【ミリマスSS】コトハ総帥「士官学校の学園祭?」 (29)

アイドルマスターミリオンライブ!のSSです。
独自設定がいくつかありますが私の妄想です。ご容赦ください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1613886427


戦闘員A「報告します。北関東で活動していた部隊がヒーローズと交戦中。15名中2名が負傷。本部に応援を要請されています」

コトハ総帥「すぐに応援部隊を編成する。彼らには引き気味に戦って何とか持ちこたえてくれと伝えて」

戦闘員B「報告します。新たに建設中の新拠点で、掘削作業中に温泉が湧き出てきました」

コトハ「費用は出すから立派な温浴施設を作ってくれ。地元住民とよく協議するように」

戦闘員C「報告します。5年目の社員の研修合宿が完了しました。94%の社員が『有意義だった』と回答しています」

コトハ「同期の繋がりは重要だ。私から全体に向けてコメントを送ろう」
 

 
チヅル「コトハ様、お茶ですわ」

コトハ「ありがとうチヅル。……ふぅ」

チヅル「最近働き過ぎでは無くて? 身体がもちませんよ」

コトハ「いやそんなことは」

チヅル「いいえ働きすぎです。土日にも持ち帰って仕事をしているでしょう?」

コトハ「しかし、暴力による支配のために必要な仕事が……」

チヅル「業務時間内に終わらないのであればそれは能力ではなく配分の問題です。もっと私たちを頼ってくださいまし」
 

 
コトハ「我々には世界征服という使命が……」

チヅル「明日のスケジュールは全て開けてありますので、お休みを取ってください」

コトハ「急に休めと言われても……」

チヅル「明日は近くの士官学校で学園祭があるそうですわ。息抜きに見に行っては如何です?」

コトハ「なるほど、戦力の増強も見込めるかもしれないな」

チヅル「仕事の話は抜きです。隊服も名刺も無しです。チケットも用意しておいたのでゆっくり楽しんできてください」

コトハ「こ、これはペアチケットではないか! どうして私が誰かと一緒に学園祭など……!」

チヅル「お相手については問題ありませんわ。明日は士官学校の正門に9時で。ちゃんとオシャレしてきてくださいね」

コトハ「えぇ……」
 

 
次の日

コトハ「あっ」

カオリ「えっ?」

コトハ「カオリ総帥も、チヅルに?」

カオリ「えぇ、急にお休みを頂いて、とにかく行けと。コトハ総帥も?」

コトハ「はい、私もです。あ、外では総帥は止めましょう。どこにヒーローズが潜んでいるか分かりませんから。カオリさん」

カオリ「そうですねコトハさん。えぇと……」
 

 
カオリ「コトハさんの私服って、結構可愛らしいんですね」

コトハ「カオリさんこそ、大人っぽくて素敵です」

カオリ「……入りましょうか」

コトハ「……そうですね」
 

 
コトハ「といっても学園祭なんて、急に楽しめと言われても」

カオリ「そうですね。ましてや士官学校なんて」

オスカー「おや御麗人方、なにかお困りですか?」

コトハ「ハッ!」

カオリ「ムッ!」

コトハ(音もなく我々の背後を取るとは……。この男、デキる!)

オスカー「やだなぁそんなに警戒しなくても。僕はオスカー・タルロット、ただ少し長くこの学校にいるだけの男です」
 

 
カオリ「……タルロット? タルロットと言えば大貴族の家系ではないか。ただの男などと、何故嘘吹く」

オスカー「嘘をついているわけではありませんよ。ただ、この士官学校では貴族出身の者は特に珍しくないですからね」

アリエル「お兄様! またフラフラと出歩いて……、あっ、そのご婦人方は?」

オスカー「学園祭のお客様だよアリエル。エスコートさせてもらおうと思ってね」

アリエル「お兄様はもうすぐ舞台の時間でしょう、行きますよ! ご婦人方、失礼致します」

オスカー「おっとそうだった。……そうだな、そこの清流のような髪のお姉さん」

カオリ「コトハさんのことじゃない?」

コトハ「え?」
 

 
オスカー「見たところ武芸を嗜んでいるようだ。今日は武道場でも催し物がある。そちらを楽しんでみては如何かな?」

コトハ「はぁ」

アリエル「ほら、お兄様! 自分の脚で、歩いて、下さい!」ズルズル

オスカー「また会いましょう! きっと星の輝きが私たちを導いてくれます!」ズルズル

カオリ「なんだったのかしら……」

コトハ(――しかし、私の腕を見破るとは、あの男……)
 

 
コトハ「どうやらあそこが武道場のようですね」

カオリ「ふむ、このフランクフルトとやら、効率よく栄養を取れる携行食になりそうだ。味も良い」モグモグ

コトハ「なに買ってるんですか」

カオリ「世界一美味いと看板に書いてあったのでな。どういうものか気になって」

 
ハーヴェイ「以上、ボクたちフェンシング部の紹介でした」

コトハ「ふむ、フェンシング部か。人間の剣術のレベルがどの程度か見極めるのも悪くないですね」

カオリ「壇上でしゃべってる子、イケメンですね」

コトハ「カオリさん?」

カオリ「何でもないです」

ハーヴェイ「続いて部員同士の模擬戦の様子をご覧頂こうと思います」
 

 
アシュリー「全く、どうして部員でもない僕が」

ハーヴェイ「人手が足りなくて、悪いね。でもアシュリーは部員並みに腕が立つし……」

アシュリー「まったく。今度何か奢ってくれよ」

ハーヴェイ「もちろんだ」

アシュリー「手加減は?」

ハーヴェイ「必要ないよ」
 

 
コトハ「——ふむ。非力で緩慢だが、基本的な動きは出来ているようだな」

カオリ「デストルドーにしちゃおっか?」

コトハ「カオリさん、どうしたんですかさっきから」

カオリ「いや、少し浮かれているのかもしれないな。失礼した」

コトハ「特に先ほど壇上で喋っていたあの長髪。動きに無駄が無い」

カオリ「そうですね。さっきから他の部員に一度も負けていない」

コトハ「しかし、どこか遠慮しているように見えるな。まだチカラを隠している」
 

 
ハーヴェイ「ふぅ、それでは模擬戦を終わります」

アシュリー「結局一度も勝てなかった……。ハーヴェイ、強いのね」

ハーヴェイ「まぁ部長の意地かな。それじゃあアシュリー、悪いけど他の部員と一緒に次の準備を手伝ってくれないか」

アシュリー「はいはい」

ハーヴェイ「それでは続いて、体験コーナーに移ります。貸出用具を一式用意していますので、体験したい人は前に……」
 

 
コトハ「すみません、貴方とも対戦できますか?」

ハーヴェイ「お連れの方とも一緒に体験できますよ? ルールはお教えしますし、用具は沢山ありますので……」

コトハ「いえ、大丈夫です」

ハーヴェイ「ですが、その、スカートはちょっと……」

コトハ「構いません。心配御無用です」

カオリ(コトハ総帥も結構浮かれてるじゃないか……)
 

 
ハーヴェイ「経験者の方ですか?」

コトハ「えぇ、ですから遠慮せずにお願いしますね」

ハーヴェイ「ですが、女性の方ですし、万一怪我でもさせたら」

コトハ「なるほど、先ほども相手が女性だから手を抜いていたんですね。私には遠慮は要りません」

ハーヴェイ「えっ?!」

アシュリー「なっ!?」

ハーヴェイ「か、彼は男性ですし、私は手を抜いてなんていません!」

コトハ「まぁ良いでしょう。構えてください」スッ

ハーヴェイ「!?」

ハーヴェイ(か、構えた途端に、なんだこの圧力は!)

カオリ(大丈夫かな……)
 

 
コトハ「ではまず一本」ストッ

ハーヴェイ「なっ」

アシュリー(私が一本も取れなかったハーヴェイから、いとも簡単に!?)

カオリ(良かった。デストルパワーは使っていないようだ)

コトハ「今のはあなたが油断していただけです。もう一度行きますから、次は本気でお願いしますね」スッ

ハーヴェイ「くっ!」
 

 
コトハ「……」キン

ハーヴェイ「くっ、ふっ!」キンキン

コトハ(人間程度の速度に落としているとはいえ、私の剣技に食らいついてくるとは、なかなか)

ハーヴェイ(くそっ、遊ばれている!)

コトハ「これで5本目ですね」トン

ハーヴェイ「うっ」

コトハ「ミニゲームは5本先取でしたっけ。私の勝ちですね」
 

 
ハーヴェイ「……ありがとうございました。すみません、御名前を伺っても?」

コトハ「名乗るほどではありませんが、デスト……、コトハです。」

カオリ(今デストルドーって言いかけなかった?)

ハーヴェイ「コトハさん、ありがとうございました。まだまだ鍛錬が足りないことを実感できました」

コトハ「少々裏でお話させて頂いても? あ、カオリさんもちょっと」

ハーヴェイ「すみません、私は進行の仕事が」

コトハ「時間は取らせませんから」グイ

ハーヴェイ(うっ!? この人、力つよっ!?)

アシュリー「ハーヴェイ!? どこに行くんですか!?」

ハーヴェイ「す、すまない! すぐに戻るよ!」
 

 
 
コトハ「服を脱ぎなさい」

 
ハーヴェイ「ヴェッ!?」

 
 

 
コトハ「自分で脱がないなら私が脱がせましょう。カオリさん、押さえて」

カオリ「はぁ。結局コトハさんも浮かれてるんだから」グイ

ハーヴェイ「ちょっと待って下さい! こんな……!」

コトハ「静かにしなさい。人が来ますよ」グイ

カオリ「コトハさん、完全に悪役になってますね」

コトハ「ふむ、線は細いけど引き締まった良い筋肉です」

ハーヴェイ「ちょちょちょ、待っ、やめっ!」

 

 
コトハ「カオリさん、しっかり押さえていてください」

カオリ「縛ってしまいましょう」

コトハ「そうですね。それでは……」ピトッ

ハーヴェイ「ひぃっ!? む、胸っ!? なんで!?」

コトハ「静かに」

ハーヴェイ「ひゃい……」
 

 
コトハ「むっ」グッ

ハーヴェイ(な、なんだ!? 何かが胸の中に流れ込んで)

コトハ「……」

カオリ「どうですか?」
 

 
コトハ「……うーん。デストル因子が足りませんね。今はまだ善良過ぎるようです」

ハーヴェイ「デストル? え、なに?」

コトハ「今はまだ知る必要はありません。いずれまた、貴方の心の闇が力を増した時に会いましょう。行きますよ、カオリさん」

カオリ「残念ね。それじゃあまた」

ハーヴェイ「え?」
 

 
 
ハーヴェイ「え?」

 
 

 
アシュリー「ハーヴェイ、進行役がいないとステージが、……なんで裸なの!?」

ハーヴェイ「アシュリー、悪いが縄を解いてくれないか」

アシュリー「えっと何が……、あったかは聞かない方が良いかしら」

ハーヴェイ「……そうだね。なにも無かったよ、うん」

アシュリー「……そう。じゃあ何も聞かないけど、いつも大変ね、ハーヴェイ」

ハーヴェイ「あぁ……うん、ありがとう……」

 
 
 
おわり

 


終わりです。ハーヴェイ君かわいいよハーヴェイ君。
HTML依頼出してきます。


>>2
コトハ総帥/ハーヴェイ役 田中琴葉(18) Vo/Pr
http://i.imgur.com/GkOOI7n.png
http://i.imgur.com/yDdHdra.png

>>3
チヅル役 二階堂千鶴(21) Vi/Fa
http://i.imgur.com/nxp9kwV.jpg
http://i.imgur.com/j8Z8PSW.jpg

>>5
カオリ/オスカー役 桜守歌織(23) An
http://i.imgur.com/bZBWZEP.png
http://i.imgur.com/9f6QYVG.png

>>8
アリエル役 徳川まつり(19) Vi/Pr
http://i.imgur.com/fWkS9vT.jpg
http://i.imgur.com/YGPXfT4.png

>>12
アシュリー役 北沢志保(14) Vi/Fa
http://i.imgur.com/KhfPetV.png
http://i.imgur.com/gVLQiiV.png

何人か分身してますな
http://i.imgur.com/11AWrKb.jpg
乙です

>>7
誤: オスカー・タルロット
正: オスカー・タルボット
失礼しました。
今見返すと色々整合性とれて無くてお恥ずかしい。

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