欠陥製品「戯言だけどね」人間失格「そいつは傑作」(104)

いーたん「やぁ、人間失格」

ぜろりん「お、久しぶり欠陥製品」

いーたん「こんなところで遭うなんて奇遇だね」

ぜろりん「かっ、確かに奇遇。傑作だぜ」

いーたん「そういえば僕に遭わないために遠くにいったんじゃなかったっけ、例えばアメリカとか」

ぜろりん「馬鹿いってんじゃねぇ、俺だってお前に遭いたくはなかったっつぅの、今はちょっと妹から逃走中だから仕方なくここまで来たんだよ」

いーたん「へぇ、妹」

ぜろりん「つっても兄貴に押し付けられた妹だけどな、あんま好きじゃねぇ」

いーたん「一番嫌いな人は?」

ぜろりん「お前」

いーたん「そいつは傑作」

ぜろりん「戯言だけどな」

人識「さてと、暇だし話でもするか」

戯言「僕はあんまり暇じゃ無い」

人識「は? お前って出席日数ヤバめの大学生(暫定)じゃなかったっけ」

戯言「(暫定)って言うなよ、僕そんなに休んでないぞ? 休んだ時にいつも誰かが死ぬだけ」

人識「はた迷惑な野郎だ」

戯言「殺人鬼に言われたくない」

人識「かはは、違いねぇ」

戯言「ということで、休んだ分の追試を受け、宿題になっていたレポートを僕のことをいっくんと呼んで慕ってくれている友達に写させてもらって、その後遊ぶ約束をしていた崩子ちゃんとお出かけして、その途中哀川さんに拉致られて、ようやっと解放された帰りなんだ」

人識「つまり暇だろ?」

戯言「そりゃあ、戯言だからね」

人識「本家本元には敵わねぇな」

いの字「それじゃ、ここらで小話ひとつ」

殺人鬼「よっ」

いの字「お題目は『零崎一賊の恋愛事情』と相成りまして」

殺人鬼「は!?」

いの字「立てば嘘吐き座れば詐欺師歩く姿は詭道主義舌先三寸口八丁出任せ誤魔化し至極上等、戯言遣いの戯言一席、どうぞごゆるりとお楽しみあれ」

殺人鬼「ちょ、待てテメェ!」

【零崎一賊の恋愛事情】


舞織「ねぇねぇ、人識くん」

人識「あ? なんだよ伊織ちゃん」

舞織「ふと思ったんですけど、人識くんってモテなさそうですよねー」

人識「殺されてぇのか!?」

舞織「その間違った高校デビューみたいな恰好の時点で駄目ですねー」

人識「こ……のっ……」

舞織「やー、あれじゃないですかー」

人識「なんだよっ!」

舞織「お兄ちゃんですよ、双識お兄ちゃん」

人識「兄貴ぃ?」

人識「兄貴がどうしたんだよ」

舞織「お兄ちゃんって、なんていうか紳士って感じでかっこいーじゃないですか! ……人識くんと違って」

人識「あれはただの変態だろ」

舞織「まぁ確かに性格面に難ありではあるのですが、それでも女の子に優しくてイケメンで殺人鬼なところは良いですよね」

人識「おい、最後の一つ、おい」

舞織「だから弟の人識くんも同じようになりそうなのに違うから、なんでだろうなーって」

人識「あんなシスコン野郎と同じなんて死んでもごめんだね」

舞織「お兄ちゃんの場合はシスコンというより家族愛ですよ?」

舞織「愛、愛ですよ」

人識「うるせぇな」

舞織「人識くんってどんな人がタイプなんですか?」

人識「背が高くて綺麗なおねーさん」

舞織「やだー、わたしじゃないですかー」

人識「ほざいてんじゃねぇよ馬鹿妹」

舞織「うなー」

人識「大体俺はモテたいとは思ってないんだよ」

舞織「でたー、モテない男の言いわけ……ふぎゃ! 殴らないでくださいよぅ」

人識「俺は殺人鬼、『アイツ』みたいに女の子に囲まれて暮らすのはごめんだね」

舞織「アイツって誰ですか?」

人識「鏡の向こう側、欠陥製品、俺の代理存在」

舞織「わけわかんないこと言わないでくださいよー」

人識「戯言だよ、戯言」

舞織「そういえば、零崎って恋愛出来るんでしょうかね」

人識「あん?」

舞織「人識くんの言い分じゃないですが、殺人鬼ですし」

人識「あぁ」

舞織「他の方々ってどうなんでしょうか? ほら零崎一賊の方々」

人識「他って言えば――」

双識「おや?」

双識「なになに、僕の恋愛事情だって? うふふ、私が愛してるのは妹さ」

双識「うふふ、妹妹妹……あぁなんて素晴らしい」

子荻「こんにちは、『お兄ちゃん』」

双識「やあ! やあやあやあやあ子荻ちゃんこんなところで会うなんて」

子荻「……はぁ、声掛けるんじゃなかった」

人識「兄貴……は救いようのない妹マニア」

人識「いや? そういや中学生とデートしてたことも……」

舞織「うな? 中学生ですか?」

人識「つまり年下趣味でもあるってことか?」

軋識「恋愛事情だっちゃか?」

軋識「あーあー、そういうの俺には関係ねぇっちゃ」

双識「おいおいアスったらそんなこと言って、あの『青色』の子はどうしたのさ」

軋識「レン、それをどこで聞いた」

双識「素が出てるよアス」

軋識「暴君の話をどこで聞いたんだよ」

双識「おいおい、釘バット《シームレスバイアス》なんか構えてどうしたのさ! ちょ、待って、わっ!」

人識「軋識の兄ちゃんは……」

舞織「うなー、知らない人ですね軋識さん」

人識「今度教えてやるよ」

人識「確か……『青』に惚れ込んでるって言ってたか?」

舞織「青ってなんですか?」

人識「良く分かんないが、少女らしい」

舞織「また少女ですか」

訂正

×軋識の兄ちゃん→○大将


戯言読み直すかなぁ

曲識「恋というものもまた――悪くない」

曲識「少女趣味、だなんて二つ名を持っている僕だけれど別にそういう趣味じゃない」

曲識「あの赤色の彼女との約束を果たすまでの決意さ」

曲識「まだ未熟だったころの獅子の……」

舞織「…………」

人識「…………」

舞織「……ねぇ、人識くん……もしかして零崎ってロリコ、むぐぅ」

人識「言うな! それだけは言っちゃいけねぇ!」

舞織「ってことは人識くんも本当は、もがっ」

人識「いーやーだー! 心の奥底では俺も少女趣味なのかもしれないとか絶対にいやだーっ!」

と、こんな感じでやってきたいと思います


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次のお題>>20

みここちゃんとむいみちゃん

【みここちゃんとむいみちゃん】


巫女子「やっほー、むいみちゃん」

むいみ「おー巫女子どーした?」

巫女子「いやぁ……やはは、ちょっと相談があってね?」

むいみ「相談?」

巫女子「そのね? なんていうか……《ご近所付き合い井戸端会議、ただし国家機密》みたいなー、えっとー」

むいみ「つまり?」

巫女子「むいみちゃんって……恋愛経験多そうだなぁって」

むいみ「まぁ、確かにグレてたときはそれなりに……」

巫女子「えっとね、そのね……」

むいみ「なんだよ巫女子、はっきり言えよ」

巫女子「彼氏彼女の関係になるためにはどうすればいいかなって」

むいみ「…………は?」

巫女子「そのぉ……あーもう! めんどくさいから隠さず言う!」

巫女子「クラスに気になる男の子がいるんだけど、どうすれば仲良くなれるかなっ!」

むいみ「ちょ、ちょっと待って……男の子? 巫女子が?」

巫女子「えーその言い方なにさー、私に恋愛は似合わないってのかー」

むいみ「そ、そういうわけじゃないんだけど……」

むいみ「え、誰?」

巫女子「いっくん」

むいみ「いっくん……いっくん? いっくんねぇ……誰だっけ」

巫女子「むいみちゃん酷いよっ! クラスメイトだよ、何度かグループ学習したよっ!」

むいみ「えーっと……あーあー思い出した、あの根暗い奴ね」

むいみ「……って、えぇっ!? アイツ!?」

巫女子「何かいけないの?」

むいみ「いや……アイツ目つきヤバくね? 目というか表情が無いって言うか」

巫女子「そんなことないよーっ」

むいみ「入学していきなり何日も休んでたし、なんか変な奴だよ」

巫女子「たしかにいっくんは変わってるけどさ《小魚達がシルエットゲーム、ただし一匹だけ色違い》みたいだけどさ」

むいみ「スイミーかよ」

巫女子「でもでも、悪い人じゃないってば!」

むいみ「……アイツのこと、好きなの?」

巫女子「…………うんっ」

むいみ「そっか」

むいみ「んじゃ、しかたないかな……やなやつだったらあたしがぶっとばすし」

巫女子「ぼ、暴力はいけないよっ」

むいみ「巫女子を傷つけたらきっちり仕返しをするという事で……」

巫女子「むいみちゃーんっ」

むいみ「仲良くなるにはってー……まぁ、何度も話すしかないんじゃないのか?」

巫女子「それがやってみてるんだけどさぁ、いっくん興味無さそうにしか聞いてくれなくて」

むいみ「……根性焼き、一発いっとくか」

巫女子「わーっわーっ、だ、駄目だよむいみちゃんっ! むいみちゃん今日何だか過激だよっ! 危険思想だよ物騒だよ攻撃的だよ!」

むいみ「巫女子のことだから」

巫女子「へ? わたし?」

むいみ「…………」

むいみ「なんでもないよ」

巫女子「そう? で、えーっと何の話だっけ」

むいみ「《いっくん》をどうやって〆るか」

巫女子「違うよっ! いっくんとどうやってお話しするかだよっ」

むいみ「どうやって……ねぇ……何かきっかけみたいなのがあればいいのかな」

巫女子「なるほどなるほどっ、きっかけかぁ」

巫女子「でもきっかけなんて……何があるかな」

むいみ「話をしっかり聞いてくれないなら……こう、聞かざるをえない状況に持ち込むとか」

巫女子「ほぇ?」

むいみ「独りでいるところに突っ込んで、無理やり話しかけるとかさ」

巫女子「いっくんっていつもどこに居るのかな」

むいみ「それはしらない、自分で捜せ」

むいみ「そっからなんか話して、また会う約束取り付ければいいんじゃないか?」

巫女子「おぉぉ」

巫女子「どんな約束がいいのかな」

むいみ「そんなのは自分で……あ、そうだ誕生日会」

巫女子「誕生日会ってともちゃんの?」

むいみ「誘ってみたらどうだ? 智恵も一度あいつと話したいって言ってたし」

巫女子「ともちゃんが……」

巫女子「って、そうだねっ! 誕生日会誘ってみようか!」

むいみ「じゃ、智恵の方にも呼んでいいか聞きに行こうぜ」

巫女子「うんうん行こーっ、全速前進《かっ飛ばせスポーツカー、ただし法定速度40km/h》みたいにっ!」

今日はここまで
西尾信者達に幸運あれ

次回はいずむんととっしーの話で行きます

【ヒトシキイズム】

出夢「ぎゃはははっ! おっす、とっしー! 可愛い可愛い出夢くん参上だよーっ!」

人識「うるせぇ、せっかく屋上でのんびり寝てたってのに……」

人識「っていうかどっから学校に入ってきたんだよ、拘束着のまんまじゃねぇか。見つかったら即退場だよ」

出夢「壁走って昇った」

人識「お前人間じゃねぇよ」

出夢「そっちも似たようなもんだろ汀目くん、いや零崎くん」

人識「一緒にすんな」

人識「それで『そっちの名前』で呼んだってことは……」

出夢「うん、ちょっくら人識をぶっ殺しに来た」

人識「……ちっ、面倒だなぁ」

出夢「ぎゃは、そんなに青筋立てて怒るなってばー、可愛い女の子がじゃれついて来てんだぜ? 全男子の夢じゃねぇか」

人識「女の子は女の子でも殺し屋だったら話は別だよ、いまどき病んデレなんてウケないっつうの。てか出夢テメェ男じゃねぇか中身は」

出夢「細かいこた気にすんな、ぎゃは、ぎゃははははははっ!」

人識「はぁ、しょうがねぇ……やってやるよ」

人識「だけどあれだぜ? あんまり学校壊すなよ」

出夢「ぎゃははっ、善処するさ」

人識「んじゃ――いっちょ殺して解して並べて揃えて晒していこうか」

出夢「あ、ちょっとまって」

人識「っ……何だよ、せっかくやる気出したってのに」

出夢「いや、いつもどおりじゃつまらないからさ……具体的に言うと人識にハンデをやろうかなって」

人識「いらねぇよんなもん」

出夢「それじゃあ僕のスリルが足りないだろ、そうだなぁ……」

出夢「じゃぁ、僕拘束着脱いで全力だすからよー、人識が僕に一発でも当てられたらそっちの勝ちってことで」

人識「出夢……馬鹿にするのも大概にしろよ」

出夢「ぎゃははは、いつも通り僕が勝ったら熱ーいキスをしてやろう」

人識「ほざけ、即刻当てて俺からキスしてやんよ」

――――――
――――
――

人識「……俺の勝ち」

出夢「ひゅーう、まさか負けるとは思わなんだ、ぎゃはははは」

人識「がふっ……畜生、全然勝った気がしねぇ」

人識「こっちが満身創痍、そっちはナイフを押し当てられただけ……理不尽にもほどがあるだろ」

出夢「結構僕もマジだったんだけどな、かすらせもしないつもりだったのに」

人識「うーぇ、体いってぇ……」

出夢「まぁ負けは負けだ、ぎゃははははっ! そんじゃ、熱ぅいベーゼをしてもらおうかな」

人識「あ、むりむり……今一ミリも動きたくねぇ、また今度な」

出夢「やーっだ」

人識「むぐっ!?」

出夢「……ん……ちゅ……ぷは、ごっそーさん」

人識「テメェ…………はぁ、疲れた」

人識「まぁ、一旦帰れ出夢……俺は少し寝る」

出夢「……なぁ、人識」

人識「あ?」

出夢「何でさっき殺さなかったんだよ」

出夢「首に押し当てたんだからそのまま掻き切れただろ」

人識「あぁ、まあそれは」

出夢「なんでだよ」

人識「あれだよあれ、出夢も避けられただろうし、それに切っちまって反撃くらって殺されたら嫌だったしな」

出夢「……ぎゃは」

出夢「まったくもって零崎らしくもねぇ答えだよ、人識案外一般人なのかもな」

人識「悪い冗談だな」

出夢「ぎゃはははっ、だな」

出夢「それじゃ、結局一時間フルに戦えなかったから消化不良気味だけど、僕帰るわ」

人識「おう、じゃあな……」

出夢「ばっははーい、とぅ!」



人識「屋上から飛び降りて帰るとか、絶対おかしいっつうの」

人識「一般人……ねぇ」

人識「殺人衝動、ねぇもんなぁ……」

平等主義《ヒトシキイズム》ってことで、小話おしまい


次のお題
安価はしないんで、好きに書いてってもらえるとありがたいです

秋春くん!?

まじっすか……ネタ練りますがんばります

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