【安価とコンマ】【相棒】安価とコンマで特命係になって事件を解決していく (12)

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(>>639">https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1540453338/)>>639)より

◇テレビドラマ『相棒』を原作とした世界で特命係になって事件解決をしていく

◇時間軸はパラレルですが2019年~2020年(season18~19の間、4月~9月)なので、出雲麗音登場しません

◇偶然、同時期に長期休暇を取ったおなじみ特命係の2人。特命係の偶然の不在に『特命係・代理』として呼び出された主人公2人がバディを組んで事件に立ち向かうというあらすじ

◇安価で行動、推理! 時には主人公らの持つ特殊技能を使ってコンマに身を任せてみたり。コンマが生み出す偶然により事件が思わぬ方向へ進むことも!?

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-相棒・偽典-

第1話 「偽典」

4月某日、年度初めの捜査資料引継ぎ作業に追われる最中

『彼ら』は突然休暇を取った。

しかも1日や2日ではない。

「この忙しい時に休暇を取るなんて! しかも『こんな時』にばかりなぜ――」

警視庁刑事部のトップ『内村完爾』は後ろ手に結んだ自分の手を苛立ち交じりに強く握った。
怒り心頭の内村を前に、その腰巾着『中園照生(警視庁刑事部参事官)』は、「はっ」「その通りです」などと頭を下げながら相槌を打つしかなかった。
内村は完全に忘れているが、『彼ら』の休暇を良しとしたのは他でも無い内村自身だった。
しかし刑事部長室内でその事実を知るのは中園のみだった。指摘することはもちろん、できない。

『彼ら』――『特命係』が、この時期を狙ってどさくさ紛れに休暇を取ったのは言うまでもない。
『特命係』――警視庁の窓際部署。
故・小野田公顕官房長の置き土産。
窓際とて嫌いこそすれ、侮る者は最早いない。
知る人ぞ知る、難事件解決の導き手とも言える2人組。
窓際ゆえに、フットワークも軽く、窓際ゆえに警察という組織に縛られない。
そして『警視庁 陸の孤島』の2人に忙しい日は無いので他の刑事らとは関係のないことだった。
今頃各々有意義な旅を送っていることだろう。連絡も取れなくなっていた。
懲戒、減俸に該当するこのような行為ですら、彼らはやってのけてしまう。

窓際ゆえに、無敵だった。

しかし、今、その存在が必要となる状況が発生してしまった。
いつも知らぬ間に現場に入り込み勝手に推理を始めてしまう彼らだったが『現場』を荒らす者は居らずおよそ数年ぶりに都内の事件現場は静かだった。
――それではいけないのだ

「まったくけしからん!」

内村は憎々し気に独り言を呟いた。
更に内村は中園に何か伝えたげに合図を送る。
『ド・ン・ナ・手・ヲ・使・ッ・テ・モ・奴・ラ・ヲ・呼・ベ』

「い、いやです!」

中園にもプライドはあった。頭を下げて休暇を取り消してもらえという意思は伝わったがそればかりはできない。
内心それをやるべきは内村であるべきとそう考えていた。言わないし言えないが。

そんな無言の押し問答は、中園の『とあるひらめき』がきっかけで終わる。

「そ、そうです! 『特命係』に『代役』を付けてしまえば良いんですよ! 『彼奴ら』が所望するのは『特命係』。『杉下右京』、『冠城亘』である必要はないんですよお!」

「杉下らが帰って来るまでには、この程度の事件、特命が手を出さずとも我々の手のみで解決できるという話です!」

「ねっ、そうですよ! ねっ」

中園の必死の提案に、内村も唸りながら考える。

「そうだなあ……」

「そうかもしれんな!」

中園の安堵も束の間、内村は命じた。

「では、その『代役』探してこい!」

「えぇっ」

「今すぐ!」

「今すぐ!?」

「お前が提案したのだろう! なら今すぐだ!」

中年男の情けない悲鳴が警視庁内に響いた。

江東区某所ネットカフェで、男性1人が遺体で発見された。
カッターナイフで自らの首を切り裂いていた。

ネットカフェからは備え付けのPCから男性が打ち込んだ匿名掲示板への書き込みがあった。
そこにはこう記されていた。

「警視庁特命係の正義に乾杯 血の花束を―」

白羽の矢が立てられたのは鹿妻至(かづま いたる)警部。警視庁、少年事件課所属。
細見で背が滅法高いが威圧感という言葉には縁遠い、へらへらとした笑みを常に浮かべた男だった。
動く度に変な声を出したり、頭を掻いたり触ったり何とも落ち着きない。丈の微妙に足りていないスーツの着こなしからしても、どこかズレており、悪い意味で印象に残りやすい。
喋る前には常に「あのー」だの「ええと」と口ごもる癖を持つため、異性から嫌われないまでにしても好意を持たれることはなく40を過ぎても恋人らしいものが出来たことがなかった。
職務に対しては至って真面目であり、申し分なし。

そんな彼が何故今回白羽の矢を立てられたかと言うと―

その前に―

「あれ、あ、あ、あの、その様子だと」

「僕が『それ』に内定したってまだ決まってない感じですかね、ははは……すいません」

なぜ鹿妻がそのような事情を上層部から聞く前に、突然刑事部長室に現れたのかを説明しなければいけない。

彼は先の内村と中園の密談後1時間もしない間に現れた。
それは『特命係代理』の人員リストが完成するも間もなくのことだった。

どこから聞きつけてきたのか、鹿妻は『地獄耳』だった。
どれだけ情報管制が行き届いたこの時代においても人の口に戸は立てられない。
そのうっかり落とした一つも残さず、即座に拾いへらへらとそれについて問い質すのが彼の『やりかた』――『だった』。

かつて鹿妻は新人時代、捜査部の前線に立ち、その情報の収集の速さ、処理の速さで腕を振るっていた。
かつて鹿妻には『ある人物との出会い』があった。
その件と今回の特命係代理の件――そして江東区のネットカフェ自殺の件、この3つが交わるところに彼は立っていた。

『鹿妻至』――彼は20年ほど前、短期間ではあるが『特命係』に所属し『本物の特命係・杉下右京』と共に捜査に当たっていた経験があった。


「あ、あー、えー、おひさしぶりです内村部長、中園参事官。お話はかねがねうかがっております」

「そのー、その僕で良ければその『代理』引き受けますが」

「どう、でしょう。あは、あは、は……」

◇今日はここまで

◇ここからは安価パート

◇今回募集したいのはこちら
・鹿妻至の特殊技能
現在、鹿妻至は特殊技能【地獄耳】を覚えている
この特殊技能は全部で3つ、1話に付き1回ずつ使うことができる
世界観を壊さない特殊技能であればOK(念動力とか瞬間移動とかは× 運転技術や推理技術などは〇)
・鹿妻至の『相棒』のキャラ構成要素
鹿妻至は相棒で言うところの杉下右京の立ち位置をイメージしたキャラ
鹿妻とキャラ被りしないような来歴や特殊技能を箇条書きで上げていってほしい(親が貿易業重役とかSAT出身とか)
・事件のネタ
まだ1話だけど、事件や話のネタとか、まだ擦り甲斐のある相棒ネタとか(マーロウ八木とか出したい)

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