ヴィーネ「誰っ!?」(9)

※オリジナルキャラ登場です。

ガヴリール「うん。やっぱヴィーネの作る御飯が一番だ!!」モグモグ

サターニャ「悔しいけど、同感ね」モグモグ

ラフィエル「ヴィーネさん、最高です♪」ニコニコ

?「美味い美味い♡」モグモグ


ヴィーネ「そうかしら////」

ヴィーネ「……って、アンタ誰!?」

?「んっ、私ですか?」チラッ

ヴィーネ「いや、貴方以外に誰が居るって言うんですか!?」

サターニャ「あら、いつの間に赤の他人が紛れ込んでいるわね…」チラッ

ガヴリール「おぉ、ほんとだ。気が付かなかったな」チラッ

ヴィーネ「いやいや、なに冷静にしてるのよ!? 赤の他人なんだから、もっと驚きなさいよ!!?」

ラフィエル「まぁまぁ、ヴィーネさん、別によろしいじゃありませんか。この方も別に悪い方ではありませんし」

ヴィーネ「えっ、ラフィの知り合い?」

ラフィエル「いいえ、初対面ですが…?」

ヴィーネ「ややこしいわっ!? 知り合いみたいな言い回しは止めて!!?」

ラフィエル「誰も知り合いだとは、言ってませんが?」

ガヴリール「ってか、そういうヴィーネだって、こいつの分の用意してるじゃねぇか?」

サターニャ「そうね。私たちと同じ物、食べてるしね」

?「………」モグモグ

ヴィーネ「違うわよ!? 私はちゃんとアンタたち三人と私を含めて四人分しか用意してなかったわよ?!」

?「あっ、これは先ほど、台所をお借りして私が作った物ですので、決して貴方の料理ではありません。ご安心を」

ヴィーネ「えっ、そうなの……って、安心してとかそういう問題じゃなくて!? ってか、勝手に私の家の台所を使わないで下さい!?」

ラフィエル「ヴィーネさん、ツッコミばかりですが、本当に趣味じゃないんですか?」

天魔「いきなりのご無礼、失礼しました。私、天魔(てんま)と申します!」

ガヴリール「名字が私と同じだな…」

天魔「では、貴方も?」

ガヴリール「あぁ。天真=ガヴリール=ホワイトだ」

天魔「おぉ、それは凄い偶然ですね!! ちなみに貴方の名字は天界の天に、魔界の魔ですか?」

ガヴリール「いや、違うよ。私の名字は天界の天は合ってるが、真は真実の真だよ」

天魔「そうですか。私の名前の天魔は先ほど仰った…天界の天に、魔界の魔です!」

サターニャ「ちょっとぉ、二人だけ話すのは止めなさい!?」

ラフィエル「なんだか、意気投合してる、みたいですね」

ヴィーネ「名前は分かったけど、一体何者で、どうしてここに居るのか、教えて?」

天魔「何者というか、一応天使と悪魔に関係する者とでも言いましょうか……。」

ガヴィーネラフィサタ「「えっ!!!?」」

天魔「あぁ、驚きますよね? ですが、天使と悪魔の皆さんがここに居る事さえ、私の方が驚きですが…。」

ヴィーネ「えっ、私たちの正体がバレてる!?」

ラフィエル「天使と悪魔に関係する者、という話は本当なんですね!」

天魔「け、気配を感じるもので」

サターニャ「関係する者って言うけど、一体何者よ?!」

ガヴリール「天使と悪魔の両方に関係するって言葉もなんとなく気にはなる!!」

天魔「隠さずに言いますよ、私は……『天使と悪魔の子供』です!!」



サターニャ「へぇ~……って、えええぇぇーーーっ!!?」

ヴィーネ「て、天使と悪魔の子……!?」

ラフィエル「あらあら、これは予想外の」

ガヴリール「マジか! こんな事ってあるのかよ!?」

天魔「随分昔に天使である父と悪魔である母が禁断の恋に落ち、その後で私が生まれました」

ヴィーネ「禁断の恋か…。なんだか、人間と同じねぇ…。」

天魔「ですが、今の貴方達と違って昔は厳しく、天使と悪魔は対立する存在故に一緒になる事が禁じられ、もちろん恋愛はおろか子供を作る事さえも罰せられます!」

ラフィエル「そういえば、天使学校で聞いた事がありますね。今は緩いけど、昔は天界と魔界は規律にかなり厳しかったと…。」

天魔「結果、交際だけでなく私という子供まで作ってしまった両親はそれぞれ天界と魔界を追放され、能力も力も使えなくなって人間として人間界で生きる事になってしまった訳で」

サターニャ「強制送還だけでも辛いのに、追放となると一層辛いわね…。」

天魔「ですが、その両親も最近、事故で共に亡くなってしまい、事実上私一人でこの人間界で生活する事になりまして。」

ガヴリール「ふぅ~ん。訳ありで、大変なんだな、お前…」

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