絢辻「俺くん、ちょっといいかしら?」俺「は、はい!」 (84)

絢辻「あなた私の手帳を見たわね?」

俺「は、はい、すみません」

絢辻「まさか猫被ってるのがばれちゃうなんて」

俺「は、はい、すみません」

絢辻「絢辻さんは裏表のない素敵な人です、はい復唱」

俺「デュフフwww」

絢辻「な、なに笑ってるのよ!」

俺「だって他の女子に比べたら絢辻さんの裏表なんてかわいいものだしwww」

俺「ただいまー」

美也「なんだもう帰ってきたのかにぃに」

俺「美也いたのか」

美也「気持ち悪いなー、みゃーの名前を軽々しく呼ばないでよ」

俺「う、すみません」

美也「あーあー、気持ちやつが帰ってきたから自分の部屋行こっと」

俺「ぐぬぬ…」

次の日

棚町「おーい、俺ー」

俺「や、やばい薫だ、寝たふりしよ…」

棚町「おーい、寝てるの?」

俺「」

棚町「耳噛んじゃおうかな」

俺「」

棚町「ふんっ!」

ドゴッッッッッ

俺「ふぐぉ!?」

棚町「なーんだ、寝たふりか」

俺「い、いきなり腹パンなんて…」

俺「薫なんかよう?」

棚町「んああ?薫さんでしょ?なにタメ口きいてんの」

俺「す、すみません、薫さん」

棚町「今日って高橋先生の授業のノート提出日でしょ?分かる?」

俺「今から写しても間に合わないよ」

棚町「誰が写すって言った?」

俺「え?」

棚町「あんたのノートを私が提出するから、早くよこして」

俺「そ、そんな…」

俺「僕が提出できなくなるよ」

棚町「そんなこと知らないわよ」

俺「え?」

棚町「あんたと私は親友よね?心の友よね?」

俺「で、でも…」

田中「ごちゃごちゃ言ってないで貸せよチンカスが!」

ドゴッ

俺「い、痛い、田中さんまで…」

屋上

俺「屋上に来ると思い出すよ、二年前のクリスマスイブを」

俺「あの頃も僕は蒔原さんという女子に虐められていた」

俺「蒔原さんとクリスマスイブにデートの約束をしたのにいざ行ってみると、クラス全員がいて僕は蒔原さんから振られ公開処刑された」

俺「あれから手首を切ったんだっけ」

俺「この気持ち、あの時と一緒だ…」

俺「ここから飛び降りれば楽になるかな?」

森島「わお、遅くなってゴメンね」

俺「え?」

森島「あなたがあの気持ち悪い手紙をくれた人ね?」

俺「手紙?なんのことですか?」

森島「しらばっくれないでよ、変態のくせに」

俺「な、何かの間違いじゃないですか?森島先輩」

森島「い、嫌ああああああ!」

俺「」ビクッ

塚原「はるか、大丈夫?」

森島「こんな気持ち悪い人に私の名前を呼ばれて、つい発狂しちゃって…」

塚原「あなた、これ以上はるかに付きまとわないでね」

俺「い、いや、だから誤解ですよ塚原先輩」

塚原「嫌ああああ!なんで私の名前を知ってるのよ!まさかストーカー?」

俺「いや、ち、違います」

森島「もう我慢の限界!このことは高橋先生に報告して退学にしてもらおうよ」

塚原「そうね、はるか」

俺「そ、そんな…」

自宅

俺「結局、停学か…」

美也「ただいまー、なんだにぃにしかいないのか」

俺「美也おかえり」

美也「気安く話かけないで!まさか身内がストーカーでしかも停学なんて恥ずかしくて学校行けないよ!」

俺「ち、ちがう…ごめん」

美也「なんで生きてんだよカス」

俺「また、手首切ろうかな…」

夕方

俺「暇だから公園でも行こうかな」

俺「あれ、ブランコにうちの学校の子が乗ってる」

キィキィ…

俺「あ、勢いよすぎてパンツが見えた」

七咲「みました?」

俺「あ、いや、その…」

七咲「ふんっ!」

ドゴッ

俺「ギャース!き、金蹴りは、はん、そく…」

バタッ

七咲「郁男が待ってるし帰ろう…」

スタスタ

俺「きゅ、きゅう、しゃ…」

俺「だ、だれか…」

停学明け

梨穂子「今日から復学だね」

俺「うん」

梨穂子「じゃあ早速メシ買ってきてよ」

俺「え?」

梨穂子「お腹減ったんだよ、早く」

俺「だってまだ一限目が終わったばかりで、購買やってないよ」

梨穂子「そんなこと知らないよ、早く駅前のパティスリーKOBAYASHI行ってシュークリーム買ってきて」

俺「な、なんで駅前まで僕が…」

ドゴッ

俺「ぐほぉ?」

香苗「ごたごた行ってないでさっさと行けよ」

二限目おわり

僕「はあはあ、買ってきたよ」

梨穂子「遅いよ俺」

僕「ご、ごめん、お金は千円調度だったよ」

香苗「は?」

梨穂子「遅かったから勿論タダだよね」

パクリモグモグ

梨穂子「あー、お腹減ったー、もう一個買ってきて?」

俺「え、いま行ったばっかだし、お金…」

香苗「金金煩いんだよ、この守銭奴が!さっさと行けよ」

ドゴッ

俺「ひぐぅ!?」

昼休み

俺「パンでも買いに行くか」

俺「混んでるなー」

紗江「す、すみません」

俺「あの子パンが買えないのか」

俺「よし、僕が代わりにパンを確保してあげよう!」

俺「すみません、このパンください!」

おばちゃん「毎度」

俺「よし、パンを確保したぞ」

俺「ねえキミ」

紗江「はい?」

俺「このパン食べていいよ」

紗江「あ、ありがとうございま…嫌ああああ!」

俺「え?」

美也「どしたの、紗江ちゃん?」

紗江「この人が、私にパンを…」

美也「に、にぃに…」

俺「ち、違う、ただ普通にパンを…」

俺「普通にこのソーセージパンを…」

紗江「嫌ああああ」

俺「な、なんで?」

紗江「この人、私にパイズリを期待してる!」

俺「え、違う…」

美也「じゃあなんでわざわざソーセージがふかふかなパンに挟んであるやつ選ぶの?」

俺「それは、たまたま…」

紗江「嫌ああああ!玉責めまで要求された!もうお嫁に行けない!」

俺「ご、誤解だ…」

俺氏、今期二度目の停学処分

俺「こんな僕でも最近、気になる女の子がいる」

俺「その子は陰で僕の後を見ているんだ」

俺「恥ずかしがり屋というよりはストーカーっぽい」

俺「でもそんなこと気にしない」

俺「だって今まで知り合った女の子が酷いから、あの子がストーカーだろうが大したことはないんだ」

俺「最近、僕の部屋には彼女からの贈り物がいっぱいある」

俺「みんな恥ずかしいから、直接手渡しじゃなくて隠して置いてあるけどね」

俺「ビデオカメラに盗聴器、ICレコーダー」

俺「あ、今度は天井にWEBカメラがついてる」

上崎「あ、俺くん監視カメラに気づいたw」

上崎「俺くん見てると楽しいなーw」

上崎「だってこんなに女運が悪い人なんて初めてだもんw」

上崎「そういえば俺くんは今日また停学処分くらったんだっけw」

上崎「マジでウケるw」

上崎「また、にちゃんねるに投下するネタが増えたよw」

上崎「これだからヲチはやめられないんだよねwww」

第一部完

第二部 -フォトカノ 俺の青春-

俺「親父からカメラを貰ったし、フォト部に入ろうかな」

かつみ「ごめんね、ウチはキミみたいな人はお断りしてるんだよね」

成田「そうですよ、このおじゃまクソ虫」

実原「…」

かつみ「実原は生理的に無理だと無口になるのよ」

俺「そ、そんな…」

かつみ「悪いけどフォト部じゃなくて、写真部に行ってくれない?」

俺「ぐぬぬ…」

俺「部活なんてしなくても写真なんかとれるさ」

柚ノ木「キャッ」

ゴロゴロ

俺「あ、大量のオレンジが転がってる、拾わなきゃ」

俺「はい、落としましたよ」

柚ノ木「あ、ありがとう」

俺「こんなにオレンジ持ってなにしてるの?」

柚ノ木「私、料理研究会でママレードを作ろうと…でも全部処分しないと」

俺「床に落ちたくらい、洗えば大丈夫じゃない?」

柚ノ木「でも、あなたが触ったものだし…」

俺「ぐぬぬ…」

俺「あ、新見さんだ、写真を撮ろう」

パシャ

新見「嫌ああああ!」

ののか「はるる、どうしたの?」

新見「いま、俺くんに盗撮された!」

ののか「ふざけんなよだっつん、室戸先輩に言いつけてやるからね!」

俺「え、いや、俺、フォトカノの主人公だし、これが普通だと…」

室戸「学園の風紀を乱したから退学ね」

俺氏 無慈悲な一発レッド
良いこのみんな盗撮はやめよう

第二部完

第三部 -アマガミ 真実の愛-

絢辻「俺くん、復学おめでとう」

俺「ありがとう絢辻さん」

棚町「俺、ちょうどいいところにいた、宿題忘れたから写させて」

絢辻「ぎろり」

棚町「な、なによ」

絢辻「高橋先生にチクるわよ」

棚町「く、調子に乗るなよ!覚えておきなさいよ」

俺「ありがとう絢辻さん」

梨穂子「俺ー、お腹すいたー」

香苗「パン買ってきて」

絢辻「ぎろり」

梨穂子「な、なに、絢辻さん」

絢辻「体重バラすわよ」

香苗「今日のところは勘弁してやるわ」

梨穂子「く、覚えてなさいよー」

紗江「先輩…」

絢辻「ぎろり」

紗江「な、なんですか」

絢辻「あなたのお父さん、叩けば埃が出てきそうね」

紗江「そ、それだけは…」

絢辻「おとといきなさい」

紗江「ふええええ」

七咲「先輩」

絢辻「ぎろり」

七咲「なんなんですか?私は俺先輩に話が」

絢辻「水泳部員が一生徒を脅したらどうなるかしら」

七咲「え?」

絢辻「大会出場停止は免れないわよね、下手したら廃部かしら」

七咲「ぐぬぬ…」

森島「あら俺くん」

絢辻「ぎろり」

森島「えーと、あなたは?」

絢辻「森島先輩、夜道に気をつけてくださいね」

森島「え?なんで?」

絢辻「だって、散々男子をたぶらかしておいて、そのうち痴情の縺れで刺されるかもしれませんよ」

森島「うわあああん、ひびきー」

俺「ありがとう絢辻さん、また守ってくれて」

絢辻「どういたしまして」

梅原「よう大将、最近絢辻さんがずっとそばにいるな、もしかして…」

絢辻「ち、ちが、こ、これは別に」///

俺「そ、そうだよ梅原、勝手に勘違いするなよ」

梅原「だってよ、旗から見ればお似合いだぜ」

絢辻「そ、そんなこと…」///

俺「違うって言ってるだろ!俺が好きなのは梅原だけだ!」

絢辻「え?」

梅原「冗談はよせよ、大将」

俺「冗談なんかじゃないよ!僕は中学の頃からずっと…」

梅原「ほ、本気なのか?」

俺「ああ、本気だ」

梅原「そうか…大将、これからウチに来るか?親に紹介したいんだ」

梅原「ウチでイカの握りでもご馳走するぜ」

俺「僕はイカを握るほうがいいな」

梅原「あははは、こいつー」

絢辻「」

第三部 完

第四部 -アマガミ 禁断の恋再び-

俺「結局、梅原の両親に反対されたよ」

梅原「すまんな大将、親の言う事は絶対なんだ」

俺「くそったれー!!」

麻耶「こら俺くん、授業中よ」

俺「すみません」

麻耶「…」

俺「ぐすんぐすん」

放課後

麻耶「俺くん、ちょっといい?」

俺「はい、なんですか先生」

麻耶「何か悩みがあるんじゃない?先生が相談に乗るわよ」

俺「実はかくかくしかじか」

麻耶「そう、俺くんが梅原くんと…でも同性愛を実らせるのは大変よ?だれかいい女の子を探したらいいんじゃない?」

俺「そんな簡単に言わないでくださいよ!なら先生が僕と付き合ってくださいよ!」

麻耶「え?わたしが?わたしおばさんよ?」

俺「恋に年齢も性別も関係ありません!」

麻耶「わ、分かったわ、でもみんなには内緒にしましょう」

俺「はい!」

次の日

モブ先生「みんな席つけー」

俺「あれ?麻耶は?」

モブ先生「高橋先生は一身上の都合により退職になりました」

田中「懲戒免職らしいよ」ヒソヒソ

棚町「生徒に手を出したんだって」ヒソヒソ

俺「そ、そんなあ」

絢辻「…」

上崎「…」

遡ること昨日の放課後

上崎「絢辻さん、いま大丈夫?」

絢辻「あら何か用事?」

上崎「これを聴いてほしいの」

絢辻「ICレコーダー?」

ICレコーダー「高橋先生、僕と付き合ってくださ…ええ、いいわよ…みんなには内緒に…はい…」

絢辻「こ、これは!」

上崎「俺くん、高橋先生と付き合ってるんだよ」

絢辻「許せない、私をこけにしやがって!上崎さん、校長室に行くわよ!」

上崎「ええ?私も?待ってよー」

第四部 完

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