衛宮士郎「セイバー?」湊斗景明「はい」(13)

絶対正義のセイバーが善悪相殺の悪鬼だったら。

絶対に合わないだろうなぁ、っていう。

行動の原点が罪の意識で強迫観念にかられてるっていう意味では似たもの同士だよなこの二人

凄く見たいコラボ期待

サーヴァントって善悪相殺のカウントに入るのかね

これ自分でマスター殺して魔力なくなるパターンや

無窮の闇を駆ける流れ星ひとつ。

赤い、流れ星。

最初は粒ほどの大きさに見えたが、尾を引いて流れる様を追ううちに確かな質量を持った物体だとわかる。天地に開きがあるとき、それは星のように思われた。しかし、暴力的な加速を従えて地上に迫ってくると、粒ほどの大きさにしか見えなかったものがいよいよ姿が鮮明に映った。

なんと呼べばよいものか。

衛宮士郎は呆然とする。

その者の正体を的確に現せるものか疑問だが、武者、と呼ぶのが最も相応しかろう。赤い武者。身の丈は七尺を越えているだろうか。如何にも厳めしい鬼面の武者。腰に重く垂れる野太刀が揺れる度、死の気配が場に広がり、士郎の後背には玉のような汗がびっしりと肌に浮いていた。

景明「貴殿が、俺のマスターか?」

地を揺るがさんばかりの低い声。

赤い武者の瞳がギンッと光り士郎に向けられる。

衛宮士郎が反英霊・湊斗景明に出逢った夜。思えば、このとき、細かいことは抜きにして、すでに直感していたように思う。衛宮士郎は湊斗景明に惹かれるであろうこと。憧れるであろうこと。が、それと同時に己が掲げた正義に反する湊斗景明の歴史を肯定することはできないであろうこと。直感していた。この男と決定的に相容れぬであろうこと。

しかし、その亀裂が顕在化するまで今暫く。

まだ衛宮士郎の剣と湊斗景明の劔は交わらぬ。

男は断じて英雄などではない。
男のマスターは英雄たらんとしていた。

これはそれだけの話。

地上に降る鋼鉄の武者が夜の闇を崩した。

英雄王と銀星号による、金ピカVS銀ピカの一戦。

武者VS弓兵VS槍兵による騎士クラスの三つ巴。

武帝景明VS葛木先生による殺し合い。

茶々丸と大河による仁義なき虎同士の激突。

そして、全てのサーバントを打ち倒し、ついには絶対悪アンリマユを殺す士郎と景明。が、それゆえ、善悪相殺の理に従い、紆余曲折の果てに景明が正義の味方と認めた衛宮士郎を、他ならぬ景明自身の手で殺さねばならず、ラストバトルはマスター・衛宮士郎VSサーバント・湊斗景明による死闘。

みたいな話を読みたいから、後は誰か頼んだ。

おなしゃす!

あ、バーサーカーVS銀星号の狂戦士対決も追加でおなしゃす。

士郎「たとえ如何な悪人であろうと、正義を語り殺しを正当化するなど言語道断。それこそが悪鬼の所業と存ずる。どう思われるか、一条ッ!」

一条「答えるまでもない。悪鬼の所業? 断じて否である。悪鬼とは人倫を踏みにじる畜生にも劣る存在。で、あるならば、説法に応ずるはずもなく、改心などを求めたところで致し方なきことである。それならば武威を以て知ろしめるしかあるまい。必要とあらば殺すことすら厭わず。さもなくば悪を駆逐すること叶わず。……おい、英雄気取り、お前の生半可な正義では誰も救えぬぞ」

景明「……違う。如何なる事由があろうとも、悪は悪、罪は罪、そこに韜晦や弁解が介在する余地なし。善なる結果を生み出す正義の戦いであったとしても、その過程で人を殺めたのならば、平和のための功績とは関わりなく罪を負うのだ。平和に貢献したところで罪が消えるわけではない。悪は悪。罪は罪。言葉を弄したところで人を殺めるが如きは悪鬼の所業。それは曲げることのできぬ事実なのだ」

アーチャー「ふん、何を世迷い言を。そのような考えで誰を救えるか。悪の誅殺なくして正義の道なし。悪の屍の上にこそ平和な朝が訪れる。誰も殺さず、誰もを幸せにするなどとは夢物語だ。正義に犠牲はつきもの。少なくとも悪の死は絶対でなければならぬ。それを人は平和への礎という。英雄などくだらん。この世の悪を弾劾するためとあらば冷酷な殺し屋と呼ばれようと俺は一顧だにせぬ」

光「愉快だぞ、お前たち。的外れな議論、実に愉快。いいだろう、おれの気を良くしてくれた礼だ、この湊斗光が殺しとは何かを教えてくれよう。いいか。殺しに善悪などないのだ。正義もなければ悪もない。そこにあるのは強いか弱いかの弱肉強食の原理のみ。実に分かり易かろう? が、単純明快ゆえに道理なのである。真理と言っても良い。神たるおれが言うのだ。間違いない。なあ、景明?」

景明「お前が言うんだ、間違っている」

ギルガメッシュ「いやいや、そこの銀ピカは雑種のわりに良いことを言うではないか。正鵠を射ている。然り。殺すも殺されるも全て弱肉強食の原理ゆえにであり、そこに善悪などありはすまい。王が民草を殺して何が悪い。神が人を滅ぼしたとて罪には問えまい。つまり、それだけのこと。英雄だ、悪鬼だ、と、論を別ける類いの難しい話ではないのだ」

正義について臨戦状態で語らうマスター&サーバント達。真剣十代喋り場的な様相を呈する。至極真面目なパートであり、彼ら彼女らの信念のぶつかり合いでもある。

が、ギャグ時空では、大河と茶々丸の虎コンビによる実況解説のオマケがつくのである。

的なのを、誰かほんとおなしゃす!

http://ssks.jp/url/?id=489

「私も意見かまわぬか?」とセイバーが話に割って入ろうとした瞬間、室賀正武様ばりの「黙れ、小童!」による総ツッコミ。そう、zeroならね。だけれど、この世界はもう少しだけセイバーに優しい世界なので、人の心を解さぬ王の話も最後まで聞いてやってほしい。

殺しに関して

士郎……殺しとは許されざるもの。悪であろうと決して殺さず、しかし、全ての者を救いたい。

景明……殺しとは悪鬼の所業。許されるものではない。たとえそれが正義のためのものであろうとも。悪は悪。罪は罪。が、許されるものではないけれど、平和のためにそうした手段があることは認めている。

一条、アーチャー……悪を討つためならば殺しも致し方なし。争いなくして正義は勝ち取れない。悪をも含めた万人を救うなど夢想もいいところ。実際のところ、多数の平和のために少数を切り捨てる必要があり、増してその少数が悪辣非道の輩ともならば同情の余地なし。悪を殺すのに罪などあろうものかよ。

光、ギルガメッシュ……殺しに善悪などない。殺す側、殺される側がある、ただそれだけのこと。おれ/我は奪う側ぞ、お前/雑種はどちらだ? と。

殺人貴……殺し、それは日々の日常。

草十郎……殺られる前に殺る。山ルールでは当たり前。それを蒼崎は野蛮と咎めるだろうが、正直、蒼崎にだけは言われたくない。彼女はブーメランというものを知っているだろうか?

こんな古い作品に勘違いもクソもないけど一応言っとくと士郎は不殺系主人公じゃないからね
必要なら普通に殺すしそれを良しって言ってるからね
ただ何の罪もない人とか部外者が巻き込まれて殺されるのが嫌なだけで

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