機動戦士ガンダム――ν World――【安価スレ】 (440)

新しいガンダムを作っていこうというSSでございます。思い立ったが吉日、というわけで、初めて(意味深)なのに建ててしまいました。いい題名が思いつかなかったりします。とりあえず仮名です。

一応、宇宙世紀のお話にはならない予定です。つまり、全部アナザーとなります。宇宙世紀を絡ませたら色々と制限付いてしまいますからね、仕方ないね。自由な世界にしたく存じます。

設定を固めてから、数日はお時間を頂きたく…。何せ>>1はおバカなもので…。次のレスから設定を練っていきますよーイクイク。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515083534

まずは根本になる世界観ですね、はい。候補は下に用意しておきますが、皆さんが考えたものでも全然構いません。寧ろウェルカム。あくまで根本ですので、魔改造可能ですよ。

1:由緒正しきUC系…二国間の大戦を舞台とする。
2:W系…何らかの組織を作って、世界を相手に戦う。
3:Gガン系…なんやかんやあって、世界大会を開く。
4:Gレコ系…戦争をどうにかしたりするために奔走する。
5:鉄血系…のし上がるために組織を形成する。
6:ビルドファイターズ系…ガンプラを用いたほのぼの?ストーリー。

とりあえず↓3までで募集です。オリジナルの世界観でも大歓迎。そっちを優先すると思います。ビームとかの兵器関係は…頑張って練ってきます…。

どんな変態機が出来ても大丈夫な3

5で下剋上

ガンダムにも意思が…ですか。ほむほむ…。それでいきましょうか。>>3>>4、申し訳ございません(土下寝)。

次に、ざっくりと世界がどんな感じかを↓5までで募集です。今回は殆どの物を採用します(矛盾さえ起きなければ)。

4つの安価で出来上がった地獄。Xのコロニー落とし後って言われても違和感無いですよ…。先に進めた方が良さそうですね。

お次はメインキャラクターですね。主人公とヒロイン(逆転可)、ライバルポジとかをちょいちょいっと。順番は主→ヒ→ラで。↓5までで主人公の好きな設定をオナシャス!その後にコンマで決めます。

戦闘力とかは後でコンマるので、書いていてもその部分は無効です。ちょっと募集数が多いですが、メインなのでいいかな、と。

勇敢だがスケベなお調子者

特定の勢力に属していない一匹狼な風来坊

中東系の被差別民族出身、陰険&陰険

師匠と恋人を殺されており復讐を目的に生きている

うぐ…頭が痛くなってきた。いったん終了します。再開は今日の10時頃、早ければ9時になります。

直下で主人公の設定をもう一つ募集したら、コンマで決めます。その後に、主人公の名前を決めてヒロインの方へと進んでいきます。

深夜スタートしてしまって申し訳ありませんでした(土下座)

30代のムキムキのおっさん

ID変わってますが>>1です。直下コンマで判定をします。↓2に名前をお願いします。

1、2:>>12
3、4:>>13
5、6:>>14
7、8:>>15
9、0:>>17

一匹狼(1人とは限らない)のアルファルドくんさんですね。

次はせんとーりょくのコンマ判定です。1ほどクソザコナメクジ、9ほどエースとなります。0はNTとかイノベクラスです。

ゾロ目ボーナスはあるかもしれない。直下判定ですー。

言ったそばから実行していくスタイル。ゾロ目ボーナスは…あれです。直下コンマの半分(端数切り上げ)を加算します。

面白くなってきた

あーもうめちゃくちゃだよ(合計戦闘力:9)。基本的に、数値が9より上になることはありません。この主人公強いっすね…。

次はヒロインですぅ。これも↓5までで設定ぼしうの後にコンマで決定となります。

いい感じに三枚目かつ二枚目主人公ができたんじゃないの
ヒロインはぜひ前髪だけ短くおでこを出した髪型で

大らかで明るいパツキンアメリカンねーちゃん

災害で天涯孤独となり、自分を救ってくれた主人公と行動を共にしている幼女

下っ端感極振りの舎弟系年上チビ女

銀髪の高飛車お嬢

金髪(銀髪)のねーちゃん(幼女)か……

誰と組んでも面白そうですね(ゲス顔)。先ほどと同じく、直下コンマで判定、↓2に名前をお願いします。

1、2:>>26
3、4:>>27
5、6:>>28
7、8:>>29
9、0:>>30

高飛車お嬢様とかネタ臭しかしませんねクォレハ‥。

サクサク行きましょー。次はライバルです。↓5までで募集です。

かつて主人公と同じ勢力に身を置いており、
互いに切磋琢磨しあう間柄であったが、
力への渇望から闇に魅入られ暗黒面に落ちた

過去のトラウマを刺激されるとパニックになる

ただ本能の赴くままに強い者との戦いを望む戦闘狂。主人公に一度負かされて以来、主人公に粘着してる。

主人公のかつての親友でありヒロインの婚約者
しかし思想の違いなどから主人公とは対立を深めていく

ほぼ機械の様に感情が動かない
自身の肉体を煩わしいとさえ思っている

わーお真っ黒。ライバルはこうでなくっちゃね!直下コンマで判定、↓2で名前となります。

1、2:>>36
3、4:>>37
5、6:>>38
7、8:>>39
9、0:>>40

ガッツリ身内ですねぇ…。ライバルの戦闘力を決めます。直下コンマです。

GO☆KA☆KU。ライバルっぽさ114514割増しですね。

次はいよいよMS作りです。まずはメインウェポンです。↓3までで募集します。

あ、コンマ外になった設定は特に使わないの? 勘違いしてたわ
MSならガンダムタイプではない局地型

と思ったけどそれじゃ世界設定に合わないなすまん ガンダムタイプではないってのは無視で

>>50、安価外のものは使わない予定ですが、本編中に使うかもしれないです。

あー…。先に機体コンセプトを決めた方が良かったですね。さっきの募集は無視してください。

↓5まででコンセプトを募集します。その後にコンマ決定です。

ソ連戦車

近接格闘型

遠距離狙撃型

>>51 おk
安価なら短時間決戦前提の一撃必殺系

人形を度外視した空飛ぶ武器庫

やはり近接型が多めですね(ヒルドルブとオーキスから目を逸らしながら)。直下コンマで決定しますよー。

1、6:>>52
2、7:>>53
3、8>>54
4、9:>>57
5、0:>>58

ほい

ヒルドルブでエースってなんだ。たぶん色々と凄いんだな(適当)。

メインウェポンは…主砲ですよねこれ。主砲の特性を↓3までで募集します。コンマが最低値のレスを採用です。

世界設定的に、ヒロインが側にいるほど強いとか
長くなりそうだけど主はトリップ付けないの?

>>63、酉ですか…。付けてみましょうかね。

次にサブウェポンです。↓5までで、コンマが高い順に3つ採用します。

ビームシールド

保有兵装はBMG、FF、不可視弾を撃てる主砲、三次元機動用の反重力システム…。めっちゃくちゃやなぁ!

お次はあれしかないでしょう。命名タイムじゃぁ!↓4までの中で最低値の名前を採用です。

セレダー

うーむ…。トェールくらいしか略称は思い浮かびませんね。

重要なのを決め忘れてました。特殊なシステムが内蔵されているかの判定です。直下コンマが5以上で内蔵されています。

そろそろ本編はじまる?

まだ設定に時間が掛かりそうですね…。自分の脳が頑張ってくれれば、今日には投下出来るはず…。

内蔵されているシステムの内容を↓3までで募集します。最低コンマのレスを採用です。

トランザムみたいな出力上昇系

>>87、あれ、それってゼロシステムもどき…。

名前を↓2にお願いします。その次に、愛機の人格を設定します。

愛機の人格を設定します。↓3までで最高値のレスとなります。

居住地区の設定をします。↓3までの設定をごちゃ混ぜに、↓4の名前を採用します。

ライバルさんの機体設定忘れてた…(ちほー)。この後に設定したら終了です。

風来坊だから旅をする系かと思ってた
安価なら人里離れた山奥

>>98、今いる場所ですので、すぐどっかに移動しても問題ないですよ。お嬢様をどうするかが悩みどころでしたが、そこは駆け落ち的なやつで解決しました。

最後にレイベルさんのガンダムを設定して終わりです。機体コンセプトを↓3までで募集、最低値を採用します。

ん?さっき作ってた機体は主人公のだったの?
流れ的にライバルのだと思ってたわ

>>106、あぅ…。予め誰の機体を作るか決めておけば齟齬は起きませんでしたね…。

次にメインウェポンです。↓3までの中で最低値を採用します。

近接型でメインウェポン無し…。拳で語り合う系ですかなるほど。

次にサブウェポンです。↓3までの武器を採用です。

自爆はロマン。古事記にもそう書かれている。

名前を↓3までで募集します。最高値のレスを採用します。あと二つ設定したら終わりますので、ご協力願います…願います…!

アルメヒティヒ

なんだか変形しそうな名前ですね(目逸らし)。

次にシステム判定です。直下コンマが5以上で内蔵されています。

とりあえずここまでの設定をまとめてほしいな

>>124、まとめはちょっと待ってくださいね…。スマホからなので、まともに投下出来るのが安価だけなんです…。

ゾロ目なので、さらに直下コンマの半分を加算します。これで合計が5を超えれば、システムが搭載されます。

搭載されるのが確定したので、募集に入ります。↓3までの中で最低値のレスを採用です。

>>121、申し訳ないがNT強制覚醒システムはNG。

普通にn_i_t_r_oでいいのかな。さすがに名前は変えた方が良いかもなぁ。世界観的にニュータイプではないし。

↓3までで名前を募集します。最高値を採用です。

一時的に感覚が鋭くなるとかでいいんじゃね?
名前ならヒュプノス

最後に、人格の設定です。↓3までの中で最高値を採用します。これが最後の設定となります。

穏やかな老人

ところで、主がスマホみたいだし勝手ながらここまでの設定を
こっちでまとめてみたんだけど、この後載せても大丈夫かな?

>>140、大丈夫ですよー。自分も帰宅出来たら、まとめと本編を書いていきます。

ほいじゃあ一時的なまとめ 
もし安価間違ってたらすみませんが修正お願いします

世界
【基礎】
なんやかんやあって世界大会を開くGガン系。
熱血と友情をメインで、ガンダムにも意思がある。
【風景】
・卑怯だろうが何だろうが強いものが称賛される
・巨大な壁により世界が3つに分かれ、混沌を極めている
・大地の65 %が海に沈み、多種多様な民族がそれぞれの世界に散らばっている
・数百キロ以上離れてドーム都市がまばらに存在
・都市同士は対立関係にあり文明レベルにあからさまに格差がある
・見渡す限り荒野
【初期居住区】ニードレット
・人里離れた山奥
・BLAME!の構造体風なやつ
・様々な障碍者の追いやられた地区

主人公
【名前】アルファルド・スターリット
【性別】男
【年齢】30代
【外見】ムキムキのおっさん
【性格】特定の勢力に属していない一匹狼な風来坊
【戦闘力】9(エース級)

主人公機
【名前】トェーテンビーネンコルプ(トェール、テビネン、蜂など)
【外見】ソ連戦車
【人格】淡々と情報を表示する。重要な時以外は基本喋らない
【メインウェポン】主砲(不可視で、いやらしい設置トラップになる)
【サブウェポン】
・ビームマシンガン
・フィンファンネル
・三次元機動用反重力システム
【特殊システム】ヤタガラス・システム(YS)
・高度な情報分析と状況予測による未来予測


ヒロイン
【名前】ディア・エニシ
【性別】女
【外見】銀髪
【性格】高飛車お嬢様

ライバル
【名前】レイベル・エニシ
【性別】男?
【性格】
・ほぼ機械の様に感情が動かない
・自身の肉体を煩わしいとさえ思っている
【戦闘力】9(エース級)

ライバル機
【名前】ファントム
【外見】高機動近接格闘型
【人格】穏やかな老人
【メインウェポン】なし
【サブウェポン】
・自爆装置
・対装甲コンバットナイフ
・腕部格納型ガトリング
【特殊システム】クロノス・オルタナティブ・システム(COS)
・操縦者をNT相当に覚醒させる


とりあえずはこんなもんかな?

>>51を読む限りコンマ外のものは使うかどうかわかんないみたいだから
主人公の外見と年齢は決まっていないんじゃない?

>>145さんの言う通りですので、まだ外見と年齢は未定ですが、他の設定はその通りです。

ここからは自分が頑張って味付けしていきますので、少々お待ちください。あと20分くらいで帰宅出来るので、そこから作成していきます。

>>145
あ、そうか ごめん素で間違えてた
これで↓

主人公
【名前】アルファルド・スターリット
【性別】男
【性格】特定の勢力に属していない一匹狼な風来坊
【戦闘力】9(エース級)

質問だけどもしも機体が壊れたりしたら乗り換えイベとか強化イベはあるの?

お仕事~帰宅の間でこのクオリティーとは‥‥すごい御仁だ。

>>149、世界観が世界観なだけに、乗り換えは難しいですかね…。どうにか出来るようには努力しますが、出来なかったらごめんなさい。

鹵獲及び撃破した機体のパーツを使って強化することは可能ですが、当然限度があります。限度を超えてしまうと、機体が駄目になってしまうのでご注意ください。

>>151、まだ本編に入れてないんですよね…。ハードル上げるのはやめてください!何でもしますから!

帰宅した直後に、食事に強制連行されました助けてください。

主が落ち着いてから本編書いてもいいのよ

ヒロインとライバルが親戚(本家分家?)なのかガチ兄妹なのか
ただ単に同じなだけなのか
気になってお腹が空いてきた

>>154、我慢はイクナイ。ご飯を食べてくるべし。

とりあえず、まとめの方を投下しておきます。既に肉付けしてある(つもり)なので、基本、この設定で進めていきます。

兵器部分の数値は、だいぶガバガバですが許し亭許して。武器名は一応自分で付けてみましたが、たぶん後ほど募集します。

本編投下は今日中には無理だと思います。すまねぇ…。


【世界観というかあらすじ的なの】

度重なる戦争と、突如起きた未曾有の大災害により、人類は滅亡しかけた。

痩せこけた土地で生産される食料の所有権を巡り、勝てばよかろうなのだ、の精神に則った世界大会『Life or Death』が開催される。

風来坊のエース『アルファルド・スターリット』は、無所属でありながら、『Life or Death』に参加することとなった。

意思持つ兵器『ガンダム』を駆り、鎬を削る強者たち。

『ガンダム』と共に闘いに身を投じる者の運命や如何に。

はたして、アルファルドは生き延びることが出来るのか。


【背景】

過去の戦争の中で、大きな壁で世界がユーラシア大陸、南北アメリカ大陸、オーストラリア及びアフリカ大陸に三分された。

現在より15年前、西暦2100年に無数の隕石が衝突、地形が大きく変わる。衝突の余波で、陸地の65%が海に沈んだが、壁は生きてる。

現在はR.C(Regenerate Century)15。再生紀と訳される。

安住の地を求め、災害後はあらゆる民族が世界各地へと散らばった。そこで、ドーム型の都市を形成した。

生存するのに必死なため、都市同士は対立しており、文明レベルの格差も激しい。

隕石衝突による日照時間の極端な現象により、自然は破壊されているので、荒野が辺り一面に広がっている。

15年経過した今でも、日照時間は衝突前の半分以下に(午前10時~午後2時まで)。冬だと日が照らない。

生き延びることが全てなこの世界では、勝った者が賞賛される。ある意味、非常にシンプルな世界。


【ニードレット】

人里離れた山奥に設置された、様々な障碍者の隔離地区。

普通では考えられないような構造をしており、そこで暮らす人のことをガン無視した構造(BLAME!の超構造体みたいなもの)。

風来坊のアルファルドたちは現在、ここに居住(というか一時的な拠点に)している。

主人公

【名前】アルファルド・スターリット(愛称はアル。ビデオレターとかは見てないよ)

【性別】男

【年齢】20代手前

【外見】キリっとした准将(黒髪)を>>1はイメージしている。ご自由にどうぞ。

【戦闘力】まごうことなきエースパイロット。並の雑魚では瞬殺される。

【来歴】

大災害を生き延びた青年。誰かの下で行動することを嫌い、自由気ままに旅をしている。両親は災害で他界。

『出来ることだけをする』というモットーで、『出来ること』なら他人を助けること、傷付けることを厭わない。

幼少期から『ガンダム』を扱ってきたので、その腕前は一級品。喉から手が出るほど欲しがられているが、本人は嫌がっている。


主人公機

【名前】トェーテン・ビーネンコルプ(愛称はテール(トェー=テに変えられている))。ドイツ語で『殺す蜂の巣』。

【外見】ソ連製の戦車『T-34』をモチーフにした形状。砲塔にガンダムフェイスが内蔵されており、カバーで隠されている。

【搭載人格】淡々と情報を表示し、重要な時以外は基本喋らない。一応、無感情ではない。

【メインウェポン】300口径14m砲『トラップ・シューター』。不可視のトラップ弾を放つ。反重力システムを応用し、空中に固定可能。

【サブウェポン】

・ビームマシンガン『時雨』×2

・フィン・ファンネル×8

・三次元機動用反重力システム『ニュートン』

【搭載システム】ヤタガラス・システム(YS)。高度な情報分析、状況予測により、未来を予測する。情報が多いほど、正確になる。

【来歴】

幼いアルファルドが、生き延びるために乗り込んだガンダム。現時点で最も関係性がある。

とある都市の地下に封印されていたが、戦闘により地下通路が出現、アルファルドが機体の下に到達した。

中遠距離戦に特化した機体で、フィン・ファンネルは小型ラックに収納している。

収納時は迎撃システムとして使え、僅かに開口して低出力のビームをばら撒く。搭載数は2基4セットの計8基。

機動性は悪くなく、戦車特有の走破性も持つ。重装甲。

ヒロイン

【名前】ディア・エニシ

【年齢】15歳

【性別】女

【外見】銀髪とだけ。ロングのポニテイメージ。

【性格】高飛車なお嬢様。この世界だとけっこう珍しいタイプ。

【来歴】

大災害の前に産まれたお嬢様。当然、どんな光景だったかは知らない。

自分の好きなようにしたいタイプで、婚約者がいたが、逃げたい一心でアルファルドの旅に同行した。

上から目線で命令するが、箱入り娘の宿命として、一人では何も出来ない。なのですぐ泣きつく。

箱入り娘がMSに乗れるわけがないだろ!いい加減にしろ!


ライバル

【名前】レイベル・エニシ

【年齢】14歳

【性別】男

【外見】なし。ご自由にどうぞ。イメージは闇堕ち黒髪のカトルきゅん。

【性格】ほぼ機械のように感情が動かず、自身の肉体さえも煩わしいと思っている。性格破綻者。

【戦闘力】エースパイロット。全ては復讐のために。

【来歴】

ディアの弟だが、親たちは女が欲しかったため、エニシ家から追放された。理由は、お偉いさんの婚約者に使いにくいため。

自分を地獄へと追いやった一族を憎んでおり、復讐のためだけに行動する。

自分が男だったため、こんなことになったと考えており、自分の肉体を煩わしく思っている。


ライバル機

【名前】ファントム

【外見というかコンセプト】高機動近接格闘型

【搭載人格】穏やかな老人で、危険な状態に常にあるレイベルの身を案じている。だが、本人が一番危険な目に遭わせている。

【メインウェポン】四肢。武器なんか必要ねぇんだよ…!

【サブウェポン】

・自爆装置

・対装甲コンバットナイフ『グラディウス』×8

・腕部格納型ガトリング砲『ペネトレイター』×2

【搭載システム】クロノス・オルタナティブ・システム(COS)。搭乗者の反応、思考速度、耐久性を著しく上げるが、負担が大きい。任意解除不可能。

【来歴】

近接戦に重きを置いたガンダム。上腕部、腰部にナイフを装備しており、手数でも押し切ることが出来る。エクシア的な感じ。

ガトリング砲はあくまで牽制用だが、重装甲でもある程度ダメージは入る。あたまおかしい威力。

自爆装置は最後の手段(のはず)。自爆してパイロットが生きているわけがない。

レイベルが、復讐のために基地から奪取した機体。生態認証システムは自力で解除した。

ライバルが予想外のショタで嬉しい
にしても黒髪でキリッとした准将って、髪切ったシンみたいなのを想像した

ライバル女装してそう…

ゼロ・システムに精神汚染されたカトルでいいのかな

というか姉弟だったのか
14才でエースパイロット級とか普通に凄い
なぜかニコルを思い出した

>>158、髪切ったシンかぁ…。シンが開始時か終了時なのかで結構印象が変わりますね。

>>159、男であることを否定するために、ですかね(ゲス顔)。たしかカトルも…。

>>160、だいたいそんな感じです。流石にコロバスは出来ないですけど(世界観的に)。

>>161、ザフト軍はパイロットの平均年齢が低めですよね。義勇兵だからでしょうか(Sストライクを用意しながら)。

本編を急いで作っていますが、レス一つ一つの文字数が少ないです…。いっぱい書ける人ってすっごい…(賞賛)。

現時点で名前を付けているか付けていない武器ですが、名前を変更したい、新しく付けたい方は↓5までに武器名と新名を書いてください。

無い時は無いと書いてくれれば結構です。あと半分くらい書けば終わるはずです。

フィン・ファンネルとか?(適当)なさそうなのでこのままいきます。あと少しで終わりそうです。

主のモチベの糧になればと、勝手ながら今ある情報だけでアルファルドくん描いてみた
あくまで個人の妄想なので合わない人は無視でお願いします。

http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira150153.png

お待たせしました!やっとこさ完成しましたので、今から第一話を投下します!駄文ですが、生暖かい目で見てください。

世界は今、終焉を迎えた。

空から落ちてくる無数の星が、生命を燃やし尽くす。

ある者は泣き、ある者は叫び。

またある者は笑い、ある者は祈った。

そして、大多数の人が絶望する中、少年は走った。

「ハァッ…。ハァッ…」

アルファルド・スターリット。

齢数歳の少年だ。

少年にも関わらず、その目は生気に満ちていた。

生きたい、という願いで満ちていた。

「クソッ…。なんでこんな時に…!」

両親が仕事で、数時間留守にしていた時にこれだ。

帰りなど待っていられない。

今は、生き残ることだけを――。

「…チッ!このシェルターも満員か!」

まだ幼い子供が発する声ではなかった。

だがそれだけ、生きたい、という想いがあったのだ。

だが、今のシェルターが最後の一つ。

希望は潰えた――。

「まだだ…!まだ、俺なら使える場所がある…!」

正真正銘、最後の希望を信じ、アルファルドは走った。

降る星が無くなり、静寂が広がる。

直撃こそしなかったが、街は衝撃波で廃墟と化した。

「…ぶはっ!はぁ…。生き…てる…。良かった…」

小さな井戸に飛び込み、生き永らえたアルファルド。

その小さな手で、縄を掴む。

しかし、水を吸って重くなった服が、障害となる。

外にいる人に聞こえれば、と大声を上げるが、誰も反応しない。

「…自力で上がるしか…。ないかな…」

誰の助けも得られないのなら、そうするしかない。

死ぬよりはマシだ、と服を脱ぎ、下着になる。

水で体温が低くなっていたため余計寒く感じたが、服を着ていた方が寒くなっていただろう。

登り始めてから数十分、火事場の馬鹿力によって脱出出来たアルファルドは、安堵の息を漏らす。

「あー…。死ぬかと思った…」

目を開けた先に、地獄が広がっていることを知らずに――。

「なんっ、だよ…。これ…」

眼前に広がるのは、数多の瓦礫とミンチになった遺体。

自分が逃げようとしたシェルターには、巨大な岩が入り込んでいた。

――俺もあそこに逃げていたら、死んでいたのか。

ぞくり、と背筋が凍る。

そして、気付いたように走り出す。

「父さん…!母さん…!無事でいてくれ…」

願いが届くことを信じて、アルファルドは街中を走り回る。

辿り着いたのは、小さな広場。

ここで、誰が生きているのか、誰が死んでいるのかを確認している。

それを聞いたアルファルドは、疲れた体に鞭打って走った。

「すみません…!俺の両親のことを聞きたいんですが…」

白衣に身を包み、マスクで顔を隠している職員に話しかける。

「…では、住所と氏名を」

「えっと…。俺はアルファルド・スターリット。住所は…分からないです…」

名前はまだしも、住所は子供には難しすぎた。

子供だから仕方ない、と判断したのか、職員は名簿を手に取る。

パラパラ、と名簿を捲って数秒。

重い声で、職員は死の宣告をした。

「…坊や。君のお母さんたちは、旅に出かけたんだよ」

「旅…ですか?」

その言葉を聞いてすぐ嘘だ、とアルファルドは気付いた。

仕事に行った両親が、どうして旅なんかをするのか。

こんな時に、旅に出かける余裕などあるのか。

そして、真実を理解した。

「はは…あははは…。あははははは…!」

涙を流しながら、声高に嗤う。

全てを喪った少年は、己の哀れさに嗤うしかなかった。

大災害から数年。

アルファルドは、別の都市に移動していた。

天涯孤独となった少年が送られたのは、同じような環境の人たちが送られる処理場。

いわば、強制収容所のようなものだった。

毎日毎日、僅かな配給を求めて労働を繰り返していた。

だが、そんな日々も突然、終わりを迎えた。

鳴り響く爆音、崩れ落ちる建物。

快楽のために人を殺める異端者が、都市を襲撃した。

「ぐぅ…!」

頭を抱え、衝撃に備える。

すると、目の前で爆発が起こり、アルファルドは吹き飛ばされた。

痛む体を立ち上がらせ、物陰に隠れると、目の前を数機のMSが歩いていく。

「う…。ん…?穴…か?」

その脚元、MSが過ぎ去った後に、小さな穴が見えた。

――あそこに入れば、攻撃されないかもしれない。

生き延びるために、アルファルドはまた走った。

穴に入って、真っ直ぐ続く道を進んでいく。

アルファルドは、違和感を感じていた。

「何で、こんなに壁が綺麗なんだ?」

舗装された壁は、たまたま爆発で出来たものには思えなかった。

壁を手で撫でると、大きな地響きが。

「…早く逃げないとな。でも、どこまで続いてるんだ…?」

無限に続いているような通路。

しかし、走ってみるとすぐ終点に辿り着いてしまった。

「いてっ。…階段…?なんでこんなところに…あ」

手を添えた壁にスイッチがあり、それを誤って押してしまった。

天井に吊るされた照明が、眩い輝きを放つ。

その下には、武骨な戦車が佇んでいた。

「MS…?いや、人型じゃないし…」

【警告。MSが接近しています】

合成音声が耳をつんざく。

思わず耳を押さえたが、言葉の意味を理解し、焦る。

「ど、どうすればいい!?対抗手段なんてここには…」

【提案。私を操縦するのはどうでしょうか?】

「…んん!?」

まさか、いやまさか。

機械が反応するわけがない。

「…俺の言葉、聞こえてる?」

【肯定。問題なく拾えています】

聞こえてた。

――ということは、さっきの言葉も聞き間違いじゃないのか…。

『私を操縦するのはどう』かと聞いているのなら、この戦車にはMSを打ち倒す力があるということだ。

生き延びるために取れる手段は一つ。

――なら、乗るしかねぇよな。

「生きるためだ。やってやるさ!」

【了解。こちらからどうぞ】

機械の返答の後、砲塔横の扉が開いた。

「っと…。結構広いな」

コックピット内は広く、大人二人が寝ても問題ないほどだった。

【要求。リニアシートに着座してください。生体認証システムに登録します】

「生体認証?俺以外が動かせないようにってことか?」

【肯定。私は貴方の所有物になりましたので】

自分の物にした記憶は無いがな、とアルファルドは愚痴を零すが、そんなことに時間を取られている暇はない。

速やかに着座し、機体のシステムを立ち上げていく。

「そういえば、名前は?」

【返答。私はトェーテン・ビーネンコルプと申します】

「長いな。テールでいいか?」

【承認。その名称で構いません。生体認証終了】

「早いな」

会話をしている中でも、淡々と作業を進めてくれていた。

かなり有能なプログラムのようだ。

【要求。貴方の名前を提示してください】

「ん…。アルファルド・スターリットだ」

【了解。これよりアルと呼称します】

「あいよ。…システム調整終了。手順を教えてくれてありがたいぜ」

【当然。搭乗者の支援をするのは義務ですから】

その言葉に続いて、モニターには武装と反重力システムの概要が掲示された。

【冷静。落ち着いて状況を確認してください。処理は私が引き受けます】

右手の操縦桿、トリガーが赤く点滅する。

押せ、ということなのだろう。

カチリ、とトリガーが押し込まれる。

すると、主砲から数発も砲撃された。

【推奨。『ニュートン』を稼働、現在位置から移動するべきです】

「ぶっつけ本番じゃねぇかぁぁぁぁ!」

戦車が今、空に舞う。

それは、常人なら信じようともしない光景だった。

『なっ…。戦車が空を飛んでる!?』

『狼狽えんな。どうせ昔のガラクタを魔改造しただけだ』

四機のMSが、アサルトライフルを連射する。

しかし、当たらない。

掠りもしない。

三次元機動をする戦車は、まるで戯れているように射撃を躱す。

「うおっとと。凄いな。どう動くかが分かる」

【分析。対象はいずれも量産機。搭乗者は軍人ではありません。反撃を】

「了…解!」

テールの指示に従い、フィン・ファンネルを全基展開する。

生き物のようにのたうつそれは、敵MSを囲み、一斉射撃を始める。

『無線誘導兵器!?たかが戦車が…』

『がぁ…!装甲が焼き切れ…』

蜂の巣にされた敵MSは、煙を出して沈黙していく。

しかしただ一機、攻勢に転じる機体があった。

『クソッタレが!ガキ相手に負けてたまるかよ』

アサルトライフルを乱射しながら、ビームの雨を突っ切る。

数ヵ所被弾しながらも、速度を落とさず接近する。

「嘘だろ!?行動パターンも変わった…。被弾してもあの武器なら大丈夫だが…」

装甲に弾かれ、火花が散る。

数秒後、けたたましいアラートが鳴る。

【警告。敵機が徹甲弾を装填しました】

「マジかよぉ!」

アルは『ニュートン』を最大稼働、瓦礫の山を利用して姿を消す。

『そこだろが!』

しかし、機体が稼働しているなら、レーダーに映る。

レーダーが示す方向へ、アサルトライフルを放つ。

瓦礫を砕き、貫く。

暴虐と化した銃弾が、更に街を破壊する。

しかし、そこに『トェーテン・ビーネンコルプ』の姿は無かった。

今度は、量産機の方のアラートが鳴る。

慌ててレーダーを確認するが、反応は無い。

ハッ、と気付いて上を見たと同時に、機体はスクラップになった。

戦闘終了後、ハッチを開いてアルは頭を出す。

「おえ…。最後の機動は吐く…」

先ほどテールが取った機動は、一度瓦礫に隠れて上空に最大速度で上昇。

その後、敵機直上に移動して『ニュートン』を解除、押し潰す。

単純な動きだが、負担は大きかった。

【賞賛。サポートがありましたがそれでも、実行出来た技量は素晴らしいです】

「そーかい…」

吐き気がするアルは口を押さえ、右手を上げる。

テールとアルの出会いは偶然だ。

偶然、爆発によって地下通路が開いた。

偶然、それに気付いたアルが地下通路へと入った。

だが、出会った後の行動は偶然ではない。

生き延びるために、アルは乗ることを決意した。

そこには確かに、自分の意志が存在していた。

出会いは偶然でも、そこから先は自らが選んだもの。

その出会いが、一人の命を救った。

そして、その出会いが、一人の運命を変えた。

先にあるのは不可視の世界。

だけど、見据えた先には、確かな希望が存在している。

出会いを祝福するように、戦車は一発、空へと放った。

機動戦士ガンダムLoD 第一話


          ――始まりの号砲――

>>168、テライケメンでビックリした…。これで20行ってないとかモテモテやろ…(確信)。

以上で第一話終了となります。プロローグなので、安価は無しです。期待してた方、申し訳ありません。

第二話からはちゃんとヒロインも出てきますよ。文章に起こす必要があるので、数日掛かると思いますが…。

今日の本編はこれで終了ですが、質問とかがありましたら、寝落ちするまで頑張って答えたいと思います。

乙おつ
思ったよりアルファルドくんが明るくて楽しかった
このあとアルは吐いたの?

T-34をちゃんとチョイスしたところにセンスを感じる

乙乙
テールの搭載人格の喋り方がフルメタのアーバレストのAIアルを彷彿とさせたよ

>>182、バッチリ吐きました☆何度か戦闘をこなしたことで、今ではもう大丈夫になっております。

>>183、ハッチは砲塔上部にしたかったのですが、ガンダムフェイス云々であえなく断念しました。ガンダムみは必要ですし…。

>>184>>1としては、DOAの八舞 夕弦をイメージしてました。こんなに喋ることは、これから先は滅多に無いと思います。

これ以外に戦車が飛ぶネタで最近見たのは、ニコニコ動画の 東方戦車道 かな。>>1さんは拝見された事がございますか?

>>188、いやぁ、東方系はあまり見たことないですね…。空飛ぶ戦車は初めてです。

そろそろ寝てしまいそうなので、返答はここまでです。次更新する時にでも、返事をしたいと思います。

次はいつになるかなぁ…。第二話の作成が終わってからなので、一週間以内には完成すると思います。

一応、投下前に連絡しますが、いつになるやら…。皆さん、安価協力本当に助かりました!謝謝茄子!

機体名:ワイルドハント
メイン:大口径ガトリング砲2門
サブ:6連装ミサイルポット4門
サブ:自走式キャノン2台

通称『嵐の王』。
『圧倒的大火力による全方位射撃』をコンセプトに作られており、大型ガトリング砲は現行のどの装甲をも貫く威力。
自走式キャノンは使い捨てだがデコイとしても使える優れもの

アイアン・トマホーク

メイン:巡航ミサイル「アパッチ」
サブ:30mmチェーンガン「チヌーク」
サブ:グレネードランチャー「ナバホ」

性能や武器は貧弱だけど、操作方法が簡単で大量生産可能なTHE量産機な機体。

自分も貼ってから「これ量産機の装備じゃねぇな」と思った。
ジェスタみたいなスペシャルスタンダードな機体として扱ってくれれば幸いです。

>>218
キウイ・ベリィとかなwww

>>221、調べたら吹いた。戦車…?(首を傾げる)。

お待たせしましたー。今から投下していきます。ファントムのシステムは独自解釈MEGA MAX状態です。ご了承ください。

機動戦士ガンダムLoD 第二話


          ――命は消えど、憎悪は消えず――

モニターに移されている時間は午前8時。

アルの記憶では、昔では明るい時間帯だった。

「アルー…。まだ着きませんの…?」

「まだだディア。あと1時間」

ディア・エニシ。

ある都市で食料を補充していたところに突然、旅に連れていけ、と押しかけてきた令嬢である。

「むぅー!『ニュートン』を使えば数十分で着きますでしょう!?」

ディアはジタバタとしてふて腐れるが、それで状況が好転するわけがなく。

「馬鹿」

「あいたっ!」

軽くデコピンを一発。

小気味いい音がコックピット内に響く。

「『ニュートン』だって、無限に使えるわけじゃないんだ。クールタイム中に襲われたら、ただの戦車だぞ」

【同意。不用意な発言は控えるべきです】

「…ぐすっ…」

二方向からの集中砲火を浴び、たちまち沈黙してしまう。

そして、目尻には涙が浮かんでいる。

――あーあー…。こうなったら長いからなぁ。

仕方ない、とアルは起動用のレバーを引く。

「10分だ。それ以上は使わない」

――戦闘になった時は面倒になるが、コイツに泣かれる方がもっと面倒だ。

アルの言葉を聞いて、笑顔になるディア。

それとは裏腹に、アルはいいように利用されている気分になっていた。

「『ニュートン』稼働終了。あと20分だ。我慢しろよ」

「はい」

すっかりいつものように戻ったディア。

アルは頭を抱えるが、視線はレーダーへと向いている。

「…テール。ニードレットまでの道のりで、潜伏出来そうな場所はあったか?」

言い終わるや否や、モニターに色々な情報が映し出される。

現在位置とここから狙撃可能な範囲、逆にこちらを狙撃出来るポイントと潜伏可能な範囲、果てには、狙撃可能な機体のデータまで。

「んーと。狙われてるな。間違いなく」

「えっ」

親指をペロリ、と舐め、スコープを覗く。

その先には、ギリースーツで身を隠し、バズーカを構えているMSが見えた。

弾道計算と風向による誤差修正を済ませ、一射。

不可視の銃弾は、頭部ごとコックピットを撃ち抜いた。

「…?何を撃ちましたの?」

「普通にコックピットを。まあ死んだだろ」

ディアは、沈痛な面持ちで視線を下げる。

「…慣れませんわね。人の死には」

――慣れるよりよっぽどマシだがな。

ぐしゃぐしゃと乱暴に頭を撫で、思考を無理矢理中断させる。

暗くなられたらこっちが困るのだ。

「痛た…。私は子供じゃありませんのに…」

「子供だよ。俺から見たらな」

「…むぅ~!」

そういうところが子供なんだよ、ともう一度デコピン。

音も出ないくらいの、本当に軽いデコピンなので痛くないはずだ。

軽くあしらわれたディアは、少し不機嫌になった。

静かになったコックピットに、アラートが鳴り響く。

「チッ。当たり前だろうが増援か。数は?」

MSを潜伏させていたなら、近くに本隊がいるはずだ。

即座に提示された広域レーダーには、赤い点が4つ記されている。

「メイガス一機とガサラン三機…。まさか正規軍…?」

それはない、と頭では否定する。

目的地の情勢からして、そこに戦力を割くことはあり得ないからだ。

――何にしても、まずは敵をどうにかしないとな。

「ディア。舌を噛みたくなかったら喋らないようにな」

口を押さえ、ディアはコクコク、と頷く。

「さて…ガンダムの力、見せてやるよ!」

『時雨』を敵機の方向に乱射しながら、『トラップ・シューター』を三発放つ。

それは、山岳地帯の通路目掛けて飛んで行った。

『隊長!ビーム兵器による弾幕です!』

装備しているシールドを構え、ガサランは岩陰から様子を窺う。

『問題ない。この程度なら、狙撃する余裕がある』

隊長から見て、右方向へと移動する戦車型MS。

『誰かは知らんが、部下の命を奪った報い、受けてもらうぞ』

冷静に着弾時間を予測して、射撃。

『…終わりだ。帰投する』

ロングビームライフルを背部に装着、背を向ける。

ユーラシア大陸最強の、必中アウトレンジ攻撃は、確実に砲塔を吹き飛ばした――。

――かのように見えた。

「当たるかよ!」

直撃の一秒前、アルは『ニュートン』を一瞬だけ最大稼働、機体を浮かせた。

当然、テールに当たるはずだったビームは地面に直撃する。

レーダーに反応が残っていることに気付いた四機は、慌てたように走って来る。

――残念、そこはもう使えないぜ。

先陣を切ったメイガスが、トラップ弾に触れる。

瞬間、メイガスの上半身が消し飛んだ。

『隊長ォ!』

『何をされた!?アイツは弾を撃ってなかったはず…』

『反重力システムを作動させろ!囲んで墜とす!』

『了か…』

『…はぁ!?』

我先に、と反重力システムを作動させた前衛の二機は、通路上部を飛び出たところで爆発した。

一機は胴体部分、もう一機は右上半身が爆発し、ガサランのパイロットは当然絶命。

姿なき凶弾に斃れた二人を見て、目を見開くパイロット。

『何だよアイツ…。データベース照合…。アン…ノウン…!?』

パイロットの顔が恐怖で染まる。

モニターに映されている戦車型MSは、データベースに存在しない機体だった。

――どこの新型だよ、クソッタレ。

ガサランは反重力システムを作動し、後退する。

しかし、それをアルが許す筈もなかった。

「チェックメイト」

アルは『トラップ・シューター』の発射速度を最大に上げ、精密狙撃を行った。

気付いた頃にはもう遅く、パイロットは死を目前にしていた。

そして、怒りを込めた言葉を放つ。

「許さねえ。隊長も仲間も殺したお前は、絶対に許さねえ」

「俺が死のうと、家族がお前を恨むからな。一生…!」

針のような隙間を縫うその狙撃は、コックピットを抉り、墜とした。

「…もういいぞ。ディア」

「…ぷはー!死ぬかと思いましたわ…」

胸を押さえて、息を整えるディアをよそに、アルは思索に耽っていた。

――どうして、こんな僻地に正規軍が配属されているのか。

ニードレットは文字通り、国から見捨てられた土地だ。

障碍者ばかりが集められ、大した統治も行われていない。

ほんの僅かな、労働が出来る障碍者によって、何とか生き永らえているほどだ。

「まあ、見てみたら分かるか」

「何がです?」

「内緒」

「むぅ~…。秘密ばかりでずるいです…」

愚痴るディアを横目で見ながら、アルは速度を上げた。

様々な障碍者の隔離施設『ニードレット』。

その付近にテールを停め、迷彩用のシートを被せて、二人は降り立った。

街道らしき場所には、無数の人々が横たわり、呻いている。

「うぐ…。キッツい臭いだな」

「臭いですわ…。ただただ臭いだけですわ…」

普通の悪臭に混じって、腐乱臭を感じる。

死体の処理すらままならないのだろう。

障碍者といっても、色々な種類がある。

先天的な場合や、後天的な場合。

肉体的な場合や、精神的な場合。

事故などによって起きている場合や、薬品や酒などで起きている場合。

数え上げたらキリがない。

ともかく、ここにいる人が殆ど障碍者ならば。

まともに街が機能しているわけがない。

「うぅ…。どうして、こんな場所に来たんですの…?」

「言っただろ?俺は自由に旅をする。どこに行こうと、俺の勝手さ」

「むぅ~…」

鼻を押さえながら、アルは周囲を一瞥する。

ところどころに、白い防護服に身を包んだ人がいる。

そして、数人の障碍者を運んで行くのだ。

――ここで何かしている、のか?軍が主導して。

そう考えれば、先ほどMSが配備されていたのも納得出来る。

外部から人が来るのを拒むためだったのだろう。

何をしているのかは予想出来ないが、どうせろくでもないことだ、とアルは判断する。

――こんなところに長居したら駄目だな。戻ろう。

そして、ディアを抱えてテールを目指し、走った。

「…鼻、付いてますわよね?」

「ああ。バッチリと」

「摘まないでくださいませぇ…」

グニグニと鼻を左右に揺らし、アルは満足して手を離す。

――さて…。ここにいるのがマズいなら、どこに行くかな。

アルの思考を読み取ったように、提示された世界地図。

そこには、推奨されている都市が記載されていた。

世界に点在する都市の数は僅か15個。

災害によって陸地が消えた今現在、これ以上増えることは無いとまで言われている。

今回推奨されている都市はたった一つ。

テールの好意に、アルは甘えることにした。

あれー…?一つだけage進行になってるなぁ。…まあいっか。都市の設定に入ります。直下に、目指す都市の位置する大陸をお願いします。

アメリーカですね。分かりました。次に都市の特徴を↓3まで、名前を↓4で募集します。

今回、テールが推奨した都市は『ニュージュエラー』。

意訳すると『新たな富豪の集う街』とでもなるのだろうか。

『ニュージュエラー』は、世界でトップクラスに栄えている巨大な街だ。

しかし、栄えている反面闇も大きく、『力こそ正義』という考え方が蔓延している。

その弊害か、性犯罪者等が非常に多い――。

――特に、ならず者やそれを統括するギャングが。

でかでかと建てられたカジノが特徴的だが、治安は当然悪い。

「次に向かう都市では、俺から離れるなよ。レイプされても責任は取れん」

「は、はい」

アルはディアへと忠告するが、当の本人は理解出来ていないような顔をしている。

――まったく、これだから箱入り娘は困る。

心の中で愚痴を零しながら、アルは記憶を辿る。

――地図の通りなら、『ニュージュエラー』は故郷の近くだな。もう更地になってるが。

既にこの世にいない両親のことを思い出し、アルは感傷に浸っていた。

『ニュージュエラー』に向けて機体を動かしている中で、アルはラジオを起動させる。

『どうもー!皆元気にしてるかい?こんな世の中でこそ、ハッピ』

『君たちの愛したガルマは死んだ!何故』

『大佐!邪魔です!』

『俺が、俺たちがガンダムだ!』

『この瞬間を待っていたんだ!』

『続いてのニュースです。昨夜未明、ユーラシア大陸に存在するエニシ家の屋敷が、突如謎のMSに襲撃されました。犠牲者は最低でも20名。ディア嬢以外のエニシ家血縁者は全員、死亡したとの報告です』

「…何だ今のニュース」

おそるおそる後ろを覗いてみると、呆然としているディアが見えた。

「嘘…嘘よ…。たしかにクズだったけど、殺されることなんてなかったはずよ…!」

クズな時点で死ぬには充分なのではないか、と言おうとするアルだが、自重した。

『MSの詳細は不明ですが、『ガンダムタイプ』であったことは間違いないそうです。どう思いますか、トユミ・キミノ先生』

『『Life or Death』に参加する機体だと思いますよ僕は。浴びたいんでしょうね。注目を』

『Life or Death』。

アルは風のうわさで聞いただけだが、都市を代表する『ガンダム』同士の殺し合いで、何をしても許される、ルール無用なのがルールのイカれた大会である。

優勝都市には、全世界の生産食料の7割が譲渡される、まさに都市の存亡を懸けた大会なのだ。

ラジオを切り、嗚咽するディアを優しく抱きしめる。

「今は泣けるだけ泣け。整理する前に一度、吐き出した方がいいぞ」

「っはいっ…。ひうぅ…。あぁぁん…」

泣き疲れて眠りに付くまで、アルは背中をなで続けた。

「すぅ…すぅ…」

静かになったコックピットに、ディアの寝息が響き渡る。

黙々と、目的地目指して操縦桿を操作するアルに、操縦桿の主は問い掛ける。

【質問。アルはどうするつもりなのですか?】

今では聞き慣れた合成音声。

女性的だが、機械らしさが混じっているそれは、頭によく残る。

「『Life or Death』のことか?テールがガンダムである以上、俺たちも参加しないといけないんだろうな」

数秒の間をおいて、音声が響く。

【同意。都市と契約していないとはいえ、ガンダムならば参加する義務が生じるのでしょう】

「ガンダムを辞めることは出来ないのかな?」

アルの問いに、今度は即座に反応してきた。

【否定。ガンダムには皆、人格が搭載されています。ガンダムを辞めるということは即ち、私が死ぬのと同義です】

「…なら嫌だね。寂しいのはごめんだ」

テールとの付き合いは長い。

いつも支えてくれる友と、アルは離れたくないのだ。

それを伝えたかっただけで、他意は無い。

【――――】

突然、コックピット内にノイズが響く。

「ど、どうした!?壊れたのか!?」

【――大丈夫です。各部動作、異常無し。修理の必要性もありません】

「そ、そうか…。ならいいんだけど…」

テールの中枢部は、僅かに温度が上昇していた。

そしてそれは、ほんの僅かな機体性能の上昇へと繋がった。

初めて起きた人格の異常。

それは、ただの異常なのだろうか。

それとも、一つの変革の序章なのだろうか。

『ガンダム』に意思がある理由は、そこに隠れているのかもしれない。

昨日未明 某都市外


「ファントム。システム起動」

【…承知いたしました。どうか、無理をなさらぬよう】

「問題ない」

キュインッ、と特徴的な起動音が鳴り、メインカメラに赤い光が灯る。

ファントムはバーニアを吹かし、ドーム状の防壁に突撃する。

両腕をクロスさせ、防壁を突破。

そして、バーニアを最大稼働。

街の中心に居座る、ワイルドハント目掛けて飛翔した。

「滅べ」

こちらに向けてガトリングを構えるより速く、レイベルは『ペネトレイター』を展開、メインカメラとコックピットを、容赦なく蜂の巣にする。

だらり、と垂れ下がった腕を斬り落とし、ミサイルポッドとガトリング砲を引き剥がす。

それを、一切の躊躇なしに屋敷に向けて発射した。

ミサイルポッドで半壊した屋敷を、ガトリング砲で追撃する。

普通の機体であれば、反動で腕が損傷するが、ガンダムタイプには関係ない。

特に、近接戦を中心としたファントムは、フレームの耐久性が異次元のレベルにある。

屋敷が倒壊してもなお、銃弾が尽きるまで撃ち続ける。

まるで、憎悪が消えはしないことを表しているように。

カキッカキッ、と弾切れを示す音が聞こえる。

ようやく、レイベルはトリガーを引くことを止め、空になったガトリング砲を乱暴に、屋敷跡へと投げ捨てる。

「ファントム。脱出経路は?」

【既に分析済みです。どうぞ】

「了解。離脱する」

モニターに映される指示に従い、機体を操縦する。

――これだけじゃ足りない。全員をこの手で抹殺する。

自分を地獄に追いやった家族が憎い。

関係ない人でも、自分に同じ血が流れていると思うと苛立ちが止まらない。

――僕の終焉は、エニシ家を根絶やした後に。

ズキン、と頭部に痛みが生じ、蹲る。

『クロノス・オルタナティブ・システム(COS)』。

クロノスは、様々なものを司る神だ。

農耕や大地の神。

そして、時の神。

このシステム名を訳すとしたら、『時の代わりとなるシステム』だろうか。

意味合いとしては、『時間を掛けて到達すべき場所に、無理矢理到達するシステム』となる。

このシステムが、到達するのに費やすべき時を肩代わりするため、搭乗者を強制的に、人類の限界へと引き上げることが出来るのだ。

その代償は、自らの命。

命を供物とし、仮初の力を授かる悪魔のシステム。

それが、クロノス・オルタナティブ・システムである。

呼吸を荒らげながらも冷静に、異常なまでに冷静に、レイベルは言葉を漏らす。

――肉体さえ無ければ、この痛みにも、無駄な疲労にも縛られることはないのかな。

モニターへと向けられたその目は、哀しいほどに冷たく、透き通っていた。

以上で第二話終了です。もっと量を増やしていきたいけど上手くいかぬ…。脚本家の凄さがよく分かる。

第三話ですが、ガンダムとの戦闘になる可能性があります。なので、ガンダムとパイロットの安価を取るかもしれないです。

次回予告とかを投下したい感があるのですが、そこまで思いつかない貧弱な脳。ギレン兄貴の頭脳は欲しい。よこせ(脅迫)。

次は来週とかになるかもしれません。では諸君、サラダバー!

すみません…。ちょっと今日投下は無理です…。機体とパイロットまとめを書いておきます…。すまぬぅ…。

パイロット

【名前】ハリティ・ラントス

【性別】女

【年齢】ハリティさんじゅうななさい(28)

【外見】アラブ系の妖艶な女性。お好きなイメージでどうぞ。

【戦闘力】弱い。どうしてパイロットになったの?

【来歴】

大富豪の親父によって、強制的にパイロットにさせられた不遇な人。この世界の親はだいたいクズ。悲しいね。

本人は乗り気ではないし腕も良くないので当然、パイロットであることに不満マックス状態。サムサランちゃんが唯一の癒し。

他人と関わることが殆ど無かったため、本音を語り合える相手が欲しい今日この頃。妖艶な見た目に反し、意外とお茶目。


ガンダム

【名前】サムサラン

【外見】メトロイドのサムス。カラーリングも同じだが、顔はしっかりとガンダムってる。

【搭載人格】怖いもの知らずの無邪気な子供

【メインウェポン】腕部物質透過型ビーム・電撃弾投射砲『マウジャ&ケラウノス』

【サブウェポン】

・ツインアイ内蔵型小口径ビーム砲『カルナ』

・小型クラスター爆弾『グラウンド・ブレイカー』×8

・攪乱用閃光手榴弾『ブリッツ』×6

【来歴】

ハリティさんの親父が、とある技術者を脅迫して造らせた『ガンダム』。搭載人格はボクっ娘。萌え上がるガンダム。

遮蔽物無視ビームやクラスター爆弾、目からビーム、フラッシュバンと、搦め手ばっかり。

ビームの性質は威力を持ったγ線のようなもの。物質をすり抜けて襲ってくるが、威力は低い。人体への影響はアカンで。

厳密には、荷電重金属粒子を大量にγ崩壊させ、圧縮して放っている。物理法則的に大丈夫なのかは知りません(投げやり)。

電撃弾は比較的に安定して使え、機械のショートを起こして優位に立つための装備。機体はガラクタ、パイロットは黒焦げになってもらう!

よっしゃ!投稿出来るくらいには完成しましたで!ってなわけで今から始めます!

機動戦士ガンダムLoD 第三話


          ――その邂逅は開戦の狼煙――

目的地の『ニュージュエラー』は、南アメリカ大陸に存在している。

アルの現在位置は旧ゴビ砂漠。

かつては礫が転がっていた砂漠は、岩肌が露出している部分と土が露出している部分に分かれ、昔の姿が嘘のようにも思える。

「…で、指示通りに進んでるんだが、この先にあるのって…アレ、だよな…?」

モニターにポップアップしたのは、輸送機のデータ。

テール一機を載せるのが限界の、元旅客機である。

災害によって、殆どの戦力が喪失した。

戦艦や戦闘機といった設備に格納するのが困難な物がその多くを占めており、比較的多く格納出来るMSは、半分以上が失われてもなお現役であった。

喪失した分を取り戻すべく、世界で実行された苦肉の策が、民間企業等で使われていた物を改造、再利用することであった――。

――新たに資源を採掘する余裕など、持ち合わせている筈も無かったので仕方のないことではあるのだが。

閑話休題。

アルが疑問に思っているのは『どうして、輸送機がある基地へ向かっているのか』だ。

補給自体は、幾つか存在する都市でも行える――。

――『ガンダム』の基本的な燃料は現行のMSと変わらないが、変換効率が桁違いな上、動力システムの理論が根本的に違う。

そのため、時間を掛けても辿り着くことは可能である――。

――どちらにせよ、輸送機を利用するのに変わりはないが、民間の物でも事足りる。

【返答。『Life or Death』の開催を控えている以上、『ガンダム』の保護は優先されると考えたまでです】

「…つまり、『ガンダム』であるテールを軍が放置するわけがないから、そこに付け込んで輸送してもらおう、と」

人間みたいな考え方をするなぁ、とアルは関心を抱く。

弱みに付け込んだり、強みを徹底的に利用するのは、人間の十八番だ。

それを、機械に搭載された人格(もしくはAI)が、当たり前のように行っている。

そんな高度なプログラムを組み立てた、開発者の顔が見たくなったアルであった。

ピピッ、とMSを認識した音が鳴り、アルは視線をレーダーに向ける。

「…レーダーに反応。アイアン・トマホークが二機か。武装は解除しているようだな」

念のために狙撃用のスコープを下ろしておき、いつでも対応出来るように備える。

こちらの姿を確認したアイアン・トマホークは、光通信を行った。

「『我に攻撃の意思無し。同行願う』か。従った方がいいかな?」

アルはテールの意見を聞こうと、発言を促す。

すると、モニターには『従っても問題ない』という旨を記した文章が映される。

「…了解」

テールに従うのはともかく、赤の他人に従うのに嫌悪感を抱くアルだった。

『初めまして。貴方が『ガンダム』のパイロットなのですね。お若いのに立派なことで』

「…立派じゃない。選んだのは俺の意志だが、テールと出会ったのは偶然だしな」

アルがテールと出会うまでに、沢山の命が消えた、消えすぎた。

故に、出会えたことを嬉しく思えても、自分が凄い存在だとは、立派だとは思えなかった。

その犠牲が無ければ、アルがパイロットになることは無かっただろうから。

そのことを理解しているから。

声色から何かを感じ取ったのか、責任者と思われる女性は、話を変えるために切り込む。

『…つかぬ事を訊きますが、貴方の目的はこの基地の襲撃ではないでしょう?』

こちらの指示に従ったのだから、と女性は付け加える。

「…まあ、な。『ニュージュエラー』まで輸送してもらいたいんだが」

『構いませんが、無償ですることは出来ません。何分、燃料も貴重なので』

――当然か。メリットが無けりゃあ、動かないよな。

予想していた言葉を聞き、眉をひそめる。

こちらが提示出来るメリットは『ガンダム』の技術しかない。

どうしたものか、とリニアシートに身体を預ける。

どうするか悩んでいると、モニターに別のウインドウが展開される。

【提案。情報収集をさせるのはどうでしょうか?】

ふむ、とアルは腕を組む。

『ガンダム』の情報を保有しているのは『ガンダム』だけだ。

世界で利用されているデータベースと『ガンダム』が利用しているデータベースは別物で、テールら『ガンダム』のデータベースには、他の『ガンダム』の情報も保管されている。

逆に言えば、世界で利用されているデータベースに『ガンダム』の情報は存在しないのだ――。

――厳密には一部が存在しており、補充する必要がある武装のみがそれに当たる。

また、ガサランに搭載されている廉価版反重力システムは『ニュートン』を模倣したものであるが、『ニュートン』自身の情報は一切利用されていない――。

――直接見た科学者が自力で同じようなシステムを作ったものなので、厳密には模倣ではなく再現の方が正しいのだろうが、廉価版のため、悪いイメージがある模倣という表現を使った。

閑話休題(二回目)。

つまり、相手側に情報を手渡すのではなく、相手側を動かせることで情報を渡すのだ。

送られるデータよりも、自力で入手したデータの方が信頼性は高いだろう。

アルは、これ以上に有効的な代案を思いつかなかったため、テールの提案を採用する。

「…じゃあ、この『ガンダム』の調査をしていい、と言ったら?」

ピクリ、と女性の身体が動く。

「悪い話じゃないと思うぜ?都市で情報は集められてるだろうが、色々な『ガンダム』の情報が取れれば、それだけ他の奴らからイニシアティブが取れる」

『………』

女性が黙った。

そして、どこかに電話を掛けた後に返答する。

『…分かりました。輸送機の格納庫を開けてますので、移動をお願いします』

「交渉成立、だな」

『ああ、忘れていました。あなたの名前を教えていただけますか?』

「ん?俺はアルファルド。『アルファルド・スターリット』だ」

『スターリット…』

思い当たる節があるのか、意味あり気にアルの名を女性は呟く。

これ以上話す必要も無いのでアルは通信を切断し、静寂が広がったコックピット内で、アルは嬉し気に右手を握りしめた。

『周囲に反応無し。発進の許可、出ました』

『了解。離陸を開始します。屋外の従業員は速やかに退避してください』

けたたましいサイレンが鳴り、地面に設置された滑走路灯に光が灯る。

管制塔の指示に従い、輸送機はエンジンの稼働率を上げる。

『3、2、1。発進、どうぞ』

そして、強烈なGが掛かる。

「ぐぅ…。こんな中で寝ていられるとか、お嬢様は流石だねぇ…」

しかめっ面のまま、独り言ちるアル。

その言葉は、誰にも聞かれることは無く。

テールがスリープモードに入ったためモニターも消え、コックピットは暗闇に包まれる。

念のためにハッチをロックし、そのまま眠りに付いた。

新たな街で何が待っているのか、心の底から楽しみにしながら。

「スターリット…。聞いたことがある名ですね」

離陸から四時間後。

技術班から送られてきた書類に目を通しながら、女性は別のことで思考していた。

気になってしょうがない女性は、殉職者リストをチェックし、抽出を行う。

「…あった。やはり、軍人でしたか」

PC画面には、まだ年若い男女が映し出されている。

死亡時期は災害と一致しており、それぞれの殉職地は遠く離れていた。

「どちらも機体はワイルドハント…。皮肉ですね。名も知らぬ誰かを守るために、侵略者である機体を使ったなど」

殉職理由の欄に記載されているものに目を通して、苦笑する女性であった。

「…装甲の材質は今と変わっていないのですか。意外」

「しかし、武装が一癖も二癖もありますね。特に、主砲が特殊です」

トラップ・シューターの弾を解析するが、弾自体はただの榴弾だった――。

――榴弾と言っても、炸薬量が多く爆弾のようなものだったが。

しかし、主砲の機構が異常過ぎた。

異常過ぎるおかげで、主砲のデータを取ることが出来ないほどに。

「『ガンダム』…。どうして、過去の遺物にこのような技術が…」

開発者の意図が読めない女性は、諦めたように書類を机に置いた。

更に三時間後。

ようやく、アルらは『ニュージュエラー』へと到着した。

「っはぁ~!活気付いてるなぁ!こんな大きな都市に来たのは初めてだぜ!」

格納庫に運ばれたテールとは通信機を使ってやり取り出来る。

なので、心置きなく街に出ることが出来た。

――あの人たちは信用出来る。契約を反故にしなかった上に、補給もしてくれたからな。

コックピット内にずっといたことで、凝り固まった身体を伸ばして解しながらアルは思う――。

――補給したのは『Life or Death』に関わる機体だからに過ぎないのだが、その意図をアルは知らない。

「ディア。ぜーったいに、俺から離れるなよ?」

「…はい」

未だに落ち込んでいるディアだが、仕方がない、とアルも納得していた。

忌み嫌っていたとはいえ、父が、家族が死んだのだ。

一朝一夕で切り替えることは容易ではないことなど、アルも理解している。

「…まあ、俺はこの街に来たかっただけだし?ディアの好きにしていいぜ?」

「アルに一任します」

――せっかく気を遣ったのに…。だが、文句は言えねぇわな。

賑やかな大通りを見物しながら、アルはこれからの行動を考えた。

行動安価です。↓2でお願いします。

1:やっぱこれだね、ニュジュエのカジノ。
2:腹が減っては戦は出来ぬ。飯にしようぞ。
3:基地とか見学したい…したくない…?
4:レディがいるならお買い物っしょ!
5:面白そうだしスラムに突撃あるのみ!
6:自由安価でごぜーますよ!番号を書かないでも大丈夫ですよ!

これからも落ち込んでもらっては困る、とアルはお嬢様の機嫌を直すことにした。

――ディアだって女だし、興味がないわけじゃないだろ。

「じゃあ、買い物でもするか。レーションを買うためにスーパー寄って、後は服とかアクセサリーとか…」

「………」

ピクリ、とディアが反応したのを、アルは見逃さなかった。

「偶には、同乗者さんを労わないとな?ってわけで、俺の奢りだ」

「いえ、私の方がお金を持ってますし…」

「拒否権は無し。断るんなら、旅はこれでおしまいだ」

「…分かりました」

渋々、といった感じで了承したディア。

その心は、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

対するアルは、女性が好きな物なんか分かるわけがないので、頭を悩ませていた。

「飯はこんなもんだろ。次は、お嬢様の欲しいものを買う番だ。どこに行く?」

袋いっぱいに保存食を買い溜め、片手で持ちながらアルは問う。

「えっと…」

ディアは顎に手を当てて黙考した後おそるおそる、といった感じで口を開く。

「…差し出がましいようですが、服を色々と見たいですね」

「了解。では、参りましょうか。お嬢様」

その態度が気に障ったのか、不機嫌な顔をする。

「もう…。すぐに茶化すんですから…。…でも、ありがとうございます」

最後の呟きだけは、喧騒の中に溶けていった。

――どういたしまして。

それに応えたアルの呟きも、同じく消える。

チンピラを片手間にあしらいながら、ブティックに辿り着いたアル一行。

到着した頃には、ディアも笑顔を浮かべていた。

「わぁ…!」

様々な装飾が施された服に、目を輝かせるディア。

「あー…。奢りとは言ったが、あまり高いのは勘弁な?俺が死ぬ」

「大丈夫ですわ。その辺りは弁えていますので」

「ならいいが…」

ウキウキしているのが一目で分かるほど、今のディアははしゃいでいる。

完全に、とはいかないがそれでも、充分なほどに精神状態は回復したようだ。

今回の行動が功を奏したことを嬉しく思ったアルだった。

「…ん。分かった。今から戻る」

「っし。ディア、帰るぞ」

「分かりました」

沢山の荷物を抱えて、テールの元に戻ろうと踵を返す。

「んぶ!?」

「あら、ごめんなさい」

すると、女性にぶつかってしまった――。

――正確には、その女性の胸に。

「んー!んー!」

「ごめんなさいね。急に体が固まっちゃって」

すかさず女性はアルの頭を抱え込んで、胸から離さない。

ジタバタするアルを見て、ディアは怨嗟の声を漏らす。

「…私だって、それなりにはありますのよ…。アレですか?大きい方がいいのですか?大人の方が好きなのですか?」

言葉の割にオーラはどす黒いわけではなく、ぷんすか!という擬音が似合っていそうなディアを見て、楽しそうに女性は手を離す。

「ボーイフレンドをからかってごめんなさい。お嬢ちゃん」

「ボ、ボーイフ…!?」

「ないない。散々働かされてるんだぜ、俺」

慌てるディアと、冷静に否定するアル。

その対比がツボに嵌ったのか、女性は腹を抱えて笑う。

「あはははは!面白いわねぇ!あなたたち」

「…うん。ようやく決心が付いたわ。私も頑張らないと。…死にたくないし、殺したくないもの」

最後に小さく呟き、女性は去っていった。

その顔はどこか、哀しくも見えた。

「…何だったんだ」

「…ボーイフレンド…。アルが…?無…くはないですが…でも…」

「呟いてないで行くぞ」

ブツブツ、と呟くディアを片手で背負い、アルは歩いていく。

テールからの連絡に、内心頭を抱えながら。

「はぁ…。どうして距離を取らないといけないかねぇ」

機体に戻り、最高速度で『ニュージュエラー』から離れる。

何となくだが分かる、これから始まることに警戒しながら。

【理由。都市から出てくる『ガンダム』たちへの対処のためです】

待機中にテールは、突然発信された電波を受信した。

その内容が、これから戦闘が始まる、とのことだったので至急、アルたちを呼び戻したのだ。

「そういえば、他の『ガンダム』の情報を見てないな。どれどれ…」

アルはデータベースにアクセスし、ガンダムパイロットの欄を確認する。

色々な人が映されていく中、見知った顔が表れた。

「…アル、この人って…」

「パイロットだったのか。…ってことは、これから戦り合うのは…!」

そう言うと同時に都市の防壁が開放されて、中から数機のMSが出てきた。

悪趣味な金色塗装のMSが三機。

そして『ガンダム』。

「護衛付きとか卑怯だなぁオイ…!」

『ごめんなさい。だけど、ルールに則ってるから…。そう文句は言わないでほしいわね』

「だよなぁ!」

『ガンダム』間連絡用回線でされた返答wp、アルは声を荒らげながらも肯定する。

実際、護衛機を付けてないアルが悪くもある――。

――彼のような風来坊に同行する人など、普通はいるわけがないのだが。

『Life or Death』は今、幕を開けた。

直下コンマ判定です。ファンブルさえ起こさなければ大丈夫…なはず。

1:ファンブル。不味いですよ!
2~4:失敗。大丈夫だ、問題ない。
5~7:成功。ナカナカヤルジャナイ
8、9:クリティカル。次回判定時に補正+。
0:BGM【TRANS AM RAISER】
00:BGM【明鏡止水~されどこの掌は烈火の如く】

世界に生中継されているこの戦闘だが、大会というには味気ない。

実況がいるわけでも、解説がいるわけでもない――。

――色々なものの生き残りを懸けた戦いなので、華々しさなど不要なのだ。

あるのは、一定範囲を囲んだビームのバリアだけである。

「まずはこっちからだ」

遠距離から時雨を連射する。

ビームであるそれは、離れていても威力が高い。

ましてや、軽装甲の機体相手なら尚更だ。

『正確な射撃ね…。でも、これだけ離れていたら回避出来るわ』

『私が先頭に立ちます。姉さんとリアンは援護をお願い』

『ああ』

『わ、分かりました』

一機のウィルスタードを前衛に、その後ろに三機が並び、陣形を作る。

後衛はウィルスタード二機に挟まれ、サムサランが中央にいる形だ。

『…大丈夫。あれだけ頑張ったんだもの。訓練したんだもの。皆と一緒なら、大丈夫』

右腕のビーム砲に、粒子を充填する。

【ボクたちならやれるよ!ささ、張り切って行ってみよー!】

『…ええ。そうね…!』

そして、それをテールに向け、放った。

【警告。サムサランがビームを発射して来ました。回避を】

「ああ!」

射撃を止め、砲塔を向けたまま下部のキャタピラを横に動かし、加速。

直後に、藍色のビームが先ほどいた場所を通り抜けた。

「おぉう…。実物はやっぱり違うな…」

ビームは障害物をすり抜け、遥か彼方の岩山に当たる前に霧散した。

「ってオイ。人体への影響は凄いんじゃなかったか」

モニターにポップアップする調査書。

そこには、霧散後はイオン化するので問題ない、と書かれていた。

「重金属イオンとか洒落にならねぇよ!」

問題ない?なわけ。

環境破壊がマッハですよマッハ。

「一発でも受けるわけにゃあいかねぇな…。当たったら死ぬ」

サムサランの挙動一つ一つを、アルは注意深く観察する。

【外れたね。じゃあ、一気に突っ込もう!】

『…それはダメね。いつトラップを仕込まれてるか分からない』

アルらが情報を見ているように、ハリティたちも情報を確認している。

そのため、テールの厄介さを知っている。

『この武器もあまり使いたくはないし…。どうしたものかしら…』

最善策が思い浮かばず、少し焦りを覚えたハリティたち。

その焦りは吉と出るか、凶と出るか。

直下コンマ判定です。条件は先ほどと同じです。

『当たれ!』

前衛のウィルスタードが、岩を遮蔽物に利用しながら接近してくる。

スナイパーライフルでの狙撃を織り交ぜての移動は、かなりの脅威になるだろう――。

――あくまで、一般兵を相手にした場合、だが。

気にも留めていないようにひらりひらり、と躱すアル。

追撃に発射したミサイルも、砲塔を向けて放たれた、ビームマシンガンとフィン・ファンネル(待機形態)に悉くを撃ち落とされる。

――まずは一つ。

迫り来るミサイルも、ライフルも、冷静にアルは対処していく。

『くっ…!接近すれば…!』

一発も当たらないのに痺れを切らした一人が、陣形から突出する。

『ダメ!前に出ないで!』

ハリティの制止も虚しく、護衛機はビーム・ナギナタを展開、急加速する。

「…前に出てくるから。だから死ぬんだ」

アルはフィン・ファンネルを二基射出、残りの六基を開口し、護衛機へと向ける。

――残念だがあんたは、もう逃げられない。

そういや戦闘中ディアちゃんはどこに

『情報通り…!』

「チィッ!」

護衛機はフィン・ファンネルに包囲される前に、岩を足場にして細かな方向転換を繰り返す。

パイロットへの負荷は大きいが、フィン・ファンネルのビームを被弾するよりはマシだった。

バルカンのように連射されるビームを、アルから向かって左に移動して回避する――。

――それが、命取りだった。

『が…!?あぁぁぁあ!』

回避している時に、足場にする場所をビームで撃ち抜かれた。

なので、脚部バーニアを使って滞空時間を伸ばそうとしたところ、それは襲った。

トラップ・シューター。

いつ撃たれたか、どこに撃たれたか、どこにあるのかすらも分からない、不可視の魔弾。

アルは既に仕込んでいたのだ。

ミサイルを迎撃した時に。

上半身からブスブス、と煙を出し、地面へとなだれ込むウィルスタード。

『熱…い…。だけ…ど…』

大火傷を負ったが、パイロットは存命している。

任務を全うしようと、焼け爛れた腕で操縦桿を握る。

それに呼応して、機体がゆっくりと動き出す。

だが――。

「悪く思うな。『Life or Death』…だろ?」

――戦意がある人を見逃すほど、アルは甘くはない。

無慈悲な光が、一つの命を燃やし尽くした。

>>326、コックピット内で蹲ってます。外だと何されるか分からないからね、仕方ないね。

今回も直下コンマ判定です。条件は同じですが、補正値は+1されています。

『アニタッ!…おのれぇ!』

味方を墜とされたことが怒りとなり、それが行動に表れる。

MSはパイロットの精神状態を如実に反映する、いわば鏡のようなものだ。

陣形を維持こそしているが、その動きは直線的になっていた。

フィン・ファンネルによる牽制射撃を回避するが、ビームが脚や腕を掠める。

冷静な思考が出来なくなっている今では、回避だけで手一杯だった。

『クソ…!クソ!クソォッ!』

いいように弄ばれている。

その現実を認識するとともに、更なる怒りが募っていく。

『よくもアニタを…!私の妹をォ!』

フィン・ファンネルによる弾幕が薄くなったのを見るとすぐに、ウィルスタードはスナイパーライフルを連射する。

当たるわけがない、と分かっていながらも、撃たずにはいられなかった。

溢れんばかりに溜まった怒りがそうしろ、と囁くから。

『沈め!沈めェ!』

我武者羅に放たれる武器の数々。

それが歴戦のエース――しかも彼女と違って冷静な――に当たるはずがない。

『熱くなったら相手の思うつぼよ!一回下がって…!』

『雑魚が口を出すなァッ!』

『ッ…!自分が弱いことくらい分かってるわよ…』

【ハリティを悪く言うなー!】

『仲間割れしないでくださいよぉ…』

残りの二機も援護するが、それで状況が好転するわけでもなく。

「…これで終わりだ」

サムサランのクラスター爆弾『グラウンド・ブレイカー』を時雨で全弾爆破させたのちに、銃口を機体群に向ける。

その目は、酷く冷え切っていた。

『ぐあっ!』

『きゃあぁぁ!』

ビームの雨が薄い装甲を穿ち、耐え切れなくなった部位が爆発する。

腕を、脚を失い、バランスを取れなくなったウィルスタード二機が倒れ伏す。

『腕をもがれようが…。心臓を貫かれようが…!貴様だけは私がぁ…!』

それでも、立ち上がる。

妹の仇を取るために、武器を取る。

『一刀必滅…!うおおぉぉぉぉ!』

ビーム・ナギナタを無事だった左手に構え、ありったけのバーニアを吹かして接近する。

「馬鹿が…!攻撃しないなら、撃たなかったのによぉ!」

反射的に撃たれたトラップ・シューターは、寸分違わずコックピットを貫いた。

またもや直下コンマ判定です。補正値は+2に上昇しました(クリ二連続のため)。ハリティ一人になったため、条件変更です。

1:ファンブル。不味いですよ!
2、3:失敗。大丈夫だ、問題ない。
4~7:成功。ナカナカヤルジャナイ
8、9:クリティカル。次回判定時に補正+。
0:ブシ仮面ラッシュ
00:どこからともなくスイカバーアタック

『あっ…。うぅ…』

残りのウィルスタードのパイロットは、被弾と倒れた時の衝撃で気絶した。

護衛機を片付けたアルは、視線をサムサランへと向ける。

「…で、まだやるのか?今降伏してくれれば、殺さずに済むんだが…」

『…出来ないわよ。私は都市を、皆の想いを背負ってる。だから、退くことだけは出来ない』

【ボクたちなら勝てるもん!トェーテン、オリジンの君にだって勝ってみせるから!】

何があっても、止める気は無いようだ。

――なら潰す。選んだのはあんたらだ。恨むなよ。

『ケラウノス…最大出力!』

右腕のビーム砲から、電撃が奔流となって押し寄せる。

しかし、こちらは戦車にして、戦車に非ず。

『ニュートン』を稼働させ、宙に舞う。

「さて…と。容赦しないから、な?」

トラップ・シューターの狙いは足元。

――まずは、機動力を奪わせてもらう。

【不味い!一回下がって!】

『えっ?きゃあっ!』

サムサランの警告も虚しく、ハリティは被弾、脚部を損傷した。

【損壊率70%…!ヤバいよこれ。もう満足に動けない!】

『不可視の弾丸…。これほどまでに厄介…なのね…』

バランスを崩したサムサランは、左手で身体を支え、クラスター爆弾を発射する。

『地上にいる時より効果は薄いけど、何もしないよりはマシよ!』

「…そんなわけないだろ」

クラスター爆弾はその性質上、爆弾をばら撒くまでにある程度の高度を要求する。

そして、アルたちは今、宙にいる。

アルが取る行動など、一つしかなかった。

フィン・ファンネル(待機形態)を全てクラスター爆弾に向け、ビームを浴びせる。

すると、クラスター爆弾は分解されることなく、爆散した。

『っ!なら、次はマウジャを…』

銃口をテールに向けようとする刹那、ビームの雨が右腕を撃ち抜いた。

『いやぁぁぁぁ!?』

【ごめんハリティ!ちょっと機体を動かすよ!】

右腕が吹き飛んだ衝撃で、サムサランは宙に浮く。

同時に『ブリッツ』を投擲し、バーニアを吹かす。

左腕でメインカメラを隠すと、辺りが閃光に包まれた。

「くっ…。目眩ましか。テール、回復までに何秒掛かる?」

【計算。…あと10秒ほど必要ですね】

「この土壇場で使ってきた、か。武器は殆ど潰したが…いや、まだあったか」

アルは思考を巡らせる。

この状況でクラスター爆弾を撃っては来ないだろう。

かといって、腕部のビーム砲は完全に使えない。

となると、残っている武装は。

「テール、回復させる前に動かすぞ」

【了解。稼働率を上昇させます】

テールが後ろへと下がった瞬間、小さなビームが元いた場所を撃ち抜いた。

「…残念だったな。あんたの力じゃ、届かない」

とどめを刺すために、アルはフィン・ファンネル全基射出した。

【あっはは…。避けられた…かぁ…】

最後の切り札。

ツインアイ内蔵型小口径ビーム砲『カルナ』は、何もない空へと飛んで行った。

先ほどのように、こちらが情報を知っている以上、相手も情報を知っているいて当然だった。

つまり、あの状況で使える武器はこれしかない、と最初から教えているようなものだったのだ。

【そりゃ、当たるわけないよね。ボクたちの負け、だね】

『…ええ』

機体を包囲するフィン・ファンネル。

試合の決着の付け方は単純。

『ガンダム』の中枢部――つまり人格を搭載しているガンダムフェイス――を破壊することだ。

つまり、殺す必要は無いのだが、そんな余裕を見せるわけがないので基本、どちらかが死ぬ。

それ故に、あのような大会名になっているのだ――。

――どちらかの人格が、少なくとも一つの『ガンダム』が死ぬことは確定しているから、でもあるのだが。

「…どうしたらいいかな。このまま機体を消し飛ばすか、メインカメラだけ破壊するか」

抵抗出来ない状態に陥ったサムサランをどうするか、それはアルの自由だ。

抵抗できないなら、命を奪う必要も無い。

だが、何もされない、という保証もない。

【譲渡。それを決めるのはアルです。ご自由にどうぞ】

「…そうかい」

――さて、殺すべきか、生かすべきか。

↓1~3までに、ハリティを生かすかどうかをお願いします。また、お供のウィルスタードパイロットをどうするかを↓4で決めます。

「…まあ、必要も無いのに殺すことはないだろ」

回線を開き、パイロットと話が出来るようにする。

「ハリティ…さんでいいよな。今からメインカメラを破壊するから、そこから出てくれ」

『…嫌よ。こうなったら、最期までこの子の傍にいるわ』

「死んだら意味ないだろうが…!」

『それでもよ!それでも…一人で逝くなんて…寂しいじゃない…!』

彼女もアルと同じく、長い時間を共に過ごしてきた。

だから、無邪気なこの子と離れたくないのだろう。

――なら、その意思を尊重する、か。

「絶対にコックピットから出るなよ。メインカメラだけを破壊する」

『…どうしても殺したくない、と?』

「そりゃあな。好きで殺してるわけじゃないし」

「俺が頑張ることで、救われる命があるなら救うさ。守るさ」

アルの言葉を聞いて、ハリティは黙る。

彼も必死に生きてきただけなのだ。

仲間を奪った彼が憎いが、これは試合であって死合でもある。

こちらも――厳密には仲間が――殺す気で行ったのだから文句は言えない。

【ハリティ…。聞こえる…?】

『ッ!?ラン、どうしたの!?』

【良かったぁ。聞こえてるんだね】

回線越しに聞こえる子供の声。

安堵しているような声色が、アルの精神を摩耗させる。

【ボク…。ボク自身が嫌だったんだ。誰かに求められて造られたわけじゃない】

【…ううん。ボクは求められてた。『ガンダム』のボクが】

【だけど、ボクそのものは求められてなかった】

サムサランが開発されたのは、一人の富豪の私欲を満たすため、ただそれだけだった。

富豪が欲しかったのは『ガンダム』であって、サムサランが欲しかったわけではない。

【…けどねハリティ。君は、ボクを見てくれた。『ガンダム』じゃない、ボクそのものを】

【もう、ボクはダメだから。壊れちゃう前に言うね】

音声にノイズが走っていく。

中枢部が限界に近付いているのだろう。

【ボクは、そんなハリティが大好きだよ!だから、生きて!】

【大好きなハリティが生きてることが、ボクの願いだから!】

「…すまん。介錯を…させてもらう…」

フィン・ファンネルから放たれたビームが、正確に中枢部だけを撃ち抜いた。

『ラン…!ラン!あぁ…。あぁぁぁぁぁ…!』

光が消えたコックピットの中で、ハリティはただ、泣き続けた。

己の無力さが、大切な人を殺したことを嘆きながら。

「………」

――最低だな。俺は。

そしてアルは、今まで命を奪ったことに対する自己嫌悪に陥っていた――。

――今回のことが、明確に殺めている事実を突きつけたからだ。

一人は嘆き、一人は悔やみ。

一つの死合は、幕を閉じた。

ちょこちょこ誤字してるの恥ずかしい…。脳内変換をお願いします。ちゃんとウィルスタードのパイロットも一人は生きてますよ。ええ。

次回の主役はレイベルです(確定事項)。こちらもガンダム戦ですが、こっちはオートで進めます。設定もこちらでやっておきます。

安価をすることは無いと思いますが、ご了承ください。また投稿するまでにお時間をいただきたく…。お疲れ様でした。

オマケと言っては何ですが、某2VS2の世紀末ゲームっぽい感じの情報を投下しておきます。ガバガバです。


【トェーテン・ビーネンコルプ】

【パイロット】アルファルド・スターリット&ディア・エニシ&テール

【COST】2500

【耐久力】640

【変形】×

【換装】○

【各種武装】

射撃 トラップ・シューター 5発/10秒 弾頭50/爆風20ダメージ ダウン値弾2.0/爆0.5 不可視

射撃CS トラップ・シューター(設置) 3発/5秒 爆風80ダメージ ダウン値2.0 不可視弾のトラップ 味方は見える 一定距離移動後固定

格闘 フィン・ファンネル(待機形態) 400発/5秒40発 1ダメージ ダウン値0.05 24発よろけ バルカン的な

格闘CS ヤタガラス・システム 100カウント/リロード無し 1秒10カウント消費 赤ロック無限 誘導切り無視 誘導強化 被ダメ2倍

サブ射撃 時雨(移動撃ち) 2回/15秒 一発12ダメージを10連射×2 ダウン値0.25 4発よろけ サイコザクのあの機動 開始時に誘導切り

特殊射撃 フィン・ファンネル(展開) 3回/20秒 一発20ダメージを8連射 ダウン値0.5 4発よろけ もう一度同じコマンドで発射

方向入れ特殊射撃 フィン・ファンネル(包囲) 上とだいたい同じ 包囲して射撃 弾数は共有でサバーニャ方式

特殊格闘 ニュートン最大稼働 100カウント/30秒 CT10秒 1秒5カウント消費 BG消費半減 BG消費無しでレバー方向に移動 5カウント消費

BA 全弾発射 ユニコーン的な感じ ダメ設定めんどい

遂にきたか!この時が!
貴方のガンダムを読んで
この僅かな我慢をぬぐい去り
投稿出来なかった期間が企業の仕組んだ卑劣な罠だったと証明し
私は完全なる満足を得るのだ!

昼…昼って何だっけ(痴呆)。すみません寝過ごしてました。修正しながらなので、投稿が遅くなることがあります。

あと、安価が一つ増えますがご了承ください。

機動戦士ガンダムLoD 第四話


          ――自由――

戦闘が終わり、バリアが解ける。

「…胸糞悪いな。この大会」

心中を吐露するアル。

今回の戦闘は、いつにも増して精神的な負担が大きかった。

いくら歴戦のエースとはいえ、未だに二十歳を超えていないのだ。

精神はまだ未熟なのだから、無理もない。

「アル…。あの方たち、どうしますの…?」

ディアの問いにアルは答えない――。

――答える気力が無い、と言った方が正しいか。

終始無言のアルを、ただじっと見つめる。

数分後、アルはハッチを開け、外を見る。

「…もうすぐ夜になる。その前にどこかで休まないとな」

その言葉は誰に向けているのか。

本人すらも、それは分からない。

重い腰を上げ、バールを片手にアルは残骸へと向かった。

「…おーい、生きてるか?」

ウィルスタードのハッチをバールで軽く叩く。

『う…。あぅ…』

「生きてるみたいだな。ハッチは大丈夫か?無理ならこじ開けるが」

呻き声が聞こえたのなら、命に問題はないと思いたい。

次の返事を待つが、その返事がなかなか来ない。

「…仕方ない。ちょっとうるさくなるが我慢してくれ」

両手でバールを振り上げたその時、後頭部に銃口が突き付けられる。

「やめてあげて。リアンのトラウマが刺激されるから」

「…それよりも、俺を撃った方がいいんじゃないか?そうすりゃ、敵討ちが出来るぞ」

出来るかどうかは別にして、と付け加える。

震える手を押さえ、引き金に指を掛ける。

だが、引けない、引きたくない。

仲間を奪った男が目の前にいるのに、絶好のチャンスを掴めない。

「…まあ、無理だよな。俺を撃ったところで、状況は変わらない」

「あんたたちが敗北した事実は不変だ。戻ったところで、いいことは無いだろう」

「…それでも、仇を取ることくらいは」

「じゃあ、何で引き金を引かないんだ?それだけで終わる、簡単なことなのに」

「…ッ」

ハリティは言葉に詰まる。

認めたくない事実を、年下の少年に突き付けられたから。

アルはおもむろに振り返って、銃身を握る。

「ッ!何するの!?これ以上したら本当に撃つわよ!」

「撃てよ。今まで散々、恨まれるようなことをした俺だ。誰も文句は言わねえよ」

グイッ、と引っ張り、銃口を額に当てる。

「…いいの…?あなたは死んでもいいの?」

震える手と同じように、震えた声で問う。

「…ハッ。どうせいつか、人は死ぬ。それが遅いか早いかの違いだろう」

「俺は何度も死を見てきた。今更ビビったりなんてしないさ」

その答えからは、恐怖は微塵も感じられなかった。

――勝てるわけなかったのよ。失うことを恐れてた私たちが、彼に勝てるわけない。

無力さ以前に、覚悟が違った。

勝てなくて当然だったのだ。

寧ろ、よく生きているとさえ思えてきた。

力が抜け、ハリティはへたり込む。

「…分かってる。殺そうとしたから、殺されて当然だってことは」

「だけど…!そう簡単に割り切れるわけないじゃない!殺した張本人が目の前にいるのに…」

「どうにかなりそうだったのよ!恨みでもしないと!そうしないと…心が無くなっちゃうような気がして…」

「さっきの戦いの中でなら、まだ撃てた。だけど…もう…無理よ…。あなたが悪くないって…理解してしまったもの…」

流したくない涙が溢れる。

こんなに弱い自分が惨めで、悔しくて。

「…さっきはごめんなさい。もう、危害を加える気は無いから。あなたは早く基地とかに行って。私がリアンを助ける」

ハリティは銃のマガジンを抜き、ホルスターに差し込む。

それを見たアルは脱力し、地面に寝転がる。

「はぁ…。死ぬかと思った…」

「…え?」

「…ああ。さっき俺が言ったのは嘘だ。怖いに決まってるだろ、死ぬのは」

訳が分からない、というような表情をするハリティ。

同じく、アルも困惑の表情を見せる。

「…騙したの?」

「いや…その…。本音もあるぞ?っていうか…怖くないってとこ以外は本音」

「恨まれることもしてきたし、目の前で人が死ぬのをごまんと見てきた」

「信じたんだよ…。あんたは何ていうかその…優しい人だし。撃たないだろうって」

「何それ…」

自分が考えていたことは何だったのか、と虚しく思う反面、内心安堵していた。

彼もまだ一人の子供なのだと、そう思えたから。

そして、戦闘時の通信を思い出す。

『そりゃあな。好きで殺してるわけじゃないし』

『俺が頑張ることで、救われる命があるなら救うさ。守るさ』

「…そう…よね…。殺さずに済むなら、そうするわよね…」

「ああ…。だけど、さっきは無理だった。戦力差があったし、特攻されちゃ、どうしようもない」

だが、そこで手に掛ける判断をしたアルが、羨ましく思えた。

そして、それを実行出来る技量が、眩しく見えた――。

――その力が私にあったなら、喪わずに済んだのに。

――劣等感を抱いている自分を、力を持ったアルを、恨めしく思った。

「…で、あんたらはどうするんだ?」

起き上がり、胡坐をかいているアルが問う。

「リアンを連れて、街に戻るつもりよ。…非難されるでしょうけれど」

皆の未来を背負い、負けてしまった。

そんな自分たちが受け入れられるわけがない。

あの父親が、自分を見逃すわけがない。

――いや、あの人なら。彼を引き込もうとする。

父親が求めているのは『ガンダム』だ――。

――もっと正確に言うならば、強い『ガンダム』を持つ自分に酔っている。

自分が偉大な存在だと知らしめたいのだ。

だから、弱い自分たちに興味は無いだろう。

軽く一蹴したアルを手に入れようと画策しているはずだ。

考えれば考えるほど、自分の弱さが嫌になる。

沈んでいくハリティを見て、いたたまれなくなったアルは声を掛ける。

「じゃあ…さ…。俺と一緒に旅をしないか?」

「え?」

思いもよらない言葉を聞いたハリティは困惑する。

「ここに来るまでは、世界を旅してたんだ。…まぁ、ここに来たのはそういう提案をされたからなんだけど」

「俺としても、あんたらを見捨てるのは嫌なんだよ。だって、原因は俺だし」

アルの目を見るが、それは街で会った時と変わらなかった。

本気で提案をしている、と思ったハリティは、耐えられず吹き出した。

「ふふ…。あはは…!あなた、分かってないのね!」

「…真面目に言ってたのに。笑う要素は無かっただろ」

「あるわよ…!だって、この世界では『強いものが全て』じゃない!」

「敗者の私たちは、勝者であるあなたたちに従うしかないのよ。だから、あなたの好きにしなさい」

「あ…そう…。だったら一緒に来てくれ。流石に、これからも集団で来られたらきつい」

「ええ。戦力にはならないけど、整備は得意だから。何でも言って頂戴ね」

コクリ、と頷くアルを見て、ハリティは微笑む。

――こうして見ると、年相応なところもあるのね。

恨みが無くなったわけではない。

が、恨みに突き動かされて殺していいとも思えない。

どうするかは、彼のことを知ってからでも遅くないだろう。

――何言ってるんだろうな、俺は。

一人旅の方が好きだったのに、今では他人と旅をするのも悪くは無いと思ってきている。

心情の変化の主因は、間違いなくあのお嬢様だ。

――ったく。今日の飯は豪華にしてやるよ。

その変化を受け入れているのも、きっと――。

「…あ、どうも。ちょっと頼みたいことがあるんだが…」

『すみません。至急基地に戻ってください。来客がいますので』

「…来客?誰だ?」

『…ラサード・ラントス氏です』

「本当に誰だァァァ!」

「…あの人は…!手が早いわね…!」

誰かは分からないが、戻ってこいと言われているなら仕方ない。

「ハリティさん、リアンって人を連れて俺の『ガンダム』に乗ってくれ」

バールをハリティに手渡し、アルはテールの元に戻る。

「えぇ…。私一人でハッチを開けるの?無理よ」

数分後、戻って来たアルたち全員でどうにかした。

基地に戻ると、コックピットから出た直後に、無数の黒服がワラワラと出てきた。

「…手厚い歓迎なことで」

「アルファルド様ですね、ラサード様がお待ちです。こちらに」

「…断ると言ったら?」

「鉛弾をプレゼントすることとなりますが」

「…チッ」

流石に撃たれては敵わない、と渋々アルはテールから降りる。

「待ちなさい!私も同行するわ!」

「いえ、ハリティ様はそちらでお待ちください」

「ふざけないで!私にだって、お父様と会う権利はあるでしょう!」

「…では、どうぞ」

激昂するハリティに気圧されたのか、それとも。

ともかく、ハリティも同行することとなった。

連れられた先は、軍の司令室。

そこには、恰幅のいい男性と、交渉を行った女司令官が。

「ご苦労、褒賞は後で受け取るがいい」

「光栄でございます」

黒服は敬礼をし、三名を残して外に出た。

今、司令室にいるのは七名のみ。

「さて、用件というのはだが。率直だがアルファルド君、君の腕前、しかと拝見させてもらった」

「…どうも」

声色からして世辞、というか、見下しているように感じるが、スルーしておく。

「その腕前を見込んで言う。この都市『ニュージュエラー』と契約を結んでほしいのだよ」

「無論、報酬はやろう。住居や足、食料の手配は勿論、女だって好きにして構わん」

「そこの未熟者も、だ。所詮、一人では何も出来ない愚図だ。使い道が増えてこちらも嬉しいよ」

ギリッ、と歯軋りをする音が聞こえてくる。

して当然だし、今ここでぶん殴ってもおかしくないくらいだ。

「君は身寄りがないと聞いている。どうだね、私のために力を貸してくれないだろうか?」

このクソ野郎と契約するかの安価です。先に二票入った方が採用になります。

セリフを書いてくれたらそれも入れていきます。

1:受け入れる(メリットは先ほど書いた通り。アルは基本、誰かの下に付くことを嫌がります)
2:拒否する(大陸間移動には前回と同じく、軍の協力が必要です。現時点ではコネがありますが、それが続くとは限りません)

化けの皮が剝がれたな、とアルは思うが、そもそも被ってもいなかった。

ふざけた物言いをしている時点で、本性は見え見えだ。

メリットがあるのは少しだけ魅力的だが、こちらが下に付くのは御免蒙る。

「…自分で言うのもなんだが、俺はずっと戦ってきた」

「だから、そこらの軍人よりは強いんだ。小隊程度なら簡単に潰せる程度には、な」

「ほう。それは素晴らしい。是非とも戦ってもらいたいものだ」

アルの言葉を聞き、下卑た笑みを浮かべるラサード。

「じゃあ、もっと条件を良くしてくれよ。この程度じゃ、俺は満足しない」

しかし、その笑みが凍り付くまでに時間は掛からなかった。

「た、足りない…?ああ、言い忘れていたが金も支給するぞ」

「マジ?じゃあ財産全部貰うわ。一度カジノを経験してみたかったからな」

「馬鹿言うな!払えるわけがないだろうが!」

「ではこの話はおしまいで」

「待った!済まなかった、君が男色家である可能性を失念していた。男も好きにしていいぞ!」

「ほぉ。なら、あんたを頂こうか」

「私は駄目に決まっているだろう!普通に考えたら分かるはずだ!」

「っていうかよぉ!俺は男が好きなわけじゃねえよ!何邪推してんだあんたは!」

「プッ…。ふふ…」

「はいそこ!笑わないでくれハリティさん!」

吹き出したハリティを咎めるが、更に吹き出したのでどうしようもない。

諦めて、アルはラサードの方を向く。

「…あんた、ハリティさんは娘だろ?どうして、あんな物言いが出来るんだ」

アルの問いを、ラサードは冷徹な表情で一蹴する。

「役に立たない奴だからな。当然のことだ」

「…そうか。あんたのことはよく分かった」

アルは三歩後ろに下がり、握り拳を作る。

「…オラァ!」

「ぐっ!?」

そして、助走を付けた右ストレート。

防御もせずに突っ立っていたラサードは吹き飛び、壁に頭をぶつける。

「貴様!ラサード様に何を…!?」

それを見た護衛がすかさず銃を構えるが、それよりも早く司令官とハリティが銃を向ける。

「すみませんが、手荒な真似はしないようお願い申し上げます。基地で暴動を起こして不味い立場にいるのはどちらか、分からないわけではないでしょう?」

「…悪いけど、彼に手を出すのなら私が撃つわ。お父様より、よっぽどいい人だから」

「…セラ…!貴様、私が誰か分かって言っているのではあるまいな!?」

「私は元々、ユーラシア担当なので。それに、軍の資金を出しもしないで面倒なことばかり持ってくる貴方を、庇う理由などありません」

「そういうことだ。この人たちが信用してないあんたを、俺が信用するわけないだろう」

「…家族を大切にしない奴。俺はそれが一番嫌いなんでな」

「それによ!俺は誰かの下で働くのが嫌なんだ!」

「俺のことは俺が決める!誰かのためならまだしも、自分のためにしか動かないあんたに貸す手はねぇ!」

力強い、怒号にも似たアルの言葉に、ラサードたちは怯む。

その隙に、ハリティはラサードの両脚を撃ち抜く。

「ぐ…ぎゃあぁぁぁぁ!」

「ラサード様!?」

慌てて黒服が駆け寄り、ラサードを背負う。

だが、ラサードは控えめに言ってクソデブ。

三人がかりでやっと、というところだった。

「ほら、早く運ばないと失血死するかもしれないわよ」

「ハリティ…貴様…。どうなるか分かっているのだろうな!?」

「知らないわ。お父様に何を思われようと、もうどうでもいい」

「次は眉間よ。躊躇いはしない。容赦なく撃ち抜くから」

半泣きになったラサードはたまらず逃げ出し、今回の珍騒動は幕を閉じた。

珍騒動を終えた基地は、平常運転に戻る。

技術班と協力して、テールのメンテナンス、弾薬等の補充を行う。

損傷は皆無だったので、内部の電子機器の調整程度で済むのが嬉しいところだ。

ハリティも整備を手伝っているが、技量は中々のもので、自分より手早く、正確にこなしている。

「手伝ってくれてありがとう、ハリティさん。だいぶ楽になった」

「別にいいわよ。私が好きでやってることだし」

「それに、礼を言うのはこっちの方よ。さっきはありがとう」

「別に…」

目を逸らしたアルが見上げた先には、修理を行っているウィルスタードの姿が。

右腕と両足を損傷したため、部品の交換作業を行っている。

「しかし…。酷いもんだな、これは。ビームとはいえ、マシンガンを受けただけでここまで…」

「機動力を向上させるために、装甲を削ってるのよ。…その分、技量が要求されるわけだけど」

「『ガンダム』の性能が異常なのよ。十年以上前のものとは思えないほどに。開発者が生きていれば、宇宙にも進出出来たでしょうね」

たしかに、テールに搭載されている『ニュートン』を発展させれば、宇宙まで行けてもおかしくない。

その場合、宙域移動用のスラスターが必要になるが、そこまで技術が発展していれば造作もないだろう。

そんなことを考えながら、椅子に座る。

技術班から手渡されたレポートを確認するが、酷いものだった。

サムサランの武装はほぼ喪失し、両脚とビーム砲が損壊。

メインカメラと中枢部も無いため、代用品が無ければ修理しても動かせない。

しかも、その代用品を使ったところで性能はガタ落ち、テールの中枢部を移植するのがベストな現状だ。

「…どうする?このままスクラップにするか、改造用に置いておくくらいしか、出来ることは無いぞ」

「…このまま楽にさせてあげるべき、なのかしらね。私には、どうしたらいいのか分からないわ」

はぁ、とため息を吐き、二人はコーヒー(ミルクマシマシ)を飲み干した。

>>367、すまねぇ、ロマサガはさっぱりなんだ。

サムサランをどうするかの安価を取ります。今回も二票入ったものを採用です。またちょっとしたコンマ判定を直下で行います。

1:もうスクラップにして安らかに眠ってもらう。
2:とりあえず改造用の素体として残す。
3:いっそのこと、今ここで魔改造しちまおうぜ。
4:自由安価。

コンマ判定

1~3:何もない。
4、5:アイアン・トマホーク
6:ウィルスタード
7:ワイルドハント
8~0:最近完成した試作機があるらしい。

ゾロ目なので、もう一度直下でコンマ判定を行います。出た数値の半分(小数点以下切り上げ)を加算します。

アメリカ方面最弱の量産機が宛がわれることとなりました。少々お待ちください…。

「…まぁ、悩んでいても仕方ないか。現状維持ということで、残しておこう」

「場合によっては、俺が使うことになるが。その時は機種転換訓練をしないとな」

「そう…。その時は、大切に使ってね」

「…善処する」

コップを手に、給湯室に足を運ぶアル。

「アルファルドさーん!」

ハンガーを出ようとしたら、技術班のうち一人が声を掛けてきた。

「ん、どうかしましたか?」

アルは振り返り、整備員の方を向く。

「あのですね、こちらの基地ではMSが一機余ってまして。予備とかではなく、純粋に余りものなんです」

「だから、アルファルドさんが良ければ提供しようって話になりまして」

「機体は何ですか?無難なやつだとウィルスタード、まさかワイルドハントってことは」

「あのぅ…。アイアン・トマホークです…」

厄介払い、というものではないのだろうか、こういうものは。

だが、厚意を無下にすることも出来ないので、とりあえず受け取っておくことにする。

「…一応貰っておきます。パイロットはハリティさんなんで、チューニングは彼女と話し合ってください」

「あ、はい。すみません…。試作機があるんですが、まだフレームしか完成してなくて…」

「いや、機体が貰えるだけでも充分なんで。アレでも相当高いですし」

「でも、アパッチの二割ですよ。ミサイルが高いだけなのかもですが」

こんなものを何百機も運用していた過去の戦争。

どれだけ凄惨なものだったのだろうか。

思いを馳せながら、足を再び動かした。

夕刻となり、基地の業務が止まる。

軍ではあるが、まともに戦闘も行えないこの状況では、普通の会社と大して変わらない。

厄介払いか、はたまた気遣いなのか。

アルたちは、食堂横の小部屋で食事を行っていた。

「…む!このクラムチャウダーは美味しいですわ!」

「あ、それは野菜を多めにしてるんです。ここの野菜、しっかり育ってるいいものばかりでしたから…」

「へぇ。俺の飯とは比べ物にならないな」

「アルのはただ、保存食を適当に調理してるだけじゃないですもの」

「なにをぉ」

「リアン、ワインって無かった?」

「はい…。嗜好品はどこも置いてないって」

「そう…。困ったわねぇ」

――久しぶりに大勢で食事したが、こんな楽しいものだったかな。

最後に行ったのは、家族と過ごした十五年前。

あの時は、両親が仕事から帰って来たことを喜ぶ程度だった。

今では、それがどれほど尊いものだったのかよく分かる。

「アル、これからどうしますの?」

ディアの声で、思考が戻される。

「ん?ああ、それはたしかに問題だな」

テールが提案した『ニュージュエラー』を訪ねることは既に達成している。

であれば、次の目標を設定するべきだろう。

元々自由気ままに旅していたのだ。

このまま好きなところに行っても問題ないはずだが、どうするべきか。

今日予定している安価は、今回で(たぶん)最後となります。今回は普通の安価なので、直下を採用します。

1:当初の目的通り適当に旅する(大陸内であれば、軍のサポートを確実に受けられます。都市の安価が増えます。外に出る場合は判定追加)
2:そんな何回も移動するのは疲れるしここで休憩(留まって訓練や機体の改造、開発、賭博(ニュージュエラー専用メニュー)を行えます。
ビビっているので、ラントス一族の嫌がらせは受けません)

すみません。あれから色々とあってモチベーションと健康を失っていました。今は大丈夫だと思います…。

皆さんが送ってくれたMSの名前について幾つか調べてみました。結果を書いておきます。


エピキオン…北アメリカに生息していた大型のイヌ科動物。数百万年前に絶滅。

メイガス…メディア王国(中東にあった大国)のペルシア系祭司階級(マギ)の人たち。たぶん偉い。

ガサラン…バイタグってところで戦争を起こした張本人?くらいしかヒットしなかった。

ウィルスタード…Google先生の翻訳によると『舞台に立つ』という意味のフランス語。ピッタリではないか。

ワイルドハント…欧州に伝わる百鬼夜行的なもの。平たく言うと化け物が行う狩り(人間も狙われる)。

アイアン・トマホーク…トマホーク自体は斧や巡航ミサイルのこと。『鉄の斧』とかそんな感じ?

ホーネット…スズメバチのこと。素早く動いて攻撃的と考えれば合ってると思います。空母にも同名のものがある。

バックレイター…こちらも翻訳すると『後で戻る』となりました。

Pスケア(ピースケア)…わ か ら ん 。


申し訳ありませんが、一つ安価を出したく思います。1、2機ほどMSを募集します。

ガンダム以外で特殊なシステム、武装が無いものだと嬉しいです。入っていても大丈夫です。

お待たせしました。これより第五話投下したいと思います。話の都合上、安価が多目となっております。

機動戦士ガンダムLoD 第五話


          ――宵闇に舞う――

それは、一方的な蹂躙だった。

両手に番えたナイフを巧みに操り、僅かな時間で小隊は壊滅。

「…エースパイロットか。あんな若いのになぁ。正直、勝てるか分からないな」

テールも同意し、映像データを記録、分析する。

【報告。機体名はファントム、パイロット名は『レイベル・ダリット』です】

ダリット。

大昔のインドで施行されていた身分制度の中で、最も低い身分を指す言葉だ。

ということは、彼はその身分出身なのだろうか。

「…ねえ。この子、どこかで見た気がしない?」

「うーん…。そんな気がしますが、どこかで会いましたっけ」

「むむ…。何故かしら。他人のような気がしませんわね」

女子たちが既視感を憶えているようだが、アルにそんな憶えは無い。

「さあ、な。他人の空似ってやつじゃないのか?」

軽くあしらわれたような気分になるディアは、むぅーと膨れっ面になる。

「さーて。二人は今日も訓練だ。特にハリティさん。あんた、このままじゃいい的だぞ」

「分かってるわよ…。アルファルド君はどうするの?」

ハリティの問いを受け、アルは思案する。

ここに留まると言っても、何もせずにただいるわけにもいかない。

部品や土地、人手があるこの基地でなら、色々なことが出来るだろう。

「テールを改修してもいいし、ハリティさんたちをしごくのもいい。せっかくここに来たなら、カジノで遊ぶのもいいか…」

「退屈せずに済みそうだ…ははは…!」

「やだ、アルファルド君が何だか怖い」

「…久しぶりにやることがいっぱいで嬉しいのですね」

「さて、何から終わらせるかなぁ」

この青年、ウッキウキである。

行動安価です。先に二票入ったものを採用します。

1:訓練(対象キャラのステータスが大きく上昇します)
2:コミュニケーション(対象キャラの信頼度の上昇を試みます)
3:改造(MSに改修を施し、性能を上昇させます。テール×サムサランボディもこちらで行います)
4:建造(新しいMSを建造します(現在10%、コンセプト未決定))
5:開発(新しい武装を開発します(現在0%))
6:賭博(カジノで博打を行います。珍しい開発素材や、人との出会いがあるかも…?)
7:その他。ご自由にどうぞ。

※行動終了毎に建造はオートで5%進行、訓練は成功率小のものが一回判定されます。

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