杏「きらりが漁船をデコってイカ漁に出た」 (23)

※ここに警告文のあるものとする




乃々「は?」

杏「しばらく帰ってこれないってさ」

幸子「なんでまたそんなことを……あの人もよく解らないですねぇ」

卯月「まるでTOKIOみたいですね!」

杏「まあ同じアイドルだし、不思議ではないよね」

乃々「TOKIOをアイドル界の基準にしないでほしいんですけど…」

輝子「あの人たちはアイドルっていうよりも…農耕民族って感じだな…」

まゆ「TOKIOだけでなく、日本人は農耕民族ですよ?」

杏「つまり日本人は全員TOKIOだった…?」

卯月「一億総アイドル。夢が広がりますね!」

幸子「みんなアイドルだったら、ボクたちの存在意義がなくなっちゃうじゃないですか」

乃々「じゃあもりくぼ達は必要の無い存在だったんですか……」

まゆ「必要のないものは処分されちゃうんですよぉ?」

卯月「巷で話題の断捨離ってやつですね」

乃々「つまり今死んでおけば断捨離ブームに乗れるのでは…?」

杏「必要ないものを処分できる上にブームにも乗れる。お得じゃん」

輝子「じゃあ首吊ろっか」

卯月「ヒャッホーゥ!波に乗りますよー!」

幸子「待ってください!なんでそんな死に対して好感触なんですか!?」

杏「人はいつか死ぬからね。来る死に備えて今のうちに好感度上げとこう」

輝子「メメント・モリ」


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幸子「そんなことよりきらりさんですよ。一人で漁船に乗ってるんですか?」

杏「漁師さん数名と乗ってるらしいよ」

幸子「ほう。経験豊かな漁師さんと一緒なら、多少は安心ですね」

乃々「もりくぼ、聞いたことがあります…漁に出た漁師さん達は、その長い航海の間の性欲処理のために女の人を一人、船に乗せていくと…」

杏「なにそれ、ソースは?」

乃々「週刊ゲンダイ」

杏「超信用できるジャーン」

輝子「あのブチ切れた見出し好き」

乃々「きらりさんも経験豊富な漁師さん達にあんなことやそんなことをされてしまうのでは…!」

まゆ「そんな展開あるわけないじゃないですかぁ」

乃々「もりくぼ達だって数多の薄い本でいろいろされたり、腹パンされたりしてるし、ありえない話じゃないと思うんですけど…」

幸子「安心してください。この世界に薄い本のようなエロは存在しません。あるのは荒廃した倫理観のみです」

杏「殺伐としてるなあ」


まゆ「イカ漁ってどんなことをするのか想像がつかないですけど、やっぱり大変なんですか?」

幸子「一度ロケでタコ漁を体験したことがありますけど、大変どころの騒ぎではなかったですよ」

杏「イカ漁は機械を使うか釣竿で釣るかのどっちかだったと思うよ。多分、今回は機械で釣り上げるんじゃないかな」

輝子「じゃあ釣り上げられるのを見てるだけ…?」

杏「おそらく」

卯月「それでも、慣れない船の上で初めての漁なんて大変そうです……私もきらりちゃんのために何かしてあげたいです!」

幸子「なにかって、なにをするんですか?もうきらりさんは海の上ですよ?」

まゆ「大漁と安全を祈って千羽鶴なんか折ってみたらどうですか?」

卯月「わあっ!それ良いアイデアですね!みんなで千羽鶴折りましょう!」

輝子「でも折り紙なんて事務所にないよ…」

卯月「えぇ…そんなぁ……」

杏「なにか代わりのものを折ればいいんじゃない?」

卯月「なるほど~!じゃあ、代わりのものを探しに行きましょう!」




卯月「というわけで、Pさんの肋骨を折らせてください」

P「最近の若い子の話の突飛具合にはついていけないなあ」


卯月「それじゃあ景気づけに一発…」ブンッ ブンッ

P「あ、本人の了承なしに折る方向で話進んでる感じ?」

杏「ダメなの?」

P「一般的には」

卯月「えぇ~!?Pさんの肋骨を折らずに何を折れって言うんですか!折らせてくださいよぅ!折らせろ!!!」

P「待て待て、一回落ち着いて考えてみろよ。話を聞く限り、お前達は当初の目的を見失っていると思う」

乃々「当初の目的…?」

輝子「なんだっけ…?」

幸子「一度話をまとめてみましょうか」

卯月「作戦ターイム!」

P「認める」

輝子「ヒソヒソ」

幸子「ヒソヒソ」

P「あいつらマジでヤバイかもなぁ…少し仕事減らしてやるか」

卯月「うん!その方向でいきましょうか!」

P「おっ、まとまったか?話を聞こうじゃないか」

卯月「はい!肋骨は諦めて、鎖骨を折る方向でまとまりました」

P「なんで方向見失ったまま進んじゃったかなあ」


P「いやいや、物理的な危害を与えないでっていうことを言いたかったんだよ、俺は」

杏「えぇ~?じゃあ、何を折れっていうのさ」

乃々「心でも折ります?」

P「精神的もやめてくれないかな」

卯月「おい、ドブみてぇな臭いがするぞ。その便所みたいな口閉じろよ」

P「おっ、有無をいわさず折りにきやがったぞコイツ」

杏「も~、さっきから文句ばっかり!」

まゆ「Pさんはきらりちゃんの応援をしたくないんですかぁ?」

P「そう、きらりの応援のために千羽鶴を折るんじゃなかったのかよ」

輝子「きらりさんの応援…」

乃々「そういえばそんな話だった気が…」

卯月「じゃあ私は折らなくてもいいPさんの心を折ってしまったんですか…あぁ、悪い子です……」

卯月「気にしなくてもいいんですよ、卯月ちゃん。人は間違いを犯す生き物です。みんな許してくれますよ」

卯月「やったー!」

P「自己完結するんじゃないよ」


P「ああもういいから、金やるから折り紙買ってこいよ」

乃々「やった…大金を手にいれました…」

幸子「折り紙ってどこに売ってるんですかね」

P「コンビニに売ってるんじゃないか?」

杏「よし、じゃあコンビニ行こうか」

輝子「今日は暑いから帽子を被っていこう…」

まゆ「もう夏ですねぇ。こんなに暑いと嫌になっちゃいます」

杏「こんな暑い日はアイスが食べたくなるね」

乃々「じゃあアイス買いましょうか」

卯月「やったー!私、ハーゲンダッツがいいです!」

P「折り紙買ってこいっつってんだろ!!!」

卯月「今アイスの話をしてるんですよ!話の腰を折らないでください!」

P「よく思い出せ。さっきまで折り紙の話をしてたはずなんだ」

まゆ「ハッ…!話の腰を折る……卯月ちゃん!」

卯月「わ、私たち、遂に折ることができました!!」

杏「これできらりも喜ぶね!」

みんな「YEAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!」

P「なんだコイツら」


第一話 卯月「ついでにPさんの腰も折りましょう」メキョメキョッ


卯月「みんな聞いてください!ビッグニュースですー!」

幸子「ビッグニュース?もしビッグニュースじゃなかったらどうします?」

卯月「乃々ちゃんの自作ポエムをツイッターに投稿します」

幸子「よし、話を聞きましょうか」

乃々「軽率にもりくぼを危機にさらさないでほしいんですけど…」

まゆ「で、なにがビッグニュースなんですかぁ?」

卯月「なななんと!島村卯月、映画の主演に任命されちゃいました!」

杏「おー、凄いじゃん。『なななんと!』ってのが少しイラッとしたけど」

輝子「確かにビッグニュースだね…」

乃々「じゃあ、もりくぼの危機は去ったんですね?」

幸子「いえ、待ってください。本当に主演なんですか?もし主演じゃなかったらどうします?」

乃々「幸子さんはもりくぼになにか恨みでもあるんですか?」


卯月「失礼ですねぇ、ちゃんと主演ですよ。ほら、ツイッターにも情報出ているでしょう」

輝子「本当だ、主演 島村卯月 って書いてある」

幸子「カワイイボクを差し置いて映画の主演を務めるなんて、やりますねえ、卯月さん」

卯月「ありがとうございます!でも私、お芝居の経験なんてないから不安で…」

まゆ「でしたら、練習をすればいいんですよ」

輝子「私たちも手伝う…」

卯月「本当ですか!」

杏「どういう役なの?」

卯月「それがまだ原作も脚本も決まっていないそうです。とりあえずキャストだけ抑えたみたいで」

杏「お、クソ映画の臭いがするなあ」

乃々「じゃあ撮影は当分後になるんですかね…」

卯月「いえ、明後日です」

杏「ヒュウ!」

幸子「いったいどうするつもりなんですか…」

卯月「わからない……わからないよぅ………ちらばーったほーしくずーひとつー!!!」

まゆ「とにかく、いろいろな役を練習しておきましょう」

杏「そうだね、引き出しは多いに越したことはないから」

卯月「頑張ります!それで一人でイカ漁に勤しむきらりちゃんの為に、アカデミー賞をとってみせます!」


撮影当日

卯月(この2日間、みんなと一緒に精一杯頑張りました…。今日はその結果を出してみせます!)

監督「それじゃあ本番いくよー。よーい、アクション!」カンッ

卯月「ぶい!!!ぶいぶい!!!!ぶいぶいぶい!!!!ぶいっぶいぶいっぶーーーーーーーーー
い!!!!!ブイブイブイブイブイブイブイブイブイブイ………ぶううううううううううううううううううううううううううううううううううう
うううううううううううううううううういいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
い!!!!!!!!!!!!!ぶい!!!!!!!!ぶ、ぶい!!!!!!!!ぶい!!!!!!!ぶい!!ぶいぶいぶい!!!!ぶううううういいいいいいいいいいぶううううういいいいいぶいぶいぶいぶいぶいいいいいいいぶううううういいいいいいい……ぶいっぶいぶいっぶーーーーーーーーーい!!!!!…………ぶいッ……………!!!!!!!!!!!ぶい!!!ぶいぶい!!!!ぶいぶいぶい!!!!!ぶい!!!ぶいぶいぶいぶい!!!!!!!!ぶいぶいぶい!!!!ぶいっぶいぶいっぶーーーーーーーーーい!!!!!ぶいぶい!!!!ぶいぶい!ぶううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううういいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!ぶい!!!!!!!!ぶ、ぶい!!!!!!!!ぶい!!!!」

監督「ほらよ、アカデミー賞だ」ドンッ

卯月「やったーーーー!!!!!」


第二話 「Vシネマ」


きらり「にょわー☆たっだいまー!みんなぁ、会いたかったにぃ☆」

まゆ「おかえりなさい、きらりさん」

杏「おかえりー」

輝子「心配だったけど…元気そうだね…」

乃々「無事でなによりですけど…」

幸子「これ、みんなで折ったPさんの骨です!どうぞ!」

輝子「あとこれ、アイスの棒…」

卯月「私、アカデミー賞をとったんですよ!これもきらりちゃんに捧げます!」

きらり「なんかよく解らないけどありがとにぃ!」

杏「イカ漁はどうだった?」

きらり「大変だったけど、とぉーっても、楽しかったにぃ!はい、これお土産」

ジュマ「…………」

卯月「ジュマ・イカンガーです!」

輝子「誰…?」

幸子「タンザニアのマラソン選手です」

杏「イカ漁ってイカンガー漁のことだったのかー」

一同「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!」


第三話 だってーシンデレラはー♪タンザニアでっしょー♪(国籍が)

これにて終了ですー
普通MT免許受かりましたー

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