【モバマスSS】佐城雪美は帰らない (18)

塩見周子ちゃんと佐城雪美ちゃんが出てくるお話です。
5000文字ぐらいです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1508424717

モバP(21時の事務所、ふをしている)

モバP(幸い、ちひろさんが遅くまで手伝ってくれているおかげでもうすぐ終わりそうだ)

ちひろ「モバPさん、そっちはどうですか?」

モバP「もうすぐ終わる。そっちは片付いた?」

ちひろ「はい、何かお手伝いしましょうか?」

モバP「後少しだから大丈夫だよ。遅くまでありがとう」

ちひろ「じゃぁ、すみませんがお先に失礼しますね」

モバP「うん、お疲れ様」

モバP(いつもいつもちひろさんには遅くまで残ってもらって申し訳ないなぁ)

モバP(…………俺もこれやって帰ろっと……………)

モバP(…………なんだか誰かに見られているような気がする)

モバP「………雪美……?」

モバP(ってそんなわけないよな。一応見に行くか)

モバP(この壁の向こうから音がしたような気がするんだよな)

ペロ「にゃぁ」

雪美「やっと…………気づいた………」

モバP「雪美!? こんな遅くまで何やってるんだよ」

雪美「……ごめんなさい…………………」

モバP「とりあえず帰ろう、親御さんも心配してるだろうから電話して」

雪美「パパ……ママ………いない………」

モバP「こんな遅くまで仕事なのか」

雪美「モバPといっしょ…ね……」

モバP「そうかも、ってそうじゃないよとにかく帰ろう。送っていくから」

雪美「…………………いや」

モバP「いやじゃないよ、何時だと思ってるの」

雪美「…………」

モバP「ごめん強く言い過ぎた……でももう帰ろう。家につく頃にはお父さんもお母さんも帰ってるでしょ」

雪美「パパ……ママ……、今日……帰ってこない………」

モバP「そう……」

雪美「私……ペロ……、二人だけ………夜……ちょっとだけ……怖い……」

モバP「そうだよな……」

周子「あれ?雪美ちゃんPさんに見つかってもーたん?」

モバP「周子まで、もう遅いから周子も帰りなさい」

周子「まぁまぁそう怒んないで」

モバP「というか周子はここに雪美が居るのを知ってたのか?」

周子「いやぁ面倒見が良いなんてそれほどでもないよ」

モバP「周子」

周子「ごめん」

モバP「……何かあったのか」

周子「何もないけどさ、家帰っても誰もいないって寂しいやん?」

モバP「そうかな」

周子「あたしもさ、実家追い出された時ちょっと寂しかったからなんかほっとけなくて」

雪美「モバP……、周子…怒らないで………」

モバP「今日はもうしょうがないけど、次からはちゃんと俺に言ってくれよな」

周子「モバPさんに言うとすぐ家に帰されるやん」

モバP「そりゃね」

周子「そんなんやったら周子ちゃんの女子寮で保護しちゃおーっと」

モバP「それはそれで雪美が変な遊びを覚えそうだから却下で」

周子「シューコちゃんそんなことしないよ」

モバP「ほんとに?」

周子「ほんとほんと、シューコちゃん嘘付かない」

モバP「じゃぁ今日のところは雪美を預かってやってくれ」

周子「よーしじゃぁ一緒にダーツバーにいこう」

モバP「やっぱり雪美には帰ってもらおう」

雪美「周子…………」

周子「冗談だよ」

モバP「本当に連れて行ったら雪美だけじゃなくて周子も実家に返すところだったよ」

周子「それは堪忍」

モバP「でもまぁ、雪美が家に帰っても1人ならここに居たほうが安全だし。見ててくれてありがとうな周子」

周子「ま、いーってことよ。そんかわりご飯おごってほしーなー。おなかすいたーん♪」

雪美「私も……おなか…すいたー…ん………」

モバP「俺もお腹空いてきたし何か食うか」

周子「寿司!テンプラ!」

雪美「げいしゃ……がーる………」

モバP「周子」

周子「あたしじゃないよ?」

モバP「誰から聴いたんだ」

雪美「モバP………」

モバP「すいませんでした」

周子「今日はイチゴパフェとアイスも食べていいって」

雪美「………アイス……!」

モバP「しょうがないなぁ。それじゃぁ買ってくるか。周子は何がいい?」

周子「えっ、ファミレスに行くんじゃないの?」

モバP「こんな夜にアイドルがファミレスに言ってたらイメージ悪いでしょ」

周子「そっか。じゃぁあたしはお寿司で」

モバP「遠慮なしだね、雪美は?」

雪美「要らない………。だから………行かないで……、一緒……居て欲しい……」

周子「おー、愛されてるねぇ。それじゃぁあたしもモバPさんに遊んでもらおっかな」

モバP「……しょうがないなぁ、俺の非常食をあげよう」

雪美「ひじょうしょく……何……?楽しみ…………」

周子「あんま期待せんほうがええよ。こーいう場合」

モバP「まぁ、ただのカップ麺だからなぁ」

周子「ほらね」

雪美「ううん………私……かぷめん……、良い………。」

雪美「みんなで……食べる……かぷめん………きっと……おいしい…ね………」

モバP「あぁ、きっと美味しいよ……」

周子「そうやね、あたしお湯沸かしてくる」

モバP「ありがとう」

雪美「モバP…ありがとう…。一緒に居てくれて………」

モバP「今日はいいけど、あんまり遅くまで残ってたらダメだよ」

雪美「わかった……たまに…だけにする……」

モバP(まぁたまにならいいか)

モバP「雪美はどれがいい?」

雪美「私……これ………」

モバP「はいどうぞ」

周子「お湯セットしてきたよ」

モバP「ありがとう」

周子「シューコちゃんはきつねうどんね」

モバP「はいはい」

雪美「モバP…。私…ヒザの上……乗せて…」

モバP「どうぞ」

雪美「モバP…遊ぼ……」

モバP「何して遊ぶの?」

雪美「ゲーム………」

周子「ちょっと、あたしがいるの忘れてない?」

モバP「忘れてないよ」

雪美「やっぱり…テレビ見る…」

モバP「この時間面白いのやってるかな」

雪美「大丈夫…、奈緒…アニメ…録画してる……」

モバP「なるほど」

周子「そろそろお湯沸いたっぽいね」

雪美「私…やる…。モバP…座ってて……」

モバP「それじゃぁお願いしようかな」

雪美「任せて……」

周子「おー。いたれりつくせりだね」

モバP「ありがとう」

雪美「モバP……アニメ………」

モバP「はいはい」

周子「ま、働かざる者食うべからずってね」

モバP「そうだな」

モバP(それにしてもたくさん録画したなぁ)

モバP(どれにしようかな…………………)

雪美「お湯……入れたよ……」

モバP「おーありがとう」

周子「じゃぁ今度はシューコちゃんがお膝の上に座ろっかなぁ」

雪美「…………」

モバP「雪美、おいで」

雪美「ふふっ………。モバP…、信じてた……」

モバP「ありがとう」

周子「また二人の世界に入ってるー、ちょっとはシューコちゃんのことも気にしてほしいんだけどなー」

雪美「周子…一緒に…ヒザの上……座る…?」

モバP「それはちょっと」

周子「こーふんしちゃう?」

モバP「そういうこといわないの」

雪美「モバP…、ヒザ…乗せたら……興奮する……?」

モバP「ほらもうこういうこと覚えちゃうじゃん」

周子「大人の階段上っちゃうみたいな?」

モバP「雪美はまだシンデレラ…か……」

雪美「……?」

モバP「そういう歌があるんだよ。 大人の階段上る君はまだシンデレラさって」

周子「うわっ、なんかおじさんくさい」

モバP「しょうがないだろおじさんなんだから」

周子「それもそっか」

雪美「楓…大人の階段…上ってない……?」

モバP「難しいところだな」

周子「あたしもシンデレラガールだからまだ上ってないよね」

モバP「まぁ周子はまだ未成年だしね」

周子「シューコまだ18だから~ってね」

モバP「よく知ってるな」

周子「ナンカお年寄りには人気あるからね、覚えちゃった」

モバP「じゃぁ今度は演歌とかやってみるか」

周子「いいねぇ、あたしの歌で年金かき集めちゃう?」

モバP「言い方が汚い!」

雪美「私も…演歌…やりたい…。」

モバP「意外だな」

雪美「演歌……、おじいちゃん……と……おばあちゃん……きっと……喜ぶ……」

モバP「雪美はおじいちゃんおばあちゃん子だもんな」

周子「へぇ」

モバP「確かカルタを教えてくれたのもおじいちゃんとおばあちゃんだっけ」

雪美「うん………」

モバP「じゃぁ今度は京都組で演歌でもやってみるか」

周子「おーいいね。八つ橋燃やしてお食べよ乙女?」

モバP「燃やしちゃダメでしょ」

周子「そんなことよりさぁ、あたしにも雪美ちゃん貸してよ」

モバP「雪美はものじゃないぞ」

雪美「ダメ……、私……今…、Pのもの………」ギュッ

周子「雪美ちゃん大丈夫?脅されてたりしてない?」

モバP「おいやめろ」

雪美「モバP……周子……、寂しがってる…」

周子「今日は珍しく誰も捕まらなかったんだよね」

モバP「紗枝も今日はこっちに居ないもんな」

周子「そうそうフレちゃんも志希ちゃんも居ないし」

雪美「周子…、みんな…夜…何して…遊ぶ……?」

周子「色々だよ。おにごっことか隠れんぼとか」

モバP「流石に街中でやってないよね?」

周子「大丈夫だよ、人気のない公園とかでやるから」

モバP「一番危ないよ!!!」

雪美「楽しそう…。夜…暗い…、かくれんぼ……たのしそう……」

モバP「ダメだよ!?」

周子「まぁそれは冗談だけど」

モバP「そのメンバーなら本当に夜の公園で隠れんぼをやりかねないから怖いんだよな」

周子「他はダーツとかビリヤードとかそんなんだよ」

雪美「ダーツ…楽しそう…、がんばって…ほっかいどう…あてる……」

モバP「別にあたったところに行く遊びじゃないからね?」

周子「あたしそれでこの前ブラジル行ったよ」

雪美「ブラジル……!」

周子「思いっきり投げて貫通させたらいけるよ」

雪美「すごい……………やってみたい…………」

モバP「そういうゲームじゃないからね?」

雪美「そう………。じゃぁ…ビリヤード…したい……」

モバP「どんなゲームか知ってるの?」

雪美「知ってる……紗南…やってるの…みた…?」

モバP「それ絶対ゲームでしょ」

雪美「いちどの…ちょーくで…じゅぶん…だったな……」

周子「それあたしも見たことあるかも」

モバP「結構事務所でやってるもんね」

雪美「ゲーム…得意じゃない…。でも…見るの…好き………」

周子「雪美ちゃん膝に乗せてゲームしたら楽しそうだよね。ホラーゲームとか」

雪美「ホラーゲーム…、だめ……………」

周子「冗談だよ。モバPさんはゲームしないの?」

モバP「たまにやるよ」

雪美「みたい……。モバP…ゲーム…するところ……」

周子「あたしも見てみたいかも」

モバP「何も面白くないよ」

雪美「それでも…いい……。みたい……」

モバP「まぁそこまでいうなら……」

周子「モバPさんが遊んでるところ見るの、はじめてかも」

モバP「俺だって遊んだりするさ」

雪美「早く……」

モバP「はいはい」

――――――――――

周子「いやー笑った笑った。あんなに下手くそだと思わなかった」

雪美「ふふっ………」

モバP「おじさんになったらもう操作が追いつかないんだよな」

雪美「でも……面白かった……」

モバP「まぁ、それならよかった。そろそろ帰ろうか」

雪美「……………………………………」

モバP「もう夜も遅いし」

雪美「………………………………………」

モバP「流石にずっと帰らなかったら心配するでしょ?」

雪美「………………………………………………………」

モバP「………………」

雪美「………………………………………………………………………………………」

モバP「もうちょっとだけ一緒に居ようか」

周子「モバPさん、にらめっこ弱いね」

モバP「まぁな。でもこれだけうるさく言われちゃ誰だって根負けするよ」

雪美「ふふっ………」

終わり

以上です。
これからも膝の上の恋人こと佐城雪美ちゃんをよろしくお願いします。

前作です。
【モバマスSS】雪美「出来たぞ…って…、やりたい……」
【モバマスSS】雪美「出来たぞ…って…、やりたい……」 - SSまとめ速報
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