・cardwirth風の世界で冒険者が依頼をこなしたり、こなさなかったりする話
・作成済みのキャラ6人が主人公or準主人公
・あくまでcardwirth風です。また、風なのでcardwirth知らなくても問題ありません
・安価、コンマの連投は不可
・可能な限り安価、コンマは取りますが、あまりにも流れに逆らってるようなものなどは取れない場合があります
・微百合要素、シリアス展開、残酷な展開など多々あるかもしれません
・他にも気が付いたこと等があれば追加していきます
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地の文は基本なしで、たまにあります。最初は導入部分なのでありで
彼女達が冒険者になってから三ヶ月の月日が経った。最初の一ヶ月は、ろくに仕事をもらえなかったが、今では安定的に依頼が舞い込んでくる。もっとも、やってくるのは掃除依頼、捜し物探索、民間の宅配などと、雑用が大部分を占めていたが……。
ヴァレリア「三ヶ月か……」
そう呟いたのは新米冒険者達、ヴァレリア一行のリーダーであるヴァレリアだ。
彼女は青い髪に低めの身長が特徴的で、自他共に認める変わり者であった。
エヴァ「三ヶ月か……って、何? もしかして、もうしんどいって言うわけじゃないわよね?」
横からヴァレリアに声をかけたのは、不健康そうな顔つきをした細身の女、エヴァであった。
彼女の薄い金の髪が酒場の照明を反射する。
ヴァレリア「いや、そういうわけじゃないけど」
エヴァ「けど」
ヴァレリア「時間が経つの早いって感じてただけ。歳をとるとあっというまだね」
エヴァ「歳をとるって、十八歳の癖によく言うわ」
ヴァレリア「十八でも、それくらいは言いたい」
親父「おい、お前ら」
エヴァ「何、親父さん。せっかくの雑談日よりだっていうのに」
親父「依頼が来たってのに、その反応はなんだ。他のやつに回してもいいん──」
エヴァ「はいはい、私達が受けますー」
親父「調子の良いやつだ……」
ヴァレリア「多めに見てあげて」
親父「まぁ、いい……。それでお前達に今回やって欲しいのは……」
選択肢
1、ごみ掃除だ
2、釣りだ
3、配達だ
先に多くなったもの、↓で
親父「配達だ」
エヴァ「これまた安そうな依頼ね……」
ヴァレリア「200spくらい?」
親父「そうだ、よく分かったな。で、受けるってことでいいよな? 最終確認だが」
ヴァレリア「まぁ、暇だしね」
親父「よし、きた」
エヴァ「てか、他の奴らは?」
ヴァレリア「丸一日マッチ作りの作業らしい」
エヴァ「なにそれ、初耳」
親父「あいつら馬鹿だから、依頼先のマッチが大量に入った箱を爆破させたらしい……だから、ただ働きで補償中だ」
エヴァ「地獄ね……」
親父「じゃ、これ依頼書な。まぁ、配達だし楽に終わるだろう」
と、ちょっと早いけど一旦落ちます。夜にまた更新しにきます
~アレス街~
ヴァレリア「と、まぁ、配達の依頼を受けたわけだけど」
エヴァ「もうちょいマシな依頼ないのかしら。これじゃいつまでたっても借金地獄よ」
ヴァレリア「掃除をひたすらやってたほうがまだ儲かる気がする」
エヴァ「それは間違いないわ。なにせ私達は依頼がなきゃ無職、そして、依頼が舞いこんできても所詮配達だからね」
ヴァレリア「配達だって楽しいかもよ?」
エヴァ「楽しい配達って何?」
ヴァレリア「さぁ」
~アレス街・ある倉庫~
エヴァ「と、話してるうちに配達物のある倉庫の前に着いたわね」
ヴァレリア「依頼書によると……右隅にあるやつを配達しろ、だって」
エヴァ「右隅、右隅……これか」
大きな箱「」
ヴァレリア「随分、大きいわね」
エヴァ「ちょっと待って。よく見ると、もう一つあるわ」
小さな箱「」
ヴァレリア「こっちは小さいね」
エヴァ「これ、どっちも運ぶの?」
ヴァレリア「依頼書には一つ運べって書いてあるよ」
エヴァ「一つ? あ、近くに関係者いない? 聞いてみましょう」
ヴァレリア「いないよ。何でも用事でたてこんでるらしい。だから、立会人、仲介人はいない」
エヴァ「じゃあ、これ盗んでもバレないんじゃ……」
ヴァレリア「すぐ盗みの発想にいくのはエヴァらしい」
エヴァ「辛いわ、職業病ね」
ヴァレリア「不治の病かな?」
ヴァレリア(さて、どうしようか……)
1、鑑定する
2、倉庫内を調べる
3、その他自由枠
↓で多いほう
ヴァレリア「倉庫内を調べよう。何か手がかりがあるかもしれない」
エヴァ「おっけー、私の出番ね」
ヴァレリア「任せた」
↓1のコンマ1桁が3以上で成功
エヴァ「はい、そこで見つけたわ。ちょっと見てほしいんだけど」パラッ
ヴァレリア「『デウ町への荷物は小さいほう、マルタ街への荷物は大きいほう』って書かれてるね」
エヴァ「そう、今回の依頼の届け先はマルタ街だから、大きいほうが正解ね」
ヴァレリア「良かった。これで安心して運べる」
エヴァ「ただ、大きいから疲れそうね。重さは……まぁまぁね」
ヴァレリア「身長高くない私にはきつくない?」
エヴァ「だからって、私が一人で運びはしないわよ?」
ヴァレリア「分かってる、分かってる」
道中特に何もなく、マルタ街につくか
↓1のコンマが4以上(0は10)で成功
~マルタ街~
ヴァレリア「特に何もなく着いたね」
エヴァ「何それ、何かあるほうが異常じゃない?」
ヴァレリア「まぁ、そうだけど」
エヴァ「さて、さっさと終わらしましょうか。えーと、ここから北東に進めばいいのかしら……?」
ヴァレリア「かしら?」
エヴァ「広いから把握に時間がかかるのよ、ここ」
ヴァレリア「マルタ街は近場だと、かなり規模の大きい街だね。アレスも中々だけどさ」
エヴァ「とにかく北東に進みましょうか」
ヴァレリア「てか、お腹空かない?」
エヴァ「空かない」
ヴァレリア「不健康かつ不摂生な人間に聞いたのが間違いだった」
エヴァ「否定はしないけど、病気にはあまりならないわよ」
ヴァレリア「強いのか弱いのか分からない」
エヴァ「真ん中でいいわ。……で、何食べるの?」
ヴァレリア「食べていいの?」
エヴァ「私がお腹空いてないから食うなっていうのも変な話でしょ。それに私もお腹は空いてないとは言ったけど、食べないと拒食症になりそうだしね」
ヴァレリア「それはまずい。……で、何を食べるか……」
???「この街名物、マルタ魚の炭火焼き! 安いよ、安いよ~!」
ヴァレリア「炭火焼き……」
エヴァ「あれにする?」
ヴァレリア「うん」
エヴァ「二つ炭火焼きください」
???「はいはーい!……って、エヴァじゃん! それにヴァレリアも!」
エヴァ「え? アドリエ?」
アドリエ「そう、アドリエ」
ヴァレリア(アドリエ……。私達一行の戦士、尋常じゃない身体の頑丈さと薄い緑の髪が特徴的だ)
エヴァ「でも、確か貴方はマッチ製作地獄に送られたんじゃ」
ヴァレリア「マルタ街が、その場所だったってことでしょう」
アドリエ「そうそう、さすがリーダーね。で、私はマッチ製作をやらされたわけなんだけど、依頼主の友人が経営してる露店の手が空いたらしくて、こっちに回されたんだ」
ヴァレリア「それは大変ね」
アドリエ「で、ヴァレリア。少し頼みがあるんだけど、聞いてくれない?」
エヴァ「いえ、聞かなくていいわ。馬鹿四人衆のことよ、きっとろくなものじゃないわ」
アドリエ「何、馬鹿四人衆って」
エヴァ「マッチ箱を爆破させた四人組。私が名付けたわ」
アドリエ「否定できないのが腹立つ。……まぁ、それは置いといて、ヴァレリア、私のお願い聞いてくれない?」
ヴァレリア「話してみて」
アドリエ「ええと、その……」
ヴァレリア「なるほど。いいよ」
アドリエ「とても言いにくいんだけど──え? まだ何も言ってないよ」
ヴァレリア「露店の仕事、手伝ってでしょ? ひどく疲れた顔してるし分かるよ」
アドリエ「おお! ヴァレリア天使! 一生ついてきます!」
ヴァレリア「一生ついてこなくていいけど、炭火焼きおまけしてくれない?」
アドリエ「いいけど。そんなことでいいの?」
ヴァレリア「まぁ、こっちは二人いるし」
エヴァ「え」
ヴァレリア「何?」
エヴァ「いや、何でもないわ……」
エヴァ(結局、尻拭いをするのね……)
ヴァレリア「荷物は隅に置いておこう。もちろん盗まれないように、視界に入る場所に」
エヴァ「よっと……」
アドリエ「さて、準備はいい? 私は提供に専念するから、あなた達は炭火焼きをひたすら作って」
ヴァレリア「手の器用さが求められる仕事か。良かったね、エヴァ」
エヴァ「あんまり嬉しくないわ」
アドリエ「一応、二人合わせて百三十五個できればいいから頑張って」
ヴァレリア「じゃ、作ろうか」
ヴァレリアが作った炭火焼きの数↓1のコンマ+ボーナス30
エヴァが作った炭火焼きの数↓2のコンマ+ボーナス50
失敗!
エヴァ「思ったより難しい……」
アドリエ「ちょっと作るの遅れてるよー!」
ヴァレリア「む……」
エヴァ「時間さえあれば楽な作業なんだけどね」
アドリエ「炭火焼き足りなくなったよ!」
ヴァレリア「今、出す」スッ
それから、しばらく魚を焼き続けた。
アドリエ「惜しかったなぁ。あと少しで売上10000sp超えたのに」
ヴァレリア「何でそんなに頑張ってるの?」
アドリエ「10000sp超えたら、利益の一部くれるって言われたから」
エヴァ「えぇ、それは惜しいことをしたわ」
アドリエ「でも、ノルマの百三十五は達成したし、とりあえずいいや。ありがとね」
エヴァ「やれやれね」
アドリエ「そういえば、二人はなんでマルタに?」
ヴァレリア「私達は配達頼まれてるんだ。だから、次はそれを手伝ってくれない?」
アドリエ「おっけー。私にはそういうののほうが柄にあってる」
ヒョイ
エヴァ「随分、軽そうに運ぶわね。それも一人で」
アドリエ「軽くない?」
ヴァレリア「さすがは戦士、頼りになる」
エヴァ「ただ、アドリエの話を聞くに、残りの三馬鹿も働いてるんでしょう? 嫌な予感がするんだけど……」
ヴァレリア「まぁ、先に荷物を置きにいこうか」
とりあえず、更新はこのへんでー
おまけ キャラリスト
名前:ヴァレリア
性別:女
年齢:十八
身長:156cm
髪色:ティール
性格:特殊・内向
職業:魔法剣士
ステータス:
生命3
精神3
器用3
敏捷3
筋力3
知力3
経歴:正体不明の少女。感情が希薄だが、好奇心旺盛で、未知のもの、新しいものに目がない。良い意味でも、悪い意味でも、周囲の目を気にしないため一般人と違った感性、価値観を持っている。
~マルタ街・ある倉庫~
ヴァレリア「ここが所定の場所であってるね」
エヴァ「よし、そこに箱を置いてちょうだい」
アドリエ「ほいほい」ドサッ
エヴァ「ご苦労さま」
アドリエ「しかし、随分広い場所ね、ここ……。ぶらぶら歩き回ってもどこにぶつからないなんてね」
ガッ
ヴァレリア「とか言いながら、何かに引っかかったけど……」
アドリエ「え?」
ヴァレリア「足元、足元」
レティシア「うぅぅ……」
アドリエ「これは……」
エヴァ「やめましょう。何も見てないわ、いいわね?」
アドリエ「え、あ、うん。何も見てない」
レティシア「ま……まってくだざい……」
エヴァ「嫌よ、疲れたわ」
レティシア「そこを……なんとか……」ガシッ
エヴァ「ちょっと! 離しなさい!」
ヴァレリア「まぁ、酷く死にそうな顔をしてるし、どうしてこうなったのか聞いてみよう」
エヴァ「甘いわね」
アドリエ「これは中々、ギルドに帰れなそうな予感」
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