【ミリマス・R-18】高山紗代子「私がプロデューサーの雌犬奴隷になるまで」 (77)


「はぁっ、はぁっ、はっ――――」

 キュッ、キュッというシューズの音が響くレッスンルーム。
 窓の向こうも真っ暗になった夜中、私はひとりきりで自主練をしていました。

(ここでキメ……!)

 脳内に流れるBGMの最後の一音とともに決めポーズをとり、私は鏡を見つめました。
 事務所支給のレッスンウェアに身を包んだ17歳の少女。黒髪は両耳の後ろでまとめられて肩に落ち、汗のせいでしっとりと湿っています。
 顔には割合大きな四角レンズの黒縁メガネがかけられています。その奥でこちらを見つめ返す鳶色の瞳は不敵な表情を作っていました。

 すうっと、潮が引くように頭が冷静になり、私は一度息を吐きました。
 全身から力を抜くと鏡の私は普段の私と同じになりました。どこにでもいる、地味な女の子。

(70点……かな。まだまだ精度を上げられるはず。表情だって)

 今鏡に映る鳶色はさっきまでとはまるで逆に色褪せているように見えました。
 ふと頭に邪念が浮かんできます。それを振り払うように、私は再び曲の頭から踊り始めました。


 切り上げようと思ったのは八時を少し回った頃でした。

 息を整え、入念にクールダウンしてから更衣室で着替えます。
 ウェアを脱いでいるときも、汗をぬぐっているときも、制服に戻るときも、私の頭の中にあったのは先の自主練のことばかりでした。

 結局、私は満足できるレベルに到達できませんでした。
 ダンスに関してはかなり仕上がっているように思えるのですが、それ以外――たとえば覇気やカリスマ性、スター性といったようなものが私の中からは見いだせなかったのです。

 それはそう、一朝一夕で手に入れられるものでもないことはじゅうぶん分かっています。
 だけど、劇場の他のアイドルたちに感じられる煌めきの欠片のようなものが、今の私にはないような気がしたのです。

 ため息をつきそうになった心に鞭を打ちます。
 次の定期公演まで残り一週間。凹んでいる暇なんてありません。
 もっと努力を重ねて、みんなに追いつけるようにしなくては。

「よしっ、がんばるぞ!」

 気合を改めて入れ直し、私は更衣室を後にしました。


 帰る間際、プロデューサーにあいさつしに行こうと思いました。
 彼はまだ事務室で仕事をしているはずです。案の定、ドアと床の隙間から光が廊下に漏れだしていました。

「プロデューサー、お疲れさまです」

 部屋に入るなりそう言ったのですが、

「あれ。いないんですか?」

 そこはもぬけの殻で、私は拍子抜けしてしまいました。
 部屋の照明はついているし、パソコンも不用心なことに電源がついたままです。
 プロデューサーの椅子には背広がかけられていました。トイレにでも行ったのでしょうか。

(…………)

 私は彼の机の元まで行って、背広を手に取りました。
 部屋の中をもう一度見回し、誰もいないことを確認します。ドアは閉まっているし、廊下から足音も聞こえてきません。

 手にした背広を鼻に当て、私は息を吸いました。
 鼻腔に滑り込んでくる匂い。夜まで仕事をしているプロデューサーの、一日分の匂い。


「すーー……すんすん、すうーー……ふはぁ……」

 そのまま深呼吸を繰り返す私。
 汗や成人男性の体臭が混ざった、とても良い香りとは言えない匂い。
 だけどそれを嗅ぐごとに私の心臓は跳ね、頭がふわふわと気持ちよくなっていきました。

 そうです。私はプロデューサーの匂いが好きなのです。
 このことは誰にも言っていません。言えるはずもありません。

 日常のふとした瞬間にプロデューサーの匂いがすると私の心は妙に昂ってしまいます。
 彼がよく使う社用車に乗ったりこの事務室に入るだけで鼓動が早まり、胸の奥が疼くのです。
 こんなこと誰かに知られたら……想像すらしたくありません。

「はぁ、はぁ……」

 まだ足音は聞こえてきませんでした。もしかしたら外へ買い出しにでも行ったのかもしれない。
 それならばまだ時間はある。まだこうしていられる。いや、それより……。

 私の足は何かに取りつかれたように勝手に動いていました。


 ――バタン。ガチャリ。

 後ろ手に閉めたドアに掛け金が落ちて硬質の音が響きます。
 目の前の洋式便器に腰掛けます。……何やってるんだろ、私。

 私はプロデューサーの背広を持って女子トイレまで来ていたのでした。

 背広を胸に抱きながら、しばらくぼんやりとしていました。
 腕時計の針の音が聞こえるくらい静かです。当然でしょう、もう劇場に残っているのは私とプロデューサーだけなのですから。

 加えてプロデューサーは男性ですから、女子トイレに入ってくることはありません。
 ここなら、何をしても大丈夫。誰にも見つからない。誰に知られることもない。

「……すぅー……」

 再び背広を鼻に当てて、私はプロデューサーの匂いを嗅ぎ始めました。
 元よりそうするために私はここまで来たのですから。


 くちゅ、という音が鳴りました。

「ふぅっ、ふぅっ、……?」

 すぐ近く、どこからだろう?と考えて、それがスカートの中だということに気が付きました。
 知らず知らずのうちに、私は浅ましくも太ももをこすりつけ、腰をくねらせていたのです。

 水色のショーツにうっすら染みができていました。私は感じていたのです。
 劇場のトイレで、勝手に持ち出したプロデューサーの背広の匂いを嗅いで。

「はぁ、あ、ん、ん……」

 ショーツを太もものところまで下げました。
 浅い息がトイレに響いていることも気になりません。
 背広の匂いを嗅ぎながら、私は右手を自身の秘所に触れさせました。

「んっ、く、ぅ……っ」

 そっと触れただけなのに、思った以上の衝撃が来ました。
 こんなところで自慰に耽ろうとしている背徳感が興奮を掻き立てるのでしょうか。


 自慰そのものは何度もしたことがあります。
 そのときは決まって家の自室、両親も寝静まった深夜だったのですが。

 今日は劇場の、皆も使っているトイレで。
 そして、ここに立ち入ることはないとはいえ、プロデューサーと同じ屋根の下で。

「ふー……っ、ふー……っ」

 割れ目の周縁をなぞるだけで声が漏れ出そうになり、そのたび背広を口に当てて抑えます。
 すると鼻に入ってくる匂いも濃厚になるからまたヴァギナを濡らしてしまいます。

 濡れそぼった性器は橙色の照明をいやらしく照り返しています。
 入口に触れてみると奥からごぽぉっと愛液が溢れ、水音のボリュームが上がっていきます。
 指に絡みついた粘液はすぐ白濁し、指を離しても粘っこく糸を引きます。

「ん、く、ひ、ぅ、んっ、ん、ふぅ、ふ、ぅ……っ」

 そんな淫らな光景を視界に収めながら、私は指の動きをさらに激しいものにしていきました。
 十分に濡れた膣に人差し指と中指を突っ込むと、電流のような刺激が背中に走り、思わず体を反らしていました。


「うぅぅぅ~~っ、ひぅぅっ、は、ぅ、あァっ……!」

 ぐちゅっ、ぐちゅんっ! くちゅくちゅくちゅんっ!
 壁を引っ掻くように指を折り、小刻みに動かします。

 膣は強い力で指を締め付けてきます。
 誰がそう命令したわけでもないのに、体が勝手に反応しているのです。

 拒むように、それでいてせがむように。
 相反する二つの願いが、欲求が、自分の体の奥深くから直に伝わってきます。

「ん、んぅぅッ、はぁ、あ、ん、んぅぅぅ~~……っ」

 突っ込んだ二本の指をぐりぐりっと回してみます。
 腰が痙攣し、喘ぎ声が唇を割って外に出ました。

 親指を伸ばし、ぷっくり膨らんでいる陰核に触れると、

「んぎゅぅぅっ!? ひッ、んぐぅぅぅっ……!!」

 痛いくらいの刺激が脳を襲いました。
 目の奥に火花が散り、一瞬視界が真っ白になります。


(もう、ダメ、くる、きちゃうぅぅ……!!)

 クリトリスへの愛撫は私の快感の容積を軽々と超過させました。
 あふれ出した刺激は無意識に作られていた堰を攻め、私の理性を壊そうとしてきます。

 淫音はもう隠せないほど高く鳴り響き、腰がひとりでに浮いていました。
 とめどなく湧く愛液は指の動きによって白濁し、ぴちゃぴちゃと周りに飛沫が撒き散らされます。

(イ、イく、イく、もうダメ、もう、イ――――っ!!)

 固くしこった陰核を爪で弾いたと同時に、私は限界を迎えました。

「あッ、は、あ、ん、く、うぅぅ~~っ! ふっ、きゅぅぅっ……!」

 大好きなプロデューサーの匂いをめいっぱい吸い込みながら、私は絶頂に達しました。
 体が跳ねて、便座がガタガタと音を立てます。そんなことにすら気が回らないほど、私の頭は快感でいっぱいでした。

 全身をめぐる快感は何度も何度も絶頂の感覚を呼び起こし、そのたびに膣は激しく収縮しました。
 指を抜いても入口は妖しく蠢き、淫液にまみれた指とともに、私の羞恥を煽りました。


「は、ぁは、ひ、はぁ、ん、はぁぁ……は、ふぅ、はぁぁん……」

 プロデューサーの匂いを嗅いでいてはいつまで経っても息が整えられないので、ようやく私は背広を手放しました。
 艶めかしい息を吐きながら、ぼうっとした頭でこの惨状を確認します。

 便座や床、太ももや下着にまで飛び散った愛液。
 ヴァギナからは今なお粘液が垂れて便器の中に落ちていきました。

 トイレットペーパーでそこらを拭き、秘所もぬぐいます。
 最初はそれだけでまた感じてしまいましたが、しばらくしてようやく愛液の分泌も止まり、私は下着を穿き直すことができました。

 ふと壁のフックにかけた背広をチェックしてみると、裾のあたりが少し濡れていました。
 そこまで気が回らなかったのでしょう、自慰を激しくするあまりプロデューサーのスーツまで汚してしまっていたのです。
 罪悪感でいっぱいになりながらハンカチでぬぐいました。目を凝らせば気付かれるかもしれませんが、大丈夫でしょう。……きっと。

 個室を出て鏡の前で身なりを整え、私はトイレから出ました。
 片手にはプロデューサーの背広。……これをどうやって返すか、今の私の頭の中はそれだけでした。


   ★

 足音を忍ばせて事務室の前まで来ると、中から人の声がしました。
 プロデューサーの声です。他にも誰かいるのかと訝しみましたが、どうやら独り言だったらしくすぐ静かになりました。

 手にした背広を見ながらどうしたものかと思いました。
 プロデューサーは椅子に掛けていたので背広がなくなっていることはとうに気付いているはずです。
 ここで私が部屋に入って手渡したら何故持ち出したか不審に思われるでしょう。

 ボタンが外れていたのを見つけたので衣装室で直していた――これはダメ。
 美咲さんがしょっちゅう事務室で縫い物をしているため、裁縫セットはこの部屋に常備されています。
 何故この部屋でしなかったかと思われるでしょう。

 では、挨拶という口実で部屋に入り、気付かれないようこそっと置いて帰る。これはどうでしょう。
 安全策ではありますが、こんなところに置いてなかったと疑問を持たれたら、すぐ私のせいだと気付かれてしまうでしょう。
 そうしたら結局また別の言い訳を用意しなくてはなりません。

 いっそ控え室かどこかに置いておいて、私は先に帰ってしまう――これは言語道断です。
 勝手に持ち出して、慰みの道具に使って、なお保身のためにほっぽり出すなんて無責任が過ぎます。
 変な話ですが、きちんと私の手で返さなければ筋が通りません。

 ドアの前で悩む間も時間は過ぎ去っていきます。
 早く帰らなければ両親にも怒られるでしょう。意を決して、私はドアノブに手を掛けました。


「プロデューサー、お疲れさまです」
「お、紗代子か。こんな遅くまで残ってたのか?」

 プロデューサーはいつも通りの屈託のない優しい笑顔。
 人の良さそうな相好と雰囲気が、私はとても好きでした。

 一緒にいて安心できるというか、心が温かくなるのです。
 プロデューサーという立場もあるのでしょうが、私のことを気にかけてしっかり見守ってくれる、頼りがいのあるところも大好きでした。

 彼のまとう空気にほんのちょっとだけ心がほぐされて、私は背中に隠していた背広を差し出しました。

「あの、控え室に忘れていたみたいだったので持ってきました」
「あれ、そんなところに置いてたか。悪いな」

 プロデューサーは首を少し傾げながら、それを受け取りました。
 ……手が震えていたことには気づかれなかったでしょうか。背筋に冷や汗が落ちました。

「それじゃあ、私はこれで――」

 なるべく自然な調子で言おうとしたのですが。
 プロデューサーがとった行動に私は絶句してしまいました。


 プロデューサーは受け取った背広に鼻を近づけて匂いを嗅ぎだしたのです。
 それも、さっきハンカチで拭いたところ――私の愛液が付着したところを。

「紗代子」

 茫然としている私にプロデューサーが声をかけます。
 そのいつもの優しい声音が、空恐ろしく響きました。

「正直に言いなさい。俺のスーツで何をしてた?」

 喉がからからに渇いて、ごくんと飲みこんだ唾が熱くて痛い。
 唇がわなないて、上手く言葉を紡ぎ出すことができない。
 頭もパニックになって、いったい何を言えばいいのかわからなくなっていました。

 プロデューサーは柔和な笑顔のまま椅子から立ち上がり、私の方へ一歩近づきました。
 私の方も一歩下がります。けれど彼は意に介さず詰め寄ります。私も同時に後ずさり、ミーティングテーブルまで追い寄せられました。

「嘘はいけないな、紗代子」

 ぽん、と軽い調子で肩に手を乗せ、かけていたカバンを床に落とします。
 いつもは嬉しいはずなのに。キュンと胸が疼いてしまうはずなのに。
 今はただ悪寒が走り、全身がおこりのように震えだすのみでした。


 そしてプロデューサーは、私のスカートを強引にめくり上げました。
 ひぃっという声が漏れ出ます。肩を掴む力が強くなり、私を逃がそうとしません。

「あ、あ……あの」
「紗代子さあ」

 プロデューサーは私の耳元で囁くように言いました。

「こんなにほっぺた紅くして、肌ツヤツヤさせて、それに」
「こんなにメスの匂いプンプンさせといて、騙しとおせるとでも思ったのか?」

 ぞくぞくぞくっと背筋に走る悪寒。
 その声は温かく優しいはずなのに、同時にどこまでも無慈悲で冷酷でした。

 プロデューサーの瞳。穏やかな笑顔の中で、そこだけが爛々と攻撃的に燃えていました。
 それは捕食者の眼でした。弱い者を追い詰め、食い殺そうとする獣の眼でした。

「――ひぃっ!?」

 プロデューサーが私の下着に触れます。股布の上から割れ目を指でなぞってきます。
 そのあまりの容赦のなさ。ダメ、だめ、だめ、私の脳が絶え間なく危険信号を発します。

 気が付くと脚が勝手に動いていました。
 プロデューサーのお腹を、私は思い切り蹴飛ばしていたのです。


「あ、ぁ……はぁ、はぁ……」
「…………」

 撥ね飛ばされたプロデューサーは床に尻もちをついて、ふるふると首を振っていました。
 プロデューサーに暴力を振るってしまった……そんな思いが頭に浮かび、さあっと血の気が引きます。

「違……いや、あの、でも……」
「紗代子――」
「だめ、だめです、プロデューサーやめて……っ」

 立ち上がったプロデューサーは猛然と詰め寄り、私の体を抱きしめました。
 温かい体温が身を包み、衣服越しに彼の体を感じます。感じて、私の頭は、一瞬――

「――嫌っ! 嫌です、プロデューサー! 離して!」

 彼の腕の中で暴れようとします。だけど、がっちりと抱き留められて逃げられません。
 私より20㎝以上も大きい成人男性。成熟した骨組みとみっちり詰まった若々しい筋肉。
 生物として脂が乗りきっている雄が本気を出せば、一介の女子高生である私の抵抗なんて無意味にも等しいのでした。

「この期に及んでまだ嘘をつくんだな、紗代子」
「え……」
「ほんとうはされたいんだろ? こういうふうに……っ」
「ひ――――ぐぅぅっ!?」

 スカートに侵入してきた彼の手が、股布をずらして私の性器に触れていました。
 男を知らない割れ目を押し開き、強引に膣に指を突っ込んできます。


「あ゛っ、あ゛ぁぁああっ!!」

 ぐちゅんぐちゅんぐちゅんっっ!!
 痛みは感じませんでした。すぐ聞こえてきた水音が物語るように、私の膣は既に濡れていたのです。

「さっきパンツの上から触れたときからこうなってたぞ。こんなに湿らせちゃってさあ」
「うっ、ぐ、ぅぅぅうっ! はぁっ、ん、ひうぅっ!」
「すごい締め付けだな。指一本だけなのにめちゃくちゃきついよ。そんなに待ってたの?」
「あ、うぅぅ~~っ!! ちが、違います……っ」
「嘘つかなくていいよ。だってオナニーしてたんだろ? おおかたトイレでだと思うけど」
「ひうっ!?」

 違う、違うのに。待ってなんかいないのに。
 でもプロデューサーの言う通り、私はトイレで自慰をして……。
 それで、抵抗するのに秘所は濡らしてしまって……。

 膣壁は私の意思とは離れ、男の人の無骨な太い指を嬉しそうに飲み込みます。
 ぎゅうぎゅうに締め付けているのが分かってしまう。私の体が感じているのが分かってしまう。

「声も抑えなくていいよ。もう誰も残ってないんだから」

 せめてもの抵抗として口を塞げば、プロデューサーはそう説いてきます。
 誰もいない、今いるのは私とプロデューサーだけ。

 私と、私を犯しているプロデューサーだけ。


「ひぃぅっ!」

 プロデューサーが二本目の指を突っ込んできます。
 それは文字通りねじ込んでくるのでした。一本目の指と膣壁の間に割り込み、強引に奥まで進んで行きます。

「ひぅぅぅぅ~~~~……!」
「気持ちいいか? 紗代子」
「そ、んな……っ! ひぅっ! はぁ、あぁっ!!」

 プロデューサーの指は私のより長くて、太くて、固くて。
 自慰では触れられない奥まで触れて、ごりごりと刺激してきます。
 未知の快感に私の体は歓喜し、だくだくとおつゆを垂れ流してしまいます。

「はは、もう洪水だな。太ももも、俺の手ももうびっしょびしょだよ」
「うぅぅ……!」

 プロデューサーが指を抜いて見せつけてきます。
 手首あたりまで愛液に濡れ、特に指には白く濁ったのがまとわりついていました。
 二本の指を付けたり離したりすると、その間に粘っこい糸が引くのです。

「一度イかせとくか」

 ぼそっと呟くように言うと、彼は膣責めを再開しました。


「あッ、うぎゅぅっ!? ひぅ、ぁぁああっ!! ひやぁあああっ!!」

 さっきまでとはまるで違う勢いで。
 淫らな音を立てさせながらプロデューサーの指が激しく前後します。

 未開発の場所に指がかかるだけでも気持ちがいいのに、何度も何度も繰り返し突いてきます。
 そこから指を折り曲げて膣のヒダをこそぎとるかのように思いっきり引き抜く。
 体の内側から来る快感は行き場を求めて全身を駆け巡り、神経が焼き切れそう。

 一切の容赦のない手淫。ガクガクと腰がひくつくのが止まらない。
 プロデューサーの体にしがみつき、甲高い悲鳴をほとばしらせながら私の脳はスパークしました。

「あ、ァ……ひゅぅっ……ひ、ぁ…………」

 全身が石になったかのように硬直し自発的に動かせなくなります。
 そんな体は時折勝手にビクンと跳ね、そのたびに性器から淫液が漏れました。

「は……ぁ、あァ……ふ、ひぅ、は……ひ……」

 声も出せない。パクパクと開閉する口が意味のない音を鳴らすだけ。
 自分以外の人にもたらされた絶頂は想像を超えてあまりある衝撃を私に与えました。


「は、ぁ……はっ……はっ……」
「気持ちよかったか? ほら、床見てみろよ。水溜まりができてるぞ」
「ふひゅ……ぃ……やぁ……」

 もうソックスもぐしょぐしょで、プロデューサーの言う通り床も濡れていました。
 まるで粗相をしたかのよう。恥ずかしいのと罪悪感で心がずきずきと痛みました。

「さて」

 力が入らず崩れ落ちそうな私の体を支えながらプロデューサーはセーラー服の襟に手を入れました。
 バックルを外し、リボンを襟から抜き出します。何をするかと思えば、彼は私の手首を掴んで背中側に回しました。

「っ!?」

 そしてリボンのゴム紐で手首をぐるぐると縛り、手が抜けないよう念入りに結びました。
 だけど、私が一番驚いたのはそれではありませんでした。

 キュッときつく手首を縛られたとき、私の太ももに一筋垂れ落ちるものがあったのです。
 私の心は昂揚していました。彼に乱暴な真似をされたことに、無意識に喜悦を感じていたのです。

「これでよしと」

 彼の支えがなくなって、愕然とする私は力なくへたり込みます。
 足元にできた水溜まりが、ぺちゃ、という音を立てました。


「抵抗しなかったね」
「だ、だって……」

 強制的に絶頂させられて、動けなくなっていたから。
 だから抵抗できなかった。そう、そのはずなんです。

 頭の中で否定の言葉を探している間に、カチャ、カチャという金具の音。
 何かと思えば、次の瞬間――

「――っ!!」

 私の目の前に突き出されたものがありました。
 そして一瞬にして、その強烈な匂いに周囲の空気が侵されました。

「ほら」

 さらに近づけられ、先端が私の額にちょんと触れました。

 それは――プロデューサーの陰茎でした。
 遠い昔お風呂で見た父のもの。保健室の教科書に乗っている絵。
 そのどちらとも違うビジュアルと圧倒的な存在感を、それは備えていました。

 まずその大きさ。私の顔ほどあります。20㎝弱でしょうか。
 平均と比べて大きいのかどうかは知りえませんでしたが、眼前に映るそれは勃起という現象を骨の髄まで私に理解させました。

 その形状。あやふやな記憶や、デフォルメされたイラストとは全く違いました。
 根元に繁る針金のような陰毛。ぶら下がる二個の睾丸。黒ずんだ皮膚。
 剥き出しになった先端はくすんだピンク色で、どこまでもグロテスクな見た目をしています。
 太い幹よりもさらに太い亀頭は先端から透明な液体を滲ませ、獲物を前にした猛獣を思わせました。

 そしてその臭み。無理やり喩えようとすれば何かの食べ物が発酵したかのような匂い。
 これまでの十七年の人生で一度も嗅いだことのない悪臭が今私の周りに漂っていました。


 ――だけど、私は。

「あ、ぁ……は……はぁ……」

 すんすん、すんすんと鼻で息を繰り返して。
 汗と性とがごちゃ混ぜになった猥雑な牡臭を嗅いでいました。

「ふ、ふぅぅぅ……すん……ひゅぅっ、はぁぁ、あぁはぁ……」

 何でだろう、そんなのわからない。
 プロデューサーの背広の匂いに虜になっていたように、私は彼の匂いを求めていました。
 安心できて、心が温まって、胸が締め付けられて――そして、下腹部が疼く匂い。

「すっかり夢中だな、紗代子」
「あひゅ……! や、ちが……」

 違う、と咄嗟に否定するのに。
 鼻先にペニスが突き出されると瞬く間にその匂いに魅了されてしまいます。

「あはぁ……ふぅ、ひゅぅ……はぁ、すぅ……」

 嗅いだ匂いは鼻腔を通って肺に下りていきます。
 プロデューサーの濃厚な牡臭を体内に取り入れている。
 その実感を持つだけでお腹の奥が痛いくらいに疼くのでした。


「紗代子、フェラってわかるか?」

 普段通りの明るく穏やかな声で発せられたのはそんな言葉。
 フェラ――フェラチオ。女性が男性のペニスを口に咥えて刺激を送り込む行為。

 私はそれを知っていました。特別耳年増というわけではないのですが、もう17歳ですからそういった話も耳に入り込んできてしまうものなのです。
 それを聞いてネットで検索したりもしました。だから知識としてはあります。プロデューサーにそれをする想像をしたことも少なからずありました。
 でももちろん、実際にしたことは一度もありません。

「お願いしてもいいかな」

 はいともいいえとも言っていないのですが、赤らんだ私の顔を見て知っていると判断したようです。
 ビンビンに反り返る男根の根元を押さえつけて、プロデューサーはそれを私の口元に持ってきます。

「口、開けて」

 醜悪な亀頭が近づいてきて、私は反射的に唇を結んでいました。
 でも構わず彼は距離を詰めてきます。ついには先端が唇に触れ、ぐいっと押しつけてきました。

「んんぅ~~……!」

 喉の奥からくぐもった声が漏れ出ます。
 純潔を守ってきた私のリップはプロデューサーのペニスによってファーストキスを奪われました。

 割れ目から滲んでいる水滴が唇に付着し、亀頭が離れるとネバネバした糸になって私たちを繋ぎます。
 それを辿るようにしてもう一度淫棒を押しつけてくるプロデューサー。私はどうしても口を開くことができませんでした。


 想像をしたことはあります。だけどそれはあくまで想像上のものでしかありませんでした。
 本物を実際に目で見てその存在を感じると、これを口に咥えるという行為があり得ないことのように思えてならないのです。

 こんなに大きいものが口に入りきるわけがない。
 絶対途中で苦しくなるし、もしかしたら歯を立ててしまうかもしれない。

 固くなっているとはいえ噛まれたら痛いでしょう。大怪我になる可能性だってあります。
 初めての体験を前にして私の心の弱い面が顔を覗かせていました。

 するとプロデューサーはそんな私の不安を見透かしたように言いました。

「初めから無理する必要はないよ。まず舌で舐めるだけでもいいから」

 舌で、舐める――
 プロデューサーのおちんちんの味を、感じる――

 ぐらっと心が揺らぎます。
 確かに舐めるだけならできるかもしれません。
 プロデューサーのことを気持ちよくさせてあげられるかもしれません。

 そして、

「『できない』っていうのは禁句だろ? 何事も挑戦しなくちゃな」

 プロデューサーのその言葉に、私はこくりとうなずいていました。


 軽く口を開けて、舌を出します。
 プロデューサーが見ているすぐ近くでというのは少し恥ずかしい。
 だけどそれもすぐ気にならなくなります。巨大な勃起が接近してきたからです。

 突き出した舌先におちんちんの先端が触れます。
 ぞくっと体が震えました。おつゆが味蕾に触れ、どことない甘さを脳に伝えます。

 一度離した肉棒を再び舌に触れさせてきます。
 今度はすぐ離さず、私の舌に感触を覚え込ませるように、舌の上を動かしてきました。

 舌という器官がこんなにも繊細であることを私は初めて知りました。
 肉棒が動くだけで背中を刷毛でくすぐられたような感覚が身を走るのです。

 舌の上を転がしていたプロデューサーでしたが、次第にゴシゴシと擦りつける動きになります。
 ざらざらとした舌の感覚が気持ちいいのでしょうか。荒い息が上から聞こえてきました。

「紗代子、慣れてきた?」
「ふぁ……はい……」
「じゃあ、自分から舐めてみて」

 プロデューサーは動きを止めて私からの奉仕を促します。
 手が後ろ手に縛られているから身動きが不自由です。膝立ちになり、顔ごと男根になすりつけるような格好になってしまいます。


「ふぁ……しゅるる……っ」

 反り返る肉棒を舌で舐め上げるとビクンと反応しました。
 しょっぱさとえぐみが濃縮されたような酷い味でしたが先ほどのような抵抗は感じませんでした。
 むしろ私がたどたどしく舌を動かすごとにビクビクと震えるのに面白みを感じてもいたのです。

 裏筋を舐め、キノコのようになっている傘のエラに舌を沿わせてみます。
 プロデューサーのうめき声。ここが弱いのでしょうか。舌の動きを少し激しくしてみます。

「っ……紗代子」

 案の定気持ちがいいみたいで、プロデューサーは私の頭を撫でてくれました。
 こんな状況なのに幸福感が胸に満ちます。もっと気持ちよくさせてあげたくなってきます。

「しゅるるっ、じゅるっ、れろ……ふぁ、じゅ、しゅるるるっ」
「ぐっ……上手いな……!」
「ふぁ、あ、ありがとうございます……? ちゅ、ちゅぷ……れろろ……」

 先っぽに軽くキスをして、亀頭全体に舌を沿わせていきます。
 鈴口を中心にして時計回りに。裏筋に来るとおちんちんが跳ねて、少しかわいいかもしれません。
 ちょっと悪戯心を起こして、その部分を舌でれろれろと刺激してみました。

「うおっ……! 紗代子、それ……っ」
「ふぉ、ふぉうれふか? ふぃもふぃいいれすか?」
「ああ……紗代子はやっぱりすごい子だな」

 そんな身に余る言葉で褒められると照れてしまいます。
 それを隠すように――でもほんとうは、もっと褒められるように――私は次の段階に進みました。


「ふぁ~……」

 大きく口を開け、唇を丸めるようにして歯を覆います。
 意図を理解したのかプロデューサーはおちんちんをちょうど良い高さに持ってきてくれました。

「じゅぷ……っ!」

 プロデューサーの大きな勃起を口に入れていきます。
 亀頭を含んだだけで口がいっぱいになった錯覚に陥ります。
 それぐらい大きく、圧迫感を与えてくるのです。

 口の中で、唾が溜まった舌で先ほどのように舐め上げていきます。
 ほとんど裏筋にしか触れませんが、ここが敏感らしいのでプロデューサーは気持ちよさそうです。
 舌の上に肉棒を乗せた状態で、口を引きます。

「じゅぷぷぷぷ……っ!」
「うっく……! 紗代子、気持ちいいけど……」
「ふぁ……?」
「もうちょっとだけ深くできるか? 唇でカリを引っ掻くようにしたらもっと気持ちよくなるんだけど」

 視線でうなずいて、私はそれに挑戦してみます。
 さっきよりも肥大したように感じられる亀頭を口に含み、さらにもう少し進みます。

「うゅぅぅ~~……っ」

 無意識にセーフティラインを守っていたのでしょう。やはりそこから少し進むだけでもきつい。
 えずきそうになるのを必死で堪えながら、直径が一番太いカリのところを越え、竿まで口に入れていきます。


「じゅぅぅっ、じゅるるるるる~~……っ!」

 そこからゆっくり口を引いていきます。
 唾液が口内に溜まっているから下品な水音が立つし、唇と肉棒の隙間から零れ落ちてしまいます。
 口呼吸ができないので鼻息が荒くなります。そのたび吸い込まれる濃厚な匂いが私の頭をクラクラとさせました。

「じゅ、ぷっ! ……ふあ、はぁっ、はあぁっ」

 一度口を離して息を整えていると、プロデューサーがまた頭を撫でてくれました。

「紗代子はほんと頑張り屋でいい子だな」
「いえ、そんな」
「そんなことあるって。もうちょっと頑張れるか? そろそろ出そうだから」

 その言葉に私はドキリとしました。「出そう」とはつまり射精をするということでしょう。
 プロデューサーの射精――今目にしているおちんちんの先から白い精液が飛び出すということ。
 子供を作るための精子を放出するということ。

 ごくんと唾を飲み込みます。心臓が高鳴って、全身が沸騰しそうなくらい熱くなりました。
 見てみたい、そう思います。私の口淫でプロデューサーを射精させたいと。

「はむっ……じゅぷっ、じゅぽっ、じゅるるるっ」

 亀頭全体を口に含み、頭を前後に動かします。
 丸めた唇がカリを刺激して、プロデューサーは気持ちよさそうに呻きます。


「じゅぅぅぅっ! じゅぷっ! じゅぷぷっ!!」
「うぉっ……!」

 さらに今までより激しい勢いで。
 淫猥な音を響かせながら亀頭責めを続けていきます。

「じゅぅぷるるっ!! しゅるる、じゅるっ、じゅぽっ! じゅぷ、じゅぷぷっ!!」

 コツが掴めてきたので応用も交えていきます。
 ほとんど動かせていなかった舌ですが、ペニスを抜いて口内にスペースができると少しだけ動かせることがわかりました。
 頭を引くタイミングで先端を舌でつつく。亀頭を口に入れるに合わせて裏筋を舐めこするとプロデューサーの腰がぶるぶると震えてきます。

(射精、射精、精液……っ)

 もう間近に迫ったそれを一心不乱で促します。
 舌で鈴口をいじる時間を長くして、それから一気に亀頭とカリを刺激します。
 もうしばらく休んでいませんから絶えず唾液が床に落ちるようになってしまいます。
 あごも疲れて熱くなってきました。頭もぼーっとして、ただ目の前のおちんちんに奉仕することに熱中します。

 そんなときでした。

「――んみゅぅっ!?」

 突然股の間から電流のような衝撃が走りました。
 いつの間にか靴を脱いでいたプロデューサーが足をスカートの内に潜り込ませ、下着の上からクリトリスを刺激していたのでした。


「ん、ん、ふぎゅっ!! ひゅぅぅぅぅぅっ!?!?」

 あまりのことにあごの力が緩んでしまいます。
 ですが唇を丸めていたおかげで歯を立てずには済みました。
 むしろ柔らかい唇越しに甘噛みされた刺激でプロデューサーは昇り詰めそうになったようでした。

「んひゅぅぅっ!! みゅ、んんん~~~っ!!!」

 足の動きが激しくなり、私はあっさりイかされてしまいました。
 そしてプロデューサーは、

「紗代子、気張って――!」

 そうとだけ声を掛けると、後頭部を掴んで腰を私の顔に打ち付けました。

「んぎゅうふぅぅうっっ!!??」

 喉に亀頭が突き刺され、口内が膨れ上がった肉棒の圧迫感でいっぱいになります。
 鼻のあたりに縮れ毛が触れ、その酷い匂いがダイレクトに脳を殴りつけます。

 お腹の底からせり上がってくる嘔吐感に耐えようとします。
 息ができない。縛られている手はスカートを強く握り、足は指をピンと伸ばします。
 視界がぐるりと暗転し、白目を剥いているのだと理解しました。


「紗代子っ!!」
「ご、うごぉぉっ!?」

 そして腰を前後させ始めるプロデューサー。
 私の頭を固定し、繰り返し繰り返し喉奥におちんちんを突き立てます。

 歯を立てないようにするだけで精一杯。
 全身が硬直し、その状態のまま震えだし、自然と涙が溢れ頬を伝います。

 もうダメ、死んでしまう。
 トドメを刺すような一突きは彼の我慢をも破壊したようでした。

「おっ、ぐぅぅっ!!」
「お゛ッ、お゛ッ、ふお゛ぉぅぅぅぅ~~~~っ!!!」

 沸騰するような熱い液体が喉を下っていきます。
 液体といっても飲料水のようなものでは全くありません。
 ヨーグルトのような固形でありながら粘っこくて咽喉の壁に張り付き、咳がしたいのに口が塞がっているから鼻しか通り道がありません。

 意識が飛びそうな息苦しさの中、射精はなお続きます。
 口を犯す肉棒の拍動が舌を通じて伝わります。ポンプのような力強さを以て大量の白濁を私の喉にぶちまけるのです。


「うっ、ぐッ」

 すると突然、プロデューサーがおちんちんを抜きました。
 空気を求めて口を開こうとすると、顎が掴まれて強制的に閉じさせられます。
 上を向かされた顔、プロデューサーの射精はまだ終わっていません、獣のような雄叫びが上がるとともに私の顔面に精液が降りかかりました。

 額に、髪に、頬に、鼻に、唇に、余すところなく白いマグマが襲い掛かり、火傷してしまいそう。
 顔のラインに従って垂れ落ちる精液は毛髪の中に絡みつき、また首を滑り制服の中まで汚しました。

「ごふっ、ふッ、ん゛ッ、ぐん゛ぅぅッ!!」

 上を向かされているから口内射精はすべて喉を伝って食道に落ちていきます。
 ただいかんせん粘っこいのでなかなか飲み込めず強い不快感が拭えません。
 唾が大量に生成され、私の生存本能はこびりついた精液を洗い流そうと必死でした。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 やっと全部出し終えたのでしょうか。
 荒い喘鳴を繰り返すプロデューサーはようやく私を解放しました。

「えほっ! げほごほっ!! うぇ、げぇぇぇ……っ」

 締め付けられるように胃が収縮しますが胃液しか出ませんでした。
 体を折り曲げ、咳き込みながらそれを吐き出します。
 何度吐いても嘔吐感がやむことがありません。ヒュッという息を断続的に繰り返しながら私は床に倒れこみました。


「あ……ぁ……は、あぐ、ふ、ぐ、はぁ……ひぅ…………」

 流れ落ちる涙は顔にまぶされた精液と混ざってもう何だかよく分からない液体になってしまいます。
 裏返った視界がようやく回復したと思ったら白く濁ってほとんど何も見えませんでした。
 メガネのレンズにも精液がべったりと付着していたのです。

「うぅぅふぅっ、ひぅっ、ふぅっ、は、ぁ……ぅぅ……」

 絶頂からの乱暴な強制フェラで私の体の許容値はとうに限界を超えていました。
 しかしプロデューサーに腕を引っ張られ力任せに立たされます。
 テーブルに突き飛ばされ、うつ伏せになって倒れこみました。

「はひゅ、ひぅぅ……はぁぅぅ……」

 ちょうどプロデューサーの方にお尻を突き出している姿勢になります。
 自然にお尻がぶるっと震え、太ももにまた一筋おつゆが伝います。
 ショーツは水に漬けたかのようにぐしょ濡れでもう下着の用をなしていませんでした。

 スカートがめくりあげられるとすぐさま股間に感触が加えられました。
 濡れそぼった股布越しに、ぐいぐいと、硬いものが。

「ひぅぅっ……」

 ついさっきまで疲労で動けなかった私の体。
 しかし今全身にくまなく血が巡り、胸の奥で強い拍動が繰り返されていました。
 その余波が爪先まで渡り、吐息に官能的な熱が帯びるのが自分でもわかりました。


「紗代子――」

 いつもとは印象が違う、切羽詰まったような声。
 これから自分の身に降りかかることを予感してお腹の奥が疼きます。

 ――が、その声は何らかの音によって遮られました。

「ん?」

 おちんちんが離れ、プロデューサーがどこかへ向かいます。
 スマートフォンのバイブ音でした。床に落とされたままだった私のバッグの中から聞こえます。

 ジッパーが開かれ、ゴソゴソと探る音。
 バイブ音が明瞭になったのでプロデューサーが外に出したのでしょう。
 少しすると彼は私に話しかけました。

「お母さんからだ。『もう九時だけど何してるの? 連絡ください。母より』だって」

 すっかり失念していました。まさかこんなことが起きるなんて思ってもいなかったから。
 いや、でも自慰を始めてしまった時点で家に着くのは遅れていたかもしれません。だったら自業自得でしょう。
 (それにしても、どうしてプロデューサーはスマホのロックを解除できたのでしょう?)


「どうする? 紗代子」
「え……」

 どうする、って。
 思考と同時にプロデューサーの両手が腰を掴みます。
 痕が残りそうなほど力強く。

「っ……」
「ここで切り上げて帰るか、それとも俺とセックスするか」

 再び布越しで押しつけられる勃起の感触。
 その場でぐりぐりと回すように動いただけで跳ね上がりそうな快感が走ります。

「はぁ、はぁっ」
「どうする?」

 プロデューサーとセックスする――何の衒いもないストレートな言葉に私の頭は茹で上がっていました。
 性器はもう絶え間なくひくつき、心の奥が痛むのです。
 答えはひとつしかありませんでした。

「うぅ、ふぅぅ~~っ」

 言葉にするのは恥ずかしいから、ぎこちなく腰を動かします。
 亀頭の硬い感触が割れ目の周縁部分をなぞってゾクゾクします。

 犬のように荒い息を繰り返し、首を回して背後のプロデューサーに視線を送ります。
 ――プロデューサーのおちんちんをください、って。


 すっと息を吸い込む音が聞こえます。
 ショーツのクロッチがずらされると秘所が外気に触れてもうそれだけで気持ちいい。
 直接肉棒があてがわれ、震えが全身に伝播します。

 ああ、来るんだ。プロデューサーのおちんちんが来るんだ。
 私の中にズブズブって入ってきてグチョグチョ音を鳴らしながら膣内をバコバコ突いてくれるんだ。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ!」

 期待で胸が高まり、息もさらに浅く速くなります。
 欲しい、早く、早く欲しい。腰の動きを大きくし、おちんちんを誘惑します。
 入れて、中に入れて、早く来て、私に乱暴して……♡

 ――バシィッ!!!

「ひッ――――!?」

 ベシッ!! バシッ!! バシィッ!!!

「あ、ひィッ!? ひゃぅぅッッ!?!?」

 臀部に走る衝撃。一度、二度、三度、四度、まだまだ続きます。
 容赦のない張り手が破裂音を響かせ、じん、とした痛みを感じる間もなく次の痛みが襲い掛かりました。


「この……ッ、変態が……っ!」
「あひゅぅっ!? ひぃッ、ぎっ、やめぇっ!!」
「何がやめてだよ、叩くたびに漏らしやがって、ほんとは悦んでんだろ、ほらッ!!」

 罵声とともにお尻が叩かれます。右も左も何回も。
 ほとんど感覚がなくなったところに叩かれると深い芯のところが鈍い痛みを覚えます。

 そしてプロデューサーの言う通り、その痛みで私は感じていたのでした。
 さらに、腰が揺れたせいで亀頭の先っぽがほんの少しだけ膣にめり込んでいました。

 欲しい、欲しい、早く突き込んで。
 痛みによって愛液を溢れさせながら、私の頭にはその言葉だけが反復していました。

「いっつも、男を、たぶらかすようなことばっか、言いやがって、ほんとはずっとこうされたかったんじゃないのか、このッ!!」
「ち、ちがぁっ!! ひぅぅッ!!」
「じゃあ何だよ、みんなの劇場で隠れてオナニーして、平気な顔してノコノコ顔出しやがって、メス臭プンプンさせて、誘ってる以外なんだって言うんだよ、この、変態がっ!!」
「ひぎィッ、ぐ、ひぅ、あぅぅっ」

 はあ、はあと息を荒げながら、プロデューサーは低い声で言い下します。

「アイドルのくせに、尻叩かれて感じて、男を誘いやがって」
「だ、だって、だって……」
「っ……」

 言い訳しようとしていた言葉が止まります。
 ウエストががっちりと掴まれ、プロデューサーが腰に力を入れるのが伝わってきたからです。


「覚悟、しとけよ、男を弄んだら、どうなるか、体に、教え込ませてやる、からな――――!!」

 ――ずぷぷぷっ……!!!

「ひッ、ぐぅぅぅぃぃっっ!!??!?」

 あ、ァ、ァ……入ってくる、入ってくるぅ……!
 男を知らない穴に、おっきな亀頭がねじ込まれてきます、指二本よりもさらに太いカリが、私のナカを拡張していきます。
 そして――

「――ひぁぁああああ゛ぁあ゛あ゛ッッ!?!!!!」

 それが、一気に一番奥まで突き込まれました。
 一瞬だけ刃物で切られたような痛みがしましたが、圧倒的な多幸感の中に融けて消えゆきます。

 膣がぎゅんぎゅん収縮しているのが自分でもわかってしまいます。
 強い力で肉竿を締め付けるから、自分の体内に侵入しているその形がくっきりとわかります。

 でもそれは意識的ではありませんでした。
 体が勝手に反応して、脳が勝手に理解してしまうのです。
 神経が運んでくる膨大な情報量に私の思考はパンクし、弾け飛びました。


「締め付けすぎだろ……ッ、なんでこんなに感じてんだよ、処女のくせに、よがりすぎだろ、この、淫乱が……ッ」
「い、やぁっ、ちがっ、インラン、なんて、ちがぁっ」
「痛くなくなるぐらい、オナニーばっかしてる奴が、淫乱じゃなくて何なんだよ……!!」
「あ、ぅぅう、ひぁぁ…………」
「こんなこと言われて、感じてるのかよ、ナカ、ひくつかせやがって……っ」

 またお尻が叩かれます。一度叩くと自制が利かなくなるのか、二度、三度と繰り返し手のひらを叩きつけてきます。
 屈辱的な暴言、苛烈な衝撃、でも私の体はそれを悦んでいました。胸の奥がじくじくと痛んで、それがたまらなく気持ちいいのです。

「動くぞ……っ!!」

 私の確認を待たず、プロデューサーは腰を動かし始めました。
 めちゃくちゃな動きです。狂ったように前後しただそれだけを繰り返してきます。
 処女の女の子に対して何の気づかいもない、ただ自分の快楽だけを求める動きです。

 自分の指でも彼の指でも届かなかった奥がおちんちんによって拓かれ蹂躙されます。
 叩きつけられるたびにお腹の奥が疼くのは子宮が下りてしまっているせいでしょうか。
 感じすぎている女の子の大切なお部屋にパンパンに膨らんだ肉棒が暴力を振るっているのです。

「あぁぁあッ、ひぁっ、は、ぁああ゛っ!!」

 縋りつく膣壁を振りほどきながら肉棒が暴れます。
 深いカリが媚肉を抉り、敏感になっている私は腰をかくつかせながら感じます。

 腰がお尻に叩きつけられる破裂音が繰り返される中、淫靡な水音もそこに混ざります。
 何かがゴリゴリと削られていく。剥がされていく。何かが溢れだしそうになり、喘ぎ声が高くなります。


「ひァッ、あぁ、ふぁぁああッ!! あ゛、お゛、ぅううぁあああ゛ぁあッ!!」

 もうダメ、何かが来る。オナニーのときとは格段に違う何かが。
 その存在はあまりに大きくて、私は恐怖すら感じます。

「う゛ぅぅッ、ぐ、ぅあぁあ゛ッ、あぁっ、ひぁあああ゛ッッ!!」

 私の反応が変わったことを感じ取ったのか、ピストン運動が加速していきます。
 おちんちんが突き込まれるたび陰毛がお尻にチクチク刺さってその微細な感覚も気持ちいい。
 亀頭は執拗に奥を責め立て、子宮が崩れ落ちる幻想が頭をよぎります。

 昇り詰めていく。全身が硬直し、背中が反れます。
 絞り出されたような声が喉から溢れ、視界がチカチカと明滅しました。

「あ゛ッ、あぁうぁああ゛ぁあああああ゛あ゛――――ッ!!!♡♡♡」

 大声で悲鳴を上げながら――私は達しました。
 おまんこから何かが噴き出ますがそれを止めることができません。
 白痴のような声を漏らしながらそれが床に飛び散る音を聞くだけでした。

「あぅ、う、ぅあああ……あ、は、ぁあ゛…………」

 意識が霞み、薄れていきます。
 繰り返される喘鳴は催眠術のように私を誘い、暗黒下に堕としていきます。

 ――が、しかし。
 それを無理やり叩き起こしたのはまたしても加えられたお尻への張り手でした。


「ひッ――!!」
「おい寝るなよ。俺がまだ出してないだろ」

 そして再開される激しいピストン運動。
 イったばかりで過敏になっている膣が許容値を超えた快感を神経に送り込みます。

 まるで皮を剥がされ剥き出しになった肉を無遠慮に触られているかのよう。
 電流というよりは焼け付くような感覚。ですが私の中の変換器はそれを快楽に変えてしまうのです。

「お゛、お゛、ぁぅうあ゛ッ!!♡ は、がぁ、うひゅぅぅっ、ひぁあああんッ!!!♡」

 もう人間らしさのないケダモノのような汚い喘ぎ声。
 これが自分の口から出ているなんて信じたくありません。

 でも同時に、それが嬉しいと思う変な気持ちが湧き上がってくるのも私は感じていました。
 取り繕っているものをすべて剥がして内に秘めた欲望を曝け出す――
 それが背徳的な快感となり、頭の中に幸福物質を大量に分泌するのでした。

「あぅああっ♡♡ はぁッ、う、ひぅぅっ♡♡ は、っぐぅっ♡ ひぅぅぅぅんっ♡♡」

 ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ――!!
 私たち以外誰もいない事務室、交合の音が遠慮なく響きます。

 肌と肌がぶつかる音。粘着質の愛液が奏でる淫らな水音。
 ケダモノじみた私の声、荒い息交じりのプロデューサーの喘ぎ声。


「ひゃぅぅうんっ♡♡ あ、ひぁっ♡ はぁぁんっ♡ あ、ぁん、はぁんぁぁっ♡♡」

 セックスをしている、そう強く実感します。
 その事実に私の心は激しく揺れ動きます。

 みんなの夢の場である劇場の一室で、誰にも知られず私はプロデューサーとセックスしている。
 淫液を垂れ流し、まき散らし、汚い声で鳴きながら激しく交わっている。

 脳裏に浮かんでは消えていく大切な仲間たちの顔。
 そのたびに私の心は痛み、それが甘い悦楽となって頬を緩ませました。

「このッ、また締め付けやがって――」
「あぁうああぁっ♡♡ ら、らって♡♡」
「気持ちいいから仕方がない、ってか」
「はい♡♡ ぷろでゅーさーの♡ おちんちん♡ きもちよくてっ♡ きもちいいんですっ♡♡」
「っ……」
「もっと、もっとついてぇっ♡♡」

 プロデューサーは黙りこくり、腰の動きに集中したようでした。
 無造作に高速ピストンしていただけの動きとは逆に、ずるるっと緩やかにおちんちんを抜いていきます。

「あ゛ぅぅぅ……♡♡」

 こんなにゆっくりだと勃起の形がくっきりわかってしまいます。
 カリが深い亀頭、幹は途中でぐっと膨らみ、そこが擦れると思わず声が出てしまいます。


 出ていく寸前まで引き抜かれ、切ない気持ちがおまんこの入口をひくつかせてしまいます。
 それが功を奏したのかどうかはわかりませんが、プロデューサーはそこから思いっきりおちんちんを突き込んできました。

「はぐッ――――!!♡♡」

 今度は中ほどまで抜いて、そこから奥を虐めてきます。
 突くたびに微妙に角度を変えるから違った感覚が全身を走ります。

 いったいどこに溜まっていたのだろうと訝しむほどにあふれてくる愛液。
 掻き出されるときは決まって白濁しているでしょう。これだけ激しい交わり方をしているのですから。

「はぁっ♡ はっ♡ ふぁあッ!?♡」

 素っ頓狂な声が上がります。突然、お尻に加わった未知の刺激。
 ぬるぬるした液体をお尻の穴に塗りたくられていました。

「ひぅッ!?♡ そ、そこっ♡ んぁあぁっ♡♡」

 その液体は間違いなく私の愛液でした。
 おまんこから零れ落ちるそれを指ですくってお尻の穴に塗っているのです。
 そしてそれを潤滑油代わりにして、プロデューサーの指が強引に侵入してきます。

「あ゛、あ゛ぁ……ッ、お゛お゛ぉぉ……ッ♡♡」

 指を入れるような場所ではありませんから、さすがになかなか入りません。
 数ミリ入れて出して、愛液でぬるぬるにしてまた入れて、を繰り返します。
 お尻の中の柔らかい肉が開発されていく感覚は私の意識を千々に乱しました。


「お゛、うぅぅ~~……っ、ふ、ぅぅう゛ッ♡♡ あ゛っ、お゛ッ♡♡」
「下品な声上げやがって、アイドルがそんな声出して、恥ずかしくないのか」
「ぐ、うぅぅ♡♡ ひぐぅっ♡♡」
「入口ほぐれてきたし、思い切って入れるからな、力抜け」

 冷たい命令口調。
 おちんちんに支配されている雌奴隷の私は従順に従おうとしますが、おちんちんも突き込まれている現状、どうしても力が抜けません。

 お尻の穴をひくひく動かして、それがじっくり観察されていると考えると顔から火が出そうです。
 結局そこから変わらないのに焦れたのか、プロデューサーは指をねじ込んできました。

「お゛ぉぉぉぉ…………ッ♡♡ お゛ッ、ぅぐ、お゛ぁああ゛っっ!!♡♡」

 第一関節と第二関節の中間あたりまで指が入ってきます。
 そしてその場で指をぐりぐり回したり、関節を曲げて中の肉を刺激してきます。
 痛痒感にも似た快感は私の神経を蝕み、指が往復する感覚に病みつきにさせました。

「尻穴ほじられて感じてるのか? 膣の締め付けすごいことになってるぞ」
「あ゛、ぁ、あ゛ぁぁん……♡ いわ、ないでぇ……っ♡♡」
「こういうこと言われて感じるドマゾの癖に」
「ひぅぅっ♡♡」

 おちんちんのピストン運動、お尻の穴への指責め。
 それに加えて精神を直接抉り取るプロデューサーの言葉責め。
 彼の言う通りドマゾ淫乱アイドルの私は、虐められるごとに感じ、絶頂への階段を着実に上っていたのでした。


 お尻の穴から指が抜かれると、今度は背中にプロデューサーがのしかかってきました。
 成人男性の体重がかけられ、肺が押し潰されそうになります。

 密着した体勢で腰をぐりぐり押しつけられると、奥がさらに押し込まれて気持ちいい。
 背中に彼の体躯とその温かさを感じながら、熱した鉄の棒のようなおちんちんで貫かれます。

「あ゛っ、うぁっ、はぁあっ♡♡ きも、ち、いぃっ♡♡ すごっ♡ すごいっ、ですぅっ♡♡」

 膣肉のうねりが止まらない。こんな乱暴な、はたから見るとレイプにしか見えない――実際そうなのかもしれません――ハードセックスで私は感じすぎてしまっています。
 杭を打ち込むように腰を叩きつけてくるプロデューサー。パンッ、パンッ! という強烈な音とともに私の尻肉がぶるんと揺れます。

 まるで実験のように色んな責め方をされて、また波がやってきました。
 それに乗るとあとは一直線です。ゾクゾクとした快感が全身に広がっていきます。

 体を重ねているから私の震えが手に取るように分かったのでしょう。
 プロデューサーは低い声で、私の耳元で囁きます。

「もうすぐ、イきそうなんだな」
「ひゃ、は、はいぃっ♡♡ イきます♡♡ イきますぅっ♡♡」
「俺ももう、出すからな、ナカにぶちまけてやるからな――」
「ふ、ひぁ……!?♡」

 ナカ。膣内にぶちまける――精液を。
 ぶるっと震えが走ります。精液をナカに出される、子作り、妊娠、出産、赤ちゃん――


「だ……だめ、です……♡」

 掠れた声で、精一杯の力をかき集め、私は彼を止めようとします。

「ナカは、ナカはらめ、です♡ あかちゃん、できちゃいます♡♡」

 赤ちゃんができちゃう、そんな淫らな言葉がまさか自分の口から出るなんて。
 そんなことに私の膣は感じてしまいます。動きを止めた彼の肉棒をキュッと締め付けてしまいます。

「あ、は、はぁ♡ はぁ……ん、ぁ♡」

 プロデューサーは動きを止め、言葉も発しませんでしたが――

「ひぎゅぅっ♡♡」

 ――バシィッ!!
 ――バシッ!! バシィンッ!!

 体を起こし、ヒリヒリしているお尻をまた叩きました。
 そしてこれまでで最も低い声で、まるで怒りを噛み殺しているような声で、言うのでした。

「この期に及んでまだ嘘つくのか、紗代子」
「ひゃぅ……♡」
「こんなにトロけた声出して、何がダメですなんだよ」
「だ、ってぇ……♡」


 私の口答えに応じず、プロデューサーは黙っておちんちんを抜きました。
 それだけで感じてしまったのですが、彼は意に介さず、私の脚を持ち上げて体を回転させました。

 机の上にあったペンか何かが床に落ちます。
 仰向けになった私の体を少しテーブルの上に押し込み、体勢を整えているようでした。

 レンズの汚れていない部分から久しぶりに彼の顔をしっかり見ることができました。
 いつもの柔和な表情はそこにはなく、冷血で粗暴な凌辱魔の表情がそこには表れていました。

「ひぅぅ……っ!!♡」

 また侵入してくるプロデューサーのおちんちん。
 竿の中ほどまで入れて、彼は動きを止め、私の目を見て言いました。

「どうする? お望みどおりここでやめて帰るか?」
「帰って、中途半端なイき方して不満足な体をオナニーして鎮めるか?」
「体は中出しでイきたがってるのに、そんなんで満足できるわけないよな?」
「ずっと満足できないまま狂ったようにオナニー繰り返して頭の中精液のことでいっぱいにしながら眠れない夜を過ごすか?」

 彼の言葉は今の私にとってあまりにも的確で、その有様がまざまざと目に浮かぶのでした。
 そしてそのもどかしさもまた完璧な再現性をもって心を満たしました。
 今の私がまさに、その状態なのですから。

 そして、プロデューサーがぼそっと呟いた一言で、私の心は堕ちました。

「俺は、素直な紗代子が好きなんだけどな」


「……くだ、さい」
「ん?」
「ぷろでゅーさーの……せーえき……なかにだして、ください」

 言っちゃった。それがどんなことを意味するのか分かっていて、言ってしまった。
 さっきの比ではないくらい膣が激しく蠕動します。おちんちんを刺激して、精液を欲しがります。

 突いて、ナカ、乱暴にして、気持ちよくなって、気持ちよくして♡
 それで私の中をいっぱいいっぱいいっぱい、あなたのザーメンでいっぱいにして……♡♡

 しかし、プロデューサーは私の浅ましい望みとは真逆の行動に出ました。
 おちんちんを抜いたのです。突き返してくれるかと期待していたのに、そのまま入口から出してしまったのです。

「え、な、なんで」

 思わず動揺する私に、プロデューサーは冷たくこう言い下しました。

「聞こえなかった」
「え……」

 見ると――彼の顔には、サディスティックな微笑が浮かんでいました。
 瞬間、私は理解しました。大きな声で言えば許してくれるんじゃない、彼の望んだ言葉で希わなければならないのだと。


 ピッ、という音が鳴ります。
 プロデューサーの手にあったのは私のスマートフォン。

 そのカメラのレンズがじっと私のことを見つめています。
 はしたなく脚を開けっぴろげにし、性器をさらけ出している私の姿を。

「もう一度、言ってくれるか?」
「うぅぅ~~……っ♡♡」

 股も、性器も、子宮も、じんじんしてもうおかしくなってしまいそう。
 必死に言葉を探します。頭の中で練り上げます。
 これ以上お預けされたら、本当に私は色欲に狂ってしまうかもしれません。

「ぷ、ぷろ……でゅーさー……♡」

 手が封じられていますから、アピールする方法も限られています。
 足を踏ん張って腰を浮かせ、カメラの前でへこへこと動かします。
 性器がこぼしたよだれが机に落ちていきます。

「おね、がいします……♡♡ わたしの、ほしがりで、まちきれない、インランアイドルの、ヘンタイおまんこに……♡♡ ぷろでゅーさーの♡ おっきくて、ふとくて、りっぱで……♡♡ おまんこをきもちよくさせる、おちんちんを♡♡ いれて、ズボズボうごいて♡♡ わたしのナカに、いっぱいザーメンそそいで♡♡ ぷろでゅーさーのあかちゃん、はらませてください……っ!!♡♡♡」

 ――ピッ。
 録画終了の音が鳴りました。


「この動画、オカズにしろよ。今日のこと思い出してオナニーしろ、自分が言った恥ずかしいセリフ見返しながら、俺に雌にされたことを思い出して、たくさんイけよ」
「は、はいぃっ♡♡ いっぱいオナニーしますっ、しますからぁっ♡♡」

 腰を落とし、挿入しやすい体勢に戻します。
 脚を広げ、今にもはち切れそうな肉棒を誘います。

 プロデューサーだってもう限界のはずです。
 担当アイドルが淫乱の本性を丸出しにして誘ってきて、欲動を抑えられる雄がいったいどこにいるでしょうか。

 彼が私のスマホを使えたのだって、彼が私のことを秘かに見ていたからでしょう。
 注意深く観察して、もしかしたら監視していたのかもしれません。
 これはうぬぼれでしょうが、目を奪われていた可能性だってあるかもしれません。

 そんな女の子がいやらしく腰をゆらゆら振って誘っているのです。
 そんなの射精したいに決まっています。だからプロデューサー、早く、早く……♡

 早く、私の中にザーメン射精して……!!♡♡

「じゃあ、お望みどおり中出ししてやるからな……!!」
「きてっ♡ きてぇっ♡♡」

 ずぷぷぷぷぷ……っ!!!

「――ひぁぁあぁああああああああああああっっ!!!♡♡♡」


 イった、イっちゃいました。
 焦らしに焦らされて、挿入だけでイっちゃいました。

「ぅ、っお゛ぉぁああ゛ッ!!♡♡ お゛ッ、おお゛あ゛ぁぁぁああ゛……ッ♡♡」

 そこに膨張した肉棒の動きが加わるから、もう汚い声を抑えるなんてできません。
 高いイき波は下り坂に差し掛かる様子を見せず、おちんちんの往復ごとに更なる絶頂へと引き上げられます。

「ひぎゅぅぅぁあああ゛ぁっ!!?? はぁっ、ひぁあああっ!!!♡♡♡」

 そこに加わる電流のような刺激。プロデューサーの指がクリトリスを直接いじっていました。
 何の容赦もない、無造作な責めです。指の腹で押し潰しながら高速でぐりぐりと動かす責めです。

「ぎぃッ、うぎゅっ!!♡♡ は、がぁ、ぁああああッッ!!♡♡」

 もう戻ってこれないイき地獄。脳に渦巻く快楽の嵐。
 頭が真っ白になって何も考えられなくなります。目の裏に火花が散って何も見えなくなります。


 自分の声も聞こえない、まぐわう音も、プロデューサーの呼吸も。
 感じられるのは力強い肉棒の動きだけ。突き込みでイき、戻っていくのでイき、もう何をされてもイってしまいます。

「い、イくぅっ、またイくッ♡♡ ひぁッ、はぁあああ゛ッ、あぁぁぁああああっっ!!♡♡」

 口が開いてぱくぱくと動いているけど何を口走っているのかわからない。
 何も、何も、何もわからない。

 そんな世界に亀裂が入ります。お腹の中にマグマのような灼熱を感じます。
 子宮に注がれている、赤ちゃんのもと、ぷろでゅーさーのザーメン♡♡

「あッ、ひぅぅあ゛ッ、あ゛ぁあ゛あああぁぁぁぁぁ――――――――ッッ!!!♡♡♡」

 ――どぴゅぅぅッッ、ぐびゅぅぅぅううううっっ!!!!!

 膣を占有する肉槍の脈動と、射精の勢いと、精液の熱さ。
 私の意識はその三つに包まれ、性の奔流に飲み込まれます。


「あ、か、ちゃん……♡ でき、ちゃう……♡♡ あ、はぁぁ……ん♡♡」

 ひとりでに口から出るうわごと。
 妊娠を確信するほどの量と濃さだったのです。
 でも考えてみれば、私を凌辱するプロデューサーが作った精子なんですから、私の卵子を凌辱するなんて当たり前ですよね……♡

 一度大きな射精が終わったあとも、何度か細かい射精が続いています。
 念入りに私を孕ませようとしているのです。
 雄の本気を本能から感じ取り、子宮もまたそれに応えようと準備万端になりました。

「あ……ぅ、ふ、ァ…………♡ は、ぅ……ぁ…………♡」

 ずるるっ……と抜かれ始めるおちんちん。
 多幸感の中、達成感にも似た感覚が胸の内に灯りました。

「ふ、ぅ、はぁ……♡ ふわ、はぁ……は、ふ、はぁ……♡」

 終わった――と思った次の瞬間でした。
 私の口から悲鳴がほとばしります。硬い感触が、子宮の入口を叩いていました。

「ひぎゅぅぅッッ!!??♡♡」
「おい何驚いてんだよ、孕ませてって言ったのは紗代子だろ」
「は、ぁぁ……ひぁ……?♡♡」
「一回きりで終わるわけないだろ。俺の子孕むまで続けるからな――――」

 ――どちゅッ!! ぐちゅぅぅッッ!! どちゅんっ!!!

「ひぁぁあ゛ぁあ゛あ゛ああああああああああ゛ッッ!!!♡♡♡」

 イき地獄が再開され、枯れた喉がケダモノの声を叫びます。
 雌に堕とされた私は、妊娠したいという本能に従って膣を蠢かす以外、何もできませんでした――


   ★

 それからの記憶はあまりありません。
 しかし家に帰ってスマホを見るとおびただしい量の写真が収められていて、滅茶苦茶な淫行が現実だったことを思い知らされました。

 ザーメンまみれの顔をとろけさせて笑みを浮かべている浅ましいメスの姿。
 脚を広げ性器をさらしオスの性欲を煽る淫乱アイドルの姿。

 さらにはビデオもいくらか。
 服従宣言であるあの中出し懇願の映像や、ハメながら撮られたのもありました。

 ケダモノのような喘ぎ声を改めて聴くと顔が真っ赤になり、恥ずかしさで死にそうでした。
 でも目覚めさせられたマゾの本性は私のおまんこを濡らし、膣にまだ精液が残っているにも関わらずオナニーしなければ気持ちが鎮まりませんでした。

 それからというもの――私とプロデューサーはほぼ毎日セックスする仲になりました。
 皆が帰るまで劇場に残り、頃合いを見計らってまぐわうのです。

 幸いというべきか、本番が近いので居残りレッスンをしていても不審に思われることはありませんでした。
 親もその口実で納得してくれました。良心が痛まないわけではありませんでしたが、プロデューサーに虐げられる悦びの方が勝っていました。

 そして今日も――
 日々過激になっていく情交の幕が、人知れず上がるのでした。


   ★

「うん、いい仕上がりだな」

 テレビの中、ステージで踊っている女の子たちが定点カメラで映し出されています。
 いよいよ本番を明日に迎えた私のステージのリハーサルです。
 動きの確認のためビデオで撮り、パフォーマンスの出来を改めて確認し直しているのでした。

『最高の景色に会える場所へ』
『感動の瞬間、掴まえにいくんだ』

 最後のポーズもしっかり決まり、歌声のコンディションも良好。
 この間まで悩んでいたことが嘘みたいにクオリティが上がっていました。

 カメラ越しでも全身から気力が充実しているのが伝わってきます。
 自分で言うのも何ですが、顔もいい表情をしていました。

「さすがだね、やっぱり紗代子はすごいよ」
「あ、う、ひぅぅっ……♡」

 一緒に映像を確認しながら私の頭を撫でてくるプロデューサー。
 私は今彼の膝の上に座っていました。スカートはめくられ、下着は左足首に絡みつけられ、広げた脚の真ん中は愛欲の証に濡れていました。

「ちょっと前までは壁に当たってるみたいだったのに」

 くちゅ、くちゅくちゅくちゅ……。
 膣に突き込まれた人差し指と中指がナカをかき混ぜるように動き、淫音を奏でています。


「どうやって殻破ったのかな」
「う、ひゅぅぅぅ……っ♡」
「やっぱり自分の気持ちに素直になってモヤモヤがとれたのが良かったのかもね。いろいろと」
「あっうっ、ひぁ、きゅぅぅん……♡」
「大好きだよ、そんな紗代子のことが」
「あぁぅ、ひぁぁああん……っ♡♡」

 プロデューサーの腕の中で私はイってしまいます。
 抜かれた彼の二本指が眼前に来て、指を開くと白濁した愛液が糸を引きました。

「スケベだなあ、紗代子は」
「うぅぅ~~っ♡」

 一瞬で耳まで真っ赤になります。
 プロデューサーはハンカチで指を拭き、リモコンでテレビを消しました。

 あぁ、今日も始まるんだ。とくんとくんと心臓の拍動が耳の奥に響きます。
 イったばかりなのに体の疼きが止まる気配がありません。
 体が火照り、汗が滲むのがわかりました。

「じゃ、いつも通り。脱いで」

 プロデューサーのその言葉に、私はこくんとうなずきました。


 膝の上から降り、彼の方を振り向きます。
 にこやかな笑顔の中、血走って爛々と黒光りする瞳。
 その視線に促され、私はまず胸元のリボンに手を掛けました。

 バックルを外し抜き取ると、それをプロデューサーに手渡します。
 彼はそれを膝に乗せ、また私に視線を送ります。
 服の上から裸を覗いているような、いやらしい目です。

 前開きのセーラー服のボタンを一個一個外していきます。
 彼の前で服を脱ぐのは四度目ですから、最初よりは緊張しないものの、やはり指が震えます。
 大きめのボタンなのに手間取ってしまいます。そんな様子を、プロデューサーは愉し気に見つめていました。

 やっと全て外し終えると、襟の中に手を入れて胸当てのボタンを二個外します。
 ちらと前を見やると、プロデューサーは小さくうなずきました。

 おずおずと制服の前を開きます。
 外気が内に滑り込んできて、火照った素肌を冷まします。
 はあ、はあと息が浅くなります。
 ブラジャーの中で、乳首が固くなるのがわかりました。

 プロデューサーの好奇の視線の下で、私は下着をさらけ出します。
 もうとっくにその先の段階に進んでいる間柄ですが、目の前で服を脱ぐのは違った恥ずかしさがあるのです。
 彼の目を見れず、視線を横に逸らしながら、私は制服を肩からずらし、腕を抜きました。


 デコルテ周りがスースーして恥ずかしい。と同時に涼しくて気持ちいい。
 でもその気持ちよさは涼しさだけから来るものではないでしょう。
 恥ずかしさ、その感情がより私の心を昂らせていました。

 脱いだトップスをプロデューサーに渡します。
 受け取ると彼はそれをテキパキと畳み、膝の上に乗せました。

 上半身につけられているのは薄ピンクのブラジャーだけ。股の間がじくじくと疼きます。
 さっきの手淫もあってショーツの股布は濡れてしまっていて、脱いでそれを見せるのにためらいが生じます。

 しかしそれもプロデューサーの視線を受けてしまえば逆らうことはできません。
 私はもう心の底から彼の獣性に屈服し、雌奴隷に成り下がっていました。

 スカートのファスナーを下ろし、彼が見ている中で、スカートを下ろします。
 汚れたショーツが現れ、顔が真っ赤になります。あまり見せたくないので、体を折り曲げてスカートを足元まで下ろします。

 そこで、靴に触れて汚れないよう、片足ずつスカートから足を抜きます。
 その慎重さが逆に着替えをじっくり見せつけているようで、羞恥心が高まります。

 下着だけの姿になった私は、スカートも彼に預けます。
 彼はまたもそれをパタパタと畳み、膝に乗せ、セーラー服とリボンをその上に重ねます。
 一枚脱いでいくごとにその服の所有権が奪われていくようで、私はどんどん追い詰められていきます。


 最後まで。目でそう言われました。
 私は背中に腕を回し、ブラジャーのホックを外します。
 締め付けが緩み、おっぱいがゆさっと揺れます。
 近頃大きくなってきてサイズが合ってないせいか、拘束が外れると気持ちが楽で快適です。
 それがプロデューサーの前でなければ、ですが。

 右腕で胸を隠しながら右の肩紐を下ろし、今度は逆に左腕で隠しながら左の肩紐を下ろします。
 ブラジャーもまた器用に畳まれます。カップ部分に紐を収め、真ん中で折って閉じるのです。

 最後に残ったのは下着の用をなしていないショーツでした。
 片手で脱ぐのは難しいので胸をさらさなければなりません。

 心臓が速い鼓動を刻みます。
 火照った肌はさらに熱を増し、裸なのに全然寒さを感じません。
 内股をもじもじさせるとくちゅ、という音が鳴って、さらに羞恥を高めてしまいます。

「紗代子」

 そんな様子の私を見かねたのかプロデューサーが口を開きます。
 気持ちを押し殺したような、低い声音。ぶるっと爪先から震えが走ります。
 呼吸を整えることも思いつかず、私は腕を胸から離しました。

 胸の丘陵の全貌が見られてしまいます。
 熱く火照り、汗ばんだ肌も、ピンと立った乳首も。
 胸の奥の心まで見透かされているみたいで、痛いくらいに気持ちよくなりました。


「は、はぁ、ふぅ……♡」

 荒い息のまま、私はショーツに手をかけ、ゆっくり下ろしました。
 クロッチとおまんこの間に糸が引かれ、膝のあたりでぷつっと切れます。

 スカートと同じ要領で慎重に足を抜き、汚れたそれをプロデューサーに手渡しました。
 彼はそれを指に引っ掛けて広げ、まじまじと観察していましたが、やがて畳んで服の上に重ねました。

 そして立ち上がり、それを自分のデスクの上に置きました。
 まるで自分の所有物だと言わんばかりに。

 誰かが入ってきてそれを見つけたらびっくりするでしょう。
 制服と下着が丁寧に畳まれてプロデューサーの机の上にあるのですから。
 そしてその制服が私のものだと知り、私が彼の性奴隷になっていることに気付くでしょう。

 そんな想像だけでお腹の奥がきゅんと収縮するのがわかります。
 秘所から一滴、太ももを伝って愛液が滑り落ちていきました。

「はぁ、はぁ……♡」
「髪も下ろそうか」
「は、はい……♡」

 ヘアゴムを外し、お下げにしていた二つ縛りがほどかれます。
 どんどん装飾品がとられていって、残るはもうあとわずか。


「靴と靴下も脱ごうか」

 靴を脱ぎ、脚を曲げてソックスも外しました。
 原則土足の場所にはだしでいるというのは開放感がある一方、人間らしさを奪われたような気がします。
 服を剥ぎ取り、靴を脱がせ、これはいうなれば私という存在を女から雌に堕とす儀式なのです。

 そして、これが最後の仕上げ。

「メガネ、外そうか」

 言われたとおりにしてテーブルに置きます。
 視力が弱いので周囲がぼんやりしてすぐ近くのプロデューサーの顔すら判然としなくなります。

 人間としての皮をすべて剥がれた後、私に残されたのは不鮮明な視界だけ。
 これでプロデューサーの手のひらの上から逃げることは絶対に叶わなくなります。
 つまりこれは、絶対服従の証なのです。

 と、いつもならここで終わるところでしたが、今日はさらに続きがありました。
 よく見えませんが、プロデューサーが手に赤い何かを持ち、私に近づいてきました。

「じっとしてて」

 ジャラ、という金属音がして、何となくそれが何か理解しました。
 首に彼の手が回され、“それ”が巻き付けられます。
 少し苦しい程度の力で、きゅっと締め付けてきました。


 そうです、それは首輪でした。
 ベルト式で、バックルがひんやりします。ベルトは少し肌に食い込み、間違いなく痕がつくでしょう。

 明日が本番なのに、こんなことをしたら支障が出ます。
 それをわからないプロデューサーではないのに、どうして。

 でもそれは、考えるまでもなく分かり切っていることでした。

「よく似合ってるな。かわいいぞ、紗代子」

 まるで飼い犬を褒めるように頭を撫でてくるプロデューサー。
 屈服した私の心はそれが嬉しくてたまらなく、しっぽがあればぶんぶん振っていそうでした。
 すると彼は図ったかのように、次の道具を取り出すのでした。

 私に後ろを向かせ、あの日のようにテーブルの上に倒れこませます。
 プロデューサーにお尻を向けている姿勢。彼は私のお尻に手を当てて、肉を左右に開きました。

「ひうぅぅっ♡」

 するとひくひくしているお尻の穴が丸見えになってしまいます。
 片手でそれを維持したまま、もう片手に持った“それ”を、お尻の穴にねじ込んできました。

「ひッ、ぎぃぃぃ……ッ!!♡♡ あ゛、お゛っ、ふぐぅぅぁあっ!!♡♡」

 アナルプラグというのでしたか、これもまたアダルトグッズです。
 ふさふさした飾りがついていて、おそらく犬のしっぽに見立てたものでしょう。

 同様にふさふさした飾りがついているカチューシャが頭につけられました。この流れで言えば、今度は犬耳でしょう。
 これで私は、名実ともにプロデューサーの雌犬奴隷になったのでした。


「はぁーー……はぁーー……♡♡」

 私が快感にへたり込んでいる間に、プロデューサーは髪をかき分けて首の後ろで何やらしていました。
 カチャリ、という金属音がしたかと思うと。

「――ひぎゅっ!?♡」

 首がぐっと絞まり、後ろに引っ張られました。
 後ろを見ると首輪からチェーンが伸びています。
 調教用のリード、ということなのでしょう。

「じゃあ、お散歩行こうか。紗代子」

 私を床に四つん這いにさせ、プロデューサーはそう言い下します。
 いつも通り、私はそのままでドアのほうへ向かいました。

 廊下に出、プロデューサーが明かりをつけます。
 こんな姿誰かに見られたらもう生きていけません。
 裸でケダモノみたいに四つん這いになって、お尻にアナルプラグを突っ込まれながら、ご主人様にリードを繋がれている雌犬。

 その相手がもし劇場の仲間だったりすれば――
 破滅的な想念が頭の中をぐるぐる駆け巡り、そして私の中をピンク色に染め上げていきました。


「はぁ、はぁ、はぁっ……♡」

 廊下をお散歩中、浅い呼吸を繰り返す私はまさに犬そのものでした。
 ブラジャーの締め付けがないおっぱいは重力に従って下を向き、歩くたびにゆらゆら揺れてしまいます。
 乳首が風を切るだけでもう感じちゃう敏感体質のマゾ奴隷。廊下にも点々と愛液の跡をつけてしまいます。

 世間一般の飼い主と犬の散歩と同じく、私が先に立って歩きます。
 そのためメガネがなくて前がよく見えず、不安と恐怖が絶えず胸の内に渦巻きます。
 画鋲か何かが落ちていても避ける術がないでしょう。私の生殺与奪は背後のプロデューサーに握られているも同然なのです。

 用心深く階段を降りて一階に降り立ちます。
 それから反対側の階段に行って建物を一周するのがいつもの散歩コースでした。ですが、

「ちょっと今日は別のところ行こうか」

 リードをぐいっと引っ張りながら、プロデューサーは私にそう伝えました。
 そして目的地も。それを聞いて、私の頭は沸騰しそうなほど熱くなります。

「そ、そこはぁ……♡」
「ん?」

 少しでも口答えしようとすると力を込めてリードが引かれます。
 けっこう気持ちいいのでもっとしてほしい気持ちもありますが、雌犬奴隷らしく私はご主人様の言葉に従います。

 次の目的地、それは――
 ファンの皆さんをお出迎えする、エントランスホールでした。


 関係者専用扉からエントランスに入ります。
 ガラス張りになっている玄関口を目にして私はさすがに尻込みしました。

 劇場は街中に建てられ、近くには公園もあります。
 夜遅くとはいえここは都会のど真ん中、誰が外を出歩いていても不思議ではありません。

 もしこの近くを通りかかって、中を覗いてみようと思う人がいたら、露出徘徊している私の姿をすぐに発見してしまうでしょう。
 そうなれば終わりです。私やプロデューサーはおろか、事務所も、アイドル仲間もみんな。

「う、うぅぅ~~……っ♡」
「ほら、行くぞ」

 リードが引かれ促されますが、足を動かすことができません。
 ご主人様の命令でも、これだけはどうしても無理です。

 誰かに見つかったら、という破滅的な空想は確かに私の性感を煽ってくれます。
 しかしそれが現実味を帯びてしまえば話は別です。
 たとえ、それが現実に近づけば近づくほどスリリングになるとしたって、皆に迷惑をかけるのは絶対にダメなのです。

 数度リードを引っ張っても意固地に応じず首を振る私。
 それを見て考えを改めたのか、プロデューサーはリードを床に落としました。
 さすがに分かってくれたかな――そう思って後ろを振り返ろうとしたときでした。


 ――ぐちゅぐじゅぐぢゅんっ!!!

「ひッ――!!??♡」

 おまんこに指が突っ込まれ、私の媚肉が責め立てられました。
 同時にお尻にも刺激が加わります。しっぽを掴んでぐっと押し込んだり、ぐるぐる回したりしてナカを虐めてきました。

「あ゛っ、あ゛ぁああッ!!♡ ひぁぁぁぁあああ゛あ゛っ!!♡♡」

 二つの性感帯への同時責めであっという間に私は絶頂への階段を駆け上っていきます。
 腰が勝手にガクガク震え、床に愛液をまき散らします。

(イく、イく、イっちゃう――――っ!!♡♡)

 しかし――

「ふぇ……?♡」

 そこへ至らせる快感は到来しませんでした。
 ちょうどその瞬間にプロデューサーが責めるのをやめたのです。意図して。


「あ、う、ぅぅう……!!♡」

 彼が何をしようとしているのか、調教の日々を経た私にはわかってしまいました。
 しばらく息を整えさせたあと、再び唐突に手淫が襲い掛かってきます。

「う、ぐ、ひぅぅぅううっっ!!♡♡」

 そして私の中で快楽が爆発しそうになった瞬間――その動きを止めるのです。
 すべては言うことを聞かない私を服従させるため。雌犬奴隷を躾けるため。

「あ、はぁ、はぁぁっ♡」

 それを何度も何度も繰り返され、次第に私の神経が摩耗していきます。
 絶頂を求めて自分から腰を振ってもダメです。なぜかプロデューサーには私のイくタイミングがわかっていて、ちょうどのタイミングで焦らされるのです。

 何をやっても私は彼の手のひらの上で、彼に逆らうことなんてできない。
 毎日体に教え込まれていることを、私は再度思い知らされました。

「だ、だめ、です……っ♡ おねがい、くだしゃい……っ♡」
「イきたいのか?」
「はい、はいっ……♡」
「じゃあ……わかるよな? 賢い紗代子なら」

 リードをぐいぐいと引かれ、私はうなずきます。
 玄関の向こうに誰の影もないことをプロデューサーに確認して、私は手足を動かし始めました。


「はっ、はぁっ♡ はあぁっ♡♡」
「こらこら、そんなに急ぐな」

 早くこの場所での用事を終えて去りたい――というよりは、早く絶頂が欲しい。
 その一念で早まった心をリードで制されます。
 あくまでもお散歩です。歩いて向かえと、そう命令されます。

「う、ぅぅぅう……!!♡ はうぅっ♡」

 そんなにノロノロしていたら誰かに見つかってしまうかもしれません。
 でもご主人様の命令は絶対ですから、それに従ってゆっくり歩くのを余儀なくされます。

 視界に入っているのはガラス張りの玄関口。
 メガネがないせいでぼやけていて、具体的なことは何もわかりません。
 プロデューサーは誰もいないと言っていましたが、彼が嘘を言っていたら、私のこの浅ましい姿は通行人の誰かに見られている可能性だってあるのです。

「はぁ♡ はぁああん♡ はぁっ、はぁぁっ♡♡」

 一歩一歩、玄関に近づくたびに私の精神がすり減らされます。
 理性と肉欲の葛藤が絶えず起こり、私の全身を震わせ、火照らせます。

 外に近づくにつれて空気がひんやりとし、私の体温の高さがわかってしまいます。
 欲望に燃えている私の淫らな本性が、手に取るようにわかってしまいます。


 永遠に続くとさえ錯覚した道のりを終え、私はエントランスの中央にたどり着きます。
 そこでリードを引かれたので私は足を止めます。その場で「待て」させられます。

「よく頑張ったな、紗代子」

 屈みこんだプロデューサーが私の頭を撫でてくれます。
 ちょうど、芸がうまくできた飼い犬を褒めるみたいに。

「じゃあ、ご褒美だ」

 その言葉と同時に、おまんこに指が二本侵入しました。
 息をつかせる間もなく、激しく動き始めます。指を折り曲げ、膣の壁の開発されたところを重点的に責められます。

「あ゛ッ、あ゛ぁっ、はぁぁあああ゛…………ッ!!♡♡」

 濁った叫び声が、粘着質の淫音が、高い天井に響きます。
 反響した音が耳に返ってきて共鳴し合って快楽の火を煽り立てます。

 腰が痙攣して止められない、何かがこみ上げ私の体ごと浮き上がらせるような気がする。
 そしてアナルプラグが押し込まれた瞬間、その感覚が私の全身を包み込みました。

「ひあ゛ッ、はあ゛ぁぁああああ――――――ッッ!!!♡♡♡」

 ぷしゃああああああっっ……。
 イき潮を大量に撒き散らしながら私は絶頂しました。


「あ゛、お゛、ぁぁ………………♡」

 イっちゃった。誰が見ているかもわからない場所で。
 みんなが集うエントランス、ファンのみんなを迎えるこの場所を、私の潮で汚してしまった。

「あぅ、う、うぅぅう……♡ うぅぅぅぅ~~……っ♡♡」

 イき波が収まりません。ビクンビクンと腰が跳ね、指を激しく締め付ける膣壁はぎゅんぎゅんうねって更なる刺激を求めています。
 ジー……っという音。布ずれの音。それを耳が捉えると、私の心は昂り体が勝手に反応します。

「はぁっ、はっ、はっ、はっ……♡」
「欲しいか?」
「ほしい、ほしいですっ!!♡♡ ください、おちんぽ、ごしゅじんさまのおちんぽ、くださいっ!!♡♡」
「ちゃんと素直に自分の気持ちを言えて、紗代子は偉いなあ」

 頭を撫でられると幸福感が満ちて心がぽかぽかします。
 お尻をフリフリすると雌犬のしっぽが揺れ、お尻の穴に快感が送り込まれてしまいます。
 そのせいでフリフリがやめられません。誘惑しながら気持ちよくなれるなんて、一挙両得です……♡

「いくぞ……っ」

 おちんぽが私のメス穴にあてがわれ、そして――


「お゛ぉっぉおぉおお゛……っ!!♡♡」

 その大きな質量が、私のナカを押しひらきました。
 そのまま、ぐっちゃぐっちゃ音をたてながら、おちんぽが往復します。

「あ゛ぁッ、はッ、ひぁぁああっ、ひぐっ♡ はぁぁあ゛ぁぁッ♡♡」

 本気のご主人さまのセックスの音が響きわたります。
 かくじつに、外に聞こえているでしょう。
 だれか通りかかったら、あやしんで足をとめるかもしれません。

「イぐ、いくぅぅっ♡♡ またイくぅッ♡♡ ひぁぁあああああっっ!!♡♡」

 イかされたのに、おちんぽはまだまだ元気にうごいてきます。
 もうおまんこはバカになっちゃって、ナカがこすられるだけでおしおを吹いちゃいます。
 みんなのたいせつなシアターを、エッチの証でよごしてしまいます。

「ほら、紗代子っ」

 腰をおさえたまま、プロデューサーはゆかにねそべります。
 プロデューサーのうえにまたがっている、かれに背をむけて、そんな体勢。

「あぅっ!!♡ ひんっ、ふぅっ、あ゛ぅうあぁッ!!♡♡」

 したからおちんぽが突きあげてきて、しきゅうがゆさぶられて、もうなにがなんだかわからない。
 ただきもちいい、それだけです。だれかにみられるなんて、もうわかりません。


「あ゛っ、お゛っ、あぁぁあっ!!♡ おちんぽっ、おちんぽ、しゅごいれすぅっ!!♡♡ もっと、もっといじめてっ♡♡ もっとえっちしてっ♡ もっと、もっとぉっ!!♡♡」

 きもちいい、きもちいい、おまんこ、おまんこ、おちんぽ、すきっ♡
 もっとしてっ、もっときもちいいのしてっ♡ だいすきっ♡ ごしゅじんさまのおちんぽさま、だいすきっ♡♡

「ひぐぅぅっ!!??♡♡」

 りーどがひかれて、ぷろでゅーさーのむねのうえにたおされちゃいます。
 わきのしたからうでがまわされ、がっちりだきとめられちゃいます。

 そのたいせいのまま、おちんぽさまがつきあげてきます♡♡
 くりとりすのうらがこすられてっ♡♡ めちゃくちゃきもちいいっ♡♡

「イくっ、イくっ!!♡♡ またいっちゃうぅぅっ!!♡♡」
「ナカに、だすぞ……ッ!!」
「きてっ♡♡ きてくださいぃっ♡♡ あぁひゃぁあぁっ!!♡♡ おちんぽ、なまで、ひぅぅっ!!♡♡ ざーめん、たぷたぷさせてっ♡♡ インラン、メスどれいアイドルにっ♡♡ ごしゅじんさまのあかちゃん、くだしゃいぃっ♡♡」

 どぷッ――――!!!!

「ひあぁぁぁああああ――――――ッッ!!!!♡♡♡♡」

 どびゅぅぅぅうううううっっ!!!
 ぐびゅッ!! びゅるるるぅぅぅぅううッッ!!!

「あ゛っ、あ゛ッ、あぁあぁぁぁぁああああああああ…………ッッ!!!♡♡♡」


 ぷしゃぁぁぁあああ…………。

 また、おしおふいちゃった……♡♡
 ゆか、よごしちゃった……♡♡

 みんな、ごめんね、ふぁんのみんな、ごめんね……♡♡
 でも、ごしゅじんさまのおちんぽ、きもちよすぎて、しかたないんです♡♡
 こんなの、こんなの……♡♡ しかたないんです……♡♡

 ごぽぉっ……。

 おちんちんがぬかれて、せーえきもいっぱいこぼれて、ゆかがよごれちゃう。
 でもみんな、わたしがえっちしたことなんてしらずに、こことおっちゃうんだろうなあ……♡♡

 わたしはごしゅじんさまのメスドレイ♡♡
 ごしゅじんさまだけの、メスいぬドレイアイドルです……♡♡

 これからもいっぱい、いっぱい、いーーっぱい……♡
 おちんぽできもちよくして、あかちゃん、はらませてくださいね……♡♡

 だいすきです、ごしゅじんさま……♡♡♡


おわり

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