ヴィーネ「腐女子になってしまった」(32)

~ある日~

ヴィーネ「えぇと、何かいい本があれb」

ヴィーネ「んっ?」チラッ

『BL本』バアァーーン

ヴィーネ「な、なにこれぇ!?/// 男同時が抱き合ってる!!?///」ビクッ

『BL本』

ヴィーネ「う、うぅ……気になるわ」ウズウズ

『BL本』

ヴィーネ「うぅ……」スッ

ガシッ

~ヴィーネの家~

ヴィーネ「っ/////」ペラッ

ヴィーネ「っ/////」ペラッ

ヴィーネ「うわっ、男同士でこんなのっ!?/////」カアアァァーー

パタン

ヴィーネ「ふぅ…。一通り見たけど、人間の世界にはこういう刺激が強いのがあるのね///」

カチカチ

ヴィーネ「あった。へぇ~、こういうのを『ボーイズラブ』略して『BL』って言うのね」

カチカチ

ヴィーネ「BLはその名の通り男性同士の恋愛関係の事で、ホモやゲイとも称される……か」

ヴィーネ「つまりは、同性愛って事ね。あぁ…私、どうしてこういう物を手に取ってしまったのかしらね!?///」カアアァーー

ヴィーネ「うぅん、人間を良く知るためには、こういう事を覚えるのも必要ね!」

ヴィーネ「よぉ~し!」


~翌日 学校にて~

ラフィエル「それでですねぇ♪」クスクス

サターニャ「それはアンタが!?」

ガヴリール「いっつも騒がしいなぁ、お前ら」

ヴィーネ(……………)

ヴィーネ(う~ん。検索してみてBL本が売ってそうな所を見つけたけど、どんな作品のにしようかしらね?)

ヴィーネ(………っ、マズイ!? 昨日見た本の内容が頭に浮かんできて、無性にドキドキするっ/////)カアァァーー

ヴィーネ(気になるわ。あれ以外の作品は一体どんな男同士の絡みg)

ガヴリール「おい、ヴィーネ?」

ヴィーネ「っ!?……な、なにかしら?!」

ガヴリール「なにかしら、じゃねぇよ。ずっとボォーっとしてたようだから気になって声を掛けたんだよ!」

ヴィーネ「あっ、そうなの、ごめん!? 今日の夕飯は何にしようかなって考えてて!?」

ガヴリール「そうか。ならいいが?」

ヴィーネ(ホッ!)

~放課後~

ヴィーネ(学校が終わった。さて、例のお店に直行しないと)

ラフィエル「そういえば昨日良いお店を見つけまして、良ければこれからそこでお茶でもしませんか?」

サターニャ「ふぅ~ん、良いお店ねぇ…。けど、私は遠慮させt」

ラフィエル「そこはお手製のパンも出してまして、メロンパンが美味しいらしいんですよ」

サターニャ「っ!?……し、仕方ないわね。行ってあげるから感謝しなさいよ!」

ラフィエル「ガヴちゃんとヴィーネさんはどうですか?」

ガヴリール「ネトゲのイベントがあるから行かない」

ヴィーネ「わ、私も行きたいけど、でも今日は遠慮しておくわ」

ラフィエル「えっ?」

サターニャ「えっ?」

ガヴリール「なにっ!?」

ヴィーネ「え、なに、なんで皆びっくりしてるの!? 私、何か変な事でも言った?!」

サターニャ「いや、言ったというか…」

ラフィエル「ネトゲを理由に断るガヴちゃんならまだしも、皆さんと出かけるというイベントが好きなヴィーネさんが珍しく断る事に正直驚きまして…」

ガヴリール「そういやあ今日はやけにボッーとしてたみたいだけど、本当に大丈夫か? 熱でもあって朦朧となってんじゃねぇのか??」

ヴィーネ「ち、違うわよ!? 断ったのはただ、今日の夕飯のおかずを買いに行きたいだけで!?」

サターニャ「今から?」

ヴィーネ「今からだと商品を割引してくれるスーパーがあるのよ!! 私も生活費はなるべく抑えたい方だからそれで!!」

ガヴリール「そうなのか?」

ラフィエル「あら、それでは仕方ありませんね」

ヴィーネ「うん。あっ、じゃあ私、先に帰るね! また明日!」ズダダダダッ

サターニャ「速っ!?」

ガヴリール「よっほど大事なんだな…。」

ラフィエル「……………」

~ある書店~

ヴィーネ「う~ん」ゴソゴソ

『BL本』
『BL本』
『BL本』

ヴィーネ「イケメンの男同士が絡み合ってる表紙ばかりで一層ドキドキが止まらない///」カアアァァーー

ヴィーネ「と、とりあえず、あまり刺激強すぎない作品を選ぼうかしらね///」ゴソゴソ

~自宅~

ヴィーネ「………ハァハァ///」ペラッ

BL『少し刺激強い部分』

ヴィーネ「きゃああああぁぁぁぁーーーーー♪♪/////」ジタバタ

BL『同じく刺激の強い部分』ペラッ

ヴィーネ「きゃああああああぁぁぁーーーーーーーーー♡♡/////」(鼻血)タラァーー

BL『更に刺激の強い部分』ペラッ

ヴィーネ「た、たまんなあああぁぁぁーーーーーーい♡♪/////」ハァハァハァハァ

ヴィーネ「ハァハァ/// 私としたことがまさか、購入してあっという間にこんなにものめり込んでしまうなんて…/////」

ヴィーネ「これが人間が体験してる事なのね、いいわ///」ハァハァ

ヴィーネ「ネットで調べたけど、こういうのって『腐女子』って言うのよね。もう、腐女子でもいいわ!!///」

ヴィーネ「もっともっといろんなBL本が見たい、もっともっとたくさん!!//////」ニマニマ、タラアアァァーー

~翌日~

ヴィーネ「っ/////(早く、早く学校終わらないかしら?)」ドキドキ

ガヴリール「おい、ヴィーネ」

ヴィーネ「なに…?」

ガヴリール「お前昨日よりもだんまりで、しかも顔も赤いけど、本当の本当に大丈夫なのか?」

ヴィーネ「なんでもないって言ってるでしょ!」

ヴィーネ(ガヴ、いやガヴだけじゃなくて他の人たちにも知られたくない。これは私だけの秘密にしないと…。)

~放課後~

ヴィーネ「ごめん。私、今日も用事があるからまたね!」ズダダダ

ガヴリール「あっ、ヴィーネ!?」

サターニャ「行っちゃったわね…一体、なんなのよ?」

ラフィエル「……………」

~別の書店~

ヴィーネ「きゃあああぁぁーーーっ、これいい♡♡///」バタバタ

ヴィーネ「あぁーーっ、こっちの方もいいわねぇ~♡♡♡///」バタバタ

ナ、ナニアレ!?
ヒトリデ、ホンミテ、オオサワギシテルヨウダケド…

ヴィーネ「きゃああぁぁーーー、BL最高ぅーーっ!!!///」ジタバタ

店員「ちょ、ちょっとお客さま、店内ではお静かに!?」

~翌日 学校~

ヴィーネ「っ//////(ハァハァ・・・今日も新しい作品を、早く学校が終わらないかしら///)」ハァハァ

ガヴリール「ヴィーネ…」

ヴィーネ(昨日は刺激が強いけど、今度は結構刺激が強いのを/////)ハァハァ

ガヴリール「おーい、ヴィーネ?」

ヴィーネ「あっ、ガヴ居たの? なn」

女子A「シャー芯だけど、なに使ってんの?」

女子B「もちろん、『HB』だよ」

ヴィーネ「えっ、HなBLっ?!/////」ガタッ

女子A・女子B「「っ!!?」」

ガヴリール「っ!?」

つまらん

男子A「なんか、街でイケてるファッションの人を見かけてさぁ…」

男子B「どんなファッション?」

男子A「B系ってヤツだよ。しかも背が高くて、服が正にLサイズ並みだったんだよ!」

男子B「へぇ~、『B』系に『L』サイズの服装ねぇ…。」

ヴィーネ「なに、BLですってええぇぇーーーっ!?/////」ズイッ

男子A・男子B「「っ!!?」」

ガヴリール「お、おい……」

女子C「好きな彼にラブレターを書くわ!」

女子D「ハイハイ…『どうせ、あい』てにされないでしょうけど。」

ヴィーネ「同性愛ですってええぇぇーーーーっ!!?/////」ズイズイッ

女子C・女子D「「っ!!?」」

ガヴリール「ヴィーネ……」

男子C「昨日のドラマ見たか?」

男子D「見た見た。いやぁ、『男同士』の友情、そして互いを認め合うかのように最後は『男同士で抱き合う』場面…俺、泣いちゃったよ!!」

ヴィーネ「男同士で抱き合う、ですってえええぇぇぇぇーーーーっ♡♡/////」ズイズイズイッ

男子C・男子D「「っ!!?」」

ガヴリール「………おーい」

~物蔭~

ラフィエル「………………」


~放課後 書店~

ヴィーネ「ハァハァ・・・今日はこれとこれとこれn」ゴソゴソ

ポンッ

ヴィーネ「誰よ、せっかく楽しくBL本を漁っt」クルッ

ラフィエル「うふふっ♪」ニコリ



ヴィーネ「ら、ら、ら………ラフィィィィィィィィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーッ!!!!!???」

ラフィエル「今更ですけど、こんにちは…ヴィーネさん♪」ニコニコ

………………………

ラフィエル「成る程、そういう事でしたか」

ヴィーネ「えぇ。だけど、まさかラフィが私の後をつけて全て見ていたなんて、はっきり言って驚きだわ」

ラフィエル「お茶を断れた日からヴィーネさんの様子がなにか怪しいと感じただけですよ」

ラフィエル「まぁ、あのように騒がしければある意味おかしいとは思いますしねwww」クスクス

ヴィーネ「うぅ…あの時はBLに興奮して何も感じなかったのに、今になって何だか恥ずかしくなってきたわ///」カアァァーー

ヴィーネ「あっ、ラフィお願い!! この事はガヴやサターニャに内緒にして?!」

ラフィエル「……そうですねぇ~、では内緒にする代わりに一つ、私からお願いがあります」

ヴィーネ「な、なに? 内緒にしてもらえるなら、なんでも…」

ラフィエル「そうですか。」ニヤリ



ラフィエル「お願いというのはですね………」

~その後~

ラフィエル「どうですか、サターニャさん♪ 私が献上した、刺激的な書物は?」ニコリ

サターニャ「ふっふっふ、ぐふふ。いいじゃないのぉぉぉーーーっ!!!」タラァーー

ラフィエル「おぉ、喜んで頂けましたか!! 渡した甲斐がありますよ」



ラフィエル「………特に面白い反応が見れてですけど」ボソッ

ガヴリール「サターニャのアホ、どうしちまったんだよ?」

ヴィーネ(あわわっ、ラフィ……///)ガタガタ


サターニャ「ラフィエル、もっとたくさんのを見たいわ……よこしなさい///」スッ

ラフィエル「はい♪」ニコリ

ラフィエル「ヴィーネさぁーーーん、サターニャさんがもっと見たい、そうです!!」

ヴィーネ「あっ、ラフィっ!!?///」

ラフィエル「あっ、いけません…うっかりしてましたぁ~♪」テヘッ

ヴィーネ「絶対、わざとね…。」



サターニャ「あら、これヴィネットの所有物だったのね!」チラッ

ガヴリール「ほぉ~?」チラッ

ヴィーネ「あ、いや、違うの、これは!!?///」アタフタ

サターニャ「ヴィネットって真面目だけだと思ってたけど、案外えっちぃのねwww」ニヤニヤ

ガヴリール「そうか。ヴィーネはサキュバス的に、変態悪魔だったのか…。」ヒキッ

ヴィーネ「だ、だからこれは!?///」

ヴィーネ「ラフィーッ、内緒だって言ったのに、なんで言ったの!?」

ラフィエル「本当に口が滑ってしまっただけなんです。ですが、ヴィーネさん、ドンマイです♪」グッ

ヴィーネ「もぅ、ラフィィィィィィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーっ!!!!!???」


おしまい

つまらん

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