アンチョビ「アンツィオと一年」 (42)

ガルパンのSSです
都合上、もしかしたら公式設定とは違うところが出てくるかもしれないです

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【gennaio】

ペパロニ「姐さん、何してるんすか?」

アンチョビ「ん?ああ、4月から新入生が来るだろう?戦車道を履修する人のために、今使ってない戦車が動くかどうか確かめてるんだ」

ペパロニ「そんなの、姐さんじゃなくて他の奴らにやらせればいいのに」

アンチョビ「そういう訳にもいかないさ、これが。お前らだとどうせ適当にしか点検しないから、どうせ私がまた確認し直すはめになるのがオチだ」

ペパロニ「あ、なるほど!」

アンチョビ「…納得しないで、自覚してるなら改めて欲しいんだけどなあ……」

ペパロニ「まあ、もし何かトラブル起きても、ノリと勢いがあれば何とかなりますって!」

アンチョビ「あのなあ……」

アンチョビ「くぅぅ、しっかしさっむいなあ……鉄に触ってるから手の感覚が……」

ペパロニ「はい、姐さん、コーヒー淹れてきたっすよ」

アンチョビ「お、おお!気が利くなあ、ありがたい……あちっ!ふー、ふー」

ペパロニ「あははっ、姐さん落ち着いて落ち着いて」

アンチョビ「……にっがー!!」

ペパロニ「あー?姐さんもしかしてブラック飲めないんすかー?」ニヤニヤ

アンチョビ「違うわ!お前……ほら、飲んでみろ!」

ペパロニ「わ、ちょ……って、なんすかこれ!?飲めたもんじゃないっすね!!」

アンチョビ「お前が淹れたんだろうが!全く……お前の作る飯は美味いが、珈琲はいつも苦いな」

ペパロニ「えっと……次はちゃんと淹れてみせますよ!」ヘヘ

アンチョビ「……ペパロニのその底なしの前向きさは、いつでも尊敬するよ」

ペパロニ「え、尊敬っすか!?やだ、やめてくださいよ、照れるなー」////

アンチョビ「……私も隊長として、そういう所は見習わないとかもな」

【febbraio】

アンチョビ「ふう、やっと帰れるよ……」

カルパッチョ「統帥、お疲れ様です」

アンチョビ「戦車はでかいしお金かかるから、色々と学校に提出したり報告したりすることがいっぱいだよ……特にウチは貧乏だし、尚のことな」

アンチョビ「諸々手伝ってくれて感謝してるよ、カルパッチョ」

カルパッチョ「副隊長ですもの!統帥を少しでもサポートしていかないと」

アンチョビ「……カルパッチョがいてくれて本当に助かってるよ」

アンチョビ「うちはノリと勢いだけはみんな良くあるんだけど、如何せん思慮に欠けるからなー……落ち着いて周りを良く見れるカルパッチョがいてくれなかったら、統率できずに空回ってたよ」

カルパッチョ「そんな……私なんて。むしろ、統帥がいてくれなかったら、私もあのノリと勢いに流されてしまっていたかも……」

アンチョビ「はは、そんなカルパッチョも見てみたくはあるかな」

カルパッチョ「春に来る新入生で、私みたいに落ち着いた子が来れば、私もそうなるかもしれませんね」

アンチョビ「そりゃますます来て欲しいな」ハハ

アンチョビ「春からはとうとう私も3年か……」

カルパッチョ「……今年こそ、全国勝ちたいですね」

アンチョビ「あー、ごめんな。私の指揮や作戦が至らないせいで勝てなくて」

カルパッチョ「止めてください、統帥は悪くありませんよ。自分を攻めると、みんなの士気も下がっちゃいますから、みんなの前では禁句ですよ?」

アンチョビ「おっと、そうだ、そうだったな、失念してたよ」


アンチョビ「今年こそ、勝ちたいな……」

カルパッチョ「勝てますよ、統帥なら……私たちなら」

アンチョビ「……そうだな、アンツィオは弱くない。それは私が一番知っている!」

アンチョビ「やる気がある時は本当にいい活躍をしてくれるし、それに……」


アンチョビ「そろそろ、貯金が溜まる……例の秘密兵器が、やっと買えるんだ」


アンチョビ「カルパッチョ、今年こそ勝つ……いや、優勝するぞ!」

カルパッチョ「はい!必ず!」

【maarzo】

アンチョビ「ああ……先輩達が行ってしまわれた……」

アンチョビ「……いや、まあ、先輩達がいる中で私が統帥って呼ばれてるのも、ちょっと居心地悪かったのも確かだが」

アンチョビ「先輩方はそれに怒るでもなく、むしろ私を評価してくれてて……それに、優しかったし、ノリも良かったし……」クスン

ペパロニ「あー、姐さん泣いてる!」

アンチョビ「ううううるさい!泣いてるわけあるか!!」

ペパロニ「まあ仕方ないっすよねー……あんだけ世話になった先輩たちとお別れっすから……お別れ……先輩……」

ペパロニ「うええええあああああん行っちゃやだっすううううううう」ビービー

アンチョビ「ああもううるさい!黙れ黙れ!」

カルパッチョ「ペパロニったら、先輩方でこの泣きよう……1年後、統帥が卒業したらどうなっちゃうのかしら」

アンチョビ「想像に易すぎて逆に想像しづらいな……」

カルパッチョ「『姐さんが卒業するなら私も卒業する!』とか」

アンチョビ「あー、言いそうだ」


アンチョビ「と言うかあいつ、卒業以前に進級できたのか?」

カルパッチョ「あー……」


カルパッチョ「……ギリギリ」

アンチョビ「ぎ、ギリギリなのか……」

カルパッチョ「戦車道と料理の評価が頗る高かったので、それで何とか……らしいです」

アンチョビ「……ま、まあ進級できたなら何よりだ……」


アンチョビ「……あいつの勉強、もっと見てやろうかな」

カルパッチョ「やめた方がいいですよ、にっと見る相手がペパロニだけじゃ済まなくなります」

アンチョビ「……私も頭いい方ではないと自覚してるけどさ、本当にここノリと勢いだけで入学した子ばっかりだな」

カルパッチョ「ふふ、ですね」

アンチョビ「そうだ、カルパッチョ……前から聞きたかったんだが、なんでお前アンツィオに来たんだ?」

アンチョビ「お前は頭が良いし装填手としてもかなり優れているから、ウチより強豪校にも行けただろうに」

カルパッチョ「……そうですね、アンツィオ以外の選択肢なんて、考えたこともありませんでした」

アンチョビ「?そうなのか。あ、両親と学園艦で暮らしているとか、そんな感じなのか?」

カルパッチョ「ええ、それもありますけど……」

カルパッチョ「……やっぱり、美味しいご飯をたくさん食べられるっていうのに、惹かれて……」////


アンチョビ「……なるほどな、カルパッチョ、お前もちゃんとアンツィオ生だな」


ペパロニ「わああああああん」

アンチョビ「おいペパロニ!いつまで泣いてる!」

【aprile】


アンチョビ「今年の新入生はなかなかノリがいいな。期待できそうだ」

ペパロニ「姐さん姐さん!!」タタタ

アンチョビ「んぁ、どうしたペパロニ、そんなに焦って、パスタでも茹でてたのか?」

ペパロニ「違いますよ、聞いてください!」

ペパロニ「さっき一年坊に、戦車の動かし方聞かれたんすよ!私が!!」

アンチョビ「……お、おう」

ペパロニ「く~っ、私もいよいよ先輩か~!楽しくなってきた~っ、戦車道やっててほんと良かった~!」

アンチョビ「……それだけ報告しに来たのか?」

ペパロニ「あ、そうそう!大事な用事があったんすよ」

アンチョビ「それを先に言えよ……で?」

ペパロニ「私も動かし方分からなかったんで、姐さん教えてください!」

アンチョビ「アホかー!!」

カルパッチョ「統帥、お疲れ様です」

アンチョビ「お、珈琲か、嬉しいな。頂こう」

アンチョビ「うん、美味い。ペパロニのやつもたまに珈琲淹れてくれるんだが、毎回どうも苦くてな」

カルパッチョ「彼女、珈琲淹れる練習してるみたいですよ?この間姿を見ました」

アンチョビ「珈琲より戦車の練習に精を出して欲しいもんだが……」

カルパッチョ「一応珈琲も料理、ってことで、彼女のアンツィオ魂がそれを許さないんでしょうね」

アンチョビ「……そうか」

カルパッチョ「春になってから、一層忙しくなりましたね」

アンチョビ「ああ。一年坊の素質を見極めてどのポジションなら一番力を発揮できるか考えたり、1回戦でどこと当たってもいいように作戦を多数考えておくとか、秘密兵器を買うにあたってお金が足りない!なんてことのないように予算のやりくり……」

カルパッチョ「……統帥が一人でそこまでやる学校、他にはありませんよ!?せめてどれかは他の人に任せるとか……」

アンチョビ「いいんだよカルパッチョ、いちんだ、大丈夫」

アンチョビ「確かにやることたくさんあって、忙しいけど、でも楽しいんだ」

アンチョビ「あいつらは打てば響く。褒めれば伸びるし、叱れば奮起する」

アンチョビ「そんなあいつらを少しでも強くさせてやりたいんだよ、私は」

アンチョビ「だからそのためなら私はどんな労も惜しまないし、何だってやるつもりだよ」

アンチョビ「……それが統帥ってものだろう?カルパッチョ」

カルパッチョ「……私、やっぱりアンツィオに来て良かったです」

アンチョビ「どうしたいきなり」

カルパッチョ「だって、統帥がいるから!」

アンチョビ「わ、ちょ、いきなり抱きつくな……わぷ」

アンチョビ「全く……ペパロニならともかく、カルパッチョから来るとは思わなかったよ……」

カルパッチョ「私もアンツィオ生、ですからねっ!」

【maggio】

ペパロニ「姐さんここわかんないんすけど」

アンチョビ「だーここはさっきも教えたろうが!お前なんでイタリア語出来て英語が出来ないんだよ!」

ペパロニ「なんでアンツィオ英語が必修なんすかね?ドイツ語だけでいいと思うんすけど」

アンチョビ「仕方ない、社会に出た時に求められるのは英語だから」

ペパロニ「やー、私の場合だとイタリア語の方が必要っすよ、たぶん」

アンチョビ「ん?ペパロニ、お前将来の夢でもあるのか?」

ペパロニ「夢、ってほどでもないんすけど……できたら、小さな店で料理でも作りたいかな、と」

アンチョビ「ははは、そりゃ天職に違いない!店を構えたら私もお邪魔させてもらうよ」

ペパロニ「マジっすか!うおお、姐さんに不味い飯は食わせられませんよ!」

アンチョビ「ま、店構える前に珈琲は美味く淹れられるようになれよ?」

ペパロニ「わ、わかってますって!」

アンチョビ「ま、そんな遠い未来の話より、今は近くのテスト勉強だ」

ペパロニ「そういえば姐さん、私の勉強に付きっきりなのはありがたいんですけど、姉さんの方は大丈夫なんすか?」

アンチョビ「う……ま、まあ、お前ほど切羽詰ってるわけでもないし、最悪ノー勉でも」

ペパロニ「いやいや、それはダメでしょう!私は何とかなるんで、姉さんは自分の勉強を」

アンチョビ「だーお前が何とかならないからこうやって私が見てるんだろうが!……それに、お前が集中してる間に私も自分の勉強を一応しているしな」

ペパロニ「!つまり、私が黙っていると姉さんの方も捗ると?」

アンチョビ「そう、そうだ。だからこんな雑談はここらで止めておいて、勉強をしような」

ペパロニ「はいっす!うおお、もう絶対に喋らないぞおお!」

アンチョビ「……あー、でもわからないところがあったらちゃんと聞くんだぞ?」

アンチョビ「……おいおい、みんな士気が低いぞ!テスト明けで疲れでもしたか?」

ペパロニ「……あー、たぶん、あれっす」

アンチョビ「あれ?」

ペパロニ「みんなテスト期間中は勉強勉強でストレス溜まりっきりで」

ペパロニ「やっぱ溜まったストレスを解消するにゃ、美味しいご飯を目いっぱい食うこと!じゃないすか」

アンチョビ「ああ、そうだな」

ペパロニ「それでみんなランチをしこたま食べたら、満腹で眠くて眠くて……」

アンチョビ「アホかー!!いや、気持ちはわからなくもない。だが寝るなー!!」

ペパロニ「いや、寝るなと言われても……今日はあったかいし……」

アンチョビ「……はぁ、流石にこんなんじゃ練習にならないか」スック

カルパッチョ「ど、どちらに?」

アンチョビ「丁度いいし、今調達しようと思ってな」

アンチョビ「……例の、秘密兵器を」

【giugno】


ペパロニ「あー、雨……」

アンチョビ「そりゃ梅雨だからな。雨も降るだろうさ」

ペパロニ「なんか……こう、雨降ってるとノらなくないっすか?」

アンチョビ「そう言うな。こういう雨で視界が悪い時の練習も大事だ」

ペパロニ「そうは言ってもっすよ~」

ペパロニ「大会当日にそうそう雨なんて降りませんって!」

アンチョビ「去年の全国決勝も雨だったろうが」

ペパロニ「えーと……そうでしたっけ」

アンチョビ「はぁ……ネガティブになるなとは言わんが、もう少しこう、物事に対して少しでも危険意識を持ってくれないかなー……」

ペパロニ「ま、大丈夫っすよ」

ペパロニ「仮に雨が降っても、統帥がいれば勝てますって!」

アンチョビ「いやいや、お前らがちゃんと練習してくれないと勝てないから」

ペパロニ「たはー」

アンチョビ「…………」ブツブツ

カルパッチョ「……統帥」

アンチョビ「ああ……カルパッチョか」

カルパッチョ「いよいよ、ですね」

アンチョビ「ああ……明日だ」


アンチョビ「相手はあのマジノ女学院……」

アンチョビ「頼みの秘密兵器も、トラブルでまだ来ていない……大丈夫かな」

カルパッチョ「統帥……」

アンチョビ「……いや、悪かった。お前達を信頼していない訳じゃあないんだ」


アンチョビ「大丈夫だ。お前らはあのプラウダや黒森峰に匹敵する練度を持ってる、私が保証するよ」

アンチョビ「戦車は……まぁ、仕方ないところもあるが」

アンチョビ「戦いは数でも質でもない、ノリと勢いと頭の使い方だ」

アンチョビ「後は皆がそのノリと勢いを維持できるか……そして」

アンチョビ「私の指揮と作戦に……か」

カルパッチョ「……統帥」

カルパッチョ「私たちも統帥のことを、強く信頼しています」

カルパッチョ「大丈夫です。みんなのノリは過去最高ですよ」

カルパッチョ「みんな、口を揃えて言うんですもの……」

カルパッチョ「『統帥を優勝へ連れていくぞ』って」

アンチョビ「…………」


カルパッチョ「統帥は優秀な指揮官です……そして、大好きな統帥です」

カルパッチョ「統帥は一人で抱え込みすぎですよ。私たちでは頼りないかもしれませんが、よかったらその重荷……私たちにも背負わせてくださいね」

アンチョビ「……カルパッチョ」


アンチョビ「ああそうだ、アンツィオ高校は今や過去最高に強い!」

アンチョビ「マジノに……いや全国に見せつけてやる!アンツィオは弱くない……いや!」


アンチョビ「どこよりも強いということを!」

【luglio】

アンチョビ「か……勝った」

アンチョビ「はは、勝った……一回戦突破だぁ!!」

ペパロニ「やりましたっすね!姐さん!!」

アンチョビ「おうよ!お前らもよく頑張った!いいノリしてたぞ!」

ペパロニ「よっしゃ!みんな!統帥を胴上げだー!!」

アンチョビ「こら馬鹿、大袈裟だ!まだ一回戦だぞ!」

ペパロニ「でも、アンツィオが一回戦突破なんて何十年ぶり……なんすよね?」

アンチョビ「まあ、それはそうだが……それでもだ!」

アンチョビ「我々が目指すのは飽くまで優勝!胴上げはそれまで取っておけ!」

ペパロニ「おお……!流石姐さん!!」


ペパロニ「それで、次はどんな作戦を!?」

アンチョビ「そうだな……流石に次回までには例のアレは準備できそうだし……」

アンチョビ「マカロニは制作終わってるよな?」

カルパッチョ「はい!11個確認済みです!」

アンチョビ「よーし!諸君!聞いてくれ、早速次の戦いの作戦についてだが────────」

ペパロニ「……姐さん」

アンチョビ「ん、ペパロニか……」

ペパロニ「……姐さん、悔しくて誰もいないとこで泣いてるとか思ったたんすけど……案外さっぱりしてますね」

アンチョビ「まあな……いい試合だったよ。相手の指揮官が私より技量で上回ってた、ってはっきりわかる試合だったからな」

ペパロニ「……すいません姐さん!私がマカロニの数をちゃんと確認してたら……」

アンチョビ「いやいいさ……過ぎた結果だ。それにマカロニ作戦が遂行できても、おそらく厳しい戦いになってたろうさ」

ペパロニ「……でも」

アンチョビ「お前らは良くやってくれたよ。ただ私が至らなかっただけだし、相手が強かっただけだ」

アンチョビ「そうしょぼくれるな、ペパロニ」


アンチョビ「とは言え、お前がそんな落ち込んでいるのは珍しいけどな」

ペパロニ「だって、これを逃したら統帥は……」

アンチョビ「ああ、私は今年で引退だが……アンツィオの戦車道チームがなくなる訳では無いだろ?」

アンチョビ「あ、そうだ……私無きアンツィオだが……隊長はお前にしようと思ってるんだ」

ペパロニ「わ、私っすか!?私よりカルパッチョの方が適任なんじゃ……」

アンチョビ「アンツィオに必要なのは、少しの頭よりノリと勢いだ。勿論、作戦や指揮系統的にはカルパッチョの方が適任だが」

アンチョビ「人の上に立つ……統帥になるのは、お前しかいないと思ってるよ、ペパロニ」

ペパロニ「……姐さん……」


アンチョビ「とはいえ、まだまだ私は引退しないぞ!最後の最後までお前らと一緒にいてやるからな!」

ペパロニ「はいっ!」

折り返し行ったので一区切り

こういうのは区切らず終わりまで投下した方がいいとはわかってはいるものの


残りは今日か明日の夜に

ごめん。てっきりパーフェクトリバースする方のアンチョビかと

>>18
カルパッチョ「発射!」カチッ

アンチョビ「ヘルロケッティア!」ズドン

【agosto】

アンチョビ「大学選抜チームとの対戦で活躍したからか、アンツィオの戦車道チームもそれなりに注目度が上がってきたな」

ペパロニ「士気の高さと飯の美味さはどこにも引けを取りませんからね!むしろ、今までが注目されなさすぎだったんですよ!」

カルパッチョ「『調子に乗らせると手強い』……結局、注目されても書かれてることは似たようなものですね」

アンチョビ「いいんだよ、今までのは多少の皮肉も混じっていただろうが」


アンチョビ「今のアンツィオは文字通り、『ノリと勢いに乗らせたら太刀打ちできない』強豪のチームだ、と思わせられたろうさ」

カルパッチョ「……ですが、それは統帥の作戦や指揮があったからで」

カルパッチョ「統帥がいなくなってしまう来年以降は────」

アンチョビ「ばーか、そのためのお前らだろう」


アンチョビ「カルパッチョ、お前なら私がいなくとも『勝てる』戦術を考えることができる。私が保証するよ」

カルパッチョ「……、そんな」

アンチョビ「お前はノリと勢いだけじゃない、ブレーキを握れる数少ない奴だ。大丈夫、私がいなくてもアンツィオは強いよ」

カルパッチョ「…………」

アンチョビ「お前とペパロニ、二人が力を合わせれば、私以上にこのアンツィオを更に強く導けると私は信じてる」


カルパッチョ「……ですが、私にはやはり無理です。統帥のようになんて」

アンチョビ「おいおいおいおい、違うだろ、カルパッチョ」

アンチョビ「アンツィオほど『無理』の言葉が似合わない学校はないぞ?」

カルパッチョ「……無理やりですね」クスッ

アンチョビ「……う」

カルパッチョ「はい……!ありがとうございます統帥、私では力及ばないかもしれませんが……精一杯頑張りたいと思います!」

アンチョビ「ああ、頑張れな」

ペパロニ「そういえば姐さん、進路どうするんすか?進学っすか?」

アンチョビ「ああ、戦車道での推薦枠をとるつもりだよ……幸い、先の大学選抜チームとの戦いのおかげで何校かから声が掛かってるんだ」

ペパロニ「へぇ……流石っすね!」

アンチョビ「ああ、だからギリギリまでお前らと一緒にいられるな」

ペパロニ「……姐さん!」

カルパッチョ「ペパロニったら、統帥がいないと戦車から降りて料理作りそう」

ペパロニ「さ、流石にそこまではしないぞ!そんなことしたら姐さんに怒られ……いや、その姐さんがいないんだったら……」

アンチョビ「おいこらペパロニ……?」

ペパロニ「ああっ、あっ、すいません!」

アンチョビ「……やっぱ心配だな」

アンチョビ「だいぶ世話かけることになりそうだ、すまんなカルパッチョ」

カルパッチョ「い、いえいえ……今まで統帥がその苦労を背負ってたんですもの、私もこのくらい頑張りますよ」


アンチョビ「本当に、本当にカルパッチョがいてくれて良かったよ……!」

【settembre】

アンチョビ「むーむむ……」

アンチョビ(最近、みんなから避けられてる気がする……)

アンチョビ(前まで『姐さん姐さん!』とか、『統帥!』とか言ってくれてたんだが……)

アンチョビ(もしかして……愛想つかされた!?)

アンチョビ(何でだ、何かしたか私……)

アンチョビ(もしかして、前の集団ミーティングでランチの鐘がなっても解散させなかったことに怒って!?)

アンチョビ(いや、食費を削ってP40の修理費に当てたことか!?)

アンチョビ(以前の問題かも……結局優勝するとか言って2回戦で惨敗したのが原因かもしれん……)



アンチョビ(くう……、独りか……)

アンチョビ(悲しいな……いや、これも悪いのは私だ)

アンチョビ(隊長の引き継ぎ、早めに繰りあげようかな……)


アンチョビ(……次の時間……戦車道か。憂鬱だ……)

アンチョビ(……だけど、まだ一応は統帥だからな……行かないと)

『統帥、誕生日おめでとうございます!!』


アンチョビ「……!?」


ペパロニ「待ちくたびれたっすよ姐さん!まさか来ないかと思っちゃいました」

カルパッチョ「その表情……サプライズは成功したみたいね、ペパロニ」

ペパロニ「お、本当だ!へっへー、驚いたっしょ姐さん!」

アンチョビ「お、お前ら……これは、なな……」

ペパロニ「いや、今日は姐さんの誕生日でしょ?だからこうやってパーティの準備を……」

ペパロニ「あ、ちゃんと戦車道もやりますよ!?でもその前に……ほら、特別な日だし……」

カルパッチョ「このサプライズパーティは、ペパロニが企画したんですよ。授業を潰すのは私もどうかと思いましたけど……私も統帥を祝いたい、という気持ちはあったので」

アンチョビ「じゃ、じゃあ、この間私を避けてたのは……」

ペパロニ「私達、すぐ顔に出ちゃうから姐さんに会ったら隠し切れそうになかったんで、じゃあいっその事極力会わないことにしよう!と」

アンチョビ「……お、お前ら!!」


アンチョビ「くそう、生意気だぞ!」グスッ

ペパロニ「あ、姐さん泣いてる」

アンチョビ「う、うるさい!泣いてないやい!」

カルパッチョ「……そこまで感極まってくれると、私達も嬉しくなっちゃうね、ペパロニ」

ペパロニ「ああ!姐さんが少しでも喜んでくれたなら大成功だ!料理も腕によりをかけたからな!」

アンチョビ「ああ、本当に最高だ、お前ら!」


ペパロニ「よっしゃ!湯を沸かせ釜を炊け!今日は夜まで宴会だー!!」

カルパッチョ「いや、今授業中だから」

アンチョビ「まあまあカルパッチョ、細かいことはいいじゃないか!」

カルパッチョ「ああ、もう、統帥まで……」

カルパッチョ「ま、いっか♪」

【ottobre】

ペパロニ「……最近、姐さん顔見せなくなったな」

カルパッチョ「仕方ないよ。大学に行ったりとか学園長との話とかで忙しいらしいし」

カルパッチョ「他校から招待もされてるみたい。隊長としての指揮能力は随一……らしいから」

ペパロニ「当然よ!姐さんは最高の統帥だからな!」

カルパッチョ「うん、私達も鼻が高いよ。でも……」


ペパロニ「ああ……私達、統帥みたいになれるかな」

カルパッチョ「統帥は心配するなって言ってくれたけど……」

ペパロニ「でも、やっぱり大きすぎるよなァ……私達、姐さんみたいにみんなを引っ張れる自信ないわ」

カルパッチョ「私も……」


ペパロニ「はぁ、姐さんだったらこんな時も弱音吐かないで頑張るんだろうなあ」

カルパッチョ「大丈夫よペパロニ、私統帥が弱音吐いたの聞いたことがあるから」

ペパロニ「ほ、本当に!?姐さんでも弱音吐くことあるんだ……」

カルパッチョ「あ、みんなには内緒ね?……それでも、いつもの統帥はいつでも自信満々で、あの人に付いていけば安心、って心から思える」

カルパッチョ「……指揮官として優秀、とか以前に……統帥の人間性が、私たちを惹き付ける」

ペパロニ「私はひたすら突き進むだけだしなあ。あんなカリスマ性、姐さん以外の誰にもそうやすやすと真似できるものじゃないぜ」

カルパッチョ「統帥は自己評価がいまいち低いところがあるよね」

カルパッチョ「……いや、そうやって私たちに自身をつけさせようとしてるのかも」

ペパロニ「……あー、姐さんの分析はいいって!もう」

ペパロニ「姐さんはすごい!私達も頑張ろう!これに尽きる……だろ?」

カルパッチョ「ペパロニ……そうね!」

カルパッチョ「頭の使い方と……ノリと勢い!」

ペパロニ「統帥が強いんじゃない!」グッ

「『アンツィオが強いんだ!』」グッ

【novembre】

アンチョビ「くぅ、今日は冷えるな……」


ペパロニ「あ、姐さん!」

アンチョビ「ペパロニか……?何やってるんだ」

ペパロニ「見てわかんないっすか?焚き火っすよ!」

アンチョビ「まあ、それはわかるが……」

アンチョビ「……暖かそうだな」


ペパロニ「あ、どうぞ近くに!」

アンチョビ「甘えさせてもらうよ」


アンチョビ「……ふー、いいな」

ペパロニ「あ、お芋食べます?」

アンチョビ「気が利くじゃないか!頂こう……」


アンチョビ「ってこれ、干し芋じゃないか」

ペパロニ「大洗から送られてきたんすけど、如何せん量が多くて」

ペパロニ「使い切れる時に使い切ってしまおうと……まあ、保存が利くのが唯一の救いっすけど」

アンチョビ「だからみんな最近干し芋パスタばっか食べてたのか」

ペパロニ「美味しいっすよ?」

アンチョビ「知ってるよ、食べたことあるし」

アンチョビ「しかしペパロニ、焚き火というと後始末が大変だぞ?ちゃんとそういう準備はしてあるんだろうな?」

ペパロニ「え?水かけて終わりでいいんじゃないんすか?」

アンチョビ「……ま、だろうと思ったよ……はあ、私が教えてやる」

ペパロニ「へへ……姐さんが通りがかってくれて助かりました」

アンチョビ「どこまでも世話が焼けるなァ、全く」

ペパロニ「あ、コーヒーいります?」

アンチョビ「貰おうか……」


アンチョビ「お前、今回も苦いぞ……」

ペパロニ「あっれー、おかしいなあ」


アンチョビ「……ふふ、変わらない味、って意味ではこの苦さもありかもしれないけどな」

ペパロニ「?何か言いました?」

アンチョビ「何も」

【dicembre】

アンチョビ「クリスマスだが……やけに人が多いな。みんな家族と一緒にいると思ったんだが」

ペパロニ「みんなにとっちゃ、統帥がお母さんみたいなもんっすよ!」

アンチョビ「それは嬉しいんだが……やっぱり私は家族とちゃんと過ごして欲しいもんだ」

ペパロニ「そういう姐さんは、家族は?」

アンチョビ「愛知だ。クリスマスくらい帰省しようとも思ったが……やっぱり、お前らが心配でな」

ペパロニ「私はみんな……姐さんとクリスマスでも大騒ぎしたいんで、残ったっす!」

アンチョビ「そういえばカルパッチョは?」

ペパロニ「大洗の友人と会ってから来る……らしいっすけど、まだみたいですね」

アンチョビ「……私のことを好いてくれるのは嬉しいんだが、依存の域に達するとそれはそれで不安だよなぁ……」

ペパロニ「依存……仕方ないかもっすね」

ペパロニ「やっぱり、統帥いてこそのアンツィオっすよ」


ペパロニ「いろいろ考えたんすけど、やっぱり姐さんがいないアンツィオは考えられません」

アンチョビ「おいおい、弱ったな」

アンチョビ「お前が一番依存してる節があるんだぞ……」

ペパロニ「ええ、私は姐さんがいないとダメダメっすよ」

アンチョビ「おいおい、開き直るなあ……」


ペパロニ「だから、私は姐さんとは……統帥とは違う、私自身のやり方で、みんなを引っ張っていけたら……と思うっす」

ペパロニ「私は統帥にはなれないし、ましてや姐さんにはなれない」

ペパロニ「姐さんの真似ができないなら、いっそのこと開き直ってしまおうかと」

ペパロニ「私、ノリと勢いだけなら姐さん以上にあると自負してるんで、そこをもっと押し出していこうな、って……」


ペパロニ「……っていうのが、私とカルパッチョで出した結論っす」

アンチョビ「……お前」

アンチョビ「ちゃんと考えてたんだなァ……」

ペパロニ「へへっ、来年こそは優勝してやりますよ!」

アンチョビ「ああ!お前らは強い!アンツィオは強い!私は信じてるぞ、お前らが勝てるって!」



ペパロニ「あ、あと料理も私の方が上っすね」

アンチョビ「それは別に付け足さなくてもいいだろう……」

カルパッチョ「統帥、みんなからのプレゼントです……ささやかですが」

アンチョビ「え、嘘!?そんなのあるのか!?」

カルパッチョ「はい、どうぞ開けてみてください」

アンチョビ「これは……!私が欲しがってた恋愛小説!本当にいいのか!?」

カルパッチョ「はい、どうぞ!統帥が喜んでくれて何よりです」


アンチョビ「あー、嬉しい……私は幸せ者だ……あ!」

アンチョビ「あー、すまん……私はお前らに何も用意してないんだ……忘れていたよ」

ペパロニ「何いってんすか姐さん!」

カルパッチョ「私たちは既にこの一年……いえ、三年間、統帥から多くのものを頂きました。それこそこんな贈り物では返しきれないくらい」

ペパロニ「本当は優勝をプレゼントしたかったんすけどね……」

カルパッチョ「統帥が喜んでくれる、それが私たちの何よりのクリスマスプレゼントですよ」

ドゥーチェ!ドゥーチェ!


アンチョビ「……諸君!本当に……私は本当に、お前らと仲間でいれて……嬉しい!」


アンチョビ「さあ、飲むぞ騒ぐぞ、夜はまだまだこれからだー!!」

【gennaio】

ペパロニ「うー、寒っ」

アンチョビ「こらこら、ちゃんとしっかり点検する」

ペパロニ「うー、とは言っても寒くて集中出来ないっすよ……」

ペパロニ「カルパッチョにやらせればいいんすよ、点検とか好きそうだし……」

アンチョビ「カルパッチョは今書類整理で忙しい。それにお前も点検できるようになっておかないと何かと不便だろう?」

ペパロニ「それもそうっすけど……」


ペパロニ「やっぱり、ノリと勢いがあればトラブルが起きてもなんとかなりますよ!」

アンチョビ「あのなあ……はあ」

アンチョビ「何だか、本当にノリと勢いがあれば何とかしそうだよなあ」

ペパロニ「当然っすよ!」

ペパロニ「あ、コーヒー淹れましたよ!」

アンチョビ「……やーっと飲める珈琲淹れるようになったなぁ。一年掛かったぞ」

ペパロニ「へへ、なかなか難しくて」

アンチョビ「珈琲のどこが難しいんだか。戦車動かす方がよっぽど労だと思うぞ?」

ペパロニ「戦車は……もう、体の一部みたいなもんすからね」

アンチョビ「言うようになったじゃないか」

ペパロニ「姐さんにしこたましごかれたお陰で!」

アンチョビ「まさか、技術的に満足してはいないだろうな?」

ペパロニ「当然っすよ!アンツィオ一……いや世界一の戦車乗りになることが私の目標っすからね!」

アンチョビ「言うねえ」

ペパロニ「さしあたっては今年中に姐さんより強くなって見せますよ!!」

アンチョビ「ああ、強くなるんだぞ、ペパロニ」

【febbraio】

カルパッチョ「これで仕事は終わり、かな」

アンチョビ「お疲れ様、カルパッチョ」

カルパッチョ「あ、統帥!いたんですね!」

アンチョビ「帰り際に様子を見ようと思ってな」

アンチョビ「学校側が戦車道に回してくれる予算を増やしてくれたり、義援金も増えたりで、予算のやりくりもやりやすくなったろう」

カルパッチョ「そうですね……でも、やっぱり他校と戦うには戦車の質を更に高めないと……」


カルパッチョ「さしあたっては、4月からおやつを1日1度にしようかと!」

アンチョビ「お、おお……!!それはすごい反発を貰うだろうな……」

カルパッチョ「それでも!アンツィオの勝利のためですから」

アンチョビ「……その心意気は良いんだが」

アンチョビ「あまりみんなの声を無視してもだめだぞ?戦車が強くなっても、みんなのノリと勢いが弱まっちゃ意味がない」

カルパッチョ「あ……」

アンチョビ「その点、ペパロニは上手くやってくれてるよ。みんなの心に訴えかける力は私以上にあるんじゃないか?あいつ」

カルパッチョ「良くも悪くも直情ですからね、あの子は」

アンチョビ「良いんだよ。あいつのあの性格は、アンツィオではそれで良いんだ」

カルパッチョ「……はい、そうですね!」

カルパッチョ「春からは、とうとう私たちも三年……」

アンチョビ「今年こそ、全国優勝しろよ?」

カルパッチョ「当然ですっ」


アンチョビ「私みたいに小手先じゃない、ちゃんと広く視野を持った作戦の立て方を、カルパッチョ、お前は知っている」

カルパッチョ「やめてください、統帥。私の作戦なんて、統帥の真似事のようなものですから」

アンチョビ「どうかな。私にはあんな発送は天地が返っても出そうにないよ」



アンチョビ「なあ、カルパッチョ」

カルパッチョ「はい?」

アンチョビ「アンツィオに来て良かったか?」

カルパッチョ「……答えるまでもありませんね」

アンチョビ「……そっか、そうだよな」


カルパッチョ「……そういう統帥は?」

アンチョビ「……聞くまでもないだろ」

カルパッチョ「ですね」クスッ

【maarzo】


ペパロニ「姐さんが卒業するなら私もするううううう」ビービー

カルパッチョ「やっぱり言ってる……」


アンチョビ「おいおい、やっぱり私に依存してるじゃないか」

ペパロニ「だってだって、姐さんがいなくなるなんて嫌だあああ」

カルパッチョ「わがまま言わないのペパロニ、そりゃ……みんな嫌よ。みんな統帥大好きだし」

カルパッチョ「……統帥も辛いんだからね」

ペパロニ「わーってるよおお、でも……」

アンチョビ「……やれやれ」

アンチョビ「おいみんな泣くな、泣くなって!うるさい!おいペパロニ!お前が一番うるさい!」


アンチョビ「……はぁ」


アンチョビ「まあ、なんだ」

アンチョビ「私は、この3年間」


アンチョビ「お前らと一緒に戦車道できて楽しかった!」

アンチョビ「私はアンツィオのノリと勢いを、大学へ行っても、その後も……一生持っていく!」

アンチョビ「だから、お前らもこのノリと勢いを忘れるな!」


アンチョビ「辛気臭いのはなしだ!最後の宴をしよう!湯を沸かせ!釜を炊け!!」

アンチョビ「この号令を言うのも、これが最後になるのか」ボソッ

ペパロニ「姐さん、辛気臭いのはなしって言ったばっかじゃないっすか」

カルパッチョ「ええ、宴なんですから。見てください、みんな泣き止んでます」

ペパロニ「宴会ってことで、みんな楽しんでるんすよ」

アンチョビ「ははっ……現金な奴らだな、全く」


ペパロニ「……きっと、みんなわかってるんす」

ペパロニ「やっぱり、笑顔で統帥を送り出したいって」


ペパロニ「私も……カルパッチョもそうっすよ!姐さんが言わなくても、私も宴会の号令をするつもりだったし」


ペパロニ「……でも、やっぱり姐さんの号令が一番しっくりきますね」

アンチョビ「…………」


アンチョビ「アンツィオの戦車道を立て直せって言われてから、いろいろあったなあ」

アンチョビ「予算のやりくりもそうだし、先輩との対立もそう。後輩を上手く煽るのも、戦術を立てるのも、指揮をするのも」

アンチョビ「何度も言うようだけどな、楽しかったよ」

アンチョビ「特にお前らが、私がいなくても何とかやっていけそうになるくらい成長してくれていたのが、一番の喜びかな」


アンチョビ「……まあ、さっきのは泣きすぎだったが」


アンチョビ「何も今生の別れってわけじゃないさ。暇な時は遊びに行くし、なんならお前らがこっちに来てもいい」



アンチョビ「アンツィオのアンチョビは永久に不滅だ」



ペパロニ「はい!姐さんは」

カルパッチョ「いつまでも私たちのDuce、ですから」


Ende.

見返したらそこまで量なかったんで一気に投下しちゃいました いたずらに日を伸ばす理由も特にありませんしね


基本安価ssばっか書いてるのでのびのびできて新鮮でしたがやっぱり向いてないかも

何にせよ見て下さりありがとうございました

それでは ぴろしきー だすびだーにゃ

(父親の仇って設定のくせに兄弟とか父親関連で泣かせに来る方のアンチョビは許してはいけない)

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