公平さを帰すためワシがコースを指定しようじゃないか」

校長「この勝負の舞台は『ツール・度・田舎』のヒルクライムコースとする!」

全員『ツール・度・田舎!?』


黒滝「やべぇよ……やべぇよ!」ガクブル

友「す、須賀さんが死んじゃうよ……」ガクブル

朝海「な、なんでそんなに怯えてるのよ?」


佐々木先生「無理もねえべ……土地のもんならあのレースの恐ろすさば知らんもんはおらん」

寒河江「(久しぶりに)佐々木先生!?」

川原「あの『ツール・度・田舎』とは、一体?」

佐々木先生「この『度田舎町』で4年に1度行われる自転車レースの事だ……コースは町の北さそびえる『度田舎山』をヒルクライム、ダウンヒルさ分けで制覇する2日がかりのカーニバルだべ」

黒滝「『黄泉への行軍』ヒルクライムと『地獄への滑落』ダウンヒル……」ブルブル

友「度田舎山は野生の熊や猪、狼以外にも山賊までいる上、一歩でも踏み外せば奈落の底に真っ逆さまなんて場所ばかり……レースを完走した者はいまだにいない……」ガクブル

桜乃「それレースとして成り立ってるのか?」


須賀さん「あたしはやるよ! あちおくさんとサッカーしたいもん」バン!

細井「当然、私もやる」ドン!

東奥「そ、そんな危ないレースする必要ないですよ!?」

須賀さん「あちおくさん……」

東奥「須賀さん、やめて!」

須賀さん「女には退けないときがあるんだよ!!」ドヤァ



ジェシカ「イヤ、コレはひくべきデショ」クレイジースギデス

川原「(ジェシカがツッこんだ!?)」


―度田舎山・登山口―

校長「準備は良いかね?」

細井「…………」コクッ

須賀さん「ハイ!」


友「須賀さん……」

東奥「ど、どうしてこんな……」


佐々木先生「それじゃ始めんべ。ヨーイ……」

須賀さん「…………」ジリッ

細井「…………」ニジッ


パァァンッ!

須賀さん「!!」グッ

細井「!!」ザッ

ギャリギャリギャリズシャアーーッ!!



宇佐美「……いっちゃった」ポヨン

桜乃「…………おい、これじゃレースの経過が分からないだろ!?」

谷川「心配なくってよ!」

寒河江「谷川! なんでお前が!?」

校長「谷川くんの力を借りてコースの各所に無人高感度カメラを設置してもらったのだよ。これでレースの様子をリアルタイムで観戦できるぞ」

谷川「須賀さんの勇姿を堪能できるとあらば、わたくし金など惜しみませんわよ!」

寒河江「馬鹿が! 須賀さんを死地に追いやる手助けをしやがって!!」

黒滝「モニターを観ろ! 第一関門の『ミンチメーカーロード』に差し掛かっているぜ!」

友「『ミンチメーカーロード』は落石しやすい崖下を通る危険なコース! 軽自動車大の岩石がゴロゴロ堕ちてきて潰されれば……」ゾッ

弘平谷「も、文字通り挽き肉になってしまうか……」サーッ


―ミンチメーカーロード―

ゴゴッ

須賀さん「きたの!?」

細井「落石か!」


ゴゴゴゴッ

須賀さん「きたきたきたキターーッ!!」ズシャア

細井「何だあの岩の大きさはーーッ!?」ギャギャギャ


ゴゴゴ・・ゴウゥン

細井「か、かわせた……」フウ

須賀さん「いや! まだくるよ!!」ハッ


ゴゴゴ・・ゴンゴロゴゴゴゴ

細井「さっきより大きい!?」ギャギャギャ

須賀さん「にげろーーッ!!」ズシャーーッ


三枝「なんとか……第一関門を切りぬけたようだね」フウ

佐々木先生「気を抜ぐのはまだはえ……直ぐに第二関門の『袖引きの滝』さ着ぐはずだあ」

谷川「その滝がどうだというのかしら?」

友「落差210mの直瀑(ちょくばく)その裏側に細い崖道があって通れるようになっているんだけど……」ゴクッ

黒滝「滝と崖道が近すぎるんだ……その昔、通ろうとした人の袖が触れただけで滝の圧倒的水量に引っ張られて滝壺にその身と命を落とす事故が相次いだという……本来の名前は『度田舎滝』なんだけど地元民の間では『袖引きの滝』と呼ばれている」ブルッ

東奥「あわわ……」サーッ


―袖引きの滝―


キッ

細井「こ、この滝の裏を自転車で走るのか……」

須賀さん「道はつねに濡れていてとてもすべりやすいよ」

細井「それでも行くんだろ?」

須賀さん「ハイ!」

細井「当然、私もだ!」

ズシャーーッ!!

ドドドド

細井「ぐ……凄い轟音と水圧だ!」

須賀さん「崖側に体を傾けないと滝壺に引っ張りこまれるよ!」





―プレデターパラダイス―

グリズリー「グルル……GOOOAAAAAA!!」

須賀さん「ひえぇーーッ!」シャカシャカシャカ

細井「なんでグリズリーが!?」シャカシャカシャカ

・・・

―人喰い峠―

山賊A「ヒャッハーーッ! ガキだ!」

山賊B「女もいるぞ! 人間を食うのは3年ぶりだぜ!!」ジュルリ

細井「うわあぁーーッ!」シャカシャカシャカ

須賀さん「近づくなーーッ!!」シャカシャカシャカ



川原「あの……なんでこの町はこんな危険なレースを開催しているのですか?」

佐々木先生「……町おこすだ。『世界で一番過酷なレース』つう、うたい文句で人さ呼ぶべと思だけんども……自転車競技連盟の公認さ受けれんかった……」


女子サッカー部『駄目じゃん!!』


東奥の入部を賭けて女子ボディビル部の部長細井とヒルクライム勝負をする事になった須賀さん。数々の難関をくぐり抜けてついにゴール目前まできたがそこには最終関門が待ち受けていた。


キッ

細井「ここが……」

須賀さん「ヒルクライム、最終関門……」

ビュウゥゥゥ・・



生駒「ボロボロの吊り橋じゃないですか!?」

友「『試練の吊り橋』……全長95mの古吊り橋。長年、風雨にさらされてあちこち劣化しているため、走行コースを誤った者は腐って崩れる橋板と共に奈落の底へと落ちてゆく……」

朝海「直しなさいよ!!」

黒滝「ちなみに常に強い谷風が吹き上げてきてその風音に混じって人の叫び声のような音が聴こえるらしい……地元民はこの山で命を落とした者達の無念の声だという……」

寒河江「心霊スポットじゃねぇかよ!?」

校長「生きて帰って来い! 若者達よ」

桜乃「……鬼かあんたは!?」


―試練の吊り橋―


ビュオウゥゥゥ・・スケテー クルシイ

細井「な、なにか聞こえる……」

須賀さん「この先がゴールだけど……」

細井「しかし、戻るわけにはいかない!(むしろどうやって戻るんだ?)」

須賀さん「やるしかないよ!!(帰れるの!?)」

細井「やるか!」ジャッ

須賀さん「やらいでか!」ズザッ


ビュウゥゥゥ・・ オイデヨー コッチニオイデー

ガタガタガタガタ

細井「くっ、思ったより足場が悪いぞ!?」

須賀さん「それに、この風!」

細井「(私の方がリードしている……このままゴールすれば!)」

須賀さん「……! ほそい先輩! 危ない!!」


メキャッ

細井「な!? しまっ……」

バキバキバキバキッ



友「キャーーッ!!」

東奥「細井先輩!?」


ガラッカラン

細井「…………? 須賀さん!?」

須賀さん「うぐぐぐ……!!」



三枝「細井先輩は落ちていない!」

ジェシカ「スガサンがホソイセンパイのウェアをつかんでマス!」ワオ!



須賀さん「ほそい先輩……自転車捨てて……重いぃ!!」

細井「あ、ああ……」パッ

ヒュウゥゥ・・ガシャッガァンッ

須賀さん「……て、手をつかんで!」プルプル

細井「くっ、くぅ……」ガクガク

ガシッ

細井「……す、須賀さん……掴んだものの私の握力は限界だ……もういい……私のことは……」プルプル

須賀さん「バカーーッ!!」

細井「!?」

須賀さん「さいごまであきらめんな!! どい高魂(※度田舎高校生スピリットの略)みせろーーッ!!」ガッ

細井「どい高……魂!!」ググッ



友「須賀さん!」

東奥「二人とも頑張れ!!」

宇佐美「がんばってぇ!!」ポヨポヨン

桜乃「頑張れーーッ!!」



須賀さん「ふぁいとぉーーッ!!」

細井「いッッぱァーーつッ!!」





須賀さん「はあ、はあ……」

細井「はあ、ゲホッ……助かったよ……ありがとう須賀さん……」

須賀さん「はあ、はあ……よ、よかった」

細井「私の……女子ボディビル部の負けだな……東奥はスッパリ諦めるよ」

須賀さん「それじゃ!?」

細井「ああ、東奥は女子サッカー部の一員だ!」

須賀さん「やッッ……たーーーッ!!」


パラパラパラパラ・・

谷川「須賀さーーん! 迎えに来ましたわよーーッ!!」


須賀さん「ヘリコプターだよ!?」スゲエ!

細井「……帰りの心配はなさそうだな」


―度田舎高校―

友「須賀さーーん、生きてて良かったよーーッ!!」ガシッ

須賀さん「友ちゃん!」ガシッ

細井「東奥すまんな……お前の気持ちを聞かずに迷惑かけて」

東奥「い、いえ……細井先輩も無事で良かったです」

黒滝「スゲーぜ! お前ら!!」


校長「ホッホッホ……良い勝負だったの!」

波照間先生「校長先生…………どうゆう事でしょうか?」

校長「おお! 波照間先生、今ね名勝負が……」

波照間先生「話しはすべて佐々木先生から伺いました……生徒に危険なレースをさせたらしいですね……」

ゴゴゴゴゴ


校長「いや……ね、名勝負がね……」サーーッ

波照間先生「校長先生!!」クワッ

つづく


宮崎姉『それで最近家の方はどうなの?』

宮崎「別に……特に変わったことないよ。お父さんは少年サッカーの監督やってるし、お母さんはレッズの試合追っかけてる」

宮崎姉『相変わらずかぁ』

宮崎「お姉ちゃんはどう? 練習とかキツイんでしょ」

宮崎姉『キツイっちゃあキツイけど……好きでやってるんだしね』

宮崎「……サッカー楽しい?」

宮崎姉『楽しいよ……嶺花は、もうサッカー……』

宮崎「もう遅いから切るね。おやすみお姉ちゃん」

宮崎姉『……おやすみ嶺花』ピッ

宮崎「…………寝よ」


私の名前は『宮崎嶺花(みやさき りょうか)』父は公務員をしつつ休日は少年サッカーの監督、母は浦和レッズの熱狂的サポーター(埼玉出身)姉は宮城県の強豪校にサッカー留学しているというサッカー家族の次女。

私も姉の練習に付き合わされたせいで、よくサッカーボールで遊んでいたものだ。一時期は少年サッカークラブに在籍していた事もあったのだけど、今はサッカーから離れて読書三昧の毎日を送っている。


―次の日・1―2―

川原「宮崎さん、先日の件考えてくれましたか?」

宮崎「先日の件?」

川原「女子サッカー部の事ですよ」

宮崎「ああ、それね……もう少し考えさせて」ペラ

川原「はい、色好いお返事を待っていますよ」

宮崎「ん……」ペラ


私は女子サッカー部に入部するつもりはない。サッカーには良い思い出が無いからだ。川原さんには悪いが彼女が諦めるまではぐらかしておこう……。


―別の日・トイレ―

宮崎「……ふう」ジャバー

川原「あら、宮崎さん」

宮崎「川原さん……」

川原「女子サッカー部の件ですが……」

宮崎「考えさせて……じゃ」

川原「はい、待っています」ニコニコ


―また別の日・図書室―

宮崎「…………」ペラ

川原「宮崎さんはどういったジャンルの本が好きなのですか?」

宮崎「別に……何でも読むよ」ペラ

川原「乱読家なのですね。女子サッカー部ですが」

宮崎「考えさせて」ペラ

川原「はい、考えてくださいね」ニコニコ


―更に別の日・美術の授業―

川原「選択授業が一緒なんて奇遇ですね」

宮崎「……そうね」ペタペタ

川原「奇遇ついでに女子サッカー部で一緒に頑張りましょうよ」

宮崎「考えさせて」ペタペタ

川原「待ってますよー」ニコニコ


―はたまた別の日・食堂―

宮崎「…………」パクパク

川原「焼き魚定食ですか? なら女子サッカー部に……」

宮崎「考えさせて」ガジガジ

川原「もちろん、待ってますからねー」ニコニコ


最近、どこへ行っても川原さんの影がちらつく。これだけはぐらかしているのだから察してほしいものだ。


―度田舎町立図書館―

宮崎「そういえば、この町の図書館には来たことなかったな」

宮崎「けっこう大きいな……ん?」ミヤサキサンハドコデショウ?


川原「確かにこの図書館に入ったのを見たのですが……」キョロキョロ


宮崎「川原さん……こんなとこまで」

宮崎「厄介すぎるな……奥の方に行けば見付からないだろう」


―禁書保管室―

宮崎「ここまで来れば川原さんも……ここどこ?」


むわあぁぁーーーん

宮崎「…………なんか禍々しい雰囲気……」ゴクッ


その部屋は他の場所と雰囲気が違っていた。しかしそこにある無数の本に興味をもった私は部屋を探索する事にした。


宮崎「……『ソロモンの鍵』『アルマンデル』『ゼファーラジエル』……見たことない本ばかり」


ンデ,ヨンデ,ヨンデ,,

宮崎「え? これは……『大サッカーの書』?」

宮崎「…………」

宮崎「なんて胡散臭いタイトル……サッカーの戦術書かな?」ペラ

宮崎「…………」ペラ

宮崎「…………」ペラ

宮崎「…………」ペラ





宮崎「………………………………」クラッ


その本は何でもないサッカーのルールブックだった……なのに私は時間を忘れ気分が悪くなるほど『大サッカーの書』を読み漁っていた。

私は本を棚に戻して部屋から出ると図書館の雰囲気に強い違和感を感じた。


宮崎「…………??」

宮崎「なんか……おかしいな」


近くの本棚に目を移した時、その違和感の正体に気付いた。


宮崎「え!? ……なに……これ?」ペラ

宮崎「……これも」ペラ

宮崎「この本も!?」ペラッ

宮崎「…………本が……読めない……」


私は本を読むことが出来なくなっていた。いや、本に書かれている文字がまるで意味の解らない『形』にしか見えなくなってしまった。


宮崎「外国書なの? 見たことない! こんな文字!!」バンッ

??「どうかされましたか?」


パニック寸前の私にサングラスを掛けた女性が話しかけてきた。


??「もう閉館の時間になりますが……あら?」

宮崎「あの! 私、いきなり本が読めなくなって!」


気が動転していた私は自分に起きた異変を女性に話していた。


司書「落ち着いてくださいな。私はこの図書館の司書を勤めている者です」ニコッ

宮崎「……司書さん?」

司書「突然本が読めなくなったと、おっしゃいましたね……あなたがこの図書館に来てからの行動を克明に教えてくださいませんか?」


私は藁にもすがる思いで司書さんに全てを打ち明けた。自分の名前、初めてこの図書館に来た事、禁書保管室に入った事、大サッカーの書を読んだ事、文字を認識出来なくなった事を……。


司書「……なるほど、嶺花さんから感じる微かな魔力はそのせいでしたか」フムフム

宮崎「魔力? 何を……」

司書「確認しますが嶺花さんが読んだのは確かに『大サッカーの書』というタイトルの本ですね?」

宮崎「は、はい……『大サッカーの書』です……」

司書「ラッキーですね」

宮崎「どこが! ……ですか?」


自分に起きた災難をラッキーと言われ憤りを感じたが、せっかく相談に乗ってくれている司書さんに当たるのは理不尽だと気付いた私は、話の続きを大人しく聞く事にした。


司書「嶺花さんが読んだ『大サッカーの書』はグリモワール……魔導書です」

宮崎「(胡散臭い!!)」

司書「おや? もしかして『胡散臭せー』って顔をしていませんか?」

宮崎「!? いえ、そんな事は……」

司書「フフッ、魔導書は本当に実在するのです。そして嶺花さんがラッキーだと言ったのは禁書保管室に無数にある魔導書の中から『大サッカーの書』に呼ばれた事にです」

宮崎「……呼ばれた?」

司書「力のある魔導書は人を惹き付けるのです。ですが、なかには読むだけで廃人になったり死んじゃったりする魔導書もあるのです……嶺花さんが『ネクロノミコン』とか手に取らなくて本当に良かった」ニコリ

宮崎「…………」

宮崎「あれ? それじゃ、そんな危ない本をどうやって管理するんですか?」

司書「……私がなぜサングラスを掛けていると思いますか?」

宮崎「あ、魔導書を直視しないようにですか?」

司書「………不正解です。さて、嶺花さんは間違いなく『大サッカーの書』の影響を受けています」


司書さんは正解を答えずに私に起きた事の説明を始めた。


つづく


司書「『大サッカーの書』は18世紀末の魔術師ファンタジスタ・クロウリーが記した魔導書です」

司書「クロウリーは「あの……」
宮崎「……あの本にはボールの規格にFIFAとかIMSのロゴとか書いてあったんですけど?」

司書「…………」

司書「クロウリーは予言者でもあったのです」ニコリ

宮崎「(胡散臭い!!)」

司書「クロウリーはサッカーを世に広めるために『大サッカーの書』を執筆したと云われています」

宮崎「はあ……」

司書「かの魔導書を読んだ者はサッカーをしないと文字が認識出来なくなるという呪いがかけてあるそうです」

宮崎「はた迷惑すぎる! ……そのクロウリーって人、馬鹿でしょ!?」

司書「魔術師とは奇人、変人が多いものです。あえて云うなら『サッカー馬鹿』ですね」ドヤァ

宮崎「全然上手くないよ! なんでどや顔してんの!?」ガーン

司書「何はともあれ、サッカーをすれば文字を認識出来るようになるでしょう」

宮崎「サッカー……」

司書「……なにか問題があるのですか?」

宮崎「……いえ、あの……相談に乗ってくれてありがとうございました」ペコリ

司書「いえいえ、お力添え出来たようで何よりです。呪いはサッカーをしているうちに消えるはずですよ」ニコッ

宮崎「はい、それでは失礼します」

司書「また、いらしてくださいね」フリフリ


私は司書さんに礼を言って図書館を後にした……しかし、本当に呪いなんてあるのだろうか? 突然になにかの病気にかかってしまったのではないだろうか?


川原「あっ! 宮崎さん、やはり図書館にいたんですね」

宮崎「え? ……うん」

川原「もう遅いですから一緒に帰りましょう」

宮崎「……そうだね」


―度田舎駅―

宮崎「(次の電車は…………数字も読めない!?)」ガーン

川原「どうしたのですか?」

宮崎「いや……ちょっと時刻表が見づらくて……」

川原「?」


―宮崎の家―

宮崎「たしかここに……」ゴソゴソ

宮崎「……あった」


その夜、私は物置にしまっておいた自分のサッカーボールを久し振りに取り出した。


宮崎「……ん」トン

トントントトン・・ポテン・コロコロ

宮崎「……やっぱり鈍ってるな」


案の定、ボールリフティングはたいして続かなかった。


宮崎父「お!? 嶺花、サッカーか? サッカーするのか!?」

宮崎「……別に」プイ

宮崎父「ボールなんか持ち出して! サッカーするんだろ!?」

宮崎「(う、鬱陶しいな)」

宮崎父「サッカーしようぜ!!」

宮崎「おやすみ」タタッ


―次の日の朝―

宮崎「……おかしい」トンタッタットンタッタッ,,,


リフティングしたあとも文字を読むことが出来なかった。やはりあれくらいではサッカーをしたことにならないのだろうか? 取り敢えず私は日課である朝のジョギングをドリブルしながらやってみる事にした。


川原「あら?」

宮崎「川原さん? どうしてここに……」


毎朝走っている公園に、何故かジャージ姿でサッカーボールを持っている川原さんがいた。


川原「奇遇ですね。実は私、ドリブルが上手く出来ないもので今日から朝練をしてみようかと……」

宮崎「ふーん、頑張ってね……じゃ」

川原「ちょっと待ってくださいよー」ガシッ

宮崎「う……なに?」

川原「宮崎さんドリブル上手いですね! 私にも教えて……」

宮崎「それほどじゃないよ……じゃ」

川原「ちょっと待ってくださいよー」ガシッ

宮崎「……なに?」

川原「ドリブル教えてください」ニコッ

宮崎「教えられるほど上手くないから……じゃ」

川原「ちょっと待ってくださいよー」ガシッ

宮崎「…………じゃ」

川原「ちょっと待ってくださいよー」ガシッ





根負けした私は川原さんにドリブルを教える事になった……。


つづく


宮崎「それじゃドリブルしてみて」

川原「はい」トンッ


川原さんは正面にいる私の方にドリブルを……


シュルシュルシュル・・パシッ

宮崎「…………」

川原「あ、あれ?」


しないで私にボールをパスしてきた。


宮崎「……パスじゃなくてドリブルして」タンッ

川原「ド、ドリブルしようとしたのですけどね……」パシッ

川原「それでは、いきます!」

宮崎「ん」

川原「えい!」ポン タッタッタッ,ポンッタタッ,トンタッタッ

ガッ・ヒューーン・・・ガサッ

川原「あれ?」

宮崎「…………」


ボールは横にある植え込みに入ってしまった。


川原「す、すみません……」ガサガサ

宮崎「……たぶん、つま先で蹴ってるせいだと思う」

川原「え?」

宮崎「インステップでドリブルするときボールをタッチする場所は足の甲……の少し外側。タッチする位置は体のすぐ前で……前すぎたり、後ろすぎ(足元に入りすぎ)たりするとリズムが悪くなるよ」

川原「え? え!?」

宮崎「あー……とりあえず足の甲で蹴るように意識してみようか。ちょっと踵を浮かすような感じでボールを足の甲でとらえるように……」

川原「……こんな感じですか?」トン

宮崎「そう、走らなくてもいい……歩きながらでもいいからインステップの感覚を身に付けよう」

川原「はい」トン





川原「あっ!? もうこんな時間……」


川原さんが公園の時計を見て驚く、時計の針は6時45分を指していた。


川原「その、有難うございました! それでは宮崎さん、また学校で!」タタッ

宮崎「……うん」

宮崎「…………」

宮崎「あれ? 時計の数字が……読める」


度田舎高校・1?2―

宮崎「………」トントントントットトン,,,

川原「……あの、宮崎さん?」

宮崎「……なに?」トントントン,,,

川原「どうしてサッカーボールをリフティングしているのですか?」

宮崎「……なんとなく」トンットントン,,,


学校に着いた頃にはまた文字が認識出来なくなっていた……あの時、どうして時計の数字が読めたのだろうか? とりあえず私はリフティングしながら学校生活をしてみる事にした。


―地理の授業中―

波照間先生「えーと……宮崎さん?」

宮崎「なんですか?」トントントン,,,

波照間先生「き、器用ですね……椅子に座りながら机の下でリフティングするなんて」

宮崎「それほどでもないです」トントトン,,,

波照間先生「ボール……しまってくれませんか?」

宮崎「拒否します」トントントン,,,

波照間先生「!?」ガーン

宮崎「(どうせ字読めないし、自分の書く字もわけわかんないし)」トントントトン,,,


―数学の授業中―

梁先生「……宮崎、どうゆうつもりだ?」

宮崎「私にはお構い無く授業を続けてください」トントントン,,,

梁先生「ボールを!」シュッ

宮崎「…………」サッ

梁先生「しまえ!」シュッ

宮崎「お断りします」サッ,トトントン,,

梁先生「いい加減に!!」シュッシュッ

宮崎「…………」サッサッ

梁先生「しろ!!」シュッシュッシュッシュッ

宮崎「嫌です」サッサッサッサッ

梁先生「はぁ、はぁ、はぁ……」ガックシ

宮崎「…………」トントントットトン,,,


男子生徒「おお! 全部かわしたぞ!?」

ジェシカ「スゲーデス!!」

ヒューヒュースゲーゾミヤサキ! ザマミロヤナ


梁先生「宮崎ぃ! 授業が終わったら職員室に来い!!」ムキーッ

宮崎「……はい」トントントトン,,,


川原「…………」


相変わらず文字が認識出来ない。

―職員室前―

ガラッ
宮崎「失礼しました」トントン,,,


梁先生「貴様! 反省してないダローーッ!!」

佐々木先生「まあまあ、梁先生おつついでくらんし」ポンポン


宮崎「フウ……」トントトン,,,

川原「お務めご苦労様です」

宮崎「別に……」トントントトン,,,

川原「宮崎さん、女子サッカー部に入部しませんか?」

宮崎「……考えさせて」トトントン,,,

川原「はい」ニコニコ

ジェシカ「サキ! ひとりでボールいじってもオモロくないヨ!?」

宮崎「……『みやさき』ね」トントントン,,,

ジェシカ「サッカーはミンナでやるからサッカーデスヨ!」

宮崎「……みんなでやるから?」トントトン,,ピタ

川原「確かにそうかも知れませんね……1人でやるよりみんなでした方が楽しいですよ」

宮崎「…………」


サッカーは11人でチームを組むスポーツ……もしかしたら今朝、時計の数字を認識出来たのは川原さんと『2人』で練習したから? 私が1人でリフティングするよりもサッカーに近づいたからなのだろうか?


―次の日の朝―

宮崎「私、呪われてるんだ」トントン,,,

川原「と、唐突ですね……(あれ? 宮崎さんって三枝さんと同類の方でしょうか?)」

宮崎「サッカーしないと文字が認識出来なくなるんだって」トントトン,,,

川原「……それなら、おあつらえ向きに女子サッカー部がありますよ」

宮崎「小学生の頃にちょっとだけ地元のサッカーチームに入っててさ……」

川原「…………」


私はサッカーをやっていた時に体験したPK戦にまつわる悲劇を川原さんに打ち明けた。


宮崎「…………それ以来、私はサッカーから離れた……」

川原「そんなに悲しい過去が……」ツウー

宮崎「川原さん……」

川原「あっ!? すみません、グスッ……辛いのは宮崎さんなのに」グスッ,,,

宮崎「……川原さんは優しいね」ニコッ

宮崎「……私、女子サッカー部に入部する」

川原「宮崎さん……でも」

宮崎「確かにあんな悲しい事は二度とごめんだけど、逃げ続けてばかりじゃ前に進めない……」

川原「……宮崎さん」

宮崎「もしかしたら私が『大サッカーの書』に出逢ったのは天にいるサッカーの神様が私の背中を押してくれたのかもって思うんだ」ニコッ

川原「ペレもジーコも生きていますよ」ニコッ


その日、私は女子サッカー部に入部した。二度とあんな悲劇を起こさないためにも、そして自分の為にも……私は前へ進むと決意した。


ザー・・

生駒「……雨だね」

桜乃「これじゃグラウンドを使えないな」

東奥「せっかくグラウンドを使える日なのに……」

弘平谷「屋内で筋トレかな」


宮崎「そんな……せっかく入部したのに」

川原「宮崎さん……」


須賀さん「……しよう!」

宮崎「え?」

須賀さん「みんな! サッカーしようよ! みやさきさんが入部してくれたんだよ!!」

寒河江「おいおい、マジかよ?」

川原「そうですね。サッカーしますか」

ジェシカ「アメくらいヘーキデスヨ!」

須賀さん「グラウンドがつかえる日につかわないなんてもったいないよ!」

三枝「フッ、そうだね」

桜乃「はあ……仕方ないなぁ」ポリポリ

友「や、やってみる?」


宮崎「みんな……」ジーン


須賀さん「サッカーしようよ!」

女子サッカー部『オーーッ!!』


少女たちは雨でぬかるんだグラウンドでボールを追いかけた。雨でずぶ濡れになっても、泥まみれになっても……。
ただサッカーをするのが楽しいのだ。





―宮崎の家―

宮崎「……読める」ペラ

宮崎「本が読める!!」ペラ,ペラ

宮崎「やった! 文字が解るよ!!」ペラ




宮崎「……くしゅっ!」


―次の日―

須賀さん「みんなー! おはよーーッ!!」

須賀さん「…………あれ?」


次の日、女子サッカー部員は須賀さん以外風邪をひいて全員欠席した。


―サッカーグラウンド―

桜乃「今日は持久走をするぞ!」

須賀さん「おー!」

宇佐美「えぇー」ポヨン

三枝「持久走か……」

谷川「よくってよ。わたくしの実力に皆ひれ伏せさせてあげましてよ!」

寒河江「……おい、なんで谷川がいんだよ! 部外者だろーが!?」

谷川「あら、わたくし須賀さんに誘われて女子サッカー部に入部いたしましたの」

須賀さん「がんばろーね! たにかわさん!」

谷川「ええ須賀さん、頑張りましょうね」ニコリ

寒河江「(クソ! 須賀さんめ、余計な事を……)」

寒河江「私は認めねーぞ!」ケッ

谷川「別に貴女の了承を得る必要などありませんわ」フンッ

寒河江「あぁん!?」ギリギリ

谷川「なんですの!?」グギギ


弘平谷「なあ、友……あいつら仲悪いの?」

友「そ、そうですね……私は仲が悪いわけではないと思っているんですけど……なんとゆーか『似た者同士』の反発?」


谷川「友さん、聞こえましてよ」キッ

寒河江「友……言って良い事と悪い事があるだろ」クワッ

友「ご、ゴメンね」アワワ


弘平谷「……なるほどね」


寒河江「大体、お嬢の谷川がそんなにスタミナあるわけないだろ! どうせ何でも使用人に任せて自分はお茶でもすすってるだけだろーが」

谷川「確かに谷川の家の嫡子として人にかしづかれる事に慣れていますが、恵まれた体格にあぐらをかいている『だけ』の貴女よりはスタミナには自信がありましてよ」

寒河江「あんだとぉ!」ギャース!

谷川「なんですの!」キシャー!


桜乃「始めんぞー」

・・・

波照間先生「それではいきますよー。よーい……」


寒河江「…………」ジャッ

谷川「…………」グッ


波照間先生「スタート!」

寒河江「オラッ!」ズシャッ

谷川「はうっ!?」ビターン!


友「寒河江さんが谷川さんを後ろから足蹴にしたよ!?」

宮崎「……エグい」


寒河江「へっへーん、お先に!」タタタッ

谷川「…………」スチャ,,

パァンッ

寒河江「うお!? テメッ、危ねえだろが!!」

谷川「待ちなさい! この卑怯者!!」ダダダッ


朝海「い、今……なんか黒い鉄の塊出さなかった?」サーッ

友「あわわ……」ガクブル

須賀さん「ほっ、ほっ……」タッタッタ

生駒「ハッ、ハッ……」タッタッタ





寒河江「ハアッ、ハァッ……谷川、てめー諦めろよ……」タッタッタ

谷川「ハアッ、ハアッ……貴女こそ諦めなさいな……」タッタッタ


宇佐美「ふう、ふう……あの2人だいぶバテてるねぇ」ポヨンポヨン

弘平谷「まあ、最初にあれだけ飛ばしてたらね……」タッタッタ

東奥「す、凄い……(宇佐美先輩の胸が!)」タッタッタ

須賀さん「ほっほっ……」タッタッタ

生駒「ハッ、ハッ……」タッタッタ


寒河江「…………たに……かわ、ハアッ、あきらめ……」ヨロヨロ

谷川「ゲホッ……あなた……が、ハアッ……あきら……」ヨロヨロ


桜乃「ハッ、ハアッ……あいつら限界だな」タッ タッ タッ

黒滝「無駄に……ハアッ、エネルギー使ってるし」タッ タッ タッ

須賀さん「ほっほっ……」タッタッタ

生駒「ハッ、ハッ……」タッタッタ





寒河江「ゲホッ、てめ…………」ガクッ

谷川「ハアッ、いいかげん……」ガクッ


桜乃「さすがに……もう、無理か……ハアッ」タッタッ,,

ジェシカ「もうダメデス……」

須賀さん「ほっほっ……」タッタッタ

生駒「ハッ、ハッ……」タッタッタ





須賀さん「ほっほっ……」タッタッタ

生駒「ハアッ…………ハアッ」タッタッタ


朝海「あの2人は化け物!?」

弘平谷「いや……なんか、生駒さんの様子が……」



生駒「ハアッ……ああっ乳酸が溜まってきちゃう! ハアッ、ハァッ、どんどん酸素を消費しちゃうゥッ!」タッタッタ



三枝「や、ヤバくないかな?」サーッ

川原「……ランナーズハイというのでしょうか?」

桜乃「なんか違うような気がする……」


宇佐美「すがちゃん、すごいねぇ」ポヨン

須賀さん「えー、そうかなぁ?」

桜乃「生駒さん、その……大丈夫?」

生駒「はい、少し疲れちゃいました」ケロッ



谷川「……今日は帰りますわ」スクッ タッタッタ

川原「あ!? 行ってしまいました……」



寒河江「クソッ、ただのお嬢だと思ってたけど意外と根性あるじゃねーか……」

三枝「確かに意外だったね」

寒河江「もっとトレーニングしてアイツを出し抜いてやる!」

宮崎「(……認めてるじゃない)」





―トイレ―

谷川「うげぇーッ…………ハアッ、まさか寒河江さんがあそこまで粘るなんて……」ジャバー

谷川「まずは持久力ですわ! もっとトレーニングをして絶対に寒河江さんを出し抜いてみせますわ!!」

谷川「フフッ、フフフフ…………うっ、うげぇーッ!」ゲロゲロ


―隣の個室―

友「(で、出られないよーーッ!!)」


―女子サッカー部仮部室―

友「……その人、川に入ってアイロンかけ始めたの!」


須・寒『嘘くせー、なーんか嘘くせー』

友「エェッ! 2人とも見たんでしょ!?」

寒河江「私が見たのは崖でボルダリングしながらアイロンかけてるヤツだし」

須賀さん「だいたい、川の中でアイロンがけなんかしたら意味ないじゃん」

友「(須賀さんに正論言われた!?)」ガーン


宇佐美「それはぁ、きっと『アイロンマン』だよぉ」ポヨン

須賀さん「アイロンマン?」

寒河江「なんスか、それ?」


弘平谷「2、3年前からこの辺りで目撃されている怪人物らしい」

黒滝「アタシも聞いたことあるぜ、ただ者じゃないフィーリングのヤツだってよ!」

生駒「なんでも変な場所でアイロンがけをするとか……」


川原「何者でしょうか?」

ジェシカ「きっとNINJAにちがいありマセン!」

宮崎「ただの変人ですね」

桜乃「ただのアホだろ」


須賀さん「気になる……アイロンマン気になるよ!」

谷川「須賀さん、それでは探しに行きましょう」

東奥「え!?」

寒河江「探すってどこをだよ?」

谷川「そ、それは……」

朝海「まずは情報をもっと集めた方が良いんじゃない?」

三枝「先生方はボク達よりこの学校に長くいるはずだからアイロンマンを知っている人も多いかもね」

須賀さん「じゃあ、職員室にいこう!」


―廊下―

??「あ……さんちゃんでねか!」

須賀さん「おー? ……かりんちゃんだ! ひさしぶりー!!」

佐々木「ほんと、すばらぐぶりだなぁ!」


寒河江「お、須賀さんの知り合いか?」

友「えーと……須賀さん?」


須賀さん「かりんちゃんは小学校のときに同じクラスだった友だちだよ!」

佐々木「佐々木花梨(ささき かりん)です。よろすぐなし」


三枝「ん、ささき?」

川原「あの、佐々木さんは佐々木先生の……?」

佐々木「佐々木則三先生はおらの父ちゃんだぁ。……やっぱ似でっか?」ションボリ

須賀さん「え!? そうなの?」シラナカッタ

友「いや、似てないよ!(顔は)」

朝海「お、親子だなんて(顔を見ただけじゃ)気づかなかったわよ!」

佐々木「そうだか? みんな父ちゃんの事知ったら妙に納得するもんだがら、おらは父ちゃん似の顔でねえかどばっか思でたんだけんども……」

寒河江「いやぁ、たぶんお母さん似なんだと思うよ!」

ジェシカ「とてもチャーミングデスヨ!」

佐々木「?」


須賀さん「同じ高校だったんだね」

佐々木「中学は私立さ通ってたけんどもやっぱおらは田舎の方が肌に合うみたいだべ。さんちゃんは騒がしからこの高校さいるのを知っでだけんども忙すそうだで声かげづらかったんだあ」

須賀さん「なんだよ水くさいなあ!」


佐々木「なんか急いでいだみてだけんどなした?」

須賀さん「そうだった! アイロンマンだよ! 職員室行かなきゃ!!」ピュー

友「あ! 須賀さん待ってよ!」タタッ

川原「佐々木さん、それでは失礼します」ペコリ



佐々木「アイロンマン……?」


―職員室―

ガラッ
須賀さん「しつれーしまーす!」

波照間先生「須賀さん?」

須賀さん「あ! 波照間せんせー! アイロンマンしってる!?」

波照間先生「アイロンマン? ……ああ、最近よく目撃されているアイロンがけしている人ですね」

ジェシカ「YES、アイロンマンのジョーホーしりたいデスヨ!」

波照間先生「情報……といっても、先生は今年、赴任したばかりですからね……そういえば今年の4月あたりからこの高校の近辺でアイロンマンが目撃される事が多いらしいですよ」

寒河江「4月あたりから?」

ジェシカ「つまりドーユーことだっテバヨ?」

波照間先生「あの、みなさん?」

友「この学校の関係者じゃないかな?」

朝海「なるほど……4月あたりから目撃情報が増えているって事は新入生の可能性が高いわね」

波照間先生「今、職員会議中なんですけど……」

川原「あ、私達の事は気にせずにお続けください」

梁先生「気にするわ! 早く出ていけ!!」



須賀さん「追い出されちゃった……」

寒河江「まあ、そうなるわな」


東奥「あ、いた。桜乃先輩が練習に戻れって言ってますよ」





―部活終了後・サッカーグラウンド―

桜乃「今日の練習終わり! 後片付けは東奥と宮崎以外の1年生がやるように」

須賀さん「えー!?」

寒河江「なんでー!?」

桜乃「練習に遅刻した罰だよ! 諦めろ!」

友「仕方ないよ……」

・・・

朝海「ふう……これで終わりね」

須賀さん「…………」ジー

ジェシカ「スガサン、どーシタデスカ?」

須賀さん「……校舎前のポールにだれか登ってるよ!」

寒河江「なんだって!?」

川原「確かに……西日が窓ガラスに反射しているせいで顔までは確認出来ませんが……あ、帽子をかぶっていますね」

須賀さん「あっ!?」

川原「校旗を……アイロンがけしている?」

三枝「まさか……」

谷川「アイロンマン!?」

須賀さん「アイロンマンだーーッ!」ダッ!


アイロンマン?「!?」スルスルーッ



川原「あ! アイロンマンがこちらに気付いてポールを降りてます!」

須賀さん「まてーーッ!」タタタッ



アイロンマン?「……!」タタッ



川原「校舎裏の方へ逃げました!」

谷川「追いますわよ!」


―校舎裏―

須賀さん「……いない」

寒河江「一体、どこに?」


佐々木「さんちゃん?」

須賀さん「あ、かりんちゃん」

佐々木「そったら急いでなじょしたの?」

須賀さん「アイロンマン! ここにアイロンマンこなかった!?」

佐々木「?」

川原「えーとですね……黒いジャージに白いキャップ、アイロン台を背負ってアイロンを持っている人がここへ来たはずですが?」

佐々木「黒いジャージ……その人ならそこの森の方さ入っていったべ」

須賀さん「あっちか! かりんちゃんありがと!!」ザッ

友「須賀さん待ってよ!」タタッ


佐々木「…………」

川原「……あの花梨さん」

佐々木「はい、なんだし?」

川原「花梨さんはどうしてここにいたのですか?」

佐々木「日直当番で教室さ残ってたらゴミ箱のゴミが残っていたべ。だから焼却炉さ投げにきたんだぁ」

川原「……そうでしたか、お手を煩わせてすみません。では失礼します」ペコリ

佐々木「よっぱわがらねけんど頑張らんし」ニコッ



―森―

谷川「キャア! 虫!? 虫がいますわ!」

寒河江「谷川うるせーぞ!」

三枝「虫がいたって良いじゃない森だもの」

須賀さん「あ!?」


ザザーッ

ジェシカ「カワ(川)デスヨ」

朝海「……逃げられたわね」

須賀さん「うぅ……気になる、アイロンマン気になるよ」

―図書館―

司書「嶺花さん、いらっしゃい」

宮崎「本返しに来ました」

司書「あらあら、そうでしたか……ところで、その後呪いの方はどうでしょうか?」

宮崎「女子サッカー部に入部してから問題ないです」

司書「それは良かったです。部活動は楽しいですか?」

宮崎「まあまあ楽しいです……そういえば司書さんはアイロンマンの噂を知ってますか?」

司書「アイロンマンですか?」

宮崎「最近よく目撃されている変な場所でアイロンがけしている人です」

司書「変な場所でアイロンですか……もしかして『エクストリーム・アイロニング』でしょうか?」

宮崎「エクストリーム・アイロニング?」


―次の日・女子サッカー部仮部室―

須賀さん「けっきょくアイロンマンに逃げられたよ……」

宇佐美「あらら……」ポヨン

弘平谷「あきらめたら?」

須賀さん「うぅ……女の人だってゆーのはわかったんだけどなぁ……」

川原「確かにあのシルエットは女性のようでしたね」

黒滝「アイロンマンの半径100m以内に近づけたヤツはいないって話だぜ」

生駒「それじゃどうしようもないね……」

宮崎「……近付けないならおびきだせば良い」

寒河江「おびきだす? どーやって?」

宮崎「あまりにも胡散臭くてしょーもない方法なんだけど……」

須賀さん「やる! それやるよ!!」




宮崎「……と、ゆうわけで人数分のアイロンとアイロン台を用意しました」

谷川「宮崎さん、説明を求めますわ」

宮崎「……みんなで輪になってアイロン掛けする」

朝海「ホントに胡散臭くてしょーもないわ!」ガーン

宮崎「『類は友を呼ぶ』と司書さんは言ってた」

桜乃「私もやるのか?」

宮崎「おそらくアイロンマンは『エクストリーム・アイロニング』をやっていた……か、ただのアイロン好き」

東奥「エクストリーム・アイロニング…… ってなんですか?」

宮崎「なんか、山の頂上とか海の中みたいな極限の状況でも平然とアイロン掛けをするスポーツ……らしい」

三枝「そ、それに何の意味があるんだい?」

友「そもそもスポーツなの?」

宮崎「知らない」

宮崎「だから変な状況でアイロンがけしていれば近づいてくる…………ト,オモウ」

須賀さん「なるほど!」ポンッ

ジェシカ「いちりありマス!」ポンッ

寒河江「あるか?」


―アイロン掛け開始―

生駒「なんか小学生の頃にやった家庭科の授業を思い出すね」シュー

谷川「意外と難しいですわね」グイグイ

須賀さん「アイロンマンくるかな!?」ワクワク

宮崎「……さあ」シュッシュッ

友「さあって……」シューッ


ガチャッ
須賀さん「だれかきたよ!?」


校長「何をしているんだねチミ達?」

寒河江「校長かよ……」チッ

黒滝「空気読めよな」ヤレヤレ

校長「酷くない!?」ガーン


ガチャッ
須賀さん「まただれかきたよ!?」


波照間先生「あの……みんなでアイロン掛けなんかしてどうしたの?」

宇佐美「こんどはゆうきちゃんかぁ……」ポヨーン

谷川「なかなか来ませんわね」

波照間先生「あ、あれ? なんかガッカリされてる?」


コンコン
須賀さん「あ!?」

友「ど、どうぞ!」


ガチャッ
佐々木「あのぉ……」ヒョコ


須賀さん「かりんちゃん!?」

弘平谷「(まさか、この子が……)」

三枝「(アイロンマンなの!?)」

佐々木「?」キョトン


川原「花梨さんはどんな御用件でここへいらしたのでしょうか?」

佐々木「ああ、なんかアイロンを大量に持ってくのを見たでなにすっか気になったべ」

桜乃「(たしかにそんなの見たら気になるな)」

佐々木「ひょっとすっと『エクストリーム・アイロン掛け』かもしんねど思でな」


一同『!?』


ジェシカ「アイロ「アイロンマンは」
川原「……やはり、あなただったのですね……花梨さん」

佐々木「え……なに言っとんだ?」

谷川「では昨日、校舎裏で会ったのはこの娘がアイロンマンだったから。と云う事かしら?」

寒河江「……なるほど」

佐々木「あの……??」


須賀さん「それはちがうよ!」

友「須賀さん?」


須賀さん「ちがうんだよ、だって……」

須賀さん「だってかりんちゃんは…………」

黒滝「『かりんちゃんは?』」


須賀さん「アイロンマンほどオッパイが大きくないもん!!」バーン!

佐々木「!?」ガーーン!!


川原「そ、そういえば!?」

佐々木「!!?」グサッ!


寒河江「……確かにちいさいな」

佐々木「!!??」グサグサッ!!


ジェシカ「Don,t Mind! きにスンナヨ、チッパイ!」

佐々木「ぐはっ!!!!」グサグサグササッ!!!


友「や、やめてあげようよ!」

桜乃「そうだぞ! 小さくたって良いじゃないか!!(迫真)」



佐々木「」チーーン


朝海「じゃあ、佐々木さんはアイロンマンじゃないの?」

須賀さん「そーいえば、アイロンマンのオッパイの大きさ……波照間せんせーくらいだったよ」


波照間先生「え!?」

川原「確かに、そんな気が……」

三枝「アイロンマンがこの高校付近で目撃されるようになったのは4月あたりからだよね?」

宮崎「……容疑者は新入生だけとは限らない」

谷川「今年赴任してきた波照間先生も容疑者ですわね」


波照間先生「な、なにを言ってるかなー」ピューピュー


弘平谷「先生、なんで目をそらして口笛吹てんですか?」ジトー

佐々木「やっぱ昨日さんちゃんたちが追っかけていだのは波照間先生だったべか!?」

波照間先生「いや、それは……」

宇佐美「あれぇ、ほんとにゆうきちゃんがアイロンマンだったのぉ?」

桜乃「いやいや、まさかそんなわけないだろ」


佐々木「でも波照間裕希って人は日本のトップアイロニストの一人とすて(エクストリーム・アイロニング界では)有名人だべ」

校長「そういえば波照間先生の履歴書に趣味はエクストリーム・アイロニングと書いてあったの」


波照間先生「」


須賀さん「波照間せんせーがアイロンマンだったんだ!?」

黒滝「マジで!?」


波照間先生「……そうです。私が最近よく目撃されているアイロンマンです」


朝海「えっ! やっぱりそうなの!?」

波照間先生「だって……だってこんなに大自然に恵まれた絶好のアイロニングポイントだらけの場所で我慢なんてできないのよ!」

佐々木「わがります! おらも昔からこの町でアイロニングさしてっから波照間先生の気持ちさようわがる!」


弘平谷「ん? 確かアイロンマン自体目撃されるようになったのは2、3年前からだよね?」

宮崎「……アイロンマンは2人いた?」

須賀さん「じゃあ、かりんちゃんもアイロンマンなの!?」

佐々木「あいや、おらみたいな未熟者がアイロンマンを名乗るなんて恐れ多いなし!」

波照間先生「そうですよ、『アイロンマン』の異名は偉大なアイロニスト、カリックだけのものです!」


寒河江「カリックって誰だよ?」ヒソヒソ

谷川「わたくしが知るわけないでしょ」ヒソヒソ


佐々木「でも、まさかこの町で(エクストリーム・アイロニング界では)有名人の波照間裕希に会えるなんて思わねがったあ」キラキラ

波照間先生「いや、それほどのものでは……」テレテレ


黒滝「なんかまんざらでもないって感じだぜ」

友「そ、そんなに凄い人なのかな?」

弘平谷「アイロンマンの噂を聞くかぎり只者ではない身体能力だよね」


佐々木「おらも波照間先生が顧問をすてるこの部さ入部してえなし!」

須賀さん「え!? ほんと!?」

佐々木「波照間先生の指導さ受けておらも立派なアイロニストさなりて!」


東奥「……ん?」

川原「あら? なにか……」


佐々木「おらエクストリーム・アイロニング部さ入る!!」バーーン


その後、須賀さん達の30分にもおよぶ説明で佐々木の誤解は解けたという……そして女子サッカー部への入部にも快諾してくれたそうな。


谷川、宇佐美、東奥のような有名人、留学生のジェシカ、黒滝のような変人を擁する女子サッカー部はたちまち校内で話題となる……しかしそんな女子サッカー部の存在を面白く思わない者逹もいた。

男子サッカー部と顧問の梁(やな)先生である。



―サッカーグラウンド―

ワーワー
桜乃「あれ? 今日は月曜日だよな?」

東奥「はい、月曜は男女でグラウンドを半面ずつ使えるはずですけど……」

波照間先生「あの……梁先生、どうして男子サッカー部が全面使っているんですか?」


梁先生「ん? ああ、すいません波照間先生。近々『サッカー部』の試合がありまして、しばらく月曜は我々に使わせてもらえませんかね?」

波照間先生「え、あの……」

梁先生「良いでしょう? 我々の『サッカー部』とは違って、そちらは試合もないみたいですし……もっと練習に集中したいのですよ」

寒河江「あぁ!? ざけんな「分かりました」
波照間先生「……ではしばらく月曜日は男子サッカー部がグラウンドを使うということですね?」

梁先生「ええ、よろしく」ニヤッ





寒河江「もう! なんで梁先生の言うこと聞いちゃうんだよ!」

桜乃「こら! 波照間先生に当たるなよ寒河江」

波照間先生「ごめんね、試合があるのなら同じサッカー部として協力していかなくちゃいけないでしょ?」

寒河江「う、ゴメン波照間先生……」

波照間先生「いいのよ」


三枝「『同じサッカー部』ねぇ……」

黒滝「梁のヤツ『サッカー部』『サッカー部』って男子サッカー部だけがうちのサッカー部みたいに言いやがって!」

須賀さん「ホントにやなせんせーだよ!」プンスコ

ジェシカ「まったくヤナセンセーデス!」プンプン

谷川「ええ、やな先生ですわ!」プンスカ


生駒「アハハ……」


つづく

男女サッカー部の対決をする流れになると思います。

今までサッカーを全然やっていなかった女子サッカー部がついにサッカーをするのか!?


あんまり期待しないで待っててください。


―金曜日・サッカーグラウンド―

朝海「いい加減にしなさいよ!」

男子サッカー部員B「いいじゃねえか、おめーら試合とかないんだろ?」

須賀さん「うーッ!」



桜乃「おまえら、どーした?」


友「あ、桜乃先輩……男子サッカー部が練習させろって……」

桜乃「なにぃ!?」

生駒「あの、金曜日は女子サッカー部がグラウンドを使えるはずですけど……?」

男子サッカー主将「やあ庵くん、久しぶりにキミに会えて嬉しいよ!」

生駒「え、あの……」

男子サッカー主将「どうしてマネージャーを辞めてしまったんだい? 戻っておいでよ」

寒河江「ふざけんな! お前らが生駒先輩に嫌がらせしてたせいだろうが!」

男子サッカー主将「嫌がらせとは心外だな、あれは愛情表現だよ」

川原「あれでは只のいじめじゃないですか!」

ジェシカ「イジメかこわるいデス!」


生駒「そ、そんなことより今日は女子サッカー部の日なので男子サッカー部の皆さんはお引き取りください」

男子サッカー部員C「なんだと!?」クワッ

生駒「きゃ!?」ビクッ

須賀さん「こらーッ! 生駒せんぱいをいじめるな!!」



波照間先生「どうしたんですか!?」タッタッタ


桜乃「波照間先生、また男子サッカー部が……」

波照間先生「またですか? 梁先生には何も聞いては……」

梁先生「いやあ、すいません。波照間先生に許可を取るのを忘れていました」

波照間先生「梁先生……」

梁先生「『サッカー部』は試合が近いのですよ。しばらくは金曜日も我々にグラウンドを使わせてくださいよ」ニヤニヤ

波照間先生「…………」


谷川「いい加減になさい! あなた方はグラウンド使用日にもたいして練習していなかったじゃない!?」

東奥「そ、そうですよ!」

梁先生「なにぃ?」ピクッ

弘平谷「試合前だけ練習密度を濃くしたところで結果が出るとは思えません」

波照間先生「ちょっ、あなた逹!?」

桜乃「いいえ、言わせてください! 波照間先生」


梁先生「…………」ヒクヒクッ


男子サッカー部員B「そもそも後からでしゃばって来ておいて生意気なんだよ!」

男子サッカー部員C「試合すらしたこともねえ女子サッカー部の方が引っ込めよな!」


佐々木「で、できたばかりの部だべ。仕方ねでねえか!」

須賀さん「そーだ! そーだ!!」

黒滝「練習ならこの2ヶ月アタシらの方がオメーらの倍はしてんだぞ!」


男子サッカー部員D「練習とか(笑)試合がなけりゃ意味ないじゃん!?」

寒河江「あぁ!? ならおめぇらと試合してやろうじゃねーかよ!」

男子サッカー主将「話にならないな、キミ逹と試合をしたところでメリットが無い…………いや、そうでもないな……」

桜乃「?」

男子サッカー主将「試合か……いいだろう」

男子サッカー主将「ただし、こちらが勝ったら庵くんにマネージャーへ復帰してもらおう」

生駒「え?」

宮崎「……ふざけているの?」


男子サッカー主将「ふざけてなどいないよ『こちらが勝てば庵くんが我々サッカー部のマネージャーに復帰する』それがキミ逹と試合をする条件だ」

男子サッカー部員C「いいっすね、ついでにコイツら全員マネージャーにしちゃいましょうよ!」


黒滝「なんだそれ!?」

須賀さん「ふざけんな!」

男子サッカー部員B「あっ、おまえらはいらねーわ」


黒滝「なんだそれ!!?」

須賀さん「ふざけんな!!」ムキーッ


生駒「……わかりました」

宇佐美「いおりちゃん?」ポヨッ

生駒「みんな、この勝負しようよ」

弘平谷「い、良いの? こんな滅茶苦茶な条件……」

桜乃「なら女子サッカー部が勝ったら男子サッカー部の備品を全部もらう!」

寒河江「ついでに部費と部室も貰おうぜ」

朝海「いいわね」


生駒「あの……男子サッカー部の部室って臭いですよ?」


寒河江「前言撤回」

朝海「部費と備品だけでいいわ!」


男子サッカー部員D「はあ!? お前らが条件つけられる立場かよ?」

梁先生「まあ、良いではないか」

男子サッカー主将「梁監督?」


梁先生「波照間先生、私思うのですがね……」

波照間先生「はい?」


梁先生「女子のサッカーはレベルが低すぎる……この学校にサッカー部は2つもいらないのでは?とね」


波照間先生「!!」カチーン

波照間先生「……確かに、伸びしろのある女子サッカー部があるのなら男子サッカー部なんかいりませんね」ゴゴゴゴ

梁先生「おやおや、たいした自信ですね……ということは私の意図を汲んでくれたと受け取っても?」


波照間先生「ええ、勝った方のサッカー部が存続し負けたサッカー部は廃部ですね?」

友「え!?」

梁先生「その通りです。試合は来週土曜日に、それまではグラウンドの使用は取り決め通りにしておきましょう」ニヤリ

波照間先生「解りました……その勝負受けます!」

梁先生「クックック、今日のところは引きましょう……試合、楽しみにしてますよ」ニヤニヤ


東奥「な、なんか大事になってませんか?」

三枝「どちらにしろ負ければ全員マネージャー……廃部同然だよ」

波照間先生「みんなゴメンね。でもあそこまで馬鹿にされて黙っているなんてできないわ!」

宇佐美「そうだよ! 勝てばいいだけだよぉ!」ポヨン

桜乃「まあ、もう決定した事だしな」

須賀さん「みんな、がんばろうよ!」


一同『オーーーッ!!!」


つづく

サッカーの背番号の基準がよくわからない。


桜乃「男子サッカー部と試合するわけだがお前達のモチベーションをもっと上げる物を用意したぞ」

須賀さん「?」

寒河江「なんスか?」


桜乃「ゼッケンだ!」バーン


須賀さん「おおー!」

友「ゼッケンってあれだよね、せ、背番号?」

桜乃「そう、選手の代名詞ともいえるアレだ!」

朝海「確かに背番号は必要ですね」

桜乃「本当はユニホームを作りたかったが時間も係るし、男子サッカー部ごときに披露するのは勿体ないからな」



須賀さん「あたし3番! 清原の3がいい!!」

寒河江「私が立浪の3を貰う!」

ジェシカ「ベーブ・ルースのNo.3はワタシにこそふさワシーのデス!」

谷川「ミスターの3は譲れませんわ!」

フザケンナ! オメーラアキラメロヨ! アキラメルノハアナタデハナクテ!? イヤダ! ノーノー! ユズレナイデスネ! 


桜乃「こ、こいつら……」



波照間先生「あの、先生はマリナーズ時代のイチローが着ていた51がいいな」

弘平谷「先生は別に背番号付けなくても良いですよ」キッパリ


波照間先生「そんな!?」ガーン



波照間先生「そういえば部長って誰ですか?」


友「……発起人の須賀さん?」

弘平谷「え? 私は風音(桜乃)だと思ってたけど……」

谷川「あら、須賀さんで良いのではなくて?」


東奥「やっぱり部長がキャプテンということになりますよね?」


須賀さん「キャプテン!?」バッ

須賀さん「あたしキャプテンやりたい!」キャプテンスガサン! 



朝海「(須賀さんがキャプテン……)」

佐々木「(確かにさんちゃんは人さ惹き付けっけど……)」

宮崎「(……そこはかとなく不安)」


もんもんもん


波照間先生「そ、それでは須賀さんのほかに立候補する人はいないかなー?」


立候補者、または推薦者
部員の中から誰でも良いです。いない場合は『いない』『なし』『須賀さんでいい』など書いてください。(連投あり)

安価
>>203>>204>>205

須賀さん

風音(推薦)

ジェシカ


弘平谷「……私は風音を推薦する」

桜乃「綾子?」

弘平谷「風音は面倒見も良いし、今までも練習の指導やリーダーシップを発揮してきたじゃないか」


友「……確かに」

須賀さん「あれ? 友ちゃん?」


ジェシカ「ワタシがやりマス!」シュビッ

川原「ジェシカ?」

ジェシカ「ヤハリ、あたらシイクラブにはあたらシイWindがヒツヨーデス!」


黒滝「いや、みんな新入部員だろ?」



波照間先生「うーん……それでは決選投票ですね」

宇佐美「なるほどぉ」ポヨン


誰に投票する?

コンマ末尾の値
須賀さん 1、2、3
桜乃   4、5、6
ジェシカ 7、8、9
無効票  0

安価>>207>>208>>209>>210>>211(連投あり)

一番多い人がキャプテン

それっ

ほいっ

もう一回

ほい

どうよ?


波照間先生「最多得票は……」


須賀さん「…………」ゴクリ

桜乃「…………」

ジェシカ「…………」


波照間先生「須賀さん1票、桜乃さん1票、ジェシカさん2票、無効票10票……」

友「じ、10票って……」

波照間先生「部長はジェシカさんです」


ジェシカ「イエーーッ!!」ガッツポーズ!

須賀さん「む、むねんだよ……」ガクッ

桜乃「……ジェシカ頑張れよ」


朝海「こう言っちゃなんだけど……意外ね」

??「(自分くらいはジェシカでもいいかなあと思ったんだけどぉ……)」ポヨン

??「(ある意味須賀さんよりアイリーだと思って入れちまったが……)」


波照間先生「それでは須賀さんと桜乃さんには副部長としてジェシカさんを補佐してくださいね」ニコッ


須賀さん「……まあ、いっか。かんばろーねジェシカ!」

桜乃「頼ってくれよ!」


ジェシカ「YES、ガンバリマス!」ワーパチパチパチ


男女サッカー部の対立の噂はたちまち校内を駆け巡った。

―女子サッカー部仮部室―

東奥「『男女サッカー部争乱!!』『男子サッカー部「生駒を返せ!」女子サッカー部に』『7・13決戦! 生き残るのはどっちだ!?』……なんか校内新聞が凄い事になってますね」

黒滝「見ろよ『梁先生ヅラ疑惑』だってよ!」ギャハハ


弘平谷「なぜかうちの学校、新聞部が4つもあるからね」

川原「『女子サッカー部J・J部長就任にじぇじぇ!?』ドイスポにジェシカの記事が載ってますよ」

ジェシカ「Oh! このニュースペーパーくだサイ!」


朝海「なんだか校内でもサッカー部の対立は注目の的になってるし」

桜乃「お祭り騒ぎが大好きなんだよ……こっちの身にもなれってんだよな、まったく」

宮崎「……そういえばトトカルチョのオッズが公表されてた」

黒滝「なに!?」バッ

宇佐美「ダメだよ、さりえちゃん。当事者のトトカルチョ参加は違反なんだよぉ」ポヨポヨン


寒河江「下馬評では男子サッカー部優勢か……」

谷川「何ですって!?」

三枝「無理もないよ、最近は落ち目だけど一時は県ベスト8にも入った事があるからね」

友「こっちは実績0だもんね……」

須賀さん「むむむ……」


佐々木「だけんど男子サッカー部のエースストライカー部員Aが謎の襲撃事件で入院中って書いてあるべ」

須賀さん「へえ、そーなんだ?」

ジェシカ「それはLuckyデスネ!」

寒河江「…………」

川原「…………」

友「…………」

生駒「…………」


佐々木「?」


―男子サッカー部部室―

梁「女子サッカー部ごときに負けるわけがないが念には念を入れておこうと思う」

男子サッカー主将「梁監督、どうゆうことでしょうか?」

梁「クックック……部員R、S、T、U、V、W、X、Y、Z」

男子部員RからZ『はい!』


梁「女子部員を闇討ちするのだ!」


男子部員R「はい! ……って、ええ!?」

男子部員X「さ、さすがにそれは…………ヒキョウジャナイスカ?」

梁「何か言ったかね?」

男子部員X「いえ! 何でもありません!」


梁「大丈夫だよ、バレなければ良いのだ! ちょっとサッカーが出来ない位に痛めつけてやればな……クックック」


男子部員T「(マジでやな先生だな)」

男子部員W「(最低すぎる)」


梁「成功者にはレギュラー昇格も考えておこう」


部員RからZ『おお!』

梁「ターゲットは東奥、寒河江、ジェイコブソン、宮崎だ」

梁「特に宮崎! あのアマは徹底的に捻り潰せよ!」



男子部員F「なんか宮崎に恨みでもあんのかな?」ヒソヒソ

男子部員J「俺、宮崎と同じクラスなんだけどさ。この前の授業中、監督が宮崎におもいっきりコケにされてたんだよ」ヒソヒソ


つづく

スタメン考えないと


―駅前駐輪所―

寒河江「あー、ガス入れないとな」ガソリンタカスギダロ


男子部員R「…………」クイクイ

男子部員S「…………」コクッ


タッタッタッ
寒河江「あん?」

男子部員S「オラッ!」ビュッ

バシッ
寒河江「がっ!?」ドンガラカッシャーン

寒河江「」


男子部員R「……やったか?」

男子部員S「ヘッヘッヘ、ワンパンだぜ」


寒河江「……ってえな」ムクッ


男子部員R「ゲッ!?」

男子部員S「あれ!?」

寒河江「なんだお前ら……いきなり殴りやがって!」チャキッ

男子部員R「なにそのでっかいレンチ!?」

男子部員S「どこから出したの!?」


寒河江「なんだ知らねえのか? バイク乗りはなぁ、工具を肌身離さず持ち歩いてるんだよ!!」

バキャッ
男子部員S「」バタッ

男子部員R「え!? それで殴っちゃうの!?」

寒河江「当たり前だろ、てめえ! ガソリン高すぎんだよ!!」

男子部員R「知らねーよ!!」

・・・

―ジェシカ通学路―

部員T「」

部員U「」

ジェシカ「JAPANはチアンのよいクニとききマシタがソーデモナイヨーデス……ま、ヒルブロウにくらべタラ『パラダイス』デスケド」


―東奥通学路―

東奥「(ここら辺の道、人通りが少なくてやだな……)」

ザッ
男子部員V「…………」

男子部員W「…………」


東奥「(えっ? なにこの人逹、夏になるのにコート着てる……)」


男子部員V「ほらぁ」ペローン

男子部員W「ソレソレ」ポローン


東奥「………………」

東奥「キャアアァーーーッ!!」ダダダッ


男子部員W「逃げたぞ、追えっ!」タタタッ

男子部員V「待ってよお嬢ちゃーん」カサカサカサ

男子部員W「お、お前……なりきってるな」タタタッ

男子部員V「……言うなよ。お前だってこんな格好している時点で同類だぜ」カサカサカサ

男子部員W「そうだよな……でもなんか…………開放的な気分になってくるな?」タタッカサカサ

男子部員V「そうだろ? 兄弟」カサカサカサ


男子部員V「お嬢さーん!」カサカサカサ

男子部員W「待っておくれよお!」カサカサカサ


東奥「イヤーーーッ!!」ダダダッ

タッタッタッ・・ピタッ
東奥「い、行き止まり!?」


男子部員W「ウヘヘヘ」ジリッ

男子部員V「もう逃げられないよぉ」ニジッ


東奥「こ、こないでください!」ガクブル


男子部員W「そうはいかないよぉ」ペローン

男子部員V「ゲヘヘヘェ……」ポローン


??「こん変態!!」

ヒューーン・・バキィッ
男子部員V「オゴォッ!?」パタリ

男子部員W「V!?」

東奥「あ、貴女は…………アイロンマン!!」パアァ


佐々木「いんや、佐々木花梨だなし」バーン


男子部員V「」

男子部員W「アイロンマン……よくも兄弟を!」


佐々木「だから佐々木だで」

東奥「うえぇん! 佐々木さーん!!」ダキッ

佐々木「ちょうどおらがアイロニングしてる木の下さ来でくれてえがった。東奥さん、さすけねが?」

東奥「うん……うん!」

佐々木「東奥さん、おらの後ろさ下がってくんろ……」スチャッ

東奥「あの変質者と戦うの!? あ、危ないですよ!」


男子部員W「ほらぁ……ほらぁ!」ブルンブルン


佐々木「大丈夫だあ、ひいじいちゃんの介護さすっときによお見慣れでるなし。それに……」ジリッ

佐々木「エクストリーム・アイロン掛けはただのスポーツでねえ!」


東奥「あ、うん……え!?」


佐々木「古代、ローマ帝国時代の剣闘士逹が剣と盾をアイロンとアイロン台に持つ替えだ……それがエクストリーム・アイロン掛け!!」

東奥「(そ、そうだったのか!)」ガーン

佐々木「エクストリーム・アイロン掛けは由緒正しい格闘技だなし、波照間先生さ言っでたべ間違いねえ!!」※誤情報です。



男子部員W「うしゃしゃしゃっ!!」カサカサカサッ

佐々木「だああぁーーッ!!」ブンッ

ゴインッ





東奥「佐々木さん……ありがとう」

佐々木「東奥さんが無事でえがったなし……さあ帰るべ、駅まで送るなし」

東奥「うん!」


つづく

―図書館前―

川原「そんなに借りて……宮崎さんは本が好きなのですね」

宮崎「……うん」


男子部員Y「どーするよ、宮崎1人じゃないぜ」

男子部員Z「問題ないだろ。女子が1人増えたってこっちは男3人だ」


男子部員X「……つーか、ホントにやるの? ヤバくない?」


男子部員Z「いまさらなに言ってんだよ」

男子部員Y「レギュラーになりたくないのか?」


男子部員X「それは……まあ、なりたいけど……」


男子部員Z「だったらやるしかないだろ!」

男子部員Y「覆面かぶれよ……行くぞ!」

男子部員X「あ、まってくれよ!」


川原「さあ、帰りましょう」

宮崎「うん」

ザザッ
男子部員Y「君たち、ちょっと一緒に遊ばない?」

宮崎「断ります」

男子部員Z「そう言わないでさぁ」

宮崎「ウザい」

男子部員X「(覆面かぶってんのにそのアプローチは間違ってない?)」


男子部員Y「いいから来いって言ってんだよ!」グイッ

宮崎「あ!?」

カシャッ
川原「女子高生に乱暴する暴漢の写真ゲットです」

男子部員Y「てめっ、なに撮ってんだよ!?」

川原「……あら、掴みかかっている腕の肘の辺りにホクロが2つ並んでますね」

男子部員Y「!? そのケータイよこせ!」バッ

バチバチィッ
男子部員Y「」パタリ

川原「触らないでくださいよー」

男子部員X「ス、スタンガン!?」

川原「気のせいですよ、空気が乾燥しているから静電気でもおきたのではないですか?」サッ

宮崎「(恐すぎる)」


男子部員Z「ヤベエ! 逃げろ!!」ダダダダッ


男子部員X「おい、まってくれよ! 俺も……」
ガシッ
川原「聞きたい事があるのですから、待ってくださいよー」ニコッ

男子部員X「ひっ!?」

バチバチィッ


―人気のない場所―

男子部員X「…………う、うぅ……ハッ! ここは!?」


川原「お早うございます」ニコッ

男子部員X「ひっ!?」

川原「宮崎さんと2人であなたを運ぶのは大変でした」

宮崎「手足も縛っておいた」


男子部員X「覆面が!? ……お、俺をどうするつもりだ!?」


川原「あなた……男子サッカー部員ですよね?」

男子部員X「な、なんの事だい」ピューピュー

川原「しらばっくれるのですか? ……宮崎さん、ペンチを」

宮崎「はい」ハシッ

男子部員X「やめて! ペンチで何すんの!?」

川原「なにって、ちょっとあなたの生爪を剥がそうかと……」

男子部員X「ぼ、僕は男子サッカー部員です!!」

川原「やはりそうでしたか……それで私達を襲うつもりだったのですか?」

男子部員X「ち、違う……あれはナンパ……そう、ナンパしようと!」

川原「……それでは、小指からいきましょうか?」

男子部員X「ひいぃ!?」



宮崎「……川原さん、やっぱりこうゆうのは良くないよ」

川原「宮崎さん……」

宮崎「これじゃ自白の強要だよ」

男子部員X「(おお! 女神だ……宮崎が女神のように眩しい!!)」



宮崎「だから、本当の事を言ってるか試してみよう」

男子部員X「へ?」


宮崎「昔の人は言いました。『手足を縛り重りを付けて水に沈めても、その者が真実を語る善人なら神が奇跡を起こして救われるはず』と」

川原「なるほど」ポン

男子部員X「まって! やめて! しんじゃう!!」

川原「このコンクリート片なんか重りにどうでしょう?」

宮崎「鉄筋が入ってていい感じ」

男子部員X「しゃべる! 本当の事を喋るから助けてください!!」





川原「……やはり、梁先生の差し金でしたか」

宮崎「本当にやな先生だね」


男子部員X「あのぉ……もうそろそろ解放してくれませんか?」


川原「良いですよ……但し」

男子部員X「ただし?」ゴクッ

川原「あなたには草になってもらいます」

男子部員X「ひっ! ま、まさか土に還って雑草の養分に!?」

川原「違いますよー、私がそんな物騒な事するわけないじゃないですか」カラカラ

宮崎「…………」

川原「スパイですよ、ス・パ・イ」

男子部員X「スパイ?」


川原「Xさん、あなたは男子サッカー部の内情を逐一私達に報告してください」





―次の日・男子サッカー部部室―

梁「全員失敗しただと!?」


男子部員X「す、すいません」

梁「この役たたず供が!! ……しかし、次の襲撃計画は念入りに練らないとならんか……」

男子部員X「あの! これ以上やるのはまずいのでは……」

梁「なんだ貴様、俺に意見する気か!?」

男子サッカー主将「しかし監督……確かにこのままでは我々の被害が大きくなる一方です」

男子部員X「そうっスよ! 普通に試合すれば勝てる相手ですよ、監督の指導を受けた俺たちが負けるわけないじゃないっスか!!」

梁「む……それもそうだな」

男子部員X「(……ホッ)」



・・・・・


川原「女子サッカー部員に危害を及ぼすような作戦は絶対に阻止してくださいね。もし、ちょっぴりでも怪我を負う部員が出たら……」

宮崎「……沈める」

男子部員X「そんな!?」


・・・・・


男子部員X「(な、なんとかなるもんだな)」


―サッカーグラウンド―

生駒「寒河江さん! 大丈夫ですか!?」

寒河江「あー全然大した事ないっスよ」

弘平谷「女を殴るとか最低な奴らだな」

寒河江「お返しに単車で町中を引き摺り回してやりましたよ」

東奥「私も佐々木さんがいなかったらどうなっていた事か……」ブルッ


友「梁先生に抗議した方が良いんじゃないかな?」

黒滝「しらばっくれるに決まってんだろ」


川原「一応、手を打っておきましたがこちらでも対応策を考えておいた方が良いですね」

桜乃「通学と……特に帰宅時は3人以上で帰る事。あとは……」

三枝「緊急時に直ぐ連絡できるようにするとか?」

谷川「SPを付けましょう」

朝海「そ、そこまでしなくても良いんじゃない? 防犯ブザーを持つくらいでさ」

桜乃「まあ、そんな所か」



ジェシカ「…………」

ジェシカ「まさかキノー、ワタシにいどんできたヒトたちは、だんしサッカークラブの『しかく』デシタカ!?」


寒河江「いまさらかよ!?」




―部活動終了後―

弘平谷「須賀さん、佐々木さん」


須賀さん「なに? 弘平谷せんぱい」

佐々木「はい、なんだし?」

弘平谷「いつもスニーカーで練習しているけど、2人ともスパイク持ってないの?」


須賀さん「すぱいく?」

佐々木「でも、この町はスポーツ用品店がねえべ」

桜乃「いや、度田舎町になくても……」


須賀さん「ねえねえ、友ちゃんはどこでスパイク買ったの?」

友「え? 私は斗成のショッピングモールにあるスポーツ用品店でだけど……」

須賀さん「となり!?」

佐々木「そりゃあ、お山の向こうさある斗成(となり)市の事だべか!?」

友「う、うん……そうだけど」


須賀さん「都会じゃないか!」


桜乃「都会って……よくある地方都市だろ」

佐々木「おら学校行事以外で度田舎から出た事さねえべ……」

須賀さん「あたしも!」

寒河江「マジで!?」

三枝「逆に凄いね」


宇佐美「るなはねぇ、斗成市出身だよぉ」ポヨン

佐々木「宇佐美先輩は都会人だったべか!?」

須賀さん「すげー!!」

桜乃「明日はサッカーグラウンド使えないし部活動は休んでスパイクを買いに行ってみたらどうだ?」

須賀さん「でもお母さんが『1人で都会に行くと人買いにさらわれて外国や変態サーカスに売り飛ばされる』って……」

佐々木「都会はまっこと恐ろしいべ」ブルブル

黒滝「いや、それはないだろ」

桜乃「あー、私も付いてくから」


朝海「あ、それなら私も一緒に行って良いですか?」

東奥「自分も、もう一組グローブが欲しいので」

谷川「須賀さんが行くならわたくしもお供しますわ!」


須賀さん「そ、それじゃいってみようかな?」

佐々木「ああ、行くなし」


しまった!?

佐々木は町外の私立中学通っていたじゃないか!


―次の日・斗成市ショッピングモール―


ワイワイガヤ・ガヤ・・・

佐々木「ひ、人が……」

須賀さん「……多いよ」


宇佐美「今日は平日だからぁ、それほどでもないよ」ポヨン

朝海「むしろ少ないわよね。こうゆう所って土日の方が客が集まるんでしょ?」


須賀さん「これより!?」

佐々木「遭難するでねえか!?」

桜乃「しない、しない」

東奥「迷子になるかもしれないですけどね」アハハ

谷川「須賀さんわたくしと手を繋ぎましょう」

須賀さん「うん!」


宇佐美「スポーツ用品店はえーとぉ……2階のここから反対側だよ」ポヨポヨン

・・・

テクテク
須賀さん「靴下屋さんがあるよ!?」スゲエ!!

谷川「このソックス須賀さんに似合いそうですわね」

佐々木「……こっちは帽子専門のお店だべ!?」ナンデ!?


朝海「いちいち驚かないでよ、恥ずかしいわよ」

桜乃「なんかコイツらの反応が面白いな」

宇佐美「アハハ、なんか珍しいお店ってウキウキしちゃうよねぇ」ポヨン

東奥「あ……スポーツショップがありましたよ」


須賀さん「うわ! でっかいなー!!」ワクワク

佐々木「……凄いべ」アゼン


―部活動終了後―

弘平谷「須賀さん、佐々木さん」


須賀さん「なに? 弘平谷せんぱい」

佐々木「はい、なんだし?」

弘平谷「いつもスニーカーで練習しているけど、2人ともスパイク持ってないの?」


須賀さん「すぱいく?」

佐々木「でも、この町はスポーツ用品店がねえべ」

桜乃「いや、度田舎町になくても……」


須賀さん「ねえねえ、友ちゃんはどこでスパイク買ったの?」

友「え? 私は斗成のショッピングモールにあるスポーツ用品店でだけど……」

須賀さん「となり!?」

佐々木「そりゃあ、お山の向こうさある斗成(となり)市の事だべか!?」

友「う、うん……そうだけど」


須賀さん「都会じゃないか!」


桜乃「都会って……よくある地方都市だろ」

佐々木「おら中学以来、度田舎から出た事さねえべ……都会は苦手だべ」

須賀さん「あたしも学校行事いがいでこの町から出た事ないよ!?」

寒河江「マジで!?」

三枝「逆に凄いね」


宇佐美「るなはねぇ、斗成市出身だよぉ」ポヨン

須賀さん「宇佐美せんぱいは都会人だったの!?」スゲエ!


桜乃「明日はサッカーグラウンド使えないし部活動は休んでスパイクを買いに行ってみたらどうだ?」

須賀さん「でもお母さんが『1人で都会に行くと人買いにさらわれて外国や変態サーカスに売り飛ばされる』って……」


黒滝「いや、それはないだろ」

桜乃「あー、私も付いてくから」


朝海「あ、それなら私も一緒に行って良いですか?」

東奥「自分も、もう一組グローブが欲しいので」

谷川「須賀さんが行くならわたくしもお供しますわ!」


須賀さん「そ、それじゃいってみようかな?」

佐々木「ああ、行くなし」


―スポーツショップ―

須賀さん「この靴、山歩きしやすそうだよ!」


桜乃「サッカーのシューズを見に来たんだろ」

宇佐美「サッカー用品はこっちだよぉ」ポヨン


佐々木「うわあ」キラキラ

東奥「グローブは……」

桜乃「こっちだな」


須賀さん「これカッコいい! ……28,000円!? たかっ!!」

宇佐美「10,000円前後でも良いのがあるよぉ」ポヨン

佐々木「おら、これでいいべ」

朝海「はや!?」



関西弁「お、キミらもサッカーやるん?」


須賀さん達に声をかけてきたのはジャージを着た背の高い美少年(?)だった。


宇佐美「およ?」ポヨ

関西弁「おお! えらいカワイイ子ばっかやん!!」

谷川「なんですの?」


関西弁「最近はサッカーする女子が増えてメッチャうれしいわー」カラカラ


須賀さん「ま、まさか……人さらいか!?」

関西弁「なんでやねん!!」ビシッ


桜乃「なんだーどした?」

東奥「…………?」


関西弁「でか! ダイダラボッチかいな!?」

東奥「いや、それほどでは……」

関西弁「こっちはちっさ! コロポックルやん!?」

桜乃「……張り倒すぞ」

桜乃「朝海、この失礼な関西弁は誰だ!?」

朝海「え? し、知らない人ですけど……」


関西弁「すまんすまん堪忍したってや、ウチは……」

セーラー服少女「ここにいたか……あんた、また女の子ナンパしてたの?」

関西弁「ナンパちゃうわ! ちょっと声かけてただけやて」


セーラー服少女「ゴメンね、こいつサッカーしている女子を見ると馴れ馴れしく話しかけてさ」

桜乃「あ、いや……」

セーラー服少女「関西弁で話しかけられて恐かったでしょ?」

東奥「そ、そんな事ないですけど」


セーラー服少女「ほら、もう行くよ!」グイグイ

関西弁「関西弁て……言語差別やんか! って、はーなーせー!!」ズルズル

セーラー服「それじゃ、お騒がせしましたー」ホホホ

関西弁「あーれー!」ズルズル


佐々木「なんだったべか?」

谷川「さて、なんでしょうね?」


朝海「……ちょっと格好良かったかも」ボソッ

宇佐美「あれぇありさちゃん、ときめいちゃった?」ポヨン

須賀さん「え、だってあの人……」

朝海「ちがっ、ホントに格好いいと思っただけで! 彼女もいたみたいだし!」アセッ


須賀さん「だから、あの人……」

朝海「す、須賀さんも早く選んで帰りましょ!」


桜乃「よーし、帰るか」

佐々木「良い買い物ができたべ」ホクホク


谷川「……須賀さんがいませんわ」

宇佐美「すがちゃんならお手洗いに行ったよ?」ポヨヨン

桜乃「じゃあ待つか」





桜乃「……遅い」

東奥「トイレ、すぐそこですけどね……」


佐々木「おら、ちょっと見てくるなし」

谷川「わたくしも参りますわ」

・・・

佐々木「さんちゃんはこのトイレさいねみてえだなし」

谷川「あぁ、須賀さん……わたくしが目を離したばかりに! ハッ!? まさか、さっきの関西弁に本当に拐かされたのでは!?」オロオロ

桜乃「谷川、落ち着け」


宇佐美「迷子かぁ」

朝海「どうします? 迷子センターにでも……」

谷川「警察! いや、谷川財閥の情報網を駆使して!!」

桜乃「だから落ち着けって……まあ、みんなで歩いていればそのうち見つかるだろ」

谷川「そんな悠長な事を……」

宇佐美「はいはいそれじゃあ、まなみちゃんはぁ、るなとカフェでお茶しようか」グイグイ

谷川「ちょ、離しなさいな! 須賀さんの一大事ですのよ!?」ズルズル

宇佐美「ここでまってるからねぇ」フリフリ

谷川「須賀さーん!」ズルズル


・・・

須賀さん「ここどこ!? みんないないよ!」

須賀さん「まさかあたし……遭難したの!?」

須賀さん「おちつけ……あたしはこうゆう時どうすればいいか知ってるよ」


須賀さん「頂上をめざせばいいんだ!!」


須賀さん「この階段をのぼろう」タッタッタ





―3階―

須賀さん「……これ以上のぼれないの? なんで!? ふつう屋上につながってんじゃん!?」


??「お、さっきの子やん」

須賀さん「!?」


関西弁「そないな所でなにやっとるん?」

セーラー服少女「友達と一緒じゃないの?」


須賀さん「さっきの人さらい!」

関西弁「人さらいちゃうわ!」


セーラー服少女「もしかして迷子かな?」

関西弁「ならウチらも友達探し手伝ったるで」

須賀さん「…………」

関西弁「なんや、どないしたん?」


須賀さん「だまされないぞ! そーやってあたしをゆーかいするつもりだろ!?」タッタッタ

関西弁「な!?」

セーラー服少女「……凄い早さで降りていったね、怪我しなけりゃ良いけど」

関西弁「まてやぁ!!」タッタッタ


セーラー服少女「なんで追うのよ……もう!」タッタッタ


―2階―

須賀さん「……!!」タタタタッ

一般客「お!?」

須賀さん「!」サッ

須賀さん「…………」サッタタタタッ,サッサッ,タタタッ


関西弁「(人を避けながらあのスピードを維持しとる!?)」タタタッ

関西弁「面白いやんか!!」タタッ,サッタタタタッ



須賀さん「ついてきてる!?」タタタッ

関西弁「待たんかい!!」タタタッ

セーラー服少女「(この先はエントランス、右に行くか左に行くか……)」タタタッ


須賀さん「! こうなったら……!!」ガッ



セーラー服少女「え!?」キッ

関西弁「んな、アホな!?」キキーッ


須賀さん「とおっ!!」バッ


関・セ「(2階から跳んだーーッ!?)」ガーーン


―1階―

一般客「キャーーッ!」ヒトガオチタゾ! ウソ!? キャーッ


須賀さん「! フッ!!」

ガシッッ!!

須賀さん「………………はぁ……」スクッ


・・・

関西弁「……無事みたいやで、まるで猫みたいなやっちゃな」ホッ

セーラー服少女「なんて無茶な……」ホッ

・・・


須賀さん「どうだ! くやしかったらここまで来てみろバーカ! バーカ!!」

ゴンッ

桜乃「馬鹿はお前だ!!」

須賀さん「……ったいよ!? 桜乃せんぱい?」


東奥「須賀さん怪我してない!?」

須賀さん「せんぱいにぶたれた頭がいたいよ……」ウゥ

東奥「いや、足の事なんだけど……」

桜乃「試合前に怪我したらどうすんだよ!?」クワッ

須賀さん「ご、ごめんなさい」


佐々木「警備員が来るべ!」

朝海「まずいですよ!?」


桜乃「くっ、とりあえず店の外に逃げるぞ!」

須賀さん「うん!」

桜乃「須賀はそのあと説教な」

須賀さん「そんな!?」





―ショッピングモールから離れた公園―

朝海「はあ、はあ……」

佐々木「もうさすけねえべ……」


桜乃「須賀ァ!!」クワッ

須賀さん「ひいっ!?」ビクッ

桜乃「あんな騒ぎを起こして! 男子サッカー部と試合する前に女子サッカー部を潰す気か!?」


須賀さん「!? …………ごめんなさい……」シュン

桜乃「お前の軽率な行動が部全体に迷惑をかけるんだぞ!!」

須賀さん「はい……」ションボリ

東奥「あ、あの桜乃先輩……」


桜乃「…………本当に怪我してないのか?」

須賀さん「……うん」

桜乃「もうあんな無茶は止めてくれ……サッカー部がどうとかじゃなくて、その……お前が大怪我でもしたらみんな悲しむ」

須賀さん「はい……もうしません」


佐々木「さ、さんちゃんはまっことワイルドたべ! おらたまげた!」

朝海「でもなんでまた、2階から飛び降りたのよ?」

須賀さん「それは……」


関西弁「なんとか逃げおおせたようやな!」

セーラー服少女「足、大丈夫?」


須賀さん「あ!? 人さらい!!」

関西弁「だから誤解やて……ホンマに大事ないんか?」

須賀さん「だいじょーぶだって!」

セーラー服少女「……丈夫な子ね」


関西弁「ならええわ……ところでチラッと聞こえたんやけど男子サッカー部と試合がどーとか」

桜乃「え? ああ、ちょっと男子サッカー部と試合する事になってね」


関西弁「ああ、うちらもよくやるな男女対抗戦」

セーラー服少女「そういえばどこの学校?」

東奥「度田舎高校です」

関西弁「どいなか?」

セーラー服少女「ハンドボールとカバディが強いとこだね……度田舎高校って、アマチュアアイロニストの波照間裕希が先生やってる所だよね?」

関西弁「はてるまって……エクストリーム・アイロニングの波照間かいな!?」

佐々木「んだ! 日本最強のアマチュア波照間裕希だべ!!」エッヘン

関西弁「ホンマかいな!? メッチャファンやで!!」キラキラ


須賀さん「波照間先生って有名人なんだ!?」


関西弁「知らんのか!? 『東京都庁バンジージャンプ・アイロニング』の波照間やで!?」

セーラー服少女「その後、逮捕されたよね」


佐々木「『東京ー名古屋、新幹線の屋根でアイロニング』の波照間裕希だなし!」

セーラー服少女「その時も逮捕されたよね」

桜乃「なにやってんだよ、あの先生……」


関西弁「あの波照間裕希が指導すんなら度田舎のエクストリーム・アイロニング部は強うなるで!」

東奥「あの……ないです。アイロニング部」

関西弁「ハア!? なんでやねん!?」

桜乃「波照間先生、うちの顧問だし」

セーラー服少女「女子サッカー部の?」

須賀さん「うん」

セーラー服少女「なんて勿体ない……あ、時間」

関西弁「バスが来るやん!? もう行かな!」タタッ

セーラー服少女「じゃあね」タタッ

須賀さん「う、うん」

関西弁「今度、遊びにいくわ!」タッタッ


佐々木「なんか、賑やかな人だなし」

朝海「名前聞きそびれちゃったな……」


関西弁「ならええわ……ところでチラッと聞こえたんやけど男子サッカー部と試合がどーとか」

桜乃「え? ああ、ちょっと男子サッカー部と試合する事になってね」


関西弁「ああ、うちらもよくやるな男女対抗戦」

セーラー服少女「そういえばどこの学校?」

東奥「度田舎高校です」

関西弁「どいなか?」

セーラー服少女「ハンドボールとカバディが強いとこだね……度田舎高校って、アマチュアアイロニストの波照間裕希が先生やってる所だよね?」

関西弁「はてるまって……エクストリーム・アイロニングの波照間かいな!?」

佐々木「んだ! 日本最強のアマチュア波照間裕希だべ!!」エッヘン

関西弁「ホンマかいな!? メッチャファンやで!!」キラキラ


須賀さん「波照間先生って有名人なんだ!?」


関西弁「知らんのか!? 『東京都庁バンジージャンプ・アイロニング』の波照間やで!?」

セーラー服少女「その後、逮捕されたよね」


佐々木「『東京ー名古屋、新幹線の屋根でアイロニング』の波照間裕希だなし!」

セーラー服少女「その時も逮捕されたよね」

桜乃「なにやってんだよ、あの先生……」


関西弁「あの波照間裕希が指導すんなら度田舎のエクストリーム・アイロニング部は強うなるで!」

東奥「あの……ないです。アイロニング部」

関西弁「ハア!? なんでやねん!?」

桜乃「波照間先生、うちの顧問だし」

セーラー服少女「女子サッカー部の?」

須賀さん「うん」

セーラー服少女「なんて勿体ない……あ、時間」

関西弁「バスが来るやん!? もう行かな!」タタッ

セーラー服少女「じゃあね」タタッ

須賀さん「う、うん」

関西弁「今度、遊びにいくわ!」タッタッ


佐々木「なんか、賑やかな人だなし」

朝海「名前聞きそびれちゃったな……」


桜乃「……思い出した」


東奥「何をですか?」

桜乃「あのセーラー……男女ともサッカーで強豪の>>244だ」

東奥「確か県王者……」

朝海「去年は県大会準優勝だったけど、創部以来全国の常連ですよね>>244の女子サッカー部って」

須賀さん「え、そんなすごいの!?」


佐々木「あっ! ……思い出したべ!」


朝海「今度は何よ?」

佐々木「谷川さんと宇佐美先輩……」


桜・朝・東「「「あ……」」」サーッ


東奥「電話した方が良いですよね……宇佐美先輩に」

朝海「そうね、宇佐美先輩に電話してここまで来てもらいましょう!」

佐々木「宇佐美先輩なら土地勘もあるはずだべ!」

桜乃「間違っても谷川にかけんなよ!」


須賀さん「?」


強豪校の名前(共学なので女子校は無効)
安価>>244

県立青が丘高校


―次の日・サッカーグラウンド―

関西弁「昨日の今日で来てもうたけど女子サッカー部がおらんな……サッカーコートはここだけかいな」


それもそのはず今日のサッカーグラウンドの使用権利は男子サッカー部にあるからだ。

男子サッカー部は入院中の部員AにかわるFWのテストをしているようだ。


男子部員B(FW)「おら!!」ドガッ

男子部員K(DF)「!」ズサッ

ガッ・・ポン・コロコロ

男子部員L(DF)「それ!」バンッ

ヒューン

男子部員B「ああ!?」


ペナルティエリア内にはGK以外にDF1人、ゴールから12m付近でパスを受けてシュートという絶好のシチュエーションにもかかわらず部員BのシュートはDFに容易くはじかれてしまった。


梁「ううむ……やはり決定力不足だな」

男子サッカー主将「部員Aにかわるストライカーになれそうなやつがいないですね」


男子部員B「くそ! Aがいないと話になんねーよ!」

男子部員C(FW)「Aの退院はまだ先みたいだし……みんなあの『女子サッカー部レンジャー』(>>42参照)のせいだ!」バンッ

男子部員B「結局奴らの正体もわからないままだし」


関西弁「なんや、ショボいチームやな」

男子部員D(MF)「なんだお前、部外者が入って「もらい!」」
関西弁「へへっ、行くで!」ガッ

男子部員D「あ!?」


男子部員G「なんだあいつ……」

男子部員D「そいつを止めろ!!」


突如現れたジャージ姿の美少年(?)は部員Dからボールを奪うと素早いドリブルでゴールに向かう!

だが、そこにはレギュラーの内7名を含む計12人の男子部員が待ち構えていた……しかし!


男子部員J「この!」ザッ

関西弁「ほい」ヒョイ


部員I「させるか!」ズサッ

関西弁「甘いわ!」トトンッ



梁「ほう、なかなかの突破力だな……」

男子サッカー主将「なにやってる! 2人以上でかかれ!」


部員G「ここは!」

部員M「俺達が!」

部員O「相手だ!」


関西弁「あらよっと」ポン,ヒューン

GMO「「「あっ!?」」」

ザザッ・ガシッタタッ

関西弁「ボールウォッチャーはチョロいわ!」トッ,タタッ


その後、関西弁は多彩なフェイントと素早いドリブルを駆使して見事に12人抜きを果たし強烈なミドルシュートでゴールを奪った。


関西弁「なんや、大した事あらへんな。こんなんで女子に勝てるんかいな?」

部員B「くそ!」


梁「いやぁ、見事だったよ」パチパチ


関西弁「お?」

梁「感激したよ! 素晴らしい突破力だ!!」

梁「キミのような選手はうちにはいないからね!」ハハハ

関西弁「なんや、照れるわ。やめてーな」


男子サッカー主将「くっ……」イラッ


梁「そこで、ものは相談なんだが……我がサッカー部のFWとして今度の試合に出てみないかね?」

男子サッカー主将「監督!?」


梁「キミみたいな好青年がいればチームにも良い刺激になるんだよ!」

関西弁「(このオッサンなんか勘違いしとらんか……いや、まてよ)」

関西弁「うち……オレはここの生徒ちゃうけどええんか?」

梁「ハハハ、そんな事! どうとでもなるさ!!」


浪花華(仮)「へえ……そんならやったるわ! オレの名前は浪花華……太郎(なにわはな たろう)や!!」

梁「そうか、そうか、やってくれるのか! 宜しく頼むよ、浪花華くん!!」ハハハ

浪花華(仮)「任せときや!!(……こないに早くあの子らとサッカー出来るとは……チームはショボいけど願ってもないチャンスやで!)」


男子サッカー主将「…………」

部員X「(これは大変な事になったぞ)」


―女子サッカー部仮部室―

須賀さん「じゃーーん!!」アタシノスパイクダヨ!


寒河江「おおー!」

弘平谷「良いの買ったね」


桜乃「疲れたよ……」

生駒「お疲れ様です」アハハ


宇佐美「あの人たち、青が丘だったんだ?」ポヨン

谷川「わたくしを除け者にして!!」キィーッ

東奥「いや、別にそうゆうわけでは……」


コンコン
??『川原様』

友「? ……誰か来ましたね」

川原「ああ……どうぞ、入ってください」


ガチャ
男子部員X「失礼致します」


朝海「男!?」

ジェシカ「なにやつデスカ!?」

川原「大丈夫ですよ、彼は私が男子サッカー部に放った草です」

黒滝「くさぁ?」


男子部員X「火急、川原様のお耳にお入れしたい情報が御座いまして」


宮崎「あなた、そんな喋り方だった?」

男子部員X「これは宮崎様! 自分は女子サッカー部の皆様に忠誠を誓い生まれ変わったので御座います」

宮崎「(アホかこいつ)」


川原「まあ、良いでしょう……それで情報とは?」

男子部員X「ハッ! 実は……梁の髪の毛は偽物のようです」

パンッ
男子部員X「あうっ!?」


川原は男子部員Xに平手打ちを見舞った!


川原「そんなしょーもない事で神聖な女子サッカー部の部室へやって来たのではないでしょうね? 本当に沈めますよ……」ゴゴゴ

男子部員X「ひらに! 平に御容赦を!!」ハハーーッ


黒滝「やっぱりヅラだったのか、あのオッサン」


男子部員X「もう一つ、梁は外部から助っ人を呼びました」

桜乃「助っ人!?」

三枝「いいの、それ?」


男子部員X「梁は何かしらの細工をして我が校の生徒……しかも男子サッカー部員としてきゃつを登録するようです」

佐々木「ズルだべ!」


谷川「……助っ人として呼ぶくらいなら、それなりの選手なのかしら?」

男子部員X「はい、不意を突いたとはいえ男子サッカー部を12人抜きするほどの腕前……只者ではないかと」

須賀さん「12人ぬき!?」スゲエ!


川原「その助っ人とやらは何者ですか?」

男子部員X「申し訳ありませぬ、浪花華 太郎と名乗っておりましたが身の丈は六尺近くあり関西弁を使っているとしか……」

弘平谷「浪花華ね……」ウーン


朝海「六尺……一尺ってどれくらいよ?」

友「たしか30.3cmくらい?」

須賀さん「えーと、30.3かける6だから……」

三枝「181.8……180cmくらいあるの?」

男子部員X「左様で」

寒河江「なら、そう言えよ」


桜乃「そして関西弁か…………ん?」

東奥「あれ?」

宇佐美「そうそう、昨日の青が丘の人もそんな感じだよぉ」ポヨン


バンッ
浪花華(仮)「あったりー!!」


朝海「あ!?」

須賀さん「人さらい!?」

浪花華(仮)「人拐いちゃうわ!!」ナンデヤネン!


つづく

乙です。
川原さんナチュラルに怖い。

桜乃さん面倒見良いですね。

朝海「もう桜乃さんがキャプテンでいいんじゃかな」
ジェシカ「キャプテンはワタシデスヨ!」キキズテナリマセン!


浪花華(仮)「昨日ぶりやな! あ、お初の人は初めましてー!!」


友「こ、この人が?」

三枝「青が丘の……」


浪花華(仮)「そう、青が丘の……(ありゃ? 勢いで登場してもうたけどもしかしてうちの事、完全にばれとるんか?)」


生駒「人さらい?」

寒河江「チャラ男か」

川原「スケコマシですね」


浪花華(仮)「ちゃうわ!!」


谷川「須賀さん! その男から離れてください! 妊娠しますわよ!!」

須賀さん「え?」


浪花華(仮)「せえへんわ!!」



桜乃「どうゆうつもりだよ? 男子の助っ人って」

浪花華(仮)「どうもこうも、そのままの意味やん」

朝海「だから、なんで!?」


浪花華(仮)「面白そうやん」


弘平谷「面白そうって……」

浪花華(仮)「キミらと勝負してみたいと思た……言っちゃなんやけど無名のガッコと強豪の青が丘が練習試合するわけないやろ?」

浪花華(仮)「だから男子の助っ人になって、キミらと勝負ちゅうわけや」

黒滝「ぐぬぬ、正論言いやがって……」

生駒「せ、正論かな?」


浪花華(仮)「昨日ぶりやな! あ、お初の人は初めましてー!!」


友「こ、この人が?」

三枝「青が丘の……」


浪花華(仮)「そう、青が丘の……(ありゃ? 勢いで登場してもうたけどもしかしてうちの事、完全にばれとるんか?)」


生駒「人さらい?」

寒河江「チャラ男か」

川原「スケコマシですね」


浪花華(仮)「ちゃうわ!!」


谷川「須賀さん! その男から離れてください! 妊娠しますわよ!!」

須賀さん「え?」


浪花華(仮)「せえへんわ!!」



桜乃「どうゆうつもりだよ? 男子の助っ人って」

浪花華(仮)「どうもこうも、そのままの意味やん」

朝海「だから、なんで!?」


浪花華(仮)「面白そうやん」


弘平谷「面白そうって……」

浪花華(仮)「キミらと勝負してみたいと思た……言っちゃなんやけど無名のガッコと強豪の青が丘が練習試合するわけないやろ?」

浪花華(仮)「だから男子の助っ人になって、キミらと勝負ちゅうわけや」

黒滝「ぐぬぬ、正論言いやがって……」

生駒「せ、正論かな?」


浪花華(仮)「昨日ぶりやな! あ、お初の人は初めましてー!!」


友「こ、この人が?」

三枝「青が丘の……」


浪花華(仮)「そう、青が丘の……(ありゃ? 勢いで登場してもうたけどもしかしてうちの事、完全にばれとるんか?)」


生駒「人さらい?」

寒河江「チャラ男か」

川原「スケコマシですね」


浪花華(仮)「ちゃうわ!!」


谷川「須賀さん! その男から離れてください! 妊娠しますわよ!!」

須賀さん「え?」


浪花華(仮)「せえへんわ!!」



桜乃「どうゆうつもりだよ? 男子の助っ人って」

浪花華(仮)「どうもこうも、そのままの意味やん」

朝海「だから、なんで!?」


浪花華(仮)「面白そうやん」


弘平谷「面白そうって……」

浪花華(仮)「キミらと勝負してみたいと思た……言っちゃなんやけど無名のガッコと強豪の青が丘が練習試合するわけないやろ?」

浪花華(仮)「だから男子の助っ人になって、キミらと勝負ちゅうわけや」

黒滝「ぐぬぬ、正論言いやがって……」

生駒「せ、正論かな?」


浪花華(仮)「昨日ぶりやな! あ、お初の人は初めましてー!!」


友「こ、この人が?」

三枝「青が丘の……」


浪花華(仮)「そう、青が丘の……(ありゃ? 勢いで登場してもうたけどもしかしてうちの事、完全にばれとるんか?)」


生駒「人さらい?」

寒河江「チャラ男か」

川原「スケコマシですね」


浪花華(仮)「ちゃうわ!!」


谷川「須賀さん! その男から離れてください! 妊娠しますわよ!!」

須賀さん「え?」


浪花華(仮)「せえへんわ!!」



桜乃「どうゆうつもりだよ? 男子の助っ人って」

浪花華(仮)「どうもこうも、そのままの意味やん」

朝海「だから、なんで!?」


浪花華(仮)「面白そうやん」


弘平谷「面白そうって……」

浪花華(仮)「キミらと勝負してみたいと思た……言っちゃなんやけど無名のガッコと強豪の青が丘が練習試合するわけないやろ?」

浪花華(仮)「だから男子の助っ人になって、キミらと勝負ちゅうわけや」

黒滝「ぐぬぬ、正論言いやがって……」

生駒「せ、正論かな?」


キャアーーッ!? 連投ミス申し訳ないです。


須賀さん「男子サッカー部の味方なんかして! お前はおん「須賀ちゃん」」
浪花華(仮)「飴ちゃんいるか?」

須賀さん「いるー!」ヒョイパクッ

谷川「須賀さん!? 知らない人から貰った飴なんか食べてはいけません!!」


浪花華(仮)「昨日初めてキミらと会った時ビビッときたで! (言い過ぎやけど)」

浪花華(仮)「特に……須賀ちゃん!!」ビシッ


須賀さん「ん?」モゴモゴ


浪花華(仮)「2階から飛び降りるとか只者やないで! あない突拍子もない事する奴はジャッキー・チェンかキミくらいや!!」

友「まあ、須賀さんはいつも突拍子もないよね……」

寒河江「確かに」


浪花華(仮)「まあ、そんなわけや」


桜乃「……ハァ」

宮崎「……事情もよくわかってないみたい」


川原「なにはともあれ浪花華さんは私達の『敵』になるわけですね」

ジェシカ「『テキ』デスネ」

宇佐美「『敵』かぁ……」

谷川「『敵』ですわね」

ゴゴゴゴ・・・


浪花華(仮)「て、敵って……ちょっと……」


寒河江「……出ていけ」グイッ

浪花華(仮)「え?」


谷川「部室から出ていきなさい!」グイグイッ

浪花華(仮)「ちょ!?」


須賀さん「でてけーーッ!!」ドンッ

浪花華「ま、まだ波照間裕希のサインを……!?」

ドサッ・バンッ・・カチャッ


―女子サッカー部仮部室前廊下―

浪花華(仮)「…………なんやねん、わけわからんわ……」


―女子サッカー部仮部室―

生駒「……ちょっと可哀想だったかな?」

須賀さん「だいじょーぶだよ!」


桜乃「まあ、悪い奴ではなさそうだったな」

東奥「どうするんですか?」

桜乃「サッカーはFWだけでするものじゃない。私達は私達のサッカーをするだけだ……そうだろ、キャプテン?」


ジェシカ「…………?」

三枝「キミがキャプテンだろ」ツンツン

ジェシカ「エ? Oh! そーデシタ……そのとーりデスヨ! ミナサン!!」


弘平谷「不安になってきた……」

佐々木「おらも……」





波照間先生「そんな事になってるんですか!?」

桜乃「まあ……そうです」

波照間先生「良いんですか、校長先生?」

校長「いや……もう町を挙げてのお祭り騒ぎになってるし、今更無効試合というのはのぉ……」

友「そ、そんな事に……」


校長「しかし、青が丘高校か……」

川原「公立校で全国常連なんて凄いですね……ない事もないのでしょうけど」

校長「あそこは特別じゃよ」

須賀さん「特別?」


校長「まず部活がサッカー部しかない」

佐々木「え!?」


校長「必修科目に『サッカー』が週10時間入っておるサッカー馬鹿高校じゃ」


宮崎「……アホな学校だね」

校長「まったくじゃな!」ハッハッハ


つづく

朝海サッカー10時間って、他の授業の単位足りないじゃないの!?」
友「朝海さん相変わらず突っ込み役だね 」

乙でした。

朝海さんの言葉に「をつけ忘れました、無駄レスすみません。


―試合前日―

桜乃「今日の練習は軽めにして明日の試合のために体を休めておこう……それで良いなキャプテン?」

ジェシカ「よきにハカラエ」


一同「「「ういーースッ!」」」


波照間先生「ジェシカさんは記者会見があるので先生と一緒に出てくださいね」

ジェシカ「まかせてクダサイ!」


友「記者会見!?」

波照間先生「そうなのよ、なんでもうち(高校)のお祭り騒ぎを聞きつけた町役場が地域振興の起爆剤にしようとして……」

宇佐美「あしたは特設ステージをつくってぇ試合前に101(ワン・オー・ワン)のミニライブをやるんだよぉ」ポヨヨン

朝海「101ってなんですか?」


宇佐美「えー知らないのぉ……るなが所属しているローカルアイドルグループだよぉ」ポヨン


佐々木「宇佐美先輩はアイドルだったべか!?」

須賀さん「『げーのーじん』なの!?」スゲエ!

宇佐美「無名の地元アイドルだよぉ」ポヨン


生駒「『101』はここら辺の地域から募集した10代女子の101人からなるローカルアイドルグループだよ。『とりあえず、100人くらい集めれば話題になんじゃね?』っていう安直な考えで結成してみたもの更に大人数のアイドルグループがあちこちで結成したものだから埋もれちゃったけどね……でもコンサートは必ずフルメンバーでやるから迫力満点なんだよ!」


寒河江「詳しいっスね生駒先輩……」

生駒「ファンクラブにも入会してます!」ビシッ


佐々木「そう言えば父ちゃんが宇佐美先輩のサインを欲しがっていたなし」

友「さ、佐々木先生……ファンなのかな?」

佐々木「中年のたわ言だと思って無視すていたなし、そうゆう訳だったべか」


宇佐美「わぁ、うれしいな! こんど佐々木せんせいにサインを書いておくね」ポヨン


桜乃「まあ明日のライブはともかくとして、記者会見か……」

川原「ジェシカ大丈夫かな?」

弘平谷「波照間先生が一緒だし大丈夫……だと思う」


―記者会見会場―

パシャッ・カシャシャシャ・・
司会「それでは質問のある記者の方……はい、おさげの貴女」


赤城「第一新聞部『スポーツ度田舎』の赤城です。両チームのキャプテンに明日の試合への意気込みをお願いします」

司会「それでは男子サッカー部の主将さんから」


男子サッカー主将「我々は万全の態勢をもって試合に挑みますので負ける要素がありません」

おぉ!? ざわざわ・・


司会「女子サッカー部のジェイコブソンキャプテン、どうぞ」


ジェシカ「さいごにコートにたってるのはワタシタチデス! だんしサッカークラブは血のウミにしずめてやりマス!!」クビキリポーズ


波照間先生「」

殺る気だな・・どよどよ・・


司会「つぎ、アフロの人」


碓井「第四新聞部『ウィークリーDOINAKA』の碓井です。負けたら廃部との事ですが、どういった経緯でこのような事態になったのでしょうか? 両チームの監督にお聞きしたいです」

梁「女子のサッカーは未熟過ぎてお遊戯の域だ。この程度で我が校の部活予算を削られるのは忍びないので私が提案しました」

波照間先生「聞いての通り女子サッカー部の成長をまるで無視した梁監督の傲慢な態度に、私は黙っているわけにはいきませんでした。女子サッカー部は正式な手続きを踏んで活動を認められた部です。明日の試合で証明します」

梁「フン……」

おお! ざわ・ざわざわ・・


司会「つ、つぎの方……そこのスキンヘッドの人」


妙義「第三新聞部『ドイスポ』の妙義です。男子サッカー部に新加入した浪花華選手ですが、一部で『我が校の生徒ではないのでは?』という噂が流れていますが、真相を梁監督にお聞きしたいのですが」


梁「くだらん噂話だ。そんな事を鵜呑みにしない方が良い」

妙義「それでは浪花華選手のクラスを教えてください!」

梁「それは個人のプライバシーの問題で答えられないな」

どよっ・ごまかしてないか!? ざわざわ・・


司会「ほかに質問は……はい、マッシュルームヘアの貴方」


榛名「第二新聞部『度田舎報道』の榛名です。梁監督に質問ですが、監督の髪の毛は……」

梁「本物だ!!」

本当か? 不自然だよな? ざわざわ・・

梁「本物だと言っているだろうが!!」


・・・

妙義「『ドイスポ』の妙義です。男子サッカー主将は女子サッカー部の生駒選手にご執心と聞きましたが?」


男子サッカー主将「彼女は僕に惚れています。もちろん僕も彼女を愛している」

ジェシカ「そのジョーホーはまちがいデス。ほんにんはひてーしてマス」

男子サッカー主将「恥ずかしがってつい、そうゆう態度を取ってしまうんだよね」ハハハ

なんかあいつヤバくね?・カシャシャシャ・・

・・・

榛名「『度田舎報道』の榛名です。男子サッカー部の選手は固有名詞がいかにもどうてもいい感じがしますが噛ませ犬なんじゃないですか?」


梁「よけいなお世話だ!!」

・・・

榛名「『度田舎報道』の榛名です。やっぱりヅラでは?」

梁「本物だと言っているだろうが! なんなんだお前は!?」

・・・

榛名「『度田舎報道』の榛名です。けがないように心掛けている事はありますか?」

梁「毛はあるだろ!?」

必至だな・・あれはやっぱり・ざわざわ・・





司会「それでは記者会見を終了させていただきます」


そして、決戦の土曜日がやってきた。


―女子サッカー部仮部室―

ガチャ
須賀さん「みんなーッ! オハヨーーッ!!」


友「須賀さん、おはよう」

谷川「おはようございます、須賀さん」

寒河江「はよー。須賀さん昨日の記者会見観た?」


須賀さん「うん、みたみた! チョーおもしろかった!!」

ジェシカ「どーデシタカ? ワタシのキャプテンぶりは」

桜乃「なんなんだ、あのコメントは? プロレスの記者会見じゃないんだぞ!」


東奥「まさか、ローカル局とはいえTV中継するとは思わなかったです」

三枝「どうやら今日の試合も生放送でTV放送するみたいだよ」

須賀さん「え!? そーだったの!? あたし録画予約してないよ!」

黒滝「アタシ予約してあるから、ブルーレイにコピーしてやんよ」

須賀さん「うち、ブルーレイみれないよ!」

黒滝「あー、DVDでいい?」

須賀さん「うん! ありがとー!!」


朝海「あんたら、緊張とかしないの!?」


弘平谷「『梁、ヅラ疑惑ますます濃厚』『梁「毛はある!!」』『不自然な髪の毛。梁の頭部に注目せよ!』……なんか梁先生の記事ばっかりだな」

東奥「『男子サッカー主将の発言、生駒全否定』『7月12日の会見での男子サッカー主将の発言に、女子サッカー部の生駒庵選手(以下、敬称略)が当新聞部の取材に答えてくれた。生駒は男子主将の発言に大変憤慨しており「真っ赤な嘘」だと否定した。なお、男子主将の発言に自身の名誉と尊厳をひどく傷つけられたとして、生駒は男子主将を告訴するとの事』

東奥「……生駒先輩の所に取材来たんですね」

生駒「ええ、会見の後にすぐ。第三新聞部さんは仕事が速くて助かりました」ニコニコ


弘平谷「午前中は練習時間で試合開始は午後2時からだっけ?」


宇佐美「みんなごめんねぇ、わたしライブがあるからあんまり練習できないかも」ポヨン

須賀さん「宇佐美せんぱい、がんばってね! あたしたちも見にいくから!!」

宇佐美「うん、ありがとう須賀ちゃん」ポヨヨン


コンコン
男子部員X『川原様』


川原「入りなさい」

ガチャ
男子部員X「失礼致します」


友「ま、またこの人?」

宮崎「なんの用?」


男子部員X「職員室の梁の机からこのような物が……」サッ

宮崎「…………これは……川原さん、はい」

川原「フムフム…………」

川原「フ、フフフ……ウフフフフフフフ!!」

生駒「!?」ビクッ


佐々木「か、川原さん……なじょした?」

ジェシカ「ナナミ、ダイジョーブデスカ?」

川原「これはこれは……フフッ、Xさんよくやりました」

男子部員X「ありがたき幸せ」

宮崎「あなたは引き続き梁の同行をさぐりなさい」

男子部員X「はっ!」


谷川「何なのですの?」





―サッカーグラウンド―

ワァァーーッ!! ドンッドンッドンッ!!

桜乃「こ、これは……」

生駒「…………凄いね……観客……かな?」

黒滝「度田舎町にこんなに人が集まったの見たことないぜ!」


寒河江「グラウンドが人工芝になってんぞ!?」

東奥「……昨日は土でしたよね?」


波照間先生「この試合のために町役場の地域振興課が発注して一晩がかりの突貫工事でグラウンドを改装したんですよ」


朝海「頑張りすぎでしょ!?」


桜乃「と、とりあえず練習するか」

須賀さん「う、うん」



浪花華(仮)「おー! 来よったな!!」


須賀さん「あ!?」

浪花華(仮)「ものごっつい変わり様やな! ホンマにビックリや!!」

寒河江「随分と余裕じゃねえか、早く自分とこの練習に戻れよ」

浪花華(仮)「そない邪険にせんと、ちょう挨拶しに来ただけやん」

須賀さん「むーッ!」

浪花華(仮)「まあ、今日は楽しもうや……ほなまた後で!」

須賀さん「イーーッだ!!」


朝海「あの人はプレッシャーとか無縁そうね……」


ジェシカ「さあ、はりきってレンシューしまショー!」

一同「おーーーッ!!」


―女子サッカー部更衣室―

バキッ・・ガチャ
梁「まったく校長室の隣に更衣室を造るとは……」

梁「さて、三枝のロッカーはどこだ?」キョロキョロ

梁「クックック……三枝の病気の事は知っている。薬が無ければ試合には出れまい」


梁「お、ここか」キィ

梁「む……これは…………替えの下着か、違うな」ポイッ

梁「……! このポーチか?」ゴソゴソ


梁「おお! これだ!!」
         タッタッタッ
梁「クックック、後は……はっ、誰か来る!?」



宇佐美「いけない、いけない。タオル忘れちゃったぁ」ポヨポヨン


梁「(くっ、とっさに三枝のロッカーに隠れたのは良いが……窮屈だな)」


宇佐美「あれ?」ポヨン

コツ、コツ、コツ
梁「(こっちに近付いてきている!? なぜだ? なにか不自然な……)」

宇佐美「ぱんつが落ちてる」ヒョイ


梁「(し、しまったぁーーッ!?)」

宇佐美「だれのだろぉ? ……さんしちゃんのロッカーの前だからぁ……」ポヨヨン

梁「(開けるな開けるな開けるな開けるな!!!)」

宇佐美「じぃーー……」

梁「(開けるな開けるな開けるな開けるな開けるな開けるな開けるな開けるな開けるな開けるな開けるな開けるな開けるなーーーッ!!!)」


101メンバー「瑠奈ちゃん、まだー?」

宇佐美「あ!? ごめーん、いま行くねぇ!」タッタッタッ

しーーーん

梁「…………行ったか?」キィ

梁「フウ、宇佐美の奴め……馬鹿のくせに私をビビらせるとは全くけしからん!」

梁「さて、こんなトラブルはもう勘弁だ……早く退散しよう」




ジジ,ウィーン


つづく


―お昼休み―

友「す、凄かったね……101のミニライブ」

寒河江「101人もいるとわけわかん……」


??「かりんねーちゃーん!」

??「ねーちゃーん」


佐々木「ん? おお! 毬音(まりおん)と瑠偉児(るいじ)でねか!!」

毬音「かりんねーちゃん、おーえんしにきたなしー!」

瑠偉児「がんばんべー!」


宮崎「双子だ……」

川原「花梨さんの妹さんですか?」

佐々木「妹の毬音と弟の瑠偉児だなし。2人とも小四だべ」

波照間先生「あらあら、かわいいですね」


双葉「毬音、瑠偉児! あんまウロウロすっでねえ!!」

双汰「迷子になっぞ!」


宮崎「また双子?」

佐々木「双葉(ふたば)に双汰(そうた)も来でたんか!?」

双葉・双汰「「あ、花梨姉ちゃん」」

佐々木「双汰と双葉もおらの弟妹だあ、中二だべ」

双汰「こ、こんにちは」

双葉「みなさん、今日は頑張ってくらんし」


友「佐々木さん、兄弟多いね」


須賀さん「あ、ふたばちゃんひさしぶりー! そうたくんも!」ガシッ,ブンブン

双汰「さんちゃん、久しぶり……おらは双汰だべ」

双葉「なんで髪型も服装も違うのに間違えるべか?」

須賀さん「あれ?」


和男「おー、毬音と瑠偉児みっかったか?」


佐々木「和男(かずお)あんちゃん!?」

和男「おー、花梨か……今日は一家総出で応援に来てっぞ」

佐々木「え!? 和歌(わか)姉ちゃんも爺ちゃん達もだべか!?」

和男「んだ、早苗姉ちゃんも松夫(まつお)義兄さんと沙羅(さら)ちゃんを連れで来ると」

佐々木「わざわざ東京から来るべか!?」


朝海「ど、どんだけ大家族なのよ?」


細井「やあ」


東奥「あ、女子ボディビル部の……」

須賀さん「細井せんぱい!」


細井「陣中見舞いにきたんだ。頑張ってくれよ!」ニコニコ

桜乃「ありがとう」ガシッ

細井「……男子サッカー部なんかに負けんなよ」ニコニコ

桜乃「あ、ああ……負けるつもりはない」ググッ

細井「トトカルチョ……お前らの勝ちに女子ボディビル部の部費、上半期分と私の預金全額を賭けたんだから……」ギュウゥゥッ

細井「マジで負けんなよ?」ニコッ

桜乃「」


三枝「細井先輩、目が笑ってないね……」

友「……怖いよ」





―更衣室―

ギイィ
朝海「ん? なんか……扉が壊れてない?」


寒河江「朝海……ドア開けようとしてぶっ壊すとか、どんだけ馬鹿力なんだよ?」ヤレヤレ

朝海「ちがっ!? なに言ってんのよ! 私は普通にノブひねっただけよ!!」

宇佐美「あれ? るなもさっき更衣室に入ったけどぉ……」ポヨン

黒滝「入ったけど?」

宇佐美「どうだったかなぁ? よく覚えてないかもぉ」ポヨヨン

黒滝「」ガクッ


桜乃「みんな、一応自分のロッカーを調べてみよう」


須賀さん「……なんともないよ?」

谷川「そうですわね」

宮崎「……特に」


三枝「…………ない」

ジェシカ「さんし、どーしマシタ?」

三枝「ボクの薬と…………替えの下着がなくなってる!?」


一同「「「!?」」」


桜乃「よく探してみろ。見落としてないか?」

三枝「ないよ、ポーチも開きっぱなしになってるし……」


川原「これは窃盗事件ですね」

弘平谷「いったい、誰が? ……って考えるまでもないか」

生駒「男子サッカー部の仕業でしょうね」

須賀さん「なんてやつらだ!」プンスコ


谷川「しかも下着まで盗むとは下衆の極み!!」

宇佐美「(あ、そういえばあのぱんつ、私のポケットに入れっぱなしだったぁ……やっぱり、さんしちゃんのだったのかぁ)」

寒河江「今頃三枝のぱんつは男子部員に匂いを嗅がれたり、かぶられたり……あまつさえ舐められたり食べられたり、履かれているかもしれないな」

三枝「え? ちょっとやめてよ!?」


黒滝「いや……もっと酷い目にあっているかもしれないぜ○○○にされて○○○○○とか○○○に○○○○○いたり……○○○○いたり」

三枝「うわあぁぁーーッ!!」

東奥「ひ、酷い……」ガクブル

佐々木「許せねえべ!!」


三枝「ひぐっ……ひっく……ふえぇぇん!!」

友「な、泣かないで……」

桜乃「絶対に仇を討ってやるからな!」


宇佐美「(あれぇ……なんか『ごめーん実はぁ、るながさんしちゃんのぱんつをもってたのぉ!』テヘペロ とか言い出す雰囲気じゃなくなってきちゃったなぁ……)」


宇佐美「た、たぶんダイジョーブだよ、さんしちゃん」アセアセ

三枝「ぐす……宇佐美先輩…………」

宇佐美「るながぁ、さんしちゃんのぱんつを取り戻してやるよぉ!」ポヨヨン

三枝「宇佐美せんぱーーい!!」ムギュッ

宇佐美「よしよし(さんしちゃん、ごめんねぇ)」ムギュムギュ


弘平谷「これは警察に通報した方が良いんじゃないか?」

校長「け、警察は困るよ!? チミたち!」

波照間先生「校長先生!?」

校長「いやあ、せっかく町内が盛り上がっているところに水を差すのは……」

桜乃「そんな事言ってる場合じゃ……」

コンコン
スタッフ『女子サッカー部さん、もうすぐ試合がはじまりますのでグラウンドの方へ集まってください』


校長「ほ、ほら! もう行かないとな! な?」

寒河江「チッ、校長め……ひよりやがって」


ーサッカーグラウンドー

ワアァァーーッ!! ドンドンヒューヒューパフパフッ!!

朝海「うわ!? 観客が増えてる……」

宮崎「……暇人ばっかだね」


宮崎父「うおおぉぉーーッ! 頑張れ女子サッカー部!!」ブンブン


東奥「なんか、あのおじさん私達の事すごく応援してますよ」

宮崎「……そだね」


宮崎父「嶺花! りょーーうかーーッ!!」ブンブン


川原「あの方はもしかして、宮崎さんの……」

宮崎「知らない人だよ」

友「でも嶺花って……」

宮崎「本当に知らない人だから」


宮崎父「嶺花……気付いてないのか!? 母さんあれを!!」

宮崎母「了解よ、あなた!」バサアッ


『燃えろ! 14 宮崎嶺花!! 決めるぜ! ドライブシュート!!』←横断幕


宮崎「ええい! やめんか!!」

宮崎母「嶺花が私達に気付いたわよ!」

宮崎父「嶺花! 応援にきたぞーーッ!」

宮崎「人の話聞いてよ! 恥ずかしいでしょ!?」


寒河江「あの宮崎がうろたえているぞ」

川原「良い親御さんじゃないですか」

宮崎「……鬱陶しいだけだよ」


須賀さん「……なんかうらやましいな」

宮崎「え?」

友「あ……そうか……須賀さんのお父さんは……」

須賀さん「うん、お空の上にいるから……ああやって応援にこれないんだ」


宮崎「そ、そうなんだ……」

波照間先生「知りませんでした……須賀さん淋しい思いをしていたんですね……」ウルッ

宇佐美「須賀ちゃん!」モニュッ


須賀さん「あ、でもこのまえお父さんと電話で話したからさびしくないよ!」ムギュムギュ

友「そうなんだ? よかったね!」

須賀さん「うん!」ムギュムギュ


波照間先生「…………はい?」

宮崎「……どゆこと?」


須賀さん「うちのお父さん、国際宇宙ステーションでたこ焼きやさんの屋台をやってるの!」


朝海「紛らわしい言い方すんな!」


桜乃「おーい、なんか町長の挨拶があるみたいだぞ」





町長「……えーであるからして、これを機に我が町もスポーツ振興にますます……」


司会「はい、度田舎町長のご挨拶でした! 続いてこの試合にご協賛の企業様よりご提供いただきました勝利チームへの賞品目録を発表します」


須賀さん「賞品!?」

東奥「よ、よくもここまで盛り上げましたね」


司会「度田舎商工会様より度田舎商店街のお店でしか使えない独自通貨『度田舎ドル』を10,000,000度田舎ドル」


三枝「一千万!?」

弘平谷「ど、どれくらいなの?」


友「…………1円


須賀さん「あ、でもこのまえお父さんと電話で話したからさびしくないよ!」ムギュムギュ

友「そうなんだ? よかったね!」

須賀さん「うん!」ムギュムギュ


波照間先生「…………はい?」

宮崎「……どゆこと?」


須賀さん「うちのお父さん、国際宇宙ステーションでたこ焼きやさんの屋台をやってるの!」


朝海「紛らわしい言い方すんな!」


桜乃「おーい、なんか町長の挨拶があるみたいだぞ」





町長「……えーであるからして、これを機に我が町もスポーツ振興にますます……」


司会「はい、度田舎町長のご挨拶でした! 続いてこの試合にご協賛の企業様よりご提供いただきました勝利チームへの賞品目録を発表します」


須賀さん「賞品!?」

東奥「よ、よくもここまで盛り上げましたね」


司会「度田舎商工会様より度田舎商店街のお店でしか使えない独自通貨『度田舎ドル』を10,000,000度田舎ドル」


三枝「一千万!?」

弘平谷「ど、どれくらいなの?」


友「…………1度田舎ドルが0.01円なので十万円です」

佐々木「度田舎ドルは嵩張る上に、商店街の店ですか使えねえ商品券みてなもんだがら使う町民は皆無の紙幣だべ」

黒滝「考えたやつ馬鹿だよな……」


東奥「じゅ、十万円でも賞金が出るなら凄いですよ?」

三枝「そ、そうだよ!」

黒滝「……お前らいいやつだな。普通、馬鹿にするところだぜ?」


つづく

最近、書き込みの失敗が多い……

言い訳させてくれ!
>>276
友「…………1円」は
友「…………1円イコール100度田舎ドルだから十万円」←『イコール』は記号

と書いていたんだよ。それなのに『…………1円』から先が切れてた。
もしかしたら『イコール』が文字化けを起こすかもしれないので文章を訂正してみたけど、文章が途中で切れて投下されたのは初めてだ……


司会「JA度田舎様より地元産ブランド米『このいなかもんが!!』を監督と選手1名につき1俵を」


商工会長「や、やるな……JA度田舎!」

JA度田舎所長「地元米をアピールする絶好の機会ですからね」ドヤァ


司会「度田舎トラベル様より100万円分の旅行券を」


JA度田舎所長「なに!?」

商工会長「100万円分……だと!?」

トラベル社長「そう、この絶好の機会を逃すわけにはいかないですよ(大赤字ですが)」


司会「度田舎モータース様より1リッター60Kmという奇跡の低燃費を実現した地球環境にも家計にも優しいハイブリッドマイクロバスを」


トラベル社長「ば、馬鹿な!?」

商工会長「マイクロバスだと!?」

JA度田舎所長「正気か!? 度田舎モータース!」

モータース社長「フフ……フハハハッ! どうせこのままでは先細って倒産を待つ身……私は賭けに出ますよ!!」



寒河江「大丈夫かよ? 度田舎町……」


司会「続いて校歌斉唱」


ちゃららーちゃらんちゃんちゃん♪

『度田舎高校校歌』 作詞・作曲不明

四方を山に囲まれた陸の孤島ここにあり

度田舎富士の恐ろしさ不明者死者は数知れず

明日は我が身と覚悟して

友の屍越えてゆけ

嗚呼、蕀(いばら)の道をいざ行かん

度田舎、度田舎、度田舎、度田舎高校


司会「ご静聴ありがとうございました。まもなく試合開始です」





>>283「さあ、ついにこの日がやって来た! 運命の7・13!! 実況は私、放送部員>>283がお送りいたします」

>>283「本日の解説は度田舎高校の名物教師、佐々木先生。そしてゲストに度田舎高校の校長におこしいただきました! お二人とも本日は宜しくお願いします」

佐々木先生「よろすくしてくらんし」

校長「よろしくたのむよチミ」

安価
実況の放送部員の名前>>283(一応性別も)

岩動響 女性


岩動「改めて自己紹介させていただきます。私は放送部で副部長の喋って踊れる2年生、岩動響(いするぎ ひびき)と申します。どうぞよろしく!」


岩動「さて、創設からなにかと話題になっている女子サッカー部ですがついに初試合となりましたが……」

岩動「なんとその相手チームがこの度田舎高校男子サッカー部! しかも負けたチームが廃部という大変な事態になっています!!」

校長「いやあ、ホントに大変だねえ」

岩動「校長先生はまるで他人事のように話しますね! では、両チームのスターティングメンバーを発表します。まず女子サッカー部からフォーメーションとともに……」


          ○
          須賀
 ○                 ○
 寒河江               弘平谷
 
          ○
       ○  朝海
       生駒
     ○         ○
     宇佐美  ○    ジェシカ
          友
          ◎
          桜乃


校長「……なかなか奇抜な陣形じゃね?」

佐々木先生「校長、そうゆう問題じゃねえべ」


岩動「おーーっとぉ!? 失礼しました……どうやら手違いで違う資料を表示してしまいました! 誠に申し訳ございません」ペコリ


岩動「こちらが正しい資料です。お騒がせいたしました」


     ○   ○
     須賀  ジェシカ
            
       ○
       谷川 
 ○           ○
 弘平谷         朝海

       ○    
       宮崎     
 ○   ○   ○   ○

 佐々木 川原  生駒  宇佐美
       ◎     
       桜乃
      

岩動「GK6桜乃風音、DFは右から8宇佐美瑠奈、5生駒庵、4川原奈々実、16佐々木花梨……」

岩動「MFはダイヤモンドのシステム、14宮崎嶺花、9朝海有紗、11弘平谷綾子、トップ下に15谷川愛海……」

岩動「FWはキャプテン10ジェシカ・ジェイコブソン、1須賀さんの1年生コンビ」

岩動「以上が今日のスタメン、控えにGKに13東奥要、DF2山形友、MF3寒河江浩美、12三枝桂、FWに7黒滝砂里惠……計16名の部員とその指揮を執るのは波照間裕希監督となっております」


ー女子サッカー部ベンチー

寒河江「なんで私がスタメンから外れてんだよ!?」

谷川「オーッホッホッホ! 実力の差ですわね」


桜乃「いや、お前らまだスタミナ不足だから前後半でチェンジしてくから」


朝海「SHにコンバート……上手くいけば良いけど……」

弘平谷「気負うなよ、練習通りやれば大丈夫だよ」

黒滝「やること大してかわんねーだろ? シュートしても滅多に入らないし」

朝海「どうせ私はシュート運の無い女ですよ!」


須賀さん「あいてのDFラインに注意、あいてのDFラインに注意……」ブツブツ

宮崎「(……須賀さんオフサイド理解できたかな?)」

三枝「(桜乃先輩にみっちり叩き込まれていたからな……)」


ー回想シーンー

須賀さん「サッカーで、すごい事はっけんしたよ!」

桜乃「ん、なにを?」


須賀さん「相手チームのDFよりゴールの近くにずっといてロングパスが通ればフリーでシュートできるんじゃない!?」


桜乃「…………」

友「……須賀さん、たぶんそれ……オフサイド」

須賀さん「おふさいど?」

・・・

須賀さん「ゴール前でまちぶせしてもオフサイドじゃない方法考えた!」


桜乃「ほう……試しに言ってみろ?」


須賀さん「スローインでパスすればいいんだよ! ハーフラインあたりからスローインでゴール前にさ……」

桜乃「届くか!!」


ー回想シーン終りー

桜乃「……あれには参った」

須賀さん「も、もうダイジョーブだよ!?」


ー放送席ー

岩動「女子サッカー部のフォーメーションは1ー4ー4ー2のようですね」

佐々木先生「比較的守備が安定した陣形たべ」


岩動「MFの配置がダイヤモンド(ひし形)になっていますね?」

佐々木先生「ダイヤモンドはバランスが良いべ、だけんど選手間の距離が長いから特に守備時はSH(サイドハーフ)のフォローが必要だなし」


岩動「GKはハンドボール中学王者の東奥選手ではないようですが?」

佐々木先生「確かに東奥をGKさ据えるのも良いかも知れねけど、桜乃は伊達に中学までキーパーでレギュラーやってねえなし。東奥に負けねくらいの瞬発力さあるべ、それにDFへの指示が上手いべ、経験不足のDF陣には心強いはずだぁ」

岩動「なるほど」

佐々木先生「ただ、女子チームはサッカー経験者が少ねべ。実戦では必ずしも練習通りにはいがね、試合経験の多い男子チームが優勢なのは否めねえなし」


岩動「佐々木先生が女子チームで注目している選手は?」

佐々木先生「まだ試合したことねえチームだべ、難しい質問だなし……あえて言えばMFの四人だべか、特に両サイドの朝海、弘平谷のアシスト力に期待するべ」


岩動「ありがとうございました! それでは男子チームの……」

校長「ワシには聞かんの?」

岩動「…………」

校長「…………」

岩動「こ、校長先生は女子チームに注目している選手はいますか?」

校長「そうじゃな…………みんな可愛いの」

岩動「それでは男子チームのスターティングメンバーを発表します!」


       ○
       浪花華
            
 ○     ○     ○
 B     C     D

            
    ○     ○  
    E     F 
 ○           ○

 G   ○   ○   J
     H   I
       ◎     
       主将


岩動「GKにキャプテン1主将」

岩動「DF11部員J、9部員I、8部員H、7部員G……」

岩動「MFは五名ですね。後列に6部員F、5部員E、前列に4部員D、3部員C、2部員B……」

岩動「そしてワントップのFW10浪花華太郎」

岩動「控えは12部員K、13部員L、14部員M、15部員N、25部員X……と、女子サッカー部と人数を併せて16名になっています。采配を振るうのは梁監督です」
      


ー男子サッカー部ベンチー

梁「浪花華くん、ユニフォームだが……」

浪花華(仮)「あー、オレはジャージでやるからええわ」

部員D「チッ、舐めやがって……」

浪花華(仮)「単に他人のユニフォーム着とうないだけや、気にせんといてや」


梁「そうか……ではゼッケンはこれをつけるがいい」


男子主将「その番号は!?」

浪花華(仮)「『10』かいな……ええんか?」

梁「構わん」


男子主将「監督! 何を考えているんですか!?」

部員B「そうですよ! 『10』はAのはずです!!」

梁「試合に出れない10などいらないのだよ」

男子主将「しかし……」

梁「……私に意見するのか?」

部員B「い、いえ」

男子主将「…………」



浪花華(仮)「(このおっさんプライドないんか? 部員共ももうちっと仲間かばえや)」

浪花華(仮)「(なんにせよ、うちは楽しむだけやで!!)」


ー放送席ー

岩動「BとかCとか紛らわしい名前ですね……」

校長「……そうじゃの」

岩動「男子チームのフォーメーションは1ー4ー5ー1……でしょうか?」

佐々木先生「んだ……MFが5人だなし中盤のボールポゼッションは多分、男子チームの方が有利になるべ」


岩動「やはり注目すべきは新加入FWの浪花華でしょうか?」

佐々木先生「んだ、わざわざワントップにもってきたべ。よっぽどポジショニングが上手えか、突破力やシュートの決定力がある選手に違いねえべ」


岩動「浪花華については手元に資料が無くまったく謎に包まれた選手です。我が校の生徒であるにも関わらず所属クラスも分からないなんてあるのでしょうか?」

佐々木先生「おらが授業を担当するクラスでは見ねえなし」

岩動「さすがに校長先生はご存知ですよね?」

校長「え? あ、あぁそうじゃの……顧問の梁先生に聞いたら良いんじゃない?」


岩動「さあ、もうすぐ試合開始となりますが、その前にフィールドでの状況をリポートしてくれるピッチリポーターを紹介しましょう! 我が放送部期待の新人、深山美咲(みやま みさき)です!!」



深山『はーい! ご紹介ありがとうございます! 放送部1年の深山です。今日の試合をピッチリポーターとして頑張りますのでよろしくお願いしまーす!!』



岩動「はい、頑張ってくださいね!」


岩動「…………ふう」

イスルギサンハジマリマスヨ!
岩動「え? もう!?」


岩動「コホン……さあ、選手入場です!!」


ーサッカーグラウンドー


オーオオ! オーオオ!! ワーーワーーー!!!

須賀さん「うわあ!」ワクワク

佐々木「き、緊張してきたべ……」

宇佐美「かりんちゃん、りらっくす、りらっくすだよ?」

佐々木「んだな……りらっくすだなし」


浪花華(仮)「よ!」

須賀さん「ム! でたな!!」

浪花華(仮)「そら出るわ。今日はよろしゅうたのむで!」

桜乃「よろしく」


主審「コイントスしますよ……えい!」ピンッ,クルクルクル,,,パシッ

主審「どーーっちだ?」


男子主将「表で」

ジェシカ「いやコチラがオモテえらびマス」

男子主将「いやいや、ボクが表を」

ジェシカ「いやいやいや、オモテはワタシデス」

男子主将「いやいやいやいや、ボクが」

ジェシカ「いやいやいやいやいや、ワタシが」

男子主将「ボクが」

ジェシカ「ワタシが」


主審「はよ決めぇや! ゴルァッ!!」


男子主将「う、裏で」

主審「ん……コインは表ですね」

ジェシカ「YES!!」


ー放送席ー

岩動「コイントスが終わったようですね……さあ試合が始まります!!」


つづく


岩動『女子チームのボールで試合が始まるようです』 

主審「すうぅ……」

ピッ!!

ジェシカ「いきマスよ!」タンッ

須賀さん「ばっちこい!」パシッ,トンッタッタッタ



岩動『さあ、ジェシカから須賀さんへのパスで始まったこの試合、須賀さんそのまま進むが……当然この人が!』 

 

須賀さん「!」ピタッ

浪花華(仮)「さて、楽しもうや!」ジリジリ

 
 
須賀さん「……谷川さん、パス!」タンッ,シュルシュル,,


谷川「はいですわ!」パシッ

 
浪花華「……いけずやな」タタッ

 
 

岩動『須賀さんは谷川にバックパス!』
 

佐々木先生『……意外だべ』

岩動『と、言いますと?』

佐々木先生『須賀はいつも突っ走る事すかしねえなし、てっきり浪花華と勝負さするどばっか思でたべ』

岩動『なるほど』

佐々木先生『落ち着きのねえ須賀があったら冷静なプレーするなんて先生感動しだ! やっぱ女子サッカー部さ入ったんが良かったなし!』

岩動『ま、まだ最初のパスをしただけですよ? ハーフライン付近で勝負しても意味無いですよ?』

 
佐々木先生『いや、以前のお馬鹿な須賀なら勝負すんだ』

岩動『そ、そうですか……ボールは谷川→宮崎→朝海と右サイドに繋がっています』
 

                
        △       ▲

        ジェシカ    B   
            
     ○            |

     谷川   浪花華     |
          ●       |
                  |
             ◎    |
             朝海   |
      ○           |
      宮崎          | 
               宇佐美
               ▽
               

※◎はボールをキープしてる選手
 △▲▽▼はちょっと遠くにいる選手



文章力が乏しいので文字(岩動の実況)だけでは解りづらいので間略図を作ってみたけどどうでしょうか? 
たまにこんな感じの間略図を使って状況説明しようかと思うのですが、この間略図だけで小一時間かかってしまいました。

本当はAAでサッカーコートを描いてみたいけど、使っている端末は文字化けする恐れがありまして……

あと>>1はサッカーに詳しくないので明らかにおかしい状況になると思います。ぶっちゃけサッカーじゃなくなるかもしれません。


朝海「(このまま右サイドを切り込んで浪花華さんとあわよくば他のMFをぎりぎりまで引き付けてから谷川さんかジェシカに……)」タンッタタッ

浪花華(仮)「まってや!」ザザッ

朝海「くっ……速いわね」ピタッ


宮崎「…………」タタッ

朝海「(宮崎さんに……)」チラッ,タンッ

浪花華(仮)「通すかい!」ガッ

朝海「しまっ……!?」


岩動『おーーっと!? 宮崎へのパスを読んだのか浪花華、朝海の至近距離でインターセプト!! そのままサイドを切り込む!!』


浪花華(仮)「まだまだやったな!」タンッタタッ,,,


岩動『浪花華、少しずつ中央へ!』 


宇佐美「……きた!」ザッ

生駒「…………」ザッ

浪花華「! ほい」タンッ,シュルシュル

部員C「よっしゃ!」パシッ,タンッ

部員D「ナイス!」


岩動『浪花華からの絶妙なパス回しでボールは反対サイドへ!』

|      ★
|      主審    C
|  D         ●
|  ◎       ○
|   ○      川原  
|   佐々木


佐々木「ここまでだべ!」ザザッ

部員D「くっ!?」ジリジリ

部員D「(いったん後ろに……)」クルッ

佐々木「今だべ!!」ズシャアッ


部員D「あ!?」

佐々木「!!」ドムッ,ヒューーン


岩動『隙をついた佐々木のスライディング! そのまま大きくクリア!!』


川原「花梨さんナイスです!」グッ

佐々木「上手くいっでえがったぁ」


部員D「チッ、田舎者が……変な訛りで調子が狂うぜ」

佐々木「…………」ピキッ



岩動『さあ、ボールは再びハーフラインの辺りに……』


主審「ピッ!!(笛)」


岩動『これは……試合中断のホイッスルでしょうか? あっ!?』

校長『これは!?』 


部員D「」ピクピク

佐々木「この、ばっこたれがぁっ!! 訛り言葉のなにがいげねだぁ!!」ウガーーッ!!

川原「花梨さん! 駄目ですよ!!」グイグイ


岩動『男子チームの部員Dが倒れています! 一体なにが起きたんだーーッ!?』

校長『なんか泡吹いてね?』

佐々木先生『…………』

岩動『今、別カメラの映像が……これは!?』

佐々木先生『……頭突きだべ』


岩動『佐々木が部員Dの胸に思いっきり頭突きをかましています!!!』


岩動『何故こんな事になったのでしょう!?』

校長『普段は温厚な性格の佐々木くんがメッチャ怒っているよ?』 


主審「女子サッカー部16番!」スチャッ,イエローカード

佐々木「!?」


岩動『イエローカードだーーッ! 開始10分でこの試合初のイエローカードが女子チームの佐々木に出されました!!』

佐々木先生『あだりまえだ……一発退場でもおかすぐねえなし』

校長『チミ、娘さんに厳しいね?』


佐々木「こいつがおらを馬鹿にしたべ! なじょしてイエローだべか!!」

川原「花梨さん!」

部員C「審判、今のはレッドだろ!?」

主審「…………」


岩動『佐々木だけではなく男子チームの選手も主審に抗議していますね』

佐々木先生『イエローカードの判定に不服だべ』


主審「…………」ピシッ,,,イエローカード

佐々木「!?」

川原「そんな!?」


岩動『更に、イエローカード!? キターー!!』


主審「男子サッカー部4番!」


佐々木「え?」

男子部員C「は?」


岩動『2枚目のイエローカードは頭突きを喰らった男子チームの部員D! これはどうゆう事なのか!?』


岩動『どうゆう事なのかよく解りません』

校長『わからんのう』


深山『こちらピッチリポーターの深山です!』


岩動『深山さん、そちらでは何か情報が掴めたでしょうか?』


深山『はい、どうやら先程のプレーで佐々木選手がボールをクリアした後に、部員D選手から佐々木選手に対しての侮辱的な発言があったとの事です!』


岩動『それに佐々木が怒ったというわけですか?』


深山『はい、激昂した佐々木選手が部員D選手に頭突きをしたわけですが、主審は部員D選手の侮辱的な発言をバッチリ聞いていたらしく両者にイエローカードを出したようです』


岩動『なるほど、深山さんありがとうございました。引き続きよろしくお願いします!』


深山『はいー!』


校長『喧嘩両成敗とゆうわけじゃな』

佐々木先生『かりん……佐々木は訛りを馬鹿にされるとすぐキレるべ、中学時代も男子を3人ほど病院送りにして保護者呼び出しされたなし』


??「こらーーッ! 花梨、姪や弟妹の前で恥ずかしいまねしてんじゃねぇぞ!!」


佐々木「早苗姉ちゃん!?」


早苗「おめーは柄の悪いチンピラか!? スポーツマンシップに則れよ!!」

佐々木「ヤンキーやってた早苗姉ちゃんに言われたぐねえなし! 東京弁なじょ喋って都会人気取りだか!?」

早苗「あぁ!? 現住所は東京だべ文句あっか!?」


岩動『佐々木が観客と口論をしています! 手元の資料によりますと口論しているのは姉の福田早苗さんのようです。佐々木家の長女であった早苗さんは17歳の時に駆け落ち同然で家を飛び出し東京で旦那の福田松夫さんと同棲生活、3年前に娘の沙羅ちゃんが産まれた事がきっかけで今ここにいらっしゃる父親の佐々木則三先生と和解したそうです! ホントにおめでとうございます!!』

佐々木先生『まっだぐ、お恥ずかすい話だなし』


校長『なんでそんな資料があるの?』


岩動『おーーっと、そうこうしている間にドクターが部員Dを診ています!』


看護教諭「ふむふむ……」グイグイ

ベコッ
部員D「がはぁ! ……ヒュー.ヒュー」

看護教諭「あ、やべ……胸骨折れてるわ」

部員C「Dーーッ!?」


岩動『部員Dが担架に乗せられて退場していきます』


ー男子サッカー部ベンチー

梁「仕方ない、交代だKいけ」

部員K「ハ、ハイ!」

梁「佐々木を徹底的に挑発しろ、もう一枚イエロー出させて退場させるんだ!」

部員K「え!?」

梁「わかったな?」

部員K「ハ、ハイ! (……冗談じゃねえ、わかった振りして適当にやり過ごそう)」


岩動『負傷退場した部員Dに代わり部員Kが入るようです』

佐々木『まさか、こったら早ぐ交代する事になるとは思わねがったべ』


選手交代 男子サッカー部(交代枠1/3)
IN  部員K
OUT 部員D


岩動『そして男子チームのフリーキックで試合が再開されます』


つづく

|??????????? B???????????????????????? ?????????????????
|??????????? ◎????????????????????????????????? ???? C???????????
|?????????????????????????????????????????????????????? ●?????
|?????????????????????????????????????????????????
|?????????????????????????????????????????????????????????????????????? 浪
|????????????????? K?????????????????????????????????????????? ○? ●????????? E
|????????????????? ●????????????????????????????????????? ○ 宮??????????????? ●__
|??????????????????????????????????????????????????? ○__谷___________(_____)__
|??????????????????????????????○?????????????????? 弘???????????????????? ○ ・ ○
|??????????????????????????????佐????????? ????????? |????????????????? ???? 川? 桜 生
???????????????????????????????????????????? ??????????????????????????????????????? ▽

※◎はボールをキープしてる選手
 ▽はちょっと遠くにいる選手

岩動『キッカーは部員B、女子チームのMFも下がってディフェンスに参加します』

岩動『頭突き(ストライキング)によるフリーキックなので直接ゴールを狙えますが……ちょっと遠いですね』

佐々木先生『ここは部員Cか部員Kに繋いで反対サイドから攻める方がええなし』


すまんやっぱり文字化けした

|??????????? B???????????????????????? ?????????????????
|   ◎          C???????????
|              ●?????
|
|                   浪
|     K           ○ ● E
|     ●          ○宮   ●
|             ○__谷___________(__
|        ○    弘     ○
|        佐    |      川 桜
|                     ▽

※◎はボールをキープしてる選手
 ▽はちょっと遠くにいる選手

岩動『キッカーは部員B、女子チームのMFも下がってディフェンスに参加します』

岩動『頭突き(ストライキング)によるフリーキックなので直接ゴールを狙えますが……ちょっと遠いですね』

佐々木先生『ここは部員Cか部員Kに繋いで反対サイドから攻める方がええなし』


谷川「宮崎さんは浪花華にマークを川原さんがフォローしてくれるはずです、弘平谷先輩はフリーキック後の2(部員B)を、わたくしは3(部員C)に付きますわ……佐々木さんが12番(部員K)にいきますわ」

宮崎「直接ゴールを狙ってこないかな?」

谷川「それはない……と思いますがこの距離では桜乃先輩なら大丈夫でしょう、その時は浪花華と部員Eに裏を取られないように」

宮崎「……うん」

弘平谷「おっけ」

 
主審「ピッ!!(笛)」

部員B「(まずはCに繋いで!)」バンッ

部員C「よし!」パシッ

 
岩動『ボールは部員Cへ……谷川が向かう!」


宮崎「…………」ザッ

川原「…………」ザッ

浪花華(仮)「……厚待遇やん」
 

部員C「(浪花華は……無理か)」

 
弘平谷「……!」ザッ

部員B「くっ!」

佐々木「…………」

部員K「チッ」

 
部員C「(右サイドのコースはチェックが入っている……なら!)」バンッ

谷川「!」

桜乃「5番(部員E)だ!」

 
岩動『部員Eに寄せるーーッ!!』


ー女子サッカー部ベンチー

波照間先生「ああ!?」

寒河江「みんな! 頼む!!」

三枝「止めてーッ!! ……パタッくぅ…………」zzz

東奥「三枝さん!?」

友「あ、発作だ」

※三枝はナルコレプシーという持病があるのだ。


部員E「このままシュー……!?」バシイッ

生駒「痛っ!!」バンッ

 
岩動『部員Eパスに合わせてシュート! 生駒が身を呈して防いだ! ボールはこぼれるーーッ!?」

 
宇佐美「いおりちゃんナイス!」バッ,,タタッ

 
岩動『宇佐美が拾ってそのままドリブル!!』 

 
宇佐美「ありさちゃん!!」バンッ

朝海「はい!」パシッ,タタッ

岩動『カウンターだ!! 朝海が右サイドを上がっていく!!』


__________|   |          |
   H    |          |
←I ●    |   G      |☆
__________○_____|   ●      |副審
__)    ジ            |
            ◎     |
C谷          朝 宇
▼▽  E         ▽
    ▼


部員G「させるかよ!」

朝海「ジェシカ!」タンッ

ジェシカ「Hey? ラッシャイ!!」バアンッ

部員H「!?」

バッシィーーン!!

部員H「ぶっ!」バタッ

ジェシカ「Shit!」ダッ

 
岩動『ジェシカのボレーが部員Hの顔面直撃ーーッ! これは痛い!!』


佐々木先生『ボールはまだ生きているべ』

岩動『ホイッスルは鳴らない! 部員Iがボールに向かう……あ!?』

 
須賀さん「おりゃーーッ!!」ダダダッバッ

部員I「うお!?」

 
岩動『須賀さんだーーッ! 須賀さんが驚異的なスピードでボールをさらっていったぞ!?』

佐々木先生『異常な速さだなし、明らかに部員Iよりボールから離れていたはずだべ』

 

ー女子サッカー部ベンチー

寒河江「おっしゃ!」

黒滝「いいぞ! 須賀さん!!」

友「あれ? なんか……」

波照間先生「勢いがつきすぎて止まらないみたいですね……」

三枝「zzz」


__________|    |           |
    H(K.O) |  G!?        |
 I  ●    | ←●  ↑    |☆

__●___○__________|     ○朝   |副審
__)  ジ       ◎→      |

           須        |
C 谷                 |
● ○  E   宇

     ▼   ○

 
須賀さん「うわわっ!?」ダダダダッ

朝海「須賀さん、パス!!」タタッ

須賀さん「! 朝海さん!!」パスッ

朝海「ヨシッ!」パシッ,タタッ

 
岩動『女子チームゴールから遠ざかりましたが、なんとかボールをキープ!』

佐々木先生『ここから朝海がクロスを上げるべ!』

 
朝海「(ジェシカの前にいる8番(部員H)はまだ倒れている……ジェシカはフリーだ!)」バンッ

 
ジェシカ「ナイス!」タタッ

部員I「クソ!」

 
岩動『良い位置にジェシカが滑り込む! あ!? キーパーが飛び出してきたーーッ!!』

 
男子主将「させるかーーッ!!」ダダダッ

ジェシカ「ワタシのほうが……はやいデス!!」ドカァッ

男子主将「だぁ!!」ガッ,ズサァッ

ジェシカ「NO!?」

ゴイィンッ

 
岩動『男子主将の手が当たってシュートがゴールバーに弾かれた!? ボールが宙を舞う!!』

校長『おぉ!?』

佐々木先生『キーパーがバランスを崩して倒れてんべ、チャンスだあ!』


男子主将「止めろーーッ!!」


部員I「!!」ダッ

部員J「いけるか!?」タタッ

部員H「」←気絶中

ジェシカ「!」ダッ

谷川「ここはわたくしが華麗に!」タタッ

部員C「やらせるか!」ダダッ

須賀さん「まてーーッ!!」ダダダッ


タタタッ

宇佐美「えい!」バシッ,ポヨヨ~ン

ビシュッ・・パサァ


主審「ピッピィィーーッ(笛)」


岩動『入ったーーッ!! 宇佐美が飛び込んだ! SB宇佐美のダイビングヘッドで女子チームが先制ーーッ!!』

ウオオォォーーーッ


宇佐美「やったぁ!!」ポヨンポヨン

須賀さん「やったね宇佐美せんぱい!」ワーイ

朝海「ナイスヘッドです!」

谷川「わたくしの見せ場が……」

ジェシカ「スバラシーデス!!」


男子主将「」

簗「」

浪花華(仮)「……やられたわ」


岩動『チームメイトが宇佐美に駆け寄ります! 佐々木先生、まさかSBの宇佐美が来るとは思いませんでした』

佐々木先生『カウンターで朝海にパスを出した後ゴールに一直線で走っていたべ。近年のSBは攻撃的資質が求められる事もあるなし』


岩動『いやーしかし……凄く揺れましたね…………ネット』

校長『うむ、素晴らしい揺れじゃったな』



ー女子サッカー部ベンチー

友・東奥「「やった! やったーーッ!!」」ピョンピョン

波照間先生「宇佐美さん!」


寒河江「やっぱり宇佐美先輩のヘディングは(胸の)迫力が違うぜ!」ゴクリ

黒滝「ああ、たまらねえな……」グヘヘ


三枝「zzz」


ー女子サイドー

東奥「凄いですよ! 宇佐美先輩!!」

宇佐美「えへへ」ポヨン

寒河江「ホント凄えっス!(胸が!)」

黒滝「Boom! 瑠奈のおっぱいをリスペクトするぜ!!」

宇佐美「え? う、うんありがと」ムネカクシ

 
桜乃「佐々木はイエロー貰ってるのを忘れるなよ」

佐々木「は、はい! まっことすまんなし!」

 
弘平谷「朝海さん、ナイスアシストだったよ」

朝海「ありがとうございます! 弘平谷先輩のおかげでクロスの精度が上がりました!」

 
波照間先生「良いですよ皆さん! この調子でいきましょう!!」

女子サッカー部「「「おーーッ!!」」」

 

ー男子サイドー

梁「油断しおって!」

 
男子主将「スイマセン!」

部員C「あいつら、思ったよりも運動量あって……」

部員I「あんなに速いなんて思わなかったよな?」

部員J「うんうん」

 
梁「馬鹿者! それが油断だというのだ! しかし、運動量か……」

梁「フォーメーションを変更するぞ。部員C!」

部員C「は、はい!」

梁「MFを前3後2から、前2後3にする……お前は後列の中央に移れ!」

部員C「はい!」

 
梁「後列のMF3人はそれほど前に上がる必要はない……浪花華くん、キミをフォローする人数が減ってしまうが変わらず攻撃に専念してくれ」

浪花華(仮)「かまへんで」

梁「まずは守備を固めろ。もっとぶつかっていけ! 女子だからといって遠慮するな、お前らは男だ! 当たり負けするはずがない!!」

男子チーム「「「はい!」」」


岩動『さあ、試合が動き始めました。女子サッカー部の先制点、男子サッカー部は……梁監督はどう采配を振るうのか!?』

佐々木先生『まだ前半も終わっでね、男子サッカー部は立て直してくるはずだべ』

岩動『試合再開です……おや?』

 
 
       主将  
       ●

     I   H   
 J   ●   ●   G
 ●           ●
 F     C     E
 ●←    ●←    ●←
  
    K     B

    ●     ●     
 
       浪花華

       ●

 
     ○   ○
     須賀  ジェシカ

         
       ○ 
       谷川     
 ○           ○

 弘平谷         朝海

       ○     
       宮崎    
 ○   ○   ○   ○

 佐々木 川原  生駒  宇佐美
       ○          
       桜乃

      
 
岩動『男子チームのフォーメーションに少し変更がありますね……後列のMFが3人になっているのでしょうか?』


佐々木先生『んだな……まずは後方の密度を増やすで防御力さ上げるみてだな』


主審「ピッ(笛)」

 
浪花華(仮)「ほい」パスッ

部員B「……」パシッ,タタッ

 
岩動『浪花華から部員Bへのパスで再開、1点のビハインド男子チームどうでるのか?』

 
ジェシカ「いきマスヨ!」ザッ

部員B「!」パスッ

 
浪花華(仮)「おし……」パシッ

須賀さん「えーーい!」ダダッ

浪花華(仮)「お?」

 
岩動『ボールが浪花華に戻ったところで須賀さんが果敢にチェックします!』

 
須賀さん「この! この!!」シュッ,シュッ

浪花華「そりゃ!」ザシッ

須賀さん「あ!? このっ! このっ!! このーーッ!!」ジタバタ

浪花華「へへーん、届かへんで」グリグリ

須賀さん「こ、こいつぅ!?」ググッ

 

ー女子サッカー部ベンチー

寒河江「須賀さんの股下に左足を差し込んで身体を使って須賀さんを遠ざけつつ右足だけでボールをコントロールしている!?」

黒滝「身長差を上手く利用しているぜ」

三枝「あれじゃ須賀さんはボールに届かないね」←起きた


谷川「お遊びが過ぎましてよ!」タタッ

浪花華(仮)「ほいっ!」パスッ

須・谷「「あ!?」」

  
部員K「よっしゃ!」パシッ,タタッ

 
浪花華(仮)「ほな、さいなら!」タタッ

須賀さん「まてーー!」ダッ

谷川「くっ……」ダッ

 
岩動『谷川も引き付けて右サイドへパス! 浪花華自身も中央をかけ上がる!!』

 
弘平谷「……」ザッ

部員K「浪花華!」パスッ

 
浪花華(仮)「はいな!」パシッ,タタッ

 
岩動『ボールは再び浪花華へ!』

 
                 △
           ○     ジ
           谷

      ○
      須

 

 


●        浪
         ◎
         ↓
○                   B
弘         宮         ●
          ▽
       川          生 
       ▽          ▽


宮崎「(きた!)」タタッ

 
浪花華(仮)「……」タタタッチラッ

部員K「……」タタタッ

 
宮崎「(一瞬、右を見たけど……目のフェイント! パスの通りやすい左!)」

 
浪花華(仮)「ほい」パスッ?

 
宮崎「(アウトサイドでパスだ)左!!」ザッ

浪花華(仮)「なんてな!」タタンッ

宮崎「(エラシコ!? やられた!)」スカッ

浪花華(仮)「ほな!」ヒュッ!タタタッ

 
岩動『宮崎抜かれたーーッ! なんかよくわかんないけど浪花華の足が変な動きをした!!』

佐々木先生『エラシコだべ。アウトサイド(足の外側)でボールを蹴りだすと見せかけて、すかさず同じ足のインサイド(内側)で反対側にボールを持っていくフェイントだあ』

岩動『宮崎がまんまと引っ掛かりましたね』

佐々木先生『反応の良い選手ほど引っ掛かるなし……とにかく浪花華のテクニックはなかなかなもんだべ』

岩動『浪花華、ペナルティエリア前まできた!』


桜乃「宇佐美さん、2番(部員B)にマーク! 生駒さん、川原! たのんだぞ!!」

 
宇佐美「はいはーい!」タタッ

生駒「うん!」ザッ

川原「行きます!」タタッ

K         宮     主審
● 弘       ○     ★
  ○
          浪
           ◎ ____     B
  ___○_______________(____)__________●____
  | 佐      ○       ○
  |        川  ○    宇
  |     _____________生_________

  |     |            |
___ _|________ __|__________○___________|_____  
          |____桜______|


 
岩動『浪花華、今度は川原を抜くか!? それとも……』

 
桜乃「(川原が左に抜かれるとヤバいな……)」

 
川原「!」ザッ

浪花華(仮)「おりゃっ!!」ポンッ

ヒューーン

川・生「!?」

  
岩動『ループシュートーーッ! 川原、生駒の頭上をボールが弧を描く!!』


桜乃「!!」ダダダッキャッチ!


岩動『キーパー桜乃ファインセーブ!』


浪花華(仮)「あちゃー、止められたか」


生駒「桜乃さん、ナイスセーブ!」

宇佐美「やったね!」ポヨヨン

桜乃「ああ……よし、反撃だ!」


岩動『しかし、男子チーム素晴らしい突破力でしたね』

佐々木先生『3人であすこまで切り込めたのは……浪花華の技術もあんけど、部員Bと部員Kが上手く陽動役さなっていたなし』

岩動『なるほど……確かに浪花華だけに集中して他の選手を無視する訳にはいきませんね』


ー男子サッカー部ベンチー

部員N「あぁー!?」

部員L「監督、やっぱり3人じゃきついっスよ……」

梁「くくく、今はこれで良いのだよ」


そして……

須賀さん「ジェシカ!」パスッ

部員C「おっと!」パスカット!


岩動『インターセプト!』

・・・

ジェシカ「コッチデス、ありさ!」

部員H「……」ササッ

部員I「……」ササッ


朝海「ジェシカ!」バシックロスアゲ!

ジェシカ「ナイスパス!!」パシッ

副審「……」サッ

主審「ピッ!(笛)」

ジェシカ「What!?」


岩動『あーー!? 副審の旗が上がっている!?』

佐々木先生『オフサイドだべ』

・・・

谷川「くっ……」ジリジリ

部員F「おら!」ズシャバシッ

谷川「キャッ!?」バタッ


岩動『谷川が倒されたが笛は鳴らない!』

佐々木先生『当たり負けだべ』


男子サッカー部の執拗なプレスと固い防御に阻まれ女子サッカー部はゴールを奪えない。男子サッカー部もいまいち攻めあぐねていたのだが……


主審「ピッピィーーッ!!(笛)」

岩動『前半戦終了ーーッ』


谷川「はあ、はあ……」

川原「…………」

生駒「はぁ……」


前半終了の頃には実戦の集中力に伴う疲労感が女子サッカー部を襲っていた……


つづく

>>328
宮崎「(一瞬、右を見たけど……目のフェイント! パスの通りやすい左!)」

この台詞、宮崎から見たら左右逆でした。


岩動『前半戦が終了して1ー0と女子サッカー部がリードしていますが、ここまでの試合経過をVTRで振り替えってみましょう』


岩動『まずは開始12分……ここですね。佐々木が部員Dに頭突きをかまします』

校長『うわ……』

佐々木先生『実に酷いファールだべ』

岩動『部員Dは侮辱的発言で、佐々木は頭突きでイエローカードが双方に出されましたが部員Dは負傷退場で部員Kと交代しました』


岩動『そして重要な場面……前半23分、10番キャプテンジェシカのシュートが決まらず、しかしこぼれ球を須賀さんが拾い朝海のクロス』

岩動『飛び込んできたのは宇佐美! ダイビングヘッドが男子チームのゴールに突き刺さりました』


校長『お見事じゃの』

佐々木先生『朝海のアシストも素晴らしかったなし』


岩動『その直後、フォーメーションを変更して守備を固めた男子サッカー部は3人で女子チーム陣営に切り込みます』

佐々木先生『浪花華の個人技が冴えていたべ』

岩動『しかし、ゴールならず!』

校長『惜しかったのう』


岩動『更に前半39分、地元の珍走団が乱入!』


佐々木先生『観客も交えた大乱闘だべ』

校長『須賀さんと浪花華くんが大活躍だったの』


岩動『更に更に41分、近所で飼っていたシベリア虎5頭が乱入!!』


佐々木先生『死ぬかと思ったべ』

岩動『虎はとんち研究会の活躍で無事取り押さえる事ができました』


岩動『そしてロスタイム、地元893とメ○シカン○フィアの抗争が勃発!! ピッチに銃弾が飛び交います』


校長『○ロンビアのシンジケートまで乱入してきて大変じゃったな』

佐々木先生『武装ヘリまで出動して阿鼻叫喚の地獄だなし』


岩動『そんなこんなで前半戦が終了しましたが、佐々木先生ここまでの試合運びはどうでしょうか?』


佐々木先生『男子チームの油断もあったけんど女子チームが先制出来たのは良い流れだべ』

佐々木先生『ただ守備重視の陣形にした男子チームは崩すんが容易でね』

岩動『そうですね』


佐々木先生『試合経験のない女子チームは馴れない実戦に疲労が目立ってきたべ』

岩動『確かに……梁監督はこれを狙っていたのでしょうか?』

佐々木先生『おそらく……梁監督の思惑通りかもしれね』

岩動『では、男子チームは後半から攻めてくると?』

佐々木先生『んだ』


岩動『ありがとうございました。何はともあれもうすぐ後半戦が始まります!』


ー女子サイドー

寒河江「谷川、交代だ」

谷川「はあ……はあ、わ、わたくしはまだ平気ですわ!」ゼーゼー

寒河江「意地張んなよ」

谷川「意地など……ゲホッ……張ってなど……」ゼーゼー

寒河江「お前なあ……」


須賀さん「谷川さん、むりしないで」

谷川「須賀さん……」ゼーゼー


桜乃「そうだぞ、お前は役割を立派に果たした。後はチームメイトを信じて今は休め」

黒滝「とりあえずこの試合に勝たなきゃ私ら男子サッカー部のマネージャーだぜ」

谷川「…………」

波照間先生「谷川さん!」


谷川「…………寒河江さん……後は任せましたわ」スッ

寒河江「おう!」パシィッ!



ー男子サイドー

男子主将「やつらだいぶ疲弊していたな」

梁「ふん、女の体力など底が知れている……後半は畳み掛けるぞ」


浪花華(仮)「コッチも大概やけどな」


部員B「じょ、冗談じゃねえぞ……なんで虎や893が乱入してくんだよ!?」ゼーゼー

部員H「」ピクピク

部員I「H! しっかりしろ! 死ぬなーーッ!!」

部員G「メディーク! メディーク(衛生兵)はまだか!?」


部員J「Hのやつ、運が無いな……」

部員K「ああ、流れ弾に当たるなんて……」


梁「貴様ら! しっかりせんか!!」

 
       桜乃  
       ○

 宇佐美 生駒  川原  佐々木   
 ○   ○   ○   ○

       宮崎    
       ○
 朝海          弘平谷
 ○           ○
       寒河江

       ○     
 
    ジェシカ 須賀 
     ○   ○


       ● 
       浪花華

         
    ●     ● 
    B     K   
 
 ●     ●     ●

 E     C     F

 ●           ●
 G   ●   ●   J
     L   I
       ●          
       主将

深山「こちらピッチリポーターの深山です! 選手交代の情報です」

深山「女子サッカー部、15谷川と3寒河江が交代……」

深山「男子サッカー部、8部員Hが負傷により13部員Lと交代する模様です!」


選手交代
女子サッカー部(交代枠1/3)
△ 3寒河江浩美
▼15谷川愛海

男子サッカー部(交代枠2/3)
△13部員L
▼ 8部員H


部員B「浪花華、お前言うほど大したことねーのな」

浪花華(仮)「あん?」

部員C「そうだぜ、大口叩いていた割にはまだ1点も入れてねーじゃん」

浪花華(仮)「…………」


部員B「どうした? なんか言えよ」

浪花華(仮)「はあ、しゃーないわ……そこまで言いよるんならちいと本気出そか」

浪花華(仮)「今まではあんたらに合わせてやっとったんやけど、うちのドリブルは本気出したらあんたらじゃ遅すぎてフォローの期待ができんからや」

部員C「ハ! 言ってろよ」


浪花華(仮)「須賀ちゃーん!」


須賀さん「ん?」

寒河江「なんだ?」


浪花華(仮)「うち、今から本気モードでやるからビビんなやーーッ!!」


弘平谷「……本気モード?」

寒河江「なに言ってんだ、あいつ?」

須賀さん「のぞむところだーーッ!!」


主審「始めますよ……ピッ!(笛)」


部員B「…………」

浪花華(仮)「はよボールよこせや」

部員B「ほらよ」パスッ

浪花華(仮)「おし」パシッ


岩動『後半戦、男子サッカー部のボールで始まります! 部員Bから浪花華へ……え!?』


浪花華(仮)「よっ……と!」スタッ


須賀さん「!?」

部員B「なにやってんだ! お前!?」


浪花華(仮)「見て分からんか? ボールに乗ったんや」


岩動『浪花華がボールの上に足を揃えて乗った!?』

佐々木先生『…………』

校長『玉乗りでもするんかのう?』


部員B「テメ、ふざけてんのか!?」

浪花華(仮)「別に……おっキタキタ」キィィィ


須賀さん「なめんなーーッ!!」ズシャァッ


岩動『玉乗りをしている浪花華に須賀さんがタックルを仕掛ける!!』




須賀さん「…………え?」

浪花華(仮)「ふふん」ニヤッ

須賀さん「なんで……届いてないの?」


部員B「…………」ポカーン

朝海「うそ……」

ジェシカ「す、スガさん……ちがいマス……」


須賀さん「ジェシカ?」

ジェシカ「スガさんのスライディングがとどかないちがいマス……なにわはながうしろにさがりマシタ!」

須賀さん「え!?」


岩動『な、何が起きたんだーーッ!? 浪花華がボールに乗ったまま後ろにずれたように見えました!!』

佐々木先生『こ、これは……まさか!?』ガタッ


浪花華(仮)「須賀ちゃん……これが全国区の強豪、青が丘レギュラーの力や」

須賀さん「…………」

浪花華(仮)「これがうちの蹴球異能力(ファンタジスタ)や!!」キィィィ

ズシャァァァーーッ!!


岩動『動いた!? 浪花華がボールに乗ったまま女子陣営に突っ込んでいったーーッ!?』


須賀さん「ふぁんた……なに?」


つづく

やってもうた……もうサッカーじゃなくなるわ。


シャァァーーッ!!

寒河江「な!?」

宮崎「これは!?」

浪花華(仮)「ハッハーーッ!!」キィィィ


岩動『意味が解りません! まるでスキーやスノーボードのスラロームだ!! 寒河江と宮崎を容易くかわしていったーーッ!!』

佐々木先生『いや、本当に滑っているべ……ボールを滑らせて高速移動さしてるべ!』

校長『そんな馬鹿な』


ズシャァァァーーッ

川原「来た!」ダッ

生駒「と、止めないと!」タタッ


シュイィィッ

川原「急旋回!?」

生駒「近付く事すら出来ないなんて……」


浪花華(仮)「御苦労さん!」キィィィ


岩動『DFの川原、生駒も回避! ペナルティエリア前まできたぞ!!』


浪花華(仮)「いっくでぇーーッ!!」バッ

ドカァッ!!


岩動『ペナルティアークからのミドルシュゥゥーーット!!』


桜乃「クッ!!」バッ

ズバアッ


須賀さん「そんな……」


主審「ピッピィィーー!!(笛)」


岩動『は、入ったーーッ! 信じられない! 浪花華のミドルシュートが女子チームのゴールに突き刺さったーーッ!!』


うおぉぉぉっ!! なんだあれ!? すげー!

浪花華(仮)「おおきに! おーきに!!」


桜乃「…………」

寒河江「どうなってんだよ……」

朝海「あの速度と機動性……止められるの?」


ー放送席ー

岩動「な、なんと言ったら良いのか解りません……」

 
佐々木先生「ファンタジスタだべ……まさか浪花華が『蹴球異能力者《ファンタジスタ》』だったとは……」

岩動「ファンタジスタ?」

校長「知っとるのかね、佐々木先生?」

 
佐々木先生「サッカーをする誰もが持つ可能性を具現化した力(蹴球異能力)と、その力を持つ者(蹴球異能力者)を『ファンタジスタ』と呼ぶなし……サッカー史に名を遺す選手はみな蹴球異能力者《ファンタジスタ》だったと言われているべ」

 
岩動「可能性を具現化した力?」

佐々木「おそらく浪花華はボールの摩擦抵抗を限り無く0に近付け体重移動でボールを操作すてピッチを滑走していたに違えねえべ」

岩動「ちょ、ちょっと待ってください! そもそも摩擦抵抗ってどうやったら無くせるんですか? あとそんなボールに乗ったら滑り落ちるのでは?」

 
佐々木先生「あらゆる自然法則をも無視した自分だけのルールを創り出す……それが蹴球異能力者《ファンタジスタ》だべ!」バーン

 
岩動「」

校長「」


浪花華(仮)「はっはっは! 見たか須賀ちゃん、これがうちの蹴球異能力《ファンタジスタ》名付けて……>>350や!!」

 
須賀ちゃん「す、スゲー! どーやったの!?」

寒河江「誉めんな!」

 
浪花華(仮)「そーやろ? 凄いやろ!?」ナハハッ

 

浪花華(仮)「あっ、キミらほんま困るでぇパス出そかと思たらぜんぜん追い付いてきいひんやん?」ドヤァ

部員B「ぐぬぬ……」

部員C「物理法則無視しやがって……」

 

安価
浪花華のドリブル?の技名>>350

マッハドリブル


ー女子サイドー

佐々木「マッハドリブル……ってあれはドリブルじゃねえべ……」

弘平谷「あの機動力があれば簡単にマークを外してフリーでシュートを撃てるな……」

波照間先生「な、なにか有効な対策があれば良いんですけど……」

 
ジェシカ「ミナサン、まだドーテンになっただけデスヨ!」

須賀さん「ジェシカのゆーとおりだよ! やられたらやりかえす……倍がえしだよ!!」

 
寒河江「お前ら……」

桜乃「そうだな……まずは1点だ! そして浪花華にボールを回さないように、アイツへのパスコースをふさぐように立ち回るしかない!!」

一同「「「おーーッ!!」」」


ー男子サイドー

梁「はっはっは、素晴らしい! 素晴らしいよ浪花華くん!!」

 
浪花華(仮)「まあ、こんなもんやな」ドヤァ

部員X「凄いっすね、どーなってんですかあれ?」

浪花華(仮)「まあ……天才的センスとたゆまぬ努力の結晶ってヤツや」

 
部員C「センスや努力でどうにかなる問題かよ?」

部員B「チッ、非常識すぎだろ」

 
梁「お前達はこの調子で浪花華くんにボールを集めていけ」

 
一同「「「うぃーす!」」」


岩動『男子チーム、後半戦開始3分に浪花華の同点ゴールで振りだしに戻ったこのゲーム、まだまだ分からなくなってきました!』

校長『浪花華くんのドリブルは脅威じゃの』

 
主審「ピッ!(ゲーム再開の笛)」





ワァァーーッ

岩動『寒河江からジェシカ! 女子チーム、ゴール前まできた!!』

 
ジェシカ「スガさん! NO!?」バスッ

 
須賀さん「!!」

 
岩動『あーーッ!? ボールがいきすぎだ! ジェシカ痛恨のミスーーッ!!」

 
         寒
         ○        F
               須!! ●
         ●     ○
     ジ!?  C
    ○     _____
__________________(_____)___________________

|     ●              |
|     L      ●       |●
|     _______________B____    * |J
|     |          |    ? |
|___________|___________●_______|__________|____

       |_______主___|
        
※ *はボールの位置


部員J「へたくそが……」ザッ

 
ズザザザァッ!!

須賀さん「うりぁぁーーッ!!」ギュギュギュッ

バシィッ

男子主将「!?」

ジェシカ「!?」

部員J「は?」

 

シュバァッ・・テンッ・テンコロコロ・・・

岩動『え……あ! 入ったーーッ……「いや」』
佐々木先生『……入っでねぇ』

 
主審「ピッ!(笛)ゴールキック」

 
岩動『あ、ホントだ……ゴールならず! 外側から側面のネットを揺らしただけだ! 惜しい……須賀さんのシュートは外れてしまったーーッ!!』

 
男子主将「なぜ須賀が……シュートできたんだ?」


須賀さん「はあ、はあ、はあ……く、クソ!」ゼエゼエ
 
部員J「(このチビ……なんで俺よりも早くボールに追いついてんだ?)」

 
部員F「目の前から須賀がいきなり消えたんですけど……」


岩動『いや、なんというか……須賀はよく追い付けましたね?』

佐々木先生『……前半戦でも俊足さ見せでだが常識的に部員Jより先にボールに追い付ける距離じゃねえべ』


ジェシカ「スミマセン! ミスしまシタ!」

須賀さん「ぜー、ぜー……な、ナイスパス……ジェシカ……ぜー、ぜぇ……」

寒河江「お、おい大丈夫かよ?」

須賀さん「だいじょぶ……ゼェゼェ……もどらないと……」ヨロヨロ


浪花華(仮)「やっぱ只もんやないわ」

宮崎「…………」


男子主将「!!」ドカッ


岩動『男子チームのゴールキックで再開です……ボールは左サイド、部員Eへ……』


部員E「!」グイッ,ヘディング!

朝海「くっ!」


部員C「よし」パシッタタッ


岩動『部員Eのヘディングから部員C! ボールは中央』


つづく

乙です。

……全国にはこんな化け物がごろごろしているのか?
桜乃さんや宮崎さんはファンタジスタの存在を知らなかったのかな?

>>360
最初は真面目にサッカーやって時々ギャグを入れてみようかと思っていたのですが、
いまいち面白味にかけるかなと思って超能力出してみただけなのでサッカー経験者達がファンタジスタを知っているかとか考えていませんでした。

一応、宮崎は知っているという設定で考えています。


宮崎「…………」タタッ

部員C「!」パスッ

宮崎「!(浪花華を……)」タタタッ

 
岩動『部員Kへパス』

 
部員K「(これで浪花華に……!?)」パシッ

 
生駒「…………」ザッ

宮崎「…………」タタッ

浪花華(仮)「(二人がかりかいな)」タタッ

 
岩動『女子チームはかなり浪花華を警戒していますね』

佐々木先生『確かに二人がかりなら浪花華にパスが通ってもボールさ乗る事が難すいなし、だけんど他の選手がフリーになるべ』

 
部員K「なら……」タタッ

佐々木「止めるべ!」タタタッ

 
ガシッ

部員K「あぁ、やーらーれーたー」パタリ

佐々木「え!?」

主審「……ピッ!(笛)女子チーム16番ファール」

弘平谷「しまった! その手があったか!?」

 
岩動『女子チームのファールです。佐々木はイエローを1枚貰っていますが……カードは出ませんね』

校長『今の倒れ方……嘘臭くない?』

佐々木先生『フリーキックの場合、相手チームの選手はキッカーから9.15m以上離れねえといげね……これなら確実に浪花華さパスが通る上に邪魔されねでボールさ乗る事ができんべ』

岩動『すると、始まってしまうのか!? 浪花華の独壇場が!!』


岩動『女子チーム陣地半分くらい右サイドからのフリーキック、キッカーは部員F……あー、やはり浪花華がすぐ近くに来ましたね』

 
主審「ピッ!(笛)」

部員F「ほら」パスッ

 
浪花華(仮)「おっし」ヒョイスタッ

寒河江「く!」タタタッ

 
岩動『寒河江がボールを奪いにいくが間に合わない!』

 
浪花華(仮)「いくで!!」キィィ

ズシャァァーーッ!!

 
岩動『始まってしまったーーッ! 浪花華の謎のドリブル!!』

 
シャァァーーッ

朝海「なんなのよ!?」スカッ

宮崎「……!」スカッ

 
岩動『速い!』

 
シュィァァーーッ

宇佐美「もうっ!」スカッ

生駒「これじゃ……また!」スカッ

 
岩動『 速すぎる! あっという間にペナルティエリア前に!!』


       ___________
_______________|___桜______|___________________

|    |    ○       |      |
|    |_______________________|      |
|           川         |
|             ○       佐  |
|____________________________________○____|

      ◎  ( ____)
      浪

川原「(間に合わ……!?」ダッ

桜乃「…………!」グッ

  
浪花華(仮)「おりゃっ!!」
バシィッ

岩動『ミドルシューート!!』

 
桜乃「ーーッ!!」
ガスッ! ポーーン・・

岩動『桜乃弾いた! ボールはコート外へ!』

 
浪花華(仮)「かぁ……上手いわ」

須賀さん「ゼハー……ぜはぁ、ぜはぁ……」ゼェゼェ

浪花華(仮)「…………」ギクリ

 
須賀さん「ゼェ、ゼェ……と、とどかなかった……」ゼェゼェ

浪花華(仮)「…………須賀ちゃん……なんでここにおんねん?」

   シュウゥゥ
弘平谷「ん? 芝が抉れて……! 須賀さんの足跡か!?」


岩動『ま、また須賀さんが……今度は浪花華の後ろに!?』

佐々木先生『移動距離が伸びてる……須賀はハーフラインの辺りさいだはずだべ』

岩動『佐々木先生……これはやはり須賀さんも蹴球異能力者《ファンタジスタ》とゆう事でしょうか?』

佐々木先生『んだ、我々はその片鱗さ見てっかもしんね……須賀は無意識のうちにその領域に足を踏み入れていんべ』

校長『……須賀くんの様子がおかしいぞ?』

 
須賀さん「ゼェゼェゼェゼェ……」ゼェゼェ

浪花華(仮)「おい?」

佐々木「さんちゃん!?」

 
波照間先生「審判さん! タイムです!!」

 
岩動『女子チーム、タイムアウトを取りました。須賀さんをピッチの外へ運びます』


深山『放送席、放送席、こちらピッチリポーターの深山です!』


岩動『はい、深山さんどうぞ』

深山『女子サッカー部陣営ですが、先程からFWの黒滝がアップを始めています』

岩動『深山さん、ありがとうございました。佐々木先生、これは須賀さんとの交代もありえますかね?』

佐々木先生『……あの能力は身体への負担が半端でねみてえだなし。もすかすだら交代するかもすんね』


 
保険委員「いきますよ……せーの!」

友「須賀さん!」

谷川「しっかりしてくださいまし!」

須賀さん「だ、だいじょぶ……ゼヒ、ゼヒ」ゼェゼェ

 
川原「……須賀さん」

宇佐美「須賀ちゃん……浪花華くんに追いつこうとしてる……」ポヨン

生駒「私たちが不甲斐ないせいで……」

桜乃「(くそ! このままじゃ須賀にばかり負担を掛けすぎてしまう!)」


谷川「須賀さん、顔色が紫になっていますわよ!?」

須賀さん「へ、へっちゃらだよ……」ゼェゼェ

 
看護教諭「いかん! 酸素欠乏症(チアノーゼ)を起こしているぞ! 早く酸素を!!」

保険委員「は、はい! これを!」

 
カパッ・シューーッ

須賀さん「…………」スーッハーッ

看護教諭「……どうだ?」

 
須賀さん「ア、アリガトーゴザイマス……ダイブラクニナリマシタ(やたらと甲高い声)」


波照間先生「…………」
 
東奥「…………」

黒滝「…………」

友「……須賀さん?」

 
看護教諭「…………」チラ

酸素?ボンベ『He』

 
看護教諭「ヘリウムじゃねーかよ!」バシッ

保険委員「きゃっ!? す、すいませんまちがえました!」

谷川「早くしてくださらない!?」

保険委員「しょ、少々お待ちください」キコキコ

 
看護教諭「……おい、何をやっているんだ?」

 
保険委員「チベット高原のきれいな空気の缶詰め(25元)を開けているんです!」キコキコキコーッ

 
一同「「「アホか!!!」」」


主審「どうですか? もうそろそろ再開したいんですけど」

 
波照間先生「あ! はい、えっと……」

看護教諭「交代させた方が良いよ」
 

須賀さん「アタシマダ、ヤレルカラ……ゼェゼェ(やたらと甲高い声)」ゼェゼェ

東奥「須賀さん……」

波照間先生「…………」

 
主審「とりあえず須賀さん抜きで始めますよ。戻る場合は副審に声かけてからにしてください」

 
岩動『どうやら須賀さん抜きで再開するようです。男子チームのコーナーキック、キッカーは……浪花華ですね』

 
三枝「(……浪花華がキッカー?)」


主審「ピッ!(笛)」

浪花華「いくでー!」

バシィッ

 
宮崎「ぐ!!」バッ

部員E「おりゃ!!」ヘディング!

 
岩動『部員Eのヘディング!』

 
桜乃「!」ザッ

生駒「あ!?」

ガッ

桜乃「(ボールの軌道が!?)」

パサァッ・・

 
岩動『逆転ゴーール!! 部員Eのヘディングが決まったーーッ!!』

オオオオオオーーッ

 
部員E「いえーーい!!」パンッ

部員B「ナイッシュッ!」パンッ

 
岩動『これは部員Eのヘディングシュートが生駒に当たってボールの軌道がずれたみたいですね』

佐々木先生『桜乃の反応は良がったなし、運が悪いべ』

 
生駒「す、すみません!」

宇佐美「気にしないでぇつぎいこ、次!」ポヨン

桜乃「よくある事、よくある事(……かなりまずい。試合の流れが悪くなってきてる……何とかしないと!)」


主審「ピッ!(笛)」

浪花華「いくでー!」

バシィッ

 
宮崎「ぐ!!」バッ

部員E「おりゃ!!」ヘディング!

 
岩動『部員Eのヘディング!』

 
桜乃「!」ザッ

生駒「あ!?」

ガッ

桜乃「(ボールの軌道が!?)」

パサァッ・・

 
岩動『逆転ゴーール!! 部員Eのヘディングが決まったーーッ!!』

オオオオオオーーッ

 
部員E「いえーーい!!」パンッ

部員B「ナイッシュッ!」パンッ

 
岩動『これは部員Eのヘディングシュートが生駒に当たってボールの軌道がずれたみたいですね』

佐々木先生『桜乃の反応は良がったなし、運が悪いべ』

 
生駒「す、すみません!」

宇佐美「気にしないでぇつぎいこ、次!」ポヨン

桜乃「よくある事、よくある事(……かなりまずい。試合の流れが悪くなってきてる……何とかしないと!)」

 

桜乃「…………?」

しかし桜乃の思いも虚しく後半28分、須賀さんを欠き10人となった女子サッカー部は一瞬の隙を突かれ、またもや浪花華にゴールをゆるしてしまう……

女子1―3男子


ー女子サッカー部ベンチー

波照間先生「あぁ!?……それにしても浪花華くんはミドルシュートが多いですね」

 
三枝「!? そうか! そうだよ! 浪花華はミドルシュートしか撃っていない!!」

東奥「え!?」

友「本当だ……それどころか1回もペナルティエリア内に入っていない!?」

黒滝「何でだ? あの機動力があればもっとゴールに近付けるはずだぜ」

 
谷川「あのドリブル?のままGKの桜乃先輩を抜いてゴールに突っ込む事だって出来ますわよね?」

須賀さん「!!」

 
三枝「もしかしたらファンタジスタはそれほど万能じゃないのかもしれない」

黒滝「どうゆう事だよ?」

三枝「あくまで仮説だけど、あの能力はペナルティエリア内では使えない……いや浪花華が一度も入らないのなら……『能力を得る代わりにペナルティエリア内には入れない』か!?」

 
友「凄い力を得る代わりにそれなりの代償があるって事かな?」

三枝「仮説だけどね……(だとすると須賀さんのダッシュは尋常じゃない負担が係っているんじゃ?)」


須賀さん「い、いかないと」ガクガク

膝「うひゃひゃひゃ!」

 
友「駄目だよ須賀さん! 膝が笑っているよ!」

須賀さん「だいじょぶ、だいじょぶ」ガクガク

 
谷川「須賀さん……貴女はわたくしに無理をするなと云っておいて……」

須賀さん「……ごめん、谷川さん……でもわかったんだよ、谷川さんのおかげでどうすれば得点できるか……」

 
谷川「え?」

友「でも、そんな身体じゃ!?」
 

看護教諭「波照間先生、選手交代の準備をしておいてください」

波照間先生「あ……はい、黒滝さん準備を」

黒滝「いつでもいいよ!」

 
看護教諭「須賀さん、次はドクターストップだからね」

 
須賀さん「あ、ありがとう! 看護教諭せんせー!」


つづく


ー男子サイドー

梁「ククク、2点差か……もう攻める必要は無いな」

 
浪花華(仮)「はあ?」

男子主将「そうですね。残り15分守りきれば我々の勝ちです」

 
浪花華(仮)「ちょ、待ちぃな! ここで守りに入ってどないすんねん!!」

梁「何を言っておるのかね浪花華くん。ここは守りを固めて勝利を確実なものとするのが定石だろう?」

浪花華(仮)「須賀ちゃんのダッシュ力を忘れてへん? あれはゲームひっくり返すのに15分も必要ないで」

 
部員B「おいおい、須賀なんかにビビってのかよ!?」

 
梁「須賀は著しく消耗している、もう出てこないだろう」

男子主将「出てきても何も出来ないさ」

 
浪花華(仮)「…………(確かにうちは須賀ちゃんの事を過大評価してるかもしれへん……でも須賀ちゃんはあれで終わるようなタマやないで……絶対なんかする!)」


ー女子サイドー

寒河江「須賀さん!」

佐々木「さすけねぇか?」

須賀さん「う、うん」
 

波照間先生「浪花華くんのファンタジスタ攻略の糸口を三枝さんが見付けてくれました」

 
朝海「え!?」

弘平谷「本当か!?」

 
三枝「うん、あのドリブル?は……」


・説明中


友「対応策としては心許ないけどこの作戦ならいけるんじゃないかと思います」

三枝「まあ、ボクの仮説が間違っていたらあまり意味が無いけどね」

 
桜乃「ペナルティエリアか……確かにそうだな」

ジェシカ「すごいデス! サンシ!!」

寒河江「やるじゃねーか、さんし!」

宮崎「よく気付いたね……さんし」

 
三枝「さんしってゆーな!!」

 
宇佐美「すごい、すごいよ! さんしちゃん!!」ムギュゥゥ

三枝「むーッ! むーッ!!」ジタバタ


須賀さん「試合再開だ! がんばって逆転勝利だよ!」

 
一同「「「オーーッ!!!」」」

 
宮崎「……須賀さん」

須賀さん「ん、なに? 宮崎さん」

宮崎「分かっているとは思うけど、あのダッシュは須賀さんの身体に負担が係りすぎる……」

谷川「!」

須賀さん「…………」

宮崎「……やらない方が良い、少なくとも未完成のうちは」

 
須賀さん「……やるよ、あたしは」

友「須賀さん!?」

須賀さん「だって女子サッカー部がなくなるなんてやだもん! あたしは全力を出さないままで負けるなんていやだ!!」

宮崎「(須賀さんの意思は固い……でも、このままじゃ須賀さんは……)」

 
須賀さん「これくらいだいじょーぶだよ宮崎さん」

宮崎「…………」
 

須賀さん「……この試合が終わったらさ、女子サッカー部のみんなで海とか遊びにいこうよ」

谷川「え……は、はい」

友「…………」

宮崎「…………」

 
須賀さん「あさってはお母さんの誕生日なんだ」

谷川「そ、そうでしたか」

須賀さん「お父さんも帰ってくるし、サプライズパーティーの準備もしてるんだ……」

須賀さん「プレゼントも用意してあるんだ……お母さん喜んでくれるかな?」

 
友「須賀さん、もうその辺で!」

東奥「そ、そんな感じの話はしない方が良いですよ!」


岩動『試合再開、女子チーム2点のビハインド! 残り時間も15分少々、どう攻めるのか!? それとも男子チームがリードを守りきってしまうのか!?』

 
主審「ピッ!(笛)」

ジェシカ「いきマスよ!」パスッ

須賀さん「…………」パシッ

 
岩動『再開のホイッスル、女子チームジェシカから須賀さんへ……おや? 須賀さんが動きません!』

 
須賀さん「(集中だ……集中するんだ!)」グググ

ジェシカ「スガさん!?」

寒河江「おい!?」

弘平谷「回復してないのか!?」

 
須賀さん「だれよりも速く……ゴールまで一直線に!」キィ,,,

浪花華(仮)「! アカン!」タタッ

 
岩動『浪花華が果敢にチェック!』

 
須賀さん「目覚めろ! あたしのファンタジスタ!!」キィィ

トンッ

 
浪花華(仮)「ボールを!?」ザザッ

朝海「リフティング……え!?」

ボシュッ!!

 
岩動『須賀さん、その場でボールを浮かせて消えた!?』

佐々木先生『こ、これは!?』

ズガガカガッ!!
 
部員C・I・L「うわあぁぁっ!?」

岩動『フィールドを切り裂くような衝撃波が……」

ズズズゥゥン!!

男子主将「ひっ!? ゴールポストが!?」


岩動『男子チームのゴールポストが突然ぶっ倒れたーーッ』

 
男子主将「あ、あぶな……!?」

 
しゅぅぅぅ・・

須賀さん「いてて……」ゴホッ
 

岩動『す、須賀さんが倒れた男子チームのゴールポストに……ネットに絡まっています!』

佐々木先生『須賀だけでねぇ』

 
浪花華(仮)「んな、アホな……」

桜乃「どうなってる!?」

 
波照間先生「あ!」

梁「……ボールが!?」

 
主審「ピッピィィーーッ(笛)」

岩動『ボールが……ボールが須賀さんと一緒にゴールラインを割っていたーーッ! ゴォォォル!!』

ワアァァァァーーーッ!!!
 

岩動『よくわからないけど女子チームが1点返したーーッ!!』


女子2―3男子


岩動『今のゴールシーン、ハイスピードカメラによるリプレイ映像が出ます……』

岩動『須賀さんがボールをリフトして……追いきれていませんね』

校長『須賀くんの残像かの?』

佐々木先生『……おそらく、あのスピードではドリブルさ出来ね、須賀は胸か腹の辺りでボールを押しながら運んだべ』

 
岩動『押しながら運んだ?』

佐々木先生『こんな感じだべ』

 

賀○→→
さ(ボールの反発力)
ん→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→
 (須賀さんのダッシュ力)

※ボールの反発力よりも須賀さんのダッシュ力が強いためボールは須賀さんに押し付けられる。
 

岩動『えっと、つまり……須賀さんは走っただけ?』

佐々木先生『んだ、よく見ると衝撃波(ソニックブーム)は須賀が通った後に起きているなし、音速を越えているべ』

岩動『……人間業じゃないですね』


ドーダナニワハナ! アタシノマッハドリブルハ!!

浪花華(仮)「そんなんドリブルちゃうわ!」

 
部員B「ぐぬぬ……化け物供が!」

部員C「それにつけても俺たちゃなんだろう……」

部員G「ああ、ボール1つにキリキリ舞いだな」

部員F「いつか稲妻シュートとか決めたいな……」


ジェシカ「スガさん!」

寒河江「やってくれたな!」

弘平谷「無茶苦茶しすぎだぞ!」

 
 
須賀さん「みんな! やったよ!!」


 
岩動『チームメイトが須賀さんに駆け寄ります』

 
朝海「もう、須賀さんたら非常識過ぎよ」ポンポン

須賀さん「へへへ……」ガクガク

宮崎「…………須賀さん?」

 
須賀さん「………………ぐはぁ!!(吐血)」バタッ

朝海「え……須賀さん!?」

寒河江「須賀さんが血を吐いたぞ!?」

宮崎「速く担架を……いや、救急車!」

須賀さん「」ビクン! ビビクン!!

 
谷・友「「キャーーッ!! 須賀さん!?」」
 

深山『須賀さんが突然倒れたようです……え、意識が無い!? 大変です! 須賀さんは意識不明のようです!』

岩動『ピッチは騒然としております! 心配ですね……』

佐々木先生『あのスピードさ身体がついていってねえべ……これは危険かもしんね』


つづく

更新遅くてすまん。
GTA5にハマってました。


須賀さん「」

看護教諭「!? 呼吸をしてない! 心拍数……!! 心臓マッサージするぞ!」

保険委員「は、はい!」

 
谷川「嫌ぁーーッ! 須賀さん!!」

寒河江「落ち着けって!」

黒滝「なんてことだ……なんてことだ…………」

 
看護教諭「AEDの準備! 救急車はまだか!?」グッグッ

保険委員「はい、それが……『え? だいぶ前に出たんですけどねぇ』って言われました!」

看護教諭「出前の遅い蕎麦屋かよ!」

 
桜乃「…………」

波照間先生「ど、どうしましょう!?」

宮崎「須賀さん……」

友「須賀さん……目を覚まして!」


・・・・

須賀さん「…………」

須賀さん「……あれ? ここどこ?」キョロキョロ

 
須賀さんはいつの間にか河原に立っていた。石だらけの殺風景なその場所にいると、とても寂しさを感じる。

須賀さんは……

1・とりあえず河原の石を高く重ねてみる。

2・向こう岸を見てみる。

選択肢安価↓1


しばらく殺風景な河原を進んでいくと向こう岸が見える場所にたどり着いた。

 
須賀さん「あ、ここからだと向こう岸が見えるよ!」

須賀さん「…………なんだか綺麗なとこだな……あ!?」

 
向こう岸は花が咲き乱れて光溢れる暖かく美しい風景が広がっている。須賀さんはそこに自分の知る人影を発見した。

 
須賀さん「おばあちゃんだ! おーーい! おばーーちゃーーん!!」

おばあちゃん「……おや、須賀さんかえ?」

須賀さん「そーだよー! 須賀さんだよーー!!」

 
おばあちゃん「須賀さん……あんたはまだこっちに来ちゃいかん……」

須賀さん「なんで!? あたしもそっち側にいくよ!」

おばあちゃん「駄目だよ須賀さん……みんなが待っているだろ?」
 
須賀さん「みんなって誰さ? あと、なんであたしの事を須賀さんって呼ぶの!?」

 
??「向こう岸に行きたいのかい?」

 
何者かが須賀さんに声をかけてきた。


須賀さん「誰だ!?」

渡し守「おいらはこの川を行き来する渡し船の船頭さ。向こう岸に行きたいんだろ?」

須賀さん「え? うん」

渡し守「なら金を払いな。初乗り運賃は六文からだぜ」

須賀さん「お金とるの!?」

渡し守「あたぼうよ! 地獄の沙汰も金しだいってね」ケタケタ

 
須賀さん「お金もってないよ……」

渡し守「なにぃ? これだから最近の奴は……仏に六文すら持たせないのが多くて嫌だねぇ」

須賀さん「?」

 
渡し守「金がないなら諦めて石でも積んでな」

須賀さん「えぇ!? 乗せてくれないの?」

渡し守「無理だね……ん? 格好いい靴を履いてるな」

須賀さん「え? 靴……あれ? なんでこんなカッコいい靴を履いてるんだろう?」

 
渡し守「その靴をくれるなら向こう岸まで乗せてやっても良いぜ」


須賀さん「ほんと!?」

渡し守「おうよ!」

 
おばあちゃん「(いかん! このままじゃ須賀さんが!?)」

おばあちゃん「須賀さん! その靴を渡しちゃなんねぇよ!!」

 
須賀さん「え? おばあちゃん、なんか言ってる……」

渡し守「チッ あーもうこんな時間かー聞きたいラジオ番組がはじまるわー」カチッ

ラジオ『ガガッ ざっつなってぃーれでぃおしょーおにたま……』

おばあちゃん「ーーッ! ーーッ!!」

須賀さん「??」


つづく


おばあちゃん「須賀さんに声が届かない!?」

 
渡し守「ほらほら、思いきって脱いじゃいなよ」

須賀さん「えー、どうしようかな?」

渡し守「大丈夫、だいじょーぶ! 誰も見てないしさ」

須賀さん「でもー」

 
おばあちゃん「(このままじゃ須賀さんが危ない!)」

おばあちゃん「うおぉぉーーッ!」

バシャーーン! ザブザブ・・・

 
渡し守「ちょっとだけ! ちょっとだけだからさ……」

ザッバーーン

渡し守「うお!?」

須賀さん「!?」

 
おばあちゃん「……うちの孫娘をたぶらかしてんじゃないよ!」ポタポタ

須賀さん「おばあちゃん!」

渡し守「馬鹿な……向こう岸から泳いできただと!?」

 
おばあちゃん「須賀さん、サッカーはどうしたんだい?」

須賀さん「サッカー?」

おばあちゃん「サッカー部の仲間を置いてこんな所に来ている場合じゃないだろう!?」

渡し守「ババア! 余計な事を言ってんじゃねぇ!!」

 
須賀さん「サッカー……仲間…………!!」

須賀さん「この靴はみんなで買いにいったサッカーのスパイクだよ!!」

おばあちゃん「やっと思い出したようだね」

渡し守「チッ!」

 
須賀さん「帰らなきゃ……みんなの所に!」

おばあちゃん「それで良い。ここはあたしに任せて行くんだよ!」

須賀さん「うん! ありがとう、おばあちゃん!」クルッ タッタッタ,,,

渡し守「あ!? こら!!」

・・・
・・



須賀さん「」

看護教諭「くっ……駄目か!?」グッグッ

谷川「わたくしに代わりなさい!」

波照間先生「谷川さん!?」

 
谷川「わたくしが人工呼吸を……!」

友「えぇ!?」
 

谷川「須賀さん! ハァハァわたくしが今、マウストゥマウスでハァハァハァ……」

 
生駒「……谷川さんの様子が」

佐々木「谷川さんは女の子が好きな女の子だべか?」

桜乃「あー、なるほど」
 
谷川「ち、違いますわ! 須賀さんは超金持ちで絶世の美貌を持ち圧倒的オーラを纏うわたくしに普通に接してくれる友達で!」

 
寒河江「分かったから早く人工呼吸しろよ(こいつ取り巻きとかいるけど友達いないもんな)」

谷川「そ、そうですわね!」チャージチュウデス

谷川「須賀さん……」フレテイルヒトガイナイカカクニンシテクダサイ

保険委員「AEDいきますよー」チュイーン

ドンッ

谷川「きゃん!?」
須賀さん「かはっ」


須賀さん「ゲホッ……あれ?」

友「須賀さん!」

宇佐美「よかったぁ」ポヨン

弘平谷「どうなる事かと思ったよ」ヨカッタヨカッタ

朝海「あー、よかった」

東奥「あの……谷川さんが」

 
谷川「」

 
波照間先生「キャーーッ!! 今度は谷川さんが!?」

看護教諭「AEDを使う時は患者に触っている人がいないか確認しろよ!」

保険委員「すいませーん」テヘペロ

 
宮崎「…………」

寒河江「谷川……なんて残念な奴だ」


つづく


救急隊員「ちわーす。患者はどこっスか?」


寒河江「遅ぇんだよ! おかげで患者が2人になっちまっただろーが!!」

救急隊員「すんませーん。ここら辺の道詳しくなくって」

友「地元の消防分署の人だよね?」


須賀さん「あ、あたしはまだ……!」

看護教諭「駄目だ。ドクターストップと言ったはずだぞ」

三枝「それにその足じゃ無理だよ」

須賀さん「え? あれ!? なにこれ!?」

東奥「うわっ……凄い鬱血ですね」

宮崎「あのスピードで走ればそうなるよ……無理しない方が良い」


須賀さん「うぅ、みんなゴメンね……」

桜乃「なに言ってんだよ! 1点返したんだ、上出来だぞ」

黒滝「そうだぜ! あとはアタシらに任せとけ!!」

佐々木「さんちゃんの活躍でこっちさ流れが来てんべ! このまま逆転勝利すっから、また一緒にサッカーすんべ!!」


須賀さん「みんな……ありがとう!」


救急隊員「えーと、付き添いの人とかいるっスか?」

波照間先生「あ、私が……でも、試合もあるし……」


おばあちゃん「それならあたしが付き添うさね」

波照間先生「え……どちら様でしょうか?」

おばあちゃん「初めまして、須賀さんの祖母です。孫がお世話になってます」ペコリ

波照間先生「あ、いえいえ、こちらこそ」ペコリ


須賀さん「おばあちゃん! さっきはありがとう」

おばあちゃん「なに、大事にならんで良かったよ」

朝海「?」



救急隊員「それじゃ行くっスよー?」

おばあちゃん「はいよ」

須賀さん「みんな、がんばってね」

谷川「」

ブブー・・キキキッピーポーピーポー


宇佐美「……須賀ちゃんのおばあちゃんかぁ」ポヨン

友「なんか、度田舎山の中腹に1人で住んでいるらしいですよ」

東奥「え……あの山に?」サァー

寒河江「何者だよ」


岩動『須賀さんは無事のようです。良かったですね』

佐々木先生『重体には変わんねえべ』

岩動『その須賀さんに代わり7黒滝砂里惠がFWに入ります』

 
選手交代
女子サッカー部(交代枠2/3)
△ 7黒滝砂里惠
▼ 1須賀さん
 

岩動『試合も再開、しかし男子チームは攻めません。チーム内のパス回しでボールをキープ!』

佐々木先生『残り10分弱……1点守りきれば勝ちだあ、男子チームも必死だべ』

 
部員B「それっ」パスッ

部員K「よしっ……」パシッ

黒滝「おらーーッ!」ダダダッ

部員K「! C!!」パスッ

 
部員C「ナイス!」パシッ

ジェシカ「そーはいきマセン!」ザザッ

ペチッ

部員C「うわあー、やーらーれーたー」パタリ

ジェシカ「ワッツ!?」

部員C「いてえよ、いてえよー!」ゴロゴロ

主審「…………ピッ(笛)男子チームフリーキック!」

ジェシカ「NO!?」

  
友「……なんてあからさまな時間かせぎ」

東奥「このままじゃ……」
 

梁「ククク、それで良い……もう須賀はいない。絶対に守りきれ!」

 
浪速華(仮)「…………」イライラ


三枝「波照間先生、ボクに……ボクにやらせてください!」

友「三枝さん?」

波照間先生「……三枝さん、あなたに任せるにはリスクが大きすぎるわ」

東奥「そ、そうですよ! 三枝さんはいつ発作が起きてもおかしくない体なんですよ!?」

 
三枝「女子サッカー部のみんなが頑張ってここまで来たんだ……病気だなんて言ってられないよ!」

東奥「三枝さん……」

波照間先生「…………」

三枝「お願いします!!」

 
波照間先生「……三枝さん、あなたに賭けましょう」

 
三枝「! ありがとうございます……ボクに任せてください!!」

友「確かに三枝さんなら、この状況を打開できるかも」

東奥「三枝さん……頼みました!」

三枝「うん!」


部員K「!!」パスッ

弘平谷「く! !?」ガッ

ヒューン・テンッテンテン・・・

 
岩動『ボールがタッチラインを割る……これは男子チームのボールです』

深山『岩動さん、こちらピッチリポーターの深山です』

岩動『はい、深山さんどうぞ』

深山『女子チームに動きがありました! どうやらついに三枝が出るようです』
 

佐々木先生『三枝が!?』

校長『きたか!』

 
選手交代
女子サッカー部(交代枠3/3)
△ 12三枝桂
▼ 10ジェシカ・ジェイコブソン

 
オォーーッ!!

岩動『ついに……満を持して登場! 三枝桂の登場に場内が湧きます!!』

 
寒河江「三枝! いけるのか?」

桜乃「三枝!」

三枝「フッ、ボクが来たからにはもう安心だ!」

ジェシカ「ケイ、まかせマシタ」


三枝「くらえ! 漆黒の旋風【シュバルツ・ヴィルベルヴィント】!!」

ゴゴゴォーーッ

 
岩動『こ、これは!? 三枝の放ったシュートが闇に包まれていく!!』

 
男子主将「なんだこの圧倒的な闇の力は!?」

バシュゥゥッ!

岩動『ゴーール! 同点! 三枝のミラクルシュートが決まったーーッ!!』

佐々木先生『これは蹴球異能力(ファンタジスタ)たべ! 光すら飲み込む闇の力がボールの位置を把握させず、キーパーは自分の方向感覚や距離感も見失っているべ!!』

 
三枝「もう一発!」

ゴゴゴォーーッ

 
男子主将「うわぁーーッ、止められない!?」

バシュゥゥッ!!

主審「ピッピッ……ピーーッ(笛)」

 
岩動『ゴーール! 三枝の活躍で女子サッカー部の逆転勝利だーーッ!!』


寒河江「やったな三枝!」

黒滝「すげーぜ三枝!」

桜乃「三枝……おまえこそ真のエースだ!」

さーえぐさ! さーえぐさ! さーえぐさ! ・・・

 
岩動『三枝コールが鳴り止みません! 未来のなでしこJAPANのエースがここに誕生した!!』

佐々木先生『三枝がいれば日本女子サッカー会は安泰だべ!』
 

さーえぐさ! さーえぐさ! さーえぐさ! ・・・

三枝「ありがとう! ありがとう!!」
 

・・・

・・



三枝「えへへ……ありがとー」ムニャムニャ

 
友「三枝さん、また寝ちゃいましたね……」

東奥「なんか夢でも見てるんでしょうか?」

波照間先生「興奮しすぎて発作が起きたんですね……そっとしておきましょう」


つづく


岩動『男子チームのフリーキック。相変わらずのパス回しで全然攻める気配が無い』

校長『うーん……観てて面白くないのお』

 
部員E「ヘーイ! パスパース!」

朝海「!!」タタッ

部員C「よっと!」パスッ

朝海「あっ!?」

 
部員G「ナイスパース!」パシッ

ジェシカ「いいかげんにするデス!」ズシャァ!

部員G「うお!?」

ばたーん!

主審「ピッ(笛)女子チーム10番!」イエローカード

ジェシカ「しまったデス!?」ガーン

 
岩動『おーっとぉ! 女子チームの10ジェシカ、痺れを切らしたのかラフプレイ! 主審はジェシカにイエローカードを出した!!』

 
部員G「あーいてて」

部員E「大丈夫かよ?」ニヤニヤ

部員G「なに、大袈裟に転んだだけだよ」ニヤニヤ

 
ジェシカ「シット!」

寒河江「……あいつら!」

 
浪速華(仮)「……………………」プチッ


岩動『男子チームのフリーキックです。キッカーは部員G、そしてすぐ側に部員Cが駆け寄ります』

BOO! BOO! ツマンネーゾ! ジカンカセギヤメロ!
 

岩動『観客からはブーイングが巻き起こっています』

 
部員M「監督……」

梁「気にするな。これもサッカーなのだよ」ククク

 
部員G「チッ、やりづらいぜ」パスッ
 

タッタッタ

浪速華(仮)「ナイスパスやで!」パシッ

部員C「あ!?」

朝海「え?」

 
梁「な、浪速華ーーッ!!」

 
岩動『あーーっと、浪速華が味方のボールをパスカット! 一体どうゆうつもりだ!?』


部員C「浪速華! てめー何すんだよ!?」

浪速華(仮)「じぶんらこんなサッカーおもろいんか? だらだらと時間かせぎばかりしよって……たるいんじゃ!」


浪速華(仮)「うちは江戸っ子やき、気が短いんじゃ!!」バーーン

 
部員C「」

寒河江「な、なんだ……と!?」

黒滝「え、江戸っ子って……」

弘平谷「東京都出身……なのか?」
 

浪速華(仮)「え、なに? 何なん!?」

 
黒滝「お前、東京出身なのに関西弁なのかよ」

寒河江「最低だな」ペッ

宮崎「……初対面の時からインチキ臭い関西弁だと思ってた」

部員B「関西人だとばかり思ってたんだけどな……」

朝海「浪速華さんがそんな人だったなんて……」

 
浪速華(仮)「ええやん! 多摩出身でも関西弁使おたってええやん!!」

部員C「多摩かよ!」

浪速華(仮)「多摩を馬鹿にすんなーーッ!!」


岩動『な、なんと! 浪速華は東京都多摩地区出身なのに関西弁を使っていたそうです! これは許される事では無い!!』

佐々木先生『故郷に対する重大な裏切り行為だべ』

校長『それは不味いの……人として』

 
浪速華(仮)「なんでやねん!?」

 
BOO!BOO! フザケンナーーッ アヤマレーッ

岩動『観客は当然のように浪速華をバッシング!』

 
浪速華(仮)「え、ちょ、じぶんらおかしない!? 関西弁でもええやん!」

 
あーやまれ! あーやまれ! あーやまれ!・・・

岩動『会場に謝れコールが鳴り止みません!!』

 
寒河江「浪速華……間違いを認めて謝罪しろよ」

弘平谷「そうだぞ。謝った方が良い」

浪速華(仮)「え、だから……なん……」

あーやまれ! あーやまれ! あーやまれ! あーやまれ! あーやまれ!・・・
 

生駒「浪速華さん……誰だって過ちを犯すことがありますよ(凪いだ大海のように澄んだ瞳)」

浪速華(仮)「う……」


あーやまれ! あーやまれ! あーやまれ! あーやまれ! あーやまれ! あーやまれ!・・・


 

 

 

浪速華(仮)「その……多摩出身なのに関西弁で話しててすいませんでした」ペコリ

ウオオォーーッ! ヒューヒュー!! パチバチパチ

 
部員B「チッ、今後は気をつけろよ」

浪速華(仮)「はい……」

弘平谷「関西人に憧れてんのか?」

浪速華(仮)「いえ、そうゆう訳では……」

朝海「ほ、ほら多摩だって東京都なんですから!」

浪速華(仮)「知ってます……」

 

 

 
浪速華(仮)「……………………って、なんでやねーーん!?」ズビシッ


つづく


浪速華(仮)「関西弁はうちの魂の言語や! 死んでも関西弁を使たるわーーッ!!」

 
岩動『おーーっと!? 浪速華、まさかの逆ギレ!!』

 
浪速華(仮)「逆ギレちゃうわ! いくで、マッハドリブル!!」キィィィ

寒河江「きた!!」

ジェシカ「きたデス!!」
 

桜乃「DF!」

生・宇・川・佐「!!」ザッ

 
浪速華(仮)「オラオラーーッ」

ズシャアァーーッ!!

 
黒滝「くそ!」スカッ

弘平谷「駄目か!?」スカッ

 
岩動『出たーーッ! 浪速華のファンタジスタ《マッハドリブル》!! あっという間に2人抜きだ!!』

 
浪速華(仮)「ハッハー! もう誰もうちを止められへんで!!」ズシャァ!


岩動『浪速華、一気にゴール前へ!』

佐々木先生『これは!?』

 
浪速華(仮)「なんやて!?」ザザッ

 

          ___________
_______________|___桜______|_________________

|    |      ○         |     |
|    |_________________________|     |
|         ○ ○ ○ ○         |

|         宇 生 川  佐         |
|_________________________________________|
           (_____)
              ◎
              浪!?

 
岩動『女子チームのDF全員がペナルティエリア内で壁を作っている!? なんだこれ!?』

校長『浪速華くんからボールを奪うのを諦めたんかの?』

佐々木先生『……たぶん』

岩動『しかしこれでは、もしDFが抜かれた場合は大ピンチですよ?』

佐々木先生『わかんね……もすかすっと女子チームは浪速華が必ずシュートすると確信してっかもしんねえべ』
     

試しに
       ___________
_______________|___桜______|_________________

|    |    ○       |      |
|    |_______________________|      |
|        ○ ○ ○ ○      |
|         宇 生 川  佐     |
|___________________________________________|

         (_____)
              ◎
              浪!?


浪速華(仮)「(しもうた! うちがペナルティエリア内に入れんのが、ばれとるやん!?)」

 
 
波照間先生「……どうやら三枝さんの読みは正しかったみたいね」


東奥「ええ」

友「マッハドリブルを止めるには、あの機動力に付いていかないといけないけど……」

 

         ___________
        |     |

 

 
          
        ←←○→→


     ←←←←←●→→→→→
 

友「シュートは止められないほど強力じゃない……DF4人がカバーし合えば動きも少なくてすむ」

         ___________
        |     |

 
    ←○→←○→←○→←○→

 

     ←←←←←●→→→→→

 
友「消極的かもしれないけどフリーでシュートさせる事に変わらないのなら、壁を作ってシュートを防ぐべきです」

       ___________
_______________|_____桜____|_________________

|    |     ○      |      |
|    |__________________ササッ__|      |
|           ○ ○ ○ ○→     |
|            宇 生 川 佐     |
|___________________________________________|

         (_____)     ◎→
                 浪!
        
     
浪速華(仮)「くっ!」

 

       ___________
_______________|___桜______|_________________
|    |    ○       |      |
|    |_________ササッ___________|     |

|     ←○ ○ ○ ○           |
|       宇 生 川 佐          |
|___________________________________________|

    ←◎   (_____)    
     浪!
 

浪速華(仮)「この!」

 
岩動『浪速華が攻めあぐねている!?』

佐々木先生『これは……』


桜乃「(さあ、どうする? DFの頭越しにループシュートか? それとも……)」

 
浪速華(仮)「なら……!」

 
       ___________
_______________|___桜______|_________________
|    |    ○       |      |
|    |_________ササッ___________|     |

|      ○ ○ ○ ○→          |
|       宇 生 川 佐!          |
|___________________________________________|

     ◎→  (_____)    
     浪     宮
           ▽
 
浪速華(仮)「これでどうや!」ザッ

       ___________
_______________|_______桜!!_|_________________
|    |      ○     |      |
|    |_______________________|     |

|        ○ ○ ○ ○         |
|         !宇 生 川 佐       |
|___________________________________________|

    ←◎   (_____)    
     浪ドヤ!

 
岩動『浪速華、急に方向転換したーーッ!!』

 
桜乃「(フェイントか!)」

浪速華(仮)「オラーッ!!」

ガッ!!

岩動『シューートッ!!』


桜乃「届け!」ザッ

ガシィッ!!
 
浪速華(仮)「止めた!?」

 
岩動『桜乃、ファインセーーブ!! 浪速華、ゴールの左隅を巧くねらいましたが得点ならず!!』

おおー・・ドヨッ

 
 
桜乃「みんないくぞ!」


ドガァッ!

浪速華(仮)「まさか……フェイントも想定内やったんか?」

浪速華(仮)「くっ……」

 
岩動『ボールは中盤左サイドの弘平谷へ』


弘平谷「よし!」タッタッタ,,パシッ

部員F「うおーーッ!!」ダダダッ

弘平谷「!!」

部員F「うらっ! うらっ!」ガシガシッ

弘平谷「く……!」

 
岩動『部員Fが弘平谷に執拗なチェック!』

 
弘平谷「(しつこい!)」ザッ,タンッ

部員F「あ、待て!」

グイッ

 
弘平谷「!?」ズルッ

部員F「あ」

ばたーん

主審「ピーッ(笛)」

 
岩動『部員Fが弘平谷を引っ張った!! これはファールです……あ』

佐々木先生『…………』

校長『あー……』


弘平谷「いつつ……」

 
宮崎「弘平谷先輩、だいじょ……ぶですか……」

寒河江「あ……その……怪我してません?」

弘平谷「……ああ、大丈夫」

 
朝海「そ、それは良かった……のかな?」

弘平谷「??」

 
黒滝「……お前、好きなんだな……猫ぱんつ」

弘平谷「!?」バッ

部員F「あ、いや……その」クイクイ

 
岩動『猫さんぱんつだーーッ!! 部員Fが引っ張ったのは弘平谷のハーフパンツ!! その下から猫ぱんつが丸見えです! これは可愛すぎる!!』

校長『いやいや……これは……』

ウオオォーーッ
 

弘平谷「あ……あ……」カアァァ

部員F「す、すんません」クイクイ

部員K・J・I「「「(グッジョブ)」」」グッ

 
弘平谷「放せーーッ!!」

ガシッガシッ!

部員F「グヘェッ!?」


弘平谷「死ね! 死ね!!」

ゲシッ! ゲシッ!

部員F「ぐは!? 止め……!」

 
弘平谷「フザケンナ! わたしはあれか!? パンチラ要員か!?」

ゲシッ! ゲシッ!

部員F「ま、マジでやめ……!!」

 
弘平谷「死んで詫びろーーッ!!」

ゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシゲシッ!!!

 
黒滝「うわ……」

寒河江「弘平谷先輩、そのへんで!!」バッ

朝海「ほ、本当に死んじゃいますよ!?」グイッ

 
部員F「」ヒクッ,ヒクッ,,

弘平谷「はあ、はあ…………ハッ!?」

主審「ピッ(笛)女子チーム11番」イエローカード

弘平谷「あ」

 
岩動『これは弘平谷にイエローカード!!』

佐々木先生『まあ、本来は一発退場ものだけんど……』


つづく


主審「男子6番!」レッドカード

部員F「」

梁「馬鹿な!?」

 
岩動『一発退場は男子チームの部員F!! レッドカードきたーーッ!!』

 
男子主将「おかしいだろ審判!!」タタッ

主審「ノー、ノー、セクハラ!」

 
岩動『男子主将が猛抗議しますが主審は全く受け付けないです!』

校長『うーん、確かに危険なプレーじゃったの』

佐々木先生『弘平谷を辱しめた罰だべか?』

岩動『しかしこれで男子チームは10人になってしまいました』

佐々木先生『男子チームには厳しい展開だべ』

 
梁「…………」イライラ

梁「……部員X」

部員X「はい?」

梁「浪速華と交代だ」

部員X「え!?」

梁「聞こえなかったのか、浪速華と交代だ!」クワッ

部員X「は、はい!」

梁「審判!」

 
岩動『おや、男子チームの梁監督が出てきました……抗議でしょうか?』

 
選手交代
男子サッカー部(交代枠3/3)

△ 25部員X
▼ 10浪速華太郎

 
岩動『ええーーッ!? ここで浪速華を下げるの!?』

校長『これはまた思いきったの』

佐々木先生『1人減ったこの状況で……裏目に出ねければええが……』


朝海「え!?」

桜乃「浪速華を下げるのか?」

 
浪速華(仮)「…………」

梁「浪速華くん、監督である私の方針に従えないキミはもう必要ないのだよ」

 
浪速華(仮)「……やってられるかい!」ツカツカ

 
岩動『浪速華、ピッチを離れます。男子チームのベンチには戻らずに観客席へ』

 
―観客席―

浪速華(仮)「隣、邪魔するで」

??「どうぞ」

浪速華(仮)「ふん!」ドスッ

 
??「荒れてますな?」

浪速華(仮)「当り前田のクラッカーやで! あそこで攻めんとかアホちゃうか!?」
 

??「いやいや、残り時間が10分ちょっとで1点リードなら守りを固めるのも有りじゃないですかね?」

浪速華(仮)「あんたにサッカーの何がわかんねん!」

 
??「少なくともキミよりは解っているつもりだけどね……浪速華太郎くん」

浪速華(仮)「あぁ!? なんやねん! あんた…………様は?」

 
>>444「青が丘高校の女子サッカー部監督様だよ! なぁーにぃーわぁーーッ!!」

ガシッ!! ギリギリギリ・・

浪速「いだだだだ……! か、かんとく!?」

 
セーラー服少女「バスケットボールすらパンクさせる監督のアイアンクロー……死んだな、浪速」

浪速「おま!? いだだだだだだだ……!!」ギリギリ



安価
青が丘監督の名前>>444

高萩千紗

眞弓恭菜 まゆみやすな


浪速「いだだだ! ど、どないしてここに!? 今日は練習日のはずやん!?」ギリギリ

セーラー服少女改め高萩「私がチクった」

浪速「てめ! たかはぎ! ……いだだだだぁッ!!」ギリギリ

眞弓「お前も練習日だろうが!」

ギリギリギリ・・

浪速「いだだだだ!!」ギリギリ


眞弓「なんで他校内の試合に参加してんだよ?」

浪速「すんません! すんません!!」ギリギリ


眞弓「ファンタジスタは公式戦以外は禁止のはずだよなぁ?」

浪速「すんません! すんません!!」ギリギリ


眞弓「弱点ばれしてんじゃねーかよ!!(握力UP)」ゴゴゴ

ギリギリギリ・・

浪速「いだだだだーーッ!! つぶれる! 頭潰れるーーッ!!」ギリギリギリギリ


つづく

セーラー服少女の名前は>>443を採用させていただきました。


いつの間にか浪花華が浪速華になってた。


部員X「(まさか自分が試合に出ることになるとは……)」チラ

宮崎「…………」ジー

川原「…………」ニコッ

部員X「」ゾクッ

部員X「(お、おとなしくしていよーっと)」

 

岩動『キッカーは猫ぱんつ弘平谷。センターライン近くからのフリーキックとなります』

 
弘平谷「(残り時間は少ない……が、ここは焦らずに確実にパスを繋いでいく!)」パスッ

寒河江「よ……っと!」パシッ,,,パスッ

黒滝「よっしゃ!」パシッ

 
岩動『ボールは弘平谷→寒河江→黒滝へ……部員Bがチェックに入る……』

 
部員B「通すか!」ザッ,,ジリジリ

黒滝「お!?」ピタッ

部員B「……ん?」

 
審判員「…………」ゴソゴソ

審判員『アディショナルタイム15:00』サッ

 
部員B「長げぇよ!」ガーン

黒滝「今だ!」トンッ,,タッタッタ

部員B「あ!?」ガーン
 

岩動『黒滝が部員Bを抜いた! ……それにしてもアディショナルタイム15分は長いですね』

校長『色々あったからの……虎とか893とか』


梁「15分だと!? 長すぎるぞ!!」

部員M「浪花華下げちゃったのまずかったかもしれないっスねぇ」アハハ

梁「……何か言ったか?」ギロッ

部員M「な、なんでもないっス」

 

部員C「くらえ!」チャージ!

黒滝「それ!」パスッ

ジェシカ「はいデス!」パスッ

部員C「あ! え!?」

黒滝「ナイスだぜ!!」パシッ,,タッタッタ

 
岩動『部員Cも抜いた!』

佐々木先生『綺麗な壁パスだべ』

           ▲
         △ C        弘
         寒          ○
   ジ         
   ○
           黒
           ◎
       _________       ●
______________(_______●_)______________J__
 ●        I
 L

 
岩動『黒滝、ゴールは目前だーーッ!!』

 
黒滝「(これはアタシの個人技を魅せる絶好のチャンス!)」ムズムズ

黒滝「(……いやまてアタシ、大事な場面だぞ冷静になれ!)」ハッ!?

黒滝「(でも目立ちたい! 子供の頃から密かに練習してたルーレットやりてぇ!!)」ムズムズ




黒滝「(…………うん、やろう! この状況はきっとアタシへ神からの小粋なプレゼントに違いない! うん! きっとそうだ!!)」


部員I「ボールよこせやーーッ!!」ダダダ

黒滝「チャーンス!!」タンッ

くるっ・・タタンッ

部員I「!?」

黒滝「見たか! アタシの絶技!!」

オォーーッ! スゲー

 
岩動『黒滝、なんかくるっと回って部員Iもかわしたぞ!?』

佐々木先生『見事なルーレットだべ』

 
黒滝「そして更に!」タンッ

ぎゅりりり・・タンッタタンッ・ぎゅりぎゅりタタンッ

 
岩動『ボールをリフトして……ブレイクダンス!? いや、ボールリフティングをしています! なんつーパフォーマンスだーーッ!!』

ウオオォーーッ! ナンダアレ!?

 
朝海「…………」

寒河江「…………」

ジェシカ「…………」

宇佐美「さりえちゃん目立ちたがりやだなぁ」ポヨン

 
黒滝「ワハハハーーッ! 驚け! そしてアタシを称えろ! スゲーだろ!? すげぇだろおぉぉ!!」ギュリギュリタタンギュリギュリタタン

ぱしっ

男子主将「…………」

黒滝「…………ありゃ?」ギュリギュリ

 
岩動『ペナルティエリアに入っていた黒滝、飛び出してきたGK男子主将に難なくボールを取られたーーッ!!』

校長『まあ、そうじゃろね』

 
弘平谷・桜乃「「アホかーーッ!!」」


―観客席―

眞弓「……大丈夫なのか、度田舎の女子サッカー部は?」

高萩「あの7番(黒滝)あんたと同類(アホ)だね」

浪花「ちょっ、うちはあないなアホちゃうで!?」

 
高萩「まあ浪花がアホなのは置いといて、実際やってみてどうなの? ここの女子サッカー部は?」

眞弓「そうだな浪花がアホなのは当たり前だが、一応お前の意見を聞きたいな」

浪花「」

眞弓「オラ、どうした? 早く言えよアホ」

 
浪花「……ほとんど初心者でまだまだやな」

高萩「うわ……上から目線ですよ」

浪花「当然やん、実際うちらの方が格上やで」

 
眞弓「アホの浪花は、その初心者にしてやられたじゃねーかよ」

浪花「それはあれや……うちの力は青が丘イレブンがいてこその!」

 
眞弓「え、お前レギュラーになれるとでも思ってんの?」

 
浪花「え!?」

眞弓「…………」

浪花「か、監督ほんま冗談きついわ」アハハ

眞弓「…………」

浪花「うち1年の頃からレギュラーやってねんで?」

眞弓「…………」

浪花「なんか言ってくれません!? ほんますんませんて!!」ペコペコ


浪花「で、でもな! 選手個人のポテンシャルはかなり高いと思うんですわ!」


眞弓「ふむ……確かにMF陣はパスの正確性に光るものを感じるな」

浪花「でしょでしょ!」

高萩「さっき救急車で運ばれてった須賀って子にはビックリしたよ」

浪花「せやろ!?」


高萩「でもあれって、どう考えても浪花の影響を受けて能力が開花しちゃった感じだよね?」

浪花「う……」

眞弓「蹴球異能力者《ファンタジスタ》の影響を受けて他者が蹴球異能力者《ファンタジスタ》になるって説も眉唾ではないかもな」

高萩「オフサイド無視できるほどのダッシュとかどーすんのよ?」


浪花「強敵が増えるのは嬉しい事やで!」ワクワク


眞・高「(あぁ、やっぱりこいつアホだ)」


つづく

更新遅くてすまん。


岩動『試合はあと5分ほどでロスタイムに突入しようとしていますが、男子チーム相変わらずパスの応酬で逃げ切りモード』

佐々木先生『両チームとも選手の疲労が目立つべ』

 
部員I「ぜー、ぜー……!」パスッ

黒滝「くそっ!」ザッ

部員L「おっし」パシッ

           
     C      
     ●

             黒
 ジ           ○
 ○                   ●
          ●          J
◎         I

                 ____________
_____________________________________(___________
|


ジェシカ「かんねんするデス!」タタタッ

部員L「チッ……(確かこの外人イエロー貰ってたよな)」

部員L「(なら……)」ニヤッ

 
ジェシカ「ウエーイッ!」ザッ

ぺしっ

部員L「うわー!」パタリ

ジェシカ「もらいデス!」タンッタッタッタ

 
部員L「………………あれ? ファールじゃないの?」

主審「NOファールです」ツーン

 
岩動『ジェシカに接触(?)した部員Lが倒されました(?)がホイッスルは鳴らない!』

佐々木先生『うーん、あれでファールは無理があるべ』

校長『そうそう使える手じゃないのぉ』

 

―男子チームベンチ―

梁「くっ、馬鹿者が! 止めろ! 何としても止めるんだ!!」


ジェシカ「このままゴールデスよ!」タッタッタ

部員I「なにやってんだ! うおぉぉーーッ!!」ダダダッ

ジェシカ「What!?」

ガシィッ!!

 
ジェシカ「アウチ!!」バターン!

主審「ピィーーッ(笛)」

部員I「しまった!?」ガーン

 
岩動『ホイッスルが鳴ったーーッ!! 男子チーム部員I焦ったのか!? これはファール!!』

校長『PK!? これPKなの!?』

佐々木先生『……ぎりぎりペナルティエリアの外だあ、直接フリーキックだべ』

 
主審「男子チーム9番」イエローカード!

部員I「」ガガーン

 
岩動『更に部員Iにはイエローカードの痛すぎるオマケ付きだ!』

佐々木先生『これは仕方がねえなし』

 
寒河江「ジェシカ! 大丈夫か!?」

ジェシカ「……へーきデス」パンパン

弘平谷「ふう、良かった」

黒滝「しかし、でかしたぜ!」

朝海「そうね、チャンスだわ!」

            _____○
  ___×____________○__(____●______________
  |        
  |       ● ●
  |     ●______________________

  |    ●|            |
___ _|________ __|__________●___________|_____  
          |____________|


※ ×がフリーキック位置

 
弘平谷「……さて、誰が蹴るか?」

 
ジェシカ「ここは、ワタシが!」ズイ

寒河江「いや、私が蹴る!」ズイズイ

黒滝「いやいや、アタシが!」ズイズイズイ

朝海「わ、私が蹴る!」

 
ジ・寒・黒「「「いや、それはないわ」」」

 
朝海「なんで!?」ガーーン


つづく

 
黒滝「よーし、じゃんけんで決めようぜ」

 
寒河江「望むところっスよ!」

ジェシカ「まけまセンヨ!」

朝海「私が勝つんだから!」

 
弘平谷「(……私が蹴った方が良いかもしれないな)」

弘平谷「私もやる!」

黒・寒・ジ・朝「「「!?」」」

 
黒滝「お前はぱんつ晒して十分目立っていただろ!?」

弘平谷「黙れ! 目立つとかじゃない。お前らだとちょっと心配なだけだ」

寒河江「……信用無いっスね」

主審「早くしてくれないかい?」

 
宮崎「(……大丈夫かな)」

 
黒滝「じゃあ、いくぜ……」

「「「ジャーーン、ケーーン…………ポンッ!!!」」」

黒滝>>471 寒河江>>472 ジェシカ>>473 朝海>>474 弘平谷>>475

 
コンマ末尾の値
1,4,7 グー
2,5,8 チョキ
3,6,9 パー

※ 最初のじゃんけんで0が出た場合は??が蹴ります。以降0はアイコです。(連投可)

ほい

ほい

とう

それ


黒滝「(グー 4)」

寒河江「(パー 9)」

ジェシカ「(グー 7)」

朝海「(グー 1)」

弘平谷「(チョキ 5)」


寒河江「弘平谷先輩、空気を読んでくださいよ」

弘平谷「無茶を言うな!」

黒滝「もっかいいくぜ!」


「「「あいこで……しょっ!!」」」


黒滝>>477 寒河江>>478 ジェシカ>>479 朝海>>480 弘平谷>>481

ほい

てい

それ

あい


朝海「またアイコ!?」

主審「まだぁ?」


「「「あいこで……しょっ!!」」」

黒滝>>483 寒河江>>484 ジェシカ>>485 朝海>>486 弘平谷>>487

終わらない

とう

てい


主審「…………」イライラ

「「「あいこで……しょっ!!」」」


黒滝>>489 寒河江>>490 ジェシカ>>491 朝海>>492 弘平谷>>493

※ コンマ末尾、奇数が勝つ。0が出ると強制終了。

ほい

朝海さんガンバ

てい

とお


寒河江「あ、アイコっすね……」

弘平谷「どうするんだよ!?」


主審「………………」イライライライラ


>>495のコンマ末尾の値
0,1 黒滝の勝ち
2,3 寒河江の勝ち
4,5 ジェシカの勝ち
6,7 朝海の勝ち
8,9 弘平谷の勝ち

てい


ジェシカ「YES!!」


黒滝「くそーッ」

主審「はよ始めて」

朝海「あ、はい」


岩動『キッカーはキャプテンのジェシカに決まったようですね』

佐々木先生『5人で安価じゃんけんさせる>>1は考え無しだべ』


弘平谷「ジェシカ頼んだぞ」

ジェシカ「おまかせデス!」
 
ジェシカ「ワタシ『は』スガさんやみなさんのがんばりをムダにしまセンヨ!」

 
黒滝「嫌味かよ!?」ガーーン
 

弘平谷「あ、自覚あるんだな」

 

―病院―

須賀さん「がんばれジェシカーーッ!!」バタバタ

谷川「須賀さん、落ち着いてくださいまし!」

看護師「もう! TVを消しますよ!?」

須賀さん「あ、ごめんなさい!」

 
医師「こんな元気な急患は始めてだよ」

おばあちゃん「粗忽な孫娘ですまないね」


岩動『さあジェシカが位置についた!』

 
ジェシカ「いきマス!」

タッタッタッ・ドガァッ!

 
バキィッ!!
 
部員I「ぶぁっ!?」バターン

 
岩動『シュートは部員Iの顔面に直撃ーーッ!! ボールの行方は……!』

 
朝海「ボールが!」ダッ

寒河江「こぼれた!!」ダッ

黒滝「汚名挽回のチャンス!」ダッ

弘平谷「挽回してどうする!?」ダッ

部員E・G・J・L「「「止めろーーッ!!」」」ダダッ


部員L「うおぉぉ!」

朝海「私の方が……早い!!」

ドガァッ・バンッ

     ____________
    ↓     \

    ↓      \ 真横から見たゴールポスト
    ↓       \
    ↓        \
    ↓ボール?     \
_________○______________\


 
岩動『朝海のシューート! バーに当たって真下にはねた……!?』

 
副審「オンゲームです」

朝海「何でよ!?」ガーーン

 
岩動『入っていない!?』

佐々木先生『ボールが完全にゴールラインを通過してねえなし!』

 
男子主将「おおぉーーッ!!」ダッ

寒河江「待ってました! ごっつぁんゴール!!」ザザザーーッ

男子主将「な!?」

バシィッ・バシュッ・・テンッテンテン

 
男子主将「そんな……」ガーーン

梁「……馬鹿な」アングリ

 
主審「ピッピーーッ(笛)」

ワアァァァァーーーッ

 
岩動『ゴオォォォル!! 寒河江が滑り込んだーーッ!! 同点! 女子チームの同点ゴーール!!』

校長『おおーっ、やったよ!!』
 

女子3―3男子


つづく
>>488のじゃんけんですでに結果が出てましたね……自分で条件付けたのに……
結局ジェシカが勝ったけど

すまん。
アディショナルタイムとロスタイムって別物なのか?
>アディショナルタイム15:00
>試合はあと5分ほどでロスタイムに突入しようとしていますが
アディショナルタイム15:00で終了したら更にロスタイム?

>>503
アディショナルタイムとロスタイムは同じものです。
wikiからの情報ですが日本では数年前から『アディショナルタイム』で統一するようにしたそうです。

紛らわしい表現をしてしまい、まことに申し訳ありません。

閲覧とご指摘、ありがとうございました。


岩動『寒河江、見事に押し込みました。そして今アディショナルタイムに突入!』

佐々木先生『この試合、わからなくなってきたべ』


寒河江「イエェェイ!!」

ジェシカ「ナイスシュート! ヒロミ!!」

黒滝「美味しいとこ持っていきやがって!」


岩動『さあ、試合はふりだしにもどった! このアディショナルタイムで勝負が決まるのか!?』


10人ながらも体力面で上回る男子チーム、疲労からミスが目立ち始めた女子チーム、試合は膠着状態のままアディショナルタイムは過ぎつつあった……そして残り時間2分

 
宇佐美「あ!?」

ぼすっ・てんってんコロコロコロ・・
 
部員B「ちゃ、チャンスだ!」ダッ

生駒「(シュートさせちゃ駄目だ!)」タタッ

 
岩動『宇佐美、まさかのクリアミス! 男子チーム部員Bの前にボールが転がるーーッ!!』

 
       ___________
_______________|___________|_________________

|    |     桜      |      |
|    |__________○___________|      |
|                     |
|           ・             |
|___________________________________________|

         (_____)
                      佐
      生      川        ○
      ○      ○ ●
      ◎        X
      B

 
部員B「取った……!!」ガッ

ザッ

生駒「ハァ、ハァ……」

部員B「チッ、ウゼーぞ生駒(Xにパスは通りそうにないな……時間も無いしコイツを抜いてシュートだ)」

生駒「と、通しません!」

部員B「ウザイって! 言って……んだろ!!」

ガシッガシッ!

生駒「くうっ……」

 
川原「生駒先輩!?」

桜乃「アイツ……肘で!」

主審「……ムゥ」

 
佐々木先生『生駒は当たり負けでねえ! 主審もファールさ取るか迷っているべ』

岩動『160cmという小柄な生駒ですが、なんとゆう粘り強さ!』
 


部員B「いい加減に! しろ!」

ガッ!

生駒「うぅっ!?」ヨロッ

部員B「よっしゃ!」

生駒「まだ!」ザッ

チッ・コロコロ・・
 

部員B「!? クソッ!」ダダッ

桜乃「!!」ダッ

 
岩動『よろけながらも生駒の足がボールを掠めた! ボールはペナルティエリアの方へ転がっていく! それを追う部員B! GK桜乃も飛び出したーーッ!!』

 
宇佐美「だめーーッ!!」ダダダダッ

部員B「!?」

どっしーーん!!


生駒「う、宇佐美さん!?」

 
岩動『突進してきた宇佐美が部員Bと接触! 2人とも倒れこんだーーッ!!』

 
宇佐美「いたた……」

部員B「」

 
ピイィィィーーッ!!

 
主審「女子チーム8番」イエローカード

宇佐美「え?」

桜乃「ファール!?」

 
岩動『ホイッスルが鳴った! イエローカード、宇佐美の突進が危険な行為と見なされたのか!? そしてこの位置は……』

岩動『ペナルティエリア! PKだーーッ!!』

オオオォォォォーーッ!!


宇佐美「かざねちゃん……ゴメンね」ショボーン

桜乃「いや、助かったよ……多分あのままだったら私の方が間に合わなかった」

 
岩動『最後の最後に男子チームに最大のチャンスが訪れました! 一方、女子チームには最大の試練が襲いかかる!!』

岩動『このペナルティキックが決まろうが決まるまいが終了のホイッスルが鳴るでしょう!』

岩動『シュートが決まれば男子チームの勝利! 決まらなければ延長戦は無くPK合戦による決着です!!』

佐々木先生『両チームとも正念場だべ』

 
岩動『さあ、男子チーム、キッカーの部員B! 見事チームを勝利に導く事が出来るのか!?』

岩動『女子チーム、キーパー桜乃! このピンチを切り抜けられるのか!?』


部員B「(決める……絶対決めてやる!)」

桜乃「(右? 左……ど真ん中? いや! 考え過ぎるな! 集中しろ!!)」ザリッ

 
宇佐美「かざねちゃん……」

弘平谷「風音……頼むぞ」

生駒「桜乃さんお願いします!」

 
―女子チームベンチ―

波照間先生「…………」ハラハラ

友「桜乃先輩!」

東奥「(桜乃先輩……頑張れ!)」

 
―病院―

須賀さん「がんばれッ! 桜乃せんぱいがんばれーーッ!!」

谷川「桜乃先輩、頼みましたわよ!」


つづく


岩動『部員B、助走をつけて……』

 
タッタッタッ

部員B「…………!」

ドガァッ!

桜乃「(左!……いや右だ!!)」ザッ,ダダッ

 

 

 
 
 
ビシュッ・テンッテンテン・・・

 
 
 
 
生駒「そんな……」


宇佐美「うそ……」

 
主審「…………」スゥ,,

ピッ・ピィッ・・ピイィィィーーッ!!

ワアァァァァーーーッ
 

岩動『ゴーーール!! 部員Bのシュートが決まりました! そして試合終了のホイッスルーーッ!!』

佐々木先生『桜乃の反応は良かったけど惜しかったべ……』

校長『女子サッカー部が……負けたの?』

 
部員B「おっしゃぁーーッ!!」

部員C「やった! やったーーッ!!」

 
桜乃「…………届かなかったのか? 私は…………私はッ……!」キィィィ


岩動『部員B、助走をつけて……』

 
タッタッタッ

部員B「…………!」

ドガァッ!

桜乃「(左!……いや右だ!!)」ザッ,ダダッ

 

 

 
 
 
ビシュッ・テンッテンテン・・・

 
 
 
 
生駒「そんな……」


宇佐美「うそ……」

 
主審「…………」スゥ,,

ピッ・ピィッ・・ピイィィィーーッ!!

ワアァァァァーーーッ
 

岩動『ゴーーール!! 部員Bのシュートが決まりました! そして試合終了のホイッスルーーッ!!』

佐々木先生『桜乃の反応は良かったけど惜しかったべ……』

校長『女子サッカー部が……負けたの?』

 
部員B「おっしゃぁーーッ!!」

部員C「やった! やったーーッ!!」

 
桜乃「…………届かなかったのか? 私は…………私はッ……!」キィィィ


岩動『部員B、助走をつけて……』

 
タッタッタッ

部員B「…………!」

ドガァッ!

桜乃「(左?……いや右だ!!)」ザッ,ダダッ

 

 

 
 
 
ビシュッ・テンッテンテン・・・

 
 
 
 
生駒「そんな……」


宇佐美「うそ……」

 
主審「…………」スゥ,,

ピッ・ピィッ・・ピイィィィーーッ!!

ワアァァァァーーーッ
 

岩動『ゴーーール!! 部員Bのシュートが決まりました! そして試合終了のホイッスルーーッ!!』

佐々木先生『桜乃の反応は良かったけど惜しかったべ……』

校長『女子サッカー部が……負けたの?』

 
部員B「おっしゃぁーーッ!!」

部員C「やった! やったーーッ!!」

 
桜乃「…………届かなかったのか? 私は…………私はッ……!」キィィィ


岩動『部員B、助走をつけて……』

 
タッタッタッ

部員B「…………!」

ドガァッ!

桜乃「(左?……いや右だ!!)」ザッ,ダダッ

 

 

 
 
 
ビシュッ・テンッテンテン・・・

 
 
 
 
生駒「そんな……」


宇佐美「うそ……」

 
主審「…………」スゥ,,

ピッ・ピィッ・・ピイィィィーーッ!!

ワアァァァァーーーッ
 

岩動『ゴーーール!! 部員Bのシュートが決まりました! そして試合終了のホイッスルーーッ!!』

佐々木先生『桜乃の反応は良かったけど惜しかったべ……』

校長『女子サッカー部が……負けたの?』

 
部員B「おっしゃぁーーッ!!」

部員C「やった! やったーーッ!!」

 
桜乃「…………届かなかったのか? 私は…………私はッ……!」キィィィ


―観客席―

ワーーッワーーッガヤガヤ

浪花「っかーッ! 取れんかったか!?」

高萩「でもいい試合だったね……度田舎女子は善戦してたよ」

 
眞弓「…………何か、おかしいな」

 
浪花「おかしいって……何がです?」

高萩「そういえば、さっきから同じ場面を何度も観ているような……」

浪花「そらあれやろ>>1のクソみたいな通信環境のせいで多重投稿してるだけやん?」
 

眞弓「確かにクソ通信環境による多重投稿かもしれないが……もしかすると……」

 
浪・高「「もしかすると?」」


岩動『部員B、助走をつけて……』

 
タッタッタッ

部員B「…………!」

ドガァッ!

桜乃「(右!……絶対右だ!!)」ダッ

 

 

 
 
 
パシィッ・ズササッ・・

 
 
 
 
生駒「桜乃さん……」


宇佐美「とった……」

 
主審「…………」スゥ,,

ピッ・ピィッ・・ピイィィィーーッ!!

ワアァァァァーーーッ
 

岩動『ゴーーール……してない! 捕ってるの!? 桜乃ファインセーーブ!! 失礼しました! そして試合終了のホイッスルーーッ!!』

佐々木先生『桜乃の反応が良がった、迷い無ぐ跳んだべ!』

校長『いやあ、まるで何度も観ていたように長いPKじゃったの!』

 
部員B「」

部員C「」

 
桜乃「…………」


宇佐美「やったぁ!!」ポヨヨン

生駒「やりましたね! 桜乃さん!!」タタッ

佐々木「やっぱ先輩はすげえなし!」タタッ

黒滝「お前ならやってくれると思っていたぜ!」タタッ

 
桜乃「…………」

 
弘平谷「……風音?」

川原「あの……何処かお怪我でも?」

 
桜乃「………………う」グス

朝海「う?」

 
桜乃「ウエェェェン!! いたぁい! いたいよママーーッ!!」

 
一同「「「えーーーッ!!??」」」


弘平谷「か、風音……どうしたんだ!?」

桜乃「いーたーいー! ママぁ、どこぉ!?」グスグス

 
宇佐美「かざねちゃん、どこがいたいのぉ?」ポヨン

桜乃「ぐす……おてて」

宇佐美「グローブ取ろうねぇ……あー、擦りむいちゃっているねぇ」

桜乃「いたいのぉ……」グス

宇佐美「痛いの痛いの遠くのお空に飛んでけーー!」フリフリ

 

波照間先生「桜乃さん!? これは一体……」

ジェシカ「センパイはどうしたデスカ?」

友「な、なんか子供みたいになっていませんか?」

川原「幼児退行でしょうか?」

朝海「な、なんで!?」

 
宮崎「……能力の代償かもしれない」

寒河江「は? 能力ってファンタジスタとかいうやつか?」

宮崎「多分……」


―観客席―

ワーーッワーーッガヤガヤ

浪花「……取りよった」

高萩「同点の場合は延長戦無しでPK戦で決着だって」

 
眞弓「…………やはりな」

 
浪花「やはりって……何がです?」

高萩「?」


眞弓「あの桜乃ってキーパーは蹴球異能力者《ファンタジスタ》だ」

浪花「ハア?」

高萩「あの……あの子なんかしました?」

眞弓「シュートを止めたな」

浪花「そら止めますやん、キーパーやし」


眞弓「気付かなかったか? ……まあ余程意識してないと解らないかもな」

浪花「??」

高萩「え? なんですか? 気になるじゃないですか!?」


眞弓「(『やり直す能力』といったところか……無意識に発現したのかもしれないが……)」

眞弓「(桜乃風音……ファンタジスタ抜きにしても良いキーパーだ)」


浪花「監督、教えてくださいよー」


つづく

乙です。
強力だけど、一回使ったら桜乃さんは交代必至な上、カリスマブレイクな危険な能力ですね。

朝海「もしかして、私のシュートが、キーパーのファインセーブに止められるのも、ファンタジスタの副作用!?」
友「いや、ないから」


ー女子チームベンチー

宮崎「実際に桜乃先輩が何をしたのかはよくわからないけど」

朝海「うーん、そう言われてみればさっきのPKはなんか違和感があったような……」

川原「桜乃先輩は責任感が強いですがプレッシャーでおかしくなるとは思えませんね」

友「浪花華さんは行動範囲の制限、須賀さんは肉体的ダメージ、そして桜乃先輩は精神的に……人によって能力の代償は違うんだね」

 

宇佐美「おててきれいにできたかなぁ?」ポヨン

桜乃「……うん」コクン

宇佐美「それじゃバンソーコーを貼るよぉ……んと……」ゴソゴソ

宇佐美「……あったぁ!」ジャーーン

 
生駒「ひっ!?」ビクッ

寒河江「うげっ、なんスかそれ!?」

宇佐美「『たごさっくんバンソーコー』だよぉ、駅前の薬局で買ったのぉ! カワイイでしょぉ」ポヨヨン

※『たごさっくん』とは度田舎町をPRするために作られたゆるキャラだ! 『キモカワイイ』をコンセプトにデザインされたはずが、もはやキモいを通り越しておぞましいその外見で多くの子供達にトラウマを植え付けているのだ!

 
佐々木「た、たごさっくんだべ! うちのちび達はこいつのせいで一時期心療内科の世話さなっただぁ!!」ガクブル

東奥「見るだけで心が不安定になるデザインですね……」ブルブル

黒滝「あまりにも気持ち悪すぎてゆるキャラ関連のイベントには出禁になっているらしいぜ」

宮崎「……このデザインを採用した人は頭おかしい」

 
宇佐美「はーい、かざねちゃんおてて出してぇ」ポヨン

桜乃「ん」ニュッ

弘平谷「おい! バカやめろ!!」

ぺたっ


桜乃「……」

宇佐美「ほら、もう痛くないよー」ポヨン

 
友「(あんなの今の桜乃先輩に貼って大丈夫なの!?)」

桜乃「……ヒキッ」

桜乃「びえぇぇん! こわい! とって! これとってーーッ!!」ビーッ

宇佐美「あ、あれぇ?」

朝海「(そりゃそうなるわね)」

 
宇佐美「ほ、ほらカワイイよぉ」

桜乃「こーわーい! こわい! こわいぃぃ!」ビェェン

波照間先生「こわくなーい怖くない……い、今剥がしますよー」ペリ

桜乃「ウエェェェン!! うえっ、うええっ!!」ゼヒゼヒ

川原「……泣きすぎて過呼吸になってませんか?」

弘平谷「風音!?」サスサス

 
桜乃「…………」ピタッ

 
黒滝「な、泣き止んだぞ」

朝海「ショックで元に戻ったりして……」

宇佐美「かざね……ちゃん?」ポヨン

 
桜乃(^p^)「あうあうー」

 
一同「「「(悪化してるーーッ!?)」」」ガガーーン


桜乃(^p^)「だぁ、あぁうー」

 
弘平谷「おい! どうするんだよ!?」

生駒「こ、困ったね」

宇佐美「ゴメンね! かざねちゃん、ゴメンね!!」

桜乃 (^q^)「うあー?」

 
ジェシカ「もとにもどるデスカ? ヤバイよ!」

波照間先生「と、とにかくPK戦のキーパーの交代を申請しましょう」

 
梁「それは認められませんな」

 
波照間先生「梁先生!?」


梁「PK戦は試合終了時にフィールドにいた選手のみ参加資格がある……女子チームのGKは桜乃にやってもらいますよ」クックックッ

宇佐美「そ、そんなぁ」

寒河江「今の桜乃先輩にGKが出来るわけねーだろ!?」

梁「知らんよ、ルールはルールだ」クックックッ

 
波照間先生「……いえ、そうとは限りません」

 
梁「なんだと?」

波照間先生「キーパーが負傷などでキーパーとしてプレーを続けられない場合、選手の交代枠に余りがあればPK戦でのキーパー交代も可能のはずです!」ルールブック!

梁「…………」

 
波照間先生「主審! キーパーの交代を申請します!」

主審「……理由は?」

波照間先生「桜乃風音が精神に異常をきたしたのでキーパーを出来ません。11東奥要に交代させたいのですが」

 
友「『異常をきたした』って……」

弘平谷「まあ、そうだけど……なあ?」

主審「フム……」

 
桜乃 (^p^)「うまうま」モシャモシャ

朝海「ちょ、私の髪を食べないでくださいよ!?」

宇佐美「かざねちゃん、だめだよぉ」ポヨン
 

主審「……キーパーの交代を認めます」

寒河江「やった!」

黒滝「波照間先生が初めて監督らしい事をしたな!」

波照間先生「」ガーーン

 
梁「チッ……」


波照間先生「東奥さん、最後の最後で出番が来てしまいましたが……」

東奥「はい、大丈夫です!」

友「東奥さん、ファイト!」

東奥「うん、まかせて!!」

 
寒河江「なんという頼もしさだ!」

黒滝「ああ、東奥がいつもより大きくみえるぜ!」

東奥「こ、これ以上は大きくなりたくないです(身長187cm)」

 
主審「女子サッカー部の主将さん、男子チームは1人退場者が出ているのでPK戦は10人で行います。女子の方から除外する選手を1人決めてください」

ジェシカ「PKは5にんでやるじゃねーデスカ?」ホワイ?

朝海「PK戦は5本目までの得点数で決着をつけるけど、それでも決着しなかった場合の為に6番手以降も決めておくのよ」

ジェシカ「そーデシタか……ムム、ダレにシマスか?」ナヤムデス

宮崎「…………」

 
宮崎「……あの……わた「ジェシカ」」
川原「実は試合中に足を挫いてしまったようなので私がPK戦を辞退します」

友「え!?」

佐々木「腫れてるでねえか!」

波照間先生「どうして言わなかったんですか!?」

川原「試合終了の直前だったもので」タハハ

 
ジェシカ「ケガならしかたねーデス……ジャッジ、4ナナミ・カワハラをじょがいするデス」

主審「4番、川原……了解しました」

 
宮崎「……ずるい」

川原「すみません、ですが怪我をしたのは事実でして」

川原「……それに宮崎さんはこのPK戦に参加するべきです」

宮崎「わ、私は……」

弘平谷「順番決めるぞー」


宮崎「…………」


―男子チームベンチ―

梁「主将、これを飲んでおけ」


男子主将「……これは?」

梁「即効性の筋肉増強剤だ」

男子主将「筋肉増強剤……監督!?」


監督「これは公式試合ではない。何の問題もないのだよ」クックックッ

男子主将「しかし……」

梁「我々は負けられないのだ……サッカー部が廃部になっても良いのか?」

男子主将「そ、それは……」


梁「生駒が戻ってこなくても良いのか?」


男子主将「!? …………んぐっ」ゴクゴク

梁「そうだ……それで良い」ニヤリ


ー病院ー

谷川「はい、あーん」

須賀さん「あーん」ムグムグ

 
須賀さん「……PK戦かぁ」

谷川「須賀さん……」

須賀さん「気になるね……」

谷川「まさか騒ぎすぎてTVを撤去されるとは思いもよりませんでしたわ」

おばあちゃん「しかたないさね、須賀さんは絶対安静の……」

コンコン・・ガラガラ

看護師「おばあちゃん、須賀さんの入院手続きをしたいので来てもらえますか?」

おばあちゃん「あぁ、はいはい」

おばあちゃん「大人しくしてるんだよ」

須賀さん「はーい……」

ガラガラ


須賀さん「…………」

谷川「その……須賀さん、2、3日の短期入院ですから……」
 

須賀さん「……谷川さん」

谷川「はい、なんでしょうか?」

須賀さん「谷川さん、あのね……」





谷川「さあ須賀さん、この車椅子に」

須賀さん「うん」ヨイショ

カラカラ・・

谷川「まさか救急搬入口から出ていくとは思わないでしょう」

ガチャ・カラカラ・・

 
須賀さん「谷川さん……わがまま言ってごめんね」

谷川「そんな事ありませんわ。わたくしも近くで皆を応援したい気持ちは須賀さんと一緒ですわ」

須賀さん「ありがとう……谷川さんだいすき!」

谷川「わたくしも須賀さんの事が大好きですわ……さあ、度田舎高校へ参りましょう(おっっしゃあぁぁーーッ!! 須賀さんの『大好き!』戴きましたわ!!!)」

須賀さん「うん!」

カラカラ・・

 
―病室―

ガラガラ

おばあちゃん「すまないね、色々と手間取って……これは置き手紙?」

 
『みんなの応援にいってきます。おばあちゃんごめんね、試合が終わったらぜったいにもどるから。』

 
おばあちゃん「……やれやれ、こまった子だね」


―またもや女子チームベンチ―

波照間「……5番手は誰にしましょうか?」


黒滝「はいはいはーーい!」

弘平谷「順番が後になるほどプレッシャーが大きいから慎重に決めたいな」

友「そうですね」

黒滝「聞けよ!」

弘平谷「あん? どーせまたふざけるんだろ」

黒滝「さすがにアタシだって真面目にやるよ! 汚名返上のチャンスをくれよ!?」

弘平谷「…………」


生駒「あの……私にやらせてください!」

朝海「生駒先輩!? な、なんかやる気に満ち溢れてますね」

波照間先生「(あのビビりで小動物のような生駒さんが……試合終盤で見せた気迫あるプレーといい、彼女は成長している……)」


波照間先生「5番手は生駒さんでいきましょう」

生駒「ありがとうございます!」

宇佐美「いおりちゃんがんばってぇ」ポヨン


黒滝「あのぉ……」


波照間先生「それでは6番手以降も決めて……」

黒滝「はい! アタシが!!」シュビッ


川原「宮崎さんはどうでしょうか?」

黒滝「」ズコッ

宮崎「え?」

寒河江「あれ? そういや宮崎入ってねえじゃん?」

友「宮崎さん、カーブとかブレ球出来るのにもったいないよ」


波照間先生「6番手は宮崎さんで良いですね?」

宮崎「……はい」

川原「順番が回ってこないかもしれないし、気楽にいきましょうよ?」

宮崎「…………」



弘平谷「こんなとこで寝るなよ」

桜乃(^p^)「わぁう?」

黒滝「ほっといて」シクシク


岩動『決着はPK戦にまでもつれこんだこの試合、これから両チームのキャプテンが先攻を決めるコイントスを……』


ジェシカ「…………」キョトーン

男子主将「フゥゥ……」ムキムキッ

主審「コイントス始めますよ」


寒河江「ちょっとマテーーッ」

主審「なんですか?」

寒河江「あっちのキャプテンあんな筋肉質だったか? おかしいだろ!?」

主審「フム、そう言われてみれば……」


梁「彼は元からあの体型だよ。変な言い掛かりはよしてくれたまえ」

寒河江「嘘つけ!」

男子主将「…………」キンニクピクピクッ


主審「……認めます」

波照間先生「審判!?」

主審「この試合は薬物等によるドーピングが禁止されているわけではありません」

梁「ククッ」

主審「スポーツマンシップから逸脱した最低でゲスなやり口ですが認めます」

梁「」


ピンッ・クルクルクルパシッ

主審「どーっちだ?」


男子主将「裏」

ジェシカ「……おもてデス」

主審「裏ですね……男子チーム、先攻後攻どっちにしますか?」

男子主将「先攻で」


岩動『女子チーム側から男子主将の体が大きくなっていないかとクレームがありましたが、どうやら問題なくPK戦が始まるようです』

校長『えー? 明らかにムキムキになっとるよね?』

岩動『先攻は男子チームです……女子チームのGK13東奥要(あちおく かなめ)負傷した桜乃に代わっての緊急登板となりましたがこのPK戦で真価を発揮できるか!?』


―観客席―

眞弓「……あんな隠し球がいたのか? タッパあるな」

浪花「あー、おったおった」


女生徒1、2「「東奥さーーん! 頑張ってーーッ!!」」


高萩「随分と人気あるのね」


男子主将「ハァァ……」ムキムキッ



眞弓「……非公式試合とはいえあからさま過ぎるドーピングだな」

浪花「ここの男子サッカー部の監督はホンマいけ好かない奴やで」

高萩「ここまで手段を選ばないなんて……」


女生徒1「あれ? 浪花華くん知らないの?」

浪花「は? なんの話やねん?」

女生徒2「この試合で負けた方のサッカー部が廃部になるんだよ」

浪花「え!?」

女生徒2「まあそれでも梁せんせーは最悪なゲス野郎だけどね」

女生徒1「ほんと、ほんと!」キャハハ


眞弓「そういやそんな事がちらほらと聞こえていたな」

高萩「あんた知らないで女子サッカー部潰しを手伝っていたんだ?」

浪花「そ、それであんなに嫌われておったんか……」ガーン

高萩「どーすんの? このPK戦に負けたらここの女子サッカー部無くなっちゃうよ?」


浪花「うおぉーーッ!! 頑張れ女子チーム! 気張りやーーッ!!」


岩動『1番手のキッカーは部員B、位置につきました!』


東奥「(落ち着いて……冷静に!)」

部員B「(でかいな……横っ飛びでボールを弾くのが上手そうだ……なら!)」

タッタッタッ・ドカァッ!


東奥「真ん中!」

ガシッ!

おぉーーッ!!


岩動『ど真ん中! 東奥キャッチ!! ゴールならず!!』


部員B「くそ!」

東奥「よしっ!」



佐々木「捕ったべ!!」

寒河江「いいぞ! 東奥!!」


部員C「あぁー」

梁「…………」チッ


朝海「さあ、いくわよ!」


寒河江「朝海が1番手か……」

ジェシカ「まあ、さいしょはヨウスミ(様子見)デスヨ。いぽんめはすてマショー」

黒滝「そうだな」

朝海「どうゆう意味よ!?」


岩動『女子チームの1番手は9朝海有紗、試合中に放ったシュートは奇跡的な角度でバーにはじかれましたが、このPKはどうだ!?』


男子主将「…………」スタスタ

朝海「(いきなりパワーアップなんて出来るわけない……あんなの見せかけだけのこけおどし……!?)」

エエーーッ・・ザワザワ・・・


岩動『GKの男子主将、構えません! ゴールの中央で棒立ち……いや、仁王立ちとでも言いましょうか!?』


男子主将「…………」ムボウビ

朝海「な……舐めたマネを……!」

タタッ・タッタッ・・ドカッ!


岩動『朝海、助走をつけてシューート!』


寒河江「なに!?」

黒滝「うそ……だろ」


つづく


シュバッ・・テンッテン・・・

岩動『入ったーーッ!! 男子主将は微動だにしない!』

ワァーーッ!!


朝海「どうよ!? 私だってやれば出来るんだから!!」


ジェシカ「……ヤなよかんシマス」

寒河江「あれか? 漫画とかの団体戦で先鋒は楽勝だけど後々に苦戦するっていう……」

宇佐美「あーよくあるよねぇ、そのパターン」ポヨン

朝海「おい!?」



梁「主将、一体どうしたというのだ?」

男子主将「問題ありません……今の自分の動体視力を確認していただけです」

梁「……問題ない、か?」

男子主将「はい」


        1 2 3 4 5
男子サッカー部 ×
女子サッカー部 ○


岩動『両チーム、1本目を終えて女子サッカー部がリード……女子サイドにとっては幸先の良いスタートとなりましたね』

佐々木『んだな。ただ、なにもしない男子主将が不気味だなし』

岩動『さあ、男子サッカー部の2番手は部員X、ここはシュートを決めて追い付きたいところ!』

 

部員X「(どうしたものか……川原様は……)」チラ

※部員Xは川原の下僕なのだ>>247
 

川原「…………(得点したら沈めちゃいますよ)」ニコッ

 
部員X「」

『男子高校生、水死。』『遺体には重りが!?  事件に巻き込まれた可能性。』『歯を抜かれ、爪を剥がされ……異常者の犯行か!?』

・・・・・

・・・


 
部員X「うわぁぁーーッ!!」ダダダッ

ドカッ! ひゅーーん・・

東奥「あ、あれ?」

 
岩動『あーーッ……部員X力みすぎたのでしょうか? ボールはゴールポストの遥か上を通りすぎたーーッ!!』

校長『うーん、プレッシャーに耐えきれなかったのかの』

 
梁「何をしている! この役たたずが!!」

部員X「す、すいません……(これで良い……これで良いんだ、自分は間違っていない)」ガタガタ

 
川原「いますよね。いざという時に限って実力を発揮出来ない人って」

友「そ、そうだね」


        1 2 3 4 5
男子サッカー部 ×  ×
女子サッカー部 ○


弘平谷「良い流れだぞ! ジェシカ、続けていこう!!」

ジェシカ「おまかせデスヨ!!」


岩動『依然としてリードする女子サッカー部の2番手キッカーは背番号10キャプテン、ジェシカ・ジェイコブソン! シュートを決めて突き放す事は出来るか!?』

ワァァァーーッ

男子主将「…………」


岩動『男子主将、またもや仁王立ちです! ゴールを守る事を放棄したのか!?』


ジェシカ「(とるキないなら、かまわないデス……ワタシきめて、つぎのコヘヤセンパイでフィニッシュデスヨ!!」

タッタッタッ・・

ジェシカ「!!」

ドガッ!!


男子主将「……!」カッ

シュパァンッ・・

ジェシカ「!?」


岩動『捕った!? 男子主将、右側を通過するかに見えたシュートを瞬時に掴んだーーッ!! ゴールならず!!』

佐々木先生『……まるで精密機械のような腕の動きだべ』


東奥「か、片手で止めた……」

寒河江「マジかよ」

弘平谷「!? 見ろ! ボールが……!!」


男子主将「…………」メリメリ,,,

バァンッ!!


岩動『破裂した!? 男子主将が右手で掴んだボールが突然破裂したーーッ!!』

佐々木先生『恐るべき握力だべ!』

おおーーッ!? どよどよ・・

男子主将「主審、替えのボールを」

主審「お、おう……」



―観客席―

浪花「大袈裟なやっちゃ、あんなんうちの監督かて出来るわ」

高萩「なんであんたが自慢げなのよ?」


眞弓「馬鹿野郎、あんなドーピングと一緒にするな……私は8年修行して修得したんだぞ!? 熱した砂をひたすら指突し続けたり、前後左右にある大瓶を満たす為におちょこだけで水を注いだり……」


高萩「監督……それサッカーのトレーニングですよね?」


つづく


佐々木「あんな奴からゴールを奪えるべか……」

宮崎「…………」

弘平谷「弱気になるな! まだこっちがリードしているんだ!」


岩動『ボールの交換を終えたようです。男子サッカー部3番手は先ほど驚異のセービングを見せた男子主将です!』


男子主将「…………」

主審「……? キミ、助走をつけないのか?」

男子主将「……必要ありません」


岩動『男子主将、助走をつけずにシュートしようというのか!?』

ええーーッ・・どよどよ


東奥「(怯むな! ハンドボールじゃ至近距離から叩き込まれたシュートを防いでいたんだ……止める! どんなに強力なシュートがきても!!)」ググッ


男子主将「……ッ!!」

ドウッ!! ビッ・ドゴォーーンッ キャーーッウワァーッ


東奥「…………え?」


岩動『な、なんとゆう事だーーッ!? 男子主将のシュートがゴールネットを突き破りました!! ゴール裏で観戦していた観客に甚大な被害が及んだようです!!』


観客「おい! あいつヤバイぞ!? 早くここから逃げろ!!」

キャーーッ イヤーーッ ダダダダ,,

岩動『一部の観客が会場から避難しています! 皆さん落ち着いて! 走らないでください!!』


梁「クックック……良いぞ! 素晴らしいじゃないか!!」

部員M「主将……」


黒滝「なんだぁ、あの威力は!?」

生駒「東奥さん……」


東奥「は……反応すら出来なかった…………」ガクガク


        1 2 3 4 5
男子サッカー部 ×  × ○
女子サッカー部 ○ ×


つづく


男子主将「……監督、さっきのドリンクをください」

梁「まだ足りないのか?」

男子主将「もっと……もっと力が欲しい」

梁「良いだろう……ならば『とっておき』の筋肉増強剤だ。これを飲め」

男子主将「おお! んぐっぐっぐっ……」

梁「クックック……」

 
岩動『波乱のPK戦、女子サッカー部の3番手は11弘平谷綾子! もはや鉄壁とも思える男子主将からゴールを奪えるのか!?』

 
弘平谷「行ってくる!」

朝海「頑張ってください!」

ええーーッ!? どよどよ・・

黒滝「お、なんだ……げ!?」

 
岩動『な、なんと、男子主将の体が先ほどよりもまた一回り大きくなっています!?』

 
男子主将「フシュウゥゥ……」ビキビキッ

 
寒河江「……でかくなってやがる」

佐々木「なんだべか、あいつは……」


東奥「弘平谷先輩……」

弘平谷「心配するな東奥」

 
岩動『弘平谷が位置につきます』

 
弘平谷「(狙うのはゴールの角……入るか入らないかくらいギリギリを狙う!!)」

弘平谷「……!!」

タッタッタタッ・ドカッ!

黒滝「角を狙った!」

宇佐美「男子主将くんは動かないよ!」

 
男子主将「うぐぐ、キェアーーッ!!」ベキベキ

グジュジュバァーーッ! シュパァン!!

 
友「ひっ!?」

波照間先生「腕が……伸びた!?」


岩動『男子主将の腕がゴールの端まで伸びた!? またもやボールをキャッチ! 女子チーム、得点ならず!!』

 
弘平谷「……くっ」

黒滝「……化け物じゃねぇかよ」

男子主将「フシュシュゥ……」

 
梁「凄いじゃないか! ブラボー! おぉっブラボー!!」パチパチ

部員M「あんた主将になにをした!?」

梁「なんだ、その口の聞き方は?」

男子主将「やめろM……ボクが望んだことだ」

部員M「男子主将……」

梁「フン」

 
        1 2 3 4 5
男子サッカー部  × × ○
女子サッカー部 ○ × ×


岩動『現在の状況は1―1、しかし女子サッカー部が形勢不利!』

佐々木先生『男子主将がどんどん人間離れしていくべ』

岩動『そしてPKは4順目に、男子サッカー部員Cがキッカーです!』

 
梁「流れは変わった……部員C決めろよ」

部員C「はい!」

 
東奥「…………」

宇佐美「かなめちゃん、大丈夫?」

東奥「は、はい……大丈夫です」

 
桜乃(^p^)「うぃあー?」

 
東奥「(桜乃先輩……先輩、こんな時どうすれば良いんですか!?)」


東奥「(落ち着かないと……冷静にならないと!)」


岩動『部員Cが蹴る!』

タッタッタッ・・

部員C「うらぁ!」

ドカッ!

東奥「あ!?」グラッ,ザッ

シュバァッ・・テンッテンテン・・・
 

岩動『ゴーール!! 東奥迷ったのか届かない!!』

佐々木先生『むう……萎縮して動きにキレが無いべ』

岩動『これで男子サッカー部のリード!』

うおぉぉっ

 
部員C「ヨッシャーーッ!!」

梁「クックック……」

 
東奥「……すいません」ドヨーン

黒滝「気にすんなよ! 切り替えていこうぜ!!」

宇佐美「そうだよぉ」ポヨン

東奥「…………」

 
        1 2 3 4 5
男子サッカー部  × × ○ ○
女子サッカー部 ○ × ×


岩動『女子サッカー部の4番手、背番号3寒河江浩美! ここは得点して追い付きたいところだが!?』

 
男子主将「フウゥゥ」

寒河江「(クソッ……何処を狙えば!?)」

 
梁「クックック……無駄だ、今の男子主将に死角は無い」

 
寒河江「思いっきりやるしかねぇ!!」

タッタッタッ・ドカッ!

岩動『寒河江蹴った……!?』

ザシャァッ

男子主将「うヴぁぁーーッ!!」

寒河江「!?」

ガシィッ

 
岩動『男子主将が大きく飛び出した!? シュートを放った寒河江の眼前でボールを捕獲!!』

校長『まるで猛獣じゃないか!?』

佐々木先生『……男子主将の様子がおかしいべ!』

 
男子主将「グルル……キシャァーーッ」

バリィッバリバリバリ

寒河江「こ、こいつ!?」ゾクッ

主審「ピーーッ! ピピピピッ!!(笛)男子チーム1番!」イエローカード!

 
岩動『ボールを貪り喰っている!? これには主審が黙っていません、男子主将にイエローカードが出たーーッ!!』

 
男子主将「うぐぉぉ?」ヌウッ

主審「な、なんだね!?」

 
梁「主将やめろ! 退場処分になるぞ!!」

 
男子主将「グゥ……す、すみません」ザッザッ

主審「…………」


梁「(理性の制御が……投与しすぎたか?)」


        1 2 3 4 5
男子サッカー部  × × ○ ○
女子サッカー部 ○ × × ×


つづく


波照間先生「これで1―2、5順目先攻の男子チームが得点したら……」

友「私達の負けですね」

桜乃(^q^)「うぃやー」カキカキ

三枝「う、うぅん」

桜乃 (^q^)「…………」

 
桜乃「…………は!? 何で私は寝ている三枝の顔に落書きをしてるんだ!?」

 
波照間先生「桜乃さん!?」

友「先輩、正気に戻ったんですね!」ヨカッタ!

桜乃「私は……そうだ!? 試合! 試合はどうなった!? 最後のPKで私は!?」ガシッ

友「お、落ち着いてくださいぃ!」グラグラ

波照間先生「試合最後のPKで桜乃さんはシュートを防いだ後にその……き、気を失ってしまったんですよ」

友「そ、それで同点終了だからPK戦にもつれ込んで東奥さんが先輩と交代してGKを……」

桜乃「そうか……東奥が」

 
友「でも、東奥さんは……男子の主将さんに圧倒されちゃって……」

桜乃「なに!?」


岩動『男子チーム5番手は部員E、シュートが決まれば男子サッカー部の勝利! 女子チーム東奥、絶対に得点させてはいけません!!』

 
弘平谷「東奥、気負うなよ、いつも通りに……」

東奥「む、無理です! ゴールをゆるしたら女子サッカー部が無くなっちゃうんですよ!? 私のせいで!」

朝海「東奥さん……」

 
桜乃「東奥!『無理だと言って諦めたらそれ以上前に進めない』と教えたはずだぞ!!」

 
東奥「!!」

宇佐美「かざねちゃん!」

佐々木「桜乃先輩! 元さ戻ったべか!?」

 
桜乃「思い出せ! 今まで特訓してきた事を!!」
 

東奥「桜乃先輩……」

桜乃の言葉が東奥に辛い特訓の日々の記憶を鮮明に甦らせる……


―1ヶ月前―

東奥「あの……これは一体?」

 
桜乃「東奥、いくぞ!」

弘平谷「『いくぞ』って、私達に何をさせるつもりだ?」

桜乃「東奥の特訓だよ」

宇佐美「とっくん?」ポヨン

生駒「もしかして私達4人でシュートするのかな?」

桜乃「その通り。4人で一斉にやってくれ」

黒滝「4人同時にかよ!?」

桜乃「そうじゃないと意味がない。さあ、どうぞ!!」

弘平谷「……どうなっても知らないぞ」

 
桜乃「それじゃ東奥、いくぞー!」

 
東奥「え?」

ドカッドカッドドガッ!!

東奥「うわ!?」


桜乃「1つも防げてないじゃないか!」

東奥「む、無理ですよ! 4本も同時になんて!!」

桜乃「無理な事は無い! 諦めずにやればなんだって出来る!」

 
黒滝「いや無理だろ」

生駒「なんか、はたから見たら私達、後輩いじめをしているように見えるんじゃ?」

 
桜乃「東奥、確かにお前は恵まれた体格にあぐらをかく事無く努力して全中一のハンドボールキーパーになったのだろう……」

桜乃「だが、高校サッカーのGKとしてはまだまだ素人だ!!」

東奥「!?」ガーン

桜乃「無理だと言って諦めたらそこで終わりなんだ……前に進む事は出来ない」

東奥「諦めたら……進めない」

 
桜乃「私と一緒に頑張ろう……諦めなければシュートの4本や5本同時に防げるさ!」

東奥「や、やります! 私、頑張ります!!」

桜乃「よーし、それじゃ100kmランニングに行くぞ! ついてこい、東奥!!」ダッ

東奥「……はい! 桜乃先輩!!」ダッ

ダダダダ・・

 
弘平谷「…………」

宇佐美「かなめちゃん、真に受けちゃったねぇ」ポヨヨン


ザシッ・・ザシッ

東奥「くうっ!」

桜乃「熱した砂を貫手で突く事によって強靭な指先を造るんだ! 指先を掠めてシュートの軌道が変わる事だってある!!」

東奥「はい!!」ザシッ

・・・

チャパッ・・

東奥「桜乃先輩、終わりました……4つの大瓶をおちょこだけで水いっぱいにしました……」ハアハア

桜乃「よし、今度はおちょこだけで水を全部汲み出して4つの大瓶を空にするんだ!」

東奥「!?」

桜乃「どうした!? 始めろ! 左! 後ろ!……」

東奥「はい!! 左! 後ろ!……」チャパッチャパッ





そして……

弘平谷「またやるのか?」

桜乃「ああ、頼む」

東奥「お願いします!」

 
黒滝「な、なんか凄いやる気だな」


桜乃「いくぞ!」

 
東奥「はい!!」

ドカッドカッドドガッ!!

東奥「!」ダッ

ガシィッ・バシバシッバーン!!

 
弘平谷「な!?」

黒滝「やりやがった……」

生駒「ビリヤードみたいにボールを弾いて4本のシュートを防いだよ!?」

宇佐美「すごーい、ボールは全部コートの外にいっちゃったぁ」ポヨポヨン

 
東奥「はあ、はあ……」

桜乃「……よくやった、頑張ったな東奥」

東奥「! あ、ありがとうございます! 桜乃先輩のおかげです!!」

・・・・・

・・・



東奥「(そうだ……思い出せ! 私はあの練習に耐えきったじゃないか!!)」

東奥「(無理だと言って諦めたらそこで終わりなんだ!!)」ググッ

 
岩動『部員Eが位置につきました!』

 
部員E「これで決めてやるぜ!」

タッタッタッ・ドカッ!

東奥「(右……左だ!!)」ザッ,,ダッ

 
岩動『あーーッ!?』

 
東奥「(パンチングじゃ届かない!!)」パッ

ヂッ・バァンッ!!

おぉーーッ

岩動『ゴールバーに弾かれたーーッ!?』

佐々木先生『ボールが指先さ掠めたせいでシュートの軌道が変わったべ』

岩動『東奥が一瞬反対側に飛び出そうとしましたが間に合いましたね!』

校長『素晴らしい瞬発力じゃ!』

 
        1 2 3 4 5
男子サッカー部  × × ○ ○ ×
女子サッカー部 ○ × × ×


東奥「や、やった!」

 
友「東奥さん……凄い!」

桜乃「熱砂突きは指先を、大瓶のトレーニングは瞬発力と全身のバネを……そう、特訓は東奥の血肉となって生きているんだ!!」


黒滝「よくやった東奥!」

佐々木「かっこええべ!」

宇佐美「やったねぇ、かなめちゃん!」ポヨン

東奥「ありがとうございます!」


岩動『しかし女子サッカー部は首の皮一枚で助かっている状態! 次のシュートを成功させなければ負けてしまいます!!』

岩動『あの男子主将の守るゴールを割る事が出来るのかーー!?』

 
部員E「す、すんません主将」

男子主将「気に……するな。次でおわ……りだ」

 
梁「(ククッ……もう勝ちは確定したも同然だな)」


生駒「……次は私の番だね」ゴクリ

生駒「元はと言えば私がこの勝負を受けちゃったんだもん。外せないよね……」

東奥「生駒先輩……」

 
生駒「ここで負けられない……繋ぐよ絶対に!」

 
寒河江「頼みます生駒先輩!!」

朝海「頑張ってください!」

 
岩動『キッカーは背番号5生駒庵! 何としても次に繋げたい!!』


男子主将「庵くん……キミはボクに勝てない」ビキビキッ

生駒「…………」

男子主将「意地を張ら……ないでボクの……もとへ帰っておい……で」

 
生駒「……男子主将くん」

男子主将「なに……かな?」

生駒「正直に話すけど……私、あなたの事はそれほど嫌いじゃないです」

男子主将「おおっ!」

 
友「えっ、そうなの!?」

川原「意外ですね」

 
男子主将「そう……だろう……やはりボクとキ……ミは愛し合って……」

生駒「ただ、そうゆう意味不明な妄想話を周りに振れ回ったりするのが迷惑で迷惑で迷惑で迷惑なだけで……」

 
生駒「あなたの事は、まっっったく興味ないです!」

 
男子主将「」ガーン

 
友「『嫌い』ですらないんですね」

桜乃「ま、そうだわな」


生駒「あと私、人間辞めちゃった人とはお付き合いできません」

男子主将「」ガガーン

 
生駒「今の自分の姿を鏡で見た方が良いですよ。腕が伸びたりボールを食べたり……キモすぎです」

 
男子主将「」ガガガーーン

生駒「えい!」ドカッ

シュルシュルシュル・・パサッ

 
梁「あ!?」

部員M「あれ!?」

男子主将「」

ワアァァーーッ! ハイッタ スゲー!

 
岩動『は、入ったーーッ!! 男子主将シュートに無反応! 一体何が起きたんだ!?』

 
黒滝「ナイッシュー!」ハイタッチ!

生駒「ありがとー!」ハイタッチ!

宇佐美「やったねぇ!」ハイタッチ!

生駒「ありがとー!」ハイタッチ!

寒河江「生駒先輩すごいっス!」ハイタッチ!

生駒「ありがとー!」ハイタッチ!

 
        1 2 3 4 5
男子サッカー部  × × ○ ○  ×
女子サッカー部 ○ × × × ○


梁「男子主将! どうしたんだ!?」

男子主将「うそだ……い……いおりくんが!」

梁「落ち着くんだ。冷静になれ!」

男子主将「でも!」

 
梁「勝てば良いのだ……お前がゴールを守りきれば我々に負けは無い」

 
男子主将「!!」

梁「勝てば生駒は戻ってくる」

男子主将「かてば……いおり……くんが?」

梁「そうだ、冷静にキーパーに徹していればお前がゴールをゆるす訳がない!」

 
男子主将「……監督、ドリンク……を……」

 
梁「……良いだろう。スペシャルドリンクだ」

男子主将「……んぐっ、ぐっぐっ!」ゴクゴク

梁「(これ以上のドーピングは危険だが……まあ構わない。勝てば良いのだよ)」


岩動『これで振り出しに戻ったPK戦、6順目に突入です』

岩動『男子サッカー部6番手は部員K!』

 
梁「何としても決めるんだ! 分かったか!?」

部員K「はい!」

部員K「……(んな簡単に得点できるんなら苦労しないっつーの)」ヤレヤレ

 
東奥「いってきます!」ザッ

朝海「東奥さん、迷いが無くなった……とゆうか自信を取り戻したみたいですね」

弘平谷「ああ、もう大丈夫だろう」

 
岩動『部員K、位置につきました!』

 
東奥「…………」ジリッ

部員K「…………」ザッ

タッタッタッ・ドカッ!
 

東奥「!!」ズザッ

ガッ! バシーン・・

岩動『入らない! 部員K、右サイド低めを狙ったが東奥が上手く弾いたーーッ!!』

ワアァァーーッ

波照間先生「やった!」
 
桜乃「よし! いいぞ!!」

 
        1 2 3 4 5 6
男子サッカー部  × × ○ ○  × ×
女子サッカー部 ○  × × × ○


岩動『さあ、とっとと終わらせるはずだった男女サッカー部対抗戦もここまで来てしまいました!』

校長『いい加減、もう終わらせたいの』

佐々木先生『んだ』

岩動『女子サッカー部の6番手は14宮崎嶺花!』

 
寒河江「宮崎、思いっきりやってやれ!」

朝海「たのんだよ!」

 
宮崎「……デキナイ」

 
弘平谷「宮崎?」

宮崎「む、無理……私、PKだけは出来ない」ブルブル

黒滝「おいおい……」

東奥「宮崎さん、無理と思っていたら……」

宮崎「そうゆうのじゃなくて!」

東奥「!?」

宮崎「……ごめん、実は……」

 
桜乃「どうしたってんだ宮崎のやつ?」

川原「……宮崎さんはPK戦にトラウマがあるんです」

友「えっ?」

波照間先生「トラウマ?」


つづく


宮崎「……私はPKでチームメイトを……チームを失った……」

弘平谷「チームを失った?」

 
宮崎「姉の影響でサッカーを始めた私は少年サッカーグラブに入ったの……」

宇佐美「お姉さんと同じチームでサッカーしたかったんだねぇ」ポヨン

宮崎「いえ」フルフル

宮崎「小さいながらも姉に対抗心みたいなものがあって姉とは違うクラブに……」

黒滝「へぇ」

 
川原「そのサッカークラブで宮崎さんはカーブの技術を修得したそうです」

波照間先生「なるほど」

友「その……やっぱりそのチームで宮崎さんは……」

川原「そう……事件は練習試合のPK戦で起きたそうです」


宮崎「PK戦は同点のまま、私が得点すればチームの勝利……ちょうど今と同じ状況だった」

宮崎「プレッシャーもあった……けど、それ以上に『絶対に決めてやる』っていう気持ちが強かった」

寒河江「…………」

 
宮崎「私は最高の回転をかけたカーブを撃つつもりでシュートした……」

佐々木「そ……そんで、なじょした?」

 

宮崎「……ブラックホールが発生した」

 

朝海「(なんでよッ!?)」ガーン


宮崎「気付いた時にはサッカーコートの半分は消し飛んだように無くなっていた……私のチームメイトも相手チームも……審判もいなくなっていた……私だけを残して」

宮崎「私はサッカーをやめた……川原さんに……女子サッカー部に誘われるまで」

朝海「(話が荒唐無稽すぎる!!)」

 
生駒「そんなに悲しい過去が……」

宇佐美「りょうかちゃん、かわいそう」グスグス

朝海「(普通に受け入れてるし!)」

 
寒河江「それってファンタジスタってやつじゃ?」

宮崎「うん、今になって思えば、あれは蹴球異能力《ファンタジスタ》だったのかもしれない」

宮崎「……またチームを、女子サッカー部のみんなを失うんじゃないかと思うと私は……」

 
??「ばかーーーッ!!」

 
宮崎「!?」

生駒「え!?」

東奥「あれは!?」


須賀さん「ブラックホールくらいであたし達がどーにかなるわけないだろ!!」バーーン

 
宮崎「須賀さん?」

寒河江「あいつ……まさか病院を抜け出して!?」クルマイスダゾ!?

 
谷川「須賀さんの言う通りですわ! わたくし達を見損なわないでほしいですわね!!」ババーーン

 
波照間先生「谷川さんまで!?」

桜乃「……そうだな、私達はブラックホールなんかで終われないな」

宮崎「え?」

ジェシカ「そのとーりデスヨ!」

寒河江「ブラックホールがなんだってんだよ!」

須賀さん「あたし達は! ブラックホールなんかじゃいなくなったりしない!!」

宮崎「……みんな」

 
友「(ブラックホールとか自信ないなぁ)」

朝海「(私は無理)」


主審「(まだかなー?)」

 
岩動『女子サッカー部、作戦会議でしょうか? ちょっと時間がかかりすぎですね』

佐々木先生『む、男子主将の様子が』
 

男子主将「……うっ」ドクン

男子主将「うっ、うぐっ!」ドクンドクン

部員M「し、主将大丈夫で……」

男子主将「ヴヴヴゥァァーーッ!!」

メキョメキョメキョッ

ずぬぅっ!!

部員M「うわっ!?」

 
岩動『な、なんとゆう事だーーッ!! 男子主将の背と脇腹の辺りから長い、長い腕が生えてきたーーッ!!』

 
男子主将「グゲゲケェッ!!」パキパキパキッ

 
谷川「目も増えて!?」

友「キモッ!」

生駒「もう彼は……」

 
男子主将「キシャアァーーーッ!!!」ガシャガシャ

 
岩動『長い6本の腕を広げゴールを覆う! ボールという名の獲物を待ち構えるその様はまさしく蜘蛛! 蜘蛛そのものです!!』

 
梁「ククク、フハハハァァーーッ! 主将はもうただのGKではない! S・G・G・K(スパイダーグロテスクゴールキーパー)男子主将だ!!」

 
寒河江「S・G・G・K!?」

朝海「グロテスク入れる必要ないじゃない!!」


きゃーーッ!! うわあぁーーッ!?

岩動『もはや怪物と化した男子主将! 会場は大混乱しています!』

生駒「宮崎さん」

宮崎「……はい」

 
生駒「実は男子主将くんは私の幼馴染みなの」

 
宮崎「え?」

朝海「(それって後付け設定じゃん!?)」

生駒「あまりにも鬱陶しくて本名を思い出すことすら煩わしい存在の彼ですが……」

黒滝「ひでえな、おい」

 
生駒「これ以上の醜態はもう見たくありません……終らせてあげてください」

宮崎「…………」

宮崎「やってみます」

ジェシカ「サキ、いくデス!」

須賀さん「がんばれーーッ!!!」

 
宮崎「……と、その前に」

東奥「?」


つづく






弘平谷「……よし、こんなものかな」

寒河江「長さ足りるかな……ブッ!」

宇佐美「どーしたのぉ?」ポヨン

 
三枝「くかー」

寒河江「なんで三枝の顔に落書きしてあんだよwww」

朝海「まるで○ーモン閣下」ププッ

黒滝「いや、むしろ○拳じゃねーかwww」ブバッ

桜乃「…………」

 
岩動『女子サッカー部、なにやら一本の長いロープをキッカーの宮崎以外全員体に巻き付けているようですね』

佐々木先生『ロープを木さくぐりづけてんべ』

 
主審「もういい?」

宮崎「あ、はい。おまたせしました」


―観客席―

浪花「……あいつらなにやっとるん?」

高萩「さあ?」

眞弓「…………」

 
宮崎父「君達、まだ観戦するつもりならこのロープで体を固定しておいた方が良いよ」

高萩「はい?」

浪花「おっちゃん、なにゆーとんねん?」

宮崎母「いーからいーから」グルグルギュッギュッ

浪花「ちょ、なにすんねん!?」

宮崎父「もうすぐとんでもない事態になる……命綱を着けておかないと危ないよ」

高萩「なにそれ!?」

眞弓「……まあ、おとなしく従っておこう。嫌な予感がする」
 

宮崎父「あ! そこの大家族も命綱を!」

宮崎母「子供は特にね!」

ナ,ナンダベ!? ウワー!!


宮崎「…………」

男子主将「うヴぁヴぁヴぁぁぁ!!」

 
岩動『宮崎はゴールを奪い世界を救う事は出来るのか!? 頑張れ宮崎! いやマジで!!』

 
宮崎「あなたは可哀想な人だ……」

男子主将「なん……ダと?」

宮崎「そんな仮初めの力で手に入れたものにはなんの意味も無いというのに」

男子主将「ダま……れ! ヴォクはこのチカラですべてテにいれル……勝……利モいおりくンモ!!」ズヌンズヌン

男子主将「ヴヴがぁヴゥァァーーッ!!」

 
宮崎「なら私はそのふざけた幻想をぶっ潰す!!」キィィィ
 

寒河江「おお! 宮崎が格好いいぞ!!」

波照間先生「主人公みたいに格好いいわ!!」

須賀さん「え、あれ!?」


宮崎「見せてあげる……これが私の蹴球異能力《ファタジスタ》!!」キィィィ

タタタタッ・・ドッ!!

 
岩動『宮崎蹴った!!』

 
キュルキュルキュル

波照間先生「ボールが回転したまま……」

桜乃「止まった!?」

キュルキュル・・ギュルギュルギュルッ

 
岩動『ボールがゴール前で止まってしまった!? しかし回転が……回転が増していく!!』

 
東奥「でも、このままじゃ」

ザザ・・

須賀さん「風が……ボールにあつまってる?」

谷川「風?」

友「風が集まる……吸い寄せる……ま、まさか!?」

川原「ボールの回転が重力を生み出している!」

朝海「なにそのトンデモ翌理論!?」

弘平谷「重力の渦……これが!?」

 
宮崎「全てを吸い込む重力の渦。名付けて……重力地獄《グラヴィトン・インフィニティ》!!」

 
一同「「(必殺シュートの名前考えてたーーッ!?)」」

ズドド┣¨┣¨┣¨┣¨・・・


む、ドドドド以外も化けた。sagaした方がよかったかも。

短いけど、つづく


む、ドドドド以外も化けた。sagaした方がよかったかも。

短いけど、つづく


む、ドドドド以外も化けた。sagaした方がよかったかも。

短いけど、つづく


ギュゴゴゴゴ・・・

すぽーん

観客「俺のビールが!?」

すぽーん

梁「はっ! わ、私のカツラがぁ!?」

 
岩動『な、なんだーーッ!? ちょ、なん、なんか色々とボールに吸い寄せられているーーッ!!』

校長『やばっ! なんかやばっ!?』

ズゴゴゴォォ・・・

男子主将「グルル……うバアァァーーツ」ズザッ

ガシィッ!

部員M「主将がボールを掴んだ!!」

梁「よし! 勝った!!」

 
岩動『男子主将がボールをキャッチ……いや! おかしい! 男子主将の腕が!?』

ズ・ズズ・・・

佐々木先生『す、吸い込まれていくべ!!』

 
男子主将「うグおォォーーッ!?」


ズゴゴオォォォーーッ

部員C「うわぁぁーー!!」

部員B「C!」ガシッ

部員C「う、B……片手で支えるなんて無理だ!」

部員B「だ、黙ってろ!」

部員C「やめてくれ! 俺はもう……」ズルッ

部員B「バカ野郎! 諦めんな!!」ググッ

部員C「な、なんでだ!? このままじゃ二人とも……」

 
部員B「お前の事が好きだからに決まってんだろ!!」

 
部員C「!?」

部員B「お前がいない世界になんの意味があるんだ!?」

部員C「B……俺もお前の事が……」

部員B「C……」ギュッ

 
男達の友情は愛情に変わっていた。やがて二人はお互いを強く抱き締めあい……

 
部員B・C「「……あ」」

部員B・C「「ああぁぁーーーッ!?」」ヒューーン

 
吸い込まれていった。


ズゴゴオォォォーーッ

三枝「……く、くるし……って、なに!? なんなのこの状況!?」ハッ

宇佐美「さんしちゃん、起きちゃったのぉ?」ブーラブラ

友「宮崎さんのファンタジスタでブラックホールが発生したの!」ブーラブラ

三枝「ブラックホール!?」ブーラブラ

寒河江「さんし!」ブーラブラ

三枝「え? なに!?」ブーラブラ

 
寒河江「ロープの長さが微妙に短かったから、一番最後のお前のとこだけ簡単に結んだだけだからほどけやすいぞ!」ブーラブラ

 
三枝「酷い!!」ガーン

寒河江「ロープをしっかり掴むんだ!」

三枝「うわ!? うぐぐっ」ギューッ

黒滝「ブフッ!(○拳メイクで必死な顔すんな!)」

佐々木「くふっ!(ち、力が抜けるべ)」

桜乃「三枝……すまん」ブーラブラ


ズ・ズザザ・・・

男子主将「ぐガァ!?」

 
岩動『ゴールポストがボールに引き寄せられている!?』

 
梁「フハハァッ、馬鹿め! 得点が認められるのはボールがゴールラインを越えた時のみ! ゴールポストに入ったくらいで……」

部員E「い、いや! 見てください……ゴールラインが!?」

ギュンギュン・グギ・ギギ・・・

 
岩動『こ、これは!?』

佐々木先生『空間に歪みが生じてゴールラインまでボールさ引き寄せられてんべ!!』

 
梁「んな馬鹿な!?」ブチブチッ←残った頭髪も抜けていった音


男子主将「うがガガァーーッ!?」ズズズ

 
岩動『男子主将がどんどん引きずり込まれていくーーッ!!』

 
男子主将「ぼ、ボクは……どう……ナッてシマウんだ?」

宮崎「……あなたが何処へいくのかは私も知らない」

男子主将「……ぼクハ……まちがっ……てしマッたのか……」

宮崎「…………」

ゴゴゴゴ・・バシュウゥゥッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
しーーん・・

須賀さん「……おさまった?」
 
部員M「し、主将が……消えた!?」

生駒「さようなら男子主将くん。貴方の来世に期待します」


宮崎「…………」

朝海「ボールが……」

ジェシカ「ラインをこえてマス!!」

主審「…………」スッ

ピッ・ピッ・・ピィィィーーッ!!

 
岩動『決・着ーーッ!! 宮崎のシュートで決まった!! 女子サッカー部の勝利ーーッ!!』

ワアァァァーーーッ!!

 
須賀さん「やったーーッ!!」ダッ

友「須賀さんまだロープが……!」

ばたーん

須賀さん「はぶっ!?」

谷川「須賀さん!?」

 
波照間先生「か……勝ったんですよね?」

桜乃「はい……女子サッカー部が勝ちました」

須賀さん「やった、やったーーッ!!」ピョンピョン

友「だからまだロープ……」

ばたーん

須賀さん「はぶっ!?」

谷川「須賀さん学習なさって!!」


つづく


岩動『混迷極めたこの試合、3―3(2PK3)で女子サッカー部の勝利!』

佐々木先生『両チームともナイスファイトだったべ』

校長『凄まじい試合だったの』

 
東奥「やりましたね! 宮崎さん!!」

黒滝「スゲーぞ宮崎!!」

 
宮崎「…………」ブルブル

 
川原「宮崎さん……?」

宮崎「……こ、怖い」ブルブル

須賀さん「……こわい?」

宮崎「あれだけ大きな力を使ったら、私は……」ガクブル

友「……! 能力の代償!?」ハッ

寒河江「(須賀さんや桜乃先輩があんな目にあったんだ……あれだけ強力な力を使った宮崎は……)」ゴクリ

 
??「大丈夫ですよ。嶺花さん」


司書「どもども、お久しぶりです」

宮崎「司書さん?」

寒河江「誰?」

佐々木「町立図書館の司書さんだべ」

 
校長「おお! 司書さんじゃないですか!? いらっしゃっていたとは!!」ペコペコ

司書「今、来たところですよぉ」カラカラ

 
弘平谷「な、なんか校長がペコペコしてるぞ」

東奥「……凄い人なんでしょうか?」

佐々木先生「司書さんは大英魔導図書館の館長を務めていたほどの傑物だぁ。定年退職した後、小学校で級友だった町長が頼み込んで町立図書館の司書さなってもらったべ」

黒滝「あの大英魔導図書館の!?」スゲエ!

宇佐美「すごい人なんだねぇ」ポヨン

朝海「『あの』って、大英魔導図書館とか知らないわよ!?」

 
川原「それよりも町長と級友だと言ってましたね」

友「たしか町長って80歳を越えていたような……」

桜乃「司書さん3、40代にしか見えないぞ」

谷川「……ただ者ではありませんわね」


司書「嶺花さんのファンタジスタは生け贄を捧げて制御するタイプのようですね」

川原「そ、そんな事が判るのですか?」

司書「ええ、この『大サッカーの書―ファンタジスタ大全集―』に似たような事例がありまして」

宮崎「(うさん臭い!!)」

司書「あら嶺花さん、今『うそくせー』って顔してませんでした?」

宮崎「い、いえ!」ブンブン

 
司書「3人分の命を捧げたんですから大丈夫ですよぉ」カラカラ

生駒「それで宮崎さんが助かるのなら男子主将くんも無駄死にではありませんね……良かった」

 
朝海「(今この人達、サラッと凄い事言ったーーッ!?)」

黒滝「(こえぇーーッ!!)」


須賀さん「でもグラヴィトン・インフィニティってかっこいい名前だね!」

宮崎「え!?」ハッ

 
佐々木「おう、かっこええべ!! グラヴィトン・インフィニティ!」

三枝「いいなぁグラヴィトン・インフィニティ」

桜乃「グラヴィトン・インフィニティか……考えたな」

宮崎「や、やめて!///」カァァ

 
須賀さん「いいなぁ、あたしもなんかかっこいい技名ほしいな」

寒河江「あー……マッハドリブルとかで良いんじゃねーの?」

 
浪花「ちょお待てや!《マッハドリブル》はうちが使てん! 勝手にパクんなや!」

須賀さん「あ!? 浪花華!!」

高萩「良いんじゃない? あんたよりよっぽどマッハだったし」

東奥「あ……ショピングモールで会った……」

浪花「良うないわ! うちの「うるせえぞアホ」」ガシッ

ギリギリギリ・・

浪花「イターーッ!? 待って! 割れちゃう! 頭われちゃうぅーーッ!!」ジタバタ

 
眞弓「あーどうも私、青が丘高校女子サッカー部監督の眞弓と申します」ギリギリ

波照間先生「あ、青が丘の?」


眞弓「申し訳ありません。うちの浪花が大変な迷惑をかけたようで」フカブカ

浪花「す、すんませんでした!」ペコリ

 
波照間先生「いえいえ、こちらこそ良い経験が出来ました」ペコリ

高萩「ゴメンね、こいつアホだから考え無しで行動しちゃうから……あ、私は主将の高萩千紗(たかはぎ ちさ)よろしくね」

佐々木「主将さんだったべか!?」

 
宇佐美「……あれぇ? なんで女子サッカー部の監督さんがきたのぉ?」ポヨヨン

友「そう言われてみれば……」

東奥「まあ、同じ学校ですし、男子の浪花華さんを迎えに来ても……」

浪花「まあ……な」

高萩「ブフッ!」

ジェシカ「どーしたデスカ?」ワッツ?
 

浪花「実は……な、うち……女やねん」

 
朝海「ま、またまたー、浪花華さんみたいに格好良い人が女のわけないじゃないですかー!」

浪花「…………」

高萩「ぷ……ぷぷ! 良かったじゃん、かっこいいってさ!!」バンバンッ

浪花「叩くなや!」
 
寒河江「え……マジで?」

 
浪花「……マジで」

 
 「「マジでーーッ!?」」


浪花「大変やったんやで! サラシ巻いて苦しいわ色々と気ぃ使ってん」

高萩「それほど胸ないじゃん!」ウケル!

浪花「やかましいわ!」


桜乃「(初めて会った時も男だとばかり……)」

谷川「(胸……ですわね)」

佐々木「(やっぱ胸か……)」ドヨーン


浪花「それだけうちの演技が完璧やったゆーことやん?」

部員X「あの人途中からずっと一人称が『うち』でしたよ」

川原「素だったんですね」

浪花「まあ、須賀ちゃんには気付かれとったみたいやけどな」

寒河江「なに!? 須賀さん言えよな!」

須賀さん「みんなが言わせてくれなかったんだよ!」プンスコ


浪花「ともかく『浪花華 太郎』改め『浪花 華』や、よろしくな!」


黒滝「たいして変わんねえな」

谷川「センスがありませんわね」

高萩「まったくだわ」

浪花「ほっとけや!」ガーン


つづく


深山「どうも、ピッチリポーターの深山です! 今の話、本当ですか!?」

浪花「うわ!」

深山「浪花華選手は名門青が丘の女子サッカー部員って本当ですか!?」グイグイ

浪花「ま、マイク押し付けんなや!」

眞弓「まあ、事実だな」

 
深山「あれぇ、おかしくないですか? 記者会見の時に梁監督は浪花華選手はうち(度田舎高校)の生徒だと言ってましたが?」

梁「」ギクッ

 
浪花「うちにはよう分からんわ。監督さんが『大丈夫』言っとったし」

深山「あれだけ女子がサッカーするのをディスっていたくせに男子サッカー部はエースが女子だったわけですよね?」

おかしいよな・・がやがや

校長「フム、確かにそれはおかしいの」キリッ

 
寒河江「校長は浪花華が他校の生徒って知ってたはずっスよね」ヒソヒソ

波照間先生「ええ」ヒソヒソ


校長「梁先生、どういう事かね」

梁「…………」コソコソ

校長「梁先生!」

 
梁「は、はい!……まさか浪花華が女子だったとは……」

浪花「うちは一度も『自分は男』とは言ってへんで」キカレヘンカッタシ

梁「……ぐぬぬ」

校長「それよりも! 彼女が我が校の生徒だと偽装した件だがね」
 
梁「そ、それは……」ダラダラ

 
宇佐美「やなせんせー汗すごいよぉ? これ使ってぇ」スッ

梁「お、おお……すまないな宇佐美……」フキフキ

 
三枝「……そ、それ無くなったボクの下着じゃないか!?」ガーン

 
梁「な!?…………」ピローン

黒滝「おいおい、パンツに顔をうずめているぜ」

ジェシカ「とんだDOHENTAIデスネ」

波照間先生「梁先生……」

梁「ち、違う! これは宇佐美に……」

X「皆様」

川原「Xさん、なんでしょうか?」

X「皆様にご覧頂きたいものが」


X「こちらを」

朝海「テレビ?」

X「ポチっとな」カチッ

桜乃「……ん? これは……」

宮崎「……女子サッカー部の更衣室?」

須賀さん「あ! 梁せんせーが入ってきた!」
 

―ビデオの内容―

梁『フヒヒ、潜入成功』※字幕

梁『さて、ここにはどんなお宝があるのかなぁ?』※字幕

ごそごそ・・ぴろーん

梁『フヘヘ、三枝のおぱんちゅゲットだぜぇ!』※字幕

 
・・・

 
三枝「……さいてー」

佐々木「アウトだべ」

谷川「この目……完全に性犯罪者のそれですわ」
 

梁「まてーーッ!! おかしいぞ! こんな事言っていないぞ!?」

X「あ、音声入ってないから字幕付けときました」

梁「貴様ーーッ!!」

波照間先生「梁先生……どういう事ですか?」ゴゴゴ

 
梁「ち、違う! 私が盗んだのは三枝の薬で!」

 
校長「……ほう」

友「持病持ちの三枝さんを出場させないために薬を盗んだ……と」

生駒「姑息ですね」

三枝「そうゆう事だったんだね」


梁「」


川原「校長、私からもお見せしたいものが」

校長「手帳?」

梁「な、なぜその手帳が!?」ガーン

校長「む……これは!?」

 
川原「はい、梁先生が管理している部費の裏帳簿です」

 
弘平谷「裏帳簿!?」

川原「その手帳には梁先生が部費を私的流用した証拠が事細かに記入してあります」

校長「新車の購入資金……カツラ代……キャバクラ……」ワナワナ

川原「ほかにも徳州スポーツ用品店との癒着と思われる記述があります。校内のスポーツ備品独占契約の口利きで賄賂を貰っていたようですね」

梁「し、知らない! そんな手帳なんて私は知らない!!」

X「その手帳、梁先生の机の引き出しに入ってました」

梁「」


校長「梁先生、話を聞きたいので一緒にきてもらえますかの?」

梁「こ、校長違うんです! これには深いわけが!」

佐々木先生「梁先生、往生際が悪りぞ!」ガシッ

校長「はいはい、来てもらいますよ……あ、波照間先生、警察に電話しておいてください」

波照間先生「は、はい」

佐々木先生「ほれ、神妙に縛につげ!」グイッ

梁「」ズルズル





東奥「と、とりあえず私たちが勝ったし一件落着ですかね?」

桜乃「そうだな」

川原「Xさん今回の働き、素晴らしかったですよ」

X「ははっ、ありがたき幸せ!」

川原「ところで……更衣室のビデオカメラの件ですが」

X「はい?」

 
川原「誰の許可を得て設置したのでしょうかね?」ゴゴゴ

 
X「あ、いやその……じ、時間がなくて報告する暇がなかったとゆうかですね!?」アタフタ

川原「ジェシカ」

ジェシカ「YES」

X「ちょ、チョットま……ゲフウッ!?(腹パン)」ドスッ
 

川原「働きに免じて腹パン100回で勘弁してあげます。後でデータは没収しますので」

X「あ、ありがとうございます……グフッ!(腹パン)」ドスッ


つづく

これ別に試合しなくても証拠出せば没収試合になったんじゃあ・・・


>>621
!?


眞弓「……大変でしたね」

波照間先生「え、ええ……まあ」

眞弓「度田舎高校の女子サッカー部は良いチームです。お互いに頑張りましょう」

波照間先生「え? あ、はい! ありがとうございます!!」

 
眞弓「あと……波照間先生のサインをいただけますか?」モジモジ

波照間先生「……はい?」

眞弓「波照間選手といえばプロアマ問わずアイロニング界では超有名人じゃないですか。実はファンなんです」キラキラ

浪花「あ、監督ズルいわ! うちも波照間裕希のサインほしーわ!!」

高萩「握手してください!」

波照間先生「え、え!?」

 
弘平谷「…………」

黒滝「……エクストリーム・アイロニングって結構知ってる人……多いんだな」


浪花「さて、うちらはもう帰るわ」

高萩「じゃあね!」

浪花「インハイの県予選は終わってもうたから次は冬の全国大会の予選やな」

須賀さん「全国大会……」

浪花「ほな、うちらとやるまで負けんなや! 楽しみにしとるで!!」タッタッタ

 
川原「……行ってしまいましたね」

寒河江「青が丘高校か……なんかえらいやつらに目をつけられたな」

桜乃「全国か……目指せるかな私たちも」

東奥「創部のゴタゴタでいっぱいいっぱいでしたからね」

ジェシカ「なにいってるデスカ!? ワタシたちならできマスヨ!」

須賀さん「そーだよ! あたしたちなら出来るよ!!」ブンブン

桜乃「……そうだな」

 
朝海「(…………浪花華さん、女だったのか……)」チョットガックシ


黒滝「とりあえず今日の祝勝会しようぜ!」

三枝「あ、いいね」
 
須賀さん「あ……病院にもどらなきゃ」ショボン

友「そ、そうか……」

 
寒河江「なら須賀さんの病室で祝勝会しようぜ」

 
須賀さん「え!?」

佐々木「ええんだべか?」

谷川「知りませんわよ。あそこの婦長さん怖いんですから」

桜乃「まあ、なるようになるだろ」

宇佐美「そーそー、なるようになるよぉ」ポヨポヨン

生駒「皆でお祝いしたいもんね」

宮崎「良いんじゃない、今日くらいは」

 
須賀さん「う、うん! みんなありがとう!!」

桜乃「それじゃ行くか!」

  「「おーーーッ!!!」」

 
重態1名、重症3名、軽症多数、行方不明3名という激戦を制した度田舎高校女子サッカー部。
新たな目標を得た彼女たちの戦いはまだ始まったばかりだ!!


―後日―

がたがた・・

桜乃「……ストップウォッチ6個、ボール30個、赤い三角のやつ……こんなものか」

男子部員D「うう、本当に備品を根こそぎ持っていきやがった」

 
弘平谷「ん、『サッカーマガジン』が創刊号から揃ってるじゃないか」

男子部員I「は、はいサッカー部の伝統で毎号購入してます」

弘平谷「ふーん……その伝統は女子サッカー部が受け継ごう」ペラペラ

男子部員I「は、はぁ……どうも」


弘平谷「……ん」ピタ

弘平谷「……おい」ワナワナ

男子部員I「な、なんすか?」

弘平谷「イブラヒモビッチのピンナップに変な折り目がついているぞ! 雑に扱うなよ!!」クワッ

男子部員I「す、すんません!」

弘平谷「観賞用と布教用と保存用に最低3冊、予備とおかず用に……」クドクド

男子部員I「すんません! すんません!!」


男子部員J「…………」ソワソワ

 
桜乃「……おい」

男子部員J「は、はい!?」ビクッ

桜乃「なんでそこの壁際に突っ立ってる?」

男子部員J「い、いえ! 別に……ただ立ってるだけっスよ」ダラダラ
 

桜乃「……そこをどけ」

男子部員J「いや、何もないですから……」

桜乃「いいから!」グイッ

桜乃「…………」

男子部員J「ほ、ほら何もないでしょ!?」アセアセ

桜乃「…………」スッ

こんこん、こんこん、こんこぉん

桜乃「ん? ここだけ音が違うな」コォンコォン

男子部員J「ぎくっ」ダラダラ

 
桜乃「ハンマー!」

ジェシカ「ヤー」

男子部員J「ちょ、待っ……」

どごーーん! パラパラ・・

 
桜乃「……なんだこのやけに肌色が多いパッケージのDVDは?」

男子部員J「いや、その!」

桜乃「ゴミだな。燃やせ」

川原「了解しました」スチャ

宇佐美「おぶつは消毒だぁ」シュゴォォッ
 
ごぉぉーーッ!!

 
DVD「」メラメラ

 
男子部員J「うわぁぁーーッ!! 俺のお宝がーーッ!?」

男子部員K「……悪魔だな」

男子部員N「ああ」

 
のちに【サッカー部事変】と呼ばれた男女サッカー部の対立は、度田舎高校に女子サッカー部の悪名を轟かせたのであった。


つづく


―数日後・学食―

須賀さん「もうすぐ夏休みだね」モグモグ

ジェシカ「Oh! そーデスネ!」

友「須賀さんどこか行く予定あるの?」

須賀さん「んーん、別に」

谷川「す、須賀さん……宜しかったらわたくしの別荘に……」モジモジ
 
寒河江「あーっもう!」

須賀さん「あ、寒河江さんおかえり!」

谷川「…………」

 
寒河江「また『プレミアム焼きそばパン』を買えなかった……」

宮崎「……確か1日、10個限定のやつだっけ?」

寒河江「そうそれ……なんなんだよ、あの混雑具合は!? 戦争じゃねーか」

川原「パンの販売所は毎日凄いらしいですね」

友「週に1回は乱闘騒ぎになって救急車が来てるよね」
 

谷川「パンが無ければご飯を食べれば良いじゃない?」シレッ

 
寒河江「あぁ?」イラッ

川原「まあまあ、落ち着いて……」


黒滝「よお、プレミアム焼きそばパンを売ってやろうか?」

宇佐美「やろうかぁ?」ポヨン

 
須賀さん「あ、黒滝せんぱい宇佐美せんぱいチース」

宇佐美「ちーす。すがちゃん、もう体はだいじょーぶなのぉ?」ポヨヨン

須賀さん「うん、だいじょぶだいじょぶ!」

寒河江「『売ってやろうか』って買えたんすか?」

 
黒滝「フッフッフ、これを見よ!」バーン

 
寒河江「な、なにぃ! プレミアム焼きそばパンが6個……だと!?」

宇佐美「るなもー!」バーン

ジェシカ「4個もありマスヨ!?」

川原「私、このパン初めて見ました」

須賀さん「都市伝説じゃなかったんだね!」

友「(二人で買い占めてる!?)」

 
宮崎「でもこれって一人一個しか買えないって聞いた」

黒滝「色々とやり方があるのだよ……色々とね」ニヤリ

谷川「(不正の匂いがプンプンしますわ)」

宇佐美「るなはねぇ、貰ったの」

寒河江「もらった!?」

宇佐美「なんかぁ、知らない男子が『あげる』ってぇ」ポヨポヨン

友「(たぶん『宇佐美瑠奈非公式ファンクラブ』の人達だよ……)」
 

黒滝「1個500円でどうだ?」

寒河江「500円!? 高けえっスよ、倍じゃねースか!」

黒滝「手に入れるのに苦労したんだぜ。500円でも安いくらいだ」

寒河江「くっ……ほ、欲しいけど……」

 
宇佐美「なら、るなのをあげるよぉ」ポヨヨン

 
寒河江「マジっスか!?」

宇佐美「うんうん、どうせ貰ったやつだし」ポヨン

黒滝「るなーーッ!?」

宇佐美「だってぇ、食べきれないよぉ」ポヨヨン

黒滝「な、なあ買ってくれないか!? 400……350円でいいから!」

寒河江「1個あれば十分っス」キッパリ

須賀さん「あたしカツ丼食べちゃったから」

谷川「結構ですわ」

黒滝「うおあぁぁーーッ!!」

 
桜乃「ちゃんと全部食べろよ」


桜乃「今日は学食だったか」

 
須賀さん「あ、桜乃せんぱいチース」

宇佐美「かざねちゃん、ちーす」

川原「桜乃先輩も今日は学食ですか?」

桜乃「いや、お前らを探してたんだ」

友「私たちを?」

 
桜乃「来週の木曜日から1週間合宿をする事になったんだが何か予定はあるか?」
 

須賀さん「合宿!?」

川原「予定は……無いですけど」

宇佐美「るなも8月10日の前までならだいじょーぶ」ポヨン

友「私も大丈夫です……でも急ですね」

桜乃「なんか、うちと合宿したいって学校がいるらしくてな」

谷川「合同合宿という訳ですのね」

桜乃「そうゆう事だ。まあ詳しい話は放課後に部室でミーティングするから……他に予定がある奴はいないか?」

ジェシカ「ないデス!」

黒滝「アタシも」

寒河江・宮崎「「同じく」」

谷川「予定など、どうとでもなりますわ」

須賀さん「合宿かぁ、たのしみだなー」

 

―そして放課後―

須賀さん「さあ部室にいくぞ!」

佐々木先生「須賀、つと待で」

須賀さん「?」






―部室―

ガチャ

須賀さん「…………」

桜乃「お、来たか」

弘平谷「これで全員揃ったな」

波照間先生「では始めましょう。皆さん聞いていると思いますが来週の25日(木)から翌週31日(水)の1週間合宿を行います」

おおー!

須賀さん「…………」

友「?」

 
生駒「あの……合同合宿って聞きましたけど、どこの高校とですか?」

波照間先生「えーと、雨傘学園です」

浅海「あまがさ?」

三枝「知ってる……確か隣県のあらいぐま市にある学校だよ」

谷川「あらいぐま市は雨傘製薬を企業誘致して財政を立て直した自治体ですわ」

東奥「ああ、よくわからない成分が入っているけど効き目抜群の薬の」

宇佐美「るなも『ヴァッファリン』使ってるよぉ」ポヨヨン

佐々木「頭痛、生理痛のだか?」

宇佐美「そうそう」ポヨン

 
宇佐美・佐々木「「『ヴァッファリンの半分は怪しさでできています』」」
 

川原「あのCM今はやっていないのに有名ですよね」

東奥「…………」


波照間先生「雨傘学園は雨傘製薬が設立した私立校です。先方は男子サッカー部との試合中継を見ていたようで『是非、うちと合同合宿を』と……」

浅海「へえ、それなりに宣伝効果があったのね」

波照間先生「実は雨傘も今年から女子サッカー部を創部したそうで、合宿所も先方で用意してくれるとの事です……急な日程ですが受けてみようかと思いまして」

三枝「なるほど……女子サッカーでは無名校同士という訳だね」

宇佐美「たのしみだねぇ」ポヨヨン

黒滝「おうよ!」

須賀さん「…………」
 
友「須賀さん?」

谷川「どうかいたしまして?」

須賀さん「じ、じつは……」

生駒「実は?」

 
須賀さん「期末テスト……英語の追試が赤点で来週の月曜から金曜まで補習になっちゃった」テヘッ

 
谷川「」

友「す、須賀さん?」

桜乃「須賀ぁ……お前ってやつは……」ゴゴゴ


須賀さん「だ、だって仕方なかったんだよ! 一生懸命ガンバったんだよ!?」

ジェシカ「スガさん、だいじょーぶデスヨ」

川原「ジェシカ?」

 
ジェシカ「ワタシもえいご、ほしゅーデス!」

 
浅海「なんでよ!?」ガーン

須賀さん「……あたしは一人じゃないんだね?」ウルウル

ジェシカ「そーデス。ワタシたちは『なかま』デスヨ!」

須賀さん「ジェシカ!」

ジェシカ「スガさん!」

ガシッ・・ぎゅうぅ

宮崎「…………」

桜乃「こいつら……」

生駒「どうしよ」アハハ

 
波照間先生「そうですね……二人は金曜日の補習が終わってから合流……」

ガチャ

光鼠先生「桜乃! 2―2桜乃風音はいるかね!?」

宇佐美「あ、美術の光鼠(ぴかそ)せんせーだぁ」ポヨン


桜乃「どうしたんですか光鼠先生?」

光鼠先生「どうしたもこうしたもないよ! 君の提出した課題だが白紙じゃないか! どういう事かね!?」

 
桜乃「え? テーマは『自由』って言ってたから自由を表現してみたんですけど」

 
黒滝「あ、うまいな」

光鼠先生「おんどりゃあ芸術を舐めとんかい!? 罰として来週中にデッサン画100枚提出しなさい!」

桜乃「え、ちょ……」

光鼠先生「解りましたね?」

バタンッ!

 
桜乃「……わ、私も遅れて合流……かな?」テヘッ

 
東奥「桜乃先輩……」

弘平谷「お前まで……」


つづく


―翌週―

佐々木先生「んだら、教科書見でもええがらこのプリントを……」

 
須賀さん「はあ、夏休みなのに……」

ジェシカ「しかたねーデスヨ」





次の文を英訳しなさい『奥さん、今夜は俺のアパートに来いよ。本当の男ってやつを見せてやるぜ』

 
須賀さん「…………?」

須賀さん「ねえねえジェシカ」クイクイ

ジェシカ「スガさん、どーしたデスカ?」

須賀さん「英語で『奥さん』ってなんてゆーの?」

ジェシカ「スガさん『おくさん』は『Mr.OKu』デス」

須賀さん「あ、そっか……ど忘れど忘れ『Mr.OKu』っと」カキカキ

 
・・・

 
桜乃「1週間……いや金曜日までに100枚描きあげないと先輩としての面子が立たないぞ! うおぉーーッ!!」シャッシャッ

 
弘平谷「風音……すでに立って無いぞ(覗き中)」


―そして木曜日の朝―

がやがや

友「それじゃ須賀さん達も頑張ってね」

須賀さん「うん、みんなもガンバってね」

ジェシカ「おまかせデス」

桜乃「私達も明日の夜には合流出来るから」

谷川「須賀さんも道中気を付けてくださいまし」

須賀さん「うん!」
 

波照間先生「ついにマイクロバスの出番ですね」

朝海「先生、運転大丈夫ですか?」

波照間先生「大丈夫ですよー。先生、免許取ってから無事故無違反なんですよ」

東奥「そ、それなら心配ありませんね」ホッ

宮崎「……波照間先生って普段は自転車で通勤してるよね」

 
三枝「免許取ってから車の運転をしてないってオチだったりして」

 
波照間先生「…………」

弘平谷「…………」

東奥「…………」

生駒「……あの……先生?」

宇佐美「どうしたのぉ?」ポヨヨン

波照間先生「さあ、皆さん全員乗ってますね! 出発しますよ!!」

ぷしゅーッ・・ガシュ!(ドア閉じ)

黒滝「ドア閉めたーーッ!?」

寒河江「先生!? 待っ……」

ギャリギャリ・・ブォンブォンブブブキイィィ ウワーッキャーッ!?

 
須賀さん「いってらっしゃーい!」ブンブン
 
桜乃「……私たち、乗らなくて良かったな」

ジェシカ「YES」


―さらに翌日―

ジェシカ「な、なんとかほしゅー……おわりマシタ」

須賀さん「うん……」

 
桜乃「おーい」

 
須賀さん「桜乃せんぱい」

ジェシカ「センパイも『かだい』おわりマシタか?」

桜乃「なんとかな」

須賀さん「それじゃ、あたしたちも出発しようよ!」

ジェシカ「そーデスネ!」

桜乃「…………」

須賀さん「桜乃せんぱい、どーしたの?」

 
桜乃「皆と連絡がつかないんだ」

 
須賀さん「え!?」

ジェシカ「センセーともデスカ?」

桜乃「ああ……昨日綾子から『もうすぐ合宿所に到着する』って電話が来て以来、音沙汰無しだ」

須賀さん「なにかあったのかな……」

桜乃「まあ圏外なだけかもしれないし、どのみち行けば判るだろ」

ジェシカ「そーデスネ!」

須賀さん「じゃあいこう。あらいぐま市へ!」

 
須・桜・ジェ「「オーーッ!!」」









―あらいぐま駅前―

須賀さん「ついた!」

桜乃「なんか寂しい所だな」

ジェシカ「くらくなってきマシタ」

  
桜乃「次のバスは……随分時間があるな」

須賀さん「えー……」

ジェシカ「タクシーありマス」

桜乃「タクシーか……もったいないけど早く合宿所に行きたいし乗るか」

 
バタム

運ちゃん「どちらまで?」

桜乃「市民運動公園近くの雨傘学園合宿所までお願いします」

運ちゃん「運動公園近くの……お嬢ちゃん達あそこに行くのかい?」

桜乃「はい、そうですけど?」

須賀さん「どしたの?」

運ちゃん「最近、あの辺で妙な事件が多発していてね」


桜乃「妙な事件?」

運ちゃん「なんでも化け物を見たとか、行方不明者が頻発しているとか」

ジェシカ「ばけものデスカ?」ホワイ?

桜乃「…………」

運ちゃん「まあ、なんにせよお嬢ちゃん達可愛いから気を付けろよ」

須賀さん「うん!」

運ちゃん「では、出発」ブロロ





運ちゃん「お嬢ちゃん達は中学生かい?」

桜乃「高校生だよ!」

運ちゃん「そうか、すまねえな。高校生か……おっちゃんの娘と同年代だな」

須賀さん「娘さんがいるんだ?」

運ちゃん「一緒に住んでいないけどな」

ジェシカ「なぜデスカ?」

桜乃「ジェシカ、人様の事情を詮索するな」

ジェシカ「Oh、Sorry……すいまセン」

運ちゃん「良いって事よ。おっちゃん話好きだからな」

 
運ちゃん「おっちゃん、昔は酒浸りのギャンブル狂でな……」

須賀さん「わぁ、ダメ人間だね」

運ちゃん「」グサッ

桜乃「須賀、正直過ぎるぞ!」

運ちゃん「……まあ……そんなもんだから、見かねたかみさんは娘を連れて出ていっちまったわけだ」

ジェシカ「りこんしたデスカ?」

運ちゃん「正式にはしてないがね。事実上、離婚したようなもんさ」

運ちゃん「家におっちゃん一人になって身に染みたね、自分の愚かさってやつがさ……今は真面目に仕事をしてるよ」

須賀さん「ふーん……」
 

運ちゃん「娘は今年で17だからね、お嬢ちゃん達くらいの子を見ると『今どうしてるかなぁ』って思っちゃうよ」

須賀さん「おっちゃん、いつかまた奥さんと娘さんと一緒に暮らせればいいね」

運ちゃん「へへ、ありがとよ」


桜乃「まだ着きませんか?」

運ちゃん「ああ、もうすぐ……!?」

キキィィーーッ!!

須賀さん「うわ!?」

桜乃「なんだ!?」

運ちゃん「……はぁ、危ねえ……なんだあいつは?  道の真ん中に突っ立っていやがる」

 
??「…………」フラフラ


プップーーッ

運ちゃん「オラーッ! そこどけ! 聞こえてんのか!?」

 
??「…………」フラフラ
 

ジェシカ「……どかないデスネ」

運ちゃん「チッお嬢ちゃん達、ちょっと待っててくんな」

バタム

運ちゃん「おい! どけっつってんだろ!」ツカツカ

??「…………」フラフラ

運ちゃん「聞いてんのか!?」グイッ

 
ゾンビ「」ヤア

 
運ちゃん「」

ゾンビ「うヴあぁぁ!」グワッ

運ちゃん「ノォォーーッ!?」

ガブガブッ! ノー!? オーノオォ!!

 
須賀さん「おっちゃん!?」

桜乃「なんだあいつ!」

ジェシカ「オマイガッ! オーマイガッ!!」

須賀さん「こらーーッ!!」ダダダ

桜乃「須賀!?」

 
須賀さん「おっちゃんをはなせ!」ガッ

バキッ!

ゾンビ「ヴぇあ!?」バタン

 
須賀さん「おっちゃん……おっちゃん! だいじょーぶ!?」

運ちゃん「うう……」

ゾンビ「ぅヴぁあ!」グワッ

須賀さん「!?」

 
グシャッ!!


つづく


ゾンビ「」ベチャッ

 
ジェシカ「スガさん、だいじょーぶデスカ!?」

須賀さん「ジェシカ……ありがと」

 
ゾンビ「」

桜乃「なんなんだこいつは……」

運ちゃん「うぅ……ゲホォッ」

須賀さん「おっちゃん!?」

桜乃「酷い怪我だ、すぐに救急車を……!? くそっ、圏外か!」

ジェシカ「タクシーにムセンありマス!」

桜乃「無線……そうか!」


がさがさ・・

ゾンビ達「「あぁヴぇおあぁ」」


桜乃「!?」

須賀さん「いっぱい出てきたよ!?」

ジェシカ「このままじゃ、やべーデスヨ!」

桜乃「く……」

 
運ちゃん「ゴホッお、お嬢ちゃん……」ブルブル

須賀さん「おっちゃん! 喋っちゃだめだよ!!」

運ちゃん「き、聞くんだ……あそこに見える洋館が……お嬢ちゃん達の……も、目的地だ……」ブルブル

運ちゃん「ここは……ゴホッ! おっちゃんがくい止める……から……お嬢ちゃん達は……あそこに……は、走れ!」ヨロッ

須賀さん「そんな……おっちゃんもいっしょに行こうよ!?」

運ちゃん「……ありがたい申し出……だが……ゴホッ! おっちゃんは……もう長く……ねえ……」ゼエゼエ

ジェシカ「…………」

運ちゃん「ちゃんと目的地まで送れ……なくて……悪かったな……お嬢ちゃん」ヨロヨロ

須賀さん「やめてよ……おっちゃん!」

運ちゃん「……生きろよ」

 
タクシーの運ちゃんは懐からダイナマイトを取り出すと導火線に点火してゾンビの群れに向かって駆け出した!
 

運ちゃん「うおおぉーーッ!!」ダダダッ

ゾンビ達「「ああぁうヴあぁ」」ゾロゾロ

運ちゃん「ただじゃ死なねえ……お前らも道連れだーーッ!!」

 
ドッカーーン!!!

 

須賀さん「おっちゃぁぁぁん!!」

桜乃「くっ……」

ジェシカ「オッチャン……ワタシたちをにがすために……」


須賀さん「おっちゃん……グスッ」ポロポロ

ジェシカ「スガさん……」

 
ゾンビ「あ"あ"あ……」ズリズリ

ゾンビ「い"い"い……」ズッ,ズッ,,

ゾンビ「う"う"う……」デロデロ

 
桜乃「まだ生き残り(?)が!?」

ジェシカ「スガさん、ここはアブないデス!」

須賀さん「…………」

桜乃「須賀、おっちゃんは私達を逃がすために体を張ったんだ……おっちゃんの犠牲を無駄にする気か!?」

ジェシカ「いきマショー、スガさん!」

須賀さん「……わかった」グシグシ

桜乃「走れ!!」ダッ

 
須賀さん「(おっちゃん、ありがとう……あたし達、絶対に生き残るよ!)」ダッ


―雨傘学園合宿所―

桜乃「はぁ、はぁ……」

ジェシカ「つきマシタね……」

須賀さん「……! あれ、うちのバスだよ!!」

 
合宿所の玄関先には女子サッカー部が乗ってきたマイクロバスが停めてある。須賀さんはバスの中を覗いてみた。

 
須賀さん「…………中には誰もいないみたいだよ」キョロキョロ

桜乃「みんなはこの洋館にいるのか?」
 

ガチガチッ

ジェシカ「げんかん、あかないデス」

桜乃「なに?」

ドンドン!

桜乃「すいません、誰かいませんか! 開けてください!!」ドンドン

須賀さん「おーーい! きたよーーッ!!」ドンドン

桜乃「……誰もいないのか?」

 
アァヴァ,,,ゾロゾロ

 
須賀さん「あ!? ゾンビがいっぱいきたよ!」

ジェシカ「こちきてくだサイ」

桜乃「どうした?」

須賀さん「……われてるよ」

 
須賀さん達は玄関から少し離れた所に、破られた窓のある部屋を発見した。

 
桜乃「ここから入るしかないな」


―洋館1階・物置部屋―

須賀さん「よい……しょ!」スタッ

桜乃「暗いな……どこかに照明の……」サッサッ

ぐにゅ

桜乃「ん……なんだ?」ブニブニ

 
ゾンビ「イ"ヤ"ッハーーッ!!」グワッ

 
桜乃「うわーーッ!?」

ジェシカ「ボマイェ!」シュッ!

グシャ!

ゾンビ「ばぁっ!?」フラッ

ジェシカ「チャランボ! チャランボ!!」ガスッガスッ

ゾンビ「ア"ウ"ッア"ウ"ッ……」ドスッドスッ
 

ゾンビ「」ドサッ

 
ジェシカ「ハァハァ……センパイだいじょーぶデスカ?」

桜乃「あ……ああ、大丈夫だ……助かったよジェシカ」

須賀さん「ここにもゾンビがいるなんて……」

桜乃「たぶんこの窓から浸入してきたんだろう……」

ジェシカ「このマドふさぎマスカ?」

桜乃「うーん……閉じ込められたみたいで嫌だけど、これ以上ゾンビに浸入されてこられてはたまらん……この棚をずらして窓を塞ごう」

須賀さん「うん、そうだね」

ジェシカ「では、おしマスヨ!」

桜乃「せーの!」

 
須賀さん達は窓を塞いだ。


キィ……

須賀さん「廊下には誰もいないよ」キョロキョロ

ジェシカ「いきマショー」





ジェシカ「……ひろいデスネ」

桜乃「外から見ても結構大きかったからな」

ジェシカ「みなさんはどこデショー?」

桜乃「そうだな……ん?」ピタッ

須賀さん「どーしたの?」

 
桜乃「しっ……何か聞こえる……」

ピチャ,,ピチャクチュ,,,

ジェシカ「きこえマス」

須賀さん「この部屋みたいだよ」キィ,,

桜乃「バカ! いきなり開けんなよ!(小声)」

 
??『ハァ……ん……レロレロ』ピチャピチャ

 
桜乃「この声……」

須賀さん「宇佐美せんぱいだよ!?(小声)」

 
宇佐美?「ぷはっ、さんしちゃぁん……ん!」グチュッ

三枝?「…………」

 
ジェシカ「あのうしろすがたルナセンパイデス!(小声)」

須賀さん「むこうにいるのは三枝さん? なにしてるんだろ?(小声)」

桜乃///「(し、知らなかった……二人がそうゆう関係だったとは!?)」


ジェシカ「これはもしや……エチいことでわ!?(小声)」

須賀さん「え!?」

桜乃「ばか!」

 
宇佐美(口元血だらけ)「だぁれぇ?」クルッ

三枝(食べかけ)「…………」

 
桜・須・ジェ「「オォマイゴッド!!?」」


つづく


宇佐美(口元血だらけ)「あー、かざねちゃんだぁ……」フラッ

 
桜乃「う、宇佐美?……どうしたんだ!?」

須賀さん「さえぐささんになにしてたの!?」

ジェシカ「マイガッ!」

宇佐美(口元血だらけ)「すがちゃんとぉ……ジェシカちゃんもぉ……きたんだぁ……」ジリジリ

桜乃「な、なんかおかしいぞ! お前!!」

 
宇佐美(口元血だらけ)「るなぁ……おなかすいちゃってぇ……さんしちゃんがぁ……おいしそうでぇ…………たべちゃったのぉ……」ジリジリ

 
桜乃「!?」ガーン

宇佐美(口元血だらけ)「かざねちゃんもぉ……おいしそうだねぇ……」

桜乃「い、いや……そんなこと無いと思うぞ!」ノー!ノー!

宇佐美(口元血だらけ)「るなぁ……おなかぺこぺこなのぉ」ジリジリ

宇佐美(口元血だらけ)「ちょっとぉ……たべさせてぇ!」グワッ

桜乃「…………!!」

須賀さん「えい!」

ドスッ

宇佐美(口元血だらけ)「…………きゅう……」パタン

 
桜乃「…………あれ?」

須賀さん「宇佐美せんぱい、ごめんね」

ジェシカ「すこしのあいだねてくだサイ」


宇佐美(気絶中)「」

三枝(食べかけ)「」

 
桜乃「一体どうなっているんだ!?」

須賀さん「さえぐささん! おきてよ、さえぐささん!!」ユサユサ

ジェシカ「サンシ!」

三枝(食べかけ)「」

桜乃「二人とも……もう三枝は……」

 
三枝(食べかけ)「…………う、うぅ」

 
須賀さん「さえぐささん!」

ジェシカ「めがさめマシタ!」

桜乃「え!?」

三枝(食べかけ)「あれ……須賀さん?」

須賀さん「よかった! 三枝さん!!」

ジェシカ「だいじょーぶなんデスカ!?」

桜乃「(頬っぺた食いちぎられて穴が開いてるけど……)無事……なのか?」

三枝(食べかけ)「桜乃先輩にジェシカも……大丈夫って何がだい?」

桜乃「(気付いてない!?)」


須賀さん「さえぐささん、ほっぺた……」
桜乃「いや、何でもない! 気にするな!!」

三枝(食べかけ)「……ボクの頬っぺた?」スッ

桜乃「さ、さわらない方が良いと思うぞ! ちょっと傷があってだな! 化膿するかもしれないし!?」アタフタ

三枝(食べかけ)「……? どうしたの桜乃先輩、超必死だね?」

桜乃「ほ、ほら絆創膏貼っとくから! 大丈夫だから!!」ペタッ

三枝(応急処置)「ん……ありがとう桜乃先輩……」??

 
桜乃「いいか、三枝には傷の事は教えるなよ!?(小声)」ヒソヒソ

ジェシカ「どーしてサンシにおしえナイデスカ?(小声)」ヒソヒソ

桜乃「あんな大怪我に気付いてショック死したら大変だろ!?(小声)」ヒソヒソ

須賀さん「そ、そっか(小声)」ヒソヒソ

 
三枝(応急処置)「傷、残らないといいな……」

桜乃「ま、まあそのうち治るだろ!?」

ジェシカ「そーデスネ!」

須賀さん「だいじょぶ、だいじょぶ!」

三枝(応急処置)「??」


宇佐美(気絶中)「」
 

三枝(応急処置)「宇佐美先輩……そうだ! ボクたち朝練中に変な奴らに襲われて……」

桜乃「……それで?」

三枝(応急処置)「なんとかこの合宿所まで帰ってきて玄関に鍵を掛けたんだ……」

須賀さん「…………」ゴクッ

三枝(応急処置)「そしたら何処かでガラスが割れる音がして……奴らがたくさん入ってきたんだ……」

ジェシカ「ど、どーなりマシタカ?」

 
三枝(応急処置)「パニックさ……みんな散り散りになって、ボクは宇佐美先輩と逃げたんだけど……奴らに襲われたボクを庇って宇佐美先輩が怪我をして……ボクは気を失っていたんだ」

 
桜乃「…………」

宇佐美(気絶中)「」

三枝(応急処置)「宇佐美先輩……こんなに血だらけになって……」グスッ

須賀さん「だいじょぶだよ! 気絶しているだけみたいだし!!」

ジェシカ「そーデス!」

桜乃「とりあえず二人とも医務室に行こう……場所は分かるな?」

三枝(応急処置)「……うん」


キィ・・

―廊下―

須賀さん「……クリア!」

桜乃「よし、行くか……」

宇佐美(気絶中)「」

ジェシカ「ルナセンパイ、オパーイでかすぎておぶりにくいデス」

三枝(応急処置)「こっちだよ」





―医務室前―

三枝(応急処置)「……ここだよ」

桜乃「……開けるぞ」グッ

須賀さん「…………」ゴクッ

桜乃「……! ……ッ!」グッグッ

三枝(応急処置)「……桜乃先輩?」

桜乃「開かないぞ!?」

ジェシカ「もしかしてダレかいますか?」

三枝(応急処置)「……そうかも」


??『だ……誰だ?』

 
桜乃「その声……綾子か!?」

須賀さん「弘平谷せんぱい!?」

 
弘平谷『風音!?……須賀さんもいるのか?』

 
ジェシカ「ワタシもいマスヨ!」

桜乃「宇佐美と三枝が怪我をしているんだ! 開けてくれ!」

 
弘平谷『……!? 分かった今開ける……』

黒滝『まて弘平谷!』

 
須賀さん「あ、黒滝せんぱいの声だよ!」

 
弘平谷『とめるな黒滝! 風音達が来たんだぞ!?』

黒滝『……本当に桜乃なのか?』

弘平谷『何を……風音に決まってるじゃないか!?』

 
桜乃「黒滝! 本当に私だ……桜乃風音だ!」

 
黒滝『本当に桜乃なら合い言葉を言えるはずだ』

弘平谷『お前、何を……』

 
桜乃「合い言葉!?」

三枝(応急処置)「そ、そんなの知らない!?」

 
黒滝『いくぞ……《弘平谷のぱんつは?》』
 

須賀さん「猫さんぱんつ!」

 
黒滝『せいか……』

ゴスッ・・カチャッ・キィ

弘平谷「風音、無事だったか!?」

桜乃「あ、ああ」

 
黒滝「」

三枝(応急処置)「(……愚かすぎる)」


つづく


―医務室―

友「須賀さん!」

須賀さん「友ちゃん……無事だったんだね!」

ジェシカ「よかたデス」

友「ジェシカも……宇佐美先輩? 怪我してるの!?」

 
黒滝「瑠奈……大丈夫なのかよ!?」

桜乃「……あまり大丈夫とは言えないかもしれない」

弘平谷「三枝も怪我をしているな」

三枝「うん、そうみたい」

弘平谷「とりあえず治療をしよう。平(たいら)さん!」

のっしのっし・・

平「はいグリーンハーブです」スッ

弘平谷「ありがとう」

須・桜・ジェ「「…………」」





治療を終えた宇佐美と三枝はベッドに縛り付けられた。
 

三枝「……なんで?」

宇佐美「動けないよぉ」ユサユサ

 
弘平谷「風音、どうゆう事だ?」

友「二人が可哀想ですよ!」

黒滝「わけを話せ!」

平「…………」

桜乃「実は……」

 
宇佐美がゾンビに噛まれた可能性、そして三枝を食べていた事。宇佐美に噛まれた三枝が自分の怪我に気付いていない事。 桜乃はここまでの経緯を四人に話した。


弘平谷「その……あれか? ゾンビに噛まれた人間はゾンビになる……とか?」

桜乃「確証がないけど……」

ジェシカ「でもふたりとも、あきらかにおかしーデスヨ」

友「ど、どうするんですか!?」

 
宇佐美「おなかへったよぉ」ユサユサ

三枝「そういえばボクも……」

黒滝「あー……ちょっと待ってろ」

平「お粥作ってきました」ノッシノッシ

 
須賀さん「ほへー……」

桜乃「……ところで、あのおっきい人はどちら様?」

弘平谷「ああ、桜乃達は初めて会うんだな。彼女は雨傘のサッカー部員だよ……平さん!」

平「……?」

のっしのっし

平「なんですか?」

ジェシカ「(でかいデス)」

桜乃「(東奥より背が高いな……)」

 
弘平谷「平さん、こいつらウチの女子サッカー部員で……」

桜乃「……2年の桜乃風音ですポジションはGK」

ジェシカ「ワタシ、ジェシカ・ジェイコブソン。キャプテンデスヨ!」

須賀さん「須賀さんだよ! ジェシカと同じ1年生!」

平「あ……自分は雨傘学園の女子サッカー部員で平夢都(たいら むと)です……1年です。どうぞよろしく」ペコリ

 
桜乃「そうか合同合宿だったよな……あまりにもショッキングな展開で……」

平「仕方ないですよ。自分もビックリ続きで……」

ジェシカ「ほかのぶいん、いまセンカ?」

平「たぶんこの合宿所内のどこかに……とは言っても雨傘の部員は自分も含めて四人しかいませんが」

桜乃「四人!?」

平「はい……なにぶん今年出来たばかりで部員が集まらなくて……本当は練習試合ができるくらい人数を集めたかったんですが……」

桜乃「ああ、ごめん。確かにサッカーやる女子ってあまりいないよな」

須賀さん「うんうん、あたしたちも部員あつめるの大変だったよね」

友「そうだよね」

 
平「この合同合宿はウチの顧問の上須加(うえすか)先生たっての希望だったのですが……こんな事態になって本当に申し訳ないです」

ジェシカ「キにすんなデス!」

桜乃「誰だってこんなの想定外だよ」


黒滝「ほら、白くてドロドロしたのが欲しいのか?」

宇佐美「ほ、欲しい! 白いドロドロ、るなにちょうだい!」

三枝「ボクも……ボクも白いドロドロくださいぃ!」


黒滝「へっへっへ……お前ら本当に好きもんだな! こぼさず飲み込めよ……うっ!」

弘平谷「……(『うっ!』ってなんだよ)」


三枝「うえ……にがい」

黒滝「グリーンハーブ入りだからな。おら、こぼすなって言っただろ!?」

宇佐美「にがくてぇ……白いドロドロおいしいぃ」ハァハァ

黒滝「そんなにお粥が美味いのかよ!?」

宇佐美「かゆ……うま」

三枝「かゆ……うま、うま」


須賀さん「おいしそうだなぁ……」

桜乃「…………ともかく! 他の部員と先生を探そう!」

友「そ、そうですね!」


つづく


―これまでのあらすじ―

補習のため雨傘学園との合同合宿に途中合流する事になった須賀さん、ジェシカ、桜乃の三人。

やっとの事でたどり着いたあらいぐま市の合宿所付近はゾンビみたいな人達が徘徊するデンジャラスゾーンと化していた。

合宿所内になんとか潜入したが宇佐美が三枝を食べていたり(比喩無し)三枝は怪我に気付かなかったりと色々おかしい。

医務室で弘平谷、黒滝、友……そして雨傘学園の平と合流した須賀さん達は屋敷内で部員達の捜索を開始するのであった……


須賀さん「あたしがいくよ!」ビシッ

友「須賀さん、着いたばかりで大丈夫なの?」

須賀さん「だいじょぶ、だいじょぶ!」
 
黒滝「じゃ、アタシもいってみるかな」ニヤッ

 
桜乃「須賀さんと黒滝か……」

弘平谷「(不安すぎる)」

ジェシカ「でわ、ワタシが……」

宇佐美「おなかすいたーーッ!!」ジタバタ

三枝「たーべーたーいーーッ!!」バタバタ

平「わっ!?」

ジェシカ「マイガッ! ルナセンパイとサンシが、くーふく(空腹)であばれてマス!!」

弘平谷「お粥は!?」

平「も、もうありません!」

 
宇佐美「おーなーかー!」ジタバタ

三枝「へったー!!」バタバタ


桜乃「なにか……なにか食べ物はないのか!?」

平「ネギならあります!」

友「(なんでネギあるの!?)」

桜乃「ほら、ネギだぞ!」

宇佐美「ねぎぃ!」ムシャムシャ

三枝「ねぎウマーーッ!」シャクシャク

 
友「……凄い食欲だね」

須賀さん「食べ物を与えておけばおとなしいみたいだよ」
 
黒滝「でもこの勢いで食われたら、すぐに食糧が底をつくぜ!?」

ジェシカ「こまりマシタ……」ウーン

弘平谷「二人を治す方法を探さないといけないな」

桜乃「…………」


桜乃「……友、料理は出来るか?」

友「え……まあ、一応」

桜乃「よし、キッチンで出来る限り大量に料理を作ってくれ!」

友「は、はい!」

桜乃「ジェシカは友の護衛を頼む!」

ジェシカ「YES!」

 
桜乃「私と綾子は拠点(医務室)の防衛と宇佐美と三枝の面倒を看てるから、須賀と黒滝は皆の捜索しながら病気?を治す方法を探すんだ!」

須賀さん「うん!」

黒滝「まかせとけ!」

平「あの……うちの部員が心配なので一緒に行っても良いですか?」

須賀さん「うん、よろしくね!」

 
桜乃「状況開始だ! GO! GO!! GO!!!」


つづく

次回は『友の料理編』
久しぶりに安価をとってみようかと思います


友とジェシカは料理を作るためにキッチンへ……


―キッチン―

友「さて、キッチンに来たわけなんだけど……」

半田「うめえ! うめえ!」ガツガツ

友「……食材を食い荒らしてる」

ジェシカ「あれはだれデスカ!?」

友「雨傘の半田直巳(はんた なおみ)さんだよ。あの食欲……もしかしたら半田さんも……」

ジェシカ「とにかく、とめるデスヨ……Hey!」

 
半田「ん、なんだ?」

ジェシカ「なんだじゃねーデス! いますぐたべるのやめなサイ!」

半田「……?」ホワイ?

友「半田さん、食材を食べ尽くしちゃったら皆で食べる料理を作れないよ……もう食べるのをやめて!」

 
半田「……いやだ」

ジェシカ「ム!」

半田「なぜなら私は腹ペコだから……食べ物は渡さないぞ」

友「半田さん……」


ジェシカ「トモ、はなしてもムダみたいデス……さがてくだサイ」

友「でも……」

ジェシカ「オートミールしかたべれないくらいアゴくだいてやりマスヨ!」

友「そ、そこまでしなくてもいいよ!?」ガーン

半田「ヒヒヒ、やれるもんなら殺ってみろ!」バッ

 
半田が襲いかかってきた!

 
半田「キシャーーッ!!」

ジェシカ「すごいジャンプデス!」

友「でも、あんなに飛び上がったら……」

ごぃん!! ひゅーん・・ばたっ

 
半田は天井に頭をしたたかぶつけて落っこちた!

 
半田「」チーン

ジェシカ「コイツ、ばかデス」

友「……と、とりあえず縛っておこうか」


半田「」ギュッギュッ

ジェシカ「しばりおわりマシタ」

友「ゴメンね半田さん」




 
友「各種調味料と香辛料はあるけど、無事だった食材は……」

友「>>685>>686か……」

ジェシカ「>>687がありマシタヨ」

 
食材安価(連投可)
>>685>>686>>687

牛肉

大根


友「牛肉と大根……蕪(かぶ)」

友「この食材から導き出された料理は……」


ぽく、ぽく、ぽく・・・ちーん


友「炒めものだね!」

ジェシカ「……『レシピかんがえるのめんどいからいためればいーや』おもてマセンカ?」

友「そ、そんな事ないよ!? じゃ、じゃあ煮物にする?」

 
ジェシカ「……トモは『りょーり』じょーずデスカ?」ジトー

友「え、私の料理の腕前?」

友「(ジェシカは私の腕前を疑っている……ここはひとつ私はやればできる子だってアピールしておかなくちゃ!」

 
友の料理レベル
>>689のコンマ末尾の数値。1←低――高→9(0、ゾロ目で神の領域)


しょりしょりしょり・・タンタンタン・・ジャージャー! ジュー!

友「出来たよ! 牛肉と大根、蕪の炒めもの!」バーン

ジェシカ「Oh!」

友「お野菜の葉っぱは塩揉みしてみました」


ジェシカ「ムム、これわ……」パクッ

友「……どうかな?」ゴクリ

ジェシカ「……おいしーデス」

友「やった!」


ジェシカ「むしろフツーにおいしくてがかーり(がっかり)しました。トモはなにしてもフツーにこなしてしまいマスネ!」

友「あれ……なんで批判されるの!?」ガーン

ジェシカ「トモ、もとたくさんりょーりつくてくだサイ」

友「う、うん……何故か牛肉と大根と蕪が異常に残っているから色々作れそうだよ」


一方、須賀さん達は……

―1階廊下―

須賀さん「平さんって大きいね」

平「え? ああ、でもここまで背が高くなったのはここ2、3ヵ月の事なんですよ」

須賀さん「へぇ……」

平「自分も入学前は身長が須賀さんくらいしかなかったんですけど、女子サッカー部に入って上須加先生に栄養管理とかやってもらったら202Cmまで伸びました」

須賀さん「いいなー、あたしも伸びないかなー?」

黒滝「いや、おかしいだろ」


―トイレ前―

須賀さん「…………」ブルッ

黒滝「ん、須賀さん、どしたん?」

須賀さん「……おしっこ」

平「ちょうどトイレの前ですよ」

須賀さん「ちょっといってくる……待っててよ?」

黒滝「あーわかった、わかった」

須賀さん「絶対だよ!?」

黒滝「早くいけよ」


つづく


黒滝「そういや一番奥のトイレに『トイレの花子さん』が出るって言うよな?」

須賀さん「学校の怪談じゃん!?」

平「実はトイレの真ん中の個室には『赤マントほしいか? 青マントほしいか?』っていう……」

須賀さん「なんで今そーゆーことゆうの!? あと、なんかまざってるよ!」

黒滝「気を付けろよ須賀さん」

須賀さん「ひーん、人でなし!」タタッ

 
須賀さんはトイレに入った。トイレには個室が三つある。

 
須賀さん「も、もれそう……どこに入ろうかな?」モジモジ

何処に入る?(コンマ末尾で判定)

1,2,3 手前の個室
4,5,6 真ん中の個室
7,8,9 奥の個室
0 須賀さんが……

安価>>695

 ひあ


「実はトイレの真ん中の個室には『赤マントほしいか? 青マントほしいか?』っていう……」


須賀さん「(……ないない! それより早くしなくちゃ!)」


須賀さんは真ん中の個室に入った。





じゃばー

須賀さん「ふう……」

須賀さん「やっぱり何にもなかったじゃん」


《赤マントほしいかぁ? 青マントほしいかぁ?》


須賀さん「!?」

須賀さん「……な、なにか聞こえた……かな?」


《赤マントほしいかぁ? 青マントほしいかぁ?》


須賀さん「ひっ! 出なきゃ……」ガチャガチャ

須賀さん「開かないよ!?」ガーン


《赤マントほしいかぁ? 青マントほしいかぁ?》


須賀さん「黒滝せんぱーい! 平さーん! 助けてーーッ!!」ドンドンドン


《赤マントほしいかぁ? 青マントほしいかぁ?》


須賀さん「あわわ……」

1・赤マント
2・青マント

安価>>698

2


須賀さん「あ、青マントで……」





平「……須賀さん、遅いですね」

黒滝「大かな?」


須賀さん「……おまたせ」


黒滝「長えよ須賀さん」

平「なんですか、それ?」

須賀さん「…………青マント」


須賀さんは青マントを装着していた!


黒滝「じゃ、いくか」

須賀さん「うん」





数分後、須賀さん達は見覚えのある人影を発見した。


黒滝「あ!」

須賀さん「……生駒せんぱい!」


生駒「ん?」モシャモシャ


須賀さん「よかったぁ、生駒せんぱいもだいじょーぶだったんだね!」

生駒「須賀さん……黒滝さんに平さんも無事だったんだ」モシャモシャ

黒滝「おう、他にも無事だった奴らは医務室にいるぜ」

生駒「そうなんだ、よかったね」モシャモシャ


平「……あの、さっきから生駒さんは何食べてるんですか?」

生駒「え? ひじきだよ。いる?」モシャモシャ

平「い、いえ……」


黒滝「アタシら他の部員の捜索してんだけど生駒ちゃんは一緒に来るか?」

生駒「うん、いくよ」モシャモシャ


須賀さん「あ! あそこの木にカブトムシがいるよ!」

生駒「え、どこ?」モシャモシャ

須賀さん「ほら、あそこ!」ガラガラ


須賀さんは窓ガラスを開けてカブトムシのいる木を指差している。


黒滝「ほら、いこうぜ」

須賀さん「あ、はーい!」タッタッタ


生駒「…………」モシャモシャ

バリ! バリバリバリッジュルジュルカリコリ!


平「生駒さん、須賀さん達がどんどん歩いていっちゃいますよ?」

ピタリ

生駒「う、うん……すぐに追いつくよ……」

平「生駒さん、ずいぶんひじきが大好きみたいですね?」


生駒「…………」クルッ


平「あっ!?」

生駒「…………」ツルッ

プチップチップチッ・・ごくん

平「(今のは……カブト……いや、きっと見間違えだよね……きっとひじきだよね?)」

生駒「うん、すごく好きなんだ……ひじき」ヌウゥ

平「…………」ダダーッ


須賀さん「……どしたの?」

平「ハア、ハア……何でもないです」


つづく

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