【ミリマス】ビストロ美奈子の神回の話 (58)




佐竹美奈子はアイドルになる時、他の友達2人と一緒にオーディションを受けに来ていた。
彼女は誰かに背中を押されてアイドルになったんだ。


俺はそんな美奈子に……酷い現実を突きつけたと思う。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1560943156



3人でオーディションに来た美奈子は

「その3人でユニットを組むことが夢」

だと語ったのに、俺は美奈子1人だけを合格にした。


理由は単純でユニットを組むとかは大いに結構なことだが、
美奈子以外の2人はソロでの活動のビジョンが皆無だったのだ。

一方で美奈子は自分の番組を持ったり、
司会に挑戦したいなどいろいろなことを語っていた。



美奈子以外の2人は、3人一緒じゃないと……
という歩調合わせの空気を感じていたから落とした。

そんなんじゃあ3人一緒で合格をしたとしても結局売れるのは美奈子だけ、
という形になり、世間からお荷物扱いを受け、
遅かれ早かれ傷つくことになるだろうと思った。

もしかしたらそんなことはないのかもしれない。
でも、こんなオーディションの場なんだ。
そんなことを感じさせた時点で当然アウトなんだと思う。




美奈子はそんな俺の思いも知らずに、
ずいぶんあとになってオーディションの時の話を聞くと

「2人に背中を押されました。なので、私覚悟を決めたんです。
一人だけでも、立派なアイドルになるって」

そう言った。


そう、彼女は2人が居なくても、
一人でどんどん成長することが出来る。
実際彼女がアイドルを始めてみてそうだった。






そして俺も

「2人に立派なアイドルになった所を見せられるように頑張ろうな」

とか何とか言ったんだと思う。
落としたのは俺なのにな。
都合良くそう言ったんだ。






さて。
そんな佐竹美奈子の家は中華屋を営んでいる。
美奈子も中華屋を手伝っていたりするおかげか料理は大の得意だ。



彼女の持ってるBSの番組では美奈子が
料理をしながらゲストとトークをする番組が人気だ。


タイトルは安直ながら「ビストロ美奈子」だ。
どこかの解散した国民的アイドルグループを彷彿させるが、
決めたのは俺じゃない。




放送開始と同時に画面いっぱいに細い筆記体で書かれた「ビストロ美奈子」が、
なんというか、シャラーンと書かれて始まる。



この番組はたまたま局のプロデューサーが
美奈子の実家に行ったことのある人だったおかげで、
そのコネで始まった番組だ。



ちなみに、美奈子の店は

"デカ盛り 中華"

で検索すると高確率でヒットする。





カウンターに座るゲストに
美奈子は好きな料理を聞き、
その場で作りながら会話をする。


会話の合間で作っている料理の解説も挟みながら
器用にゲストとトークをする姿は
アイドルと言うより妻がそこに立っている風景だ。






ちなみに、
ネットに上がっている動画は結構色々ある。

本当は違法アップロードなので
近々手を打つ必要があるのだが、
その中でも

「神回」

とタグが着いてるのが何個かある。



今日はその話を少ししよう。








そのうちのひとつは
ゲストが同じ事務所に所属する先輩アイドルの四条貴音が来た回である。


四条貴音の魅力はその妖艶さではあるが、
意外かも思うが彼女は大のラーメン好きであり、
そして大食いなんだ。


本人は適量だと思っているらしいが、
こっちが「そろそろ……」と止めないと
いつまででも食い続ける、そういう奴だ。






「今日のゲストはこちらの方です! 腕がなりますよー!?」


「こんばんは。四条貴音と申します」


「いらっしゃい貴音さん!」


「美奈子、今日は呼んでいただきますありがとうございま……既に調理を開始しているのですね?」


「はい! 貴音さんが来るとなればこの番組の尺じゃ足りませんよ!」





美奈子の自宅にお招きして、
料理を振る舞う、という設定なので、
いつもの番組冒頭で美奈子は家のセットの中で
何かをしていてピンポンのチャイムが鳴り
「あ、来た来た」とゲストを招き入れるというのがお決まりだ。


美奈子は最初、番組が始まった当初は
ピシッとカメラの真ん中に立って挨拶をして、
それからピンポンのチャイムが鳴る、
という流れだったが……

回を重ねるごとにピンポンまでの時間が長くなって……





「えー、今日は……もうそろそろ来るはずなんですけど……

 あのー? まだですか? え? 
 真美ちゃんは道に迷っている? 

 え、えーと。あ、そうそう最近は冷えてきましたからね。
 皆さん暖かくしてくださいね!

 ………………あの、えっと。

 お願い、真美ちゃん! もう来て!」


とスタッフのイタズラ心か、
イジられてる美奈子の姿が好評だった。





ここから、冒頭の挨拶パートはエスカレートして行き……


番組が始まり画面にはいつもの家のセットが映るだけかと思いきや
実はソファ後ろから
「こんにちは!」
とひょっこり現れたり、


上から吊るされて降りてきたり、


ソファに足組んで座ってる眼鏡に新聞、
ちょび髭を付けた美奈子が
「景気が……良くない」
とだけ言ってみたり、




今日くるゲストの格好を先回りして着ていたり、


エアロビしている最中の姿で番組が始まったり、


事務所の仲間が出演しているドラマを彷彿させる服装や、


自分を佐竹軍曹と名乗り、軍服を着て現れたり、




夏は大胆に水着だった回もある
(ゲストが来てからは服を着ていた)


ライブが近い回はライブ衣装を着ていたり、


誰も居ないと思いきや急にソファが動き出し、
ソファの着ぐるみ(顔だけ出てる)を
着ている美奈子がちょっと恥ずかしそうに現れたり、


それはもう……番組冒頭にこんなに命かけてるのは
「世界まる見え」のビートたけしか佐竹美奈子くらいのものだった。




話は戻るが、
四条貴音がゲストに来ると聞いて、
美奈子は既に料理を始めながらの番組スタートになっていた。


「いつもはオーダー聞くんですけど、
貴音さんどんな料理食べたいですか? これですか?」


と番組最速の開始2分で料理1品目が出てくる事態だった。



そして、貴音も貴音で、
「はい、これです」とか言い出して食べだす始末。

台本に貴音が書いていたのは
「美奈子が作ってくれた料理」と
メモしていたのをあとで発見したので、
これはこれで確かに合ってるのかもしれない。



「貴音さん、最近、舞台やってましたよね?
 はい、かた焼きそばお待ち!」


「いただきます。そうなのです。
 雪歩も出ているのですが、わたくしの役は王国の騎士なのです。
 ご馳走様です。とっても美味でした」


「へえー! 貴音さんが騎士だと
 すっごく頼りがいがありそうですよね。
 あ、これ特性のタレで作っているつけ麺です、どうぞ」


「いただきます。ふふ、そう言って頂けると幸いです。これは……!」



この回がすごいというか恐ろしいのは
30分番組で食いっぱなしの四条貴音が
常に美しく凛としていることだったが、

後半になると美奈子もなんの説明もなしに
次々と料理を出していきながら
普通に会話を進めているところである。



貴音にラーメン出して、
別の料理の手入れをして振り返る
ものの30秒で貴音がラーメンを
完食していた瞬間の美奈子の顔のアップが
映るのだが誰が見ても

「まじかこの化け物……!」

みたいな顔をしているが、
この絶望感に満ちた顔がファンにもマニアにも受けたようで、
一時期はこの顔のキャプチャをSNSのアイコンにしている人が
爆発的に増えたことがある。

今でもいるが。



あまりに焦った美奈子が
一回カウンターの方に回り込んで、
貴音が机の下に食べ物を捨てていないか確認をしに来たくらいだった。


これは後に第一次四条貴音大戦と呼ばれる
色んな意味で伝説の回となっている……。


ちなみに、この回以降、
明らかに調理器具や機材が増えているのが分かる。





もう1つの神回を紹介したい。
それは美奈子がとってもキュートだった回だ。

ファンにとっては賛否両論あるのだが、
俺は紛れもなく神回だと思う。



それは美奈子のイチ推し関取である大盛山がゲストに来た時だ。

これはもう初回から美奈子がずっと
ゲストに来て欲しいというので
スタッフたちが頑張って交渉したものだった。


もう終始キラキラした眼で
大盛山のことを見つめる美奈子の姿に
たちまちファン達は嫉妬の炎を燃やすのだった。




「はぁ……きょ、今日のゲストは……
 ああ?もう! 早く来ないかなあー!! んふふふ」


「こんにちは、大盛山です」


「こんにちはぁー! はぁぁぁ???!!
 どうぞ! どうぞ入ってください。
 あの、……あの! いきなりなんですけど、
 お腹触ってもいいですか?」


「え、あ……はいどうぞ」


「ふぁああああ??!!あぁぁー!
 あ、すごい!すごい?!!」



暴走した美奈子はこれに留まらず。




「あ、あの……ごめんなさいあの、
 お腹、顔うずめても、い、いいですか!?」


これには大盛山も照れながらの苦笑い。
しかし優しい大盛山は快諾してくれるのだった。


美奈子は顔をうずめながら

「ずっとファンでしたぁ゛ぁ゛ぁあ~~~~!!」

と叫ぶ始末。



スタジオは爆笑だったが、
テレビ越しのファンの嫉妬とか考えると
俺は冷や汗が止まらなかった。


あとで俺はこのことを大盛山に謝りに行ったが、
気持ちの良い大笑いしながら

「びっくりしましたけど、悪い気はしなかったので大丈夫です」

と言っていただけた。




冒頭でこの暴走ぶりを見せた美奈子は、
その後も料理を放ったらかして大盛山に質問の嵐をぶつけ、
作業が空いたら大盛山に手を出すように言い、
カウンター越しに手をにぎにぎしてニコニコしていた。


出した料理は特大のちゃんこでさすがの大盛山も食べきれずに残していた。




そして、番組のエンディングには
大盛山の腹に抱きついた美奈子が
そのまんま腹に顔を埋めたまま

「ま゛た゛来゛週゛??!!」

と言い放ち、
最後大盛山の顔がアップで
苦笑いしながらちょっと会釈して番組が終わる、
という色々伝説の回があった。




この回、以降「ビストロ美奈子」には
度々関取が現れるようになり、
大盛山は最多の計4回出てきてくれている。


あと、これはどうでもいいが、
大の相撲好きとして知られるデーモン閣下も

「この番組の相撲回は絶対に見る」

と言うほど何故か相撲界隈でも有名な番組になってしまった。

ライブでも美奈子から招待されたのか
関係者席に関取がいるという目撃情報が
度々ファンの間でも話題になっている。




他にも色んな回があった……。


双海真美がゲストの30分中15分以上ストリートファイターIIをするストⅡ回。
お題は「ゲームに合う料理」ということでフライドポテトを揚げていた。



ロコがゲストの料理対アート対決の回。

ロコは30分で料理をする美奈子を描きあげたが、
あまり抽象的なアートだったので
誰も何がなんなのか分からずにいて
スタジオは微妙な空気に包まれていた。

このことにロコはぷりぷり怒っていたな。





双海真美がまたゲストに来た時に
30分中25分をストⅡに使った伝説のストⅡリベンジ回。


前回敗北したまま終わった美奈子は
本格的にリベンジしたいということで、
オープニングも道着を来ていた。


ちなみに道着を着ていた美奈子は
当然リュウは使わないでエドモンド本田を使っていた。

さらに、再びお題「ゲームに合う料理」だったが、
奥からポテチ一袋出してきただけでゲーム対戦への徹底ぶりを見せた
数少ない美奈子が全く料理をしなかった回である。



俺も1回だけ出たことがある……。
変な場所で打ち合わせって聞いて
扉空けたらスタジオでカメラが回っているという回。

普段お世話になっている人を呼ぶ
という名目だったらしい。

何も聞いていなかった俺は
バレバレの下手くそな演技で
カンペ通りのオーダーを注文して、
あとは適当に話をなんとかした回だ。
早く忘れたい。




徳川まつりにマシュマロの料理を振る舞って、
まつりが一口も口にしないでマシンガントークで乗り切ったという、
こっちは逆に珍しくゲストが出されたものを口にしなかったパターンである。


「どう?」と美奈子に聞かれても文字通り何食わぬ顔で

「はい、とっても甘くて美味しそうだったのです!」と

まるで食べたかのような感想を全く食べずにやってのけた。




勘のいい視聴者は気づいていたので
少しだけネットで「徳川まつりマシュマロ苦手説」が浮上したが、
まつり過激派による鎮圧がなされ
「たまたまカメラの死角で食べてしまっただけ」とされた。



当然美奈子は悪意なく料理を出しているのだが、
後日真相を知ってまつりに平謝りしていた。

俺は……もう少し面白くなるかなと思って特に止めなかったが、
このことは真相を知ったあとの美奈子にとても怒られてしまった。



何回か外のロケに出たこともある。
サンドイッチを持って宮尾美也と出かけたりする。

ただこれは、
美奈子が既に料理したものを持ってくるため、
美奈子が料理をする姿が映らない。

そのためスタッフには好評でも
(スタッフの分も作って来るため)
視聴者にはあまり好評ではない。

これも数少ない美奈子が番組内で料理をしない回だ。




閃光花火団が現れた回は
世にも珍しい美奈子が料理をゲストから取り上げる回となっている。


あまりにもかしましくお喋りの止まらないメンバーに対し

「食べるの!? 喋るの!?」

と笑いながらも怒るシーンがある。

慌てた横山奈緒が立ち上がった拍子に水を溢し、
隣に座る福田のり子の衣装にかけて、
それに驚いたのり子が立ち上がった勢いで
肘を高坂海美の腹に直撃させ、
食べていたものでゲホゲホむせる、
というまた大騒ぎになるのだが、
この一連の流れは今でも
「ピタゴラ横山」と検索すればすぐに出てくる。


ちなみに偶然ちゃんと避けて
何も巻き込まれなかった高山紗代子は
「私も当たっておけばよかった……」
と一人悔しがっていた。




美奈子が新曲をリリースする時は
セット内で歌の披露も出来るように
用意をしてくれる新曲披露回もある。


某所の素人暴露番組のように
豚のぬいぐるみが全て美奈子の代わりに
動き喋るという回もあったが、
「美奈子が見たい」という
当然の苦情が殺到し1回限りとなったものがある。



他所の男性アイドルにドーナツ揚げたり、ラーメン作って対決したりしたこともあったし、
別事務所の女性アイドルの時もドーナツ、パンにいろいろ作っていた。




そして、最後にもう1つの神回がある。


それが、最初のオーディションを一緒に受けた2人の友達が
サプライズでゲストに来た回だった。


それは番組が
美奈子の高校卒業も近い100回記念に仕掛けたものだった。




番組冒頭、美奈子はステージ衣装、パルフェノワールを着ていた。


「届けにいーくよ!……せーのっ! ハッピネ???ス!……」


「今日は事務所のメンバーである所恵美ちゃんが来てくれてますよー!」


ピンポーン……!


「あ、きたきた!はーい!」




ガチャ……。
美奈子が軽快な足取りでドアを開けると
そこに立っているのは2人の女の子だった。



「こんにちはー」
「こんにちはー」



「うぇぇえうえあっっ!?」




「あははは!来ちゃったー」


「え、え、ちょっと待って!? え!? 恵美は!?」


「ううん、来ないよ」


「え!? スタッフさん……え!? サプライズ!?」


「あははは!サプライズ成功ー!」




2人は美奈子と一緒にオーディションを受けに来た学校の友達だった。
もちろん提案したのは俺じゃない。
スタッフの誰かが気を使ったり極秘に調べたりしたんだ。
まあ、スタッフに聞かれて情報を流したのは俺だが。


「ちょ、ちょっと待って!えー!?」


所恵美には番組からお願いをして、
口裏をあわせてもらっていたので、
美奈子だけが本当に知らなかった。



驚いた美奈子はひとしきり

「えー!?えー!?」

と騒いだあとボロボロ涙を流した。



「もうーなんで泣くのー?」


「だって?……来るなら言ってよ?……」


「それじゃあサプライズにならないじゃん」



それから美奈子は慰められながら画面は切り替わる。

次のシーンはちゃんと泣き止んだ美奈子が
いつものキッチンに立っている姿になっていた。

この間、美奈子は10分以上泣いてしまったのだった。

メイクさんが間に入るだけで、
それ以外の大人は3人の間には入らなかった。

きっと入れなかったんだと思う。
俺もそうだった。




2人が美奈子に注文したものは「思い出の料理」だった。


「オーダー、思い出の料理?!」


美奈子は簡単に2人のことを
視聴者に分かるように説明をしながら料理を始める。




「2人は、私の高校の同級生で、
 実はアイドルになろうって誘ってくれたのも
 この2人なんですよ」


「私、2人が居なかったらきっと今でも
 実家の中華屋でお手伝いしているだけだったのに……
 今ではこんな番組まで持つようになったんですよ」


「だから、本っ当に2人には感謝しているんです!」




2人の友人は、照れるねー、とか学校じゃ絶対言ってくれないよねー、
と茶化していて、美奈子はその度に「もう!」と反応して顔を赤くしていたが、
それでも話す時はしっかり言葉を選び感謝の気持ちを述べた。


その恥ずかしがっている姿は、
視聴者にも好評だったし、
何よりもスタッフたちも彼女らの友情に
大変感動していたようだ。





「出来ました! こちらです!」


美奈子が2人に出したのは回鍋肉定食だった。
2人の友人も調理段階で薄々気づいていただろうに
目の前に置かれてから
「ああ??!これね!」と
リアクションをしてくれる。

少しわざとらしくて、
でもそれも素人っぽさが逆に良かった。




「これは高校の入りたての頃に
 私が2人を実家に招待したんです。
 その時、オススメは何?って聞かれたので回鍋肉かなー?って。
 その時の料理です。

 最初、2人は多分私の実家が中華屋って
 少しだけ特殊な家だったから興味本意で
 来たんだと思うんですけど、
 でもそれに負けたくなくて自信のある回鍋肉を出しました!

 そこから3人で意気投合して、友達になったんです!」




そう言い終えると、友人2人は
何やらごそごそと荷物を受け取りそれを美奈子には渡した。


「これ、みーちゃんにプレゼントね!」


「えっ!?」


「私たち、もうすぐ高校も卒業でしょ?
 私達は進学することになったけど、
 みーちゃんはアイドルとしてこれからも頑張って行くんだよね……?」


「う、うん! もちろん……でも」




「私達、高校卒業したらもう離れ離れになっちゃうけど、
 みーちゃんとはずっと友達で居たいしから」


「えぇ……そんなことされたらまた泣いちゃうからぁ……
 もう?……さっきメイクさんに直してもらったのに?!」


この友達がサプライズで来てサプライズでプレゼントを渡す回は
エモの塊と称され、神回のタグの横にはエモ回と付けられている。


その後は、高校の先生の話をしたり、
美奈子が今やっているダンスを
ちょっと教えたりと非常にローカルで
閉鎖的な内容だったが、
他のゲストが来る時には
見せない笑顔を見せていた特別な回だ。





美奈子にいつかのオーディションの時のことを聞いた。



「美奈子、俺のこと恨んでいるか……?」


「え? プロデューサーのこと? いいえ! 全然!」


「そうか」


「確かに、厳しい現実を見せてくれたなぁって
 悲しい気持ちにはいっぱいなりました。
 でも、その分……私、頑張って来れたと思うんです。
 だから、今思うとこれでも良かったのかなって思います」



美奈子は高校を卒業後は特に進学をせずに居た。
それはアイドルとして売れてきて
他の番組にも呼ばれたり、
特番としてゴールデンタイムに地上波で放送したり、
色々な方面で活躍するようになってその忙しさを考慮しての事だとか。
そう本人が言っていた。





「プロデューサー、これからもよろしくお願いしますね!」


「ああ、こちらこそ頼むよ」


「あ、次の収録の時のゲストって誰を予定しているんですか?」


「ああ、次の収録はまだ2週間先だけど、……5回目の大盛山さんだ」


「わっほーーーい!!」



おわり

美奈子メモリアルコミュやBCで触れられてた友達か...確かに感動回になりそう
乙です

佐竹美奈子(18) Da/Pr
http://i.imgur.com/3jWPs9K.jpg
http://i.imgur.com/7L2eJqW.jpg

>>10
四条貴音(18) Vo/Fa
http://i.imgur.com/aMmdtNl.jpg
http://i.imgur.com/zfTf3RW.jpg

>>31
ロコ(15) Vi/Fa
http://i.imgur.com/carJX10.png
http://i.imgur.com/NAObkFw.jpg

>>32
双海真美(13) Vi/An
http://i.imgur.com/C3mf1Kp.jpg
http://i.imgur.com/49OQlWm.jpg

>>34
徳川まつり(19) Vi/Pr
http://i.imgur.com/15saN5o.jpg
http://i.imgur.com/HoOrJK2.jpg

>>36
宮尾美也(17) Vi/An
http://i.imgur.com/brsqSHM.png
http://i.imgur.com/v0cK7TU.jpg

>>37
横山奈緒(17) Da/Pr
http://i.imgur.com/J4APc9H.jpg
http://i.imgur.com/kdQ6Ovr.jpg

福田のり子(18) Da/Pr
http://i.imgur.com/Kegx6zY.png
http://i.imgur.com/3l1jJ2n.jpg

高坂海美(16) Da/Pr
http://i.imgur.com/FH8RFAJ.png
http://i.imgur.com/590UfUN.png

高山紗代子(17) Vo/Pr
http://i.imgur.com/DuKYvnf.png
http://i.imgur.com/9FsCyGY.png

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