黒子「ただいま戻りましたの」当麻「おう、おかえり」(45)

とあるマンション

黒子「はぁー、今日も疲れましたの」

当麻「お疲れさん。大変だな、大学とアンチスキルの両立も」

黒子「全くですの、試験が終わったと思ったら続いては見習い業務…あの上司は本当に鬼ですの!!」

当麻「それだけ期待してるってことだって」

黒子「だといいんですが…明日までに覚えるじゃん若いから楽勝じゃんって、若い人に対する僻みに見えませんが」

当麻「そ、そんなことないって、うん、多分」

当麻「と、兎に角、飯にしようぜ」

黒子「そうですわね。くんくん、いい香りがしますの」

当麻「疲れてると思って頑張ったからな。まっ、これくらいしかできないんだけど」

黒子「これくらいといいますが結構助かっておりますのよ、この状況で帰ってきて何かしようとは思えませんし」

当麻「はははっ、ありがとう。よしっ、2人も待ってるし行こうぜ」

黒子「手を洗ったらすぐいきますの。でもおとなしく待っているといいのですが」

リビング

黒子「でやはりつまみ食いしていたと…」

禁書目録「だ、だってぇ、くろこが遅いから」

黒子「あなたもシスターなんですからもうちょっと自制しなさい、そんなことですからいつまで経っても」

オティヌス「おい、小娘。食事の時間に騒ぐな。唾が飛ぶだろう」

黒子「なっ、唾なんて飛ばしてませんわ!!大体、あなたも彼女を止めるべきだったのでは」

オティヌス「この体で止められるはずがないだろ。そんなこともわからんというのか」

黒子「な、なんですってぇ!! 大体あなた方はいつもいつも」

当麻「まぁまぁ落ち着けって」

黒子「少し黙っててくださいまし!!」クワッ

当麻「は、はい」シュン

オティヌス「まったく、お前も尻に敷かれてどうする」

当麻「いや、まぁ…」


オティヌス「何を苦笑いしている。いいな、成り行きとはいえ、理解者。お前は小娘の夫なのだろう」


当麻「確かにそうだけど」

オティヌス「ならば夫として伴侶にもう少し強く出たらどうだ」

当麻「いや、甲斐性のない上条さんにはそんな強く出れませんことよ」トホホ

オティヌス「自分で言ってどうする…」

黒子「よくわかってるではありませんか。まぁ、わたくしは…ってまた何を食べておりますの!!」

禁書目録「だ、だって話が長くなりそうだったし…」モグモグ

黒子「少しは反省なさい!! それにいつもいつも」

ガミガミ
ワ-ワ-
ギャ-ギヤ-
デスノデスノ


当麻「はぁ…腹減ったし、不幸だ…」グ-

矛盾とかいっぱいあるけど細かいことはいいだよで見てください。あまり長くない予定

暫くして

黒子「ふぅ、やっと食事にありつけましたの」

禁書目録「あむあむ、それにしても今でも不思議なんだよ。ごっくん、お代わり」

当麻「はいはい、で何がだ?」

オティヌス「決まっておろう、小娘と結婚したことだ」

当麻「あー、まぁ、確かに」

黒子「わたくしでは不満と? こっちもお代わりくださいまし」

当麻「いやいや、むしろ上条さんには有り余るくらい勿体無いですって」

黒子「今はわたくしも上条ですが…」

当麻「あー、そうだったな」ハイ

禁書目録「…そのやりとりちょっと羨ましいかも」ボソッ

当麻「なんか言ったか?」

禁書目録「な、なんでもないんだよ!?でもたんぱつとか、かおりやいつわでもないのが意外っていうか」

当麻「ん? なんで神烈や美琴が関係あるんだ?」

黒子「わからないなら考えなくていいですの」

禁書目録「すているとかおりとイギリスに行ってて、戻ってきたら夫婦になっててびっくりなんだよ」

オティヌス「うむ…最初は何を言っているのか理解に時間がかかった」

黒子「まぁ、少し色々とありましたから。主にわたくしの家のことで」

当麻「まさか俺もこうなるなんて思ってなかったけどなぁ。でも黒子の親父と約束したから」

黒子「嫌でしたら断っても良かったんですのよ?」

当麻「いやいや、むしろ黒子の方が嫌だったら断って良かったんだぞ。俺と黒子じゃ釣り合わないし」

黒子「はぁ、いつまで経ってもお猿さんですわね」

当麻「なっ!?」

黒子「何度も言っておりますの、今度こそ覚えておきなさい。本当に嫌だったらわたくしだってオッケーしないと」

当麻「く、黒子さん」ジ-ン


禁書目録「むー、なんだかイチャイチャしてるんだよ」モグモグ

オティヌス「まぁ、婚約でもなんでもしようがあやつが私の一番の理解者であることは変わらないが」

入浴中

チャプン

黒子「はぁぁぁん、疲れが抜けていきますのぉぉ」

オティヌス「随分間の抜けた声を出すな」オケデニュウヨク

黒子「それだけ疲れてるんですの。それにしても先ほど言っておりましたが、わたくしも今だに信じられない部分がありますの」

オティヌス「この生活がか?」

黒子「えぇあの日のことは今でも覚えておりますの」

あまり長くはならない予定

>>7修正

当麻「なんか言ったか?」

禁書目録「な、なんでもないんだよ!?でもたんぱつとか、かおりやいつわでもないのが意外っていうか」

当麻「ん? なんで神裂や美琴が関係あるんだ?」

黒子「はいはい、わからないなら考えなくていいですのよ」

禁書目録「すているとかおりとイギリスに行ってて、戻ってきたら結婚しててびっくりなんだよ」

オティヌス「うむ…最初は何を言っているのか理解に時間がかかった」

黒子「まぁ、少し色々とありましたから。主にわたくしの家のことで」

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数ヶ月前

とある公園


黒子「え、ちょ…お父様、ですからわたくしは…いえそういうわけでは…だからって、まっ…切れましたの」ツ-ツ-

黒子「そんなわたくしはどうしたら…」


黒子当麻「「はぁ…」」


黒子「おや?」

当麻「ん、白井?」

黒子「これはこれは類人猿ではありませんか? こんなところで何をしておりますの?」

当麻「はぁ、相変わらずだな白井は…そうですよ、上条さんはおバカなお猿さんですよ…」

黒子「…申し訳ありません、少し言い過ぎでした。随分と落ちこんでいるようですが」

当麻「いや、いいんだって実際俺はバカだし…はぁ、不幸だ」

黒子「何かありましたの?」

当麻「いや、なんでもないって…はぁ…って、ひぃ!?」ヒュン テックイオチ

黒子「いいから何があったか仰いなさい!! それとも…今度は当てますの」キラ-ン

当麻「わかったわかった…だからそれしまえって…。実は」

黒子「はぁ…大学をお辞めになったと」

当麻「そうですよ、笑ってくれよ奇跡的に入れた大学も結局は出席日数による単位不足で進級できなくなった俺を」

黒子「出席日数って…スケジュールくらい管理しなさいな」

当麻「色々と連れ出さたり、不幸に巻き込まれたりで気付けばこの結果だよ。上条さんには個人で決定出来るスケジュールなんてないんですよ」

黒子「で、これからのことを考えていた、と」

当麻「そうそう。はぁ、なんていうか世間の厳しさを知ったよ、高校ではどんだけ小萌先生に助けられてたんだって」

黒子「世間はそんなに甘くないですから。わたくし達に出来ることなんて限られていますの」

当麻「なんだか天下の風紀委員、白井黒子の台詞とは思えないな」

黒子「今は見習いアンチスキルですの。それに、風紀委員の頃のわたくしは自分の力でなんでも出来ると驕っていましたから」

当麻「へー、白井の口からそんな言葉が出るとはな」

黒子「意外ですの?」

当麻「ちょっとな」

当麻「あぁーこれからどうすっかなー」

黒子「もう一度受けてみてはいかがですの?」

当麻「いやぁ、それは厳しいな。受かったのも奇跡みたいなもんだしな」

黒子「では、働いてみては?」

当麻「そうだなー、奨学金の返済もあるし、食費かかる奴らもいるし。でも雇ってくれる場所なんてあるのか」

黒子「前途多難ですわね、人のことを言えませんが」

当麻「そう言えば白井はなんで溜息なんてついてたんだ?」

黒子「おや、見ておりましたの?」

当麻「隣にいたしな。何かあったのか?」

黒子「…聞きたいんですの?」

当麻「あぁっと何か俺が力になれればさ」

黒子「実は…」

当麻「…」ゴクリ

黒子「やっぱ止めますの。話しても無駄でしょうし」

当麻「っておい!? なんでだよ!?」ガックシ

当麻「今のは話す流れだろ!?」

黒子「おやおや、乙女のプライベートを知りたいんですのね。とんだ変態さんだこと」

当麻「上条さんは紳士ですことよ!?」

黒子「どうだか、頭脳も倫理観もお猿さんの中での紳士ではなくて?」

当麻「お猿さんの紳士ってなんだよ!?」

黒子「ケダモノってことですの。何を考えているんだかわかったもんじゃありませんの」

当麻「別に変なことなんて考えてねぇよ。それに、俺だって何があったかちゃんと話しただろ」

黒子「うっ、まぁ…確かにそうですが」

当麻「後な、俺は本当に白井の力になりたいと思ってるんだ。やましい気持ちなんてこれっぽっちもねぇよ!!」

黒子「…はぁ、その言い方は反則ですの」

当麻「何がだ?」

黒子「なぁーんでもありませんの。ただ、そうやって色んな人を誑かしたんだなって」

当麻「なんだよそれ?」

黒子「さぁ? それじゃ話しますが、話したところでどうにもならない話ですの」

黒子「本当にそれでもいいんですの?」

当麻「あぁ、頼む」

黒子「では…」

当麻「へ、婚約者、それと学園都市を出て行くだって!?」

黒子「残念ながらそういうことですわね。この後わざわざお父様が迎えに来ますの」

当麻「婚約者って…そんなこと本当にあるのかよ」

黒子「全く随分と時代錯誤の事をと思いますが、その話自体は前々からからありましたの、今までは断って来ましたが」

当麻「今回も断ればいいじゃねぇか」

黒子「そうはいきませんの。色々とあるんですの、どうにもならないことが」

当麻「美琴はこのことは…」

黒子「勿論知りません。そもそもお姉様は忙しい身。最近は連絡だけで会っておりませんの」

当麻「でも…それで本当にいいのかよ」

黒子「良いも悪いもありませんの。どうしようも」

当麻「ちげぇよ!! 白井は、お前はそれでいいのかって聞いてるんだよ!!」

黒子「…」

当麻「親がとか家がとかそんなんじゃねぇ!! お前はどうしたいんだよ!!」

黒子「そんなの…そんなの、嫌に決まってるじゃありませんの…」

黒子「わかるはずがありませんわ!! わたくしがどんな気持ちかなんて…アンチスキルからお誘いがあって…」ウゥゥ

黒子「やっとこれからって時に…」ポロポロ

当麻「だったら…それを伝えればいいじゃねぇか。白井の気持ちを…しっかりと…」

当麻「もしも、それでもお前がそうやって涙を流す結果になったとしたら」

当麻「俺が…その幻想をぶち殺す!!」

当麻「行こうぜ、親父さんのところに。俺も一緒に行ってやる」

黒子「…まったく、あなたも大変だって時に。…本当におバカな人ですのね」

黒子「……ありがとうございます、上条さん」

ーーーーーー

ーーー

黒子「それでお父様のところで熱演して、まさかの殴って、娘を大切にしてくれという盛大な勘違いの末、気づけば婚約しておりました」

黒子「今でも夢のことのようですの」

オティヌス「ふむ、断れない状況があの男を振り向かせる方法とはな。そりゃ他の人ではダメなわけだ」

黒子「振り向かせた…というんでしょうか? むしろ巻き込んでしまいましたの」

黒子「悔しいですが…お姉様も含め、あのお方に好意を持っていた人物は沢山いました。それをわたくしが横から掠め取るような真似をして」

オティヌス「…似た者同士め」

黒子「はい?」

オティヌス「あいつも言っとたぞ。俺が黒子を巻き込んだ、俺なんかよりいい人はいた。だからせめて、サポートをしてやりたい、とな」

黒子「そんなことを?」

オティヌス「だから、あいつは不満は言っていないだろう。この生活に一度もな」

黒子「貴女はいいんですの? 貴女もそれにあの子も彼のこと」

オティヌス「何を言う。例え何があろうが、あいつが私の理解者であることは変わりない。そのポジションだけは譲る気はない」

オティヌス「禁書目録もそうであろう。何か特別な繋がりだけで十分なのだろう」ケラケラ

黒子「特別な繋がりですか…」

黒子(思えば、婚約してから一緒に住む以外で何かしたかといいますと…うーん)

黒子(一応わたくしが学生ってこともありますし、勿体無いって断られたので指輪すら…)

オティヌス「何をしておる、そろそろ逆上せてしまうし上がるぞ」

黒子「え、はい、わかっておりますの。まったく不便な体ですわね」ザパ-

その夜

当麻「ふぅ、これで炊飯器のセットも洗濯も終わったし」

当麻「寝るとするか」テクテク

当麻「引っ越してから部屋も増えて、上条さんの部屋もあるんですよ」

当麻「さぁってと、明日も早いしおやすみ」ガバッ

黒子「あら随分遅かったですわね」

当麻「あの黒子さん…何で上条さんの布団にいるのでしょうか」

黒子「寒いですしょうから、布団を温めておきましたが何か?」

当麻「いや、別にその必要は…それに狭いし自分のベッドで寝れば」

黒子「あぁ、もう!! いいから、早く入ってくださいまし。第一夫婦なんですからこれくらいは普通ですの!!」グイッ

当麻「いや別に夫婦が全部一緒に寝るわけじゃ、って、ちょっと引っ張るなって」グイグイ

結局一緒の布団で

当麻「……」ドキドキ

黒子「……」

当麻(いやどうしたんだこれ!? 夫婦だからって、いや、確かに一緒に住む以外に夫婦らしいことを何かしたかといえば)ドキドキ

当麻(…一緒に暮らしてるのだってインデックスやオティヌスがいるわけだし、そもそも夫婦らしい事ってなんだよ!?)ドキドキ

当麻(何をすれば夫婦らしいんだ!? 人前でキス? 無理に決まってんだろ!?)ドキドキ

当麻(と言うか、この流れってまさか!? いや、黒子はまだ大学生だぞ!? そんなこと!?)ドキドキドキドキ

黒子「あの…」

当麻「ひゃ、ひゃい!?」

黒子「声が裏返っておりますが…」

当麻「気にしないでくれ、な、なんでもないから」

黒子「意識されないのも悔しいですが、そう意識されるとわたくしだって恥ずかしいんですのよ」

当麻「す、すまん」

黒子「まったく…そんな貴方ですから…」

当麻「黒子?」

黒子「ちょっと近づきますわね」ピト

当麻「お、おい!?」


黒子「…たまに、後悔することがありますの。貴女を白井黒子の人生に巻き込んでしまって」

当麻「待てよ、巻き込んだのは俺で」

黒子「いいえ。現にわたくしはキャンパスライフもアンチスキル業も好きなことをしていますが」

黒子「反対に、あなた…当麻さんは家事や私生活でのサポートばかり」

黒子「あの時…お父様にそんなのじゃないと言っていれば、そうすれば」

当麻「待てよ」ガシッ

黒子「っ!?」

当麻「いつも言ってたよな。本当に嫌だったらオッケーなんてしないって、俺だって同じだ」

当麻「嫌だったら黒子の親父になんと言われようが、こうして結婚するわけないだろ!!」

黒子「…本当ですの? 後悔はしておりませんか?」

当麻「後悔なんてあるはずない。…頑張ってる黒子を一緒に応援する、そんな今の生活にだって満足してるんだ」

黒子「ふふっ、変わった人ですわね、本当に
…だから、お姉様も」

当麻「ん?」

黒子「いいえ…ありがとうございます、当麻さん」

当麻「何言ってんだよ、お礼を言うのは俺の方だよ。インデックス達一緒の暮らす事も認めてくれたしな」

黒子「当麻さんが守りたい者を認めないわけにはいきませんの。まっ、お陰で夫婦生活って感じがしませんが」

当麻「確かにな」ハハハ

黒子「こうして考えると式すら挙げておりませんし、互いに夫婦での生活ってのがわかってないのでは?」

当麻「かもな、でもいいんじゃないか? ゆっくりやっていけばさ」

黒子「そうですわね。わたくし達らしくやればいつかきっと」

黒子「だから今こうして一緒に寝るだけで一歩前進…ですわよね」

当麻「かもな」

当麻「それじゃ明日も早いし、寝るか」

黒子「ですわね、また慌ただしい1日が始まりますの」


当麻「おやすみ、黒子」

黒子「おやすみなさい、当麻さん」

色々矛盾がすごい感じになった。やっぱ未来設定は難しいと思い公開してる
美琴は黒子が結婚したのは知ってるけど、相手が知らないって感じのつもりだった。終わり

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