女騎士「感覚が100倍になる薬?」(59)

女騎士「ほんとかよ」

勇者「ほんとほんと。魔法使いから買ったんだ」

女騎士「ますます信憑性が…魔法使いはロクな物を作らないからなぁ」

勇者「まぁ騙されたと思って飲んでみてよ」

女騎士「…何故私が飲まねばならん?」

勇者「そりゃ女が飲む方が面白いからだ」

女騎士「一理ある」

勇者「あとでペヤングあげるから。ほらほら飲んで」

女騎士「仕方がないにゃあ…」

ガシッ

女騎士「では、飲むぞ」

グビッ

女騎士「ぷはー。苦いしまずい」

勇者「ね、ね、どんな感じ?どんな感じ?」

ワクワク

女騎士「どんなって…まだ効いてないんじゃないかな」

勇者「魔法使いはすぐ効果が現れるって言ってたんだけどな」

女騎士「まぁ慌てず待ってい…」

ドクン

女騎士「!」

ドッドッドッ

女騎士(なんだ…この感覚は…)

ハァハァ

勇者「おっ、効いてきたか?」

ズボン ズルッ

女騎士「な、何故ズボンを脱ぐのだ!?」

勇者「ズボンだけじゃないぜ!」

ブリーフ ヌギッ アタマ カポッ

勇者「さぁ、これが俺の…真の姿だ!」

女騎士「ぶ、ブリーフ仮面様!」

ブリーフ仮面とは!?
最近世間を騒がせている人物で
悪質な金持ちから金を盗み
貧困に苦しむ人達にばらまいている
まさに平成のねずみ小僧なのである!

勇者「そうさ、俺が噂のブリーフ仮面さ!」

女騎士「まさか勇者が、あのブリーフ仮面様だったなんて…」

勇者「驚いたかい?」

女騎士「そりゃ驚くさ、なんてったってブリーフ仮面様は私のヒーローなんだから」

勇者「ふぅん…」

ジッ

勇者「…」

勇者「おりゃっ」

チチ ムンズ

女騎士「うっ」

モミモミ

女騎士「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

ビンカン! ビンカン!

勇者「へぇ、乳を揉んだだけでこの喘ぎよう…薬の効果は絶大のようだな」

女騎士「はぁ…はぁ…」

勇者「これだけの効果なら…ふふっ、俺も…やっと…」

女騎士「…?」

勇者「いや、こっちの話さ。これだけ強力な効果の薬なら…あるいは…」

女騎士「ゆ、勇者…お前は一体何を…」

勇者「ふ、ふふ…さぁて、何だろうな」

その時の勇者の顔は酷く悲しそうで
いつものひょうひょうとした彼の面影はそこには無かった。
と、同時に安堵したようにも見えた。

私は
彼の事をよく知らなかった。
知らなかったのだ。

かつての戦友が
どれだけ悩み苦しんでいたかを
知らなかった、のだ…

・ ・ ・ ・ ・

――勇者side――

勇者「…」

コンコン

勇者「…」

ガチャリ

?「随分夜遅くに来るのね…夜這い?」

勇者「そういう冗談は好きじゃない」

?「はいはい、そんな怖い顔しないで入った入った」

勇者「で、だ。出来ているんだろうな…魔法使い」

魔「うん、あれから大急ぎでね。大変だったんだから」

勇者「感謝するよ」

魔「…心にも無い事をサラッと言うよね君は」

勇者「…」

魔「あーもう、いちいち私の言葉に反応しなくていいから。長い付き合いだもん、分かってるって」

魔「で、ホラ。ご注文の品」

コトッ

魔「君の話から推測するに、一瓶で一日は効果があるみたいだね」

勇者「あぁ。女騎士で試してみたからな。あいつ、丸一日のたうち回っていたぞ」

魔「相変わらず女騎士の扱いが雑だよね」

勇者「あいつのタフさを評価しているからこそなんだがな」

魔「…なんかこんな話してたら、昔の事思い出しちゃったなぁ」

勇者「昔…」

魔「勇者と女騎士、私と僧侶で旅してた頃の事だよ…なんだかんだで…楽しかったの、かも」

勇者「…」

魔「あ、ごめん…」

勇者「いや、確かに悪くはなかったさ。それは俺も同じ気持ちだ」

魔「…」

魔「ねぇ、勇者」

勇者「うん?」

魔「本当に、この薬使うの?」

勇者「あぁ」

魔「即答か…そっか、そうだよね…君はもう、休んでいいよね…」

勇者「…」

勇者からの返事は無かった。
彼が義務や責任で今まで生きていた訳では無い事を知っていた筈なのに。
分かっていたのに、こんな事を言ってしまったのは
きっと、未だに彼女への罪悪感が消えないからだ。
本当、私ってば

魔「ヤな女…」

・ ・ ・ ・ ・

――過去・とあるあの日①――
~宿屋~

勇者「なぁ、みんな」

女騎士「どうした勇者、柄にも無く真面目な顔をして」

勇者「茶化すな。てか実際真面目な話だ」

魔「へぇ、なんだろうね。改まっちゃって」

僧侶「き、緊張しますぅ…」

勇者「みんなは、この旅が終わったらどうするんだ?」

魔「へぇ、そうきたかぁ」

女騎士「確かに真面目な話だ」

勇者「魔王城は目の前だ。決戦の日は近いだろう」

僧侶「ま、魔王との戦い…」

魔「まっ、やっとここまで来たかーって感じ」

勇者「俺達は数え切れない死線をくぐってきた。そして強くなった。魔王に勝てるという確信がある」

女騎士「うむ、私達なら絶対に勝てる!」

勇者「で、だ。その後の事が気になったんだよ…魔王を倒した平和な世界で…俺は一体どうすればいいのかって」

僧侶「勇者様…」

勇者「俺はほら、村も家族も魔物に滅ぼされたし。それこそ魔物への…魔王への恨みだけで今まで生きてきた訳で」

勇者「魔王を倒したら、どうすればいいのかなって…何だか急に怖くなって」

女騎士「怖くなった…?」

勇者「あぁ。生きる意味が無くなるのかな、って。復讐だけが生きる意味だったから」

魔「…」

勇者「はは…」

ガタガタガタ

魔「ゆ、勇者…?」

勇者「ほらな、言ってるそばから…」

勇者「手がさ、震えるんだ…息苦しくなって…冷や汗かいて…怖く、なるんだ…」

僧侶「っ勇者様!」

ダッ ギュッ

僧侶「…」

勇者「…」

魔「…」

チョンチョン

女騎士「ん?」

魔「ここは我らがパーティーの聖母様に任せましょ」

女騎士「ふむ…そうだな」

スッ テクテクテク ガチャリ

・ ・ ・ ・ ・

僧侶「…」

勇者「…」

勇者「ありがとう、落ち着いたよ」

僧侶「…」

僧侶「私、やりたい事があるんです」

勇者「やりたい事…?」

僧侶「私も…考えていたんです。旅が終わった後の事…」

僧侶「私は神に仕える僧。魔を滅する、ただその為に勇者様にお供させて頂きました」

僧侶「この旅で、魔物を倒して…倒して倒して倒して…倒しているうちに…やりたい事が、できたんです」

ニマァ

僧侶「私…私ね、魔物を根絶やしにしたいんです」

勇者「ねだ…やし…?」

僧侶「はい。魔王を倒してもまだ各地には魔物がはびこっています。それを一匹残らず…殺し尽くしたいんです」

僧侶「それは世界の為とかじゃ無く…私の為なんです。私、どうやら魔物を殺すと興奮する体質になっちゃったみたいなんですっ!」

テヘペロ

勇者「えーーー…」

僧侶「だから、勇者様も…私と一緒に魔物を皆殺しにしませんか…?」

ニマァ

勇者「あ…あぅ…」

僧侶「ねぇ…そうしましょう…勇者様には魔物への憎しみがある…私には魔物への殺害衝動がある…きっと、きぃっと…楽しいですよォォォ…?」

ジュルリ ニマァ

勇者「く、くるってる…」

シッキン ジョババババ

僧侶「あら勇者様…失禁してしまうなんて…はしたない」

ハラ ボグッ

勇者「う゛っ…」

僧侶「おもらし勇者様なんて…おしおきしちゃいますゥゥゥゥゥ!」

ボグッ ボグッ ボグッ

勇者「あぐっ、えう゛、ばっ…」

勇者(内蔵がグチャグチャに…僧侶は何故こんなにも豹変してしまったんだ…何が彼女をここまで変えてしまったんだ…?)

僧侶「あは、あははは!肉のすり潰れる感触ですゥゥゥ!勇者様のお腹、グチャミソになっちゃってりゅのォォォ!」

シロメ グルンッ

僧侶「これが好きなのでっすゥゥゥ!本当は魔物とか関係無く殺害衝動が溢れるんです…何だっていい…とにかく命を奪う事が、楽しくて、楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて!あはははは!」

僧侶「私、おかしいんでしょうかね、勇者様ぁ!?」

ヨダレ ダラァァァ

勇者「あわわ…僧侶、君は…もはや…」

ダイベン ブリブリ

勇者「うーん、気絶…」

バタリ

・ ・ ・ ・ ・

それからなんやかんやあって
勇者、僧侶、魔法使い、女騎士のパーティは
魔王を倒した。

とどめをさしたのは僧侶。
僧侶の真・マジカル☆リリカルホーリー小比類巻キックが魔王のテンプルに直撃したのだ。

それから四人はなんやかんやあって
疎遠になっていったのだった…

そして今宵
勇者はカンドヨクナールαを使い
まさに、まさに今!
オナニーをしようとしているのだった…
だった…
った…
た…

・ ・ ・ ・ ・

~とあるカプセルホテル~

勇者「…」

勇者「とうとうこの日が来たか…不老不死の呪いから解放される日が…」

スッ

勇者「カンドヨクナールαを使う事で感覚が100倍になる…その状態でオナニーをすることで快楽死を目指す…」

勇者「それが俺の唯一の望み…生きる事に疲れた俺の…」

ギュッ ゴクッゴクッゴクッ

勇者「ぷはぁ…苦い。だが効果はすぐに…」

ドクン

勇者「!」

ムクムクムク

勇者「あ、あぁ…お股がガルルグレイモン!」

ギュインギュインギュイーーン

勇者「こ、こんなに固くて太くなるなんて…これが…俺…?」

ソッ ピクン

勇者「!」

ドババババ

勇者「うっ…触れただけで8リットル射精…だのにまだ固い…」

クラッ

勇者「ぐっ、頭が…一回の射精で命が削れていく感じだ…だがこれなら…」

ソッ ピクン
ドババババ

ソッ ピクン
ドババババ

ソッ ピクン
ドババババ

勇者「んにょほぉぉぉぉぉぉ!」

ドババババ
ドババババ
ドババババ バ…

勇者「ん?」

ドババババ
ドババババ
ドババババ

勇者「止まらない…止めることなど、できない!」

勇者「だがこのままでは脱水症状になる…一回に8リットルも射精するのだからな」

勇者「だが周りに水分を補給するものはない…」

ハッ

勇者「ある…あるじゃないか…目の前に!新鮮な水分が…!」

勇者「…んくっ」

ゴクン

無 限 循 環

射精→飲む→水分補給→精子生成→射精→飲む→水分補給…

勇者はこれにより脱水する事無く
射精を続ける事ができるようになったのだ。

勇者「しかも感覚100倍!これは快楽死するに違いないンナッハァァァァァァァァァァァァ!

・ ・ ・ ・ ・

その日
都内某所にあるカプセルホテルの一室で
白濁液にまみれた男が発見された。
警察は殺人の疑いがあるとして捜査をしている…



犯人など、いない。

【完】

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