【FGO】ぐだお「マシュをデートにでも誘おうかなー……」 (39)

思いついたので書いた、書けた
人を選ぶ内容ではあるとおもう
30レスぐらい

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ぐだお(人理焼却は防げたけど、今日も今日とて微弱な特異点もどきの修正!)

ぐだお(でも、みんなや……大好きな後輩が、マシュ居るから、頑張ろうって思える)

ぐだお(……世界も元に戻ったし、もう少しおちついたらマシュをデートにでも誘おうかな)







.


ぐだお「ふぅー、ただいまー」

マシュ「あ、先輩。レイシフトお疲れ様でした!今回は北米で、大変でしたね……」

ぐだお「微弱な歪みが東西それぞれの海岸に出るとは……慣れたとはいえ足腰がキツいや」

マシュ「一度、カルデアに戻って再出発すればよかったと思いますが」

ぐだお「レイシフトの回数が少ないに越したことはないよ。マシュも、サポートありがと」

マシュ「いえ!お役に立てたのなら光栄です!でも、もう少しご自分の体をいたわってくださいね」

ぐだお「ん、そうするよ。……ところでマシュ」

マシュ「はい?なんでしょう」

ぐだお「ちょっぴり、なんだか、なんとなーくだけど、……嬉しそう?」


マシュ「あ!いえ、その!……わ、わかりますか?」

ぐだお「うん。何かいいことでもあった?」

マシュ「はい!……そうですね。尊敬すべき先輩にはやはり迅速にお伝えすべきですね」

ぐだお「ん、どうしたの改まって。なんか、よっぽど重大なこと?」

マシュ「はい。実は……以前よりとある男性スタッフの方と親しくさせていただいたのですが」

ぐだお「ふむふむ」

マシュ「この度、恋人としてお付き合いすることになりました!」

ぐだお「……………………………………………………へ、ぇー、ほぉー!お、めでとう!」

マシュ「ありがとうございます!」

ぐだお「はっはっは。これはスタッフだけじゃなくサーヴァントの皆にも祝ってもらわないとな!」

マシュ「せ、先輩そこまで大事にしなくても……!」

ぐだお「はっはっは。よーし、皆に知らせに行っちゃうぞー」

マシュ「あ、待って先輩」


ぐだお(速やかに管制室を出る)

ぐだお(速やかに自室に向かう)

ぐだお(速やかに令呪3画で清姫、頼光、静謐をそれぞれ部屋の外に出す)

ぐだお(速やかに部屋の鍵を閉める)

ぐだお(速やかに部屋のトイレの便器へと顔を向ける)

ぐだお「ヴォォオ"オッ、エ"ェッエ"ェッ、ッェゲェエォッ……ッハゥ……ヴェエ"エ"エ"……ッエ"」


ダ・ヴィンチちゃん「ん、どうしたんだい3人とも。てっきりマスターの部屋に居るとでも思ったのだけれど」

清姫「いえ、その……」

頼光「部屋を追い出されてしまいました」

静謐「有無を言わさず、令呪を使って……」

ダ・ヴィンチちゃん「ふむ。本来の聖杯戦争のそれと比べて効果が薄いとはいえ、カルデア製の令呪でもそれぐらいはできるのか……しかしなんでまた?」

清姫「どうにも鬼気迫る表情で部屋に入ってきたものですから」

頼光「いかに母と言えど問い詰めること敵わぬ様子でした」

静謐「強引に令呪を使われるのも、ちょっとだけ悪くないと思いました」

ダ・ヴィンチちゃん「事情も知らせずとは、彼にしては珍しいね」

頼光「確か先ほどまでレイシフトをしていたように存じますが、その折に何かありましたか?」

ダ・ヴィンチちゃん「いや、こちらから観測していたけれど、いつも通りの微弱な特異点予備軍を修正して終わりだったよ。マシュが労いに行ってたはずだけど」


マシュ「あの!すいません!先輩がこちらに来ませんでしたか!?」

ダ・ヴィンチちゃん「おや、マシュ。慌ててどうしたんだい?」

マシュ「いえ、その……」

清姫「マシュさん」

マシュ「は、はい」

清姫「私の前で嘘はよくありません。ましてや安珍様に関して誤魔化すことも許されません」

静謐「何か、その、マスターとあったのですか?」

マシュ「……そのー、先輩が、私が恋人が出来たことを」

清姫「安珍様とマシュさんが恋仲に!?」チャキ

頼光「!?」チャキ

静謐「!?」チャキ

ダ・ヴィンチちゃん「ステイ!3人ともステイ!マシュ、ちゃんと詳しく!ちょっと聞き間違えてるみたいだから!」

マシュ「お三方が先輩を大事に思っているのは分かっていますので武器をお納めください!」


マシュ「その…………私が、男性スタッフの方と恋仲になったのを先輩にお伝えしたら、皆さんに言って回る、と駆けて出て行って」

ダ・ヴィンチちゃん「あー」

清姫「えぇ……」

頼光「ほう」

静謐「はぁ……」

マシュ「あの、……みなさん」

ダ・ヴィンチちゃん「あ、おめでとう」

清姫「……おめ、でとうございます」

頼光「……おめでとうござい、ます」

静謐「……おめでとう、ございます」

マシュ「ありがとうございます!……しかし先輩はこっちには来てないみたいですね」

ダ・ヴィンチちゃん「あー、そうだね」

清姫「そうですね」

頼光「ええ、確かに」

静謐「こちらには来ていません」

マシュ「ほかの英霊の皆さんのところに行ったのでしょうか?」

ダ・ヴィンチちゃん「気になるなら、行ってみれば?」

マシュ「はい。変なテンションの先輩があることないこと言いふらしては困るので!行ってきます!」


ダ・ヴィンチちゃん「……」

清姫「……」

頼光「……」

静謐「……」

ダ・ヴィンチちゃん「……君たちに聞くのもなんだけど、どうすればいいと思う?」

清姫「えーっと、すいません、先ほど何となくでリアクションしてしまったので分かりません」

頼光「行って抱きしめます」

静謐「今は静観が吉かと」

ぐだお「おー、ダ・ヴィンチちゃん、とみんなも居るかー。さっきのレイシフトの報告に来たよー」

ダ・ヴィンチちゃん「あ、ぐだおくん。……あー、」

ぐだお「あれ?何々?何か話してた?」

ダ・ヴィンチちゃん(口元がちょっぴり汚れて、ちょっぴり異臭が、目元もなんだか……)

頼光「……」(手ぬぐいを取り出す)

ぐだお「ん、何?」

頼光「ごしごし」(手ぬぐいでぐだおの顔を拭く)

ぐだお「う、わわわ!?」

頼光「失礼。気になったもので」

ぐだお「な、何が?」

ダ・ヴィンチちゃん(珍しいナイスフォロー)

頼光(思い出しました。男の子は強がりたいものですから、何も聞かないのが一番かと)

清姫(なるほど。勉強になります)

静謐(あとでその手ぬぐい貰えますか?)

頼光(だめです)

ぐだお「さっきから目線を交わしあってみんなどうしたの?」

ダ・ヴィンチちゃん「何でもないよ。それより、報告を受けようか――」




アンデルセン「――それからの話をしよう」

アンデルセン「マスターと入れ違いにサーヴァントたちの部屋を回ったマシュ・キリエライトは」

アンデルセン「相手によって濁したり、濁しきれなかったりしたことにより」

アンデルセン「マスターではない、カルデアの男性スタッフとくっついた、という事実が多少の尾ひれがつきつつも広まった」


黒髭「マスター!マスター!こないだのパイケットでゲットした新作を一緒に――」

黒髭「マスター……?」

ぐだお「……」

黒髭「し、しんでる……!」

ぐだお「ん、生きてるよ」

黒髭「いや、でもその、顔。まるで死人でござるよ」

ぐだお「あー、そう?んー、そうか。ダメだなぁ」

黒髭「……マスター。正直に言うでござるよ」

ぐだお「何を?」

黒髭「他の誰ぞが考えても口にしなかったけれど拙者だから言っちゃう」

黒髭「――――NTRじゃね?」

ぐだお「……」プルプルプルプル

黒髭「マスター?」


ぐだお「ゥオ"ロッババッババッバァァッァボボボボォォォォォォ!!!」

黒髭「マスターの口から虹色の噴水が!?」


エミヤ「何をやっている!?ええい、せっかく粥が食べられるようになったというのに……!!」

黒髭「あれ?なにこれ、拙者ヤバいことしちゃった!?」

エミヤ「ここしばらく、飯が一切喉を通らなくなっていたのだ!白湯から始めてジュースやスープを経てようやく粥に来れたというのに!」

黒髭「オウフ。それは申し訳ないことを」

エミヤ「しかもマシュの前では普通に食事をとるふりをして無理に食べるから、マシュが去った後はレインボーマーライオンだ」

黒髭「まじですまんかった」

ぐだお「ォボォォォボォーボォボゥゥゥボオオオオーーボボボォ―ボーブォ……」

黒髭「ボボボーボ?」

ぐだお「ボーボボ」

黒髭「意外と大丈夫な気がする」

エミヤ「マスターで遊ぶな!!」


ぐだお「なんとか落ち着いた」

エミヤ「味と固形感を極限に薄めた栄養満点野菜ジュースだ。折りを見て飲むがいい」

ぐだお「わかった、ありがと」

黒髭「うん、言い方が悪かったよ拙者。でもそうじゃん、マスターはマシュっちと仲良かったじゃんめっちゃ」

黒髭「それが?気づけば?名前表記もされていない一般男性スタッフ職員と?いやー、コレは混沌・悪の匂いがしますわ」

エミヤ「それはなんだ、自身の暗躍を示唆しているのか?」

黒髭「いや確かに拙者は混沌悪だけど、違う違う。こうニュアンス的な意味でね?薄い本に出てきそうな薬か、魔術か、使ったんじゃないのか?ってこと!」

ぐだお「……それで、心とか、支配されて、ってことか?」

黒髭「いやー、3次のノマカプってただのリア充だから普段なら気にしないんですけどね?流石に今回の件は拙者おかしいと思うでござる」

エミヤ「ふむ。確かにマスターとマシュは人理修復をともにし、かつての戦闘でも現在のサポートでも類を見ない信頼関係を結んでいるのが見て取れる」

黒髭「ともすれば、もうこれはルート確定っしょ!?好感度マックスで選択肢間違えたとも思えない、ねぇ!?エロゲの主人公さん!」

エミヤ「君が何を言っているのかさっぱりだが、客観的に見て俺も二人はくっつくもんだと思っていだけど……」

黒髭「どんでん返しのちゃぶ台返し案件に拙者激おこ!期待したファンの皆様を裏切る行為ですよこれは!」


黒髭「と、いうわけで候補としては、Pか金ぴかの秘薬あたりが怪しいと踏んでいるのですけれども」

ぐだお「いや、でもさ。別に、普通だったんだよ、マシュ」

エミヤ「ほう。正気を失ったり、あるいは強引な手段で屈服させられてるような気配は無かった、と」

黒髭「おや、エミヤ氏も案外そういう話題に理解があるタイプ?」

エミヤ「唐突な女性の心変わりには、何者かの暗躍ぐらい予想するだろう。
    私だって、親しいと思っていた女性に急に剣を向けられた記憶ぐらいある」

黒髭「ほう、それでその時はどうだったんです?」

エミヤ「脱線しかねないから語弊を承知で結果だけ話すと、まぁある種の洗脳に近いようなものだったよ」

ぐだお「あー、やっぱり正義の味方とかしてるとヒロインの悪落ち(オルタ化)とか、あるんだね」

黒髭「定番ですな」

ぐだお「……でも、さっきも言ったけど。マシュは、そういうのじゃないと思う」

エミヤ「根拠を聞こうか」


ぐだお「んー、根拠って言われると、無いかな。強いていうなら直感?」

黒髭「マスターにそんなスキルが。強化クエストで改修受けそうですな」

エミヤ「ふん。まぁ、あれだけマシュと窮地を共にしたマスターなら、その直感も十分な根拠だろうよ」

黒髭「でもでつね、エミヤ氏。だからこそのアレですよ、男女的な意味ではない修羅場をくぐって、男女の仲にならないの」

エミヤ「そこだな。マスターの直感を騙すほどのボロが出ない高等な魔術で操られてると言われた方がまだ信じられる」

ぐだお「……二人とも、今更だけど俺たちの事、そんな風に思ってたんだ」

黒髭「そりゃあねぇ。あんだけアツアツな仲を見せられたら、ねぇ?」

エミヤ「何事に例外はつきものだ。が、キミたちに関しては当てはまらないと思った」

ぐだお「俺自身も、てっきりマシュは俺のこと好きだと、思い込んでたよ……」

黒髭「それだけ聞くと恥ずかしい勘違い男みたいですが、この件だけはたぶんカルデアのサーヴァント皆様同意すると思いますぞ」

エミヤ「少なくとも、私もその一員だ」


黒髭「となると、結局のところ何が原因で振られたんでしょーね」

ぐだお「う、おぉ……」

エミヤ「その話題はまだ早い!」

黒髭「でも、そこまで含めてみんな気になってござるでしょう?
    気持ち切り替えるためにも、その辺整理しといた方がいいでござるよ」

エミヤ「確かに、有事の際にこの調子であると我々も困る。だが、もう少しそっとしておくのも……」

ぐだお「いや、いいよエミヤ。大丈夫。うん、いざってときのためにそろそろ俺も気持ち、切り替えたい」

黒髭「おぉ、その意気ですぞマスター。女で痛い目見たときは、愚痴って見切りつけてとっとと次の航海に行くが吉ってもんだぜぃ?」

エミヤ「割り切った英雄の考え方だがね。マスターぐらいの性根なら、そういう方針の方が合っているのかもな


ぐだお「で、俺の何が悪かったんだろ……」

黒髭「そうですねぁ、ぶっちゃけ見当もつかないので無難そうな原因からも一通り検証するでござる?」

エミヤ「ありえないと思っている簡単な理由からも、糸口が見つかるかもしれないからな」

ぐだお「じゃあ……まずは、顔?」

黒髭「マスターの顔は少なく見積もっても平均以上、海賊連中の相手だって十分務まるレベルですぞ」

エミヤ「荒くれなりの妙な価値観が混じっている気もするが
    ……そもそも、美酷以前に、マシュが外見でいの一番に判断するような女性に見えるかね?」

ぐだお「まぁ、流石の流石にそこは無い、のかな。――あ、いや、まってそういった先入観で俺は悲しんだばかりだったんだ。
    なぁ、ひょっとして皆気遣ってるだけで、実は俺、外見で判断しないマシュでも拒否する人類悪レベルのAPP0だったりしない?
    ねぇ正直に教えて」

エミヤ「不信になっている……が、そこは保証しよう。その段階からの疑心暗鬼だと、この先が心配だが」


黒髭「サクサク行きますぞ、次はそうですなぁ、……お金、財産関係?」

エミヤ「……ふむ、マスター。ちなみに今まで使ったQPの額を覚えているかね?」

ぐだお「おっと、なんか別方面で心が痛みだしたぞ。1QPって日本円に換算するといくらなんだろうね」

エミヤ「量子の欠片なんて、本来通常の手段でなら一般人は僅かでも手に入らないものだからな」

黒髭「少なくとも1QPは1ジンバブエドル以上はありますな」

エミヤ「ジンバブエドル、むしろ今ではお土産になっていてちょっぴり価値があるぞ。
    ああ、QPを一般的な貨幣から換算しようとすれば、換金手数料が大幅に上乗せされるだろうよ」

黒髭「めんどくさいのでこの際、マスターの国の"円"でレートは1:1考えましょう」

ぐだお「え、算出するの?」

エミヤ「……主な使い道は霊基の各種操作だろうから、ダ・ヴィンチに問い合わせれば工房の記録から逆算できそうだが」

ぐだお「怖いからやめよっか」

黒髭「つっても、ぶっちゃけ貯蓄と浪費のバランスはいいと思いますけどね、拙者」

ぐだお「その心は?」

黒髭「蓄えて肥えて死ぬでもなし、浪費して飢えて死ぬでもなし」

エミヤ「強化したいときに素材が足りないと泣く場面に我々も何度も遭遇しているがそれは置いておこう。
     つまりは、問題なく資源のやりくりをこなせたからこそ、人理焼却は免れたわけだ」

黒髭「ケチって限定版を買い逃して後悔するでもなし、エロゲ購入しすぎで生活費にまで手を出してもやし三昧するでもなし」

エミヤ「言い方」

ぐだお「つまりお金の使い方に関しては、問題ない、と?」

エミヤ「間違いないだろう。日々の小さな躓きはあれど、大局的に判断を誤る様な真似はしないタイプだ」



エミヤ「では、そうだな。性格……例えば、過度なハラスメントがあったとかはどうだろう」

ぐだお「おぉう。現代日本でも、職場での様々なハラスメントは問題になっています」

黒髭「聖杯から通り一遍の知識は貰ってっけど、現代って生きづらいでつね」

エミヤ「それだけ人権が尊重された時代になった、という事だな。
    少なくとも表向きは、肉体や精神を害する行為は、多数派によって駆逐される」

黒髭「と、そういった社会問題は置いておいて。
   マスター、えっちなおさわりとかいっぱいしたりした?」

ぐだお「……し、してないよ!」

黒髭「『マシュって安産型だよね!元気な赤ちゃんを産めそう!ゲッヘッヘ』とか言ってない?」

ぐだお「言ってねぇよ!言わねぇよ!むしろそれお前のキャラだろ!」

黒髭「口調乱れるレベル」

エミヤ「マスターの異性への接し方は慎重だからな。
    うん、我々のカルデアのマスターが、女性に対し良くない扱いをしたという話は聞かない。
    あ、ちなみに女性スタッフの数名からも素直でいい子で弟ができたみたいだと、マスターに対し割と良い評判だ」

黒髭「なんで女性スタッフからの情報がさらっと入ってきてるんですかね。
   とはいえ、人間の客観的な意見があるなら大丈夫そうでござるね。
   マシュ氏の精神は、少なくとも英雄(こっち)側ではなく一般人よりですしおすし」


ぐだお「……でも、ひょっとすると、俺。マシュを知らないうちに傷つけていた、のかもしれないな」

黒髭「え、心当たりとかあんの?なら先にそれ言えYO!ここまでのやり取り不毛ですやないか」

ぐだお「あ、いやそうじゃなくて。マシュはそれこそ、いい子だからさ。俺が本当に気付かないうちに傷つけてたとしても、
    平気な顔して、悟られないようにしてたのかもしれないな、って……」

エミヤ「なるほどな。ひょっとするとその可能性が一番考慮に値するかもしれない」

黒髭「えー、そうはいいますけどね。それ言っちゃうと、もう考えようがないっていうか。
   なんでマスターが(告白する前から)振られたのかさっぱりだからこうして話し合っているわけで。
   数あるコンタクトの内にピンポイントにアウトな要素が潜んでいたとしたら、それは干し草の中から針を探すようなもので」

ぐだお「あぁ、一体何がマシュを傷つけたんだろうか!?俺の何が悪かったんだろうか!?」

黒髭「これ、袋小路に詰まってません?」

エミヤ「む、だが、地道に探っていくのも道だろう。ある意味、これでスタートラインに立てたのでは?」


アンデルセン「騒々しいな。英雄どもが集まって、見当違いなバカ話に花を咲かせるのは見ものだが」

ぐだお「アンデルセン?なんでここに」

アンデルセン「食堂が込み始めて来たんでな。そこの弓兵を呼びに来こさせられたのだ」

エミヤ「ほう、もうそんな時間か。しかし、マスターをこのまま放置するのもしのびないというか……」

ぐだお「あ、いや。大丈夫。二人と話していて、ちょっと気が楽になったから」

エミヤ「そう、か?あまりそうは見えないが……」

黒髭「とはいえ実際、このままだと話の落としどころも見えませんし、一端切り上げるにはいいタイミングでは?」

ぐだお「ああ、うん。とりあえず今日はここまで。うじうじしてても仕方ないし……ちょっとずつ切り替えていくよ」

エミヤ「では、すまないがこれで失礼する」

黒髭「拙者も、戦利品の検分もまだ済んでませんし。お暇させていただくでござる」


アンデルセン「……………………」

ぐだお「………………」

アンデルセン「まぁ、結局のところ色を好んだ英雄どもに、理解できるはずもない。
        愛の有無は置いておいて、どっちも生前、単純に「女」には不自由しなかっただろうからな」

ぐだお「………………アンデルセンは、ひょっとして」

アンデルセン「分かるとも。聞きたいか?刺さって死んでも良いなら教えてやらなくもない」

ぐだお「他に分かる英霊って、居る?」

アンデルセン「さて、どうだろうな。誰も彼もが、気付いたとしても蓋をしている部分の話だ。
         俺のような文化系サーヴァントなら、蓋をせず心にとめているかも知れんが」

ぐだお「……教えて、ほしいな」

アンデルセン「知ってどうする?事と次第によっては、原因を排除してもう一度アプローチするのか?」

ぐだお「いや、そうじゃなくて。やっぱ自分で気づけてないことなら、きちんと直視しないといけないのかもしれないかな、って」

アンデルセン「――――ふん。まぁ、そうだな、結論から言えば、その辺だな」

ぐだお「え?」


アンデルセン「マシュが今付き合っているカルデア職員。どんな人間か確認したはずだ。彼への印象はどうだった?」

ぐだお「思ったより普通の人、だったかな。
     魔術師じゃなくて、確かエンジニアだったかの技術職で、
     カルデアに来る前、日本人も知ってる人の多いそこそこ有名な企業に勤めてたって」

アンデルセン「そしてマシュ・キリエライトは、果たしてマスターのどこに好感を抱き、信頼していたのか」

ぐだお「それは……ちゃんと聞いたことは無かったかな。無害そうだった、とかなんとか……」

アンデルセン「マスターは自身を一般人にカテゴライズされると思っている。このカルデアに居る人間のほとんどもそう思っている」

ぐだお「そうだよ。俺は普通の人間だ。英霊とか、偉業を成した人たちや世界と契約したわけでもないし、魔術師ですらない」

アンデルセン「確かにこのカルデアに来たときはそうだったのだろう。当たり前の人間だ。
         21世紀という現代を生きる人間の当然としての倫理観を兼ね備えた、人間らしい人間だった」

ぐだお「だっ、た」

アンデルセン「そしてそんなところに惹かれ、信頼し、盾を構えると決意したのだろう、あの少女は。
         人に成るべき少女は、人間らしい人間のサンプルとしてお前を選んだ。
         ふん、そこまで無機質なものではない、と言いたいだろうが端的に表せばそういうことだ」

ぐだお「え、でも……だったら」

アンデルセン「だからこそ、だ」


アンデルセン「かつてはそうだった。だが今はどうだ。お前は一般人か?
        なんだかんだで世界を救っただのなんだの、何も立場的なものを言っているんじゃない。その精神性の話だ。
        悲劇に泣き、喜劇に笑う。悪を憎み、善を成す。
        守りたいものがあるから前に進む。
        果たしたい約束があるから、屈することをしない。
        おおう、そうだな。それはきっとごまんとあふれる人間の見本だ」

ぐだお「だから、それのなにがいけないんだ?」

アンデルセン「誰も良い悪いの話はしていない。
         むしろ貴様のような感性を持った男が、カルデアのマスターであったことは人類史にとって幸福であったのだろうよ。
         ただ、あの少女が恋する相手としては食い違っただけの話だ。
         当たり前の人間。性質を並べればそうだろう。だが、唯一当たり前でない部分があった」

アンデルセン「当たり前で居続けたことだ」


アンデルセン「そうだな、仮に。
         人理焼却が解決した今、再び世界が危機に満ちたとしよう。
         その時もう一度立ち上がれるか?」

ぐだお「それが、俺にしかできないことなら立ち上がると思うよ」

アンデルセン「即答か。まぁそうだろうな。今だって亜種特異点だのなんだので走り回る日々だ。
        次に、もしもその戦いが、別の正義を、あるいは無辜の誰かを傷つけるものだとしたら?
        大切なものを守るために、切り捨てなければならない何かがあるとしたら?」

ぐだお「……すごい、迷いながら、それでも、きっと俺は大切なものを、選んでしまうと思う」

アンデルセン「つまりそういうことだ」


アンデルセン「本当に十把一絡げの、普通の人間だったのなら、もっと早くに心が折れて、立ち止まってしまっていただろう。
         そんなのはもういやだ、と叫んで諦めてしまっていただろう。
         だが、お前は、『当たり前』を保ち続け、壊れることなく、あまつさえさらなる困難においても選択を拒否せず前に進む」

アンデルセン「不変の善性は、普遍ではない」

ぐだお「……」

アンデルセン「マシュの目にもそれが映った。言葉にはしないかもしれんがな。
         英雄が世界を救うためのパートナーとしては最高の選択だが、
         少女が恋する相手としては選べなかった」

ぐだお「だから、本当に、普通の人に、改めて惹かれた……」

アンデルセン「そもそも、だ。大の英雄どもは総じて少なからず恋愛脳に犯されている!
         数々の窮地を共に乗り越えた異性が、必ずくっつくと勘違いしている!
         その辺はお前もそうかもしれないが!
         もっとシリーズものの洋画でも見てみろ!
         死ぬような思いしてラストシーンでキスしたヒロインが続編でとっかわるなぞ、常識だろう!」

ぐだお「いや、それはキャストさんの都合とかじゃないかな?全部がそうでもないし……」

アンデルセン「知っている!だが、所詮はそんなものだ、現実だって。
         だからこそ、俺たち作家が飯が食えるのだ。
         描かれた物語の上では、苦労したキャラクターはそれなりに報われねばな!」


ぐだお「うーん、そうだよな。そういわれれば、そうだよな。
     現実感の無い戦いの日々だったけど、でも、現実だもんな」

アンデルセン「だが、そうだな、一つだけ言っておくと、無理に切り替えようとしたり
         忘れようとしたりする必要もない。
         だらだらとその感情を引きずりまわって、みっともなく生き長らえろ。
         女々しい等と言われるかもしれんが、それはそれ。
         せめてそれぐらいは、人間らしくする権利ぐらい、マスターにもあるだろうよ」

ぐだお「アンデルセン……」

アンデルセン「では、俺もそろそろ戻る。あとは好きにするがいい、精々気張れ、少年」


ぐだお「そうか……そうだよな」

ぐだお「まだ……納得いかないというか、もやもやしたものもあるけれど」

ぐだお「いや、別にこのもやもやは吐き気とかじゃなくて」

ぐだお「衝撃的な、事実ではあったけど」

ぐだお「これからも、生きてかなきゃだよな」





アンデルセン「――――それからの話をしよう」

アンデルセン「マシュの恋人は死んだ」

アンデルセン「知っているだろう?2017年の末に起こった惨劇を」

アンデルセン「現実は、やはりそんなものだ」











マシュ「……先輩?どうかされましたか」

ぐだお「いや、まぁ意外と、戦えるものだな、って。異聞帯」

マシュ「……それは、どういう?」

ぐだお「うん、苦しいことの繰り返しだけどさ。諦めそうになったり、死にそうになったりするけど、なんとかなるもんだなって」

マシュ「……そう、ですね。乗り越えた異聞帯の数は3つですが、困難は数え切れないほどでした」

ぐだお「皆の支えがあって、ってのはわかってるけどさ。ああ、でもマシュは、無理しなくていいんだよ」

マシュ「いえ、私は……これ以上、私が大事に思うものを失いたくないので。そして志を同じくする、先輩の隣に立ちたいので」

ぐだお「うん。俺も一緒、だからなんとかしようとしてる。なんとかできてる」

マシュ「すごいですよね、先輩は」


マシュ「――まるで、もう、サーヴァントの皆さんと同じく、英雄のようです」

ぐだお「……そんなんじゃ、ないさ」


ぐだお(マシュの恋人が死んだとき、びっくりするほど何も思わなかった)

ぐだお(やった、ともマシュがかわいそう、とも、どっちも思わなかった)

ぐだお(助けられなかった命そのものは悼みこそすれ、それ以上の感情は湧きおこらなかった)

ぐだお(まだ、俺はマシュの事が好きだ)

ぐだお(でも、マシュはもう俺を好きになることは無いのだろう)

ぐだお(自分でもわかる)

ぐだお(だって、俺はもう、普通の人間じゃなくなっているから)

ぐだお(味方(自分の世界)を守るために、敵(異聞帯)を滅ぼし続ける)

ぐだお(――そんなの、きっと憎まれて、憧れられるだけの英雄のやることだから)


ノッブ「尾張」

感想があれば貰えると嬉しいです。
月曜あたりにhtml化依頼出しますので、それまでに適当にもらえれば。
ニチアサまで寝ます。

読み物としては面白かったけどSSとしてはあまり
原作が好きだから書くって気持ちより俺の発想スゲーってのが優先されてる感

話はまあ面白かったけど改行がクッソ読みにくい

面白かったゾ

やっぱマシュは下手にモブとくっつけるもんじゃないなと改めて思った

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