両津「なに……飲尿健康法だと……?」 (27)

~~公園前派出所~~

両津「なんだそりゃ?ションベンのむと健康になるのか?」

中川「はい、最近はやりの健康法だそうです」

戸塚「ほう……オレたちが日常的にやってたことが健康法だったのか……」

大原「わしも知らなかった……」

両津「毎日プレイの一環として互いのションベンを飲みまくってるわしらは健康まちがいなしだな!」

戸塚「へへ……それはいえるぜ」

大原「それはそうと両津、今朝とれたての尿をペットボトルに入れてきたが、さっそく飲むか?」サッ

両津「あっ、こりゃどうも!」

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両津「う~ん!うまい!」プハー

両津「さすが部長のションベンだ!糖尿病の患者特有のほのかな甘みがたまらん!」

中川「つぎは僕のを飲んでください先輩!」

両津「おう!いいぞ!」

中川「ちょっとそのペットボトルを貸してくださいね……」ジョボボ

両津「おおっ!しぼりたての新鮮なやつか!」

中川「ふう……どうぞ先輩!」

両津「うむ!中川はいつも食ってるモノがいいからションベンも一流だ!」ゴクゴク

戸塚「ようしっ、オレのコップにも注いでくれよ中川!」

中川「いいですよ……」ジョボボ

麗子「ねえ、両ちゃん……」

両津「ん?なんだ麗子?」

麗子「よかったら……私のおしっこも飲んでほしいなーと思って……」

両津「えっ?」

両津「バカなこというな麗子!女のションベンなんか飲めるかよ!」

両津「おい寺井!わしの代わりに飲んでやれ!」

寺井「えぇ~……そんなのいやだよ両さん……」

両津「うるさい!つべこべ言わずに飲め!」

寺井「もががっ……オエ~ッ!」ビチャビチャ

両津「うわっ!きたねえな!床に吐き出すんじゃないこのバカ!」

寺井「だ……だって……いたいっ!」ポカッ!

両津「だれも飲みたくないってよ!わるいな麗子!」

麗子「な、なによ!私だって圭ちゃんと同じような食事を取っているのにどこがいけないのよ!?」

両津「きたねえ女のションベンなんか飲めるわけないだろっ!」

麗子「まあ!なんですって!?」

両津「せめておまえがオカマだったら飲んでやってもよかったがな……ぐわっ☆!」ガン!

麗子「ふん!」

両津「あいててて……ちくしょうめ、イスを投げつけてきやがった……」

中川「麗子さんはほっといて先輩、もっと僕のを飲んでくださいよ」ジョボボ

両津「おっ、サンキュー中川!」

両津「くう~!うまい!」グビグビ

両津「これぞ夏をのりきる男のスタミナドリンクだな……んっ!?」

戸塚「なんだ?どうした両津?」

両津「そうだっ!いいこと思いついたぞ!!」

両津「わしらのションベンを凍らせてかき氷つくろうぜ!」

戸塚「おおっ!そりゃいいアイデアだ!」

両津「だろ!さっそく冷やそうぜ!」

数時間後

寺井「おっ、できてるできてる!」

寺井「おーい!氷ができたよ両さん!」

両津「おっ、そうか!」

寺井「みてよこの輝く金色……まるで黄金糖みたいだね……!」

両津「話はいいからさっそくかき氷にしようぜ!」

寺井「あっ、うん!」

両津「へへ!かき氷機を押し入れから出してこよっと!」

~~

両津「うむ!こりゃ冷たくて最高だな!」ムシャムシャ

戸塚「そうか?なんかもの足りねえ気がするんだがなァ……」

寺井「ただ凍らせて削っただけのおしっこだしね……」

中川「ねえ先輩、シロップはないんですか?」

両津「うるさいやつらめ……」

両津「わかったよ!わしが何とかしてやるよ!」

両津「そうだな……」

両津「たしか台所の棚に5、6年前のシロップがあったような……」

中川「げえっ!?そんな古いのかけたらお腹こわしますよ!?」

両津「だったらわしのションベンでいいか中川?」

中川「えっ……おしっこのかき氷にさらに尿をかけるんですかぁ?」

中川「古いシロップよりはましだけど……ちょっとなあ……」

両津「シロップがいやならションベンかけるしかないぞ!」

中川「そんなぁ……!」

~~

中川「ちぇっ……これじゃおしっこの味そのままじゃないか……」

両津「ん?なんか言ったか中川?」

中川「い、いえ!べつに何も……」

両津「じゃあそんな顔してないでさっさと食え!」

中川「はい……」パクッ

中川「ん……こ、これは……!!」

中川「おいしい!先輩!これすごく美味しいですよっ!?」

両津「どれ……ちょっと味見させろ……」パクッ

両津「う……うまい!いける!」

中川「でしょう?」

両津「うむ!こりゃやみつきだ!」シャリシャリ

中川「あっ!ちょっと先輩!それ僕のかき氷なのに……!」

両津「うーむ……ひょっとすると、これは売れるかもしれんな……!」

両さんの頭脳に商売化のことが浮かんだ瞬間であった。

翌日

両津「ただいま原宿の若者たちのあいだで大ブーム!オシッコのかき氷をおいしく食べてあなたも飲尿健康法をはじめよう!」

派出所のすぐそばでかき氷屋を始めた両さんの姿があった。

両津「おっ、いらっしゃい!シロップは誰のにします!?」

青年「誰のっていわれても……」

両津「こちらに見やすい野郎どもの顔写真一覧がございます!」

青年「あっ、この人がいいな!戸塚巡査のでお願いします!」

両津「はいはい!いますぐ準備するからちょっと待ってくださいね!」

両津「おーい!戸塚!ご指名だぞ!コップにいれて持ってこい!」

戸塚「なんだぁ?またオレかよ?」

戸塚「そんなに一日に何度もションベンなんか出ねえよ!」

両津「出ないじゃなくて出すんだよ!さっき水をたっぷり飲めっていっただろ!」

戸塚「だいたいなんでオレたちがおまえに協力しなきゃなんねえんだ!?」

中川「まったく、なんでも商売にするんだからなあ……」

両津「うるさいっ!おまえたちがちゃんと出さなきゃ店じまいになっちまうんだぞっ!」

戸塚「なってもオレたちゃべつに困らねえからな……」

両津「ああもう!わかったよ!もう戸塚にゃたのまん!」

やがて両さんは苦肉の策として別人の尿を使用してごまかすようになった。

両津(うーむ……中川の芳醇なションベンとわしのションベンじゃさすがにバレるかな……)

男性「うん、おいしい!」シャリシャリ

両津(おおっ!)

男性「ごちそうさま!また来ます!」

両津「ありがとうございました!」

両津「へへ……案外バレないもんだな……」

両津「……もしかして女のションベンでもバレないんじゃないか……?」

両津「いまは男子寮をフルに活用しても不足気味だが……女のションベンも使えば供給はバッチリだな……」

~~

両津「この間は悪かった!わしに麗子のションベンを毎日くれ!」

麗子「えっ!?」

麗子「いきなりどうしたの、両ちゃん……?」

両津「じつは……最近ションベン風呂にハマってるんだが、男のションベンだけじゃ湯船を満たせなくてな……(大嘘)」

両津「だから、このさい女のションベンでも我慢して使うことに決めたんだ!」

麗子「……両ちゃん!理由はどうあれ嬉しいわ!」ムギュッ

両津「やめろ!ワシはノンケじゃない!抱きつくなこらっ!」

麗子「……ごめんなさい……」

麗子「でも両ちゃん、私ひとりのおしっこじゃ焼け石に水じゃないかしら?」

両津「まあ、そうだな……」

麗子「よかったら私からリカちゃんたちにも話してあげよっか?」

両津「おおっ!いいのか!?」

麗子「ええ!私にできることなら協力するわ!」

両津「サンキュー麗子!」

両津(へへ……思ったよりうまくいきそうだぞ……)

~~

両津「うむ!毎日これだけ集まるようになりゃ上等だ!」

麗子「両ちゃん……約束してくれる?」

両津「ん?何をだ?」

麗子「他の人には私のおしっこを使わせないって」

両津「うっ……そ、それは……」

麗子「私は両ちゃんに使ってもらうためにあげたんだからね!他の人にあげるわけじゃないわ!」

両津「わ、わかったよ!約束するとも!(嘘)」

翌日、昼ごろ

~~公園前派出所~~

麗子「あら!リカちゃんどうしたの!?」

早乙女「パトロールの途中なんだけど、お弁当ここで食べていい?」

麗子「私はいいけど……いいかしら部長さん?」

大原「うむ……」

早乙女「あら?今日はあの野蛮人はいないのね」

麗子「え、ええ、両ちゃんはきょうは非番よ」

早乙女「ところで麗子!いま商店街にすっごくおいしいかき氷屋さんが来てるんですって!休憩中に行かない!?」

麗子「そうなの!行くわ!」

~~商店街~~

早乙女「見て麗子!あの屋台のまわりの人だかり!きっとあれが噂のかき氷屋さんね!」

麗子「すごい人気ね……」

??「はいはい!押さないで!左近寺巡査のかき氷にボルボ巡査のシロップの組み合わせをご注文のかた!どちらですかぁ!?」

麗子「あら?いまの声は……両ちゃん?」

尾崎「ふう……私もひとつ頂こうかね」

両津「あっ!プラモ屋のオヤジ!?」

尾崎「安心してくれ両さん、きょうは借金取りじゃなくてただの客さ」

両津「助かった……!じゃあサービスで特上のにしとくぞ!」

尾崎「うん!うまい!」シャリシャリ

尾崎「これはその顔写真でいうと誰のオシッコなんだね?」

両津「氷はうちの署長でシロップはグルメな中川巡査のものだぞ!」

尾崎「なるほど……!どうりで輝きが違うと思った!」シャリシャリ

両津(本当はきょうの分はどれも婦警どものションベンのブレンドだがな)

尾崎「え?何か言ったかい両さん?」

両津「い、いや!べつに何も……は・は・は……」

麗子「……」

両津「ハァーイそこのお嬢さん!野郎警官のションベンでつくった氷にションベンシロップをかけたかき氷はいかがぁ!?」

麗子「……そうね、じゃあふたつ頂こうかしら」ギロッ

両津「……げっ!?麗子!?!?」

麗子「集められた婦警のおしっこ、開かれたおしっこかき氷屋……」

麗子「あれだけ女を嫌っている両ちゃんが、いきなり私のおしっこを欲しがるなんておかしいと思ったら!!こういうことだったのね!!」

麗子「女のおしっこを男のおしっこだと偽ってかき氷を作ってたんでしょう!!」

尾崎「」ブッ

群衆「ええっ!?!?女のおしっこだって!?!?」ガヤガヤ

尾崎「りょ、両さん!?いまの話は本当かい!?あんた私に女のおしっこ氷なんか食わせたのかい!?」

両津「ち、違う!これは誤解なんだよ麗子!」

麗子「何が誤解なのよ!だったら自分で食べてみせなさいよ!」

両津「うっ……そ、それは……」

麗子「どうなのよ両ちゃん!?!?」

尾崎「どうなんだ両さん!?!?自分では食べられないのか!?!?」

尾崎「私に差し出したかき氷、ここで食べてみせるんだな」スッ

両津「うぐっ……」

群衆「(固唾を飲む)」

両津「す……すべて正真正銘の男のションベンだ……むろん食えるとも……」

両津「……」

両津「やっぱダメだ~~っ!!カンベンしてくれ~~っ!!」ダッ

群衆「あっ!!逃げたぞ!!」

群衆「やっぱり女のオシッコを使っていたのか……うげ~~っ!!」

麗子「あっ、こら!!待ちなさい両ちゃん!!」

尾崎「待て両さん!!許さんぞ!!」

両津「ひぃぃ~~っ!!もうかき氷屋なんてコリゴリだぁ~~っ!!」



おしまい

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