一松「猫の国?」 (267)

【おそ松さん×猫の恩返し】のSSになります
※猫の国に関してオリジナルの設定が追加される可能性がありますご了承ください
のんびり書いていこうと思いますのでよろしければお付き合いください


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いつもの松野家

おそ松「あ~あ 今日も良い天気だねぇ」ごろん

トド松「そうだね」ごろん

おそ松「こんなクッソ天気の良い日は[田島「チ○コ破裂するっ!」]も捗るだろうなぁ~」

トド松「クスッ、外でやってきたら?」

おそ松「お天道様が許してもポリスが許さないんだよなぁ」

トド松「確かにぃ~」

二人「ははははっ」

いつもの松野家

おそ松「あ~あ 今日も良い天気だねぇ」ごろん

トド松「そうだね」ごろん

おそ松「こんなクッソ天気の良い日はオナニーも捗るだろうなぁ~」

トド松「クスッ、外でやってきたら?」

おそ松「お天道様が許してもポリスが許さないんだよなぁ」

トド松「確かにぃ~」

二人「ははははっ」

すみません。いきなりつまづきました

一松「・・・」すくっ

トド松「一松兄さん、どこ行くの?」

一松「散歩」

トド松「あぁ。猫ウォッチね」

一松「うるさい」

おそ松「外で可愛い子見かけたら教えてくれよな~」

一松「・・・」すたすた

おそ松「あ!ちょっと待て!」

一松「・・・なに?」

おそ松「駅前にさ、新しいアダルトショップ出来ただろ?あそこの前の大通りでこの前キレイな猫を見たんだよ」

一松「・・・」ぴくっ

トド松(あ、兄さんに猫耳レーダーが生えた・・・)

おそ松「色は確か黒と青の中間っぽい色だな。それと目が凄いんだよ!両目の色が違うの。オットセイって奴?」

トド松「オッドアイね」

一松「・・・」ぴくぴく

おそ松「そうそう。青色と赤色で別れてて珍しいからちょっと追いかけてみたんだよ」

トド松「それで?」

おそ松「そしたら裏路地で急に美少女に変身したんだよ!」

一松「ぶっ!!!」ハナジブー

トド松「ねぇ!? それマジ!?」

おそ松「いや嘘だけど」

トド松「何で急に嘘ついたの!? 病気かよ!?」

おそ松「お前らが退屈そうな顔してるから悪いんだy」

一松「おい!!おそ松!!どこまで本当なんだ!!」ぐいっ

おそ松「ちょ!苦しいって!オッドアイの件は本当だから!」

一松「・・・行ってくる」

おそ松「なんちゅう力してんだ。死ぬかと思った・・・」

トド松「猫かカラ松兄さんが絡むと元気になるからね」

おそ松「おーい、一松」

一松「・・・今度は何?」

おそ松「ほい」ぽいっ

一松「・・・」ぱしっ

トド松「ねこじゃらしと煮干しじゃん」

おそ松「猫ウォッチセット忘れてんぞ」

一松「・・・どうも」すたすた

「OH!! マイブラz ヴエォ!?」ぼごっ!


カラ松「はぁはぁ・・・ 帰ったぜ。ごふっ!」

トド松「おかえり。通り魔にでも遭ったの?」

カラ松「違うさ。弟の愛のスキンシップを受けたまでさ」

トド松「ふーん」

カラ松「さて、今日も日課のギターの練習でもするか」すちゃ

おそ松「え?ここでやんの?」

カラ松「当たり前だろ長男よ。聴衆が居てこそのギターだぜ!」

カラ松「OH!!ダークエンジェル!!OH!!なぜ君はー!!Fooooooooo!!」ジャカジャカ!!

二人「うるせぇえええええええ!!!」

大通り

一松「ホントだ、アダルトショップが出来てる。獣っ娘AVあるかな・・・」

一松「いや、それよりもオッドアイの猫が先だ」キョロキョロ

チビ太「よぉ!一松じゃねえか!こんな良い天気に出歩いてっとお前なら溶けちまうぞ!」

一松「うるさい。らっきょう野郎」

チビ太「わりい、わりぃ。で、何してんだ」

一松「・・・人探し」

チビ太「人探し?どんな奴だ?」

一松「おそ松兄さんが言ってた限りでは・・・」かくかくしかじか

チビ太「黒と青色の中間色でオッドアイ・・・ ってそりゃ猫じゃねーか!!」

一松「そう言ったじゃん」

チビ太「猫の事を擬人化するのはお前だけだよ。どんだけ猫好きなんだよ」

一松「・・・で、見たのか?」

チビ太「そういやさっきそんな両目の色が違う猫がオイラの店の前に来たな。品のある綺麗な猫だったぜ。たぶんオスだな」

一松「・・・なに!?」

チビ太「残りのおでんを食わせてやったら喜んでたぜ。オイラのおでんを食えるたぁ宇宙一の幸せ猫だよ!」

チビ太「それと、そいつ口に洒落た箱くわえててよ、そこにもおでんを入れてくれって言うんだよ。腹を空かした家族にも食わせてやりてぇんだなきっと。泣ける話だぜ!」

一松「・・・そんな事があるのか」

チビ太「猫探しも良いけど友達も探せよ!じゃあな!」すたすた

一松「喉におでん詰まらせて[ピーーー]ば良いのに」

一松(それにしても活動範囲は広いみたいだな)

チビ太「残りのおでんを食わせてやったら喜んでたぜ。オイラのおでんを食えるたぁ宇宙一の幸せ猫だよ!」

チビ太「それと、そいつ口に洒落た箱くわえててよ、そこにもおでんを入れてくれって言うんだよ。腹を空かした家族にも食わせてやりてぇんだなきっと。泣ける話だぜ!」

一松「・・・そんな事があるのか」

チビ太「猫探しも良いけど友達も探せよ!じゃあな!」すたすた

一松「喉におでん詰まらせて死ねば良いのに」

一松(それにしても活動範囲は広いみたいだな)

野良猫「にゃーん」すりすり

一松(猫に聞いた方が早いな)

一松「よーしよし。なぁ、ここら辺に目の色が違う猫を見なかったか?」なでなで

野良猫「にゃん!」

一松(見た・・・感じだな)

一松「ありがとう。さぁ、ご褒美の煮干しだ」

野良猫「にゃにゃん」ぽりぽり

一松「じゃあな」

一松「さて、今日はここを探すか」

1時間後


一松「いないな・・・ 今日は諦めるか」

猫「・・・」すたすた

一松「ん?あの色はもしかして・・・ それに何かくわえてる」

猫「・・・」すたすた

一松「あっ、道路に・・・」

猫「・・・」ぽろっ

一松「何か落とした」

猫「・・・」あたふた

トラック「ぶぉーん」

一松「トラックが・・・ アレ?ヤバくね?」

トラック「ワキミウンテン」

一松「くっ!!やべぇぞ!!」だっ!!

だだだだっ!!

一松「おるぁああああああああ!!!」だきっ

ぶぉーん・・・

一松「どこ見て運転してんだ!!バカ野郎!!逃げんじゃねえ!!」

一松「・・・ちっ。おい、大丈夫k」

すくっ

猫「大変危ない所を助けて頂き誠にありがとうございました」ぺこり

猫「お怪我はございませんでしたか?」

一松「え・・・ パ、パーカーがちょっと破れただけ・・・」

猫「お怪我が無くて本当に良かった。失礼とは思いますが今は急いでおります故、お礼はまた改めて・・・」

一松「い、良いよお礼なんて」

猫「そうもいきません。それでは失礼します」ぺこり

一松「猫が立ってお辞儀して喋った・・・ エスパーニャンコの一種か?」

デカパン研究所

デカパン「ホエ?一人で来るなんて珍しいダスな」

一松「・・・御託は良い。オッドアイの猫に例の薬を打たなかったか?」

デカパン「猫と喋れるクスリダスか?」

一松「それだ」

デカパン「いんや。君のお友達に打ったのが最初で最後ダスよ。アレは偶然の産物ダスからなかなか同じものが作れないんダスよ」

一松「・・・そうか。邪魔したな」

ダヨーン「ダヨーン!」ことっ

デカパン「ホエホエ、せっかく来たんダスから特製ジュースを飲んでいくダスよ!」

一松「遠慮しとく。じゃあな」すたすた

デカパン「ホエ・・・ じゃあワシが飲むダス」ごくごく

デカパン「أنا عالمة عبقرية」しゃきーん

ダヨーン「ダヨーン!?」

一松「・・・ただいま」がらっ

お母さん「おかえりニート4号」

一松「・・・猫って話せるの?」

お母さん「アンタとうとう変なクスリでもやったんじゃないわよね!?」がたっ!

一松「違げぇよ」

お母さん「そういえばアンタ昔、小さい頃もそんな事を言ってたねぇ」

一松「・・・」

お母さん「確か何かのお祭りの帰りだったかしら・・・」



回想

猫「・・・」すたすた

小学生一松「どうしたの?」くるっ

猫「にゃーんにゃ」

小学生一松「ん?このおでんが欲しいの?」

猫「にゃあ!」

小学生一松「良いよ!熱いから冷ましてあげるね」ふーっふーっ

小学生一松「はい、どうぞ」

猫「にゃーん」

小学生一松「良いよ、お礼なんて」

猫「にゃにゃにゃん」

小学生一松「へぇ、そうなんだ。苦労してんだね」

お母さん「一松、早く来なさーい」

小学生一松「はーい。それじゃあね」たたたたっ

猫「ありがとう・・・ 一松くん」

回想終了



お母さん「僕、猫とお話出来るんだ。って」

一松「・・・そうだっけ」

お母さん「忘れたの?」

一松「・・・」こくっ

お母さん「それで猫と何話したの?って聞いたらアンタ」

お母さん「世の中生きていくのは大変だ。って言ったのよ?もうおかしくって」

お母さん「そんな可愛かった子も今では元気にニート。アンタが猫ならどれだけ良かったか・・・」

一松(猫だったらか・・・)

お母さん「そういえばアンタ服どうしたの?ボロボロじゃない」

一松「町内のボス猫とケンカした」

お母さん「・・・せめて人間とケンカしなさいよ」

一松「・・・」すたすた

チョロ松「おかえり」

一松「うん」

おそ松「どったのその服?」

一松「町内のボス猫とケンカした」

おそ松「またかよ。人間界と猫界の両方を生きてるなお前」

トド松「そういえば例の猫見つかったの?」

一松(あの事は黙っておくか。こいつらなら捕まえて見世物小屋に売り飛ばしかねないし)

一松「いた。本当にオッドアイだった」

十四松「ねぇねぇ!野球上手そうだった!?」

一松「うん。あいつなら野球できそう・・・」

おそ松「え?」

一松「いや、何でもない」

カラ松「オッドアイか・・・ 俺も今日はオッドアイだぜ!」カラコンパッチリ

トド松「この人、両目が赤と青だよ!痛ったいねぇー!!」

一松「・・・」ぐりぐり

カラ松「ちょ!痛い痛い!!無言で目玉えぐり取ろうとしないでぇー!!」

十四松「プロレス!?僕もやるー!!」

一松「クソ松のギター持って来い。脳天で叩き割ってやる」

十四松「ナイスヒール!あいあいさー!!」

お母さん「ニート共ご飯よー!」

おそ松「はい、両者ブレーク。離れてー」

チョロ松「それボクシングね」

一松「・・・ちっ」

カラ松「た、助かった・・・」

就寝

おそ松「今日は寝ながらホームスティールするの止めろよな十四松」

十四松「わかった!タッチアップにするね!」

チョロ松「そういう問題じゃないから!!」

トド松「アレすっごい痛いんだからね!?次やったら道頓堀に沈めるから!!」

カラ松「ふっ・・・ ドリームすら自由を失う世の中になっちまったのか」

トド松「どうでも良いけどそのスパンコールのパジャマ着るの止めてよね。兄さんが寝返り打つたびにジャラジャラうるさいの」

カラ松「仕方ないな。じゃあこのクロコダイルの皮パジャマでも着て寝るか・・・」

トド松「どこで買ったその服!?」

おそ松「はいはい、もう寝るぞー。消灯」かちっ




一松(あの猫急いでるみたいだったけどまた会えるかな・・・)

一松(…寝るか)すやぁ

夜中


「なぁーご!」

「にゃー!!」

一松(むにゃむにゃ・・・ 十四松のいびきか・・・)すやすや

「にゃあああああああ!!」

一松(・・・いや違う。猫の鳴き声だな。喧嘩か?仲裁に行くか・・・)すたすた

がらがら

猫王一行「・・・」

一松(・・・え?なにこの大名行列。全員猫じゃん。普通に立ってるし。ちょっと隠れて様子見しよう・・・)こそこそ

ナトリ「にゃほん。え~ ん?」

一松「・・・」

ナトリ「これこれ」

一松「・・・俺?」

ナトリ「うんうん。もうちょっと近こう」

一松「・・・」すたすた

ナトリ「ご紹介いたします。こちらは我ら猫の国を治めておられる猫の王の中の王。猫王様で御座います」

猫王「・・・照れるねぇ」

一松(やっぱりコイツらも普通に喋るんだ)

ナトリ「本日貴方様が御助けになられた方は猫王さまのご子息ルーン様に在らせられます」

ナトリ「あまりの事の重大さ故この度、猫王様直々に御礼に伺いました」

一松「マジか。あの猫が・・・」

猫王「・・・あぁ、うん。ありがとうね」

一松「へ・・・へへへ・・・わっ!?」

ナトル「どうぞ~」すっ

一松「・・・巻物?」

ナトリ「目録にございます」

ナトル「明日より貴方様にたっくさんの幸福が訪れるでございましょー!」

一松「・・・どうも」ぺこり

猫王「うん。じゃあね」

ナトル「引き続き警護を怠るで無いぞ」

ボディーガード「はっ!」

ナトル「それでは帰りましょ~!」


一松「・・・これは夢だな。うん。寝よう」

一松「あ、撫でるの忘れた・・・」

翌朝

カラ松「おい!一松!!起きるんだ!!」

一松「・・・黙れ。朝から気持ち悪い声を聞かせんじゃねぇよ。耳が腐る」すやすや

おそ松「あっちゃー。ねぇコレ通販の個数ボタン押し間違えたの?お兄さんもびっくりだよ」

一松「え?」がばっ

カラ松「ほら、お前好みのAVが廊下に山の様にあるぞ」がらっ

一松「どけっ!!」がっ!

カラ松「アウチッ!!」

一松(猫神様の秘め事、ネコレズパラダイス、激選実録!美猫交尾集・・・ どれも軽く5万以上はする伝説のプレミアタイトルばかりだ)わなわな

十四松「みんなー! 外においでよ!すっごいよ!」

チョロ松「なにコレ!? 辺り一面猫じゃらし!?」

トド松「綺麗だねー 風でメッチャ波打ってんじゃん」

十四松「クロール出来るよー!アハハハ!」だばだば

一松(大きてふっくらしててコシがある・・・ かなり上質な猫じゃらしだ。これなら親友も喜ぶぞ)

母さん「一松、アンタの仕業?」

一松「違う違う」ぶんぶん

母さん「居間にも大量にアンタのパーカーがあったんだけど」

おそ松「雑巾にでもしたら?」

母さん「いえ、家にペンキが余ってたから色を変えてアンタ達に着せるわ」

カラ松「ノー!マミー!!」

一松「ちょっと出かけてくる」

おそ松「さっきのAV売ったら金になるかな?」

十四松「良いねそれ!皆のバットとグローブ買えるかな!?」

一松「・・・お前ら、AVにも猫じゃらしにも手ぇ出すんじゃねぇぞ。何かしたら・・・殺すぞ」ごごごご・・・

チョロ松(あ・・・ マジな奴だ)

トド松「ハハハ、嫌だなぁ兄さんは。兄さんの大切な物にそんなk」

AVショップ業者「ちわー!出張買取サービスに来ましたー!トド松様は御在宅でしょうか?」

トド松「あーっ!タイミング悪過ぎぃ!!」

一松「・・・トド松」ごごごご・・・

トド松「えへへ。ごめんね☆」てへぺろ

トド松「・・・」ぴくぴく

おそ松「死んだんじゃない?」

十四松「トッティー、ポンポコ寝入り?」

カラ松「・・・良かった。まだ息はあるみたいだ。まぁ、すたばぁのコーヒーでも飲ませれば治るだろう」

チョロ松「闇人形にも慈悲があったのか」

カラ松「・・・じゃ」すたすた

おそ松「・・・」

修正です

トド松「・・・」ぴくぴく

おそ松「死んだんじゃない?」

十四松「トッティー、ポンポコ寝入り?」

カラ松「・・・良かった。まだ息はあるみたいだ。まぁ、すたばぁのコーヒーでも飲ませれば治るだろう」

チョロ松「闇人形にも慈悲があったのか」

一松「・・・じゃ」すたすた

おそ松「・・・」

一松(昨日のアレは夢なんかじゃ無かった。この不思議な出来事の数々・・・ 間違いなく昨日の連中の仕業だ)

一松(取り敢えずまたルーンとかいう猫に会って話を聞くか・・・)

大通り

一松(また昨日みたいに探すか)キョロキョロ

イヤミ「チミは何してるザンスか?」

一松「・・・イヤミか。人探し」

イヤミ「誰ザンスか?ミーは今競馬で勝って機嫌が良いから話を聞いてやるザンス」

一松(腹立つけど一応話してみるか)

一松「実はな・・・」かくかくしかじか

イヤミ「なんだ猫ザンスか。それにしても赤と青のオッドアイなんて珍しいザンスね。さしづめルビーとサファイア・・・」

イヤミ「ミーみたいな高貴な人間にピッタリな猫ザンスね!飼いたくなってきたでザンス!」

一松(知らないみたいだな・・・)

イヤミ「見つけたらミーに教えるザンス。イヤメタル5cmと交換してやるでザンス」

一松「いらない。臭そうだし」

イヤミ「まぁ、良いザンス。これでも食って頑張るザンス。さらばザンス」すたすた

一松「・・・ありがと」

一松(煮込み牛筋だ)

一松「・・・うまい」かみかみ

公園

一松(結局見つからなかった。そうだ、昨日貰った巻物・・・)ぴらっ

一松(絡み合った猫、猫じゃらし、パーカー・・・最後のは何だ? 人型の女の猫・・・?)

一松(わからん。でもあと一つ何か恩返しが残ってるみたいだ)

ナトル「あ、いたいた。一松様、一松様ぁ~!」

一松「ん?」くるっ

ナトル「えへぇ」

一松「お前は昨日の!」だっ!

ナトル「にゃ?」

一松「お前達か!?朝から色々したのは!」

ナトル「はい、喜んでいただk」

一松「ました!!!!」くわっ

ナトル「さ、左様でございますか。ビックリしたなぁ、もう」

一松「最高だったよ。あ、撫でさせて」なでなで

ナトル「あっ///」

ナトル「と、とにかく我が国あげての一大プロジェクト。最大級の御礼の気持ちを受け取って頂けたご様子で」

一松「パーカーは一枚で良かったかも」

ナトル「えへへ。そこはご愛嬌という事で」

ナトル「これで私も猫王様に胸を張ってご報告出来るというものです」

一松「そういえばあの猫もオッドアイだった・・・ そうか、俺が助けた猫の父親が猫王か。んで助けた猫は王子様って訳か」

一松(俺、今日よく喋るな)

ナトル「昨日、そう申したでしょうに」

一松「あの時は寝ぼけてた」

ナトル「あらら」

一松「・・・」

ナトル「そうそう。お会いした時から気になっていたのですがお元気がなさそうで。もしかしてご病気だったり!?」

一松「・・・いつもこんな感じ。俺みたいなクソムシには元気はいらないのさ」

ナトル「またまたぁ!一松様の様な男前の方が何を自虐する必要がありますか!いよっ!日本一!」

一松「えぇ・・・ 気なんて使わなくて良いのに」

ナトル「私はただ本心を申しただけです!」

一松「・・・はい、煮干し」すっ

ナトル「あ、どうも」

ナトル「ん~!美味しゅう御座います!」ぽりぽり

一松「・・・そうだ。コレ、最後は何なの?」ぴらっ

ナトル「あ~コレですか。コレは我が国に入らしてからのお楽しみです!」

一松「我が国・・・?」

ナトル「あ、もっと溜めてからお伝えしようと思ったのですがつい・・・」

ナトル「コホン、では改めまして・・・」

ナトル「本日、私ナトルは貴方様を我が猫の国の食事会にご招待するためにやってきました」

一松「猫の国?」

ナトル「ここからは少し離れた世界で御座います。文字通り我々猫のみしか存在していません」

一松「マジか!!!」ぶーっ!!

ナトル「だ、大丈夫ですか!?鼻血が!」

一松「だ・・・大丈夫だ」

ナトル「時に一松様。貴方様は無職だとか」

一松「・・・そうだけど。何で知ってるんだ?」

ナトル「貴方様のご友人であるメガネをお掛けになった猫からお聞きしました」

一松「・・・にゃんこか」

ナトル「一松様の事を大変ご心配していましたよ。良いご友人をお持ちで」

一松「・・・にゃんこの奴」うるうる

一松「・・・それで俺が無職なのがどうしたんだ」

ナトル「そうそう。猫の国は本当に良いですよぉ!自然が豊かで食べ物もおいしゅうございます!」

一松「へぇ」

ナトル「仕事もほとんどしなくても良い!毎日好きな事をやれますよ!」

一松「最高じゃん!!!」

ナトル「っと、お話が過ぎましたね。これらは永住する場合の話ですけどね。それでは私はこれで」

一松「え、もう行くの?」

ナトル「はい。私共も色々と準備がありますので。それでは今夜お迎えに上がります」ぺこり

一松「よろしく」

一松「・・・」

一松「いやぁああああああっふぅうううう!!!!猫の国ぃぃいいいいいいい!!」

一松「にゃん!!!にゃん!!!にゃぁあああああああああああああ!!!」

一松「・・・ふぅ。落ち着いた」

「一松君、一松君」

一松「え?誰?」きょろきょろ

一松(今の見られた?だったら死ぬぞ俺)

「一松君、猫の国へは行ってはダメ」

一松「ちょっとm」

「猫の事務所。猫の事務所を探して」

一松「どこから声が・・・?ってか誰?猫の事務所って何?」きょろきょろ

「きっと助けてくれるよ。十字街で白い大きな猫が場所を教えてくれるから」

一松「白い大きな猫・・・」

「絶対に猫の国へは・・・」

一松「ちょっと、おい!」

「・・・」

一松「声が途絶えた・・・一体何だったんだ。幻聴?」

一松「まぁ、暇だし探してみるか」

一松(猫の事務所・・・良い響きだ)

十字街

一松(ここら辺で十字街って言ったらここしか無いよな・・・)

一松(ニャンコも連れて来れば良かった)

一松(猫の事務所何て聞いた事無いけど・・・ 白い大きな猫って言ってたな)

一松(あの綺麗な声からして女の子か・・・)

一松(っていうか俺、猫の国に行きたいんだけど。助けて貰わなくても別に・・・)

一松「・・・疲れた。ちょっと休もう」

むぎゅう

一松「おおぅ!? な、何だ!? ・・・ただのデブ猫か」

猫「・・・」ぴくっ

一松「ここら辺じゃ見ない顔だな。はぐれ猫か?」

猫「・・・」

一松「白い大きな猫・・・ まさか」

一松「なぁお前。猫の事務所って知らないか?なんかそこに行けって言われたんだが・・・」

猫「・・・」ぴくっ

一松「・・・人違いか。座ってゴメン。煮干し置いとくから」ぱらぱら

一松「じゃあな」すたすた

猫「ついてきな」ぽりぽり

一松「マジか」

猫「・・・」だっ!

一松「お、おい」だっ!

猫「・・・」すたすた

一松「はぁはぁ・・・」どたばた

猫「・・・」すたすた

一松「み、道を走ってくれ・・・」どたばた

一松「俺と同じで根に持つタイプのようだな・・・」どたばた

猫「・・・」すたすた

一松「・・・アレ?こんな道あったか?ヨーロッパの街並みみたいだ」どたばた

猫「・・・」すくっ

一松「・・・はぁはぁ。やっと着いたのか」

一松(やっぱり立つのか)

猫「・・・」どすどす

どさっ

猫「・・・」ぴらっ

一松「・・・新聞読むのか」

一松(・・・それにしても不思議な所だ。日本じゃないみたいだ)

一松「なぁ、猫の事務所は?」

猫「・・・」ぴらっ

一松「・・・それなら」ネコジャラシトリダシー

一松「ほ~らほら」こちょこちょ

猫「やめろっ!!!こしょべぇんだよ!!寄こせ!!」ばっ!

一松「あっ」

猫「うーん。美味」もぐもぐ

一松「マジか」

一松「ん?」

一松(・・・店の中に白いスーツを着た猫の人形)

一松「おい、まさかここが」

猫「おい、バロン出番だぜ。もったいつけてないで出て来てやんな」

ぴかーん

一松(急に暗くなって・・・光が!眩しっ!)

がちゃ

「ようこそ、猫の事務所へ」

一松「か、かっこいい・・・」

バロン「ここは君達が住む所とは少しだけずれた場所。心を持った物達の世界」

バロン「人が持つ思いや願い、そういうものを込めて作られたものにはいつしか心が宿る。私や彼のようにね」

一松「せ、石像がカラスに!?凄い・・・」

バロン「彼はトト。心を持ったガーゴイルだ」

一松(何でもアリだな)

トト「珍しいな、男爵。お客さんかい?」

バロン「まぁね。カッコいいお客さんだろ」

一松「男爵って・・・」

バロン「フンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵。私を作った人がそう名付けてくれた」

一松「だからバロンなのか」

一松(よく知ってたな俺)

トト「ん?君はたしか・・・ おそ松か?」

一松「一松」

トト「おっと失礼。君の話は仲間から聞いているよ。なんでも猫とカラスが激しく対立している地域で懸命に仲裁を務め」

トト「果てには互いのリーダーにニャンカー平和条約を結ばせたらしいじゃないか」

一松「へへ・・・ 昔の話だよ」

トト「我が仲間を代表してお礼を言わせてもらうよ。おかげで犠牲を出さずに済んだ。本当にありがとう」

一松「・・・照れるな」ぽっ

バロン「ほう。凄いな。・・・それはそうと何故君はここへ?」

一松「大通りで猫の王子を助けたら恩返しに猫の国へ招待するって」

バロン「恩返し?」

ムタ「けっ、まったく人が良いお兄さんだぜ。そんな連中ほっとけば良いのによ」

トト「あいっかわらず口が悪いなムタ。お前には猫を助けたこの青年の優しさがわからんらしい」

ムタ「でも、そのおかげで今困ってんだろ?おせっかいなんてやくもんじゃないぜ」

一松「・・・別に困って無いけど」

ムタ「そうなのか?」

一松「うん」

バロン「一松とはどこで会ったんだ?」

バロン「十字街さ。ここの事は最初から知ってたぜ」

一松「・・・声が聞こえたんだ。誰だか分からなかったけど猫の国へは絶対に行くな。ここを探せって」

バロン「声?」

ムタ「誰だが分からない声を信じたのか。人が良いにも程があるz 痛っ!!何しやがる!!」

トト「その減らず口を引き裂いてやろう!!」

ムタ「色黒チキン野郎が偉そうに・・・!」

トト「白豚に言われたく無いね」

一松「お、おい」あたふた

バロン「一松」

一松「ん?」

バロン「どうぞ、中へ」

一松「あいつらを止めないと・・・」

バロン「いつもの事さ。気にしないで」すたすた

一松(俺とクソ松みたいな関係か・・・だったら良いや)すたすた

ムタ「カラスはカラスらしくゴミでも漁ってやがれ!」ばきっ

トト「お前の腸を引きずりだしてソーセージにしてやろう。ゴミよりかは幾分マシだろう」ばさっばさっ

ムタ「鳥目のお前にそんな事出来るかな?」ばきっ

トト「造作もない事さ」ばさっばさっ

一松「お邪魔します・・・ちょっと狭いな」ぐぐっ

一松「洒落たアンティークな家具ばっか・・・ なんか良いな」

一松(ウチの家具もある意味アンティークか・・・?)

バロン「狭くて悪い。その辺にかけて」

一松「・・・ああ。何もかも小さいな。これじゃあ人形ごっこだ」

バロン「ふふっ、面白い事を言うな。紅茶はレモン?ミルク?」

一松「ミルクで」

バロン「分かった」

一松(ウチで紅茶なんか意識高そうなチョロ松兄さんかトド松くらいしか飲まないな・・・)

バロン「どうぞ」ことっ

一松「どうも。このカップも小さくて・・・可愛い」

バロン「私のスペシャルブレンドだ。その都度味が変わるので保証は出来ないがね」

一松「レシピガバガバだな」ずずっ

一松「あ、美味い。これ本当に美味しいぞ」ずずずずー

バロン「君はツイてる」

ムタ「そんな青臭い物よく飲むぜ」がちゃ

トト「猫舌のお前さんには向くまい」

ムタ「鳥目に言われたかねぇ」

バロン「一松、君は猫の王子助け、その恩返しに猫の国へ招待された」

一松「うん」

バロン「そして君自身は猫の国に興味が有り行きたがってるが突如、知らない声がそれを制止しここに導いた。間違い無いね?」

一松「イエス。完璧」

ムタ「一松よぉ、猫の国・・・ ありゃーまやかしだ。自分の時間を生きられない奴の行き着く所さ」

一松「自分の時間・・・」

バロン「そう言えばお前は過去に一度、猫の国へ行ったらしいな」

ムタ「・・・遠い昔の話さ。それよりも招待って何すんだよ?」

一松「食事会って言ってた」

トト「何だ。まともじゃないか」

ムタ「良いじゃねえか。行っちまえよ。飛び切り美味い飯にありつけるぜ?」

一松「ムタ達も一緒に行こう」

ムタ「気持ちは嬉しいが遠慮しとくぜ。あそこの連中とはどうも馬が合わん」

トト「鳥である私は行けば良い目で見られないからな」

バロン「・・・どうも怪しいな」

ムタ「お?お前も行きたくないのか?」

バロン「そうでは無いが私もムタと同じ様に猫の世界の事をあまり良くは思っていない」

ムタ「珍しく俺のいう事を肯定したな」

一松「もしかしてメチャクチャ危険な所だったりして」

バロン「猫にとってはそうでは無いが人間である君が猫の世界に行くとどうなるか身の保証が出来ない」

バロン「猫王は魔術師としても名高く、奇妙な魔法を使うと聞いた事がある。もちろん悪い噂としてだ」

一松「マジか」

ムタ「へぇ、そりゃ初耳だ」

トト「詳細が分からない分気味が悪いな」

バロン「もしかしたら記憶を奪われて君が君で無くなる可能性だってあるんだ」

一松「それは困る」

ムタ「しかしよぉ、せっかく招待された食事会をバックレるのは猫としてどうかね」

一松「俺は人間だ」

ムタ「そうだった。奴らは猫王が黒と言えば白でも黒と言う連中だぜ?」

ムタ「仮に一松が断ろうが猫王が連れて来いと言えば何としてでも奴らは一松を猫の国へ連れて帰る。必ずな」

トト「王が絶対か」

バロン「うーむ・・・」

ムタ「難しく考えんなよ。襲われたら向こうで食うだけ食って逃げりゃ良いんだよ」

トト「お前じゃあるまいし」

ムタ「・・・ふん。なぁに。ドンと構えとけば良いのさ。王子を助けた主賓だろ?堂々としてれば問題はねぇ」

バロン「確かに礼には礼で返さなければならないしな。実は私も猫の国へは一度行ってみたかった。良い機会かもしれんな」

バロン「邪魔で無ければ私もお供させてもらって良いか?」

今更ですがナトリとナトルが分かりにくいって方もいると思うので画像を
ナトル
http://www.metalbridges.com/wp-content/uploads/2015/03/The-Cat-Returns-43.jpeg

ナトリ
http://ami.animecharactersdatabase.com/uploads/chars/5688-718966933.png


一松「うん。一緒に行こう」

ムタ「さすが男爵。かっこいいぜ~」

バロン「茶化すのは良いがお前も行くんだよ」

ムタ「おいおい。さっきも言ったろ?俺はあそこがどうも苦手なんだよ」

バロン「お前がいないと襲われた時どうする?私一人では一松を守り切れない」

ムタ「守るってコイツ男だぞ!?」

一松「喧嘩とかムリムリ。女にでも余裕で負けるのに」

ムタ「お前なぁ・・・」

トト「行ってやれば良いじゃないか。腕力だけは一級品だろう?」

ムタ「そうだな。お前をボコボコにする程度の腕力位ならあるわな」ぽきぽき

バロン「忙しいのか?」

ムタ「暇だけどよ」

バロン「だったら来い」

ムタ「いや、でもよぉ・・・」

一松「・・・やっぱり帰る」がたっ

ムタ「あ?」

一松「・・・今日出会ったばかりのお前らに迷惑掛けてバカみたいだ。向こうで何かあっても俺が全て招いた事」

一松「自分で何とかしなきゃ」

バロン「・・・そうか、それは力になれなくて済まない」

ムタ「かぁ~ わかった、わかったよ! 俺も付いてってやる!その代り飯は好きなだけ食うからな!」

一松「ムタ・・・ありがとう」なでなで

ムタ「撫でるんじゃねえ!こしょばいんだよ!!」

一松「・・・ごめん」

ムタ「・・・この面積だけなら触らせてやる」ちょんちょん

一松「へへへ・・・」なでなで

バロン「よし、決まりだ。一松、こっちに戻りなさい」

一松「ああ」すたすた

バロン「ムタは色々言いはするが満身まんざらでもないタイプなんだ」

一松「ツンデレか。本当は優しいんだな」

バロン「よく分からないが大体はそうだ」

ムタ「けっ、どーとでも言いやがれ」

一松「よろしくなブタ」

ムタ「ブ! ブっ!? お前今わざと間違えただろ!!」

一松「あ、ち、違うって!わざとじゃ無い」あたふた

トト「クククッ、一松、中々やるじゃないか」

ムタ「やっぱり断わぁる!!」

バロン「そうだ、確か戸棚の中に美味しいシフォンケーキがあったはずだが」

ムタ「どこだ、そりゃ」がさごそ

バロン「右側の上」

ムタ「早く言えよ~ 机の本が邪魔だ」どがががが

バロン「おっと」

一松(素早く羽ペンを移動させた・・・)

バロン「切り分けて景気づけにパーティーといこう」

トト「よし、私は秘蔵の桑の実を取ってくる」

一松「・・・暗いから気を付けて」

トト「ありがとう」ばさっ

ムタ「あんな奴の事なんか心配しなくて良いって」

一松「本当に仲が悪いんだな」

ムタ「おかげさまでな」

バロン「さて、どう切れば一番綺麗に美味しく・・・」

ムタ「お前は理屈っぽいんだよ。貸せ」ばぁん!ばぁん!

バロン「おい!そんな叩き割るような・・・」

ムタ「均等より個性・・・そうだろ?」

バロン「食べ物はその限りでは無い」

一松(俺がワクワクしてる・・・ この無気力な俺が!?)うずうず

一松「俺も何か手伝うよ・・・」

バロン「うん、手伝いもいいが一松。君がどうすればしっかりと自分の時間を生きられるか考えよう」

バロン「それさえできれば何も恐れる事はないのだからね」

一松「うん」

一松(哲学みたいだな)

コンコン

一松「ん?トトか」

ガチャ

ナトル「一松様、御向かいに上がりましたにゃー」

一松「うわっ。出た」

取り巻き猫「今だ!囲めーっ!!」どどどどど!

一松「お、おい!ちょ、ちょっと待て!足場が・・・」ぐらっ どさっ

ムタ「なんだありゃ!?」

バロン「しまった!私達から一松を引き離す気だ!」

一松「・・・め、目が回る!どうせ連れて行くならあいつ等も・・・!」ぐるぐる

ナトル「それは出来ません。猫王様は貴方様のみをご招待したのですから」

一松「マジかー!」ぐるぐる

トト「おーい!バロン!猫共が集団で押し寄せて・・・ あれ?」

ムタ「本当に鳥目だな!」

ナトル「それではしゅっぱーつ!!」

取り巻き猫「おー!!」どどどどど!

バロン「後を追うぞ。一松を一人で猫の世界へは行かせてはいけない!」だっ!

トト「バロン、乗るんだ!」

バロン「トト、頼む!」

バロン「ムタ」

ムタ「わかってる。俺は地上から追いかける!」だっ!

ナトル「いや~ 探しましたぞ一松様」

一松「・・・このまま猫の国へ行くのか?」

ナトル「もちろんですにゃ~」

一松「・・・降りる。俺はあいつらと行くんだ」

ごんっ!

一松「いたっ。猫の周りに見えない壁・・・?」

ナトル「ふふん。猫王様の御力をもってすればこの程度の結界など遠くに離れていても作れますぞ」

一松「・・・ちっ」

ナトル「そうそう、申し訳ないのですが無暗やたらに部外者を国へ招くのは禁止されてるんです」

ナトル「ですが貴方様は今回の主賓。特別です」

一松「でも・・・うわっ!」ぐらっ

ナトル「危ないですよ~」

一松「向こうに連れてって俺をどうする気だ」

ナトル「どうするってただルーン王子を救って下さったお礼を我々はしたいだけですにゃ」

一松「どうだが」

ナトル「猫王様は一松様の来国を心待ちにしてます。その願いを我々は何としてでも叶えなくてはいけません」

ナトル「上には逆らえない。国勤めの辛いとこですにゃ」

一松(一人で行ったら何されるか分からないから警戒しなきゃ・・・)

ムタ「面倒な事になっちまったぜ。あっ!トトお前!離せ!」ふわっ

トト「済まないな。バロンと話し合った結果だ」ばさばさ


取り巻き猫「段差だ!気を付けろ!」だだだだだ!

バロン(・・・減速した)

バロン「トト、今だ!」

トト「華麗に散って来い」ぽいっ

ムタ「覚えてろよぉ~!!!」

取り巻き猫「上からデカいのが降ってくるぞ!避けろ!!」すっ

ムタ「ふんぎゃ!!」びたーん!

一松「おいコラ!何で避けるんだよ!」

ナトル「そんな無茶な」

ムタ「おにょれぇぇぇぇえええ!!!」どどどどど!

取り巻き猫「メッチャ怒ってる!!」

ムタ「ふん!」どさっ!

取り巻き猫「重っ!!!」

ナトル「あれぇ!?結界は!?」

ムタ「殴ったら壊れた」

ナトル「そんにゃデタラメな!!」

一松「よし、追いついた。ありがとうムタ」

ムタ「ああ。降りるぞ」

ナトル「いけません!!力もそろそろ溜まった頃・・・」

一松「お、おい!壁に激突するぞ!」

ムタ「早くしろ!一松!」

ナトル「むぅ~!開け!ほいっ!」にゅいーん

一松「壁に穴・・・!?」

取り巻き猫「入れー!!」



バロン「あの猫、魔法を・・・」

トト「穴が消えるぞ!」

バロン「入るんだ!!」

トト「わかった!」びゅー!!

ビルの屋上

一松「お前あんな魔法使えるのか。凄いな」

ナトル「いや~ アレ結構疲れるんですよ。まぁ、私も伊達に猫王様の側近を務めてはいません!」どやっ

一松「マジックにゃんこだな」

ムタ「バカな事言ってないで早く降りるぞ!」

ごんっ!

ムタ「結界が復活しやがったか・・・しゃらくせぇ!!」がんがん!

ムタ「こ、壊れねぇ・・・」

ナトル「強化して張り直してくれたんですね!猫王様ナイスです!!」

一松「ちょっと!ビルから落ちるぞ!!」

取り巻き猫「ビルを降りろー!」どどどどど!

一松「ビルを伝ってるー!!重力どうなってんだよ!!!」びゅおーーー!

ナトル「これも猫王様の御力です」

一松「猫王マジかーーーーっ!!!」

ムタ「落ちんじゃねえぞ一松!」

一松「うわっ!」ぎゅっ

ムタ「いでぇ!?しっぽ掴むんじゃねえ!!」

一松「不可抗力だー!!」

ナトル「そぉれ!!もういっちょホイ!!」にゅいーん

バロン「またか!急降下だ!」

トト「落ちるなよ!」



木の生い茂る場所


バロン「森の中か!?」

トト「ちっ!木の葉が邪魔だ」

バロン「やられた。上昇だ」

トト「わかった」ふわっ

バロン「だいぶ山奥みたいだな・・・」

トト「奴らは・・・!?」

バロン「あそこだ!!」

一松「アンコール、アンコール」

ムタ「10個くらい穴開けてみせろー!!」

ナトル「アンコールに預かりまして大変恐縮です。それでは・・・」

取り巻き猫(こいつら完全に諦めてる・・・)

ナトル「やれといわれて」

一松「それそれそれ!!!」

ナトル「再び三度マタタビ上等」

ムタ「あそーれ!」

ナトル「期待に応えて開けゴマ!!」にゅいーん

ムタ「結局小さいの一個かよ」

ナトル「そこはご愛嬌という事で」

取り巻き猫「入れー!!」


トト「しまった!逃げられたか」

きらん

バロン「・・・風だ。あの光を追うんだ」

トト「奴らの軌跡か。わかった!」

猫の国

一松「痛った・・・ 腰打った」

一松「ここ何処だよ。俺だけ別の次元に落とされたとか・・・?」きょろきょろ

ムタ「・・・」

一松「・・・良かった。ムタもいt アレ?お前なんかデカくね?」

ムタ「お前が小さくなったんだよ」

一松「・・・なんで?」

ムタ「お前の行きたがってた場所に来たからさ」

一松「という事は・・・」

ムタ「そうさ。ここが猫の国だ」

一松「・・・」

一松「いやったぁあああああああああ!!!」

ムタ「うるせぇ!!」

バロン「肉球の形をした湖・・・ここだな」

トト「ここが猫の国への入口か」

バロン「恐らく。この湖全体が猫王の魔法によって人間界と猫界を繋ぐ扉になっているのだろう」

バロン「人里離れた場所だ。猫の国の入口にするにはもってこいだろうな」

トト「ここから飛び降りれば猫の国へ一直線という訳だな」

バロン「その通り」

トト「・・・武運を祈ってるよ」

バロン「ありがとう。・・・行ってくる!」ぴゅー

トト「・・・私は私の出来る事をしよう」

猫A「にゃーご」

猫B「にゃあ?にゃおん」

一松「俺も入れてくれにゃー」ぬっ

猫A「にゃー!!」だだっ!

一松「・・・驚かせたか」

一松「しかし凄いな。本当に猫しかいない」

ムタ「そりゃお前、猫の国だもんな」

一松「あ」だっ

ムタ「おいおい!どこに行くんだよ!」

一松「こうやって草の上で寝てみたかった」ごろにゃー

一松「日なたが良い気持ちだ・・・」

ムタ「なぁー 出口探してとっとと帰ろうぜ」

一松「・・・もうちょい待って」ごろにゃー

ムタ「無理やり連れて来られた以上礼なんて糞喰らえだ。食事会は惜しいがこの世界にいてやる義理はねぇ」

一松「とかいって来る途中ノリノリだったじゃん」

ムタ「・・・」ぐりぐり

一松「ああおうぅ!?金玉潰れるーっ!!!」じたばた

ムタ「何か言ったか?」

一松「いえ何も」

一松「それよりもムタもこっちに来て一緒に寝よう」

ムタ「断る。俺は普段からやってるから何とも感じねえよ」

一松「マジか~」ごろにゃー

ユキ「駄目よ。早く帰って」

一松「え?」

ユキ「早くここから逃げて下さい」

一松「・・・美猫だ。猫の国のアイドルか?」

ユキ「のん気な事言ってる場合じゃないの。一松君はここにいちゃいけないのよ」

一松「何でおれの名前を・・・」

ナトル「一松様~!」

ユキ「あっ・・・!」ヒレフシー

一松「出た。マジックにゃんこ」

ナトル「いやいや、見つかってよかった。こちらに入る時に落っことしてしまったようで」

ナトル「ご家来様の重量オーバーのせいですにゃ」

ムタ「家来だと!?」

一松「違うよ。友達のムタだ」

ムタ「いつから友達になったんだ」

一松「・・・え?友達じゃないの?」

ムタ「い、いやなんていうか、その」

一松「恥ずかしがるなよ」ぎゅっ

ムタ「抱き付くんじゃねえよ!!気持ち悪い!!」ばっ!

一松「・・・ごめん」

ムタ「やれやれ、お前の猫好きには困るぜ」

ナトル「あの~ もう良いでしょうか?」

一松「どうぞ」

ナトル「歓迎の準備が整っております故、どうぞブタ様も」

ムタ「ブゥ!?」ばっ!

ナトル「ひぇー!申し訳ございません!舌が滑りましたぁ!」

一松「ムタ、乱暴は止めろ。そんな事したら飯にありつけない」

ムタ「それもそうだ。って行くつもりかよ」

一松「挨拶くらいは良いだろ?襲われても俺にはムタがいるし」

ムタ「・・・ふん。勝手にしろ」

ナトル「襲うなんてとんでもない!ささ、猫王様がお城でお待ちです。急ぎましょう!」

一松「城?」

ナトル「お城はホラ、アレです」

一松「へぇ・・・立派じゃん」

ナトル「建設にうん十年費やした我が国自慢の建造物ですから」

ナトル「というか誇れるものがアレくらいしか無いのはここだけの話です」

ムタ「だろうな」

一松「・・・ちょっと待って。アイツも一緒じゃダメか?」

ナトル「その方は?」

ユキ「はい、給仕のユキと申します」ぺこり

ナトル「なるほど。城に仕えておる者か」

ナトル「一松様、この者には後で会えますにゃ」

一松「良かった。ってか急に偉そうになるなよ」

ナトル「私は一応猫王様の側近でして、立場というか威厳というか・・・」

一松「公務員って大変なんだな」

ナトル「いやぁ~そうなんですよぉ。お給料は良いんですけど有給は取りにくいし猫王様の肩たたきはやらされるし・・・」ぺちゃくちゃ

ムタ「お偉いさんよぉ、急いでるんじゃなかったのか」

ナトル「おっと、失礼しました。それではこの車にお乗り下さい」

一松(人力車・・・ いや猫力車か)どさっ

ムタ「よいしょっと」どさっ

車夫「重っ!!」

ナトル「安全運転で頼むぞ。それでは出発ぅ~!」

ユキ「一松君・・・」

ムタ「まさか俺達二人だけでここに来るとはな」

一松「・・・うん。バロンやトトが心配なんだけど」

ムタ「炭野郎が一緒だから事務所に帰れてるだろ」

一松「だといいけど」

ムタ「しっかしここは四方八方ねこじゃらしだらけだな」

一松「ムタは嫌いなんだっけ」

ムタ「そうだよ。くすぐったくて敵わねぇ」

一松「猫の風上にも置けないな」

ムタ「ほっとけ」

監視目玉「・・・」じーっ

一松「・・・なにアレキモいんだけど」

書き溜めが終わりましたので明日からハイペースで投下していきます。
もうしばらくお付き合いください。

監視室

ナトリ「バッチリ映ってますね」

猫王「ふっふっふっ、この青年ならあの魔法を使っても大丈夫だろうて」

猫王「人間にゃんて珍しいからのぉ。これでルーンも喜ぶじゃろう」

ナトリ「魔力の方は大丈夫でしょうか?」

猫王「抜かりはない。既に魔力は溜めて仕掛けておるわい」

ナトリ「流石です」

猫王「この城に入った時点で魔法がかかるようにしてあるにゃ」

ナトリ「なんと!さすが猫王様です」

ナトリ(ホント魔力だけは超一流なんだけどなぁ・・・)

猫王「よーし、直接見てくるにゃ」だっ

ナトリ「お気をつけて」

ナトリ「うーん、この大柄の猫どこかで見たような・・・」

ナトリ「気のせいですかにゃ」

ナトル「猫王様にお会いになられる前にお召し替えを」

一松「・・・まぁいいか」

猫A「殿方はあちらに」

ムタ「なんで俺だけ」

一松「エッチ」

ムタ「バッカ!!男同士だろうが!!」

ナトル「別室に甘いものなどご用意しておりますが・・・」

ムタ「よし。こっちだな」すたすた

衣装室

一松「・・・もっとパンクなのないの?」

猫A「え、えっとそのようなものは・・・」

一松「出来れば紫の衣装が良いんだけど。なんか落ち着くし」

猫B「それならこの和服はどうでしょう」

一松「・・・うん。良いよコレ。あと、包丁とかチェーンソーとかの小道具無いの?」

猫C「そのような物騒な物はございません!!」

猫王「一松君、また会えたにゃ」ぬっ

一松「あ、出た」

猫王「いやはや。美しい。まさにルーンの妃にふさわしいにゃ」

一松「・・・美しい?妃?ちょっと何言ってるか分かんないんだけど」



食料貯蔵室

ムタ「はむ。んまっ。なかなかの食べ応え」ばくばく

ムタ「このケーキもイケるな」ばくばく

ナトリ「ナトル、あの者は?」

ナトル「御家来のブタ様とか」

ナトリ「ブタ?聞かない名だな」

ムタ「仕上げはあのゼリーでも頂くか・・・」

衣装室

猫王「ルーンはワシに似て気立ての良い男前にゃんだがいかんせん気難しい奴でな。なかなか結婚相手に恵まれなんだ」

猫王「一松君はルーンを助けた命の恩人!これほど運命的な出会いはあろうか」

猫王「しかしその恩人が人間というのはまた運命のイタズラ。種族の壁もあろう」

一松(話が全く見えてこないんだけど)

猫王「だったらどうすれば良いか。簡単な事」

猫王「一松君をメスの猫にすれば良いんだにゃ」にゃっ

一松「猫にはなれるけどメスには・・・」

猫王「もうなってるにゃ」

一松「え?」

一松「・・・肉球、猫耳も生えてる。デフォで猫じゃん」

一松(猫化する結構疲れるからコレ便利だな)

一松「・・・ちょっと待て!!メスって!!」

猫王「なかなかグラマーだにゃあ」にたぁ

むにゅ

一松「おっぱいぃいいいいいいいい!!???しかもメチャデカい!!!」

すっ

一松「タマキンないんだけどぉぉおおおおおおおおおお!!!???」

猫A「私、メスとして嫉妬してしまいます」

猫B「絶世の美猫ですにゃあ」

猫C「ささ、御着替えの続きを」

一松「おいっ!!!!ムタぁ!!!!」だっ!!

猫王「見事に成功だにゃ」

猫王(しかしまだアレでは不完全。もう一つの魔法はジワジワと一松君を・・・)

食料貯蔵庫

ムタ「」ゼリーノナカー

一松「嘘だろ・・・」

ナトル「またたびゼリーを浴びるほど食べたいと申されてこのようなお姿に・・・」

一松「ぐすっ、友達になったばかりなのに・・・ こんな間抜けな死に方しなくても・・・」

一松「・・・バロンやトトにどう報告すればいいんだよ」

一松「お前がいなくなったら俺はどうなるんだよ!このままメス猫に、ルーンの妃になって幸せに暮らす事になるんだぞ!」

一松「・・・それは良いかも。って違う!」

ナトル「あのー 祝宴のご準備が」

一松「・・・嫌だ。ぐすっ、ムタを見捨てて行けない」

ナトル「では、ご一緒に~」がらがら

祝宴会場

猫貴族A「あれが一松様か」

猫貴族B「なるほど、見た事の無い美猫でいらっしゃる。ルーン様とお似合いだ」

猫貴族A「御胸も豊満で・・・ぐふふ」

猫貴族C「猫王様の手前ですわよ」

猫貴族A「おっと」

コック「元人間とお伺いしましたのでネズミはやめて、捕れたてピチピチのお魚ですにゃ」ことっ

一松(いよいよバロンが言ってた事が現実味を帯てきた・・・)

一松(・・・ムタ。一番景色の良い所に埋葬してやるからな。お前の好きだったまたたびゼリーも供えてやる)

一松「うっ、ぐすっ」

猫貴族A「泣いているお姿も実に美しい・・・」


猫王「退屈そうだにゃ。おい、何かやらんかにゃ」

ナトリ「はい。では例の奴を」

芸者A「玉乗りやります!」

芸者B「球回しやります!」

おー!これは凄い!

神技だ!!

猫王「にゃははは。うん?」

一松「・・・ムタ」しゅん

猫王「もっと面白いのを!!」

おそ松「はいはーい!俺達が芸をやりまーす!」

カラ松「一松!お前、猫はともかくメスに!?しかもいつものリアルな猫化では無い・・・」

チョロ松「・・・うわっ。ホントだ。メッチャ可愛いんだけど。胸もデカいし」

十四松「勃ってきた!!」びーん!

トド松「やめてー!!!」

一松「ぶっ!!!」

一松(何でコイツらが!?しかも全員猫化してるし意味がわからん!)

猫王「ん?何だあの無礼な者達は?」

ナトリ「恐らく忍び込んだのだと・・・それにしては堂々としてますが」

猫王「ふむ。一松君、君の知り合いかね?」

一松「あんなバカ面した猫なんて知らない」きっぱり

ナトリ「あの者達をどういたしましょう?」

猫王「まぁ楽しませてくれるなら良いんじゃにゃい?」

ナトリ「仰せのままに」

ナトリ「では、お前達!芸を披露して見せろ!」

おそ松「おいっス!!1番おそ松!落語します!」

おそ松「いやぁ~ 知り合いに魚好きの美少女がいるんですよ」

おそ松「その子はアイドルをやってましてね。でもいかんせん魚の格好をしてステージに上がるもんだから人気が出なくて」

おそ松「そこで言ってやったんですよ。もうその恰好は止めたら?と」

おそ松「嫌よ!私のアイデンティティよ!とか言って聞かないんですよ」

おそ松「何でそんなに魚にこだわるんだい?って聞いたら彼女は」

おそ松「真鯵(マアジ)で鱪(シイラ)んの?若い男の子にチラ鯔(ボラ)され鯛(タイ)からよ!って」

おそ松「・・・ここオチだよー。笑えよ!」

猫貴族A「雑だ!」

猫貴族B「修行し直せ!」

おそ松「んだとぉ!?その偉そうな髭ブチ抜いてやんよ!」がたっ!

猫王「・・・やれ」しゅっ

ボディーガード「えっさほいさ!」がっ

おそ松「お、おい何すんだよ!」

ボディーガード「ふん!」ぽいっ

おそ松「あーーーれーーーー!!!」ひゅー

カラ松「ふっ、2番カラ松だ。不肖な兄をどうか許してやってくれ」

カラ松「いつもはバラードを中心に弾き語りするが今回はラップに挑戦してみた」

カラ松「ギターの弾き語りでラップを歌わせてもらう!行くZE!」

カラ松「ヘイYO!君がいる事で見い出せた生きる理由!」ジャカジャカ

カラ松「キルユー本当は言いたいよアイラブユー!Yeah!!」ジャカジャカ

猫貴族A「何で殺そうとした!」

猫貴族B「韻が固すぎ!」

ボディーガード「ふんっ!」ぽいっ

カラ松「あーーーーーーん!!」ひゅー

チョロ松「3番チョロ松です。バカ二人がどうもすいませんねぇ」

チョロ松「あ、僕はダンスを披露します。では・・・」

チョロ松「イカは一杯!!!一夜干しぃ!!!」どたばた!

チョロ松「パクパクパクいやぁあああああ!!!!」ぴょーん!

ボディーガード「ふん」ぽいっ

チョロ松「トト子ちゃーーーーん愛してるぅーーーー!!!」ひゅー

十四松「4番十四松だよ!四番って良い響きだよね!」

十四松「よろしくお願いしまスラッガー!!こんにちワイルドピッチ!!からの・・・さよなランナー!!」

猫貴族A「結局ファーボールかよ!」

十四松「ナイスツッコミ!!」ぐっ!

十四松「それでは今から一発芸のネッシーをやりまーす!」

十四松「机を用意して・・・ あそこにティッシュをかぶせt」

ボディーガード「やめろ!!」ぽいっ

十四松「わっしょーーーーーーい!!!」ひゅー

トド松「5番トド松でーす!皆さんごめんなさいね!どいつもこいつもクズばっかで。僕はマトモだから大丈夫☆」

ぴろりん

トド松「あ、ユウコちゃんのラインだ」

トド松「えーっ!?ここ電波通じんの!?超凄くなーい!?wifi強すぎウケる!!」きゃはは

トド松「今、猫カフェでのんびりしてるよ・・っと」

ぴろりん

トド松「あ、次はマユミちゃn」

ボディーガード「・・・」ぽいっ

トド松「しょうがないじゃーーーーーーーーーーん!!!」ひゅー

一松「ぶっ!!!」

一松(何でコイツらが!?しかも全員猫化してるし意味がわからん!)

猫王「ん?何だあの無礼な者達は?」

ナトリ「恐らく忍び込んだのだと・・・それにしては堂々としてますが」

猫王「ふむ。一松君、君の知り合いかね?」

一松「あんなバカ面した猫なんて知らない」きっぱり

ナトリ「あの者達をどういたしましょう?」

猫王「まぁ楽しませてくれるなら良いんじゃにゃい?」

ナトリ「仰せのままに」

ナトリ「では、お前達!芸を披露して見せろ!」

一松(あのバカどもホント何しに来たんだよ)

猫王「もっとマシなのはいにゃーのかぁ!!!!」ばんっ!!

劇団員A「うぅ・・・」たじたじ

劇団員B「あんな奴の後だったらやりにくいよ・・・」たじたじ

「私が一松様を喜ばせてご覧にいれます」

ナトリ「・・・どうされます?」

猫王「あいつ等よりかはマトモそうだにゃ」

ナトリ「わかりました」

ナトリ「そこの者。許可する。前へ」

すたすた

「さぁ」すっ

一松「えっ?」

「お嬢さん。私と一曲」

一松「私、盆踊りしか踊れないわ。って女言葉になってるぅ!?」

「おまかせを」

一松「・・・わかったわ」すくっ

ずんちゃっちゃ♪ ずんちゃっちゃ♪

「さぁ、音楽と私に身を任せて」

暫しのダンスタイム


ナトリ「なかなか良い感じですにゃ」

猫王「・・・ふん」



「良い調子だ」くるくる

一松(めっちゃリード上手いんですけどこの人)くるくる

一松(何だろうコレ。こんな気分初めて・・・ このままメス猫になっても良いかも)にゅいん

一松「あ、髭が」

「ダメだ一松。例え猫になろうがメスになろうが自分を見失なうんじゃない」

「君は君の時間を生きるんだ。前にもそう言っただろう?」

一松「あなたは・・・」

猫王「音楽やめぇええええええええ!!!」

ぴたっ

猫王「コソコソと怪しい奴、貴様一体何者じゃ!!」

「これは名乗り遅れて失礼した。決して怪しいものなどでは」

一松「まさか・・」

「私はフンベルト・フォン・ジッキンゲン!!!一松を迎えにきた!!」ばっ!

バロン「火急の用にて無礼を許されたい!」

一松「バローン!!」だきっ

ナトル「こんなのって」

ナトリ「アリですかにゃ?」

猫王「アリなワケにゃい!!ひっとらぇえい!!」

猫兵達「おおー!!」どどどどど!

猫兵A「ひひひっ!妃以外は生死を問わないとさ!!」ジャキン

猫兵B「くらいな!必殺手裏剣!!」ひゅん!

バロン「ふん!」がきん!

バロン「いつまで寝てるんだ。起きろ」ひゅん!

ぱりーん!!

ムタ「うーん、もう食えん」どろっ

一松「ムタ!!生きてたのね!!」

ムタ「・・・はっ!やべっ!!」

猫王「待て!この狼藉者!!」

ナトリ「早く陛下を安全な所へ!!」

ボディーガード「はっ!」がっ

猫王「は~にゃ~せぇ~!!」ずるずる

猫王「逃がすにゃよ~!!」ずるずる

ナトル「危ないですよ。は~い貴族の方はこっちからどうぞ、こっちです~ はい~」

バロン「・・・囲まれたか」

猫兵C「げへへへ。もう終わりだなぁ!?」

猫兵D「さぁ、妃をこっちに返してもらおうか」

猫兵E「まだこっちには何百とも兵を控えているぞ」

おそ松「種族平等パーンチ!!」ばちこーん

猫兵C「ぐわっ!?」ばたっ

カラ松「可愛い弟の為だ・・・許せよマイギター!」ぶぉん!

猫兵D「がぁっ!?」ばたっ

チョロ松「トト子ちゃん直伝腹パン!!」どごっ!!

猫兵E「ごふっ!」ばたっ

一松「あなた達・・・!」

おそ松「ん?今回って女子松回さんだっけ?まぁ良いや。ここは俺達に任せろ!」

一松「でも・・・」

十四松「行くよー!」

ムタ「おう!」

「「ツープラトンブレーンバスター!!!」」どぉおん!

猫兵F「」ちーん

猫兵G「ちょこまかと逃げるな!!」

トド松「ちょっと乱暴はダメだって!!殺るならあそこのバカ面兄弟からやってよー!!」

バロン「彼らは大丈夫みたいだ」

一松「・・・死ぬんじゃないわよ」

おそ松「大丈夫!大丈夫!」

カラ松「殿は任せろ。そこのジェントルメンキャット。カラ松を頼んだぞ!」

バロン「ああ。武運を祈る」

チョロ松「また来たよ!!」

おそ松「迎え撃つぞ!野郎共!!」

「うーっす!!」

バロン「・・・君は六つ子だったのか。それにしても良い兄弟を持ったな」

一松「・・・まぁね」てれっ

バロン「さて、ここからどう抜けるか・・・」

ユキ「こっちです」

一松「あなたはさっきの」

ユキ「身も心もメスになってしまったのね・・・」

一松「そうみたいね」

ユキ「バロンさん。きっと助けに来てくれると思いました」

バロン「なぜ私の事を」

ユキ「猫の事務所の噂は聞いていましたから」

一松「さっきはごめんなさい。あなたの言う事を聞いていればこんな事には・・・」

ユキ「大丈夫。猫王の魔法は夜明けまでにこの国を出れば消えて無くなるから」

がらっ

ユキ「外に通じる抜け穴です」

バロン「これは便利だ」

一松「・・・頼んだわよ皆」

十四松「千本ノック行くよー!!」ががががが!

猫兵「ぎゃー!!」

ムタ「こっちに打つな!!バカ!」

おそ松「日頃のストレス晴らしちゃおうかな!」

チョロ松「おそ松兄さんに溜まるストレスなんてある訳無いでしょ」

カラ松「トド松!お前も手伝うんだ!」

トド松「絶対いやー!」



バロン「・・・行こうか」

城裏

バロン「ここは・・・ 城の裏だな」

ユキ「あの塔の先が外へ通じています」

一松「アレね・・・ って高過ぎでしょ」

ユキ「目の前の廃墟の迷宮を抜けて登っていくしかないのですが・・・」

バロン「うん、何とかなるだろ」

一松「マジか」

ユキ「よかった。バロンさん、一松君をよろしく」だっ

一松「あ、ちょっと!・・・行っちゃった。まだお礼も言ってないのに」

バロン「一松、これはあくまでも推理だが、君を猫の事務所に導いたのはあの子じゃないのか?」

一松「そういえば・・・ あの綺麗な声。間違いない」

ムタ「ったくお前のせいで俺はとんでもない目に!」ずるずる

一松「ムタ!無事だったのね!」

ムタ「何だよその喋り方。気持ち悪りぃ。それにお前メス猫になってるじゃねえか」

バロン「猫王の魔法の仕業だ。夜明けまでにあの塔の一番上にある出口に行けば解けるらしい」

一松「・・・あいつ等はどうしたの?」

ムタ「そうそう、誰だか見分けがつかなかったが赤いパーカーを来た奴が先に行けだと」

一松「おそ松兄さん・・・」

ムタ「あいつ等も人間だろ?にしても六つ子とはな。それに何でこの世界にいるかも分からねえしよ」

バロン「その疑問は後だ。そろそろ行こう。彼らの逃した追手が来るかもしれない」

一松「そうね。・・・つっ!」がくっ

ムタ「お、おい!どうした!?」

一松「・・・大丈夫。でも一瞬頭が真っ白に」

バロン「猫王に他にも何かされたのか?」

一松「・・・いえ、何も」

バロン「・・・そうか。急ごう。体調が悪くなったら遠慮せずに言うんだ」

一松「ありがと」

城高台中庭

猫王「迷路に入ったかにゃ?」

ナトリ「入ったようですね。我が国が誇る迷路の堀です。そう簡単には出れますまい」

猫王「うむ。ナトル、上の状況は?」

ナトル「はい、まだ抗戦中ですにゃ。ですがじきに抑え込めるでしょう。相手はたかだか数人」

猫王「まったくとんだ誤算だにゃ」

ナトル(まさかこんな事になるにゃんて・・・ 上の猫も一松様達も無事なら良いけど)

ナトル(ま、面白そうだから良いか!)

ナトリ「残りの兵は」

ナトル「あそこに」

ナトリ「まぁ、数が心許ないが良いだろう」

猫の国廃墟迷路

ムタ「思ったより入り組んでやがるな」

バロン「迷宮だからな」

一松「こんな時にトトがいれば楽なのに」

ムタ「無い物ねだりするんじゃねえよ。ほれ歩け」

一松「まだメス猫の体に慣れてないから歩きにくいのよ。主に胸が重くて」

ムタ「猫王の趣味だなそりゃ。あのエロ親父め」

一松「・・・触る?」ぼいん

ムタ「・・・」ぎゅーっ

一松「ちょ!!痛いわよ!!ちぎれるー!!」

ムタ「お望み通り触ったやったぞ。バカな事言ってないで行くぞ」

一松「いててて・・・ でもまだ昼だしゆっくり行こう」

ムタ「ここはいつでも昼なんだぜ」

一松「マジか」

バロン「たぶん今頃人間界は夜中だ」

一松「ヤバいじゃん!!急ぐわよ!」

一松「えーっと・・・ どっち行こうか?」

バロン「こっちに行こう、一つ一つ道を潰していくしかない」

バロン「たえず塔を見るんだ。方角を見失しわないで済む」

一松「・・・確かに。迷宮の出口の目印があるってダメじゃね?」

ムタ「そうだな・・・っと」ぴょん

一松「あ、登るとかズルい」

バロン「私もそれを考えていたが・・・」

ムタ「バカ、正直に迷ってやるこたぁねえよ」

猫兵「あ!いたぞ!!」どどどど!

ムタ「やべぇ!!」どすどす

バロン「ああいう風に敵に見つかりやすくなる危険がある」

一松「・・・そうね」

バロン「囮はムタに任せて先を急ごう」

ムタ「囮じゃねーぞ!!」

一松「バロン!!こっちにも来たわよ!!」

猫兵J「その美猫から離れな!!羨ましいぞ!!」

猫兵K「ヒョロヒョロなお前なら楽に倒せそうだ」

猫兵L「スーツなんか着てカッコつけやがってよぉ」

バロン「一松、下がれ」

一松「で、でも相手は武器を・・・」

バロン「これがあるさ」

一松「ステッキ・・・?」

一松(ムタがいないから何かあったら私がバロンを・・・)

猫兵J「えいやぁ!!」ぶん!

バロン「遅い!」びしっ!!

猫兵J「痛てぇ!」どさっ

猫兵K「二人がかりだ!」

猫兵L「おう!」

バロン「腹ががら空きだ」どすっ どすっ

猫兵K「ぐっ」ぐさっ

猫兵L「がぁ・・・」どさっ

一松「ステッキ一本で・・・凄い」

バロン「仕事がら不本意ながら戦う場面もあるのでね。場数は踏んでいるつもりだ」

一松「さすがバロn」

猫兵M「・・・」ぶぉん!

一松「危ない!!」どん!!

バロン「うっ・・・!?」どさっ!

猫兵M「ありゃ?」すかっ

バロン「ふん!」べしっ

猫兵M「奇襲失敗・・・」がくっ

バロン「まだ敵がいたとはな・・・ 助かった一松。ありがとう」

一松「お互い様よ」

バロン「しかしさっきのタックルは効いたぞ」

一松「えっ、ごめん」

バロン「冗談さ。さぁ行こう」

一松(バロンって冗談言うんだ)


ナトル「あちゃー なんか兵士達がバラバラですよ」

ナトリ「平和ボケであまり訓練をしてなかったのが今になって・・・」

猫王「一松君は?」

ナトリ「あ、もうあんなところに!」

ムタ「よっ」

一松「無事だったのね。良かった」

ムタ「当たり前だ。全員ぶっ飛ばしてやったぜ」

バロン「近づいてはいるようだがどうもパッとしないな」

ムタ「いたずらに時間を喰っちまう」

一松「・・・つっ!」くらっ

バロン「またか?」

一松「・・・もう大丈夫」

ムタ「兵に頭でもやられたか?」

一松「ノーダメージ」

バロン「さすがに猫王とはいえ直接相手を痛めつける魔法は使わないと思うが・・・」

ムタ「トチ狂ったエロ親父は何するか分からねえぜ?」

バロン「・・・確かに」

ムタ「気になってたんだがそもそも何でお前メス猫になってんだよ?」

バロン「私も聞くのを忘れていた」

一松「実は・・・」かくかくしかじか

ムタ「ハッハッハッ!!そりゃ傑作だぜ!!」

バロン「猫王・・・そこまでするか」

ムタ「なっちまえよ。ムーンとやらの妃によ」

一松「でも・・・」

ムタ「満更でもねぇ顔だな」

バロン「迷いは恥ずべき事では無い。私たちは君の望む方へ力を貸す」

バロン「来るべき時の為に答えを決めておくんだ」

一松「・・・うん」

猫王「うんうん、最初はヒヤヒヤしたが良い感じに迷ってるにゃ」

ナトル「いやぁ、ご家来の方が壁を登った時は驚きましたね」

ナトル「迷宮に入ればちゃんと迷う。これがお約束というのに」

ナトリ「本来ならば迷宮を上から攻略できない様に猫王様の魔法で結界を貼る予定だったのだが・・・」

猫王「一松君を女の子にして予想以上に魔力を使っちゃったにゃ」

ナトル「仕方ないですよ」

ナトリ「壁の上に兵を配置していおて正解だったな」

ナトル「でももうほとんどノビてますけどね」

ナトリ「はぁ・・・ 事が済んだら救出に向かおう」

猫王「そうだにゃ」

ムタ「もう時間がねぇぞ。そろそろ迷宮を出たいぜ」

バロン「困ったな・・・」

一松「・・・静かにして」

ムタ「あ?」

一松「・・・こっちよ」すたすた

バロン「道が分かるのか?」

一松「・・・なんとなく。ちなみに兵は南の方向に集まってるわ」

ムタ「嘘っぱちじゃねぇだろうな?」

バロン「本物の猫に近づいてきて感覚が鋭くなってるのかもしれない」

バロン「一松を信じよう」

ムタ「一応俺達は産まれた時から猫やってんだけどな」

バロン「私は違うだろ。それに一松は特別なのかもしれない」

一松「ねぇ、早く」

ムタ「へいへい」

バロン「すまない」


ナトル「あれ?急に動き出したらと思ったら出口に正確に向かってますねぇ」

ナトリ「ホントだ!一体どうしたという事だ!」

猫王「そうはいくかぁ~!ワシが出る!!」

ナトリ「こんな事もあろうかと伏兵を塔に」

猫王「でかした!」

一松「あ、出口」

ムタ「本当に出れたな。やるじゃねえか一松」

一松「・・・えへへ」

バロン「出られたのは良いがここから更に厳しいぞ。この長い階段を登らなければいけない」

ムタ「流石に階段は横着できんわな。行くか」だっ

バロン「ああ」だっ

一松「私も」だっ

一松「ぜぇ・・・ぜぇ・・・ もう死ぬ・・・ あなた達先行って・・・」

ムタ「体力は変わらずかよ」

バロン「・・・」たたたたっ

一松「・・・私に構わずに」

バロン「ほら」ダキアゲー

バロン「急ごう」だっ

ムタ「アイツ、一松が男なの忘れてんじゃないだろうな・・・」

バロン「・・・」

一松「・・・」じーっ

バロン「・・・」

一松「・・・///」にゅいん

バロン「元の自分を忘れるな。一松」

一松「う、うん・・・」

がちゃ

猫兵1「やっと出番だぜ!!ここでお前らはお終いよ!!」

猫兵2「妃を返してもらおうか」

バロン「伏兵か・・・」

ムタ「バロン、俺がやる」

ぴしっ

猫兵1「ん?」

がらがら

猫兵1,2「ウッソだろーっ!?」ひゅー

一松「階段が崩れた・・・」

バロン「労せずに済んだな」

ムタ「俺の出番無しかよ」

ナトリ「塔の立て付けがイマイチ・・・」

ナトル「兵は無事みたいですね。良かった良かった」

猫王「ダメではにゃーか!!!!」

ナトリ「ひぃいいいい!!」

猫王「こうなったら最後の手段!!」

ナトリ「いけません!アレだけは!!アレをやれば流石に好感度が下がりますぞ!」

猫王「下がる好感度などにゃい!!!」

ナトリ&ナトル(自覚してるんだ・・・)

猫王「スイッチ!!」

ナトリ「ありません!そんな物はここに!!」

ナトル「はい、コードレス」すっ

ナトリ「ええええっ!?ナトル何を!?」

猫王「ふっわっはっはっは!!!」

塔中腹

一松「広い所に出たわ」

バロン「もう一息だ」

「おーい!!」

ムタ「あ、さっきの奴らだ」

おそ松「いやぁ、やっと追いついたよ」

カラ松「3匹とも無事で何よりだ」

一松「うん。そっちも無事みたいね」

バロン「君たちは一松の兄弟だな?」

チョロ松「そうです。左から順におそ松、カラ松、僕チョロ松、十四松、トド松です」

ムタ「どいつもこいつも似てやがるな。お前らの母親は猫以上に子供を産むのか。大したもんだ」

おそ松「息子の俺でもそう思うよ」

バロン「チョロ松、丁重にありがとう。私はバロン、横の大きな彼はムタだ」

十四松「ムタさん、さっきは楽しかったね!!」

ムタ「へっ、まぁな」

一松「それより何であなた達がここにいるのよ」

トド松「おそ松兄さんが最近、一松兄さんの様子がおかしいって後着けてたら急に消えたから心配してデカパン博士に相談したら」

トド松「一松の元へ5人で一瞬で行ける装置、を作ってくれて今に至るワケ」

おそ松「そういう事だ。まさかこんな所に行くとは思わなかったけどな」

十四松「城に入ったらいきなり猫になってビックリしたよね!!」

カラ松「猫になってもクールガイな俺・・・イケてるキャッツ。イケッツ」

トド松「全然上手く無いからね」

一松(コイツはメスにはならなかったのか・・・)

チョロ松「はいはい。ところでバロンさんはなぜ一松と行動を?」

バロン「手短に話せば・・・」かくかくしかじか

おそ松「ひゃっひゃっひゃ!!お前マジかよ!?」

カラ松「OH・・・松野家からプリンセスが生まれるのか」

チョロ松「猫王って奴とんでもないな」

十四松「楽しそうだね!!お嫁さんになっちゃえば良いじゃん!!」

トド松「ニート卒業どころの騒ぎじゃ無くなって来たねコレ。逆玉じゃん。いや、兄さん今メスだから普通の玉の輿か」

ムタ「バロン、そろそろ」

バロン「そうだな。君たち、最後まで力を貸してくれないか?」

おそ松「貸すどころかあげちゃう。だって可愛い兄弟の為だよ?」

カラ松「俺も尽力を惜しまないぜ。後はもうこの塔を登るだけで良いんだな?」

ムタ「そうらしいぜ。だがそう簡単にはいかないだろうがな」

チョロ松「だったら追手が来る前に行かなきゃ」

トド松「えぇ!?またあいつらが来るの!?怖いんですけど!」

十四松「今度はバロンさんとブレーンバスターがしたいな!!」

バロン「遠慮しておこう」

猫王「ポチっとにゃ!!!」ぽちっ


どっかーん!!!

バロン「・・・爆発!?皆柱に捕まれ!!」

「うわーーーっ!!」


猫王「にゃっはっはっは!!!」

ナトル「スッペクタクルですにゃー!」

猫王「行こう!」

一松「低くなったわね・・・」

ムタ「しばらく様子見だな。ってそこの緑の。落ちる時しっぽ掴んだだろ」ぎろっ

チョロ松「ひぃ!ゴメンなさーい!!」

カラ松「グラサンが割れた・・・ 5万円・・・ 5ヵ月ローン・・・」しゅん

トド松「よく生きてたよねー 僕ら」

バロン「運が良かったみたいだ。皆、ケガはないか?」

十四松「ハイハイ!落ちる時にタマキンがひゅーってなりました!!」

バロン「うん。大丈夫そうだな」

十四松「・・・」しゅん

おそ松「落ち込むな十四松、バロンには俺達のギャグは通じねえよ」

十四松「・・うん」

猫王「にゃはっはっは!また会えて嬉しいよ!一松君!すぐお城に連れて帰るから待っててにゃ」

ムタ「猫の妃も悪くないぜ。というか望んでたろ?」

一松「・・・」

おそ松「アンコラ!?アンアンコラアァン!?ウチの弟に何してくれてんだ!コラアァン!?アンアン」

チョロ松「もはや喘いでるよこの人」

カラ松「そこをどいてもらおうか猫王よ」

猫王「ふん、さっきの狼藉者達かにゃ。ふむ・・・一松君と兄弟か」

猫王「これ以上ワシの邪魔をせず、無事に一松君がルーンと結婚した暁には親族としてこの国でのノンビリライフを約束するよ?」

「「どうか一松を幸せにしてやって下さい!!!」」ドゲザー!

おそ松「ってそうじゃねえよ!!一松!お前からも何か言ってやれ!!」

一松「・・・つっ!!」がくっ

バロン「またか!」

十四松「せ、生理!?」おろおろ

トド松「バカ松は黙ってて!」

バロン「猫王!一松に何をした!」

猫王「ふっふっふっ・・・ 我が国に住むのだから人間の頃の記憶は邪魔であろう?」

猫王「聞けば一松君は人間界に絶望してるらしいじゃにゃいか。ここで猫になれば人間の頃の忌まわしい記憶は忘れルーンの妃として幸せに」

猫王「そして永遠に暮らす事が出来るのにゃ!!」

バロン「永遠・・・?」

ムタ「・・・」

猫王「そこの彼は知ってるみたいだにゃ。ルナルド・ムーン君」

一松「・・・ルナルド・ムーン?あなたの事?」

ムタ「ふん」

猫王「途中で思い出したよ。ナトリ」

ナトリ「はい。あの壁画に描かれているとおり、この国の歴史にして最悪の事件!」

ナトリ「何処からかフラッとやってきて我が国の湖の魚、食料を食べつくしたという・・・ あぁ!思い出したくも無い!」

バロン「お前、そんな事やってたのか。下らない」

ムタ「偶然迷い込んだんだ。こっちも餓死しそうだったんだよ。不可抗力だぜ」

バロン「だからって食べ尽くす必要は無いだろ」

猫王「どういうカラクリで外の世界でそんなに長生きできるかは知らんがね」

猫王「さっきも言ったようにここでは永遠の命が約束される。・・・なぜかは言わずもがな」

バロン「・・・」

猫王「お互い、別の世界には長時間いられにゃい。身体が、魂がその世界に拒絶反応を起こすのにゃ」

猫王「難しい話は置いといて、息子の命の恩人である一松君の願いを叶えるワシを悪者扱いするのは心外じゃ~ん?というかもう決定事項だから」

トド松「だからって記憶を消す事無いだろ!クソ猫!毛ボサボサ!最高権力者!!」

チョロ松「最後まで貶せよ!」

一松「・・・うっ」

ムタ「しっかりしろ!一松!」

一松「・・・あなたは誰?・・・ブタだっけ?」きょとん

ムタ「ムタだ!!!」

おそ松「やべぇよ・・・コレ」

バロン「猫王!!貴様ぁ!!!」だっ!

猫王「兵よ!」

兵達「はっ!!!」ばっ

猫王「この者たちはさっきの兵と一緒にしにゃい方が良い。先ほどの兵よりもスーパー強いにゃ。本来は対国事業でしか投入しにゃいが・・・」にたぁ

猫王「円満に穏便に済ませたかったが君たちが悪いんだにゃ」

おそ松「上等だぜ!このメルヘンチックな世界を血で染めてやるよ。チョロ松がな」

チョロ松「僕かよ!!」

カラ松「一松のメモリーは死守するぞ!!」

十四松「うん!!絶対に!!!」

トド松「あんなのでも兄だからね~」

ムタ「俺も猫王をズタボロにしたかった所だ!!」

バロン「戦力差がまだ大きい・・・ん?」

ルーン「父上!何ですかこの有様は!」わなわな

ナトリ「皇太子殿下なるぞ!なおれ!!」

兵達「はっ!!」ばっ

ルーン「ユキちゃんの知らせを聞いて急いで帰ってみれば、これは何の騒ぎですか!」

ユキ「一松君!」

一松「あら、綺麗な猫・・・お名前は?いや、確か・・・ユキ?」

ユキ「そんな・・・記憶が・・・」

猫王「いや、だからちょっとしたお礼をにゃ。お前だって今の一松君、いや一松ちゃんみたいな可愛い子がお嫁さんに来てくれたら嬉しいかにゃって?」

ルーン「だからって姿を変え、心変えるのは間違ってる!!」

ルーン「それにそんな気遣いは無用です。僕はこのユキちゃんと結婚します」

猫王「そんにゃ事!王であるワシの断りも無しにぃ!?」

ルーン「決めましたから!」きっぱり

ムタ「急な話らしいな」

バロン「やるじゃないか王子様。ゆっくり祝福したいが今はすこぶる状況が悪い」

おそ松「のろけてんじゃねーぞ!!」

「ぶー!ぶー!」

ルーン「す、すみません。一松さん、あなたは僕たち二人の命の恩人ですあなたを絶対無事に人間界に返してみせます」

一松「二人の?あなたは何となく助けた記憶があるけどユキは・・・」

ユキ「昔、孤児だった私におでんを食べさせてくれたのよ。あの時は空腹で本当に危なかったの」

ユキ「あの時の一松君の助けが無かったら私は・・・結局運命には逆らえなかったけど・・・」

ユキ「でも本当に一松君の優しさには感謝してるの。あの温かい気持ち今でも忘れない・・・」

一松「・・・ごめんなさい。思い出せないわ」

ルーン「おでん・・・ そうだ!これを」すっ

ユキ「これは・・・」

ルーン「さっき話していた君の故郷のおでんさ。君にプレゼントと思ったけどユキちゃん・・・良いね?」

ユキ「えぇ」

ルーン「一松さん、食べて下さい。食べれば何か思い出すかもしれません」すっ

一松「・・・」ぱくっ

一松「美味しいわ。・・・でもそれだけ」

ルーン「ダメか・・・」

猫王「待ちくたびれたにゃ!!一松ちゃん!!ルーンの妃が無理ならワシの妃になるにゃ!!!」

おそ松「はい、せーの」

「「シェーーーーーーーーー!!!」」

一松「勝手な事言うんじゃないわよ!!!」

一松「アンタなんかの妃になる位ならクソ松とピーした方がマシよ!!」

カラ松「OH・・・ キュートガールがそんなはしたない言葉を・・・」

一松(あ、クソ松はスッと言えたわ)

猫王「にゃにゃっ!?あんまりにゃ!」

修正点が多かったので時間が掛かりましたが明日には完結させますのでよろしくお願いします。

ムタ「はっはっは!こいつは良いぜ。傑作だな」

一松「当然」

ムタ「・・・さて、最終防衛戦を始めるか」にやっ

チョロ松「こっちも準備出来てますぜ。ダンナ」

十四松「アッハッハッハ!!何アウト取れるかなー!?」

トド松「僕は後ろで応援するから!言うなれば銃後だから!!」

カラ松「トドまぁ~つぅ!?オォウ!?トドまぁ~つぅ!?」ずいっ!

トド松「分かった手伝うって!!」

おそ松「ブッ潰すっ!!!」

一松「あなた達・・・」

バロン「ふふっ、心強いな」

猫王「何としてでも一松ちゃんを捕まえるのじゃ!!」

兵士たち「おおーっ!!」

ナトリ「早く陛下を安全な場所に!」

ボディーガード「はっ!」がっ

猫王「邪魔にゃあああああああああ!!!」ばっ!

ボディーガード「うわっ!」

ルーン「一松さん達を守れ!」

近衛兵隊長「はっ!全体前へ!!」

猫王「にゃにゃにゃ!?」

ナトル「猫王様!」

ルーン「父の事は僕たちに任せて皆さんは早く逃げて下さい」

バロン「しかし、塔が落ちてしまった」

ルーン「大丈夫。まだ道は生きています」

一松「・・・へぇ」

バロン「まずい!夜明けだ!」

ムタ「俺に任せろ!!」ぐいっ

一松「ね、ねぇ!まさか!」

ムタ「着地は自分でやれ!にゃらあああああああああああ!!」ぶぉん!!

一松「マジかーーーーーー!!」すたっ

一松「あ、普通に着地できた。猫だからか。納得」

おそ松「なんか今回はお前が主役っぽいから気にせず頂上まで行け!!」

カラ松「そうだぜブラザー!!」

一松「・・・ありがと」だっ!

猫王「追えっ!!逃がすにゃー!!」

ユキ「・・・一松君」ちらっ

一松「・・・はっ!」

一松「あの声はユキ、あなただったのね。ありがとう」

ユキ「こっちこそありがとう!!」にこっ

ルーン「さぁ、ユキちゃん。危ないから避難して」

ユキ「えぇ」

ユキ(さよなら・・・)

一松「・・・行こう!」だっ!

(猫にはね、どんなに遠くに離れていても一人の大切な人の心に想いを伝えられる力があるの)

(一松君の心、ここにいてもいつも見えていたから私の声もきっと届くと思って・・・)

一松(ユキ・・・)

(私はあなたの飼い猫でも何でも無かったけれどあなたの優しさで救われた。絶望してた私に束の間だったけど光をくれた)

一松(光を・・・?俺が?それに束の間って・・・)

(ここは人の世界にいられなくなった猫の来る所。未来に溢れた一松君が来る所じゃないわ。あなたの時はまだ動いてる)

一松(ユキ・・・ あなたはもう・・・)

(走って!自分の時間を生きて!)

一松(ありがとう・・・ユキ)

バロン「猫王は!?」

ナトル「あそこに!壁をよじ登っています!」

ルーン「父上!危険です!降りて来てください!・・・なんて無茶な事を」

ナトリ「私が連れ戻します!」

カラ松「バロン!ムタ!ここは俺達が抑えてるからお前たちは一松を守ってやってくれ!」

兵士「おらっ!」

チョロ松「後ろ!」

カラ松「おっと。不意打ちは男らしくないなぁ?あーはぁん?」ひょい

十四松「アッハッハッハ!!20アウト!!21アウト!!22アウト!!」ばきっ! ぐしゃ!

トド松「身内にバーサーカーがいるんだけど!!怖いよー!」

おそ松「早く!!今日は俺達脇役だから!!気にすんな!!」

バロン「ありがとう」だっ!

ムタ「死ぬんじゃねえぞ脇役共!」だっ!


ひゅん! 

バロン「むっ」ひょい 

ぐさっ!

猫王「神妙に勝負だにゃー!!その剣を取れ!!」

ムタ「バロン」

猫王「一松を頼む」

ムタ「よし!」だっ!

一松「はぁはぁはぁ・・・ 後もう少し」

一松「・・・」

バロン「王自らが前線に立つとは見上げたものだ」

猫王「うるさい!!貴様がいにゃければ全て上手く運んだはずなのにゃ!!それを!あーだこーだ!」ぺちゃくちゃ

バロン「剣で語っては?」

猫王「言われなくてもそのつもりにゃー!!」

バロン「・・・こいっ!」

猫王「にゃああああああああああ!!!」ぶん!

バロン「・・・はっ!」しゅ!

ぱりーん!

猫王「おおおおおおおおお!!!猫目石が!!」

ふわさぁ・・・

猫王「股のおけけが・・・いやん」がくっ

バロン「勝負あったな猫王」

「おおー!!人間の姿にもどってるぞ!!」

「えぇー!?やっと猫の姿に慣れてきたのに!逆に困るわ!!」

バロン「どうやらその額の石が魔力を増強していたみたいだな」

猫王「・・・お節介焼きの猫人形の噂は聞いていたがこれほどの腕とは」

猫王「聞けばどこぞの裏通りに立ってるだけの暮らし。この国に来てワシらの仲間ににゃっていれば良かったものを」

バロン「あいにく不自由な暮らしも気に入ってるのさ。それに私はまだまだ壊れるつもりは無いんでね」



頂上前

一松「・・・」

一松(このままいつもの日常に戻って良いのかな)

一松(また何もないニート生活が始まる)

一松(ここにいれば好きな猫達に囲まれて生きれる。しかも永遠に)

一松「どうしよう・・・」

おそ松「おいコラァ!!!一松!!迷ってんじゃねぇ!!!」

一松「お、おそ松兄さん・・・?」


おそ松「何かよく知んねえけど俺達に掛かってた魔法はもうすぐ消える!!」

おそ松「ここに残りたいってんなら俺が猫王に土下座でもしてお前にまた魔法が掛かるようにしてやる!!」

おそ松「お前の人生だ!!男らしくスパッと決めろ!!」

カラ松「ふっ、安い頭だが俺も下げよう。男は人生ノープラン。そうだろ?一松、思うように生きろ!」

チョロ松「寂しくなるけど仕方ないよね。猫好きって皆知ってるし」

十四松「100アウト!!! 一松兄さんが忘れても僕たちは忘れないよ!! 」

トド松「母さん達には死んだ事にするから安心しなよ!」

一松「私は・・・私は・・・」

一松「・・・俺は」

一松(俺にはコイツらがいる)

一松「俺は!!」

一松「お前らと生きたいっ!!!!」だっ!!

おそ松「へっ!行きやがったか」

カラ松「よし!俺達も頂上に向かうぞ!」

「おーっ!!」

バロン「そろそろ失礼する」

「う、うわぁあああああ!!ここどこだよ!!??」

バロン「何をした!」

猫王「今のワシは魔力を出し尽くしたただの老猫。何も出来にゃい」

猫王「塔がこれだけ崩れれば出口がどこに移動しても不思議では無いにゃ」

バロン「くっ!」だっ!

猫王「はぁ・・・ また寂しくなるにゃ。王妃よ、早くワシの元へ帰ってきておくれ」

頂上

一松「か、体が戻ったのは良いけど狭い、落ちるっ!」ぐらっ

一松「もうダメだー!」ひゅー!

がしっ!

ムタ「うぐぅ・・・重い」

一松「ムタ!」

ムタ「・・・名前、思い出してくれたのかよ」

一松「うん。忘れてごめん。でももう大丈夫」

ムタ「そ、・・・そりゃよかった。あの時は少しショックだったぜ」

一松「ムタ・・・」

ムタ「お前やっぱり男だな。重いわ・・・」ぐぐっ

一松「ちょ、すぐ上がるから待ってくれ」

ムタ「・・・もう、無理だ!!」ばっ

一松「うわあああああああああああああ!!!」ひゅー

ムタ「くっ!」ひゅー

一松「苦しい・・・」

バロン「一松!!!」びゅー!!

一松「俺達死ぬって!!!」

バロン「まだ死んでない!!目を開けてみろ!!」

一松「バロン!」

バロン「胸を張って下を見るんだ!!」

一松「もう胸なんて無いんですけどぉおおおおおお!!」

バロン「俺を信じろ!!!」

一松「・・・俺達まだ生きてる?」

ムタ「今はな」

一松(朝日が綺麗だ・・・)

一松「生きてるって素晴らしいぃいいいいい!!!」

バサバサバサ!!

ムタ「何だ何だ!?」

一松「凄い数のカラス・・・」

トト「その者達に身を任せるんだ」

バロン「トト。助かったよ」

トト「どういたしまして。どーだいムタ。鳥に助けられる気分は」

ムタ「ケッ、借りだ。利子付けて返してやるからもう言うんじゃねえ」

トト「そりゃ楽しみだ」

トト「町の上に仲間を集めておいて正解だったよ」

カラス「かぁー!かぁー!」

一松「ん?猫語は何となく分かるけどカラスはちょっと」

トト「この前はどうもありがとう。と彼は言ってる」

一松「あ・・・ 以前、羽を痛めていたヒナか。随分大きくなったな」

トト「本当に優しいんだな君は」

一松「・・・止めろよトト。俺はただのクズ野郎さ」

一松「それよりコイツら踏んでるけど大丈夫か?」

トト「野生のカラスは強いから大丈夫さ」

一松「だったら良いけど」

バロン「あの大きなビルに降りよう」

トト「分かった」




猫王「ナトリ、ワシはもう引退だにゃ・・・」

ナトリ「では私もご一緒に」

ナトリ「そうです、王妃様を探す旅にでも行きましょうか?」

猫王「それ良いにゃ!!明日にでも出発するぞ!!」

ビルの上

一松「はぁはぁ・・・ まだ心臓がバクバクいってる」

バロン「無理も無い」

一松「・・・楽しかったけどな」

ムタ「死ぬとか言ってたくせに調子良いな」

一松「そうだ!あいつらは!!」


「おーい!!」

一松「あ、いた」

トト「やっぱり仲間を集めて正解だったな」

おそ松「いやぁ~ 助かったよ!アイツらお前の仲間だろ?ありがとな!」

トト「どういたしまして」

カラ松「こうして無事に会えてよかったぜ」

チョロ松「バロンさん、ムタさん、それにカラスさん、どうもありがとうございました!」

十四松「本当に楽しかったね!!」

トド松「死にそうになったけどね」

バロン「ガラでもないが私も君たちと一緒に行動できて楽しかったよ」

ムタ「もうあそこは懲り懲りだぜ」

一松「バロン、ムタ、トトこれからも・・・」

ムタ「それ以上は言うな。一松」

一松「ムタ・・・」

バロン「もし、君が本当に私達を必要としたならきっとまた猫の事務所の扉は開くだろう」

バロン「それまでしばしの別れ!」ばっ!

ムタ「痛てっ!もっと優しく掴め!」ぎゅっ

トト「うるさい」ばさばさ!

一松「ありがとう!!!バロン!!ムタ!!トト!!」ぶんぶん

おそ松「よっぽどバロン達の事好きだったんだな」

カラ松「バロンか・・・俺もああいう男を目指そう」

チョロ松「ムリムリ」

十四松「今度は野球しようねー!!!」

トド松「で、僕たちどうやって降りるの?まだ朝の5時だよ?扉閉まってるし」

おそ松「麻雀でもすっか」すっ

チョロ松「どっから出した!?」

翌朝

カラ松「うーん良く寝たぜ、サンシャインを浴びる俺、そしてクールn」ごん

カラ松「ん?これはギター?たしか猫の世界で壊れたハズ・・・」

カラ松「しかも以前のと全く同じ種類だ。いったい誰が・・・あ、オザキのサイン色紙とグラサンもある」

カラ松「・・・家宝にすっぺ」


おそ松「よぉ、一松。おはよー」

一松「・・・うん」

おそ松「どっかいくの?」

一松「散歩」

おそ松「そっか。良い事あると良いな」

一松「・・・うん。あ、ご飯作ったから」

おそ松「真っ黒な目玉焼きに黒いご飯・・・?」

一松「うん」

おそ松「何したんだよ!?闇のオーラでも入れたの!?」

一松「後コレ」ことっ

おそ松「何これ?液体版ダークマター?」

一松「一松ちゃんのスペシャルブレンド。その都度微妙に味が変わるから保証は出来ないけど」

おそ松「え?命の保証が?」

一松「飲んで」ずいっ

おそ松「わ、わかったよ」ずずー

おそ松「あれ?美味いじゃん」

一松「・・・じゃ」すたすた

おそ松「へへっ、可愛いトコあんじゃねえか」

十字街

一松「また会えるよな・・・」

一松「・・・あ」

「ユキちゃん、君を必ず幸せにするからね」

「ありがとうルーン」


一松(結婚したのか・・・二人とも)

一松(・・・ちゃんと伝わったよ。おめでとう)


一松(今を生きる大切さ、素晴らしさか。俺は人生に悔いを残さない様にこれからも・・・)



ニ ー ト で あ り 続 け た い と 思 い ま す

忘れていた目を閉じて 取り戻せ恋のうた
青空に隠れている 手を伸ばしてもう一度

忘れないですぐそばに 僕がいるいつの日も
星空を眺めている 一人きりの夜明けも

たった一つの心 悲しみに暮れないで
君のためいきなんて 春風に変えてやる

陽のあたる坂道を 自転車で駆けのぼる
君と失くした 想い出乗せて行くよ

ララララ 口ずさむ くちびるを染めて行く
君と見つけた しあわせ 花のように

忘れていた窓開けて 走り出せ恋のうた
青空に託している 手をかざしてもう一度

忘れないよすぐそばに 君がいるいつの日も
星空に輝いてる 涙揺れる明日も

たった一つの言葉 この胸に抱きしめて
君のため僕は今 春風に吹かれてる

陽のあたる坂道を 自転車で駆けのぼる
君と誓った約束 乗せて行くよ

ララララ 口ずさむ くちびるを染めて行く
君と出会えた しあわせ 祈るように

カラ松「君と出会えた、しあわせ、祈るようにぃ」ジャラン・・・

トド松「全部歌ってたの!?」

チョロ松「意外と歌とギター上手いな!!おい!!」

カラ松「ふっ、おそまつさまでした!」ジャン!

              
                 お  わ  り

今まで見てくれた方どうもありがとうございました。
思ったほどレスが少なくて残念でしたが楽しく書けたので良かったです。
一生懸命書きましたのでどなたかまとめてもらえると幸いです。
それではさようなら。

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